JP2004006372A - スパークプラグの製造方法及びスパークプラグの製造装置 - Google Patents

スパークプラグの製造方法及びスパークプラグの製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ギャップ偏心の修正工程の能率向上と、スパークプラグの製造歩留まりの向上とを同時に図ることがことができるスパークプラグの製造方法を提供する。
【解決手段】接地電極W1に曲げ加工を施して火花ギャップgを形成する。接地電極W1に固着された接地電極側チップW4と中心電極W3との撮影、中心電極W3に固着された中心電極側チップW2と接地電極W1との撮影、接地電極W1に固着された接地電極側チップW4と中心電極W3に固着された中心電極側チップW2との撮影のいずれかを行ない、その撮影画像に基づいて火花ギャップ間隔gを決定する。そして、決定された火花ギャップ間隔gが規定範囲に入っていれば、接地電極W4の幅方向位置の矯正又は接地電極W4の軸線方向位置の矯正を行なう。
【選択図】 図24

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スパークプラグの製造方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平8−153566号公報
【0003】
内燃機関に使用されるスパークプラグにおいては近年、耐火花消耗性を向上させるために、接地電極及び中心電極の少なくともいずれかに貴金属チップを固着したものが使用されている。この場合、十分な耐火花消耗性を確保するためには、上記貴金属チップの位置決め精度が重要である。例えば接地電極側に固着されたチップの中心軸線と、中心電極又はその中心電極に固着されたチップの中心軸線とが、チップ固着位置のずれ等により偏心することがある。このような位置ずれが生ずると、例えばチップの偏った消耗による寿命低下や、発火ミスといったトラブルにつながる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、例えば火花ギャップの偏心検査やギャップ周辺を形成する各部の寸法検査は多くが目視により行われているが、この場合、検査精度が個人差によりばらついたり、検査漏れによる不合格品の流出を招きやすい問題がある。そこで、偏心検査を自動で行うために、CCDカメラによりスパークプラグの発火部の画像を撮影し、その画像に基づいて偏心量を検出する技術が、例えば特許文献1に開示されている。
【0005】
本発明の課題は、接地電極ないし中心電極に、貴金属チップ等のチップが固着されたスパークプラグについて、ギャップ偏心の修正工程の能率向上と、スパークプラグの製造歩留まりの向上とを同時に図ることがことができるスパークプラグの製造方法及び装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
本発明のスパークプラグの製造方法は、
中心電極と、基端側が主体金具に結合される一方、先端側の側面が中心電極の先端面と対向するように、当該先端側が曲げ加工により内側に曲げ返された形状をなす接地電極と、それら中心電極と接地電極との少なくとも一方に固着されて火花ギャップを形成するチップとを備えたスパークプラグの製造方法であって、
接地電極に曲げ加工を施して火花ギャップを形成し、
接地電極に固着された接地電極側チップと中心電極との撮影、中心電極に固着された中心電極側チップと接地電極との撮影、接地電極に固着された接地電極側チップと中心電極に固着された中心電極側チップとの撮影、及び中心電極とこれに固着された中心電極側チップとの撮影の少なくともいずれかを行ない、その撮影画像に基づいて火花ギャップ間隔を決定し、
該決定された火花ギャップ間隔が規定範囲に入っていれば、接地電極の幅方向位置の矯正又は接地電極の軸線方向位置の矯正を行なうことを特徴とする。
【0007】
また、本発明のスパークプラグの製造装置は、
中心電極と、基端側が主体金具に結合される一方、先端側の側面が中心電極の先端面と対向するように、当該先端側が曲げ加工により内側に曲げ返された形状をなす接地電極と、それら中心電極と接地電極との少なくとも一方に固着されて火花ギャップを形成するチップとを備えたスパークプラグの製造装置であって、
接地電極に曲げ加工を施して火花ギャップを形成する接地電極曲げ加工機と、
接地電極に固着された接地電極側チップと中心電極との撮影、中心電極に固着された中心電極側チップと接地電極との撮影、接地電極に固着された接地電極側チップと中心電極に固着された中心電極側チップとの撮影、及び中心電極とこれに固着された中心電極側チップとの撮影の少なくともいずれかを行なう撮影装置と、
その撮影画像に基づいて火花ギャップ間隔を検査情報として生成する検査情報生成手段と、
該決定された火花ギャップ間隔が規定範囲に入っていれば、接地電極の幅方向位置の矯正又は接地電極の軸線方向位置の矯正を行なう矯正機構と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記本発明のスパークプラグの製造方法及び装置により、チップ位置に不具合が生じているスパークプラグの修正も自動で行うことができるようになり、ひいては修正工程の能率向上と、スパークプラグの製造歩留まりの向上とを同時に図ることが可能となる。
【0009】
本発明のスパークプラグの製造方法は、下記の工程を含むものとして実施することができる。
・チップ判別工程:撮影画像において、チップの全部又は一部に対応した形状のマスター画像を予め用意し、撮影画像においてマスター画像と適合する部分を検索することにより、その適合部分をチップの少なくとも一部をなす部分として判別する。
・検査情報生成工程:判別されたチップの撮影画像と適合部分に重ね合わされる形で位置決めされたマスター画像との少なくともいずれかに基づいて、チップの寸法及び位置の少なくともいずれかに関する検査情報を生成する。
・検査情報出力工程:その生成した検査情報を出力する。
【0010】
また、本発明のスパークプラグの製造装置は、これに対応して以下の要件を備えたものとして構成できる。
・マスター画像データ記憶手段:その撮影画像において、チップの全部又は一部に対応した形状のマスター画像の画像データを記憶する。
・チップ判別手段:撮影画像においてマスター画像と適合する部分を検索することにより、その適合部分をチップの少なくとも一部をなす部分として判別する。
・検査情報生成手段:判別されたチップの撮影画像と上記適合部分に重ね合わされる形で位置決めされたマスター画像との少なくともいずれかに基づいて、チップの寸法及び位置の少なくともいずれかに関する検査情報を生成する。
・検査情報出力手段:その検査情報を出力する。
【0011】
上記態様によれば、撮影画像においてマスター画像と適合する部分を検索することにより、その適合部分をチップの少なくとも一部をなす部分として判別するようにした。これにより、チップ部分を正確に特定することができ、ひいては、チップ位置やギャップ偏心量等に関する検査を正確かつ能率よく行うことができる。また、チップと電極部分との間で明確なコントラストを生じていない場合でも、マスター画像の使用によりチップ部分の外形線位置を正確に特定することができ、検査精度の向上を図ることができる。
【0012】
また、本発明のスパークプラグの製造方法は、下記の工程を含むものとして実施することもできる。
・チップ判別工程:撮影画像において、チップと、中心電極又は接地電極のうち該チップが固着される部分(以下、被チップ固着部という)との画像を判別する。
・検査情報生成工程:その判別後の画像情報に基づいて、接地電極側チップと中心電極の間の偏心量に関する情報、接地電極と中心電極側チップとの間の偏心量に関する情報、接地電極側チップと中心電極側チップとの間の偏心量に関する情報、及び中心電極側チップと中心電極との間の偏心量に関する情報の少なくともいずれかを検査情報として生成する。
・検査情報出力工程:その検査情報を出力する。
【0013】
また、本発明のスパークプラグの製造装置は、これに対応して以下の要件を備えたものとして構成できる。
・チップ判別手段:その撮影画像において、チップと、中心電極又は接地電極のうち該チップが固着される部分(以下、被チップ固着部という)との画像を判別する。
・検査情報生成手段:その判別後の画像情報に基づいて、接地電極又は接地電極側チップと、中心電極又は中心電極側チップとの間の偏心量に関する情報を検査情報として生成する。
・検査情報出力手段:その検査情報を出力する。
【0014】
上記態様では、接地電極又は接地電極に固着された接地電極側チップと、中心電極又は該中心電極に固着された中心電極側チップとの撮影画像において、チップと、中心電極又は接地電極のうち該チップが固着される部分(被チップ固着部)との画像を判別し、その判別後の画像情報に基づいて、接地電極又は接地電極側チップと、中心電極又は中心電極側チップとの間の偏心量に関する情報を検査情報として生成するようにした。これにより、接地電極ないし中心電極の少なくとも一方に貴金属チップ等のチップが固着されている場合であっても、そのチップにより形成される火花ギャップの偏心状態を正確かつ能率よく検査することができる。
【0015】
チップ判別に際しては、撮影画像とマスター画像とを、中間濃度出力が可能な複数の画素の出力状態の組み合わせにより形成しておき、撮影画像において、マスター画像との間で対応する画素間の濃度差の総計が最小となる部分を適合部分として選定するようにできる。このようにすることで、撮影画像とマスター画像とのマッチング精度が高められてチップ形状の特定をより正確に行うことができるようになり、ひいては検査精度がさらに向上する。この場合、上記方法ないし装置には、チップ外形線方向と交差する向きにおいて各画素の濃度値レベルが、所定の閾値を挟んで該閾値よりも大きい状態と小さい状態との一方から他方に変化する位置、又はチップ外形線方向と交差する向きに沿って検出した各画素の濃度値レベルの変化率が最大となる位置を、チップの外形線位置として決定するチップ外形線情報生成工程ないし手段を追加することができる。これにより、チップの外形線位置の特定を精度高く行うことができる。
【0016】
なお、チップ外形線方向は、例えばマスター画像の外形線を仮外形線とし、その仮外形線の方向として定めることが可能である。
【0017】
また、チップの軸断面が円形状のものである場合、チップ判別工程においては、そのチップの軸方向端面の撮影画像に対して、円形状のマスター画像を適合させ、チップ外形線情報生成工程において、チップの軸方向端面の外形線位置としての互いに異なる3点を決定し、それら3点を通る円を当該軸方向端面の外形線として決定することができる。これにより、円形状のチップの軸方向端面の外形線を簡単に定めることができる。なお、上記円はその中心位置と半径とを定めることにより特定できる。
【0018】
この場合、互いに異なる3点の組を複数決定し、各3点を通る複数の円の中心位置と半径とをそれぞれ定め、チップの軸方向端面の最終的な外形線を、それら複数の円の平均的な中心位置と同じく平均的な半径とを、それぞれ中心及び半径とする円として定めるようにすれば、チップの軸方向端面の外形線をより高精度に決定することができる。例えばチップが接地電極や中心電極に対し溶接により取り付けられている場合、チップ周囲に溶接だれ部分等が形成されて外形線が多少不明瞭になっていても、上記方法によりこれを精度よく判別することができる。
【0019】
チップの位置は、例えば画素平面上の絶対位置の形で特定するようにしてもよいが、例えばギャップ偏心状態やチップの取付位置等の検査を行いたい場合には、チップの位置基準を与えるスパークプラグの所定構成部分(位置基準構成部分)を適宜選定し、位置基準構成部分とチップとの間の相対的な位置関係を与える情報を検査情報として得るようにすることがより望ましい。この場合は、上記方法ないし装置は、チップとともに位置基準構成部分の画像も撮影する撮影工程ないし手段と、チップの撮影画像と、位置基準構成部分の撮影画像とに基づいて、チップの位置基準構成部分に対する位置関係情報を生成するチップ位置情報生成工程ないしチップ位置情報生成手段とを含むものとする。
【0020】
なお、該位置基準構成部分の全部又は一部に対応した形状のマスター画像を予め用意し、当該撮影画像のマスター画像との適合部分を位置基準構成部分の少なくとも一部をなす位置基準構成部分画像部として判別し、判別された位置基準構成部分画像部と該位置基準構成部分画像部に重ね合わされる形で位置決めされたマスター画像との少なくともいずれかに基づいて、該位置基準構成部分の外形線を特定することができる。この場合、撮影画像とマスター画像とを、中間濃度出力が可能な複数の画素の出力状態の組み合わせにより形成しておき、撮影画像において、マスター画像との間で対応する画素間の濃度差の総計が最小となる部分を適合部分として選定するようにできる。また、位置基準構成部分の外形線方向と交差する向きにおいて各画素の濃度値レベルが、所定の閾値を挟んで該閾値よりも大きい状態と小さい状態との一方から他方に変化する位置、又は位置基準構成部分の外形線方向と交差する向きに沿って検出した各画素の濃度値レベルの変化率が最大となる位置を、位置基準構成部分の外形線位置として決定することができる。これにより、位置基準構成部分の外形線位置の特定を極めて精度高く行うことができる。
【0021】
なお、位置基準構成部分の外形線方向は、前述のチップの場合と同様に、例えばマスター画像の外形線を仮外形線とし、その仮外形線の方向として定めることが可能である。
【0022】
また、マスター画像は、例えば検査対象となるスパークプラグに使用されるものと同一種類のチップあるいは位置基準構成部分を、予め所定の条件で撮影することにより作ることができる。
【0023】
検査対象となるスパークプラグの形状は特に限定されないが、例えば次のようなものが可能である。すなわち、接地電極は、基端側が主体金具に結合される一方、先端側の側面が中心電極の先端面と対向するように、当該先端側が曲げ加工により内側に曲げ返された形状をなすものとする。接地電極側チップは先端側側面に固着されて、中心電極先端面又は該先端面に固着された中心電極側チップと対向する。この場合、チップ位置情報生成工程においては、次のような情報の少なくともいずれかを得るようにする。
・接地電極先端部の中心軸線と接地電極側チップの中心点との距離aに関連した情報(位置基準構成部分は接地電極の先端部となる)。ここで、接地電極側チップの中心点とは、接地電極側チップの撮影画像の幾何学的重心位置を意味する(以下も同様)。
・該接地電極に固着されたチップ(接地電極側チップ)の中心点の該接地電極の先端面からの距離bに関連した情報(位置基準構成部分は接地電極の先端部となる)。
・中心電極の先端面又は中心電極側チップの接地電極側の対向面と、接地電極側チップの中心電極側の対向面との間の対向距離eに関連した情報(いわゆる火花ギャップ間隔:位置基準構成部分は中心電極又は中心電極側チップとする)。これにより、接地電極側チップの位置ずれ状態あるいは偏心状態を反映した情報を的確に得ることができる。
【0024】
また、検査情報生成工程あるいは手段においては、接地電極の撮影画像と中心電極の撮影画像とに基づいて、次のような情報の少なくともいずれかを生成するようにしてもよい。
・接地電極先端部の中心軸線と、中心電極の中心軸線又は中心電極側チップの中心軸線との距離cに関連する情報。
・接地電極の先端面と、中心電極の中心軸線又は中心電極側チップの中心軸線との距離dに関連する情報。これらの情報を合わせて得ることで、スパークプラグのギャップ形成状態をより精密に検査することができる。
【0025】
なお、撮影手段による撮影方向によっては、位置基準構成部分とチップとの相対的な位置に関する情報が得にくい場合がある。この場合は、スパークプラグを互いに異なる2以上の方向から撮影し、それら複数方向からのチップの撮影画像及び位置基準構成部分の撮影画像により、位置関係情報を生成するようにする。例えば撮影手段から見て中心電極が前方側、接地電極の基端部が後方側となるように、当該中心電極と接地電極基端部とが互いに重なって見える撮影方向を正面撮影方向、中心電極の中心軸線周りにおいて、該正面撮影方向とほぼ直交する撮影方向を側方撮影方向とすれば、距離cに関連する情報は正面撮影方向における撮影画像により生成するのがよい。また、距離eに関連する情報と、距離dに関連する情報とは、側方撮影方向における撮影画像に基づいて生成するのがよい。
【0026】
一方、スパークプラグの品種によっては、接地電極側チップの大部分が接地電極側に埋没した形になっていたり、突出部分が生じていても溶接だれ部分等によりチップ突出部分の外形が特定しにくいものもある。この場合は接地電極の曲げ加工が終了後であると、チップの撮影が困難になることもある。そこで、接地電極に曲げ加工を施すのに先立って、スパークプラグを前述の正面撮影方向から撮影することにより、接地電極の側面と、該側面に固着された接地電極側チップとの画像を得る曲げ前撮影工程を、(曲げ前撮影手段により)実施すれば、その撮影画像に基づいて、接地電極と接地電極側チップとの位置関係を正確に把握することが可能となる。
【0027】
例えば、上記曲げ前撮影工程において得られる撮影画像に基づいて、前述の距離aに関連する情報及びあるいは距離bに関連する情報を極めて容易に得ることができる。この場合、距離aに関連する情報と、距離cに関連する情報とに基づいて、接地電極幅方向における接地電極側チップの中心軸線の、中心電極の中心軸線又は中心電極側チップの中心軸線からの偏心量に関する情報(接地電極側チップ幅方向偏心量情報)を得る幅方向偏心情報生成工程を実施することができる。また、距離bに関連する情報と、距離dに関連する情報とに基づいて、接地電極軸線方向における接地電極側チップの中心軸線の、中心電極の中心軸線又は中心電極側チップの中心軸線からの偏心量に関する情報(接地電極側チップ軸線方向偏心量情報)を生成する軸線方向偏心情報生成工程を実施することもできる。これにより、チップが接地電極中に埋没している場合など、正面撮影方向あるいは側方撮影方向からの撮影画像からは、接地電極上のチップ位置を特定しにくい場合でも、例えば撮影工程の実施により上記距離aないしbに関連する情報を得ることで、上記各方向における偏心量を的確に把握することが可能となる。
【0028】
一方、チップはその中心電極側の対向面が、接地電極の中心電極側の対向面よりも突出して接地電極先端部に対し固着されているスパークプラグの場合は、例えば、曲げ加工後の接地電極を前述の正面撮影方向から撮影し、接地電極側チップの突出部の撮影画像と、中心電極の撮影画像又は該中心電極に固着されたチップの撮影画像とに基づいて、接地電極幅方向における接地電極側チップの中心軸線の、中心電極の中心軸線又は中心電極側チップの中心軸線からの偏心量に関する情報(接地電極側チップ幅方向偏心量情報)を生成するようにしてもよい。また、曲げ加工後の接地電極を前述の側方撮影方向から撮影し、接地電極側チップの突出部の撮影画像と、中心電極の撮影画像又は該中心電極に固着されたチップの撮影画像とに基づいて、接地電極軸線方向における接地電極側チップの中心軸線の、中心電極の中心軸線又は中心電極側チップの中心軸線からの偏心量に関する情報(接地電極側チップ軸線方向偏心量情報)を生成するようにしてもよい。ただし、この場合も前述の曲げ前撮影工程で得られる撮影画像に基づいて距離aないし距離bに関連する情報を得、それらaないしbの値を用いて前述の偏心量の情報を得るようにしてもよい。
【0029】
一方、接地電極側チップの多くの部分が接地電極内に埋没している場合、前述の距離e(火花ギャップ間隔)は、撮影画像の情報のみでは正確に決定できない場合がある。この場合、本発明の方法(ないし装置)には、接地電極側チップの中心電極側の対向面の表面起伏状態を、接地電極の曲げ加工に先立って測定する接地電極側チップ表面起伏状態測定工程(ないし手段)を付加することができる。この場合、撮影工程(ないし手段)は、接地電極の曲げ加工後において、中心電極又は中心電極側チップと接地電極との画像を撮影するものとする。また、検査情報生成工程(ないし手段)は、接地電極側チップの中心電極側の対向面の、上記測定された表面起伏状態の情報と、撮影された画像の情報とに基づいて、接地電極側チップの中心電極側の対向面と、中心電極の先端面又は中心電極側チップの接地電極側の対向面との距離eに関連する情報を検査情報として生成するものとする。
【0030】
これによれば、接地電極の曲げ加工に先立って接地電極側チップの中心電極側の対向面の表面起伏状態(例えば表面粗さあるいは表面変位分布等の情報)を測定し、例えば接地電極側チップが接地電極内に埋没している場合でも、その表面起伏状態の情報と中心電極又は中心電極側チップと接地電極との画像情報とに基づいて、上記距離eに関連する情報を容易に得ることができるようになる。なお、表面起伏状態の測定手段としては、探針を被測定表面に接触させ、その状態で探針を該表面上で移動させたときの当該探針の変位を読み取る方法、あるいはレーザー光を被測定表面上で反射させ、その反射光の情報に基づいて測定する方法など、各種公知の手法を採用できる。
【0031】
さて、上記方法ないし装置においては、得られた検査情報に基づいて、接地電極に固着されたチップが、スパークプラグの予め定められた部分に対して所期の位置関係を満足しているか否かを判定するチップ位置判定工程ないし手段と、その判定結果を出力するチップ位置判定結果出力工程ないし手段とを付加することができる。これにより、検査結果の判定を自動的に行うことができるようになり、人為的なミスによる検査漏れ等のトラブルが極めて生じにくくなり、また判定も含めた検査工程の能率を大幅に向上させることができる。この場合、判定結果が否の場合に、チップがスパークプラグの予め定められた部分に対して所期の位置関係を満足するものとなるように、接地電極に矯正加工を施す接地電極矯正工程ないし手段を設けることができる。これにより、チップ位置に不具合が生じているスパークプラグの修正も自動で行うことができるようになり、ひいては修正工程の能率向上と、スパークプラグの製造歩留まりの向上とを同時に図ることが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図1及び図2は、本発明のスパークプラグ製造装置(以下、単に製造装置という)の一実施例を概念的に示す平面図及び側面断面図である。すなわち、該製造装置1は、被処理スパークプラグ(以下、ワークともいう)Wを円周経路(搬送経路)Cに沿って間欠的に搬送する搬送手段としてのロータリコンベア2を備え、その円周経路Cに沿って、被処理スパークプラグ搬入機構としてのワーク搬入機構11と、ワークWの接地電極を所定位置に位置決めするワーク位置決め機構(I)12と、撮影・解析ユニット(I)13(曲げ前撮影手段)と、不合格品排出機構(I)14と、接地電極曲げ加工機15と、ワーク位置決め機構(II)16と、撮影・解析ユニット(II)17と、不合格品排出機構(II)18と、ワークWを中心電極の軸線周りに90°転回するワーク90°転回機構19と、撮影・解析ユニット(III)20と、不合格品排出機構(III)21と、製品排出機構22とがこの順序で配列されている。これら各機構及びユニット11〜22の配置位置が、ワークWに対する検査の各工程の実施位置となる。これら各機構及びユニット間の間隔は、上記円周経路Cに沿うある角度θを単位として、その角度θの整数倍となるように調整されている。
【0033】
図1(b)に示すように、ロータリコンベア2は、ほぼ水平に配置された円板状の搬送回転体30を有し、ワークホルダHに固定された被処理スパークプラグWを、着脱可能にほぼ水平に保持する複数のワーク保持部23が、円周経路Cに沿って上記角度θに対応する間隔で一体的に形成されている。そして、該搬送回転体30は、間欠駆動手段としてのサーボモータ34により、図示しない回転伝達機構を介して上記角度θ単位で間欠的に回転駆動される。これにより、各ワーク保持部23に保持されたワークWは、図1に示す円周経路C上を、各機構及びユニット11〜22による工程実施位置に順次停止しながら間欠的に搬送されることとなる。
【0034】
図2に示すように、図1に示すワーク搬入機構11、不合格品排出機構(I)14、同(II)18、同(III)21、及び製品排出機構22は、例えばワーク供給部あるいはワーク排出部Qとロータリコンベア2のワーク保持部23との間で、ワークホルダHに装着されたワークWを移送する移送機構により構成される。該移送機構35は、エアシリンダ37により昇降可能に保持されるチャックハンド機構36、エアシリンダ38等によりチャックハンド機構36を円周経路Cの半径方向に進退駆動する進退駆動機構39等を含んで構成される。チャックハンド機構36は図示しないエアシリンダ等により開閉駆動されるようになっており、エアシリンダ37により下降してワークホルダH(ワークW)を保持し、次いで上昇した後エアシリンダ38により進退駆動されて移送先に移動し、そこで再び下降してワークホルダH(ワークW)の保持を解除して移送を完了する。
【0035】
次に、図1に戻って撮影・解析ユニット(I)13、同(II)17、同(III)20はいずれも同一の構造を有する。以下、図3の模式図により、撮影・解析ユニット(I)13で代表させて説明する。すなわち、撮影・解析ユニット(I)13は、ワークWの先端部を照らす照明部としてのリングライト238、フィルタ(例えば偏光フィルタ)239及び撮影手段としての撮影カメラ40を備え、図示しないフレーム等によりそれぞれ所定高さに保持されている。ここで、リングライト238、フィルタ239及び撮影カメラ40は、撮影カメラ40の光軸方向にほぼ同心的に配列されている。なお、解析部の電気的構成については後述する。
【0036】
撮影カメラ40は、例えば二次元CCDセンサを画像検出部として有するCCDカメラとして構成されており、水平に保持されたワークWの中心電極W2と、接地電極W1と、それら中心電極W2と接地電極W1との間に形成される火花ギャップg(図4)とを上方から撮影するようになっている。なお、各撮影・解析ユニット13,17,20は、寸法既知の基準体を予め撮影することにより、画像倍率(例えば、1画素当りの対応実寸法の値)がそれぞれ所定の値となるように、各撮影カメラ40の高さが調整されている。なお、画像倍率は、撮影・解析ユニット13,17,20間で全て同じ値となっていてもよいし、2以上のものの間で互いに異なる値となっていてもよい。また、各撮影カメラ40の撮影光学系は、焦点ずれによる画像サイズの変化が小さくなるように、テレセントリック光学系で構成することが望ましい。
【0037】
次に、本実施例で使用する被処理スパークプラグWは、例えば図4(b)に示すように、接地電極W1の基端側が主体金具W3に結合される一方、接地電極W1の先端側の側面が中心電極W2の先端面と対向するように、当該先端側が曲げ加工により内側に曲げ返された形状をなす。そして、その先端側側面には接地電極側チップW4が溶接により固着されて、中心電極W2の先端面と対向している。また、接地電極側チップW4は大部分が接地電極W1側に埋没した形になっている。なお、各電極は例えばNi合金により、チップW4はPtやIr等の貴金属を主体に構成される。
【0038】
該被処理スパークプラグWは、ワーク搬入機構11(図1)により搬入される時点では、図4(a)に示すように、接地電極W1は曲げ加工が施される前の状態となっている。また、被処理スパークプラグWはワークホルダHに対し、撮影カメラ40(図3)から見て中心電極W2が前方側、接地電極W1の基端部が後方側となるように、当該中心電極W2と接地電極W1の基端部とが互いに重なって見える位置関係(すなわち、撮影方向が正面撮影方向となる位置関係)で取り付けられている。そして、接地電極曲げ加工機15(図1)により接地電極W1に曲げ加工が施されて図4(b)に示す状態となる。また、さらにワーク90°転回機構19により中心電極W2の軸線周りに90°転回され、図4(c)に示す状態、すなわち、撮影方向が上記正面撮影方向とほぼ直交する側方撮影方向となる状態で保持されることとなる。なお、逆方向に90°転回して、図4(d)の状態としてもよい。
【0039】
次に、製造装置1の電気的構成をブロック図を用いて説明する。図5は、主制御部100とその周辺の構成を表すブロック図である。主制御部100は、I/Oポート101とこれに接続されたCPU102、ROM103及びRAM104等からなるマイクロプロセッサにより構成されており、ROM103には主制御プログラム103aが格納されている。そして、I/Oポート101には、ロータリコンベア2の駆動部2cが接続されている。該駆動部2cは、サーボ駆動ユニット2aと、これに接続された前述のロータリコンベア駆動用のサーボモータ34と、そのサーボモータ34の回転角度位置を検出するロータリエンコーダ等の角度センサ2b等を含んで構成されている。また、I/Oポート101には、前述の各機構及びユニット11〜22等の他、ハードディスク装置等で構成された記憶装置105と、キーボードあるいはマウス等で構成された入力部106などが接続されている。
【0040】
図6は、撮影・解析ユニット13,17,20の電気的構成例を示すブロック図である(以下、撮影・解析ユニット13で代表させて説明する)。撮影・解析ユニット13は、その制御部110が、I/Oポート111とこれに接続されたCPU112、ROM113及びRAM114等からなるマイクロプロセッサにより構成されており、ROM113には画像解析プログラム113aが格納されている。また、I/Oポート111には、撮影手段としての撮影カメラ40(二次元CCDセンサ115と、そのセンサ出力を二次元デジタル画像入力信号に変換するためのセンサコントローラ116とを含む)と、マスター画像データ記憶手段としての記憶装置115とが接続されている。記憶装置115には、マスター画像データ115a及び後述する各検査寸法の基準値を与える寸法データ115bが記憶されている。また、RAM114には、CPU112のワークエリア114a、撮影カメラ40によるワークWの撮影画像データ、そのワークWの検査に使用されるマスター画像データ及び寸法データを記憶するためのメモリ114b〜114dが形成されている。なお、CPU112は、画像解析プログラム113aにより、チップ判別手段、検査情報生成手段、チップ位置判定手段、及びチップ位置判定結果出力手段の主体となるものである。なお、マスター画像データを図5の主制御部100に接続された記憶装置105に記憶し、必要なものをその都度各撮影・解析ユニット13,17,20に転送して用いてもよい。
【0041】
以下、製造装置1の作動についてフローチャートを用いて説明する。図7は、1つのワークWに着目した場合の検査の各工程の流れを示すものである。ただし、本実施例では、図1に示すように複数のワークWが間欠的に搬送されながら検査の各工程が、図5の主制御部100からの指示を受けて各機構及びユニット11〜22により並列的に実行される。従って、図7のフローチャートの各工程は、必ずしも1本のプログラムルーチンによりシーケンシャルに実行されるわけではない。
【0042】
すなわち、図1に示すように、ワーク搬入機構11によりロータリコンベア2に搬入され、ワーク保持部23に装着されたワークWは、ワーク位置決め機構(I)12により所定位置に位置決めされ、撮影・解析ユニット(I)13により図4(a)の画像が撮影される(図7:S1,S2)。そして、図7のS3で画像処理/寸法検査1となる。
【0043】
図8は、画像処理/寸法検査1の処理の流れを示す。まず、S51で曲げ前の接地電極W1の正面画像を認識する。該処理で認識するのは、図18に示すように、曲げ前の接地電極W1の先端部と、接地電極側チップW4との各正面画像の外形線位置である。図9は、画像認識処理の流れを示すものである。すなわち、接地電極W1の撮影画像データを取り込み、これに対応するマスター画像データを記憶装置115(図6)から読み出して、RAM114のメモリ114b,114cにそれぞれ格納する(図9:S101,S102)。
【0044】
マスター画像は、例えば検査対象となるスパークプラグ構成部分を、予め所定の条件で撮影することにより作成されたものである。例えば図16に示すように、接地電極のような方形の撮影画像51の場合は各角部に対応するマスター画像50をそれぞれ用意し、それらの中から、寸法測定に使用する構成部分の外形線決定に必要なものを適宜選択して用いるようにする。ここで、マスター画像50と撮影画像51とは、いずれも中間濃度出力が可能な複数の画素の出力状態の組み合わせにより、いわゆるグレースケール画像として形成されている。
【0045】
マスター画像50は、撮影画像51の画素平面上の各位置間を平行移動しながら、撮影画像51との間での適合位置が検索される。すなわち、図16(a)に示すように、画素平面上で所定位置に位置決めされたマスター画像50と、これと重なり合う撮影画像51との間で、対応する画素間の濃度差(あるいはその絶対値)を演算し、その総計(あるいは平均値)を算出する。そして、各位置毎に算出した上記総計の値が最小となる撮影画像部分を適合部分として選定する(図9:S104〜S107)。例えば撮影対象がチップである場合、この適合部分はチップ画像部分となる。また、S108において、マスター画像50を上記適合部分に重ねた状態で位置決めし、その外形線を仮外形線として設定し、S109に進んで、エッジツールによる外形線上の所定位置(以下、エッジ位置という)の確定処理となる。
【0046】
図10は、エッジ位置確定処理の流れを示すものである。まず、マスター画像50の外形線上に仮エッジ位置を定め、図17(a)に示すような一定の大きさの画素マトリックス60を定め、次いで同図(b)に示すように、各画素の濃度値を読み込む(図10:S151、S152)。そして、上記仮外形線と平行な方向を行方向(請求項でいう外形線方向に相当する)、直角な方向を列方向として、各行毎に画素の濃度値を合計する(S153:以下その濃度値の合計値を濃度値レベルという)。次いで、図10のS154、S155に進み、列方向において各画素Pの濃度値レベルgiの変化率が最大となる位置を、エッジ位置として決定する。すなわち、図17(c)に示すように、上記giの列方向隣接値同士の差分演算を行い、その差分が最大となる位置をエッジ位置とする。なお、濃度値レベルgiに対し、ある閾値を定め、その閾値を挟んで、該閾値よりも大きい状態と小さい状態との一方から他方へ変化する列方向画素位置をエッジ位置としてもよい。
【0047】
図8に戻り、接地電極W1の外形線として、接地電極W1の幅方向両縁E1,E2と、先端縁E3(図18)とを上記方法により定める。この場合、各外形線を決定するには、上記エッジ位置確定処理により定められた外形線上の少なくとも2点が必要であるが、精度向上のため3点以上を用い、これに直線回帰を施すようにしてもよい。そして、各外形線が決まると、その交点位置の座標を算出することができる。本処理では、先端縁E3の両端点T1,T2の座標が算出され、さらにそれらの中点T3の座標(xt,yt)が算出される(以上、S52,S53)。
【0048】
続いて、図8のS54に進み、接地電極側チップW4の軸方向端面の外形線を同様に認識する。この場合、図19(a)に示すように、接地電極側チップW4の撮影画像にマスター画像50をマッチングさせ、(b)に示すように、前述と同様のエッジ確定処理により外形線上の3点を確定し、それら3点を通る円Rを接地電極側チップW4の最終的な外形線として確定する。また、同時に円Rの中心OOの座標(x0,y0)も算出する(図8:S55)。そして、図18に示すように、上記中心OO、すなわち接地電極側チップW4の中心軸線O2と接地電極W1の中心軸線O1との距離aを、a=xt−x0により求める。また、接地電極側チップW4の中心軸線の先端縁(先端面)E3からの距離bを、b=yt−y0により求める(S56)。
【0049】
なお、接地電極側チップW4の軸方向端面の外形線を、より精度高く決定するためには、外形線上の互いに異なる3点の組を複数決定し、各3点を通る複数の円の中心位置と半径とをそれぞれ定め、W4の軸方向端面の最終的な外形線を、それら複数の円の平均的な中心位置と同じく平均的な半径とを、それぞれ中心及び半径とする円として定めることが望ましい。この場合の処理を、図31の工程説明図と、図32のフローチャートに基づいて説明する。
【0050】
まず、図32のS301において、接地電極側チップW4の軸方向端面の外形線の画像を撮影し、次いでS302において図31(a)に示すように、マスター画像50をこれに適合させてチップ外形線の仮中心Ovを決定する。ここで、撮影された画像とマスター画像50との間の対応する画素間の濃度差の絶対値の総計Kが、予め定められた基準値K0を超える場合は、S313に進んで接地電極側チップW4が不存在である不良判定を行なう。
【0051】
一方、KがK0以下であればS305に進み、図31(b)に示すように、仮中心Ovを中心として前述のエッジ位置確定処理により、所定の角度間隔γ(例えば2°間隔)で外形線点(エッジ位置)ECを確定する(S305)。そして、図31(c)に示すように、各外形線点ECを基準点(図中○で示す)として、その基準点の左右に角度β(例えば44°)だけ振れた位置にある外形線点(図中△で示す)として選択し、その選択された2点と、基準点との計3点を通る円の中心O’と半径r’とをそれぞれ算出する(S307)。なお、決定されたr’が、S308においてチップの標準規格範囲(例えば下限値rmin、上限値rmax)から外れるものは不良とみなし、不良円カウンタNpを1だけインクリメントするとともに(S309)、S310で上記不良円カウンタNpのカウント値と基準値N0(例えば30)とを比較判断する。
【0052】
S310において不良円カウント値Npが基準値N0を上回っていれば、S313に進んで接地電極側チップW4が不存在である不良判定を行なう。一方、不良円カウンタNpのカウント値が基準値N0以下であればS311に進み、全ての外形線点ECについて上記3点円の中心O’と半径r’とを算出する。このようにS311において全ての外形線点ECについて、上記3点円の中心O’と半径r’とを算出し終えたらS314に進み、算出された各円の中心座標O’i(=(xi,yi)、i=1,2,‥‥,n)と、半径r’i(i=1,2,‥‥,n)との平均値を、接地電極側チップW4の軸方向端面の外形線の中心O及び半径rとして決定し、処理を終了する。
【0053】
次に、図8に戻り、S57の検査判定工程となる。本実施例では、図13に示すように、上記aないしbの各絶対値に、予め設定された検査誤差αを加えた値、すなわち|a|+α、ないし|b|+αが規定範囲に入っていれば合格、入っていなければ不合格となる。なお、この規定範囲のデータは、図6の寸法データ115bの中から読み出して使用される。
【0054】
なお、以上の処理において、撮影・解析ユニット(I)13は、撮影手段としての撮影カメラ40、マスター画像データ記憶手段としての記憶装置115、チップ判別手段、検査情報生成手段及び検査情報出力手段としてのCPU112を備え、最終的にチップW4の位置情報としてaないしbの値を生成している。
【0055】
図7に戻り、上記検査結果が不合格であれば、例えば図5のI/Oポート101に接続されたモニタ107等に不合格通知を表示し、不合格品排出機構(I)14(図1)により該不合格となったワークWを排出し、ワークWの取出確認を行った後処理が終了する(S4→S15〜S17:以下、このルーチンを不合格品排出ルーチンという)。一方、合格であればS5以降へ進み、図1の接地電極曲げ加工機15で接地電極W1に曲げ加工を施し(S5)、さらにワーク位置決め機構(II)16でワークWを再位置決めした後(S6)、撮影・解析ユニット(II)17により図4(b)の画像が撮影される(S7)。そして、図7のS8で画像処理/寸法検査2となる。
【0056】
図11は、画像処理/寸法検査2の流れを示している。この処理も基本的には、画像処理/寸法検査1と同様の、マスター画像とのマッチング処理とエッジツールによるエッジ位置確定処理(以下、グレーサーチ処理という)との組み合わせに基づいて実行される。概略を図20を用いて説明する。すなわち、正面撮影された接地電極W1の端面両縁E4,E5及び中心電極W2との対向縁E6を確定し、それらの交点によりE6の両端点T4,T5の座標を求め、さらにE6の中点T6の座標(xk、yk)を求める。また、中心電極W2の両縁E7,E8及び先端縁E9を確定し、それらの交点によりE9の両端点T7,T8の座標を求め、さらにE9の中点T9の座標(xl、yl)を求める。そして、接地電極W1の中心軸線と、中心電極W2の中心軸線O3との距離cを、c=xk−xlにより求める(以上、図11:S201〜S207)。
【0057】
なお、中心電極W2の先端縁(先端面)E9と、接地電極側チップW4の対向面との間の対向距離e(火花ギャップ間隔)を、所定方向(例えば接地電極W1の端面両縁E4ないしE5とほぼ平行な方向)における中心電極W2の先端縁(先端面)E9と接地電極W1の対向縁E6との間の距離の最小値として決定するようにしてもよい(S208)。そして、S209で検査判定となる。また、S210では矯正値算出を行なう。処理の一例は、図14に示す通りであって、検出されたcの値と規定範囲とを比較し、矯正不能であれば(|c|+αが規定範囲に入っていなければ)不合格判定とし、矯正可能であれば(|c|+αが規定範囲に入っていれば)、検出されたcの値と規定値との偏差が縮小されてそれぞれ規定範囲に入るように、矯正機構(I)60に指示すべき矯正値を、算出・設定する(J51、J55〜J57)。
【0058】
図7に戻り、S9において、不合格判定されたワークWについては、上記cの値が矯正可能なものかどうかを判定し(S22)、矯正可能であれば矯正機構(I)60による矯正処理となる(S21)。図22は、矯正機構(I)60の構成例を概念的に示している。すなわち、矯正機構(I)60は、接地電極W1の基端部を把持・固定する第一把持部71と、同じく先端側を把持する第二把持部70とを有する。そして、第一把持部71により基端側を把持した状態で接地電極W1の先端側に対し、第二把持部70を介してねじり駆動部72により中心電極W2の中心軸線とほぼ平行に設定されたねじり軸周りのねじり力を加えることにより、接地電極W1の幅方向位置の矯正を行う。
【0059】
なお、S22の矯正可否の判定を行わず、直接矯正処理へ進むようにしてもよい。また、S9で合格であればS10に進んでワーク90°転回機構19によりワーク位置を90°転回し、撮影・解析ユニット(III)20により図4(c)(又は図4(d)の画像が撮影される(S11)。そして、S12で画像処理/寸法検査3となる。
【0060】
図12は、画像処理/寸法検査3の流れを示している。この処理も同様に、マスター画像とのマッチング処理とエッジツールによるエッジ位置確定処理との組み合わせに基づいて実行される。概略を図21を用いて説明する。すなわち、側方撮影された接地電極W1の先端縁E10及び中心電極W2との対向縁E11を確定し、それらの交点によりE11の先端点T10の座標(x5,y5)を求める。また、中心電極W2の両縁E12,E13及び先端縁E14を確定し、それらの交点によりE14の両端点T11,T12の座標を求め、さらにE14の中点T13の座標(xm、ym)を求める。また、中心電極W2の先端縁(先端面)E14と、接地電極側チップW4の対向面との間の対向距離e(火花ギャップ間隔)を、所定方向(例えば接地電極W1の先端縁E10とほぼ平行な方向)における中心電極W2の先端縁(先端面)E14と接地電極W1の対向縁E11との間の距離の最小値として決定する。また接地電極W1の先端縁(先端面)E10と、中心電極W2の中心軸線O3との距離dをd=x5−xmにより求める(以上、S251〜S257)。なお、中心電極W2の中心軸線O3と接地電極側チップW4の中心軸線間の偏心量fを、f=x5−xm−bで算出するようにしてもよい。(S258)。そして、S259で検査判定となる。すなわち、|d|+α、|e|+α(あるいは|f|+α)が規定範囲に入っていれば合格、入っていなければ不合格となる。また、S260では矯正値算出を行なう。処理の一例は、図15に示す通りであって、検出されたdの値と規定範囲とを比較し、矯正不能であれば不合格判定とし、矯正可能であれば、検出されたdの値と規定値との偏差が縮小されてそれぞれ規定範囲に入るように、矯正機構(II)61に指示すべき矯正値を、算出・設定する(J101〜J104、J110〜J112)。
【0061】
図7に戻り、S13において、不合格判定されたワークWについては、上記dの値が矯正可能なものかどうかを判定し(S24)、矯正可能であれば矯正機構(II)61による矯正処理となる(S23)図23は矯正機構(II)61の構成例を示すものである。すなわち、矯正機構(II)61は、中心電極W2が移動しないようにワークWを保持するワーク保持部73と、ガイド75により接地電極W1の軸線方向にスライド可能に設けられて、接地電極W1の先端部を把持する先端把持部74と、接地電極W1の基端部を把持する基端把持部76とを有する。そして、先端把持部74によりその先端を把持した状態で基端把持部76を介してねじり駆動部77により、接地電極W1の軸線O4及び中心電極W2の軸線O5と直交する所定の軸線(紙面と直交する軸線)回りにおいて、ワーク保持部73に保持されたワークWの接地電極W1に対しねじり力を加えることにより、接地電極W1の軸線方向位置の矯正を行う。
【0062】
なお、S24の矯正可否の判定を行わず、直接矯正処理へ進むようにしてもよい。矯正不能であれば、S4と同様にS15〜S17の不合格品排出ルーチンに回される。一方、S13で合格であればS14に進んで合格通知を行い、図1の製品排出機構22により排出される。なお、当該ワークWのワーク保持部23は、ロータリコンベア2の回転によりワーク搬入位置に戻され、以下上記と全く同様の工程により検査が繰り返される。
【0063】
ここで、矯正機構(I)60ないし矯正機構(II)61による矯正処理後に、再度検査を行なって、前述のcないしdの値が規定範囲を満足しているか否かを確認することもできる。この構成では、矯正機構(I)60ないし矯正機構(II)61の各下流側に新たな撮影・解析ユニットを設ける必要がある。また、その検査により、cないしdの値が規定範囲を満足していないことが判明した場合は、そのワークWを不合格品として排出するか、あるいは2段階目の矯正を行なうようにすることができる。2段階目の矯正を行なう場合は、新たな矯正機構の追加を行なうか、あるいは上流側の矯正機構に手動等によりワークを戻し、再度矯正を行なわせるようにする。
【0064】
なお、以上の処理においては、a〜eの各値を個別に検査し、それぞれ規定範囲に入っているかどうかの合否判定を行うようにしていたが、距離aの情報と、距離cの情報とに基づいて、接地電極W1の幅方向における接地電極側チップW4の中心軸線の、中心電極W2の中心軸線からの偏心量を検査情報として算出するようにしてもよい。また、距離bに関する情報と、距離dに関する情報とに基づいて、接地電極軸線線方向における接地電極側チップW4の中心軸線の、中心電極W2の中心軸線からの偏心量を検査情報として算出するようにしてもよい。
【0065】
この場合の処理の一例を図24に示す。すなわち、S1〜S14の処理は図7とほぼ同様であるが、画像処理/寸法検査1と同2とにおいて、a〜cの各値の測定はなされるが、それら各値に対する検査判定(図8:S57,図11:S209)は省略される。代わって、図12の画像処理/寸法検査3においてその検査判定処理S259は、図25に示すものとなる。すなわち、測定されたa〜dの値により、幅方向偏心量をa+cにより、また、軸方向偏心量をb−dによりそれぞれ算出する(J151〜J153)。なお、eの値はそのまま用いる。そして、上記|a+c|+α、|b−d|+α及び|e|+αの各値が規定範囲に入っていれば合格、外れていれば不合格判定となる(J154〜J158)。なお、|a+c|+αが規定範囲に入っていない場合、これが規定範囲に入るように矯正機構(I)60により接地電極W1の幅方向の矯正を行なう。また、|b−d|+αが規定範囲に入っていない場合、これが規定範囲に入るように矯正機構(II)61により接地電極W1の軸線方向の矯正を行なう。
【0066】
次に、図26に示すように、接地電極側チップW4は、中心電極W2との対向縁(対向面)E30が、接地電極W1の中心電極側の対向面E32よりも突出して固着されていることがある。このとき、曲げ加工後の接地電極W1を正面撮影方向から撮影し、前述のグレーサーチ法により、チップW4の対向縁E30の中点座標を(xp,yp)、中心電極W2の先端縁E31の中点座標を(xr,yr)として求めれば、接地電極W1の幅方向における接地電極側チップW4の中心軸線の、中心電極W2の中心軸線からの偏心量(すなわち幅方向偏心量)c’を、c’=xp−xrとして直接決定することができる。この場合は、撮影・解析ユニット(II)17を省略することができる。なお、チップW4の突出部の画像と接地電極W1の画像とのコントラストが比較的大きい場合には、両者を通常の二値化処理により判別することも可能である。
【0067】
また、図27に示すように、中心電極W2の先端面に中心電極側チップW5が固着されている場合がある。この場合、上記c’あるいは前述のdの値は、中心電極W2の中心軸線ではなく、該中心電極側チップW5の中心軸線を基準に測定される。例えば、上記c’の値は、中心電極側チップW5の先端縁E32(先端面、あるいは接地電極側の対向面)の中点座標をT32(xl,yl)として、c’=xp−xlとして決定される。また、中心電極W2の画像と中心電極側チップW5の画像とに基づいて、両者の中心軸線間の距離(すなわち偏心量)を検査情報として算出するようにしてもよい。この場合、この偏心量は、例えば図28(a)に示すように、接地電極W4の幅方向における偏心量δ1として、あるいは図28(b)に示すように、接地電極W4の軸線方向における偏心量δ2として算出することができる。なお、中心電極側チップW5が設けられる場合、接地電極側チップW4が特に設けられないこともある。
【0068】
一方、図21に示すように、接地電極側チップW4の多くの部分が接地電極W1内に埋没している場合、前述の距離e(火花ギャップ間隔)を、撮影画像の情報のみでは正確に決定できない場合がある。特に、接地電極側チップW4をレーザー溶接により固着した場合は、チップ表面が荒れやすく、eの測定はさらに困難となる。この場合、接地電極W1の曲げ加工に先立って接地電極側チップW4の中心電極W2側の対向面の表面起伏状態を、図5に示す表面起伏状態測定装置200により測定し、接地電極W1の曲げ加工後において撮影した、中心電極W2又は中心電極側チップW5と接地電極W1との画像と、上記表面起伏情報とに基づいて上記距離eを測定するようにしてもよい。
【0069】
表面起伏状態測定装置200としては、例えば図29(a)に示すように、探針201を接地電極側チップW4の被測定表面Siに接触させ、その状態で探針201を該表面Si上で移動させたときの当該探針201の変位を読み取る方式、あるいは光源202からのレーザー光Lを被測定表面Si上で反射させ、その反射光をCCDセンサ等の光センサ203で受けて、その検出情報に基づいて測定する方式など、各種公知の装置を採用できる。例えば、光源202と被測定表面Siとの距離を変えながらレーザー光Lを照射した場合、その反射光の反射角度、ひいては光センサ203上の受光位置が被測定表面Siの起伏状態を反映して変化するので、その情報から被測定表面Si上の各位置の変位を読み取ることができる。
【0070】
この場合、前述のグレーサーチ法により接地電極W1の対向縁Ekを決定しておき、図29(b)に示すように、上記表面起伏状態測定装置200により、この対向縁Ekを基準とした被測定表面Si上の各位置の起伏量h’を測定することができる。そして、接地電極W1の曲げ加工後において、中心電極W2の対向縁(対向面)Ejと、接地電極W1の対向縁Ek(ないしその延長)との各位置での距離d0から、対応する起伏量h’の値を減ずれば、該位置での接地電極側チップW4と中心電極W2との対向面間の距離をd0−h’で算出することができる。そして、このd0−h’の例えば最小値を上記eとして決定すればよい。なお、中心電極側チップW5が設けられる場合においても、同様の方法によりeを決定することができる。
【0071】
また、上記実施例では、ワークWを円周経路Cに沿って間欠的に搬送する構成であったが、これを直線経路に沿って間欠的に搬送する構成も可能である。図30は、その一例を示している。すなわち、この構成では、巡回部材としてのチェーン301に対し、ワークホルダ23を着脱可能に装着するためのキャリア302を所定の間隔で取り付け、これをモータ305により間欠的に巡回駆動することにより、各ワークホルダ23を所定の直線経路に沿って間欠的に搬送するコンベア301が形成されている。そして、その直線経路に沿って、前述のワーク搬入機構11、ワーク位置決め機構(I)12、撮影・解析ユニット(I)13、不合格品排出機構(I)14、接地電極曲げ加工機15、ワーク位置決め機構(II)16、撮影・解析ユニット(II)17、不合格品排出機構(II)18、ワーク90°転回機構19、撮影・解析ユニット(III)20、不合格品排出機構(III)21、及び製品排出機構22が所定の間隔で配列されている。そして、図1の構成と同様に、各機構及びユニット11〜22の配置位置が、ワークWに対する検査の各工程の実施位置となる。
【0072】
また、上記実施例では、撮影・解析ユニット(I)13、同(II)17、同(III)20は、検査対象となるスパークプラグ構成部分をグレースケール画像として撮影していたが、検査対象部分とその背景部分(あるいは隣接部分)との間で十分なコントラストがついている場合は、前述のグレーサーチ処理を行なわず、画像を二値化して、より簡略な処理を行なうようにしてもよい。例えば、図4(c)あるいは(d)のように、スパークプラグ(ワーク)Wを側方から撮影する場合、検査に使用される構成部分の各外形線の背後には、別の構成部分が存在せず空間となっているので、これを撮影する撮影・解析ユニット(III)20(図1等)は、上述のような二値化処理を行なうものとして構成できる。この場合、ワークWを背後からバックライトで照らして画像をシルエットにすれば、より明確なコントラストを得ることができ、二値化処理に好都合となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパークプラグ製造装置の一実施例を模式的に示す平面図及び側面断面図。
【図2】移送機構の模式図。
【図3】撮影・解析ユニットの模式図。
【図4】被処理スパークプラグの撮影画像の例を示す模式図。
【図5】スパークプラグ製造装置の主制御部の電気的構成の一例を示すブロック図。
【図6】同じく撮影・解析ユニットの電気的構成の一例を示すブロック図。
【図7】スパークプラグ検査工程の流れを示すフローチャート。
【図8】画像処理/寸法検査1の処理の流れを示すフローチャート。
【図9】画像認識処理の流れを示すフローチャート。
【図10】エッジ位置確定処理の流れを示すフローチャート。
【図11】画像処理/寸法検査2の処理の流れを示すフローチャート。
【図12】画像処理/寸法検査3の処理の流れを示すフローチャート。
【図13】画像処理/寸法検査1の検査判定ルーチンの流れを示すフローチャート。
【図14】画像処理/寸法検査2の検査判定ルーチン及び矯正値算出ルーチンの流れを示すフローチャート。
【図15】画像処理/寸法検査3の検査判定ルーチン及び矯正値算出ルーチンの流れを示すフローチャート。
【図16】マスター画像と撮影画像とのマッチング処理の概念を示す説明図。
【図17】エッジ確定処理の概念を示す説明図。
【図18】画像処理/寸法検査1の画像処理内容を示す説明図。
【図19】接地電極側チップの外形線確定方法の説明図。
【図20】画像処理/寸法検査2の画像処理内容を示す説明図。
【図21】画像処理/寸法検査3の画像処理内容を示す説明図。
【図22】矯正機構の一例を示す概念図。
【図23】同じく別の例を示す概念図。
【図24】スパークプラグ検査工程の変形例の流れを示すフローチャート。
【図25】その画像処理/寸法検査3の検査判定ルーチン流れを示すフローチャート。
【図26】画像処理/寸法検査2の画像処理の変形例の内容を示す説明図。
【図27】画像処理/寸法検査2の画像処理の別の変形例の内容を示す説明図。
【図28】中心電極と中心電極側チップとの偏心量を測定する場合の説明図。
【図29】接地電極チップの表面起伏を考慮に入れた場合の火花ギャップ量の検査方法の一例を示す説明図。
【図30】本発明のスパークプラグ製造装置の変形例を模式的に示す平面図及び側面図。
【図31】接地電極側チップの外形線確定方法の別の例を示す工程説明図。
【図32】その工程の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
1スパークプラグ製造装置
W被処理スパークプラグ
W1接地電極
W2中心電極
W3主体金具
W4接地電極側チップ
W5中心電極側チップ
13撮影・解析ユニット(I)(撮影手段、スパークプラグ製造装置)
17撮影・解析ユニット(II)(撮影手段)
20撮影・解析ユニット(III)(撮影手段、スパークプラグ製造装置)
40撮影カメラ(撮影手段)
112CPU(チップ判別手段、検査情報生成手段、チップ位置判定手段、チップ位置判定結果出力手段)

Claims (2)

  1. 中心電極と、基端側が主体金具に結合される一方、先端側の側面が前記中心電極の先端面と対向するように、当該先端側が曲げ加工により内側に曲げ返された形状をなす接地電極と、それら中心電極と接地電極との少なくとも一方に固着されて火花ギャップを形成するチップとを備えたスパークプラグの製造方法であって、
    前記接地電極に前記曲げ加工を施して前記火花ギャップを形成し、
    前記接地電極に固着された接地電極側チップと前記中心電極との撮影、前記中心電極に固着された中心電極側チップと前記接地電極との撮影、前記接地電極に固着された接地電極側チップと前記中心電極に固着された中心電極側チップとの撮影のいずれかを行ない、その撮影画像に基づいて火花ギャップ間隔を決定し、
    該決定された火花ギャップ間隔が規定範囲に入っていた場合に、前記接地電極の幅方向位置の矯正又は前記接地電極の軸線方向位置の矯正を行なうことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  2. 中心電極と、基端側が主体金具に結合される一方、先端側の側面が前記中心電極の先端面と対向するように、当該先端側が曲げ加工により内側に曲げ返された形状をなす接地電極と、それら中心電極と接地電極との少なくとも一方に固着されて火花ギャップを形成するチップとを備えたスパークプラグの製造装置であって、
    前記接地電極に前記曲げ加工を施して前記火花ギャップを形成する接地電極曲げ加工機と、
    前記接地電極に固着された接地電極側チップと前記中心電極との撮影、前記中心電極に固着された中心電極側チップと前記接地電極との撮影、前記接地電極に固着された接地電極側チップと前記中心電極に固着された中心電極側チップとの撮影のいずれかを行なう撮影装置と、
    その撮影画像に基づいて火花ギャップ間隔を検査情報として生成する検査情報生成手段と、
    該決定された火花ギャップ間隔が規定範囲に入っていれば、前記接地電極の幅方向位置の矯正又は前記接地電極の軸線方向位置の矯正を行なう矯正機構と、
    を備えたことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
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