JP2004010448A - チタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】酸化チタン又は含水酸化チタンから選ばれるチタン化合物(a)と、Ca、Ba、Sr及びPbからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の可溶性金属塩(b)と、該可溶性金属塩(b)と反応して難溶性金属化合物(d)を生成する沈澱剤(c)と、粒状媒体(f)とを、水中において粒状媒体(f)が高速で流動する状態で接触させて沈澱物(e)を得る第一工程と、該沈澱物(e)を焼成しチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末を得る第二工程とを含むチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電体、オプトエレクトニクス材、誘電体、半導体、センサー等の機能性セラミックの原料として有用なチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末の製造方法に関するものであり、詳しくは、ABO3型ペロブスカイトのAサイトにCa、Ba、Sr又はPbが配置され、BサイトにTiが配置されるチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ABO3型ペロブスカイト型セラミック原料の製造方法としては、下記の方法が代表的に用いられている。
(1)各成分元素の酸化物粉末を混合し、この混合物を高温に加熱して固相反応を行う方法。
(2)各成分元素のイオンを含む水溶液中に蓚酸を滴下して各成分元素を蓚酸塩として共沈させ、この蓚酸塩を熱分解する方法。
(3)各成分元素のアルコキシドの混合物を加水分解して共沈させ、この共沈加水分解物を熱分解する方法。
【0003】
前記(1)の方法は、例えば、原料のBaCO3粉末とTiO2粉末とを湿式混合し、乾燥後、900〜1200℃程度の温度で焼成し、BaCO3粒子とTiO2粒子とを固相で化学反応させ、チタン酸バリウム粉末を得る方法である。しかし、原料のBaCO3とTiO2が均一に混合されていないと、混合物中に、Baが多くTiが少ない部分やBaが少なくTiが多い部分といったいわゆる不均一な部分が形成されるため、焼成して得られるチタン酸バリウムは、不均一な部分ごとにチタン酸バリウム粒子の粒成長が異なり、生成されるチタン酸バリウム粉末の粒径のバラツキが大きくなるという問題がある。
【0004】
また、前記(2)の共沈法により得られる共沈物は粒径が数十μmと大きいため、焼成すると硬い凝集粉末の集合体になり易く、また、多量に使用するシュウ酸を再利用できないためコストが高くなるという問題がある。
【0005】
さらに、前記(3)の共沈法は、各成分をアルコキシドとして利用するため品質良好なものが得られるが、排水処理や原料事情等により製造コストが高くなる等の問題がある。
【0006】
これらの問題に対し、例えば、特公平5−27570号公報には、品質が均一且つ低コストなチタン系ペロブスカイト型セラミック原料の製造方法として、酸化チタンを分散させたCa、Ba、Sr又はPbから選ばれた少なくとも1種の可溶性金属塩水性スラリー、重炭酸アンモニウム水溶液及びアンモニアとを混合して沈澱反応を行った後、焼成を行う方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記製造方法で得られるチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末であっても、近年の圧電体、オプトエレクトニクス材、誘電体、半導体、センサー等の機能性セラミックの原料として要求される高度な組成の均一性及び粒径のバラツキの少なさを充分に満たしていないという問題がある。
【0008】
従って、本発明の目的は、微細で且つ粒度のバラツキが少ないチタン系ペロブスカイト型セラミック粉体を低コストで製造できるチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は、所定のチタン化合物(a)、所定の可溶性金属塩(b)、該可溶性金属塩(b)と反応して難溶性金属化合物(d)を生成する沈澱剤(c)及び粒状媒体(f)を、水中において粒状媒体(f)が高速で流動する状態で接触させ、前記チタン化合物(a)の粒子表面に前記難溶性金属化合物(d)が沈着した沈澱物(e)を得、該沈澱物(e)を焼成すれば、微細で且つ粒度のバラツキが少ないチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、酸化チタン又は含水酸化チタンから選ばれるチタン化合物(a)と、Ca、Ba、Sr及びPbからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素の可溶性金属塩(b)と、該可溶性金属塩(b)と反応して難溶性金属化合物(d)を生成する沈澱剤(c)と、粒状媒体(f)とを、水中において粒状媒体(f)が高速で流動する状態で接触させて沈澱物(e)を得る第一工程と、該沈澱物(e)を焼成しチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末を得る第二工程とを含むことを特徴とするチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末の製造方法を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
第一工程は、チタン化合物(a)と、可溶性金属塩(b)と、沈澱剤(c)と、粒状媒体(f)とを、水中において粒状媒体(f)が高速で流動する状態で接触させ、沈澱物(e)を得る工程である。
【0012】
本発明で用いられるチタン化合物(a)は、酸化チタン又は含水酸化チタンである。ここで、酸化チタン又は含水酸化チタンとは、酸化チタンと含水酸化チタンとのいずれか一方又は両方の意味である。酸化チタンとしては、例えば、二酸化チタン、一酸化チタン、三酸化二チタン等が挙げられる。また、本発明において含水酸化チタンとは、硫酸法における二酸化チタンの中間生成物を意味し、このような含水酸化チタンとしては、例えば、メタチタン酸、オルトチタン酸が挙げられる。チタン化合物の粒径は、特に制限されるものでないが、微細のものが後述の第二工程における反応性が高くて好ましいため、レーザー法により求められる平均粒径が、好ましくは0.1〜2μm、さらに好ましくは0.1〜1μmである。チタン化合物(a)は、1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0013】
本発明で用いられる可溶性金属塩(b)は、Ca、Ba、Sr及びPbからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の金属塩のうち可溶性のものである。ここで、可溶性とは、水に対して可溶性であることを意味し、水存在下では溶液を形成する。可溶性金属塩(b)としては、例えば、Ca、Ba、Sr又はPbの水酸化物、硝酸塩、塩化物及び硫化物等が挙げられる。可溶性金属塩(b)は1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0014】
本発明で用いられる沈澱剤(c)は、可溶性金属塩(b)と反応して後述の難溶性金属化合物(d)を生成するものである。沈澱剤(c)としては、例えば、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、二酸化炭素、シュウ酸、シュウ酸アンモニウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸アンモニウム、酒石酸、酒石酸ナトリウム及び酒石酸アンモニウム等が挙げられる。沈澱剤(c)は1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0015】
本発明において沈澱剤(c)と可溶性金属塩(b)が反応して生成する難溶性金属化合物(d)とは、可溶性金属塩(b)中に含まれるCa、Ba、Sr及びPbからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の金属化合物であって且つ難溶性のものを意味する。ここで、難溶性とは、水に対して難溶性であることを意味する。難溶性金属化合物(d)としては、例えば、Ca、Ba、Sr又はPbの炭酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩等が挙げられる。また、難溶性金属化合物(d)は、上記のものを1種又は2種以上含むものであってもよい。
【0016】
本発明において粒状媒体(f)としては、耐酸性や耐アルカリ性等の耐薬品性、耐水性、非反応性、延性、非破壊性を有する高速流動可能な粒状物が用いられる。ここで、非反応性とは、チタン化合物(a)、可溶性金属塩(b)、沈澱剤(c)、難溶性金属化合物(d)、沈澱物(e)及び後述の可溶性化合物(g)との間で反応性を有しないことをいう。このような粒状媒体(f)としては、例えば、セラミックスビーズ、樹脂ビーズ等が挙げられる。また、セラミックスビーズとしては、例えば、ジルコニアビーズ、アルミナビーズ、シリカビーズ、炭化ケイ素、窒化ケイ素等が挙げられる。
【0017】
粒状媒体(f)の形状は、例えば、球状、紡錘状、円柱状、不定形状等が挙げられる。このうち、球状であると、チタン化合物(a)の粒子表面に析出した難溶性金属化合物(d)に対し高速流動の際に略一定の剪断力や摩擦力を付与でき、得られるチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末が微細で粒径のバラツキが少なくなり易いため好ましい。
【0018】
粒状媒体(f)の粒径は、通常、0.05〜10mm、好ましくは0.1〜3mmである。粒状媒体(f)の径が0.05mm未満であると、粒状媒体(f)と同一系内にある沈澱物(e)とのメディア分離装置等による機械的分離が困難になり易いため好ましくなく、一方、粒状媒体(f)の径が10mmを越えると、微細で且つ粒度のバラツキが少ないチタン系ペロブスカイト型セラミック粉体を得られ難くなると共に、高速で流動させる処理が長時間必要になりエネルギー効率が低下し易いため好ましくない。本発明において、粒状媒体(f)は上記のうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0019】
第一工程は、上記のチタン化合物(a)、可溶性金属塩(b)、沈澱剤(c)及び粒状媒体(f)を、水中において粒状媒体(f)が高速で流動する状態で接触させ、沈澱物(e)を得るものである。
【0020】
本発明において、粒状媒体(f)が高速で流動する状態とは、粒状媒体(f)が最大周速度0.1〜25m/s、好ましくは1〜20m/sであることを意味する。なお、最大周速度が0.1m/s未満であると、粒状媒体(f)の析出する難溶性金属化合物(d)への剪断力が不足して微細な難溶性金属化合物(d)の粒子が得られ難くなり、これにより微細な難溶性金属化合物(d)がチタン化合物(a)の粒子表面に均一に沈着したチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末が得られ難くなるため好ましくない。また、最大周速度が25m/sを越えると、粒状媒体(f)自体の摩耗により沈澱物(e)を含むスラリーを汚染し易いと共に、剪断力と摩擦熱のエネルギー効率が低下し易いため好ましくない。
【0021】
本発明において、粒状媒体(f)の反応装置内の充填率は、通常40〜95%、好ましくは60〜95%、さらに好ましくは70〜90%である。ここで、充填率とは、内部に水や粒状媒体(f)等を装入しない空の状態における反応装置内の空間のうち、攪拌機等の高速流動手段を除いた実質的な空間の容積に対して粒状媒体(f)の見かけ体積の占める比率を意味する。ここで見かけ体積とは、粒状媒体(f)同士の間に生じる空間をも含んだ粒状媒体(f)全体の外形が占める体積をいう。見かけ体積は、例えば、円筒状容器内に粒状媒体(f)を自然落下して充填し、上面を平らに均したときの粒状媒体(f)の高さと円筒状容器の底面積との積として求められる。粒状媒体(f)の充填率が該範囲内にあると、析出する難溶性金属化合物(d)に対する粒状媒体(f)の剪断力と摩擦力とを適切に管理することができるため好ましい。これに対し、充填率が95%を越えると媒体のロック現象が生じ駆動装置の過負荷になるため、また40%未満であると粒状媒体(f)の衝突確率が著しく低下してチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末が微細化され難くなるため、それぞれ好ましくない。
【0022】
本発明において接触とは、水中において、チタン化合物(a)と可溶性金属塩(b)と沈澱剤(c)との存在下で、これらと粒状媒体(f)とが接触する状態、すなわち、水中において(a)、(b)、(c)及び(f)の4者が接触する状態を意味する。なお、可溶性金属塩(b)自体は通常固体であり、また沈澱剤(c)自体は固体、液体又は気体の態様をとるが、水中においては、これらは溶解したり混合したり分散したりする態様をとる。本発明では、このように水に溶解等した後の態様での接触も、水中における可溶性金属塩(b)や沈澱剤(c)の接触という。
【0023】
接触させる際のチタン化合物(a)等の混合順序は、特に限定されるものでないが、例えば、チタン化合物(a)、可溶性金属塩(b)及び粒状媒体(f)を混合してスラリーとした後に、該スラリーと沈澱剤(c)とを、水中において粒状媒体(f)が高速で流動する状態で接触させる順序や、(a)、(b)、(c)、(f)及び水を水中において粒状媒体(f)が高速で流動する状態になるように同時に混合する順序等が挙げられる。
【0024】
このうち、チタン化合物(a)及び可溶性金属塩(b)を含むスラリー(以下、「A液」ともいう。)を調製した後、A液と粒状媒体(f)とを混合し、該混合液を粒状媒体(f)が高速で流動する状態にした後に、該混合物に沈澱剤(c)を添加する順序を採用すると、生成する難溶性金属化合物(d)がチタン化合物(a)の粒子表面に均一に付着した高純度のセラミック原料粉末が得られるため好ましい。また、沈澱剤(c)を含む水溶液(以下、「B液」ともいう。)を調製し、前記A液と粒状媒体(f)とを混合し、該混合液を粒状媒体(f)が高速で流動する状態とした後に、該混合液にB液を添加する順序は、反応操作性が容易となるためさらに好ましい。
【0025】
接触の際における水、チタン化合物(a)、可溶性金属塩(b)及び沈澱剤(c)の合計量に対するチタン化合物(a)等の配合量は、チタン化合物(a)の配合量が、Tiに換算して、通常0.01〜3モル/L、好ましくは0.1〜2モル/Lである。また、上記チタン化合物(a)等の合計量に対する可溶性金属塩(b)の配合量は、Ca、Ba、Sr又はPbのうち実際に可溶性金属塩(b)中に含まれるものに換算したモル数の合計量が、通常0.01〜3モル/L、好ましくは0.1〜2モル/Lである。また、上記チタン化合物(a)等の合計量に対する沈澱剤(c)の配合量は、通常0.01〜5モル/L、好ましくは0.1〜3モル/Lである。
【0026】
また、接触をA液又はB液を用いて行う場合、A液中におけるチタン化合物(a)の配合量は、Tiに換算して、通常0.01〜3モル/L、好ましくは0.1〜1.7モル/Lである。また、A液中における可溶性金属塩(b)の配合量は、Ca、Ba、Sr又はPbのうち可溶性金属塩(b)中に含まれるものに換算した合計量が、通常0.01〜3モル/L、好ましくは0.1〜1.7モル/Lである。A液及びB液の濃度が上記範囲内にあると、反応性及び反応後のスラリーの操作性に優れ、さらにセラミック原料粉末の組成が均一になり易いため好ましい。また、B液中における沈澱剤(c)の配合量は、特に限定されない。
【0027】
接触方法としては、例えば、水とチタン化合物(a)等とからなるスラリーを反応装置内に連続的に供給し生成した沈澱物(e)を含むスラリーを逐次排出するように連続的に接触させる処理方法であってもよいし、沈澱物(e)の生成毎に反応容器内の沈澱物(e)を含むスラリーを入れ替えるいわゆるバッチ処理で断続的に接触させる処理方法であってもよい。
【0028】
また、接触時間は、通常30秒以上、好ましくは1〜10分である。接触時間が30秒未満であると、微細で且つ粒度のバラツキが少ないチタン系ペロブスカイト型セラミック粉体を得難いため好ましくない。また、生成するチタン系ペロブスカイト型セラミック粉体中の不純物を充分に除去するには、接触時間は、上記範囲内でなるべく長くすることが好ましい。
【0029】
また、接触温度は、通常0〜100℃、好ましくは20〜80℃、さらに好ましくは20〜50℃である。ここで、接触温度とは、チタン化合物(a)、可溶性金属塩(b)及び沈澱剤(c)の水中における接触時に存在する混合物全体の平均温度を意味する。接触温度が該範囲内であるときは接触処理温度がなるべく低いほど得られるチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末の粒子径が小さくなるため好ましい。
【0030】
また、チタン化合物(a)、可溶性金属塩(b)又は沈澱剤(c)の2種以上が反応して、塩酸や硫化水素等の酸成分を副生するおそれがある場合は、必要により、チタン化合物(a)、可溶性金属塩(b)又は沈澱剤(c)の少なくとも1種にアルカリ剤を添加してもよい。アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、アンモニア等が挙げられる。アルカリ剤の添加量は、生成する難溶性金属化合物(d)に対して当量以上にすることが好ましい。ここで、当量とは、生成する難溶性金属化合物(d)とアルカリ剤との規定度が等しくなる量をいう。アルカリ剤を当量以上で添加すると、難溶性金属化合物(d)の生成の際に液のpHが7以上になるため、酸性領域で溶解し易い難溶性金属化合物(d)が溶解し難くなるため好ましい。
【0031】
アルカリ剤の添加方法の態様としては、例えば、チタン化合物(a)含有水性スラリーにアルカリ剤を添加する態様、可溶性金属塩(b)含有溶液にアルカリ剤を添加する態様、及び沈澱剤(c)含有溶液にアルカリ剤を添加する態様等が挙げられる。アルカリ剤の添加は、アルカリ剤と、上記チタン化合物(a)含有水性スラリー、可溶性金属塩(b)含有溶液又は沈澱剤(c)含有溶液等の原料液とを混合しても中和反応を生じない組み合わせにおいて行う。
【0032】
なお、原料液と混合して中和反応を生じる組み合わせとなる場合には、アルカリ剤の添加は、以下のようにして行えばよい。すなわち、原料の可溶性金属塩(b)とアルカリ剤とが中和反応を生じる場合は、例えば、アルカリ剤をチタン化合物(a)含有水性スラリー又は沈澱剤(c)含有溶液のいずれかに添加する方法が挙げられる。また、沈澱剤(c)とアルカリ剤とが中和反応を生じる場合は、例えば、アルカリ剤をチタン化合物(a)含有水性スラリー又は可溶性金属塩(b)含有溶液のいずれかに添加する方法が挙げられる。
【0033】
第一工程では、まず、水中において、可溶性金属塩(b)と沈澱剤(c)とが反応して難溶性金属化合物(d)を生成した後、該難溶性金属化合物(d)が粒状媒体(f)により剪断力及び摩擦力を加えられて微細化する。次いで、該微細化した難溶性金属化合物(d)がチタン化合物(a)の表面に沈着し、被覆チタン化合物を形成する。このため、第一工程で得られる沈澱物(e)は、該被覆チタン化合物を含むものであり、具体的には、被覆チタン化合物のみからなるもの、又は、チタン化合物(a)の表面に沈着せず遊離している微細化した難溶性金属化合物(d)と被覆チタン化合物との混合物である。沈澱物(e)は、適宜、濾過し、洗浄し、乾燥して、沈澱物(e)の固形物とすることが好ましい。沈澱物(e)は、第二工程に用いられる。
【0034】
第一工程で用いられる反応装置としては、粒状媒体(f)を、水中において粒状媒体(f)が高速で流動する状態で接触させることができる装置が挙げられ、例えば、反応容器と該反応容器内を攪拌する攪拌機とを有する混合攪拌装置(以下、「第1の反応装置」ともいう。)や、導入口及び排出口を備える反応容器と、該反応容器内を攪拌する攪拌機と、前記反応容器内に設けられ前記粒状媒体(f)を前記反応容器内に滞留させるメディア分離装置とを有する混合攪拌装置(以下、「第2の反応装置」ともいう。)等が挙げられる。第1の反応装置は接触処理をバッチ処理で断続的に行う場合に好適であり、第2の反応装置は接触処理を連続的に処理する場合に好適である。第2の反応装置としては、例えば、湿式分散粉砕装置が挙げられ、具体的にはビーズミル装置が挙げられる。なお、ビーズミル装置を用いる場合は、該装置に用いられるビーズとして上記粒状媒体(f)を用いる。
【0035】
ビーズミル装置について、図1を参照して具体的に説明する。図1は、ビーズミル装置の一例を模式的に示した図である。反応装置1は、攪拌主軸にスクリュータイプのインペラーが同軸に多数はめ込まれた構造の攪拌羽根部1bと、攪拌羽根部1bを駆動する攪拌羽根駆動部1eと、攪拌羽根部1bをインペラーの外周との間に微小隙間を有するように収裝すると共に攪拌羽根部1bと逆方向にインペラーより低速で回転する回転筒1aと、回転筒1aの入口側に設けられる導入口1g、1fと、回転筒1aの出口側に設けられる排出口1hと、回転筒1a内の排出口1h近傍に配置されるメディア分離装置1dとを具備するものである。メディア分離装置1dとしては、例えば、濾布、ギャップセパレーター、スクリーンセパレーター、遠心分離セパレーター等が用いられる。
【0036】
図1に示すビーズミル装置を用いて第一工程を連続的に接触処理する方法の好ましい例と第一工程における作用を具体的に説明する。まず、導入口1gとポンプP1を介して接続される第一原料貯蔵槽2にA液を貯蔵しておく。一方、導入口1fとポンプP2を介して接続される第二原料貯蔵槽3にはB液を貯蔵しておく。次に、導入口1gから回転筒1a内に粒状媒体(f)を装入した後、ポンプP1を用いて、A液を導入口1gから回転筒1a内に導入し、回転筒1a及び攪拌羽根部1bを駆動してA液と粒状媒体(f)との混合物を高速に流動させる。この際、混合物は、回転筒1a内の滞留時間が所定値を採ると共に、メディア分離装置1dで粒状媒体(f)とA液とに分離され、粒状媒体(f)は回転筒1a内に滞留し、A液は排出口1hから排出されるようにして、連続的に接触処理ができるようにしておく。ただし、排出口1hから排出されるA液は、接触後の沈澱物(e)を含むスラリーと混ざらないように図示しない生成物貯蔵槽4以外の槽に導入する。
【0037】
次に、排出口1hからの排出物が生成物貯蔵槽4に導入されるように排出口1hと生成物貯蔵槽4とを接続した後、この状態で第二原料貯蔵槽3中のB液を導入口1fから回転筒1a内に導入し、A液とB液とを粒状媒体(f)が高速で流動する状態で接触させると、回転筒1a内を通過する間に難溶性金属化合物(d)が析出し、さらに難溶性金属化合物(d)とチタン化合物(a)から沈澱物(e)が得られる。なお、難溶性金属化合物(d)は析出した瞬間から高速で流動する粒状媒体(f)により剪断力及び摩擦力を加えられて微細化するため、該微細化した難溶性金属化合物(d)がチタン化合物(a)の表面に沈着して、微細且つ粒径のバラツキの少ない被覆チタン化合物が形成される。
【0038】
第一工程で得られる沈澱物(e)は通常、被覆チタン化合物のみからなるものである。しかし、チタン化合物(a)の表面に沈着せず遊離している微細化した難溶性金属化合物(d)がある場合には、該微細化した難溶性金属化合物(d)も被覆チタン化合物と共に沈澱物(e)を形成する。なお、沈澱物(e)中に被覆チタン化合物と微細化した難溶性金属化合物(d)とが混在していても、第二工程での焼成時において被覆チタン化合物がチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末に変性するときに、難溶性金属化合物(d)中の成分がチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末中に取り込まれるため特に問題はない。また、仮に難溶性金属化合物(d)に由来する物質が焼成後にチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末と遊離して残留していても、酸等で洗浄して除去することができるため特に問題はない。
【0039】
所定条件の接触処理終了後は、回転筒1a内において沈澱物(e)及び粒状媒体(f)を含む混合物が得られる。該混合物は、メディア分離装置1dで粒状媒体(f)と沈澱物(e)を含むスラリーとに分離され、粒状媒体(f)は回転筒1a内に滞留し、沈澱物(e)を含むスラリーは排出口1hから生成物貯蔵槽4に排出される。生成物貯蔵槽4中の沈澱物(e)を含むスラリーは、適宜、濾過、洗浄、乾燥して、沈澱物(e)の固形物を得る。沈澱物(e)の固形物は、第二工程に用いられる。
【0040】
また、第一工程において、接触処理を、希土類元素、Bi、Zn、Mn、Al、Co、V、Nb、Ni、Cr、Fe、Mg及びSiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の可溶性化合物(g)の存在下で行うと、セラミック原料粉末に耐還元性を付与し、得られるものの温度特性を調整すると共に、得られる製品の電気特性の信頼性をさらに向上させることができるため好ましい。ここで希土類元素とは、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群から選ばれる少なくとも1種である。本発明で用いられる可溶性化合物(g)としては、例えば、これらの元素を含む水酸化物、硝酸塩、塩化物、硫化物塩、シュウ酸塩及びカルボン酸塩、並びに、シリカゾル及び珪酸ナトリウム等が挙げられる。可溶性化合物(g)は、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。第一工程において、可溶性化合物(g)と沈澱剤(c)とを接触させると、可溶性化合物(g)中の希土類元素、Bi等を含有することにより耐還元性、温度特性及び信頼性にさらに優れた高機能難溶性金属化合物(h)が生成し、該高機能難溶性金属化合物(h)が上記難溶性金属化合物(d)と共にチタン化合物(a)の表面に均一に沈着するため、セラミック原料粉末に耐還元性を付与し、温度特性を調整すると共に、セラミック原料粉末の上記信頼性をさらに向上させることができる。
【0041】
第一工程において、接触処理を可溶性化合物(g)の存在下で行うには、例えば、接触処理の際までに、可溶性化合物(g)を、チタン化合物(a)、可溶性金属塩(b)、沈澱剤(c)又は粒状媒体(f)の少なくとも1種と混合する方法が用いられる。接触させる際のチタン化合物(a)等と可溶性化合物(g)との混合順序は、特に限定されるものでない。しかし、チタン化合物(a)及び可溶性金属塩(b)にさらに可溶性化合物(g)を配合したスラリーにしてA液を調製すること以外は、可溶性化合物(g)を配合せずにA液を調製する場合と同様の順序にすると、可溶性化合物(g)を配合せずにA液を調製する場合と同様の理由のため好ましい。
【0042】
接触処理を可溶性化合物(g)の存在下で行う場合、接触の際における水、チタン化合物(a)、可溶性金属塩(b)、沈澱剤(c)及び可溶性化合物(g)の合計量に対する可溶性化合物(g)の配合量は、生成するセラミック原料粉末に必要な誘電特性に合わせて任意に設定することができ、希土類元素、Bi等の上記元素のうち実際に可溶性化合物(g)中に含まれるものに換算したモル数の合計量が、通常0.001〜0.1モル/L、好ましくは0.003〜0.05モル/Lである。また、上記チタン化合物(a)等の合計量に対するチタン化合物(a)、可溶性金属塩(b)及び沈澱剤(c)の配合量は、可溶性化合物(g)を配合しない場合の上記数値範囲と同様である。
【0043】
また、可溶性化合物(g)をA液に配合して、接触をA液又はB液を用いて行う場合、A液中における可溶性化合物(g)の配合量は、通常0.001〜0.1モル/L、好ましくは0.003〜0.05モル/Lである。また、A液中におけるチタン化合物(a)及び可溶性金属塩(b)の配合量は、可溶性化合物(g)を配合しない場合の上記数値範囲と同様である。また、B液中における沈澱剤(c)の配合量は、特に限定されない。
【0044】
接触処理を可溶性化合物(g)の存在下で行う場合の、接触方法、接触時間、接触温度、必要により配合されるアルカリ剤の種類、添加量や添加方法等は、接触処理を可溶性化合物(g)を配合せずに行う場合と同様である。
【0045】
第二工程は、第一工程で得た沈澱物(e)を焼成しチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末を得る工程である。沈澱物(e)は焼成可能であればよく、水分を含んでいてもいなくてもよいが、濾過し、洗浄し、乾燥した後の水分が実質的になくなった固形物であると、効率よく焼成を行うことができるため好ましい。
【0046】
沈澱物(e)の焼成における焼成温度は、通常700〜1200℃、好ましくは900〜1100℃である。この理由は、焼成温度が700℃未満であると、チタン化合物(a)及び難溶性金属化合物(d)の熱分解が不充分であると共にペロブスカイト型結晶構造への転換が不充分となり易く、また、1200℃を越えると粒子成長により粉末が粗大化し易いため好ましくないからである。また、焼成時間は、通常1〜40時間、好ましくは5〜30時間である。なお、本発明においては、上記条件の焼成を何度繰り返して行ってもよい。焼成後、必要によりエアー式粉砕機等により粉砕すると、チタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末が得られる。
【0047】
また、必要により、第二工程終了後、酸で洗浄処理して、チタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末から遊離した過剰なCa、Ba、Sr又はPbの化合物を除去し、さらに、水洗、乾燥を行うと、純度の高いチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末を得ることができる。
【0048】
かくして得られるチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末は、ABO3型ペロブスカイトのAサイトにCa、Ba、Sr又はPbが配置され、BサイトにTiが配置されるチタン系ペロブスカイト型セラミックの粉末である。また、本発明で得られるチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末は、電子顕微鏡観察により求められる平均粒径xが、通常0.1〜1μm、好ましくは0.3〜0.8μmである。また、BET比表面積が1〜20m2/g、好ましくは2〜15m2/gである。また、粒度のバラツキσ/xが、通常0.1〜0.3、好ましくは0.15〜0.25であり、極めて粒度のバラツキが少ない。なお、σ/x中、σは標準偏差を示す。本発明で得られるチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末は、上記性状を有するため、圧電体、オプトエレクトニクス材、誘電体、半導体、センサー等の電子部品用として好適である。
【0049】
本発明で得られるチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末は、積層コンデンサの製造原料として使用することができる。例えば、まず、上記チタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末と、添加剤、有機系バインダ、可塑剤、分散剤等の従来公知の配合剤とを混合し分散させてスラリー化し、該スラリー中の固形物を成形してセラミックシートを得る。次にこのセラミックシートの一面に内部電極形成用導電ペーストを印刷し、乾燥後、複数枚のセラミックシートを積層し、次に厚み方向に圧着することにより積層体を形成する。さらに、この積層体を加熱処理して脱バインダ処理を行い、焼成して焼成体を得る。その後、この燒結体にIn―Gaペースト、Niペースト、Agペースト、ニッケル合金ペースト、銅ペースト、銅合金ペースト等を塗布して焼き付けることにより積層コンデンサを得ることができる。
【0050】
また、本発明で得られるチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末は、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂に本発明で得られたチタン酸バリウム又はチタン酸バリウム誘電体を配合し、樹脂シート、樹脂フィルム、接着剤等としてプリント配線板や多層プリント配線板等の材料に好適に用いることができる。また、前記セラミック原料粉末は、EL素子の誘電体材料、内部電極と誘電体層との収縮差を抑制するための共材、電極セラミックス回路基板やガラスセラミックス回路基板の基材及び回路周辺材料の原料、排ガス除去や化学合成等の反応時に使用される触媒、帯電防止効果やクリーニング効果を付与する印刷トナーの表面改質材等として好適に用いることができる。
【0051】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0052】
実施例1
<第一工程>
脱塩水500Lに塩化バリウム(BaCl2・2H2O)110.0kgを溶解させた後に、二酸化チタン微粉末(東邦チタニウム株式会社、品名;HT0510、平均粒径0.49μm)36.3kgを混合分散させたものをA液とした。一方、脱塩水500Lに25%アンモニア水36.8kg及び重炭酸アンモニウム44kgを溶解したものをB液とした。粒状媒体として用いるビーズを装入したビーズミル装置(アシザワ株式会社、型式;パールミルRL型)にA液を470ml/minの流量で供給し、更にB液をビーズミル装置に490ml/minの流量で供給し、20℃で反応を行った。なお、ビーズミル装置の処理条件は、下記のとおりである。
・ベッセル有効量;5L
・使用ビーズ;ジルコニア(粒径:1mm)
・ビーズ充填率;85%
・ビーズ充填量;15kg
・攪拌羽根;ディスクタイプ
・ディスク周速;10m/秒
・処理時間;2分
【0053】
次いで、フィルタープレスにより濾過して回収した沈殿物を約1000Lの脱塩水で洗浄した後、箱型乾燥機により120℃で36時間乾燥を行った。次に、乾燥品をロールミルで粉砕した。
【0054】
<第二工程>
第一工程後の粉砕品をシャトルキルンに装入し1000℃で17時間焼成した。次に、焼成物をロールミルで粉砕し、更にジェットミルで微粉砕して焼成品を得た。得られた焼成品を蛍光X線分析装置で分析したところTiO2;34.2重量%、BaO;65.8重量%の組成を有し、X線回折法により得られた焼成品がチタン酸バリウムであることを確認した。また、焼成品について、平均粒径x、BET比表面積及び粒子径のバラツキσ/xを求めた。結果を表1に示す。なお、平均粒径xはサンプルを倍率20000倍で電子顕微鏡観察したときに任意に抽出した粒子200個以上の粒径を測定したときの平均値である。また、σは標準偏差である。
【0055】
実施例2
<第一工程>
脱塩水500Lに塩化バリウム(BaCl2・2H2O)を103.3kg及び塩化ストロンチウム(SrCl2・6H2O)11.0kgを完全に溶解させた後に、二酸化チタン(東邦チタニウム株式会社、品名;HT0510、平均粒径0.49μm)37.2kgを混合分散させたものをA液とした。一方、脱塩水500Lに25%アンモニア水40.0kg及び重炭酸アンモニウム48.1kgを溶解したものをB液とした。次に、A液を480ml/の流量で実施例1と同じ条件に設定したビーズミル装置に供給し、更にB液をビーズミル装置に500ml/minの流量で供給し、20℃で反応を行った。次いで、フィルタープレスにより濾過して回収した沈殿物を約1000Lの脱塩水で洗浄した後、箱型乾燥機により120℃で36時間乾燥を行った。次に、乾燥品をロールミルで粉砕した。
【0056】
<第二工程>
第一工程後の粉砕品をシャトルキルンに装入し1000℃で17時間焼成した。次に、焼成物をロールミルで粉砕し、更にジェットミルで微粉砕して焼成品を得た。得られた焼成品を蛍光X線分光装置で分析したところTiO2;34.2重量%、BaO;60.4重量%、SrO;4.54重量%の組成を有し、X線回折法により得られた焼成品は(Ba0.9・Sr0.1)TiO3のジルコン酸バリウム・ストロンチウムであることを確認した。焼成品について、平均粒径x、BET比表面積及び粒子径のバラツキσ/xを求めた。結果を表1に示す。
【0057】
実施例3
脱塩水500Lに塩化カルシウム(CaCl2・2H2O)114.4kgを溶解させた後、二酸化チタン(東邦チタニウム株式会社、品名;HS0510、平均粒径0.49μm)微粉末62.0kgを混合分散させたものをA液とした。一方、脱塩水500Lに25%アンモニア水63kg及び重炭酸アンモニウム75.6kgを溶解したものをB液とした。次に、A液を500ml/minの流量で実施例1と同じ条件に設定したビーズミル装置に供給し、更にB液をビーズミル装置に550ml/minの流量で供給し、20℃で反応を行った。次いで、フィルタープレスにより濾過して回収した沈殿物を約1000Lの脱塩水で洗浄した後、箱型乾燥機により120℃で36時間乾燥を行った。次に、乾燥品をロールミルで粉砕した。
【0058】
<第二工程>
第一工程後の粉砕品をシャトルキルンに装入し1100℃で17時間焼成した。次に、焼成物をロールミルで粉砕し、更にジェットミルで微粉砕して焼成品を得た。得られた焼成品を蛍光X線分析装置で分析したところTiO2;58.76重量%、CaO;41.12重量%の組成を有し、X線回折法により得られた焼成品はCaTiO3のチタン酸カルシウムであることを確認した。焼成品について、平均粒径x、BET比表面積及び粒子径のバラツキσ/xを求めた。結果を表1に示す。
【0059】
実施例4
<第一工程>
脱塩水500Lに塩化バリウム(BaCl2・2H2O)110.0kgを溶解させた後に、硫酸法二酸化チタンの製造における中間生成物である硫酸チタニル(TiSO4)の加水分解により生成したチタン水和物又はメタチタン酸(TiO(OH)2)44.5kg(TiO2換算で36.3gに相当;平均粒径0.3μm)を混合分散させたものをA液とした。一方、脱塩水500Lに25%アンモニア水36.8kg及び重炭酸アンモニウム44kgを溶解したものをB液とした。次に、A液を450ml/minの流量で実施例1と同じ条件に設定したビーズミル装置に供給し、更にB液をビーズミル装置に480ml/minの流量で供給し、50℃で反応を行った。次いで、フィルタープレスにより濾過して回収した沈殿物を約1000Lの脱塩水で洗浄した後、箱型乾燥機により120℃で36時間乾燥を行った。次に、乾燥品をロールミルで粉砕した。
【0060】
<第二工程>
第一工程後の粉砕品をシャトルキルンに装入し1100℃で20時間焼成した。次に、焼成物をロールミルで粉砕し、更にジェットミルで微粉砕して焼成品を得た。得られた焼成品を蛍光X線分析装置で分析したところTiO2;34.2重量%、BaO;65.4重量%の組成を有し、X線回折法により得られた焼成品はチタン酸バリウムであることを確認した。焼成品について、平均粒径x、BET比表面積及び粒子径のバラツキσ/xを求めた。結果を表1に示す。
【0061】
実施例5
<第一工程>
脱塩水500Lに塩化バリウム(BaCl2・2H2O)110.0kgを溶解させた後に、二酸化チタン微粉末(東邦チタニウム株式会社、品名;HT1701、平均粒径0.34μm)36.3kgを混合分散させたものをA液とした。一方、脱塩水500Lにクエン酸アンモニウム122.1kgを溶解したものをB液とした。次に、A液を450ml/minの流量で実施例1と同じ条件に設定したビーズミル装置に供給し、更にB液をビーズミル装置に470ml/minの流量で供給し、50℃で反応を行った。次いで、フィルタープレスにより濾過して回収した沈殿物を約1000Lの脱塩水で洗浄した後、箱型乾燥機により120℃で36時間乾燥を行った。次に、乾燥品をロールミルで粉砕した。
【0062】
<第二工程>
第一工程後の粉砕品をシャトルキルンに装入し1100℃で20時間焼成した。次に、焼成物をロールミルで粉砕し、更にジェットミルで微粉砕して焼成品を得た。得られた焼成品を蛍光X線分析装置で分析したところTiO2;34.3重量%、BaO;65.4重量%の組成を有し、X線回折法により得られた焼成品はチタン酸バリウムであることを確認した。焼成品について、平均粒径x、BET比表面積及び粒子径のバラツキσ/xを求めた。結果を表1に示す。
【0063】
実施例6
<第一工程>
脱塩水500Lに塩化バリウム(BaCl2・2H2O)110.0kgを溶解させた後に、二酸化チタン微粉末(東邦チタニウム株式会社、品名;HT1701、平均粒径0.34μm)36.3kgを混合分散させたものをA液とした。一方、脱塩水500Lにシュウ酸ナトリウム60.9kgを溶解したものをB液とした。次に、A液を500ml/minの流量で実施例1と同じ条件に設定したビーズミル装置に供給し、更にB液をビーズミル装置に500ml/minの流量で供給し、50℃で反応を行った。次いで、フィルタープレスにより濾過して回収した沈殿物を約1000Lの脱塩水で洗浄した後、箱型乾燥機により120℃で36時間乾燥を行った。次に、乾燥品をロールミルで粉砕した。
【0064】
<第二工程>
第一工程後の粉砕品をシャトルキルンに装入し1100℃で20時間焼成した。次に、焼成物をロールミルで粉砕し、更にジェットミルで微粉砕して焼成品を得た。得られた焼成品を蛍光X線分析装置で分析したところTiO2;34.3重量%、BaO;65.5重量%の組成を有し、X線回折法により得られた焼成品はチタン酸バリウムであることを確認した。焼成品について、平均粒径x、BET比表面積及び粒子径のバラツキσ/xを求めた。結果を表1に示す。
【0065】
実施例7
<第一工程>
脱塩水500Lに水酸化バリウム(Ba(OH)2・8H2O)14.2kgを溶解させた後に、硫酸法二酸化チタンの製造における中間生成物である硫酸チタニル(TiSO4)の加水分解により生成したチタン水和物又はメタチタン酸(TiO(OH)2)4.4kg(TiO2換算で3.6kgに相当、平均粒径0.5μm)を混合分散させたものをA液とした。次に、A液を500ml/minの流量で実施例1と同じ条件に設定したビーズミル装置に供給し、更に二酸化炭素ガスをビーズミル装置に1.6L/minの流量で供給し、20℃で反応を行った。次いで、フィルタープレスにより濾過して回収した沈殿物を約1000Lの脱塩水で洗浄した後、箱型乾燥機により120℃で20時間乾燥を行った。次に、乾燥品をロールミルで粉砕した。
【0066】
<第二工程>
第一工程後の粉砕品をシャトルキルンに装入し1100℃で20時間焼成した。次に、焼成物をロールミルで粉砕し、更にジェットミルで微粉砕して焼成品を得た。得られた焼成品を蛍光X線分析装置で分析したところTiO2;34.3重量%、BaO;65.4重量%の組成を有し、X線回折法により得られた焼成品はチタン酸バリウムであることを確認した。焼成品について、平均粒径x、BET比表面積及び粒子径のバラツキσ/xを求めた。結果を表1に示す。
【0067】
実施例8
脱塩水500Lに塩化バリウム(BaCl2・2H2O)102.0kg、塩化カルシウム(CaCl・2H2O)5.24kg、塩化マンガン(MnCl2・4H2O)2.34kg、塩化ビスマス(BiCl3)3.52kgを溶解させた後、二酸化チタン(東邦チタニウム株式会社、品名;HT1701、平均粒径0.34μm)微粉末36.2kgを混合分散させたものをA液とした。一方、また、脱塩水500Lに25%アンモニア水36.8kg及び重炭酸アンモニウム44kgを溶解したものをB液とした。次に、A液を500ml/minの流量で実施例1と同じ条件に設定したビーズミル装置に供給し、更にB液をビーズミル装置に500ml/minの流量で供給し、50℃で反応を行った。次いで、フィルタープレスにより濾過して回収した沈殿物を約1000Lの脱塩水で洗浄した後、箱型乾燥機により120℃で36時間乾燥を行った。次に、乾燥品をロールミルで粉砕した。
【0068】
<第二工程>
第一工程後の粉砕品をシャトルキルンに装入し1100℃で20時間焼成した。次に、焼成物をロールミルで粉砕し、更にジェットミルで微粉砕して焼成品を得た。得られた焼成品を蛍光X線分析装置で分析したところBaTiO3;91.9重量%、CaTiO3;4.85重量%、MnO2;0.65重量%、Bi2O3;2.6重量%の組成を有していた。焼成品について、平均粒径x、BET比表面積及び粒子径のバラツキσ/xを求めた。結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
比較例1〜3
BET比表面積が8.2m2/g、12.3m2/gの2種類の市販のBaCO3粉末と、BET比表面積が7.7m2/g、18.4m2/gの2種類の市販のTiO2粉末を用意した。次にBaCO3とTiO2がモル比で1対1になるようにこれらの原料粉末を秤量した。次に、表2に示したBaCO3とTiO2の組み合わせで、水およびジルコニアボール(1.5φ)とともにボールミル内に入れ、湿式で15時間十分に混合し、得られたスラリーを乾燥機に入れ、150℃で乾燥し、混合粉体を得た。次に、乾燥品をロールミルで粉砕した。この粉砕品をシャトルキルンに装入し1100℃で24時間焼成した。次に、焼成物をロールミルで粉砕し、更にジェットミルで微粉砕して焼成品を得た。X線回折法により得られた焼成品はチタン酸バリウムであることを確認した。焼成品について、平均粒径x、BET比表面積及び粒子径のバラツキσ/xを求めた。結果を表2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】
表1及び表2の結果より、本発明に係る製造方法で得られるチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末は、微細で且つ極めて粒度分布のバラツキが少ないことが分かる。
【0073】
【発明の効果】
本発明に係るチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末の製造方法によれば、微細で且つ極めて粒度分布のバラツキが少ないものを得ることができる。該チタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末は、機能性セラミック、特に薄膜化が要求されるセラミックシート等に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビーズミル装置の一例を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1 ビーズミル装置
1a 回転筒(ベッセル)
1b 攪拌羽根部
1c ジルコニアビーズ
1d メディア分離装置
1e 攪拌羽根駆動部
1f、1g 導入口
1h 排出口
2 第一原料貯蔵槽
3 第二原料貯蔵槽
4 生成物貯蔵槽
P1、P2 ポンプ
Claims (3)
- 酸化チタン又は含水酸化チタンから選ばれるチタン化合物(a)と、Ca、Ba、Sr及びPbからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の可溶性金属塩(b)と、該可溶性金属塩(b)と反応して難溶性金属化合物(d)を生成する沈澱剤(c)と、粒状媒体(f)とを、水中において粒状媒体(f)が高速で流動する状態で接触させて沈澱物(e)を得る第一工程と、該沈澱物(e)を焼成しチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末を得る第二工程とを含むことを特徴とするチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末の製造方法。
- 前記沈澱剤(c)が、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、二酸化炭素、シュウ酸、シュウ酸アンモニウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸アンモニウム、酒石酸、酒石酸ナトリウム及び酒石酸アンモニウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1記載のチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末の製造方法。
- 前記第一工程における接触処理を、希土類元素、Bi、Zn、Mn、Al、Co、V、Nb、Ni、Cr、Fe、Mg及びSiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素の可溶性化合物(g)の存在下で行うことを特徴とする請求項1又は2記載のチタン系ペロブスカイト型セラミック原料粉末の製造方法。
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