JP2004004713A - 光スイッチングマトリックス及びその製造方法 - Google Patents
光スイッチングマトリックス及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004004713A JP2004004713A JP2003100764A JP2003100764A JP2004004713A JP 2004004713 A JP2004004713 A JP 2004004713A JP 2003100764 A JP2003100764 A JP 2003100764A JP 2003100764 A JP2003100764 A JP 2003100764A JP 2004004713 A JP2004004713 A JP 2004004713A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wafer
- mirrors
- substrate
- optical fiber
- optical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
- G02B6/24—Coupling light guides
- G02B6/26—Optical coupling means
- G02B6/35—Optical coupling means having switching means
- G02B6/3564—Mechanical details of the actuation mechanism associated with the moving element or mounting mechanism details
- G02B6/3582—Housing means or package or arranging details of the switching elements, e.g. for thermal isolation
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
- G02B6/24—Coupling light guides
- G02B6/26—Optical coupling means
- G02B6/35—Optical coupling means having switching means
- G02B6/3596—With planar waveguide arrangement, i.e. in a substrate, regardless if actuating mechanism is outside the substrate
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
- G02B6/24—Coupling light guides
- G02B6/26—Optical coupling means
- G02B6/35—Optical coupling means having switching means
- G02B6/351—Optical coupling means having switching means involving stationary waveguides with moving interposed optical elements
- G02B6/3512—Optical coupling means having switching means involving stationary waveguides with moving interposed optical elements the optical element being reflective, e.g. mirror
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
- G02B6/24—Coupling light guides
- G02B6/26—Optical coupling means
- G02B6/35—Optical coupling means having switching means
- G02B6/354—Switching arrangements, i.e. number of input/output ports and interconnection types
- G02B6/3544—2D constellations, i.e. with switching elements and switched beams located in a plane
- G02B6/3546—NxM switch, i.e. a regular array of switches elements of matrix type constellation
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
- G02B6/24—Coupling light guides
- G02B6/26—Optical coupling means
- G02B6/35—Optical coupling means having switching means
- G02B6/354—Switching arrangements, i.e. number of input/output ports and interconnection types
- G02B6/356—Switching arrangements, i.e. number of input/output ports and interconnection types in an optical cross-connect device, e.g. routing and switching aspects of interconnecting different paths propagating different wavelengths to (re)configure the various input and output links
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
- G02B6/24—Coupling light guides
- G02B6/26—Optical coupling means
- G02B6/35—Optical coupling means having switching means
- G02B6/3564—Mechanical details of the actuation mechanism associated with the moving element or mounting mechanism details
- G02B6/3584—Mechanical details of the actuation mechanism associated with the moving element or mounting mechanism details constructional details of an associated actuator having a MEMS construction, i.e. constructed using semiconductor technology such as etching
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
- Micromachines (AREA)
- Optical Integrated Circuits (AREA)
Abstract
【課題】伝搬するビームについての挿入損失が低減された光スイッチングマトリックスを提供することである。
【解決手段】本発明の光スイッチングマトリックスは、互いに直交して配置された少なくとも一組の入力用光ファイバ(12)と少なくとも一組の出力用光ファイバ(14)と、複数の光ファイバによって画定された方向の交差点に配置した一組の可動ミラー(5,13)と、ミラー間に形成された一組のチャネル一組のチャネルとを備え、さらに一組のミラーは第1のウェハー(2)上に形成され、第1のウェハーは第2のウェハー(21)でカバーされ、複数のチャネル(38)が、第2の基板ウェハーの下の突起部(34)間に形成され、突起部はハウジング(33)を備え、その内部で可動ミラーが動くことができることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の光スイッチングマトリックスは、互いに直交して配置された少なくとも一組の入力用光ファイバ(12)と少なくとも一組の出力用光ファイバ(14)と、複数の光ファイバによって画定された方向の交差点に配置した一組の可動ミラー(5,13)と、ミラー間に形成された一組のチャネル一組のチャネルとを備え、さらに一組のミラーは第1のウェハー(2)上に形成され、第1のウェハーは第2のウェハー(21)でカバーされ、複数のチャネル(38)が、第2の基板ウェハーの下の突起部(34)間に形成され、突起部はハウジング(33)を備え、その内部で可動ミラーが動くことができることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学手段によって通信に適用されるマイクロエレクトロニクスの分野に関するものである。特に、“スイッチ”として知られるスイッチング機能を備えたマイクロエレクトロニクス通信光学コンポーネントに関するものである。さらに詳細には、本発明は、スイッチのようなマトリックスを含むコンポーネントの構造であって、種々の光ファイバの間に設定可能なリンクを提供することができるものを提供することを目的とする。本発明の目的は、特に挿入損失現象に関して、光学クロスコネクタ(OXC)あるいはアドドロップマルチプレクサ(ADM)のようなコンポーネントの光学的挙動を改善することである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、光スイッチングマトリックスあるいは光学的クロスコネクタ(OXC)は、直交して配置された入力用光ファイバのセット(組)及び出力用光ファイバのセットを備えている。これらの光ファイバの2つのセットのそれぞれは、共に複数の反射構造をもたらすように矩形ゾーンの2つの隣接側に配置される。それぞれの反射構造あるいはミラーは、入力用光ファイバから出力用光ファイバへ進む光ビームを反射することができるな向きに向いている。これらの反射構造のそれぞれは個別に、この反射を提供しあるいは提供しないように移動することができる。いかなる入力用光ファイバと出力用光ファイバとの間のリンクを提供することも可能である。
【0003】
スイッチングマトリックスは、マトリックスの矩形ゾーンの他の2つの側に配置された入力用光ファイバの第2のセット及び出力用光ファイバの第2のセットも備えている。入力ファイバの第2のセットは出力ファイバの第1のセットに位置合わせされ、補償するような形で、出力ファイバの第2のセットは入力ファイバの第1のセットに位置合わせされている。それらの両面において反射可能な種々の反射構造上で適当に作用することによって、光学要素によって確立され若しくはカットすることができるリンクの数は増加し、通常“アドドロップ”機能と称される機能を実行する。
【0004】
一般に、光ファイバからのビームはコンポーネント内を伝播するときに、多くのパラメータに依存する“挿入損失”と称される損失が観察される。特に、このような損失は、スイッチング内で変わるビームが伝播する光路の長さに依存してもよい。このような損失は、ビームが当たるミラーの反射係数にも依存する。マトリックス内のミラー毎に、この反射係数は、その損失がビーム毎に一様でないように非常にわずかに異なってもよい。
【0005】
同様に、挿入損失は、ミラーに対するファイバの位置合わせ、又は、ビームの理論的方向に対するミラーの位置合わせのわずかな不備に起因してもよい。このような損失は、最適でないコリメーションに起因したビームの発散に大きく依存してもよい。
【0006】
挿入損失を低減するために、国際公開第05012号パンフレットは、スイッチングマトリックスが種々のミラーの間に配置された1組の導波路を備えることを提案している。さらに詳細には、このような導波路は、反射構造が設置された面の下に形成される。ミラー若しくは反射構造が移動するとき、それらに達するビームは問題の導波路内においてより下の方のレベルで反射する。次いで、ビームは、この導波路内で、入力ファイバの面の下方に配置した出力ファイバまで伝搬する。この構造は、入力ファイバと出力ファイバとの間に差ができて異なるレベルに配置するので、多くの欠点を有することは理解されるだろう。さらに、このような構造の製造は、多くのマスクレベルを必要とするので、特に複雑である。
【0007】
結局、反射ビームが導波路に入る角度が高いために、導波路内の反射数が特に高く、深刻な損失が回避できない。導波路の金属コーティングは、ビームの偏光に依存する損失の根源であることも留意されたい。この種の損失は通常“偏光依存損失”を略してPDLと称され、いくつかの用途においては許されない。
【0008】
他の方策として反射構造の間に導波路が配置されたものが、米国特許出願公開第2002/034372号明細書及び米国特許出願公開第2001/024556号明細書で提案されている。このような導波路は、ビームが周囲環境内で反射されるように、空気あるいは液体であってもよい周囲環境の屈折率よりも大きな屈折率を有する材料から成る。これらの方策の主要な欠点は、これらの導波路が、自由に移動することができるために反射構造に近づいて破損するということに因る。結果として、導波路と周囲環境との間に界面(インターフェース)ができる。これらの界面が、伝搬損失の根源となる反射現象を形成する。これらの損失は、マトリックスが反射構造数、及び、導波路と周囲環境との間の界面の数を多く有する場所において大きい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする第1の課題は、同じマトリックス内を伝搬する種々のビームについての挿入損失を低減し、あるいは標準化(統一、画一化)することである。本発明が解決しようとする第2の課題は、種々のファイバの位置合わせの不備、又は、スイッチングマトリックスの構造における欠陥を補償することである。本発明の目的は、より複雑なコンポーネントを製造する方法を作ることなく、これらの種々の問題を解決することができるようにすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、半導体若しくは誘電体を母材とする基板から成る光スイッチングマトリックスに関するものである。このマトリックスは、公知の様式で、互いに直交して配置された少なくとも一組の入力光ファイバと少なくとも一組の出力光ファイバとを備える。また、このマトリックスは、複数の光ファイバによって画定された方向の交差点に配置した一組の可動ミラーであって、各ミラーは入力光ファイバから出たビームが反射されて出力光ファイバへ向かうように動くことができるところ一組の可動ミラーも備える。このマトリックスは、ミラー間に形成された一組のチャネルであって、その中において種々のビームがミラーに当たる前後で伝搬するものであるところの一組のチャネルも備える。
【0011】
本発明では、この光スイッチングマトリックスは、前記一組のミラーは第1の基板ウェハー上に形成され、前記このウェハーは蓋を成す第2の基板ウェハーでカバーされていることを特徴とする。複数のチャネルは、第2の基板ウェハーの下に存在する突起部の間に形成されている。これらの突起部はハウジングを備え、その内部では前記可動ミラーが動くことができる。
【0012】
言い替えると、ミラー間に形成された多くのスペースは、マトリックスの蓋を成すウェハーの下に突起(隆起)部を形成する部分によって占められている。これらの突起部は、チャネルを備え、その内部ではミラーに向かい又はミラーからくるビームが伝搬する。マトリックス内のビームが伝搬する光路のほとんどは、異なる材料間で変化(transition)なく、完全に連続的なチャネル内にある。これらのチャネルは、いくつかの方法で“逆にされた(inverted)”導波路として機能する。なぜなら、これらは周囲の環境の屈折率より小さい屈折率を有するからである。この導波路内では、ビームはチャネルの壁で反射する。驚くことには、ビームはチャネルの壁を形成する基板上で部分的に反射するが、導波路内では損失率は低く観測され、このため、導波路を有さないコンポーネントに対して圧倒的に有利さを付与する。実際、チャネルのクラッディングが基板から及び典型的には屈折率が3.5のシリコンから成るので、挿入損失は高いと思われていた。しかしながら、ビーム全体はコリメートされるので、導波路で伝搬するビームの壁への入射角は比較的低く、そのため、驚くほど低い損失率となる。
【0013】
一の実施形態では、蓋を成す第2の基板ウェハーから最も遠いチャネルの壁は第3の基板ウェハーから成る。この第3のウェハーは、ミラーを受容する部分において開口を有する。
【0014】
実際、チャネルは矩形断面、好適には正方形断面を有してもよい。チャネルは、作製方法に依存して、台形、三角形若しくは円形のような他の断面を採用してもよい。
【0015】
好都合には、光ファイバとそれに関連するコリメート部材とが、第1及び第2の基板ウェハーにおいて部分的に形成されたハウジングに配置されている。言い替えると、蓋を成す第2の基板ウェハーは、光ファイバの周縁の一部を収容する溝を有する。
【0016】
本発明は、このようなスイッチングマトリックスを製造可能な製造方法に関するものでもある。
【0017】
本発明では、この製造方法は、
−第1の基板ウェハーの上に可動ミラーの組を製造する段階と、
−第1の基板ウェハーをカバーするように形成された第2の基板ウェハー上に、可動ミラーのマトリックスの寸法より実質的に小さい寸法の層厚部を形成する段階と、
−その層厚部上において、
・光ファイバから出て光ファイバへ向かうビームの位置に一組のチャネルと、
・可動ミラーの位置に一組の対角線方向溝と、を形成する段階と、
−前記層厚部上に形成された前記チャネルを閉めるために、第2のウェハーを第3のウェハーでカバーする段階と、
−前記層厚部上に形成された対角線方向溝に通じるように第3のウェハーにアパーチャを形成する段階と、
−ミラー間に、光ファイバから出、光ファイバへ向かうビームが前記層厚部に形成されたチャネルにおいてルーティングされ、かつ、ミラーが対角線方向溝によって画定されたハウジングにはまることができるように、第1のウェハーを第2のウェハーと第3のウェハーとから成るアセンブリによってカバーする段階と、を備える。
【0018】
言い替えると、コンポーネントは複数の基板ウェハーから成る。第1のウェハーは、可動ミラーの組、あるいは、もっと一般的には反射構造を備える。これらの反射構造は、アセンブリにある程度の剛性を付与するフレームを成す構造内において、複数の変形可能部とアクチュエータとに関連する。導波路の組は、マトリックスに対して蓋として機能する基板ウェハーの下に形成する。導波路は以下のように作製される。すなわち、蓋がミラーマトリックス上の適所に配置されたときに、ミラーを基板の残りの部分に結合するための部分と機械的に干渉することなく、それらの導波路がミラー間の正確に位置決めされるように作製される。このように、ミラー間のスペースは、導波路の外側の光路を極端に制限した最適の形で占められてもよい。
【0019】
実際、第2のウェハー上に層厚部を製造する前に、光ファイバを受容するハウジングの部分を形成するようにされた溝を、第2のウェハー上の、層厚部の周縁部上に形成する。このように、蓋がミラーマトリックス上の適所に配置されたときに、光ファイバーの上面から突き出たそれらの特徴的な溝に入る。
【0020】
好都合なことには、実際に、導波路のチャネルを閉じる第3のウェハーを形成するために、扱うのに十分な厚さの基板を使用することが可能である。この第3のウェハーの厚さを、適所に配置した後に薄くすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明を実施する方法及びその利点は、添付図面を参照して以下の実施形態の記載から明らかになるだろう。
【0022】
図面に記載の要素の寸法は、本発明を容易に理解できるようにすることを目的としているものであり、実際の要素の寸法とは異なる。
【0023】
すでに述べたように、本発明は光スイッチングマトリックスに関するものであり、そのアクティブ要素を図1に示す。
【0024】
このような要素1は、典型的には、シリコン、シリコンオンインシュレータ(SOI)、若しくは、マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム(MEMS)装置の製造分野において公知の方法によってエッチングすることができる種類の基板である基板ウェハー2から成る。
【0025】
この要素1はセルのマトリックス3を備え、それぞれがユニットスイッチを形成する。各セルは、ミラーを成す反射構造5が設置された可動部4を備える。この可動構造は、基板の主要面に直交して移動するように、(図示しない)アクチュエータによって動くことができる。図1で概略的に示した結合部6は、セル3間に配置する種々の部分によって形成されたフレーム8に対して可動部4を動かすことを可能にするものである。
【0026】
要素1は多くの溝10を備え、この溝の断面はV字形状であり、このため、これらの溝は通常“V溝”と称される。この溝は、種々の光ファイバを収容するように設計されたものである。従来、入力ファイバはマトリックスを形成する方形の一の側に配置し、他方、出力ファイバは隣接するの側に配置している。従って、一のファイバ12からのビームは、ミラー13で反射して出力ファイバ14へで伝搬する。
【0027】
本発明は、“アドドロップマルチプレクシング”と通常称される機能を実行する、異なる種類のスイッチをもカバーする。この場合、このようなスイッチは、入力ファイバの第1のセットの反対側に配置した光学出力(出力用光)ファイバの第2のセットと、出力用光ファイバの第1のセットに対して位置合わせされた入力ファイバの第2のセットとを有することが必要となる。
【0028】
本発明では、種々のミラー5,13の間に位置するスペースは、図1に示し以下で説明するように要素20の下に存在する特徴的な導波路によって占められる。
【0029】
図1で示した蓋(リド)20は、図2で示したように、典型的にはシリコンから成る半導体ウェハーから成る。このウェハー21について、図8で示したマスク上で“ディープ・反応性イオンエッチング(DRIE)”の段階を実施する。このマスク24は、図9で示した溝23を形成することができようにパターン22を画定する。典型的には、光ファイバが125μmの直径を有する用途では、マスク24の使用を実施するエッチングによって約23μmの深さとなる。
【0030】
次に、図4で示したように、図10で示したマスク27によって、新規のディープエッチング段階を実施する。このマスク27は、ウェハー21の周縁29をエッチングできるようにする周縁ゾーン28を備える。このマスクは、ウェハー21上に位置合わせパッド31を形成できるパターン30も有する。
【0031】
本発明では、マスク27は、スイッチングマトリックスのミラー5,13の位置に対応するパターン32も備える。従って、これらの斜めのパターンによって、ウェハー21上に形成された突起部34上に斜め方向の(対角線方向)溝33を形成することができる。
【0032】
本発明の他の特徴は、マスク27が、図11で示したチャネル37,38を形成するのを可能となるパターン35,36を備えることである。図4で示したこれらのチャネル37,38は、後の特徴的な導波路を画定することになる。
【0033】
図4には、反射構造5,13の端部が配置されることになる溝部33が示されている。
【0034】
約80μmの深さを越えるこのエッチング段階は、前のエッチング段階中に形成された溝23に対応して、溝39を保存することができる。図12で示したように、チャネル37の底部と溝39の底部とは、である、第1のエッチング段階の深さ(典型的には、前述の用途に対して23μm)によって、基板面に対してずれている。次いで、、図5に示したように、第3のウェハー40を第2のウェハー21のエッチングされた面の上に堆積する。この第3のウェハーは通常、“ウェハーボンディング”処理と称される処理によって従来技術によって適所に配置される。このウェハー40は、シリコン、又は、第2のウェハー21を製造するのに用いられた材料と同じかあるいは異なる半導体から成ってもよい。
【0035】
次いで、図6に示したように、第3のウェハー40を、その厚さを減じるためにエッチング段階にさらす。この処理が終了すると、厚さ約200μmの第3のウェハー41となる。
【0036】
次いで、図7に示したように、第3のウェハー41は、図13で示したようなマスク43を用いてエッチングする。その周縁部44のために、このマスク43によって、層厚部34の外側の部分において、ウェハー41の周縁部を除去することが可能となる。このマスク43は、ミラーの端部を受けるための種々の溝に対応する1組のパターン45も備える。マスク43は、位置合わせパッド31に対応するパターン46を備えてもよい。こうして、エッチング後、第3のウェハー41のいくつかの部分を除去して、以前に得た溝33を開口すること可能とするアパーチャ48を形成する。
【0037】
次の処理では、得られた蓋20は、“フリップチップ”処理によってミラーマトリックス1の頂部上の適所に配置する。
【0038】
組立て後に得られる構成を、基本セルについて図15に示す。図15では、マトリックスが光ファイバ12を受容する部分の間に配置された単一のミラーだけを持っているかのように構造を示した。SOI基板から成る可動構造4(これの絶縁層50は下部においてより薄いシリコン層51を画定することを可能にするものであるが)が示されている。ここでは、可動構造4を要素1の固定フレームに結合する変形可能部6が作製されている。上部では、この可動構造は2つの反射面を備えたミラー5を備えた。蓋20の下部では、チャネル38から形成されかつ第3のウェハー41の層47によって閉じられている導波路を観察することができる。
【0039】
種々のミラーの間、ミラー5とマトリックス1のフレームとの間に位置する実質的に全スペースを導波路38によって占めていることが示されており、これによって、マトリックス内を伝搬するビームはマトリックス内のほとんどの経路に亘って導かれる。
【0040】
導波路の前記チャネル38は、図16に示した構成で示したように、光ファイバ12の中央部と同じレベル(高さ)であることに注目されたい。光ファイバ12がチャネル38の中心の高さにその中央部を有することが図示されている。これによって、ファイバのコアからのビームを導波路のチャネルの中央部に面することを可能となる。これは、導波路上での反射を最小し、それによって挿入損失を最小にする構成には好ましいことである。
【0041】
ファイバ12を円筒型配置とすると、ファイバはV字状溝11に静止し、その上部56は、最初のエッチング段階においてこの目的のために形成した溝39に挿入する。これらの溝の最適な寸法によって、ファイバがそのハウジング内に固定され、いかなる場合においてもそれが動きすぎることが防止されることが補償される。
【0042】
4×4マトリックスに係る上述の実施形態は限定的なものでなく、本発明は、例えば、一方向にセルの数十倍に達するような非常に大きなマトリックスサイズのものも含む。
【0043】
本発明のスイッチングマトリックスは多くの利点を有することは上述の記載から明らかである。そのいくつかを示すと:
−光ビームは、異なる材料の間に界面を有さない連続チャネル内の光路の実質的に全体に送られ、それによって、従来の導波路システムにおいて損失を示す反射現象が生じるが防止される。
−“逆”導波路とミラーを受容するゾーンの同時製造によって、ミラーに対して光ファイバの位置合わせにおける多くの不備(欠陥)を克服することが可能となる。
−このマトリックスの製造方法は比較的簡単である。というのも、蓋の下部が種々(複数の)のミラー間に位置するスペースを埋めることを目的とするところの蓋の作製には3つのマスキングレベルしか必要ないからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】特徴的な導波路を配置する前のスイッチングマトリックスの概略斜視図である。
【図2】導波路を備えた構造を製造する各段階を示す断面図であって、最初の段階を示す図である。
【図3】導波路を備えた構造を製造する各段階を示す断面図であって、次のの段階を示す図である。
【図4】導波路を備えた構造を製造する各段階を示す断面図であって、次のの段階を示す図である。
【図5】導波路を備えた構造を製造する各段階を示す断面図であって、次のの段階を示す図である。
【図6】導波路を備えた構造を製造する各段階を示す断面図であって、次のの段階を示す図である。
【図7】導波路を備えた構造を製造する各段階を示す断面図であって、次のの段階を示す図である。
【図8】図9の斜視図で示した構造を得るために使用するエッチングマスクを示す示す図である。
【図9】溝が形成された基板の概略構成を示す斜視図である。
【図10】図11の斜視図で示した構造を得るために使用するエッチングマスクを示す示す図である。
【図11】チャネルが形成された基板の概略構成を示す斜視図である。
【図12】図11の斜視図のXII部分の詳細図である。
【図13】図14の斜視図で示した構造を得るために使用するエッチングマスクを示す示す図である。
【図14】アパーチャが形成された基板の概略構成を示す斜視図である。
【図15】スイッチングマトリックスの一のセルを示す断面図である。
【図16】光ファイバが配置されるハウジングの形状を示す詳細側面図である。
【符号の説明】
2 第1の基板ウェハー
5 可動ミラー
11 ハウジング
12 入力用光ファイバ
13 可動ミラー
14 出力用光ファイバ
21 第2の基板ウェハー
33 ハウジング(溝)
34 層厚部
38 チャネル
39 ハウジング(溝)
41 第3の基板ウェハー
48 アパーチャ
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学手段によって通信に適用されるマイクロエレクトロニクスの分野に関するものである。特に、“スイッチ”として知られるスイッチング機能を備えたマイクロエレクトロニクス通信光学コンポーネントに関するものである。さらに詳細には、本発明は、スイッチのようなマトリックスを含むコンポーネントの構造であって、種々の光ファイバの間に設定可能なリンクを提供することができるものを提供することを目的とする。本発明の目的は、特に挿入損失現象に関して、光学クロスコネクタ(OXC)あるいはアドドロップマルチプレクサ(ADM)のようなコンポーネントの光学的挙動を改善することである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、光スイッチングマトリックスあるいは光学的クロスコネクタ(OXC)は、直交して配置された入力用光ファイバのセット(組)及び出力用光ファイバのセットを備えている。これらの光ファイバの2つのセットのそれぞれは、共に複数の反射構造をもたらすように矩形ゾーンの2つの隣接側に配置される。それぞれの反射構造あるいはミラーは、入力用光ファイバから出力用光ファイバへ進む光ビームを反射することができるな向きに向いている。これらの反射構造のそれぞれは個別に、この反射を提供しあるいは提供しないように移動することができる。いかなる入力用光ファイバと出力用光ファイバとの間のリンクを提供することも可能である。
【0003】
スイッチングマトリックスは、マトリックスの矩形ゾーンの他の2つの側に配置された入力用光ファイバの第2のセット及び出力用光ファイバの第2のセットも備えている。入力ファイバの第2のセットは出力ファイバの第1のセットに位置合わせされ、補償するような形で、出力ファイバの第2のセットは入力ファイバの第1のセットに位置合わせされている。それらの両面において反射可能な種々の反射構造上で適当に作用することによって、光学要素によって確立され若しくはカットすることができるリンクの数は増加し、通常“アドドロップ”機能と称される機能を実行する。
【0004】
一般に、光ファイバからのビームはコンポーネント内を伝播するときに、多くのパラメータに依存する“挿入損失”と称される損失が観察される。特に、このような損失は、スイッチング内で変わるビームが伝播する光路の長さに依存してもよい。このような損失は、ビームが当たるミラーの反射係数にも依存する。マトリックス内のミラー毎に、この反射係数は、その損失がビーム毎に一様でないように非常にわずかに異なってもよい。
【0005】
同様に、挿入損失は、ミラーに対するファイバの位置合わせ、又は、ビームの理論的方向に対するミラーの位置合わせのわずかな不備に起因してもよい。このような損失は、最適でないコリメーションに起因したビームの発散に大きく依存してもよい。
【0006】
挿入損失を低減するために、国際公開第05012号パンフレットは、スイッチングマトリックスが種々のミラーの間に配置された1組の導波路を備えることを提案している。さらに詳細には、このような導波路は、反射構造が設置された面の下に形成される。ミラー若しくは反射構造が移動するとき、それらに達するビームは問題の導波路内においてより下の方のレベルで反射する。次いで、ビームは、この導波路内で、入力ファイバの面の下方に配置した出力ファイバまで伝搬する。この構造は、入力ファイバと出力ファイバとの間に差ができて異なるレベルに配置するので、多くの欠点を有することは理解されるだろう。さらに、このような構造の製造は、多くのマスクレベルを必要とするので、特に複雑である。
【0007】
結局、反射ビームが導波路に入る角度が高いために、導波路内の反射数が特に高く、深刻な損失が回避できない。導波路の金属コーティングは、ビームの偏光に依存する損失の根源であることも留意されたい。この種の損失は通常“偏光依存損失”を略してPDLと称され、いくつかの用途においては許されない。
【0008】
他の方策として反射構造の間に導波路が配置されたものが、米国特許出願公開第2002/034372号明細書及び米国特許出願公開第2001/024556号明細書で提案されている。このような導波路は、ビームが周囲環境内で反射されるように、空気あるいは液体であってもよい周囲環境の屈折率よりも大きな屈折率を有する材料から成る。これらの方策の主要な欠点は、これらの導波路が、自由に移動することができるために反射構造に近づいて破損するということに因る。結果として、導波路と周囲環境との間に界面(インターフェース)ができる。これらの界面が、伝搬損失の根源となる反射現象を形成する。これらの損失は、マトリックスが反射構造数、及び、導波路と周囲環境との間の界面の数を多く有する場所において大きい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする第1の課題は、同じマトリックス内を伝搬する種々のビームについての挿入損失を低減し、あるいは標準化(統一、画一化)することである。本発明が解決しようとする第2の課題は、種々のファイバの位置合わせの不備、又は、スイッチングマトリックスの構造における欠陥を補償することである。本発明の目的は、より複雑なコンポーネントを製造する方法を作ることなく、これらの種々の問題を解決することができるようにすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、半導体若しくは誘電体を母材とする基板から成る光スイッチングマトリックスに関するものである。このマトリックスは、公知の様式で、互いに直交して配置された少なくとも一組の入力光ファイバと少なくとも一組の出力光ファイバとを備える。また、このマトリックスは、複数の光ファイバによって画定された方向の交差点に配置した一組の可動ミラーであって、各ミラーは入力光ファイバから出たビームが反射されて出力光ファイバへ向かうように動くことができるところ一組の可動ミラーも備える。このマトリックスは、ミラー間に形成された一組のチャネルであって、その中において種々のビームがミラーに当たる前後で伝搬するものであるところの一組のチャネルも備える。
【0011】
本発明では、この光スイッチングマトリックスは、前記一組のミラーは第1の基板ウェハー上に形成され、前記このウェハーは蓋を成す第2の基板ウェハーでカバーされていることを特徴とする。複数のチャネルは、第2の基板ウェハーの下に存在する突起部の間に形成されている。これらの突起部はハウジングを備え、その内部では前記可動ミラーが動くことができる。
【0012】
言い替えると、ミラー間に形成された多くのスペースは、マトリックスの蓋を成すウェハーの下に突起(隆起)部を形成する部分によって占められている。これらの突起部は、チャネルを備え、その内部ではミラーに向かい又はミラーからくるビームが伝搬する。マトリックス内のビームが伝搬する光路のほとんどは、異なる材料間で変化(transition)なく、完全に連続的なチャネル内にある。これらのチャネルは、いくつかの方法で“逆にされた(inverted)”導波路として機能する。なぜなら、これらは周囲の環境の屈折率より小さい屈折率を有するからである。この導波路内では、ビームはチャネルの壁で反射する。驚くことには、ビームはチャネルの壁を形成する基板上で部分的に反射するが、導波路内では損失率は低く観測され、このため、導波路を有さないコンポーネントに対して圧倒的に有利さを付与する。実際、チャネルのクラッディングが基板から及び典型的には屈折率が3.5のシリコンから成るので、挿入損失は高いと思われていた。しかしながら、ビーム全体はコリメートされるので、導波路で伝搬するビームの壁への入射角は比較的低く、そのため、驚くほど低い損失率となる。
【0013】
一の実施形態では、蓋を成す第2の基板ウェハーから最も遠いチャネルの壁は第3の基板ウェハーから成る。この第3のウェハーは、ミラーを受容する部分において開口を有する。
【0014】
実際、チャネルは矩形断面、好適には正方形断面を有してもよい。チャネルは、作製方法に依存して、台形、三角形若しくは円形のような他の断面を採用してもよい。
【0015】
好都合には、光ファイバとそれに関連するコリメート部材とが、第1及び第2の基板ウェハーにおいて部分的に形成されたハウジングに配置されている。言い替えると、蓋を成す第2の基板ウェハーは、光ファイバの周縁の一部を収容する溝を有する。
【0016】
本発明は、このようなスイッチングマトリックスを製造可能な製造方法に関するものでもある。
【0017】
本発明では、この製造方法は、
−第1の基板ウェハーの上に可動ミラーの組を製造する段階と、
−第1の基板ウェハーをカバーするように形成された第2の基板ウェハー上に、可動ミラーのマトリックスの寸法より実質的に小さい寸法の層厚部を形成する段階と、
−その層厚部上において、
・光ファイバから出て光ファイバへ向かうビームの位置に一組のチャネルと、
・可動ミラーの位置に一組の対角線方向溝と、を形成する段階と、
−前記層厚部上に形成された前記チャネルを閉めるために、第2のウェハーを第3のウェハーでカバーする段階と、
−前記層厚部上に形成された対角線方向溝に通じるように第3のウェハーにアパーチャを形成する段階と、
−ミラー間に、光ファイバから出、光ファイバへ向かうビームが前記層厚部に形成されたチャネルにおいてルーティングされ、かつ、ミラーが対角線方向溝によって画定されたハウジングにはまることができるように、第1のウェハーを第2のウェハーと第3のウェハーとから成るアセンブリによってカバーする段階と、を備える。
【0018】
言い替えると、コンポーネントは複数の基板ウェハーから成る。第1のウェハーは、可動ミラーの組、あるいは、もっと一般的には反射構造を備える。これらの反射構造は、アセンブリにある程度の剛性を付与するフレームを成す構造内において、複数の変形可能部とアクチュエータとに関連する。導波路の組は、マトリックスに対して蓋として機能する基板ウェハーの下に形成する。導波路は以下のように作製される。すなわち、蓋がミラーマトリックス上の適所に配置されたときに、ミラーを基板の残りの部分に結合するための部分と機械的に干渉することなく、それらの導波路がミラー間の正確に位置決めされるように作製される。このように、ミラー間のスペースは、導波路の外側の光路を極端に制限した最適の形で占められてもよい。
【0019】
実際、第2のウェハー上に層厚部を製造する前に、光ファイバを受容するハウジングの部分を形成するようにされた溝を、第2のウェハー上の、層厚部の周縁部上に形成する。このように、蓋がミラーマトリックス上の適所に配置されたときに、光ファイバーの上面から突き出たそれらの特徴的な溝に入る。
【0020】
好都合なことには、実際に、導波路のチャネルを閉じる第3のウェハーを形成するために、扱うのに十分な厚さの基板を使用することが可能である。この第3のウェハーの厚さを、適所に配置した後に薄くすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明を実施する方法及びその利点は、添付図面を参照して以下の実施形態の記載から明らかになるだろう。
【0022】
図面に記載の要素の寸法は、本発明を容易に理解できるようにすることを目的としているものであり、実際の要素の寸法とは異なる。
【0023】
すでに述べたように、本発明は光スイッチングマトリックスに関するものであり、そのアクティブ要素を図1に示す。
【0024】
このような要素1は、典型的には、シリコン、シリコンオンインシュレータ(SOI)、若しくは、マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム(MEMS)装置の製造分野において公知の方法によってエッチングすることができる種類の基板である基板ウェハー2から成る。
【0025】
この要素1はセルのマトリックス3を備え、それぞれがユニットスイッチを形成する。各セルは、ミラーを成す反射構造5が設置された可動部4を備える。この可動構造は、基板の主要面に直交して移動するように、(図示しない)アクチュエータによって動くことができる。図1で概略的に示した結合部6は、セル3間に配置する種々の部分によって形成されたフレーム8に対して可動部4を動かすことを可能にするものである。
【0026】
要素1は多くの溝10を備え、この溝の断面はV字形状であり、このため、これらの溝は通常“V溝”と称される。この溝は、種々の光ファイバを収容するように設計されたものである。従来、入力ファイバはマトリックスを形成する方形の一の側に配置し、他方、出力ファイバは隣接するの側に配置している。従って、一のファイバ12からのビームは、ミラー13で反射して出力ファイバ14へで伝搬する。
【0027】
本発明は、“アドドロップマルチプレクシング”と通常称される機能を実行する、異なる種類のスイッチをもカバーする。この場合、このようなスイッチは、入力ファイバの第1のセットの反対側に配置した光学出力(出力用光)ファイバの第2のセットと、出力用光ファイバの第1のセットに対して位置合わせされた入力ファイバの第2のセットとを有することが必要となる。
【0028】
本発明では、種々のミラー5,13の間に位置するスペースは、図1に示し以下で説明するように要素20の下に存在する特徴的な導波路によって占められる。
【0029】
図1で示した蓋(リド)20は、図2で示したように、典型的にはシリコンから成る半導体ウェハーから成る。このウェハー21について、図8で示したマスク上で“ディープ・反応性イオンエッチング(DRIE)”の段階を実施する。このマスク24は、図9で示した溝23を形成することができようにパターン22を画定する。典型的には、光ファイバが125μmの直径を有する用途では、マスク24の使用を実施するエッチングによって約23μmの深さとなる。
【0030】
次に、図4で示したように、図10で示したマスク27によって、新規のディープエッチング段階を実施する。このマスク27は、ウェハー21の周縁29をエッチングできるようにする周縁ゾーン28を備える。このマスクは、ウェハー21上に位置合わせパッド31を形成できるパターン30も有する。
【0031】
本発明では、マスク27は、スイッチングマトリックスのミラー5,13の位置に対応するパターン32も備える。従って、これらの斜めのパターンによって、ウェハー21上に形成された突起部34上に斜め方向の(対角線方向)溝33を形成することができる。
【0032】
本発明の他の特徴は、マスク27が、図11で示したチャネル37,38を形成するのを可能となるパターン35,36を備えることである。図4で示したこれらのチャネル37,38は、後の特徴的な導波路を画定することになる。
【0033】
図4には、反射構造5,13の端部が配置されることになる溝部33が示されている。
【0034】
約80μmの深さを越えるこのエッチング段階は、前のエッチング段階中に形成された溝23に対応して、溝39を保存することができる。図12で示したように、チャネル37の底部と溝39の底部とは、である、第1のエッチング段階の深さ(典型的には、前述の用途に対して23μm)によって、基板面に対してずれている。次いで、、図5に示したように、第3のウェハー40を第2のウェハー21のエッチングされた面の上に堆積する。この第3のウェハーは通常、“ウェハーボンディング”処理と称される処理によって従来技術によって適所に配置される。このウェハー40は、シリコン、又は、第2のウェハー21を製造するのに用いられた材料と同じかあるいは異なる半導体から成ってもよい。
【0035】
次いで、図6に示したように、第3のウェハー40を、その厚さを減じるためにエッチング段階にさらす。この処理が終了すると、厚さ約200μmの第3のウェハー41となる。
【0036】
次いで、図7に示したように、第3のウェハー41は、図13で示したようなマスク43を用いてエッチングする。その周縁部44のために、このマスク43によって、層厚部34の外側の部分において、ウェハー41の周縁部を除去することが可能となる。このマスク43は、ミラーの端部を受けるための種々の溝に対応する1組のパターン45も備える。マスク43は、位置合わせパッド31に対応するパターン46を備えてもよい。こうして、エッチング後、第3のウェハー41のいくつかの部分を除去して、以前に得た溝33を開口すること可能とするアパーチャ48を形成する。
【0037】
次の処理では、得られた蓋20は、“フリップチップ”処理によってミラーマトリックス1の頂部上の適所に配置する。
【0038】
組立て後に得られる構成を、基本セルについて図15に示す。図15では、マトリックスが光ファイバ12を受容する部分の間に配置された単一のミラーだけを持っているかのように構造を示した。SOI基板から成る可動構造4(これの絶縁層50は下部においてより薄いシリコン層51を画定することを可能にするものであるが)が示されている。ここでは、可動構造4を要素1の固定フレームに結合する変形可能部6が作製されている。上部では、この可動構造は2つの反射面を備えたミラー5を備えた。蓋20の下部では、チャネル38から形成されかつ第3のウェハー41の層47によって閉じられている導波路を観察することができる。
【0039】
種々のミラーの間、ミラー5とマトリックス1のフレームとの間に位置する実質的に全スペースを導波路38によって占めていることが示されており、これによって、マトリックス内を伝搬するビームはマトリックス内のほとんどの経路に亘って導かれる。
【0040】
導波路の前記チャネル38は、図16に示した構成で示したように、光ファイバ12の中央部と同じレベル(高さ)であることに注目されたい。光ファイバ12がチャネル38の中心の高さにその中央部を有することが図示されている。これによって、ファイバのコアからのビームを導波路のチャネルの中央部に面することを可能となる。これは、導波路上での反射を最小し、それによって挿入損失を最小にする構成には好ましいことである。
【0041】
ファイバ12を円筒型配置とすると、ファイバはV字状溝11に静止し、その上部56は、最初のエッチング段階においてこの目的のために形成した溝39に挿入する。これらの溝の最適な寸法によって、ファイバがそのハウジング内に固定され、いかなる場合においてもそれが動きすぎることが防止されることが補償される。
【0042】
4×4マトリックスに係る上述の実施形態は限定的なものでなく、本発明は、例えば、一方向にセルの数十倍に達するような非常に大きなマトリックスサイズのものも含む。
【0043】
本発明のスイッチングマトリックスは多くの利点を有することは上述の記載から明らかである。そのいくつかを示すと:
−光ビームは、異なる材料の間に界面を有さない連続チャネル内の光路の実質的に全体に送られ、それによって、従来の導波路システムにおいて損失を示す反射現象が生じるが防止される。
−“逆”導波路とミラーを受容するゾーンの同時製造によって、ミラーに対して光ファイバの位置合わせにおける多くの不備(欠陥)を克服することが可能となる。
−このマトリックスの製造方法は比較的簡単である。というのも、蓋の下部が種々(複数の)のミラー間に位置するスペースを埋めることを目的とするところの蓋の作製には3つのマスキングレベルしか必要ないからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】特徴的な導波路を配置する前のスイッチングマトリックスの概略斜視図である。
【図2】導波路を備えた構造を製造する各段階を示す断面図であって、最初の段階を示す図である。
【図3】導波路を備えた構造を製造する各段階を示す断面図であって、次のの段階を示す図である。
【図4】導波路を備えた構造を製造する各段階を示す断面図であって、次のの段階を示す図である。
【図5】導波路を備えた構造を製造する各段階を示す断面図であって、次のの段階を示す図である。
【図6】導波路を備えた構造を製造する各段階を示す断面図であって、次のの段階を示す図である。
【図7】導波路を備えた構造を製造する各段階を示す断面図であって、次のの段階を示す図である。
【図8】図9の斜視図で示した構造を得るために使用するエッチングマスクを示す示す図である。
【図9】溝が形成された基板の概略構成を示す斜視図である。
【図10】図11の斜視図で示した構造を得るために使用するエッチングマスクを示す示す図である。
【図11】チャネルが形成された基板の概略構成を示す斜視図である。
【図12】図11の斜視図のXII部分の詳細図である。
【図13】図14の斜視図で示した構造を得るために使用するエッチングマスクを示す示す図である。
【図14】アパーチャが形成された基板の概略構成を示す斜視図である。
【図15】スイッチングマトリックスの一のセルを示す断面図である。
【図16】光ファイバが配置されるハウジングの形状を示す詳細側面図である。
【符号の説明】
2 第1の基板ウェハー
5 可動ミラー
11 ハウジング
12 入力用光ファイバ
13 可動ミラー
14 出力用光ファイバ
21 第2の基板ウェハー
33 ハウジング(溝)
34 層厚部
38 チャネル
39 ハウジング(溝)
41 第3の基板ウェハー
48 アパーチャ
Claims (7)
- 半導体若しくは誘電体を母材とする基板から成る光スイッチングマトリックスであって:
−互いに直交して配置された少なくとも一組の入力用光ファイバ(12)と少なくとも一組の出力用光ファイバ(14)と、
−複数の光ファイバによって画定された方向の交差点に配置した一組の可動ミラー(5,13)であって、各ミラー(13)は入力用光ファイバから出たビームを反射して出力用光ファイバへ向かわせるように動くことができるところ一組の可動ミラー(5,13)と、
−ミラー間に形成された一組のチャネルであって、その中において種々のビームがミラーに当たる前後において伝搬するものであるところの一組のチャネルと、を備えた光スイッチングマトリックスにおいて、
−前記一組のミラーは第1の基板ウェハー(2)上に形成され、前記第1のウェハーは第2の基板ウェハー(20)によってカバーされており、
−複数のチャネル(38)が第2の基板ウェハーの下に存在する突起部(34)の間に形成され、該突起部はハウジング(33)を備え、その内部では前記可動ミラーが動くことができる、光スイッチングマトリックス。 - 第2の基板ウェハー(21)から最も遠いチャネルの壁が第3の基板ウェハー(41)から成り、可動ミラーを受容する部分において開口(48)が形成されている請求項1に記載の光スイッチングマトリックス。
- チャネル(38)は矩形、好適には正方形の断面を有する請求項1に記載の光スイッチングマトリックス。
- 光ファイバとそれに関連するコリメート部材とが、第1及び第2の基板ウェハーにおいて部分的に形成されたハウジング(11,39)に配置されている請求項1に記載の光スイッチングマトリックス。
- −互いに直交して配置された少なくとも一組の入力用光ファイバ(12)と少なくとも一組の出力用光ファイバ(14)と、
−複数の光ファイバによって画定された方向の交差点に配置した一組の可動ミラー(5,13)であって、各ミラー(13)は入力用光ファイバから出たビームを反射して出力用光ファイバへ向かわせるように動くことができるところの一組の可動ミラー(5,13)と、を備えた、半導体若しくは誘電体を母材とする基板から成る光スイッチングマトリックスの製造方法であって、
−第1の基板ウェハー(2)の上に、可動ミラー(13)の組を作製する段階と、
−第1の基板ウェハーをカバーするように形成される第2の基板ウェハー(21)上に、可動ミラーのマトリックスの寸法より小さい寸法の層厚部(34)を形成する段階と、
−該層厚部(34)上に、
・光ファイバから出て光ファイバへ向かうビームの位置に一組のチャネル(38)と、
・可動ミラーの位置に一組の対角線方向溝(33)と、を形成する段階と、
−前記層厚部上に形成された前記チャネルを閉じるために、第2のウェハーを第3のウェハー(40)でカバーする段階と、
−前記層厚部(34)上に形成された対角線方向溝(33)に通じるように第3のウェハーにおいてアパーチャ(48)を形成する段階と、
−ミラー(13)間で、光ファイバから出て光ファイバへ向かうビームが前記層厚部に形成されたチャネル(38)において光路が決められ、かつ、ミラーが対角線方向溝(33)で形成されたハウジングにはまることができるように、第1のウェハー(2)を第2のウェハー(21)と第3のウェハー(40)とから成るアセンブリでカバーする段階と、を備えた製造方法。 - 層厚部(34)の作製前又は作製中において、光ファイバを受容するハウジングの一部を成すための溝(39)を、層厚部の周縁部において、第2のウェハー上に形成する請求項5に記載の製造方法。
- 第3のウェハー(40)を第2のウェハー(21)上の適所に配置した後に、第3のウェハーの厚さを減じる請求項5に記載の製造方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
FR0204512A FR2838526B1 (fr) | 2002-04-11 | 2002-04-11 | Matrice de commutateurs optiques et procede de fabrication d'une telle matrice |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004004713A true JP2004004713A (ja) | 2004-01-08 |
Family
ID=28459740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003100764A Withdrawn JP2004004713A (ja) | 2002-04-11 | 2003-04-03 | 光スイッチングマトリックス及びその製造方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6847756B2 (ja) |
EP (1) | EP1357409A1 (ja) |
JP (1) | JP2004004713A (ja) |
CA (1) | CA2423210A1 (ja) |
FR (1) | FR2838526B1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4534448B2 (ja) * | 2003-08-21 | 2010-09-01 | 横河電機株式会社 | マトリックス光スイッチ |
US8396539B2 (en) | 2007-02-16 | 2013-03-12 | Medtronic, Inc. | Implantable medical device having optical fiber for sensing electrical activity |
US9116290B1 (en) * | 2011-10-07 | 2015-08-25 | Bae Systems Information And Electronic Systems Integration Inc. | Faceted, germanium slotted waveguide |
CN111142326B (zh) * | 2020-01-02 | 2024-05-17 | 京东方科技集团股份有限公司 | 数字曝光机 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4932745A (en) * | 1989-07-25 | 1990-06-12 | At&T Bell Laboratories | Radiation switching arrangement with moving deflecting element |
JPH04216291A (ja) * | 1990-12-14 | 1992-08-06 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | マトリクスボ一ド |
US6404942B1 (en) * | 1998-10-23 | 2002-06-11 | Corning Incorporated | Fluid-encapsulated MEMS optical switch |
EP1136851A1 (en) * | 2000-03-23 | 2001-09-26 | Corning Incorporated | Optical waveguide with encapsulated liquid upper cladding |
ES2263639T3 (es) * | 2000-07-11 | 2006-12-16 | Arizona State University | Matriz de interconmutacion optica mems con canales integrados de confinamiento de haces y metodos operativos de la misma. |
EP1191373A1 (en) * | 2000-09-20 | 2002-03-27 | Corning Incorporated | Method of simultaneously etching waveguides and intersecting trenches for a switching matrix application |
EP1197777A1 (en) * | 2000-10-17 | 2002-04-17 | Corning Incorporated | System for aligning connectors and optical devices |
US7142743B2 (en) * | 2002-05-30 | 2006-11-28 | Corning Incorporated | Latching mechanism for magnetically actuated micro-electro-mechanical devices |
-
2002
- 2002-04-11 FR FR0204512A patent/FR2838526B1/fr not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-03-14 EP EP03100651A patent/EP1357409A1/fr not_active Withdrawn
- 2003-03-18 US US10/391,336 patent/US6847756B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2003-03-20 CA CA002423210A patent/CA2423210A1/fr not_active Abandoned
- 2003-04-03 JP JP2003100764A patent/JP2004004713A/ja not_active Withdrawn
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6847756B2 (en) | 2005-01-25 |
US20030194172A1 (en) | 2003-10-16 |
EP1357409A1 (fr) | 2003-10-29 |
FR2838526A1 (fr) | 2003-10-17 |
CA2423210A1 (fr) | 2003-10-11 |
FR2838526B1 (fr) | 2004-07-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6587626B2 (en) | Liquid overclad-encapsulated optical device | |
JP4713464B2 (ja) | 中空コアの導波路を含む可変光減衰器 | |
EP1089108B1 (en) | Optical switches using micromirrors in trenches and integrated optical waveguides | |
US6522800B2 (en) | Microstructure switches | |
US7016587B2 (en) | Low loss silicon waveguide and method of fabrication thereof | |
JP2003149568A (ja) | 微小電子機械光学コンポーネントを製造するための方法 | |
US7903318B2 (en) | MEMS micromirror devices with anti-reflective structures | |
JPH11287962A (ja) | スイッチング素子 | |
US20070081761A1 (en) | Integrated microelectromechanical wavelength selective switch and method of making same | |
JP2000314815A (ja) | コンパクト光導波路 | |
JP2007525691A (ja) | Soi光プラットフォームの上に形成されたサブミクロン・プレーナ型光波デバイス | |
GB2404450A (en) | Variable optical attenuator with movable reflector and hollow core waveguides | |
US20040028314A1 (en) | High density integrated optical chip with low index difference and high index difference waveguide functions | |
US6847756B2 (en) | Optical switching matrix and method of fabricating such a matrix | |
US20020164111A1 (en) | MEMS assemblies having moving members and methods of manufacturing the same | |
JP5535037B2 (ja) | シリコン光学ベンチに関する改良されたミラー設計 | |
JP2003029178A (ja) | 光スイッチの製造方法 | |
Chi et al. | Compact 1× 8 MEMS optical switches using planar lightwave circuits | |
CA2392404A1 (en) | Analog optical switch using an integrated mach-zehnder interferometer having a movable phase shifter | |
JP4677427B2 (ja) | 光デバイス | |
US20050152639A1 (en) | Optical switch and fabrication method thereof | |
JP7185165B2 (ja) | 光導波路チップ | |
JP3863519B2 (ja) | 多チャネル可変光減衰器及びその製造方法 | |
CA2392467A1 (en) | Integrated planar optical waveguide and shutter | |
KR100446625B1 (ko) | 광스위치 제조 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060606 |