JP2004007425A - 画像読取システム及び画像読取プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】プリスキャンの後に、フィルム種を選択し直すことができ、その結果をモニタで確認してから、本スキャンを行なうことができる画像読取装置を提供する。
【解決手段】フィルムスキャナは、フィルム402のフィルム種に対応したカラーテーブルをカラーテーブル記憶部406から選択し、画像データ変換部407にセットし、プリスキャンを行う。プリスキャン後にユーザがフィルム種を選択し直すと、プリスキャン前にセットされたカラーテーブルとプリスキャン後に選択されたカラーテーブルが確認用画像変更部409へ転送され、両者の差分が計算される。また、プリスキャン画像データは、メモリ408から確認用画像変更部409へ転送され、前記、差分が加算され、メモリ408へ戻される。次に、プリスキャン後に選択されたカラーテーブルが画像データ変換部407にセットされ、高解像度の画像を得るためのスキャンが行なわれる。
【選択図】 図3
【解決手段】フィルムスキャナは、フィルム402のフィルム種に対応したカラーテーブルをカラーテーブル記憶部406から選択し、画像データ変換部407にセットし、プリスキャンを行う。プリスキャン後にユーザがフィルム種を選択し直すと、プリスキャン前にセットされたカラーテーブルとプリスキャン後に選択されたカラーテーブルが確認用画像変更部409へ転送され、両者の差分が計算される。また、プリスキャン画像データは、メモリ408から確認用画像変更部409へ転送され、前記、差分が加算され、メモリ408へ戻される。次に、プリスキャン後に選択されたカラーテーブルが画像データ変換部407にセットされ、高解像度の画像を得るためのスキャンが行なわれる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム上の画像を読み取る技術に関し、特に写真フィルム等に記録された画像を有効に読み込み,良好な画像を再現する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フィルムに記録された画像をデジタルデータとして得るための装置として、フィルムスキャナがある。
【0003】
このフィルムスキャナの構成について図9を参照しながら説明する。
【0004】
図9に、スキャナのブロック図を示す。101は、光源であり、フィルム102を照射する。102は、ポジカラーフィルムやカラーネガフィルムなどのフィルムである。103は、結像レンズである。104は、CCDであり、レンズ103によりフィルム102上の像がCCD上に結像する。CCDは、3色のラインセンサCCDであり、それぞれにRGBの色分解フィルタが貼り付けられてあり、フィルム上の像は色分解されアナログ信号として出力される。105は、A/D変換器であり、アナログ信号をデジタル信号に変換する。RGB、それぞれ10ビットのデータとして出力される。106は、カラーテーブル記憶部で、ネガフィルムの種類毎のカラー変換テーブルが記憶されている。カラー変換テーブルは、RGB毎の1次元LUT(ルックアップテーブル)である。つまり、フィルム毎に3本のLUTがあることになる。図10にLUTの例を示す。この変換テーブルを用いることにより10ビットのネガデータから8ビットポジデータへの変換を行う。カラーネガフィルムを例に挙げると、フィルムの種類毎に異なるカラーバランスと階調特性を持つため、通常、フィルム毎のLUTを用意しなければならない。107は画像データ変換部で、カラーテーブル記憶部106に記憶されている1次元LUTを用いて画像データの変換を行う。この結果、ネガ画像は、カラーバランスの整ったポジ画像に変換され、RGB、各色8ビットのデータとなる。108はメモリで、画像データ変換部107で処理された画像データが書き込まれる。1画面分の画像が書き込まれたら、画像は不図示のホストPCへ転送される。
【0005】
次に、ホストPCの制御により実行される従来のスキャンのシーケンスを説明する。
【0006】
<ステップS1>
ユーザがフィルムをスキャナに装填する。
【0007】
<ステップS2>
スキャナは、フィルム上に記録されているバーコードからフィルム種別を自動判別する。
【0008】
<ステップS3>
フィルム種別に対応したカラーテーブル(ルックアップテーブル(LUT))が自動的にスキャナにセットされる。もしくは、ユーザは、任意のフィルム種を指定することによりLUTがセットされる。
【0009】
<ステップS4>
確認用の低解像度の画像を得るためのプリスキャンが行われる。
【0010】
<ステップS5>
ユーザは、プリスキャン画像の中から実際に使用する画像を選択し、高解像度の画像を得るためのスキャンが行われる。
【0011】
上記のように、写真フィルム等の透過原稿のスキャニングの場合、原稿は光源によって照射され、その透過光を光電変換装置によって電気信号に変換し、この電気信号をA/D変換することによって所用のデジタルデータを得る。ここで得られたデジタル信号はさらにデジタル信号変換テーブル(ルックアップテーブル)を介して、スキャナーの出力信号としてデジタル信号に変換される。
【0012】
通常、この種の画像のスキャニングは、プリスキャンと本スキャンの2回にわけて行なう。
【0013】
まず、低解像度でプリスキャンを行なう。このときのプリスキャン条件は、例えばネガ、ポジといったフィルムの種類によって決められた一設定である。ここで得られたプリスキャン画像はモニター上でプレビュー画像として表示される。ユーザーはこのプレビュー画像を観察し、明るさやカラーバランス等を本スキャンのために手動で設定してから本スキャンを行なうのがこれまでの手法であった。
【0014】
しかしながら、このような手法では本スキャン用にユーザーが原稿毎に設定を決めなければならず、多くの画像を扱う場合には時間もかかり、ユーザーの負担も大きかった。そこで、プリスキャン画像をコンピューターで解析し、その結果を基に、本スキャン用のスキャン条件を自動設定し本スキャンを行なう手法が考えられている。
【0015】
例えば、プリスキャン画像から原稿の平均的明るさを割り出し、それに応じて光源の光量を変化させ、CCD到達光量を調整する。あるいはスキャンスピード(給送スピード)を調整することにより、原稿それぞれに適したスキャンを行ない、原稿に記録されている情報を有効に取得しようというものである。また、この手法とは別に、プリスキャンの前にプリプリスキャンを行なうスキャン方法も考えられている。
【0016】
すなわち、種々のネガベースの色のフィルム濃度に対して、フィルム種毎に最良の条件下でのプリスキャンならびに本スキャンが実行できるように、プリスキャンの前に1回のスキャンステップを付加し、予めプリスキャンの精度を一段と向上させることにより、これに続く本スキャンの精度を向上させるといった方法である。この場合、プリプリスキャンでは予め決められた一設定によりスキャンを行ない、ネガベース領域のネガベースのデジタルカウントを取得する。このネガベースのデジタルカウントが所定の値になるようなアナログ設定でプリスキャンを行なうことで、プリスキャンおよび本スキャンの精度を高めている。
【0017】
原稿は光源によって照射され、その透過光を光電変換装置によって原稿の透過率に対してリニアな電気信号に変換し、この電気信号をA/D変換することによってデジタル信号を得る。ここで得られたデジタル信号はさらにルックアップテーブルを介して、スキャナー出力としてデジタル信号に変換される。このルックアップテーブルを変えることでネガ,ポジといったフィルム種類に対応できる。例えば、ホストコンピューターに蓄積した各フィルムに対する複数のルックアップテーブルを手動または自動で選択することによって、フィルム種類によって異なるカラーバランスの特性を取り除く手法が実際に市販されているスキャナーに用いられている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述、従来例においては、フィルム装填時にフィルム種が決定される。言い換えれば、フィルム装填時に、使用されるLUTが決定される。フィルム装填時に自動的に選択されたフィルム種、もしくは、ユーザが任意に選択したフィルム種は、プリスキャンを行った後で変更することはできない。ここで、問題が発生する。スキャナがフィルム種の自動判別を誤り、別の種類のフィルムであると誤認識した場合において、ユーザが誤認識に気が付かないで、そのままプリスキャンを行なってしまうと、フィルムに適合しないLUTが使われるため、プリスキャンで得られる画像は、カラーバランスの悪いものとなってしまう。この時点で、ユーザはフィルム種の誤認識に気が付くが、すでにフィルム種とそれに対応するLUTが決定してしまった後なので、フィルム種(LUT)を変更して、作業を続行することはできない。その結果、ユーザは、作業を中断しフィルム装填からやり直さなければならない。
【0019】
プリスキャン画像から原稿の平均的明るさを算出して本スキャンのアナログ設定(光量、スキャンスピード、電気的ゲイン、オフセット等)を決定する方法では、フィルム種類によって異なるルックアップテーブルを使ってプリスキャンを行なうと、各ルックアップテーブルの形状が異なるために、露出条件(アンダー露出/適正露出/オーバー露出)毎の平均的明るさの範囲が異なり、原稿のネガフィルムの露出条件が正確に把握できずに、最良のアナログ設定で本スキャンをすることができない。
【0020】
また、プリスキャン画像の平均的明るさから露出条件を判断する方法では、何らかの理由でプリプリスキャンのネガベース領域のデジタルカウントの取得に失敗した場合には、ネガベースのデジタルカウントを所定の値に設定するようなアナログ設定はできなくなるため、そのプリスキャン画像から算出される平均的明るさからは露出条件を判断できなくなるという問題がある。
【0021】
プリスキャン画像はモニター上にプレビュー画像として表示される。このプレビュー画像は本スキャンした際の画像をシミュレートした画像でなければならない。プリスキャンと本スキャンのアナログ設定が同じであれば、ルックアップテーブルに入力されるA/D変換後のデジタルデータが同じであるので、最良の明るさとカラーバランスになるようにプリスキャン画像用のルックアップテーブルを変更してプリスキャン画像を修正し、その修正後のプリスキャン画像に対応するような本スキャン用のルックアップテーブルを設定するだけでよい。
【0022】
しかし、プリスキャンと本スキャンのアナログ設定が違う場合には、ルックアップテーブルに入力されるA/D変換後のデジタルデータが違ってくるため、本スキャンのA/D変換後のデジタルデータをプリスキャン画像より予測しなければ、プレビュー画像と本スキャン画像の色を一致させることはできない。
【0023】
このプリスキャン画像から本スキャンのA/D変換後のデジタルデータを予測する際に、プリスキャン画像をフィルム種毎のルックアップテーブルでスキャンした場合には、フィルム種毎のルックアップテーブルはA/D変換後のデジタルデータと非線形な関係の変換テーブルであるため、プリスキャン画像から直接、本スキャンのA/D変換後のデジタルデータを予測することはできない。この場合、プリスキャン画像のデジタルカウントに対してプリスキャンに使用したルックアップテーブルの逆引きを行ない、プリスキャン時のA/D変換後のデジタルデータを算出して、本スキャン時のデジタルデータを予測しなければならない。これはプレビュー画像と本スキャン画像の色を一致させる処理を非常に複雑にしている。
【0024】
本発明の目的は、プリスキャンの後でも、フィルム種(LUT)を選択し直すことを可能とすることである。
【0025】
また、原稿のネガフィルムの露出条件を正確に判断して最適なアナログ設定を行なうことで良好な画像を再現することができ、また、フィルム種類によって異なるカラーバランスの特性を取り除き、プレビュー画像による本スキャン画像のシミュレートを簡単にかつ精度よく行なうことを可能とすることである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる画像読取システムは、フィルム原稿を読み取り可能で、少なくともプリスキャンと本スキャンの2回のスキャンを行なう画像読取システムにおいて、フィルム種別選択手段を有し、少なくともプリスキャン画像データを得た後に、前記フィルム種別選択手段によりフィルム種を選択可能にしたことを特徴とする。
【0027】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、さらに、プリスキャン画像データを変更するための画像変更手段を有し、プリスキャン画像データを得た後に前記フィルム種別選択手段によりフィルム種を変更した場合、それに合わせて前記画像変更手段によりプリスキャン画像データが変更されることを特徴とする。
【0028】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記画像変更手段は、プリスキャン画像データの取得時に得られた原画像データを保持し、前記プリスキャン画像データの取得後に前記フィルム種別選択手段により新たに選択されたフィルム種に対応したカラー変換テーブルを前記原画像データに対して適用することを特徴とする。
【0029】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、さらに、画像表示手段を有し、プリスキャン画像データを得た後に前記フィルム種別選択手段によりフィルム種を変更した場合、それに合わせて前記画像変更手段によりプリスキャン画像データが変更され、その結果を前記画像表示手段で確認できることを特徴とする。
【0030】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記画像変更手段は、プリスキャン画像データの取得時に使用されたカラー変換テーブルと、プリスキャン画像データの取得後に前記フィルム種別選択手段により新たに選択されたフィルム種に対応したカラー変換テーブルの差分を求める手段と、プリスキャン画像データに求めた差分を加算する手段とを備えて構成されることを特徴とする。
【0031】
また、本発明に係わる画像読取用プログラムは、フィルム原稿を読み取り可能で、少なくともプリスキャンと本スキャンの2回のスキャンを行なう画像読取システムにおける画像読取用プログラムであって、プリスキャン画像データを得るためのプリスキャンモジュールと、本スキャン画像データを得るための本スキャンモジュールと、フィルム種別選択モジュールとを有し、少なくとも前記プリスキャン画像データを得た後に、前記フィルム種別選択モジュールにおいて、フィルム種を選択可能にしたことを特徴とする。
【0032】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、さらに、プリスキャン画像データを変更するための画像変更モジュールを有し、プリスキャン画像データを得た後に前記フィルム種別選択モジュールによりフィルム種を変更した場合、それに合わせて前記画像変更モジュールによりプリスキャン画像データが変更されることを特徴とする。
【0033】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記画像変更モジュールは、プリスキャン画像データの取得時に得られた原画像データを保持し、前記プリスキャン画像データの取得後に前記フィルム種別選択モジュールにより新たに選択されたフィルム種に対応したカラー変換テーブルを前記原画像データに対して適用することを特徴とする。
【0034】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、さらに、画像表示モジュールを有し、プリスキャン画像データを得た後に前記フィルム種別選択モジュールによりフィルム種を変更した場合、それに合わせて前記画像変更モジュールによりプリスキャン画像データが変更され、その結果を前記画像表示手段で確認できることを特徴とする。
【0035】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記画像変更モジュールは、プリスキャン画像データの取得時に使用されたカラー変換テーブルと、プリスキャン画像データの取得後に前記フィルム種別選択モジュールにより新たに選択されたフィルム種に対応したカラー変換テーブルの差分を求めるモジュールと、プリスキャン画像データに求めた差分を加算するモジュールとを備えて構成されることを特徴とする。
【0036】
また、本発明に係わる画像読取システムは、フィルム原稿を読み取り可能で、少なくともプリスキャンと本スキャンの2回のスキャンを行なう画像読取システムにおいて、前記フィルム原稿の透過光を読み取って電気信号に変換する光電変換手段と、前記光電変換手段から出力される電気信号のレベルを調整する調整手段と、前記調整手段によりレベルを調整された電気信号をデジタルデータに変換するA/D変換手段と、ルックアップテーブルを用いて前記デジタルデータにテーブル変換処理を施すテーブル変換処理手段と、前記テーブル変換処理手段によるテーブル変換処理を施され前記A/D変換手段の出力にリニアなプリスキャン画像データから前記フィルム原稿の露出状態を判定し、前記露出状態に応じて本スキャンにおける前記調整手段の調整状態を設定し、前記プリスキャン画像データにデジタル演算を施すことで前記調整状態の設定を反映した表示用画像データを生成する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0037】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記テーブル変換処理手段は、前記A/D変化手段によるA/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力が得られるようなリニアなルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする。
【0038】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段は、前記リニアなプリスキャン画像データに前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする。
【0039】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段は、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施されたプリスキャン画像データから表示用画像データを生成するための表示画像生成用ルックアップテーブルを作成し、作成したルックアップテーブルに基づいて表示用画像を生成することを特徴とする。
【0040】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段は、前記リニアなルックアップテーブル、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブル及び前記表示画像生成用ルックアップテーブルを合成することで本スキャン用ルックアップテーブルを作成し、作成した前記本スキャン用ルックアップテーブルを用いて前記テーブル変換処理手段に本スキャンデータのテーブル変換処理を行なわせることを特徴とする。
【0041】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段は、前記リニアなプリスキャン画像データに前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする。
【0042】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段は、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施されたプリスキャン画像データから表示用画像データを生成するための表示画像生成用ルックアップテーブルを作成し、作成したルックアップテーブルに基づいて表示用画像を生成することを特徴とする。
【0043】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段では、前記A/D変換手段の出力にリニアなプリスキャン画像データの平均カウント値とデータレンジよりフィルム原稿の露出状態を判定することを特徴とする。
【0044】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段により適正露出と判定された場合には、本スキャンにおける前記調整手段の調整状態をプリスキャンにおける調整状態と同じに設定することを特徴とする。
【0045】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段によりオーバー露出またはアンダー露出と判定された場合には、本スキャンにおける前記調整手段の調整状態をプリスキャンにおける調整状態と異ならせることを特徴とする。
【0046】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段によりオーバー露出またはアンダー露出と判定された場合には、前記調整手段の調整状態の設定を変更した場合の前記A/D変換手段の出力を予測して前記プリスキャン画像にデジタル演算を施すことで表示用画像データを生成することを特徴とする。
【0047】
また、本発明に係わる画像読取用プログラムは、フィルム原稿を読み取り可能で、前記フィルム原稿の透過光を読み取って電気信号に変換する光電変換手段と、前記光電変換手段から出力される電気信号のレベルを調整する調整手段と、前記調整手段によりレベルを調整された電気信号をデジタルデータに変換するA/D変換手段とを備え、少なくともプリスキャンと本スキャンの2回のスキャンを行なう画像読取システムにおける画像読取用プログラムであって、ルックアップテーブルを用いて前記デジタルデータにテーブル変換処理を施すテーブル変換処理モジュールと、前記テーブル変換処理モジュールによるテーブル変換処理を施され前記A/D変換手段の出力にリニアなプリスキャン画像データから前記フィルム原稿の露出状態を判定し、前記露出状態に応じて本スキャンにおける前記調整手段の調整状態を設定する判定モジュールと、前記プリスキャン画像データにデジタル演算を施すことで前記調整状態の設定を反映した表示用画像データを生成する画像データ生成モジュールと、を有することを特徴とする。
【0048】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記テーブル変換処理モジュールは、前記A/D変化手段によるA/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力が得られるようなリニアなルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする。
【0049】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記テーブル変換処理モジュールは、前記リニアなプリスキャン画像データに前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする。
【0050】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施されたプリスキャン画像データから表示用画像データを生成するための表示画像生成用ルックアップテーブルを作成するルックアップテーブル作成モジュールを有し、前記画像データ生成モジュールは、前記ルックアップテーブル作成モジュールで作成されたルックアップテーブルに基づいて表示用画像を生成することを特徴とする。
【0051】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記ルックアップテーブル作成モジュールは、前記リニアなルックアップテーブル、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブル及び前記表示画像生成用ルックアップテーブルを合成することで本スキャン用ルックアップテーブルを作成し、前記テーブル変換処理モジュールは、前記本スキャン用ルックアップテーブルを用いて本スキャンデータのテーブル変換処理を行なうことを特徴とする。
【0052】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記テーブル変換処理モジュールは、前記リニアなプリスキャン画像データに前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする。
【0053】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施されたプリスキャン画像データから表示用画像データを生成するための表示画像生成用ルックアップテーブルを作成するルックアップテーブル作成モジュールを有し、前記画像データ生成モジュールは、前記ルックアップテーブル作成モジュールで作成されたルックアップテーブルに基づいて表示用画像を生成することを特徴とする。
【0054】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記判定モジュールでは、前記A/D変換手段の出力にリニアなプリスキャン画像データの平均カウント値とデータレンジよりフィルム原稿の露出状態を判定することを特徴とする。
【0055】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記判定モジュールにより適正露出と判定された場合には、本スキャンにおける前記調整手段の調整状態をプリスキャンにおける調整状態と同じに設定することを特徴とする。
【0056】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記判定モジュールによりオーバー露出またはアンダー露出と判定された場合には、本スキャンにおける前記調整手段の調整状態をプリスキャンにおける調整状態と異ならせることを特徴とする。
【0057】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記判定モジュールによりオーバー露出またはアンダー露出と判定された場合には、前記画像データ生成モジュールは、前記調整手段の調整状態の設定を変更した場合の前記A/D変換手段の出力を予測して前記プリスキャン画像にデジタル演算を施すことで表示用画像データを生成することを特徴とする。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0059】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る画像読取装置としてのフィルムスキャナにおける処理の流れを説明するためのフローチャートである。以下、処理の流れに従い、説明を行なう。なお、本実施形態においては、ネガフィルムの場合について説明し、本フィルムスキャナと接続されるホストPC(不図示)の制御により一連の読取処理が実行されるものとする。
【0060】
<ステップS1>
ユーザが、ネガフィルムをスキャナに装填する。ネガフィルムには、あらかじめ、フィルムの上下に、フィルム種を特定できるようにバーコードが記録されている。スキャナには、画像読み取り用のセンサとは別に、このバーコードを読み取るためのセンサが用意されており、バーコードを得ることができる。スキャナには、あらかじめ、バーコードとフィルム種の対応表が記憶されており、バーコードからフィルム種を特定することが可能である。
【0061】
<ステップS2>
判定したフィルム種が何であるか、ユーザに分かるように表示を行なう。図2に本実施形態の場合の、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)における表示例を示す。検出したバーコードが、前記対応表にあれば、それに対応するフィルム種名称が表示される。対応表にない場合は、「標準」と表示される。この場合、後に標準的なテーブルがセットされプリスキャン、スキャンが行なわれる。なお、このGUIは、フィルム種選択機能も兼ねている。逆三角形301をクリックすると、下方向にリストボックスが開き、登録されているすべてのフィルム種が表示され、ユーザは、その中から任意のフィルム種を選択することができる。
【0062】
<ステップS3>
図3に本実施形態のスキャナのブロック図を示す。図9とほぼ同様の構成なので、同一機能部分に関する説明は省略する。ステップS2で選択されたフィルム種に対応するカラー変換テーブルがスキャナにセットされる。具体的には、カラーテーブル記憶部406には、フィルム種ごとのカラー変換テーブルが記憶されている。カラー変換テーブルは、RGB各色ごとの1次元LUTであり、図10で示したものと同様なものである。つまり、フィルム毎に3本のLUTがある。ステップS3では、ステップS2で選択されたフィルム種に対応するカラー変換テーブルが画像データ変換部407にセットされる。なお、図10は、入力10ビット、出力8ビットのテーブルであるが、本実施形態においては、入力14ビット、出力16ビットである。
【0063】
<ステップS4>
確認用の画像を取得するためのプリスキャンが行われる。ここで、ステップS3でセットされたカラー変換テーブルを用いて、画像データ変換部407は、14ビットのネガデータから16ビットのポジデータへの変換を行なう。図3を用いて説明を追加する。画像データ変換部407に、既にカラー変換テーブルがセットされている。画像データは、このカラー変換テーブルにより、ネガからポジへ変換され、メモリ408に記憶される。
【0064】
<ステップS5>
スキャナがフィルム種の判別に失敗したり、ユーザが任意のフィルム種に選択し直す場合、ユーザは、図2のGUIを用いてフィルム種の選択をし直す。図3において、カラーテーブル記憶部406に記憶されているカラー変換テーブルのうち選択されたテーブルが、画像データ変換部407にセットされる。
【0065】
<ステップS6>
ユーザがフィルム種の選択をし直したかどうかを判断する。
【0066】
<ステップS7>
ユーザが選択をし直さなかった場合、既にセットされているカラー変換テーブルを使い、実際に使用する高解像度の画像を得るための本スキャンを行ない、画像を取得する。解像度の違いを除き、プリスキャンの場合と同一のスキャンが行なわれる。
【0067】
<ステップS8>
ユーザが選択をし直した場合、全てのプリスキャン画像に対して、選択し直したフィルム種に応じた色変換を行う。具体的には、既にセットされているカラー変換テーブルから得られる値をr1、g1、b1、新たに選択されたカラー変換テーブルから得られるはずである値をr2、g2、b2とすると、差分Δは、
Δr=r2−r1
Δg=g2−g1
Δb=b2−b1
となる。したがって、二つのテーブルから差分Δを求めて、確認用の画像に差分Δを加算すれば、補正後の画像が得られる。色変換を行った結果は、直ちに不図示のモニタに表示され、ユーザは、テーブルの違いを画像としてリアルタイムで確認できる。次に、図3のブロック図を用いて説明を追加する。プリスキャン時に使用されたカラー変換テーブルとユーザが新たに選択し直したカラー変換テーブルは、カラー変換テーブル記憶部406から確認用画像変更部409へ転送される。確認用画像変更部409では、二つのテーブルの差分を計算する。次に、メモリ408に記憶されているプリスキャン画像が確認用画像変更部409へ転送され、先に求めた差分が加算される。処理結果は、メモリ408に転送され、モニタに表示される。
【0068】
<ステップS9>
ユーザが選択し直したカラー変換テーブルを画像データ変換部407へセットし、実際に使用する高解像度の画像を得るためのスキャンを行ない画像を取得する。解像度の違い、カラー変換テーブルの違いを除き、プリスキャンの場合と同一のスキャンが行なわれる。
【0069】
なお、本発明は、複数の機器(例えば、コンピュータ、インターフェース機器、スキャナ)から構成されるシステムに適用しても、それらの機能を有する単体の装置に適用してもよい。
【0070】
また、本発明は、前述した第1の実施形態並びに後述する第2又は第3の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0071】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0072】
以上説明したように、本実施の形態によれば、スキャナがフィルムのバーコードの判断に失敗したにもかかわらず、ユーザがそれに気づかず、プリスキャンを行ってしまった場合や、バーコードの判定に成功し、そのフィルムに対応づけられたカラー変換テーブルでプリスキャンを行なったにもかかわらず、良好なカラーバランスが得られなかった場合、ユーザは、プリスキャン後でも、フィルム種別を選択できるようにした。この結果、従来、スキャンを中断し、フィルムの挿入からやり直さなければならなかったが、本実施形態により、作業を継続して行なうことが可能となり、作業効率が向上した。また、プリスキャン後、所望のカラーバランスが得られない場合、ユーザは、連続して、何度も、色々なカラー変換テーブルを選択し直すことによりモニタを見ながら試すことができるようになったので、簡単にカラーバランスの整った画像を得ることができるようになった。
【0073】
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態である”画像入力(画像読取)システム”の構成を示すブロック図である。図4において、1は光源であり、調光装置2によってその光量(光の強さ)を変化させることが可能となっている。3は透過フィルム原稿であり、給送装置4によって原稿の給送の速さを変化させることが可能となっている。5はCCD到達光量を調整するためのNDフィルタ及びネガフィルムのスキャン時に挿入されるネガベース除去用のフィルタが組み込まれたフィルタ部であり、6はフィルタの切り替え装置である。7はレンズ群であり、原稿3からの透過光が集光される。8はレンズ群6からの透過光を電気信号に変換する、RGB3色分解方式のCCDである。9はCCD8で得られた電気信号に電気的オフセットやゲインをかけるアナログ系であり、10はA/D変換装置である。11はデジタル信号(ネガデータまたはポジデータ)をさらに別のデジタル信号(ポジデータ)に変換するデジタル画像変換部であり、ルックアップテーブル(LUT)設定装置12は、デジタル画像変換部11にカラー変換テーブル(ルックアップテーブル:LUT)を設定する装置である。デジタル画像変換部11に設定されるカラー変換テーブルの出力ビット数は入力ビット数以上であるものとする。(例えば、入力14ビット、出力16ビットとする。)13は色補正用のマトリクス変換部であり、14はマトリクス変換部13にマトリクス係数を設定するマトリクス設定装置である。15はスキャン画像を蓄積するための記憶装置である。16は各部を制御するCPUである。17はキーボード等の入力装置、18はモニター装置である。
【0074】
次に各部での処理の流れを図4、図5を用いて説明する。
【0075】
まず、ユーザーが原稿をスキャナーにセットすることからスキャニングが始まる。図5のS201においてスキャナーに原稿がセットされると本スキャンに比べ低解像度でプリプリスキャンが自動的に行なわれる。プリプリスキャンの各設定値はフィルム種類に関わらず固定の設定であり、ホストコンピュータから各設定値が制御されるのではなく、スキャナ本体に設定値が保持されていて、自動的に設定される。このとき、スキャナからホストコンピュータへセットされた原稿の情報が渡される。原稿としてネガフィルムがセットされた場合はネガベース領域の画像とバーコード情報が渡される(S206)。
【0076】
ホストコンピュータではプリプリスキャンの情報を受取り、プリプリスキャンの情報の解析を行なう(S207)。セットされた原稿がネガフィルムの場合にはネガベース領域画像からネガベースの平均カウント値を算出して、その平均カウント値が所定の値になるようなアナログゲインの条件を決定する。また、バーコード情報を解析して,セットされたネガフィルムの種類を判別する。また、ユーザーがスキャナドライバのGUI上でフィルム種類を選択することもできる。プリプリスキャンにより解析されたフィルム種類、またはユーザーにより選択されたフィルム種類に応じて、ホストコンピュータはスキャナーにプリスキャン用条件設定を指示し、スキャナーがその設定を行なう(S202)。このときの条件はフィルム種類に固有のものであり、図4における調光装置2、給送装置4、フィルタ切り替え装置6、LUT設定装置12、マトリクス設定装置14の設定が行なわれる。このとき、LUT設定装置12には、フィルム種類毎に異なるルックアップテーブル(カラー変換テーブル)が設定されるのではなく、フィルム種類にかかわらずA/D変換後のデジタルデータ(A/D変換装置10の出力)に対してリニアな出力が得られるような同一のルックアップテーブルが設定される。
【0077】
プリスキャンは本スキャンに比べ低解像度で行なわれる(S203)。上記設定条件で原稿から得られたアナログ信号はA/D変換装置10においてデジタル信号に変換され、デジタル画像変換部11によってさらにネガデータからポジデータに変換される(ネガフィルムの場合、ポジフィルムの場合には、この変換処理は不要)。このようにして得られたプリスキャン画像は、ホストコンピュータのスキャン画像記憶装置15に蓄積される(S208)。CPU16は、プリスキャン画像からヒストグラムを作成し、画像の平均カウント値やデータの分布などの特徴を割り出す(S209)。そしてこの解析結果を基に、本スキャン画像をシミュレートした画像をプリスキャン画像から作成し、モニター装置18にプレビュー画像として表示する。また、上記解析結果を基に、最適な本スキャン条件となるように光源の光量、フィルタ、給送スピード、ゲイン、オフセット、本スキャン用LUT、マトリクスの設定値を決定し、これらを設定するために調光装置2、給送装置4、フィルタ切り替え装置6、LUT設定装置12、マトリクス設定装置14等の調整手段の調整状態を制御(設定)する(S204)。
【0078】
以上のように設定された本スキャン条件で本スキャンが行なわれる(S205)。フィルタ部5を通して透過してきた光がCCD8において電気信号に変換され、A/D変換装置10においてデジタル信号に変換され、デジタル画像変換部11によってさらにネガポジ変換される。その後、色補正用のマトリクス変換部13を介してホストコンピュータのスキャン画像用記憶装置15に蓄積される。
【0079】
次に図5のプリプリスキャン情報の解析S207で行なわれる処理を詳しく説明する。ここでは、本実施形態の対象である原稿がネガフィルムの場合に限定して説明する。図6にプリプリスキャン情報の解析(S207)で行なわれる処理のフロー図を示す。
【0080】
S301はネガフィルムのバーコード情報を解析するステップである。ネガフィルムのバーコードを解析することでセットされた原稿のネガフィルムの種類を判別する。
【0081】
S302はフィルム種類を選択するステップである。本実施形態ではフィルム種類毎に異なるネガベース濃度やカラーバランスの特性を吸収するために、フィルム種類毎にスキャンの条件設定が予め決められていて、そのスキャン条件が登録されている。このスキャン条件はフィルム種類毎に設定値ファイルとして保存されている。通常はS301で解析されたバーコードから判別されているフィルム種類を自動的に選択する。但し、ユーザーがスキャナードライバのGUI上でフィルム種類を選択することも可能である。ユーザーによりフィルム種類が選択された場合には、自動選択されたフィルムではなくユーザー選択のフィルム種類が優先される。
【0082】
S303はネガベース画像のヒストグラムを作成するステップである。R,G,B各チャネルのヒストグラムを作成する。
【0083】
S304はネガベース画像の平均値を算出するステップである。S303で作成したヒストグラムよりR,G,B各チャネルの平均カウント値を算出する。
【0084】
S305はS304で算出されたネガベース画像の平均値が予め決められている範囲に収まっているかどうか判定するステップである。予め決められた範囲に収まっていない場合には、プリプリスキャンにおいてネガベース領域のスキャンが何らかの理由により失敗したと判断する。範囲内である場合にはS306へ進み、範囲外である場合にはS307へ進む。
【0085】
S306はプリスキャンのアナログゲインを決定するステップである。S304で算出したネガベース画像の平均値が選択されているフィルム種類のスキャン条件でスキャンした場合に所定の値になるようなアナログゲインを算出する。
【0086】
S307はプリプリスキャンに失敗しネガベースの平均値を取得できなかった場合のアナログゲインを設定するステップである。この場合は選択されているフィルム種類の設定値ファイルよりアナログゲインのデータを読み込みこのデータを設定する。同じネガフィルム種類の場合でも現像のバラツキ等によりネガベースの色は多少異なる。この設定値ファイルのアナログゲインの値はそのフィルム種類の平均的なネガベースの値を基に算出されているアナログゲインである。よってプリスキャンでネガベースのカウント値を所定の値にするという意味で本ステップで設定するアナログゲインはS306で算出されたアナログゲインより精度が落ちる。
【0087】
S308はプリスキャン条件を決定するステップである。既に決定しているアナログゲイン以外のスキャン条件の設定値を選択されているフィルム種類の設定値ファイルより読み出す。但し、プリスキャン時に、デジタル画像変換部11には、フィルムの種類にかかわらずA/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力になるような同一のカラー変換テーブル(ルックアップテーブル)が設定される。
【0088】
次に図5のプリスキャン情報の解析S209で行なわれる処理を詳しく説明する。本発明の対象である原稿がネガフィルムの場合に限定して説明する。図7にCPU16によるプリスキャン情報の解析(S209)で行なわれる処理のフロー図を示す。
【0089】
S401はプリスキャン画像のヒストグラムを作成するステップである。このプリスキャン画像はA/D変換後のデジタルデータにリニアなポジ画像データである。例えば、図4のデジタル画像変換部11に入力14ビット、出力16ビットの図8に示すようなルックアップテーブルが設定されるとすると、プリスキャン画像は図8に示すようなA/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力になるルックアップテーブルでネガポジ変換された画像になる。このA/D変換後のデジタルデータにリニアなプリスキャン画像の各チャネルのヒストグラムを作成する。
【0090】
S402はS401で作成したヒストグラムより各チャネルの平均カウント値を算出するステップである。
【0091】
S403はS401で作成したヒストグラムより各チャネルのデータレンジを算出するステップである。ヒストグラムのハイライト部/シャドー部より、ヒストグラム対象画素数の数%の画素数に位置するカウント値を白ポイント/黒ポイントとして算出する。各チャネルの白ポイントのカウント値から黒ポイントのカウント値を引く事により各チャネルのデータレンジを算出する。
【0092】
S404は読取対象のネガフィルム原稿に記録されている画像の露出条件(露出状態)を判定するステップである。S402で算出した各チャネルの平均値とS403で算出した各チャネルのデータレンジにより露出条件を判定する。例えば、オーバー露出の画像の場合はネガフィルム上では濃度が高くて且つ暗く写っているため、プリスキャン画像ではそのデータレンジが狭くなっているのが特徴である。そのため、各チャネルのデータレンジが既定値より小さい場合は、対象の画像がオーバー露出であると判定できる。また、アンダー露出の画像の場合はデータレンジは適正露出の場合とそれほど変わらないが、図8のようなリニアなルックアップテーブルでスキャンした場合には暗い画像となっているのが特徴である。そのため各チャネルの平均値が既定値より小さい場合はアンダー露出であると判定できる。
【0093】
S405はルックアップテーブルを除く調整手段のアナログ設定条件(調整状態)を決定(設定)するステップである。設定される項目は、光源の照明光量、フィルタ、給送スピード、ゲイン、オフセット、マトリクスである。S404でオーバー露出と判定された場合にはデータレンジをさらに大きく取れるような条件設定にする。また、アンダー露出と判定された場合には,プリスキャンのアナログ設定ではA/D変換後のデジタルデータが飽和状態に近いので階調のつぶれが起きている可能性があるので、データの飽和度や階調のつぶれがなくなるような条件設定にする。また、適正露出であると判定された場合にはプリスキャンと同じ条件設定にする。
【0094】
S406はS404での判定露出による条件分岐のステップである。オーバー露出またはアンダー露出の場合はS407へ、適正露出の場合はS408へ進む。
【0095】
S407はプリスキャン画像の修正を行なうステップである。オーバー露出またはアンダー露出と判定された場合はプリスキャン時と本スキャン時のスキャン条件設定が異なる。よってスキャン条件を変えた場合のA/D変換後のデジタルデータを予測して、プリスキャン画像を変換する必要がある。ここでプリスキャン画像はA/D変換後のデジタルデータにリニアなポジ画像データであるので、CPU16において、アナログ設定(各調整手段の調整状態の設定)を変えることでA/D変換後のデジタルデータが何倍になるのかを算出し、その結果をプリスキャン画像データに対してデジタル演算を施すことでプリスキャン画像の各画素の値に反映させる。このようにして、アナログ設定を変えてスキャンをやり直すことなく、プリスキャン画像から本スキャン画像をシミュレートすることができる。
【0096】
S408は選択したフィルム種類に対応したルックアップテーブルによるプリスキャン画像の変換を行なうステップである。A/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力になるルックアップテーブルにより変換された輝度リニアなポジデータをフィルム種類毎の特性を反映したポジデータに変換してフィルム種類毎に異なるネガベースの色やカラーバランスの特性を吸収するために、フィルム種類毎にポジデータからポジデータに変換するためのルックアップテーブルが予め設定値ファイルに保存されている。そしてCPU16は、このフィルム種類毎のルックアップテーブルによるテーブル変換処理をプリスキャン画像に対して行なう。プリスキャン画像はA/D変換後のデジタルデータにリニアなデータであるので、フィルム種類毎のルックアップテーブル変換処理を簡単に行なうことができ、プリスキャンを本スキャンと同じアナログゲイン設定で、かつ選択したフィルム種類のルックアップテーブルを使ってスキャンした場合と同様なプリスキャン画像を得ることができる。
【0097】
S409はS408におけるフィルム種類毎のルックアップテーブルに基づくテーブル変換処理後のプリスキャン画像のヒストグラムを作成するステップである。変換後のプリスキャン画像に対して各チャネルのヒストグラムを作成する。
【0098】
S410はS408における変換後のプリスキャン画像の平均値を算出するステップである。ヒストグラムより各チャネルの平均値を算出する。
【0099】
S411はS408における変換後のプリスキャン画像の白黒ポイントを算出するステップである。ヒストグラムのハイライト部/シャドー部より、ヒストグラム対象画素数の数%の画素数に位置するカウント値を白ポイント/黒ポイントとして算出する。
【0100】
S412は各チャネルのガンマ値を算出するステップである。S410で算出した各チャネルの平均値がS411の白黒ポイントで正規化された後に既定のターゲット値になるようなガンマ値を算出する。ガンマ値の算出は、例えば、以下の式により行なう。
【0101】
γ=log((Ave−Lo)/(Hi−Lo))/log(Target/Max)
ここで,Aveは平均値、Loは黒ポイント、Hiは白ポイント、Targetは既定のターゲット値、Maxはプリスキャン画像のビット数で表現できる最大値である。
【0102】
S413はプレビュー画像用(モニタ表示用)のカラー変換テーブルを作成するステップである。すなわち、CPU16は、S411で算出した白黒ポイントとS412で算出したガンマ値に基づいて、輝度リニアなルックアップテーブルに基づいてネガポジ変換され、さらにフィルム種類毎のポジポジ変換用のルックアップテーブルを用いて各フィルム種類に応じたカラーバランス等を反映させる変換処理を行なった後のプリスキャン画像から、さらにコントラスト、明るさ、カラーバランス等を整えたモニタ表示用のプレビュー画像を生成するためのカラー変換テーブル(ルックアップテーブル)を作成する。
【0103】
S414はプレビュー画像(表示用画像)を作成するステップである。CPU16は、各フィルム種類に応じたカラーバランスを反映させたポジ変換後のプリスキャン画像に対して、S413で作成したルックアップテーブルによるテーブル変換と、図4の色補正用のマトリクス変換部13に設定されるマトリクス係数と同様なマトリクス変換を行なうことでプレビュー画像(表示用画像)を作成する。作成したプレビュー画像は図4のモニタ装置18に表示される。
【0104】
S415は本スキャン用のルックアップテーブルを作成するステップである。本スキャン用ルックアップテーブルは、CPU16によって、輝度リニアなネガポジ変換用のルックアップテーブルと、フィルム種類毎のルックアップテーブルと、S413で作成したプレビュー画像用のルックアップテーブルを合成処理することにより作成される。
【0105】
以上説明したように、本実施の形態によれば、A/D変換後のデジタルデータに対してリニアなプリスキャン画像の平均値とデータレンジより対象画像の露出条件を判定してから本スキャン用のスキャン条件を設定することにより、対象画像の露出条件を精度よく判定でき、かつ各露出条件に最適な本スキャン用のスキャン条件を設定することが可能となる。プリスキャン画像がA/D変換後のデジタルデータに対してリニアなデータであるので、プリスキャンと本スキャンでスキャン条件が異なる場合には、容易に、プリスキャン画像から本スキャン時のA/D変換後のデジタルデータを予想できる。
【0106】
その後にプリスキャン画像に対して選択されたフィルム種類に対応したルックアップテーブルを用いて変換を行ない、その変換後のプリスキャン画像を解析して本スキャン用のルックアップテーブルを設定するとともにプレビュー画像を作成することにより、フィルム種毎に異なるネガベースの色やカラーバランスの特性を吸収することができ、どのフィルムに対しても安定したカラーバランスの画像を再現できる。
【0107】
(第3の実施形態)
第1の実施形態とプリスキャン画像の生成の方法が異なる実施形態を説明する。第1の実施形態と同様に、図1のフローチャート及び図3のブロック図に従い、説明を行う。なお、本実施形態においては、ネガフィルムの場合について説明する。また、本フィルムスキャナと接続されるホストPC(不図示)の制御により一連の読取処理が実行されるものとする。
【0108】
<ステップS1>
ユーザが、ネガフィルムをスキャナに装填する。ネガフィルムには、あらかじめ、フィルムの上下に、フィルム種を特定できるようにバーコードが記録されている。スキャナには、画像読み取り用のセンサとは別に、このバーコードを読み取るためのセンサが用意されており、バーコードを得ることができる。スキャナには、あらかじめ、バーコードとフィルム種の対応表が記憶されており、バーコードからフィルム種を特定することが可能である。
【0109】
<ステップS2>
判定したフィルム種が何であるか、ユーザに分かるように表示を行なう。図2に本実施形態の場合の、GUIにおける表示例を示す。検出したバーコードが、前記対応表にあれば、それに対応するフィルム種名称が表示される。対応表にない場合は、「標準」と表示される。この場合、後に標準的なテーブルがセットされプリスキャン、本スキャンが行なわれる。なお、このGUIは、フィルム種選択機能も兼ねている。逆三角形301をクリックすると、下方向にリストボックスが開き、登録されているすべてのフィルム種が表示され、ユーザは、その中から任意のフィルム種を選択することができる。
【0110】
<ステップS3>
画像データ変換部407に輝度リニアになるカラー変換テーブルがセットされる。すなわち、第2の実施形態と同様に、画像データ変換部407には、フィルム種類毎に異なるカラー変換テーブル(ルックアップテーブル)が設定されるのではなく、図8に示すようなフィルム種類にかかわらず同一のA/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力になるようなルックアップテーブル(輝度リニアなカラー変換テーブル)が設定される。
【0111】
<ステップS4>
確認用のプリスキャン画像を取得するためのプリスキャンが行われる。そして、ステップS3で設定された輝度リニアなカラー変換テーブルを用いて、画像データ変換部407は、14ビットのネガデータから16ビットのポジデータへの変換を行ない、メモリ408に輝度リニアな特性を持つプリスキャン画像データとして記憶される。ここで、輝度リニアな特性を持つプリスキャン画像データとは、A/D変換後のデジタルデータにリニアなポジ画像データのことである。この輝度リニアなポジ画像データは、原画像としてプリスキャンが終わるまで保持されている。次に、カラーテーブル記憶部406には、各フィルム種類に対応したカラー変換テーブルが記憶されている。ここで、輝度リニアな画像データは、どんなフィルムに対しても図8のカラー変換テーブルを用いてネガポジ変換を行うため、カラーバランスがくずれている。そこで、カラーバランスを整えるために画像データ変換部407は、メモリ408に記憶されている輝度リニアなプリスキャン画像データに対して、ステップS2で選択されたフィルム種類に対応したカラー変換テーブルを記憶部406から読み出し、読み出したカラー変換テーブルを用いてメモリ408に記憶されている輝度リニアなポジデータをフィルム種類毎の特性を反映したポジデータにネガからポジに変換した変換する。変換されたポジデータは、メモリ408に記憶される。このようにフィルム種類に対応したカラー変換テーブルを用いることで、フィルム種類の違いによるカラーバランスの違いを吸収することができる。
【0112】
<ステップS5>
スキャナがフィルム種の判断に失敗したり、ユーザが任意のフィルム種に選択し直す場合、ユーザは、図2のGUIを用いてフィルム種の選択をし直す。撮影条件のばらつき、フィルムの現像のばらつきなどにより、バーコードが同じでも、カラーバランスが異なる場合がある。本実施形態では、詳細は説明しないが、そのような場合に備えて、ユーザはカラーバランスを変えて複数種類のテーブルを登録しておくことができる。例えば、フィルム種がCodak Gold 100の場合を例にとると、同一のバーコードに対して、カラーバランスを変えてCodak Gold 100−1、Codak Gold 100−2、Codak Gold 100−3などのように、複数のテーブルをカラーテーブル記憶部406に登録しておく。ユーザは、図2のGUIを用いて任意にテーブルを選択することができる。
【0113】
<ステップS6>
ユーザがフィルム種の選択、つまりテーブルの選択をし直したかどうかを判断する。
【0114】
<ステップS7>
ユーザが選択をし直さなかった場合、輝度リニアなテーブルとすでに自動で選択されているフィルム種類に対応したカラー変換テーブルを合成し、その結果の合成テーブルを画像データ変換部407へセットし、実際に使用する高解像度の画像を得るためのスキャンを行い、画像を取得する。解像度の違い、カラーテーブルの違いを除き、プリスキャンの場合と同一のスキャンが行なわれる。スキャン結果は、メモリ408に転送され、モニタに表示されるか、または、ハードディスクへ記録される。
【0115】
<ステップS8>
ユーザがフィルム種の選択をし直した場合、全てのプリスキャン画像に対して、選択し直したフィルム種に応じた色変換を行う。つまり、ステップS4で記憶された、輝度リニアな原画像データに対し、選択し直したフィルム種のカラーテーブルを適用する。色変換を行った結果は、直ちに不図示のモニタに表示され、ユーザは、テーブルの違いを画像としてリアルタイムで確認できる。次に、図3のブロック図を用いてより具体的に説明を追加する。ユーザが新たに選択し直したカラー変換テーブルは、カラー変換テーブル記憶部406から確認用画像変更部409へ転送される。次に、メモリ408に記憶されているプリスキャン原画像が確認用画像変更部409へ転送され、ユーザが選択し直したテーブルを適用し処理を行う。処理結果は、メモリ408に転送され、モニタに表示される。
【0116】
<ステップS9>
輝度リニアなテーブルとユーザが選択し直したカラー変換テーブルを合成し、その結果の合成テーブルを画像データ変換部407へセットし、実際に使用する高解像度の画像を得るためのスキャンを行い、画像を取得する。解像度の違い、カラー変換テーブルの違いを除き、プリスキャンの場合と同一のスキャンが行なわれる。スキャン結果は、メモリ408に転送され、モニタに表示されるか、または、ハードディスクへ記録される。
【0117】
なお、本実施形態においては、プリスキャン時に原画像を得るために、輝度リニアなテーブルを用いているが、それに限るものではなく、フィルム種に関係ない同一のテーブルであれば良い。例えば、濃度リニアな特性となるテーブルであっても、任意の形状の非線形なテーブルであっても良い。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、プリスキャンの後でも、フィルムの種類を選択し直すことが可能となる。
【0119】
また、原稿フィルムの露出条件を正確に判断して最適なアナログ設定を行なうことで良好な画像を再現することができ、また、フィルム種類によって異なるカラーバランスの特性を取り除き、プレビュー画像による本スキャン画像のシミュレートを簡単にかつ精度よく行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施形態に係る画像読取装置としてのフィルムスキャナのスキャンにおけるフロー図である。
【図2】本発明第1の実施形態に係る画像読取装置としてのフィルムスキャナにおけるフィルム種表示、選択部のGUIを示す図である。
【図3】本発明第1の実施形態に係る画像読取装置としてのフィルムスキャナの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図5】ホストコンピュータとスキャナーの命令および処理の関係を示す図である。
【図6】プリスキャン情報の解析の処理フローを示す図である。
【図7】プリスキャン情報の解析の処理フローを示す図である。
【図8】プリスキャン時にデジタル信号変換テーブル11に設定するテーブルの例を示す図である。
【図9】従来のフィルムスキャナの構成を示すブロック図である。
【図10】フィルム種に対応したカラーテーブルを示す図である。
【符号の説明】
1 光源
2 調光装置
3 原稿
4 原稿給送装置
5 フィルタ部(NDフィルタ,ネガベース除去フィルタ)
6 フィルタ切り替え装置
7 レンズ群
8 CCD
9 アナログ系
10 A/D変換装置
11 デジタル信号変換テーブル
12 テーブル設定装置
13 色補正用変換マトリクス回路
14 マトリクス設定装置
15 スキャン画像用記憶装置
16 CPU
17 入力装置
18 モニター装置
401 光源
402 フィルム
403 レンズ群
404 CCD
405 A/D変換器
406 カラーテーブル記憶部
407 画像データ変換部
408 メモリ
409 確認用画像変更部
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム上の画像を読み取る技術に関し、特に写真フィルム等に記録された画像を有効に読み込み,良好な画像を再現する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フィルムに記録された画像をデジタルデータとして得るための装置として、フィルムスキャナがある。
【0003】
このフィルムスキャナの構成について図9を参照しながら説明する。
【0004】
図9に、スキャナのブロック図を示す。101は、光源であり、フィルム102を照射する。102は、ポジカラーフィルムやカラーネガフィルムなどのフィルムである。103は、結像レンズである。104は、CCDであり、レンズ103によりフィルム102上の像がCCD上に結像する。CCDは、3色のラインセンサCCDであり、それぞれにRGBの色分解フィルタが貼り付けられてあり、フィルム上の像は色分解されアナログ信号として出力される。105は、A/D変換器であり、アナログ信号をデジタル信号に変換する。RGB、それぞれ10ビットのデータとして出力される。106は、カラーテーブル記憶部で、ネガフィルムの種類毎のカラー変換テーブルが記憶されている。カラー変換テーブルは、RGB毎の1次元LUT(ルックアップテーブル)である。つまり、フィルム毎に3本のLUTがあることになる。図10にLUTの例を示す。この変換テーブルを用いることにより10ビットのネガデータから8ビットポジデータへの変換を行う。カラーネガフィルムを例に挙げると、フィルムの種類毎に異なるカラーバランスと階調特性を持つため、通常、フィルム毎のLUTを用意しなければならない。107は画像データ変換部で、カラーテーブル記憶部106に記憶されている1次元LUTを用いて画像データの変換を行う。この結果、ネガ画像は、カラーバランスの整ったポジ画像に変換され、RGB、各色8ビットのデータとなる。108はメモリで、画像データ変換部107で処理された画像データが書き込まれる。1画面分の画像が書き込まれたら、画像は不図示のホストPCへ転送される。
【0005】
次に、ホストPCの制御により実行される従来のスキャンのシーケンスを説明する。
【0006】
<ステップS1>
ユーザがフィルムをスキャナに装填する。
【0007】
<ステップS2>
スキャナは、フィルム上に記録されているバーコードからフィルム種別を自動判別する。
【0008】
<ステップS3>
フィルム種別に対応したカラーテーブル(ルックアップテーブル(LUT))が自動的にスキャナにセットされる。もしくは、ユーザは、任意のフィルム種を指定することによりLUTがセットされる。
【0009】
<ステップS4>
確認用の低解像度の画像を得るためのプリスキャンが行われる。
【0010】
<ステップS5>
ユーザは、プリスキャン画像の中から実際に使用する画像を選択し、高解像度の画像を得るためのスキャンが行われる。
【0011】
上記のように、写真フィルム等の透過原稿のスキャニングの場合、原稿は光源によって照射され、その透過光を光電変換装置によって電気信号に変換し、この電気信号をA/D変換することによって所用のデジタルデータを得る。ここで得られたデジタル信号はさらにデジタル信号変換テーブル(ルックアップテーブル)を介して、スキャナーの出力信号としてデジタル信号に変換される。
【0012】
通常、この種の画像のスキャニングは、プリスキャンと本スキャンの2回にわけて行なう。
【0013】
まず、低解像度でプリスキャンを行なう。このときのプリスキャン条件は、例えばネガ、ポジといったフィルムの種類によって決められた一設定である。ここで得られたプリスキャン画像はモニター上でプレビュー画像として表示される。ユーザーはこのプレビュー画像を観察し、明るさやカラーバランス等を本スキャンのために手動で設定してから本スキャンを行なうのがこれまでの手法であった。
【0014】
しかしながら、このような手法では本スキャン用にユーザーが原稿毎に設定を決めなければならず、多くの画像を扱う場合には時間もかかり、ユーザーの負担も大きかった。そこで、プリスキャン画像をコンピューターで解析し、その結果を基に、本スキャン用のスキャン条件を自動設定し本スキャンを行なう手法が考えられている。
【0015】
例えば、プリスキャン画像から原稿の平均的明るさを割り出し、それに応じて光源の光量を変化させ、CCD到達光量を調整する。あるいはスキャンスピード(給送スピード)を調整することにより、原稿それぞれに適したスキャンを行ない、原稿に記録されている情報を有効に取得しようというものである。また、この手法とは別に、プリスキャンの前にプリプリスキャンを行なうスキャン方法も考えられている。
【0016】
すなわち、種々のネガベースの色のフィルム濃度に対して、フィルム種毎に最良の条件下でのプリスキャンならびに本スキャンが実行できるように、プリスキャンの前に1回のスキャンステップを付加し、予めプリスキャンの精度を一段と向上させることにより、これに続く本スキャンの精度を向上させるといった方法である。この場合、プリプリスキャンでは予め決められた一設定によりスキャンを行ない、ネガベース領域のネガベースのデジタルカウントを取得する。このネガベースのデジタルカウントが所定の値になるようなアナログ設定でプリスキャンを行なうことで、プリスキャンおよび本スキャンの精度を高めている。
【0017】
原稿は光源によって照射され、その透過光を光電変換装置によって原稿の透過率に対してリニアな電気信号に変換し、この電気信号をA/D変換することによってデジタル信号を得る。ここで得られたデジタル信号はさらにルックアップテーブルを介して、スキャナー出力としてデジタル信号に変換される。このルックアップテーブルを変えることでネガ,ポジといったフィルム種類に対応できる。例えば、ホストコンピューターに蓄積した各フィルムに対する複数のルックアップテーブルを手動または自動で選択することによって、フィルム種類によって異なるカラーバランスの特性を取り除く手法が実際に市販されているスキャナーに用いられている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述、従来例においては、フィルム装填時にフィルム種が決定される。言い換えれば、フィルム装填時に、使用されるLUTが決定される。フィルム装填時に自動的に選択されたフィルム種、もしくは、ユーザが任意に選択したフィルム種は、プリスキャンを行った後で変更することはできない。ここで、問題が発生する。スキャナがフィルム種の自動判別を誤り、別の種類のフィルムであると誤認識した場合において、ユーザが誤認識に気が付かないで、そのままプリスキャンを行なってしまうと、フィルムに適合しないLUTが使われるため、プリスキャンで得られる画像は、カラーバランスの悪いものとなってしまう。この時点で、ユーザはフィルム種の誤認識に気が付くが、すでにフィルム種とそれに対応するLUTが決定してしまった後なので、フィルム種(LUT)を変更して、作業を続行することはできない。その結果、ユーザは、作業を中断しフィルム装填からやり直さなければならない。
【0019】
プリスキャン画像から原稿の平均的明るさを算出して本スキャンのアナログ設定(光量、スキャンスピード、電気的ゲイン、オフセット等)を決定する方法では、フィルム種類によって異なるルックアップテーブルを使ってプリスキャンを行なうと、各ルックアップテーブルの形状が異なるために、露出条件(アンダー露出/適正露出/オーバー露出)毎の平均的明るさの範囲が異なり、原稿のネガフィルムの露出条件が正確に把握できずに、最良のアナログ設定で本スキャンをすることができない。
【0020】
また、プリスキャン画像の平均的明るさから露出条件を判断する方法では、何らかの理由でプリプリスキャンのネガベース領域のデジタルカウントの取得に失敗した場合には、ネガベースのデジタルカウントを所定の値に設定するようなアナログ設定はできなくなるため、そのプリスキャン画像から算出される平均的明るさからは露出条件を判断できなくなるという問題がある。
【0021】
プリスキャン画像はモニター上にプレビュー画像として表示される。このプレビュー画像は本スキャンした際の画像をシミュレートした画像でなければならない。プリスキャンと本スキャンのアナログ設定が同じであれば、ルックアップテーブルに入力されるA/D変換後のデジタルデータが同じであるので、最良の明るさとカラーバランスになるようにプリスキャン画像用のルックアップテーブルを変更してプリスキャン画像を修正し、その修正後のプリスキャン画像に対応するような本スキャン用のルックアップテーブルを設定するだけでよい。
【0022】
しかし、プリスキャンと本スキャンのアナログ設定が違う場合には、ルックアップテーブルに入力されるA/D変換後のデジタルデータが違ってくるため、本スキャンのA/D変換後のデジタルデータをプリスキャン画像より予測しなければ、プレビュー画像と本スキャン画像の色を一致させることはできない。
【0023】
このプリスキャン画像から本スキャンのA/D変換後のデジタルデータを予測する際に、プリスキャン画像をフィルム種毎のルックアップテーブルでスキャンした場合には、フィルム種毎のルックアップテーブルはA/D変換後のデジタルデータと非線形な関係の変換テーブルであるため、プリスキャン画像から直接、本スキャンのA/D変換後のデジタルデータを予測することはできない。この場合、プリスキャン画像のデジタルカウントに対してプリスキャンに使用したルックアップテーブルの逆引きを行ない、プリスキャン時のA/D変換後のデジタルデータを算出して、本スキャン時のデジタルデータを予測しなければならない。これはプレビュー画像と本スキャン画像の色を一致させる処理を非常に複雑にしている。
【0024】
本発明の目的は、プリスキャンの後でも、フィルム種(LUT)を選択し直すことを可能とすることである。
【0025】
また、原稿のネガフィルムの露出条件を正確に判断して最適なアナログ設定を行なうことで良好な画像を再現することができ、また、フィルム種類によって異なるカラーバランスの特性を取り除き、プレビュー画像による本スキャン画像のシミュレートを簡単にかつ精度よく行なうことを可能とすることである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係わる画像読取システムは、フィルム原稿を読み取り可能で、少なくともプリスキャンと本スキャンの2回のスキャンを行なう画像読取システムにおいて、フィルム種別選択手段を有し、少なくともプリスキャン画像データを得た後に、前記フィルム種別選択手段によりフィルム種を選択可能にしたことを特徴とする。
【0027】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、さらに、プリスキャン画像データを変更するための画像変更手段を有し、プリスキャン画像データを得た後に前記フィルム種別選択手段によりフィルム種を変更した場合、それに合わせて前記画像変更手段によりプリスキャン画像データが変更されることを特徴とする。
【0028】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記画像変更手段は、プリスキャン画像データの取得時に得られた原画像データを保持し、前記プリスキャン画像データの取得後に前記フィルム種別選択手段により新たに選択されたフィルム種に対応したカラー変換テーブルを前記原画像データに対して適用することを特徴とする。
【0029】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、さらに、画像表示手段を有し、プリスキャン画像データを得た後に前記フィルム種別選択手段によりフィルム種を変更した場合、それに合わせて前記画像変更手段によりプリスキャン画像データが変更され、その結果を前記画像表示手段で確認できることを特徴とする。
【0030】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記画像変更手段は、プリスキャン画像データの取得時に使用されたカラー変換テーブルと、プリスキャン画像データの取得後に前記フィルム種別選択手段により新たに選択されたフィルム種に対応したカラー変換テーブルの差分を求める手段と、プリスキャン画像データに求めた差分を加算する手段とを備えて構成されることを特徴とする。
【0031】
また、本発明に係わる画像読取用プログラムは、フィルム原稿を読み取り可能で、少なくともプリスキャンと本スキャンの2回のスキャンを行なう画像読取システムにおける画像読取用プログラムであって、プリスキャン画像データを得るためのプリスキャンモジュールと、本スキャン画像データを得るための本スキャンモジュールと、フィルム種別選択モジュールとを有し、少なくとも前記プリスキャン画像データを得た後に、前記フィルム種別選択モジュールにおいて、フィルム種を選択可能にしたことを特徴とする。
【0032】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、さらに、プリスキャン画像データを変更するための画像変更モジュールを有し、プリスキャン画像データを得た後に前記フィルム種別選択モジュールによりフィルム種を変更した場合、それに合わせて前記画像変更モジュールによりプリスキャン画像データが変更されることを特徴とする。
【0033】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記画像変更モジュールは、プリスキャン画像データの取得時に得られた原画像データを保持し、前記プリスキャン画像データの取得後に前記フィルム種別選択モジュールにより新たに選択されたフィルム種に対応したカラー変換テーブルを前記原画像データに対して適用することを特徴とする。
【0034】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、さらに、画像表示モジュールを有し、プリスキャン画像データを得た後に前記フィルム種別選択モジュールによりフィルム種を変更した場合、それに合わせて前記画像変更モジュールによりプリスキャン画像データが変更され、その結果を前記画像表示手段で確認できることを特徴とする。
【0035】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記画像変更モジュールは、プリスキャン画像データの取得時に使用されたカラー変換テーブルと、プリスキャン画像データの取得後に前記フィルム種別選択モジュールにより新たに選択されたフィルム種に対応したカラー変換テーブルの差分を求めるモジュールと、プリスキャン画像データに求めた差分を加算するモジュールとを備えて構成されることを特徴とする。
【0036】
また、本発明に係わる画像読取システムは、フィルム原稿を読み取り可能で、少なくともプリスキャンと本スキャンの2回のスキャンを行なう画像読取システムにおいて、前記フィルム原稿の透過光を読み取って電気信号に変換する光電変換手段と、前記光電変換手段から出力される電気信号のレベルを調整する調整手段と、前記調整手段によりレベルを調整された電気信号をデジタルデータに変換するA/D変換手段と、ルックアップテーブルを用いて前記デジタルデータにテーブル変換処理を施すテーブル変換処理手段と、前記テーブル変換処理手段によるテーブル変換処理を施され前記A/D変換手段の出力にリニアなプリスキャン画像データから前記フィルム原稿の露出状態を判定し、前記露出状態に応じて本スキャンにおける前記調整手段の調整状態を設定し、前記プリスキャン画像データにデジタル演算を施すことで前記調整状態の設定を反映した表示用画像データを生成する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0037】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記テーブル変換処理手段は、前記A/D変化手段によるA/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力が得られるようなリニアなルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする。
【0038】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段は、前記リニアなプリスキャン画像データに前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする。
【0039】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段は、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施されたプリスキャン画像データから表示用画像データを生成するための表示画像生成用ルックアップテーブルを作成し、作成したルックアップテーブルに基づいて表示用画像を生成することを特徴とする。
【0040】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段は、前記リニアなルックアップテーブル、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブル及び前記表示画像生成用ルックアップテーブルを合成することで本スキャン用ルックアップテーブルを作成し、作成した前記本スキャン用ルックアップテーブルを用いて前記テーブル変換処理手段に本スキャンデータのテーブル変換処理を行なわせることを特徴とする。
【0041】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段は、前記リニアなプリスキャン画像データに前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする。
【0042】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段は、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施されたプリスキャン画像データから表示用画像データを生成するための表示画像生成用ルックアップテーブルを作成し、作成したルックアップテーブルに基づいて表示用画像を生成することを特徴とする。
【0043】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段では、前記A/D変換手段の出力にリニアなプリスキャン画像データの平均カウント値とデータレンジよりフィルム原稿の露出状態を判定することを特徴とする。
【0044】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段により適正露出と判定された場合には、本スキャンにおける前記調整手段の調整状態をプリスキャンにおける調整状態と同じに設定することを特徴とする。
【0045】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段によりオーバー露出またはアンダー露出と判定された場合には、本スキャンにおける前記調整手段の調整状態をプリスキャンにおける調整状態と異ならせることを特徴とする。
【0046】
また、この発明に係わる画像読取システムにおいて、前記制御手段によりオーバー露出またはアンダー露出と判定された場合には、前記調整手段の調整状態の設定を変更した場合の前記A/D変換手段の出力を予測して前記プリスキャン画像にデジタル演算を施すことで表示用画像データを生成することを特徴とする。
【0047】
また、本発明に係わる画像読取用プログラムは、フィルム原稿を読み取り可能で、前記フィルム原稿の透過光を読み取って電気信号に変換する光電変換手段と、前記光電変換手段から出力される電気信号のレベルを調整する調整手段と、前記調整手段によりレベルを調整された電気信号をデジタルデータに変換するA/D変換手段とを備え、少なくともプリスキャンと本スキャンの2回のスキャンを行なう画像読取システムにおける画像読取用プログラムであって、ルックアップテーブルを用いて前記デジタルデータにテーブル変換処理を施すテーブル変換処理モジュールと、前記テーブル変換処理モジュールによるテーブル変換処理を施され前記A/D変換手段の出力にリニアなプリスキャン画像データから前記フィルム原稿の露出状態を判定し、前記露出状態に応じて本スキャンにおける前記調整手段の調整状態を設定する判定モジュールと、前記プリスキャン画像データにデジタル演算を施すことで前記調整状態の設定を反映した表示用画像データを生成する画像データ生成モジュールと、を有することを特徴とする。
【0048】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記テーブル変換処理モジュールは、前記A/D変化手段によるA/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力が得られるようなリニアなルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする。
【0049】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記テーブル変換処理モジュールは、前記リニアなプリスキャン画像データに前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする。
【0050】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施されたプリスキャン画像データから表示用画像データを生成するための表示画像生成用ルックアップテーブルを作成するルックアップテーブル作成モジュールを有し、前記画像データ生成モジュールは、前記ルックアップテーブル作成モジュールで作成されたルックアップテーブルに基づいて表示用画像を生成することを特徴とする。
【0051】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記ルックアップテーブル作成モジュールは、前記リニアなルックアップテーブル、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブル及び前記表示画像生成用ルックアップテーブルを合成することで本スキャン用ルックアップテーブルを作成し、前記テーブル変換処理モジュールは、前記本スキャン用ルックアップテーブルを用いて本スキャンデータのテーブル変換処理を行なうことを特徴とする。
【0052】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記テーブル変換処理モジュールは、前記リニアなプリスキャン画像データに前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする。
【0053】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施されたプリスキャン画像データから表示用画像データを生成するための表示画像生成用ルックアップテーブルを作成するルックアップテーブル作成モジュールを有し、前記画像データ生成モジュールは、前記ルックアップテーブル作成モジュールで作成されたルックアップテーブルに基づいて表示用画像を生成することを特徴とする。
【0054】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記判定モジュールでは、前記A/D変換手段の出力にリニアなプリスキャン画像データの平均カウント値とデータレンジよりフィルム原稿の露出状態を判定することを特徴とする。
【0055】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記判定モジュールにより適正露出と判定された場合には、本スキャンにおける前記調整手段の調整状態をプリスキャンにおける調整状態と同じに設定することを特徴とする。
【0056】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記判定モジュールによりオーバー露出またはアンダー露出と判定された場合には、本スキャンにおける前記調整手段の調整状態をプリスキャンにおける調整状態と異ならせることを特徴とする。
【0057】
また、この発明に係わる画像読取用プログラムにおいて、前記判定モジュールによりオーバー露出またはアンダー露出と判定された場合には、前記画像データ生成モジュールは、前記調整手段の調整状態の設定を変更した場合の前記A/D変換手段の出力を予測して前記プリスキャン画像にデジタル演算を施すことで表示用画像データを生成することを特徴とする。
【0058】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0059】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る画像読取装置としてのフィルムスキャナにおける処理の流れを説明するためのフローチャートである。以下、処理の流れに従い、説明を行なう。なお、本実施形態においては、ネガフィルムの場合について説明し、本フィルムスキャナと接続されるホストPC(不図示)の制御により一連の読取処理が実行されるものとする。
【0060】
<ステップS1>
ユーザが、ネガフィルムをスキャナに装填する。ネガフィルムには、あらかじめ、フィルムの上下に、フィルム種を特定できるようにバーコードが記録されている。スキャナには、画像読み取り用のセンサとは別に、このバーコードを読み取るためのセンサが用意されており、バーコードを得ることができる。スキャナには、あらかじめ、バーコードとフィルム種の対応表が記憶されており、バーコードからフィルム種を特定することが可能である。
【0061】
<ステップS2>
判定したフィルム種が何であるか、ユーザに分かるように表示を行なう。図2に本実施形態の場合の、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェイス)における表示例を示す。検出したバーコードが、前記対応表にあれば、それに対応するフィルム種名称が表示される。対応表にない場合は、「標準」と表示される。この場合、後に標準的なテーブルがセットされプリスキャン、スキャンが行なわれる。なお、このGUIは、フィルム種選択機能も兼ねている。逆三角形301をクリックすると、下方向にリストボックスが開き、登録されているすべてのフィルム種が表示され、ユーザは、その中から任意のフィルム種を選択することができる。
【0062】
<ステップS3>
図3に本実施形態のスキャナのブロック図を示す。図9とほぼ同様の構成なので、同一機能部分に関する説明は省略する。ステップS2で選択されたフィルム種に対応するカラー変換テーブルがスキャナにセットされる。具体的には、カラーテーブル記憶部406には、フィルム種ごとのカラー変換テーブルが記憶されている。カラー変換テーブルは、RGB各色ごとの1次元LUTであり、図10で示したものと同様なものである。つまり、フィルム毎に3本のLUTがある。ステップS3では、ステップS2で選択されたフィルム種に対応するカラー変換テーブルが画像データ変換部407にセットされる。なお、図10は、入力10ビット、出力8ビットのテーブルであるが、本実施形態においては、入力14ビット、出力16ビットである。
【0063】
<ステップS4>
確認用の画像を取得するためのプリスキャンが行われる。ここで、ステップS3でセットされたカラー変換テーブルを用いて、画像データ変換部407は、14ビットのネガデータから16ビットのポジデータへの変換を行なう。図3を用いて説明を追加する。画像データ変換部407に、既にカラー変換テーブルがセットされている。画像データは、このカラー変換テーブルにより、ネガからポジへ変換され、メモリ408に記憶される。
【0064】
<ステップS5>
スキャナがフィルム種の判別に失敗したり、ユーザが任意のフィルム種に選択し直す場合、ユーザは、図2のGUIを用いてフィルム種の選択をし直す。図3において、カラーテーブル記憶部406に記憶されているカラー変換テーブルのうち選択されたテーブルが、画像データ変換部407にセットされる。
【0065】
<ステップS6>
ユーザがフィルム種の選択をし直したかどうかを判断する。
【0066】
<ステップS7>
ユーザが選択をし直さなかった場合、既にセットされているカラー変換テーブルを使い、実際に使用する高解像度の画像を得るための本スキャンを行ない、画像を取得する。解像度の違いを除き、プリスキャンの場合と同一のスキャンが行なわれる。
【0067】
<ステップS8>
ユーザが選択をし直した場合、全てのプリスキャン画像に対して、選択し直したフィルム種に応じた色変換を行う。具体的には、既にセットされているカラー変換テーブルから得られる値をr1、g1、b1、新たに選択されたカラー変換テーブルから得られるはずである値をr2、g2、b2とすると、差分Δは、
Δr=r2−r1
Δg=g2−g1
Δb=b2−b1
となる。したがって、二つのテーブルから差分Δを求めて、確認用の画像に差分Δを加算すれば、補正後の画像が得られる。色変換を行った結果は、直ちに不図示のモニタに表示され、ユーザは、テーブルの違いを画像としてリアルタイムで確認できる。次に、図3のブロック図を用いて説明を追加する。プリスキャン時に使用されたカラー変換テーブルとユーザが新たに選択し直したカラー変換テーブルは、カラー変換テーブル記憶部406から確認用画像変更部409へ転送される。確認用画像変更部409では、二つのテーブルの差分を計算する。次に、メモリ408に記憶されているプリスキャン画像が確認用画像変更部409へ転送され、先に求めた差分が加算される。処理結果は、メモリ408に転送され、モニタに表示される。
【0068】
<ステップS9>
ユーザが選択し直したカラー変換テーブルを画像データ変換部407へセットし、実際に使用する高解像度の画像を得るためのスキャンを行ない画像を取得する。解像度の違い、カラー変換テーブルの違いを除き、プリスキャンの場合と同一のスキャンが行なわれる。
【0069】
なお、本発明は、複数の機器(例えば、コンピュータ、インターフェース機器、スキャナ)から構成されるシステムに適用しても、それらの機能を有する単体の装置に適用してもよい。
【0070】
また、本発明は、前述した第1の実施形態並びに後述する第2又は第3の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0071】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0072】
以上説明したように、本実施の形態によれば、スキャナがフィルムのバーコードの判断に失敗したにもかかわらず、ユーザがそれに気づかず、プリスキャンを行ってしまった場合や、バーコードの判定に成功し、そのフィルムに対応づけられたカラー変換テーブルでプリスキャンを行なったにもかかわらず、良好なカラーバランスが得られなかった場合、ユーザは、プリスキャン後でも、フィルム種別を選択できるようにした。この結果、従来、スキャンを中断し、フィルムの挿入からやり直さなければならなかったが、本実施形態により、作業を継続して行なうことが可能となり、作業効率が向上した。また、プリスキャン後、所望のカラーバランスが得られない場合、ユーザは、連続して、何度も、色々なカラー変換テーブルを選択し直すことによりモニタを見ながら試すことができるようになったので、簡単にカラーバランスの整った画像を得ることができるようになった。
【0073】
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態である”画像入力(画像読取)システム”の構成を示すブロック図である。図4において、1は光源であり、調光装置2によってその光量(光の強さ)を変化させることが可能となっている。3は透過フィルム原稿であり、給送装置4によって原稿の給送の速さを変化させることが可能となっている。5はCCD到達光量を調整するためのNDフィルタ及びネガフィルムのスキャン時に挿入されるネガベース除去用のフィルタが組み込まれたフィルタ部であり、6はフィルタの切り替え装置である。7はレンズ群であり、原稿3からの透過光が集光される。8はレンズ群6からの透過光を電気信号に変換する、RGB3色分解方式のCCDである。9はCCD8で得られた電気信号に電気的オフセットやゲインをかけるアナログ系であり、10はA/D変換装置である。11はデジタル信号(ネガデータまたはポジデータ)をさらに別のデジタル信号(ポジデータ)に変換するデジタル画像変換部であり、ルックアップテーブル(LUT)設定装置12は、デジタル画像変換部11にカラー変換テーブル(ルックアップテーブル:LUT)を設定する装置である。デジタル画像変換部11に設定されるカラー変換テーブルの出力ビット数は入力ビット数以上であるものとする。(例えば、入力14ビット、出力16ビットとする。)13は色補正用のマトリクス変換部であり、14はマトリクス変換部13にマトリクス係数を設定するマトリクス設定装置である。15はスキャン画像を蓄積するための記憶装置である。16は各部を制御するCPUである。17はキーボード等の入力装置、18はモニター装置である。
【0074】
次に各部での処理の流れを図4、図5を用いて説明する。
【0075】
まず、ユーザーが原稿をスキャナーにセットすることからスキャニングが始まる。図5のS201においてスキャナーに原稿がセットされると本スキャンに比べ低解像度でプリプリスキャンが自動的に行なわれる。プリプリスキャンの各設定値はフィルム種類に関わらず固定の設定であり、ホストコンピュータから各設定値が制御されるのではなく、スキャナ本体に設定値が保持されていて、自動的に設定される。このとき、スキャナからホストコンピュータへセットされた原稿の情報が渡される。原稿としてネガフィルムがセットされた場合はネガベース領域の画像とバーコード情報が渡される(S206)。
【0076】
ホストコンピュータではプリプリスキャンの情報を受取り、プリプリスキャンの情報の解析を行なう(S207)。セットされた原稿がネガフィルムの場合にはネガベース領域画像からネガベースの平均カウント値を算出して、その平均カウント値が所定の値になるようなアナログゲインの条件を決定する。また、バーコード情報を解析して,セットされたネガフィルムの種類を判別する。また、ユーザーがスキャナドライバのGUI上でフィルム種類を選択することもできる。プリプリスキャンにより解析されたフィルム種類、またはユーザーにより選択されたフィルム種類に応じて、ホストコンピュータはスキャナーにプリスキャン用条件設定を指示し、スキャナーがその設定を行なう(S202)。このときの条件はフィルム種類に固有のものであり、図4における調光装置2、給送装置4、フィルタ切り替え装置6、LUT設定装置12、マトリクス設定装置14の設定が行なわれる。このとき、LUT設定装置12には、フィルム種類毎に異なるルックアップテーブル(カラー変換テーブル)が設定されるのではなく、フィルム種類にかかわらずA/D変換後のデジタルデータ(A/D変換装置10の出力)に対してリニアな出力が得られるような同一のルックアップテーブルが設定される。
【0077】
プリスキャンは本スキャンに比べ低解像度で行なわれる(S203)。上記設定条件で原稿から得られたアナログ信号はA/D変換装置10においてデジタル信号に変換され、デジタル画像変換部11によってさらにネガデータからポジデータに変換される(ネガフィルムの場合、ポジフィルムの場合には、この変換処理は不要)。このようにして得られたプリスキャン画像は、ホストコンピュータのスキャン画像記憶装置15に蓄積される(S208)。CPU16は、プリスキャン画像からヒストグラムを作成し、画像の平均カウント値やデータの分布などの特徴を割り出す(S209)。そしてこの解析結果を基に、本スキャン画像をシミュレートした画像をプリスキャン画像から作成し、モニター装置18にプレビュー画像として表示する。また、上記解析結果を基に、最適な本スキャン条件となるように光源の光量、フィルタ、給送スピード、ゲイン、オフセット、本スキャン用LUT、マトリクスの設定値を決定し、これらを設定するために調光装置2、給送装置4、フィルタ切り替え装置6、LUT設定装置12、マトリクス設定装置14等の調整手段の調整状態を制御(設定)する(S204)。
【0078】
以上のように設定された本スキャン条件で本スキャンが行なわれる(S205)。フィルタ部5を通して透過してきた光がCCD8において電気信号に変換され、A/D変換装置10においてデジタル信号に変換され、デジタル画像変換部11によってさらにネガポジ変換される。その後、色補正用のマトリクス変換部13を介してホストコンピュータのスキャン画像用記憶装置15に蓄積される。
【0079】
次に図5のプリプリスキャン情報の解析S207で行なわれる処理を詳しく説明する。ここでは、本実施形態の対象である原稿がネガフィルムの場合に限定して説明する。図6にプリプリスキャン情報の解析(S207)で行なわれる処理のフロー図を示す。
【0080】
S301はネガフィルムのバーコード情報を解析するステップである。ネガフィルムのバーコードを解析することでセットされた原稿のネガフィルムの種類を判別する。
【0081】
S302はフィルム種類を選択するステップである。本実施形態ではフィルム種類毎に異なるネガベース濃度やカラーバランスの特性を吸収するために、フィルム種類毎にスキャンの条件設定が予め決められていて、そのスキャン条件が登録されている。このスキャン条件はフィルム種類毎に設定値ファイルとして保存されている。通常はS301で解析されたバーコードから判別されているフィルム種類を自動的に選択する。但し、ユーザーがスキャナードライバのGUI上でフィルム種類を選択することも可能である。ユーザーによりフィルム種類が選択された場合には、自動選択されたフィルムではなくユーザー選択のフィルム種類が優先される。
【0082】
S303はネガベース画像のヒストグラムを作成するステップである。R,G,B各チャネルのヒストグラムを作成する。
【0083】
S304はネガベース画像の平均値を算出するステップである。S303で作成したヒストグラムよりR,G,B各チャネルの平均カウント値を算出する。
【0084】
S305はS304で算出されたネガベース画像の平均値が予め決められている範囲に収まっているかどうか判定するステップである。予め決められた範囲に収まっていない場合には、プリプリスキャンにおいてネガベース領域のスキャンが何らかの理由により失敗したと判断する。範囲内である場合にはS306へ進み、範囲外である場合にはS307へ進む。
【0085】
S306はプリスキャンのアナログゲインを決定するステップである。S304で算出したネガベース画像の平均値が選択されているフィルム種類のスキャン条件でスキャンした場合に所定の値になるようなアナログゲインを算出する。
【0086】
S307はプリプリスキャンに失敗しネガベースの平均値を取得できなかった場合のアナログゲインを設定するステップである。この場合は選択されているフィルム種類の設定値ファイルよりアナログゲインのデータを読み込みこのデータを設定する。同じネガフィルム種類の場合でも現像のバラツキ等によりネガベースの色は多少異なる。この設定値ファイルのアナログゲインの値はそのフィルム種類の平均的なネガベースの値を基に算出されているアナログゲインである。よってプリスキャンでネガベースのカウント値を所定の値にするという意味で本ステップで設定するアナログゲインはS306で算出されたアナログゲインより精度が落ちる。
【0087】
S308はプリスキャン条件を決定するステップである。既に決定しているアナログゲイン以外のスキャン条件の設定値を選択されているフィルム種類の設定値ファイルより読み出す。但し、プリスキャン時に、デジタル画像変換部11には、フィルムの種類にかかわらずA/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力になるような同一のカラー変換テーブル(ルックアップテーブル)が設定される。
【0088】
次に図5のプリスキャン情報の解析S209で行なわれる処理を詳しく説明する。本発明の対象である原稿がネガフィルムの場合に限定して説明する。図7にCPU16によるプリスキャン情報の解析(S209)で行なわれる処理のフロー図を示す。
【0089】
S401はプリスキャン画像のヒストグラムを作成するステップである。このプリスキャン画像はA/D変換後のデジタルデータにリニアなポジ画像データである。例えば、図4のデジタル画像変換部11に入力14ビット、出力16ビットの図8に示すようなルックアップテーブルが設定されるとすると、プリスキャン画像は図8に示すようなA/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力になるルックアップテーブルでネガポジ変換された画像になる。このA/D変換後のデジタルデータにリニアなプリスキャン画像の各チャネルのヒストグラムを作成する。
【0090】
S402はS401で作成したヒストグラムより各チャネルの平均カウント値を算出するステップである。
【0091】
S403はS401で作成したヒストグラムより各チャネルのデータレンジを算出するステップである。ヒストグラムのハイライト部/シャドー部より、ヒストグラム対象画素数の数%の画素数に位置するカウント値を白ポイント/黒ポイントとして算出する。各チャネルの白ポイントのカウント値から黒ポイントのカウント値を引く事により各チャネルのデータレンジを算出する。
【0092】
S404は読取対象のネガフィルム原稿に記録されている画像の露出条件(露出状態)を判定するステップである。S402で算出した各チャネルの平均値とS403で算出した各チャネルのデータレンジにより露出条件を判定する。例えば、オーバー露出の画像の場合はネガフィルム上では濃度が高くて且つ暗く写っているため、プリスキャン画像ではそのデータレンジが狭くなっているのが特徴である。そのため、各チャネルのデータレンジが既定値より小さい場合は、対象の画像がオーバー露出であると判定できる。また、アンダー露出の画像の場合はデータレンジは適正露出の場合とそれほど変わらないが、図8のようなリニアなルックアップテーブルでスキャンした場合には暗い画像となっているのが特徴である。そのため各チャネルの平均値が既定値より小さい場合はアンダー露出であると判定できる。
【0093】
S405はルックアップテーブルを除く調整手段のアナログ設定条件(調整状態)を決定(設定)するステップである。設定される項目は、光源の照明光量、フィルタ、給送スピード、ゲイン、オフセット、マトリクスである。S404でオーバー露出と判定された場合にはデータレンジをさらに大きく取れるような条件設定にする。また、アンダー露出と判定された場合には,プリスキャンのアナログ設定ではA/D変換後のデジタルデータが飽和状態に近いので階調のつぶれが起きている可能性があるので、データの飽和度や階調のつぶれがなくなるような条件設定にする。また、適正露出であると判定された場合にはプリスキャンと同じ条件設定にする。
【0094】
S406はS404での判定露出による条件分岐のステップである。オーバー露出またはアンダー露出の場合はS407へ、適正露出の場合はS408へ進む。
【0095】
S407はプリスキャン画像の修正を行なうステップである。オーバー露出またはアンダー露出と判定された場合はプリスキャン時と本スキャン時のスキャン条件設定が異なる。よってスキャン条件を変えた場合のA/D変換後のデジタルデータを予測して、プリスキャン画像を変換する必要がある。ここでプリスキャン画像はA/D変換後のデジタルデータにリニアなポジ画像データであるので、CPU16において、アナログ設定(各調整手段の調整状態の設定)を変えることでA/D変換後のデジタルデータが何倍になるのかを算出し、その結果をプリスキャン画像データに対してデジタル演算を施すことでプリスキャン画像の各画素の値に反映させる。このようにして、アナログ設定を変えてスキャンをやり直すことなく、プリスキャン画像から本スキャン画像をシミュレートすることができる。
【0096】
S408は選択したフィルム種類に対応したルックアップテーブルによるプリスキャン画像の変換を行なうステップである。A/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力になるルックアップテーブルにより変換された輝度リニアなポジデータをフィルム種類毎の特性を反映したポジデータに変換してフィルム種類毎に異なるネガベースの色やカラーバランスの特性を吸収するために、フィルム種類毎にポジデータからポジデータに変換するためのルックアップテーブルが予め設定値ファイルに保存されている。そしてCPU16は、このフィルム種類毎のルックアップテーブルによるテーブル変換処理をプリスキャン画像に対して行なう。プリスキャン画像はA/D変換後のデジタルデータにリニアなデータであるので、フィルム種類毎のルックアップテーブル変換処理を簡単に行なうことができ、プリスキャンを本スキャンと同じアナログゲイン設定で、かつ選択したフィルム種類のルックアップテーブルを使ってスキャンした場合と同様なプリスキャン画像を得ることができる。
【0097】
S409はS408におけるフィルム種類毎のルックアップテーブルに基づくテーブル変換処理後のプリスキャン画像のヒストグラムを作成するステップである。変換後のプリスキャン画像に対して各チャネルのヒストグラムを作成する。
【0098】
S410はS408における変換後のプリスキャン画像の平均値を算出するステップである。ヒストグラムより各チャネルの平均値を算出する。
【0099】
S411はS408における変換後のプリスキャン画像の白黒ポイントを算出するステップである。ヒストグラムのハイライト部/シャドー部より、ヒストグラム対象画素数の数%の画素数に位置するカウント値を白ポイント/黒ポイントとして算出する。
【0100】
S412は各チャネルのガンマ値を算出するステップである。S410で算出した各チャネルの平均値がS411の白黒ポイントで正規化された後に既定のターゲット値になるようなガンマ値を算出する。ガンマ値の算出は、例えば、以下の式により行なう。
【0101】
γ=log((Ave−Lo)/(Hi−Lo))/log(Target/Max)
ここで,Aveは平均値、Loは黒ポイント、Hiは白ポイント、Targetは既定のターゲット値、Maxはプリスキャン画像のビット数で表現できる最大値である。
【0102】
S413はプレビュー画像用(モニタ表示用)のカラー変換テーブルを作成するステップである。すなわち、CPU16は、S411で算出した白黒ポイントとS412で算出したガンマ値に基づいて、輝度リニアなルックアップテーブルに基づいてネガポジ変換され、さらにフィルム種類毎のポジポジ変換用のルックアップテーブルを用いて各フィルム種類に応じたカラーバランス等を反映させる変換処理を行なった後のプリスキャン画像から、さらにコントラスト、明るさ、カラーバランス等を整えたモニタ表示用のプレビュー画像を生成するためのカラー変換テーブル(ルックアップテーブル)を作成する。
【0103】
S414はプレビュー画像(表示用画像)を作成するステップである。CPU16は、各フィルム種類に応じたカラーバランスを反映させたポジ変換後のプリスキャン画像に対して、S413で作成したルックアップテーブルによるテーブル変換と、図4の色補正用のマトリクス変換部13に設定されるマトリクス係数と同様なマトリクス変換を行なうことでプレビュー画像(表示用画像)を作成する。作成したプレビュー画像は図4のモニタ装置18に表示される。
【0104】
S415は本スキャン用のルックアップテーブルを作成するステップである。本スキャン用ルックアップテーブルは、CPU16によって、輝度リニアなネガポジ変換用のルックアップテーブルと、フィルム種類毎のルックアップテーブルと、S413で作成したプレビュー画像用のルックアップテーブルを合成処理することにより作成される。
【0105】
以上説明したように、本実施の形態によれば、A/D変換後のデジタルデータに対してリニアなプリスキャン画像の平均値とデータレンジより対象画像の露出条件を判定してから本スキャン用のスキャン条件を設定することにより、対象画像の露出条件を精度よく判定でき、かつ各露出条件に最適な本スキャン用のスキャン条件を設定することが可能となる。プリスキャン画像がA/D変換後のデジタルデータに対してリニアなデータであるので、プリスキャンと本スキャンでスキャン条件が異なる場合には、容易に、プリスキャン画像から本スキャン時のA/D変換後のデジタルデータを予想できる。
【0106】
その後にプリスキャン画像に対して選択されたフィルム種類に対応したルックアップテーブルを用いて変換を行ない、その変換後のプリスキャン画像を解析して本スキャン用のルックアップテーブルを設定するとともにプレビュー画像を作成することにより、フィルム種毎に異なるネガベースの色やカラーバランスの特性を吸収することができ、どのフィルムに対しても安定したカラーバランスの画像を再現できる。
【0107】
(第3の実施形態)
第1の実施形態とプリスキャン画像の生成の方法が異なる実施形態を説明する。第1の実施形態と同様に、図1のフローチャート及び図3のブロック図に従い、説明を行う。なお、本実施形態においては、ネガフィルムの場合について説明する。また、本フィルムスキャナと接続されるホストPC(不図示)の制御により一連の読取処理が実行されるものとする。
【0108】
<ステップS1>
ユーザが、ネガフィルムをスキャナに装填する。ネガフィルムには、あらかじめ、フィルムの上下に、フィルム種を特定できるようにバーコードが記録されている。スキャナには、画像読み取り用のセンサとは別に、このバーコードを読み取るためのセンサが用意されており、バーコードを得ることができる。スキャナには、あらかじめ、バーコードとフィルム種の対応表が記憶されており、バーコードからフィルム種を特定することが可能である。
【0109】
<ステップS2>
判定したフィルム種が何であるか、ユーザに分かるように表示を行なう。図2に本実施形態の場合の、GUIにおける表示例を示す。検出したバーコードが、前記対応表にあれば、それに対応するフィルム種名称が表示される。対応表にない場合は、「標準」と表示される。この場合、後に標準的なテーブルがセットされプリスキャン、本スキャンが行なわれる。なお、このGUIは、フィルム種選択機能も兼ねている。逆三角形301をクリックすると、下方向にリストボックスが開き、登録されているすべてのフィルム種が表示され、ユーザは、その中から任意のフィルム種を選択することができる。
【0110】
<ステップS3>
画像データ変換部407に輝度リニアになるカラー変換テーブルがセットされる。すなわち、第2の実施形態と同様に、画像データ変換部407には、フィルム種類毎に異なるカラー変換テーブル(ルックアップテーブル)が設定されるのではなく、図8に示すようなフィルム種類にかかわらず同一のA/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力になるようなルックアップテーブル(輝度リニアなカラー変換テーブル)が設定される。
【0111】
<ステップS4>
確認用のプリスキャン画像を取得するためのプリスキャンが行われる。そして、ステップS3で設定された輝度リニアなカラー変換テーブルを用いて、画像データ変換部407は、14ビットのネガデータから16ビットのポジデータへの変換を行ない、メモリ408に輝度リニアな特性を持つプリスキャン画像データとして記憶される。ここで、輝度リニアな特性を持つプリスキャン画像データとは、A/D変換後のデジタルデータにリニアなポジ画像データのことである。この輝度リニアなポジ画像データは、原画像としてプリスキャンが終わるまで保持されている。次に、カラーテーブル記憶部406には、各フィルム種類に対応したカラー変換テーブルが記憶されている。ここで、輝度リニアな画像データは、どんなフィルムに対しても図8のカラー変換テーブルを用いてネガポジ変換を行うため、カラーバランスがくずれている。そこで、カラーバランスを整えるために画像データ変換部407は、メモリ408に記憶されている輝度リニアなプリスキャン画像データに対して、ステップS2で選択されたフィルム種類に対応したカラー変換テーブルを記憶部406から読み出し、読み出したカラー変換テーブルを用いてメモリ408に記憶されている輝度リニアなポジデータをフィルム種類毎の特性を反映したポジデータにネガからポジに変換した変換する。変換されたポジデータは、メモリ408に記憶される。このようにフィルム種類に対応したカラー変換テーブルを用いることで、フィルム種類の違いによるカラーバランスの違いを吸収することができる。
【0112】
<ステップS5>
スキャナがフィルム種の判断に失敗したり、ユーザが任意のフィルム種に選択し直す場合、ユーザは、図2のGUIを用いてフィルム種の選択をし直す。撮影条件のばらつき、フィルムの現像のばらつきなどにより、バーコードが同じでも、カラーバランスが異なる場合がある。本実施形態では、詳細は説明しないが、そのような場合に備えて、ユーザはカラーバランスを変えて複数種類のテーブルを登録しておくことができる。例えば、フィルム種がCodak Gold 100の場合を例にとると、同一のバーコードに対して、カラーバランスを変えてCodak Gold 100−1、Codak Gold 100−2、Codak Gold 100−3などのように、複数のテーブルをカラーテーブル記憶部406に登録しておく。ユーザは、図2のGUIを用いて任意にテーブルを選択することができる。
【0113】
<ステップS6>
ユーザがフィルム種の選択、つまりテーブルの選択をし直したかどうかを判断する。
【0114】
<ステップS7>
ユーザが選択をし直さなかった場合、輝度リニアなテーブルとすでに自動で選択されているフィルム種類に対応したカラー変換テーブルを合成し、その結果の合成テーブルを画像データ変換部407へセットし、実際に使用する高解像度の画像を得るためのスキャンを行い、画像を取得する。解像度の違い、カラーテーブルの違いを除き、プリスキャンの場合と同一のスキャンが行なわれる。スキャン結果は、メモリ408に転送され、モニタに表示されるか、または、ハードディスクへ記録される。
【0115】
<ステップS8>
ユーザがフィルム種の選択をし直した場合、全てのプリスキャン画像に対して、選択し直したフィルム種に応じた色変換を行う。つまり、ステップS4で記憶された、輝度リニアな原画像データに対し、選択し直したフィルム種のカラーテーブルを適用する。色変換を行った結果は、直ちに不図示のモニタに表示され、ユーザは、テーブルの違いを画像としてリアルタイムで確認できる。次に、図3のブロック図を用いてより具体的に説明を追加する。ユーザが新たに選択し直したカラー変換テーブルは、カラー変換テーブル記憶部406から確認用画像変更部409へ転送される。次に、メモリ408に記憶されているプリスキャン原画像が確認用画像変更部409へ転送され、ユーザが選択し直したテーブルを適用し処理を行う。処理結果は、メモリ408に転送され、モニタに表示される。
【0116】
<ステップS9>
輝度リニアなテーブルとユーザが選択し直したカラー変換テーブルを合成し、その結果の合成テーブルを画像データ変換部407へセットし、実際に使用する高解像度の画像を得るためのスキャンを行い、画像を取得する。解像度の違い、カラー変換テーブルの違いを除き、プリスキャンの場合と同一のスキャンが行なわれる。スキャン結果は、メモリ408に転送され、モニタに表示されるか、または、ハードディスクへ記録される。
【0117】
なお、本実施形態においては、プリスキャン時に原画像を得るために、輝度リニアなテーブルを用いているが、それに限るものではなく、フィルム種に関係ない同一のテーブルであれば良い。例えば、濃度リニアな特性となるテーブルであっても、任意の形状の非線形なテーブルであっても良い。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、プリスキャンの後でも、フィルムの種類を選択し直すことが可能となる。
【0119】
また、原稿フィルムの露出条件を正確に判断して最適なアナログ設定を行なうことで良好な画像を再現することができ、また、フィルム種類によって異なるカラーバランスの特性を取り除き、プレビュー画像による本スキャン画像のシミュレートを簡単にかつ精度よく行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施形態に係る画像読取装置としてのフィルムスキャナのスキャンにおけるフロー図である。
【図2】本発明第1の実施形態に係る画像読取装置としてのフィルムスキャナにおけるフィルム種表示、選択部のGUIを示す図である。
【図3】本発明第1の実施形態に係る画像読取装置としてのフィルムスキャナの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図5】ホストコンピュータとスキャナーの命令および処理の関係を示す図である。
【図6】プリスキャン情報の解析の処理フローを示す図である。
【図7】プリスキャン情報の解析の処理フローを示す図である。
【図8】プリスキャン時にデジタル信号変換テーブル11に設定するテーブルの例を示す図である。
【図9】従来のフィルムスキャナの構成を示すブロック図である。
【図10】フィルム種に対応したカラーテーブルを示す図である。
【符号の説明】
1 光源
2 調光装置
3 原稿
4 原稿給送装置
5 フィルタ部(NDフィルタ,ネガベース除去フィルタ)
6 フィルタ切り替え装置
7 レンズ群
8 CCD
9 アナログ系
10 A/D変換装置
11 デジタル信号変換テーブル
12 テーブル設定装置
13 色補正用変換マトリクス回路
14 マトリクス設定装置
15 スキャン画像用記憶装置
16 CPU
17 入力装置
18 モニター装置
401 光源
402 フィルム
403 レンズ群
404 CCD
405 A/D変換器
406 カラーテーブル記憶部
407 画像データ変換部
408 メモリ
409 確認用画像変更部
Claims (32)
- フィルム原稿を読み取り可能で、少なくともプリスキャンと本スキャンの2回のスキャンを行なう画像読取システムにおいて、
フィルム種別選択手段を有し、少なくともプリスキャン画像データを得た後に、前記フィルム種別選択手段によりフィルム種を選択可能にしたことを特徴とする画像読取システム。 - さらに、プリスキャン画像データを変更するための画像変更手段を有し、プリスキャン画像データを得た後に前記フィルム種別選択手段によりフィルム種を変更した場合、それに合わせて前記画像変更手段によりプリスキャン画像データが変更されることを特徴とする請求項1記載の画像読取システム。
- 前記画像変更手段は、プリスキャン画像データの取得時に得られた原画像データを保持し、前記プリスキャン画像データの取得後に前記フィルム種別選択手段により新たに選択されたフィルム種に対応したカラー変換テーブルを前記原画像データに対して適用することを特徴とする請求項2記載の画像読取システム。
- さらに、画像表示手段を有し、プリスキャン画像データを得た後に前記フィルム種別選択手段によりフィルム種を変更した場合、それに合わせて前記画像変更手段によりプリスキャン画像データが変更され、その結果を前記画像表示手段で確認できることを特徴とする請求項2又は3記載の画像読取システム。
- 前記画像変更手段は、プリスキャン画像データの取得時に使用されたカラー変換テーブルと、プリスキャン画像データの取得後に前記フィルム種別選択手段により新たに選択されたフィルム種に対応したカラー変換テーブルの差分を求める手段と、プリスキャン画像データに求めた差分を加算する手段とを備えて構成されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか記載の画像読取システム。
- フィルム原稿を読み取り可能で、少なくともプリスキャンと本スキャンの2回のスキャンを行なう画像読取システムにおける画像読取用プログラムであって、
プリスキャン画像データを得るためのプリスキャンモジュールと、
本スキャン画像データを得るための本スキャンモジュールと、
フィルム種別選択モジュールとを有し、
少なくとも前記プリスキャン画像データを得た後に、前記フィルム種別選択モジュールにおいて、フィルム種を選択可能にしたことを特徴とする画像読取用プログラム。 - さらに、プリスキャン画像データを変更するための画像変更モジュールを有し、プリスキャン画像データを得た後に前記フィルム種別選択モジュールによりフィルム種を変更した場合、それに合わせて前記画像変更モジュールによりプリスキャン画像データが変更されることを特徴とする請求項6記載の画像読取用プログラム。
- 前記画像変更モジュールは、プリスキャン画像データの取得時に得られた原画像データを保持し、前記プリスキャン画像データの取得後に前記フィルム種別選択モジュールにより新たに選択されたフィルム種に対応したカラー変換テーブルを前記原画像データに対して適用することを特徴とする請求項7記載の画像読取用プログラム。
- さらに、画像表示モジュールを有し、プリスキャン画像データを得た後に前記フィルム種別選択モジュールによりフィルム種を変更した場合、それに合わせて前記画像変更モジュールによりプリスキャン画像データが変更され、その結果を前記画像表示手段で確認できることを特徴とする請求項7又は8記載の画像読取用プログラム。
- 前記画像変更モジュールは、プリスキャン画像データの取得時に使用されたカラー変換テーブルと、プリスキャン画像データの取得後に前記フィルム種別選択モジュールにより新たに選択されたフィルム種に対応したカラー変換テーブルの差分を求めるモジュールと、プリスキャン画像データに求めた差分を加算するモジュールとを備えて構成されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか記載の画像読取用プログラム。
- フィルム原稿を読み取り可能で、少なくともプリスキャンと本スキャンの2回のスキャンを行なう画像読取システムにおいて、
前記フィルム原稿の透過光を読み取って電気信号に変換する光電変換手段と、
前記光電変換手段から出力される電気信号のレベルを調整する調整手段と、
前記調整手段によりレベルを調整された電気信号をデジタルデータに変換するA/D変換手段と、
ルックアップテーブルを用いて前記デジタルデータにテーブル変換処理を施すテーブル変換処理手段と、
前記テーブル変換処理手段によるテーブル変換処理を施され前記A/D変換手段の出力にリニアなプリスキャン画像データから前記フィルム原稿の露出状態を判定し、前記露出状態に応じて本スキャンにおける前記調整手段の調整状態を設定し、前記プリスキャン画像データにデジタル演算を施すことで前記調整状態の設定を反映した表示用画像データを生成する制御手段と、
を有することを特徴とする画像読取システム。 - 前記テーブル変換処理手段は、前記A/D変化手段によるA/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力が得られるようなリニアなルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする請求項11記載の画像読取システム。
- 前記制御手段は、前記リニアなプリスキャン画像データに前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする請求項12記載の画像読取システム。
- 前記制御手段は、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施されたプリスキャン画像データから表示用画像データを生成するための表示画像生成用ルックアップテーブルを作成し、作成したルックアップテーブルに基づいて表示用画像を生成することを特徴とする請求項13記載の画像読取システム。
- 前記制御手段は、前記リニアなルックアップテーブル、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブル及び前記表示画像生成用ルックアップテーブルを合成することで本スキャン用ルックアップテーブルを作成し、作成した前記本スキャン用ルックアップテーブルを用いて前記テーブル変換処理手段に本スキャンデータのテーブル変換処理を行なわせることを特徴とする請求項14記載の画像読取システム。
- 前記制御手段は、前記リニアなプリスキャン画像データに前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする請求項11記載の画像読取システム。
- 前記制御手段は、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施されたプリスキャン画像データから表示用画像データを生成するための表示画像生成用ルックアップテーブルを作成し、作成したルックアップテーブルに基づいて表示用画像を生成することを特徴とする請求項16記載の画像読取システム。
- 前記制御手段では、前記A/D変換手段の出力にリニアなプリスキャン画像データの平均カウント値とデータレンジよりフィルム原稿の露出状態を判定することを特徴とする請求項11記載の画像読取システム。
- 前記制御手段により適正露出と判定された場合には、本スキャンにおける前記調整手段の調整状態をプリスキャンにおける調整状態と同じに設定することを特徴とする請求項11記載の画像読取システム。
- 前記制御手段によりオーバー露出またはアンダー露出と判定された場合には、本スキャンにおける前記調整手段の調整状態をプリスキャンにおける調整状態と異ならせることを特徴とする請求項11記載の画像読取システム。
- 前記制御手段によりオーバー露出またはアンダー露出と判定された場合には、前記調整手段の調整状態の設定を変更した場合の前記A/D変換手段の出力を予測して前記プリスキャン画像にデジタル演算を施すことで表示用画像データを生成することを特徴とする請求項20記載の画像読取システム。
- フィルム原稿を読み取り可能で、前記フィルム原稿の透過光を読み取って電気信号に変換する光電変換手段と、前記光電変換手段から出力される電気信号のレベルを調整する調整手段と、前記調整手段によりレベルを調整された電気信号をデジタルデータに変換するA/D変換手段とを備え、少なくともプリスキャンと本スキャンの2回のスキャンを行なう画像読取システムにおける画像読取用プログラムであって、
ルックアップテーブルを用いて前記デジタルデータにテーブル変換処理を施すテーブル変換処理モジュールと、
前記テーブル変換処理モジュールによるテーブル変換処理を施され前記A/D変換手段の出力にリニアなプリスキャン画像データから前記フィルム原稿の露出状態を判定し、前記露出状態に応じて本スキャンにおける前記調整手段の調整状態を設定する判定モジュールと、
前記プリスキャン画像データにデジタル演算を施すことで前記調整状態の設定を反映した表示用画像データを生成する画像データ生成モジュールと、
を有することを特徴とする画像読取用プログラム。 - 前記テーブル変換処理モジュールは、前記A/D変化手段によるA/D変換後のデジタルデータに対してリニアな出力が得られるようなリニアなルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする請求項22記載の画像読取用プログラム。
- 前記テーブル変換処理モジュールは、前記リニアなプリスキャン画像データに前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする請求項23記載の画像読取用プログラム。
- 前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施されたプリスキャン画像データから表示用画像データを生成するための表示画像生成用ルックアップテーブルを作成するルックアップテーブル作成モジュールを有し、前記画像データ生成モジュールは、前記ルックアップテーブル作成モジュールで作成されたルックアップテーブルに基づいて表示用画像を生成することを特徴とする請求項24記載の画像読取用プログラム。
- 前記ルックアップテーブル作成モジュールは、前記リニアなルックアップテーブル、前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブル及び前記表示画像生成用ルックアップテーブルを合成することで本スキャン用ルックアップテーブルを作成し、前記テーブル変換処理モジュールは、前記本スキャン用ルックアップテーブルを用いて本スキャンデータのテーブル変換処理を行なうことを特徴とする請求項25記載の画像読取用プログラム。
- 前記テーブル変換処理モジュールは、前記リニアなプリスキャン画像データに前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施すことを特徴とする請求項22記載の画像読取用プログラム。
- 前記フィルム原稿の種類に対応したルックアップテーブルを用いたテーブル変換処理を施されたプリスキャン画像データから表示用画像データを生成するための表示画像生成用ルックアップテーブルを作成するルックアップテーブル作成モジュールを有し、前記画像データ生成モジュールは、前記ルックアップテーブル作成モジュールで作成されたルックアップテーブルに基づいて表示用画像を生成することを特徴とする請求項27記載の画像読取用プログラム。
- 前記判定モジュールでは、前記A/D変換手段の出力にリニアなプリスキャン画像データの平均カウント値とデータレンジよりフィルム原稿の露出状態を判定することを特徴とする請求項22記載の画像読取用プログラム。
- 前記判定モジュールにより適正露出と判定された場合には、本スキャンにおける前記調整手段の調整状態をプリスキャンにおける調整状態と同じに設定することを特徴とする請求項22記載の画像読取用プログラム。
- 前記判定モジュールによりオーバー露出またはアンダー露出と判定された場合には、本スキャンにおける前記調整手段の調整状態をプリスキャンにおける調整状態と異ならせることを特徴とする請求項22記載の画像読取用プログラム。
- 前記判定モジュールによりオーバー露出またはアンダー露出と判定された場合には、前記画像データ生成モジュールは、前記調整手段の調整状態の設定を変更した場合の前記A/D変換手段の出力を予測して前記プリスキャン画像にデジタル演算を施すことで表示用画像データを生成することを特徴とする請求項31記載の画像読取用プログラム。
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