JP2004005846A - 光ディスク記録装置および光ディスク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ホストPC110から記録データが供給され、その記録データがバッファメモリ36、エンコーダ17、ストラテジ回路18を介してレーザドライバ19に供給され、記録データに応じたレーザ光の照射が光ディスク200に対して実施され、光ディスク200の記録層202に情報記録が行われる。一方、ホストPC110から画像データが供給された場合、その画像データがバッファメモリ36、制御部16、FIFOメモリ34および駆動パルス生成部35を介してレーザドライバ19に供給され、画像データに対応したレーザ光照射が行われ、光ディスク200の変色層205に可視画像が形成される
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスク面上に可視画像の形成をする光ディスク記録装置およびそのための光ディスクに関する。
【0002】
【従来の技術】
CD−R(Compact Disc−Recordable)やCD−RW(Compact Disc−Rewritable)等の光ディスクに対し、音楽データ等の情報記録を行う光ディスク記録装置が広く提供されている。光ディスク記録装置は、光ディスクの一方の面(記録面)にレーザ光を照射して、記録面上にデータ長に対応するピットを形成させることにより情報記録を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、個々の光ディスクに記録した内容について、外観で(可視的に)判別できれば便利である。このためユーザは、専用のプリンタ装置を用いて、たとえば記録した曲名を円形のラベルシートに印刷し、このラベルシートを光ディスクの記録面と反対の面(以下、レーベル面という)に張り付けていた。
しかしながら、この方法においては、ユーザは専用のプリンタ装置を用意しなければならなかった。またユーザは、光ディスクに記録をした後、該光ディスクを光ディスク記録装置から取り出し、専用のプリンタ装置で作成したラベルシートを貼り付けるといった煩雑な作業が要求されていた。
【0004】
また近年においては、光ディスクのレーベル面に対し、文字(曲名など)を印刷することができる光ディスク記録装置も提供されつつある。この光ディスク記録装置は、光ディスクのレーベル面の所望領域にレーザ光を照射し、照射した部分の発色を変化させることにより、文字などを形成(印刷)するというものである。
しかしながら、かかる光ディスク記録装置を用いても、ユーザは煩雑な作業が要求されていた。すなわち、ユーザは、情報記録する際は、光ディスクの記録面側にレーザ光が照射されるように装置にセットする必要があり、画像形成する際は、光ディスクのレーベル面にレーザ光が照射されるようにして装置にセットしなければならなかった。このため、ユーザは、情報記録をした後、装置から光ディスクを取り出して、光ディスクを裏返して再セットする、という面倒な作業が要求されていた。
【0005】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、光ディスクに対して情報記録と文字等の印刷(可視画像として形成)をすることができるとともに、ユーザに対して、光ディスクを裏返して再セットするといった面倒な作業を要求しない光ディスク記録装置および当該装置のための光ディスクを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る光ディスク記録装置は、一方の面に情報記録をするための記録層、他方の面に熱により発色が変化する変色層、そして前記記録層と前記変色層の間に半透過材がそれぞれ形成される光ディスクを回転させる回転手段と、前記回転手段により回転する光ディスクに対し、前記一方の面からレーザ光を照射するとともに、当該光ディスクの略半径方向に移動可能な光ピックアップと、前記変色層に可視画像を形成する際に前記光ピックアップから出射されるレーザ光のレベルを調整する手段であって、形成すべき可視画像を表す画像データに基づいて、前記光ディスクの前記記録層および前記変色層をほとんど変化させない第1の強度、あるいは、前記記録層をほとんど変化させないとともに前記変色層の発色を変化させる第2の強度のいずれかになるように前記光ピックアップから出射されるレーザ光のレベルを調整するレーザ光レベル制御手段とを有することを特徴とする。
この装置によれば、一方の面に情報記録をするための記録層、他方の面に熱により発色が変化する変色層、そして前記記録層と前記変色層の間に半透過材がそれぞれ形成される光ディスクがセットされた場合、従来と同様にして記録層に対してレーザ光を照射して情報記録をすることができるとともに、変色層に対して可視画像の形成をすることができる。さらに、情報記録も、可視画像の形成も、光ディスクの同一面からレーザ光を照射することにより実行することができるから、ユーザは光ディスクを裏返して再セットするなどの煩わしい作業をする必要がない。
【0007】
また、本発明に係る光ディスクは、外部装置である光ディスク記録装置からレーザ光が照射されると、データ長に対応するピットを形成して情報記録をすることができる記録層を一方の面に有し、前記光ディスク記録装置からレーザ光が照射されると、その熱により発色を変化させて可視画像を形成することができる変色層を他方の面に有し、前記記録層に記録した情報の再生をする際は、前記記録層側から入射されるレーザ光を前記光ディスク記録装置に反射させるとともに、前記変色層に可視画像の形成をする際は、前記記録層側から入射されるレーザ光を前記変色層に透過させる半透過材を前記記録層と前記変色層の間に有することを特徴とする。
この光ディスクによれば、従来の光ディスクと同様にして記録層に対してレーザ光を照射して情報記録をすることができるとともに、変色層に対して可視画像の形成をすることができる。ここで、記録層と変色層の間に半透過材を設ける構成としているため、記録層が形成される面から入射されたレーザ光は、その後、記録層にも、変色層にも照射されることになる。すなわち、情報記録も、可視画像の形成も、光ディスク記録装置から光ディスクの同一面にレーザ光を照射されるようにして実行することができるので、ユーザは光ディスクを裏返して再セットするなどの煩わしい作業をする必要がない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
A.実施形態の構成
本実施形態に係る光ディスク記録装置は、光ディスクに対して音楽データなどを記録する一般的な記録機能に加え、該光ディスクに文字などの可視画像を形成する機能を備えている。以下、本実施形態に係る光ディスク記録装置が記録対象とする光ディスクの構成について説明し、その後、本実施形態に係る光ディスク記録装置の構成を説明する。
【0009】
(光ディスクの構成)
図1は、本実施形態において想定した光ディスク(ここではCD−Rディスクを想定する)200の側断面図である。図1に示すように、光ディスク200は、保護層201と、記録層202と、半透過反射層203と、保護層204と、変色層205と、反射層206、保護層207とを有し、これらを積層した構造をとる。図1は光ディスク200の構造を模式的に示しており、各層の寸法比等はこの図に示される通りではない。なお、以下の説明においては、光ディスク200の保護層201が形成されている側の面を記録面、保護層207が形成されている側の面をレーベル面と記述する。
【0010】
これらの各層のうち、記録層202の上には、螺旋状にグルーブ202aが形成されており、光ディスク200に情報記録をする際には、このグルーブ202aに沿ってレーザ光が照射される(オン・グルーブ記録)。すなわち、光ディスク200に情報記録をする際は、図2(a)に模式的に示すように、記録層202(グルーブ202a)上にレーザビームが集光(フォーカス)されるように制御されるとともに、グルーブ202aに沿ってレーザ光が照射される。この結果、図2(b)に示すように、グルーブ202a上に、記録データ長に対応するピット202pが形成される。
光ディスク200に記録した情報を再生するは、記録層202(グルーブ202a)上にレーザビームが集光されるように制御されるとともに、グルーブ202aに沿ってレーザ光が照射される。そして、この際に光ディスク200から反射される光(戻り光)の信号を復調処理して記録した情報の再生が行われる。
【0011】
変色層205は、一定以上の強度(熱量)のレーザ光が照射されると熱変色する性質を有している。したがって、光ディスク200に可視画像を形成する際には、図3に模式的に示すように、変色層205に対して一定以上の強度のレーザ光が照射されるよう、変色層205上にレーザビームが集光される。そして、変色層205上の所望領域を熱変色させて可視画像が形成される。この変色層205上に可視画像を形成する際の具体的な制御内容については後述する。
【0012】
半透過反射層203は、入射される光のうち、その一部を反射させ、その一部を透過させる性質を有している。たとえば反射率40%(透過率60%)の半透過反射層203であれば、入射される光のうち、その40%を反射させ、残りを透過させる。
本実施形態においては、このような半透過反射層203の性質を利用することにより、光ディスク200の記録面(図1参照)からレーザ光の照射させて、記録層202に対する情報の記録や再生を行うだけでなく、変色層205に対する可視画像の形成も実現している。
半透過反射層203の性質についてより具体的に説明すると、可視画像を形成する際、半透過反射層203は、記録面側から入射されるレーザ光(のうちの一部)を変色層205に透過させるので、この結果、変色層205にレーザ光が照射されることとなり、変色層205上に所望の画像を形成することができる。
一方、記録層202に記録した情報を再生する際、半透過反射層203は、記録面側から記録層202に照射されるレーザ光のうちの一部を反射させるので、この後、反射光(戻り光)の信号を復調処理することにより記録情報の再生が実現される。
【0013】
もちろん、可視画像を形成する際に、記録面側から入射されたレーザ光は、変色層205に照射されるとともに、記録層202にも照射されることになる。しかしながら、可視画像を形成する際には、図3に示すように変色層205に対してレーザビームの集光が行われ、記録層202に対してレーザビームの集光は行われないので、記録層202に照射されるレーザ光の単位面積あたりの大きさ(熱量)は小さいものとなり、記録層202に形成されるグルーブ202aが熱損傷する等の悪影響は生じないようになっている。
同様に、情報記録をする際に、記録層202に入射されるレーザ光(の一部)は、その後、半透過反射層203を透過して変色層205にも照射されることになる。しかしながら、情報記録をする際には、図2に示すように、記録層202に対してレーザビームの集光が行われ、変色層205に対してはレーザビームの集光は行われないため、変色層205に照射されるレーザ光の単位面積あたりの大きさ(熱量)は小さいものとなり、変色層205上の発色が変化する等の悪影響は生じないようになっている。
【0014】
以上説明したように、光ディスク200は、変色層205と、半透過反射層203を構成要素として有する点を除けば、その他の部分については従来のCD−Rディスクとほぼ同様の構成をとっている。このため、これ以上の説明は省略する。
また、本実施形態においては、光ディスク200の変色層205に対して画像形成することを想定しているが、後述するように(変形例)、記録層202を変色層205と同様の材質で構成することも可能であり、この場合は変色層205と記録層202のそれぞれに可視画像を形成させることができる。
【0015】
(光ディスク記録装置の構成)
図4は、本実施形態に係る光ディスク記録装置100の構成を示すブロック図である。図4に示すように、光ディスク記録装置100は、ホストパーソナルコンピュータ(PC)110に接続されており、光ピックアップ10と、スピンドルモータ11と、RF(Radio Frequency)アンプ12と、サーボ回路13と、デコーダ15と、制御部16と、エンコーダ17と、ストラテジ回路18と、レーザドライバ19と、レーザパワー制御回路20と、周波数発生器21と、ステッピングモータ30と、モータドライバ31と、モータコントローラ32と、PLL(Phase Locked Loop)回路33と、FIFO(First In First Out)メモリ34と、駆動パルス生成部35と、バッファメモリ36とを備えている。
【0016】
スピンドルモータ11は、データ記録の対象となる光ディスク200を回転駆動するためのモータであり、サーボ回路13によりその回転数が制御される。本実施形態に係る光ディスク記録装置100は、CAV(Constant Angular Velocity)方式でデータの記録をするため、スピンドルモータ11は、制御部16により指定される一定角速度で回転する。
【0017】
光ピックアップ10は、スピンドルモータ11により回転駆動される光ディスク200に対してレーザ光を照射するユニットである。
図5に光ピックアップ10の構成を示す。図5に示すように、光ピックアップ10はレーザビーム10Bを出射するレーザダイオード53と、回折格子58と、レーザビーム10Bを光ディスク200(記録層202や変色層205)に集光させるための光学系55と、反射光を受光する受光素子56とを備えている。
【0018】
光ピックアップ10において、レーザダイオード53は、レーザドライバ19(図4参照)から駆動電流が供給されると、該駆動電流に応じた強度のレーザビーム10Bを出射する。光ピックアップ10は、レーザダイオード53より出射されたレーザビーム10Bを回折格子58により主ビームと先行ビームと後行ビームに分離し、この3つのレーザビームを偏光ビームスプリッタ59、コリメータレンズ60、1/4波長板61、対物レンズ62を経て、光ディスク200の面に集光させる。そして、光ディスク200の面で反射された3つのレーザビーム10Bを、再び対物レンズ62、1/4波長板61、コリメータレンズ60を透過させて、偏向ビームスプリッタ59で反射させ、シリンドリカルレンズ63を経て、受光素子56に入射させるようになっている。受光素子56は受光した信号をRFアンプ12(図4参照)に出力し、該受光信号がRFアンプ12を介して制御部16やサーボ回路13に供給されるようになっている。
【0019】
対物レンズ62は、フォーカスアクチュエータ64およびトラッキングアクチュエータ65に保持されており、レーザビーム10Bの光軸方向および光ディスク200の径方向に移動できるようになっている。フォーカスアクチュエータ64およびトラッキングアクチュエータ65の各々は、サーボ回路13(図4参照)から供給されるフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号に応じて対物レンズ62を光軸方向および径方向に移動させる。なお、サーボ回路13は、受光素子56およびRFアンプ12を介して供給される受光信号に基づいてフォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を生成し、上記のように対物レンズ62を移動させることでフォーカス制御およびトラッキング制御を行う。
【0020】
また、光ピックアップ10には、図示しないフロントモニターダイオードを有しており、レーザダイオード53がレーザ光を出射しているときに、当該出射光を受光したフロントモニタダイオードに電流が生じ、当該電流が光ピックアップ10から図4に示すレーザパワー制御回路20に供給されるようになっている。
【0021】
RFアンプ12は光ピックアップ10による受光信号を増幅し、増幅後の信号をサーボ回路13およびデコーダ15に出力する。記録した情報の再生を行う際、この受光信号はEFM(Eight to Fourteen Modulation)変調されたRF信号に相当する。その後デコーダ15は、このRF信号をEFM復調して、制御部16に供給させる。
【0022】
サーボ回路13には、制御部16からの指示信号、周波数発生器21から供給されるスピンドルモータ11の回転数に応じた周波数のFGパルス信号、およびRFアンプ12からのRF信号が供給される。サーボ回路13は、これらの供給される信号に基づいて、スピンドルモータ11の回転制御および光ピックアップ10のフォーカス制御、トラッキング制御を行う。光ディスク200の記録層202(図1参照)に情報を記録する時や、光ディスク200の変色層205(図1参照)に可視画像を形成する場合のスピンドルモータ11の駆動方式には、光ディスク200を角速度一定で駆動する方式(CAV:Constant Angular Velocity)方式や、一定の記録線速度となるように光ディスク200を回転駆動する方式(CLV:Constant Linear Velocity)のいずれを用いてもよい。本実施形態に係る光ディスク記録装置100は、CAV方式を採用するため、サーボ回路13はスピンドルモータ11を制御部16によって指示された一定の角速度で回転駆動させる。
【0023】
バッファメモリ36は、ホストPC110から供給される、光ディスク200に記録すべきデータを蓄積する。より具体的には、バッファメモリ36は、情報記録をする際には、記録層202に記録すべきデータ(以下、記録データという)を蓄積し、蓄積した記録データをエンコーダ17に出力する。また、可視画像を形成する際には、変色層205に記録すべきデータ(以下、画像データ)を蓄積し、蓄積した画像データを制御部16に出力する。
【0024】
エンコーダ17は、バッファメモリ36から供給される記録データをEFM変調し、ストラテジ回路18に出力する。ストラテジ回路18は、エンコーダ17から供給されたEFM信号に対して時間軸補正処理等を行い、レーザドライバ19に出力する。
レーザドライバ19は、ストラテジ回路18から供給される記録データに応じて変調された信号と、レーザパワー制御回路20の制御にしたがって光ピックアップ10のレーザダイオード53(図5参照)を駆動する。
【0025】
レーザパワー制御回路20は、光ピックアップ10のレーザダイオード53(図5参照)から照射されるレーザパワーを制御する。具体的には、レーザパワー制御回路20は、制御部16によって指示される最適レーザパワーの目標値と一致する値のレーザ光が光ピックアップ10から照射されるようにレーザドライバ19を制御する。ここで行われるレーザパワー制御回路20によるレーザパワー制御は、光ピックアップ10のフロントモニタダイオードから供給される電流値を用い、目標となる強度のレーザ光が光ピックアップ10から照射されるように制御するフィードバック制御である。
【0026】
FIFOメモリ34には、ホストPC110から供給されバッファメモリ36に蓄積された画像データが制御部16を介して供給され順次蓄積される。ここで、FIFOメモリ34に蓄積される画像データ、すなわちホストPC110から当該光ディスク記録装置100に供給される画像データは以下のような情報を含んでいる。
画像データは、円盤状の光ディスク200の面上に可視画像を形成するためのデータであり、図6に示すように、光ディスク200の中心点を中心とする多数の同心円上のn個の各座標(図中黒点で示す)毎にその階調度(濃淡)を示す情報が記述されている。当該画像データは、これらの各座標の階調度を示す情報が最内周側の円に属する座標点P11、P12……P1n、その1つ外周側の円に属する座標P21、P22……P2n、さらにその1つ外周側の円に属する座標といった順序で最外周の円の座標Pmnまでの各々座標点の階調度を示す情報が記述されたデータであり、FIFOメモリ34にはこのような極座標上の各座標の階調度を示す情報が上記のような順序で供給されることになる。なお、図6は各座標の位置関係を明瞭に示すために模式的に示した図であり、実際の各座標は図示したものよりも密に配置される。また、ホストPC110において、一般的に使用されるビットマップ形式等で光ディスク200の感光面に形成する画像データを作成した場合には、当該ビットマップデータを上記のような極座標形式のデータに変換し、変換後の画像データをホストPC110から光ディスク記録装置100に送信するようにすればよい。
【0027】
上記のような画像データに基づいて、光ディスク200の感熱面に対して可視画像を形成する際、FIFOメモリ34には、PLL回路33から画像記録用のクロック信号が供給されるようになっている。FIFOメモリ34は、この画像記録用のクロック信号のクロックパルスが供給される毎に、最も先に蓄積された一つの座標の階調度を示す情報を駆動パルス生成部35に出力するようになっている。
【0028】
駆動パルス生成部35は、光ピックアップ10から照射するレーザ光の照射タイミング等を制御する駆動パルスを生成する。ここで、駆動パルス生成部35は、FIFOメモリ34から供給される各座標毎の階調度を示す情報に応じたパルス幅の駆動パルスを生成する。例えば、ある座標の階調度が比較的大きい場合(濃度が大きい場合)には、図7上段に示すようにライトレベル(第2の強度)のパルス幅を大きくした駆動パルスを生成し、一方階調度が比較的小さい座標については図7下段に示すようにライトレベルのパルス幅を小さくした駆動パルスを生成する。ここで、ライトレベルとは、そのレベルのパワーを有するレーザ光を光ディスク200の変色層205に照射した場合に、照射部分の変色層205が明らかに変色するパワーレベルをいい、上記のような駆動パルスがレーザドライバ19に供給された場合、そのパルス幅に応じた時間だけライトレベルのレーザ光が光ピックアップ10から照射される。したがって、階調度が大きい場合にはより長くライトレベルのレーザ光が照射され、光ディスク200の感熱面の広い領域が変色し、この結果ユーザ等はこの領域が濃度の濃い領域であると視覚できることになる。本実施形態では、このように単位領域(単位長さ)あたりの変色させる領域の長さを可変することにより、画像データに示される階調度を表現している。
【0029】
上述したように、本実施形態においては、光ディスク200の記録面(図1参照)から入射されるレーザ光の一部が、記録層202および半透過反射層203を透過して、変色層205を照射する。すなわち、光ディスク200に入射するレーザ光すべてが変色層205を照射するのではなく、その一部が変色層205を照射する。このため、変色層205に対する照射レーザ光のレベルが上述したライトレベル以上になるように、光ピックアップ10から出射されるレーザ光レベルを十分高いものとしておくのが望ましい。
ただし一方で、光ディスク200の記録面から入射されるレーザ光は、記録層202にも照射されるから、あまりにも高いレベルのレーザ光を照射した場合、記録層202上ではレーザビームの集光がされないにも係らず、記録層202に形成されるグルーブ202aを熱損傷してしまうおそれがある。
以上を考察して、光ピックアップ10から出射するレーザ光のレベルは、▲1▼変色層205に対してはライトレベル以上の十分なレーザ光が照射されるようにすること、▲2▼記録層202に対してはグルーブ202aを熱損傷させるなどの悪影響を生じさせないようにすること、以上2つの条件を満足するように決定すればよい。
【0030】
なお、サーボレベル(第1の強度)とは、そのレベルを有するレーザ光を光ディスク200の変色層205に照射したとしても変色層205がほとんど変色しないパワーレベルをいい、変色させる必要がない領域には、ライトレベルのレーザ光を照射せずに当該サーボレベルのレーザ光を照射すればよい。変色層205にサーボレベル(第1の強度)のレーザ光を照射する場合も、当該レーザ光が記録層202に照射されることには変わりがないから、▲1▼変色層205に対してはサーボレベル程度のレーザ光が照射されるようにすること、▲2▼記録層202に対してはグルーブ202aを熱損傷させるなどの悪影響を生じさせないようにすること、以上2つの条件を満足するようにレーザパワー値を決定すればよい。
【0031】
また、駆動パルス生成部35は、上記のような各座標毎の階調度を示す情報に基づく駆動パルスを生成するとともに、レーザパワー制御回路20によるレーザパワー制御や、サーボ回路13によるフォーカス制御およびトラッキング制御を実施するために必要がある場合に、各々上記階調度を示す情報に拘わらず、非常に短い期間のライトレベルのパルスを挿入したり、サーボレベルのパルスを挿入する。例えば、図8上段に示すように、画像データ中のある座標の階調度にしたがって可視画像を表現するために、時間T1の期間ライトレベルのレーザ光を照射する必要がある場合であって、該時間T1がレーザパワーを制御するための所定のサーボ周期STよりも長い場合には、ライトレベルのパルスを生成した時点からサーボ周期STが経過した時点で非常に短い時間tのサーボ用オフパルス(SSP1)を強制的に挿入するようにしてもよい。
さらに、図8下段に示すように、画像データ中のある座標の階調度にしたがって可視画像を表現するためにサーボ周期ST以上の期間サーボレベルのレーザ光を照射する必要がある場合には、サーボレベルのパルスが生成されてからサーボ周期ST経過後にサーボ用オンパルス(SSP2)を挿入するようにしてもよい。
【0032】
サーボ用オフパルスSSP1を挿入するのは、レーザパワーを制御するためだけではなく、サーボ回路13によるフォーカス制御やトラッキング制御を行う目的も兼ねている。すなわち、トラッキング制御やフォーカス制御は、光ピックアップ10の受光素子56(図5参照)によって受光されたRF信号、つまりレーザダイオード53が出射したレーザ光の光ディスク200からの戻り光(反射光)に基づいて行われる。
ここで、図9に変色層205(図1参照)にレーザ光を照射した時に受光素子56によって受光される信号例を示すが、このように、ライトレベルのレーザ光を照射した際に得られる反射光の信号は、レーザ光立ち上がり時のピーク部分K1やその後の肩部分K2の要素を含んでおり、レーザノイズの影響も大きく、そのレベルは非常に不安定である。このような反射光の信号をフォーカス制御やトラッキング制御を行うために用いることはできない。一方、サーボレベルのレーザ光を照射した際に得られる反射光の信号は、低レベルのためレーザノイズの影響も少なく、そのレベルは安定したものになる。
このため、サーボ用オフパルスSSP1を強制的に挿入して、サーボレベルのレーザ光を照射することにより、安定レベルの反射光信号を取得できるようにし、この反射光信号を用いてフォーカス制御およびトラッキング制御を行い、各サーボを安定して実行できるようにしている。
なお、サーボ用オフパルスSSP1やサーボ用オンパルスSSP2を挿入する時間は、レーザパワー制御、トラッキング制御およびフォーカス制御といった各種サーボを実行するために支障のない最小の時間とすれば、形成される可視画像に悪影響を与える問題は生じない。
【0033】
図4に戻り、PLL回路(信号出力手段)33は、周波数発生器21から供給されるスピンドルモータ11の回転速度に応じた周波数のFGパルス信号を逓倍し、後述する可視画像形成のために用いられるクロック信号を出力する。周波数発生器21は、スピンドルモータ11のモータドライバから得られる逆起電流を利用してスピンドル回転数に応じた周波数のFGパルス信号を出力する。例えば、図10上段に示すように、周波数発生器21がスピンドルモータ11が1回転、すなわち光ディスク200が1回転している間に8個のFGパルスを生成するものである場合に、図10下段に示すように、PLL回路33は当該FGパルスを逓倍したクロック信号を出力する、このようにしてFGパルス信号を逓倍したクロック信号がPLL回路33からFIFOメモリ34に出力され、該クロック信号に1周期毎、つまりある一定角度分光ディスク200が回転する毎に1つの座標の階調度を示すデータがFIFOメモリ34から駆動パルス生成部35に出力される。
【0034】
ステッピングモータ30は、光ピックアップ10について、セットさた光ディスク200の径方向に移動させるためのモータである。モータドライバ31は、モータコントローラ32から供給されるパルス信号に応じた量だけステッピングモータ30を回転駆動する。モータコントローラ32は、制御部16から指示される光ピックアップ10の径方向への移動方向および移動量を含む移動開始指示にしたがって、移動量や移動方向に応じたパルス信号を生成し、モータドライバ31に出力する。ステッピングモータ30が光ピックアップ10を光ディスク200の径方向に移動させること、および光ディスク200をスピンドルモータ11が光ディスク200を回転させることにより、光ピックアップ10のレーザ光照射位置を光ディスク200の様々な位置に移動させることができる。
【0035】
制御部16は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等から構成されており、ROMに格納されたプログラムにしたがって当該光ディスク記録装置100の装置各部を制御し、光ディスク200の記録層202に対する情報記録および光ディスク200の変色層205に対する画像形成をするための各種処理を中枢的に制御している。
以上が本実施形態に係る光ディスク記録装置100の構成である。
【0036】
B.実施形態の動作
次に、上記構成の光ディスク記録装置100の動作について説明する。
上述したように光ディスク記録装置100は、従来の光ディスク記録装置と同様、光ディスク200の記録層202に対して音楽データ等の情報を記録する機能に加え、光ディスク200の変色層205に対して可視画像を形成する機能を有している。
ユーザにより光ディスク記録装置100に光ディスク200がセットされ、情報記録あるいは画像形成をするように指示されると、光ディスク記録装置100の制御部16は、装置各部を制御して、光ディスク200を所定速度で回転駆動させるとともに、光ディスク200に対して所定レベルのレーザ光を照射させて、情報記録あるいは画像形成を実現させる。
この一連の動作のうち、本発明に係る光ディスク記録層200を最も特徴づけるのは、光ディスク200に対して照射させるレーザビーム10Bの集光制御、すなわちフォーカス制御にあるため、以下、フォーカス制御の内容を中心とした動作説明をする。
【0037】
(フォーカス制御の動作内容)
制御部16は、光ディスク200に対して情報記録をする際は、光ディスク200の記録面に入射させたレーザビーム10Bが、記録層202(グルーブ202a)上に集光されるようにフォーカス制御をする。また、光ディスク200に対して可視画像の形成をする際は、光ディスク200の記録面に入射させたレーザビーム10Bが、変色層205上に集光されるようにフォーカス制御をする。
ここで、情報記録をする際のフォーカス制御の内容は、従来の光ディスク記録装置と同様のものであるため以下に簡単に概念を説明し、その後、可視画像を形成する際のフォーカス制御の内容を説明する。
【0038】
(情報記録をする際のフォーカス制御)
制御部16は、フォーカスアクチュエータ64を駆動して、対物レンズ62の位置を調整することにより、レーザビーム10Bが光ディスク200の記録層202(グルーブ202a)上に集光されるようにする。より具体的には、制御部16は、フォーカスアクチュエータ64を駆動して、光ディスク200と離れた位置にある対物レンズ62を、だんだん光ディスク200に近づけるよう移動させる。図11は、対物レンズ62の位置と、レーザビーム10Bの集光位置との関係を示すものであるが、このように、対物レンズ62の位置が光ディスク200に近づくにつれて、レーザビーム10Bの集光位置10Fも光ディスク200に近づいていく。
【0039】
レーザビーム10Bの集光位置10Fがどの位置にあるか判断するにあたっては、受光素子56における検出信号に基づいて行われる。より詳細に説明すると、まず受光素子56は、図12に示すように、4つのエリア56a,56b,56c,56dに分割されており、各々のエリアにおいて受光された信号レベルを示す信号が、RFアンプ12を介してサーボ回路13に出力されるようになっている。そして、記録層202(グルーブ202a)上に集光位置10Bがある場合は、受光素子56において検出される反射光の結像は円になり(図12(a))、一方、集光位置10Bが上記グルーブ202aからズレた場合は、受光素子56において検出される反射光の結像は縦楕円あるいは横楕円となる(図12(b),図12(c))。
【0040】
以上のことから、4つのエリア56a,56b,56c,56dにおける受光信号をそれぞれSa,Sb,Sc,Sdとしたとき、信号Saと信号Scを加算したものから信号Sbと信号Sdを減算した信号(図12における信号SFE;いわゆるフォーカスエラー信号に相当するものである)を演算することにより、レーザビーム10Bの集光位置10Fがグルーブ202a上にあるか否かを判断することができる。
このフォーカスエラー信号SFEはサーボ回路13において演算されるため、制御部16は、フォーカスエラー信号SFEのレベル値を検出することにより、レーザビーム10Bの集光位置10Fが記録層202(グルーブ202a)上にあるか否かの判断をしている。すなわち、制御部16は、フォーカスエラー信号SFEのレベルが0になるとき集光位置10Fはグルーブ202a上にあると判断し、フォーカスエラー信号SFEのレベルが0にならないとき集光位置10Fはグルーブ202aにないと判断する。
【0041】
なお、集光位置10Fがグルーブ202aと大きく離れて位置する場合、光ディスク200からは光がほとんど反射されないから、受光信号Sa,Sb,Sc,Sdのレベルはほぼゼロとなり、結果としてフォーカスエラー信号SFEはゼロレベルになる。このような場合と区別するために、4つのエリア56a,56b,56c,56dにおける受光信号をすべて加算した信号SSUMのレベルが所定以上ある場合であって、かつ、フォーカスエラー信号SFEのレベルが0になる場合にグルーブ202a上に集光位置10Fがある旨を判断するのが好ましい。
【0042】
対物レンズ62を光ディスク200に近づける方向に移動させた場合の、フォーカスエラー信号SFEと信号SSUMを図13に例示する。信号SSUMのレベルは、レーザビーム10Bの集光位置10Fがグルーブ202aに近づいていくのに伴い高くなっていき、集光位置10Fがグルーブ202a上にある場合にピークをとる。一方、フォーカスエラー信号SFEのレベルは、レーザビーム10Bの集光位置10Fが、グルーブ202aの近辺にくると、いわゆるSカーブと呼ばれる曲線を描くようにして変化する(図12参照)。ここで、集光位置10Fがグルーブ202a上にある場合にSカーブの中心(ゼロレベル)がくるようになる。
【0043】
上述したようにフォーカスエラー信号SFEはサーボ回路13において演算されるため、制御部16は、サーボ回路13内のフォーカスエラー信号SFEのSカーブを検出すると、対物レンズ62の位置移動を停止するよう、フォーカスアクチュエータ64を制御する。そして、フォーカスエラー信号SFEのレベルをゼロにするように対物レンズ62の位置(光軸方向の位置)をフィードバック制御するようサーボ回路13に指示をする。この後、サーボ回路13は、フォーカスエラー信号SFEのレベルがゼロになるように、フォーカスアクチュエータ64を制御する。たとえば光ディスク200が回転駆動することにより、光ディスク200自体が上下に振れたとしても、サーボ回路13は光ディスク200の動きに追随させるようにフォーカスアクチュエータ64を駆動して対物レンズ62の位置制御をし、結果、常に記録層202(グルーブ202a)に対してレーザビーム10Bが集光されるように制御(フィードバック制御)することになる。
【0044】
(画像形成する際のフォーカス制御)
次に画像形成する際のフォーカス制御の内容を説明するが、フォーカス制御の内容、すなわち、受光素子53の4つのエリア56a,56b,56c,56dにおいて受光された信号からフォーカスエラー信号SFEを生成し、これに基づきフォーカス制御を行う点は上述したのと同様である。
【0045】
対物レンズ62を光ディスク200に近づける方向に移動させた場合の、フォーカスエラー信号SFEと信号SSUMを図14に例示する。上述したように信号SSUMのレベルは、レーザビーム10Bの集光位置10Fがグルーブ202aに近づいていくのに伴い高くなっていき、集光位置10Fがグルーブ202a上にある場合にピークをとる。ここでさらに、対物レンズ62を光ディスク200に近づける方向に移動させると、集光位置10Fはグルーブ202aからは外れるが、今度は変色層205に近づいていくため、信号SSUMのレベルは再度高くなっていく。そして、集光位置10Fがグルーブ202a上にある場合に第2のピークをとる。
一方、フォーカスエラー信号SFEのレベルは、集光位置10Fがグルーブ202aの近辺にくるとSカーブ(第1のSカーブ)を描くようにして変化するが、その後、集光位置10Fが変色層205の近辺にくるとときも同様にしてSカーブ(第2のSカーブ)を描くように変化する。ここで、Sカーブの中心(ゼロレベル)は、集光位置10Fがグルーブ202a上にある場合、あるいは集光位置10Fが変色層205にある場合に対応する。
【0046】
以上のことから、制御部16は、対物レンズ62の位置を光ディスク200に近づけるように制御し、サーボ回路13内においてフォーカスエラー信号SFEのSカーブ(第1のSカーブ)を検出した場合であっても、対物レンズ62の位置移動を停止するよう、フォーカスアクチュエータ64を制御しない。そして、対物レンズ62の位置をさらに光ディスク200に近づけるように制御していく。
その後制御部16は、サーボ回路13内においてフォーカスエラー信号SFEのSカーブ(第2のSカーブ)を検出した場合に、対物レンズ62の位置移動を停止するよう、フォーカスアクチュエータ64を制御する。そしてこの時点で、フォーカスエラー信号SFEのレベルをゼロにするように対物レンズ62の位置(光軸方向の位置)を制御するようサーボ回路13に指示をする。この結果、サーボ回路13は、フォーカスエラー信号SFEのレベルがゼロになるように、フォーカスアクチュエータ64を制御し、常に変色層205に対してレーザビーム10Bが集光されるように制御(フィードバック制御)することになる。
【0047】
なお、変色層205には、記録層202のような螺旋状のグルーブは形成されていない。このため、変色層205上に照射するレーザ光のスポット径を、記録層202におけるスポット径よりも大きくなるように制御してもよい。すなわち、レーザビーム10Bの集光位置10Fが、変色層205上ではなく、若干ずれるように敢えてフォーカス制御し、変色層205上に照射するレーザ光のスポット径を大きくするようにしてもよい。
この場合、制御部16は、フォーカスエラー信号SFEのレベルが0ではない値になるようにして、対物レンズ62の位置をフィードバック制御するよう、サーボ回路13に対して指示すればよい。なお、本実施形態において、制御部16およびサーボ回路13はビームスポット制御手段を構成する。
【0048】
このようにして、変色層205に照射するレーザ光のスポット径を大きくする趣旨は、可視画像を形成する処理時間を短縮をする点にある。すなわち、図15に模式的に示すように、光ディスク200(変色層205)に照射するレーザ光のビームスポット径BSを大きくすると、小さい場合に比較して、光ディスク200を1回転させる間に画像形成できる領域がより広領域になるため、光ディスク200全体に可視画像を形成する時間が短縮されるのである。
ここで、あまりにも大きいスポット径を照射することにすると、今度は、形成する可視画像の分解能が悪くなる問題が生じる。このため情報記録の際に記録層202に照射するレーザ光のスポット径に比較して、数倍程度の大きさにするのが好ましい。
【0049】
(画像形成に係る動作)
以上のようにして、フォーカス制御を実行させると、制御部16は、実際に光ディスク200の変色層205に可視画像を形成するための処理を実行する。具体的には、回転駆動した光ディスク200の変色層205に対し、所定レベルのレーザ光の照射を行い、可視画像を形成していく。
ただし変色層205には、記録層202におけるグルーブ202aのように、ガイドの役割を果たすものが存在しないため、以下に示すようにして、変色層205に対する記録が行われる。
【0050】
図16は、可視画像を変色層205に形成する際の制御部16の制御内容を示すフローチャートである。
まず制御部16は、ホストPC110からバッファメモリ36を介して供給された画像データをFIFOメモリ34に転送する(ステップSa1)。そして、制御部16は、周波数発生器21から供給されるFGパルス信号から、スピンドルモータ11によって回転させられる光ディスク200の所定の基準位置が、光ピックアップ10のレーザ光照射位置を通過したか否かを判断する(ステップSa2)。
【0051】
ここで、図17および図18を参照しながら所定の基準位置、およびレーザ光照射位置がその位置を通過したか否かの検出方法について説明する。
図17に示すように、周波数発生器21は、スピンドルモータ11が1回転する間、つまり光ディスク200が1回転する間に所定個(図17では8個)のFGパルスを出力する。したがって、制御部16は、周波数発生器21から供給されるFGパルスのいずれか1つを基準パルスと立ち上がりタイミングを同期させて基準位置検出用パルスを出力し、その後は基準位置検出パルスから1回転分終了した後のパルスの立ち上がりタイミングと同期させて基準位置検出用パルスを出力する基準位置検出用パルス信号を生成する。このような基準位置検出用パルスを生成することで、当該パルスが生成された時が光ディスク200の基準位置を光ピックアップ10のレーザ光照射位置が通過したタイミングであると検出する。
すなわち、図18に示すように、最初の基準位置検出用パルスを生成したタイミングにおける光ピックアップ10のレーザ光照射位置が図中太線で示す位置と想定すると、その1回転後に生成される基準位置検出用パルスの生成した時に、光ピックアップ10のレーザ光照射位置は再度図中太線で示す位置にある。このように最初に基準位置検出用パルスを生成したタイミングにレーザ光の照射位置が属する径方向の線を基準位置となり、制御部16は、上記のように光ディスク200が1回転する毎に生成される基準位置検出用パルス信号に基づいて、レーザ光の照射位置が光ディスク200の基準位置を通過したことを検出できる。なお図18内に示した一点鎖線は、ある基準位置検出用パルスが生成されてから、次の基準位置検出用パルスが生成されるまでにレーザ光の照射位置の移動軌跡の一例である。
【0052】
ホストPC110から画像形成指示を受けた後、以上のような手法で光ディスク200の基準位置がレーザ光の照射位置を通過したことを検出すると、制御部16は、回転数を示す変数Rに1をインクリメントした後(ステップSa3)、Rが奇数であるか否かを判別する(ステップSa4)。
【0053】
ここで、画像形成指示を受けた後、最初に基準位置を通過したことを検出した際には、R=0(初期値)+1=1であり、この場合、ステップSa4においてRは奇数であると判別される。Rが奇数と判別すると、制御部16は、光ピックアップ10から光ディスク200の変色層205にレーザ光を照射して可視画像を形成するための制御を行う(ステップSa5)。より具体的には、制御部16は、上記の基準位置検出用パルスを受け取った時点から、PLL回路33から出力されるクロック信号に同期してFIFOメモリ34から画像データを順次出力するよう各部を制御する。この制御により、FIFOメモリ34は、PLL回路33からクロックパルスが供給される毎に、1つの座標の階調度を示す情報を駆動パルス生成部35に出力し、駆動パルス生成部35は当該情報に示される階調度にしたがったパルス幅の駆動パルスを生成してレーザドライバ19に出力する。この結果、光ピックアップ10は、各座標の階調度に応じた時間だけライトレベルでレーザ光を光ディスク200の変色層205に照射し、その照射領域が変色することにより、図19に示すような可視画像を形成することができる。
【0054】
図19に模式的に示すように、光ディスク200はスピンドルモータ11によって回転させられているので、光ピックアップ10のレーザ光の照射位置はクロック信号の1周期(パルスの立ち上がりタイミングから次のパルスの立ち上がりタイミングまでの期間)中に図中Cで示す領域分だけ円周に沿って移動する。この領域Cをレーザ光照射位置が通過する間にライトレベルでレーザ光を照射すべき時間を上記のように階調度に応じて変化させることで、領域C毎に異なる階調度に応じて異なる面積を変色させることができる。このようにして画像データに応じた可視画像を光ディスク200の変色層205に形成させる。
【0055】
以上のようにして可視画像の形成をするための一連の制御を行った後、制御部16の処理はステップSa1に戻り、バッファメモリ36から供給された画像データをFIFOメモリ34に転送する。そして、光ディスク200の基準位置を光ピックアップ10のレーザ光照射位置が通過したか否かを検出し、基準位置を通過したことが検出された場合、Rに1をインクリメントする。この結果、Rが偶数となった場合には、制御部16は上記のようなレーザ光照射制御による可視画像形成を停止させるよう装置各部を制御する(ステップSa6)。より具体的には、FIFOメモリ34に対して、PLL回路33から供給されるクロック信号に同期して各座標の階調度を示す情報を駆動パルス生成部35に出力しないよう制御する。つまり、制御部16は、光ディスク200の変色層205にライトレベルのレーザ光を照射して可視画像を形成した後、次に光ディスク200が1回転している間は変色層205を変色させるためのレーザ光の照射を行わないように制御する。
【0056】
このように可視画像形成のためのレーザ光照射を停止させると、制御部16は、モータコントローラ32に対して所定量だけ光ピックアップ10を径方向の外周側に移動させるよう指示し(ステップSa7)、該指示に応じてモータコントローラ32がモータドライバ31を介してステッピングモータ30を駆動し、これにより光ピックアップ10が所定量だけ外周側に移動させられる。
【0057】
ここで、光ピックアップ10を光ディスク200の径方向に移動させる所定量は、上述したように光ピックアップ10から照射されるビームスポット径BS(図15参照)に応じて適宜決定される。可視画像を形成する際には、光ディスク200の変色層205上をほぼ隙間なくレーザ光の照射をするのが好ましいから、光ピックアップ10の1回の移動量(単位移動量)を、ビームスポット径BSとほぼ同じ長さとすればよい。なお、変色層205の熱感度が高い場合は、レーザ光が照射された領域よりも広領域が変色(発色)することになり、変色層205の熱感度が低い場合は、レーザ光が照射された領域よりも狭領域しか変色(発色)しないことも想定される。このような場合は、変色する領域の幅を考慮し、隣り合う変色領域が重ならないよう単位移動量を決めるようにすればよい。
制御部16は、このようにして決められる単位移動量だけ、光ピックアップ10を径方向に移動させるようモータコントローラ32を制御し、ステッピングモータ30を駆動させている。なお、近年のステッピングモータ30は、μステップ技術を利用することで、10μm単位でその移動量を制御することが可能であり、ステッピングモータ30を用いて光ピックアップ10をμmレベルで径方向に移動させることは十分に実現可能である。
【0058】
また制御部16は、光ピックアップ10の径方向の移動制御と併せて、レーザ光のライトレベルの調整を行う。
すなわち、本実施形態ではCAV方式を採用するため、光ピックアップ10を光ディスク200の外周側に移動していくと、線速度はより大きなものとなる。一般に線速度が大きくなると、それだけ高いレベルのレーザ光を照射する必要があるため、制御部16は、光ピックアップ10の位置をディスク外周に移動させるごとにライトレベルが所定量だけ大きくなるようにレーザパワー制御回路20を制御する。なお、どの程度レベルを大きくするかは、予め記録実験やシミュレーション実験などを行うことにより求めておけばよい。
【0059】
このようにして光ピックアップ10をディスク径方向に移動させる制御およびライトレベルの目標値を変更する制御をした後、制御部16は、可視画像形成のために未処理の画像データ、つまり駆動パルス生成部35に供給されていない画像データがあるか否かを判別し、当該画像データがない場合には処理を終了する(ステップSa9)。
【0060】
一方、モータコントローラ32に供給されていない未処理の画像データがある場合には、再度ステップSa1に戻り、可視画像形成のための処理を続行する。以上のようにして、制御部16は、光ディスク200の内周から外周にかけて可視画像を形成するための記録をしていく。
なお、上述したように、はじめの周回中(Rが奇数のとき)で可視画像形成のための記録をし、次の周回中(Rが偶数のとき)で画像形成を行わずに、光ピックアップ10の位置移動制御やライトレベルの調整を実施するようにしたのは、レーザ光の照射位置が安定し、ライトレベルが確実に調整された後、可視画像形成のための記録をすることとし、可視画像形成の確実化を図るためである。
【0061】
以上が、本実施形態に係る光ディスク記録装置100の主要な動作の内容である。このように光ディスク記録装置100によれば、光ディスク200に対して本来の情報記録を行うだけでなく、光ディスク200に文字等を可視画像として形成させることができる。ユーザは、光ディスク200の記録面(図1参照)を光ピックアップ10に対向させるようにして光ディスク記録装置100に一度セットすれば、従来の装置と同様にして光ディスク200の記録層202に情報の記録をするだけでなく、変色層205に可視画像を形成させることができる。
このためユーザは、専用のプリンタ装置を用意する必要はなく、記録した光ディスク200を装置から取り出してラベルシートを貼ったり、あるいは、取り出したディスクを裏返して再度セットするような煩雑な作業をする必要もない。
【0062】
C.変形例
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような種々の変形が可能である。
【0063】
(変形例1)
記録層202と変色層205とが同じ材質で構成されている光ディスク200に対しては、記録層202にも可視画像を形成することが可能である。
上述したように記録層202には、螺旋状にグルーブが形成されているから、情報記録をするときと同様にして、該グルーブに沿って可視画像を形成するためのデータを記録すればよい。
あるいは、変色層205に可視画像を形成するときと同様、記録層202に照射するレーザ光のビームスポット径を大きく調整し、グルーブが形成される位置とは関係なく、可視画像を形成するためのデータ記録をするようにしてもよい。すなわち、グルーブが形成される間隔(いわゆるトラックピッチ)は数μm程度の狭小値であるから、グルーブに沿った記録を行わなくても、形成される可視画像の分解能が落ちるような問題は生じない。また、記録層202の面にはグルーブが形成されるため、厳密にいえば面の凹凸が存在しているが(図1参照)、グルーブの深さは数μm程度の狭小値であるから、可視画像を形成するにあたっては記録層202を平面として扱うことができる。
いずれにしても、本発明に関わる技術を用いれば、何ら専用装置を用意したりすることなく、光ディスク200に可視画像を形成させることができ、本変形例によれば、変色層205だけでなく、記録層202にも可視画像を形成することができる。すなわち、本変形例においては、光ディスク200の記録面側(図1参照)から見える画像(可視画像)を記録層202に形成することができ、光ディスク200のレーベル面側(図1参照)から見える画像(可視画像)を変色層205に形成することができ、いわゆる光ディスク200の両面に可視画像を形成させることができる。
【0064】
なお、可視画像を形成する際において、記録層202に入射されるレーザ光の一部は、半透過反射層203を透過して、変色層205にも照射されることになる。このため、変色層205に対する影響も考慮し、▲1▼記録層202(グルーブ202a)に対しては発色を変化できる程度の十分なレーザ光が照射されるようにすること、▲2▼変色層205まで変色させてしまう程の高レベルのレーザ光は照射しないようにすること、以上2つの条件を満足するようにレーザ光の出力レベルを調整すればよい。
【0065】
(変形例2)
また、光ディスク200の記録層202に可視画像を形成させる場合、可視画像を形成した領域には、当然ながら本来のデータ記録はできなくなる。このため、光ディスク200の記録領域(記録層202)のうち、可視画像を形成するための領域を予め決めておくようにしてもよい。たとえば、ディスクの最内周位置から所定位置(アドレス)までの領域には本来のデータ記録を行い、それよりも外周の領域に可視画像を形成する、と決めておけば、本来のデータ記録をするための領域がなくなるといった不都合は生じない。
あるいは、本来のデータ記録をした後に、記録していない領域(未記録領域)を検出し、検出した未記録領域に可視画像の形成を行うようにしてもよい。
【0066】
(変形例3)
上述実施形態においては、光ディスク200に可視画像を形成する際、外部装置(ホストPC110)から光ディスク記録装置100に記録すべきデータが供給されることを想定しているが、光ディスク記録装置100(制御部16のROM等)に予め格納しておく構成にしてもよい。たとえば、光ディスク200上に0〜9の数字を可視画像として形成するために、変色層205に記録すべきデータを格納しておき、ユーザが指定した数字に関わる記録データをメモリから読み出し、これを光ディスク200に記録して可視画像の形成をするようにしてもよい。
また、ディスク内周から外周にかけて本来のデータ記録をしていき、データ記録を終了した後、ユーザの指示によることなく、記録時の日時や時刻に関わるタイムスタンプ情報を可視画像として自動形成するようにしてもよい。タイムスタンプ情報は、外部装置(ホストPC110)から光ディスク記録装置100に供給すればよい。
また、本来のデータ記録を終了した後、ユーザ名や記録データの内容を示すシグニチュア情報を可視画像として形成するようにしてもよい。シグニチュア情報は、ユーザがホストPC110を操作して光ディスク記録装置100に供給すればよい。あるいは、ユーザが直接光ディスク記録装置100を操作して、シグニチュア情報を入力(登録)できるようにしてもよい。
【0067】
(変形例4)
光ディスク200の種類により、半透過反射層203や変色層205の特性は異なることが想定される。すなわち、半透過反射層203の透過率(あるいは反射率)が異なれば、光ピックアップ10から同レベルのレーザ光が出射されたとしても、変色層205に照射されるレーザ光のレベルは異なる。あるいは、変色層205の熱感度が異なれば、同レベルのレーザ光が変色層205に照射されたとしても、必ずしも変色するとは限らないことになる。このような場合に備え、色々な種類の光ディスク200に対して記録実験やシミュレーションを行い、画像形成する際にどの程度のレーザ光を出射すればいいのかを予め求めておき、求めた値を制御部16のROMに格納しておくようにしてもよい。この場合、個々の光ディスク200を識別するディスクID情報と対応付けて格納しておき、実際に画像形成をする際には、セットされた光ディスク200のディスクID情報を判別した上で、出射レーザ光のレベルを調整するようにしてもよい。
【0068】
(変形例5)
上述実施形態において光ディスク200は、記録層202と変色層205を有するいわゆる2層構造のディスクであることを想定したが、さらに多層構造の光ディスクであってもよい。例えば、記録層202以外に、2層以上の変色層205を有する光ディスクであっても、本発明を適用すれば、各々の変色層205に対してレーザビーム10Bの集光を行うことができるから、所望の変色層205に対して、所望の可視画像を形成させることも可能である。例えば、変色層205について透過性を有する材料で構成しておけば、ある変色層205に対しては文字を可視画像として形成させ、ある変色層205に対しては背景画を可視画像として形成させ、光ディスク200全体として見たときに文字と背景画像が一緒に識別できるようにすることも可能である。
また、変色層205ごとに発色する色を異なるようにしておき(たとえば、青色と赤色)、各々の変色層205に対して同じ可視画像を形成し、光ディスク200全体として見たときに、いわゆる2色刷りの効果が奏されるようにしてもよい。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、専用の装置を用意したりすることなく、光ディスクに対して情報記録するだけでなく、記録内容を示す文字などの可視画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る光ディスク記録装置100により可視画像を形成することが可能な光ディスク200の概略構成を示す側断面図である。
【図2】光ディスク200の構成を説明するための図である。
【図3】光ディスク200の構成を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る光ディスク記録装置100の構成を示すブロック図である。
【図5】光ディスク記録装置100の構成要素である光ピックアップ10の構成を示す図である。
【図6】光ディスク記録装置100が光ディスク200(変色層205)に可視画像を形成する際の内容を説明するための図である。
【図7】可視画像を形成する際のレーザ光の制御方法を説明するための図である。
【図8】可視画像を形成する際のレーザ光の制御方法を説明するための図である。
【図9】光ディスク200にレーザ光を照射した際に反射される光のレベルを説明するための図である。
【図10】周波数発生器21の動作を説明するための図である。
【図11】光ディスク記録装置100におけるフォーカス制御の概要を説明するための図である。
【図12】光ディスク記録装置100におけるフォーカス制御の概要を説明するための図である。
【図13】情報記録時におけるフォーカス制御の内容を説明するための図である。
【図14】可視画像形成時におけるフォーカス制御の内容を説明するための図である。
【図15】可視画像形成時に変色層205に照射するレーザ光のスポット径を説明するための図である。
【図16】変色層205に可視画像を形成する際の制御部16の制御内容を示すフローチャートである。
【図17】可視画像形成時の動作を説明するための図である。
【図18】可視画像形成時の動作を説明するための図である。
【図19】可視画像形成時の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
10……光ピックアップ、11……スピンドルモータ、
12……RFアンプ、13……サーボ回路、16……制御部、
17……エンコーダ、18……ストラテジ回路、
19……レーザドライバ、20……レーザパワー制御回路、21……周波数発生器、
30……ステッピングモータ、31……モータドライバ、32……モータコントローラ、
33……PLL回路、34……FIFOメモリ、35……駆動パルス生成部、
36……バッファメモリ、
53……レーザダイオード、53a……フロントモニタダイオード、
56……受光素子、
64……フォーカスアクチュエータ、65……トラッキングアクチュエータ、
100……光ディスク記録装置、
200……光ディスク、201……保護層、202……記録層、
203……半透過反射層、204……保護層、205……変色層、206……反射層、207……保護層。
Claims (6)
- 一方の面に情報記録をするための記録層、他方の面に熱により発色が変化する変色層、そして前記記録層と前記変色層の間に半透過材がそれぞれ形成される光ディスクを回転させる回転手段と、
前記回転手段により回転する光ディスクに対し、前記一方の面からレーザ光を照射するとともに、当該光ディスクの略半径方向に移動可能な光ピックアップと、
前記変色層に可視画像を形成する際に前記光ピックアップから出射されるレーザ光のレベルを調整する手段であって、形成すべき可視画像を表す画像データに基づいて、前記光ディスクの前記記録層および前記変色層をほとんど変化させない第1の強度、あるいは、前記記録層をほとんど変化させないとともに前記変色層の発色を変化させる第2の強度のいずれかになるように前記光ピックアップから出射されるレーザ光のレベルを調整するレーザ光レベル制御手段と
を有することを特徴とする光ディスク記録装置。 - 請求項1に記載の光ディスク記録装置において、
前記レーザ光レベル制御手段は、前記画像データに示される可視画像の諧調度合いに応じて前記第2の強度のレーザ光が出射される時間を制御すること
を特徴とする光ディスク記録装置。 - 請求項1に記載の光ディスク記録装置において、
前記光ピックアップから前記光ディスクに対して出射したレーザビームを集光する対物レンズの光軸方向の位置を調整し、前記変色層に照射するレーザ光のスポット径の大きさを決定するフォーカスアクチュエータを有し、
情報記録をする際に前記記録層に照射するレーザ光のスポット径よりも、可視画像の形成をする際に前記変色層に照射するレーザ光のスポット径が大きくなるように前記フォーカスアクチュエータを制御するフォーカス制御手段と
を有することを特徴とする光ディスク記録装置。 - 請求項1に記載の光ディスク記録装置において、
前記光ディスクにおける記録層の発色が熱により変化する場合、当該記録層に対しても可視画像の形成をすること
を特徴とする光ディスク記録装置。 - 外部装置である光ディスク記録装置からレーザ光が照射されると、データ長に対応するピットを形成して情報記録をすることができる記録層を一方の面に有し、
前記光ディスク記録装置からレーザ光が照射されると、その熱により発色を変化させて可視画像を形成することができる変色層を他方の面に有し、
前記記録層に記録した情報の再生をする際は、前記記録層側から入射されるレーザ光を前記光ディスク記録装置に反射させるとともに、前記変色層に可視画像の形成をする際は、前記記録層側から入射されるレーザ光を前記変色層に透過させる半透過材を前記記録層と前記変色層の間に有する光ディスク。 - 請求項5に記載の光ディスクにおいて、
前記記録層は、前記光ディスク記録装置からレーザ光が照射されると、その熱により発色を変化させて可視画像を形成することができること
を特徴とする光ディスク。
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