JP2003528508A - 多重マイクロフォン・システムのための方向処理 - Google Patents

多重マイクロフォン・システムのための方向処理

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JP2003528508A
JP2003528508A JP2001568657A JP2001568657A JP2003528508A JP 2003528508 A JP2003528508 A JP 2003528508A JP 2001568657 A JP2001568657 A JP 2001568657A JP 2001568657 A JP2001568657 A JP 2001568657A JP 2003528508 A JP2003528508 A JP 2003528508A
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ツェツァン ホウ
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オーディア テクノロジー インク
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R3/00Circuits for transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R3/005Circuits for transducers, loudspeakers or microphones for combining the signals of two or more microphones
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R25/00Deaf-aid sets, i.e. electro-acoustic or electro-mechanical hearing aids; Electric tinnitus maskers providing an auditory perception
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Abstract

(57)【要約】 多重マイクロフォン処理システムにおける方向処理のための改良されたアプローチが開示されている。1つの側面によれば、これらアプローチは多重マイクロフォン処理システムの方向処理の活性化/非活性化を制御するために機能する。他の側面によれば、これら改良されたアプローチは、多重マイクロフォン方向システムにおいて干渉するノイズを順応的に抑制することができる。これらアプローチは方向ノイズ抑制が重要である補聴器応用例に特に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) (1.発明の分野) 本発明は、多重マイクロフォン集音システム、より具体的には多重マイクロフ
ォン集音システムにおけるマイクロフォン感度を方向処理することに関する。
【0002】 (2.従来技術の記載) 干渉するノイズを抑制することは未だに、マイクロフォンあるいは多重マイク
ロフォン配列のような集音システムを含む大部分の通信装置にとって重要な挑戦
である。多重マイクロフォン配列は、ある方向からの音を選択的に増強すること
ができ、一方他の方向から来る干渉を抑制する。
【0003】 図1は、2マイクロフォン補聴器における典型的な方向処理システムを示す。
2マイクロフォンは集音し、その音を電子信号あるいはデジタル信号へ変換する
。第2マイクロフォンからの出力信号は遅延され、第1マイクロフォンの出力信
号から減算される。 結果は、抑制された特定の方向からの干渉のある信号である。言い換えれば、
出力信号は、入力信号が来る方向に依存する。従って、システムは方向性である
。2つのマイクロフォン間の物理的距離及び遅延は、方向性の特徴を制御する2
つの変数である。 補聴器への応用を目的として、物理的距離は、補聴器の物理的範囲によって制
限される。遅延は、デルタ・シグマ・アナログ・デジタル・コンバータ(A/D
)において、あるいはオールパス・フィルターを用いて設定することができる。
【0004】 図1に示されるような典型的な方向処理システムは、特定方向からの干渉を抑
制することが可能であるが、典型的な方向処理は何点か不都合な点がある。不都
合な点の1つは、典型的な方向処理システムの周波数応答が高周波数構成要素よ
りも低周波数構成要素を減少した高域フィルタのような特徴を示すことである。 これがいわゆる低周波数ロール・オフ現象である。他の不都合な点は、典型的
な方向処理システムのノイズ・フロアが単一マイクロフォンよりも高いことであ
る。これは各マイクロフォンがノイズ・フロアを持つからである。 典型的な方向処理システムは1つ以上のマイクロフォンを持ち、2つのマイク
ロフォンの結合されたノイズ・フロアは常に単一マイクロフォンよりも高い。そ
の結果、これら2つの不都合な点を避けるために、クワイエット・ピリオドの間
方向処理を止めることが望ましい。
【0005】 方向処理を実行する既存の大部分の補聴器は、ユーザに方向処理のオン又はオ
フを手動で変える手段を提供する。最近米国特許第5,214,709号は、マイクロフ
ォン反応のレベルに単純に基づいた、方向処理をオン/オフする方法を提案した
。そのような設計の問題点は、方向処理のオン/オフが、周囲がざわついている
かそれとも静かであるかということに基づかないことである。結果としてレベル
の高いはっきりとしたスピーチが、望まなくとも方向処理をトリガすることがあ
る。さらに方向処理のトリガは単純にマイクロフォン反応の電圧を基にしている
ので、スピーチ信号のばらつきがユーザにとって非常に不快な、方向処理の好ま
しくないオン/オフを行う。
【0006】 従って、多重マイクロフォンの処理システムにおける方向処理を制御するため
の改善されたアプローチの必要がある。
【0007】 上記したように、多重マイクロフォン配列は、ある方向からの音を選択的に強
めることができ、一方他の方向から来る干渉を抑制する。方向選択のパターンは
一定あるいは順応性がある。順応型選択は、音の状況に依存するSNRを最大化
する傾向があるのでより魅力的である。しかしながら、聴覚応用の比較的低い周
波数帯域のため、既存の順応技術は大きい物理的範囲でのマイクロフォン配列に
おいてのみ効果がある。 物理的範囲が限定された応用にとって、例えば、補聴器応用におけるケースの
ように有限性インパルス応答(FIR)順応型フィルタリング技術を用いる従来
の順応は効果的ではない。結果として方向処理を持つ大部分の補聴器は、他の条
件よりは効果が小さいがある条件においては信号対雑音比(SNR)の改善を行
うのに効果がある一定の方向パターンを与えるのみである。
【0008】 図9(a)から9(c)は、3つの相異なる遅延値に対応する方向処理のポー
ラ・パターンを示す。用語「ポーラ・パターン」は方向処理システムの特性を記
載するのにしばしば用いられる。 方向処理システムの2マイクロフォンの間の物理的距離は一定である。音源が
2マイクロフォンの軸及びフロント・マイクロフォンの側面に沿った方向と0度
をなすとき、方向処理システムは最大の出力を持つ。音源が0度から離れている
とき、出力は減少する。 方向処理システムの出力が最大に減少するところの方向は方向性ゼロと言われ
る。理想的には、方向性ゼロは望ましくないノイズ源の方向で発生する。方向性
ゼロの位置は遅延値に関連する。もしノイズ源が180度の方向にあるとき、1
80度(図9(a)参照)における方向性ゼロでポーラ・パターンがカーディオ
イドであるように遅延はある値に設定されるべきである。 もしノイズ源が115度の方向にあるとき、115度(図9(b)参照)にお
ける方向 性ゼロでポーラ・パターンがハイパーカーディオイドであるように遅延はある値
に設定される。 もしノイズ源が90度の方向にあるとき、90度(図9(c)参照)における
方向性ゼロでポーラ・パターンが双方向であるように遅延はある値に設定される
。 理想的には、遅延はノイズがしっかりと抑制されるように、主要なノイズ源の
方向にゼロが置かれるような方法で設定されるべきである。 もし、ノイズ源の方向が知られているならば、最適遅延は
【数1】 で計算でき、dは2マイクロフォンの距離であり、cは音伝達速度であり、qは
一定のノイズ源における方向角である。
【0009】 従来のノイズ抑制アプローチの問題の1つは、方向処理によって抑制されるノ
イズ源の方向がしばしば分からないことである。従来、ノイズ源の方向の予測は
聴覚音の周波数が比較的低いため難しかった。ノイズ源の方向はしばしば単なる
概算であり、遅延が方向処理を提供するために固定される。 実際、市場で現在入手可能な補聴器の大部分は、方向処理が全ての状況で一定
のポーラ・パターンを持つように、遅延を単に固定値で設定する。残念なことに
そのような装置のノイズ抑制は、たいていノイズ源が固定された遅延に対応する
方向以外なので、多くの場合不十分である。
【0010】 従って、干渉するノイズ源の方向に従った方向性ゼロを順応させることによる
方向処理に対する改善されたアプローチもまた必要である。
【0011】 (発明の要約) 概して、本発明は、多重マイクロフォン方向システムにおいて干渉するノイズ
を順応的に抑制する改善されたアプローチに関連する。これらアプローチは、ノ
イズ抑制が重要である補聴器応用例に特に有効である。 本発明の1つの側面によれば、アプローチは、多重マイクロフォン処理システ
ムにおいて方向処理を制御する。これらアプローチは、多重マイクロフォン処理
システムにおいて方向処理の活性化/非活性化を制御するために機能する。 結果として、方向処理を、聴取環境における干渉(例えば、ノイズ)の量に基
づいて自動的に活性化あるいは非活性化することができる。
【0012】 本発明の他の側面に従って、主要なノイズ源の方向に方向性ゼロが置かれるよ
うにアプローチは遅延を順応的に調整する。これは全ての状況で最大の信号対雑
音比(SNR)の改善を作り出す。 言い換えれば、主要なノイズ源は減少させられる(例えば、抑制させられる)
が、特定の方向からの望ましい音は減少されない。
【0013】 本発明は、方法、システム、器具、装置及びコンピューター読取り可能な媒体
を含む多数の方法で実施することができる。本発明のいくつかの実施形態が以下
で検討される。
【0014】 (発明の詳細な説明) 本発明の他の側面及び有利な点は、本発明の概念を例示のために付随する図に
関連して、以下の詳細な記載から明らかとなる。
【0015】 本発明は、参照の数字が示す構造の要素を特徴とする、付随の図面と以下の詳
細な記載により容易に理解される。 本発明は多重マイクロフォン方向システムにおいて、干渉するノイズを順応的
に抑制する改善されたアプローチに関する。これらのアプローチは、方向ノイズ
抑制が重要である補聴器応用例に特に有効である。
【0016】 本発明の最初の特徴によれば、アプローチは、多重マイクロフォン処理システ
ムにおいて方向処理を制御する。これらアプローチは、多重マイクロフォン処理
システムにおける方向処理の活性化/非活性化を制御するために機能する。 結果として、方向処理を、聴取環境における干渉(例えば、ノイズ)の量に基
づいて自動的に活性化あるいは非活性化することができる。
【0017】 実施例の1つにおいて、本発明は、多重マイクロフォン方向処理システムにお
ける1又はそれ以上のマイクロフォンによって集音されたノイズ・レベルを測定
するために機能し、ノイズ・レベルが高い時方向処理を活性化し、ノイズ・レベ
ルが低いとき方向処理を非活性化する。さらに、方向処理の活性化及び非活性化
の間の移行は、ユーザを不快にすることなしにスムーズに行われる。
【0018】 結果として本発明は、必要とされるときに自動方向処理を達成する多重マイク
ロフォン方向処理システムを可能とする。 本発明は、補聴器応用例に用いるのに特に適している実施形態に関して以下に
記載される。しかしながら、本発明は補聴器応用例に制限されず、他の集音シス
テムに応用できることが認識されるべきである。 本発明の最初の特徴の実施形態は、図2から8を参照して以下に記載される。
しかしながら当業者は、本発明はこれら制限された実施例を越えるものであり、
図面に関連するここでの詳細な記載は説明の目的であることを容易に認識するで
あろう。
【0019】 図2は本発明の実施形態の1つに従った、2マイクロフォン方向処理システム
200のブロック図である。2マイクロフォン方向処理システム200は第1マ
イクロフォン202及び第2マイクロフォン204を含む。第1マイクロフォン
202は第1電子音信号を作り、第2マイクロフォン204は第2電子音信号を
作る。遅延ユニット206は第2電子音信号を遅延させる。 また2マイクロフォン方向処理システム200は最小値予測ユニット208及
び自動オン/オフ制御ユニット210を含む。最小値予測ユニット208は第1
電子音信号のための最小値レベルを予測する。
【0020】 典型的に、最小値レベルは最小値が比較的長時間の最小値であるように一定時
間測定される。自動オン/オフ制御ユニット210は乗算ユニット212へ送信
される方向処理制御信号を作る。その後乗算ユニット212は処理された第2電
子音信号を作るため、乗算ユニット212において第2電子音信号と方向処理制
御信号を乗算する。処理された第2電子音信号は従って方向処理を実行する、あ
るいは方向処理を実行しない、のどちらかで処理される。 実行の1つにおいて乗算ユニット212は、方向処理が実行されるとき第2電
子音信号を「1」で測定し、方向処理が実行されないとき第2電子音信号を「0
」で測定する。 その後減算ユニット214は、出力信号を作るため第1電子音信号から処理さ
れた第2電子音信号を減算する。この時点で、第1マイクロフォン202によっ
て集音されたノイズ・レベルが十分に高いとき、出力信号は、2マイクロフォン
方向処理システムによって方向処理を受ける。 そのような方向処理は、特定方向からの好ましくない干渉を抑制することを可
能とする。しかしながら、第1マイクロフォン202によって集音されるノイズ
・レベルが低い場合、2マイクロフォン方向処理システム200は方向処理を実
行しない。 その結果、方向処理の不都合な点は方向処理が有益ではないとき自動的に避け
られる。
【0021】 この実施形態では、最小値予測及び乗算が実行される。最小値予測は例えば、
図3及び図4に関してより詳細に以下示される最小値予測ユニットによって実行
される。遅延ユニット206はまた、減算ユニット214に先行する第2電子音
信号と関連したチャンネルにおいて、2マイクロフォン方向処理システム200
内のいかなる場所にも設置されることが注目されるべきである。
【0022】 最小値予測ユニット208によって測定された最小値レベルは、第1マイクロ
フォンによって集音されたノイズ・レベルの予測を示す。2マイクロフォン方向
処理システム200は、第1マイクロフォン202及び第2マイクロフォン20
4によって作られた電子音信号の最小値予測を使用するが、他の信号特性を代替
的にノイズ・レベルの測定に使用することができる。例えば、マイクロフォンに
よって作られた電子音信号の2乗平均平方根(RMS)平均を使用することがで
きる。このようなアプローチでRMS平均は一定時間測定される。一定時間は、
信号変動の影響を回避するために、平均が比較的長期間の平均となるようにセッ
トされる。RMSを伴う一定時間は最小値アプローチのための一定時間よりも長
くなる傾向がある。
【0023】 図3は本発明の1つの実施形態に従った最小値予測ユニット300のブロック
図である。最小値予測ユニット300は例えば、図2に関して上述された最小値
予測ユニットとしての使用に適している。最小値予測ユニット300は、その予
測された最小値をもつ入力信号(例えば電子音信号)を受信する。入力信号は、
入力信号の絶対値を決定する絶対値回路302に供給される。加算回路304は
入力信号の絶対値とオフセット量306とを加算し、このようにしてオフセット
絶対値信号を作る。一般的には0.000000000001のような小さな正の値であるオフ
セット量の加算は、多重マイクロフォン方向処理システムにおける後段の回路で
実行される除算或いは対数計算でのオーバーフローを回避するために用いられる
。加算回路304からのオフセット絶対値信号は減算回路308に供給される。
減算回路308は、信号差312を作るためにオフセット絶対値信号から前段の
出力310を減算する。信号差312は乗算回路314に供給される。更に、信
号差312はスイッチ回路316に供給される。スイッチ回路316は乗算回路
314に供給される2つの定数のうち1つを選択する。第1の定数はアルファB
と称され、信号差312が0に等しいかそれ以上である場合に、乗算回路314
に供給される。或いは、第2の定数はアルファAと称され、信号差312が0に
等しいかそれ以下である場合に、乗算回路314に供給される。定数アルファA
及びアルファBは一般的には小さな正の値であり、アルファAはアルファBより
も大きい。1つの実施形態においては、アルファAは0.00005でありアルファB
は0.000005である。乗算回路314は、調整量を作るために信号差312と選択
された定数を乗じる。調整量は加算回路318に供給される。加算回路318は
入力信号のための最小値予測を作るために前段の出力310に調整量を加える。
サンプル遅延回路320は、1/zが遅延オペレーションを表すところの前段の
出力310をもたらすために、遅延(1/z)によって最小値予測を遅延させる
【0024】 図4は本発明の別の実施形態に従った最小値予測ユニット400のブロック図
である。最小値予測ユニット400は例えば、図3に示される最小値予測ユニッ
ト300と設計において類似している。最小値予測ユニット400は、しかしな
がら、減算回路308に供給される前にオフセット絶対値信号を対数オフセット
信号へと変換する線形から対数へ変換するユニット402を更に含む。最小値予
測400は例えば、図2に関して上述された最小値予測としての使用に適してい
る。随意で、対数から線形への変換は最小値予測回路400の出力において実行
される。
【0025】 2つの定数、アルファA及びアルファBは、どのように最小値予測が入力信号
と共に変化するかを決定するために最小値予測ユニット300、400において
使用される。定数アルファAは定数アルファBよりも大きいので、最小値予測は
入力信号の底値(或いは最小値のレベル)を検知する。底値は一般的には音にお
けるノイズ・レベルの良好な指標であるので、最小値予測ユニット300、40
0によって作られる最小値予測は周辺ノイズ・レベルの良好な指標となる。
【0026】 図5は本発明の1つの実施形態に従った自動オン/オフ制御ユニット500の
ブロック図である。自動オン/オフ制御ユニット500は例えば、図2に示され
る自動オン/オフ制御ユニット210としての使用に適している。自動オン/オ
フ制御ユニット500は減算ユニット502及び減算回路504を含む。減算回
路502及び504は入力信号を受信する。入力信号は例えば、図2に示される
最小値予測ユニット208によって作られた最小値予測のような最小値予測を表
す。減算回路502はまた、第2レベル設定(L2)を受信し、減算回路504
は第1レベル設定(L1)を受信する。第2レベル設定(L2)は第1レベル設
定(L1)よりも大きい。第1レベル設定(L1)及び第2レベル設定(L2)
は閾量、閾レベル、或いは閾値と称される。減算回路502は、スイッチ回路5
06に供給される第1制御信号を作るために第2レベル設定(L2)を入力信号
から減算する。減算回路504はスイッチ回路508に供給される第2制御信号
を作るために、第1レベル設定(L1)から入力信号を減算する。ここで留意す
べきことは、自動オン/オフ制御ユニット500への入力信号は、1つ或いはそ
れ以上のマイクロフォンによって集音されるノイズ・レベルに関係があるという
ことである。第1制御信号は入力信号(つまりノイズ・レベル)が第2レベル設
定(L2)よりも大きいと示す時に、スイッチ回路506は定数1の値が自動オ
ン/オフ制御ユニット500の出力として供給されるようにする。或いは、スイ
ッチ回路508が、第2制御信号は第1レベル設定(L1)よりも小さいと決定
する場合、スイッチ回路508はスイッチ回路506を通じてパスされる0値を
出力し、このように出力を形成する。自動オン/オフ制御ユニット500の出力
はまた、およそ1つのサンプルで遅延に対する出力信号を制するサンプル遅延回
路510に接続される。言い換えれば、サンプル遅延回路510は、1/zが遅
延オペレーションを表すところの前段の出力(或いは遅延させられた出力)をも
たらすために、遅延(1/z)によって出力信号を遅延させる。前段の出力はス
イッチ・ユニット508に別の入力としてフィードバックされる。それ故に、自
動オン/オフ制御ユニット500への入力信号が第1レベル設定(L1)と第2
レベル設定(L2)の間にあるとき、出力信号はその前段の状態に維持される。
言い換えれば、サンプル遅延回路510によって作られた遅延された出力はスイ
ッチ回路508を通じて戻され、その後再び出力となるためにスイッチ回路50
6を通じて戻される。
【0027】 図6は本発明の1つの実施形態に従った自動オン/オフ制御ユニット600の
略図である。自動オン/オフ制御ユニット600はまた、例えば、図2に示され
る自動オン/オフ制御ユニット210としての使用に適している。自動オン/オ
フ制御ユニット600は減算回路602を含む。減算回路602は自動オン/オ
フ制御ユニット600への入力信号を受信する。入力信号は、図2に示されるマ
イクロフォン202及び204のうちの1つのような、1つのマイクロフォンに
よって集音されたノイズ・レベルを表す。減算回路はまた参考レベル(L)を受
信する。参考レベル(L)は、閾量、閾レベル或いは閾値と称される。減算回路
602は、入力信号が参考レベル(L)を超える限界を示す値を作るために入力
信号から参考レベル(L)を減算する。信号差はその後スケーリング回路604
によって測定される。例として、スケーリング回路は信号差を20%(0.05
)縮小することができる。スケーリング回路604によって作られ測定された信
号差は、その後、結果となる出力信号がその振幅を0から1の間の値に限られる
ように限定回路606を通じてパスされる。
【0028】 図7は、図5に示される自動オン/オフ制御ユニット500のための方向処理
(方向性スケールによって示される)と入力レベル間の関係を示すグラフである
。図7は方向処理「オン」と方向処理「オフ」の間の円滑な移行が達成されたこ
とを示す。実際、方向処理「オン」と方向処理「オフ」の間の移行は、方向処理
「オン」及び「オフ」を切替える際の素早い振動を避けるためにヒステレシス特
性を享受する。より詳しくは、第1レベル設定(L1)は、方向処理をいつ絶対
的にオフにすべきかを決定する定数であり、第2レベル設定(L2)はいつ方向
処理を絶対的にオンにすべきかを決定する定数である。入力(例えばノイズ・レ
ベル)が第1レベル設定(L1)よりも小さい時、方向性スケールは「0」であ
って方向処理はオフにされる。入力が第2レベル設定(L2)よりも大きい時、
方向性スケールは「1」であって方向処理はオンにされる。入力が第1レベル設
定(L1)と第2レベル設定(L2)の間にある時、方向性スケールは変化しな
い。つまり、もし方向処理が前段において「オン」であったのなら、それは「オ
ン」にとどまるべきである。もし方向処理が前段において「オフ」であったのな
ら、それは「オフ」にとどまるべきである。第2レベル設定(L2)が第1レベ
ル設定(L1)よりも大きくなるようにセットすることが望ましい。このことは
、ノイズ・レベルが通常短時間ではそれほど変化しないことに起因し、したがっ
て第2レベル設定(L2)が第1レベル設定(L1)よりも大きくなるようにセ
ットすることは、「最小値予測」によるノイズ・レベルの予測変化が頻繁に方向
処理の「オン」及び「オフ」を引き起こさないことを保障する。それゆえ2つの
段階間の円滑な移行が達成される。
【0029】 図8は、図6に示される自動オン/オフ制御ユニット600のための方向処理
(方向性スケールによって示される)と入力レベル間の関係を示すグラフである
。入力レベルが参考レベル(L)(閾レベル)よりも小さい場合、方向処理は完
全に「オフ」にされる。入力レベルが閾レベルを超えるにつれて、また入力レベ
ルが、方向処理が完全に「オン」となる状態まで増加するにつれて、方向処理は
徐々により一層実行されるようになる。より詳しくは、入力信号(例えばノイズ
・レベル)が閾値よりも小さい場合、方向性スケールは0となり方向処理は「オ
フ」にされる。入力信号が閾値よりも大きい場合、入力レベルが上昇するにつれ
て方向性スケールは徐々に増加する。増加率はスケーリング回路604のスケー
リング率によって決定される。方向性スケールが1の場合、方向処理は完全に「
オン」である。方向性スケールが1未満で0以上の場合、方向処理はオンである
が効果的ではない。方向処理はノイズ・レベルが増加するにつれて徐々にスイッ
チが入るので、ノイズ予測における小さな変化は方向処理の性質における多大な
変化を引き起こさず、それゆれ方向性のオンとオフの間の移行は知覚的に円滑で
ある。
【0030】 本発明の第1の側面の利点は数多くある。異なった実施形態や実行は以下の利
点の1つ或いはそれ以上をもたらす。本発明の1つの利点は、干渉抑制を援助す
る方向処理が自動的に制御されるということである。本発明の別の利点は、有益
ではない時には方向処理が非活性化されるということである。本発明の更なる別
の利点は、方向処理が使用者にとって知覚的に円滑な方法でなされるということ
である。
【0031】 本発明の第2の側面によると、アプローチは方向性ゼロが主要ノイズ源の方向
に置かれるように順応的に遅延時間を調節する。このことは最大の信号対雑音比
(SNR)を全ての状況において作る。言い換えれば主要ノイズ源は減衰される
(例えば抑制される)が、特定の方向からの望ましい音は減衰されない。
【0032】 結果的に、本発明は多重マイクロフォン方向処理システムのノイズ源を順応的
に抑制することを可能とする。本発明は、補聴器の応用例の使用に特に適した実
施形態に関して以下詳述される。しかしながら、本発明は補聴器の応用例に限定
されず、他の集音システムに適用可能であることが認識されるべきである。
【0033】 本発明の第2の側面の実施形態は、以下図10から図16に関して詳述される
。しかしながら当業者は、図面に関してここに付された詳細な記述が例示のため
であり、本発明はこれらの限定された実施形態から拡大適用されることを容易に
認識するであろう。
【0034】 図10は、本発明の1つの実施形態に従った2マイクロフォン方向処理システ
ム1000のブロック図である。2マイクロフォン方向処理システム1000は
、第1マイクロフォン1002及び第2マイクロフォン1004を含む。第1マ
イクロフォン1002は第1電子音信号を作り、第2マイクロフォン1004は
第2電子音信号を作る。第1及び第2の電子音信号はアナログ或いはデジタル信
号である。ある実施においては、第1マイクロフォン1002及び第2マイクロ
フォン1004は、少なくとも3mmの距離をおいて物理的に隔てられる。遅延
ユニット1006は遅延量によって第2電子音信号を遅延させる。減算ユニット
1008はその後、出力信号を作るために第1電子音信号から遅延させられた第
2電子音信号を減算する。この点において、出力信号は2マイクロフォン方向処
理システム1000によって方向処理を受ける。このような方向処理は特定の方
向からの望まれない干渉が抑制されることを可能とする。
【0035】 2マイクロフォン方向処理システム1000はまた、最適遅延決定ユニット1
010を含む。減算ユニット1008によって作られた出力信号は最適遅延決定
ユニット1010に供給される。最適遅延決定ユニット1010は、方向処理に
関連した方向性ゼロがノイズ源の方向で生じるように、遅延ユニット1006が
第2電子音信号上で発生させるべき遅延量(例えば最適遅延)を決定する。遅延
量、或いは対応する制御信号は、遅延が強いられる遅延ユニット1006に供給
される。それ故、最適遅延決定ユニット1010は、2マイクロフォン方向処理
システム1000の出力エネルギー(例えば出力信号)に基づいた自動調整に対
する遅延ユニット1006のための遅延量を引き起こす。言い換えれば、遅延ユ
ニット1006によって生じた遅延は自動的に出力エネルギーに基づいて調節す
る。
【0036】 干渉するノイズが存在する時、マイクロフォン1002及び1004によって
集音された信号の合計エネルギーは、干渉するノイズが存在しない場合の出力エ
ネルギーよりも大きい。1つの実施形態によると、遅延ユニット1006のため
の遅延量は2マイクロフォン方向処理システム1000が最小値エネルギーを持
つように調節される。遅延量の変化は、0度から来る望ましい音へのシステムの
応答を変化させないので、遅延を調節することにより出力エネルギーを最小化す
ることはノイズの最大限の減衰を達成することに等しい。(望ましい音が0度か
ら来ると想定して)
【0037】 方向処理システム1000の出力信号はさらに、他の処理機能によって処理さ
れる。補聴器の応用例においては、方向処理の出力は増幅及びノイズ抑制などの
他の補聴器の機能によって処理される。
【0038】 図11は、本発明の1つの実施形態に従った最適遅延決定ユニット1100の
ブロック図を示す。最適遅延決定ユニット1100は例えば、最適遅延決定ユニ
ット1100としての使用に適している。最適遅延決定ユニット1100はエネ
ルギー予測器1102及び遅延発生器1104を含む。エネルギー予測器110
2はフィードバック信号1106を受信する。フィードバック信号1106は方
向処理システムによって作られた出力信号である。エネルギー予測器1102は
フィードバック信号1106を受信し、エネルギー信号1108を作る。遅延発
生器1104はエネルギー信号を受信し、遅延信号1110(遅延量;制御信号
)をエネルギー信号1108に基づいて発生させる。より詳しくは、遅延発生器
1104は遅延ユニット1006によって生じた遅延量を、出力エネルギーが統
計的に最小化されるように制御し、それゆえ信号対雑音比(SNR)が最大化さ
れる。
【0039】 エネルギー推定器1102は、以下(1)その入力を正の信号に強制すること
、(2)入力を2乗すること、(3)入力のための2乗平均平方根(RMS)信
号を計算すること、(4)入力から最小値信号を予測すること、の内のどれか1
つによりエネルギー信号1108を作ることができる。 エネルギー信号1108は遅延信号1110を作るために用いられる前に、先
ずダウン・サンプルされる。
【0040】 遅延発生器1104は、エネルギー信号1108に基づいて遅延信号1110
を作る。実施形態の1つにおいて、遅延信号1110は、エネルギー信号の変化
を決定し、変化に従って遅延増分信号を作り、及び次の遅延量を作るために遅延
増分信号を現時点の遅延量に加えることによって得られる遅延量である。
【0041】 図12は本発明の実施形態の1つに従った、遅延発生器1200のブロック図
である。遅延発生器1200は例えば、図11に示される遅延発生器1104と
して用いるのに適している。 遅延発生器1200は減算回路1202を含む。減算回路1202はエネルギ
ー予測器1102からエネルギー信号1108を受信する。サンプル遅延回路1
204は遅延されたエネルギー信号を減算回路1202へ供給する前に特定量(
例えば、1/Z)によってエネルギー1108を遅延させる。 減算回路1202はエネルギー変化信号を作るために、遅延されたエネルギー
信号からエネルギー信号1108を減算する。エネルギー変化信号は遅延増分計
算回路1206へ供給される。
【0042】 遅延増分計算回路1206は、エネルギー変化信号に基づいた現時点の遅延増
分を計算する。その後現時点の遅延増分は加算回路1208へ供給される。加算
回路1208は制限のない最適な遅延を出力するため、現時点の遅延増分を前段
の遅延増分1209へ加算する。その後制限のない最適な遅延は最大値遅延回路
1210及び最小値遅延回路1212へ供給される。制限のない最適遅延は、最
大値遅延回路1210及び最小値遅延回路1212を通過した後、最適遅延12
16を出力する。最大値遅延回路1210は最大値に対する最適な遅延のための
上限を制限し、最小値遅延回路1212は最小値に対し最小遅延を制限する。 制限は応用と共に変化に富むが、実施形態の1つにおいて最大値は36で、最
小値はゼロである。最適遅延1216はまた加算回路1208に供給される前段
の遅延増分1209を作るサンプル遅延回路1218を通過しフィードバックす
る。最適遅延1216は、例えば図11に示される遅延信号1110である。
【0043】 遅延増分計算回路1206のための回路は多くの形状を取ることができる。図
12A、12B及び12Cは、現時点の遅延増分を計算あるいは決定するための
多くの異なったアプローチの内3つのアプローチを示す。
【0044】 図12Bは本発明の実施形態の1つに従った遅延増分計算回路1206として
用いるのに適した回路1220の略図である。 回路1220はエネルギー変化信号から現時点の遅延増分を計算する。回路1
220はスイッチ回路1222、否定回路1224及びサンプル遅延回路122
6を含む。切換を制御するために、エネルギー変化信号はスイッチ回路1222
の制御ターミナルに供給される。 スイッチ回路1222は遅延増分信号を出力する。また遅延増分信号は、前段
の遅延増分信号を作り出すサンプル遅延回路1226へフィードバックされる。 前段の遅延増分信号は、スイッチ回路1222の第1スイッチ・ターミナル同
様否定回路1214へ供給される。否定回路1224は前段の遅延増分信号を反
転させ、反転させられた前段の遅延増分信号をスイッチ回路1222の第2スイ
ッチ・ターミナルへ供給する。
【0045】 スイッチ回路1222はエネルギー信号差に従って制御される。スイッチ回路
1222がエネルギー信号差がゼロ(0)より大きいと決定するとき、その後回
路1220によって出力された遅延増分信号は前段の遅延増分信号に一致する。
あるいはまた、スイッチ回路1222がエネルギー信号差がゼロ(0)より小さ
いと決定するとき、その後回路1220によって出力された遅延増分信号は反転
させられた前段の遅延増分に一致する。 従って、エネルギー信号差がゼロ(0)より大きいとき、遅延増分信号は前段
と同じままでとどまる。一方エネルギー信号差がゼロ(0)より小さいとき、そ
の後遅延増分信号は前段の値から否定される。 例として、出力されるエネルギー信号差及び遅延増分は、整数又は小数点を実
数で記憶することができる、16ビットのようなマルチ・ビットで表すことがで
きる。
【0046】 図12Cは本発明の他の実施形態に従った遅延増分計算回路1206として用
いるのに適している回路1240の略図である。 回路1240はエネルギー変化信号からの現時点の遅延増分を計算する。回路
1240は乗算回路1242及びサンプル遅延回路1244を含む。エネルギー
信号差は乗算回路1242で受信される。さらに、乗算回路1242はサンプル
遅延回路1244からの前段の遅延増分信号を受信する。ここで乗算回路124
2は遅延増分信号を作るために、エネルギー信号差と前段の遅延増分を乗算する
。 また遅延増分信号は、前段の遅延増分信号を作るために特定量(例えば1/Z
)で信号を遅延させるサンプル遅延回路1244に供給される。
【0047】 図12Dは本発明のさらに他の実施形態に従った遅延増分計算回路1206と
して用いるのに適している回路1260の略図である。回路1260はエネルギ
ー変化信号から現時点の遅延増分を計算する。 回路1260はスケーリング回路1262、乗算回路1264及びサンプル遅
延回路1266を含む。エネルギー信号差は、パラメータKに従ったエネルギー
信号差を測定するスケーリング回路1262に供給される。ここで、実施形態の
1つにおいて、スケーリング・パラメータKはマイナス(−K)である。 その後測定されたエネルギー信号差は乗算回路1264に供給される。また乗
算回路1264は、サンプル遅延回路1266によって作られた前段の遅延増分
を受信する。乗算回路1264は、遅延増分信号を作るために前段の遅延増分信
号と測定されたエネルギー信号差を乗算する。 また遅延増分信号は、前段の遅延増分信号を作るため特定量(1/Z)で信号
を遅延するサンプル遅延回路1266に供給される。
【0048】 図13は、本発明の他の実施形態に従った2マイクロフォン方向処理システム
1300のブロック図である。2マイクロフォン方向処理システム1300は第
1マイクロフォン1302及び第2マイクロフォン1304を含む。第1マイク
ロフォン1302は第1電子音信号を作り、第2マイクロフォン1304は第2
電子音信号を作る。第1及び第2電子音信号はアナログ信号又はデジタル信号の
どちらか一方である。
【0049】 方向処理システム1300はまた、一連の異なった遅延ユニット1306、1
308、及び1310を含む。これらの遅延ユニット1306、1308、及び
1310の各々は、第2電子音信号へ異なった遅延を発生させるために機能する
。更に、方向処理システム1300はまた、減算回路1312、1314、及び
1316を含む。減算回路1312、1314、及び1316の各々は第1マイ
クロフォン1304から第1電子音信号を受信する。更に、減算回路1314は
遅延させられた第2電子音信号を遅延ユニット1306から受信する。減算回路
1314は遅延ユニット1308から遅延させられた第2電子音信号を受信する
。減算回路1316は遅延ユニット1310から遅延させられた第2電子音信号
を受信する。減算回路1312、1314、及び1316の各々は信号差を作る
。減算回路1312、1314、及び1316によって生じた信号差はそれぞれ
信号選択回路1318に供給される。制御信号の制御下において、信号選択回路
1318は信号差の1つを出力信号として出力する。この点において、出力信号
は方向処理システム1300によって方向処理を受ける。このような方向処理は
特定の距離からの好ましくない干渉が抑制されることを可能とする。
【0050】 信号選択回路1318への制御信号は選択器1320によってエネルギー予測
器1322、1324、及び1326と共に供給される。エネルギー予測器13
22は、減算回路1312によって生じた信号差におけるエネルギーを予測し、
第1入力へのエネルギー予測を選択器1320に供給する。エネルギー予測器1
324は減算回路1314によって作られた信号差におけるエネルギーを予測し
、そのエネルギー予測を第2入力として選択器1320に供給する。エネルギー
予測器1326は減算回路1316によって作られた信号差のエネルギー量を予
測し、第3入力へのエネルギー予測を選択器1320へ供給する。選択器132
0はその後、エネルギー予測器1322、1324、及び1326によって供給
された予測されたエネルギー値の1つを、信号選択回路1318を制御する制御
信号を形成する選択された出力として選択する。
【0051】 方向処理システム1300はシステム出力(出力信号)として最低のエネルギ
ーを有する信号差を選択する。最低のエネルギーは、最大のノイズ抑制を行うチ
ャンネルあるいは経路が選択されることを意味する。異なった遅延ユニット13
06、1308、及び1310は、減算ユニット1312、1314、及び13
16と共にチャンネルあるいは経路を形成する。この実施形態において、遅延要
素のための遅延は固定され、従って順応しない。その代わりに、様々な遅延ユニ
ットは異なった遅延を提供し、最良のノイズ抑制を提供するチャンネル或いは経
路が選択される。方向処理システム1300は3つのチャンネルあるいは経路し
か提供されていないが、追加の経路を提供できることが認識されるべきである。
一般的に、方向処理システム1300は2あるいはいくらかのチャンネル或いは
経路により作動する。
【0052】 信号エネルギーは様々な方法で予測される。例えば、エネルギー信号は以下の
1つを用いて予測される:(1)入力を正の信号に強制すること;(2)入力を
2乗すること;(3)入力のための2乗平方平均根信号を計算すること;(4)
入力から最小信号を予測すること。また、エネルギー信号が予測される割合は、
遅延信号が更新される割合と同じである必要はないことが留意されるべきである
。言い換えれば、エネルギー信号は、遅延信号を更新するのに使用される一定時
間であって、異なった一定時間により更新される。例えば、固定されたサンプリ
ング割合のために、エネルギー信号は個々のサンプルに対して更新されるが、遅
延信号はサンプル100個ごとに更新される。
【0053】 順応型方向処理システムは、一般的に少なくとも3mmの物理的距離をおいて
隔てられた少なくとも2つのマイクロフォンを含む。マイクロフォンは音を電子
音に変換するために用いられる。電子音信号はアナログあるいはデジタルのどち
らかである。システムは更に、マイクロフォンの1つあるいは両方からの電子信
号を遅延させる遅延手段を含む。システムは更に、遅延手段によって遅延させら
れたようにマイクロフォン出力の信号差を発生させるための加算あるいは減算手
段を含む。システムは更に、信号差のエネルギーを予測するための手段を含む。
遅延手段からの遅延は、主力ノイズ源を抑制するために、方向性ゼロを順応させ
るのに用いられる。遅延手段、加算/減算手段、及びエネルギー予測手段は、多
重遅延信号、多重信号差、及び多重エネルギー信号が作り出されるように、並列
して一回以上使用される。
【0054】 方向処理システムの上述された実施形態は2つのマイクロフォンを利用したが
、方向処理システムは2つ以上のマイクロフォンもまた使用できることが理解さ
れるべきである。また、方向処理に続いて、方向処理システムの出力は更に他の
処理機能によって処理される。補聴器の応用例の場合、方向処理の出力は更に増
幅及びノイズ抑制といった他の補聴器の機能により処理される。
【0055】 図14は、ノイズ縮小のためのいかなる方向処理も伴わないホワイト・ノイズ
における、1kHzの純音のスペクトルを示すグラフである。スペクトルのSN
Rは約6dBである。
【0056】 図15は、ノイズ縮小のための固定パターン(ハイパーカーディオイド)方向
処理を伴うホワイト・ノイズにおける、1kHzの純音のスペクトルを示すグラ
フである。スペクトルのSNRは約14dBである。
【0057】 図16は、高められたノイズ縮小を提供するための本発明の1つの実施形態に
従った順応型方向処理を伴うホワイト・ノイズにおける、1kHzの純音のスペ
クトルを示すグラフである。スペクトルのSNRは約30dBであり、このこと
は図14及び図15に関連する、従来において可能であったSNRに対して劇的
な改善となっている。
【0058】 本発明の第2の側面の利点は数多い。異なった実施形態或いは実行は、以下の
利点の1つあるいはそれ以上をもたらす。本発明の1つの利点は、主要ノイズ源
が方向的に抑制されるということである。本発明の別の利点は、方向抑制が順応
的であり、主要ノイズ源の方向性が変化するにつれて変化するということである
。本発明の更なる別の利点は、特定の方向からの望ましい音が、主要ノイズ源が
方向的に抑制されうるにもかかわらず干渉されないということである。
【0059】 本発明はまた、第1及び第2の側面だけでなく、回路を共有あるいは互いに補
足するために他の発明と結合されうる。例えば、ここに詳述される本発明は、2
001年3月14日出願の米国特許出願第09/ 号に詳述されており、「多重
マイクロフォン方向システムにおける順応型マイクロフォン・マッチング」と称
され、ここに参照としてその内容が組み込まれる順応型マイクロフォン感度マッ
チングと結合できる。
【0060】 本発明は好ましくはハードウェアにおいて実施されるが、ソフトウェアあるい
はハードウェアとソフトウェアの組み合わせにおいても実施可能である。本発明
はまた、コンピュータ読み取り可能媒体上のコンピュータ読み取り可能コードと
して実施される。コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ・システムに
よってそこで読み取られるデータを格納できるいかなるデータ格納装置でもある
。コンピュータ読み取り可能媒体の例は、読み取り専用メモリ、ランダム‐アク
セス・メモリ、CD‐ROM、磁気テープ、光学データ格納装置、搬送波を含む
。コンピュータ読み取り可能媒体はまた、コンピュータ読み取り可能コードが分
散された方法で格納及び実施されるように、コンピュータ・システムに連結した
ネットワーク上で分散される。
【0061】 本発明の多くの特徴及び利点は明細書から明らかとなり、したがって添付の請
求項によって、本発明のこのような特徴と利点は全て含有されると意図される。
更に、数多くの修正及び変化は容易に当業者には思い当たり、本発明を例示され
詳述されたような正確な構成及びオペレーションに限定するのは望ましくない。
それ故、全ての適切な修正および等価物は本発明の範囲に入ると主張される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 2マイクロフォン補聴器における典型的な方向処理システムを示す。
【図2】 本発明の1つの実施形態に従った2マイクロフォン方向処理システムのブロッ
ク図である。
【図3】 本発明の1つの実施形態に従った最小値予測ユニットのブロック図である。
【図4】 本発明の別の実施形態に従った最小値予測ユニットのブロック図である。
【図5】 本発明の1つの実施形態に従った自動オン/オフ制御ユニットのブロック図で
ある。
【図6】 本発明の1つの実施形態に従った自動オン/オフ制御ユニットの略図である。
【図7】 図5に示される自動オン/オフ制御ユニットのための方向処理(方向スケール
によって示される)と入力レベルとの関係を示すグラフである。
【図8】 図6に示される自動オン/オフ制御ユニットのための方向処理(方向スケール
によって示される)と入力レベルとの関係を示すグラフである。
【図9a】 3つの異なる遅延値に従った、方向処理システムのポーラ・パターンを示す。
【図9b】 3つの異なる遅延値に従った、方向処理システムのポーラ・パターンを示す。
【図9c】 3つの異なる遅延値に従った、方向処理システムのポーラ・パターンを示す。
【図10】 本発明の1つの実施形態に従った2マイクロフォン方向処理システムのブロッ
ク図である。
【図11】 本発明の1つの実施形態に従った最適遅延決定ユニットのブロック図である。
【図12A】 本発明の1つの実施形態に従った遅延発生器のブロック図である。
【図12B】 本発明の1つの実施形態に従った遅延増分計算回路の使用に適した回路の略図
である。
【図12C】 本発明の他の実施形態に従った遅延増分計算回路の使用に適した回路の略図で
ある。
【図12D】 本発明のさらに他の実施形態に従った遅延増分計算回路の使用に適した回路の
略図である。
【図13】 2マイクロフォン方向処理システムにおいて、方向性ゼロを最大のSNRに順
応させる別の方法を示す。
【図14】 ノイズを減少させるいかなる方向処理もなされないホワイト・ノイズにおける
1kHzの純音のスペクトルを示すグラフである。
【図15】 ノイズを減少させるための一定のパターン(ハイパーカーディオイド)方向処
理がなされたホワイト・ノイズにおける1kHzの純音のスペクトルを示すグラフ
である。
【図16】 高められたノイズの減少を提供するための本発明の1つの実施形態に従った順
応型方向処理がなされたホワイト・ノイズにおける1kHzの純音のスペクトルを
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW

Claims (65)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 方向音処理システムであり、 距離をおいて隔てられた少なくとも第1及び第2のマイクロフォンであって、
    第1電子音信号を作る前記第1マイクロフォン及び第2電子音信号を作る前記第
    2マイクロフォンと、 前記第1又は第2のマイクロフォンに動作可能なように接続されるノイズ・レ
    ベル予測回路であって、第1又は第2のマイクロフォンからの第1及び第2の電
    子音信号と関連するノイズ・レベル予測を作るために機能する前記ノイズ・レベ
    ル予測回路と、 前記第1及び第2のマイクロフォン及び前記ノイズ・レベル予測回路に動作可
    能なように接続される方向処理回路であって、ノイズ・レベル予測に基づく第1
    及び第2の電子音信号に関連する方向処理を活性化あるいは非活性化するために
    機能する前記方向処理回路と、 からなるシステム。
  2. 【請求項2】 ノイズ・レベル予測が閾量より少ないとき、前記方向処理回路
    は方向処理を非活性化することを特徴とする、請求項1記載の方向音処理システ
    ム。
  3. 【請求項3】 ノイズ・レベル予測が第1閾量より少ないとき、前記方向処理
    回路は方向処理を非活性化することを特徴とし、 ノイズ・レベル予測が第2閾量より多いとき、前記方向処理回路は方向処理を
    活性化することを特徴とする、請求項1記載の方向音処理システム。
  4. 【請求項4】 第2閾量が第1閾量より多いことを特徴とし、 ノイズ・レベル予測は第1閾量及び第2閾量の間であるとき、前記方向処理回
    路は、前段の状態から方向処理の活性化又は非活性化を変化させないことを特徴
    とする、請求項3記載の方向音処理システム。
  5. 【請求項5】 方向処理回路が、 前記ノイズ・レベル予測回路に動作可能なように接続される方向処理制御回路
    であって、ノイズ・レベル予測及び少なくとも1つの閾量に基づく制御信号を作
    る前記方向処理制御回路と、 前記方向処理制御回路に動作可能なように接続される信号修正回路であって、
    制御信号に従って第2電子音信号を修正するために機能する前記信号修正回路と
    、 からなることを特徴とする、請求項1記載の方向音処理システム。
  6. 【請求項6】 方向処理回路がさらに、 前記信号修正回路及び前記第1マイクロフォンに動作可能なように接続される
    結合回路であって、修正された第2電子音信号と第1電子音信号を結合すること
    によって出力信号を作る機能を持つ前記結合回路、 を含むことを特徴とする、請求項5記載の方向音処理システム。
  7. 【請求項7】 方向音処理システムがさらに、 遅延量によって第2電子音信号又は修正された第2電子音信号を遅延させる遅
    延回路を含むことを特徴とする、請求項6記載の方向音処理システム。
  8. 【請求項8】 制御信号がスケーリング信号であることを特徴とし、 前記信号修正回路が第2電子音信号と制御信号を乗算する乗算回路であること
    を特徴とする、請求項6記載の方向音処理システム。
  9. 【請求項9】 制御信号が論理「1」及び論理「0」の内の1つであることを
    特徴とする、請求項6記載の方向音処理システム。
  10. 【請求項10】 前記結合回路が減算回路であることを特徴とする、請求項6
    記載の方向音処理システム。
  11. 【請求項11】 方向音処理システムがさらに、 遅延量によって第2電子音信号を遅延させる遅延回路、 を含むことを特徴とする、請求項1記載の方向音処理システム。
  12. 【請求項12】 方向音処理回路がさらに、 前記ノイズ・レベル予測回路と動作可能なように接続される方向処理制御回路
    であって、ノイズ・レベル予測及び少なくとも1つの閾値に基づいて制御信号を
    作る機能を持つ方向処理制御回路と、 前記方向処理制御回路と動作可能なように接続されるスケーリング回路であっ
    て、制御に従って第2電子音信号を測定する機能を持つスケーリング回路と、 前記スケーリング回路及び前記第1マイクロフォンに動作可能なように接続さ
    れる減算回路であって、第1電子音信号から測定された第2電子音信号を減算す
    ることによって出力差信号を作る機能を持つ前記減算回路と、 を含むことを特徴とする、請求項1記載の方向音処理システム。
  13. 【請求項13】 方向音処理システムがさらに、 遅延量によって第2電子音信号又は測定された第2電子音信号を遅延させる遅
    延回路、 を含むことを特徴とする、請求項12記載の方向音処理システム。
  14. 【請求項14】 方向音処理システムが補聴装置内に存在することを特徴とす
    る、請求項1記載の方向音処理システム。
  15. 【請求項15】 距離をおいて隔てられた少なくとも第1及び第2のマイクロ
    フォンであって、第1電子音信号を作る前記第1マイクロフォン及び第2電子音
    信号を作る前記第2マイクロフォンと、 前記第1及び第2のマイクロフォンに動作可能なように接続される最小値予測
    ユニットであって、前記第1及び第2のマイクロフォンからの第1又は第2の電
    子音信号のために最小値予測を作る最小値予測回路と、 前記最小値予測回路に動作可能なように接続される方向処理制御回路であって
    、最小値予測に基づいた制御信号を作る方向処理制御回路と、 前記方向処理制御回路に動作可能なように接続されるスケーリング回路であっ
    て、制御信号に従って第2電子音信号を測定するために機能するスケーリング回
    路と、 前記スケーリング回路及び前記第1マイクロフォンに動作可能なように接続さ
    れる減算回路であって、第1電子音信号から測定された第2電子音信号を減算す
    ることにより出力差信号を作る減算回路と、 からなる方向音処理システム。
  16. 【請求項16】 方向音処理システムがさらに、 遅延量によって、第2電子音信号又は測定された第2電子音信号を遅延させる
    遅延回路、 を含むことを特徴とする、請求項15記載の方向音処理システム。
  17. 【請求項17】 前記スケーリング回路が乗算器を含むことを特徴とする、請
    求項15記載の方向音処理システム。
  18. 【請求項18】 方向音処理システムが補聴装置内に存在することを特徴とす
    る、請求項15記載の方向音処理システム。
  19. 【請求項19】 多重マイクロフォン音処理装置を持つ補聴装置において、多
    重マイクロフォン音処理システム中で方向処理を動的に制御するための方法であ
    って、 (a)それぞれ第1及び第2のマイクロフォンから第1及び第2の電子音信号
    を受信すること、 (b)予測されたノイズ・レベルが第1閾値より大きいとき、第1及び第2の
    音信号に基づいた電子音信号差を作ること、 (c)あるいはまた、予測されたノイズ・レベルが第2閾値より小さいとき、
    第1及び第2の音信号に基づいた非差音信号作ること、 からなる方法である。
  20. 【請求項20】 第1閾値は第2閾値より大きい又は等しいことを特徴とする
    、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 第1及び第2のマイクロフォンが補聴装置内に提供され、前
    記方法が前記補聴装置によって実行されることを特徴とする、請求項19記載の
    方法。
  22. 【請求項22】 多重マイクロフォン音処理システムにおいて動的に方向処理
    を制御するための方法であって、 (a)第1及び第2のマイクロフォンからそれぞれ第1及び第2の電子音信号
    を受信すること、 (b)第1及び第2のマイクロフォンの少なくとも1つによって集音されるノ
    イズ・レベルを予測すること、 (c)予測されたノイズ・レベルに基づいて方向処理を動的に制御すること、 からなる方法。
  23. 【請求項23】 前記制御(c)が、 (c1)方向処理制御信号を作るために予測されたノイズ・レベルを少なくと
    も1つの閾レベルと比較すること、 (c2)方向処理制御信号に従って方向処理を制御すること、 からなることを特徴とする、請求項22記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記制御(c2)が、方向処理制御信号に従って第1及び第
    2の電子音信号処理の1つを測定することを含むことを特徴とする、請求項23
    記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記制御(c)が、 (c1)比較信号を作るために予測されたノイズ・レベルを閾レベルと比較す
    ること、 (c2)予測されたノイズ・レベルが閾レベルよりも小さい場合に方向処理を
    非活性化させること、 からなることを特徴とする、請求項22記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記制御(c)が、 (c1)第1比較信号を作るために予測されたノイズ・レベルを第1閾レベル
    と比較すること、 (c2)第2比較信号を作るために予測されたノイズ・レベルを第1閾レベル
    よりも大きい第2閾レベルと比較すること、 (c3)予測されたノイズ・レベルが第1閾レベルよりも小さい場合に方向処
    理を非活性化させること、 (c4)予測されたノイズ・レベルが第2閾レベルよりも大きい場合に方向処
    理を活性化させること、 からなることを特徴とする、請求項22記載の方法。
  27. 【請求項27】 第2閾レベルが第1閾レベルよりも大きいことを特徴とする
    、請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】 第1及び第2のマイクロフォンが補聴装置内に供給され、前
    記方法は該補聴装置によって実行されることを特徴とする、請求項22記載の方
    法。
  29. 【請求項29】 ノイズ・レベルが最小値予測器によって予測されることを特
    徴とする、請求項22記載の方法。
  30. 【請求項30】 各々が電子音信号を作り、前もって決められた距離をおいて隔てられた少なく
    とも2つのマイクロフォンと、 順応型遅延量によって前記マイクロフォンの少なくとも1つから電子音信号を
    遅延させる遅延回路と、 前記マイクロフォン及び前記遅延回路と動作可能なように接続される減算回路
    であって、前記遅延回路に続いて電子音信号から出力差を作る前記減算回路と、 出力差信号を受信するために動作可能なように接続される遅延量決定回路であ
    って、順応型遅延量を制御するように前記遅延回路に供給される遅延制御信号を
    作る前記遅延量決定回路と、 からなる順応型方向音処理システム。
  31. 【請求項31】 好ましくない音を方向的に抑制するように順応型遅延量が変
    化することを特徴とする、請求項30記載の順応型方向音処理システム。
  32. 【請求項32】 前記遅延回路によって生じた順応型遅延量が、出力差信号の
    エネルギー量を最小化するために機能することを特徴とする、請求項30記載の
    順応型方向音処理システム。
  33. 【請求項33】 前記遅延回路によって生じた順応型遅延量が、出力差信号の
    エネルギー量を最小化するために機能する一方、前もって決められた方向からの
    前記マイクロフォンへの音到達を著しく減衰させないことを特徴とする、請求項
    30記載の順応型方向音処理システム。
  34. 【請求項34】 前記順応が、信号対雑音比(SNR)を最大化するように出
    力差信号のエネルギー量を最小化する機能をもつことを特徴とする、請求項30
    記載の順応型方向音処理システム。
  35. 【請求項35】 前記順応型方向音処理システムが補聴装置内にあることを特
    徴とする、請求項30記載の順応型方向音処理システム。
  36. 【請求項36】 各々が電子音信号を作り、前もって決められた距離をおいて隔てられた少なく
    とも2つのマイクロフォンと、 順応型遅延量によって前記マイクロフォンの少なくとも1つからの電子音信号
    を遅延させる遅延回路と、 前記マイクロフォン及び前記遅延回路と動作可能なように接続される論理回路
    であって、前記遅延回路に続いて電子音信号から出力信号を作る前記論理回路と
    、 出力信号に基づいた遅延制御信号を作り、出力信号を受信するために動作可能
    なように接続される遅延量決定回路であって、該遅延制御信号は順応型遅延量を
    制御するように前記遅延回路に供給される前記遅延量決定回路と、 からなる順応型方向音処理システム。
  37. 【請求項37】 好ましくない音を方向的に抑制するように順応型遅延量が変
    化することを特徴とする、請求項36記載の順応型方向音処理システム。
  38. 【請求項38】 前記遅延回路によって生じた順応型遅延量が、出力信号のエ
    ネルギー量を最小化するために機能することを特徴とする、請求項36記載の順
    応型方向音処理システム。
  39. 【請求項39】 前記遅延回路によって生じた順応型遅延量が、出力信号のエ
    ネルギー量を最小化するために機能する一方、前もって決められた方向からの前
    記マイクロフォンへの音到達を著しく減衰させないことを特徴とする、請求項3
    6記載の順応型方向音処理システム。
  40. 【請求項40】 前記順応が、信号対雑音比(SNR)を最大化するように出
    力信号のエネルギー量を最小化する機能をもつことを特徴とする、請求項36記
    載の順応型方向音処理システム。
  41. 【請求項41】 前記順応型方向音処理システムが補聴装置内にあることを特
    徴とする、請求項36記載の順応型方向音処理システム。
  42. 【請求項42】 前記遅延回路によって生じた順応型遅延量は、遅延増分が前
    段で決められた順応型遅延量に加えられるように制御されることを特徴とする、
    請求項36記載の順応型方向音処理システム。
  43. 【請求項43】 遅延増分が、出力信号上のエネルギー変化に基づいて決定さ
    れることを特徴とする、請求項42記載の順応型方向音処理システム。
  44. 【請求項44】 エネルギー変化が、2つの起こり得る遅延増分の1つを選択
    することを特徴とする、請求項42記載の順応型方向音処理システム。
  45. 【請求項45】 2つの起こり得る遅延増分が、前段の遅延増分及び反対側前
    段の遅延増分であることを特徴とする、請求項44記載の順応型方向音処理シス
    テム。
  46. 【請求項46】 遅延増分が、前段の遅延増分と出力信号上のエネルギー変化
    を乗じることによって決定されることを特徴とする、請求項42記載の順応型方
    向音処理システム。
  47. 【請求項47】 遅延増分が、出力信号上のエネルギー変化を測定し、その後
    出力信号上のエネルギー変化と前段の遅延増分を乗じることにより決定されるこ
    とを特徴とする、請求項42記載の順応型方向音処理システム。
  48. 【請求項48】 各々が電子音信号を作り、前もって決められた距離をおいて隔てられた少なく
    とも2つのマイクロフォンと、 順応型遅延量によって前記マイクロフォンの少なくとも1つから電子音信号を
    遅延させる遅延回路と、 前記遅延回路に続いて電子音信号から出力信号を作る論理手段と、 出力信号に基づいた遅延制御信号を作るための遅延決定手段であって、該遅延
    制御信号は順応型遅延量を制御するように前記遅延回路に供給される前記遅延決
    定手段と、 からなる順応型方向音処理システム。
  49. 【請求項49】 好ましくないノイズを方向的に抑制するために音信号上で生じ
    た遅延を順応的に制御する方法であって、 (a)第1及び第2のマイクロフォンによってそれぞれ得られた少なくとも第
    1及び第2の音信号から信号差を作ること、 (b)信号差のエネルギー量を予測すること、 (c)信号差のエネルギー量に基づいた第1及び第2の音信号の少なくとも1
    つにおいて生じた遅延量を制御する遅延信号を作ること、 からなる方法。
  50. 【請求項50】 前記方法が、さらに (d)第1及び第2の音信号の少なくとも1つで遅延量を生じさせること、 を含むことを特徴とする請求項49記載の方法。
  51. 【請求項51】 前記(d)に続いて、 (e)前記オペレーション(a)から(d)を繰り返し、 その結果、遅延量は方向的に好ましくないノイズを抑制するように動的に調節さ
    れることを特徴とする請求項50記載の方法。
  52. 【請求項52】 音信号が補聴器によって提供され、前記方法が補聴器によって
    実行されることを特徴とする、請求項49記載の方法。
  53. 【請求項53】 少なくとも第1及び第2のマイクロフォンを備えた補聴装置内
    の方向的なノイズ抑制のための順応型遅延方法であって、 第1及び第2のマイクロフォン出力を受信すること、 順応型遅延量により少なくとも第2のマイクロフォン出力を遅延させること、 出力信号を作るために、第1マイクロフォン出力および遅延させられた第2マ
    イクロフォン出力を結合すること、 出力信号に関連したエネルギー量を予測すること、エネルギー量に基づいた順
    応型遅延量を順応させること、 からなる方法。
  54. 【請求項54】 前記順応が、出力信号のエネルギー量を最小化するために機
    能する一方、前もって決められた方向から第1および第2のマイクロフォンへの
    音到達を著しく減衰させないことを特徴とする、請求項53記載の方法。
  55. 【請求項55】 前記順応が、信号対雑音比(SNR)を最大化するように出
    力信号のエネルギー量を最小化する機能をもつことを特徴とする、請求項53記
    載の方法。
  56. 【請求項56】 前記結合が、第1マイクロフォン出力と遅延された第2マイ
    クロフォン出力を加算することからなることを特徴とする請求項53記載の方法
  57. 【請求項57】 前記結合が、第1マイクロフォン出力と遅延された第2マイ
    クロフォン出力を減算することからなることを特徴とする請求項53記載の方法
  58. 【請求項58】 前記順応が、出力信号上のエネルギー変化に基づいた順応型
    遅延量を決定することを特徴とする、請求項53記載の方法。
  59. 【請求項59】 出力信号のエネルギー変化が、2つの起こりうる遅延増分の
    内の1つを選択することを特徴とする、請求項58記載の方法。
  60. 【請求項60】 2つの起こりうる遅延増分が、前段の遅延増分及び反対側前
    段の遅延増分であることを特徴とする、請求項59記載の方法。
  61. 【請求項61】 順応型遅延量の前記順応が、前段の遅延増分と出力信号のエ
    ネルギー変化を乗算することからなることを特徴とする、請求項53記載の方法
  62. 【請求項62】 順応型遅延量の前記順応が、出力信号のエネルギー変化を測
    定し、前段の遅延増分と出力信号のエネルギー変化を乗算することからなること
    を特徴とする、請求項53記載の方法。
  63. 【請求項63】 好ましくないノイズが方向的に抑制されるように、多重マイ
    クロフォン方向処理システムにおいて音信号で生じた遅延を順応的に制御するた
    めの方法であって、 (a)第1及び第2のマイクロフォンによってそれぞれ得られた少なくとも第
    1及び第2の音信号を受信すること、 (b)複数の異なった遅延量によって第1及び第2の音信号の少なくとも1つ
    を遅延させること、 (c)前記遅延(b)に続いて、第1及び第2のマイクロフォンによってそれ
    ぞれ得られた少なくとも第1及び第2の音信号から複数の信号差を作ること、 (d)信号差の各々に対するエネルギー量を予測すること、及び、 (e)信号差の1つを信号差のエネルギー量に基づいた方向処理システムの出
    力として選択すること、 からなる方法。
  64. 【請求項64】 音信号が補聴器によって供給され、前記方法が補聴器によっ
    て実行されることを特徴とする、請求項63記載の方法。
  65. 【請求項65】 各々が電子音信号を作り、前もって決められた距離をおいて隔てられた少なく
    とも2つのマイクロフォンと、 異なった遅延量により前記マイクロフォンの少なくとも1つから電子音信号を
    各々遅延させる複数の遅延回路と、 前記遅延回路に続いて電子音信号から候補出力信号を作るための論理手段と、 候補出力信号の1つを候補出力信号のエネルギー・レベルに基づいた出力とし
    て選択するための出力選択手段と、 からなる順応型音処理システム。
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