JP2003531329A - カムシャフト,その製造方法及びその製造装置 - Google Patents
カムシャフト,その製造方法及びその製造装置Info
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Abstract
Description
筒形シャフトに押さえつけられて回転および移動に関して堅固に固定される少な
くとも一つの中空円筒形カムとを有するカムシャフトに関する。 複数の個別の部品から組み立てられるこのタイプのカムシャフトは、キャステ
ィングや鋳造技術によって製造されるカムシャフトに代わって、多く使用される
ようになっている。 本発明は、また、このようなカムシャフトの新規の製造方法と、この方法を実
施する装置にも関する。
れている。 第一のこのような方法の場合、シャフトはシャフトの直径を超えて突出する転
動ゼロピッチスレッドを有するカムの領域に設けられ、カムの開口部または穴は
切出し軸溝を備えている。カムがシャフトに押さえつけられると、連動する二つ
の輪郭によって、二つの部品の間に摩擦ポジティブエンゲージメントが生成され
る。
の間に、シャフトが伸びて、かなり屈曲してしまう。そのため、各シャフトを所
望のサイズまで実質的に短くする必要があり、また屈曲も直さなければならない
。シャフトの軸受点は、カムが押さえつけられた後に最終寸法に研磨されるのみ
である。生じる許容誤差は、少なくとも0.5mmの過大寸法で考慮に入れる必
要がある。
ことのできないいわゆるカム成長である。これは、研磨操作によって各カムを再
加工する必要もある。カムの変形によっても異なるが、これによって外周から材
料が不均一に剥がれてしまう。誘導手段によって予め生成された均一厚さの表面
硬さ領域は、結果としてその厚さが不均一になる。通常最少厚さはこの硬さ領域
に対して規定されているので、始めから大きな寸法にする必要がある。
っ直ぐ配置されないため、カムがわずかに傾く。そして、カムはある程度偏心移
動する。更に、押さえつけられる方向における開口部の前端部は常に、カムの軸
長さをわずかに縮める位相を備えており、これはカムの配列と配置にとって重要
である。これらの許容誤差も、適切な過大寸法で考慮に入れた後、研削によって
再び除去する必要がある。
これはカムが不合格品となる理由になり得る。 また、カムが押さえつけられた後の多くの必要な加工過程およびかなりの程度
の再加工により、製造にかなりの時間を要してしまう。
の開口部の直径は、シャフトの外形よりも幾分小さくなるよう選択される。そし
て、加熱状態でカムはシャフト上に押さえつけられ、シャフトは低温に冷却され
る。部品の温度を等しくした後、所望の焼嵌めが得られる。
適切に耐えるものではない。従って、上記方法の場合と同様に、通常歯のシステ
ムも必要となる。
た後、内部に高い圧力を受け、これによって、カムのシャフトへの圧入と同様に
、シャフトは拡大する。シャフトはカムの間の領域においてカムの内径を越えて
拡大するため、ここでも、これらの領域に配置された軸受点を研磨作業で相当に
再加工しなければならない。
のであり、始めに述べた種類の適切な強度を有して、特により迅速に低費用で製
造できるカムシャフト,その製造方法及びその製造装置の提供を目的とする。
られるものであり、上記カムシャフトにおいて、少なくとも一つのカムは、少な
くとも一つの側面において管に隣接するフットストリップを備え、この少なくと
も一つのフットストリップに沿って貫通してシャフトに溶接される。
規定されている。 請求項18も、請求項6の方法にもとづいてこのようなカムシャフトを製造す
る装置に関する。 本発明の問題の効果、および好適な改良点および展開は、それぞれ請求項に規
定される。
あり、図面は、図6以外はそれぞれ断面図である。 図1において、(ここでは)一つの管状の中空円筒形シャフトの一部を1で示
し、またその軸を1.1で示す。正確な嵌め込みでシャフト1に押し付けられる
のは、同様の中空円筒形カム2である。その開口部または穴2.1に隣接して、
このカム2は二つの外周フットストリップ2.2および2.3を備えており、こ
れらは二つの端面2.4および2.5を越えて水平に突出している。
いはシャフト1へ溶接され、半径方向に対して角度αで上から斜めにフットスト
リップ2.3に沿って貫通して、好適にその外周に渡って正確に延びる。フット
ストリップ2.2および2.3の形状および構成が良く分かるように、図1では
省略されているが、他方の同一のフットストリップ2.2に沿ってカム2の他方
の側面でも同一の溶接が実際には行われ、好適である。これは続く図2、3およ
び5でも行われ、溶接接合部もそれぞれ一方の側でのみ図示されている。
により、実質的に最適な溶接断面3.2を有する溶接接合部(溶接錐体)3.1
が生成され、その幅はフットストリップの幅にほぼ対応するので、強固且つ永久
的なカム2およびシャフト1との間の非常に優れた接続が得られる。図2は、比
較のために、同じ条件で、カム上の図1によるフットストリップ無しで得られる
シャフト1とカム2との間の溶接接合部を示している。しかしながら、ここでは
、溶接断面の幅は、フットストリップを使用して可能となる溶接断面の幅の半分
とになっている。ここでは、より大きな角度αで溶接することも必要である。
されたカム2上の二つのフットストリップ2.2および2.3はその端面2.4
および2.5を越えて突出していないが、それぞれこれらに溝2.6および2.
7が形成されている。フットストリップ2.2および2.3の高さは、ここでは
特にシャフト1あるいはカムの開口部2.1からの溝の半径距離から得られる。
溝により、図1と同一の急角度αで向けられる溶接ビーム3は、溝の上端2.8
を過ぎて、フットストリップ2.2および2.3に向かう。溝2.6または2.
7を適切に形成することにより、図面に対して選択された20°の角度よりも急
峻な角度αが容易に得られる。例えば、図4に示すように、二つのカムの間の距
離がわずかで、シャフト1上に二つのカムを配置する必要がある場合、急峻な溶
接角度αが必要となることもある。3°〜40°の間の範囲の溶接角度が全体的
に好適である。
おり、a)の下に示すカムは、表面を越えて水平方向に突出するフットストリッ
プを有する図1の構造形に相当し、c)の下に示すカムは、溝によって形成され
、表面を超えて水平方向に突出しないフットストリップを有する図3の構造形に
相当する。中央のb)の下に示すカムは、二つの外形の間の過渡形状を現してお
り、この場合、フットストリップはカムの表面を一部越えて突出するが、溝も深
く形成されていない。図5から、定められた必要条件によって異なるが、原則的
に、外側に示す二つの変形の間の何れかの過渡形状を使用できることが明らかで
ある。 フットストリップの成形に関係する限り、溶接ビームがほぼ鉛直にフットスト
リップに当たるように、わずかに傾斜した上側を有するフットストリップを形成
するのが好適である。フットストリップの高さは、その幅とその半分の幅の間の
範囲にほぼ収まるべきである。
の軸長さ(その面の間の距離)に少なくとも等しいか、あるいはa)およびb)
による実施例においては大きいことが分かる。これにより、カムはシャフトの軸
方向に対して水平に正確な配列でシャフトにうまく設置される。これは、シャフ
トの水平面およびカムの内面が平滑で、互いに正確に適合するよう加工されてい
る場合、より一層効果的であり、好ましい。
置である。概略的であるに過ぎないが、図6に示してあるのは、押し当てられた
複数のカム2を有するシャフト1と、各カム2に対する溶接ヘッド4であり、こ
れはレーザまたは電子溶接ヘッドであっても良い。溶接ヘッド4は、その溶接ビ
ーム3がカム2のフットストリップ2.2および2.3に当たるように、配列さ
れている。図6は、シャフト1が、図示されていない手段によって軸方向に締め
付けられ、また溶接ヘッド4が同時に作動してる間、その軸1.1を中心に回転
させられると理解されよう。このように、数秒の作業において、溶接技術によっ
て全てのカム2を同時にシャフト1に固定することが可能である。
れらは好適にその形状を維持する。管状シャフトンの場合、例えばシャフトに冷
媒を流すことにより、溶接によってシャフト1およびカム2に局所的に導入され
た熱を更に奪うことができ、部品への起こりうる悪影響を更に減らすことになる
。
フトに予め固定する必要もある。これは、例えば、タック溶接によって行っても
良いが、焼嵌め、摩擦ポジティブエンゲージメント、または内部への加圧などの
最初に説明した一つあるいは複数の従来の接続方法で行なっても良い。予備接続
は特に確実で永久的である必要は全くないので、この場合最初に述べた既知の固
定方法の不都合な点は回避できる。
寸法安定性の結果、すでに述べたように、シャフトおよびカムは、その所望の最
終寸法または少なくとも最終寸法に近い寸法に組み立てられる前に、前もって製
造される。その結果、部品の困難な再研磨はもはや必要ではなく、あるいは少な
くとも非常に短い加工時間においてのみ製造される。その結果、図面においてカ
ム2の水平面上の2.9で示される領域、またはシャフト1上の1.2で示され
る後の軸受点などの表面硬さ領域も同様に予め設け、従来技術で必要であったよ
うに、厚さまたは深さを著しく大きくする必要なしに正確にすることができる。
硬さ領域2.9または1.2も続いて、すなわち、この場合レーザまたは電子ビ
ーム装置4を使用してカムを溶接した後に、有利に製造することができる。その
結果、予想に反して、シャフトの曲がりの例がカムの溶接中に発生するが、いず
れの場合もこれらはわずかであり、再びレーザまたは電子ビーム装置4のいずれ
かを使用して、シャフトの局所加熱を行なうことにより、曲がりを直すことがで
きる。
素な形成技術によって有利に製造することができる。
屈曲が生じることはなく、またカムをシャフトにはめ込んで溶接しても、カム成
長が発生することはなく、シャフトおよびカムは共に、組み立てられる前にそれ
ぞれの最終寸法、あるいは100分の2〜3ミリメートル内の少なくとも最終寸
法近くまで(ほぼ端部形状)すでに加工されることになる。研削作業による大変
な再加工はもはや必要でなく、あるいは最低限にまで減少する。その結果、シャ
フトおよびカムは、接続する前に、必要以上に寸法を大きくする必要はない。ま
た、表面硬さ領域の不均一な除去を回避することによっても、必要以上に寸法を
大きく取る必要はなくなる。
合わせることにより、大きな力でシャフトにカムを押し当てる必要がなくなるた
め、カムの傾斜とかむの亀裂の発生を回避することができる。 既知のカムシャフトと比較すると、本発明によるカムシャフトは、より短時間
で、非常に効率よく、低費用で、より少ない加工作業、特にあまり再加工を行う
ことなく、非常に正確に、低不合格率で製造することが可能となる。 シャフトとカムの材料の選択の自由は大きく、また構造の種類の自由度も非常
に高い。
リップを備える本発明によるカムシャフトの短部を示す。
に示す。
ず、それぞれ溝によって形成される図1の代替としての構造を示す。
有する三つのカムを示す。
よるカムシャフトを製造するための配置を正面図で概略的に示す。
Claims (19)
- 【請求項1】 円筒形シャフト(1)および前記円筒形シャフト上に押し付
けられて回転および移動に関して堅固に固定されている少なくとも一つの中空円
筒形カム(2)を有するカムシャフトであって、 前記カムが、少なくとも一方の側面で前記シャフトに隣接するフットストリッ
プ(2.2、2.3)を備え、且つこの少なくとも一つのフットストリップに沿
って貫通して前記シャフトに溶接されていることを特徴とするカムシャフト。 - 【請求項2】 前記フットストリップが、前記カムの面(2.4、2.5)
の側面方向に形成され、及び/又は、前記シャフトから半径距離分はなれてこの
面に存在する溝状ノッチング(2.6、2.7)によって形成されていることを
特徴とする請求項1に記載のカムシャフト。 - 【請求項3】 前記溶接が、他の材料を用いることなく、レーザ又は電子ビ
ーム溶接によって行われることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の
カムシャフト。 - 【請求項4】 前記カムとシャフトの間の溶接断面(3.2)の幅が前記シ
ャフト上の前記フットストリップの幅にほぼ対応するように、前記溶接が行われ
ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカムシャフト。 - 【請求項5】 前記シャフトが少なくとも二つの隣接するカムを備え、また
フットストリップが、前記シャフトの半径方向に対して最大でも40°の角度(
α)で一方の前記カムを通過するレーザ又は電子溶接ビームによってその全周上
に達せられるように、他方の前記カムを向いた側面上で少なくとも一つの前記カ
ム上に形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカムシャフ
ト。 - 【請求項6】 前記シャフトが輪状断面の管であることを特徴とする請求項
1〜5のいずれかに記載のカムシャフト。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載のカムシャフトの製造方法で
あって、 少なくとも一つの中空円筒形カム(2)が少なくとも一方の側面上でその開口
部(2.1)に隣接するフットストリップ(2.2、2.3)を備え、またこの
ように形成された少なくとも一つのカムが円筒形シャフト(1)に押し込まれて
、少なくとも一つのフットストリップに沿って貫通してシャフトに実質的に溶接
されることを特徴とするカムシャフトの製造方法。 - 【請求項8】 前記溶接が、別の材料を用いることなく、レーザ又は電子ビ
ーム溶接機器(4)を使用して行われ、前記レーザ又は電子ビームが、シャフト
の半径方向から外れる角度(α)で少なくとも一つのフットストリップ上に外部
から向けられ、また前記シャフトが少なくとも一つのカムと共に同時にその長手
方向軸を中心に回転させられることを特徴とする、請求項7に記載の方法。 - 【請求項9】 前記シャフト及び/又は少なくとも一つのカムは、組み立て
られる前に最終寸法、あるいは、多くとも100分の2〜3ミリメータ内の少な
くともほぼ最終の寸法にすでに加工されていることを特徴とする請求項7又は8
のいずれかに記載のカムシャフトの製造方法。 - 【請求項10】 軸受点(1.2)とされる領域内の前記シャフト、及び/
又は、水平面(2.9)上の少なくとも一つのカムが、組み立てられる前に硬化
されることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のカムシャフトの製造方
法。 - 【請求項11】 少なくとも一つのカムを、特にタック溶接,焼嵌め,管状
シャフトの場合は内部への高圧力の印加,及び/又は,寸法または形状関連の局
所的に制限された摩擦ポジティブエンゲージメントによって正確となるように、
溶接の前に前記シャフト上の所望の位置に予め固定することを特徴とする請求項
7〜10のいずれかに記載のカムシャフトの製造方法。 - 【請求項12】 少なくとも一つのカムが両側面上にフットストリップを備
え、同時に両フットストリップに沿って貫通して前記シャフトに溶接されること
を特徴とする、請求項7〜11のいずれかに記載のカムシャフトの製造方法。 - 【請求項13】 複数のカムが次々と前記シャフトに押し付けられるが、同
時に前記シャフトに溶接されることを特徴とする、請求項7〜12のいずれかに
記載のカムシャフトの製造方法。 - 【請求項14】 管を前記シャフトとして使用し、また、前記管が冷媒を通
過することにより溶接の間に冷却されることを特徴とする請求項7〜13のいず
れかに記載のカムシャフトの製造方法。 - 【請求項15】 少なくとも一つのカムを溶接した後、長手方向の屈曲があ
れば、レーザ又は電子ビーム技術を使用する局所加熱によって前記シャフトの曲
がりを直すことを特徴とする請求項7〜14のいずれかに記載のカムシャフトの
製造方法。 - 【請求項16】 少なくとも一つのフットストリップが、形成技術によって
少なくとも一つのカム上に成形されることを特徴とする請求項7〜15のいずれ
かに記載のカムシャフトの製造方法。 - 【請求項17】 少なくとも一のカムの開口部が、前記シャフトに押し込ま
れる前に、平滑な円筒形状と平滑な内面を有することを特徴とする請求項7〜1
6のいずれかに記載のカムシャフトの製造方法。 - 【請求項18】 請求項7〜17のいずれかに記載のカムシャフトの製造方
法を実行することにより、請求項1〜6のいずれかに記載のカムシャフトを製造
するカムシャフトの製造装置であって、 前記シャフト(1)の回転固定手段と、 ビーム(3)が前記シャフトとこのシャフトに整頓されたカムに、前記シャフ
トの半径方向から外れる角度(α)で向けられる、少なくとも一つのレーザ又は
電子溶接ヘッド(4)と によって特徴づけられるカムシャフトの製造装置。 - 【請求項19】 複数のレーザ及び/又は電子溶接ヘッド(4)が千鳥状に
設けられ、あるいはその回転固定手段の軸方向(1.1)において互いにある角
度でオフセットされることを特徴とする請求項18に記載のカムシャフトの製造
装置。
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