JP2004000051A - 細胞培養容器及び培養細胞の製造方法 - Google Patents

細胞培養容器及び培養細胞の製造方法 Download PDF

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Masahito Taya
田谷 正仁
Masahiro Kinooka
紀ノ岡 正博
Shinichi Sugihara
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Abstract

【課題】培養細胞を容易にかつ損傷することなく剥離できる細胞培養容器、及びこの容器を用いた培養細胞の製造方法の提供。
【解決手段】細胞培養容器の細胞培養面に酸化チタン系光触媒を含む樹脂層を有する細胞培養容器。この細胞培養容器の細胞培養面において細胞を培養し、培養した細胞を前記培養面から剥離して培養細胞を得る、培養細胞の製造方法であって、前記培養を暗所で行い、培養終了後、前記培養面に光を照射して、培養細胞を前記培養面から剥離する方法。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、培養細胞を容易にかつ損傷することなく剥離できる細胞培養容器、及びこの容器を用いた培養細胞の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
組織工学の飛躍的な進展により、ヒトの皮膚、軟骨等の細胞を分離・培養し、invitroで組織の再構築を行った後、患者の患部に移植する再生医療技術が開発されてきた。しかし、バイオプロセス工学的観点からの検討はほとんどなされておらず、培養組織の生産効率やその移植効果の改善を阻んでいる.
【0003】
再生医療における主な治療素材は、患者もしくはドナーから提供されたヒト細胞であるが、移植治療のためには、このヒト細胞を細胞培養により増殖させて、十分な細胞数を確保することが不可欠である。多くの細胞は、培養面への接着、細胞伸展、及び分裂による増殖の一連の過程を経て増殖する、足場依存性細胞であり、複数回、継代培養することで細胞数を増大させることができる。その際、重要となる要素技術としては、細胞が接着・伸展・増殖できる培養面の開発、および、培養面からの脱離制御の開発が挙げられる。ところが、従来、細胞が接着・増殖できる面の開発は数多くなされてきたが、細胞脱離方法についてはあまり報告されていない。特に、細胞の接着・増殖及び細胞脱離がともに良好な例は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
細胞脱離方法としては、酵素法、電気刺激法、及び親水度制御法が知られている。酵素法は、トリプシンなどのプロテアーゼにより細胞表層のたんぱく質を溶かすことで剥離する方法である。電気刺激法は、培養面に電流を流し、細胞表層のタンパク質を溶解することで剥離する方法である。親水度制御法は、培養面の親水性を高めることで脱離する方法である。これらの方法の中でも、酵素法が一般的な方法となっている。
【0005】
酵素法は、簡便性に優れる方法である。しかし、細胞表層全体を溶解させるために、細胞への損傷が大きく、そのため、再接着・増殖の効率が悪いという問題がある。電気刺激法は、細胞と培養面の接点で局所的に反応させ迅速な応答を行うことができる方法である。しかし、細胞内部での損傷が大きくなるという問題がある。親水度制御法は培養面上のみ反応し、そのため細胞への損傷はほとんどない。しかし、現状では、培養表面の素材として温度応答性高分子を用いており、応答制御因子として温度を採用するため応答性が悪くなり、用途が限られている。
【0006】
そこで本発明の目的は、細胞の接着・増殖性に優れるとともに、増殖後は細胞に損傷を与えることなしに、容易かつ迅速に培養細胞の脱離が可能な、細胞培養容器を提供することに有る。
さらに本発明の目的は、損傷がない、または少ない培養細胞を容易、かつ簡便に製造できる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下のとおりである。
[請求項1]細胞培養容器の細胞培養面に酸化チタン系光触媒を含む樹脂層を有する細胞培養容器。
[請求項2]前記樹脂層がフッ素系樹脂層である請求項1に記載の細胞培養容器。
[請求項3]前記細胞培養容器が1つ又は複数の細胞培養面を有する請求項1または2に記載の細胞培養容器。
[請求項4]前記樹脂層が、縮合リン酸塩をさらに含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
[請求項5]前記酸化チタン系光触媒の光触媒活性が、可視光活性及び/または紫外光活性である請求項1〜4のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
[請求項6]請求項1〜5のいずれか1項に記載の細胞培養容器の細胞培養面において細胞を培養し、培養した細胞を前記培養面から剥離して培養細胞を得る、培養細胞の製造方法であって、前記培養を暗所または前記細胞培養容器の細胞培養面に形成された樹脂層が含有する酸化チタン系光触媒が光触媒活性を示さない波長域の光の存在下で行い、培養終了後、前記培養面に光を照射して、培養細胞を前記培養面から剥離することを特徴とする前記方法。
[請求項7]前記照射光が、紫外線及び/又は可視光線である請求項6に記載の方法。
[請求項8]前記細胞が足場依存性細胞である請求項6または7に記載の方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
[細胞培養容器]
本発明の細胞培養容器は、細胞培養面に酸化チタン系光触媒を含むフッ素系樹脂層等の樹脂層を有することを特徴とする。
本発明の細胞培養容器は、例えば、シャーレあるいはバットのような1つの容器が1つ細胞培養面を有するものであることができる他、1つの基材に複数の細胞培養面を有するパレットのようなものであることもできる。この場合、細胞培養面は、パレットに形成された複数のウェル(凹み)の中に形成される。細胞培養面は、通常、容器の底面に形成形成される。
【0009】
培養容器の材質は特に制限はないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、テフロン等の合成樹脂、ヒドロキシアパタイトセラミックス、アルミナセラミックス、ガラス等から構成されたものであることができる。また、細胞培養に一般に使用される細胞外マトリックスを適宜使用することもできる。細胞外マトリックスとしては、例えば、インテグリン、コラーゲン、エラスチン、プロテオグリカン、グリコサミノグリカン、糖タンパク質等が挙げられる。
【0010】
培養面とは、細胞が増殖可能となる物理化学的および生物的接着可能な面を意味する。一般に、培養面は負の電荷を持ち、水の接触角が約60〜70度の弱疎水性の表面にて細胞が物理化学的に接着可能となる。また、細胞分裂を行うためには、培養表面上に存在するフィブロネクチンなどの得意なアミノ基列(RGD)との生物的接着(細胞伸展)も不可欠となる。
そこで本発明では、培養面に酸化チタン系光触媒を含む樹脂層を設け、後述するように、この樹脂層に対する光を遮断するか、または細胞培養容器の細胞培養面に形成された樹脂層が含有する酸化チタン系光触媒が光触媒活性を示さない波長域の光の存在下に置いて、上記培養面に細胞が物理化学的に接着可能な状態(弱疎水性)を作り出し、光を照射することにより培養面を親水性にすることで、培養細胞の剥離を容易にする。
尚、本明細書において「暗所」には、細胞培養容器の細胞培養面に形成された樹脂層が含有する酸化チタン系光触媒が実質的な光触媒活性を示さない程度の量の微弱な光(酸化チタン系光触媒を活性化する波長域の光)が存在する状態は含むものとする。
【0011】
前記樹脂層は、樹脂層に含まれる酸化チタン系光触媒が実質的な光触媒活性を示さない状態で、細胞が物理化学的に接着可能な状態(弱疎水性)となる性質を有する樹脂層であれば、特に制限はない。そのような樹脂層としては、例えば、フッ素系樹脂層を挙げることができる。フッ素系樹脂層を構成するフッ素系ポリマーとしては、例えばポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化三フッ化エチレン、ポリ四フッ化エチレン、ポリ四フッ化エチレン−六フッ化プロピレンコポリマー、エチレン−ポリ四フッ化エチレンコポリマー、エチレン−塩化三フッ化エチレンコポリマー、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマーなどの結晶性フッ素樹脂、パーフルオロシクロポリマー、ビニルエーテル−フルオロオレフィンコポリマー、ビニルエステル−フルオロオレフィンコポリマーなどの非晶質フッ素樹脂、各種のフッ素系ゴムなどを用いることができる。特に、ビニルエーテル−フルオロオレフィンコポリマー、ビニルエステル−フルオロオレフィンコポリマーを主成分としたフッ素系ポリマーが分解・劣化が少なく、また、取扱が容易であるため好ましい。
また、フッ素系樹脂層を構成するフッ素系ポリマーとしては、例えば、市販のデュポンFEP(テフロン、登録商標)を挙げることができる。
【0012】
前記樹脂層に含まれる酸化チタン系光触媒は、可視光活性を有するもの、紫外光活性を有するもの、可視光活性及び紫外光活性を有するもののいずれであってもよい。
可視光活性を有するもの、紫外光活性を有するもの、可視光活性及び紫外光活性を有する酸化チタンは、いずれも公知の酸化チタン光触媒から適宜選択することができる。
可視光活性を有する酸化チタン系光触媒としては、例えば、WO01/56928に記載の光触媒、WO00/10706に記載の光触媒、特開平2001−72419号公報に記載の光触媒等を挙げることができる。
紫外光活性を有する酸化チタンとしては、例えば、市販の光触媒であるST−01(石原産業(株)製)、P−25(日本エアロジル(株)製)、PC−500(日本ローディア/ミレニアム製)等の光触媒を挙げることができる。
【0013】
樹脂層中に含まれる酸化チタン系光触媒の量は、得られる塗膜の耐久性や光触媒活性を考慮して適宜決定できる。但し、塗膜の耐久性と光触媒活性が比較的良好であるという観点からは、例えば、樹脂100重量部に対して0.1〜500重量部の範囲、好ましくは、1〜400重量部、より好ましくは50〜300重量部の範囲であることができる。但し、この数値範囲に限定されるものではない。
【0014】
培養面に形成される樹脂層の膜厚は、例えば、0.01〜100μm程度の膜厚とすることができる。樹脂層の形成は、容器の培養面に樹脂バインダーと酸化チタン系光触媒粉末とを含む塗料を塗布したりあるいは吹き付けたりして行うことができる。具体的には、バインダーと酸化チタン系光触媒粉末とを溶媒に分散させて塗料とし、次いで、該塗料を容器に塗布し或いは吹き付けることができる。溶媒としては、水やトルエン、アルコールなどの有機溶媒を用いることができる。塗布方法としては、例えば、含浸法、ディップコーティング法、スピナーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、リバースロールコーティング法、刷毛塗り法、スポンジ塗り法などの通常の方法で塗布したり、あるいは、スプレーコーティング法などの通常の方法で吹き付けたりすることができる。このようにして塗布あるいは吹き付けた後、乾燥または焼成して溶媒を除去する。乾燥または焼成の温度は、500℃より低い温度で行うのが好ましく、室温〜400℃の温度で行うのがより好ましい。酸化チタン系光触媒が可視光活性を有するものの場合、500℃より高いと可視光応答性が低下しやすくなる場合がある。さらに、必要に応じて、用いたバインダーを固化するために、例えば紫外線照射などの方法を用いてもよい。なお、容器に塗料を塗布したりあるいは吹き付けしたりする前に、必要に応じて、有機系バインダーである、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂などの有機系バインダーや無機系バインダーをプライマーあるいは塗装として予め容器に塗布したりあるいは吹き付けしたりしてもよい。
【0015】
樹脂層は、粒状物質、吸着剤、担体及び/又は縮合リン酸塩をさらに含むことができる。特に、上記樹脂層は、酸化チタン系光触媒に加えて、縮合リン酸塩をさらに含有することが好ましい。縮合リン酸塩を含む塗料は、酸化チタン系光触媒粉末粒子の分散性が良好であり、酸化チタン粉末が可視光活性を有する場合、優れた可視光応答を示す。
樹脂層への縮合リン酸塩の添加量は、例えば、樹脂100重量部に対して0.001〜50重量部の範囲、好ましくは、1〜40重量部、より好ましくは10〜30重量部の範囲であることができる。但し、この範囲に限定されるものではない。
【0016】
[培養細胞の製造方法]
本発明の培養細胞の製造方法は、上記本発明の細胞培養容器の細胞培養面において細胞を培養し、培養した細胞を前記培養面から剥離して培養細胞を得る。
細胞の培養方法は、公知の方法を用いることができる。例えば、特開2001−224366号公報に記載の方法を挙げることができる。
本発明の製造方法は、足場依存性細胞の製造に適している。足場依存性細胞とは、培養面(足場)に接着しながら、細胞分裂し、増殖する動物細胞を意味する。
培養すべき細胞は足場依存性細胞であり、本発明の製造方法は、この細胞を培養容器内で単層培養する方法であることや、多層培養する方法であることもできる。
【0017】
前記細胞は、培養容器の底面に直接又は細胞外マトリックスを介して接着することができるとともに、その容器の底面上で単層培養することができる性質を有する細胞である。このような細胞としては、例えば、ヒト、マウス、ラット、モルモット、ハムスター、ニワトリ、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル等の温血動物から採取された種々の細胞が使用される。さらに、この温血動物の細胞としては、例えば、角化細胞、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞若しくは間質細胞、又はこれら細胞の前駆細胞、幹細胞若しくは接着依存性のガン細胞が挙げられる。また、胚性幹細胞(Embryonic Stem Cells)を使用することもできる。
【0018】
或いは、エリスロポエチン、成長ホルモン、顆粒球コロニー刺激因子、インスリン、インターフェロン、血液凝固第VIII因子等の血液凝固因子、グルカゴン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、インターロイキン、インスリン様成長因子、グルコシルセラミダーゼ、ドーパミン、ガン遺伝子、ガン抑制遺伝子等をコードする外来遺伝子を前記細胞に導入し、それらの遺伝子を種々のプロモーターを用いて強制的に又は特定の条件下で発現させるように構成した形質転換細胞を使用してもよい。このとき、遺伝子治療等による病気の治療を行うことができる形質転換細胞や、特定の外来遺伝子を発現させることができる研究目的の形質転換細胞の培養過程を評価することができる。
【0019】
また、前記外来遺伝子として、例えば、ネオマイシン耐性遺伝子やハイグロマイシン耐性遺伝子等の薬剤耐性遺伝子、又はβ−ガラクトシダーゼ遺伝子、アルカリフォスファターゼ遺伝子、ルシフェラーゼ遺伝子、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子等のレポーター遺伝子を用いることによって、内在的な遺伝子の機能を破壊したり、プロモーター機能を調査したりすることができる治療又は研究目的の形質転換細胞の培養過程を評価することもできる。
【0020】
細胞の培養過程は、例えば、単層培養の場合、細胞接着期、誘導期、対数増殖期及び定常期からなる4種のステージに分類される。
【0021】
細胞接着期は、細胞を必要に応じて血清又は増殖因子が添加された所定の培養液とともに培養容器内に接種してから、その容器底面に接着するまでの期間である。このステージは、前記細胞が培養容器の底面に接着するための細胞接着期間として位置付けられる。
【0022】
このステージの細胞の中には、接種するための細胞懸濁液を調製する際のダメージによって生存不能となる細胞が見られ、この生存不能細胞とそれ以外の生存細胞とが混在している。前記ダメージとしては、例えば、採取された組織から細胞を単離するための単離操作や、培養容器の底面から細胞を剥離させるための剥離操作を行うための酵素(プロテイナーゼ等)処理によるダメージや、凍結保存された細胞を培養温度に戻すための温度変化ダメージ等が挙げられる。そして、前記生存不能細胞は培養容器の底面に接着せずに死滅し、生存細胞は所定時間経過後に培養容器の底面に接着して生存する。
【0023】
誘導期は、前記細胞接着期の終了後から、培養容器底面に接着した細胞が細胞分裂を開始するまでの期間である。このステージは、前記生存細胞が新しい環境に順応するための細胞順応期間と位置付けることができ、所定のラグタイムtの後にそれらの細胞は正常な細胞分裂を開始する。なお、前記ラグタイムtは誘導期全体の期間を表す。
【0024】
対数増殖期は、前記誘導期の終了後(細胞分裂開始後)から、培養容器の底面にほぼコンフルエント状態になるまでの期間である。前記コンフルエント状態は、培養容器底面の大半が細胞によって単層に覆われている状態である。このコンフルエント状態としては、好ましくは培養容器底面の80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、最も好ましくは100%が細胞によって占有されている状態である。このステージは、各生存細胞が盛んに細胞分裂を行う細胞分裂期間として位置付けられる。
【0025】
本発明の培養方法は、単層培養過程と3次元培養過程とから構成されることもできる。単層培養過程は、上記単層培養過程と同様に、細胞接着期、誘導期、対数増殖期及び定常期の4種のステージから構成される。また、3次元培養過程は、細胞を培養容器内で3次元培養する過程であり、3次元培養期から構成される。
【0026】
前記3次元培養としては、多層化培養又は3次元空間培養が挙げられる。多層化培養は、培養容器の底面上で細胞が複数の層状構造を形成するように培養することであり、通常は上層ほど細胞分化が進行した細胞によって構成される。すなわち、この多層化培養は、生体内で多層化されて存在する皮膚等の組織を培養容器内で再構築するための培養である。
【0027】
一方、3次元空間培養は、培養容器内に1枚又は複数枚のスポンジシートを積層し、それら各スポンジシート表面又はスポンジシート内部のスポンジ表面上に細胞を単層で培養するものである。前記スポンジシートとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、テフロン等からなる合成樹脂シート、コラーゲン、フィブロネクチン、ケラチン等からなる生体高分子シート、又はポリ乳酸、ポリ乳酸−ポリグリコール酸共重合体等からなる生分解性高分子シートが好適に使用される。さらに、このスポンジシートの培養面には、インテグリン、コラーゲン、エラスチン、プロテオグリカン、グリコサミノグリカン、糖タンパク質等の細胞外マトリックスがコーティングされているのが好ましい。
【0028】
多層化培養における3次元培養期は、培養容器の底面上で単層でコンフルエント状態になった細胞の多層化が開始されてから後の期間である。このステージの細胞は、例えば、細胞の分化誘導因子を含有する多層化培養用の培地中で培養されることによって、親細胞の下に娘細胞が配置されるように細胞分裂が進行する。さらに、前記親細胞は、通常それ以降の細胞分裂が抑制されて分化誘導される。前記分化誘導因子としては、例えばカルシウムイオンが挙げられ、ヒト角化細胞の培養においては、通常、単層培養用の培地には0.1mMのカルシウムイオンが含有され、多層化培養用の培地には1.2mMのカルシウムイオンが含有される。
【0029】
或いは、熱ショックタンパク質のプロモーターとともに分化誘導能を有する外来遺伝子を導入した形質転換細胞に対しては、前記外来遺伝子の転写を促進させることによって分化誘導を行うことができる。このとき、3次元培養期の開始に際して、培養温度を42〜47℃の温度に急激に上昇させるのが好ましい。さらに、前記形質転換細胞の死を抑制するために、培地全体が前記温度になった直後に通常の培養温度に戻すのがより好ましい。
【0030】
一方、前記3次元空間培養は、培養容器の底面上に単層でコンフルエント状態になった細胞の上面にスポンジシートを被覆した後、そのシートの上面に細胞を接種して単層培養するという操作を行い、さらに必要に応じてこれらの操作を反復することによって行われる。また、複数のスポンジシート上で同時に細胞を単層培養してもよい。従って、この3次元空間培養における3次元培養期は、最下層に位置するスポンジシート上に細胞を接種してから後の期間である。また、この3次元培養期は、各スポンジシート毎に、上記単層培養過程の場合と同じ4種のステージ(細胞接着期、誘導期、対数増殖期及び定常期)が存在している。そして、この3次元空間培養における3次元培養期を定量評価するためのパラメータとしては、各スポンジシート毎に適用される上記と同様のパラメータが好適に使用される。
【0031】
また、前記3次元培養としては、多層化培養と3次元空間培養とを組み合わせた3次元空間多層化培養であってもよい。この3次元空間多層化培養は、前記3次元空間培養において、培養容器の底面及び各スポンジシートから選ばれる少なくとも1種の培養面上に、多層化された細胞を培養するものである。また、前記多層化された細胞の代わりに細胞塊を培養してもよい。この3次元空間多層化培養における3次元培養期は、前記多層化培養における3次元培養期と、3次元空間培養における3次元培養期とを適宜組み合わせることによって定量評価され、それらのパラメータを好適に使用することができる。
【0032】
この3次元培養期をモニタリングする際には、例えば、培養容器内の組織をそのまま採取して組織切片を作製した後、その組織切片を顕微鏡下で観察することによって行われる。或いは、顕微鏡の焦点深度を変化させて、培養容器内の組織の各層における生存細胞数を目視によって計測したり、写真撮影又はCCDカメラを利用した画像解析手段を用いて計測することによってモニタリングすることもできる。また、培養容器内の組織を核磁気共鳴装置(MRI)等の画像解析手段を用いて観察し、様々な方向(特に鉛直方向及び水平方向)から見たときの画像を画像処理装置によって処理することによってモニタリングすることも可能である。また、細胞の特定の分化状態にのみ発現される分化発現マーカーを検出することによってモニタリングすることもできる。
【0033】
本発明の培養細胞の製造方法では、細胞培養、即ち、単層培養過程の場合であれば、4種のステージ(細胞接着期、誘導期、対数増殖期及び定常期)を、光遮断下または微弱光下または細胞培養容器の細胞培養面に形成された樹脂層が含有する酸化チタン系光触媒が光触媒活性を示さない波長域の光の存在下で行い、培養終了後、光照射(酸化チタン系光触媒が光触媒活性を示する波長域の光照射)を行い、培養面を親水化することで培養細胞を前記培養面から剥離する。
本発明の細胞培養容器の細胞培養面に設けられた樹脂層は、光照射下では親水性を示し、その結果、細胞が培養面より容易に剥離する。細胞の培養面への接着後の細胞伸展及び分裂による増殖を1回または複数回繰り返した後、前記光照射を行う。その結果、細胞培養面に設けられた樹脂層は、親水性を示すようになり、培養細胞が培養面から容易に剥離する。
【0034】
細胞培養面への照射光は、樹脂層に含まれている酸化チタン系光触媒の活性の光依存性に応じて、紫外線、可視光線または紫外線及び可視光線のいずれであることもできる。従って、照射光を供給する光源は、これらの光線を含む物であれば特に制限はない。例えば、蛍光灯、白熱灯、発光ダイオードを挙げることができる。特に可視光線を含む光源としては、発光ダイオードが、発熱量が少なく、波長のコントロールが容易であるというは観点から好ましい。また、可視光線及び紫外線を含む光源としても、発光ダイオードを使用することもできる。
【0035】
発光ダイオード
発光ダイオードとしては、例えば、紫色発光ダイオード、青色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、黄色発光ダイオード、または白色発光ダイオードを挙げることができる。紫色発光ダイオードは紫外領域から可視光領域に発光波長を有する。また、青色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、黄色発光ダイオード、または白色発光ダイオードは、可視光領域のみに発光波長を有する。
【0036】
多くの足場依存性細胞は、適度な培養面上の細胞密度において増殖することができる(細胞密度:10〜10細胞/cm)。そのため、総細胞数を増やすためには、培養面を徐々に拡大する必要があり、その結果、培養面から細胞を剥離し新しい培養面へ再接着させ、再び培養を行う継代培養が必要となる。本発明の製造方法では、培養細胞の培養面からの剥離が容易であり、継代培養に適している。
【0037】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
参考例1
1Lビーカーに240mLの純水を用意した。これにキシダ化学硫酸チタニル(製品番号020−78905)60gを加え、ラボミキサーで攪拌溶解した。次に、この水溶液に関東化学(特級)アンモニア水55mLを加えることにより、加水分解沈殿物を得た。得られた沈殿物を吸引ろ過して、白色の固形分(沈殿ケーキ)を分離した。更に、このケーキを1.0Lの純水で3回(ケーキが割れる直前に注ぎ足す手順で)、合計3.0Lでリンスし、ろ過洗浄を行った。最後にろ液が出なくなるまで濾過したケーキを110℃、12時間で乾燥し、乳鉢で粉砕した。この白色粉末を、空気中400℃、1時間で焼成することにより、g値が2.004〜2.007である主シグナル、並びにg値が1.985〜1.986及び2.024である2つの副シグナルを示す黄色の酸化チタン系光触媒を得た。
【0038】
上記で得られた酸化チタン系光触媒6.00g、ピロリン酸ナトリウムまたはヘキサメタリンナトリウム(縮合リン酸塩)0.04g及び所定量の純水を100mLのポリエチレン容器に入れ、直径5mmのジルコニアボールを使用して、1時間ボールミル粉砕した。
【0039】
上記で調製した分散液にフッ素系樹脂分散液、造膜助剤、消泡剤を下記の組成となるように混合し、水性塗料を調製した。
塗料組成
上記酸化チタン系光触媒19.9%
縮合リン酸塩      1.0%
フッ素系樹脂(固形分) 9.1%
造膜助剤        1.5%
消泡剤         0.05%
水            残
合計          100%
【0040】
実施例1
図1に示す角型ウェル基板の各ウェル上にカチオン系アクリルエマルジョンシーラー層(50μm)、アクリルシリコンエマルジョン(90μm)を設けたその上に、上記に組成を示した酸化チタン系光触媒を含むフッ素系塗料を1層(30μm:塗膜1)を設けて本発明の培養容器を得た。
実施例2
実施例1における上記酸化チタン系光触媒の代わりに石原産業(株)製光触媒(ST−01)を含むフッ素系樹脂層を有する培養容器を実施例1と同様に作成した。
【0041】
比較例1
比較のため、上記酸化チタン系光触媒を含まないフッ素系樹脂層を有する培養容器を実施例1と同様に作成した。
【0042】
[細胞培養実験]
実験条件は以下の通りである。
対象細胞:角化細胞
培地:無血清培地
(ヒト角化細胞培養用培地、Humedia−KG2、クラボウ社製)
培養容器:角型ウエル(Nunc社製)
培養温度:37℃
ガス:5%COの空気
播種量:1.0×10 cells/cm
培養時間:6日
細胞数測定法(細胞内のミトコンドリア活性):Cell counting kit(同仁社製)を用いて、予め細胞当たりの標準活性量を求めておき、実培養系で求めた容器内の活性量から細胞量を推定する方法。
【0043】
培養面に種々の条件で形成したフッ素系樹脂層を有する角型ウェル培養容器にて、細胞として、ヒト角化細胞であるテロメラーゼ活性化細胞(hTERT−HME1、クロンテック社)、培地としてヒト角化細胞用無血清培地(Humedia−KG2、倉敷紡績(株))を用いて、温度37℃、5%CO含有エアという条件下で8日間培養した。尚、フッ素系樹脂層を有さない角型ウェル培養容器においても、対照として培養を行った。
【0044】
培養は暗所にて行い、板状に細胞が接着している培養容器を各培養容器について2つづつ作製した。
次に、各培養容器の1つについて、細胞活性測定剤としてのホルマザン溶液(Cell Counting Kit、同仁(株))を滴下し、黄色に発色させ吸光度計測し、あらかじめ検量済みの細胞あたりの発色量にて、細胞量を算出した。
さらに、得られた培養細胞の他方については、蛍光灯を用いて光照射を行い、培養細胞の剥離を行った。
【0045】
結果
結果を表1に示す。
比較例1の光触媒(酸化チタン)を含まないフッ素プレート上では、細胞は播種後、4日目にはすでに死滅した。
一方、実施例1の光触媒を含むフッ素プレート上は、細胞密度が通常の培養用に比べ低いものの、6日後にも、細胞が存在し、増殖が行われていることがわかった。また、実施例2の他社の酸化チタンでも、細胞が増殖もすることが明らかとなった。これらの差については、酸化チタンの種類ではなく、量にも依存していると考えられることから、細胞増殖に対する優劣の差はあまりないものと考えられ、酸化チタン系光触媒を含むフッ素系樹脂層上での細胞増殖が可能であることがわかった。
【0046】
【表1】
Figure 2004000051
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、細胞の接着・増殖性に優れるとともに、増殖後は細胞に損傷を与えることなしに、容易かつ迅速に培養細胞の脱離が可能な、細胞培養容器を提供することができる。
さらに本発明によれば、損傷がない、または少ない培養細胞を容易、かつ簡便に製造できる方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いた角型ウエルの説明図。
【図2】実施例で得られた培養結果。

Claims (8)

  1. 細胞培養容器の細胞培養面に酸化チタン系光触媒を含む樹脂層を有する細胞培養容器。
  2. 前記樹脂層がフッ素系樹脂層である請求項1に記載の細胞培養容器。
  3. 前記細胞培養容器が1つ又は複数の細胞培養面を有する請求項1または2に記載の細胞培養容器。
  4. 前記樹脂層が、縮合リン酸塩をさらに含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
  5. 前記酸化チタン系光触媒の光触媒活性が、可視光活性及び/または紫外光活性である請求項1〜4のいずれか1項に記載の細胞培養容器。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の細胞培養容器の細胞培養面において細胞を培養し、培養した細胞を前記培養面から剥離して培養細胞を得る、培養細胞の製造方法であって、前記培養を暗所または前記細胞培養容器の細胞培養面に形成された樹脂層が含有する酸化チタン系光触媒が光触媒活性を示さない波長域の光の存在下で行い、培養終了後、前記培養面に光を照射して、培養細胞を前記培養面から剥離することを特徴とする前記方法。
  7. 前記照射光が、紫外線及び/又は可視光線である請求項6に記載の方法。
  8. 前記細胞が足場依存性細胞である請求項6または7に記載の方法。
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