JP2004011489A - ガスエンジン及びその制御方法 - Google Patents

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森   大 地
Tomohito Morimoto
森 本 智 史
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斉 藤   準
Teruhiro Sakurai
桜 井 輝 浩
Kazumitsu Kobayashi
小 林 一 光
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】供給される燃料ガスの種類や組成が変化しても、混合気の空気比を一定にすることが出来て、排気ガス性能の悪化や、ノッキング、失火等の不都合を解消すること。
【解決手段】燃料ガスFの特定に必要なパラメータ(排気ガスGe中の酸素濃度、燃料ガス供給系統2に介装された開閉弁6或いはバイパスバルブ7の開度、燃料ガスと空気Aiとの混合気Gi中の空燃比、排気ガスGe中の空燃比、トルク変動量、回転数変動量等)を計測する計測手段12と、空気中の湿度を計測する計測手段30と、制御手段CU0とを有しており、該制御手段は、計測手段により計測されたパラメータに基づいて供給される燃料の特性図を作成し、作成された特性図と既知の燃料の特性図とを比較して供給されている燃料を特定し、特定された燃料の特性図及び計測された湿度から排気ガス中の酸素濃度の目標値を決定すること。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運転状態を好適に制御することが出来る様なガスエンジン及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10は、従来のガスエンジンにおけるエンジン性能の制御を示す構成図である。図10において、酸素濃度センサ12によって排気ガスGe中の酸素成分を検出して、その酸素濃度が所定値となるように制御装置CU1からエンジン1のシリンダに供給する燃料ガスFの供給混合気の空気比を制御する指示信号を送信している。
【0003】
燃料ガスFの供給混合気の空気比を制御する具体的手段としては、酸素濃度センサ12の出力を一定にするように、燃料ガス供給系統2に介装された開閉弁6開度、或いはミキサをバイパスするバイパス燃料ガス流量を決定するバイパス弁7開度の何れかを制御して、供給される空気Aiと燃料ガスFとの混合気Giの空気比を所定値に制御している。
【0004】
このような酸素濃度センサ12による排気ガスGe中の酸素濃度の所定値制御では、供給される燃料ガスFの組成が変化する場合には、例えば燃料ガスFの熱量が増加した場合には熱量過多となって過出力となりNOx等の排気ガス成分を悪化させる。逆に、燃料ガスFの熱量が減少した場合には出力不足になり性能悪化や失火などの不都合が生じる。即ち、混合気Giの実空気比を所定値に一定させることができない。
また、排気ガス成分を含むエンジン性能には、吸気即ち吸入空気の湿度が関係するにもかかわらず、吸入空気の湿度を勘案した制御が行われていない欠点がある。
【0005】
現在の燃料ガスは熱量が11,000kcal/Nm3の都市ガス13Aが使用されていて、燃料ガスFの供給制御はこの熱量を基準にして行われるので、燃料ガスの熱量の増減には適格な制御対応が困難である。
【0006】
ガソリンエンジンのような液体燃料を用いる内燃機関では、オクタン価の高い所謂ハイオクガソリンとオクタン価の低いノーマルガソリンとの使い分けをする技術がある。
【0007】
これに対してガス燃料を使用するガスエンジンでは熱量の増減に対応する技術はなく、燃料の特に熱量の変化をエンジン側で対応する技術は未だに提案されていない。
【0008】
この様な不都合を解消するために、例えば運転中の燃焼状態から使用している燃料の組成を把握し、その燃料の種類に応じ吸入空気の湿度も勘案した制御する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、供給される燃料ガスの種類や組成が仮に変化したとしても、混合気の空気比を一定にすることが出来て、排気ガス性能の悪化や、ノッキング、失火等の不都合を解消することが出来る技術の提供を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のガスエンジンは、燃料ガス(F)(の種類や組成)を特定するのに必要なパラメータ(例えば、排気ガス(Ge)中の酸素濃度、燃料ガス供給系統(2)に介装された開閉弁(6)或いはバイパスバルブ(7)の開度、燃料ガス(F)と空気(Ai)との混合気(Gi)中の空燃比、排気ガス(Ge)中の空燃比、トルク変動量、回転数変動量等)を計測する計測手段(たとえば12)と、空気(Ai)中の湿度を計測する湿度計測手段(30)と、制御手段(CU0)とを有しており、該制御手段(CU0)は、計測手段(例えば12)により計測されたパラメータに基づいて供給されている燃料(F)の特性図を作成し、作成された特性図と既知の燃料の特性図とを比較して供給されている燃料(F)(の種類或いは組成)を特定し、特定された燃料の特性図及び計測された湿度から排気ガス(Ge)中の酸素濃度の目標値を決定する様に構成されている(請求項1)。
【0011】
係る構成を有する本発明によれば、供給されている燃料(の種類或いは組成)を特定し、特定された燃料の特性図及び計測された湿度を参照して、制御の目標値である「排気ガス中の酸素濃度の目標値」を決定している。
そのため、仮に供給される燃料ガスの種類や組成が変化したとしても、変化した未知の燃料ガスの種類や組成に対応して、混合気の空気比を一定にする制御の目標値も変化させることが出来て、所定の出力確保をし、排気ガス性能の悪化や、ノッキング、失火等の不都合を防止出来るのである。
【0012】
本発明において、排気ガス(Ge)の実際の酸素濃度を計測する計測手段(例えば、排気系に介装された前記酸素濃度センサ12、排気空燃比センサ等)を有し、前記制御手段(CU0)は、排気ガス(Ge)中の酸素濃度の実測値と目標値とを一致させるべく燃料ガス(F)供給量を制御する(燃料ガス供給系統2に介装された開閉弁6の弁開度、或いはバイパス弁7の弁開度、を制御する)様に構成されているのが好ましい(請求項2)。
【0013】
この様に構成することにより、排気ガス(Ge)中の酸素濃度が目標値に保たれるので、仮に燃料(の種類、組成)が変化しても排気ガス性能が低下することが防止される。
【0014】
さらに本発明において、異常燃焼(例えばノッキング)の有無を検出する異常燃焼検出手段(例えばノッキングセンサ23)と、前記制御手段(CU0)は供給されている燃料(F)の特性図(図3)及び異常燃焼検出手段(23)の出力から点火時期(点火進角)を決定する様に構成されているのが好ましい(請求項3)。
【0015】
係る構成であれば、仮に燃料(の種類、組成)が変化しても、変化した燃料の性状に対応して、例えば図3で示す様なマップを作成し、係るマップに基づいて点火時期を適宜進角させることにより、ノッキングの様な異常燃焼や、失火の様な不都合が防止できる。
【0016】
本発明のガスエンジンの制御方法は、燃料ガス(F)(の種類や組成)を特定するのに必要なパラメータ(例えば、排気ガス中の酸素濃度、燃料ガス供給系統に介装された開閉弁6、或いはバイパスバルブ7の開度、燃料ガスFと空気Aiとの混合気Gi中の空燃比、排気ガスGe中の空燃比、トルク変動量、回転数変動量等)を計測する計測工程と、計測手段(例えば37)により計測されたパラメータに基づいて供給されている燃料(F)の特性図を作成し、作成された特性図と既知の燃料の特性図とを比較して供給されている燃料(F)(の種類或いは組成)を特定する燃料特定工程と、空気(Ai)中の湿度を計測する湿度計測工程と、燃料特定工程で特定された燃料(F)の特性図及び湿度計測工程で計測された湿度から排気ガス(Ge)中の酸素濃度の目標値を決定する工程、とを有している(請求項4)。
【0017】
本発明のガスエンジンの制御方法において、計測手段(例えば、排気系に介装された前記酸素濃度センサ12、排気空燃比センサ等)により排気ガス(Ge)の実際の酸素濃度を計測する工程と、排気ガス(Ge)中の酸素濃度の実測値と目標値とが一致させるべく燃料ガス(F)供給量を制御する(燃料ガス供給系統2に介装された開閉弁6の弁開度、或いはバイパス弁7の弁開度、を制御する)工程、とを有しているのが好ましい(請求項5)。
【0018】
さらに本発明のガスエンジンの制御方法において、異常燃焼検出手段(例えばノッキングセンサ23)により異常燃焼(例えばノッキング)の有無を検出する工程と、供給されている燃料(F)の特性図(図3)及び異常燃焼検出手段(23)の出力から点火時期(点火進角)を決定する工程、とを有しているのが好ましい(請求項6)。
【0019】
本発明の実施に際して、ガスエンジンとしては、例えば希薄燃焼型ガスエンジンが好適である。しかし、所謂「ストイキ」タイプのガスエンジンにおいても、本発明を適用可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明のガスエンジン及びその制御方法の実施形態を説明する。従来技術の説明で使用した装置あるいは部位の名称と符号は、重ねて使用する。
【0021】
構成を示す図1において、加熱された清浄空気Aiを供給する送気管3がミキサ9を介して吸気管3aに連通され、吸気管3aはエンジン1のシリンダに連通されている。
【0022】
他方、燃料ガスFを搬送する燃料ガス供給系統2のガス供給管5が調圧ガバナ4及び自動開閉弁6を介装して前記ミキサ9に連通されている。ガス供給管5の自動開閉弁6とミキサ9との間にバイパス管8が設けられ、バイパス管8はバイパス弁7を介装して吸気管3aに連通されている。バイパス管8は、ミキサ9をバイパスして燃料ガスFを生ガスとして混合気Giの燃料濃度を高める機能を有して設けられている。
【0023】
また、ガス供給管5に設けられた計測手段の流量計測装置21が、信号ライン21aによって制御手段である制御装置ユニットCU0の燃料種特定ユニット31に連通されている。
【0024】
ミキサ9は、清浄空気Aiと燃料ガスFを攪拌混合し、予混合気Giにする機能を有して構成されている。
【0025】
エンジン1に、エンジンノッキングを検知する例えば加速度センサによる異常燃焼検出手段のノッキングセンサ23が取付けられ、信号ライン23aによって制御装置CU0に連通されている。また、エンジンの出力トルク(あるいは回転数)を計測するトルクセンサ37(あるいは回転数センサ)が取付けられ、信号ライン37aによって制御装置CU0に連通されている。
【0026】
また、エンジン1に設けられた排気管10に、排気ガスGeの酸素成分を計測する計測手段の酸素濃度センサ12が取付けられ、信号ライン12aによって制御装置CU0に連通されている。酸素濃度センサ12は排気ガスの排気空燃比A/Fセンサとしても作用している。
【0027】
吸気管3に吸気である吸入空気Aiの湿度を計測する湿度計測手段の湿度センサ30及び吸入空気流量を計測する流量センサ14が取付けられ、それぞれが信号ライン30a、14aによって制御装置CU0に連通されている。
【0028】
制御装置CU0は、酸素濃度センサ12の出力を基準にして燃料ガスFの供給量を制御指示する主制御ユニットCU1と、主制御ユニットCU1がガス燃料の種別に応じた最適の制御をするように情報を供給する従制御ユニットCU2とで構成されている。
【0029】
主制御ユニットCU1は、燃料の種別による例えば含有熱量の違いによる排気ガスGe中の酸素濃度を所定値にするように、開閉弁6またはバイパス弁7の開弁度を指示する機能を有して構成されている。
【0030】
従制御ユニットCU2は、燃料種特定ユニット31と、目標酸素濃度決定ユニット32と点火時期決定ユニット33と、記憶装置34とで構成されている。
【0031】
燃料種特定ユニット31は、運転中のエンジン1から採取したデータ例えば吸気空燃比、排気空燃比、トルク等によって現在使用中の未知の燃料種を特定するよう構成されている
【0032】
目標酸素濃度決定ユニット32は、燃料種特定ユニット31で特定された燃料種を予め準備してある吸気湿度を変数にしている多数の既知の燃料特性図中の最適図からそのときの湿度に対する目標排気酸素濃度を決定するよう構成されている。
【0033】
ここで使用される既知の燃料特性図とは、燃料種それぞれについての湿度、排気ガス酸素濃度、点火時期の相互の関係を表示する特性図であって、燃料種特定ユニット31で特定された燃料種に類似するものがない場合には既知の燃料特性図を補完して作成する。
【0034】
点火時期決定ユニット33は、MBT(最大出力を発生する点火時期)をパラメータにした点火時期と吸気空燃比の関係、及びNOx許容値をパラメータ点火時期と吸気空燃比の関係を示す図3からノッキングの発生しない最適点火時期を決定するよう構成されている。
【0035】
記憶装置34は、燃料種を特定するための各種マップ及び特定された燃料種の排気酸素濃度を湿度に応じた最適値に決定するための各種マップを記憶し、必要に際して参照に応じるよう構成されている。
【0036】
上記構成によるガスエンジン1の制御方法を、図2に示すフローチャートによって説明する。
【0037】
ステップS41は、定常運転状態である。
最初に、運転に供給されている、あるいは供給される可能性のある燃料ガスの湿度、排気ガス酸素濃度、点火時期の関係を示した数種のマップを準備しておく。
【0038】
ステップS42では、燃料ガス種の判定を行うか否かをきめる。判定を行う必要がある場合はステップS43に進み、燃料種がわかっていて燃料種の判定が不要の場合はそれまでに使用していたマップをそのまま使用し、ステップS44に進む。
【0039】
ステップS43では、以下の条件で燃料種判別を行う。以下の条件が未達であれば、運転を継続して待機する。
1)運転継続時間が所定の時間を経過したとき、
2)エンジンの出力が所定の高出力以上に増加したとき、または所定の低出力以下に減少したとき、
3)エンジン回転数が所定の高回転数以上に増速したとき、または所定の低回転数以下に減速したとき、
4)スロットル開度が所定の高開度以上に増開したとき、または所定の低開度以下に減開したとき、
燃料種の判別は、判別に要するデータの採取容易性及び判別の精度を勘案して以下の3方法の内、の1つまたは2つの方法を選択する。
【0040】
1)燃料種をパラメータにした、吸気ガス濃度と排気ガス酸素濃度との関係図から現使用の燃料種を判別する方法。
2)燃料種をパラメータにした、吸気空燃比と排気空燃比との関係図から現使用の燃料種を判別する方法。
3)燃料種をパラメータにした、吸気空燃比と排気空燃比とトルク(または回転数)の関係図から現使用の燃料種を判別する方法。
上記の燃料ガス種を特定するのに必要なパラメータを計測する工程と燃料種特定工程の各方法については詳細を後記する。
【0041】
上記によって燃料種を判別し特定する。この特定した燃料種が、予め準備してある燃料ガスの湿度、排気ガス酸素濃度、点火時期の関係を示した数種のマップのいずれにも対応していない場合は、準備したマップを補間して作成し、最適のマップを選択する。ついでステップS44に進む。
【0042】
ステップS44では、湿度センサ30から吸入空気Aiの湿度を読み込む。これが湿度計測工程である。
ステップS45では、上記吸入空気Aiの湿度を、前記燃料ガスの湿度、排気酸素濃度、点火時期の最適のマップに重ねて、エンジン性能に対して目標排気ガス酸素濃度を決定する。このステップS45が排気ガス中の酸素濃度の目標値を決定する工程である。
【0043】
ステップS46では、この目標排気ガス酸素濃度となるように開閉弁6またはバイパス弁7の弁開度を調節する。そして、実際の酸素濃度を計測する。これが実際の酸素濃度を計測する工程である。
【0044】
ステップS47では、上記の調節した弁開度の結果を排気A/Fセンサ即ち排気ガスの実酸素濃度センサ12出力が目標排気ガス酸素濃度になっているか否かを比較検討する。実酸素濃度センサ12出力と目標排気ガス酸素濃度とが所定の許容範囲になければ、ステップS46に戻って再度の弁開度調節を行う。これが燃料ガス供給を制御する工程である。
実酸素濃度センサ12出力と目標排気ガス酸素濃度とが所定の許容範囲になったところでステップS48に進む。
【0045】
ステップS48では、目標点火時期を決定する。具体的には、図3に示すMBT(最大出力点火時期)をパラメータにした点火時期(Y軸)と吸気空燃比(X軸)の関係、及びNOx許容値をパラメータ点火時期と吸気空燃比(X)の関係からノッキングの発生しない最適点火時期を決定する。
【0046】
図3におけるNOx許容線N1と、MBT線M1とは同種燃料であり、N2、M2も同種燃料であり、N3、M3も同種燃料である。熱量の高さはM1、M2、M3の順である。
例えば、図中のMBT線M1の下方(点火進角遅れ側)で、NOx許容線N1の右方(空燃比の燃料リーン側)となるように点火時期を選定する。
【0047】
ステップS49では、上記の点火時期に変更する。
ステップS50では、ノッキングが発生しないかを確認する。これが異常燃焼の有無を検出する工程である。ノッキングの発生があれば、ステップS49に戻って点火時期遅れ側に再変更する。ノッキング発生がない状態を確認し(点火時期決定工程)た段階でステップS51に至り運転条件の設定を終了する。
【0048】
以下に、ステップS43で内容を省略した燃料種判別方法の、1)、2)、3)を説明する
【0049】
燃料種判別方法1)は、吸気ガス濃度と排気ガス酸素濃度との関係図4から現使用の燃料種を判別する方法である。図4を参照して、図5に示すフローチャートによって作用を説明する。
【0050】
ステップS1は、定常運転状態である。
ステップS2では、図4において、計測の基準とする開閉弁6の弁開度をXに設定する。ここでは弁開度を大きくすれば燃料がリッチになり、弁開度を小さくすれば燃料がリーンになる。
弁開度Xにおける排気ガスGeの酸素濃度がO0である。
【0051】
ステップS3では、弁開度をX+△Xにして△Xだけ大きく開く。このときの横軸の空燃比の位置はX1である。
ステップS4では、上記弁開度即ち空燃比X1における排気ガスGeの酸素濃度を取得する。このときの縦軸で示される酸素濃度はOrである。
【0052】
ステップS5では、弁開度をX−△Xに減少する。このときの横軸の空燃比の位置はX2である。
ステップS6では、上記弁開度即ち空燃比X2における排気ガスGeの酸素濃度を取得する。このときの縦軸で示される酸素濃度はOlである。
ステップS2〜S6がパラメータを計測する工程である。
【0053】
ステップS7では、弁開度2△Xに対する酸素濃度の変化(Ol−Or)を求める。図2における特性線A0は、(Ol−Or)/2△Xを直線補完したものである。
ステップS2〜ステップS7が、未知の燃料を表現した特性図の作成工程である。
【0054】
ステップS8では、既知の特性線B0と比較する。図2では既知の特性線はB0の1つだが多くの特性線と傾きを比較する。このステップが比較工程である。
【0055】
ステップS9では、現在検定している特性線A0の種別をステップS7の結果によって推測する。このステップが未知の燃料の種別を特定する工程である。
ステップS10でステップS2〜ステップS9の燃料種判定ルーチンが終了する。
【0056】
上記のようにして、空燃比λを変数にして排気ガスGeの酸素濃度を検出し、特性線を求め、既知の特性線マップ上で比較することによって現在の未知の燃料種を推測判定できる。この方法は、排気管10に取付けた酸素濃度センサ12だけで燃料ガスの特性が得られることが長所である。
【0057】
燃料種判別方法2)は、燃料種をパラメータにした、吸気空燃比と排気空燃比との関係図6から現使用の燃料種を判別する方法である。。図6を参照して、図7に示すフローチャートによって作用を説明する。
【0058】
ステップS11は、定常運転状態である。
ステップS12では、図6における点Xの、計測の基準となる吸気A/Fをもとめる。吸気A/Fは、流量計測装置14の空気流量と、流量計測装置21の燃料ガス流量とから演算してもとめる。
【0059】
ステップS13では、上記吸気A/Fにおける排気A/Fをもとめる。排気A/Fは、酸素濃度センサ12の出力データから演算によりもとめる。
ステップS12及びステップS13がパラメータを計測する工程と特性図を作成する工程である。
【0060】
ステップS14では、図6に示すように、上記で求めた現在使用の燃料ガスの特性線A1を既知の燃料ガスの特性線例えばB1とを切片Cb、Caで比較する。図6では既知の特性線はB1の1つだが多くの特性線と比較する。このステップが比較工程である。
【0061】
ステップS15では、現在検定している特性線A1の種別をステップS14の結果によって推測する。このステップが燃料を特定する工程である。
ステップS16でステップS12〜ステップS15の燃料種判定ルーチンが終了する。
【0062】
上記のようにして、1つの吸気空燃比に対する排気空燃比から特性線をもとめ、既知の特性線マップ上で比較することによって現在の未知の燃料種を推測判定できる。この方法は、燃料種判別方法1)により燃料の種別を大まかに推定あるいは判定した後でさらに入念に検定するために行っても良い。
【0063】
燃料種判別方法3)は、燃料種をパラメータにした、吸気空燃比と排気空燃比とトルク(または回転数)の関係図8から現使用の燃料種を判別する方法である。図8を参照しながら図9に示すフローチャートによって説明する。
【0064】
ステップS31は、定常運転状態である。
ステップS32では、吸気A/Fをもとめる。吸気A/Fは、流量計測装置14の空気流量と、流量計測装置21の燃料ガス流量とから演算してもとめる。
【0065】
ステップS33では、上記吸気A/Fにおける排気A/Fをもとめる。排気A/Fは、酸素センサ12の出力データから演算によりもとめる。
ステップS34では、上記の吸気A/F、排気A/Fにおけるエンジントルクまたは回転数の変動値を計測する。
ステップS32〜S34がパラメータを計測する工程である。
【0066】
ステップS35では、ステップS32〜S34による現使用燃料の3次元表示の特性線をまとめ(特性図を作成する工程)、既知の3次元マップと比較する。図8では既知の特性線はB2の1つだが多くの特性線と比較する(比較工程)。
【0067】
ステップS36では、現在検定している特性線A2の種別をステップS35の結果によって推測する。このステップが燃料を特定する工程である。
ステップS37でステップS32〜ステップS36の燃料種判定ルーチンが終了する。
【0068】
上記のようにして、吸気空燃比に対する排気空燃比とエンジントルクの3次元特性線をもとめ、既知の特性線マップ上で比較することによって現在の未知の燃料種を正確に推測判定できる。
【0069】
【発明の効果】
本発明の効果を、以下に列記する。
(1) 本発明によれば、エンジンの運転を継続しながら、現在使用している未知の燃料の性状を特性図にし、既知の特性線マップと比較して燃料の種別を特定できる。また、燃料の種別の特定によって吸気湿度に応じた排気ガス酸素濃度を決定できて、過出力による排気ガスの悪化や過小出力による失火等が防げる。
(2) 本発明によれば、特定した燃料ガスの吸気湿度に応じたをNOx生成回避及びノッキングの生成回避するように修正して正確な排気ガス酸素濃度で運転できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す構成図。
【図2】図1の実施形態の制御方法を説明するフローチャート。
【図3】NOx許容値及びMBTの点火進角と空燃比の関係を示す図。
【図4】燃料種をパラメータにした吸気ガス濃度と排気ガス酸素濃度との関係を示す図。
【図5】図1の別の制御方法を説明するフローチャート。
【図6】燃料種をパラメータにした吸気ガスA/F比と排気ガスA/F比との関係を示す図。
【図7】図1のさらに別の制御方法を説明するフローチャート。
【図8】燃料組成をパラメータにした吸気ガスA/F比と排気ガスA/F比とトルク(または回転数)の関係を示す図。
【図9】図1のさらに別の制御方法を説明するフローチャート。
【図10】排気ガス成分などのエンジン性能を制御する従来の実施形態を示す構成図。
【符号の説明】
Ai・・吸入空気
CU0・・制御装置
CU1・・主制御ユニット
CU2・・第2制御ユニット
Gi・・混合気
Ge・・排気ガス
F・・・燃料ガス
1・・・エンジン
2・・・燃料ガス供給系統
6・・・開閉弁
7・・・バイパス弁
9・・・ミキサ
10・・排気管
12・・酸素濃度センサ、排気空燃比センサ
30・・湿度センサ
31・・燃料種特定ユニット
32・・目標酸素濃度決定ユニット
33・・点火時期決定ユニット
34・・記憶装置

Claims (6)

  1. 燃料ガスを特定するのに必要なパラメータを計測する計測手段と、空気中の湿度を計測する湿度計測手段と、制御手段とを有しており、該制御手段は、計測手段により計測されたパラメータに基づいて供給されている燃料の特性図を作成し、作成された特性図と既知の燃料の特性図とを比較して供給されている燃料を特定し、特定された燃料の特性図及び計測された湿度から排気ガス中の酸素濃度の目標値を決定する様に構成されていることを特徴とするガスエンジン。
  2. 排気ガスの実際の酸素濃度を計測する計測手段を有し、前記制御手段は、排気ガス中の酸素濃度の実測値と目標値とを一致させるべく燃料ガス供給量を制御する様に構成されている請求項1のガスエンジン。
  3. 異常燃焼の有無を検出する異常燃焼検出手段を有し、前記制御手段は供給されている燃料の特性図及び異常燃焼検出手段の出力から点火時期を決定する様に構成されている請求項1、2の何れか1項のガスエンジン。
  4. 燃料ガスを特定するのに必要なパラメータを計測する計測工程と、計測手段により計測されたパラメータに基づいて供給されている燃料の特性図を作成し、作成された特性図と既知の燃料の特性図とを比較して供給されている燃料を特定する燃料特定工程と、空気中の湿度を計測する湿度計測工程と、燃料特定工程で特定された燃料の特性図及び湿度計測工程で計測された湿度から排気ガス中の酸素濃度の目標値を決定する工程、とを有していることを特徴とするガスエンジンの制御方法。
  5. 計測手段により排気ガスの実際の酸素濃度を計測する工程と、排気ガス中の酸素濃度の実測値と目標値とが一致させるべく燃料ガス供給量を制御する工程、とを有している請求項4のガスエンジンの制御方法。
  6. 異常燃焼検出手段により異常燃焼の有無を検出する工程と、供給されている燃料の特性図及び異常燃焼検出手段の出力から点火時期を決定する工程、とを有している請求項4、5の何れか1項のガスエンジンの制御方法。
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