JP2004011990A - ロータリーキルンの燃焼制御装置および制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】信頼性の高い温度測定データの処理および良好な燃焼制御を自動的に行うことのできるロータリーキルンの燃焼制御装置および制御方法を提供する。
【解決手段】ロータリーキルンの燃焼を制御するためにロータリーキルンの内部温度を温度測定手段で測定し、その温度データを送信する送信部をキルン本体側に、その送信部に対する受信部を固定側にそれぞれ対峙し得るように設けて、上記送信部から受信部に非接触で上記の温度データを送受するようにしたことを特徴とする。また回転中のロータリーキルンの内部温度を測定する温度測定手段をキルン本体の長手方向複数箇所に配置し、その各温度測定手段で測定した温度データのいずれかを選択し、もしくは上記の温度データに基づいて最高値を算出し、その最高値もしくは上記の選択した温度データに基づいてロータリーキルンの燃焼を制御するようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】ロータリーキルンの燃焼を制御するためにロータリーキルンの内部温度を温度測定手段で測定し、その温度データを送信する送信部をキルン本体側に、その送信部に対する受信部を固定側にそれぞれ対峙し得るように設けて、上記送信部から受信部に非接触で上記の温度データを送受するようにしたことを特徴とする。また回転中のロータリーキルンの内部温度を測定する温度測定手段をキルン本体の長手方向複数箇所に配置し、その各温度測定手段で測定した温度データのいずれかを選択し、もしくは上記の温度データに基づいて最高値を算出し、その最高値もしくは上記の選択した温度データに基づいてロータリーキルンの燃焼を制御するようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の原料を乾燥または焼成する場合などに用いるロータリーキルンの燃焼制御装置および制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種の原料を乾燥または焼成する場合などにはロータリーキルンが用いられている。この種のロータリーキルンは、一般に長尺筒状のキルン本体を所定の速度で周方向に回転させながら該本体内に投入した原料を所定の温度で乾燥または焼成するもので、その温度を管理するには温度測定が必要不可欠であるが、キルン本体内の全域にわたる内部温度を高い信頼性を確保しながら測定することは困難とされてきた。
【0003】
そこで、例えば特開平9−310834号公報のようにキルン本体の外表面の温度を放射温度計で測定して内部温度を推定することが提案されているが、外気温度の変動によるキルン本体外表面の温度変化や、炉内部の付着物による外皮への熱伝達率の変化によって正確に内部温度を推定することが困難である等の不具合がある。
【0004】
また、例えば特開平8−29260号公報においては、閉止端をもつ測定管をキルン本体内に突出するように本体周面に取付け、上記閉止端を放射温度計で測定することによって、内部温度を測定しようとする提案がなされている。しかしながら、内部温度をより正確に測定するために測定管をキルン本体内になるべく深く挿入しようとすると、視野を確保する必要性から口径を大きくする必要があり、口径を大きくすると外気温度の対流によって閉鎖端が冷却されやすい。また測定管を透明体で閉鎖して外気の対流をなくすると、透明体自身およびその汚れ具合によって温度計に入射する放射エネルギーが変動して測定温度が不安定になる等の問題がある。
【0005】
また特に長尺のロータリーキルンにあっては、熱によるキルン本体の膨張収縮に同期して、該本体に取付ける測定管と固定側に設ける放射温度計の軸線を常に一致させる機構が必要であり、しかも、放射温度計は一般に高価であり、多数の温度計を設置して炉内の温度分布を測定するには、コストが増大する不具合がある。さらにキルン本体内の温度を直接測定するために燃焼側の開口部から放射温度計を使用してキルン本体内の温度を測定することが提案されているが、特に焼却用のロータリーキルンのように煤煙が多く発生して視野が塞がれるおそれがある場合は採用できない。
【0006】
一方、より広い範囲の内部温度を直接に測定する方法として、一般的に多く採用されている例として、キルン本体の周面から該本体内に向けて複数の熱電対を挿入してキルン本体の長さ方向の温度分布を監視する方法がある。この場合、回転するキルン本体から外部に微小な起電力を取り出すために、摺動リングとブラシ等からなる集電装置を用いているが、接触不良や汚れによって、抵抗や寄生電圧の影響を受けて正確な測定値を得ることが困難である。
【0007】
また熱電対で温度を測定してテレメーターで外部に送信して接触部の影響を除く方法が採用される例があるが、一般的にこの種の方法は送信部の電力を前記と同様の集電装置を使用して供給する必要があり、摺動部の問題の解決と障害物や電磁波などの送信空間の影響を受け易い欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来採用されてきた炉内温度の測定方法は、いずれもその信頼性に難点があるため制御に使用し難く、長年、ロータリーキルン内部温度の正確で信頼性の高い測定方法の実現が望まれてきた。
【0009】
本発明は上記のような要望に応えるべく提案されたもので、信頼性の高い温度測定データの処理および良好な燃焼制御を自動的に行うことのできるロータリーキルンの燃焼制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明によるロータリーキルンの燃焼制御装置および制御方法は、以下の構成としたものである。即ち、本発明によるロータリーキルンの燃焼制御装置は、回転中のロータリーキルンの内部温度を温度測定手段で測定し、その測定した温度データに基づいてロータリーキルンの燃焼を制御する燃焼制御装置において、上記温度測定手段で測定した温度データを送信する送信部をキルン本体側に、その送信部に対する受信部を固定側にそれぞれ対峙し得るように設けて、上記送信部から受信部に非接触で上記の温度データを送受するようにしたことを特徴とする。なお、上記送信部には温度データ信号を送信する信号送信アンテナと電源二次コイルとを設け、受信部には温度データ信号を受信する信号受信アンテナと電源一次コイルとを設けると、上記送信部と受信部との間で温度データ信号と電力とを非接触で同時に送受することが可能となる。
【0011】
本発明によるロータリーキルンの燃焼制御装置および制御方法は、回転中のロータリーキルンの内部温度を測定する温度測定手段をキルン本体の長手方向複数箇所に配置し、その各温度測定手段で測定した温度データのいずれかを選択し、もしくは上記の温度データに基づいて最高値を算出し、その最高値もしくは上記の選択した温度データに基づいてロータリーキルンの燃焼を制御するようにしたことを特徴とする。上記の温度測定手段としては、例えば熱電対または測温抵抗体を用いてキルン本体内の雰囲気または被焼成物内もしくはキルン本体壁の温度を直接測定する。また前記の複数箇所で測定した温度データのいずれか1つ、またはキルン本体の一端側に設けた排気ダクト内の排気ガスの温度を温度測定手段で測定した温度データのいずれかを選択し、その選択した温度データに基づいてキルン本体からの排気ガスの排出流量を制御する。上記の燃焼制御と共に排気ガスの流量制御を行うようにしたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態に基づいて具体的に説明する。図1は本発明によるロータリーキルンの燃焼制御装置の概略構成を示すもので、図において、1は略円筒状のキルン本体で、該本体1は外皮鋼板1aと、その内側に設けた耐火煉瓦1bとで構成されている。
【0013】
上記キルン本体1の両端部には、それぞれ端部カバーを兼ねる排気ダクト2および排出ホッパ3が設けられ、その排気ダクト2には、乾燥もしくは焼成する被処理物Mをキルン本体1内に投入するための供給シュート4が設けられている。また上記排出ホッパ3の下部には、乾燥もしくは焼成した被処理物Mを排出するための排出口3aが設けられ、上記排出ホッパ3の上下方向略中央部には、燃焼用バーナー5がキルン本体1内に突出して設けられている。そのバーナー5への燃料および空気の供給量は燃焼制御部6によって制御され、それによってキルン本体1内に所定の温度パターン(温度分布)が得られるように構成されている。
【0014】
上記キルン本体1は、通常は排出側(図で右側)がやや低くなるように緩やかに傾斜した状態で図に省略した駆動手段によって周方向に所定の速度で回転駆動され、上記供給シュート4からキルン本体1内に投入された被処理物Mを転動させながら上記バーナー5によって形成された上記の温度パターン内を通過させることによって、被処理物Mを乾燥もしくは焼成して前記の排出ホッパ3から床面F等に設けた貯留部Sに排出する構成である。なお上記バーナー5による燃焼後の炭酸ガス等の排気ガスは、キルン本体1内から前記排気ダクト2内に流入した後、該ダクト2の上部の排気口2aから冷却塔7を経て排気ファン8によって外部に排出される。
【0015】
また上記キルン本体1には、その内部温度を測定する温度測定手段としての熱電対10〜15がキルン本体1の長手方向(軸線方向)複数箇所に所定の間隔をおいて設けられ、前記排気ダクト2の上部には該ダクト内を通過する排気ガスの温度を測定するための熱電対16が設けられている。
【0016】
上記キルン本体1の内部温度を測定する熱電対10〜15は、例えば炉内雰囲気すなわちキルン本体内の空間の温度を一定にしたい場合、被処理物の最高温度を制御したい場合、炉壁すなわちキルン本体壁面を保護しながらできるだけ高い温度で運転したい場合など、使用目的等に応じて適宜の位置に配置すればよく、例えば炉内雰囲気の温度を測定する場合は、図2(a)のように各熱電対10〜15の熱接点aがキルン本体1の空間内に位置するように配置すればよい。また被処理物Mの温度を測定する場合には、同図(b)のように被処理物M内に、炉壁の周壁面の温度を測定する場合には、同図(c)のようにキルン本体1の耐火煉瓦1b内等に、それぞれ熱接点aが位置するように配置すればよい。あるいは同図(d)のように複数の熱電対を1つの保護管P内に収納し、それぞれの熱接点a〜cがキルン本体1内の雰囲気中、被処理物M内およびキルン本体周壁面内に位置するようにしてもよい。なお図1はキルン本体1内に配設される全ての熱電対10〜15の熱接点aが被処理物M内に位置するように配置されている。
【0017】
上記各熱電対10〜15で測定された温度データは、送信部17から非接触で受信部18に送られ、データ処理器19で処理される。そのデータ処理器19は燃焼温度調節信号と温度パターン調節信号を出力し、その燃焼温度調節信号は燃焼温度調節器20に入力されて所定の設定温度と比較され、その設定温度になるように前記燃焼制御部6に制御信号が出力され、その燃焼制御部6によって前記バーナー5への燃料および空気の供給量が制御される。
【0018】
一方、上記データ処理器19から出力された温度パターン調節信号は、信号切替器21を介して温度パターン調節器22に入力され、前記熱電対16による排気ガスの温度データも上記信号切替器21を介して温度パターン調節器22に入力される構成であり、上記信号切替器21を切り替えることによって、上記温度パターン調節信号または排気ガス温度データのいずれかを選択して温度パターン調節器22に入力することができる。その温度パターン調節器22は、上記温度パターン調節信号または排気ガス温度データと、予め設定された所定の設定温度と比較演算して回転制御部23に出力し、その回転制御部23は前記排気ファン8の回転を制御してキルン本体内から吸引する排気ガスおよび高温の燃焼ガス量を変化させてキルン本体内の温度パターンを制御する。
【0019】
図3および図4は前記の送信部17および受信部18の構成および取付構造の一例を示すもので、送信部17および受信部18は、図4に示すようにキルン本体1の外側に所定の間隔をおいて順に配置する構成であり、上記両部17,18はそれぞれキルン本体1と略同心状になるように湾曲形成されている。
【0020】
上記送信部17は、図4に示すように固定フレーム25によってキルン本体1の外周面に取付けられ、その送信部17とキルン本体1との間には、キルン本体1からの輻射熱が送信部17に悪影響を及ぼすのを防止するための遮熱板26が設けられている。図中、27は電線保護管で、該保護管27内にはキルン本体1に取付けた前記の熱電対10〜15と送信部17とを接続する補償導線が収容されている。
【0021】
一方、受信部18は、図3に示すように送信部17との間に所定の間隔Dを保った状態で、図4に示すように取付金具28および固定フレーム29を介して機器の架台Bなどの固定部に配置固定されている。図中、30は受信部18と前記データ処理器19との接続導線を収容した保護管、31は上記接続導線の中間部に設けた接続端子を収容する端子箱である。
【0022】
図5は上記の送信部17および受信部18の内部構造および両者が対峙したときの信号と電力の流れを示すもので、電源34から供給される電力は温度信号復調保持部38と電力高周波変換部35に送られ、電力高周波変換部35の高周波電力は電源一次コイル40から電磁誘導によって送信部17と受信部18の間隔Dを介して電源二次コイル41に誘導され、電力整流部36で直流変換して温度信号変調部37に供給される。その温度信号変調部37には前記の熱電対10〜15の温度信号が入力され、上記の受信部18から供給された電力を使って、その温度信号を変調すると共に、信号送信アンテナ43から信号受信アンテナ42に送信する。その信号受信アンテナ42で受信した変調信号は、温度信号復調保持部38で温度信号に復調し、新しいデータに更新して保持される。なお送信部17と受信部18が対峙していない間は、最新データを保持して温度データ処理器19に出力する。
【0023】
前記図3に示すように送信部17の周方向長さをL、幅をWとし、受信部18の長さおよび幅もそれぞれ略同等とすると、両者が間隔Dを保って対峙している状態で前記のように温度信号および電力を送受する際、その送受する空間の容積は略(D×W×L)×2で、例えば本実施形態においては、D≒10mm、W≒90mm、L≒350mm程度であり、上記の空間の容積は約315cm3程度の微小空間である。そのため障害物や電磁波等の外乱が進入する要素が極めて少なく、通信の信頼性を高く維持することができる。
【0024】
また送信部17がキルン本体1とともに回転する際の周速をVとすると、通信している時間は、送信部17と受信部18とが対峙している時間、すなわち約2L/Vの短時間であるため、通信の信頼性を常時長時間にわたって確保する必要がない。一般にロータリキルンは熱容量が大きいため1回転の間に温度が変化することは殆どなく、上記のように1回転毎にデータを更新して測定する方法の採用が可能となる。
【0025】
次に、上記のように構成された燃焼制御装置によりロータリーキルンの燃焼を制御する制御方法について説明する。その燃焼を制御するにあたっては、キルン本体1内が所定の温度パターンもしくは所定の設定温度になるように制御するもので、図6はキルン本体内の所定設定温度パターンの一例を示す。特に、本例は目的とする制御温度を被処理物Mの許容最高温度にする場合の設定温度パターンを試運転等を行って求めたもので、図中、Tmは被処理物M内での設定温度パターン、Tgは炉内雰囲気中での設定温度パターンを示す。またt1O〜t15は各熱電対10〜15の配置位置における被処理物M内での設定温度、t1O’〜t16’は前記各熱電対10〜16の配置位置における炉内雰囲気の設定温度、tpは被処理物M内での最高設定温度、tp’は炉内雰囲気の最高設定温度であり、その両最高温度tpおよびtp’は、本例においては、いずれも熱電対11と12の配置位置の中間にある。
【0026】
また本例は前記各熱電対10〜15で被処理物M内の温度を測定するようにしたもので、その各熱電対10〜15で測定された温度データは、送信部17および受信部18を介してデータ処理器19に送信される。そのデータ処理器19では上記温度データのうち最高値および次点を含む隣接する少なくとも3つ以上の熱電対の温度データを最小2乗法もしくはスプライン関数等で演算して最高値を算出して前記の燃焼温度調節信号として出力するか、あるいは最高値に最も近い熱電対もしくはいずれかの温度データを選定して、それを燃焼温度調節信号として出力する。
【0027】
その燃焼温度調節信号は、燃焼温度調節器20に入力され、その燃焼温度調節器20で上記の選定に対応した設定温度と比較する。すなわち最高値を燃焼温度調節信号とした場合には、その最高値と前記図6における最高値tpと比較し、また最高値に最も近い熱電対もしくはいずれかの温度データを燃焼温度調節信号とした場合には、その熱電対の温度と、その熱電対に対応した前記図6における設定温度とを比較する。例えば最高値に最も近い熱電対もしくは選定した温度データの熱電対が12である場合には、その熱電対12の測定温度と、前記図6における熱電対12の設定温度t12と比較すればよい。
【0028】
そして、上記の最高値tpもしくは選定した熱電対に対応する設定温度になるように燃焼制御部6に制御信号を出力し、その燃焼制御部6によってバーナー5への燃料および空気の供給量を調整してバーナー5の燃焼を制御する。具体的には、例えば上記温度データに基づいて算定した最高値またはいずれかの温度データが、予め設定した最高値tpまたは所定の設定温度よりも低い場合には、バーナー5への燃料および空気量を増大させてバーナー5の燃焼を促進し、逆に高い場合にはバーナー5への燃料および空気量を減少させてバーナー5の燃焼を低減させるものである。
【0029】
一方、必要に応じて前記排気ファン8によるキルン本体1内からの吸引排気ガス量、ひいてはキルン本体1内の高温の燃焼ガス量を変化させてキルン本体1内の温度パターンを制御するもので、その際、前記データ処理器19から温度パターン調節器22に温度パターン調節信号を送って回転制御部23により排気ファン8の回転を制御するか、あるいは熱電対16で測定した排気ガス温度データを温度パターン調節器22に送って回転制御部23により排気ファン8の回転を制御する。その切り替えは信号切替器21で行えばよい。
【0030】
上記のデータ処理器19から温度パターン調節器22に送る温度パターン調節信号としては、例えば前記各熱電対10〜15で測定した温度データのうち、いずれかの温度データ、例えば熱電対14等の温度データを選定し、その温度データを信号切替器21を介して温度パターン調節器22に出力する。そして、その温度パターン調節器22で上記温度データの入力信号と、上記の選定した熱電対たとえば熱電対14の前記図6における設定温度t14とを比較演算して回転制御部23に所定の制御信号を出力し、その回転制御部23で排気ファン8の回転を制御する。
【0031】
また熱電対16で測定した排気ガス温度データで制御する場合には、その温度データを信号切替器21を介して温度パターン調節器22に出力し、その温度パターン調節器22で上記の温度データと、図6における熱電対16の設定温度t16’とを比較演算して回転制御部23に所定の制御信号を出力し、その回転制御部23で排気ファン8の回転を制御すればよい。
【0032】
すなわち、上記いずれの場合にも、測定温度が設定温度より低い場合には、排気ファン8の回転速度を高速にして燃焼ガスを大量に排気して原料供給側の温度を上昇させるもので、このとき炉内は部分的に外気が入り冷却されるが、バーナー5による燃焼が前記のように制御されているので、自動的に燃焼量が増加して燃焼側の目的温度は影響を受けない。また測定温度が設定温度より低下した場合には、排気ファン8の回転速度を低速にして、供給側に移動する燃焼ガス量を減少させ原料供給側の温度を低下させる。このとき炉内に流入する外気が減少して燃焼側の温度が上昇するが、上記のようにバーナー5による燃焼が制御されているので燃焼量は自動的に減少して燃焼側の目的温度に影響を与えない。このように燃焼側の温度を一定にして供給側の温度を変化することによって、ロータリーキルン内部の温度パターンを良好に制御することができるものである。
【0033】
なお前記の燃焼温度調節器20および温度パターン調節器22で所定の設定温度と比較する際の該設定温度は、例えば前記図6等のデータの一部もしくは全部を各調節器20,22内に設けた図に省略した記録部等に予め記録させておくか、あるいは外部に設けた記録部等から入力する。もしくは上記各調節器20,22に設定ダイヤル等の設定手段を設けて手動で設定する等その他適宜である。
【0034】
また上記実施形態においては、バーナー5による燃焼と、排気ファン8による排気量とを制御するようにしたが、排気ファン8による排気量は常時ほぼ一定とし、バーナー5による燃焼のみを制御してもよい。
【0035】
さらに上記実施形態は、予め試運転等によって求めた温度パターンや設定温度に基づいて制御するようにしたが、例えば被処理物Mの許容最高温度のみで制御したり、或いは燃料費を押さえるために許容最低温度に制御することもできる。また例えば個々の温度測定地点(熱電対設置位置)の設定温度を任意に設定して制御することも可能である。
【0036】
また上記例では、熱電対10〜15で被処理物M内の温度を測定したが、前記図2(a)のように炉内雰囲気すなわちキルン本体1内の空間の温度を測定して例えば前記図6における設定温度パターンTg等に基づいて制御するようにしてもよく、あるいは図2(c)のように炉壁温度たとえば耐火煉瓦1b内の温度もしくはキルン本体1の外周面の温度を測定して、それに応じた所定の温度パターンになるように制御してもよい。
【0037】
さらに前記図2(d)のように構成した熱電対を用いて、熱接点a〜cのいずれか1つもしくは複数個の測定値に基づいて制御することも可能である。また上記例では、温度測定手段として熱電対を用いたが、測温抵抗体等を用いることもできる。
【0038】
【実施例】
焼却飛灰を焼成する図1に示すようなロータリーキルンを2rpmの回転速度で運転し、温度測定手段としてR熱電対を図1および図2(b)の配置状態となるように炉内に挿入し、送信部17と受信部18の間隔Dを約10mmに設定した。そして1回転の通信時間を約1秒で通信して炉内温度を測定したところ、外乱の影響を殆ど受けることなく変動の少ない安定した温度データを得ることができた。この温度データを使用して燃焼側の最高温度を求め、その最高温度が飛灰の許容最高温度になるように燃焼制御を実施し、かつ温度パターンは図1の熱電対16を選定して排気ガス温度を一定に保つ様に炉内雰囲気を制御してロータリーキルンを運転したところ安定し良好な焼成品を製造することができた。
【0039】
【発明の効果】
以上のように本発明によるロータリーキルンの燃焼制御装置は、上記のように熱電対等の温度測定手段で測定したデータを送信する送信部をキルン本体側に、その送信部に対する受信部を固定側に、それぞれ対峙し得るように設けて、上記送信部から受信部に非接触で上記のデータを通信するようにしたから、前記従来のように放射温度計や集電装置等を用いることなく、簡単・確実に且つ精度よく温度データを回転部から固定側に取り出すことができる。また送信部に温度データ信号を送信する信号送信アンテナと電源二次コイルを、受信部に温度データ信号を受信する信号受信アンテナと電源一次コイルとを設けると、送信部と受信部との間で温度データ信号と電力とを非接触で同時に送受することが可能となり、集電装置等を介して固定側から回転側に電力を供給したり、回転側での電力配線等が不要となる。その結果、装置構成を簡略化できると共に、熱影響による寿命の低下や漏電等を良好に防止することができる。
【0040】
また本発明による制御方法は、回転中のロータリーキルンの内部温度を測定する温度測定手段をキルン本体の長手方向複数箇所に配置し、その各温度測定手段で測定した温度データのいずれかを選択し、もしくは上記の温度データに基づいて最高値を算出し、その最高値もしくは上記の選択した温度データに基づいてロータリーキルンの燃焼を制御するようにしたから、乾燥や焼成すべき被処理物の種類や処理条件等の如何に変わらず、それに適する良好な運転制御が可能となる。また前記の複数箇所で測定した温度データのいずれか1つ、またはキルン本体の一端側に設けた排気ダクト内の排気ガスの温度を温度測定手段で測定した温度データのいずれかを選択し、その選択した温度データに基づいてキルン本体からの排気ガスの排出流量を制御すれば、前記の燃料制御と相まって更に良好な運転制御が可能となる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃焼制御装置の一実施形態を示す概略構成の説明図。
【図2】(a)〜(d)は熱電対の配置例や構成例の説明図。
【図3】送信部および受信部の斜視図。
【図4】送信部および受信部の取付け構造の一例を示す斜視図。
【図5】送信部および受信部の内部構造の一例を示す説明図。
【図6】キルン本体内の設定温度パターンの一例を示すグラフ。
【符号の説明】
1 キルン本体
2 排気ダクト
3 排出ホッパ
4 供給シュート
5 燃焼用バーナー
6 燃焼制御部
7 冷却塔
8 排気ファン
10〜16 温度測定手段(熱電対)
17 送信部
18 受信部
19 データ処理器
20 燃焼温度調節器
21 信号切替器
22 温度パターン調節器
23 回転制御部
40 電源一次コイル
41 電源二次コイル
42 信号受信アンテナ
43 信号送信アンテナ
M 被処理物
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の原料を乾燥または焼成する場合などに用いるロータリーキルンの燃焼制御装置および制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種の原料を乾燥または焼成する場合などにはロータリーキルンが用いられている。この種のロータリーキルンは、一般に長尺筒状のキルン本体を所定の速度で周方向に回転させながら該本体内に投入した原料を所定の温度で乾燥または焼成するもので、その温度を管理するには温度測定が必要不可欠であるが、キルン本体内の全域にわたる内部温度を高い信頼性を確保しながら測定することは困難とされてきた。
【0003】
そこで、例えば特開平9−310834号公報のようにキルン本体の外表面の温度を放射温度計で測定して内部温度を推定することが提案されているが、外気温度の変動によるキルン本体外表面の温度変化や、炉内部の付着物による外皮への熱伝達率の変化によって正確に内部温度を推定することが困難である等の不具合がある。
【0004】
また、例えば特開平8−29260号公報においては、閉止端をもつ測定管をキルン本体内に突出するように本体周面に取付け、上記閉止端を放射温度計で測定することによって、内部温度を測定しようとする提案がなされている。しかしながら、内部温度をより正確に測定するために測定管をキルン本体内になるべく深く挿入しようとすると、視野を確保する必要性から口径を大きくする必要があり、口径を大きくすると外気温度の対流によって閉鎖端が冷却されやすい。また測定管を透明体で閉鎖して外気の対流をなくすると、透明体自身およびその汚れ具合によって温度計に入射する放射エネルギーが変動して測定温度が不安定になる等の問題がある。
【0005】
また特に長尺のロータリーキルンにあっては、熱によるキルン本体の膨張収縮に同期して、該本体に取付ける測定管と固定側に設ける放射温度計の軸線を常に一致させる機構が必要であり、しかも、放射温度計は一般に高価であり、多数の温度計を設置して炉内の温度分布を測定するには、コストが増大する不具合がある。さらにキルン本体内の温度を直接測定するために燃焼側の開口部から放射温度計を使用してキルン本体内の温度を測定することが提案されているが、特に焼却用のロータリーキルンのように煤煙が多く発生して視野が塞がれるおそれがある場合は採用できない。
【0006】
一方、より広い範囲の内部温度を直接に測定する方法として、一般的に多く採用されている例として、キルン本体の周面から該本体内に向けて複数の熱電対を挿入してキルン本体の長さ方向の温度分布を監視する方法がある。この場合、回転するキルン本体から外部に微小な起電力を取り出すために、摺動リングとブラシ等からなる集電装置を用いているが、接触不良や汚れによって、抵抗や寄生電圧の影響を受けて正確な測定値を得ることが困難である。
【0007】
また熱電対で温度を測定してテレメーターで外部に送信して接触部の影響を除く方法が採用される例があるが、一般的にこの種の方法は送信部の電力を前記と同様の集電装置を使用して供給する必要があり、摺動部の問題の解決と障害物や電磁波などの送信空間の影響を受け易い欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来採用されてきた炉内温度の測定方法は、いずれもその信頼性に難点があるため制御に使用し難く、長年、ロータリーキルン内部温度の正確で信頼性の高い測定方法の実現が望まれてきた。
【0009】
本発明は上記のような要望に応えるべく提案されたもので、信頼性の高い温度測定データの処理および良好な燃焼制御を自動的に行うことのできるロータリーキルンの燃焼制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明によるロータリーキルンの燃焼制御装置および制御方法は、以下の構成としたものである。即ち、本発明によるロータリーキルンの燃焼制御装置は、回転中のロータリーキルンの内部温度を温度測定手段で測定し、その測定した温度データに基づいてロータリーキルンの燃焼を制御する燃焼制御装置において、上記温度測定手段で測定した温度データを送信する送信部をキルン本体側に、その送信部に対する受信部を固定側にそれぞれ対峙し得るように設けて、上記送信部から受信部に非接触で上記の温度データを送受するようにしたことを特徴とする。なお、上記送信部には温度データ信号を送信する信号送信アンテナと電源二次コイルとを設け、受信部には温度データ信号を受信する信号受信アンテナと電源一次コイルとを設けると、上記送信部と受信部との間で温度データ信号と電力とを非接触で同時に送受することが可能となる。
【0011】
本発明によるロータリーキルンの燃焼制御装置および制御方法は、回転中のロータリーキルンの内部温度を測定する温度測定手段をキルン本体の長手方向複数箇所に配置し、その各温度測定手段で測定した温度データのいずれかを選択し、もしくは上記の温度データに基づいて最高値を算出し、その最高値もしくは上記の選択した温度データに基づいてロータリーキルンの燃焼を制御するようにしたことを特徴とする。上記の温度測定手段としては、例えば熱電対または測温抵抗体を用いてキルン本体内の雰囲気または被焼成物内もしくはキルン本体壁の温度を直接測定する。また前記の複数箇所で測定した温度データのいずれか1つ、またはキルン本体の一端側に設けた排気ダクト内の排気ガスの温度を温度測定手段で測定した温度データのいずれかを選択し、その選択した温度データに基づいてキルン本体からの排気ガスの排出流量を制御する。上記の燃焼制御と共に排気ガスの流量制御を行うようにしたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態に基づいて具体的に説明する。図1は本発明によるロータリーキルンの燃焼制御装置の概略構成を示すもので、図において、1は略円筒状のキルン本体で、該本体1は外皮鋼板1aと、その内側に設けた耐火煉瓦1bとで構成されている。
【0013】
上記キルン本体1の両端部には、それぞれ端部カバーを兼ねる排気ダクト2および排出ホッパ3が設けられ、その排気ダクト2には、乾燥もしくは焼成する被処理物Mをキルン本体1内に投入するための供給シュート4が設けられている。また上記排出ホッパ3の下部には、乾燥もしくは焼成した被処理物Mを排出するための排出口3aが設けられ、上記排出ホッパ3の上下方向略中央部には、燃焼用バーナー5がキルン本体1内に突出して設けられている。そのバーナー5への燃料および空気の供給量は燃焼制御部6によって制御され、それによってキルン本体1内に所定の温度パターン(温度分布)が得られるように構成されている。
【0014】
上記キルン本体1は、通常は排出側(図で右側)がやや低くなるように緩やかに傾斜した状態で図に省略した駆動手段によって周方向に所定の速度で回転駆動され、上記供給シュート4からキルン本体1内に投入された被処理物Mを転動させながら上記バーナー5によって形成された上記の温度パターン内を通過させることによって、被処理物Mを乾燥もしくは焼成して前記の排出ホッパ3から床面F等に設けた貯留部Sに排出する構成である。なお上記バーナー5による燃焼後の炭酸ガス等の排気ガスは、キルン本体1内から前記排気ダクト2内に流入した後、該ダクト2の上部の排気口2aから冷却塔7を経て排気ファン8によって外部に排出される。
【0015】
また上記キルン本体1には、その内部温度を測定する温度測定手段としての熱電対10〜15がキルン本体1の長手方向(軸線方向)複数箇所に所定の間隔をおいて設けられ、前記排気ダクト2の上部には該ダクト内を通過する排気ガスの温度を測定するための熱電対16が設けられている。
【0016】
上記キルン本体1の内部温度を測定する熱電対10〜15は、例えば炉内雰囲気すなわちキルン本体内の空間の温度を一定にしたい場合、被処理物の最高温度を制御したい場合、炉壁すなわちキルン本体壁面を保護しながらできるだけ高い温度で運転したい場合など、使用目的等に応じて適宜の位置に配置すればよく、例えば炉内雰囲気の温度を測定する場合は、図2(a)のように各熱電対10〜15の熱接点aがキルン本体1の空間内に位置するように配置すればよい。また被処理物Mの温度を測定する場合には、同図(b)のように被処理物M内に、炉壁の周壁面の温度を測定する場合には、同図(c)のようにキルン本体1の耐火煉瓦1b内等に、それぞれ熱接点aが位置するように配置すればよい。あるいは同図(d)のように複数の熱電対を1つの保護管P内に収納し、それぞれの熱接点a〜cがキルン本体1内の雰囲気中、被処理物M内およびキルン本体周壁面内に位置するようにしてもよい。なお図1はキルン本体1内に配設される全ての熱電対10〜15の熱接点aが被処理物M内に位置するように配置されている。
【0017】
上記各熱電対10〜15で測定された温度データは、送信部17から非接触で受信部18に送られ、データ処理器19で処理される。そのデータ処理器19は燃焼温度調節信号と温度パターン調節信号を出力し、その燃焼温度調節信号は燃焼温度調節器20に入力されて所定の設定温度と比較され、その設定温度になるように前記燃焼制御部6に制御信号が出力され、その燃焼制御部6によって前記バーナー5への燃料および空気の供給量が制御される。
【0018】
一方、上記データ処理器19から出力された温度パターン調節信号は、信号切替器21を介して温度パターン調節器22に入力され、前記熱電対16による排気ガスの温度データも上記信号切替器21を介して温度パターン調節器22に入力される構成であり、上記信号切替器21を切り替えることによって、上記温度パターン調節信号または排気ガス温度データのいずれかを選択して温度パターン調節器22に入力することができる。その温度パターン調節器22は、上記温度パターン調節信号または排気ガス温度データと、予め設定された所定の設定温度と比較演算して回転制御部23に出力し、その回転制御部23は前記排気ファン8の回転を制御してキルン本体内から吸引する排気ガスおよび高温の燃焼ガス量を変化させてキルン本体内の温度パターンを制御する。
【0019】
図3および図4は前記の送信部17および受信部18の構成および取付構造の一例を示すもので、送信部17および受信部18は、図4に示すようにキルン本体1の外側に所定の間隔をおいて順に配置する構成であり、上記両部17,18はそれぞれキルン本体1と略同心状になるように湾曲形成されている。
【0020】
上記送信部17は、図4に示すように固定フレーム25によってキルン本体1の外周面に取付けられ、その送信部17とキルン本体1との間には、キルン本体1からの輻射熱が送信部17に悪影響を及ぼすのを防止するための遮熱板26が設けられている。図中、27は電線保護管で、該保護管27内にはキルン本体1に取付けた前記の熱電対10〜15と送信部17とを接続する補償導線が収容されている。
【0021】
一方、受信部18は、図3に示すように送信部17との間に所定の間隔Dを保った状態で、図4に示すように取付金具28および固定フレーム29を介して機器の架台Bなどの固定部に配置固定されている。図中、30は受信部18と前記データ処理器19との接続導線を収容した保護管、31は上記接続導線の中間部に設けた接続端子を収容する端子箱である。
【0022】
図5は上記の送信部17および受信部18の内部構造および両者が対峙したときの信号と電力の流れを示すもので、電源34から供給される電力は温度信号復調保持部38と電力高周波変換部35に送られ、電力高周波変換部35の高周波電力は電源一次コイル40から電磁誘導によって送信部17と受信部18の間隔Dを介して電源二次コイル41に誘導され、電力整流部36で直流変換して温度信号変調部37に供給される。その温度信号変調部37には前記の熱電対10〜15の温度信号が入力され、上記の受信部18から供給された電力を使って、その温度信号を変調すると共に、信号送信アンテナ43から信号受信アンテナ42に送信する。その信号受信アンテナ42で受信した変調信号は、温度信号復調保持部38で温度信号に復調し、新しいデータに更新して保持される。なお送信部17と受信部18が対峙していない間は、最新データを保持して温度データ処理器19に出力する。
【0023】
前記図3に示すように送信部17の周方向長さをL、幅をWとし、受信部18の長さおよび幅もそれぞれ略同等とすると、両者が間隔Dを保って対峙している状態で前記のように温度信号および電力を送受する際、その送受する空間の容積は略(D×W×L)×2で、例えば本実施形態においては、D≒10mm、W≒90mm、L≒350mm程度であり、上記の空間の容積は約315cm3程度の微小空間である。そのため障害物や電磁波等の外乱が進入する要素が極めて少なく、通信の信頼性を高く維持することができる。
【0024】
また送信部17がキルン本体1とともに回転する際の周速をVとすると、通信している時間は、送信部17と受信部18とが対峙している時間、すなわち約2L/Vの短時間であるため、通信の信頼性を常時長時間にわたって確保する必要がない。一般にロータリキルンは熱容量が大きいため1回転の間に温度が変化することは殆どなく、上記のように1回転毎にデータを更新して測定する方法の採用が可能となる。
【0025】
次に、上記のように構成された燃焼制御装置によりロータリーキルンの燃焼を制御する制御方法について説明する。その燃焼を制御するにあたっては、キルン本体1内が所定の温度パターンもしくは所定の設定温度になるように制御するもので、図6はキルン本体内の所定設定温度パターンの一例を示す。特に、本例は目的とする制御温度を被処理物Mの許容最高温度にする場合の設定温度パターンを試運転等を行って求めたもので、図中、Tmは被処理物M内での設定温度パターン、Tgは炉内雰囲気中での設定温度パターンを示す。またt1O〜t15は各熱電対10〜15の配置位置における被処理物M内での設定温度、t1O’〜t16’は前記各熱電対10〜16の配置位置における炉内雰囲気の設定温度、tpは被処理物M内での最高設定温度、tp’は炉内雰囲気の最高設定温度であり、その両最高温度tpおよびtp’は、本例においては、いずれも熱電対11と12の配置位置の中間にある。
【0026】
また本例は前記各熱電対10〜15で被処理物M内の温度を測定するようにしたもので、その各熱電対10〜15で測定された温度データは、送信部17および受信部18を介してデータ処理器19に送信される。そのデータ処理器19では上記温度データのうち最高値および次点を含む隣接する少なくとも3つ以上の熱電対の温度データを最小2乗法もしくはスプライン関数等で演算して最高値を算出して前記の燃焼温度調節信号として出力するか、あるいは最高値に最も近い熱電対もしくはいずれかの温度データを選定して、それを燃焼温度調節信号として出力する。
【0027】
その燃焼温度調節信号は、燃焼温度調節器20に入力され、その燃焼温度調節器20で上記の選定に対応した設定温度と比較する。すなわち最高値を燃焼温度調節信号とした場合には、その最高値と前記図6における最高値tpと比較し、また最高値に最も近い熱電対もしくはいずれかの温度データを燃焼温度調節信号とした場合には、その熱電対の温度と、その熱電対に対応した前記図6における設定温度とを比較する。例えば最高値に最も近い熱電対もしくは選定した温度データの熱電対が12である場合には、その熱電対12の測定温度と、前記図6における熱電対12の設定温度t12と比較すればよい。
【0028】
そして、上記の最高値tpもしくは選定した熱電対に対応する設定温度になるように燃焼制御部6に制御信号を出力し、その燃焼制御部6によってバーナー5への燃料および空気の供給量を調整してバーナー5の燃焼を制御する。具体的には、例えば上記温度データに基づいて算定した最高値またはいずれかの温度データが、予め設定した最高値tpまたは所定の設定温度よりも低い場合には、バーナー5への燃料および空気量を増大させてバーナー5の燃焼を促進し、逆に高い場合にはバーナー5への燃料および空気量を減少させてバーナー5の燃焼を低減させるものである。
【0029】
一方、必要に応じて前記排気ファン8によるキルン本体1内からの吸引排気ガス量、ひいてはキルン本体1内の高温の燃焼ガス量を変化させてキルン本体1内の温度パターンを制御するもので、その際、前記データ処理器19から温度パターン調節器22に温度パターン調節信号を送って回転制御部23により排気ファン8の回転を制御するか、あるいは熱電対16で測定した排気ガス温度データを温度パターン調節器22に送って回転制御部23により排気ファン8の回転を制御する。その切り替えは信号切替器21で行えばよい。
【0030】
上記のデータ処理器19から温度パターン調節器22に送る温度パターン調節信号としては、例えば前記各熱電対10〜15で測定した温度データのうち、いずれかの温度データ、例えば熱電対14等の温度データを選定し、その温度データを信号切替器21を介して温度パターン調節器22に出力する。そして、その温度パターン調節器22で上記温度データの入力信号と、上記の選定した熱電対たとえば熱電対14の前記図6における設定温度t14とを比較演算して回転制御部23に所定の制御信号を出力し、その回転制御部23で排気ファン8の回転を制御する。
【0031】
また熱電対16で測定した排気ガス温度データで制御する場合には、その温度データを信号切替器21を介して温度パターン調節器22に出力し、その温度パターン調節器22で上記の温度データと、図6における熱電対16の設定温度t16’とを比較演算して回転制御部23に所定の制御信号を出力し、その回転制御部23で排気ファン8の回転を制御すればよい。
【0032】
すなわち、上記いずれの場合にも、測定温度が設定温度より低い場合には、排気ファン8の回転速度を高速にして燃焼ガスを大量に排気して原料供給側の温度を上昇させるもので、このとき炉内は部分的に外気が入り冷却されるが、バーナー5による燃焼が前記のように制御されているので、自動的に燃焼量が増加して燃焼側の目的温度は影響を受けない。また測定温度が設定温度より低下した場合には、排気ファン8の回転速度を低速にして、供給側に移動する燃焼ガス量を減少させ原料供給側の温度を低下させる。このとき炉内に流入する外気が減少して燃焼側の温度が上昇するが、上記のようにバーナー5による燃焼が制御されているので燃焼量は自動的に減少して燃焼側の目的温度に影響を与えない。このように燃焼側の温度を一定にして供給側の温度を変化することによって、ロータリーキルン内部の温度パターンを良好に制御することができるものである。
【0033】
なお前記の燃焼温度調節器20および温度パターン調節器22で所定の設定温度と比較する際の該設定温度は、例えば前記図6等のデータの一部もしくは全部を各調節器20,22内に設けた図に省略した記録部等に予め記録させておくか、あるいは外部に設けた記録部等から入力する。もしくは上記各調節器20,22に設定ダイヤル等の設定手段を設けて手動で設定する等その他適宜である。
【0034】
また上記実施形態においては、バーナー5による燃焼と、排気ファン8による排気量とを制御するようにしたが、排気ファン8による排気量は常時ほぼ一定とし、バーナー5による燃焼のみを制御してもよい。
【0035】
さらに上記実施形態は、予め試運転等によって求めた温度パターンや設定温度に基づいて制御するようにしたが、例えば被処理物Mの許容最高温度のみで制御したり、或いは燃料費を押さえるために許容最低温度に制御することもできる。また例えば個々の温度測定地点(熱電対設置位置)の設定温度を任意に設定して制御することも可能である。
【0036】
また上記例では、熱電対10〜15で被処理物M内の温度を測定したが、前記図2(a)のように炉内雰囲気すなわちキルン本体1内の空間の温度を測定して例えば前記図6における設定温度パターンTg等に基づいて制御するようにしてもよく、あるいは図2(c)のように炉壁温度たとえば耐火煉瓦1b内の温度もしくはキルン本体1の外周面の温度を測定して、それに応じた所定の温度パターンになるように制御してもよい。
【0037】
さらに前記図2(d)のように構成した熱電対を用いて、熱接点a〜cのいずれか1つもしくは複数個の測定値に基づいて制御することも可能である。また上記例では、温度測定手段として熱電対を用いたが、測温抵抗体等を用いることもできる。
【0038】
【実施例】
焼却飛灰を焼成する図1に示すようなロータリーキルンを2rpmの回転速度で運転し、温度測定手段としてR熱電対を図1および図2(b)の配置状態となるように炉内に挿入し、送信部17と受信部18の間隔Dを約10mmに設定した。そして1回転の通信時間を約1秒で通信して炉内温度を測定したところ、外乱の影響を殆ど受けることなく変動の少ない安定した温度データを得ることができた。この温度データを使用して燃焼側の最高温度を求め、その最高温度が飛灰の許容最高温度になるように燃焼制御を実施し、かつ温度パターンは図1の熱電対16を選定して排気ガス温度を一定に保つ様に炉内雰囲気を制御してロータリーキルンを運転したところ安定し良好な焼成品を製造することができた。
【0039】
【発明の効果】
以上のように本発明によるロータリーキルンの燃焼制御装置は、上記のように熱電対等の温度測定手段で測定したデータを送信する送信部をキルン本体側に、その送信部に対する受信部を固定側に、それぞれ対峙し得るように設けて、上記送信部から受信部に非接触で上記のデータを通信するようにしたから、前記従来のように放射温度計や集電装置等を用いることなく、簡単・確実に且つ精度よく温度データを回転部から固定側に取り出すことができる。また送信部に温度データ信号を送信する信号送信アンテナと電源二次コイルを、受信部に温度データ信号を受信する信号受信アンテナと電源一次コイルとを設けると、送信部と受信部との間で温度データ信号と電力とを非接触で同時に送受することが可能となり、集電装置等を介して固定側から回転側に電力を供給したり、回転側での電力配線等が不要となる。その結果、装置構成を簡略化できると共に、熱影響による寿命の低下や漏電等を良好に防止することができる。
【0040】
また本発明による制御方法は、回転中のロータリーキルンの内部温度を測定する温度測定手段をキルン本体の長手方向複数箇所に配置し、その各温度測定手段で測定した温度データのいずれかを選択し、もしくは上記の温度データに基づいて最高値を算出し、その最高値もしくは上記の選択した温度データに基づいてロータリーキルンの燃焼を制御するようにしたから、乾燥や焼成すべき被処理物の種類や処理条件等の如何に変わらず、それに適する良好な運転制御が可能となる。また前記の複数箇所で測定した温度データのいずれか1つ、またはキルン本体の一端側に設けた排気ダクト内の排気ガスの温度を温度測定手段で測定した温度データのいずれかを選択し、その選択した温度データに基づいてキルン本体からの排気ガスの排出流量を制御すれば、前記の燃料制御と相まって更に良好な運転制御が可能となる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃焼制御装置の一実施形態を示す概略構成の説明図。
【図2】(a)〜(d)は熱電対の配置例や構成例の説明図。
【図3】送信部および受信部の斜視図。
【図4】送信部および受信部の取付け構造の一例を示す斜視図。
【図5】送信部および受信部の内部構造の一例を示す説明図。
【図6】キルン本体内の設定温度パターンの一例を示すグラフ。
【符号の説明】
1 キルン本体
2 排気ダクト
3 排出ホッパ
4 供給シュート
5 燃焼用バーナー
6 燃焼制御部
7 冷却塔
8 排気ファン
10〜16 温度測定手段(熱電対)
17 送信部
18 受信部
19 データ処理器
20 燃焼温度調節器
21 信号切替器
22 温度パターン調節器
23 回転制御部
40 電源一次コイル
41 電源二次コイル
42 信号受信アンテナ
43 信号送信アンテナ
M 被処理物
Claims (5)
- 回転中のロータリーキルンの内部温度を温度測定手段で測定し、その測定した温度データに基づいてロータリーキルンの燃焼を制御する燃焼制御装置において、上記温度測定手段で測定した温度データを送信する送信部をキルン本体側に、その送信部に対する受信部を固定側にそれぞれ対峙し得るように設けて、上記送信部から受信部に非接触で上記の温度データを送受するようにしたことを特徴とするロータリーキルンの燃焼制御装置。
- 前記送信部に温度データ信号を送信する信号送信アンテナと電源二次コイルとを設け、前記受信部に温度データ信号を受信する信号受信アンテナと電源一次コイルとを設けてなる請求項1記載のロータリーキルンの燃焼制御装置。
- 回転中のロータリーキルンの内部温度を測定する温度測定手段をキルン本体の長手方向複数箇所に配置し、その各温度測定手段で測定した温度データのいずれかを選択し、もしくは上記の温度データに基づいて最高値を算出し、その最高値もしくは上記の選択した温度データに基づいてロータリーキルンの燃焼を制御するようにしたことを特徴とするロータリーキルンの制御方法。
- 前記の温度測定手段として熱電対または測温抵抗体を用いてキルン本体内の雰囲気または被焼成物内もしくはキルン本体壁の温度を直接測定するようにした請求項1記載のロータリーキルンの燃焼制御装置。
- 前記複数箇所で測定した温度データのいずれか1つ、またはキルン本体の一端側に設けた排気ダクト内の排気ガスの温度を温度測定手段で測定した温度データのいずれかを選択し、その選択した温度データに基づいてキルン本体からの排気ガスの排出流量を制御するようにした請求項4または5に記載のロータリーキルンの制御方法。
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