JP2629101B2 - ネガカラーフィルムの色分解方法および装置 - Google Patents

ネガカラーフィルムの色分解方法および装置

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JP2629101B2
JP2629101B2 JP3309742A JP30974291A JP2629101B2 JP 2629101 B2 JP2629101 B2 JP 2629101B2 JP 3309742 A JP3309742 A JP 3309742A JP 30974291 A JP30974291 A JP 30974291A JP 2629101 B2 JP2629101 B2 JP 2629101B2
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/11Scanning of colour motion picture films, e.g. for telecine

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  • Color Television Image Signal Generators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主に、カラー原稿を
色分解する製版用カラースキャナ等の画像処理装置に係
わるもので、特に、カラー原稿がネガカラーフィルムで
ある場合に、このネガカラーフイルムを直接色分解する
方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来における製版用カラースキャナは、
カラー原稿として主にポジカラーフィルムや写真を用い
るようにしており、このカラー原稿を色分解したのち、
階調変換や色演算を行い、その演算結果に基づいて網点
画像を形成するようにしている。このように、従来にお
ける製版用カラースキャナにおいては、カラー原稿とし
て一般的にはネガカラーフィルムを用いていない。これ
は以下のような理由による。
【0003】ネガカラーフィルムは、ポジカラーフィル
ムに比べ、フィルム自体のダイナミックレンジが広いた
め、フィルムの種類、光源の種類あるいは露光条件とい
った撮影条件により、フィルム上の濃度の分布域が大き
く異なる場合が多い。このように、ネガカラーフィルム
ではフィルム上に撮影条件の差が大きく反映されるた
め、従来の製版用カラースキャナによってネガカラーフ
ィルムから直接網点画像を得ようとする場合は、ポジカ
ラーフィルムを用いた場合に比べ、オペレータが原稿ご
とに複雑且つ微妙なマニュアル調整を行わなければ、前
記撮影条件の差を原因とする濃度分布のバラツキをカバ
ーすることができなかった。すなわち、カラー原稿とし
てネガカラーフィルムを用いて色分解を含む画像処理を
行うと、ポジカラーフィルムを用いる場合に比べ、適正
な網点画像を得るための作業がきわめて煩雑で困難にな
るという問題が生じる。
【0004】以上のような理由により、従来において
は、ネガカラーフィルムを用いて画像処理を行う場合に
は、一旦このネガカラーフィルムのカラープリントを作
成し、このカラープリントをカラー原稿とするのが一般
的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の方法でネガカラーフィルムから網点画像
を得る場合、カラープリントの作成という、ポジカラー
フィルムを用いる場合には必要のない工程が必要であ
り、作業効率を向上させる上で問題があった。
【0006】また、カラープリントはネガカラーフィル
ムに比べて濃度レンジが狭いため、カラープリント上に
ネガカラーフィルム上の全濃度域をそのまま再現するこ
とは事実上困難であるという問題もある。すなわち、カ
ラープリント上においては最明部もしくは最暗部の階調
が犠牲にされ、ネガカラーフィルム上に存在していた濃
度に関する情報が損失を受けているのが一般的であり、
このようなカラープリントから色分解を行うと、ネガカ
ラーフィルムを直接色分解した画像処理を行う場合に比
べ、網点画像の質が低下するという問題がある。
【0007】この発明は上記のような事情に鑑みなされ
たものであって、ポジカラーフィルムを用いる場合と比
べて工程数を増やすことなく且つポジカラーフィルムを
用いた場合と同程度の簡易な作業でネガカラーフィルム
を直接色分解する方法を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明によるネガカラ
ーフィルムの色分解方法は、上記目的を達成するため
に、複数の撮影条件で撮影することにより得た基準白部
および/または基準黒部を有する複数の基準ネガカラー
フィルムに対応する前記複数の撮影条件の中から、処理
対象ネガカラーフィルムの撮影条件に対応する撮影条件
を判別する工程と、前記処理対象ネガカラーフィルムの
色成分別のネガ画像データを求める工程と、前記の判別
した撮影条件で撮影した基準ネガカラーフィルムの前記
基準白部および/または基準黒部の色成分別の基準ネガ
画像データに基づいて、前記処理対象ネガカラーフィル
ムの色成分別のネガ画像データを、ポジ濃度に換算した
ポジ換算画像データに変換する工程とを含む。
【0009】また、この発明によるネガカラーフィルム
の色分解装置は、複数の撮影条件で撮影することにより
得た基準白部および/または基準黒部を有する複数の基
準ネガカラーフィルムの、前記基準白部および/または
基準黒部の色成分別の基準ネガ画像データを、前記複数
の撮影条件に対応させて記憶する記憶手段と、処理対象
ネガカラーフィルムを走査して色成分別のネガ画像デー
タを読み取る読取手段と、前記処理対象ネガカラーフィ
ルムの撮影条件を入力する入力手段と、前記記憶手段に
記憶された基準ネガ画像データに対応する複数の撮影条
件の中から、前記入力手段により入力された処理対象ネ
ガカラーフィルムの撮影条件に対応する撮影条件を選別
する選別手段と、選別した撮影条件に対応する基準ネガ
画像データに基づいて決定された特性であって、前記処
理対象ネガカラーフィルムの色成分別のネガ画像データ
をポジ濃度に換算したポジ換算画像データに変換するネ
ガ−ポジ変換特性が設定される変換手段とを備える。
【0010】
【作用】発明によるネガカラーフィルムの色分解方法に
よると、処理対象ネガカラーフィルムを直接色分解する
ことによって得られるネガ画像データが、基準ネガカラ
ーフィルムの基準ネガ画像データに基づいて、ポジ濃度
に換算したポジ換算画像データに変換される。前記基準
ネガカラーフィルムは処理対象ネガカラーフィルムの撮
影条件に対応した撮影条件で撮影されたネガカラーフィ
ルムであるので、前記ポジ換算画像データは、処理対象
ネガカラーフィルムの撮影条件による濃度分布のバラツ
キを補正された画像データとなる。
【0011】また、発明によるネガカラーフィルムの色
分解装置によると、入力手段により入力された撮影条件
と合致する基準ネガ画像データが、記憶手段から読み出
される。また、処理対象ネガカラーフィルムから読み取
られた色成分別のネガ画像データが、読み出された基準
ネガ画像データに基づいて決定されるネガ−ポジ変換特
性にしたがってポジ換算画像データに変換される。
【0012】
【実施例】図1は、この発明によるネガカラーフィルム
の色分解装置を含む製版用スキャナの概略構成を示して
いる。
【0013】この製版用カラースキャナは、入力シリン
ダ1に貼り付けたネガカラーフィルムFの画像データに
基づいて、出力シリンダ2に貼り付けた感光材Eに色成
分別の網点画像を形成するものである。すなわち、この
製版用スキャナはネガカラーフィルムFを、直接色分解
するカラー原稿として用いることができる。この図1の
製版用カラースキャナは、前記入力シリンダ1および出
力シリンダ2に加え、走査読取ヘッド3、画像処理装置
4、走査記録ヘッド5および階調変換画像表示装置6を
備えている。発明によるネガカラーフィルムの色分解方
法は、走査読取ヘッド3および画像処理装置4において
採用される。
【0014】走査読取ヘッド3は、ネガ,ポジに拘らず
カラー原稿の画像を画素ごとに読み取る公知の走査読取
ヘッドである。すなわち、走査読取ヘッド3はネガカラ
ーフィルムF上を走査し、色成分B,G,Rごとのアナ
ログ濃度信号を得る。このアナログ濃度信号は画像処理
装置4に送出される。
【0015】画像処理装置4は、情報処理装置41、A
/D変換器42、切換回路43、第1のフレームメモリ
44、第1のルックアップテーブル45、第2のルック
アップテーブル46および色演算回路47を備えてい
る。A/D変換器42〜第2のルックアップテーブル4
6は色成分ごとに設けられている。
【0016】情報処理装置41は、CPU41A、この
CPU41Aに接続されたコンソール41Bおよびメモ
リ41Cを備えている。また、CPU41Aはフロッピ
ーディスク等の外部記憶装置7にも接続されている。
【0017】A/D変換器42は、前記走査読取ヘッド
3から送出されたアナログ濃度信号をディジタル画像信
号(以下、ネガ画像データという)に変換する。
【0018】切換回路43は、プリスキャンと本スキャ
ンを切り換える回路で、プリスキャンを選択した場合に
は、前記A/D変換器42を第1のフレームメモリ44
に接続し、本スキャンを選択した場合は、前記A/D変
換器42を第1のルックアップテーブル45に接続す
る。この切換回路43は、プリスキャン側に設定された
場合は、入力した各画素ごとのネガ画像データの一部を
間引きして第1のフレームメモリ44に与える。また、
切換回路43は、本スキャン側に設定された場合は、入
力した各画素のネガ画像データを全て第1のルックアッ
プテーブル45に与える。
【0019】第1のフレームメモリ44は、前記A/D
変換器42が出力するネガ画像データを記憶する。この
第1のフレームメモリ44に格納されたネガ画像データ
は、後述する第1のルックアップテーブル45に送られ
るとともに、必要に応じて前記情報処理装置41に送る
こともできる。
【0020】第1のルックアップテーブル45は、前記
A/D変換器42からネガ画像データを入力し、このネ
ガ画像データを所定のネガ−ポジ変換特性にしたがって
ポジ濃度に換算したポジ換算画像データに変換する。こ
の第1のルックアップテーブル45のネガ−ポジ変換特
性は前記情報処理装置装置41により設定されるが、そ
の詳細については後述する画像処理方法において説明す
る。
【0021】第2のルックアップテーブル46には、前
記第1のルックアップテーブル45から出力された色成
分ごとのポジ換算画像データを階調変換して出力画像デ
ータを得るための特性が設定されている。このルックア
ップテーブル46に設定される階調変換特性は、たとえ
ば本出願人による特開平2−157758号公報,特開
昭63−42575号公報に開示されるような公知の方
法で導かれるもので、前記情報処理装置41により調整
することができる。
【0022】色演算回路47は、第2のルックアップテ
ーブル46において階調変換された出力画像データを、
B,G,R色成分によるデータからY,M,C,K色成
分によるデータに変換する。
【0023】走査記録ヘッド5は、前記画像処理装置4
の出力すなわち色演算回路47の出力であるY,M,
C,K色成分による出力画像データを網点信号に変換す
るドットジェネレータ(不図示)を内蔵しており、この
網点信号に基づいて、前記出力シリンダ2の上に貼り付
けられた感光材Eに網点画像を露光記録する。
【0024】階調変換画像表示装置6は、第2のフレー
ムメモリ61、信号変換回路62、D/A変換器63お
よびカラーモニタ64を備えている。第2のフレームメ
モリ61は、画像処理装置4から送られてきた前記Y,
M,C,Kの出力画像データを記憶する。この第2のフ
レームメモリ61に格納された前記出力画像データを必
要に応じて呼び出し、信号変換回路62においてB,
G,R色成分に変換した後、D/A変換器63によりア
ナログ信号に変換することで、階調変換後の画像をカラ
ーモニタ64に表示することができる。
【0025】図1に示す製版用カラースキャナを構成す
る各部位の機能の概略は以上のようなものである。次
に、図2〜図4に示すフローチャートを参照しながら、
前記図1の製版用カラースキャナにおいて実施するネガ
カラーフィルムをカラー原稿とする場合の画像処理方法
を、主にこの画像処理方法の中で行う色分解方法を中心
に説明する。
【0026】この方法では、処理対象となるネガカラー
フィルムの画像処理を行う前に、図2に示すステップS
1〜S3において、前記情報処理装置41のメモリ41
Cまたは外部記憶装置7に、複数のそれぞれ異なる撮影
条件で撮影した基準ネガカラーフィルムの画像データを
記憶させる。
【0027】まず、ステップS1では、複数の基準ネガ
カラーフィルムを作成する。これらの基準ネガカラーフ
ィルムは、白基準板および黒基準板を含むシーンをそれ
ぞれ異なる撮影条件で撮影したものである。この実施例
では、前記撮影条件を、撮影に用いたフィルムの種類、
撮影時の光源および露光条件の組み合わせにより設定し
ている。たとえば、2種類のフィルムと、2種類の光源
および2通りの露光条件を組み合わせることにより、8
通りの撮影条件を設定することができる。
【0028】次に、ステップS2で、ステップS1にお
いて撮影した各基準ネガカラーフィルムにおける前記白
基準板および黒基準板が写った部分、すなわち基準ネガ
カラーフィルム上における基準白部および基準黒部の画
像データ(以下、基準ネガ画像データという。)を求め
る。また、前記基準白部および基準黒部の基準ネガ画像
データのレベルが所定の値になるように、前記走査読取
ヘッド3の調整部を調整する。前記基準ネガ画像データ
は、前記基準ネガカラーフィルムを図1の製版用カラー
スキャナの入力シリンダ1に装着し、この状態で前記走
査読取ヘッド3を走査させることによって、前記画像処
理装置4におけるA/D変換器42の出力として求めら
れる。この基準ネガ画像データは、一つの基準ネガカラ
ーフィルムについて複数回収集した上でその平均値を採
用するなどして、精度の高いデータとすることが好まし
い。
【0029】次に、ステップS3で、ステップS2にお
いて求めた各基準ネガ画像データを、それぞれの基準ネ
ガ画像データを提供した基準ネガカラーフィルムの撮影
条件とともに、前記情報処理装置41のメモリ41Cま
たは外部記憶装置7に記憶させる。表1は、2種類のフ
ィルムとしてフィルムA,Bを用い、2種類の光源とし
て外光と蛍光灯を採用し、且つ2通りの露光条件として
適正露光と露光が不足しているアンダー露光とを採用し
た場合に設定される8通りの撮影条件に対応する、色成
分ごとの基準ネガ画像データを示している。
【0030】
【表1】
【0031】この表1において、WB ,WG ,WR は、
それぞれ白基準板の写った部分、すなわち基準白部の色
成分B,G,Rごとの基準ネガ画像データを示してい
る。また、BB ,BG ,BR は、それぞれ黒基準板の写
った部分、すなわち基準黒部の色成分B,G,Rごとの
基準ネガ画像データを示している。この実施例では、各
基準ネガ画像データは12ビットのディジタル信号で得
られるものとし、その結果、この表1に示される各基準
ネガ画像データは、212−1=4095をフルスケール
とする階調で表わされている。なお、このステップS3
では、前記ステップS2において調整した走査読取ヘッ
ド3の調整部の調整値も前記外部記憶装置7等に記憶さ
せる。
【0032】上述したようなステップS1〜3により、
異なる撮影条件で撮影されたネガカラーフィルムの基準
白部と基準黒部の基準ネガ画像データがメモリ41Cま
たは外部記憶装置7に記憶される。なお、前記基準ネガ
画像データは、前述したように、処理対象となるネガカ
ラーフィルムの画像処理を行う製版用カラースキャナに
より求めることが好ましいが、この発明では、前記基準
ネガ画像データを他の装置により求めることを否定する
ものではない。以上のようにして、メモリ41Cまたは
外部記憶装置7に、表1に示すような基準ネガ画像デー
タが記憶された状態で、図3および図4に示すステップ
S11以下のルーチンを実行することにより、処理対象
ネガカラーフィルムを直接色分解して得られる画像デー
タに基づいて、感光材E上に網点画像を形成することが
できる。
【0033】ステップS11では、処理対象ネガカラー
フィルムFを、図1の製版用カラースキャナの入力シリ
ンダ1に貼り付ける。
【0034】次に、ステップS12で、処理対象ネガカ
ラーフィルムFの撮影条件、すなわち、フィルムFの種
類、フィルムFに撮影したときの光源および露光条件
を、コンソール41Bを介してCPU41Aに入力す
る。この実施例では、前記表1に示す8つの撮影条件の
うちのいずれかをCPU41Aに入力する。
【0035】ステップS13では、CPU41Aが、前
記メモリ41Cまたは外部記憶装置7に記憶した撮影条
件から、CPU41Aに入力された撮影条件と一致する
撮影条件を選別し、この選別した撮影条件の基準ネガ画
像データを読み出す。たとえば、CPU41Aに入力さ
れた撮影条件が、フィルムの種類=「A」、光源=「外
光」、露光条件=「アンダー露光」であった場合は、前
記表1に示す基準白部の基準ネガ画像データWB =20
23、WG =2562、WR =3317および基準黒部
の基準ネガ画像データBB =2756、BG =315
4、BR =3787が、前記メモリ41Cまたは外部記
憶装置7から読み出される。
【0036】ステップS14では、CPU41Aが、メ
モリ41Cまたは外部記憶装置7から読み出した基準ネ
ガ画像データを下記に示す数1の換算式に代入し、その
データを、前記入力シリンダ1に貼り付けた処理対象ネ
ガカラーフィルムFのネガ画像データをポジ換算画像デ
ータに換算するネガ−ポジ変換特性として算出する。
【0037】
【数1】
【0038】以下に、このネガ−ポジ変換特性について
詳述する。
【0039】前記数1の式は数2の式から導かれるもの
で、入力した処理対象ネガカラーフィルムFのネガ画像
データDnXを、ポジ濃度に換算したポジ換算画像データ
DpX(X =B,G またはR )に変換する変換式である。
【0040】
【数2】
【0041】これら数1および数2の式において、WX
は前記メモリ41Cまたは外部記憶装置7に記憶された
基準白部の基準ネガ画像データ、BX は同じく基準黒部
の基準ネガ画像データである。ポジ換算画像データDpX
の場合と同様、これらの基準ネガ画像データWX ,BX
において、X は色成分、すなわちB,G またはR を表して
いる。さらに、数1および数2の式を構成する数値
「2.0」および「0.1」は、数1の式で算出される
ポジ換算画像データDpXにおいて、基準黒部および基準
白部のポジ換算画像データとなるものである。
【0042】これら基準黒部および基準白部のポジ換算
画像データは、一般的な方法で計測することができる黒
基準板および白基準板の濃度を参考に定める。前記数1
および数2の式における基準黒部および基準白部のポジ
換算画像データ「2.0/0.1」は、それぞれ反射濃
度計で計測した黒基準板の濃度「2.02]および白基
準板の濃度「0.07」に準じて定めている。以上から
も明らかなように、前記基準黒部および基準白部のポジ
換算画像データは必ずしも「2.0/0.1」に特定さ
れるものではない。但し、これら基準黒部および基準白
部のポジ換算画像データは原稿ごとに設定するものでは
ないので、その設定作業がオペレータの作業を煩雑にす
ることはない。
【0043】ステップS15では、前記走査読取ヘッド
3の調整部の調整値を、前記基準ネガ画像データを求め
た時の調整値に設定する。前記調整値は外部記憶装置7
等から読み出して確認することができる。
【0044】既述のようにしてネガ画像データDnXをポ
ジ換算画像データDpXに変換するネガ−ポジ変換特性を
算出した後、ステップS16で、網点画像を形成する前
のプリスキャンを行う。すなわち、前記切換回路43を
プリスキャンに設定した後で走査読取ヘッド3を作動さ
せる。走査読取ヘッド3は、読み取った色成分B,G,
R別のアナログ濃度信号を画像処理装置4に与える。前
記アナログ濃度信号は、A/D変換器42でディジタル
信号であるネガ画像データに変換された後、第1のフレ
ームメモリ44に格納される。
【0045】ステップS17では、上記ステップS14
で求めたネガ−ポジ変換特性を第1のルックアップテー
ブル45に設定する。なお、このステップS17に上記
ステップS14を統合してもよい。
【0046】次に、ステップS18で、前記第1のフレ
ームメモリ44に格納したネガ画像データを読み出し、
第1のルックアップテーブル45に与える。第1のルッ
クアップテーブル45は、前記ネガ−ポジ変換特性によ
りネガ画像データDnXをポジ換算画像データDpXに変換
し、第2のルックアップテーブル46に送出する。
【0047】ステップS19で、第2のルックアップテ
ーブル46は、前記ポジ換算画像データDpXを階調変換
することによって出力画像データを求め、この出力画像
データを色演算回路47に与える。ここでの階調変換
は、予め設定されている標準の階調変換特性にしたがっ
て行われる。色演算回路47は、前記出力画像データを
Y,M,C,K色成分に変換して第2のフレームメモリ
61に送出する。第2のフレームメモリ61は、色演算
回路47を介して送られてきた前記出力画像データを記
憶する。
【0048】ステップS20では、第2のフレームメモ
リ61に記憶された出力画像データを読み出し、この出
力画像データによる出力画像をカラーモニタ64上に表
示する。
【0049】ステップS21では、カラーモニタ64に
表示された出力画像を見て、ネガ−ポジ変換特性を調整
する必要があるか否かを判定する。調整の必要がある場
合は、前記ステップS17に戻り、カラーモニタ64を
見ながらコンソール41Bを操作することにより、第1
のルックアップテーブル45に設定されているネガ−ポ
ジ変換特性の調整を行う。カラーモニタ64に表示され
た出力画像を見た結果、ネガ−ポジ変換特性の調整が完
了したと判定した場合は図4のステップS22に進む。
【0050】ステップS22では、色分解条件を設定す
る。ここでは、色分解条件の1つとして、第1のルック
アップテーブル45にて変済みのポジ換算画像データ
DpXに基づいて、情報処理装置41において階調変換特
性を自動的に算出し、この階調変換特性を第2のルック
アップテーブル46に設定する。なお、この階調変換特
性の算出手順については、本出願人による特開昭63−
42575号公報に開示されており、ここではその説明
は省略する。
【0051】ステップS23においては、上記の階調変
換特性にしたがってポジ換算画像データDpXを階調変換
する。この階調変換された画像データは、色演算回路4
7にて色変換された後、第2のフレームメモリ61に記
憶される。
【0052】ステップS24では、第2のフレームメモ
リ61から画像データを読み出し、カラーモニタ64に
出力画像を表示する。
【0053】ステップS25では、カラーモニタ64に
表示された出力画像を見て、階調変換特性を調整する必
要があるか否かを判定する。調整の必要がある場合は、
前記ステップS22に戻り、カラーモニタ64を見なが
らコンソール41Bあるいはスキャナ本体の設定部を操
作することにより、第2のルックアップテーブル46の
階調変換特性の調整を行う。カラーモニタ64の出力画
像を見た結果、階調特性の調整が完了したと判定した場
合はステップS26に進む。
【0054】ステップS26では、前記切換回路43を
本スキャンに設定してから、走査読取ヘッド3を作動さ
せて本スキャンを行う。この本スキャンは以下のように
して行われる。まず、走査読取ヘッド3が読み取ったア
ナログ濃度信号は、A/D変換器42においてネガ画像
データに変換された後、第1のルックアップテーブル4
5に与えられる。第1のルックアップテーブル45は、
既に設定および調整されたネガ−ポジ変換特性により、
前記ネガ画像データをポジ換算画像データに換算し、こ
のポジ換算画像データを第2のルックアップテーブル4
6に与える。第2のルックアップテーブル46は既に調
整された階調変換特性にしたがって出力画像データを求
め、この出力画像データを色演算回路47に送出する。
色演算回路47は、B,G,R色成分の出力画像データ
をY,M,C,K色成分の出力画像データに変換し、こ
の変換した出力画像データを走査記録ヘッド5に送出す
る。走査記録ヘッド5は出力画像データを網点信号に変
換し、この網点信号に基づいて、前記出力シリンダ2に
貼り付けられた感光材Eに各色成分ごとの網点画像を形
成する。
【0055】以上のように、上記画像処理方法では、処
理対象ネガカラーフィルムと同じ撮影条件で撮影した基
準ネガカラーフィルムから得られる基準ネガ画像データ
に基づいて、前記処理対象ネガカラーフィルムを直接色
分解して得られたネガ画像データをポジ換算画像データ
に換算するようにしている。したがって、フィルムの種
類、光源の種類あるいは露光条件等の撮影条件によるネ
ガカラーフィルムの濃度分布のバラツキは、ネガ画像デ
ータからポジ換算画像データに換算される過程でほぼ解
消される。この画像処理方法では、前記のようなポジ換
算画像データを第2ルックアップテーブル46に入力
して階調変換特性の調整を行うようにしているため、ス
キャナ本体の設定部を操作して行う調整項目の調整幅
が、ネガ画像データをそのまま第2のルックアップテー
ブル46に入力して階調変換を行う場合に比べ遥かに小
さくてよい。つまり、この画像処理方法によると、プリ
スキャン時のスキャナ本体の設定部での調整は、ポジカ
ラーフィルムの画像処理方法の場合とほぼ同程度でよ
い。
【0056】すなわち、上記実施例の画像処理方法によ
ると、ネガ画像データを入力データとして階調変換を行
うようにしている場合に比べ容易に階調変換特性の調整
を行うことができ、調整時間を含む作業時間の短縮を図
ることができる。また、オペレータの判断による作業の
比率が小さくなるから、網点画像の品質すなわち複製画
の品質のバラツキを小さくすることができる。
【0057】なお、上記実施例では、基準ネガカラーフ
ィルムの撮影条件を、「2種類のフィルム(A,
B)」、「2種類の光源(外光,蛍光灯)」および「2
種類の露光条件(適正露光,アンダー露光)」により特
定される8つの撮影条件としたが、フィルムの種類を3
種類以上としたり、外光をさらに晴天と曇天に分離した
り、露光条件のアンダーの程度を2段階以上に細分化す
るなどして撮影条件の数を増加させてもよい。もちろ
ん、「フィルム」、「光源」、「露光条件」以外の条件
を撮影条件としてもよい。
【0058】また、上記実施例では、ステップS12に
おいて、処理対象ネガカラーフィルムの撮影条件を、コ
ンソール41Bを介してCPU41Aに入力するように
し、ステップS13で入力された撮影条件と一致する撮
影条件をメモリ41Cあるいは外部記憶装置7から読み
出すようにしている。しかしながら、入力シリンダ1に
貼り付けられた処理対象ネガカラーフィルムFの撮影条
件を自動的に収集し、この収集した撮影条件と合致する
撮影条件をメモリ41C等から検索し、この検索した撮
影条件に対応する基準ネガ画像データに基づいて、前記
第1のルックアップテーブル45にネガ画像データとポ
ジ換算画像データのネガ−ポジ変換特性を設定するよう
にしてもよい。この場合、たとえば、処理対象ネガカラ
ーフィルムをプリスキャンした際に得られるネガ画像デ
ータの傾向が所定撮影条件の基準ネガ画像データの傾向
と所定の誤差範囲内で合致したときに、この合致した所
定撮影条件に対応する基準ネガ画像データに基づいて、
前記ネガ−ポジ変換特性を設定することができる。ま
た、前記撮影条件のうち、フィルムの種類は、この処理
対象ネガカラーフィルムに付された記号等を読み取るこ
とにより判別するようにしてもよい。
【0059】さらに、上記実施例では、第1のルックア
ップテーブル45に、ネガ画像データをポジ換算画像デ
ータに変換するネガ−ポジ変換特性を設定し、第2のル
ックアップテーブル46においてポジ換算画像データを
出力画像データに変換する階調変換特性を設定するよう
にしているが、前記ネガ−ポジ変換特性と階調変換特性
とを一つのルックアップテーブルに設定するようにして
いてもよい。
【0060】さらに、上記実施例では、基準白部および
基準黒部の両方の基準ネガ画像データに基づいてネガ−
ポジ変換特性を設定するようにしているが、基準白部ま
たは基準黒部のいずれか一方のみに基づいてネガ−ポジ
変換特性を設定するようにしていてもよい。この場合、
例えば前記数1の式における基準黒部の基準ネガ画像デ
ータBX を「2.0」等の数値に固定するか、あるいは
基準白部の基準ネガ画像データWX を「0.1」等の数
値に固定すればよい。
【0061】
【発明の効果】以上のように、この発明のネガカラーフ
ィルムの色分解方法および装置によると、処理対象ネガ
カラーフィルムを直接色分解して得たネガ画像データを
用いることができるから、ネガカラーフィルムの画像処
理工程からカラープリントを作成する工程を省くことが
できる。すなわち、製版作業の効率を向上させることが
できる。また、ネガカラーフィルムを直接色分解して得
たネガ画像データを用いることができるから、ネガカラ
ーフィルムが持っている濃度の情報に損失を与えること
なく色分解を行うことができる。また、処理対象ネガカ
ラーフィルムの撮影条件による濃度分布のバラツキを補
正したポジ換算画像データを得ることができるから、こ
のポジ換算画像データを階調変換の入力データとするこ
とにより、オペレータによる階調変換特性の調整をポジ
カラーフィルムを用いた場合とほぼ同程度に簡易化する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明によるネガカラーフィルムの色分解方法を
実施する製版用カラースキャナの概略構成図である。
【図2】基準ネガ画像データを求める手順を示すフロー
チャート図である。
【図3】画像処理方法を示すフローチャート図である。
【図4】画像処理方法を示すフローチャート図である。
【符号の説明】
1 入力シリンダ 3 走査読取ヘッド 41A CPU 41B コンソール 41C メモリ 44 第1のフレームメモリ 45 第1のルックアップテーブル 7 外部記憶装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−29864(JP,A) 特開 平2−12244(JP,A) 特公 平2−34509(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の撮影条件で撮影することにより得
    た基準白部および/または基準黒部を有する複数の基準
    ネガカラーフィルムに対応する前記複数の撮影条件の中
    から、処理対象ネガカラーフィルムの撮影条件に対応す
    る撮影条件を判別する工程と、 前記処理対象ネガカラーフィルムの色成分別のネガ画像
    データを求める工程と、 前記の判別した撮影条件で撮影した基準ネガカラーフィ
    ルムの前記基準白部および/または基準黒部の色成分別
    の基準ネガ画像データに基づいて、前記処理対象ネガカ
    ラーフィルムの色成分別のネガ画像データを、ポジ濃度
    に換算したポジ換算画像データに変換する工程と、を含
    むことを特徴とするネガカラーフィルムの色分解方法。
  2. 【請求項2】 複数の撮影条件で撮影することにより得
    た基準白部および/または基準黒部を有する複数の基準
    ネガカラーフィルムの、前記基準白部および/または基
    準黒部の色成分別の基準ネガ画像データを、前記複数の
    撮影条件に対応させて記憶する記憶手段と、 処理対象ネガカラーフィルムを走査して色成分別のネガ
    画像データを読み取る読取手段と、 前記処理対象ネガカラーフィルムの撮影条件を入力する
    入力手段と、 前記記憶手段に記憶された基準ネガ画像データに対応す
    る複数の撮影条件の中から、前記入力手段により入力さ
    れた処理対象ネガカラーフィルムの撮影条件に対応する
    撮影条件を選別する選別手段と、 選別した撮影条件に対応する基準ネガ画像データに基づ
    いて決定された特性であって、前記処理対象ネガカラー
    フィルムの色成分別のネガ画像データをポジ濃度に換算
    したポジ換算画像データに変換するネガ−ポジ変換特性
    が設定される変換手段と、を備えることを特徴とするネ
    ガカラーフィルムの色分解装置。
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