JP2004000001A - 半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この半茹で麺の製造方法は、単位量の麺を、水分率が全体として45〜60%の範囲内の半茹で状態になるように茹でる工程と、半茹で状態の麺を直ちに密閉容器等に収容して内部を飽和水蒸気状態にする工程と、密閉容器等に収容した麺をそのままで徐冷し、水分を麺の芯部まで浸潤させる工程と、冷却した麺を梱包して冷凍又は冷蔵保存する工程とを有する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スパゲティ、マカロニ、うどん、日本そば、中華麺等の乾燥麺又は生麺(以下、「麺」という。)を短時間ですぐれた食感をもつように食味可能にする、半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法に関し、特に茹で時間が長いスパゲティに有効な麺の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
概して、スパゲティ、マカロニ、うどん、日本そば、中華麺等の麺商品は、主として飲食店を対象とする製造流通においては、1〜数食分を単位として包装したものでなければ、取り扱いや衛生管理上において適切な商品足り得ない性質のものである。そして、上記麺商品は、それを食する直前に乾燥麺等の状態から1〜数食分を調理するのが一般的であり、そのため調理に時間がかかってしまうという問題点がある。このような問題に対処し、乾燥麺や生麺等のβ麺の表面部分のみを短時間の煮沸によりα化し、このα化層の外側から内部のβ麺部に水分を吸収させておき、それを食するときに短時間の加熱で調理することができるようにした早茹で麺が用いられている(特開平6−261703号公報参照)。
【0003】
しかしながら、上記従来の早茹で麺は、茹で上げた後に水に浸漬するため、麺に含有される水分率を一定にすることが困難であり、そのため安定的にすぐれた食感を得ることができず、また、1食あるいは数食単位でトレー等に入れて一定の形状に凍結させる場合には、型外しの作業が必要になるばかりでなく、トレーの形状に倣って凍結するため、それを包装して段ボール箱等の梱包容器に収容するときに、必ずしも密に並べて梱包できないため無駄な空間が生じる、という問題がある。
【0004】
一方、特開平10−84897号公報においては、半茹で麺を水洗いすることなく空気中に放置して徐冷した後に凍結する冷凍麺の製造方法が提案されているが、この冷凍麺の製造方法においては、半茹でにした麺を空気中で放置徐冷するため、雑菌の繁殖を抑制するための措置を講ずる必要があるばかりでなく、麺外層部の水分が芯部へ浸潤するとともに、麺表面から水分の蒸発がおこり、したがって水分の浸潤効果が一定でなく、水分率が一定の安定した品質(食感)の冷凍麺を得ることができず、延いては調理時間が一定とならない、という新たな問題点が指摘されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題を解消するためになされたもので、その技術的課題は、水分の浸潤効果が一定で水分率一定の安定した品質(食感)の半茹で麺を簡易に且つ安価に製造することができる、半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法を提供することにある。
本発明の他の技術的課題は、長期間冷凍保存しても、又は数日間冷蔵保存しても、直前に乾燥麺等から調理した麺と同等の食感、外観及び鮮度等を持ち、しかも短時間で調理できることから、特に調理時間が長いスパゲティ等に有効な、半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法を提供することにある。
本発明の他の技術的課題は、半茹で麺中の水分率を一定の低率に保持することにより、冷凍時に氷の体積膨張による麺の組織破壊がなく、それによって急速冷凍、緩慢冷凍又は冷蔵による保管が可能であると同時に、急速解凍又は緩慢解凍による調理を可能とし、麺の品質を低下させることなく、取扱いを容易にするとともに、解凍した麺の再凍結をも可能にした半茹で麺の製造方法を提供することにある。
また、本発明の他の技術的課題は、大量の水等を使用することがなく、作業が容易でコストを低減でき、また麺の収容スペースを小さくして、保管及び輸送等のコストを低減できる、半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法は、単位量の麺を水分率が全体として45〜60%になる範囲内の半茹で状態に茹でる工程と、半茹で状態の麺を密閉状態に保持してその内部をほぼ飽和水蒸気状態にする工程と、該密閉状態に保持した麺を徐冷し、その間に水分を麺の芯部まで浸潤させる工程と、冷却した麺を冷凍又は冷蔵保存する工程とを有することを特徴とするものである。
【0007】
本発明の好ましい実施態様においては、半茹で状態の麺を密閉容器に収容して、密閉状態に保持する。また、上記密閉容器として合成樹脂製の食品袋が用いられる。また、半茹で状態の麺を密閉容器に収容する時点は、麺塊の外側部を除く大半部の温度が80℃以上にある状態に保たれる。
さらに、麺の徐冷の速度は1〜5℃/分の冷却速度で、徐冷時間は15〜90分である。また、密閉状態に保持して徐冷した麺を、徐冷開始後90分に達しない時点で梱包容器に収容し、冷凍又は冷蔵保存する。なお、本発明において、冷却速度とは徐冷工程における目的とする冷却温度まで徐冷する間の平均の冷却速度をいう。
【0008】
本発明の半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法は、水分率が45〜60%の範囲内で半茹で状態に茹でた包装単位量の麺を、合成樹脂製の食品用袋等に入れて、又は合成樹脂製フィルム等で包んで密閉包装等により密閉状態に保持するため、煮沸直後の熱い状態の麺を滅菌状態で密閉状態に保持することができると共に、麺を適度な加水状態で密閉状態に保持することができ、そのため麺からの水分の蒸発を抑止し、均一で適度な水分の浸潤を麺の芯部まで行わせることができ、延いては水分率一定の安定した品質の冷凍又は冷蔵麺を簡易に且つ安価に製造することができる。
【0009】
適度な加水状態で密閉状態に保持された麺は、適度な浸潤環境の状態にあるために、徐冷工程の間に該麺の外側のα化層から内部のβ麺部に水分が適度に吸収されると共に、単位量毎に適度な加水状態で密閉状態に保持されているために、部分的に過度の水分が溜まるということや、部分的に過度の水分が吸収されることにより麺の表面が白く膨潤するということもなく、しかも水分率が一定に保持されるために、長期間冷凍保存しても、あるいは数日間冷蔵保存しても、乾燥麺から調理した麺と同等の食感、外観及び鮮度等を持ち、しかも短時間で調理することができる。
【0010】
さらに、麺の水分率を一定の低率に保持することにより、冷凍時に氷の体積膨張によって麺の組織が破壊されることがなく、それによって急速冷凍、緩慢冷凍又は冷蔵による保管が可能であると同時に、急速解凍又は緩慢解凍による調理が可能であり、したがって、麺の品質の低下を抑止できるとともに、麺の取扱いを容易にすることができ、さらには解凍した麺を再度凍結して保管しておくこともできる。
【0011】
そのうえ、従来例のように、半茹で麺の冷却や水洗い等のために大量の水を使用することがなく、茹で上げて軟らかい状態で単位量の麺を密閉包装することにより、予め冷凍してから食品用袋に入れる場合に比して作業が容易でコストも低減できる。
また、本発明においては、冷却した麺を密閉状態を保持したまま段ボール箱等の梱包容器に収容し、該麺を梱包容器に収容したままの状態で冷凍又は冷蔵保存するために、早茹で麺を冷凍した後に袋に入れて梱包容器に収容する従来の場合に比して、3割程度麺の収納スペースを小さくすることができ、保管及び輸送等のコストを低減することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る麺の半茹で冷凍又は冷蔵保存方法の実施態様を説明するためのフローチャートである。
計量工程では乾燥麺の単位量(例えば1〜数食分)が順次計量され、計量工程で計量された乾燥麺は次の半茹で工程で順次単位量ごとに半茹で状態に茹でられ、半茹で状態に茹でられた単位量の麺は、次の包装工程で合成樹脂(ポリエチレン)製の食品用袋に入れて、又は合成樹脂(ポリエチレン)製フィルムで包んで密閉包装される。この密閉包装は、必ずしも袋等の容器による必要はなく、内部空間をほぼ飽和水蒸気の状態に保持できるようにした密閉状態を保持できる形態であれば、特に限定されるものではない。
包装工程で密閉包装された麺は次の徐冷工程で適宜温度まで冷却され、冷却された包装麺は次の梱包工程で段ボール箱等の包装容器に詰められ、その梱包工程で段ボール箱に詰められた包装麺は、該箱に詰められた状態のままで冷凍又は冷蔵保存される。
【0013】
更に詳述すると、計量工程では自動計量装置によりスパゲティ、マカロニ、うどん、日本そば、中華麺等の乾燥麺あるいは生麺からなるβ麺が1〜数食分の単位量毎に自動的に計量されるが、麺の単位量は、後述する包装工程において包装される麺の単位量として、適宜調節することができるものである。
計量工程で計量された麺は、次の半茹で工程で、例えば移送装置上のバケット内に収容されて煮沸装置に移送され、煮沸装置の槽内を移送されながら、所要の茹で時間、熱湯中で半茹で状態に茹でられる。この半茹で状態の麺の水分率は、45〜60%の範囲内とし、好ましくは50〜55%の範囲内とするのが適切である。水分率が上記下限よりも少ない場合には、麺線が折れ易くなり、作業性が低下するばかりでなく、麺の熱伝導性が低下し、製造した包装麺の調理に際しての湯煎時間が長くなる傾向にあり、また水分率が上記上限を超えると、麺の冷凍時に組織が破壊されて品質(食感)が低下する傾向にある。
この煮沸装置内における麺の茹で時間は、β麺が半茹で状態に茹でられて表面がα化されるに必要な時間であり、各種麺によってその時間が相違するが、一般的には、麺の食味に必要な茹で時間の1/3〜1/2程度である。この乾燥麺の茹で時間は、煮沸装置の槽長、あるいは煮沸装置内を走行する移送装置の搬送速度を調節することにより、適宜調節することができる。
【0014】
煮沸装置で半茹で状態に茹でられた麺は、次の包装工程で合成樹脂(ポリエチレン)製の食品用袋又は合成樹脂(ポリエチレン)製フィルム等の密閉容器に収容して密閉状態に保持される。なお、本発明においては、内部空間をほぼ飽和水蒸気の状態に保持できるのであれば、袋等の容器を用いる必要がないのは前述したとおりである。半茹で状態に茹でられた麺は、麺の温度が大きく低下せず、麺表面の水分が多量に蒸発しないように、半茹で工程終了後、短時間のうちに密閉状態におくことが好ましい。
半茹で状態の麺を食品用袋に収容する場合を例にとって具体的に述べると、上記煮沸装置で半茹で状態に茹でられた麺は、移送装置上のバケットから単位量ごとに包装装置のシューターを通じて落下され、該包装装置内においてシューターの下方に保持されたポリエチレン等の合成樹脂製の食品用袋内に投入されて、直ちに密閉包装が施される。
半茹で状態に茹でられた麺は、煮沸直後の熱い状態のまま合成樹脂製の食品用袋内に密閉包装されるため、麺は減菌状態で食品用袋内に入れられると共に、麺に付着した湯(煮沸水)や湯気も一緒に食品用袋内に入り、麺はほぼ飽和水蒸気状態におかれ、適度な加水状態で密閉包装される。上記麺の水分率を一定にし、かつ、滅菌状態を確実に保持するため、半茹で状態の麺を食品用袋内に入れる時点は、麺塊の外側部を除く大半部の温度が80℃以上の状態にあるのが適切である。この場合、必要に応じて半茹で麺の湯切りを行ったり、湯や蒸気の添加を行うこともできるが、これらが必要のない状態に半茹でにするのが望ましい。
【0015】
半茹で麺は、β麺の表面部分のみが短時間の煮沸によりα化されている麺で、乾燥麺を用いる場合には、本来物性がしなやかでない麺であるが、半茹で状態に煮沸された直後の麺は柔らかであるため、容易に密閉包装を行うことができる。
また、従来の早茹で麺で、茹でた後に冷却水で冷却するものでは、その過程で水分が麺に含まれて麺の体積が増加するが、本発明では半茹で状態に茹でられた麺を冷却水により冷却することなく密閉包装するため、水分の増加がなく、麺の体積増加はない。
【0016】
そして、包装が施された包装麺は、次の徐冷工程で自然冷却され、あるいは冷却用クリーンエア等によって、30〜20℃程度のほぼ常温まで冷却される。
適度な加水状態で密閉包装された麺は、適度な浸潤環境の状態にあるために、徐冷される間に該麺の外側のα化層から内部のβ麺部に水分が適度に吸収され、それによって麺全体の水分率が略一定でしかも均一になり、その後の調理時間の短縮や食感の改善に有効である。なお、密閉包装内の飽和水蒸気状態は、包装内の温度の低下にともなって飽和状態が緩和される。
また、包装単位量毎に適度な加水状態で密閉包装されているために、部分的に過度の水分が溜まるということや部分的な過度の水分吸収により麺の表面が白く膨潤するということはない。
乾燥麺から調理した麺と同等の食感、外観及び鮮度等を損なわないために、麺の徐冷は1〜5℃/分の冷却速度で、徐冷時間は15〜90分とするのが適切である。徐冷速度としては、2〜4℃/分とすることが好ましく、さらに好ましくは1.5〜3℃/分である。また、徐冷時間は20〜70分とすることが好ましい。この徐冷速度が1℃/分未満になると、徐冷時間が長くなって生産性が低下する傾向にあり、また徐冷速度が5℃/分を超え、それによって徐冷時間が15分未満になると、麺の中心部までの水分の浸潤が不十分となり、調理時間が長くなると同時に食感が悪くなる傾向にある。
麺と共に食品用袋に入った水蒸気は、麺が30〜20℃程度の温度まで冷却される間に食品用袋内で凝縮して水になって麺に吸収されるため、包装体は真空密閉したような状態となりその体積は減少する。
【0017】
徐冷された包装麺は、必要に応じて、梱包工程で段ボール箱やコンテナー等の梱包容器に機械又は人手により収容する。
梱包容器に収容された包装麺は、次の冷凍又は冷蔵保存工程で梱包容器に収容されたままの状態で冷凍又は冷蔵保存される。
冷凍保存は包装麺を長期間保存する場合に適しており、梱包容器に収容された包装麺を冷凍装置において−20℃以下の温度まで緩慢冷凍して冷凍麺とし、その後は梱包容器に収容したままの状態で長期間冷凍保存することができる。
【0018】
密閉容器に収容して徐冷した麺を梱包容器に収容するのは、徐冷開始後90分に達しない時点、すなわち麺自体があまりかたくならない時点までに行うのが好ましい。
冷蔵保存は包装麺を数日間保存する場合に適しており、梱包された包装麺を冷蔵装置において5℃程度の温度で冷蔵し、冷蔵・チルド麺として数日間冷蔵保存することができる。
【0019】
このように、本発明の半茹で麺の製造方法は、水分率が45〜60%の範囲内で半茹で状態に茹でた単位量の麺を、合成樹脂製の食品用袋等に入れて又は合成樹脂製フィルムで包んで密閉包装する等の密閉状態に保持するため、煮沸直後の熱い状態の麺を滅菌状態で包装することができると共に、麺を適度な加水状態で密閉包装することができ、水分率一定の安定した品質の冷凍麺を簡易に且つ安価に製造することができる。
【0020】
なお、本発明は必ずしも上述したところに限定されるものではなく、例えば徐冷工程での包装麺の冷却温度は30〜20℃程度が望ましいが必ずしもこの温度に限定されるものではない。
また、本発明の冷凍保存工程は緩慢冷凍した後に冷凍保存するのが望ましいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、1時間程度で冷凍する急速冷凍した後に冷凍保存してもよい。これは、麺の水分率が45〜60%と比較的低いために、両方の冷凍方法を採用することができる。なお、水分率が高いと緩慢冷凍に適さなくなる。
【0021】
さらに、本発明においては、半茹で状態に茹でた麺に食用オイル等の解れ剤や、pH調整剤を塗布してから包装することもできる。
【0022】
【実施例】
直径1.9mmの乾燥スパゲティ100グラムを熱湯中で5分間加熱することにより表層がα化した水分率約51%の半茹で麺とし、それを熱湯中から取り出した後直ちにポリエチレン製の食品用袋に入れて密封し(密閉直後の袋内はほぼ飽和水蒸気状態であった。)、室温(25℃)中において冷却速度約1.8℃/分約30分間放冷した。この放冷後の麺は約43℃であり、袋内の水蒸気が麺に吸収されて殆ど気体部分がなく、段ボール箱に詰める場合には高密度で収容できる程度の可撓性をも有していた。多数の包装麺を詰めた段ボール箱を−30℃の冷却保存庫に入れ、20日間冷凍保存した。この冷凍された包装麺は180グラムであり水分率は、51.7%程度であった。
この冷凍包装麺を90秒前後湯煎したものと、同種同量の乾燥スパゲティを、その標準的なα化茹で時間である12分間煮沸したものとを用意し、予め暖めたソースを絡めて食することにより両者を比較したが、両者の外観、鮮度、食味、歯ごたえ及びしこしこした食感に差異はなかった。
即ち、本発明の方法により冷凍保存されたスパゲティを調理したものは、乾燥スパゲティからの標準的なα化茹で時間の約1/8の時間で調理でき、しかも乾燥スパゲティから直接調理したものと比較して食感、外観及び鮮度等に差異はなく、食味、食感において優れた乾燥麺の半茹で冷凍保存方法であることが確かめられた。
【0023】
また、同様にして放冷後に5〜10℃で3日間冷蔵保存されたスパゲティを湯煎して食したが、同種同量の乾燥スパゲティを所定の時間茹で上げたものと比較して食味、食感に差異はなかった。
さらに、上記方法により冷凍保存された包装麺の虐待テストとして、自然解凍放置24時間後再凍結し、再び自然解凍したものを食したが、食味、食感の劣化がなかった。
なお、冷凍完全α化麺は瞬間解凍を旨とし、自然解凍や再凍結した場合、通常食味不能である。
【0024】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明の半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法によれば、浸潤効果が一定で水分率一定の安定した品質の冷凍又は冷蔵麺を簡易に且つ安価に製造することができ、また、長期間冷凍保存しても、又は数日間冷蔵保存しても、直前に乾燥麺から調理した麺と同等の食感、外観及び鮮度等を持ち、しかも短時間で調理することができる。そのうえ、大量の水等を使用することがなく、作業が容易でコストを低減でき、また麺の収容スペースを小さくして、保管及び輸送等のコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乾燥麺の半茹で冷凍又は冷蔵保存方法の実施態様を説明するためのフローチャートである。
Claims (6)
- 単位量の麺を水分率が全体として45〜60%になる範囲内の半茹で状態に茹でる工程と、
半茹で状態の麺を密閉状態に保持してその内部をほぼ飽和水蒸気状態にする工程と、
該密閉状態に保持した麺を徐冷し、その間に水分を麺の芯部まで浸潤させる工程と、
冷却した麺を冷凍又は冷蔵保存する工程と、
を有することを特徴とする半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法。 - 半茹で状態の麺を密閉容器に収容して、密閉状態に保持する、
ことを特徴とする請求項1に記載の半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法。 - 密閉容器として合成樹脂製の食品袋を用いる、
ことを特徴とする請求項2に記載の半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法。 - 半茹で状態の麺を密閉状態に保持する時点は、麺塊の外側部を除く大半部の温度が80℃以上にある状態である、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法。 - 麺の徐冷の速度が1〜5℃/分の冷却速度で、徐冷時間が15〜90分である、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法。 - 密閉状態に保持して徐冷した麺を、徐冷開始後90分に達しない時点で梱包容器に収容し、冷凍又は冷蔵保存する、
ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の半茹で冷凍又は冷蔵麺の製造方法。
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