JP2003535599A - 核酸の捕捉部とその使用 - Google Patents

核酸の捕捉部とその使用

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Abstract

(57)【要約】 標的核酸配列を含む分子にハイブリダイズさせるための単分子プローブであって、標的配列に相補的な第一の核酸配列(標的結合配列)、および第一の核酸配列の一部に相補的で、それにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の核酸配列を含むプローブ。使用においては、標的と標的結合配列とがハイブリダイズして二本鎖を形成する。プローブは、標的配列を含む分子を検出するために使用することができ、合成または増幅を行うためのプライマーとして働くこと等ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、プローブ等の、標的となる核酸配列を含む他の分子にハイブリダイ
ズする分子の分野に属するものである。プローブは、標的を含む核酸分子を合成
または増幅するためのプライマーとして、試料中に特定の標的配列が存在するか
否かを決定することなどに用いることができる。プローブを用いて、試料中に存
在し得る近縁の標的を判別することができる。
【0002】 発明の背景 核酸配列を検出する方法には、研究および医療の分野において広範な応用可能
性がある。核酸解析は、一塩基多型(SNP)の検出、感染症スクリーニング、遺伝
疾患の診断および予後、ならびに治療法の評価などの領域に応用されている。特
定のゲノム中にある数多くの部位で一塩基レベルで核酸配列を同定する性能が求
められている。
【0003】 診断およびマイクロアレイの能力を有する、核酸に基づく技術に対する需要が
高まっている。これは、部分的にはヒトゲノムプロジェクトによるものであろう
。このプロジェクトは、疾患の遺伝的基礎、疾患および薬理ゲノム学に対する遺
伝的素因などの領域の一層の研究を促進する上で役に立っている。感度と特異性
が高い、使い易く、低廉な臨床的に関連する試験法に対する需要がある。
【0004】 分子間における核酸塩基の水素結合による核酸分子の分子間結合であるハイブ
リダイゼーションが、多くの最も有望な解析技術の基礎にある。ハイブリダイゼ
ーションを利用したアッセイ法が全体として成功するかは、数多くの要因に左右
される。理想的な系においては、ハイブリダイゼーションの感度は非常に高い。
すなわち、捕捉部とその標的との間でたやすくハイブリダイゼーションが起こる
。また、このハイブリダイゼーションは非常に特異的である。すなわち、捕捉部
と、標的ではない分子でハイブリダイゼーションが起こるのを大部分避けること
ができる。
【0005】 酵素が媒介する標的増幅法を用いて特異的な分析対象(検体)のコピー数を増加
させるという分子生物学的技術が開発されている。これは、通常、より簡単に、
増幅した検体を検出あるいは操作できるようにする。このような技術の例には、
ポリメラーゼ連鎖反応法(PCR)、リガーゼ連鎖反応法(LCR)、転写媒介型増幅法(T
MA)、鎖置換型増幅法(SDA)、および核酸配列による増幅法(NASBA)などがある。
しかし、これらの技術はすべて直鎖状プローブ配列を土台とするものであって、
特に、特異性に関する問題について限界を有する。この理由は、不正確なハイブ
リダイゼーションによって、望ましくない検体を増幅する結果になることがある
からである。
【0006】 成功の程度はさまざまであるが、核酸のハイブリダイゼーション処理の感度と
特異性を上げようと試みられてきた。例えば、Laneらは、標的配列に相補的な一
本鎖領域に隣接するヘアピン型二本鎖を含む核酸捕捉部を提案している。さらに
、分子間二本鎖が形成されたら、それを安定させることのできる要素を含ませる
ことが提案されている(NAR 1997,25:611〜16;米国特許第5,770,365号)。他の研
究法には、一塩基多型の識別能を向上させるという考えによって、温度安定性の
違いを強めるヌクレオチド類似化合物が含まれる。調整用緩衝液の成分、温度、
電位等も、ミスマッチの識別能を促進するために用いられている。
【0007】 ハイブリダイゼーションの特異性を調節する現在の技術は、主に、温度、塩濃
度等の環境条件の変化、DNA特異的縮合剤(TMAC)または変性剤(ホルムアミド)の
添加等に依存している。これらの技術は、一方では各核酸試験を適切に調節でき
るが、DNA試験が複雑に混ざる場合には、これらを同程度の精度で調節すること
はできない。例えば、ハイブリダイゼーションを行う温度は、好ましくは+/−
1℃よりも厳密に調節する必要がある。しかし、プローブ部分の塩基組成に違い
があるため、一つの混合液の中で多数のプローブを使用するのに最適な条件を得
ることは困難である。プローブ部分の塩基組成に関係するTmの差を縮めるために
カオトロピック剤が使用されている。塩化テトラメチルアンモニウム(TMAC)など
の4級または3級のアミン塩が使用されており、ある程度成功している。
【0008】 ホルムアミドなどの二本鎖変性剤によって、標的と同類のプローブ捕捉部分へ
の標的結合特異性を高めることができる。この方法では、二本鎖変性剤を使用し
て、二本鎖形成、特に、ミスマッチした核酸配列のハイブリダイゼーションによ
って生じる二本鎖を不安定にする。
【0009】 また、お互いにできるだけクロスハイブリダイズしない配列の設計が試みられ
ている。このような配列の群を、標的に結合した後、マイクロアレイやビーズ等
の上に存在するアンチ-タグ(タグの相補配列)にハイブリダイズする「ジップコ
ード」、「バーコード」または「タグ」として使用することができる。タグ群の
各配列が、(両端を対応させたアラインメントでタグを比較すると)特定の最小塩
基数で、同じ群の他のすべての配列と異なるという核酸タグの群についての記載
がある。例えば、米国特許第5,604,097号(Brenner)、第5,635,400号(Brenner)、
第5,654,413号(Brenner)、第6,138,077号(Brenner)、第6,150,516号(Brennerら)
、第6,172,214号(Brenner)、および第6,235,475号(Brennerら)を参照。
【0010】 別のプローブで分子ビーコンと称するものは、一方の端にフルオロフォアを結
合させ、他方の端にクエンチャーを結合させた一本鎖のステム・ループ構造をも
つ(Tyagiら、米国特許第5,925,517号)。標的検出の原理は、標的配列が一本鎖の
ループにハイブリダイズするとステム構造がほどけて蛍光性になることに基づい
ている。ループ領域内において最適なミスマッチ位置が研究されている(Bonnet
ら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、1999、96:6171〜6176)。
【0011】 大量の処理を行うバイオチップやDNAマイクロアレイなどの近代ゲノム技術に
とって特に価値があるのは、多数の試験(100〜100,000)を並行して行えるように
するプローブであろう。また、SNPのような、互いに僅か一塩基しか異ならない
配列を確実に区別するプローブも価値があるであろう。
【0012】 発明の概要 標的核酸配列を含む分子にハイブリダイズさせるための単分子プローブであっ
て、 (i)標的配列に相補的な第一の核酸配列、および、 (ii)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件下で
それにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の核
酸配列 を含み、 (iii)上記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成するための、標的および第一
の配列とのハイブリダイゼーションが起こる単分子プローブ。
【0013】 プローブは、試料中に標的核酸配列を含む分子が存在するか否かを検出するた
めに使用することができる。プローブは、例えば、増幅スキームにおいて、標的
を含む分子を合成するためのプライマーとして使用することができる。具体的な
応用法としては、例えば、生物学的試料が、一つ以上の遺伝子発現に関連した疾
患に特異的な標的核酸配列を含むか否かを決定するなど、病気を診断するときに
役立ちうる。プローブは、例えば、いくつかの標的を同時にスクリーニングする
ときに一緒に使用する、またはタグの相補配列として使用される、一群のプロー
ブまたはプローブのレパートリーに含まれることがある。
【0014】 標的配列に相補的なプローブ配列は、本明細書において、「標的結合」部位、
配列または領域と言うことがある。第二の核酸が標的配列の一部にしか相補的で
ないことから、プローブの標的配列の一部は、分子内結合に加わることなく、標
的がプローブに結合するための核形成部位として作用することが理解できる。
【0015】 別の側面において、本発明は、試料中に標的核酸を含む標的分子が存在するか
否かを検出するための単分子プローブであり、このプローブは、A−B−C−D−E
−F−G、D−E−F−G、およびE−F−Gからなる群より選択される分子を含み、こ
こで、 (i)A、C、D、E、およびGはそれぞれ核酸配列であり、 (ii)EおよびGが互いに相補的であって、Fによって互いに共有結合することに
より、規定された一組の条件下で第一の分子内二本鎖を形成し、 (iii)(a)E−F−G分子については、Eの配列全体とFの少なくとも一部が一緒に
なって、標的分子の標的核酸配列に対して実質的に相補的な核酸配列を形成し、
また、該条件下でプローブと標的分子が分子間二本鎖を形成するよう、E−F−G
分子と標的分子が互いにハイブリダイズし、 (b)A−B−C−D−E−F−GおよびD−E−F−Gの分子のそれぞれについては、(1
)Eの配列全体とDの少なくとも一部、または(2)Eの配列全体とDの少なくとも一部
およびFの少なくとも一部が一緒になって、標的分子の標的核酸配列に対して実
質的に相補的な核酸配列を形成し、また、該条件下でプローブと標的分子が分子
間二本鎖を形成するよう、A−B−C−D−E−F−GおよびD−E−F−Gの分子のそれ
ぞれと標的分子とが互いにハイブリダイズし、さらに、 (c)A−B−C−D−E−F−G分子のAおよびCが互いに相補的であって、Bによっ
て互いに共有結合することにより、該一組の条件下で第二の分子内二本鎖を形成
する。
【0016】 本発明のプローブは、大規模スクリーニングまたは標的配列の検出に使用する
ためのプローブレパートリーの一部であることが可能である。
【0017】 したがって、本発明は、集団の各タグが本発明のプローブを含み、集団内の各
タグが、標的核酸配列に対して実質的に相補的な核酸配列を含み、また、各集団
のタグに対する標的分子が集団毎に異なるという、オリゴヌクレオチドタグ集団
のレパートリーを含む。
【0018】 当然ながら、一群の「タグ」を構成する一群のプローブは、「タグ相補配列」
群としても使用することができると理解されるであろう。しかし、これに関して
、本発明の一群の配列は、タグ-タグの相補的組み合わせという手段によって回
収されるべき要素に直接結合する成分であると通常見なされるタグとしてではな
く、タグ相補配列として使用される可能性の方が高い。
【0019】 別の態様において、本発明は、試料中において、標的核酸配列を含む第一の分
子が存在することを決定するためのキットである。このキットは、 (1)第一の分子が存在することを決定するためのプローブであって、 (i)標的配列に対して相補的な第一の核酸配列、 (ii)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件下
でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の
核酸配列 を含むプローブにおいて、 (iii)上記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成するための、標的および第
一の配列とのハイブリダイゼーションが起こり、 (2)標的核酸配列とは異なる対照核酸配列を含む第二の分子、ならびに (3)第二の分子の存在を決定するためのプローブであって、 (i)対照配列に相補的な第三の核酸配列、および (ii)第三の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、該一組の条件下でそれに
ハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第四の核酸配列
を含み、 (iii)上記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成するための、対照と第三の
配列とのハイブリダイゼーションが起こるプローブを含む。
【0020】 別の側面において、本発明は、ポリヌクレオチドを選別および同定するための
キットである。このキットは、空間的に隔離された一つ以上の領域であって、各
領域が、共有結合した実質的に同一のプローブの均一な集団を含む領域をもつ固
相支持体を含み、ここで、各プローブは、 (i)同定しようとする該ポリヌクレオチドの標的配列に相補的な第一のタグ配
列、および、 (ii)第一のタグ配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件下で
それにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の核
酸配列 を含む単分子部分であって、 (iii)上記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成させるための、標的およびタ
グ配列とのハイブリダイゼーションが起こる。
【0021】 別の態様において、本発明は、複数の微粒子の混合物を含む組成物であって、
各微粒子が、標的核酸配列を検出するためのプローブを付着させていて、各プロ
ーブが、 (i)標的配列に相補的な第一のタグ配列、および、 (ii)第一のタグ配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件下で
それにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の核
酸配列 を含む単分子を含み、 (iii)上記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成させるための、標的およびタ
グ配列とのハイブリダイゼーションが起こる。
【0022】 別の態様において、本発明は、オリゴヌクレオチドタグ相補配列のレパートリ
ーであって、各相補配列が、類似相補配列集団に属し、かつ、 (i)標的タグ配列に相補的な第一の相補配列、および、 (ii)第一の相補配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件下で
それにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の核
酸配列を含み、 (iii)上記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成するための、相補配列とタグ
配列とのハイブリダイゼーションが起こる単分子部分であり、 該タグ相補配列集団が10以上あり、一つの集団の各タグが、レパートリー中の
他のすべての集団におけるタグの相補配列とは異なる該相補配列をもつ。
【0023】 さらに別の態様において、本発明は、標的核酸配列を含む分子を検出する方法
である。この方法は、 該分子を含み得る試料を提供し、 鋳型の配列に相補的な配列をもつ、本発明に係る適切なプローブを提供し、 試料およびプローブを、それらの間で分子間二本鎖を形成するのに適した条件
に曝露し、そして、 分子間二本鎖の有無を検出することを含む。
【0024】 分子間二本鎖を検出する方法は、当業者に利用可能な多くの手段があり、適切
な手段によって行う。
【0025】 別の特定の態様において、本発明は、一本鎖の標的核酸配列を検出する方法で
ある。この方法は、標的一本鎖核酸を検出するために、以下の工程を含む。 (a)(i)標的配列に相補的な第一の核酸配列、および、 (ii)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件
下でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二
の核酸配列、を含み、ここで、 (iii)上記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成するための、標的および
第一配列とのハイブリダイゼーションを生じる、 単分子部分を含む核酸捕捉部を提供し、 (b)(a)(iii)の二本鎖が形成される条件下で、一本鎖標的核酸および核酸捕捉
部を含む反応混合液を生じさせ、 (c)(b)の二本鎖の有無を検出することを含む。
【0026】 本発明の別の態様は、核酸分子を合成する方法であって、この方法は、 (a)合成しようとする核酸を含むか、含んでいると思われる試料を提供し、 (b)(1)合成しようとする核酸分子の配列に相補的な第一の核酸配列であって、該
合成のためのプライマーとして働くもの、および、 (2)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、該合成に適した一組の条
件下でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第
二の核酸配列を含む単分子の捕捉部を含むプローブを提供し、そして (c)核酸分子を合成するために、試料とプローブを該条件に曝露することを含む
【0027】 本発明の別の態様は、第一および第二の標的核酸配列を含む第一および第二の
標的配列を検出する方法であって、この方法は、 (a)第一および第二の配列を含み得る試料を提供し、 (b)第一および第二のプローブを提供し、 (i)第一のプローブが、 (1)第一の標的配列に相補的な第一の核酸配列、および、 (2)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件
下でそれにハイブリダイズして分子内二本鎖を形成することができる核酸配列 を含む単分子の捕捉部を含み、 (ii)第二のプローブが、 (3)第二の標的配列に相補的な第二の核酸配列、および、 (4)第二の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、上記一組の条件下でそ
れにハイブリダイズして分子内二本鎖を形成することができる核酸配列 を含む単分子の捕捉部を含み、 (iii)上記一組の条件下で、第一の標的配列と第一の核酸配列とのハイブリ
ダイゼーションにより第一の分子間二本鎖を形成し、上記一組の条件下で、第二
の標的配列と第二の核酸配列とのハイブリダイゼーションにより第二の分子間二
本鎖を形成し、そして (iv)第一および第二の標的配列が、互いに1塩基以上異なり、 ならびに、 (c)第一および第二の分子間二本鎖それぞれの有無を検出することを含む。
【0028】 本発明のプローブは、PCRのような、プライマーによる合成反応においてプラ
イマーとして使用するのに適した態様のものを含む。これに関し、本発明のプロ
ーブまたは捕捉部はプライマーとして機能する。すなわち、プローブが、増幅し
ようとする配列の一部である標的配列にハイブリダイズし、ポリメラーゼが、標
的配列を含む分子の残り部分を鋳型として用いてプライマーを伸長する。増幅反
応では2つのプライマーが通常使われる。
【0029】 したがって、本発明の一態様は、核酸分子を合成する方法であって、 (a)合成しようとする核酸を含むか、含んでいると思われる試料を提供し、 (b)(1)転写させようとする核酸分子の配列に相補的な第一の核酸配列であって、
該合成のためのプライマーとして働くもの、および、 (2)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、該合成に適した一組の条
件下でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第
二の核酸配列を含む単分子の捕捉部を含むプローブを提供し、ならびに、 (c)核酸分子を合成するために、試料とプローブを該条件に曝露すること を含む方法である。
【0030】 本発明の別の態様は、核酸を増幅する方法であって、 (1)核酸の鋳型を提供し、 (2)少なくとも一つのプライマーを鋳型の3’末端にハイブリダイズさせる工程で
あって、該プライマーが、 (i)該鋳型の3’末端に相補的な核酸配列で、遊離した3’ヒドロキシル基を
もつ配列、および (ii)(i)の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、核酸分子の増幅に適した
一組の条件下でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することが
できる核酸配列を含み、そして、 (3)少なくとも一つの温度安定性ポリメラーゼ酵素を用いて、直鎖状の増幅産物
を生成させるためにプライマー-鋳型ハイブリッドを増幅すること を含む方法である。
【0031】 以上のとおり、核酸測定法の感度を高めるために増幅法が用いられており、ポ
リメラーゼ連鎖反応、すなわちPCRが一般的に使用されている(Mullisら、米国特
許第4,683,202号および第4,683,195号、ならびに、酵素学における方法(Methods in Enzymology)、第155巻、1987、335〜350頁)。この方法は、相補配列のそれ
ぞれの鎖を鋳型として用いて同時に起こるプライマー依存的核酸合成のサイクル
を繰り返すことを利用するため、プライマーを必要とする。増幅される配列は、
合成を開始させるプライマー分子によって規定される。プライマーは、標的配列
またはその相補鎖の3’末端部位に相補的であり、核酸合成を開始させるために
は、それらの部位にハイブリダイズしなければならない。伸長産物が合成された
後、次の合成工程に行く前に、通常、温度変性によって鎖を分離させる。PCR法
においては、相補配列の両鎖のコピーが合成される。
【0032】 したがって、本発明の別の態様は、核酸分子を増幅する方法であって、該方法
は、 (a)増幅しようとする核酸分子を含んでいると思われるか、含んでいることが分
かっている試料を提供し、 (b)第一および第二のプローブを提供し、 (i)第一のプローブが、 (1)フォワードプライマー、および、 (2)フォワードプライマーの一部に相補的であり、かつ、核酸分子を増幅
するのに適した一組の条件下でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を
形成することができる核酸配列 を含む単分子の捕捉部を含み、 (ii)第二のプローブが、 (3)リバースプライマー、および、 (4)リバースプライマーの一部に相補的であり、かつ、上記一組の条件下
でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる核酸配
列 を含む単分子の捕捉部を含み、そして、 (c)核酸分子を増幅するために、試料と、第一および第二のプローブを該条件に
曝露すること を含む方法である。
【0033】 本発明の態様は、方法に適合した本発明のプライマーを使用する以外は、2000
年5月16日発行の米国特許第6,063,571号におけるUhlmannらの記載に従って病気
を診断する方法を含む。
【0034】 したがって、本発明は、病気を診断する方法であって、 (1)生物学的試料から核酸の鋳型を入手し、 (2)規定された一組の条件下で、一つ以上の遺伝子の発現に伴なう病気に特異的
な一種類以上のプライマーを試料と混合し、プライマーが、 (i)鋳型に相補的な第一の核酸配列、および、 (ii)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、上記一組の条件下でそれに
ハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の核酸配列
を含み、 (iii)上記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成するための、標的および第一
配列とのハイブリダイゼーションが起こり、 (3)(1)の生物学的試料中に鋳型が存在するか否かを決定するために、(2)(iii)の
分子間二本鎖の有無を検出すること、を含む方法である。
【0035】 本発明の別の態様は、病気を診断する方法であって、 (1)生物学的試料から核酸の鋳型を入手し、 (2)一つ以上の遺伝子の発現に伴なう病気に特異的な一種類以上のプライマーを
試料と混合して、プライマー-鋳型のハイブリッドを形成させ、プライマーが、 (i)鋳型の3’末端に相補的な核酸配列で、遊離の3’ヒドロキシル基をもつ配
列、 (ii)(i)の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、プライマー-鋳型のハイブリ
ッドを形成させる条件下で、それにハイブリダイズして分子内二本鎖を形成する
ことができる核酸配列を含み、ならびに、 (3)少なくとも一種類の温度安定性ポリメラーゼ酵素を用いて増幅産物を生成さ
せるために、プライマー-鋳型ハイブリッドを増幅すること、を含む方法である
【0036】 本発明のプローブが2個のヘアピン構造をもつ場合、Tmを計算することによっ
て、どちらのヘアピンの二本鎖がより安定性が低いかを決定する。この計算は、
次の等式によって行うことができる。Tm=[(A+Tの個数)×2℃+(G+Cの個数)
×4℃]。C. R. Newtonら、PCR、2.sup.nd Ed.、Springer-Verlag、(New York:
1997)24頁参照。Tm値が高い二本鎖ほど安定性が高い。
【0037】 発明の詳細な説明 本発明は、プローブ、および該プローブを使用する方法を含む。
【0038】 複合混合物中の標的とハイブリダイズさせるには、単一のタイプのプローブが
、それだけで有用である。さまざまなタイプのプローブを用いて、それらの標的
に同時にハイブリダイズさせることができる。
【0039】 プローブの標的は、ほとんどの場合核酸鎖である。ここで、「核酸鎖」という
用語は、本明細書で用いられているように、DNAもしくはRNAの鎖、またはDNA-RN
Aキメラ鎖、または、ペプチド核酸のような核酸様化合物を意味する。(Wickらの
米国特許第6,063,604号。)核酸鎖には、その多くが当技術分野において既に知ら
れている、修飾されたDNAまたはRNAの塩基も含まれる。このような塩基は、水素
結合によって、その相補鎖にハイブリダイズでき(例えば、ワトソン-クリック塩
基対合)、それによって、完全に一致する標的の核酸鎖と、本発明のプローブの
標的結合部位との間で分子間二本鎖を形成できるということが重要である。
【0040】 ここで、「標的核酸配列」、または単に「標的」という用語は、検出しようと
する核酸配列を意味する。標的核酸配列は、どのような核酸鎖でもよく、通常は
、一本鎖であるか、当技術分野において既知の方法によって一本鎖化されたもの
である。標的核酸配列は、プラスミド、ウイルス、細菌類、真菌類、酵母、植物
、および、ヒトなどの動物等、さまざまな供給源から得ることができ、天然物で
ないものから得ることもできる。標的核酸配列は、さまざまな生物、または、血
液、精液、尿等の体液などの組織から得ることができる。好ましくは、標的核酸
配列を抽出または精製して、タンパク質や細胞屑などの混入物質または妨害物質
を除去または減少させる。このような精製または抽出を行う方法は、当技術分野
において知られており、例えば、コールドスプリングハーバー研究所(Cold Spri
ng Harbor Laboratory)刊、Maniatisら、「分子クローニング:実験マニュアル(M
olecular Cloning: A Laboratory Manual)」(1989)または、Bellら、Proc. Natl
. Acad. Sci. USA (1981), 78: 5759-5763に記載されている。本発明の方法およ
び組成物は、マイクロアレイなど、多数の核酸配列の特異的検出が望ましい場合
の測定方式において、または、一塩基多型によって特徴づけられる、癌などの遺
伝疾患または細胞状態を検出するときに特に役立つ。本発明のプローブの標的は
、一緒に作用するよう設計され、また、最小限のクロスハイブリダイズする特性
しかもたないグループとして選択された核酸分子の群の一つでもよい。
【0041】 詳細には別記されているように、本発明のプローブは、少なくとも1個の「ヘ
アピン」構造をプローブが形成するように内部核酸配列を含む。ここで、「ヘア
ピン」とは、少なくとも1個の分子内二本鎖を形成できるように、互いに相補的
な核酸領域を2個以上含む、単分子の核酸含有構造を意味する。ヘアピンは、例
えば、CantorとSchimmel、「生物物理化学(Biophysical Chemistry)」第三部、1
183頁(1980)に記載されている。ある態様において、相互に相補的な核酸領域は
、核酸鎖によって連結されていて、これらの態様においては、ヘアピンは、一本
鎖の核酸を含む。例えば、図1Cに示されたプローブの領域Fを参照されたい。相
互に相補的な領域を連結させている捕捉部領域は、本明細書では「ループ」また
は「リンカー」と称する。好ましい態様では、ループは核酸の鎖であるか、また
は修飾された核酸である。好ましい態様において、リンカーは水素結合ではない
。別の態様においては、ループが核酸からできたものではないリンカー領域を含
むが、ループ領域が核酸配列でない捕捉部は、本明細書では、ヘアピンと称され
る。ループ領域で使用するのに適した非核酸リンカーの例は、当技術分野におい
て知られていて、例えば、アルキル鎖(例えばDoktyczら、(1993) Biopolymers 3
3: 1765参照)などがある。
【0042】 本発明の特に好ましい態様は、2個のヘアピンHP2を形成することができるプロ
ーブである。このような態様においては、ヘアピンの第一のものは、プローブの
標的結合部位の少なくとも一部を含む。第一のヘアピンは、第二のヘアピンより
も安定性が低い。「より安定でない二本鎖」という語は、第一のヘアピンの二本
鎖領域が、より安定な二本鎖の融解温度(Tm)よりも低い融解温度をもつことを意
味する。好ましくは、より安定でない二本鎖のTmは、捕捉部と標的核酸との間で
形成される分子間二本鎖のTmよりも低い。融解温度とは、ハイブリダイズした二
本鎖の50%が解離する温度であり、ハイブリダイゼーション反応が起こる塩条件
だけでなく、核酸の長さ、組成、および配列などのパラメーターに依存する温度
である。二本鎖間で比較するため、使用されるハイブリダイゼーション条件は同
じものであろう。
【0043】 本発明は、標的核酸に実質的に相補的な核酸領域を1個以上持つ、核酸の捕捉
部を特徴とする。この標的結合内の2個の核酸領域は、分子内二本鎖を形成する
ことができる。ここで、「核酸捕捉部」、または単に「捕捉部」という語は、選
択的に標的核酸配列に結合する部分を意味する。選択的には、この部分は、マイ
クロアレイの中、またはビーズのような微粒子上など、不溶性支持体上に固定す
ることができる。プライマーとして使用するときには、本発明のプローブは、固
相支持体上に固定しない可能性が高い。捕捉部は、標的にハイブリダイズして標
的核酸を「捕捉」することができる。この部分そのものが固定化されている場合
には、標的も固定化されることになる。このような固相支持体への結合は、捕捉
部または固相支持体のいずれかに結合している連結部を介したものでもよい。
【0044】 好ましい態様において、核酸捕捉部を誘導体化して固相支持体に結合させる。
固相支持体に結合させるために核酸を誘導体化する方法は、当技術分野において
数多く知られている。捕捉部は、共有結合または非共有結合を介して固相支持体
に結合していてもよい。好ましい態様において、核酸捕捉部は、ビオチンに共有
結合してビオチン標識結合体を形成している。そして、このビオチン標識結合体
は、例えば、アビジンまたはストレプトアビジンで誘導体化された固体で不溶性
の支持体に結合することによって固相表面に結合させる。捕捉部は、固相支持体
に結合させるため、捕捉部のループ領域または末端塩基位置に修飾核酸を取り込
むことによって都合よく誘導体化させることができる。捕捉部が2個のループを
含んでいるとき、好ましい結合点は、より安定した方のヘアピンのループを介し
たものである。
【0045】 このように、好ましい態様において、捕捉部は、ループ領域で誘導体化されて
固相支持体に結合できるようになる。このループ領域が標的に相補的な場合、誘
導体化した後固相支持体に結合させるのに好適なループ内の位置は、図11中でM
という文字で示されている標的結合領域Eから離れているループの末端である。
別の好ましい態様では、捕捉部は、ループ領域またはリンカー領域以外の領域で
誘導体化される。例えば、ビオチン修飾核酸は、ループ領域と一体化して、スト
レプトアビジンで被覆された固相支持体に結合できるようになる。上記したとお
り、固相支持体に結合するのに役立つさまざまな部分(例、ビオチン、抗体等)、
および、それらを核酸に結合させる方法が、当技術分野において知られている。
例えば、アミン修飾された核酸塩基(例えば、グレンリサーチ社(Glen Research)
から入手可能)を、二官能性架橋剤(例、ピアス社(Pierce)から入手可能なビス(
スルホスクシンイミジルスベレート)を介して固相支持体(例、ヌンク社(Nunc)か
ら入手可能なコバリンク-NH(Covalink-NH)、二級アミノ基によって接合されたポ
リスチレン表面)に結合させることができる。別の例では、スルフヒドリル官能
性を付与されたヘアピン(上記アミン官能性を付与されたヘアピンを、トラウト
試薬(Traut’s regeant)(2-イミノチオレーン(2-iminothiolane)HCl)で処理する
ことによって得られる)を、例えば、コーニング-コスター社(Corning-Costar)か
ら入手可能なマレイミドでコートしたポリスチレンプレートに付着させることが
できる。さらに別の間隙部分を付加して、捕捉部と固相支持体表面との間に生じ
る立体障害を減少させることができる。
【0046】 ある態様では、捕捉部を、例えば、蛍光成分、放射性同位元素(例、32P)、抗
体、抗原、レクチン、酵素(例、比色法で使用することができるアルカリホスフ
ァターゼまたはホースラディッシュペルオキシダーゼ)、化学発光、生物発光、
または当技術分野において周知の他の標識で標識することができる。ある態様で
は、クロマトグラフィー法または電気泳動法によって捕捉部への標的鎖の結合を
検出することができるが、好適ではない。捕捉部が検出可能な標識を含まない態
様では、標的核酸配列を標識するか、または、標識された二次プローブを用いる
ことができる。「二次プローブ」とは、標的核酸配列の一領域、または捕捉部領
域のいずれかに相補的な核酸配列などである。プローブの領域G(ほとんどの場合
、標的に相補的でない)が、二次標識核酸プローブを捕捉するのに有用かもしれ
ない。
【0047】 好ましい態様において、標的結合領域が分子内二本鎖を形成することのできる
核酸捕捉部は、さらに別の「ヘアピン」ステムを取り込んでいる。言い換えると
、本発明の方法は、一方の端にある非常により安定した分子内二本鎖(すなわち
、ステム)が、反対側の端にある、より安定でない分子内二本鎖に、一本鎖核酸
領域を介して連結しているものからなる「二重ヘアピン」を使用する。または、
本方法は、少なくとも標的結合領域と一本鎖領域の部分を含む1個の鎖分子内二
本鎖からなる「直線状ループ」を用いる。本発明のプローブは、プローブの別の
部位と分子内でハイブリダイゼーションを起こすことのない標的結合部位の核酸
配列を含む。この領域は「核形成」領域と呼ばれる。プローブのこの位置は、プ
ローブの別の部分との二本鎖の形成を生じる標的結合部位の両端に隣接させる(
すなわち、連続させる)ことも可能である。言い換えると、領域Fの中に核形成領
域があってもよい(図1A〜1Dのいずれか参照)、領域Dの中に核形成領域があって
もよいし、または、領域DおよびFの両方に核形成領域があってもよい。この第三
の配置では、領域D−E−Fが、一緒にプローブの標的結合部位を構成する連続し
た部位を含む。こうして、標的とプローブの間における二本鎖形成は、核形成部
位から外側に向かって広がってゆく(すなわち、ジッパリングが起こる)(MirとSo
uthern、1999, Nature Biotech., 17: 788〜792)。
【0048】 このように、ループまたはリンカーのサイズまたは立体構造を選択して、相互
に相補的な領域にヘアピンの分子内二本鎖を形成させる。ループが核酸鎖である
態様においては、ループは、2個以上のヌクレオチド、好ましくは、2個〜20個の
ヌクレオチド、より好ましくは、3個〜8個のヌクレオチドを含む。
【0049】 「実質的に相補的」とは、用いた条件下で、標的とプローブとが二本鎖形成を
広げて行くにの十分安定したハイブリッドを形成させうることを意味する。本発
明のプローブの核形成部位は、適合する標的が結合するのに十分な長さを持たな
ければならない。核形成部位の長さは、少なくとも3塩基、より好ましくは5塩基
以上、しかし、8塩基より短くするべきである。核酸捕捉部、したがって標的結
合領域の方向は、5’-3’の方向でも、3’-5’の方向でもよい。
【0050】 HP2プローブのより安定した二本鎖領域の塩基対の数は、二本鎖ステム形成が
確実に所望の相対的安定性をもつようなものを選択する。より安定したヘアピン
ステムの分子内二本鎖形成領域と非標的核酸がハイブリダイズするのを防ぐため
、二本鎖形成領域は、好ましくは12塩基対以上の二本鎖領域を含み、かつ、50%
以上のG:C含有率を持ち、それによって、分子内二本鎖が、HP2態様プローブのよ
り安定でない方のヘアピンと比較して格別により安定であるようにする。好まし
い態様では、より安定な分子内二本鎖ステムの長さは、30塩基対未満であり、よ
り好ましくは、20塩基対未満である。
【0051】 完全に一致する標的がプローブの標的結合領域に一旦ハイブリダイズしたら、
ヘアピン二本鎖が再構成されることのないように標的:プローブの分子間二本鎖
が形成されるよう、より安定でない分子内二本鎖となる長さを選択する。通常、
標的結合領域(すなわち、図1A〜1Dの領域G)の一部と分子内でハイブリダイズす
る標的結合領域の相補配列は、少なくとも4塩基の長さである。14塩基を超える
長さになることはあり得ない。好ましくは、標的結合部位の一部を含む、ヘアピ
ンの二本鎖部位は4塩基〜10塩基の長さか、3〜9、3〜6、または4または5塩基の
長さである。
【0052】 また、一般的に、標的結合領域を含むヘアピンの形成の方が、プローブの結合
や、標的と1塩基以上異なった配列をもつ核酸分子の結合よりも選好されること
が好ましい。標的結合領域と1塩基しか異ならない配列をもつ分子のプローブと
のハイブリダイゼーションを避けることができれば、例えば、一塩基多型の同定
などにおいて、本発明は有用なものとなる。このようなプローブの効率に影響す
るパラメーターには、標的結合部位の長さ、ヘアピンの二本鎖部位の長さ(すな
わち、図1A〜1Dの二本鎖E−G)、これら各部位の組成と特定の配列などがある。
このことは、好ましい態様において、標的結合領域は16塩基以上の長さである可
能性が最も高いと記載されている。これは、40塩基、より好ましくは30、さらに
好ましくは、25塩基まででもよい。標的結合領域全部の長さは、10塩基より短い
ということはあり得ないが、より好ましくは15または20塩基以上の長さである。
本明細書に記載されている態様では、標的の長さは24塩基であるが、これは、特
に、プローブのレパートリーを、標的分子のタグに相補的な配列の群として一緒
に使用するという適用において非常に好適であると考えられる。
【0053】 好ましい態様のプローブの一般的構造を図1A〜1Dに示す。これらのプローブは
すべて、固相支持体に固定されているが、このような固定化が必要か否かは、プ
ローブが使用される目的による。
【0054】 HP2ヘアピンはA−B−C−D−E−F−Gという構造を含むが、ここで、 AおよびCは、互いにハイブリダイズして分子内二本鎖A:Cを形成することができ
る核酸配列であり、 Bは、AとCを共有結合するリンカーであり、 Dは、一本鎖核酸配列であり、 EおよびGは、E:G二本鎖がA:C二本鎖よりも安定でなくなるように、互いにハイブ
リダイズして分子内二本鎖E:Gを形成することができる核酸配列であり、 Fは、EとGを共有結合するリンカーである。
【0055】 Dのすべては、標的配列の一部に実質的に相補的である。少なくともDおよびF
の一方の連続した部位が、Eの配列とともに、標的配列の相補配列全長を構成す
る。標的配列に相補的なDまたはFの一部は、核形成部位として機能することがで
きる。当然、このような相補部位が長いほど、核形成部位として機能する可能性
が高い。
【0056】 固定された二重ヘアピンは領域AおよびCを持つが、これらは、相互に相補的で
、非常に安定した分子内二本鎖(本明細書において「ステム」とも称される)を形
成する。二重ヘアピンプローブの領域Dは、しばしば主要な核形成部位であり、
これに領域Eが隣接している。ただし、領域Eは、より安定でない第二の分子内二
本鎖を形成する領域Gに相補的である。適切な条件下で、標的配列が領域Dに対す
る核形成を行うと、分子間二本鎖の形成が、同時に分子内二本鎖E:Gを開裂しな
がら広がって行く。ループFは、入り込んできた標的に実質的に相補的であるた
め、塩基同士が接触可能であれば、二次的核形成部位となりうる。領域Gの配列
は、領域Eの配列に相補性がある場合にはその影響を受けるが、そうでなければ
標的配列とは無関係である。
【0057】 本発明のHP2の態様は、領域A−B−C−D−E−F−Gを含むが、HP-1態様は、領域
D−E−F−Gを含む。図1Cおよび1Dを参照されたい。したがって、このようなプロ
ーブの単一ヘアピン構造には、標的結合配列の一部が含まれる。
【0058】 二重ヘアピンのループBは、核酸配列AおよびCを共有結合させる成分であり、
これらを互いに十分に近接した位置に保持して、A:Cの分子間二本鎖の形成を可
能にする。固相への結合は、ループBのヌクレオチドの中に取り込まれた修飾を
介して生じる。この結合が図1Aおよび1Bに示されている。好ましい態様において
、Bは、AおよびCを共有結合させ、かつ核酸配列であるが、別の態様においては
、Bは核酸配列でなくてもよい。
【0059】 特に好ましい態様において、HP2配列の領域Dは、標的配列を含む核酸分子の末
端領域に実質的に相補的である。図1Aの態様の場合、これは、標的分子の3’末
端であろう。図1Bの態様の場合、これは、標的分子の5’末端であろう。このよ
うな配列によって、ヘアピンが標的核酸配列にハイブリダイズすると、ヘアピン
:ヘアピン分子内二本鎖(AおよびC)と分子間標的:ヘアピン分子間二本鎖(Dおよび
標的)が連続した領域を含む、「ニック」入りの二本鎖が形成される。この結果
、より安定なヘアピンの分子内二本鎖と分子間二本鎖の間(すなわち、標的配列
の末端塩基と捕捉部の末端塩基の間)で塩基のスタッキングを生じ、Khrapkoら、
(1991) J. DNA Sequencing Mapping 1: 375〜388に記載されているように、単な
る一本鎖へのハイブリダイゼーションよりも強い配列厳密性をもたらす。また、
下記に詳しく記載されているように、ニックされた二本鎖構造は、二本鎖結合-
リガンド結合部位を含むことがある。
【0060】 標的-プローブハイブリッドがニックされた二本鎖であるHP2の態様において、
標的:捕捉部二本鎖は、1個以上の二本鎖結合リガンドに対する結合部位を含む。
二本鎖結合リガンドは、一本鎖よりも二本鎖核酸に結合しやすい部分である。好
適な二本鎖結合リガンドは、二本鎖核酸の認識部位(すなわち結合部位)を認識(
結合)して、非認識部位に結合するよりも強くそれに結合する。これらは、本明
細書において、「配列特異的」二本鎖結合リガンドと称される。したがって、こ
のような好ましい態様においては、標的:捕捉部二本鎖は、配列特異的二本鎖結
合リガンドの結合部位を含む。他の二本鎖結合リガンドは、部位特異性を示さず
、本明細書において、「配列非特異的」二本鎖結合リガンドと称される。典型的
な二本鎖結合リガンドには、制限酵素、ポリメラーゼ、リガーゼ等の酵素、アク
チノマイシンD等の薬剤、臭化エチジウム等の配列非特異的インターカレーター
等がある。好ましい態様において、配列特異的であれ、非特異的であれ、二本鎖
結合リガンドは、二本鎖を共有的には修飾しない。例えば、捕捉部または標的核
酸の共有結合など、共有結合を作出および/または切断することはしない。した
がって、好ましい態様において、二本鎖結合リガンドは、リガーゼやポリメラー
ゼ以外のものである。
【0061】 条件が許す場合、すなわち、標的分子の末端配列が標的結合配列に相補的な場
合には、分子内二本鎖形成領域の末端塩基が標的鎖の末端塩基と一緒になって、
配列特異的二本鎖結合リガンドの結合部位を形成するように、捕捉部を設計する
ことが可能であろう。言い換えると、二本鎖結合-リガンド結合部位は、標的が
捕捉部にハイブリダイズして形成された二本鎖内ニックを含む。例えば、二本鎖
結合リガンドであるアクチノマイシンDは、5’-AGCT-3’に優先的に結合する。
具体的に言うと、5’-CT-という5’末端配列をもつ捕捉部が、分子内二本鎖の部
分として選択され、-AG-3’という3’末端配列をもつ標的鎖が選ばれる。したが
って、標的鎖が捕捉部にハイブリダイズすると、ニックされた二本鎖5’-AG-CT-
3’が形成されるが、ここで、「G-C」とは、GとCの間にニックがあることを表し
ている。この態様は、異なった長さをもつ標的配列(例えば、切断または未切断
の標的)の区別が用いられるときに役立つ。長い標的配列が、ヘアピン捕捉部に
ハイブリダイズしたときに突出部を形成した場合には、ニック部位を含む認識部
位をもつ二本鎖結合リガンドを付加すれば、切断された標的配列と未切断の標的
配列の区別が促進される。また、これは、プローブのタグ(標的)およびタグ相補
配列(タグ配列結合部位)のレパートリーとしてデノボで使用するために配列を設
計または選択することが可能な場合にも使途がある。
【0062】 また、捕捉部を、プローブ-標的ハイブリダイゼーションが起きたときに、二
本鎖結合リガンドの結合部位がニックなしで形成されるよう、すなわち、二本鎖
結合-リガンド結合部位が標的-プローブ二本鎖領域の内部になるように選択する
ことも可能である。例えば、標的配列を、5’-AGCT-3’という配列を含むように
選択することができる。このようにして、ヘアピン捕捉部の標的特異的領域が相
補配列を含み、アクチノマイシンDが、標的鎖が捕捉部に結合して形成される二
本鎖を認識する。二本鎖結合リガンドが存在すると、(二本鎖の結合によって)形
成される標的:捕捉部二本鎖の量を増加させることができ、それによって、感度
を向上させることができる。また、標的鎖がヘアピンに結合すると2個以上の二
本鎖結合-リガンド結合部位が形成されるように、捕捉部を選択することもでき
る。結合部位は、一種類の二本鎖結合リガンド(例えば、いくつかのアクチノマ
イシンD結合部位)のためのものであってもよいし、二種類以上のリガンド(例え
ば、アクチノマイシンD部位とEcoRI部位)のためのものであってもよい。適切な
二本鎖結合リガンドを加えることによって、検出感度と標的選択性との間で望ま
しいバランスをもつものを得ることができる。
【0063】 二本鎖変性試薬を用いて、捕捉部への標的結合の特異性を高めることができる
ことも認められるであろう。言い換えると、二本鎖変性を用いて、二本鎖、特に
、ミスマッチな核酸配列のハイブリダイゼーションによって生じる二本鎖の形成
を不安定化することができる。二本鎖変性法には、一本鎖形成を選好させる方法
、および二本鎖形成を選好させない方法が含まれる。好適ではないが、温度の上
昇(加熱)を二本鎖変性因子として利用することができる。ある態様においては、
二本鎖変性剤は化学試薬または生化学試薬である。例示的な二本鎖変性剤には、
一本鎖結合タンパク質(例えば、大腸菌由来のもの)、G-5タンパク質、遺伝子32
タンパク質、RecA、およびヘリカーゼ等の酵素およびタンパク質があり、また、
尿素等の化学的変性剤などもある。二本鎖変性剤は、二本鎖変性剤と思われるも
のの存在下または不在下で二本鎖のTmを測定することによって同定することがで
きる。二本鎖変性剤はTm値を低下させる。好適な二本鎖変性剤は、一種類以上の
二本鎖を不安定化させるのに十分な量使用しても、反応混合液の他の成分に有害
な作用を及ぼさないものである。例えば、二本鎖変性剤は、ポリメラーゼやリガ
ーゼなどの酵素活性が望ましい場合に、そのような酵素の活性を阻害してはなら
ない。
【0064】 二本鎖結合リガンドが二本鎖修飾試薬でもある場合(例えば、制限酵素、リガ
ーゼ等)には、他の検出方法が可能である。例えば、標的:捕捉部二本鎖を、二本
鎖選択的制限酵素等の二本鎖修飾剤と接触させると、二本鎖の選択的な修飾が起
こるが、未結合の標的や未結合の捕捉部の修飾は起きないことがある。標的およ
び捕捉部を適切に選択すれば、捕捉部または標的配列の修飾を検出することによ
って、標的を検出することができる。例示的な態様では、当技術分野において知
られている検出可能な標識によって捕捉部を標識し、標的鎖を捕捉部にハイブリ
ダイズさせる。次に、そうして形成される標的:捕捉部の分子間二本鎖を制限酵
素で切断する。標識された捕捉部の断片を検出し、それによって、目的とする標
的配列が存在することを検出する。
【0065】 既に述べたように、ある態様では、本発明のプローブを誘導体化して固相支持
体に結合させることができる。核酸を誘導体化して固相支持体に結合させる方法
は、当技術分野において数多く知られている。共有結合または非共有結合によっ
て、捕捉部を固相支持体に結合させることができる。好ましい態様において、核
酸捕捉部は、ビオチンと共有結合してビオチン標識結合体を形成する。そして、
例えば、アビジンまたはストレプトアビジンで誘導体化した固体で不溶性の支持
体に結合させることによって、ビオチン標識結合体を固体表面に結合させる。HP2 配列では、より安定なヘアピンのループ領域に修飾された核酸を取り込むこと
によって、捕捉部を、固相支持体に結合させるために都合よく誘導体化すること
ができる。
【0066】 このように、特定の態様においては、より安定な分子内二本鎖のループ領域に
おいて捕捉部を誘導体化して、HP2型プローブを固相支持体に結合させることが
できる。例えば、ビオチン修飾した核酸をループ領域に取り込んで、ストレプト
アビジンで被覆した固相支持体に結合させることができる。ストレプトアビジン
による表面被覆については、例えば、Millerに付与された米国特許第5,374,524
号に記載されている。上記のとおり、固相支持体への結合に役立つさまざまな成
分(例えば、ビオチン、抗体等)、および、それらを核酸に結合させる方法は、当
技術分野において知られている。
【0067】 特定の態様においては、固相支持体はガラス製スライド、ビーズ、またはマイ
クロタイターウエルである。ビーズを使用すると、遠心分離または濾過によって
、あるいは磁気ビーズの場合であれば、磁場を適用することによって、誘導体化
された核酸捕捉部を反応混合液から分離することができる。マルチウエルプレー
トを使用すると、多数の二重ヘアピンを用いて、多数の標的配列を同時にスクリ
ーニングすることが可能になり、また、スクリーニングアッセイ法を行うために
自動装置を使用することもできる。ある態様においては、マイクロアレイによる
プラットフォームに関して、本発明のプローブを多数使用して、複数の標的配列
を検出することが望ましい。HP2型プローブを含む態様においては、より安定し
たヘアピンが、プローブ毎に互いに同一なプローブ群を使用することが有利であ
ると見出されうる。
【0068】 直鎖状のループ態様については、HP2態様について記載したものと同じ方法に
よって固相支持体への結合を行う。必ずとはいえないが、通常は、支持体への結
合は、末端のヌクレオチド、すなわち、プローブのDにおける遊離末端を介して
いる。
【0069】 実施例6でさらに例示されるように、すべてのタイプの態様について、領域Gま
たは領域Fにおいて結合を生じさせることが可能である。
【0070】 プローブ-標的の適正なハイブリダイゼーションを阻害するおそれがあるため
、結合塩基がプローブの標的結合部位の中に含まれる可能性は低い。
【0071】 本発明の方法には、天然の、および天然でない核酸配列の両方を検出すること
が含まれる。例えば、ある生物のゲノムから核酸配列を検出するために、本発明
の方法が用いられる。別の態様においては、核酸鎖の切断、連結、伸長、修飾な
ど、核酸反応の産物を検出するために本発明の方法が用いられる。このように、
本発明の方法を用いて、ハイブリダイゼーションによって直接、または、例えば
、ポリメラーゼ連鎖反応またはリガーゼ連鎖反応からの増幅産物など、増幅産物
を検出することによって間接的に核酸配列を検出することができる。また、本発
明の方法を用いて、差異が大きいほど、本発明のプローブを用いて得られる結果
は良好なものとなる可能性は高いが、第二の核酸配列とわずか一塩基しか違わな
い特定の核酸配列を検出し区別することができる。さらに、本発明の方法と組成
物は、一種類以上の核酸配列と2塩基、3塩基、またはそれ以上異なる特定の核酸
配列を検出し区別するために使用することができる。
【0072】 別記の通り、本発明に係るさまざまなキットがある。本発明のキットは、本発
明の方法を行うために使用しうる物理的要素を組み合わせたものである。また、
キットには、本発明の方法を実施するための指示書が含まれる。キットの捕捉部
は、誘導体化して、溶液中で、固定化とハイブリダイゼーション、またはハイブ
リダイズしてから固定化するばかりにしておくことができる。また、キットには
、例えば、塩類、緩衝液、ヌクレアーゼ阻害剤、制限酵素、変性剤等の測定用試
薬、標的核酸と核酸捕捉部とのハイブリダイゼーションの有無を検出するための
検出装置、配列特異的二本鎖結合リガンド、配列非特異的二本鎖結合リガンド、
共有結合を作出も切断もしない二本鎖結合リガンド、二本鎖変性剤、使用説明書
などが含まれる。キットは、陽性対照実験用に標的またはモデル標的や、陰性対
照実験用に、標的を含まない「試料」を含むこともある。
【0073】 別の側面において、本発明は反応混合物を特徴とする。好ましい態様において
、この反応混合物は、以下のものを一つ以上含む。固定化された本発明の核酸捕
捉部、固体又は不溶性の支持体、固定化されていない本発明の核酸捕捉部、標的
核酸鎖、配列特異的二本鎖結合リガンド、配列非特異的二本鎖結合リガンド、共
有結合を作出も切断もしない二本鎖結合リガンド、二本鎖変性剤、スタンダード
等。好ましい態様において、反応混合物は溶液である。
【0074】 本発明の方法は、手動で簡単に実施することができるが、自動装置を用いて使
用するよう、容易に適合させることができる。例えば、マルチウエルプレートと
ともに使用するために自動分注法および自動プレート読み取り装置を使用しなが
ら、多数の分析を並行して行うことができるロボット型ワークステーションを使
用することができる。このように、好ましい態様において、本発明の方法は、自
動装置によって実施される。自動装置を使用することで、一種類以上の標的核酸
配列について、単一または複数の試料を迅速、安価に解析することが可能になる
【0075】 実施例1 配列番号:1および2をもつプローブ(表1)を試験して、配列番号:3〜13をもつ
分子(表1)を識別する相対的な能力を決定した。
【0076】 配列番号:1をもつプローブの構造の概略を図1Aに示し、より詳しい構造を図2
Aに示す。このプローブは2個のヘアピンをもつ。第一のヘアピンの二本鎖(図1A
の領域AおよびC)は16塩基対を含み、対合した領域に5個のチミジン残基(図1Aの
領域B)が結合している。中央のチミジンはビオチン標識されていて、固相支持体
22への結合20を形成している。残りのプローブ部分は、図1Aの概略図の領域D−E
−F−Gに相当する。第二のヘアピンの二本鎖領域は、長さが6塩基対(図1Aの領域
EおよびG)である。標的結合配列(図1Aの領域D−E−F)は、長さが16塩基対である
。16塩基対のステム(より安定な二本鎖)と6塩基対の二本鎖(標的末端二本鎖)に
ついて算定したTm値を比較すると、第二のヘアピンに較べて第一のヘアピンの方
が安定している。
【0077】 配列番号:2をもつプローブの構造の概略を図2Bに示す。プローブの3’末端の
6塩基、AAAAAAは、プローブの他の領域との相補性が十分にないため、ハイブリ
ダイズして第二の二本鎖を形成できない。したがって、このプローブには、配列
番号:1をもつプローブには存在する第二のヘアピンが存在しないが、プローブ
配列の残りの部分は、配列番号:1の配列と同じである。
【0078】 プローブの各々と完全に一致する標的配列は、配列番号:3(表1)を含む。残り
の配列番号:4〜13のそれぞれは、配列番号:3と一塩基ずつ異なっている。この
ように、これら残りの分子の各々が、各プローブの標的結合領域において一塩基
以外のすべてに相補する配列を含む。表1を参照されたい。表中、プローブ内の
変異塩基は太字で表されている。(二本鎖形成が簡単に分かるよう、表1に示した
標的配列はすべて3’-5’方向に表示されていることに留意されたい。)
【0079】 オリゴはすべて、インテグレイティッドDNAテクノロジーズ社(Integrated DNA
Technologies)(IDT、アイオワ州コーラルビル(Coralville, IA))によって標準
的なプロトコルを用いて合成され、ポリアクリルアミドゲル電気泳動法を用いて
精製された。ヘアピンプローブは、ループBの中央にあるチミジンによってビオ
チン標識し、アビジン被覆したマイクロタイターウエルに付着できるようにした
。16重合体(16mer)の標的(配列番号:3〜13)を、5’FITC(フルオロセインイソチ
オシアネート)を用いて合成し、その後、間接的な化学発光反応を用いて検出を
行えるようにした。
【0080】 白色不透明の平底マイクロタイターウエル(コスター社)を、まず、炭酸緩衝液
(0.05M炭酸/重炭酸、pH9.6)中0.2μmol/Lのアビジン100μLを用いて被覆した
。室温で1時間インキュベートした後、ウエルを、Dynex 96ピン自動洗浄装置を
用いて、測定用緩衝液(1M NaCl、0.1Mトリス、0.08%トリトンX-100、pH8.0)中
で6回洗浄を行った。各プローブを測定用緩衝液で希釈して最終濃度を0.05μmol
/Lとした。各プローブ100μLをアビジン被覆したウエルに加え(5pmol/ウエル)
、振とうしながら室温で30分間インキュベートしてから、測定用緩衝液を用いて
6回洗浄した。一致した標的(配列番号:3)と、異なるミスマッチをもつ10個の標
的(配列番号:4〜13)のそれぞれを、最終濃度0.5nmol/Lまで測定用緩衝液で別
々に希釈し、各希釈液100μLずつを対照用ウエルとHP2プローブで被覆されたウ
エル(0.05pmol/ウエル)の両方に加えた。連続振とうしながら室温で1時間イン
キュベートした後、上記のとおり、測定用緩衝液でウエルを6回洗浄した。標的
上に存在するFITC部分に特異的な抗体-アルカリホスファターゼ結合体を、抗体
結合緩衝液(0.2M NaCl、0.1Mトリス、トリトンX-100(0.08%)、pH8.0)で5000倍
に希釈し、100μLの溶液を各ウエルに加えて、振とうしながら室温で30分間イン
キュベートした。抗体結合緩衝液を用いてウエルを6回洗浄した。そして、すべ
てのウエルに200μLの基質緩衝液(0.1M NaCl、0.1Mトリス、pH9.5)を加え化学発
光反応のために平衡化させ、5分間室温でインキュベートした。次に、緩衝液を
吸引して、基質緩衝液で100倍に希釈した100μLのCDP-Star基質(ロシュモレキュ
ラーダイアグノスティクス社(Roche Molecular Diagnostics))を各ウエルに加え
た。反応を5分間行わせ、その後、Dynex MLX照度計測装置(米国、バージニア州
シャンティリー(Chantilly, Virginia, U.S.A)を用いてプレートを読み取った。
得られた結果を図3に示す。完全に一致するハイブリッドによって生成されるシ
グナルの10%に等しい任意のカットオフシグナルを識別のために必要な最大許容
限度であるとすると、結果は、二重ヘアピンHP2をもつプローブ(黒い棒)が、標
的の3’末端に対し、ミスマッチ位置がそれぞれ6番目と11番目である配列番号:
6および11をもつ標的を有効に識別できたことを示している。配列番号:6と11を
もつ標的のミスマッチの位置は、HP2の短い二本鎖の一方の側の末端塩基対に相
当する。
【0081】
【表1】 表1:実施例1、2および3で使用したオリゴヌクレオチド配列 (a)配列番号:1、2、および14をもつプローブのそれぞれについてミスマッチが
ある標的内の位置を太字で示し、配列番号:15および16をもつプローブについて
ミスマッチがある標的内の位置を下線で示す。
【0082】 実施例2 本実施例では、配列番号:1および14をもつプローブ(表1)を試験して、配列番
号:6〜11をもつ分子(表1)同士を識別する相対的な能力を決定した。
【0083】 配列番号:1をもつプローブの構造の概略を図1Aに示し、より詳しい構造を図2
Aに示すが、そのさまざまな特徴は実施例1に記載されている。
【0084】 配列番号:14をもつプローブの構造は、図1Cに概略が示されているものと同じ
である。配列番号:1をもつプローブと同じであるが、配列番号:1の領域Aに、
およびBの3塩基に相当する最初の19塩基を欠いている。したがって、このプロー
ブは、領域C−D−E−F−Gを含み、その5’末端にヘアピンを持たない。付加的な
5’末端チミジン2個のうちの1個を固相支持体に固定するためにビオチン標識す
る。
【0085】 配列番号:1および14をもつプローブ、および配列番号:3および6〜11をもつ
標的を用い、実施例1で概要を説明したプロトコールに従った。結果を図4に示す
。ここでは、標的とプローブの各組み合わせについて、純RLU(相対的光ユニット
)がプロットされている。
【0086】 第一のヘアピンをもたないプローブによって得られた結果の光強度(図4B)は、
一般的に、二重ヘアピンをもつプローブによって得られた結果の光強度(図4A)よ
りもずっと低いことがわかる。このことは、二重ヘアピンプローブを用いる系の
感度の方が、5’末端ヘアピンをもたない対応プローブを用いる測定法の感度よ
りも実質的に高いことを示している。
【0087】 実施例3 配列番号:15および16をもつプローブ(表1)を試験して、配列番号:4〜13、お
よび17をもつ分子(表1)を識別する相対的な能力を決定した。
【0088】 配列番号:15および16をもつプローブは、それぞれ、配列番号:1および2をも
つプローブと同一の配列をもつ。但し、標的結合配列の3番目と14番目の塩基が
、AからTに変化している。このことは、配列番号:4〜13をもつ核酸分子がそれ
ぞれ、配列番号:15および16をもつプローブに対して3個のミスマッチを含むこ
とを意味している。配列番号:17は、これらのプローブの標的結合配列に一致す
る相補配列である。したがって、完全な一致と、配列番号:4〜13をもつ各分子
との間の同一性は13/16=81.25%である。
【0089】 ここでも、実施例1で概要を説明したプロトコールに従った。但し、実施例1お
よび2では0.05pmol/ウエルという量を加えたのに対し、今回は、最終濃度が0.5
pmol/ウエルになるように各標的分子(配列番号:4〜13、および17)を加えた。
結果を図5に示すが、そこでは、完全に一致するプローブの組み合わせに対する
、各ミスマッチのある標的-プローブの強度の割合が、プローブの各組み合わせ
毎に示されている。
【0090】 図5から、ミスマッチとHP2プローブ(配列番号:15、黒色の棒)の各組み合わせ
の強度は、完全に一致するものとHP2プローブとの強度の10%よりも低いことが
分かる。3’ヘアピンプローブを持たないプローブ(白色の棒)によって得られた
結果に10%という基準を適用すると、ミスマッチ標的の2個だけ(配列番号:6お
よび10)が、完全一致-プローブの組み合わせと区別できることが明らかになった
【0091】
【表2】 表2:実施例4および5で使用したオリゴヌクレオチド配列
【0092】 実施例4 配列番号:18および19をもつプローブ(表2)を試験して、配列番号:20〜33を
もつ分子を識別する相対的な能力を決定した。
【0093】 配列番号:18をもつプローブは、二重ヘアピン(HP2)配列を形成することがで
きる点で、実施例1の配列番号:1を持つプローブの一般的構造に類似した一般構
造を持つ。配列番号:19をもつプローブは、実施例1の配列番号:2同様、5’末
端で一本鎖ヘアピンを形成し、残りの配列は、分子の3’末端で標的結合領域を
含むが、ヘアピンを形成する配列は含まない。
【0094】 配列番号:18および19をもつプローブの標的結合領域の配列は互いに同一であ
る。表2から分かるように、標的結合領域の長さは24塩基である。それぞれが、
両端を合わせたアラインメントで比べて完全に一致する標的配列に2/3以上一致
する核酸配列を含む標的を用いて実験を行った。標的結合配列に完全に相補する
配列(配列番号:20)、および表2に示す配列番号:21〜33をもつ13個のミスマッ
チ標的を用いた。各24重合体の配列は、6個の4重合体のブロックが連なったもの
と見なすことができる。ミスマッチ標的は、あるミスマッチ標的との間で4個の
ブロックの実体が、対応する標的結合領域のブロックに相補的になるよう設計し
た。図6に配列の概略図を示す。これから分かるように、いずれの標的において
も、6個のブロックのうち4個は、標的結合領域の4個のブロックに相補的である
ため、このような組み合わせの各々は、互いに4/6、すなわち66 2/3%以上の
相同性をもつ。相同性の正確な度合いは、分子を構築するときに実際に使用する
4重合体配列によって決まる。
【0095】 実験で使用するプローブの標的結合領域のブロック配置を図7に略図で示し、
表2に、配列番号:18および19として全長配列を示す。図7から、二重ヘアピンプ
ローブ(配列番号:18)が、プローブの標的結合領域の中に2箇所の一本鎖領域の
あることが分かる。これら一本鎖領域の第一のものは、5’-3’方向の塩基番号
で1〜24番目に当たる標的結合領域の1〜7個の塩基で構成される。したがって、
二重ヘアピンの3’末端が内部でハイブリダイズすると形成される二本鎖は、標
的結合配列の8番目の塩基から開始することが分かる。内部二本鎖は、プローブ
の17番目の塩基まで続き、第二の一本鎖領域が、18番目〜24番目の塩基まで続く
。したがって、図1Aに示された略図でいうと、領域A−B−Cは、配列番号:18の
最初の29塩基からなり、領域Dは、その隣の7個の塩基からなり、領域Eは、その
隣の10塩基からなり、領域Fは、その隣の7塩基からなり、領域Gは、最後の10塩
基からなる。
【0096】 配列番号:19をもつプローブは、配列番号:18をもつプローブの領域A−B−C
−D−E−Fを含む。領域Gを持たないため、このプローブは、分子の3’末端にヘ
アピンを持たない。
【0097】 オリゴはすべて、通常のプロトコールを用いてインテグレイティッドDNAテク
ノロジーズ社(IDT、アイオワ州コーラルビル(Coralville, IA))によって合成さ
れ、ポリアクリルアミドゲル電気泳動法を用いて精製された。プローブは、ルー
プBの中央にあるチミジンを介してビオチン標識し、アビジン被覆したマイクロ
タイターウエルに付着できるようにした。24重合体の標的はそれぞれ、5’FITC
成分を用いて合成し、その後、間接的な化学発光反応を用いて検出を行えるよう
にした。
【0098】 白色不透明の平底マイクロタイターウエル(コスター社)を、まず、炭酸緩衝液
(0.05M炭酸/重炭酸、pH9.6)中0.2μmol/Lのアビジン100μLを用いて被覆した
。室温で1時間インキュベートした後、ウエルを、Dynex 96ピン自動洗浄装置を
用いて、測定用緩衝液(1M NaCl、0.1Mトリス、0.08% トリトンX-100、pH8.0)
中で6回洗浄を行った。すべてのプローブを測定用緩衝液で希釈して最終濃度を0
.05μmol/Lとした。各プローブ(5pmol/ウエル)100μLをアビジン被覆したウエ
ルに加え、振とうしながら室温で30分間インキュベートしてから、測定用緩衝液
を用いて6回洗浄した。一致した標的を、異なったミスマッチをもつ13個の標的
を個別に、最終濃度25nmol/Lまで測定用緩衝液で希釈し、各希釈液100μLずつ
をプローブですべて被覆されたウエル(2.5pmol標的/ウエル)に加えた。連続振
とうしながら42℃で1時間インキュベートした後、上記のとおり、測定用緩衝液
でウエルを6回洗浄した。ハイブリダイズした標的上に存在するFITC部分に特異
的な抗体-アルカリホスファターゼ結合体を、抗体結合緩衝液(0.2M NaCl、0.1M
トリス、トリトンX-100、pH8.0)で2000倍に希釈し、100μLの溶液を各ウエルに
加えて、振とうしながら室温で30分間インキュベートした。抗体結合緩衝液を用
いてウエルを6回洗浄した。そして、すべてのウエルに200μLの基質緩衝液(0.1M
NaCl、0.1Mトリス、pH9.5)を加え、5分間室温でインキュベートして化学発光法
のため平衡化させた。次に、緩衝液を吸引してから基質緩衝液で100倍に希釈し
た100μLのCDP-Star基質(ロシュモレキュラーダイアグノスティクス社)を各ウエ
ルに加えた。反応を5分間行わせた後、Dynex MLX照度計測装置(バージニア州シ
ャンティリー(Chantilly, VA))を用いてプレートを読み取った。得られた結果を
図8に示す。
【0099】 以上のように、上記した完全一致の強度の10%をカットオフ値として用いると
、二重ヘアピンプローブ(配列番号:18;黒色の棒)は、13個のミスマッチ標的の
うち10個を識別することができた。配列番号:19をもつプローブ(白色の棒)は、
分子の標的結合末端(3’末端)にヘアピンをもたず、この基準を用いると、13個
のミスマッチ標的のいずれも、完全一致のものから識別することはできなかった
【0100】 実施例5 配列番号:34および35をもつプローブ(表2)を試験して、配列番号:20〜33を
もつ分子(表2)を識別する相対的な能力を決定した。これらプローブそれぞれの
標的結合領域の配列は、実施例4に記載されたそれぞれのプローブに関する配列
と同じで、実施例4で説明したブロックについては、それらの一般的構造を図9に
示す。
【0101】 配列番号:34をもつプローブは、図1Cに図示したプローブの一般構造を持って
いる。すなわち、このプローブは、領域D−E−F−Gを含み、EおよびGは互いに相
補的で離れた位置にあって、互いにハイブリダイズしてヘアピン二本鎖を形成す
ることができる。配列番号:34をもつプローブの領域D−E−F−Gは、実施例4に
記載されている配列番号:18の相当領域と同じ核酸配列をもつ。領域A−B−Cを
持たないため、このプローブは、固定末端、すなわち分子の5’末端にヘアピン
を持たない。
【0102】 配列番号:35をもつプローブは、配列番号:34をもつプローブの領域D−E−F
を含む。領域A−B−CおよびGを持たないため、このプローブは、分子の両端にヘ
アピンを持たない。
【0103】 標的結合部位とさまざまな標的試験配列(配列番号:20〜33)との関係を表2に
示す。
【0104】 ここで、プローブの5’末端をビオチン標識して(表2ではxで示されている)、
アビジン被覆したマクロタイターウエルに付着させた。配列番号:34および35を
もつプローブ、および配列番号:20〜33をもつ標的を用い、実施例4で概説した
プロトコールに従った。結果を図10に示す。
【0105】 以上で分かるように、上記した完全一致の強度の10%をカットオフ値として用
いると、標的結合領域に単一ヘアピンをもつプローブ(配列番号:34)は13個のミ
スマッチ標的のすべてを識別することができた。ヘアピン構造を持たないプロー
ブ(配列番号:35)は、13個のミスマッチ標的のうち3個(配列番号:30、31および
33)を完全に一致する標的(配列番号:20)から識別することができた。
【0106】 実施例6 本発明のプローブは、多重(2以上)反応を含む、核酸分子のプライマーによる
合成の分野での応用が考えられる。例えば、本発明のプローブは、ポリメラーゼ
連鎖反応(PCR)、遺伝子ビット解析(GBA)などにおけるプライマーとして使用する
ことができる。
【0107】 多重PCR反応では、数個のプライマー対が存在し、プライマー対と標的との間
に起こる非特異的なハイブリダイゼーション反応の数が増加するため、望ましく
ない増幅産物を生成する可能性が高くなる。本発明のプライマーの適切なものを
プライマーとして使用すれば、PCR反応の開始段階における特異性を高めること
によって、この問題を軽減することができる。また、これらのプライマーは、よ
り低い温度でプライマーのアニーリングが起こるのを可能にし、より効率のよい
増幅をもたらす(すなわち、感度がより高い)。
【0108】 一つの態様においては、図11に図示したプローブの一般構造をもつプライマー
が使用される。各プライマーは、プローブの3’末端に「標的」末端を持つよう
に設計されているが、この方向性は、鎖合成の方向によって決定されている。5
’末端には、図示されているように、領域EとGのハイブリダイゼーションによっ
てヘアピン構造を形成することができる配列E−F−Gを含むであろう。また、こ
のプローブは、プローブの内側で一本鎖になるよう設計され、標的とハイブリダ
イズするための核形成部位として機能する、好ましくは、4塩基〜6塩基の長さを
もつ配列を1個以上含む。領域F(または領域Eと隣接するその一部)または領域Dは
、開始ステップのための核形成部位として機能することができる。または、これ
らの部位を両方とも、核形成部位として機能するよう設計することができる。ま
た、ループ構造は、図11に「M」で示されている修飾ヌクレオチドも含む。この
修飾ヌクレオチドは、PCR反応の過程でTaqDNAポリメラーゼなどのポリメラーゼ
によって増幅すべき鎖の3’末端の伸長を阻害するように選択することができる
。さらに、もしくは、あるいはまた、例えば、ビオチン分子や固相支持体等、別
の物質にプライマーが結合できるように修飾ヌクレオチドを選択することもでき
る。好ましくは、増幅が容易に起こるようにするため、すなわち、核形成すると
ヘアピンを開かせ、いったん分子間のハイブリダイゼーションが開始したらヘア
ピンが再形成されるのを阻止して増幅を行わせるために、プライマー-標的二本
鎖のTmは、ヘアピンのプライマーのループ構造のTmよりは高い。また、ヘアピン
のTmにとっては、形成されるかもしれない分子間ミスマッチハイブリッドのTm
りも高い方が、このようなミスマッチ標的のプライマー反応を阻止する上で有益
である。
【0109】 実施例7 本発明のプローブは、汎用プローブ群のメンバーとして応用することが考えら
れる。特定の応用には、多重系に存在する、いくつかの近縁関係にある配列を識
別するためにHP2プローブ群、または直鎖状ループプローブの群を使用すること
などがある。このような群は、マイクロアレイの一部、または、ビーズを利用し
たユニバーサルアレイの一部として含まれることが考えられる。このような系の
例には、スペクトルが異なる100種類のビーズ集団を使用して、一回の反応で100
種類までの異なる分析対象を同時に測定するLuminex100 LabMAP技術がある。100
種類の異なったカルボン酸化されたビーズ集団のそれぞれを、本発明の独特なア
ミノ修飾されたプローブに結合させることが考えられる。このように、本発明の
プローブ群は、当技術分野においてしばしば言及されるところの「タグ」の群を
含む。カルボン酸化された固体ビーズ支持体にタグを結合させるなど、共有結合
の例には、0.1M MES(2-(N-モルフォリノ)エタンスルホン酸)pH4.5からなる緩衝
液中で架橋試薬として1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド
(EDC)を使用すること、または同様の化学法の使用が含まれる。
【0110】 ゲノムDNA、cDNA、mRNA等の標的核酸配列を、当技術分野において既知の方法
によって精製し、PCR、遺伝子ビット解析、リガーゼ連鎖反応、およびインベー
ダーアッセイ法等の多数のフロントエンド化学法の一つによってさらに調製を行
うことができるが、これらに限定されない。これらの方法を用いて、アンチ-タ
グ配列を標的関連産物の中に取り込ませるか、ハイブリッド形成によって標的と
結合させる。例えば、あるアッセイ法は、標識されたPCR産物を生成して、アン
チ-タグ配列によってプローブの末端で合成された相補プローブとハイブリダイ
ズさせることを含む。そして、HP2または直鎖型ループを結合したビーズを、特
異的な標的とハイブリダイズしているアンチ-タグ配列にハイブリダイズさせる
ことができるであろう。さらに、蛍光レポーターの捕捉を可能にする方法で、標
的を修飾する。例えば、標的をビオチン標識すると、ストレプトアビジン-フィ
コエリトリン結合体の捕捉が可能になる。蛍光性フィコエリトリン分子は、ビー
ズの表面で起きた生体分子の相互作用を定量化するLuminex100 LabMAP装置によ
って検出されるレポーターとして使用される。
【0111】 異なる構造的特徴を有するプローブによって実際に得られた結果を本願の実施
例で説明する。図1〜10を参照されたい。本明細書に記載した実施例で、本発明
の方法が実行可能であることが確立されており、本発明者らが知っている現時点
で最良の方法を記載しているが、本発明の範囲に含まれる別のプローブによって
、さらに良い結果を得ることも可能である。例えば、プローブの領域G(図1A〜1D
)の長さは6塩基でもよく(実施例1、2および3)、また、10塩基の長さでもよい(実
施例4および5)。商品を開発するには、考慮すべき種々の要素があることにも留
意しなければならない。例えば、短いプローブになるほど、通常、長いプローブ
よりは製造するのに費用がかからない。他方、一回の適用で一緒に用いられる大
きなプローブ群のプローブ間のより高い選択性が、より大きな標的結合部位を用
いて得られる。市場で販売するための製品を作出するときには、考慮しなければ
ならない多くの条件が考えられる。生成物を得るために取られた最後の方法が最
適なものと考えられるのは、いかなる特定の応用においても、本明細書に記載さ
れた実施例で使用された特異的プローブとは細かい点で全く異なるプローブが当
然必要となるが、それも、依然として、本発明者らによって創出された発明の態
様であるからである。
【0112】 本明細書に記載されている本発明の特定の組み合わせが、たとえ発明性に寄与
しない他の要素との組み合わせだけであったとしても、当業者は、本発明の個々
の要素をさまざまに組み合わせることができ、それは本発明者がなし得ることで
もある。
【0113】 本明細書で参照されているすべての文献は、その内容をすべて本明細書で再現
したのと同じように、参照として本明細書に組み入れられる。しかし、本明細書
における参考文献への言及は、どのような文脈で言及したかにかかわらず、これ
らの文献が、本明細書に記載した発明の先行技術であることを呈示するものでも
認めるものでもない。
【0114】 記載されている発明の好ましい態様および他の側面、求めている保護範囲は、
請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1A〜1Dは、本発明の好ましい態様である4種類の捕捉部の概略図であり、各
捕捉部は固相支持体に固定されている。図1Aの態様のプローブは、2つのヘアピ
ン(HP2)、および固定領域から5’-3’方向に向かう標的結合領域または標的捕捉
領域D−E−Fを含む。図1Bの態様は図1Aの態様に類似しているが、標的結合領域D
−E−Fが、固定領域から3’-5’方向に向かっている。図1Cの態様は、ヘアピン
を1個しか含まず、標的結合領域D−E−Fが、固定領域から5’-3’方向に向かっ
ている。図1Dの態様も、ヘアピンを1個(「直線状ループ」)しか含まないが、標
的結合領域D−E−Fが、プローブの固定領域から3’-5’方向に向かっている。す
べてのプローブが、領域「E」に相補的な領域「G」を含んでおり、互いにハイブ
リダイズして二本鎖を形成する。
【図2】 図2Aは、実施例1で使用された特定のHP2捕捉プローブを示す図である。 図2Bは、実施例1で使用された第二の捕捉プローブを示す図である。このプロ
ーブは、「E」に相補的な「G」を持たず、このため、プローブの標的結合領域は
ヘアピンを形成しない
【図3】 図3は、実施例1に記載されている図2A(黒色の棒;配列番号:1)および図2B(白
色の棒;配列番号:2)の捕捉プローブと、異なる核酸分子とのハイブリダイゼー
ションを比較した棒グラフである。プローブと完全に一致する核酸配列(最初の2
本の棒)に対する、プローブの標的結合領域にミスマッチのある核酸配列がハイ
ブリダイゼーションする割合を、各核酸配列毎にプロットしてある。標的とプロ
ーブとの間のミスマッチ位置(標的を3’-5’方向に読んで番号を付けたもの)をx
軸に示し、最初の棒の一対はマッチするプローブと標的との組み合わせである。
【図4】 図4Aは、配列番号:3、および6〜11の異なる核酸分子と、配列番号:1をもつ
捕捉プローブとのハイブリダイゼーションの比較を示す棒グラフである。図4Bは
、これらの核酸分子と配列番号:14をもつ捕捉プローブとの相対的ハイブリダイ
ゼーションを示す棒グラフである。実施例2参照。各場合において、標的とプロ
ーブとの間のミスマッチ位置(標的を3’-5’方向に読んで番号を付けたもの)をx
軸に示し、各最初の棒はマッチするプローブと標的との組み合わせである。各プ
ローブ-核酸配列について純相対的光ユニット(Net Relative Light Units)(RLU)
をy軸上に示す。
【図5】 図5は、実施例3に記載されている配列番号:15(黒色の棒)および配列番号:16
(白色の棒)をもつ捕捉プローブと、異なる核酸分子との相対的ハイブリダイゼー
ションを示す棒グラフである。ミスマッチをもつ(x軸上に配列番号で示される)
核酸配列が各プローブとハイブリダイゼーションする割合を、各核酸配列毎にプ
ロットしてある。標的とプローブとの間のミスマッチ位置(標的を3’-5’方向に
読んで番号を付けたもの)をx軸上に示し、最初の一対は一致したプローブと標的
との組み合わせである。
【図6】 図6は、プローブの標的結合配列のブロック配列(最上行)、その相補配列(2行
目)、および、実施例4に記載されている13個のミスマッチ配列のブロック配置を
示す概略図である。
【図7】 図7は、図6の最上行と同じ番号の配列のブロック配置を示す概略図であり、こ
の2つのプローブは実施例4に記載されている。上図は、非標的末端に一本鎖ヘア
ピンをもつプローブを図示したものである。下図は、両端にヘアピンをもつプロ
ーブを図示したものである。
【図8】 図8は、実施例4に記載されている配列番号:18(黒色の棒)および配列番号:19
(白色の棒)をもつ捕捉プローブと、異なる核酸分子との相対的ハイブリダイゼー
ションを示す棒グラフである。ミスマッチをもつ核酸配列が各プローブとハイブ
リダイゼーションする割合を、各核酸配列毎にプロットしてある。図6および表2
に示した識別番号によって特定され、最初の一対が、一致するプローブと標的と
の組み合わせである。
【図9】 図9は、図6の最上行と同じ番号の配列のブロック配置を示す概略図であり、こ
の2つのプローブは実施例5に記載されている。上図は、ヘアピンをもたないプロ
ーブを図示したものである。下図は、標的結合(3’-)末端にヘアピンをもつプロ
ーブを図示したものである。
【図10】 図10は、実施例5に記載されている配列番号:34(黒色の棒)および配列番号:3
5(白色の棒)をもつ捕捉プローブと、さまざまな核酸分子との相対的ハイブリダ
イゼーションを示す棒グラフである。ミスマッチをもつ核酸配列が各プローブと
ハイブリダイゼーションする割合を、各核酸配列毎にプロットしてある。図6お
よび表2に示した識別番号によって特定され、最初の一対が、一致するプローブ
と標的との組み合わせである。
【図11】 図11は、実施例6に記載されているとおり、プライマーとして使用するための
直鎖状ループプローブを示す概略図である。
【図12】 図12Aと12Bは、核酸配列の複合混合物存在下での合成開始時における、本発明
の核酸捕捉部の使用を例示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA11 CA04 CA09 HA12 HA19 4B063 QA12 QA13 QQ43 QR32 QR55 QR62 QS25 QS34

Claims (95)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標的核酸配列を含む分子にハイブリダイズさせるための単分
    子プローブであって、 (i)標的配列に相補的な第一の核酸配列、および、 (ii)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件下で
    それにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の核
    酸配列を含み、 (iii)前記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成するための、標的および第一
    の配列とのハイブリダイゼーションが起こる単分子プローブ。
  2. 【請求項2】 第一の核酸配列が6塩基以上の長さをもつ、請求項1記載のプ
    ローブ。
  3. 【請求項3】 第一の核酸配列が、40個以下、30個以下、または26個以下の
    核酸塩基長、および/または、第一の核酸配列が、6個〜40個、8個〜35個、10個
    〜30個、15個〜30個、18個〜28個、または20個〜26個の核酸塩基長である、請求
    項2記載のプローブ。
  4. 【請求項4】 第一の核酸配列が、24核酸塩基の長さである、請求項3記載
    のプローブ。
  5. 【請求項5】 第二の核酸配列が、4核酸塩基以上の長さである、請求項1ま
    たは2記載のプローブ。
  6. 【請求項6】 第二の核酸配列が、14核酸塩基以下の長さであり、好ましく
    は、第二の核酸配列が、5個〜12個、6個〜12個、7個〜12個、8個〜12個、9個〜1
    2個、または10個の核酸塩基長である、請求項5記載のプローブ。
  7. 【請求項7】 第一および第二の核酸配列が、互いにすぐ近くに位置してい
    る、請求項1〜6のいずれかに記載のプローブ。
  8. 【請求項8】 第二の核酸配列が第一の配列の第一の部分に相補的であって
    、分子内二本鎖が形成される時に、標的および第一の配列が核形成部位として機
    能するように、第一の配列の第二の部分を含む一本鎖末端をもつ第一のヘアピン
    構造が形成されるような位置に、前記第一の部分が置かれている、請求項1〜7の
    いずれかに記載のプローブ。
  9. 【請求項9】 一本鎖末端が2核酸塩基以上の長さである、請求項8記載のプ
    ローブ。
  10. 【請求項10】 第二の核酸配列に相補的でない、第一の核酸配列の一部が
    、第二の核酸配列から離れた位置にあり、標的および第一の配列がハイブリダイ
    ズするための核形成部位として機能するために十分な長さである、請求項1〜3の
    いずれかに記載のプローブ。
  11. 【請求項11】 第二の核酸配列から離れた位置にあるプローブの一端に位
    置し、前記一組の条件下でハイブリダイズして第二の分子内二本鎖を含む第二の
    ヘアピン構造を形成するように互いに相補的で、かつ、互いに連結している第三
    および第四の核酸配列をさらに含む、請求項1〜10のいずれかに記載のプローブ
  12. 【請求項12】 第二の核酸配列に相補的でない、第一の核酸配列の一部が
    、第二の核酸配列から離れた位置にあり、標的および第一の配列がハイブリダイ
    ズするための核形成部位として機能するために十分な長さをもち、第二の分子内
    二本鎖に隣接した位置にある、請求項11記載のプローブ。
  13. 【請求項13】 分子間二本鎖が形成されると、分子間二本鎖と第二の分子
    内二本鎖とがニックされた二本鎖を形成するよう、標的分子の末端配列になって
    いる標的核酸配列と組み合わされている、請求項11記載のプローブ。
  14. 【請求項14】 前記一組の条件下で、第一の分子内二本鎖が第二の分子内
    二本鎖よりも低いTm値をもつ、請求項11記載のプローブ。
  15. 【請求項15】 第二の分子内二本鎖の長さが、3個〜30個の塩基対、3個〜
    25個、6個〜20個、10個〜18個、または14個〜17個の塩基対である、請求項11〜1
    4のいずれかに記載のプローブ。
  16. 【請求項16】 第二の分子内二本鎖の長さが16塩基対である、請求項15記
    載のプローブ。
  17. 【請求項17】 第三および第四の核酸配列が、20塩基以下、18以下、16塩
    基以下、14以下、12以下、10以下、8以下、または6塩基以下の長さであって、か
    つ2塩基以上の長さの一本鎖核酸配列で互いに連結している、請求項11〜16のい
    ずれかに記載のプローブ。
  18. 【請求項18】 第一の分子内二本鎖が第二の分子内二本鎖よりも長くなく
    、第二の分子内二本鎖のG:C含量が、第一の分子内二本鎖のものよりも高い、請
    求項11〜17のいずれかに記載のプローブ。
  19. 【請求項19】 標的配列を含む核酸分子と組み合わされる、請求項1〜18
    のいずれかに記載のプローブ。
  20. 【請求項20】 試料中に標的核酸を含む標的分子が存在するか否かを検出
    するための単分子プローブであって、A−B−C−D−E−F−G、D−E−F−G、およ
    びE−F−Gからなる群より選択される分子を含み、ここで、 (i)A、C、D、E、およびGはそれぞれ核酸配列であり、 (ii)EおよびGが互いに相補的であって、Fによって互いに共有結合することに
    より、規定された一組の条件下で第一の分子内二本鎖を形成し、 (iii)(a)E−F−G分子については、Eの配列全体とFの少なくとも一部とが一緒
    になって、標的分子の標的核酸配列に対して実質的に相補的な核酸配列を形成し
    、また、前記条件下でプローブと標的分子が分子間二本鎖を形成するよう、E−F
    −G分子と標的分子とが互いにハイブリダイズし、 (b)A−B−C−D−E−F−GおよびD−E−F−Gの分子のそれぞれについては、(1
    )Eの配列全体とDの少なくとも一部、または(2)Eの配列全体とDの少なくとも一部
    およびFの少なくとも一部とが一緒になって、標的分子の標的核酸配列に対して
    実質的に相補的な核酸配列を形成し、また、前記条件下でプローブと標的分子と
    が分子間二本鎖を形成するよう、A−B−C−D−E−F−GおよびD−E−F−Gの分子
    のそれぞれと標的分子とが互いにハイブリダイズし、さらに、 (c)A−B−C−D−E−F−G分子のAおよびCが互いに相補的であって、Bによっ
    て互いに共有結合することにより、前記一組の条件下で第二の分子内二本鎖を形
    成する、プローブ。
  21. 【請求項21】 分子A−B−C−D−E−F−GのA−B−CのAおよびCの配列が、
    分子A−B−C−D−E−F−GのE−F−Gによって形成されるヘアピンよりもより安定
    なヘアピンをA−B−Cが形成するように選択されている、請求項20記載のプロー
    ブ。
  22. 【請求項22】 等式Tm=[(A+Tの個数)×2℃+(G+Cの個数)×4℃]によ
    って計算すると、より安定なヘアピンの分子内二本鎖のTmが、より安定でない二
    本鎖の分子内二本鎖よりも高くなる、請求項21記載のプローブ。
  23. 【請求項23】 より安定なヘアピンの二本鎖の長さが、より安定でないヘ
    アピンの二本鎖の長さよりも16個以上、14個以上、12個以上、10個以上、8個以
    上、または6個以上の核酸塩基対上回る、請求項21記載のプローブ。
  24. 【請求項24】 Eが、4核酸塩基以上の長さである、請求項20〜23のいずれ
    かに記載のプローブ。
  25. 【請求項25】 標的配列に相補的なプローブの核酸配列が、6以上、8以上
    、または10以上、および/または、50以下、40以下、または30核酸塩基以下の長
    さである、請求項20〜24のいずれかに記載のプローブ。
  26. 【請求項26】 標的配列に相補的なプローブの核酸配列が、6〜30、8〜28
    、10〜28、12〜26、14〜26、16〜26、18〜26、20〜26、または22〜26核酸塩基の
    長さである、請求項25記載のプローブ。
  27. 【請求項27】 (iii)(a)または(iii)(b)(2)のFの少なくとも一部が、3以
    上、4以上、5以上、もしくは6以上、および/または、9以下、8以下、または6核
    酸塩基以下の長さの核形成領域であって、この領域が、好ましくは、5塩基の長
    さである、請求項20〜26のいずれかに記載のプローブ。
  28. 【請求項28】 (iii)(b)(1)または(iii)(b)(2)のDの少なくとも一部が、3
    塩基以上、4塩基以上、5塩基以上、もしくは6塩基以上、および/または、9塩基
    以下、8塩基以下、または6塩基以下の長さの核形成領域であって、この領域が、
    好ましくは、5塩基の長さである、請求項20〜26のいずれかに記載のプローブ。
  29. 【請求項29】 プローブを固相支持体に結合させる手段をさらに含む、請
    求項1〜28のいずれかに記載のプローブ。
  30. 【請求項30】 プローブを固相支持体に結合させる手段が、ビオチン標識
    したヌクレオチドである、請求項29記載のプローブ。
  31. 【請求項31】 プローブが固相支持体に結合している、請求項1〜28のい
    ずれかに記載のプローブ。
  32. 【請求項32】 標的配列に相補的なプローブの核酸配列の外側の地点でプ
    ローブが結合している、請求項31記載のプローブ。
  33. 【請求項33】 結合地点が、プローブの領域A、領域B、領域C、領域D、領
    域F、もしくは領域Gの中に存在する修飾ヌクレオチドであるか、または、前記結
    合地点が、プローブの領域B、領域D、領域F、もしくは領域Gの中に存在する修飾
    ヌクレオチドであるか、または、前記結合地点が、プローブの領域B、もしくは
    領域Gの中に存在する修飾ヌクレオチドであるか、または、前記結合地点が、プ
    ローブの領域Bの中に存在する修飾ヌクレオチドである、請求項32記載のプロー
    ブ。
  34. 【請求項34】 標的配列がプローブにハイブリダイズしたときにプローブ
    を検出するための手段をさらに含む、請求項1〜33のいずれかに記載のプローブ
  35. 【請求項35】 標的核酸配列に相補的なプローブの核酸に対して相補的な
    前記標的核酸配列を含む分子と組み合わされる、請求項1〜34のいずれかに記載
    のプローブ。
  36. 【請求項36】 プローブと、標的核酸配列に相補的なプローブの核酸に対
    して相補的な前記標的核酸配列を含む分子とを互いに別個に提供する、請求項35
    記載の組み合わせ。
  37. 【請求項37】 標的核酸を含む分子が、さらにそれ自身を検出する手段を
    含む、請求項35または36記載の組み合わせ。
  38. 【請求項38】 オリゴヌクレオチドタグの集団のレパートリーであって、
    集団の各タグが請求項20記載のプローブを含み、集団内の各タグについて、タグ
    にとっての標的分子の標的核酸配列に実質的に相補的な核酸配列が、異なる集団
    の各タグの配列とは異なる、レパートリー。
  39. 【請求項39】 複数のプローブ集団を含むプローブのレパートリーであっ
    て、各集団の各プローブが、集団の他の各プローブと同じであり、かつ、請求項
    20〜28のいずれかのプローブであり、各プローブについて、標的配列に相補的な
    プローブの核酸配列が、レパートリーの他のすべてのプローブと同じ長さである
    、プローブのレパートリー。
  40. 【請求項40】 集団の各プローブについて、標的配列に相補的なプローブ
    の核酸配列が、異なる集団のすべての他のプローブの前記配列と、2核酸以上、
    または3核酸以上、または4核酸以上、または5核酸以上、または6核酸以上異なる
    、請求項39記載のプローブのレパートリー。
  41. 【請求項41】 集団の各プローブについて、標的配列に相補的なプローブ
    の核酸配列が、異なる集団の他の全てのプローブの他の全ての前記配列と98パー
    セント以下、97パーセント以下、95パーセント以下、90パーセント以下、85パー
    セント以下、80パーセント以下、75パーセント以下、70パーセント以下、67パー
    セント以下、65パーセント以下、60パーセント以下、または55パーセント以下の
    同一性をもつ、請求項39記載のプローブのレパートリー。
  42. 【請求項42】 集団の各プローブについて、標的配列に相補的なプローブ
    の核酸配列が、長さ16〜26ヌクレオチド塩基であり、異なる集団の他の全てのプ
    ローブの前記配列と3核酸以上異なる、請求項40記載のプローブのレパートリー
  43. 【請求項43】 請求項1〜18のいずれかに記載のプローブを複数含む、プ
    ローブのレパートリー。
  44. 【請求項44】 5個以上、10個以上、15個以上、20個以上、25個以上、30
    個以上、40個以上、50個以上、60個以上、70個以上、80個以上、または90個以上
    のプローブを含む、請求項43記載のプローブのレパートリー。
  45. 【請求項45】 各プローブの第一の核酸配列が、他の全てのプローブと長
    さにおいて同じである、請求項43または44記載のプローブのレパートリー。
  46. 【請求項46】 複数の微粒子の混合物を含む組成物であって、レパートリ
    ー中の異なるプローブの実質的にすべてが、異なる微粒子に付着するように、各
    微粒子が請求項43〜45のいずれかに記載のプローブのレパートリーから選択され
    たプローブを付着させている、組成物。
  47. 【請求項47】 各プローブが、同じ数の核酸塩基を含む、請求項46記載の
    組成物。
  48. 【請求項48】 試料中において、標的核酸配列を含む第一の分子が存在す
    ることを決定するためのキットであって、 (1)第一の分子が存在することを決定するためのプローブであって、 (i)標的配列に対して相補的な第一の核酸配列、および (ii)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件下
    でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の
    核酸配列を含み、 (iii)前記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成するための、標的および第
    一の配列とのハイブリダイゼーションが起こるプローブ、 (2)標的核酸配列とは異なる対照核酸配列を含む第二の分子、ならびに (3)第二の分子の存在を決定するためのプローブであって、 (i)対照配列に相補的な第三の核酸配列、および (ii)第三の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、前記一組の条件下でそれ
    にハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第四の核酸配
    列を含み、 (iii)前記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成するための、対照と第三の
    配列とのハイブリダイゼーションが起こるプローブ、を含むキット。
  49. 【請求項49】 各プローブが請求項1〜18のいずれかに記載のプローブで
    ある、請求項48記載のキット。
  50. 【請求項50】 各々がプローブの配列に相補的な標的核酸配列を有する複
    数の第一の分子をさらに含む、請求項49記載のキット。
  51. 【請求項51】 複数の微粒子の混合物を含む組成物であって、各微粒子が
    標的核酸配列を検出するためのプローブを付着させていて、各プローブが、 (i)標的配列に相補的な第一のタグ配列、および、 (ii)第一のタグ配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件下で
    それにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の核
    酸配列を含み、 (iii)前記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成させるための、標的およびタ
    グ配列とのハイブリダイゼーションが起こる単分子を含む、組成物。
  52. 【請求項52】 各プローブが、請求項1〜18のいずれかに記載のプローブ
    である、請求項51記載の組成物。
  53. 【請求項53】 標的配列を含む複数の分子を含む分子をさらに含み、各プ
    ローブに対する分子が存在する、請求項52記載の組成物。
  54. 【請求項54】 10個以上の異なる微粒子集団を含み、一つの集団の各微粒
    子が、別の集団とは異なるプローブを付着させていて、微粒子の各集団が、他の
    各集団の標的核酸配列とは異なる標的核酸配列を検出するためのものである、請
    求項51または52記載の組成物。
  55. 【請求項55】 一つの集団の各プローブのタグ配列が、その微粒子に付着
    している他のすべてのプローブのタグ配列と同一である、請求項54記載の組成物
  56. 【請求項56】 (iii)の分子間二本鎖を検出するための手段をさらに含む
    、請求項51または52記載の組成物。
  57. 【請求項57】 各タグ配列が10ヌクレオチド以上の長さである、請求項51
    記載の組成物。
  58. 【請求項58】 各タグ配列が60ヌクレオチド以下の長さである、請求項57
    記載の組成物。
  59. 【請求項59】 各タグ配列が、12〜50ヌクレオチド、12〜40、12〜30、16
    〜30、20〜30、23〜28、または24塩基の長さである、請求項58記載の組成物。
  60. 【請求項60】 各集団の各タグ配列が10ヌクレオチド以上の長さであって
    、前記集団の各タグ配列の配列が、異なる集団の前記タグ配列の配列とは3塩基
    以上異なる、請求項51記載の組成物。
  61. 【請求項61】 オリゴヌクレオチドタグ相補配列のレパートリーであって
    、各相補配列が、類似相補配列集団に属し、かつ、 (i)標的タグ配列に相補的な第一の相補配列、および、 (ii)第一の相補配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件下で
    それにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の核
    酸配列を含み、 (iii)上記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成するための、相補配列とタグ
    配列とのハイブリダイゼーションが起こる単分子部分であり、 前記タグ相補配列集団が10以上あり、一つの集団の各タグが、レパートリー中
    の他の集団すべてにおけるタグの相補配列とは異なる前記相補配列をもつ、レパ
    ートリー。
  62. 【請求項62】 各相補配列が、請求項1〜18のいずれかに記載のプローブ
    を含む、請求項61記載のレパートリー。
  63. 【請求項63】 ポリヌクレオチドを選別および同定するためのキットであ
    って、共有結合した実質的に同一のプローブの均一な集団を含む領域であって空
    間的に隔離された一つ以上の領域をもつ固相支持体を含み、各プローブが、 (i)同定しようとする前記ポリヌクレオチドの標的配列に相補的な第一のタグ
    配列、および、 (ii)第一のタグ配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件下で
    それにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の核
    酸配列 を含み、 (iii)前記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成させるための、標的およびタ
    グ配列とのハイブリダイゼーションが起こる単分子部分を含むキット。
  64. 【請求項64】 各プローブが、請求項1〜18のいずれかに記載のプローブ
    である、請求項63記載のキット。
  65. 【請求項65】 一種類以上の固相支持体が平面状の基質であり、空間的に
    隔離された一つ以上の領域が、複数の空間的にアドレス可能な領域である、請求
    項63または請求項64記載のキット。
  66. 【請求項66】 一種類以上の固相支持体の各々が微粒子である、請求項63
    または請求項64記載のキット。
  67. 【請求項67】 複数というのが10以上、20以上、30以上、40以上、50以上
    、または60以上である、請求項63〜66のいずれかに記載のキット。
  68. 【請求項68】 標的核酸配列を含む分子を検出する方法であって、 前記分子を含み得る試料を提供し、 (i)の第一の核酸配列が前記分子の標的配列に相補的な配列である、請求項1記
    載のプローブを提供し、 試料およびプローブを(ii)の前記条件に曝露して、(iii)の分子間二本鎖の形
    成を生じさせ、 分子間二本鎖の有無を検出することを含む方法。
  69. 【請求項69】 プローブが、請求項1〜18のいずれかに記載のプローブで
    ある、請求項68記載の方法。
  70. 【請求項70】 プローブおよび標的分子が請求項13に規定されている、請
    求項68記載の方法。
  71. 【請求項71】 試料およびプローブを、ニックされた二本鎖を安定化する
    作用物質に曝露する工程をさらに含む、請求項70記載の方法。
  72. 【請求項72】 作用物質が二本鎖結合リガンドである、請求項71記載の方
    法。
  73. 【請求項73】 分子間二本鎖および第二の分子内二本鎖の隣接部分が、形
    成された配列特異的二本鎖結合部位に含まれるか、または、第二の分子内二本鎖
    に隣接する分子間二本鎖の末端塩基対が配列特異的二本鎖結合部位に含まれ、か
    つ、二本鎖結合リガンドが前記二本鎖結合部位に特異的なものである、請求項72
    記載の方法。
  74. 【請求項74】 一本鎖の標的核酸配列を検出する方法であって、標的一本
    鎖核酸を検出するために、 (a)(i)標的配列に相補的な第一の核酸配列、および、 (ii)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件
    下でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二
    の核酸配列を含み、 (iii)前記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成するための、標的および
    第一配列とのハイブリダイゼーションが起こる単分子部分を含む核酸捕捉部を提
    供し、 (b)(a)(iii)の二本鎖が形成される条件下で、一本鎖標的核酸および核酸捕捉
    部を含む反応混合液を生じさせ、 (c)(b)の二本鎖の有無を検出することを含む方法。
  75. 【請求項75】 核酸分子を増幅する方法であって、 (a)増幅しようとする核酸分子を含む試料を提供し、 (b)第一および第二のプローブを提供し、ここで、 (i)第一のプローブが、 (1)フォワードプライマー、および、 (2)フォワードプライマーの一部に相補的であり、かつ、核酸分子を増幅
    するために適した一組の条件下でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖
    を形成することができる核酸配列を含む単分子の捕捉部を含み、 (ii)第二のプローブが、 (3)リバースプライマー、および、 (4)リバースプライマーの一部に相補的であり、かつ、前記一組の条件下
    でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる核酸配
    列を含む単分子の捕捉部を含み、 (c)核酸分子を増幅するために、試料と、第一および第二のプローブとを前記条
    件に曝露することを含む方法。
  76. 【請求項76】 核酸分子を合成する方法であって、 (a)合成しようとする核酸を含むか、含んでいると思われる試料を提供し、 (b)(1)合成しようとする核酸分子の配列に相補的な第一の核酸配列であって、前
    記合成のためのプライマーとして働くもの、および、 (2)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、前記合成に適した一組の
    条件下でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる
    第二の核酸配列を含む単分子の捕捉部を含むプローブを提供し、ならびに、 (c)核酸分子を合成するために、試料およびプローブを前記条件に曝露すること
    を含む方法。
  77. 【請求項77】 第一および第二の標的核酸配列を含む第一および第二の標
    的配列を検出する方法であって、 (a)第一および第二の配列を含み得る試料を提供し、 (b)第一および第二のプローブを提供し、ここで、 (i)第一のプローブが、 (1)第一の標的配列に相補的な第一の核酸配列、および、 (2)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、規定された一組の条件
    下でそれにハイブリダイズして分子内二本鎖を形成することができる核酸配列を
    含む単分子の捕捉部を含み、 (ii)第二のプローブが、 (3)第二の標的配列に相補的な第二の核酸配列、および、 (4)第二の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、前記一組の条件下でそ
    れにハイブリダイズして分子内二本鎖を形成することができる核酸配列を含む単
    分子の捕捉部を含み、 (iii)前記一組の条件下で、第一の標的核酸配列と第一の核酸配列とのハイ
    ブリダイゼーションにより第一の分子間二本鎖を形成し、前記一組の条件下で、
    第二の標的核酸配列と第二の核酸配列とのハイブリダイゼーションにより第二の
    分子間二本鎖を形成し、そして、 (iv)第一および第二の標的配列が、互いに一ヌクレオチド塩基以上異なり、
    ならびに、 (c)第一および第二の分子間二本鎖それぞれの有無を検出することを含む方法。
  78. 【請求項78】 第一および第二の標的配列が同じヌクレオチド塩基長であ
    る、請求項77記載の方法。
  79. 【請求項79】 第一のプローブについて、第一の核酸配列の一部に相補的
    な核酸配列の末端部のヌクレオチド塩基が、(b)(iv)の1個以上のヌクレオチド塩
    基にハイブリダイズするヌクレオチド塩基に相補的である、請求項77または78記
    載の方法。
  80. 【請求項80】 第二のプローブについて、第一の核酸配列の一部に相補的
    な核酸配列の末端部のヌクレオチド塩基が、(b)(iv)の1個以上のヌクレオチド塩
    基にハイブリダイズするヌクレオチド塩基に相補的である、請求項79記載の方法
  81. 【請求項81】 第一および第二の標的配列が、(b)(iv)のヌクレオチド塩
    基1個だけで互いに異なる、請求項77〜80のいずれかに記載の方法。
  82. 【請求項82】 第一および第二の標的配列が、ヌクレオチド塩基2個以上
    、または3個以上で互いに異なる、請求項77〜80のいずれかに記載の方法。
  83. 【請求項83】 核酸を増幅する方法であって、 (1)鋳型核酸を提供し、 (2)少なくとも一種類のプライマーを鋳型の3’末端にハイブリダイズさせ、ここ
    で、前記プライマーが、 (i)前記鋳型の3’末端に相補的な核酸配列で、遊離した3’ヒドロキシル基
    をもつ配列、 (ii)(i)の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、該核酸分子の増幅に適し
    た一組の条件下でそれにハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成すること
    ができる核酸配列を含み、 (3)少なくとも一種類の温度安定性ポリメラーゼ酵素を用いて、直鎖状の増幅産
    物を生成させるためにプライマー−鋳型ハイブリッドを増幅することを含む方法
  84. 【請求項84】 鋳型の3’末端に相補的な核酸配列の上流部にある手段で
    あって、それを通して、その手段の上流でプライマーに相補的な核酸分子の合成
    を阻害する手段を、プライマーがさらに含む、請求項83記載の方法。
  85. 【請求項85】 手段が修飾ヌクレオチドである、請求項84記載の方法。
  86. 【請求項86】 プライマーが、鋳型の3’末端の伸長を阻害するために、
    鋳型の3’末端に相補的な核酸配列のすぐ上流に修飾ヌクレオチドをさらに含む
    、請求項85記載の方法。
  87. 【請求項87】 病気を診断する方法であって、 (1)生物学的試料から鋳型核酸を入手し、 (2)規定された一組の条件下で、一つ以上の遺伝子の発現に伴なう病気に特異的
    な一種類以上のプライマーを試料と混合し、ここで、該プライマーは、 (i)鋳型に相補的な第一の核酸配列、および、 (ii)第一の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、前記一組の条件下でそれに
    ハイブリダイズして第一の分子内二本鎖を形成することができる第二の核酸配列
    を含み、 (iii)前記一組の条件下で、分子間二本鎖を形成するための、標的と第一の配
    列とのハイブリダイゼーションが起こり、ならびに (3)(1)の生物学的試料中に鋳型が存在するか否かを決定するために、(2)(iii)の
    分子間二本鎖の有無を検出することを含む方法。
  88. 【請求項88】 病気を診断する方法であって、 (1)生物学的試料から鋳型核酸を入手し、 (2)一つ以上の遺伝子の発現に伴なう病気に特異的な一種類以上のプライマーを
    試料と混合して、プライマー−鋳型のハイブリッドを形成させ、ここで該プライ
    マーは、 (i)鋳型の3’末端に相補的な核酸配列で、遊離の3’ヒドロキシル基をもつ配
    列、 (ii)(i)の核酸配列の一部に相補的であり、かつ、プライマー−鋳型のハイブ
    リッドを形成させるために適した条件下で、それにハイブリダイズして分子内二
    本鎖を形成することができる核酸配列を含み、 (3)少なくとも一種類の温度安定性ポリメラーゼ酵素を用いて増幅産物を生成さ
    せるために、プライマー−鋳型ハイブリッドを増幅することを含む方法。
  89. 【請求項89】 生物学的試料に含まれている増幅された核酸配列の有無ま
    たはその量を検出することによって、病気を診断する工程をさらに含む、請求項
    88記載の方法。
  90. 【請求項90】 工程(3)が直線的増幅法である、請求項89記載の方法。
  91. 【請求項91】 核酸部分が、請求項1〜18のいずれかで定義されているプ
    ローブである、請求項74記載の方法。
  92. 【請求項92】 核酸部分が、請求項20〜35のいずれかで定義されているプ
    ローブである、請求項74記載の方法。
  93. 【請求項93】 各プローブが、請求項1〜35のいずれかで定義されている
    プローブである、請求項75記載の方法。
  94. 【請求項94】 各プライマーが、請求項1〜35のいずれかで定義されてい
    るプローブである、請求項83記載の方法。
  95. 【請求項95】 各プライマーが、請求項1〜35のいずれかで定義されてい
    るプローブである、請求項87記載の方法。
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