JPH08505325A - コネクチングロッドの製造方法 - Google Patents

コネクチングロッドの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 鍛造コネクチングロッドを一体部片に製造する方法であって、該方法はブランクをバーから切り出す事よりなる。各ブランクは最終形状になるまで多数工程で加工される。種々加工工程中各ブランクに作られたグルーブは所定の態様で広げられ、ベアリングキャップ取りつけボルト用に穴開けされたボルト穴が通る領域(38)に破面の始まり(44)が最終的に形成される。最終加工の後、コア部分の残り部分(10、46、50)は僅かな分離力で分割されベアリングキャップを上方べアリングに再取りつけするに必要な案内を破面に与える。

Description

【発明の詳細な説明】 コネクチングロッドの製造方法 本発明は各コネクチングロッドが上方ベアリングとベアリングキャップとより 成る大端部と小端部とを有し、これら端部同志はコネクチングロッドアームで互 いにつながっているコネクチングロッドの一体鍛造製造方法であって、バーから コネクチングロッドに適当な断面積と長さを有するブランクを切り出し、該ブラ ンクを予加熱し、各ブランクを鍛出し、一体に鍛造されたコネクチングロッドを 上記大端部を通る所定の分割面で2つの部分に分けることより成る方法である。 公知方法においては大端部は上方ベアリング及びベアリングキャップとに分け られておりエンジンの完全組立て時にボルトで再結合していた。この分割は色々 な方法例えばミルで切り分けるとかされていたがコネクチングロッドがミルで材 料が削り取られることにより大きめサイズにせねばならないので材料及び労力の 損失が大きい。これは結局最初に大端部にクランクシャフトホールを最初に円形 にドリルあけしこれを次に長円に加工し、分割時の削り取られる材料が部品を組 立てた時クランクシャフトにぴったり合って再び円になるような正確さを要求さ れることになる。上方ベアリングとベアリングキャップとを正確に再組立てする には別々の部品を特に注意して作業せねばならない。原則としてこの作業は深い 切削即ちセレーション切削及びグルーブ切削によってなされる、即ち上方ベアリ ングとベアリングキャップとの接合面に リッジとグルーブとを交互に設け、部品を正確に組立てるために必要な案内を設 けるようにする。 他の公知の方法としてはベアリングキャップがバックリング(bucklin g)よってコネクチングロッドの大端部と分離することである。分割面付近の材 料の変形を防ぐために原則としてバックリングブローの前に予熱せねばならない 。この予熱は分割面を取り巻く材料の性質を変えてバックリング工程に有利な硬 さを高めようとするものである。この処理の1つとして電解法が適用され、水素 が分割しようとする面に沿って金属中に拡散せしめられ、その後充分強いブロー その他の力で変形なしに破面を作るようにする。他の方法は問題とする領域の固 さを誘導硬化によって高めることである。この方法によって確保されることは、 上方ベアリングとベアリングキャップとに残っている材料にわたるバックリング 面が不規則対向面を形成し、この深さ形態が材料の固さによって変わることであ る。この対向面上の凹凸が上方ベアリングとベアリングキャップとの正確な整列 を案内する。然してこの公知方法による分割方法は複雑で且つその実施に特別な 工具を必要とし、従って少なくても若干の処理或は作業工程を簡素化したり排除 できるようにすることが望ましい。今問題の作業にはベアリングキャップのリー マ通し、鋸引きによる切り離し、セレーシヨングラインディング、分解、洗浄、 各コネクチングロッドの再組立、クランクシャフトホール仕上、特殊なバックリ ング機械におけるバックリングとを含む。作業工程数の減少は作業員数の減少さ せる事にもなる。 本発明の目的はコネクチングロッドの従来製法を簡単、安価にして高精度に実 施できる方法に改良することである。この目的は本発明によれば、鍛造作業の始 まる前に各ブランクのラテラル面内に切り込みを入れる事によって作られたグル ーブにより最終コネクチングロッドの分割が始められ、このグルーブはブランク の上記大端部を形成する端から所定の形をもって所定の距離に配置され、各ブラ ンクの上記グルーブは鍛造温度に加熱される前に酸化物及びミルスケールの形成 を防止する物質で被覆され、種々の鍛造工程中上記グルーブは所定の態様で膨張 させ上記大端部の残りの均質部分の周りに破面の始まりを生じせしめ、然してこ の始まりはベアリングキャップの固定用ボルトのボルト孔が穴開けされる領域に あるようにして達成される。 好ましい実施例においては、ベアリングキャップが該ベアリングキャップを上 方ベアリングに再取りつけするのに必要であり、破面の始まりに囲まれた均質部 分の少なくても大部分を通して穴開けされたボルト孔によって上方ベアリングと 分離されているが、この分割面に残っている材料が僅かな分離力によって破壊さ れる。 特に有利な実例においては、上記均質部分に残っている材料の面積が上記上方 ベアリングとベアリングキャップとの間の分割面面積の5%以下とする。これは コネクチングロッドとベアリングキャップとの間に信頼性ある案内を与え変形の ない分割面を作る。 各ブランクのラジアル環状グルーブに酸化物及びミルスケールが形成されるの を防止し、且つ固い分割面(鍛造後)と する為にグルーブはブランクを予熱する前にグラファイト又はセラミック物質で 被覆するのが効果的であると分かった。 本発明を添付図面について詳細に説明する。 図1はバーから切り出し環状グルーブを設けたブランクを示す図である。 図2はプレフオームされたブランクの平面図である。 図3は最終的に鍛造されたブランクを入れた仕上げダイの平面図である。 図4は図3に示す最終的に鍛造されたブランクを入れた仕上げダイをA−A線 で破断した破断面図である。 図5は仕上げされたコネクチングロッドの平面図である。 図6は図5に示すコネクチングロッドをA−A線で破断した破断面図である。 本製造方法は先ず、冷えた状態のバー材料を適当な長さ即ちブランクに切り取 り或は鋸びきすることより始まる。バーの直径はDで、ブランクの直径或は長さ は製造されるコネクチングロッドの形式により変わる。本発明においては円形で も方形でも或は断面が方形のブランクが用い得る。適当な直径は43〜65mmの 範囲にある。ブランクの長さLもコネクチングロッドの形式により変わり、適当 な長さは125〜400mmの範囲にある。本発明目的に沿った適当な材料の形式 はスチールあるいは軽合金であり、好ましくは析出硬化性スチールであるが本発 明鍛造方法は例えばアルミニユウムとかチタニユウムと粉末材料との合金等すべ ての形式の材料に適用できる。 各ブランク2は筒状側面をラジアル方向に切削する環状 グルーブ8によりロッド部分とベアリングキャップ部分とに分割される。この環 状グルーブ8の底は円形の均質な芯部分を形成しこの直径dはDの関数として変 わり10〜30mmの範囲の値をとる。ブランクの環状グルーブ8はコネクチング ロッド部分とベアリングキャップ部分との間の分離面に破面の指示が得られるよ うに位置ずけられる。ブランクの端末か チングロッドの形式如何によって変わる。40〜50mmが適当な値であることが テストにより分かった。環状グルーブを作るのにどんな技術が用いられるかによ り環状グルーブの幅bを数100分の1mmから5mmまで変えることが出来る。特 に適当な環状グルーブ幅は1.5〜2mmであることが分かった。幅広の環状グルー ブ持ったブランクを鍛造温度まで加熱する時の酸化物及びミルスケールの生成を 避けるためにセラミック物質或はグラフアイトで被覆される。この目的のため各 ブランクが用いられる前に最高200℃まで加熱される。これは室温のまま用い る場合よりもブランクとセラミックとの間に粘着性が良くなる。該物質は粒度、 融点が色々なグレーズ(glazes)を有する。ある所定の粒子径の長石グレ ーズがテストの結果この目的に適うことが分かった。この物質はノズルの助けに より環状グルーブ内に与えられ環状グルーブの全表面の完全被覆を達成する。 次にブランクが炉に入れられ環状グルーブが常に同方向に回され1250〜1 280℃の範囲の鍛造温度に誘導加熱される。この加熱の後ブランクは公知のよ うに、伸ばしローリングによりプレフオームされ、鍛造に適したブランク12が 得られる。このブランクはローリングされた部分14とローリングされない部分 16とよりなる。環状グルーブはブランクのローリングされない部分にあり(図 2)のプレフオームでは何ら影響されない。このプレフオームはブランクの部分 14の断面積を減少し長さを引き伸ばす。 次に続く鍛造はプレフオーム工程と最終成型工程との数千トンのクランクシャ フトプレスの2つの工程でなされる。プレフオーム工程では予めローリングされ たブランクがプレフオームダイ18内におかれローリングされない部分がプレフ オームダイ18内の衝接部20にぶつかるようにし環状グルーブがプレフオーム ダイ18内で常に同じ正確な位置におかれるようにする(図2)。このプレフオ ームダイ18内での最初の鍛造工程はブランクに正確な外形を与える。 仕上げダイ22でなされる2番目の鍛造工程ではコネクチングロッド24が最 終的に成型がなされ、ここではロッドが上方ベアリング28、ベアリングキャッ プ30とよりなる大端部26と小端部32とこれら両端部をつなぐコネクチング ロッドアーム34とよりなる。種々の加工工程により、分割面36に沿ったコア 部分10が上方ベアリング及びベアリングキャップを通してボルト孔40が穴開 けされるべき領域38各々の中心に向かって本質的に移動する領域をコネクチン グロッドに与える(図4)。このコア材料はボルト孔の中心を越えて広がること は許されるがコネクチングロッドの次の分割に支障のないように各ボルト孔の外 縁を連続して通ることは許されない。コア部分10の直径dが鍛造ダイの中心に あるスピュー(spew)領域42に対してバランスして いることによりコア物質の広がりの調節が可能となる。コア部分10の直径dと スピュー領域42の大きさとの比が適正に選択されれば、若干のコア物質がボル ト孔用領域38へと常に広がる。比の最適な選択は各ボルト孔領域にコア部分の 物質が部分的に充填されることを意味する。これはコネクチングロッドが最終的 に鍛造された時にコア部分の残り部分46を取り巻いて破面の指示44を与える ことになる。鍛造の後コネクチングロッドは公知方法でクランクシャフトプレス の内外両面を鋳バリ取りされる。この鋳バリ取りは最終鍛造直後の熱いうちに行 われ、内部スピュー領域42或は外部スピュー領域48に入り込んだ材料を除去 する。 次の作業はコネクチングロッドのある表面例えばクランクシャフトホール52 及びガジョンピンホール54のまわりの表面の加熱修正よりなる。この修正はバ リ取りと同じプレスでこのバリ取りの直後に熱間で行われる。サンドブラストの 後、最終仕上加工前にコネクチングロッドが目で検査される。それから、ボルト 孔40が領域38夫々にドリルあけされる(図6)。バリ取りとドリルあけ作業 はコア部分の残り部分46の大部分を除去する。もとのコア部分10で残ったも のはボルト孔40付近に残っている残余部分50であり、この残余部分50はバ リ取りとドリルあけ作業の影響は受けてない。今やコネクチングロッドは生産ラ インにおいて分割されるばかりでありこの状態を図5及び図6に示す。各コネク チングロッドは僅かな力で分割面A−Aに沿って分離されるが被覆されたグルー ブ56から鍛造によって囲まれた面によって上方ベアリングとベアリングキャッ プとの間に案内が 与えられる。小さな部分50のみを引き離すだけが必要となるだけである。 本発明はコネクチングロッドの製造における次に続く作業を簡略化したりある いは排除することになる。 従来のようにコネクチングロッドに長円形の穴をあける最初の鍛造からの2工 程でなくクランクシャフトホール52が1工程で直接円形に鍛造される。ベアリ ングキャップのリーマ通しが不必要である。というのは新しい分割領域がX、Y ,Z方向に正確に合致するからである。分割は主としてボルト孔の穴開けによっ て達成されるから鋸引き切り離しは不必要である。上方ベアリングとベアリング キャップとの間の正確な位置決めのために自然の破面が用いられるからセレーシ ヨン・グラインディング形式の深いグラインディング加工も排除される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV,MG ,MN,MW,NL,NO,PL,RO,RU,SD, SE,SK,UA,US,UZ,VN (72)発明者 ケーニッヒ,ジェルゲン スウェーデン国 エス―671 94 エダン ブルンスコグ ヴィケーン (番地な し)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.各コネクチングロッドが上方ベアリングとベアリングキャップよりなる大端 部と、小端部とを有しこれら両端部が互いにコネクチングロッドアームで連結さ れたコネクチングロッドを一体部片に鍛造して製造する方法にして、バーから各 コネクチングロッドに適当な断面と長さを有するブランクを切り出し、該ブラン クを予熱し、各ブランクを鍛出し、一体に鍛造されたコネクチングロッドを該コ ネクチングロッドの上記大端部を通る所定の分割面に沿って2つの部分に分ける 事よりなるコネクチングロッド製造方法において、鍛造作業の始まる前に各ブラ ンク(2)のラテラル面内に切り込みを入れる事によって作られたグルーブ(8 )により最終コネクチングロッド(24)の分割が始められ、このグルーブ(8 )はブランクの上記大端部(26)を形成する端から所定の形をもって所定の距 離 は鍛造温度に加熱される前に酸化物及びミルスケールの形成を防止する物質で被 覆され、種々の鍛造工程中上記グルーブ(8)は所定の態様で膨張させ上記大端 部の残りの均質部分(10、46)の周りに破面の始まり(44)を生じせしめ 、然してこの始まりはベアリングキャップ(30)の固定用ボルトのボルト孔( 40)が穴開けされる領域(38)にある事を特徴とするコネクチングロッド製 造方法。 2.上記グルーブ(8)は上記ブランク(2)のラテラル面 においてラジアル方向で環状に作られる事を特徴ととするコネクチングロッド製 造方法。 3.上記グルーブ(8)は上記ブランク(2)の縦軸に対し本質的に直角に作ら れる事を特徴とする前記請求の範囲1或は2に記載のコネクチングロッド製造方 法。 4.ベアリングキャップ(30)を上方ベアリング(28)に再取りつけするの に必要とするボルト孔(40)によってベアリングキャップ(30)が上方ベア リング(28)と分離されており、これが破面の始まり(44)に囲まれた均質 部分(46)の少なくても大部分を通して穴開けされており、この分割面に残っ ている材料(50)が僅かな分離力によって破壊される事を特徴とする前記請求 の範囲1乃至3に記載のコネクチングロッド製造方法。 5.上記均質部分(46)に残っている材料(50)の面積が上記上方ベアリン グ(28)とベアリングキャップ(30)との間の分割面面積の5%以下である 事を特徴とする前記請求の範囲4に記載のコネクチングロッド製造方法。 6.上記物質がセラミック物質よりなる事を特徴とする前記請求の範囲のいずれ かに記載のコネクチングロッド製造方法。 7.上記セラミック物質が長石グレーズである事を特徴とする前記請求の範囲6 に記載のコネクチングロッド製造方法。 8.上記物質がカーボンブラックよりなる事を特徴とする前記請求の範囲の1乃 至5のいずれかに記載のコネクチング ロッド製造方法。 9.上記物質がグラファイトよりなる事を特徴とする前記請求の範囲の1乃至5 のいずれかに記載のコネクチングロッド製造方法。
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