JP2004006604A - 湿式処理により製造されたパワーモジュール用部材およびその湿式処理方法並びに湿式処理装置 - Google Patents

湿式処理により製造されたパワーモジュール用部材およびその湿式処理方法並びに湿式処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】一体型接合部材を湿式処理する際に必要であった、ラミネート被膜あるいはレジスト膜の手直し工程を不要とする、一体型接合部材への回路パターンの形成方法を提供する。
【解決手段】一体型接合部材10におけるセラミック基板12の外周縁部が露出するように、セラミック基板12の一部に回路形成用金属板13を接合した後、一体型接合部材10の回路形成用金属基板13が露出する窓部22を有するマスキング材20を前記一体型接合部材10へ被せて処理装置30へ設置し、さらに前記一体型接合部材10をベース板11側より適宜な圧力で押圧して、マスキング部材における窓部の周囲の部分23と、セラミック接合部材14に露出したセラミック基板の露出面16とが接した面を液体が通過できない状態とした後、噴射筒35より湿式処理用の処理液33を噴射して回路形成用金属基板13に接触させる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回路形成用金属板とセラミック基板とを接合した金属セラミックス接合部材、更には前記回路形成用金属板された面と反対側の面をベース部材に接合したセラミック基板であるベース一体型の金属セラミックス接合部材(以下、一体型接合部材と記載する。)への回路パターンの形成方法、マスキング部材、および回路パターンを形成するための湿式処理装置等に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の基板上に設けられた導電性の金属膜へ回路パターンを形成する方法として、エッチング処理またはメッキ処理等の湿式処理法が多く用いられている。 この金属膜への湿式処理法において、処理を所望しない箇所には、予めラミネート被覆あるいはスクリーン印刷によりレジスト膜等を設け、エッチング液またはメッキ液等の処理液が金属膜と接触するのを回避させている。(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
特開昭63−65653号公報 (第3頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
基板上に設けられた回路パターンへ大電流を流したいという要請に応えるため、セラミック基板上へ回路形成用金属板を接合した、金属セラミックス接合部材や、前記回路形成用金属板された面と反対側の面をベース部材に接合したセラミック基板である、ベース一体型接合部材等が開発されたが、前記一体型接合部材の回路形成用金属板へ、従来の方法により回路パターンを形成し、従来の回路パターンの処理装置を用いると、以下のような問題点があることが明らかとなった。
【0005】
上述したように前記一体型接合部材にはベース部材が接合されているが、このベース部材には熱伝導性や機械的強度が求められるため、アルミニウム、銅等の金属およびこれら金属とセラミックスとの複合材料が好個に用いられる。このベース部材が、前記湿式処理法に用られる処理液に接触して、所望されない湿式処理を受けるのを回避するため、予め、一体型接合部材全体へラミネート被覆またはレジスト塗布をおこない、湿式処理を実施する部分のみラミネートまたはレジストを除去した後、処理液に浸せきまたはシャワーする方法等で湿式処理がおこなわれる。
【0006】
しかし、一体型接合部材は、これを構成する回路形成用金属板、セラミック基板とも相当な厚み(例えば、回路形成用金属板は300〜500μm程度、セラミック基板は200〜800μm程度)を有している。このため、一体型接合部材全体への、前記ラミネート被覆やレジスト塗布の際、平坦部分は問題ないが、ベース部材よりセラミック基板への立ち上がり部分等においては、ラミネート被覆やレジスト膜が立ち上がり部分の段差に追従できず、一体型接合部材とラミネート被覆やレジスト膜との間に隙間が発生することがある。
【0007】
この隙間が発生した状態で、一体型接合部材に施されたラミネート被覆やレジスト膜を所望の回路パターンにより除去し、さらに湿式処理を実施すると、前記ラミネート被覆あるいはレジスト膜の除去部分より隙間へと処理液が通過して侵入し、ベース部材が所望されない処理を受ける可能性がある。さらにはベース部材の側面へレジスト皮膜を設けることは、通常のラミネートやスクリーン印刷による形成方法では困難である。
【0008】
特に、前記処理がエッチング処理の場合、使用されるエッチング処理液は、通常のプリント回路基板用の金属膜と比較して遙かに厚い回路形成用金属板を効率的にエッチングする必要がある。そこで、エッチング処理液は、エッチング能力が極めて高い薬品にて調製されているが、このため、ベース部材が所望されないエッチング処理を受ける事態は頻繁に起こることが懸念される。
【0009】
そこで、このような事態を回避するために、一体型接合部材の全体へラミネート被膜後あるいはレジスト塗布後に、隙間の発生している可能性のある箇所へ、作業者が筆等を用いて再度レジストを塗布する所謂、手直し工程が実施することが考えられる。しかし、手直し工程を実施すると、一体型接合部材の湿式処理工程の生産性は向上せず、一体型接合部材の生産コスト上昇の主要因ともなる。
【0010】
また、図7は、従来の技術に係る処理装置130を用いて、上述したラミネート被膜またはレジスト塗布された従来の技術に係る一体型接合部材(以下、従来の技術に係る一体型接合部材と記載する)110に対し、回路パターンを、エッチングによる処理で形成しようとする場合の斜視図である。従来の技術に係る処理装置130は、処理槽131内にエッチング液の噴射筒135、シャフト151とホイール152とからなるコンベア150が設置されている。
従来の技術に係る一体型接合部材110は回路形成用金属板を下方へ向け、ホイール152の回転によりコンベア150上を搬送されていくが、この時、コンベア下方に設けられた噴射筒135よりエッチング液133の噴射を受け、前記回路形成用金属板がエッチングされる。処理槽131内に噴射されたエッチング液133は、底部に溜まり、ポンプ134により噴射筒135へ圧送される。
【0011】
ところが、従来の処理装置130を用いて、従来の技術に係る一体型接合部材110の回路形成用金属板をエッチングする際、噴射筒135より噴出するエッチング液133の大部分は、シャフト151またはホイール152へ当たった後に従来の技術に係る一体型接合部材110へ到達する。このためエッチング液133の運動エネルギーを回路形成用金属板のエッチングに使用できずエッチング効率が低い。また、従来の技術に係る一体型接合部材を保持するためのシャフト151を多数必要とするため湿式処理装置の構造が複雑となり、エッチング液の漏出防止のために設備も大型にせざるを得ない。
【0012】
そこで、本発明の課題は、手直し工程の不要な一体型接合部材の湿式処理方法およびエッチング効率の高い湿式処理装置、湿式処理に用いられるマスキング部材さらには、これらの湿式処理方法等を用いて金属セラミックス接合部材および一体型接合部材より製造される、パワーモジュール用部材等を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための第1の手段は、セラミック基板上に回路形成用金属板を接合した金属セラミックス接合部材の湿式処理方法であって、
前記セラミック基板の外周縁部が露出するように、前記回路形成用金属板が接合されている前記セラミックス接合部材へ、前記回路形成用金属板が露出する窓部が設けられたマスキング部材を被せ、
前記マスキング部材と前記露出しているセラミック基板の外周縁部とが接する部分を前記湿式処理のための処理液が通過しないように、前記マスキング部材を前記露出しているセラミック基板面へ押圧しながら、
前記回路形成用金属板へ、前記回路形成用金属板を湿式処理する処理液を接触させることを特徴とする金属セラミックス接合部材の湿式処理方法である。
【0014】
第1の手段により、マスキング部材を被った金属セラミックス接合部材へ処理液を用いた湿式処理を施す際、処理液は、前記マスキング部材と前記露出しているセラミック基板の外周縁部とが接する部分を通過できないので、前記処理液が前記ベース部材へ接触する事態を回避することができ、前記金属セラミックス接合部材全体へのレジスト塗布あるいはフィルムのラミネートが不要となり、手直し工程が不要となる。
【0015】
第2の手段は、セラミック基板上に回路形成用金属板を接合した金属セラミックス接合部材を、ベース部材上に接合してなるベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法であって、
前記セラミック基板の外周に前記ベース部材が露出するように接合されている前記ベース一体型の金属セラミックス接合部材へ、前記セラミック基板が露出する窓部が設けられたマスキング部材を被せ、
前記マスキング部材と前記セラミック基板の外周に露出しているベース部材とが接する部分を前記湿式処理のための処理液が通過しないように、前記マスキング部材を前記露出しているベース部材へ押圧しながら、
前記回路形成用金属板へ、前記回路形成用金属板を湿式処理する処理液を接触させることを特徴とするベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法である。
【0016】
上記構成において、マスキング部材を被ったベース一体型の金属セラミックス接合部材へ処理液を用いた湿式処理を施す際、たとえ処理液が、前記マスキング部材と前記露出しているセラミック基板の外周部とが接する部分に滞留したとしても、前記回路形成用金属板には接触しないので、前記回路形成用金属板の湿式処理を安定且つ均一に行うことができ、さらに処理液は、前記マスキング部材と前記ベース部材とが接する部分を通過できないので、前記処理液が前記ベース部材へ接触する事態を実質的に回避することができ、前記ベース一体型の金属セラミックス接合部材全体へのレジスト塗布あるいはフィルムラミネートが不要となり、手直し工程が不要となる。
【0017】
第3の手段は、前記ベース部材とは、板状またはフィン構造を有することを特徴とする第2の手段に記載のベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法である。
【0018】
第2の手段に記載のベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法は、ベース部材が板状の形状を有するベース板またはフィン構造を有するものであっても好個に適用することができる。
【0019】
第4の手段は、第1から第3のいずれかの手段に記載の金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法において、
前記処理液は、前記回路形成用金属板のエッチング液であり、
前記金属セラミックス接合部材の回路形成用金属板へ、前記エッチング液に対して耐性を有する保護パターンを所望部分へ形成した後に、前記回路形成用金属板を露出する窓部が設けられたマスキング部材を被せることを特徴とする金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法である。
【0020】
処理液として回路形成用金属板のエッチング液を用い、さらに予め、前記回路形成用金属板の所望部分へ、前記エッチング液に対して耐性を有する保護パターンを形成しておくことにより、前記回路形成用金属板を所望の回路パターンへとエッチングすることができる。
【0021】
第5の手段は、第1から第3のいずれかの手段に記載の金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法において、前記処理液は、前記回路形成用金属板のメッキ液であることを特徴とする金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法である。
【0022】
処理液として回路形成用金属板のメッキ液を用いることで、前記回路形成用金属板へ所望のメッキをおこなうことができる。
【0023】
第6の手段は、第1から第3のいずれかの手段に記載の金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法において、
前記処理液は、前記回路形成用金属板のメッキ液であり、
前記金属セラミックス接合部材の回路形成用金属板へ、前記メッキ液によるメッキ処理を阻止する保護パターンを所望部分へ形成した後に、前記回路形成用金属板を露出する窓部が設けられたマスキング部材を被せることを特徴とする金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法である。
【0024】
処理液として回路形成用金属板のメッキ液を用い、さらに予め、前記回路形成用金属板の所望部分へ、前記メッキ液によるメッキ処理を阻止する保護パターンを形成しておくことで、前記回路形成用金属板における所望の場所へ所望のメッキをおこなうことができる。
【0025】
第7の手段は、第4から第6のいずれかの手段に記載のセラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法において、
前記回路形成用金属板へ、適宜なレジストを塗布するか、または適宜なフィルムをラミネートすることで、前記保護パターンを形成することを特徴とする金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法である。
【0026】
上記構成において、処理液は、前記マスキング部材と前記露出しているセラミック基板の外周縁部とが接する部分を通過できないので、前記適宜なレジスト等は、前記保護パターンを形成したい部分に塗布またはラミネートされているだけで足りることより、例えばレジストの塗布方法としては、生産性が高くコストの安い印刷法を適用することができる。
【0027】
第8の手段は、セラミック基板上に回路形成用金属板を接合した金属セラミックス接合部材を、ベース部材上に接合してなるベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理処理方法に用いる、前記回路形成用金属板が露出する窓部が設けられたマスキング部材であって、
前記窓部の周囲の部分が、前記セラミック基板上または前記ベース部材上へ押圧されるものであることを特徴とするマスキング部材である。
【0028】
上記の構成を有するマスキング部材を、ベース一体型金属セラミックス接合部材へ被せ、前記回路形成用金属板へ処理液を用いた湿式処理を施すことで、前記金属ベース一体型セラミックス接合部材全体へのレジスト塗布あるいはフィルムのラミネートが不要となり、手直し工程が不要となる。
【0029】
第9の手段は、第8の手段に記載のマスキング部材であって、
前記窓部が設けられた基台部と、前記窓部が設けられ前記押圧力により変形可能な押圧部と、複数の弾性部材とを有し、
前記押圧部は、前記複数の弾性部材を介して前記基台部上に設置され、
前記押圧部上には、前記ベース一体型の金属セラミックス接合部材が設置され、
前記ベース一体型の金属セラミックス接合部材を、前記押圧部へ押圧するものであることを特徴とするマスキング部材である。
【0030】
上記の構成を有するマスキング部材は、マスキングされるベース一体型金属セラミックス接合部材のベース部材にうねりが発生していても、前記押圧部がうねりに沿ったかたちでベース部材に押圧されるので、処理液がベース一体型金属セラミックス接合部材のマスキングされた部分へ浸透するのを阻止することができる。
【0031】
第10の手段は、基板上に接合された金属板へ処理液を供給して、前記金属板の湿式処理を行う槽を有する湿式処理装置であって、
前記槽内に、前記金属板へ処理液を供給するための処理液供給部と、
前記槽の上面または側面に、前記基板を設置するための基板設置部と、
前記基板設置部に設置された基板上に接合された金属板を、前記槽内に暴露させるための前記槽の開口部とを有することを特徴とする湿式処理装置である。
【0032】
上記構成を有する湿式処理装置は、槽の上面または側面に設置された基板へ、処理液を直接供給することができるので、処理液供給から供給される処理液を有効に使える一方、ベース一体型金属セラミックス接合部材は前記処理槽に安定的に支持されるので、前記回路形成用金属板の湿式処理を、安定且つ均一に行うことができ
【0033】
第11の手段は、第10の手段に記載の湿式処理装置であって、
前記槽の開口部には、前記基板を前記開口部上にて移動自在に設置するガイド部材が設けられていることを特徴とする湿式処理装置である。
【0034】
上記構成を有する湿式処理装置は、前記基板の湿式処理を連続的に行うことができるので、湿式処理工程の生産性を上げることができる。
【0035】
第12の手段は、第10または第11の手段に記載の湿式処理装置であって、前記マスキング部材が取り付けられた前記基板を、湿式処理することを特徴とする湿式処理装置である。
【0036】
上記構成を有する湿式処理装置は、前記マスキング部材を前記基板へ取り付けるだけで湿式処理を行うことができるので、湿式処理工程の生産性を上げることができる。
【0037】
第13の手段は、第1から第7の手段のいずれかに記載の湿式処理方法により、金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材から製造されたことを特徴とするパワーモジュール用部材である。
【0038】
第14の手段は、第13の手段に記載のパワーモジュール用部材より製造されたことを特徴とするパワーモジュールである。
【0039】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、図面1〜4を参照しながら、本発明に係る(実施の形態1)について説明する。
図1は、本実施の形態に係るマスキング部材を被せた一体型接合部材へ、所望の湿式処理をおこなっている際の模式的な断面図であり、図2は、本実施の形態に係る一体型接合部材の斜視図であり、図3は、本実施の形態に係る略升型を有したマスキング部材において、その略升型の凹部側より見た斜視図であり、図4は、本実施の形態に係る略升型を有したマスキング部材を一体型接合部材へ被せ、当該マスキング部材の窓部側より見た斜視図である。
【0040】
まず、図2において、一体型接合部材10は、金属または金属とセラミックス等の複合部材を含むベース部材であるベース板11の上に、セラミック基板12と回路形成用金属板13とを接合した金属セラミックス接合部材14を、所望の数(図2では、3個の例を記載している。)設置し、この金属セラミックス接合部材14の回路形成用金属板13と反対側のセラミック基板側を、ベース板11へ接合したものである。
【0041】
金属セラミックス接合部材14において、セラミック基板12の外周縁部が幅d(d=約0.5〜1.5mm)をもって露出するように、セラミック基板12の一部に回路形成用金属板13が接合されている。
このセラミック基板における外周縁部の露出面16は、後述するマスキング部材と接することで、この部分を通過しようとする湿式処理用の処理液の通過を阻止すると伴に、回路形成用金属板13に形成される電子回路とベース板11との絶縁耐圧を確保するものである。
回路形成用金属板13上には、例えば所望の回路パターンに従った保護パターン15が設けられている。
【0042】
前記ベース板11は、熱伝導性が高く機械的強度も高いアルミニウム、銅等の金属およびこれら金属とセラミックスとの複合材料が好個に用いられ、セラミック基板12は、電気的耐性が高く熱伝導性も高い窒化アルミニウム等が好個に用いられ、回路形成用金属板13は、電気伝導性の高いアルミニウム、銅等の金属およびこれらの合金が好個に用いられる。
【0043】
次に、図3において、マスキング部材20は、中央部に凹部21が設けられており、凹部22の底面には窓部22が設けられている。この凹部21は前記一体型接合部材が過不足なく収まる大きさを有しており、一体型接合部材へマスキング部材20を被せた際、前記回路形成用金属板の全面が窓部22に対向する。そして、前記セラミック基板における外周縁部の露出面は、マスキング部材における窓部の周囲の部分23に接し、この部分で処理液の通過を阻止するように、窓部22の位置が設定されている。
【0044】
尚、前記マスキング部材20の材質は、前記エッチッング処理液やメッキ処理液等に対する耐薬品性が高い、ゴム、プラスチック、金属等の材料であることが求められ、例えば、シリコンゴム、フッ素ゴム、ポリプロピレン、テフロン等が好個に適用できる。
【0045】
ここで、図4に示すように、マスキング部材20に設けられた窓部22の底部には、回路形成用金属板13が露出する。この回路形成用金属板13上には、例えば、エッチング液に対して耐性を有するレジスト等により保護パターン15が設けられている。
【0046】
そして、図1に示すように、本実施の形態に係る湿式処理において、一体型接合部材10はマスキング部材20を被せられて、湿式処理用の処理装置30における処理槽31の上部に設けられた開口部32へ設置される。
一体型接合部材10は、上述したように、セラミック基板12の外周縁部が露出するように、前記セラミック基板12の一部に回路形成用金属板13を接合して金属セラミックス接合部材14とし、1または2個以上の前記金属セラミックス接合部材14のセラミック基板12側をベース板11に接合したものである。
【0047】
この一体型接合部材10へ、回路形成用金属板を露出する窓部22が設けられたマスキング部材20を被せることで、マスキング部材における窓部の周囲の部分23と、セラミック接合部材14に露出したセラミック基板における外周縁部の露出面16とが接した状態となる。
そして、マスキング部材20を被せられた一体型接合部材10は、その回路形成用金属板13側を下方へ向けて、処理装置30における処理槽31の上部に設けられた開口部32へ設置される。
【0048】
処理槽31の底部には、処理液33が貯留されているが、この処理液33は、ポンプ34により噴射筒35へ圧送され、噴射筒35より上方へ向けて噴射されて前記回路形成用金属板13と接触し、これに所望の湿式処理を施した後、処理槽31の底部へ落下する。この噴射筒35は処理槽31に固定されていても良いが、水平方向、垂直方向等に揺動できる機能を設けておくと、処理液33を前記回路形成用金属板13へ様々な方向より万遍なく接触させることが可能となり、場所によるムラのない均一なエッチングを行うことができ、好ましい構成である。
【0049】
次に、一体型接合部材への湿式処理方法について、エッチング処理を例として用い、再び、図1、図2、図4を参照しながら説明する。
まず、図2に示す金属セラミックス接合部材14を、セラミック基板12へ回路形成用金属板13を接合して作製する。このとき上述したように、セラミック基板12の外周縁部が幅d(d=約0.5〜1.5mm)をもって露出するように回路形成用金属板13を接合する。
このように作製した露出面16を有する金属セラミックス接合部材14を、所望の枚数準備し、そのセラミック基板12側をベース板11へ接合する。
尚、場合によっては、セラミック基板12と回路形成用金属板13との接合、およびセラミック基板12とベース板11との接合を同時におこなう。
【0050】
ベース板11へ接合された金属セラミックス接合部材14の回路形成用金属板13上へ、レジスト等を所定の形状に従って保護パターンを塗布する。この塗布方法として様々な方法が適用可能だが、本発明においては回路形成用金属板13上が、予めラミネートやレジストにて全面被覆されているわけではないので、例えばレジスト塗布の場合であれば生産性が高くコストの安価な印刷法が好適に適用できる。
このようにしてレジスト塗布の完了した金属セラミックス接合部材14を所望の数だけ接合している一体型接合部材10が得られる。
尚、後述する湿式処理において、回路形成用金属板13上の全面にメッキ処理等をおこなう場合は、上述した回路形成用金属板13上へのレジスト等の塗布は不要である。
【0051】
得られた一体型接合部材へ、図4に示すように、マスキング部材20を被せると一体型接合部材の回路形成用金属板13の部分が、マスキング部材20の窓部22より露出する。このとき、上述したセラミック基板における外周縁部の露出面は、窓部22の周囲の部分のマスキング部材と接する。
【0052】
次に、図1に示すように、マスキング部材20を被せた一体型接合部材10を、処理装置30における処理槽31の上部に設けられた開口部32へ、その回路形成用金属板13を下方へ向けて設置する。
尚、処理槽31に対する一体型接合部材10の設置方向は、後述するようにマスキング部材の窓部に処理液が滞留しなければ、所望により横方向、斜め方向等であってもよい。
【0053】
さらに、この湿式処理の間、一体型接合部材10をベース板11側より適宜な圧力で押圧していることが好ましい。この押圧により、上述した、セラミック基板の露出面16とマスキング部材における窓部の周囲の部分23とが接した部分、および、マスキング部材と処理槽とが接した部分の密着度が上がり、液体が通過できない状態となるからである。
前記押圧力は適宜定めればよいが、通常は前記マスキング部材と処理槽とが接した部分へ0.05〜0.3kg/cm程度の押圧力を加えるのが適当である
【0054】
処理装置30上への一体型接合部材10の設置が完了したら、処理槽31底部に貯留している処理液(エッチング液)33を、ポンプ34により噴射筒35へ圧送し噴射筒より上方へ向けて噴射して回路形成用金属板13と接触させ、エッチング処理を実施する。このとき、噴射筒35が揺動機構を有しているなら、噴射筒35を揺動させることが好ましい。金属部分をエッチングした処理液(エッチング液)33は処理槽31下方へ落下し、底部に貯留される。
【0055】
この構成を採ることで、回路形成用金属板13の表面へ、均質で新鮮な処理液(エッチング液)33を供給し続けることが可能になると同時に、回路形成用金属板13とマスキング部材20の窓部22との境界面に処理液(エッチング液)33を滞留させないという効果を得ることができる。
これは、第1に、回路形成用金属板13の厚みが、通常のプリント基板等に用いられる金属箔と比較して遙かに厚いため、エッチングの効率を上げるためである。
第2に、上述したように、従来の基板上に設けられた金属膜より遙かに厚い回路形成用金属板13を効率的にエッチングするため、処理液(エッチング液)33は強い腐食性を有しているため、この処理液(エッチング液)33が回路形成用金属板13の所望しない部分以外をもエッチングしてしまう事態を、できるだけ回避するためである。
【0056】
しかし、上述の構成を採ったとしても、回路形成用金属板13と窓部22との境界面より処理液(エッチング液)33が、通過し侵入してくる可能性がある。ここで本発明においては、上述したように、マスキング部材における窓部の周囲の部分23と、露出面16とが接している部分が十分な密着度を有しており、ここを液体が通過できない状態であることに加え、セラミック基板12もマスキング部材も処理液(エッチング液)33に腐食されないので、たとえ処理液(エッチング液)33が侵入してきても、この部分でそれ以上の通過を阻止することができる。
この結果、ベース板11が処理液(エッチング液)33に腐食される事態を回避することができる。
【0057】
以上のようにして、湿式処理によるエッチング処理が完了し、回路形成用金属板を所望の回路パターン化したら、処理液(エッチング液)33の噴射を止め、回路形成用金属板13とマスキング部材20の窓部22との境界面等を洗浄することで回路が形成される。
【0058】
さらに、メッキ処理を行う場合も、上述したエッチング処理と同様に、一体型接合部材10の回路形成用金属板13上へ、所望のメッキパターンに従った保護パターン15を設ける。但し、回路形成用金属板13上の全面メッキが所望であれば、保護パターン15は不要である。
保護パターン15を塗布した一体型接合部材10へ、マスキング部材20を被せ、処理装置30における処理槽31の上部に設けられた開口部32へ設置し、、ベース板11側より適宜な圧力で押圧する。この押圧は、エッチング処理の場合と同様にメッキ処理をおこなっている間は継続する。
【0059】
このメッキ処理工程を無電解メッキ処理でおこなうなら、上述したエッチング処理で用いた処理装置30を用い、処理液33をエッチング液より無電解メッキの一連の処理液へ変更して行うことができる。
このメッキ処理の場合も、セラミック基板の露出面16とマスキング部材における窓部の周囲の部分23とが接した部分が、十分な密着度を有しており、処理液(メッキ液)33の通過を阻止するので、ベース板11がメッキされる事態を回避することができる。
【0060】
以上のようにして、エッチング処理またはメッキ処理が完了したら、マスキング部材20より一体型接合部材10を取り出すだけで、一体型接合部材10を次工程へ送ることができる。
【0061】
(実施の形態2)
次に、図5、6(a)(b)を参照しながら、本発明に係る異なる実施の形態である(実施の形態2)について説明する。
図5は、異なる実施の形態に係るマスキング部材を、(実施の形態1)にて説明した一体型接合部材10へ被せた状態の断面図であり、図6(a)は、本実施の形態例に係る湿式処理用の処理装置にて、上述のマスキング部材を被せられた一体型接合部材へ湿式処理をおこなっている際の斜視図であり、図6(b)は、図6(a)の断面図である。
【0062】
まず、図5において、マスキング部材40は、(実施の形態1)にて説明したマスキング部材40と同様に略枡形の構造を有し、所定数の金属セラミックス接合部材14が接合された一体型結合部材10が納められている。マスキング部材40に収められた一体型結合部材10の回路形成用金属板13側はマスキング部材40の窓部22を介して処理槽内に暴露される。
【0063】
ここで、本実施の形態においては、マスキング部材40における窓部22は、窓部の周囲の部分23が、一体型接合部材10のセラミック基板12の外周縁部とではなく、セラミック基板12の外周のベース部材であるベース板11と密着するように設けられている。さらに、本実施の形態においては、一体型接合部材10を適宜な力で押圧するため、ベース板11の背後に背板41を設け、背板41とマスキング部材40とを締結具42により締結し、この締結具42を適宜に締め付けることで、一体型接合部材10をマスキング部材40へ押圧している。この結果、一体型接合部材10を、マスキング部材40へ所望の強さで押圧しながら、一体型接合部材10とマスキング部材40とを一体化することができた。
【0064】
本実施の形態においては、上述の構成を採ることで、(実施の形態1)にて説明した効果に加えて、回路形成用金属板13とマスキング部材の窓部22との境界面に処理液が滞留しないという効果を得ることができる。この結果、エッチング速度をさらに向上させることができた。
【0065】
一方、本実施の形態においては、セラミック基板12と窓部22との境界面より処理液が侵入してきて、ベース板11がエッチングされる可能性が考えられた。しかし実際は、前記境界面より侵入してくる処理液の量は微量であり、通常の一体型結合基板10の用途においては問題とならないことが判明した。
【0066】
尚、マスキング部材40の材質は(実施の形態1)と同様に、ゴム、プラスチック、金属等の材料であることが求められ、例えば、シリコンゴム、フッ素ゴム、ポリプロピレン、テフロン等が好個に適用できる。また締結具42は、塩ビ、ポリプロピレン、テフロン等の腐食しない材質のボルト等が好個に適用できる。
【0067】
次に、図6(a)(b)において、本実施の形態に係る湿式処理用の処理装置50は、処理槽51内に処理液33の噴射筒35を有し、上面には、噴射筒35と平行に開口部52が設けられ、この開口の両側にはガイド部材53が設けられている。そして開口部52上には、上述した、1または複数の、マスキング部材40が被せられ背板41((a)では図示していない。)と締結具42((a)では図示していない。)とでマスキング部材に押圧された一体型接合部材10が、ガイド部材53を介して載置され、開口部52上を移動可能となっている。そして、開口部52上を移動するマスキング部材40の窓部22((a)では図示していない。)を介して、一体型接合部材10の回路形成用金属板13((a)では図示していない。)の表面へ充分な量の処理液33が供給されるよう、開口部52と噴射筒35との位置関係および噴射筒35に設けられた噴射孔の配置が設定されている。そして、噴射筒35から噴射した処理液33は、最終的に処理槽51に底部に溜まり、ポンプ34により噴射筒35へ圧送される。
【0068】
さらに、(実施の形態1)でも説明したように、噴射筒35は処理槽31に固定されていても良いが、水平方向、垂直方向等に揺動できる機能を設けておくと、処理液33を前記回路形成用金属板13へ様々な方向より万遍なく接触させることが可能となり、場所によるムラのない均一なエッチングを行うことができ、好ましい構成である。
【0069】
ここで、ガイド部材53の構造としては、凸部と凹部との組み合わせ、ラックとピニオンとの組み合わせ、車輪とレールとの組み合わせ、磁気吸引力による組み合わせ等が考えられるが、処理液33の漏出等の観点からは、凸部と凹部との組み合わせが好ましい。
また、処理装置50における開口部52の開口は処理槽51の上面にあると、一体型接合部材10の載置等の観点より好ましいが、一体型接合部材10の回路形成用金属板の表面へ充分な量の処理液33が供給されるならば、開口部52は処理槽51の側面に設けても良い。
【0070】
次に、本実施の形態に係る、一体型接合部材への湿式処理方法について(実施の形態1)と同様にエッチング処理を例として用い、図5、図6を参照しながら説明する。
まず、(実施の形態1)と同様に、金属セラミックス接合部材14を、セラミック基板12へ回路形成用金属板13を接合して作製するが、セラミック基板12の外周縁部の幅dは、所望により設けなくても良い。このように作製した金属セラミックス接合部材14を所望の枚数準備し、そのセラミック基板12側をベース板11へ接合する。
尚、場合によっては、セラミック基板12と回路形成用金属板13との接合、およびセラミック基板12とベース板11との接合を同時におこなう。
【0071】
ベース板11へ接合された金属セラミックス接合部材14の回路形成用金属板13上へ、(実施の形態1)と同様にレジスト等を所定の形状に従ってを塗布し保護パターンを形成する。得られた一体型接合部材10へ、図5に示すように、マスキング部材40を被せると一体型接合部材10のセラミックス基板12の部分が、マスキング部材40の窓部22より露出する。このとき、セラミック基板20の外周のベース板11は、窓部22の周囲の部分のマスキング部材23と接する。
【0072】
次に、ベース板11の背後に背板41を設置し、背板41とマスキング部材40とを締結具42にて締結し、一体型接合部材10のセラミック基板外周のベース板11を、マスキング部材における窓部の周囲の部分23に押圧する。押圧力は適宜定めればよいが、通常は前記マスキング部材と処理槽とが接した部分へ0.05〜0.3kg/cm程度の押圧力を加えるのが適当である。このようにして、マスキング部材40を被せた一体型接合部材10が作製される。
【0073】
マスキング部材40を被せた一体型接合部材10を所望枚数作製し、図6に示す処理装置50における処理槽51の上部に設けられた開口部52へ、その回路形成用金属板(図示していない)を下方へ向けて、ガイド部材53を介して連続的に設置する。
【0074】
処理装置50上への一体型接合部材10の設置が完了したら、処理槽51底部に貯留している処理液(エッチング液)33を、ポンプ34により噴射筒35へ圧送し噴射筒より上方へ向けて噴射して回路形成用金属板13と接触させ、エッチング処理を実施する。このとき、噴射筒35が揺動機構を有しているなら、噴射筒35を揺動させることが好ましい。一方、処理装置50上への一体型接合部材10は、開口部52上を移動させて、所定時間のエッチング処理を施すとともに、複数個の一体型接合部材10のエッチング処理を連続的に行うことができる。
【0075】
以上のようにして、湿式処理によるエッチング処理が完了したら、マスキング部材40を被せた一体型接合部材10をガイド部材53から外し、回路形成用金属板13とマスキング部材40の窓部22との境界面等を洗浄し、所望により(実施の形態1)と同様に、回路形成用金属板13上へ次工程であるメッキ処理を施す。
【0076】
(実施の形態3)
次に、図8〜10を参照しながら、本発明に係る、さらに異なる実施の形態である(実施の形態3)について説明する。
図8は、さらに異なる実施の形態に係るマスキング部材60を、(実施の形態1)にて説明した一体型接合部材10へ被せた状態の断面図であり、図9は、同じくマスキング部材60をフィン付きの一体型接合部材10’へ被せた状態の断面図であり、図10は、図8、9に示したマスキング部材のA矢視図である。まず図8において、マスキング部材60は、荷重がかかっても実質的に変形することのない基台部61、基台部61の所定箇所に所定個数設置されている弾性部材62、弾性部材62により基台部61上に弾性支持され、荷重がかかるとこの荷重に応じて変形する板状の第1の押圧部63、第1の押圧部63上に設けられ、荷重により第1の押圧部63と同様に変形し、且つ液体の封止性に優れる板状の第2の押圧部64を有している。
【0077】
マスキング部材60において、基台部61は、(実施の形態1)にて説明したマスキング部材20と同様に略枡形または板状の構造を有し、所定の数の窓部を有している。この窓部は、第1の押圧部63、第2の押圧部64においても基台部61の窓部と同位置に同じ大きさで設けられ、マスキング部材60の窓部22となる。第2の押圧部64の上には、所定数の金属セラミックス接合部材14が接合された一体型結合部材10が設置されるが、窓部22の位置、大きさは金属セラミックス接合部材14の位置、大きさに合わせてある。この結果、マスキング部材60に設置された一体型結合部材10の回路形成用金属板13は、マスキング部材60の窓部22を介して、処理装置30の処理槽31内に暴露される。一方、窓部22は、セラミック基板12と接しながら、金属セラミックス接合部材14の外周のベース部材であるベース板11と密着する。ここで、一体型接合部材10を適宜な力で、マスキング部材60へ向けて押圧するため、ベース板11の背後に背板41を設け、背板41とマスキング部材60とを締結具42により締結し、この締結具42を適宜に締め付けている。
【0078】
本実施の形態においては、上述の構成を採ることで、(実施の形態1)および(実施の形態2)にて説明した効果に加えて、金属セラミックス接合部材14が接合されたベース板11表面にあるうねりに、対応できるという効果を有している。
【0079】
ここで、金属セラミックス接合部材14が接合されたベース板11の表面にあるうねりについて説明する。
上述したように一体型結合部材10においては、ベース板11の表面に、所望個数の金属セラミックス接合部材14が接合により設けられている。そして一体型結合部材10の用途拡大と共に、ベース板11は大型化し、そこに設けられる金属セラミックス接合部材14の個数も増加している。ところが、ベース板11と金属セラミックス接合部材14との熱膨張係数が異なるため、高温下においてベース板11と金属セラミックス接合部材14との接合を行い、これを室温に冷却すると、両部材の熱膨張差に起因する歪みが発生し、この歪みの力によってベース板11の表面にうねりが発生してしまうことがある。
【0080】
ベース板11のうねりが少ないうちは、(実施の形態1)または(実施の形態2)にて説明したマスキング部材にて、十分に対応可能であるが、うねりが50μmを超えるようになると対応が困難になる場合がある。すなわち、マスキング部材が押圧力によって適宜に変形しても、マスキング部材と金属セラミックス接合部材14との間に隙間を生じてしまい、そこから処理液が侵入してくる事態となる。この事態への対応として、マスキング部材の材質を精選する事も考えられるが、精選された部材のコストや経時劣化による物性の変化を考慮して、異なる構成を有するマスキング部材60に想到したものである。
【0081】
再び図8に戻り、上述したように、荷重がかかっても実質的に変形することのない基台部61の所定箇所に所定個数設置されている弾性部材62は、各々独立に第1および第2の押圧部63、64を弾性支持しているので、第1および第2の押圧部63、64は、ベース板11の表面のうねりに沿ったかたちで、ベース板11に押圧される。
ここで基台部61と背板41とを締結している締結具42を、適宜に締め付けて基台部61と背板41との間に所望の押圧力を発生させ、この押圧力は弾性部材62の弾性力を介をして第1および第2の押圧部63、64へ伝達される。すると第1および第2の押圧部63、64は、この押圧力を受けて適宜に変形するので、ベース板11のうねりが大きなものであっても処理液は第2の押圧部64に封止され、一体型結合部材10のマスキングされた部分へ浸透するのを阻止することができる。
【0082】
次に、図9において、フィン付きの一体型接合部材10’におけるベース板11’の金属セラミックス接合部材14が設けられた面の背面には所望数のフィンが設けられている。このような場合は、脚の長い突起部43’を備える背板41’を、締結具42を用いてマスキング部材60と締結し、脚の長い突起部43’をベース板11’のフィンの設けられていない部分へ押圧すればよい。この構成を採ることで、フィンを傷つけることなく所望の押圧力で、マスキング部材60をフィン付きの一体型接合部材10’へ押圧することができる。
【0083】
ここで、マスキング部材60における弾性部材62の好ましい配置について、図10を用いて説明する。
図10は、マスキング部材60に3箇所の窓部22が設けられた例である。基台部61には窓部22が3箇所設けられ、その窓部22の周囲を囲むように12個の弾性部材62が設置されている。そして、基台部61の4辺には背板41との締結具42が設けられている。弾性部材62を窓部22の周囲に配置することで、ベース板11のうねりに対し処理液が一体型結合部材10のマスキングされた部分へ浸透するのを効果的に阻止することができる。弾性部材62の配置頻度は、ベース板11のうねりの大きさにより適宜定めればよく、うねりが大きいときは配置頻度を増やすことが好ましい。
【0084】
図8〜10において、基台部61は、耐薬品性に優れ、荷重がかかっても実質的に変形しないことが求められるので、硬質塩ビ等の硬質な樹脂あるいは耐食性金属の厚板が好ましい。この基台部61に設置される弾性部材62としては、ゴム、バネ等を用いることができるが、シリンダー中にバネ部材を設置したプランジャが好個に適用できる。この弾性部材62も耐薬品性が求められるので、樹脂製あるいは耐食性金属製であることが好ましい。さらにプランジャとしては、反力5〜20N程度のショートプランジャを好個に用いることができる。
【0085】
第1の押圧部には、弾性部材62の押圧力を受け、ベース板11のうねりに沿った変形が可能な材質で耐薬品性も求められることから、樹脂とガラス繊維の複合材料であるGFRP等が好ましい。第2の押圧部には、処理液の侵入を封止するため撥水性と弾力性と耐薬品性とを有していることを求められるので、各種のゴム部材、特にシリコンゴム等が好個に用いられる。尚、適宜な材質が得られるならば、第1、2の押圧部を一体化することも好ましい。
【0086】
また(実施の形態2)と同様に、締結具42は、塩ビ、ポリプロピレン、テフロン等の腐食しない材質のボルト等が好個に適用できる。さらに、締結具42を用いるのではなく、一体型結合部材10へ適宜な荷重(20kgf程度)をかけて、マスキング部材60へ押圧する構成としても良い。
【0087】
以上、本発明に係る(実施の形態1)(実施の形態2)および(実施の形態3)について詳細に説明したが、これらの実施の形態における各工程は相互に交換が可能である。例えば、(実施の形態1)または(実施の形態3)に記載したマスキング部材を被せた一体型結合部材を複数作製し、適宜な押圧を加えながら(実施の形態2)に記載した処理装置にて連続的に湿式処理を行うことが可能である。  また、エッチング処理の後に行うメッキ処理においても、(実施の形態1)(実施の形態2)および(実施の形態3)のいずれかに記載したマスキング部材、湿式処理装置を用いても良い。
【0088】
(実施の形態1)に記載したマスキング部材は、湿式処理を所望しない部分が湿式処理を受けない点で優れ、(実施の形態2)に記載したマスキング部材は、湿式処理を所望する部分が均一な湿式処理を受ける点で優れ、(実施の形態3)は大きなうねりを有した一体型結合部材を湿式処理する点で優れている。
【0089】
上述した、いずれの組み合わせを用いた場合でも、処理液は直接に被処理対象に当たることで処理時間の大幅な短縮が可能となり、加えて処理装置としての構造を単純化することができた。この結果、金属セラミックス接合部材および一体型結合部材より、パワーモジュール用部材等を製造する当該工程のイニシャルおよびランニングのコストを下げることができ、パワーモジュール用部材や、このパワーモジュール用部材へ各種の電子デバイスを設けて製造されるパワーモジュールのコストを下げることができた。
【0090】
(実施例1)
一体型接合部材試料として、サイズ:150mm×80mm×0.4mm、純度:99.99%以上のアルミニウムをベース板とし、このベース板上へ、サイズ:40mm角×0.635mmのAlN基板を3枚接合し、このAlN基板基板上へ、サイズ:38mm角×0.4mm、純度:99.99%以上のアルミニウムを回路形成用金属板として接合したものを準備した。
この一体型接合部材試料の、回路形成用金属板の表面にはエッチングレジストインクを印刷法により塗布した後UV照射してエッチングレジストを設け、一方、ベース板には何らの加工も行わなかった。
次にエッチングレジストを設けた一体型接合部材試料へマスキング部材を被せ、マスキング部材の窓部から回路形成用金属板を露出させた。そしてベース板の背後に背板を設置し、背板とマスキング部材とを塩ビ製ボルトにて締結して、一体型接合部材試料のセラミック基板外周のベース板を、マスキング部材における窓部の周囲の部分に押圧した。
このマスキング部材を被せられた一体型接合部材試料を複数作製し、回路形成用金属板が露出した面を下方として、処理装置の上面の開口部に設けられたガイドレールに設置し、開口部上を連続的に一定速で移動させた。エッチング時間は各々25分間とした。
エッチング液としては塩化鉄の水溶液であって、液温35℃としたものを、噴射筒より1.0kg/mmにて噴射した。
その結果、上記エッチング処理後におけるベース板のエッチングは、肉眼では観察できない水準であった。
【0091】
(実施例2)
エッチング時間を各々30分間とし、エッチング液の液温を30℃とした以外は、実施例1と同様の条件、装置を用い、同様の測定を行った。
その結果、上記エッチング処理後におけるベース板のエッチングは、肉眼では観察できない水準であった。
【0092】
(比較例)
実施例1と同様に、一体型接合部材試料を準備し、この一体型接合部材試料の、回路形成用金属板の表面にはエッチングレジストを設け、一方、ベース板には何らの加工も行わずに、従来の技術に係るコンベアの設置された処理装置を用いてエッチング処理を行った。
エッチング液の組成および液温は実施例1と同様とした。噴射筒よりの噴射圧も実施例1と同様としたところ、エッチング時間は40分間を要した。
エッチング処理後、ベース板は著しくエッチングされ製品として使用できない水準であった。
【0093】
【発明の効果】
セラミック基板上に回路形成用金属板を接合した金属セラミックス接合部材を、ベース板上に接合してなるベース一体型金属セラミックス接合部材の湿式処理方法であって、前記セラミック基板の外周縁部が露出するように、前記回路形成用金属板が接合されている前記ベース一体型金属セラミックス接合部材へ、前記回路形成用金属板が露出する窓部が設けられたマスキング部材を被せ、前記マスキング部材と前記露出しているセラミック基板の外周縁部とが接する部分を、前記湿式処理のための処理液が通過しないように、前記マスキング部材を前記露出しているセラミック基板面へ押圧しながら、前記回路形成用金属板へ、前記回路形成用金属板を湿式処理する処理液を接触させることにより、前記処理液が前記ベース板へ接触する事態を回避することができ、一体型接合部材全体へのラミネート被膜あるいはレジスト塗布と、その手直し工程とが不要になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態例に係る一体型接合部材の湿式処理の模式的な断面図である。
【図2】本実施の形態例に係る一体型接合部材の斜視図である。
【図3】本実施の形態例に係るマスキング部材の斜視図である。
【図4】本実施の形態例に係る一体型接合部材へマスキング部材を被せた際の斜視図である。
【図5】異なる実施の形態に係る一体型接合部材へマスキング部材を被せた際の断面図である。
【図6(a)】異なる実施の形態に係る一体型接合部材の湿式処理の模式的な斜視図である。
【図6(b)】図6(a)の模式的な断面図である。
【図7】従来の技術に係る一体型接合部材の湿式処理の模式的な斜視図である。
【図8】異なる実施の形態に係る一体型接合部材へマスキング部材を被せた際の断面図である。
【図9】さらに異なる実施の形態に係る一体型接合部材へマスキング部材を被せた際の断面図である。
【図10】図8、9のA矢視図である。
【符号の説明】
10.ベース一体型金属セラミックス結合部材
11.ベース板
12.セラミック基板
13.回路形成用金属板
14.金属セラミックス接合部材
15.保護パターン
16.露出面
20.マスキング部材
21.凹部
22.窓部
23.窓部の周囲の部分
30.(湿式処理用の)処理装置
31.処理槽
32.開口部
33.処理液
34.ポンプ
35.噴射筒
40.(異なる実施の形態に係る)マスキング部材
41.背板
42.締結具
50.(異なる実施の形態に係る湿式処理用の)処理装置
51.(異なる実施の形態に係る)処理槽
52.(異なる実施の形態に係る)開口部
53.ガイド部材
60.(異なる実施の形態に係る)マスキング部材
61.基台部
62.弾性部材
63.第1の押圧部
64.第2の押圧部

Claims (14)

  1. セラミック基板上に回路形成用金属板を接合した金属セラミックス接合部材の湿式処理方法であって、
    前記セラミック基板の外周縁部が露出するように、前記回路形成用金属板が接合されている前記セラミックス接合部材へ、前記回路形成用金属板が露出する窓部が設けられたマスキング部材を被せ、
    前記マスキング部材と前記露出しているセラミック基板の外周縁部とが接する部分を前記湿式処理のための処理液が通過しないように、前記マスキング部材を前記露出しているセラミック基板面へ押圧しながら、
    前記回路形成用金属板へ、前記回路形成用金属板を湿式処理する処理液を接触させることを特徴とする金属セラミックス接合部材の湿式処理方法。
  2. セラミック基板上に回路形成用金属板を接合した金属セラミックス接合部材を、ベース部材上に接合してなるベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法であって、
    前記セラミック基板の外周に前記ベース部材が露出するように接合されている前記ベース一体型の金属セラミックス接合部材へ、前記セラミック基板が露出する窓部が設けられたマスキング部材を被せ、
    前記マスキング部材と前記セラミック基板の外周に露出しているベース部材とが接する部分を前記湿式処理のための処理液が通過しないように、前記マスキング部材を前記露出しているベース部材へ押圧しながら、
    前記回路形成用金属板へ、前記回路形成用金属板を湿式処理する処理液を接触させることを特徴とするベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法。
  3. 前記ベース部材とは、板状またはフィン構造を有することを特徴とする請求項2に記載のベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法において、
    前記処理液は、前記回路形成用金属板のエッチング液であり、
    前記金属セラミックス接合部材の回路形成用金属板へ、前記エッチング液に対して耐性を有する保護パターンを所望部分へ形成した後に、前記回路形成用金属板を露出する窓部が設けられたマスキング部材を被せることを特徴とする金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載の金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法において、
    前記処理液は、前記回路形成用金属板のメッキ液であることを特徴とする金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法。
  6. 請求項1から3のいずれかに記載の金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法において、
    前記処理液は、前記回路形成用金属板のメッキ液であり、
    前記金属セラミックス接合部材の回路形成用金属板へ、前記メッキ液によるメッキ処理を阻止する保護パターンを所望部分へ形成した後に、前記回路形成用金属板を露出する窓部が設けられたマスキング部材を被せることを特徴とする金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法。
  7. 請求項4から6のいずれかに記載の金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法において、
    前記回路形成用金属板へ、適宜なレジストを塗布するか、または適宜なフィルムをラミネートすることで、前記保護パターンを形成することを特徴とする金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理方法。
  8. セラミック基板上に回路形成用金属板を接合した金属セラミックス接合部材を、ベース部材上に接合してなるベース一体型の金属セラミックス接合部材の湿式処理処理方法に用いる、前記回路形成用金属板が露出する窓部が設けられたマスキング部材であって、
    前記窓部の周囲の部分が、前記セラミック基板上または前記ベース部材上へ押圧されるものであることを特徴とするマスキング部材。
  9. 請求項8に記載のマスキング部材であって、
    前記窓部が設けられた基台部と、前記窓部が設けられ前記押圧力により変形可能な押圧部と、複数の弾性部材とを有し、
    前記押圧部は、前記複数の弾性部材を介して前記基台部上に設置され、
    前記押圧部上には、前記ベース一体型の金属セラミックス接合部材が設置され、
    前記ベース一体型の金属セラミックス接合部材を、前記押圧部へ押圧するものであることを特徴とするマスキング部材。
  10. 基板上に接合された金属板へ処理液を供給して、前記金属板の湿式処理を行う槽を有する湿式処理装置であって、
    前記槽内に、前記金属板へ処理液を供給するための処理液供給部と、
    前記槽の上面または側面に、前記基板を設置するための基板設置部と、
    前記基板設置部に設置された基板上に接合された金属板を、前記槽内に暴露させるための前記槽の開口部とを有することを特徴とする湿式処理装置。
  11. 請求項10に記載の湿式処理装置であって、
    前記槽の開口部には、前記基板を前記開口部上にて移動自在に設置するガイド部材が設けられていることを特徴とする湿式処理装置。
  12. 請求項10または11に記載の湿式処理装置であって、
    前記マスキング部材が取り付けられた前記基板を、湿式処理することを特徴とする湿式処理装置。
  13. 請求項1から7のいずれかに記載の湿式処理方法により、金属セラミックス接合部材およびベース一体型の金属セラミックス接合部材から製造されたことを特徴とするパワーモジュール用部材。
  14. 請求項13に記載のパワーモジュール用部材より製造されたことを特徴とするパワーモジュール。
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