JP2004011468A - 自動車 - Google Patents

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JP2004011468A
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Mitsuhiro Nada
灘 光博
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Abstract

【課題】アクセルペダルに伝えられる運転者の意志をより反映した加速を得ると共にアクセルペダルの踏み込みに対する運転者の負担を軽減する。
【解決手段】アクセルペダルが踏み込まれたときには、アクセルペダルの踏み込み量に対応するペダル開度Ausrとペダル踏込速度Pvに基づいて設定されるアシスト開度Aastとの和としてアクセル開度Adrvを計算する(S104,S128)。運転者が巡航しようとして踏み込んでいたアクセルペダルを戻すと、その車速で巡航させるのに必要な巡航開度Acrsと巡航させるときに運転者に要求するアクセルペダルの踏み込み量に対応する巡航用収束開度Acnvとの偏差としてオフセット開度Aostを計算し(S112,S114,S124)、ペダル開度Ausrとオフセット開度Aostとの和としてアクセル開度Adrvを計算する。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車に関し、詳しくは、アクセルペダルの操作量に基づく動力により走行する自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の自動車としては、内燃機関のスロットルバルブを電子制御することにより、運転者の要求に対応すると共に内燃機関の運転状態に対応したスロットル開度とするものが提案されている(例えば、特開平9−42032号公報など)。この自動車では、運転者のアクセル操作量に基づいて目標スロットル開度を設定し、この目標スロットル開度となるようにスロットルバルブをモータにより駆動制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした自動車では、アクセル操作量に対応して目標スロットル開度が設定されて内燃機関の運転が制御されるが、運転者の意志を十分に反映した加速が得られない場合がある。運転者は、大きな加速を要求するときにはアクセルペダルを早く大きく踏み込み、小さな加速を要求するときにはアクセルペダルをゆっくりと小さく踏み込む。上述の従来例の自動車では、こうした運転者のアクセルペダルの操作における操作量だけに基づいて目標スロットル開度を設定しているから、アクセルペダルの操作量が同じであれば踏み込む様子、即ち踏み込み速度には無関係に同一の目標スロットル開度を設定する。これでは運転者の意志を十分に反映しているとはいえない。
【0004】
本発明の自動車は、アクセルペダルに伝えられる運転者の意志をより反映した加速を得ることを目的の一つとする。また、本発明の自動車は、アクセルペダルの踏み込みに対する運転者の負担を軽減することを目的の一つとする。
【0005】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の自動車は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0006】
本発明の自動車は、
アクセルペダルの操作量に基づく動力により走行する自動車であって、
アクセルペダルの操作状態を検出する操作状態検出手段と、
該検出されたアクセルペダルの操作状態のうちの操作量と該検出されたアクセルペダルの操作状態のうちの操作速度とに基づいてアクセル開度を設定するアクセル開度設定手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
該検出され車速と前記設定されたアクセル開度とに基づいて駆動源を制御する駆動制御手段と、
を備えることを要旨とする。
【0007】
この本発明の自動車では、アクセルペダルの操作状態のうちの操作量と操作速度とに基づいてアクセル開度を設定し、この設定されたアクセル開度と車速とに基づいて駆動源を制御するから、アクセルペダルの操作量だけに基づいてスロットル開度を設定する自動車に比して運転者の意志をより反映した走行を実現することができる。したがって、自動車の加速を運転者の意志をより反映したものにすることができる。
【0008】
こうした本発明の自動車において、前記アクセル開度設定手段は、前記アクセルペダルの操作速度が大きいほど大きなアクセル開度を設定する手段であるものとすることもできる。これは、運転者は、大きな加速を要求するときにはアクセルペダルを早く大きく踏み込み、小さな加速を要求するときにはアクセルペダルをゆっくりと小さく踏み込むことに基づく。したがって、自動車の加速を運転者の意志をより反映したものとすることができる。
【0009】
また、本発明の自動車において、前記アクセル開度設定手段は、前記検出されたアクセルペダルの操作状態が戻し操作のときには前記検出されたアクセルペダルの操作状態のうちの操作量に基づいてアクセル開度を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、運転者による踏み込み操作に対してはアクセルペダルの操作状態のうちの操作量と操作速度とに基づいてアクセル開度を設定することができると共に戻し操作に対してはアクセルペダルの操作状態のうちの操作量に基づいてアクセル開度を設定することができる。
【0010】
さらに、本発明の自動車において、前記アクセル開度設定手段は、同一のアクセルペダルの操作量に対して踏み込み操作のときと戻し操作のときでは異なる値となるようアクセル開度を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、アクセルペダルの踏み込み時と戻し時では同じ操作量であっても異なるアクセル開度を設定することができるから、踏み込み時と戻し時の操作フィーリングにマッチしたアクセル開度に設定することができる。
【0011】
本発明の自動車において、前記アクセル開度設定手段は、車速に応じたオフセット開度を記憶するオフセット開度記憶手段を備え、該オフセット開度記憶手段に記憶されたオフセット開度のうち前記車速検出手段により検出された車速に応じたオフセット開度に基づいてアクセル開度を設定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、運転者のアクセル操作に対する負担を軽減することができる。
【0012】
本発明の自動車において、前記駆動源は、内燃機関と車軸に接続された駆動軸に動力の入出力が可能な駆動軸用電動機と前記内燃機関の出力軸の動力を電気的エネルギに基づく動力の入出力を伴って前記駆動軸に伝達する動力伝達手段とを備え、前記駆動制御手段は、前記内燃機関と前記駆動軸用電動機と前記動力伝達手段とを制御する手段であるものとすることもできる。
【0013】
この駆動源が内燃機関と駆動軸用電動機と動力伝達手段とを備える態様の本発明の自動車において、前記動力伝達手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に応じた動力を残余の軸に入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力可能な回転軸用電動機とを備える手段であるものとすることもできる。
【0014】
また、駆動源が内燃機関と駆動軸用電動機と動力伝達手段とを備える態様の本発明の自動車において、前記動力伝達手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1のロータと、前記駆動軸に接続され該第1のロータに対して相対的に回転可能な第2のロータとを有し、該第1のロータと該第2のロータとの電磁気的な作用に基づいて前記電気的エネルギに基づく動力の入出力が可能な対ロータ電動機を備える手段であるものとすることもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、同じく動力分配統合機構30に接続されたモータMG2と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
【0016】
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0017】
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはモータMG2がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32に出力する。リングギヤ32は、ベルト36,ギヤ機構37,デファレンシャルギヤ38を介して車両前輪の駆動輪39a,39bに機械的に接続されている。したがって、リングギヤ32に出力された動力は、ベルト36,ギヤ機構37,デファレンシャルギヤ38を介して駆動輪39a,39bに出力されることになる。なお、駆動系として見たときの動力分配統合機構30に接続される3軸は、キャリア34に接続されたエンジン22の出力軸であるクランクシャフト26,サンギヤ31に接続されモータMG1の回転軸となるサンギヤ軸31aおよびリングギヤ32に接続されると共に駆動輪39a,39bに機械的に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aとなる。
【0018】
モータMG1およびモータMG2は、共に発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2の一方で発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2から生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1とモータMG2とにより電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、共にモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、回転位置検出センサ43,44から入力した信号に基づいて図示しない回転数算出ルーチンによりモータMG1,MG2の回転子の回転数Nm1,Nm2を計算している。この回転数Nm1,Nm2は、モータMG1がサンギヤ31に接続されていると共にモータMG2がリングギヤ32に接続されていることから、サンギヤ軸31aやリングギヤ軸32aの回転数になる。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
【0019】
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば,バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。
【0020】
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量に対応したペダル開度Ausrを検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのペダル開度Ausr,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
【0021】
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するペダル開度Ausrに基づいて設定されるアクセル開度Adrvと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
【0022】
次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にアクセル開度Adrvの設定の動作およびアクセル開度Adrvに基づいて車軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを設定する動作について説明する。図2は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される要求トルク設定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。説明の容易のため、以下では車両が停止している状態で運転者がアクセルペダル83を踏み込んだときの動作を中心に説明する。
【0023】
要求トルク設定処理ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのペダル開度Ausrや車速センサ88からの車速V,ペダル踏込速度Pvを読み込む処理を実行する(ステップS100)。ここで、ペダル踏込速度Pvは、実施例では、アクセルペダルポジションセンサ84により検出されるペダル開度Ausrの時間変化率として計算するものとし、具体的には読み込んだペダル開度Ausrと前回このルーチンが実行されたときに読み込んだペダル開度Ausrとの偏差をこのルーチンの起動間隔で除したものを用いた。
【0024】
そして、読み込んだペダル開度Ausrが変更されているか否かを判定する(ステップS102)。いま、車両が停止している状態で運転者がアクセルペダル83を踏み込んで発進するときを考えているから、ペダル開度Ausrは値0からアクセルペダル83の踏み込みに対応した値となる。したがって、ステップS102では、ペダル開度Ausrは増加変更と判定される。この場合、アシスト開度Aastが値0であるか否かが判定される(ステップS103)。アシスト開度Aastは、運転者のアクセルペダル83の踏み込み速度に応じてアクセル開度Adrvを調整するために用いられるものであり、このルーチンのステップS104やステップS105で設定される。発進直後では、アシスト開度Aastには初期値の値0が設定されているから、ステップS104の処理、即ちペダル踏込速度Pvに基づいてアシスト開度Aastが設定される。アシスト開度Aastは、アクセルペダル83の踏み込み速度、即ちペダル踏込速度Pvが大きいほど大きな値に設定される。これは、運転者が大きな加速度を要求するときにはアクセルペダル83を大きく早く踏み込むことに基づく。実施例では、ペダル踏込速度Pvとアシスト開度Aastとの関係を定めてアシスト開度設定マップとして予めROM74に記憶しておき、ペダル踏込速度Pvが与えられるとマップから対応するアシスト開度Aastを導出して設定するものとした。図3にアシスト開度設定マップの一例を示す。
【0025】
次に、ステップS100で読み込んだ車速Vが閾値Vr1以上か否かを判定する(ステップS106)。ここで、閾値Vr1は、アクセルペダル83の操作が頻繁に行なわれるためにペダル開度Ausrをなるべくそのままアクセル開度Adrvに設定することが望ましいと考えられる車速の上限を設定するものであり、実施例では車速25km/hとして設定した。即ち、車速25km/h未満の徐行運転では、速度一定の巡航運転に比してアクセルペダル83の操作やブレーキペダル85の操作が頻繁に行なわれるため、アクセルペダル83の踏み込み量に対応するペダル開度Ausrをなるべくそのままアクセル開度Adrvとして取り扱う方が望ましいと考えられるからである。
【0026】
いま、車両の発進時を考えているから、このルーチンが最初に実行されたときには、車速Vは閾値Vr1未満となる。このときには、オフセット開度Aostに値0を設定し(ステップS108)、次式(1)によりアクセル開度Adrvを計算する(ステップS128)。オフセット開度Aostについては後述する。
【0027】
【数1】
Adrv=Ausr+Aast+Aost  (1)
【0028】
こうして、アクセル開度Adrvが計算されると、計算されアクセル開度AdrvとステップS100で読み込んだ車速Vに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクT*を設定して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。実施例では、アクセル開度Adrvと車速Vと要求トルクT*との関係を予め定めて要求トルク設定マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Adrvと車速Vとが与えられると要求トルク設定マップから対応する要求トルクT*を導出して設定するものとした。図4に要求トルク設定マップの一例を示す。なお、要求トルクT*が設定されると、実施例のハイブリッド自動車20では、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される図示しないトルク制御ルーチンにより、運転モードを設定すると共に設定された運転モードで要求トルクT*に対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。以下でも、要求トルクT*が設定された後の処理については同様である。
【0029】
通常、平坦で直線的な道路の場合、停止状態から巡航運転に至るまでの運転者によるアクセルペダル83の操作は、運転者の加速の程度の好みにもよるが、ある程度大きく踏み込み、その状態を維持し、車両が所望の車速に近づいたときに戻す操作となる。したがって、車両の発進時における2回目以降にこのルーチンが実行されたときには、ステップS102では、ペダル開度Ausrは変更されていないと判定され、アシスト開度Aastの設定処理を行なうことなく、ステップS106の車速Vと閾値Vr1との比較判定に進む。即ち、最初にこのルーチンが実行されたときに設定されたアシスト開度Aastを保持するのである。こうした発進直後の2回目以降のこのルーチンでは、運転者がアクセルペダル83の踏み込み量を変更しない限り、車速Vが閾値Vr1に至るまではアシスト開度Aastが保持され、この保持されたアシスト開度AastとステップS108で設定される値0のオフセット開度Aostを用いてアクセル開度Adrvが計算されると共に(ステップS128)、要求トルクT*が設定される(ステップS130)。
【0030】
アクセルペダル83を踏み込んでからの時間の経過と共に車速Vが大きくなって閾値Vr1以上となると(ステップS106)、前回このルーチンを実行したときからペダル開度Ausrが減少変更されているか否かを判定する(ステップS110)。前述したように、車両が運転者の所望の車速に近づいていないときには、運転者によるアクセルペダル83の踏み込みは維持されるから、ペダル開度Ausrは減少変更されない。この場合、ステップS122に進んで巡航開度Acrsが設定されているか否かが判定される。この巡航開度Acrsは、車速Vが閾値Vr1以上となり、かつ、ペダル開度Ausrが変更されたときに本ルーチンで設定されるものであるから、いま考えている状態では巡航開度Acrsはまだ設定されていない。したがって、ステップS126に進む。このステップS126では車速Vによりオフセット開度Aostを補正するが、いま考えている状態ではステップS108でオフセット開度Aostには値0が設定されているから、オフセット開度Aostに対する補正は実効がないものとなる。車速Vによるオフセット開度Aostの補正処理については後述する。これまでの処理では、ペダル開度Ausrに何らの変更も加えられていないしオフセット開度Aostにも値0が設定された状態のままであるから、車速Vが閾値Vr1未満のときと同様となる。したがって、その後の処理も同様に、式(1)によりアクセル開度Adrvが計算されるから(ステップS128)、アクセルペダル83を踏み込んだ状態を維持している間はペダル開度AusrにステップS104で設定されたアシスト開度Aastが加算された値がアクセル開度Adrvとして設定されることになり、こうしたアクセル開度Adrvと車速Vとを用いて要求トルク設定マップにより要求トルクT*が設定され(ステップS130)、本ルーチンを終了する。
【0031】
運転者が車両の加速を物足りなく感じてアクセルペダル83を更に踏み込んだときには、ステップS102ではペダル開度Ausrは増加変更されていると判定されるが、ステップS103ではアシスト開度Aastは値0ではないと判定されるから、ステップS104のペダル踏込速度Pvに基づくアシスト開度Aastの設定処理は行なわれない。このように、運転者のアクセルペダル83の踏み増しの場合には、設定されているアシスト開度Aastをそのまま用いることにより、運転者の運転フィーリングを向上させている。なお、この場合、ペダル開度Ausrが減少変更されていないから、車速Vが閾値Vr1以上となっても、巡航開度Acrsなどの設定処理は行なわれない。
【0032】
車両が所望の車速に近づくと、運転者は踏み込んでいたアクセルペダル83を戻す操作を行なうから、アクセルペダル83の踏み込み量に対応するペダル開度Ausrは変更される。この場合、ステップS102ではペダル開度Ausrは減少変更されたと判定され、アシスト開度Aastに値0が設定される(ステップS105)。この場合、ステップS106で車速Vが閾値Vr1未満と判定されたときには、値0のアシスト開度Aastとオフセット開度Aostとを用いてアクセル開度Adrvが計算され(ステップS128)、要求トルクT*が設定される。一方、ステップS106で車速Vが閾値Vr1以上と判定されたときには、平坦路で1人乗車のときに車両を巡航させるのに必要なアクセル開度としての巡航開度Acrsが設定される(ステップS112)。この巡航開度Acrsの設定は、実施例では図5に例示する巡航開度設定処理ルーチンを実行することによって行なわれる。以下に、図5を用いて巡航開度設定処理について説明する。
【0033】
巡航開度設定処理ルーチンでは、まず、車速Vが増加しているのか否かを判定する(ステップS210)。この判定は、前回のアクセル開度設定処理ルーチンが実行されたときに読み込んだ車速Vと今回読み込んだ車速Vとの比較により行なうことができる。車速Vが増加しているときには、車速増加時巡航開度設定マップから車速Vに対応する開度Ac1を導出すると共に(ステップS212)、同じ車速増加時巡航開度設定マップから現在設定されている巡航開度Acrsの次段の開度Ac2を導出する(ステップS214)。図6に車速増加時巡航開度設定マップの一例を示す。車速増加時巡航開度設定マップは、平坦路で1人乗車のときに車両を巡航させるために必要なアクセル開度に基づいて、図示するように、車速Vが閾値Vr1以上の範囲内で巡航開度Acrsが階段状となるよう設定されている。実施例では、車両を巡航させるのに必要なアクセル開度は、各段の中央値となるようにした。ここで、巡航開度Acrsを階段状に設定したのは、車速Vの若干の変化に伴って巡航開度Acrsが変更されるのを防止するためである。また、段差部をステップ的に増加するのではなく傾斜をもって増加するように調整したのは、巡航開度Acrsのステップ的な増加を防止するためである。
【0034】
こうして開度Ac1,Ac2を導出すると、前回巡航開度Acrsを変更してから所定時間経過しているか否かを判定する(ステップS216)。所定時間経過しているかを判定するのは、急な加速により巡航開度Acrsが急激に大きな値になるのを防止するためである。なお、所定時間は適宜設定することができるが、実施例では応答性が低くならないよう1秒程度かそれより短い時間に設定されている。前回巡航開度Acrsを変更してから所定時間経過しているときには、導出した開度Ac1と開度Ac2とを比較する(ステップS218)。そして、開度Ac1が開度Ac2より大きいときには開度Ac1に開度Ac2を代入すると共に(ステップS220)、この開度Ac1を巡航開度Acrsに設定し(ステップS224)、開度Ac1が開度Ac2以下のときには開度Ac1を巡航開度Acrsに設定して(ステップS224)、本ルーチンを終了する。開度Ac1は車速Vに対応する巡航開度であり、開度Ac2は現在設定されている巡航開度Acrsの次段の巡航開度であるから、こうした処理は、車速Vに対応する開度Ac1が現在設定されている巡航開度Acrsの次段の巡航開度であるときにはその開度を巡航開度Acrsとして設定し、車速Vに対応する開度Ac1が現在設定されている巡航開度Acrsの次段より大きな巡航開度であるときには次段の開度Ac2を巡航開度Acrsとして設定する処理となる。このように現在設定されている巡航開度Acrsの次段の巡航開度を設定すると共にこうした巡航開度Acrsの設定(変更)がなされてから所定時間経過するまで巡航開度Acrsの設定を行なわないことにより、巡航開度Acrsを所定時間経過する毎に一段ずつ車速Vに対応する巡航開度に向けて大きくなるよう設定することができる。即ち、巡航開度Acrsの急激な増加を抑制するのである。
【0035】
ステップS210で車速Vが増加していない場合、即ち、減速時には車速減少時巡航開度設定マップから車速Vに対応する開度Ac1を導出すると共に(ステップS222)、導出した開度Ac1を巡航開度Acrsに設定して(ステップS224)、本ルーチンを終了する。図7に車速減少時巡航開度設定マップの一例を示す。車速減少時巡航開度設定マップも、図6に例示した車速増加時巡航開度設定マップと同様に、平坦路で1人乗車のときに車両を巡航させるために必要なアクセル開度に基づいて車速Vが閾値Vr1以上の範囲内で巡航開度Acrsが階段状となるよう設定されているが、車速増加時巡航開度設定マップでは車両を巡航させるのに必要なアクセル開度が各段の中央値となるようにしたが、車速減少時巡航開度設定マップでは車両を巡航させるのに必要なアクセル開度が各段の段差部となるようにして車速の増加時と減少時に対してヒステリシスを持たせて、車速Vの僅かな増加や減速で巡航開度Acrsが頻繁に変更されるのを防止している。また、車速増加時巡航開度設定マップでは段差部に傾斜をもたせたが、車速減少時巡航開度設定マップではステップ的なものとしている。
【0036】
図2の要求トルク設定処理ルーチンに戻って、巡航開度Acrsを設定すると、巡航用収束開度Acnvを設定する(ステップS114)。この巡航用収束開度Acnvは、車両をそのときの車速Vで巡航させるときに運転者に要求するアクセルペダル83の踏み込み量に対応するペダル開度Ausrとして設定されるものであり、巡航開度Acrsより小さな値として設定される。実施例では、巡航用収束開度設定マップを用いて車速Vに対応する巡航用収束開度Acnvを導出するものとした。図8に巡航用収束開度設定マップの一例を示す。図示するように、実施例では車速Vが大きくなるほど大きな巡航用収束開度Acnvが導出されるマップとした。
【0037】
次に、アクセルペダル83の所定の閉操作が行なわれたか否かを判定する(ステップS116)。所定の閉操作は、運転者が加速状態から巡航状態に移行しようとする操作として設定され、例えば車速Vが閾値Vr1以上でアクセルペダル83の踏み込み量が所定量(例えば40%)より大きい状態からアクセルペダル83を短時間に戻す操作(例えば、500msecの間に15%以上戻す操作)などのように設定される。このアクセルペダル83の所定の閉操作が行なわれたときには、ペダル開度Ausrが巡航用収束開度Acnv以上の所定範囲αに属するか否かを判定し(ステップS118)、この範囲に属しているときには次式(2)に示すように巡航開度Acrsからペダル開度Ausrと巡航用収束開度Acnvとの偏差を減じた値を巡航開度Acrsに設定する(ステップS120)。ここで、所定範囲αは、運転者によるアクセルペダル83の操作ではペダル開度Ausrに対応する踏み込み量から巡航用収束開度Acnvに対応する踏み込み量に完全に一致させることは困難であるために設けられた許容範囲であり、巡航開度Acrsの調整は許容範囲を設けたことによる偏差を巡航開度Acrsで吸収するためのものである。こうした巡航開度Acrsの修正を行なうことにより、ペダル開度Ausrを巡航用収束開度Acnvとみなして制御することができる。
【0038】
【数2】
Acrs←Acrs−(Ausr−Acnv)  (2)
【0039】
ステップS120で巡航開度Acrsの調整が行なわれた後やステップS116でアクセルペダル83の所定の閉操作は行なわれなかったと判定されたとき、あるいは、ステップS118でペダル開度Ausrが巡航用収束開度Acnv以上の所定範囲αに属していないときには、巡航開度Acrsが設定されているか否かを判定する(ステップS122)。いま、車両が所望の車速に近づいて運転者が踏み込んでいたアクセルペダル83を戻す操作を行なった状態を考えているから、既に巡航開度Acrsは設定されている状態である。なお、ペダル開度Ausrの変更なしに車速Vが閾値Vr1未満の状態から閾値Vr1以上の状態となったときの処理については上述した。
【0040】
巡航開度Acrsが設定されていると判定されたときには、まず、巡航開度Acrsと巡航用収束開度Acnvとの偏差をオフセット開度Aostとして設定する(ステップS120)。オフセット開度Aostは、上述した式(1)に示すように、アクセル開度Adrvを設定する際に運転者のアクセルペダル83の踏み込み量に対応したペダル開度Ausrに加算する補正量であり、巡航開度Acrsと巡航用収束開度Acnvとの偏差であるから、式(1)にオフセット開度Aostを代入して変形すれば次式(3)のように示される。式(3)は、アシスト開度Aastを無視すれば、ペダル開度Ausrが巡航用収束開度Acnvに一致したときに巡航開度Acrsがアクセル開度Adrvに設定され、車両をそのときの車速Vで巡航することができることを意味すると共にペダル開度Ausrが巡航用収束開度Acnvを中心として大きいか小さいかにより巡航速度の増減調整ができることを意味している。実施例では、こうしたオフセット開度Aostを設定してペダル開度Ausrに加算することにより、運転者のアクセルペダル83の踏み込み量がその車速Vで車両を巡航させるのに必要な踏み込み量より小さな量で巡航できるようにしているのである。前述したように巡航開度Acrsは車速Vが増加しているときには図6に例示した段差部に傾斜をもたせた車速増加時巡航開度設定マップによって設定される。このマップに段差部に傾斜をもたせたのは、車速Vが増加しているときには、巡航開度Acrsと巡航用収束開度Acnvとの偏差として設定されるオフセット開度Aostがステップ的に急増し、それに伴ってアクセル開度Adrvが急増するのを回避するためである。なお、図7に例示した車速減少時巡航開度設定マップでは段差部に傾斜を考慮していないのは、車速Vが減少しているときにオフセット開度Aostがステップ的に急減し、それに伴ってアクセル開度Adrvが急減しても車両操作上支障が生じないからである。
【0041】
【数3】
Adrv=Acrs+(Ausr−Acnv)+Aast (3)
【0042】
こうしてオフセット開度Aostを設定すると、車速Vによるオフセット開度Aostの補正処理を行なう(ステップS126)。車速Vによるオフセット開度Aostの補正処理は、図9に例示する車速によるオフセット開度補正処理ルーチンによる行なわれる。このルーチンでは、まず、車速Vと閾値Vr2とを比較し(ステップS240)、車速Vが閾値Vr2未満のときには次式(4)により補正係数koを計算し(ステップS242)オフセット開度Aostに補正係数koを乗じる(ステップS244)。一方、車速Vが閾値Vr2以上のときには車速Vによるオフセット開度Aostの補正は行なわない。ここで、閾値Vr2は、ペダル開度Ausrをそのままアクセル開度Adrvに設定する車速Vが閾値Vr1未満の状態からペダル開度Ausrにオフセット開度Aostを加算してアクセル開度Adrvを設定する状態への移行を滑らかに行なうための車速領域を設定するために設けられるものであり、閾値Vr1より大きな値として設定され、実施例では車速35km/hに設定した。
【0043】
【数4】
ko=1+(V−Vr2)/(Vr2−Vr1)  (4)
【0044】
こうして車速Vによるオフセット開度Aostの補正処理が終了すると、前述した式(1)によりアクセル開度Adrvを計算すると共に(ステップS128)、要求トルクT*を設定して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。
【0045】
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み速度(ペダル踏込速度Pv)に基づいてアシスト開度Aastを設定してアクセル開度Adrvを計算するから、アクセルペダル83に伝えられる運転者の意志をより反映した加速を得ることができる。しかも、アシスト開度Aastをペダル踏込速度Pvが大きいほど大きな値に設定するから、より運転者の意思を反映した加速を得ることができる。
【0046】
また、実施例のハイブリッド自動車20によれば、アクセルペダル83の踏み込み量に対応したペダル開度Ausrを車速Vに応じた巡航開度Acrsより小さな巡航用収束開度Acnvに一致させるだけで、即ち、少ないアクセルペダル83の操作量で車両をその車速で巡航させることができる。したがって、巡航運転している際の運転者の負担を軽減することができる。しかも、加速状態からアクセルペダル83を戻す操作に伴って巡航開度Acrsやオフセット開度Aostを設定するから、運転者の操作フィーリングを良好なものとすることができる。
【0047】
さらに、実施例のハイブリッド自動車20によれば、運転者によりアクセルペダル83の所定の閉操作が行なわれたときには、ペダル開度Ausrが巡航用収束開度Acnvに一致しなくても所定範囲αの範囲内であれば運転者による操作でペダル開度Ausrが巡航用収束開度Acnvに一致したとみなして処理するから、アクセルペダル83の頻繁な操作を行なうことなく所望の車速で車両を巡航させることができる。
【0048】
実施例のハイブリッド自動車20によれば、アクセルペダル83の操作が頻繁に行なわれると考えられる車速Vが閾値Vr1未満では、ペダル開度Ausrがなるべく直接にアクセル開度Adrvに設定されるようにするから、運転者のアクセルペダル83の操作をダイレクトに反映することができる。しかも、車速Vが閾値Vr1以上で閾値Vr2未満のときには、車速Vが大きくなるにしたがってオフセット開度Aostが大きくなるようオフセット開度Aostを補正するから、アクセルペダル83の操作なしにアクセル開度Adrvが急変するのを防止することができる。
【0049】
実施例のハイブリッド自動車20によれば、車速Vに対して巡航開度Acrsを階段状となるよう設定したから、車速Vの若干の変化に伴って巡航開度Acrsが変更されて巡航速度がジワジワ変化するのを防止することができる。しかも、車速Vの増加と減少に対してヒステリシスをもって巡航開度Acrsを設定するから、車速Vの若干の増減により巡航開度Acrsが変更されるのを防止することができる。
【0050】
実施例のハイブリッド自動車20では、運転者がアクセルペダル83を戻す操作を行なったときには、アシスト開度Aastに値0を設定すると共に車速Vに応じた巡航開度Acrsと巡航用収束開度Acnvとを設定し、巡航開度Acrsと巡航用収束開度Acnvとの偏差としてオフセット開度Aostを設定し、基本的には、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するペダル開度Ausrと設定したオフセット開度Aostとの和としてアクセル開度Adrvを設定するものとしたが、巡航開度Acrsや巡航用収束開度Acnvを設定せず、単に車速Vに応じたオフセット開度Aostを設定し、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するペダル開度Ausrと設定したオフセット開度Aostとの和としてアクセル開度Adrvを設定するものとしてもよいし、巡航開度Acrsや巡航用収束開度Acnvを設定せず、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するペダル開度Ausrをそのままアクセル開度Adrvに設定するものとしてもよい。
【0051】
実施例のハイブリッド自動車20では、車速Vに応じた巡航開度Acrsを階段状に設定したが、その段数は如何なる段数としても構わない。また、車速Vに対して巡航開度Acrsを階段状に設定しないものとしてもよい。さらに、実施例のハイブリッド自動車20では、巡航開度Acrsを設定する際には、車速Vの増加しているときには車速増加時巡航開度設定マップを用い、車速Vが減少しているときには車速減少時巡航開度設定マップを用いたが、車速Vの増加時や減少時に拘わらず同一の設定マップを用いるものとしてもよい。この場合、車速Vの増加時と減少時に対してヒステリシスをもたせるものとしてもよいし、ヒステリシスを保たせないものとしても構わない。さらに、実施例のハイブリッド自動車20では、車速Vに応じた巡航開度Acrsを階段状に設定したが、車速Vに対してリニアに変化するよう巡航開度Acrsを設定するものとしても構わない。
【0052】
実施例のハイブリッド自動車20では、平坦路で1人乗車のときに車両を巡航させるために必要なアクセル開度に基づいて巡航開度Acrsを設定するマップを用いたが、巡航開度Acrsを設定するための基準となるものであれば如何なるものでもよく、道路も平坦でなくてもよいし、乗員数も1人でなくても構わない。
【0053】
実施例では、エンジン22と動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とアクセル開度設定装置とを搭載したハイブリッド自動車20を具体例として説明したが、基本的なアクセル開度設定装置を構成するアクセルペダルの踏み込み量に対応したペダル開度Ausrを検出するアクセルペダルポジションセンサと車速Vを検出する車速センサと電子制御ユニットとを搭載し、設定されたアクセル開度Adrvに基づいた動力により走行する車両であれば、如何なる構成の車両であっても適用することができる。例えば、図10の変形例のハイブリッド自動車120に示すように、エンジン122のクランクシャフト126に接続されたインナーロータ132と駆動輪159a,159bに結合された駆動軸152に取り付けられたアウターロータ134とを有しインナーロータ132とアウターロータ134との電磁的な作用により相対的に回転するモータ130と、駆動軸152に直接動力を出力可能なモータ140と、駆動軸152を直接ロックするパーキングロック機構190とを備える構成としてもよい。
【0054】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。
【図2】ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される要求トルク設定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図3】アシスト開度設定マップの一例を示す説明図である。
【図4】要求トルク設定マップの一例を示す説明図である。
【図5】ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される巡航開度設定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図6】車速増加時巡航開度設定マップの一例を示す説明図である。
【図7】車速減少時巡航開度設定マップの一例を示す説明図である。
【図8】巡航用収束開度設定マップの一例を示す説明図である。
【図9】車速によるオフセット開度補正処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図10】変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。
【符号の説明】
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、31a サンギヤ軸31a、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、36 ベルト、37 ギヤ機構、39a,39b 駆動輪、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、120 ハイブリッド自動車、122 エンジン、126 クランクシャフト、130 モータ、132 インナーロータ、134アウターロータ、140 モータ、152 駆動軸、159a,159b 駆動輪、MG1 モータ、MG2 モータ。

Claims (8)

  1. アクセルペダルの操作量に基づく動力により走行する自動車であって、
    アクセルペダルの操作状態を検出する操作状態検出手段と、
    該検出されたアクセルペダルの操作状態のうちの操作量と該検出されたアクセルペダルの操作状態のうちの操作速度とに基づいてアクセル開度を設定するアクセル開度設定手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    該検出され車速と前記設定されたアクセル開度とに基づいて駆動源を制御する駆動制御手段と、
    を備える自動車。
  2. 前記アクセル開度設定手段は、前記アクセルペダルの操作速度が大きいほど大きなアクセル開度を設定する手段である請求項1記載の自動車。
  3. 前記アクセル開度設定手段は、前記検出されたアクセルペダルの操作状態が戻し操作のときには前記検出されたアクセルペダルの操作状態のうちの操作量に基づいてアクセル開度を設定する手段である請求項1または2記載の自動車。
  4. 前記アクセル開度設定手段は、同一のアクセルペダルの操作量に対して踏み込み操作のときと戻し操作のときでは異なる値となるようアクセル開度を設定する手段である請求項1ないし3いずれか記載の自動車。
  5. 前記アクセル開度設定手段は、車速に応じたオフセット開度を記憶するオフセット開度記憶手段を備え、該オフセット開度記憶手段に記憶されたオフセット開度のうち前記車速検出手段により検出された車速に応じたオフセット開度に基づいてアクセル開度を設定する手段である請求項1ないし4いずれか記載の自動車。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の自動車であって、
    前記駆動源は、内燃機関と、車軸に接続された駆動軸に動力の入出力が可能な駆動軸用電動機と、前記内燃機関の出力軸の動力を電気的エネルギに基づく動力の入出力を伴って前記駆動軸に伝達する動力伝達手段と、を備え、
    前記駆動制御手段は、前記内燃機関と前記駆動軸用電動機と前記動力伝達手段とを制御する手段である
    自動車。
  7. 前記動力伝達手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸との3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力される動力に応じた動力を残余の軸に入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力可能な回転軸用電動機とを備える手段である請求項6記載の自動車。
  8. 前記動力伝達手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1のロータと、前記駆動軸に接続され該第1のロータに対して相対的に回転可能な第2のロータとを有し、該第1のロータと該第2のロータとの電磁気的な作用に基づいて前記電気的エネルギに基づく動力の入出力が可能な対ロータ電動機を備える手段である請求項6記載の自動車。
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