JP2003532981A - 電子装置用elランプおよびその製造方法 - Google Patents
電子装置用elランプおよびその製造方法Info
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Abstract
Description
センス・ランプ(以下、ELランプと称す)の製造方法に関し、より具体的には
、電子時計などの電子装置に用いられるELランプの改良された製造方法と上記
ELランプの構成に関するものである。
プが内蔵されていることが多い。このELランプは、文字板や表示装置を照明す
ることで、そこに含まれている情報を、周囲明るさの度合いが低位である環境下
でも容易に視覚できることを可能にするものである。ELランプは一般には層状
に構成されている。例えば、米国特許第5,620,348号(特許日:1997年4月15日)
には、透明基板、前部電極、EL層、絶縁層および後部電極とを備えたELラン
プが開示されている。本願明細書は、上記米国特許に記載された内容を踏まえた
ものであり、且つその記載を包含するものである。
出される光がこれらの層を通過してELランプの表面に形成された文字板や表示
装置を照明するようになっている。周知の通り、ELランプは前部電極と後部電
極との間に電位を付与することによって励起される。
の表面形状が制限されることである。即ち、従来のELランプを搭載した文字板
や表示装置の表面形状の外観と視覚的な仕上がり状態が、照明動作中における透
明性の要求に対して二次的なものとなっているのである。特に、文字板や表示装
置についての従来の表面形状・構造は、メタリックな高級感の仕上がりや、ザラ
ザラ感のある、或いは滑らかな質感に優れた形成面を付与できないものとなって
いる。
示装置を照明することの出来る、視覚的にアピール度の高い表面態様を可能にし
たELランプの構造と、その製造方法を提供するものである。
たELランプの想像方法を提供することである。 本発明の別の目的は、メタリックな質感や織り(編み)構造様などの、表面模
様付きの仕上がり表面を備えたELランプの製造方法を提供することである。 本発明の更に別の目的は、EL層が励起されたときには、周囲光の入射を反射
出来ると共に、更にEL層からの光を放出することの可能な物質を提供し、これ
を文字板の表面に形成できるようにすることである。 本発明の更に別の目的及び効果は、添付図面を参照して述べる以下の記載より
一層明確となろう。
目的と効果は、以下に説明する本発明の実施例による製造方法と装置によって達
成されるものである。 本発明は、電子装置用エレクトロルミネセンス(EL)ランプであって、 第1と第2の表面を有する透明基板と、 上記第1の表面に形成された半透明層と、 上記半透明層は、上記透明基板の上記第1の表明に対向する第 1の表面と、選択された表明形状を備えた第2の表面を備えて おり、 上記透明基板の上記第2の表面に形成された透明導電層と、 上記透明導電層に形成されたエレクトロルミネセンス層と、 上記エレクトロルミネセンス層に形成された絶縁層と、更に、 上記絶縁層に形成された導電層とを有しており、 上記の半透明層と、透明基板と、透明導電層と、エレクトロルミネセンス層と
、絶縁層と、上記導電層とが一体となって層状構成を形成してなる、電子装置用
エレクトロルミネセンス(EL)ランプである。本発明によれば、上記の半透明
層は所定の(選択された)表面形態を備えているものである。 本発明の一実施態様において、上記半透明層の所定の表面としては、メタリッ
クな仕上げを備えたものとすることができる。また、別の態様としては、粗のザ
ラザラした質感または滑らかな質感の、表面模様付きの仕上がり等とすることが
出来る。
成体であり、第1の表面と第2の表面とを有する透明基板と、EL層と、上記E
L層と上記透明基板の上記第2の表面との間に介装させた透明導電層とを有して
いる。更に上記ELランプは、絶縁層と導電層を備えている。本発明の製造方法
によれば、第1の表面と第2の表面とを有する半透明層を形成し、上記半透明層
の上記第2の表面を上記透明基板の上記第1の表明に付着せしめ、上記半透明層
の第1の表面に所定の表面形態を形成してなるものである。一実施例としては、
上記の所定表面形態の形成工程において、粗く、若しくは滑らかな、表面模様付
きの仕上げを形成することができる。
前記の通りEL)ランプを示すものである。図示の通り、ELランプ10は多層
状の構造である。尚、図示の各層は発明の理解を容易ならしめるために拡大した
ものであり、実際のスケールや割合を表現したものではない。
明層12に対向して上記透明基板の反対側の表面に形成した透明導電層16を備
えている。更に、ELランプ10は上記透明導電層16の底面に形成したEL層
18と、上記EL層18に形成した絶縁層20と、更にこの絶縁層20に形成し
た導電層22とを備えている。
とも呼ばれており、また、上記別の導電層22は後部電極(或いはバック電極)
と呼ばれているものである。動作においては、EL層18は、上記の前部電極と
後部電極との間、および上記の導電層16と導電層22との間にそれぞれ電位を
付与することで作動させて光を放出する。EL層18からの光は前部電極16,
透明基板14および半透明層12を介して送られ、符号24にて示した半透明層
の上面に到る。尚、この上面24がELランプ10の表面を構成する。製造方法
の更に詳細については前記米国特許第5,620,348号に開示の通りである。
面に被覆されて形成される。例えば、半透明層12は、自動車やビルの窓ガラス
に適用して光の透過を制御するようにガラス基板に用いたものと同様のフィルム
若しくは薄く着色した物質とすることが出来る。本発明では、半透明層12の上
面24は、従来のELランプ形成では達成できない視覚的にアピール性の高い仕
上がりにて形成される。例えば、本発明の一実施例において、上記上面24の表
面構造としてはきめの粗い、或いは滑らかな表面模様付きの仕上げにより形成さ
れる。以下に、審美性を有する仕上がりを好適に達成する表面模様の例を以下に
説明する。
装置を示している。この時計30は、時計ケース34と、使用者の腕に時計30
を保持するためのストラップ36を有している。時計30は更に計時機能を達成
するための計時回路(図示せず)を備えている。計時の態様においては、上面2
4(即ち、上記の半透明層12)が時刻表示の為の表示やマーキング38などの
表面構造を含むことができる。計時態様において、上記時刻表示の表示体やマー
キング38は印刷により形成できるし、或いは、他の手法により上面24に形成
することも可能である。
示的に示すものである。このように、例えば適当な機械手段により表面24をホ
ットスタンピング、即ち箔押や、ブラッシング等により、種々の表面形態を前記
半透明層12の上面24に形成することが出来る。図3(A)と(B)において
、例えばELランプ10の半透明層12をホットスタンピングにより、上面24
の上面に粗い表面模様のパターンが形成されている。好ましくは、ホットスタン
ピングは約130℃に熱したパンチを、半透明層12に約90PSIの圧力を約
3秒間付与しすることで達成できる。別の方法としては、例えばELランプ10
をブラッシングすることで、滑らかなパターンや同心状の円形パターンを前記上
面24に形成できる。好適な例としては、上記ブラッシングは、半透明層12に
対して約90PSIの圧力下で、1500RPMのスピンドル速度にてブラシ回
転を約2秒間施すことで達成できる。このような工程はこの技術分野で周知の湿
式または乾式のブラッシングにより達成できる。
光が実質的に通して文字板を照明するように、メタリックな質感と表面模様の質
感の両方の仕上げとした表面形態とすることが出来る。更に別の実施態様として
は、文字板を2層構造とし、第1の層は非メタリックで表面模様無しの表面形態
に中心孔を穿設させた構造とし、他方、第2の層はメタリックで表面模様付きの
表面形態とする。この場合、第1の層を第2の層に密着させ、第2の層の表面形
態が上記第1の層の開口を介してそのまま見えるようにすることもできる。
ブロック100では半透明層が準備されてEL集成体に組み立てられる。例えば
、半透明フィルムをロール状にし、所望の寸法に切ってEL集成体に組み込むこ
とができる。EL集成体は、好ましくは層状構成とし、上部層から下部層にかけ
て、透明基板、前部透明電極層、EL層、絶縁層、そして後部電極層、の順に構
成する。大量生産型のものとしては、EL集成体と半透明フィルムを所望サイズ
のストリップ状に形成し、一度に多数のELランプを製造できるようにする。
させる。一実施例において、半透明フィルムは例えば表面に接着剤を塗布し、ラ
イナーで覆う構造としても良い。従って、ブロック110では、ライナーが取り
除かれて接着剤が露出し、半透明フィルムがEL集成体に固着される。この結果
、図1に示すように多層構造体が形成される。しかしながら、本発明ではELラ
ンプ10の組立を上記以外の方法で行うこと出来る。
を形成することが出来る。例えば、ブロック120では、半透明フィルムの上面
を熱スタンプが施され、或いはブラッシングされ、図3のそれぞれに示すような
表面形態の仕上がりが達成出来るようにすることが出来る。
130では、所定の数のELランプのストリップをロール体に付着させ、後続す
る工程が容易になし得るようにする。例えば、個々のELランプストリップをロ
ール状の接着テープに付着させても良い。この工程は「ウエッビング」(webbin
g)とも呼ばれている。
離する。次いで、個々のELランプはダイアル・バック(即ち、ELランプを取
り付ける文字板)に取り付けてELランプに対する構造的な支持体を形成する。
ブロック150では、所望のパターンがELランプの上面及び上記ダイアル・バ
ック集成体に固着又は取り付けられる。例えば、時間表示の表示体及び/又は装
飾的な記号などが上面に印刷若しくは取り付けられる。かくて、ELランプの製
造方法はシンギュレーション(singulation)と呼ばれる工程で完了となるが、こ
の工程によって、それぞれの完成アッセンブリが個々の使用のために「切り取ら
れ(clipped)」て「ストックされ(stokcked)」、完成品が所望の電子装置に取
り付けられる。
定されるものではなく、種々の変更が可能である。また、言うまでもなく、本発
明は特定の電子機器への特定な採用に限定されるものではない。即ち、上記の実
施例は時計に採用する場合について説明したが、時計以外の装置、例えば温度計
、体温計、安全装置、或いはその他家庭やオフィス等で使用される文字板や表示
装置を備えた電子装置などに広く採用できる。従って、本発明の手法はメタリッ
ク及び/又は表面模様付きの構成を備えた文字板や表示装置のELランプを備え
ることが好ましい多くの電子装置に適用できるものである。
において種々の変更が可能であり、例えば、上記実施例では導電層の上にエレク
トロルミネセンス層(EL層)を形成した例を示したが、EL層の上に導電層を
形成することも本発明の内容に含まれるものである。即ち、請求の範囲に記載の
形成工程は広く解釈されるものとし、限定的に解釈されなければならないもので
はない。その他の形成工程ついても同様である。また、表明形態のデザインは、
設計者が随時所望のものを適宜採用できるものである。
を犠牲にすることなく文字板や表示装置を照明することの出来る、視覚的にアピ
ール度の高い表面形態を可能にしたELランプの構造と、製造方法を提供するこ
とが可能となる。
面図である。
Claims (15)
- 【請求項1】 電子装置用エレクトロルミネセンス(EL)ランプであって、 第1と第2の表面を有する透明基板と、 上記第1の表面に形成された半透明層と、 上記半透明層は、上記透明基板の上記第1の表明に対向する第 1の表面と、選択された表面形態を備えた第2の表面とを有し ており、 上記透明基板の上記第2の表面に形成された透明導電層と、 上記透明導電層に形成されたエレクトロルミネセンス層と、 上記エレクトロルミネセンス層に形成された絶縁層と、更に 上記絶縁層に形成された導電層とを有し、 上記の半透明層と、透明基板と、透明導電層と、エレクトロルミネセン
ス層と、絶縁層と、上記導電層とが一体となって層状構成を形成してなる、電子
装置用エレクトロルミネセンス(EL)ランプ。 - 【請求項2】 上記半透明層の上記選択された表面形態は、金属様の仕上がり
を有する請求項1のELランプ。 - 【請求項3】 上記半透明層の上記選択された表面形態は、粗い表面仕上がり
を有する請求項1のELランプ。 - 【請求項4】 上記半透明層の上記選択された表面形態は、滑らかな表面仕上
がりを有する請求項1のELランプ。 - 【請求項5】 上記半透明層の上記選択された表面形態は、装飾的な表示体が
付着されてなる請求項1のELランプ。 - 【請求項6】 上記半透明層の上記選択された表面形態は、時間表示の表示体
が付着されてなる請求項1のELランプ。 - 【請求項7】 電子装置用エレクトロルミネセンス(EL)ランプの製造方法
であって、 上記ELランプは層状の集成体を有しており、該層状の集成体は、第1の表面
と第2の表面とを備えた透明基板と、上記EL層と上記透明電極の上記第2の表
面との間に介装させた透明導電層と、上記EL層上に形成した絶縁層と、上記絶
縁層上に形成した導電層とを備えており、 第1の表面と第2の表面を有する半透明層を形成し、 上記半透明層の上記第2の表面を上記透明基板の上記第1の表面に付着させ、
更に、 上記半透明層の上記第1の表面に所望の表面形態を形成してなる、 電子装置用ELランプの製造方法。 - 【請求項8】 上記製造方法において、上記半透明層の上記第1の表面に粗い
表面態様仕上げを形成する工程を含んでなる、請求項7の製造方法。 - 【請求項9】 上記製造方法において、上記半透明層の上記第1の表面に滑ら
かな表面態様仕上げを形成する工程を含んでなる、請求項7の製造方法。 - 【請求項10】 上記製造方法において、上記半透明層の上記第1の表面に時
間表示の表示体パターンを形成する工程を含んでなる、請求項7の製造方法。 - 【請求項11】 上記製造方法において、上記半透明層の上記第1の表面にホ
ットスタンピング(箔押)処理を施す工程を含んでなる、請求項7の製造方法。 - 【請求項12】 上記製造方法において、ホットスタンピングは、約130℃
に加熱されたパンチを、上記半透明層の上記第1の表面に約90PSIの圧力に
て約3秒間押し当てる工程を含む、請求項11の製造方法。 - 【請求項13】 上記半透明層の上記第1の表面にブラッシング処理を施す工
程を含む請求項7の製造方法。 - 【請求項14】 上記ブラッシング処理において、ブラシを適用し、上記半透
明層の上記第1の表面に約90PSIの圧力を約2秒間付与して約1500RP
Mの速度でスピンドルを回転させてなる請求項13記載の製造方法。 - 【請求項15】 電子装置のELランプの製造方法であって、 上記ELランプは層状の集成体を有しており、該層状の集成体は、第1の表面
と第2の表面とを備えた透明基板と、上記EL層と上記透明電極の上記第2の表
面との間に介装させた透明導電層と、上記EL層上に形成した絶縁層と、上記絶
縁層上に形成した導電層とを備えており、 第1の表面と第2の表面とを備えた半透明層を形成し、上記第1の表面はメタ
リックな仕上げの表面形態を有し、 上記半透明の上記第2の表面を上記透明基板の上記第1の表面に付着させ、更
に、 上記半透明層の上記第1の表面に表面模倣付きの表面形態を形成してなる電子
装置のELランプの製造方法。
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