JP2004010643A - 耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物及びその製造方法 Download PDF

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Fumitoshi Tsukiyama
築山 文俊
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Abstract

【課題】重合安定性が良く、エマルジョンが微粒子で安定性に優れ、基材へのヌレ及び浸透性、光沢、耐水性、耐候性及び耐汚染性に優れた、耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】アミノ基含有不飽和単量体aと、その他の不飽和単量体bとを共重合成分とし且つアミノ基がカチオン化されたカチオン性水溶性樹脂Aから成る保護コロイド樹脂成分と、少なくとも2種の不飽和単量体cを共重合成分とする共重合体樹脂Bから成るコア成分とにより構成され、前記保護コロイド樹脂以外の乳化剤を含有せず、前記コア成分の不揮発分100重量部に対して、前記保護コロイド樹脂成分が2〜200重量部の割合である複合構造のカチオン性微粒子を水性媒体中に含有する耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗料、土木用トップコート、シーラー、プライマー等下塗り剤、インクジェット記録紙、自動車の防錆を目的とした下塗り剤としてのカチオン電着塗料等に用いられる、耐水性微粒子カチオン性樹脂組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カチオン性エマルジョンは従来から塗料、土木材料のトップコート、シーラー、インクジェット記録材料、電着塗料等幅広い用途分野を有しており、その利用価値は高い。しかしながら、従来のカチオン性エマルジョンは多量の乳化剤を用いるため、塗膜の耐水性が悪いという問題がある。この問題を解決する方法として、乳化剤を用いずにエマルジョンを調製するために、例えば、4級カチオン性を有する(メタ)アクリル酸アルキル4級アンモニウム塩と、アクリル酸エステルとを共重合する方法が知られている。この場合、乳化剤を用いないため、耐水性にすぐれたエマルジョンが得られる。しかし、重合安定性が悪いため、微粒子で安定なエマルジョンが得にくく、基材表面へのヌレ性や浸透性が乏しくなるという問題がある。従って、従来のカチオン性エマルジョンは使用範囲に制約を受ける場合が多かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記従来のカチオン性エマルジョンの問題点を解決し、重合安定性が良く、エマルジョンが微粒子で安定性に優れ、基材へのヌレ及び浸透性、光沢、耐水性、耐候性及び耐汚染性に優れた、耐水性微粒子カチオン性樹脂組成物及びその製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討した結果、カチオン性水溶性樹脂(A)から成る保護コロイド樹脂成分と、共重合体樹脂(B)から成るコア成分とにより構成される複合構造のカチオン性微粒子を含有する微粒子樹脂組成物によって、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち本発明は、下記式:
CH=C(R)−L−(CH−N(R(I)
(式中、Rは、H又は−CH基を表し、Lは、−COO−又は−CONH−を表し、nは、1、2又は3を表し、Rは、低級アルキル基を表す。)
で表されるアミノ基含有重合性不飽和単量体(a)と、その他の重合性不飽和単量体(b)とを共重合成分とし且つアミノ基がカチオン化されたカチオン性水溶性樹脂(A)から成る保護コロイド樹脂成分と、
少なくとも2種の重合性不飽和単量体(c)を共重合成分とする共重合体樹脂(B)から成るコア成分とにより構成され、
前記保護コロイド樹脂以外の乳化剤を含有せず、
前記コア成分の不揮発分100重量部に対して、前記保護コロイド樹脂成分が2〜200重量部の割合である複合構造のカチオン性微粒子を水性媒体中に含有する耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物である。
【0006】
本発明は、水性媒体中に、
(1)前記アミノ基含有重合性不飽和単量体(a)と、前記その他の重合性不飽和単量体(b)とを、水及び/又は水に易溶性の有機溶媒中で共重合し、
共重合後必要に応じ、酸性物質を用いて中和を行うか、又は、ハロゲン化アルキルを用いてアミノ基の4級化を行い、
共重合で有機溶媒を用いた場合には、共重合後、上記任意の中和の前又は後に、あるいは上記任意の4級化の前又は後に、必要に応じ水を添加して転相する
ことにより、前記カチオン性水溶性樹脂(A)溶液を調製し、
(2)次に(1)で調製されたカチオン性水溶性樹脂(A)を保護コロイドとして、少なくとも2種の前記重合性不飽和単量体(c)から前記共重合体樹脂(B)を前記保護コロイド中に合成することにより得られる複合構造のカチオン性微粒子を含有し、
前記カチオン性微粒子は、前記共重合体樹脂(B)の不揮発分100重量部に対して、カチオン性水溶性樹脂(A)を2〜200重量部含有することを特徴とする、前記の耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物である。
【0007】
本発明は、前記その他の重合性不飽和単量体(b)は、(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン系単量体、水酸基含有重合性不飽和単量体、(メタ)アクリロニトリル、酸基含有重合性不飽和単量体、(メタ)アクリルアミド類及び酢酸ビニル類からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体を含む、前記の耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物である。
【0008】
本発明は、前記カチオン性水溶性樹脂(A)溶液の調製に用いた前記アミノ基含有重合性不飽和単量体(a)及び前記重合性不飽和単量体(b)の合計量を基準として、(a)を5〜90重量%、(b)を95〜10重量%含む、前記の耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物である。
【0009】
本発明は、前記重合性不飽和単量体(c)は、(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン系単量体、水酸基含有重合性不飽和単量体、(メタ)アクリロニトリル、酸基含有重合性不飽和単量体、(メタ)アクリルアミド類及び酢酸ビニル類からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体を含む、前記の耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物である。
【0010】
本発明は、粒子径が100nm以下、好ましくは30nm〜80nmのカチオン性微粒子を含有する、前記の耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物である。
【0011】
本発明において、粒子径とは、粒子径測定装置ELS−800(大塚電子(株)製)によって測定された、平均粒子径を指す。
【0012】
本発明は、(1)下記式:
CH=C(R)−L−(CH−N(R(I)
(式中、Rは、H又は−CH基を表し、Lは、−COO−又は−CONH−を表し、nは、1、2又は3を表し、Rは、低級アルキル基を表す。)
で表されるアミノ基含有重合性不飽和単量体(a)と、その他の重合性不飽和単量体(b)とを、水及び/又は水に易溶性の有機溶媒中で共重合し、
共重合後必要に応じ、酸性物質を用いて中和を行うか、又は、ハロゲン化アルキルを用いてアミノ基の4級化を行い、
共重合で有機溶媒を用いた場合には、共重合後、上記任意の中和の前又は後に、あるいは上記任意の4級化の前又は後に、必要に応じ水を添加して転相してカチオン性水溶性樹脂(A)溶液を調製する工程と、
(2)次に(1)で調製されたカチオン性水溶性樹脂(A)を保護コロイドとして、少なくとも2種の重合性不飽和単量体(c)から共重合体樹脂(B)を、前記共重合体樹脂(B)の不揮発分100重量部に対し、前記カチオン性水溶性樹脂(A)が2〜200重量部の割合で、前記保護コロイド中に合成して複合構造のカチオン性微粒子を得ると共に、カチオン性微粒子樹脂組成物を得る工程とを含む、耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物の製造方法である。
【0013】
本発明は、前記共重合体樹脂(B)を、前記保護コロイド中に合成する際、カチオン性ラジカル重合開始剤を用いる、耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物の製造方法である。
【0014】
本発明においては耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物の調製において、終始乳化剤を用いない。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のカチオン性微粒子樹脂組成物は、カチオン性水溶性樹脂(A)から成る保護コロイド樹脂成分と、共重合体樹脂(B)から成るコア成分とにより構成される複合構造のカチオン性微粒子を水性媒体中に含有する。本発明のカチオン性微粒子樹脂組成物は、カチオン性水溶性樹脂(A)溶液を調製する第1工程と、カチオン性水溶性樹脂(A)中に共重合体樹脂(B)を合成する第2工程とを含む方法により製造することができる。
【0016】
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本明細書においては、「アクリル系」重合性不飽和単量体と「メタクリル系」重合性不飽和単量体とを「(メタ)アクリル系」重合性不飽和単量体として総称する。
【0017】
第1工程において、アミノ基含有重合性不飽和単量体(a)と、その他の重合性不飽和単量体(b)と、必要に応じ後述する架橋性単量体とからカチオン性水溶性樹脂(A)溶液を調製する。
【0018】
アミノ基含有重合性不飽和単量体(a)と、その他の重合性不飽和単量体(b)とを共重合することは、樹脂組成物をシーラーとして使用した場合等に、基材表面、上塗り塗料及び接着剤との接着性や密着性が一層向上するという効果を示す。
【0019】
アミノ基含有重合性不飽和単量体(a)は、前記(I)式に記載の化合物である。前記(I)式において、Rに表される低級アルキル基は、例えば、炭素数1〜6のアルキル基である。従って、Rに表される低級アルキル基は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等であり、好ましくは、メチル基、エチル基である。従って、アミノ基含有重合性不飽和単量体(a)は、具体的には、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が好ましい。これらのアミノ基含有重合性不飽和単量体は、単独で用いても2種以上を併用しても良い。
【0020】
その他の重合性不飽和単量体(b)としては、(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン系単量体、水酸基含有重合性不飽和単量体、(メタ)アクリロニトリル、酸基含有重合性不飽和単量体、(メタ)アクリルアミド類、酢酸ビニル類等が用いられる。
【0021】
(メタ)アクリル酸エステル類としては、炭素数1〜24の1価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエステルが好ましく、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル及び(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
【0022】
スチレン系単量体としては、スチレンの他にα―メチルスチレン等が使用される。
【0023】
水酸基含有重合性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、アリルアルコール、ε―カプロラクトン変性アクリル単量体等が挙げられる。
【0024】
酸基含有重合性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、エタクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、t−ブチルアクリルアミドスルホン酸及びライトエステルPM(ライトエステル社製)等が挙げられる。
【0025】
(メタ)アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、アルコキシメチル化(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
【0026】
酢酸ビニル類としては、酢酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル等が挙げられる。
【0027】
上記その他の重合性不飽和単量体(b)は、単独で用いても2種以上を併用しても良い。
【0028】
アミノ基含有重合性不飽和単量体(a)は、カチオン性水溶性樹脂(A)溶液の調製で用いる単量体(a)及び(b)の合計量を基準として、5〜90重量%、好ましくは10〜70重量%、より好ましくは20〜40重量%の割合で使用する。従って、その他の重合性不飽和単量体(b)は、前記基準で10重量%〜95重量%、好ましくは30〜90重量%、より好ましくは60〜80重量%の割合で使用する。
(a)の割合が90重量%を超えると、塗膜の耐水性と接着性が低下する傾向にある。また、(a)の割合が5重量%未満では、生成重合体が水性媒体に可溶になりにくく、得られるエマルジョンの重合安定性の低下や粒子径の粗大化を招き、塗膜の密着性も不十分になりやすい。
【0029】
本発明において、カチオン性水溶性樹脂(A)溶液の調製において、上記単量体(a)、(b)の他にさらに、架橋性単量体を共重合成分として用いても良い。架橋技術が導入された場合、アルカリ、酸性又は中性領域において、及び水分によって活性化された官能基が架橋するため、塗料として使用した場合、基材密着性、耐水性、耐候性及び耐汚染性にさらに優れた三次元網目状構造の強固な皮膜となる。
【0030】
架橋性単量体としては、グリシジル基含有単量体、加水分解性シリル基含有単量体、カルボニル基含有単量体等を用いることができる。
【0031】
グリシジル基含有重合性単量体としては、具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、(3、4−エポキシシクロヘキシル)メチル(メタ)アクリレート、3−クロロー2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジβ−メチルグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジβ−メチルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0032】
加水分解性シリル基含有単量体としては、日本ユニカー(株)製A−174、Y−9936等の、末端にアルコキシシラン基を有する単量体が挙げられる。
【0033】
カルボニル基含有単量体としては、例えば、アクロレイン、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のケト基を有する単量体が挙げられる。このようなカルボニル基含有単量体を用いる場合には、架橋助剤として、アジピン酸ヒドラジド等のヒドラジン系化合物を添加して、塗膜形成時に架橋構造が形成されるようにする。
【0034】
架橋性単量体を用いる場合には、前記単量体(a)及び(b)の合計量に対して、架橋性単量体を0.5〜10重量%、好ましくは1〜8重量%の範囲で用いると良い。架橋性単量体の種類にも拠るがこの範囲の使用量で、樹脂(A)における架橋構造が得られ、塗膜のさらなる耐水性向上効果が得られる。この範囲よりも少ない使用量では、架橋による効果が得られにくく、一方、この範囲よりも多い使用量では、樹脂の製造工程でゲル化等の不都合が生じるか、樹脂の製造工程上は問題がなくても、塗膜の形成が不均一となる不都合を生じることがある。
【0035】
本発明において、カチオン性水溶性樹脂(A)溶液を調製するには、例えば、先ず、重合用媒体である水及び/又は水に易溶性の有機溶媒の混合液中に重合開始剤を添加し、次に、アミノ基含有重合性不飽和単量体(a)とその他の重合性不飽和単量体(b)との混合液を滴下して共重合させる。この共重合において、例えば、単量体混合物の滴下は30℃〜100℃で0.5時間〜10時間、熟成反応は30℃〜100℃で0.5時間〜5時間程度行うことが好ましい。これらの諸条件は、当業者が適宜定めると良い。
【0036】
重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、2、2’−アゾビスイソブチロトリル、2、2’−アゾビスアミノジプロパン塩酸塩等の油溶性のラジカル重合開始剤を使用する。また、ラウリルメルカプタン等の連鎖移動剤を併用してもよい。
【0037】
重合開始剤は、カチオン性水溶性樹脂(A)溶液の調製で用いる前記単量体(a)及び(b)の合計量に対して、0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜2重量%の割合で使用するとよい。
【0038】
重合用媒体は、衛生面からは水が最適である。しかし、重合させる単量体の溶解性、得られる樹脂組成物の基材に対するヌレ及び浸透性を高めることを目的として、水に易溶性の有機溶媒を併用又は単独使用してもよい。このとき、重合を阻害しないようなものを選択使用することが必要である。このような有機溶媒としては、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、メチルカービトール、エチルカービトール、ブチルカービトール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチロセロソルブ、酢酸、前記アルコールの酢酸エステル類、前記カルビトールの酢酸エステル類及び前記セロソルブの酢酸エステル類等が挙げられる。
【0039】
第1工程において、その他の重合性不飽和単量体(b)として、酸基含有重合性不飽和単量体を用いた場合、(b)の酸基がアミノ基含有重合性不飽和単量体(a)のアミノ基を中和するため、重合後、カチオン性水溶性樹脂(A)溶液として得られる場合もある。
【0040】
通常の場合、アミノ基含有重合性不飽和単量体(a)と、その他の重合性不飽和単量体(b)との共重合後は、エマルジョンの形態で得られる。この場合には、アミノ基を中和又は4級化させてカチオン性に変換する。
【0041】
アミノ基を中和させるための酸性物質としては、蟻酸、乳酸、酢酸等の有機酸や、塩酸等の無機酸が挙げられる。また、4級化するための4級化剤としては、塩化メチル、塩化ブチル、臭化メチル、臭化ベンジル等のハロゲン化アルキルが挙げられる。
【0042】
有機溶媒を重合用媒体として用いた場合(単独使用又は併用)は、第1工程における共重合後にカチオン化した後、必要に応じ水の添加をすることにより、実質的な水溶液状態に転相する。水の添加は、共重合後、カチオン化前に行ってもよい。このようにして、カチオン性水溶性樹脂(A)溶液が得られる。
【0043】
なお、第1工程における共重合時に有機溶媒を単独使用した場合は、水の添加による転相後、水と有機溶媒が混合したまま第2工程の重合性不飽和単量体(c)の共重合を行ってもよいし、転相後、蒸留等によって有機溶媒を除去し、ほぼ純粋な樹脂水溶液としてから、第2工程の共重合を行ってもよい。
【0044】
また、第1工程における共重合時に有機溶媒を併用する場合は、水と有機溶媒が混合したまま第2工程の共重合を行ってもよいし、第1工程における重合反応終了後の適切な段階で、蒸留等によって有機溶媒を除去し、ほぼ純粋な樹脂水溶液としてから、第2工程の共重合を行ってもよい。
【0045】
前記のようにして得られたカチオン性水溶性樹脂(A)の重量平均分子量は、特に限定されないが、一般的に1000〜10万程度であり、例えば5000〜5万である。
【0046】
第2工程においては、このようにして得られたカチオン性水溶性樹脂(A)を保護コロイドとして、重合性不飽和単量体(c)の乳化重合を行うことにより、共重合体樹脂(B)を保護コロイド中に合成する。
【0047】
第2工程において使用する共重合体(B)合成用の重合性不飽和単量体(c)としては、前記第1工程において挙げたその他の重合性不飽和単量体(b)が、同様に使用される。また、共重合体(B)の合成においても架橋性単量体を使用することも好ましい。架橋性単量体についても、前記第1工程において挙げた架橋性単量体が同様に使用される。
【0048】
第2工程において架橋性単量体を用いる場合、前記単量体(c)の合計量に対して、架橋性単量体を0.5〜10重量%、好ましくは1〜8重量%の範囲で用いると良い。架橋性単量体の種類にも拠るがこの範囲の使用量で、樹脂(B)における架橋構造が得られ、塗膜のさらなる耐水性向上効果が得られる。この範囲よりも少ない使用量では、架橋による効果が得られにくく、一方、この範囲よりも多い使用量では、樹脂の製造工程でゲル化等の不都合が生じるか、樹脂の製造工程上は問題がなくても、塗膜の形成が不均一となる不都合を生じることがある。
【0049】
第2工程において、前記カチオン性水溶性樹脂(A)の割合が、共重合体樹脂(B)の不揮発分100重量部に対して2〜200重量部、好ましくは5〜150重量部、より好ましくは15〜140重量部の割合になるように、共重合体樹脂(B)を得るための単量体成分を決定する。カチオン性水溶性樹脂(A)の配合割合が2重量部未満では、共重合体樹脂(B)の重合安定性が悪く、エマルジョンがゲル化する。また、200重量部を超えると、結果として、カチオン性微粒子におけるアミノ基含有量が多くなり、得られる皮膜の耐水性、強度が不十分となる。
【0050】
第2工程の乳化重合は、例えば、カチオン性水溶性樹脂(A)溶液中に重合性不飽和単量体(c)を加え、そこにカチオン性ラジカル重合開始剤を滴下して行う。この乳化重合においては、例えば、重合開始剤の滴下は30℃〜100℃で0.5時間〜10時間、熟成反応は30℃〜100℃で0.5時間〜5時間程度行うことが好ましい。
【0051】
重合開始剤としては、カチオン性ラジカル重合開始剤を用いるとよい。例えば、V−50(和光純薬(株)製、2、2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ニ塩酸塩、HNC(NH)C(CHN=NC(CHC(NH)NH・2HCl)等を使用するのが好ましい。
【0052】
カチオン性ラジカル重合開始剤は、共重合体樹脂(B)の合成に用いられる全単量体の合計量に対して、0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜2重量%の割合で使用するとよい。
【0053】
このようにして得られた耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物のカチオン性微粒子は、前記共重合体(B)がカチオン性水溶性樹脂(A)に被覆保護された複合構造(例えば二層構造)となっており、その粒子径は100nm以下に、好ましくは30〜80nm、より好ましくは30〜40nm程度に形成される。上記範囲において粒子径は、粒子の組成(樹脂(A)又は(B)合成用の単量体の種類や配合割合)や、樹脂(A)又は(B)の調製における分散条件等に依存する。粒子径が100nm以下に形成されることにより、基材への浸透性が増し、緻密な皮膜を形成することが可能となり、優れた接着性と光沢性を有する皮膜が得られるようになる。
【0054】
また、前記のようにして得られた共重合体樹脂(B)の重量平均分子量は、特に限定されないが、一般的に3万〜100万程度であり、例えば10万〜50万である。
【0055】
前記のようにして得られた耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物は、土木や塗料用にシーラーやトップコートとして用いられる場合、コンクリート、モルタル、フレキシブルボード、珪酸カルシウム板、ALC板等の無機材料に塗布される。この樹脂組成物は微粒子であるため、基材の表面層に浸透し、緻密な皮膜を形成し、基材への密着性に優れる。更にこの樹脂組成物は耐水性を有するため、基材に対して堅牢で耐久性のある補強がなされることになる。
【0056】
また、インクジェット記録材料等の記録紙に応用された場合、微粒子でカチオン性であること、耐水性、堅牢性に優れる等といった性質が生かされ、耐水性、インク吸収性、耐オゾン性及び耐環境ガス性で高印刷画質の記録紙が得られる。
【0057】
さらに、電着塗料に用いた場合では、微粒子で耐水性である性質が生かされ、つきまわり性と膜厚の均一性等に優れ、防錆性の良い塗膜が得られる。
【0058】
【実施例】
以下に実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。以下において、「部」及び「%」は特に断りのない限り、すべて重量基準である。
【0059】
[実施例1]
(第1工程−カチオン性水溶性樹脂(A)水溶液の調製)
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を備えた反応容器に、イソプロピルアルコール(IPA)220gを仕込み、攪拌しながら2、2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)3gを加えて溶解し、80℃に加温した。アミノ基含有重合性不飽和単量体(a)として、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)60gと、その他の重合性不飽和単量体(b)として、メチルメタクリレート(MMA)130g、n−ブチルアクリレート(BA)60gとを混合し、滴下ロートを用いて3時間かけて反応容器に滴下した。滴下終了後、追加触媒としてAIBN1.0gをIPA25gに溶解して、反応容器に添加し、さらに80℃で2時間反応を保持し、熟成反応を行った。重合終了後、攪拌を続けながら、蟻酸13gを反応容器に加え、水720gを約1時間かけて反応容器に滴下し、水溶液に転相した。転相後、ロータリーエバポレーターを用いてIPAを蒸発させ、目的のカチオン性水溶性樹脂(A)水溶液を得た。このカチオン性水溶性樹脂(A)水溶液の不揮発分は30.2重量%であった。
【0060】
(第2工程−カチオン性微粒子樹脂組成物の合成)
水160gに上記のようにして合成されたカチオン性水溶性樹脂(A)水溶液331g(不揮発分100g)を溶解し、それに、重合性不飽和単量体(c)として、MMA65g、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)30g、架橋性単量体として、グリシジルメタクリレート(GMA)10gを入れて、ホモジナイザーでエマルジョン化した。このエマルジョンを攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を備えた反応容器に入れて、75℃まで加熱した。そこにカチオン性ラジカル重合開始剤V−50の1gを水20gに溶解した水溶液を2時間にわたって滴下した。この間の反応は80℃で行った。滴下終了後、V−50の0.5gを水10gに溶解した水溶液を添加し、さらに80℃で1.5時間、反応容器を保持し、熟成反応を行った。得られたカチオン性微粒子樹脂組成物は、不揮発分32.6重量%、粘度38mPa・S(23℃)、pH4.8、粒子径は35nmであった。
【0061】
[実施例2]
(第1工程−カチオン性水溶性樹脂(A)水溶液の調製)
実施例1と全く同様に実施した。
(第2工程−カチオン性微粒子樹脂組成物の合成)
水160gに、第1工程の反応で合成したカチオン性水溶性樹脂(A)水溶液430g(不揮発分130g)を溶解し、それにMMA65g、2EHA30g、GMA10gを入れて、ホモジナイザーでエマルジョン化した。このエマルジョンを攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を備えた反応容器に入れて、75℃まで加熱した。そこにカチオン性ラジカル重合開始剤V−50の1gを水20gに溶解した水溶液を2時間にわたって滴下した。この間の反応は80℃で行った。滴下終了後、V−50の0.5gを水10gに溶解した水溶液を添加し、さらに80℃で1.5時間、反応容器を保持し、熟成反応を行った。得られたカチオン性微粒子樹脂組成物は、不揮発分32.4重量%、粘度66mPa・S(23℃)、pH4.7、粒子径32nmであった。
【0062】
[実施例3]
(第1工程−カチオン性水溶性樹脂(A)溶液の調製)
実施例1において、水溶液に転相した後、そのまま、すなわちロータリーエバポレーターを用いてIPAを蒸発させないで目的のカチオン性水溶性樹脂(A)溶液を得た以外は、実施例1とまったく同様にして水溶液樹脂を得た。
(第2工程−カチオン性微粒子樹脂組成物の合成)
上記のようにして得られたカチオン性水溶性樹脂(A)溶液480g(不揮発分100g)と水30gを攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を備えた反応容器に仕込み、75℃まで加熱した。一方、MMA65g、2EHA30g、GMA10gの混合液を滴下ロートに入れ、また別の滴下ロートにV−50の1gを水20gに溶解した水溶液を入れた。これら単量体混合液と重合開始剤水溶液をそれぞれ3時間にわたって同時に均一滴下した。この間の反応は80℃で行った。滴下終了後80℃で1時間熟成反応を行った。このようにして得られたカチオン性微粒子樹脂組成物は、不揮発分32.1重量%、粘度40mPa・S、pH4.9、粒子径は40nmであった。
【0063】
[実施例4]
実施例3において、第1工程のカチオン性水溶性樹脂(A)溶液の調製で、用いたIPAを同量のエタノールに変更した以外は、第2工程のカチオン性微粒子樹脂組成物の合成もすべて、実施例3とまったく同様に実施した。得られたカチオン性微粒樹脂組成物の不揮発分は、32.2重量%、粘度35mPa・S、pH4.8、粒子径は36nmであった。
【0064】
[実施例5]
(第1工程−カチオン性水溶性樹脂(A)溶液の調製)
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を備えた反応容器に、エタノール220gを仕込み、攪拌しながらAIBN3gを加えて溶解し、80℃に加温した。DEAEMA100g、MMA100g、BA50gを混合し、滴下ロートを用いて3時間かけて反応容器に滴下した。滴下終了後、追加触媒としてAIBN1.0gをエタノール25gに溶解して、反応容器に添加して、さらに80℃で2時間反応を保持し、熟成反応を行った。重合終了後、攪拌を続けながら、蟻酸15gを反応容器に加え、水1,000gを約1時間かけて反応容器に滴下し、水溶液に転相した。このカチオン性水溶性樹脂(A)溶液の不揮発分は16.7重量%であった。
【0065】
(第2工程−カチオン性微粒子樹脂組成物の合成)
上記第1工程の反応で合成した保護コロイド用カチオン性水溶性樹脂(A)溶液100g(不揮発分16.7g)と水150gを、攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を備えた反応容器に仕込み、75℃まで加熱した。一方、MMA65g、2EHA30g、GMA10gの混合液を滴下ロートに入れ、また別の滴下ロートにV−50の1gを水20gに溶解した水溶液を入れた。これら単量体混合液と開始剤水溶液をそれぞれ3時間にわたって同時に均一滴下した。この間の反応は80℃で行った。滴下終了後80℃で1時間熟成反応を行った。このようにして得られたカチオン性水溶性樹脂組成物は、不揮発分32.6重量%、粘度48mPa・S、pH4.8、粒子径は38nmであった。
【0066】
[実施例6]
実施例5における第1工程のカチオン性水溶性樹脂(A)溶液の調製において、エタノール220gをエタノール110gと水110gの混合液に変更した以外は、第2工程も含めて、すべて実施例5とまったく同様に行った。得られたエマルジョンは、不揮発分32.5重量%、粘度46mPa・S、pH4.6、粒子径70nmであった。
【0067】
[比較例1]
水80gにカチオーゲンL(第一工業製薬(株)製4級カチオン性乳化剤)5gを溶解し、それに、MMA65g、2EHA30g、GMA10gを入れて、ホモジナイザーでエマルジョン化した。このエマルジョンを滴下ロートに入れた。一方、攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を備えた反応容器にカチオーゲンL5g、水130gを仕込み、75℃まで加熱した。また一方、V−50の1gを水20gに溶解した水溶液を別の滴下ロートに入れた。次に反応容器に上記単量体乳化液と開始剤水溶液を2時間にわたって同時に均一滴下した。この間の反応は80℃で行った。滴下終了後、V−50の0.5gを水10gに溶解した水溶液を添加し、さらに80℃で1.5時間、反応容器を保持し、熟成反応を行った。得られたエマルジョンは、不揮発分32.4重量%、粘度48mPa・S(23℃)、pH3.9、粒子径は160nmであった。
【0068】
[比較例2]
攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を備えた反応容器に、カチオーゲンL5gと水130gを仕込み、75℃に加温した。一方、MMA65g、2EHA30g、GMA10gを混合し、滴下ロートに入れた。一方、4級カチオン性反応性乳化剤ライトエステルDQ−75(共栄社化学(株)製、ジメチルアミノエチルメタクリレートの4級アンモニウム塩)5gを水80gに溶解し、別の滴下ロートに入れた。また一方、V−50の1gを水20gに溶解して別の滴下ロートに入れた。次にこれら単量体混合液、DQ−75水溶液、V−50水溶液を反応容器3に時間にわたって同時に均一滴下した。滴下終了後、追加触媒としてV−50の0.5gを水10gに溶解した水溶液を反応容器に添加し、さらに80℃で1.5時間反応容器を保持し、熟成反応を行った。重合終了後、攪拌を続けながら、蟻酸13gを反応容器に加え、水720gを約1時間かけて反応容器に滴下して水溶液に転相した。得られたエマルジョンは、不揮発分32.6重量%、粘度38mPaS、pH3.8、粒子径280nmであった。
【0069】
[比較例3]
比較例2において、反応容器に仕込むカチオーゲンL5gの代わりに、DQ−75の5gに変更した以外は、すべて比較例2とまったく同様に行った。得られたエマルジョンは、不揮発分32.2重量%、粘度28mPaS、pH4.2、粒子径360nmであった。
【0070】
[比較例4]
(第1工程−カチオン性水溶性樹脂(A)水溶液の調製)
実施例1とまったく同様に行った。
(第2工程−カチオン性微粒子樹脂組成物の合成)
水70gに上記のようにして合成されたカチオン性水溶性樹脂(A)水溶液662g(不揮発分200g)を溶解し、それに、MMA43g、2EHA21g、GMA6gを入れて、ホモジナイザーでエマルジョン化した。このエマルジョンを攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を備えた反応容器に入れて、75℃まで加熱した。そこにV−50の1gを水20gに溶解した水溶液を2時間にわたって滴下した。この間の反応は80℃で行う。滴下終了後V−50の0.5gを水10gに溶解した水溶液を添加し、さらに80℃で1.5時間、反応容器を保持し、熟成反応を行った。得られたエマルジョンは、不揮発分32.5重量%、粘度140mPa・S(23℃)、pH4.6、粒子径は30nmであった。
【0071】
[比較例5]
実施例1の第1工程のカチオン性水溶性樹脂(A)水溶液を調製し、第2工程
は行わなかった。得られた樹脂の不揮発分は30.2重量%、粘度170mPa・S、pH4.2であり、水溶液のため粒子はなかった。
【0072】
上記実施例及び比較例で得られた各エマルジョンにつき、次のように評価を行
った。
【0073】
(保存安定性)
エマルジョンを密閉容器に入れ、60℃の熱風乾燥機中で7日間放置した。判定は、放置後の状態を目視にて観察し、次のような基準で評価した。
◎…外観及び粘度において全く変化がない。
○…外観上の変化はないが、粘度が若干増加又は減少する変化がある。
△…外観上ブツが発生し、粘度の増加又は減少が激しい。
×…ゲル化又はプリン状に分離した状態である。
【0074】
(粘度)
23℃、B型粘度計により測定した。
【0075】
(粒子径)
粒子径測定装置 ELS−800(大塚電子(株)製)により測定した。
【0076】
(密着性)
フレキシブルボードに不揮発分が20重量%になるように調製したエマルジョンを80g/m(WET量)塗布し、105℃で2分間乾燥した。乾燥後、この上に、アレスアクアグロス(関西ペイント(株)製アクリル塗料)の20重量%水希物を100g/m(WET量)塗布し、105℃で4分間乾燥した。得られた基材を、以下の3つの条件にさらした後、JIS A5400に規定された碁盤目テスト方法で、塗膜の密着性試験を行った。すなわち、
▲1▼室温で3日放置後
▲2▼60℃の温水に24時間浸漬後
▲3▼−20℃で凍結(気中)させ、20℃で融解(水中)を1サイクルとし、100サイクル後
の密着性について碁盤目テストを行った。▲2▼及び▲3▼においては、基材を水中から取り出した後に表面の水をふき取り、その直後、碁盤目テストを行った。100個のマス目のうち、剥がれずに残ったマス目の数nをカウントし、n/100と表記する。判定は、次のような基準で実施した。
◎…100/100〜81/100
○…80/100〜21/100
△…20/100以下
×…ブリスター発生又は全面剥離状態
なお、温水浸漬後の密着性を耐水性の指標とし、凍結融解後の密着性を耐候性の指標とした。
【0077】
【表1】
Figure 2004010643
【0078】
上記評価結果を表1にまとめた。これらの結果から、本発明の実施例1〜6のカチオン性微粒子樹脂組成物はいずれも、全ての性能項目において優れた結果を示した。
【0079】
比較例1、2、3はいずれもカチオン性乳化剤を用いており、得られたエマルジョンの粒子径が粗大で、重合安定性、耐水性及び耐候性のいずれかの項目に問題を生じた。
【0080】
比較例4においては、(A)の割合が本発明においてクレームされた割合を超えるため粘性が大きく、耐水性や耐候性に問題を生じた。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、重合安定性が良く、微粒子で保存安定性が良いため基材へのヌレ及び浸透性が良く、光沢、耐水性、耐候性及び耐汚染性に優れたカチオン性微粒子樹脂組成物及びその製造方法が提供される。
さらに、本発明の微粒子カチオン性樹脂組成物は、従来のカチオン性エマルジョンにおける乳化剤による欠点がなく、完全ソープフリーで安定なエマルジョンであるため、一般建築塗料、土木用トップコート、プライマー、シーラー等の下塗り剤、インクジェット記録紙、カチオン性電着塗料等、各種産業への応用、利用価値がきわめて大きい。

Claims (5)

  1. 下記式:
    CH=C(R)−L−(CH−N(R(I)
    (式中、Rは、H又は−CH基を表し、Lは、−COO−又は−CONH−を表し、nは、1、2又は3を表し、Rは、低級アルキル基を表す。)
    で表されるアミノ基含有重合性不飽和単量体(a)と、その他の重合性不飽和単量体(b)とを共重合成分とし且つアミノ基がカチオン化されたカチオン性水溶性樹脂(A)から成る保護コロイド樹脂成分と、
    少なくとも2種の重合性不飽和単量体(c)を共重合成分とする共重合体樹脂(B)から成るコア成分とにより構成され、
    前記保護コロイド樹脂以外の乳化剤を含有せず、
    前記コア成分の不揮発分100重量部に対して、前記保護コロイド樹脂成分が2〜200重量部の割合である複合構造のカチオン性微粒子を水性媒体中に含有する耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物。
  2. 前記その他の重合性不飽和単量体(b)は、(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン系単量体、水酸基含有重合性不飽和単量体、(メタ)アクリロニトリル、酸基含有重合性不飽和単量体、(メタ)アクリルアミド類及び酢酸ビニル類からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体を含む、請求項1に記載の耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物。
  3. 前記重合性不飽和単量体(c)は、(メタ)アクリル酸エステル類、スチレン系単量体、水酸基含有重合性不飽和単量体、(メタ)アクリロニトリル、酸基含有重合性不飽和単量体、(メタ)アクリルアミド類及び酢酸ビニル類からなる群から選ばれる少なくとも1種の単量体を含む、請求項1又は2に記載の耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物。
  4. (1)下記式:
    CH=C(R)−L−(CH−N(R(I)
    (式中、Rは、H又は−CH基を表し、Lは、−COO−又は−CONH−を表し、nは、1、2又は3を表し、Rは、低級アルキル基を表す。)
    で表されるアミノ基含有重合性不飽和単量体(a)と、その他の重合性不飽和単量体(b)とを、水及び/又は水に易溶性の有機溶媒中で共重合し、
    共重合後必要に応じ、酸性物質を用いて中和を行うか、又は、ハロゲン化アルキルを用いてアミノ基の4級化を行い、
    共重合で有機溶媒を用いた場合には、共重合後、上記任意の中和の前又は後に、あるいは上記任意の4級化の前又は後に、必要に応じ水を添加して転相してカチオン性水溶性樹脂(A)溶液を調製する工程と、
    (2)次に(1)で調製されたカチオン性水溶性樹脂(A)を保護コロイドとして、少なくとも2種の重合性不飽和単量体(c)から共重合体樹脂(B)を、前記共重合体樹脂(B)の不揮発分100重量部に対し、前記カチオン性水溶性樹脂(A)が2〜200重量部の割合で、前記保護コロイド中に合成して複合構造のカチオン性微粒子を得ると共に、カチオン性微粒子樹脂組成物を得る工程とを含む、耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物の製造方法。
  5. 前記共重合体樹脂(B)を、前記保護コロイド中に合成する際、カチオン性ラジカル重合開始剤を用いる、請求項4に記載の耐水性カチオン性微粒子樹脂組成物の製造方法。
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