JP2003527065A - 新しいegiii様酵素、そのような酵素をコードするdnaおよびそのような酵素の産生方法 - Google Patents

新しいegiii様酵素、そのような酵素をコードするdnaおよびそのような酵素の産生方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、トリコデルマリーセイからのEGIIIとある保存配列を共有する新しい酵素に関する。これらのEGIII様セルラーゼは、(a)Asn-Asn-(Leu/Phe/Lys/Ile)-Trp-Gly;(b)Glu-(Leu/Phe/Ile)-Met-Ile-Trp;(c)Gly-Thr-Glu-Pro-Phe-Thr;(d)(Ser/Tyr/Cys/Trp/Thr/Asn/Lys/Arg)-(Val/Pro)-(Lys/Ala)-(Ser/Ala)-(Tyr/Phe);(e)Lys-Asn-Phe-Phe-Asn-Tyrからなる群より選択されるアミノ酸ストリングを内部に含むアミノ酸配列を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、独特の高保存領域を既知の有用なセルラーゼと共有する新しいセル
ラーゼ組成物に関する。さらに特定すると、本発明は、EGIII中にも存在する5
つの重要な保存アミノ酸配列の少なくとも1つを有することにより関連する、菌
類および細菌から新しく発見された一連の酵素に関する。
【0002】 2.従来の技術 セルラーゼは、セルロース中のβ―D―グルコシド結合を加水分解できる酵素
である。セルロース分解酵素は従来、3つの主要種:エンドグルカナーゼ、エキ
ソグルカナーゼまたはセロビオヒドロラーゼ、およびβ―グルコシダーゼ(Know
les,J.et al.,(1987),TIBTECH5,255-261);に分類され、多数の細菌、酵母およ
び菌類によって産生されることが知られている。
【0003】 セルロース分解酵素の使用に関して発達してきた方法の中で重要なものは、(
生物)エタノール産生のための(木)セルロースパルプの糖への分解、‘ストー
ンウォッシング’および‘バイオポリッシング’のようなテキスタイルの処理、
および洗剤組成物におけるものを含む方法である。従ってセルラーゼは、機械的
なパルプの処理に有用であることが知られている(国際特許出願公開第WO92/
16687号参照)。さらに、セルラーゼは飼料添加物として(国際特許出願公
開第WO91/04673号参照)および穀物の湿式製粉に有用であることが知られている
【0004】 しかしながら、第一に重要なことは、セルラーゼはテキスタイルの処理に、す
なわち汚れまたは灰色の色合いの除去を補助するための洗剤組成物に(例えば、
洗剤がセルラーゼを含むとクリーニング効果が改善されることを示す英国特許公
開第2075028号、同第2095275号および同第2094826号参照
)またはテキスタイルの感触および外観の改善のための販売前のテキスタイルの
処理に使用される。従って、英国特許公開第1358599号は、綿含有織物の
手触りの粗さを減じるために洗剤中にセルラーゼを使用することを説明し、セル
ラーゼは色をより鮮やかにすることによって使用された織物を回復させるテキス
タイルの処理に使用される(例えば、Shizuoka Prefectural Hammamatsu Textil
e Industrial Research Institute Report,Vol.24,pp.54-61(1986)参照)。例え
ば、綿含有織物を繰返し洗うと織物が灰色の色合いになるが、これは機械的作用
によって引き起こされる、時に“ピル(pills)”と称される分断されて乱雑にな
った小繊維によるものと考えられている。この灰色の色合いは、特に色のついた
織物で目立つ。従って、繊維の一番上の層を取り除き、ゆえに織物の全体的な外
観を改善できるというセルラーゼの能力は、有用である。
【0005】 従って、セルラーゼは多くの産業工程において効果的であることが示される。
それゆえに、当該分野において、1つまたはそれ以上の特定の利用に関して特に
効果的な作用特性を有する特定のセルラーゼ組成物または成分を求める傾向があ
る。この点に関して、菌類および細菌中で産生される(発現される)セルラーゼ
は関心を集める主題である。例えば、トリコデルマ属(Trichoderma)spp.(特に
トリコデルマロンギブラチアタム(longibrachiatum))のようなある菌類により
産生されるセルラーゼは、セルロースの結晶形態を分解できる完全なセルラーゼ
系が発酵の進行を経て容易に大量生産されるので、多くの関心を集めてきた。こ
の特定のセルラーゼ複合体は、その特有の成分の性質およびそれらの成分が産業
工程において発揮する能力を測定するために広く分析されてきた。例えば、Wood
et al.,“Methods in Enzymology”,160,25,ページ234et seq.(1988)には、完
全な菌類のセルラーゼ系がエキソセロビオヒドロラーゼ(EC3.2.1.91)("CBH")、
エンドグルカナーゼ(EC3.2.1.4)("EG")、およびβ―グルコシダーゼ(EC3.2.1.21
)("BG")として同定されるものを含むいくつかの異なる酵素分類を含むことを開
示されている。CBH、EGおよびBGの菌類のセルラーゼの分類は、それぞれの分類
に多数の成分を含めるようにさらに広げることができる。米国特許第54751
01号(ワード(Ward)等)は、トリコデルマロンギブラチアタムに由来するEGIII
と称される1つの特に有用な酵素の精製および分子クローニングを開示する。
【0006】 国際特許出願公開第WO94/14953号は、それぞれが20のヌクレオチド
を有する一連のDNA配列のどれか1つを有する核酸によりコードされるエンドグ
ルカナーゼを開示する。
【0007】 Ooi et al.,Curr.Genet.,Vol.18,pp.217-222(1990)は、アミノ酸ストリング(s
trings)NNLWG、ELMIWおよびGTEPFTを含有するアスペルギルスアクレエアテス(As
pergillus aculeatus)により産生されるエンドグルカナーゼF1-CMCをコードする
cDNA配列を開示する。Sakamoto et al.,Curr.Genet.,Vol.27,pp.435-439(1995)
は、アミノ酸ストリングELMIWおよびGTEPFTを含有するアスペルギルスカワチイ(
kawachii) IFO 4308からのエンドグルカナーゼCMCアーゼ−1をコードするcDNA
配列を開示する。Ward et al.は、アミノ酸ストリングNNLWG、ELMIWおよびGTEPF
Tを有するEGIIIの配列を開示する。さらに、1つはエルウィニアカロトバラ(Erw
inia carotovara)およびロードサーマスマリナス(Rhodothermus marinus)からで
ある2つのセルラーゼ配列が、アミノ酸ストリングELMIWを含有するSaarilahti
et al.,Gene,Vol.90,pp.9-14(1990)およびHreggvidsson et al.,Appl.Environ.M
icrob.,Vol.62,No.8,pp.3047-3049(1996)に開示されている。しかしながら、こ
れらの引用文献はどれも、これらのアミノ酸ストリングが他のセルラーゼの同定
または単離に何らかの特定の関連性を有することを開示も示唆もせず、特に、細
菌、アクチノミセテス属(Actinomycetes)および他の糸状菌類のような様々の有
機体から得られることを示していない。
【0008】 上述の領域のいくつかまたは全てにおける用途を有する多くのセルラーゼ組成
物に関する当該技術における知識にもかかわらず、たとえばテキスタイルの処理
において、洗剤組成物の成分として、パルプおよび紙の処理において、食品加工
において、およびバイオマスの変換において有用な、改善された特性を有する新
しいセルラーゼ組成物が、引き続き必要とされている。従って、セルラーゼ組成
物およびその活性の理解に関して大きな改善がなされてきたが、既知のセルラー
ゼ組成物の有益な効果を保有する代わりのセルラーゼ組成物が依然として必要と
されている。この必要性に関して、本出願人はここで、産業的な利用に有用であ
ると知られている酵素に関連する新しい微生物酵素、すなわちEGIIIが、その中
の独特の保存配列の存在によって検出できるおよび得られるという、驚くべき発
見をした。
【0009】 発明の概要 本発明は、EGIIIの配列内で見つかった重要で新しく発見された保存配列に基
づくごく普通のPCR技術を使用して価値のある酵素が検出できるかどうかの決定
に関する、本発明者による徹底的な研究の産物である。驚くべきことに、本発明
者は、これらの保存配列がEGIII中だけでなく糸状菌類、細菌およびアクチノミ
セテス属のような多様な分類からの有機体に由来する酵素中においても見出され
ることを発見した。本出願人は、本発明を利用することにより、ここに記載する
保存領域を内部に有するEGIIIに関する新しいセルラーゼをコードする遺伝子を
多数単離した。
【0010】 本発明の目的は、テキスタイルの処理、テキスタイルの洗濯、飼料添加物技術
、ベーキングおよび食品の加工、穀物湿式製粉およびバイオマス変換のような産
業工程において利用される場合に有用な特性を有する新しいセルラーゼ組成物を
提供することにある。
【0011】 本発明の別の目的は、構造および機能においてEGIIIに関する産業的に有用な
セルラーゼの広範囲の分類についての証拠の提供にある。
【0012】 本発明のもう1つの目的は、例えば特異的活性、テキスタイル処理における能
力、基質特異性、耐熱性、酸化耐性およびアルカリ性能力分布においてさらに改
善された特性を有する、EGIIIの類似物を提供することにある。
【0013】 本発明によると、 (a) Asn-Asn-(Leu/Phe/Lys/Ile)-Trp-Gly (b) Glu-(Leu/Phe/Ile)-Met-Ile-Trp (c) Gly-Thr-Glu-Pro-Phe-Thr (d) (Ser/Tyr/Cys/Trp/Thr/Asn/Lys/Arg)-(Val/Pro)-(Lys/Ala)-(Ser/A
la)-(Tyr/Phe) (e) Lys-Asn-Phe-Phe-Asn-Tyr からなる群より選択されるアミノ酸ストリングを内部に有するアミノ酸配列を含
むセルロース分解活性を有する酵素が提供される。
【0014】 本発明の好ましい実施の形態においては、酵素はエンドグルカナーゼである。
好ましくは酵素は菌類または細菌源に由来し、最も好ましくは糸状菌類に由来す
る。
【0015】 本発明の別の実施の形態においては、本発明による酵素をコードするDNAが提
供される。該DNAを含む発現ベクター、そのような発現ベクターで形質転換され
る宿主細胞およびそのような宿主細胞により産生される酵素もまた提供される。
【0016】 本発明のもう1つの実施の形態においては、 (1)(a) Asn-Asn-(Leu/Phe/Lys/Ile)-Trp-Gly (b) Glu-(Leu/Phe/Ile)-Met-Ile-Trp (c) Gly-Thr-Glu-Pro-Phe-Thr (d) (Ser/Tyr/Cys/Trp/Thr/Asn/Lys/Arg)-(Val/Pro)-(Lys/Ala)-(Ser/A
la)-(Tyr/Phe) (e) Lys-Asn-Phe-Phe-Asn-Tyr からなる群より選択されるアミノ酸ストリングをコードするDNAプライマーを調
製し、 (2)関心のある有機体からゲノムDNAを調製し、 (3)EGIII様セルラーゼをコードする遺伝子を含むDNA断片の同定および単離
を促進するのに適当な条件下で、工程(1)によるプライマーと工程(2)によ
るゲノムDNAを混合する、 各工程を含むEGIII様酵素を検出する方法が提供される。
【0017】 本発明のこの態様の好ましい実施の形態においては、上述の方法はEGIII様酵
素の検出に利用され、前記DNAプライマーの標識およびゲノムDNA中の相補的配列
との前記DNAプライマーのハイブリッド形成を可能にする標準ストリンジェンシ
ー条件下での前記工程(3)における混合;およびその後のEGIIIセルラーゼを
コードする関心のある前記有機体からの前記相補的配列に対応する遺伝子の同定
および単離を含む。本発明のこの態様の別の好ましい実施の形態においては、工
程(3)は、前記DNAプライマーと前記ゲノムDNAとの間の1つまたはそれ以上の
PCR反応の開始、およびEGIII様酵素をコードする遺伝子に対応するそのようなPC
R反応中に産生された適切な断片の同定および単離を含む。
【0018】 本発明の範囲内には、テキスタイルの処理、例えば洗濯洗剤またはストーンウ
ォッシングの組成物において、バイオマスの低減において、飼料添加物の産生お
よび食品の加工において、紙またはパルプに基づく産物の生産についての木材パ
ルプの処理において、およびグルコース、高フルクトースのコーンシロップおよ
び/またはアルコールの産生を促進するための穀物の湿式製粉工程または乾式製
粉工程において、EGIII様酵素を使用することも含まれる。
【0019】 本発明の利点は、価値のあるセルラーゼ酵素をコードする遺伝子の早く簡単な
単離を可能にする反復可能なプロトコルが発見されたことにある。
【0020】 図面の簡単な説明 図1は、トリコデルマロンギブラチアタムからのEGIIIのアミノ酸配列を示す
【0021】 図2は、NCBIにより説明される菌類の系統発生樹形図の分岐を示す。
【0022】 図3は、EGIIIの配列から得られた102残基のペプチドの、フザリウムエク
イセティ(Fusarium equiseti)[FUSEQIN];グリオクラジウムロセアム(Gliocladi
um roseum)[GLIOIN];アクレモニウムブラチペニウム(Acremonium brachypenium
)[ACRHYPO](イントロンのない仮定上のタンパク質配列);アスペルギルスカワ
チイ[ASPKAWA1];アスペルギルスアクレエアテス[ASPACU1];フミコラインソレ
ン(Humicola insolens)[HUMIN];アクチノミセテス属(ストレプトミセス(strep
tomyces)sp.11AG8[11AG8IN];エルウィニアカロトバラ [ERWCARIN];グリオク
ラジウムロセアム [GLIO314];グリオクラジウムロセアム[GLIOHYP] (イントロ
ンのない仮定上のタンパク質配列);フミコラグリセア(Humicola grisea)[HGRI
S];ロードサーマスマリナス [RHMARIN];ストレプトミセスリビダン(Streptomy
ces lividans)[SLIVINS];ペニシリウムノタタム(Penicillium notatum)[PENNOT
];ファネロカエトクリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)[PHANHYPO]
(イントロンのない仮定上のタンパク質配列);エメリセラデサートル(Emeric
ella desertoru)[EMDESHYP] (イントロンのない仮定上のタンパク質配列);カ
エトミウムブラシリエンス(Chaetomium brasillience)[CHBRAS];およびミセリ
オフトラサーモフィラ(Myceliopthora thermophila)[MYCINS](27アミノ酸だ
け)からの対応するペプチドとの比較を示す。
【0023】 図4は、図3において比較したタンパク質配列の類似性のパーセントを表示す
る図表を示す。
【0024】 図5は、イントロンのないトリコデルマロンギブラチアタムからのEGIIIのDNA
配列を示す。
【0025】 図6から8は、EGIIIとの整合における20のEGIII様セルラーゼの全長配列の
整合を示し、これはトリコデルマリーセイ(Trichoderma reesei)、ハイポクレア
シュウェイニッチ(Hypocrea schweinitzii)、アスペルギルスアクレアテス、ア
スペルギルスカワチイ(1)、アスペルギルスカワチイ(2)、アスペルギルス
オリザエ(Aspergillus oryzae)、フミコラグリセア(Humicora grisea)、フミコ
ラインソレン、カエトミウムブラシリレンス、フザリウムエクイセティ、フザリ
ウムジャバニカム(Fusarium javanicum)(1)、フザリウムジャバニカム(2)
、グリオクラジウムロセアム(1)、グリオクラジウムロセアム(2)、グリオ
クラジウムロセアム(3)、グリオクラジウムロセアム(4)、メムノニエラエ
キナータ(Memnoniella echinata)、エメリセラデザートル(Emericella desertor
u)、アクチノミセテス11AG8、ストレプトミセスリビダンCelB、ロードサーマス
マリナス、およびエルウィニアカロトバラに由来するものを含む、主要配列モデ
リングに基づく等しい残基を示している。
【0026】 発明の詳細な説明 本発明は、セルロース分解活性を有し、トリコデルマ属spp.、フミコラ属spp.
、およびエルウィニアカロトバラおよびロードサーマスマリナス以外の有機体か
ら得られる精製されたEGIII様酵素に関する。
【0027】 本明細書の中で、本発明の特許請求の範囲の種類を明確にするために以下に定
義されるいくつかの用語が開示される。
【0028】 “セルラーゼ”とは、当該技術においてよく分類された酵素の種類をさし、セ
ルロースポリマーをより短いセロロオリゴ糖オリゴマー、セロビオースおよび/
またはグルコースに加水分解できる酵素を含む。セルラーゼ酵素の一般例はエキ
ソセロビオヒドロラーゼおよびエンドグルカナーゼを含み、特に菌類および細菌
を含む様々の種のセルロース分解有機体から得られる。
【0029】 “EGIII”セルラーゼとは、ワード等の米国特許第5475101号およびPro
ceedings on the SecondTRICEL Symposium on Trichoderma Reesei Cellurases
AND Other Hydrolases,Suominen&Reinikainen eds.,Espoo Finland(1993),pp.15
3-158(Foundation for Biotechnical and Industrial Fermentation Research,V
ol.8)に記載されているエンドグルカナーゼ成分をさす。その中に記載されてい
るように、EGIIIは、トリコデルマリーセイ(ロンギブラチアタム)に由来し、
約5.8の最適pH、約7.4からの等電点および約25kDの分子量によって特徴
付けられる。トリコデルマリーセイからの一般にEGIIと称される酵素は以前、文
献中で著者に学名EGIIIと称されることがあったが、該酵素は、分子量、等電点
および最適pHに関してここでEGIIIと定義される酵素とは実質的に異なる。
【0030】 本発明による“EGIII様酵素”、“EGIII様タンパク質”または“EGIII様セル
ラーゼ”とは一方で、 (a) Asn-Asn-(Leu/Phe/Lys/Ile)-Trp-Gly (b) Glu-(Leu/Phe/Ile)-Met-Ile-Trp (c) Gly-Thr-Glu-Pro-Phe-Thr (d) (Ser/Tyr/Cys/Trp/Thr/Asn/Lys/Arg)-(Val/Pro)-(Lys/Ala)-(Ser/A
la)-(Tyr/Phe) (e) Lys-Asn-Phe-Phe-Asn-Tyr の1つ以上からなる群より選択されるアミノ酸ストリングを内部に有するアミノ
酸配列を含むセルロース分解活性を有する酵素を意味する。ある実施の形態にお
いては、本発明の酵素はさらに、EGIIIに対し大きな構造および/または配列相同
性を有する。従って、本発明のこの実施の形態の1つの態様においては、その酵
素はEGIIIに対し、少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%およびもっ
とも好ましくは少なくとも60%のアミノ酸同一性を有する。しかしながら、多
くの場合相同性だけでは、ここに記載される方法により同定される特定の酵素が
EGIII様酵素を意味するのかどうかについての適当な測定ができないということ
を認識すべきである。従って、相同性の酵素はここに記載され例示される方法に
より検出されるが、相同性の度合いを本発明の範囲を限定するものとして見るべ
きではない。
【0031】 本発明のEGIII様酵素は、セルラーゼを産生する多くの有機体中で発見され得
ると思われる。しかしながら、EGIII様酵素の供給源はおそらく、細菌または菌
類源、特にアクチノミセス属、バチルス属(Bacillus)または糸状菌類に由来する
ものを含む。好ましい実施の形態においては、酵素は糸状菌類科の後世動物亜界
、好ましくはユーアスコミセテス属(Euascomycetes)に由来する。後世動物亜界
内では、EGIII様酵素を産生する菌類の系統発生分類は、栄養胞子のピレノミセ
ス属(Pyrenomycetes)(アクレモニウム属(Acremonium)を含む)、ソーダリアレ
ス属(Sordariales)(チエラビア属(Thielavia)を含む)、ハイポクレアレス属(H
ypocreales)(フザリウム属、ネシティア属(Necitia)、バーティシリウム属(Ve
rticillium)、ミロセシアム属(Myrothecium)およびグリオクラジウム属のよう
なネクトリアセアエ属(Nectriaceae);およびハイポクレア属(Hypocrea)を含む
)およびユーロティアレス属(Eurotiales)(アスペルギルス属およびペニシリウ
ム属のような栄養胞子のトリココマセア属(Trichocomaceae)を含む)を含む。
【0032】 ユーアスコミセテス属は好ましくはジアポルサレス属(Diaporthales)、ハロス
ファエリアレス属(Halosphaeriales)、ミクロアスカレス属(Microascales)、オ
フィオストマタレス属(Ophiostomatales)、フィラコラレス属(Phyllachorales)
、ソーダリアレス属またはキシラリアレス属(Xylariales)に属する。同様に好ま
しくは、ユーアスコミセテス属は、クラビシピタセアエ属(Clavicipitaceae)、
メラノスポラセアエ属(Melanosporaceae)、ネクトリアセアエ属、ニエスリアセ
アエ属(Niessliaceae)またはミトスポリックハイポクレアレス属を含むハイポク
レアレス属に属する。さらに好ましくは、ユーアスコミセス属は、前記ハイポク
レアセアエ属(Hypocreaceae)がトリコデルマ属を含まないことを特徴とするハイ
ポクレアセアエ属に属する。最も好ましくは、ユーアスコミセテス属は、グリオ
クラジウム属spp.、フザリウム属spp.、アクレモニウム属spp.、ミセリオフトラ
属(Myceliophtora)spp.、ベルティセリウム属(Verticillium)spp.、ミロセシウ
ム属(Myrothecium)spp.、ペニシリウム属spp.、カエトミウム属spp.、エメルセ
ラ属(Emercella)spp.、およびファネロカエト属(Phanerochaete)spp.である。EG
III様酵素を有すると思われる特定の有機体は、カエトミウムサーモフィラム(th
ermophilum) var. therm.、カエトミウムアトロブラネウム(atrobrunneum)、カ
エトミウムブラシリエンス、カエトミウムグロボサム(globosum)、カエトミウム
ビテリウム(vitellium)、ペシロミセスリラシナス(Paecilomyces lilacinus)、
カエトミウムサーモフィラムvar.dissitum.、フミコラインソレン、フミコラブ
レビス(brevis)、メムノニエラエキナータ(Memnoniella echinata)、フザリウム
エクイセティ、フザリウムオキシスポラム(oxysporum)、フザリウムスチルボイ
ド(stilboides)、ミセリオフトラサーモフィラ(Myceliophthora thermophila)、
フザリウムジャバニカム、フザリウムグリセア(grisea)var.thermoidea、スチベ
ラサーモフィラ(Stibella thermophila)、メラノカルパスアルボミセス(Melanoc
arpus albomyces)、アルトロボトリススペルバ(Arthrobotrys superba)、ミセリ
オフトラヒナニレア(Myceliophthora hinunilea)、カエトミウムパキポディオデ
ス(pachypodiodes)、ミロセシウムベルラカリア(Myrothecium verrucaria)、ペ
ニシリウムクリソゲナム(crysogenum)、マルブランチアサルフレア(Malbranchea
sulfurea)、ルナロスポラカーバラ(Lunulospora curvula)、エメリセラデザー
トラム(desertorum)、アクレモニウムストリクタム(Acremonium strictum)、シ
リンドロカルポンヘテロネマ(Cylindrocarpon heteronema)、およびウロクラジ
ウムカルタラム(Ulocladium chartarum)を含む。
【0033】 アクチノミセス属内で、ストレプトミセス属は、EGIII様酵素を有することが
示されている。EGIII様酵素の供給源の種がアスペルギルス属である場合、特定
の種は、アスペルギルスアエネアス(A.aeneus)、アスペルギルスアンソデスミス
(A.anthodesmis)、アスペルギルスアウレオフルゲン(A.aureofulgens)、アスペ
ルギルスアウレオラタス(A.aureolatus)、アスペルギルスアベナセウス(A.avena
ceus)、アスペルギルスアワモリイ(A.awamorii)、アスペルギルスビスポラス(A.
bisporus)、アスペルギルスブランネオユニセリアタス(A.burunneouniseriatus)
、アスペルギルスカンペストリス(A.campestris)、アスペルギルスカエシアラス
(A.caesiellus)、アスペルギルスカンジダス(A.candidus)、アスペルギルスカル
ボナリウス(A.carbonarius)、アスペルギルスカルネウス(A.carneus)、アスペル
ギルスセルビナス(A.cervinus)、アスペルギルスクラバトフラバス(A.clavatofl
avus)、アスペルギルスクラバトアニカス(A.clavatoanicus)、アスペルギルスク
ラバタス(A.clavatus)、アスペルギルスコニカス(A.conicus)、アスペルギルス
コンジャンクタス(A.conjunctus)、アスペルギルスクルストサス(A.crustosus)
、アスペルギルスデフレクタス(A.deflectus)、アスペルギルスジモルフィカス(
A.dimorphicus)、アスペルギルスエバルネオクレメウス(A.eburneocremeus)、ア
スペルギルスエジプチアカス(A.egyptiacus)、アスペルギルスエリプチカス(A.e
llipticus)、アスペルギルスエロンガタス(A.elongatus)、アスペルギルスフィ
キューム(A.ficuum)、アスペルギルスフラスケントラーゲリ(A.flaschentraeger
i)、黄色アスペルギルス (A.flavus)、アスペルギルスフミガタス(A.fumigatus)
、アスペルギルスギガンテウス(A.giganteus)、アスペルギルスグラウカス(A.gl
aucus)、アスペルギルスゴラクフプレンシス(A.gorakhpurensis)、アスペルギル
スグラシリス(A.gracilis)、アスペルギルスイイズケ(A.iizuke)、アスペルギル
スイタコニカス(A.itaconicus)、アスペルギルスジャポニカス(japonicus) 、ア
スペルギルスカンバレンシス(A.kambarensis) 、アスペルギルスカナガワエンシ
ス(kanagawaensis)、アスペルギルスラノサス(A.lanosus) 、アスペルギルスレ
ポリス(A.leporis) 、アスペルギルスロンギベシカ(A.longivesica) 、アスペル
ギルスメリナス(A.mellinus) 、アスペルギルスマルチカラー(A.multicolor) 、
黒色アスペルギルス (A.niger) 、アスペルギルスノミウス(A.nomius) 、アスペ
ルギルスヌタンス(A.nutans) 、アスペルギルスオクラセウス(A.ochraceus) 、
アスペルギルスパリダス(A.pallidus) 、アスペルギルスパナメンシス(A.paname
nsis) 、アスペルギルスパラシチカス(A.parasiticus) 、アスペルギルスパルバ
ラス(A.parvulus) 、アスペルギルスペニシリオイド(A.penicillioides) 、アス
ペルギルスフィアリセプチカス(A.phialisepticus) 、アスペルギルスフォエニ
シス(A.phoenicis) 、アスペルギルスプロリフェラン(A.proliferans) 、アスペ
ルギルスパルビナス(A.pulvinus) 、アスペルギルスプニセウス(A.puniceus) 、
アスペルギルスラペリ(A.raperi) 、アスペルギルスレカルバタス(A.recurvatus
) 、アスペルギルスレストリクタス(A.restrictus) 、アスペルギルスシロウサ
ミ(A.shirousami) 、アスペルギルスソジャエ(A.sojae) 、アスペルギルススパ
ルサス(A.sparsus)、アスペルギルススボリバセウス(A.subolivaceus) 、アスペ
ルギルスサブセシリス(A.subsessilis) 、アスペルギルスタマリイ(A.tamarii)
、アスペルギルステルレウス(A.terreus) 、アスペルギルステルリコラ(A.terri
cola) 、アスペルギルストミイ(A.thomii) 、アスペルギルスツビンゲンシス(A.
tubingensis) 、アスペルギルスアンガイス(A.unguis) 、アスペルギルスユニラ
テラリス(A.unilateralis) 、アスペルギルスウスタス(A.ustus) 、アスペルギ
ルスベルシカラー(A.versicolor) 、アスペルギルスウェンチイ(A.wentii) 、ア
スペルギルスキセロフィラス(A.xerophilus) 、アスペルギルスゾナタス(A.zona
tus) 、アスペルギルスsp.を含むアスペルギルス属である。
【0034】 本発明によるEGIII様酵素を含む別の実施例は、以下の方法により得られる。
【0035】 (a) Asn-Asn-(Leu/Phe/Lys/Ile)-Trp-Gly (b) Glu-(Leu/Phe/Ile)-Met-Ile-Trp (c) Gly-Thr-Glu-Pro-Phe-Thr (d) (Ser/Tyr/Cys/Trp/Thr/Asn/Lys/Arg)-(Val/Pro)-(Lys/Ala)-(Ser/A
la)-(Tyr/Phe) (e) Lys-Asn-Phe-Phe-Asn-Tyr の1つまたはそれ以上からなる群より選択されるアミノ酸配列をコードするDNA
プライマーを作成し、既定の方法によりセルロース分解活性を有する酵素をコー
ドするDNAおよび遺伝子を得るために使用する。
【0036】 本発明のこの態様による好ましい実施の形態においては、上述のペプチドの1
つ以上に対応する縮重プライマーを調製する。ペプチドを、標準PCR反応を開始
するのに適当な条件下で、標的の有機体(すなわち内部でEGIII様酵素を調べる
有機体)からのゲノムDNAと結合させる。この実施の形態においては、ペプチド(
a) および/または(d)に対応する縮重プライマーに加えて(c)および/または(e)に
対応するプライマーを選択し、これらのペプチドでPCRを行うことが好ましい。P
CR反応を行った後、生じたDNAをポリアクリルアミドゲル上で処理し、(c)および
/または(e)に加えて (a)および/または(d) のペプチドを含むEGIII断片にサイズ
が一致するバンド、すなわち400塩基対から1000塩基対までの範囲のバン
ドを選択した。これらの断片をプールし、ペプチド(a)および/または(d)に対応
するプライマーに加えてペプチド(b)に対応するプライマーを使用して、あるい
は、ペプチド(c)および/または(e)に対応するプライマーに加えてペプチド(b)に
対応するプライマーを使用して再び増幅する。求めるサイズ(EGIII様酵素の場
合には、バンドは約250塩基対から約500塩基対までの範囲に一致する)の
強いバンドを切り出し、塩基配列決定した。次に配列を、正確に対応するプライ
マーを作成するために使用し、これらのプライマーを、例えばMizobuchi et al.
,BioTechniques,Vol.15,No.2,pp.215-216(1993)を参照して、全長遺伝子を得る
ためのゲノムDNA端の急速増幅と称される技術とともに使用する。
【0037】 しかしながら、与えられた断片が標的有機体中の類似する配列に相関するかを
分析するために、縮重DNAを標的有機体から得られるゲノムライブラリに対する
ハイブリッド形成プローブとして使用することも可能である。有用なハイブリッ
ド形成アッセイは、以下のものである:例えば、製造者の使用説明書によるEcoR
I,Hind III,BamH I,Cla I,Kpn I,Mlu I,Spe I,Bgl II,Nco I,Xba I,Xho Iおよ
びXma I(New England Biolabs,Inc.,Beverly,MA and Boehringer Mannheimによ
って提供される)などの制限酵素での切断によって、特定の標的源からのゲノム
DNAを断片化する。次に、DNA断片の分画がサイズによって目に見えるように、試
料をアガロースゲル(例えば0.7%のアガロース)を通して電気泳動する。ゲ
ルを蒸留水で簡単に洗浄し、次に適切な溶液(例えば0.25MのHCl)中で穏や
かに振盪して脱プリン化し、続いて30分間(例えば0.4MのNaOH中で)穏や
かに振盪して変性する。ゲルをpH7.0の1.5M NaCl、1M Tris中に置き、3
0分間穏やかに振盪する再生段階を含めてもよい。次にDNAを適切な陽性電荷膜
、例えばMaximum Strength Nytran Plus膜(Schleicher&Schuell,Keene,N.H.)上
に、転移溶液(例えば6×SSC(900mM NaCl,90mMクエン酸三ナトリウム)を使用
して転移する。通常約2時間かそれ以上で転移が完了した後、洗浄液(例えば2
×SSC[2×SSC=300mM NaCl,30mM trisodium citrate])を使用して膜を洗浄した
後室温で風乾する。次に膜を、(約2時間かそれ以上)適切なプレハイブリッド
形成溶液(例えば、100ml中にホルムアミド30−50 mls、20×SSPE(1
×SSPE=0.18M NaCl,1mM EDTA,10mM NaH2PO4,pH7.7)25mls、20%S
DS2.5mls、10mg/mlの剪断へリング精子DNA1mlを含有する水溶液) 中でプ
レハイブリッド形成する。
【0038】 上述のペプチド配列に対応するDNAプローブは、アガロースゲルでの電気泳動
によって分離され、断片はゲルから切り取られ、切り取られたアガロースから取
り出される。次に、この精製されたDNAの断片を、(例えば、DNAにP32を組み込
むために製造者の説明書によってMegaprime labeling system(Amersham Interna
tional plc,Buckinghamshire,England)を使用し)標識する。標識されたプロー
ブを、5分間95℃まで加熱して変性させ、上述の膜を含むプレハイブリッド形
成溶液にすばやく加える。ハイブリッド形成反応は、適切な時間および適切な条
件下、例えば穏かに振盪しながら37℃で18時間、行わなければならない。膜
を洗浄し(例えば2×SSC/0.3%SDS中で)、次に適切な洗浄溶液および穏か
な攪拌で洗浄する。所望のストリンジェンシーは、膜(フィルター)が洗浄され
る条件に依存する。
【0039】 特に、所定の反応のストリンジェンシー(すなわち、ハイブリッド形成の成功
に必要な相同性の度合い)は、ハイブリッド形成の後にサザンブロットからフィ
ルタを洗浄する条件に大きく依存するだろう。ここに定義するように、“低スト
リンジェンシー”条件は、15分間20℃で0.2×SSC/0.1%SDSの溶液を
使用したサザンブロットからのフィルターの洗浄を含む。標準ストリンジェンシ
ー条件は、30分間37℃で0.2×SSC/0.1%SDSの溶液を使用した2度目
のサザンブロットからのフィルターの洗浄を含む洗浄工程をさらに有する。
【0040】 上記で概説されるDNAプライマーとハイブリッド形成するDNAおよびこの方法に
より同定される遺伝子をコードする対応EGIIIを既定の方法により単離し、既定
の技術による対応するEGIII様酵素の発現に使用することが可能である。好まし
いクローニング工程は、例えばMizobuchi et al.,BioTechniques,Vol.15,No.2,p
p.215-216(1993)に記載されるゲノムDNA端の急速増幅を含む。クローン化された
遺伝子を得ることについて、適当な宿主細胞中に形質転換できるベクター中にDN
Aを挿入する既定の方法を使用した。次に形質転換された宿主細胞を適当な条件
下で培養すると、特定の用途に必要とされるように得られ、精製され、調製され
るEGIII様セルラーゼが産生される。
【0041】 本発明のEGIII様酵素は、好ましくは単離され精製される。本発明の文脈にお
いて、精製および単離とは通常、EGIII様セルラーゼが、天然で結合する天然発
生置換基、例えばもとの有機体またはEGIIIセルラーゼと結合するもとの有機体
により発現される他のセルラーゼまたは酵素のいくらかまたは全てからEGIII様
セルラーゼを分離することにより天然状態から変化されることを意味する。同様
に、本発明のEGIII様酵素は、天然状態において天然には存在しない他の成分と
結合してもよい。単離または精製は、イオン交換クロマトグラフィ、アフィニテ
ィクロマトグラフィ、疎水性分離、透析、プロテアーゼ処理、硫酸アンモニウム
析出または他のタンパク質塩析技術、遠心分離、サイズ排除クロマトグラフィ、
ろ過、微細ろ過、ゲル電気泳動または全ての細胞、細胞破片、不純物、外来タン
パク質、または最終組成物中所望でない酵素を除去するための勾配上の分離のよ
うな分離技術として知られる技術により達成されてもよい。
【0042】 “セルロース含有織物”とは、天然セルロース物質および人工セルロース物質
(例えばジュート、亜麻、ラミー、レーヨン、およびライオセル(lyocell))を
含む綿または非綿含有セルロースまたは綿または非綿含有セルロース混合物から
作成されるいかなる縫合または非縫合織物、織糸または繊維をも意味する。人工
セルロース含有織物の元に含まれるのは、当該技術においてレーヨンとしてよく
知られる再生織物である。他の人工セルロース含有織物は、化学的に修飾された
セルロース繊維(例えばアセテートによって修飾されたセルロース)および溶剤
紡績セルロース繊維(例えばライオセル)を含む。セルロース含有織物の定義の
中に特に含まれるものは、そのような材料から作成される織糸または繊維である
。セルロース含有材料は、合成繊維およびウールおよびシルクのような天然非セ
ルロース繊維のような材料を有する混合物にしばしば混合される。
【0043】 “綿含有織物”とは、綿織物、綿編物、綿デニム、綿織糸、原料綿等を含む純
粋な綿または綿混合物から作成される縫合または非縫合織物、織糸または繊維を
意味する。綿混合物を使用する場合、織物中の綿の量は好ましくは、綿重量が少
なくとも約35%である。混合物として使用する場合、織物中に使用される伴材
料は、セルロース物質、またはポリアミド繊維(例えばナイロン6およびナイロ
ン66)、アクリル繊維(例えばポリアクリロニトリル繊維)、およびポリエス
テル繊維(例えばポリエチレンテフタレート)、ポリビニルアルコール繊維(例
えばビニロン(Vinylon))、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポ
リウレタン繊維、ポリウレア繊維およびアラミド繊維のような合成繊維を含む1
つ以上の非綿繊維を含んでもよい。
【0044】 “ストーンウォッシュ組成物”とは、セルロース含有織物のストーンウォッシ
ュに使用する製剤を意味する。ストーンウォッシュ組成物は、消費者販売のため
の売込みの前、すなわち製造工程中セルロース含有織物を修飾するために使用さ
れる。対照的に、洗剤組成物は、汚れた衣服のクリーニングを目的としている。
【0045】 “ストーンウォッシュ”とは、“ストーンウォッシュされた”外観をデニムに
与えるための攪拌およびカスケード(cascading)条件の下での、すなわち回転ド
ラム式洗濯機中における、セルラーゼ溶液によるセルロース含有繊維の処理を意
味する。本発明によるセルラーゼ溶液は、当該技術において知られている方法に
おける石の使用を完全にまたは部分的に、機能的に置換する。デニムにストーン
ウォッシュされた外観を与える方法は、ここに完全に引用される米国特許第48
32864号に記載される。通常、ストーンウォッシュ技術はインジゴで染めら
れた綿デニムに使用される。
【0046】 “洗剤組成物”とは、汚れたセルロース含有織物の洗濯のための洗浄媒質中で
の使用を目的とする混合物を意味する。本発明の文脈においては、そのような組
成物は、セルラーゼおよび界面活性剤に加えて、追加の加水分解酵素、ビルダー
、漂白剤、漂白活性化剤、青味剤および蛍光染料、ケーキング防止剤、マスキン
グ(masking)剤、セルラーゼ活性化剤、酸化防止剤、および可溶化剤を含んでも
よい。そのような組成物は、通常汚れた衣服のクリーニングに使用され、ストー
ンウォッシュ組成物と対照的に製造工程中には使用されない。セルラーゼを含む
洗剤組成物は、例えばここに引用されるClarkson et al.,米国特許第52904
74号および欧州特許公報第271004号に記載されている。
【0047】 “誘導体”とは、CおよびN末端の一方または両方への1つ以上のアミノ酸の付
加、アミノ酸配列の1つまたは多数の異なる部位での1つ以上のアミノ酸の置換
、タンパク質の一方または両方の末端あるいはアミノ酸配列の1つ以上の部位で
の1つ以上のアミノ酸の欠失、またはアミノ酸配列の1つ以上の部位での1つ以
上のアミノ酸の挿入によって、前駆体タンパク質(例えば天然タンパク質)から
誘導されたタンパク質を意味する。酵素誘導体の調製は好ましくは、天然タンパ
ク質をコードするDNA配列の修飾、適切な宿主への該DNA配列の形質転換、および
誘導酵素を形成するために修飾したDNA配列の発現により達成される。本発明の
誘導体は、前駆体酵素のアミノ酸配列(例えば野生型または天然状態の酵素)と
比較して変化したアミノ酸配列を有するペプチドを有し、該ペプチドは前駆体酵
素の特有の酵素の性質を保有しているが、いくつかの特定の側面では特性が変化
している。例えばセルラーゼ誘導体は、最適pHまたは熱あるいは酸化安定性が増
加するかもしれないが、特有のセルロース分解活性は保有している。同様に、本
発明による誘導体は、セルロース結合能力を大きく減ずるまたは高めるような方
法において付加、除去または修飾されるセルロース結合領域部分を含む。本発明
による誘導体は、セルラーゼ誘導体をコードするDNA断片から誘導されてもよく
、発現したセルラーゼ誘導体の機能活性が保有されていることを特徴とする。例
えば、セルラーゼをコードするDNA断片はさらに、5’または3’末端において
セルラーゼDNA配列に結合されるヒンジ(hinge)またはリンカー(linker)をコード
するDNA配列またはその一部を含んでもよく、コードされたセルラーゼ領域の機
能活性が維持されていることを特徴とする。誘導体はさらに、酵素の特性を変化
させる化学的修飾を含む。
【0048】 “発現ベクター”とは、適当な宿主中のDNAの発現を生じさせることができる
適当なコントロール配列に操作可能に結合されるDNA配列を含むDNA構成物を意味
する。そのようなコントロール配列は、転写を生じさせるプロモーター、転写を
コントロールするための必要に応じたオペレーター配列、mRNA上の適当なリボソ
ーム結合部位をコードする配列、および転写および翻訳の終わりをコントロール
する配列を含んでもよい。好ましくは異なる細胞タイプを異なる発現ベクターと
ともに使用する。枯草菌中で使用されるベクターに好ましいプロモーターはAprE
プロモーターであり、E.coli中で使用される好ましいプロモータはラクトースプ
ロモーターであり、サッカロミセスセレビシアエ(Saccharomyces cerevisiae)
中で使用される好ましいプロモーターはPGK1であり、黒色アスペルギルス中で使
用される好ましいプロモーターはglaAであり、およびトリコデルマリーセイ(ロ
ンギブラチアタム)に使用される好ましいプロモーターはcbhlである。ベクター
は、プラスミド、ファージ粒子、または単に可能性のあるゲノム挿入部分でもよ
い。適当な宿主中に形質転換されると、ベクターは宿主のゲノムと無関係に複製
し機能してもよい、または適当な条件下でゲノム自身に組み込まれてもよい。本
明細書においては、プラスミドおよびベクターは時に互いに交換可能に使用され
る。しかしながら、本発明は、同等の機能を提供し当該技術において知られるま
たはこれから知られる発現ベクターの他の形態を含むことを意図する。従って、
非常に多様な宿主/発現ベクターの組合せが、本発明のDNA配列の発現に使用され
る。有用な発現ベクターは例えば、SV40の種々の既知の誘導体のような染色体、
非染色体および合成DNA配列のセグメントおよび、例えばcolE1、pCR1、pBR322、
pMb9、pUC19およびそれらの誘導体を含むE.coliからのプラスミドのような既知
の細菌プラスミド、例えばRP4のような広宿主範囲プラスミド、ファージDNAs、
例えばNM989のようなλファージの多数の誘導体、および例えばM13および糸状一
本鎖DNAファージのような他のDNAファージ、2μプラスミドまたはその誘導体の
ような酵母プラスミド、動物細胞中で有用なベクターのような真核生物細胞中で
有用なベクター、およびファージDNAまたは他の発現コントロール配列を使用す
るために修飾されるプラスミドのようなプラスミドおよびファージDNAsの組合せ
から誘導されるベクターから構成されてもよい。本発明の発現ベクターを使用す
る発現技術は当該技術において知られており、例えばSambrook et al.,Molecula
r Cloning:A Laboratory Manual,Second Edition,Cold Spring Harbor Press(19
89)に該して記載されている。本発明のDNA配列を含むそのような発現ベクターは
、しばしば、組込み中特定の種のゲノムへの直接挿入によって単細胞宿主中に形
質転換される(例えばここに引用されるBennett&Lasure,More Gene Manipulatio
ns in Fungi,Academic Press,San Diego,pp.70-76(1991)およびその中で引用さ
れる菌類宿主中の標的ゲノム挿入を記載している論文を参照)。
【0049】 “宿主菌株”または“宿主細胞”とは、本発明によるDNAを含むベクターの発
現に適当な宿主を意味する。本発明において有用な宿主細胞は通常、内部で発現
を達成できる形質転換可能な微生物を含む、原核細胞宿主または真核細胞宿主で
ある。特に宿主菌株は、枯草菌、大腸菌(Escherichia coli)、トリコデルマリー
セイ(ロンギブラチアタム)、サッカロミセスセレビシアエまたは黒色アスペル
ギルスでもよい。宿主細胞を組換えDNA技術を使用して作成されたベクターで形
質転換またはトランスフェクションする。そのような形質転換宿主細胞は、スウ
ォレニン(swollenin)およびその変異体(突然変異体)をコードするベクターを
複製するまたは所望のペプチド産物を発現することができる。本発明の好ましい
実施の形態においては、“宿主細胞”とは、トリコデルマ属の細胞から産生され
る細胞およびプロトプラストの両方を意味する。
【0050】 “シグナル配列”とは、細胞外のタンパク質の成熟形態の分泌を促進するタン
パク質のN末端部分に結合されるアミノ酸の配列を意味する。シグナル配列のこ
の定義は機能上の定義である。細胞外タンパク質の成熟形態は、分泌工程中に開
裂されるシグナル配列がない。
【0051】 “DNAベクター”とは、適当な宿主細胞中への形質転換においてEGIII様セルラ
ーゼの発現を生じさせるために使用できる、上述されたEGIII様酵素または誘導
体をコードするDNA断片またはDNA変異断片を1つ以上有するヌクレオチド配列を
意味する。
【0052】 “機能的に結合される”とは、プロモーター、ターミネーター(terminator)、
分泌シグナルまたはエンハンサー領域のような調節領域が構造遺伝子に結合され
該遺伝子の発現をコントロールすることを意味する。
【0053】 本発明は、EGIII様酵素およびそのようなEGIII様酵素の誘導体の発現、精製お
よび/または単離および使用に関する。これらの酵素は好ましくは、上述された
方法により同定され単離される遺伝子を使用する組換え法により調製される。し
かしながら、本発明において使用する酵素は、天然単離物からの精製のような他
の技術で知られる方法により得てもよい。
【0054】 本発明によるEGIII様酵素の発現のために形質転換される微生物はトリコデル
マ属sp.に由来する菌株を都合よく含んでもよいということが本発明者により考
えられた。従って、本発明によるEGIII様酵素の調製に好ましい様式は、上述の
ように検出されるEGIII様酵素の一部または全てをコードするDNAの断片の少なく
とも一部を含むDNA構成物によるトリコデルマ属sp.の宿主細胞の形質転換を含む
。該DNA構成物を通常、プロモーターに機能的に結合する。次に形質転換された
宿主細胞を、所望のタンパク質を発現するような条件下で培養する。続いて、所
望のタンパク質産物を実質的に均質になるまで精製する。
【0055】 しかしながら、実際にはEGIII様酵素をコードする所定のDNAに対して最もよい
発現媒体は異なってもよい。従って、EGIII様酵素について元の有機体に系統発
生の類似性を有する形質転換宿主中でタンパク質を発現することが最も都合がよ
いかもしれない。従って、トリコデルマ属spp.の発現システムの本説明は、説明
のためだけにおよび本発明のEGIII様酵素の発現についての1つの選択として提
供される。しかしながら当業者は、適当なら異なる宿主細胞中でEGIII様酵素を
コードするDNAを発現したいと考えるであろうし、必要に応じた発現宿主の決定
においてEGIII様酵素の源を考慮すべきであることを理解すべきである。さらに
当業者は、当該技術において利用可能な器具を使用する既定の技術により特定の
遺伝子に対して最もよい発現系をおそらく選択できる。
【0056】 実施の形態の1つにおいては、菌株は過発現したタンパク質を得るのに有用な
菌株であるT.リーセイ(ロンギブラチアタム)を含む。例えば、Sheir-Neiss et
al.in Appl.Microbiol.Biotechnology,20(1984)pp.46-53により記載されるRL-P
37は、多量のセルラーゼ酵素を分泌することが知られている。RL-P37の機能的等
価物は、トリコデルマリーセイ(ロンギブラチアタム)の菌株RUT-C30(ATCC番
号第56765号)および菌株QM9414(ATCC番号第26921号)を含む。これ
らの菌株は、EGIII様酵素の過発現にも有用であると思われる。
【0057】 有害になり得る先天的なセルロース分解活性が存在しない状況でEGIII様セル
ラーゼを得ることが所望なら、EGIII様酵素をコードするDNA断片を含有するDNA
構成物またはプラスミドの導入前に1つ以上のセルラーゼ遺伝子が欠失されたト
リコデルマ属の宿主細胞菌株を得ることが有用である。そのような菌株は、ここ
に引用される米国特許第5246853号および国際特許出願公開第WO92/0
6209号に開示される方法により調製してもよい。1つ以上のセルラーゼ遺伝
子を欠失している宿主微生物中でEGIII様酵素を発現させることにより、同定お
よび続く精製工程が簡単になる。クローン化されたトリコデルマ属sp.からの遺
伝子はどれも、例えばcbh1、cbh2、egl1、およびegl3遺伝子、並びにそれらのコ
ードEGIIIおよび/またはEGVタンパク質を欠失してもよい(例えば米国特許第5
475101号および国際特許出願公開第WO94/28117号をそれぞれ参照
)。
【0058】 遺伝子欠失は、欠失または分断される所望の遺伝子の形態を当該技術において
知られる方法によりプラスミドに挿入することにより達成してもよい。次に欠失
プラスミドを、所望の遺伝子コード領域に対して内部の適当な制限酵素部位で切
断し、遺伝子コード配列またはその一部を選択可能な標識で置換する。好ましく
は約0.5kbから約2.0kbまでの範囲である、欠失または分断される遺伝子座
に隣接する(flanking)DNA配列は、選択可能な標識遺伝子の両側に残存している
。適当な欠失プラスミドは通常、隣接DNA配列を含む欠失遺伝子および選択可能
な標識遺伝子を含有する断片を単一の線状部分として除去することを可能にする
、独特の制限酵素部位を内部に有する。
【0059】 選択可能な標識は、形質転換された菌類の検出を可能にするように選択されな
ければならない。選択された微生物中で発現される選択可能な標識遺伝子はどれ
も、適当である。例えば、トリコデルマ属sp.では、形質転換株中の選択可能な
標識の存在がその特性に大きな影響を与えないように選択可能標識を選択する。
そのような選択可能標識は、アッセイ可能な産物をコードする遺伝子でもよい。
例えば、トリコデルマ属sp.の遺伝子の機能的なコピーは、宿主菌株中の欠失が
栄養素要求株の表現型を示す宿主菌株を生じる場合に使用してもよい。
【0060】 好ましい実施の形態においては、トリコデルマ属sp.のpyr4誘導体菌株を、形
質転換について選択可能な標識を提供する機能的pyr4遺伝子で形質転換する。p
yr4誘導体菌株は、フルオロオロチン酸(FOA)に耐性のあるトリコデルマ属sp.菌
株の選択によって得てもよい。pyr4遺伝子は、ウリジンの生合成に必要な酵素で
あるオロチジン−5’−モノホスフェートデカルボキシラーゼをコードする。完
全なpyr4遺伝子を有する菌株はウリジンのない培地中で増殖するが、フルオロオ
ロチン酸に反応しやすい。機能的オロチジンモノホスフェートデカルボキシラー
ゼ酵素を欠失し、増殖にウリジンを必要とするpyr4誘導体菌株を、FOA耐性につ
いて選択することが可能である。FOA選択技術の使用により、機能的オロテート
ピロホスホリボシルトランスフェラーゼを欠失するウリジン要求性菌株を得るこ
とも可能である。これらの細胞を、この酵素をコードする遺伝子の機能的コピー
で形質転換することが可能である(Berges and Barreau,Curr.Genet.,19,1991,pp
.359-365)。誘導体菌株の選択は、上述のFOA耐性技術を使用して容易に行うこと
ができ、従ってpyr4遺伝子は好ましくは選択可能標識として使用される。
【0061】 1つ以上のセルラーゼ遺伝子を発現する能力を欠失するようにpyr4トリコデル
マ属sp.を形質転換するために、分断または欠失されたセルラーゼ遺伝子を含む
単一のDNA断片を欠失プラスミドから単離し、適当なpyrトリコデルマ属の宿主を
形質転換するのに使用する。次に形質転換株を、pyr4遺伝子産物を発現し従って
宿主菌株のウリジン栄養要求性を補足する能力に基づいて同定し選択する。次に
、欠失される遺伝子のゲノムのコピーのコード領域の一部または全てをpyr4選択
可能標識により置換する二重交叉統合イベントを同定し確認するために、生じた
形質転換株についてサザンブロット分析を行った。
【0062】 上述される特定のプラスミドベクターはpyr形質転換株に関するものであるが
、本発明はこれらのベクターに限定されない。様々な遺伝子を、上述の技術を使
用してトリコデルマ属sp.菌株中で欠失および置換できる。さらに、上述のよう
に利用可能な選択可能標識はどれも使用できる。実際に、クローン化され同定さ
れたトリコデルマ属sp.の遺伝子は、上述の方法を使用してゲノムから欠失でき
る。
【0063】 上述のように、使用される宿主菌株は、選択された選択可能標識に対応する非
機能的遺伝子を欠失しているまたは有しているトリコデルマ属sp.の誘導体であ
る。例えば、pyr4の選択可能標識を選択する場合、特定のpyr4誘導体菌株を形質
転換工程における受容者として使用する。同様に、アスペルギルスニドラン(nid
ulans)の遺伝子amdS、argB、trpC、niaDと同じトリコデルマ属sp.の遺伝子を含
む選択可能標識を使用してもよい。従って対応する受容体菌株は、それぞれargB - 、trpC-、niaD-のような誘導体菌株でなければならない。
【0064】 次にEGIII様酵素をコードするDNAを、適当な微生物への挿入のために調製する
。本発明によると、EGIII様酵素をコードするDNAは、機能的セルロース分解活性
を有するタンパク質をコードするのに必要なDNAの全てを含む。EGIII様酵素また
は誘導体をコードするDNA断片またはDNA変異断片を、例えばcbh1またはegl1遺伝
子のプロモーターのような菌類のプロモーター配列に機能的に結合してもよい。
【0065】 EGIII様酵素をコードするDNAの1つ以上のコピーは、過発現を促進するために
菌株に再結合してもよいと考えられる。EGIII様セルラーゼをコードするDNAは、
セルラーゼをコードするDNAを有する発現ベクターの作成により調製してもよい
。EGIII様セルラーゼをコードする挿入されたDNA断片を有する発現ベクターは、
所定の宿主有機体中の自己複製または宿主、通常プラスミドのDNAへの組込みが
可能なら、いかなるベクターでもよい。好ましい実施の形態においては、遺伝子
の発現を得ることについて2つのタイプの発現ベクターが考えられる。1つは、
全て遺伝子から生じるプロモーター、遺伝子コード領域、およびターミネーター
配列が発現されるDNA配列を含有する。遺伝子の切断は、転写および翻訳調節配
列のコントロールの下で発現されるドメインを残すために、所望でないDNA配列
(例えば所望でないドメインをコードする)を除去することにより所望の位置で
行ってもよい。選択可能標識は、新しい遺伝子配列の複数のコピーの宿主への組
込みについての選択を可能にするベクター上に含有されてもよい。
【0066】 発現ベクターの第2のタイプは、あらかじめ構成されており、高レベルの転写
に必要な配列および選択可能標識を含有している。遺伝子またはその一部に対す
るコード領域は、発現カセットプロモーターおよびターミネーター配列の転写の
コントロールの下でこの凡用の発現ベクターに挿入できると考えられる。例えば
、pTEXはそのような凡用の発現ベクターである。遺伝子またはその一部は、強い
cbh1プロモーターの下流域に挿入できる。
【0067】 ベクター中では、本発明のEGIII様酵素をコードするDNA配列は、転写および翻
訳配列、すなわち構造遺伝子に対する読み取り枠中の適当なプロモーター配列お
よびシグナル配列に操作可能に結合されなければならない。プロモーターは、宿
主細胞中で転写活性を示すいかなるDNA配列でもよく、宿主細胞に同種または異
種のタンパク質をコードする遺伝子に由来してもよい。シグナルペプチドは、EG
III様酵素またはその誘導体の細胞外産物を提供する。シグナル配列をコードす
るDNAは、好ましくは発現される遺伝子に自然に結合しているものであるが、例
えばトリコデルマ属からのエキソセロビオヒドロラーゼまたはエンドグルカナー
ゼのような、適当な源からのシグナル配列が本発明において考えられる。
【0068】 プロモーターおよび適当なベクターへの挿入による本発明のEGIII様酵素をコ
ードするDNA配列の連結に使用する工程は、当該技術においてよく知られている
【0069】 上述のDNAベクターまたは構成体は、形質転換、トランスフェクション、微小
注射、微視孔法、生物分解ボンバードメント等のような既知の方法により宿主細
胞に導入してもよい。
【0070】 好ましい形質転換技術においては、トリコデルマ属sp.中のDNAに対する細胞壁
の透過性が非常に低いことを考慮に入れなければならない。従って、所望のDNA
配列、遺伝子または遺伝子断片の取込みはどんなによくても極小量である。形質
転換工程の前に誘導体菌株(すなわち使用される選択可能標識に対応する機能的
遺伝子を欠失する)中のトリコデルマ属sp.の細胞壁の透過性を増加させる方法
が多くある。
【0071】 形質転換のためにトリコデルマ属sp.を調製するための本発明において好まし
い方法は、菌類の菌糸からのプロトプラストの調製を含む。菌糸は発芽した植物
の胞子から得てもよい。菌糸を、細胞壁を最終的にはプロトプラストに消化する
酵素で処理する。次にプロトプラストを懸濁媒質中の浸透安定剤の存在により保
護する。これらの安定剤は、ソルビトール、マンニトール、塩化カリウム、硫酸
マグネシウム等を含む。通常これらの安定剤の濃度は0.8Mから1.2Mまでの
範囲で変わる。懸濁媒質中でソルビトールの約1.2M溶液を使用するのが好ま
しい。
【0072】 宿主のトリコデルマ属sp.菌株へのDNAの取込みは、カルシウムイオン濃度に依
存する。通常約10mM CaCl2から約50mM CaCl2までの範囲が取込み溶液中で使
用される。取込み溶液におけるカルシウムイオンの必要性に加えて、通常含まれ
る他のアイテムは、TE緩衝剤(pH7.4の10mM Tris;1mM EDTA)またはpH6
.0の10mM MOPS緩衝剤(モルホリンプロパンスルホン酸)のような緩衝系お
よびポリエチレングリコール(PEG)である。ポリエチレングリコールは細胞膜を
融解する作用をし従って媒質の内容物をトリコデルマ属sp.菌株の細胞質に運搬
することを可能にし、プラスミドDNAは核に転移されると考えられている。この
融解は、宿主の染色体に弱く組込まれるプラスミドDNAの複数のコピーをしばし
ば残す。
【0073】 通常、10/mlから10/mlまで、好ましくは2×10/mlの密度で透過
性処理されるトリコデルマ属sp.のプロトプラストまたは細胞を含有する懸濁液
が、形質転換において使用される。適当な溶液(例えば1.2Mソルビトール;
50mM CaCl2)中のこれらのプロトプラストまたは細胞の100マイクロリット
ル量を、所望のDNAと混合する。通常、高濃度のPEGが取込み溶液に加えられる。
25%のPEG4000の0.1倍量から1倍量までが、プロトプラスト懸濁液に
加えられる。しかしながら、約0.25倍量をプロトプラスト懸濁液に加えるこ
とが好ましい。ジメチルスルホキシド、へパリン、スペルミジン、塩化カリウム
等のような添加物を取込み溶液に加えて形質転換を促進してもよい。
【0074】 通常、次に混合物を約0℃で10分間から30分間までの範囲でインキュベー
トする。続いて追加のPEGを、所望の遺伝子またはDNA配列の取込みをさらに高め
るために混合物に加える。25%のPEG4000を通常、形質転換混合物の5倍
量から15倍量まで加える;しかしながら、より多い量および少ない量が適当で
あるかもしれない。25%のPEG4000は好ましくは、形質転換混合物の約1
0倍量である。PEGを加えた後、ソルビトールおよびCaCl2溶液を加える前に形質
転換混合物を室温でインキュベートする。次にプロトプラスト懸濁液を、培養培
地の融解部分にさらに加える。この培養培地は形質転換株だけの増殖を可能にす
る。所望の形質転換株の増殖に適当などの培養培地を本発明において使用しても
よい。しかしながら、Pyr+形質転換株を選択する場合、ウリジンを含有しない培
養培地を使用することが好ましい。生じたコロニーを、ウリジンを除去した培養
培地上に移し精製する。
【0075】 この状態において、安定な形質転換株は、より早い成長速度およびウリジンの
ない固体培養培地上のふぞろいな輪郭よりも滑らかな円形のコロニーの形態によ
り、不安定な形質転換株と区別できる。さらに、いくつかの場合には、安定性の
さらなるテストは、固体非選択的培地(すなわちウリジンを含有する)上での形
質転換株の培養、この培養培地からの胞子の採取および続いてウリジンのない選
択的培地上で発芽して増殖するこれらの胞子のパーセンテージの測定により行っ
てもよい。
【0076】 上述の方法の特定の実施の形態においては、EGIII様酵素またはその誘導体は
、新しいEGIII様酵素またはその誘導体の適当な翻訳後工程の結果として液体培
地における増殖後、宿主細胞から活性形態で回収される。
【0077】 発現されたEGIII様酵素は、遠心分離、ろ過、および例えば硫酸アンモニウム
のような塩による上澄またはろ液中のタンパク質の析出による培地からの細胞の
分離を含む従来技術により、培地から回収してもよい。さらに、イオン交換クロ
マトグラフィまたはアフィニティクロマトグラフィのようなクロマトグラフィ工
程を使用してもよい。抗体(ポリクローナルまたはモノクローナル)は、天然で
生成されるEGIII様酵素に対して培養してもよく、また合成ペプチドはEGIII様酵
素分子の一部から調製しポリクローナル抗体の培養に使用してもよい。
【0078】 本発明によるテキスタイルの処理は、セルラーゼを有する組成物を使用するテ
キスタイルの処理またはクリーニングを考慮している。そのような処理は、スト
ーンウォッシュ、セルロース含有織物の手触り、感触および/または外観の変更
、またはセルロース含有織物を製造またはクリーニング/修復するときに使用す
る他の技術を有するが、それに限定されるものではない。さらに、本発明の範囲
内での処理は、セルロースの織物または繊維からの“未熟な”または“死んだ”
綿の除去を考慮している。未熟な綿は、成熟した綿よりかなり不定形であり、例
えばむらのある染色などより低い質の織物の原因になる。本発明で考慮されてい
る組成物はさらに、汚れた製品のセルロース含有織物の洗浄に使用するセルラー
ゼ組成物を有している。例えば、セルラーゼは洗濯物のための洗剤組成物に使用
してもよい。本発明による有用な洗剤組成物は、予洗、浸置き、および家庭用の
色回復組成物などの特別な配合物を有している。ここに記載されているように、
そのような処理組成物は、希釈を必要とする濃縮液の形態、希釈液の形態、また
はセルロース含有織物に直接施せる形態でもよい。テキスタイルのセルラーゼ処
理の一般的な処理技術は、例えば欧州特許出願公開第220016号および英国
特許出願第1368599号および同第2095275号に記載されている。
【0079】 本発明によるセルロース物質の処理はさらに、従来技術において知られている
目的のための動物用飼料、紙および/またはパルプ、食物、および穀物の処理を
考慮に入れている。例えば、セルラーゼは動物用飼料の価値をあげ、木材パルプ
の排水性を改善し、食物生産を高め、湿気のある製粉工程でも乾燥した製粉工程
でも穀物中の繊維を減らすことが知られている。
【0080】 本発明による処理は、例えば緩衝剤、界面活性剤、および/または洗毛剤を含
む他の任意の成分とともに、効果的な量のセルラーゼを含有する水溶液を調製す
ることを備えている。セルラーゼ酵素組成物の効果的な量は、意図される目的に
十分なセルラーゼ酵素の濃度である。したがって、例えば本発明によるストーン
ウォッシュ組成物におけるセルラーゼの“効果的な量”とは、所望の効果、例え
ば縫い目および織物の布に使い古したおよび色あせた外観を作製することを提供
する量である。同様に、セルロース含有織物の手触りおよび/または外観を改善
するために意図される組成物におけるセルラーゼの“効果的な量”とは、手触り
の改善、例えば織物の滑らかさの改善、または外観の改善、例えば織物の外観の
鮮明さを下げる傾向がある毛玉および小繊維の除去などの適度な改善をする量で
ある。使用されるセルラーゼの量は、使用される装置、使用される工程のパラメ
ータ(セルラーゼ処理溶液の温度、セルラーゼ溶液にさらす時間等)、およびセ
ルラーゼ活性(例えば特定の溶液は、より活性の高いセルラーゼ組成物を使うと
、より活性の低いセルラーゼ組成物を使うときに比べて低いセルラーゼ濃度しか
必要としない)にも依存する。テキスタイルの処理のために加える水性の処理溶
液中のセルラーゼの的確な濃度は、上述の要因並びに所望の結果に基づいて、当
業者によって容易に決定できる。ストーンウォッシュ工程では、セルラーゼは通
常、水性処理溶液中において好ましくは約0.5ppmから約5000ppmまでの範
囲、最も好ましくは約10ppmから約200ppmまでの範囲の全タンパク質の濃度
である。セルロース含有織物の手触りおよび/または外観の改善のための組成物
においては、セルラーゼは通常、水性処理溶液中において約0.1ppmから約2
000ppmまでの範囲、最も好ましくは約0.5ppmから約200ppmまでの範囲
の全タンパク質の濃度である。
【0081】 好ましい処理の実施の形態においては、緩衝剤の濃度が、使用されるセルラー
ゼがその性質に依存する活性を示す範囲内で水溶液のpHを維持するのに十分であ
るように、緩衝剤を処理組成物に使用する。使用される緩衝剤の的確な濃度は、
当業者が容易に考慮できるいくつかの要因に依存する。例えば、好ましい実施の
形態においては、緩衝剤並びに緩衝剤の濃度は、最適なセルラーゼ活性のために
必要なpH範囲内に最終的なセルラーゼ溶液のpHを維持するように選択される。本
発明のセルラーゼの最適なpHの範囲の測定は、よく知られている技術によって確
かめられる。セルラーゼの活性範囲内のpHにおける適切な緩衝剤は、この分野の
当業者によく知られている。
【0082】 セルラーゼと緩衝剤に加えて、前記処理組成物は必要に応じて界面活性剤を含
有してもよい。適切な界面活性剤は、例えば陰イオン、非イオン、および両性電
解質の界面活性剤を含む、セルラーゼおよび織物と相溶性のある界面活性剤を含
む。ここで使用する適切な陰イオンの界面活性剤は、直鎖状のまたは側鎖のある
アルキルベンゼンスルホン酸塩;直鎖状のまたは側鎖のあるアルキル基またはア
ルケニル基を有するアルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩;アルキルまたは
アルケニル硫酸塩;オレフィンスルホン酸塩;アルカンスルホン酸塩等を含む。
陰イオンの界面活性剤に適切な対イオンは、ナトリウムおよびカリウムのような
アルカリ金属イオン;カルシウムおよびマグネシウムのようなアルカリ土類金属
イオン;アンモニウムイオン;および、炭素数が2または3の、1から3までの
アルカノール基を有するアルカノールアミンを含む。両性電解質の界面活性剤は
、第4アンモニウム塩硫酸塩、およびベタイン型の両性電解質の界面活性剤を含
む。そのような両性電解質の界面活性剤は、同じ分子内に陽性および陰性の両方
の荷電基を有している。非イオンの界面活性剤は通常、ポリオキシアルキレンエ
ーテル、並びに高級脂肪酸のアルカノールアミドまたはそれにアルキレンオキシ
ド付加物がついたものおよび脂肪酸のグリセリンモノエステルを有する。界面活
性剤の混合物も当業者に知られる方法で使用できる。
【0083】 濃縮したセルラーゼ組成物は、ここで記載する方法において使用するために調
製することができる。そのような濃縮液は、好ましくは水溶液中に、上述のセル
ラーゼ組成物、緩衝剤および界面活性剤の濃縮量を含有している。そのように配
合されるとセルラーゼ濃縮液は、個々の成分の必要な濃度を有するセルラーゼ調
製物をすばやく正確に調製するように水で容易に希釈することができる。水性の
濃縮液が配合されると、これらの濃縮液は、上述のようなセルラーゼ溶液中の成
分の必要な濃度に達するように希釈することができる。容易に分かるように、そ
のようなセルラーゼ濃縮液により、セルラーゼ溶液の容易な配合、並びに使用さ
れる場所への組成物の便利な輸送が可能になる。処理濃縮液は、例えば液体、乳
液、ゲル、またはペーストのような、従来技術において知られている形態にする
ことができる。そのような形態は、当業者によく知られている。
【0084】 固体状のセルラーゼ濃縮を使用する場合、セルラーゼ組成物は粒子、粉末、凝
集体、または固体の円板でもよい。粒子は、洗浄液への粒子の溶解速度を下げる
物質を含有するように配合される。そのような物質および粒子は、ここに引用さ
れる米国特許第5254283号に開示されている。
【0085】 可能性のある組成物の使用に依存して、石、軽石、充填剤、溶媒、酵素活性化
剤、および再付着防止剤を含む他の物質もまた所望のように、本発明のセルラー
ゼ組成物とともに、またはその中で使用できる。
【0086】 実施例としてストーンウォッシュ法を詳細に記述するが、記述されているパラ
メータは、他の用途、すなわち織物の手触りおよび/または外観の改善のために
、当業者によって容易に変更される。処理組成物をストーンウォッシュ組成物と
混合し、それによりセルラーゼ酵素を織物に近接させることにより、セルロース
含有織物を効果的な量のセルラーゼを含有する、セルラーゼ含有ストーンウォッ
シュ組成物と接触させる。続いて、セルラーゼおよび繊維を含有する水溶液を攪
拌する。処理組成物が水溶液なら、織物は溶液に直接浸される。同様に、ストー
ンウォッシュ組成物が濃縮液のときは、濃縮液を希釈してセルロース含有織物と
ともに容器に入れる。ストーンウォッシュ組成物が、例えば予洗ゲルまたは固体
の棒材のように固体形状のときは、ストーンウォッシュ組成物は、組成物を織物
または洗浄液に直接施すことにより接触させてもよい。
【0087】 セルロース含有織物は、酵素作用がセルロース含有織物にストーンウォッシュ
された外観を与えるのに有効な条件下、ストーンウォッシュ溶液でインキュベー
トする。ストーンウォッシュ中に、例えばpH、溶液の割合、温度、および反応時
間を、ストーンウォッシュ組成物が作用する条件を最適化するために調節しても
よい。“効果的な条件”は、セルラーゼ酵素がセルロース含有織物と効果的に反
応する、この場合はストーンウォッシュ効果を作り出す事、を可能にするpH、
溶液の割合、および温度に必然的に関係する。しかしながら、そのような条件は
当業者によって容易に確かめられる。本発明のストーンウォッシュ組成物に効果
的な反応条件は、従来技術のセルラーゼ組成物により使用されるよく知られた方
法に実質的に類似する。従って、本発明によるストーンウォッシュ組成物を使用
するために条件を最適にするのは、当業者にとって当然である。
【0088】 ここで使用されているストーンウォッシュ中の溶液の割合、すなわち織物の重
量に対するストーンウォッシュ組成物溶液(すなわち洗浄液)の重量の割合は、
通常デニム織物に所望のストーンウォッシュ効果を達成するのに十分な量であり
、使用される工程に依存する。好ましくは溶液の割合は、約4:1から約50:
1まで、より好ましくは約5:1から約20:1まで、最も好ましくは約10:
1から約15:1までである。
【0089】 本発明のストーンウォッシュ組成物によるストーンウォッシュ中の反応温度は
、2つの対抗する要因によって決定される。第1に、温度を上げると通常反応速
度論を高める、すなわち反応を早くし、これは低い温度で必要とされる反応時間
に比べて反応時間を減らすことを可能にする。したがって、反応温度は通常、少
なくとも約10℃以上である。第2に、セルラーゼは所定の反応温度を越えると
活性を失うタンパク質であり、その温度は使用されるセルラーゼの性質に依存す
る。したがって、反応温度を高くしすぎると、セルロース分解活性はセルラーゼ
の変性の結果として失われる。従来技術におけるセルラーゼの使用に標準的な温
度は通常、35℃から65℃までの範囲であり、この条件は本発明のセルラーゼ
にも適切であると思われるが、最適な温度条件は、使用される特定のセルラーゼ
に関してよく知られている技術によって確かめるべきである。
【0090】 反応時間は、ストーンウォッシュが行われる特定の条件に依存する。例えばセ
ルラーゼのpH、温度および濃度の全てにより、最適な反応時間が生み出される。
通常、反応時間は約5分から約5時間まで、好ましくは約10分から約3時間ま
で、より好ましくは約20分から約1時間までの範囲である。
【0091】 本発明のさらに別の好ましい実施の形態によると、本発明のセルラーゼは、洗
剤組成物に使用してもよい。本発明による洗剤組成物は、予洗組成物、浸置き組
成として、または通常の洗浄またはすすぎ中のクリーニングに、有用である。好
ましくは、本発明の洗剤組成物は、効果的な量のセルラーゼ、界面活性剤を有し
、必要に応じて、以下に示す他の成分を有してもよい。
【0092】 本発明の洗剤組成物において使用されるセルラーゼの効果的な量は、セルロー
ス含有織物上でセルラーゼによって生じることが知られている所望の効果、例え
ば毛玉取り、やわらか仕上げ、非毛玉加工、表面繊維除去、非汚れ加工およびク
リーニング、などを与えるのに十分な量である。好ましくは、洗剤組成物中のセ
ルラーゼは、洗剤の約10ppmから約20000ppmまでの範囲の濃度で使用する
【0093】 洗剤組成物において使用されるセルラーゼ酵素の濃度は好ましくは、洗浄液へ
の希釈に基づいて、セルラーゼ酵素の濃度が全タンパク質の約0.01ppmから
約1000ppmまでの範囲、好ましくは約0.02ppmから約500ppmまでの範
囲、最も好ましくは約0.5ppmから約250ppmまでの範囲になるように選択す
る。洗剤組成物において使用されるセルラーゼ酵素の量は、洗剤が洗浄液を作成
するように水に加えられて希釈される程度に依存する。
【0094】 本発明の洗剤組成物は、例えば液体、粒子、乳液、ゲル、またはペーストのよ
うな、従来技術において知られている形状でもよい。そのような形状は当業者に
よく知られている。固体の洗剤組成物を使用する時は、セルラーゼは好ましくは
粒子の形状をしている。好ましくは粒子は、セルラーゼ保護物質を付加的に含有
するように配合される。粒子は、粒子の洗浄液への溶解速度を減らす物質を含有
するように配合しても差し支えない。そのような物質および粒子は、ここに引用
される米国特許第5254283号に開示されている。
【0095】 本発明の洗剤組成物は、表面活性物質、すなわち、洗剤組成物における使用で
よく知られている、陰イオン、非イオンおよび両性電解質の界面活性剤を含む界
面活性剤を使用する。
【0096】 本発明の洗剤組成物において使用する適切な陰イオンの界面活性剤は、直鎖状
のまたは側鎖のあるアルキルベンゼンスルホン酸塩;直鎖状のまたは側鎖のある
アルキル基またはアルケニル基を有するアルキルまたはアルケニルエーテル硫酸
塩;アルキルまたはアルケニル硫酸塩;オレフィンスルホン酸塩;およびアルカ
ンスルホン酸塩を含む。陰イオンの界面活性剤に適切な対イオンは、ナトリウム
およびカリウムのようなアルカリ金属イオン;カルシウムおよびマグネシウムの
ようなアルカリ土類金属イオン;アンモニウムイオン;および、炭素数が2また
は3の、1から3までのアルカノール基を有するアルカノールアミンを含む。両
性電解質の界面活性剤は、第4アンモニウム塩硫酸塩、およびベタイン型の両性
電解質の界面活性剤を含む。そのような両性電解質の界面活性剤は、同じ分子内
に陽性および陰性の両方の荷電基を有している。非イオンの界面活性剤は通常、
ポリオキシアルキレンエーテル、並びに高級脂肪酸のアルカノールアミドまたは
それにアルキレンオキシド付加物がついたものおよび脂肪酸のグリセリンモノエ
ステル等を有する。本発明における使用に適切な界面活性剤は、ここに引用され
る、英国特許出願第2094826A号に開示されている。そのような界面活性
剤の混合物も使用することができる。界面活性剤または界面活性剤の混合物は通
常、本発明の洗剤組成物において、全洗剤組成物の約1重量%から約95重量%
までの範囲、好ましくは全洗剤組成の約5重量%から約45重量%までの範囲の
量で使用される。セルラーゼ組成物および界面活性剤に加えて、本発明の洗剤組
成物も、必要に応じて以下の成分を1つ以上含有することができる。
【0097】セルラーゼ以外のヒドロラーゼ 適切なヒドロラーゼとしては、エステル結合に作用するカルボキシレートエス
テルヒドロラーゼ、チオエステルヒドロラーゼ、リン酸モノエステルヒドロラー
ゼ、およびリン酸ジエステルヒドロラーゼ;グリコシル化合物に作用するグリコ
シドヒドロラーゼ;N―グリコシル化合物を加水分化する酵素;エーテル結合に
作用するチオエステルヒドロラーゼ;およびペプチド結合に作用するa―アミノ
―アシル―ペプチドヒドロラーゼ、ペプチジル―アミノ酸ヒドロラーゼ、アシル
―アミノ酸ヒドロラーゼ、ジペプチドヒドロラーゼ、およびペプチジル―ペプチ
ドヒドロラーゼが挙げられる。それらの中で好ましいのは、カルボキシレートエ
ステルヒドロラーゼ、グリコシドヒドロラーゼ、およびペプチジル―ペプチドヒ
ドロラーゼである。適切なヒドロラーゼとしては、(1)ペプシン、ペプシンB
、レンニン、トリプシン、キモトリプシンA、キモトリプシンB、エラスターゼ、
エンテロキナーゼ、カテプシンC、パパイン、キモパパイン、フィシン、トロン
ビン、フィブリノリシン、レニン、サブチリシン、アスペルギルスペプチダーゼ
A、コラゲナーゼ、クロストリジオペプチダーゼB、カリクレイン、ガストリシン
、カテプシンD、ブロメリン、ケラチナーゼ、キモトリプシンC、ペプシンC、ア
スペルギルスペプチダーゼB、ウロキナーゼ、カルボキシペプチダーゼAおよびB
、およびアミノペプチダーゼのようなペプチジル―ペプチドヒドロラーゼに属す
るプロテアーゼ;(2)α―アミラーゼ、β―アミラーゼ、グルコアミラーゼ、
インベルターゼ、リゾチーム、ペクチナーゼ、キチナーゼ、およびデキストラナ
ーゼのようなグリコシドヒドロラーゼ(必須成分であるセルラーゼはこの群から
除かれている)が挙げられる。これらの中で好ましいのは、α―アミラーゼおよ
びβ―アミラーゼである。それらは酸性で、中性の系に作用するが、細菌から得
られるもの;(3)カルボキシルエステラーゼ、リパーゼ、ペクチンエステラー
ゼ、およびクロロフィラーゼを含むカルボキシレートエステルヒドロラーゼは、
アルカリ性の系で高い活性を示す。それらの中で特に効果的なのは、リパーゼで
ある。
【0098】 セルラーゼ以外のヒドロラーゼは、目的に必要なだけ洗剤組成物に入れられる
。好ましくは、精製したタンパク質に関して0.001重量%から5重量%まで
の範囲、より好ましくは0.02重量%から3重量%までの範囲で入れられる。
この酵素は、粗酵素だけからなる粒子の形状で、または洗剤組成物中の他の成分
と組合せて、使用される。粗酵素の粒子は、精製された酵素が粒子の中で0.0
01重量%から50重量%までの範囲になる量で使用される。粒子は、0.00
2重量%から20重量%までの範囲、好ましくは0.1重量%から10重量%まで
の範囲で使用される。セルラーゼと同様に、これらの粒子は、酵素保護物質およ
び溶解遅延剤を含有するように作成してもよい。
【0099】陽イオンの界面活性剤および長鎖脂肪酸塩 そのような陽イオンの界面活性剤および長鎖脂肪酸塩は、飽和または不飽和脂
肪酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸塩、α―スルホ脂肪酸塩
またはエステル、アミノ酸型界面活性剤、リン酸エステル界面活性剤、3から4
までのアルキル置換基を有する第4アンモニウム塩、および1つまでのフェニル
置換アルキル置換基を有する。好ましい陽イオンの界面活性剤および長鎖脂肪酸
塩は、ここで引用される英国特許出願第2094826A号に開示されている。
その組成物は、そのような陽イオンの界面活性剤および長鎖脂肪酸塩を約1重量
%から約20重量%まで含有していてもよい。
【0100】研磨剤 A. 二価金属イオン封鎖剤 前記組成物は、以下の化合物:リン酸塩、ホスホン酸塩、ホスホノカルボン酸
塩、アミノ酸の塩、アミノポリアセチレート高分子電解質、非解離ポリマ、ジカ
ルボン酸塩、およびアルミノケイ酸塩の、アルカリ金属塩およびアルカノールア
ミン塩からなる群より選択される1つ以上のビルダーの組成物を、約0重量%か
ら約50重量%まで含有してもよい。好ましい二価金属イオン封鎖剤は、ここで
引用される英国特許出願第2094826A号に開示されている。
【0101】B. アルカリまたは無機電解質 前記組成物は、アルカリまたは無機電解質としての以下の化合物:ケイ酸塩、
炭酸塩、および硫酸塩並びに、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モ
ノエタノールアミン、およびトリイソプロパノールアミンのような有機アルカリ
の1つ以上のアルカリ金属塩の組成物に基づき、約1重量%から約50重量%ま
で、好ましくは約5重量%から約30重量%までを含有してもよい。
【0102】再付着防止剤 前記組成物は、再付着防止剤としての以下の化合物:ポリエチレングリコール
、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、およびカルボキシメチルセル
ロースの1つ以上を約0.1重量%から約5重量%まで含有してもよい。
【0103】 それらの中で、カルボキシメチルセルロースおよび/またはポリエチレングリ
コールと本発明のセルラーゼ組成物の組合せは、特に有用な汚れ除去組成物を提
供する。
【0104】漂白剤 過硫酸カリウム、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム/
過酸化水素付加物、および塩化ナトリウム/過酸化水素付加物および/またはスル
ホン酸フタロシアニンの亜鉛またはアルミニウム塩のような感光性の漂白染料、
のような漂白剤と組み合わせた本発明のセルラーゼを使用すると、さらに洗浄効
果が改善される。同様に、欧州特許第684304号に記載されている漂白剤お
よび漂白触媒を使用してもよい。
【0105】青味剤および蛍光染料 必要なら、様々の青味剤および蛍光染料を前記組成物に含んでもよい。好まし
い青味剤および蛍光染料は、ここで引用される英国特許出願第2094826A
号に開示されている。
【0106】ケーキング防止剤 以下のケーキング防止剤:p―トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩
、酢酸塩、スルホコハク酸塩、タルク、細かく砕いたシリカ、非結晶のシリカ、
土、ケイ酸カルシウム(Micro-Cell of Johns Manville Co.)、炭酸カルシウム
、および酸化マグネシウムを、粉末状の洗剤に混合してもよい。
【0107】セルラーゼ活性を抑制する因子についてのマスキング剤 本発明のセルラーゼ組成物は、銅、亜鉛、クロム、水銀、鉛、マグネシウムま
たは銀イオンまたは他の化合物の存在下におけるいくつかの場合において非活性
化される。様々の金属キレート物質および金属沈殿物質はこれらの防止剤に対し
効果的である。それらは、例えば必要に応じた添加物並びにケイ酸マグネシウム
および硫酸マグネシウムに関する上述の項目に記載される二価金属イオン封鎖剤
を含む。
【0108】 セロビオース、グルコースおよびグルコノラクタンは、ときに防止剤として作
用する。可能な限りこれらの糖類とセルラーゼの共存を避けることが好ましい。
共存が避け難い場合には、例えばコーティングにより糖類がセルラーゼに直接接
触するのを防止する必要がある。
【0109】 長鎖脂肪酸塩および陽イオンの界面活性剤は、ある場合には防止剤として作用
する。しかしながら、それらの直接接触が錠剤化またはコーティングのような方
法により妨げられる場合、これらの物質とセルラーゼの共存は差し支えない。
【0110】 上述のマスキング剤および方法は、必要なら本発明において使用してもよい。
【0111】セルラーゼ活性化剤 活性化剤は、特定のセルラーゼにより変化してもよい。タンパク質、コバルト
およびその塩、マグネシウムおよびその塩、およびカルシウムおよびその塩、カ
リウムおよびその塩、ナトリウムおよびその塩またはマンノースおよびキシロー
スのような単糖類の存在下では、多くのセルラーゼが活性化され、それらの洗浄
力は非常に改善される。
【0112】酸化防止剤 酸化防止剤は、例えば第3―ブチル―ヒドロキシトルエン、4,4’―ブチリ
デンビス(6―第3―ブチル―3―メチルフェノール)、2,2’―ブチリデン
ビス(6―第3―ブチル―4―メチルフェノール)、モノスチレンクレゾール、
ジスチレンクレゾール、モノスチレンフェノール、ジスチレンフェノール、およ
び1,1―ビス(4―ヒドロキシ―フェニル)シクロヘキサンを有する。
【0113】可溶化剤 可溶化剤は、例えばエタノールのような低級アルコール、ベンゼンスルホン酸
塩、p―トルエンスルホン酸塩のような低級アルキルベンゼンスルホン酸塩、プ
ロピレングリコールのようなグリコール、アセチルベンゼンスルホン酸塩、アセ
トアミド、ピリジンジカルボン酸アミド、安息香酸塩、および尿素を有する。
【0114】 本発明の洗剤組成物は、酸性からアルカリ性まで広いpH範囲で使用することが
できる。好ましい実施の形態においては、本発明の洗剤組成物は、5以上から約
12までのpHを有する弱酸性、中性、またはアルカリ性の洗剤洗浄媒質中で使用
することができる。
【0115】 上述の成分の他に、所望なら本発明の洗剤組成物とともに、香料、緩衝剤、防
腐剤、染料等を使用できる。そのような成分は、従来技術でこれまで使用されて
きた量で使用される。
【0116】 本発明で使用される洗剤の主成分が粉末の形状の場合、吹きつけ乾燥法および
造粒法を含むどの既知の調製法によって調製してもよい。特に、吹きつけ乾燥法
、凝集法、乾燥攪拌法、または非塔式経路(non-tower route)法によって得ら
れる洗剤の主成分が好ましい。吹きつけ乾燥法によって得られる洗剤の主成分は
、調製条件に関して限定されない。吹きつけ乾燥法によって得られる洗剤の主成
分は、界面活性物質およびビルダーのような耐熱性成分の水性スラリーを熱した
場所に吹き付けることによって得られる中空の粒子である。吹きつけ乾燥の後、
香料、酵素、漂白剤、無機アルカリ性ビルダーを加えてもよい。吹きつけ乾燥造
粒または凝集法によって得られるような高密度の粒状洗剤の主成分とともに、主
成分の調製の後、様々の成分を加えてもよい。
【0117】 洗剤の主成分が液体の場合、均質の溶液または不均質のコロイド分散のどちら
でもよい。洗剤中のセルラーゼによるカルボキシメチルセルロースの分解を防ぐ
ために、カルボキシメチルセルロースは組成物に加える前に粒状化するかコーテ
ィングするのが望ましい。
【0118】 本発明の洗剤組成物は、従来どおり使用される温度、反応時間、および液体の
割合で、産業上のおよび家庭での使用において、セルロース含有織物、例えば汚
れた織物とともにインキュベートしてもよい。インキュベート条件、すなわち本
発明の洗剤組成物によるセルロース含有織物の処理に効果的な条件は、当業者に
より容易に確かめられる。従って、本発明の洗剤による処理に効果的な適当条件
は、既知のセルラーゼを含む類似する洗剤組成物を使用するものに対応する。
【0119】 本発明による洗剤は、十分な活性が存在して所望の改善であるやわらか仕上げ
、毛玉取り、非毛玉加工、表面繊維除去、または洗浄を提供する中間pHにおいて
適切な溶液中、予洗として追加で配合してもよい。洗剤組成物が、液体、スプレ
ー、ゲル、またはペーストの浸置き(例えば予洗または前処理)組成物の場合、
セルラーゼ酵素は通常、浸置きまたは前処理組成物の総重量に基づいて、約0.
0001重量%から約1重量%までで使用される。その様な組成物では、界面活
性剤を必要に応じて使用してもよく、使用する場合通常、浸置きの総重量に基づ
いて約0.005重量%から約20重量%までの濃度で存在する。組成物の残り
は、浸置きで使用される従来の成分、すなわち従来の濃度での希釈液、緩衝剤、
他の酵素(プロテアーゼ)等を含む。
【0120】 ここに記載されるセルラーゼ酵素を有する組成物は、それだけで色あせた織物
に色を戻すのに適切な組成物(例えばここで引用される米国特許第473868
2号を参照)として家庭用に、並びに、汚れの除去においておよび毛玉取り、非
毛玉加工のために、使用できると考えられる。
【0121】 本発明によるセルラーゼの使用は、飼料添加物、およびパルプおよび紙の処理
において特に効果的である。これらの付加的な産業上の方法は、例えば国際特許
出願公開第WO95/16360号およびフィンランド国特許第87372号にそ
れぞれ記載されている。
【0122】 本発明およびそれについての利点をさらに説明するために、以下の特定の実施
例はそれらが本発明を説明するために提供されたものであり、発明の範囲を限定
するものとして解釈されるべきではないということの理解とともに提供される。
【0123】 実施例 EGIII様酵素が特定の有機体についてゲノムDNAによりコードされるのかを決定
するためにPCR反応を行う目的で、いくつかの異なる微生物についてゲノムDNAを
調製した。
【0124】 ゲノムDNAは、アクレモニウムブラチペニウム 寄託番号第CBS866.73号
;カエトミウムブラシリエンス 寄託番号第CBS140.50号;カエトミウム
ビテリウム 寄託番号第CBS250.85号;エメリセラデサートル 寄託番号
第CBS653.73号;フザリウムエクイセティ 寄託番号第CBS185.34号
;グリオクラジウムロセアム 寄託番号第CBS443.65号;フミコラグリセ
アvar.thermoidia 寄託番号第CBS225.63号;ミセリオフトラサーモフィ
ラ 寄託番号第ATCC48102−48104号;ペニシリウムノタタム 寄託番
号第ATCC9178、9179号;およびファネロカエトクリソスポリウム 寄託
番号第ATCC28326号から得て、標準的な方法により単離する。
【0125】 PCRは、以下の条件下: 1) 98℃で1分間を1サイクル 2) 94℃で1分間、 40℃で90秒、 72℃で1分間 3) 工程2を30サイクル繰り返す 4) 72℃で7分間を1サイクル 5) 保存およびさらなる分析のために15℃まで冷却する で、エムジェーリサーチ社(MJ Research Inc.)からのPCT-150マイクロサイク
ラー(MicroCycler)のような標準的なPCR機械で行った。
【0126】 以下のDNAプライマーを、様々の微生物から作成されたライブラリからEGIII様
遺伝子を増幅するために作成した。タンパク質およびDNA配列についてここで使
用される全ての記号は、IUPAC IUB 生化学命名法委員会(Biochemical Nomencla
ture Commission)コードに対応する。
【0127】 BOX1:(N/Q)NLWGをコードするプライマー フォワードプライマー FRG001:AAY AAY YTN TGG GG フォワードプライマー FRG002:CAR AAY YTN TGG GG BOX1’:NNN(F/L/Y/I/L/N/K)WGをコードするプライマー フォワードプライマー FRG010:AAY AAY AAY HWI TGG GG BOX2:ELMIWをコードするプライマー フォワードプライマー FRG003:GAR YTN ATG ATH TGG リバースプライマー FRG004:CCA DAT CAT NAR YTC BOX2’:YELMIWをコードするプライマー フォワードプライマー FRG011:TAY GAR YTI ATG ATH TGG リバースプライマー FRG012:CCA DAT CAT IAR YTC RTA BOX3:GTE(P/C)FTをコードするプライマー リバースプライマー FRG005:GTR AAN GGY TCR GTR CC リバースプライマー FRG006:GTR AAN GGY TCR GTY CC リバースプライマー FRG007:GTR AAN GGY TCY GTR CC リバースプライマー FRG008:GTR AAN GGY TCY GTY CC リバースプライマー FRG009:GTR AAR CAY TCN GTN CC PWOポリメラーゼ(ベーリンガーマンハイム(Boehringer Mannheim)、カタロ
グ番号1644-947)についてのPCR条件は、10×反応緩衝剤(pH8-8.5の100mM Tri
s HCl;250mM KCl;50mM (NH4)2SO4;20mM MgSO4を含む10×反応緩衝剤)の1
0マイクロリットル、dATP、dTTP、dGTP、dCTPのそれぞれ0.2mM(最終濃度)
、100ナノグラム/マイクロリットルのゲノムDNAの1マイクロリットル、1単
位/マイクロリットルのPWOの1マイクロリットル、500mMのプライマー(最終
濃度)および100マイクロリットルにする水を含む。この溶液を鉱油で覆う。
【0128】 PCRの方法は以下のものである:所望のゲノムDNA試料との混合物中でBOX1お
よびBOX1’についてのフォワードプライマーをBOX3からのリバースプライマー
と組み合わせ、ゲル上で分離し400から1000塩基対までの範囲の断片を得
た。次に得られた断片を貯留し、貯留物を2つのほぼ等しい部分に分けた。第1
の貯留物を、BOX1およびBOX1’からのフォワードプライマー並びにBOX2から
のリバースプライマーと組み合わせた。第2の貯留物を、BOX2からのフォワー
ドプライマー並びにBOX3からのリバースプライマーと組み合わせた。遺伝子内
のプライマーの位置を考慮してEGIII様セルラーゼに関して近似するサイズを有
する、この場合は250から500塩基対までの範囲のものに対応する、断片を
単離し塩基配列決定した。EGIII様セルラーゼ遺伝子についての部分的な塩基配
列決定が、図3に示されている。
【0129】 単離され部分的に塩基配列決定されたDNAおよび対応するアミノ酸配列(約1
00残基の)を、EGIIIとの関係を測定するために分析した。この配列整合の結
果が図3に示されている。図3に示されているように、得られたDNA断片により
コードされるペプチドとEGIIIからの対応するペプチド配列との間に大きな配列
相同性が存在する。この相同性により、多数の保存された残基の性質はセルラー
ゼをコードする遺伝子に対応するものとして断片を同定するということが、本出
願者によって結論付けられた。さらに、EGIIIにおいてと同じように、ペプチド(
a)、(b)、(c)および/または(d)に対応する残基の高い相同性および強い保存性は
、個々の有機体からEGIII様酵素をコードするものとして遺伝子を同定する。図
4は、塩基配列決定されたタンパク質断片の類似性のパーセントを示している。
【0130】 塩基配列決定された断片から、全長遺伝子の配列を早く得るためにRAGE技術(
ゲノム端の急速増幅)を使用することが可能である。全長遺伝子を得て、図6か
ら8のいくつかの追加のEGIII様セルラーゼ配列で処理する。図6から8に示さ
れているように、ハイポクレアシュウェイニッチ、アスペルギルスアクレアテス
、アスペルギルスカワチイ(1)、アスペルギルスカワチイ(2)、アスペルギ
ルスオリザエ、フミコラグリセア、フミコラインソレン、カエトミウムブラシリ
レンス、フザリウムエクイセティ、フザリウムジャバニカム(1)、フザリウム
ジャバニカム(2)、グリオクラジウムロセアム(1)、グリオクラジウムロセ
アム(2)、グリオクラジウムロセアム(3)、グリオクラジウムロセアム(4
)、メムノニエラエキナータ、アクチノミセス11AG8、ストレプトミセスリビダ
ンCelB、ロードサーマスマリナス、エメリセラデザートル、およびエルウィニア
カロトバラから単離される全長遺伝子は全て、トリコデルマリーセイからのEGII
Iに大きな相同性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 トリコデルマロンギブラチアタムからのEGIIIのアミノ酸配列を示す図
【図2】 NCBIにより説明される菌類の系統発生樹形図の分岐を示す図
【図3】 EGIIIの配列から得られた102残基のペプチドの、対応するペプチドとの比
較を示す図
【図4】 図3において比較したタンパク質配列の類似性のパーセントを表示する図表
【図5】 イントロンのないトリコデルマロンギブラチアタムからのEGIIIのDNA配列を示
す図
【図6】 EGIIIとの整合における20のEGIII様セルラーゼの全長配列の整合を示す図
【図7】 図6の続き
【図8】 図7の続き
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12N 9/42 4H003 5/10 C12S 3/04 4L055 9/42 3/08 C12S 3/04 D06B 11/00 Z 3/08 D06L 3/11 D06B 11/00 D21H 11/20 D06L 3/11 C12N 15/00 ZNAA D21H 11/20 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 ファウラー,ティモシー アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94070 サン カルロス イートン アヴ ェニュー 1979 (72)発明者 フィリップス,ジェイ イアン アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94306 パロ アルト バロン アヴェニ ュー 785 Fターム(参考) 3B154 AB20 AB31 BA09 BA51 BB32 BD03 BD17 DA13 4B018 MD90 ME01 ME02 MF02 4B024 AA03 BA12 CA04 DA11 EA04 GA11 HA01 4B050 CC03 DD03 LL04 4B065 AA70X AA70Y AB01 AC14 BA02 CA31 CA57 4H003 BA10 BA12 DA01 EC03 4L055 BA39 BB25 DA22 EA40 FA08

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸ストリングを有するアミノ酸配列を含むセルロース
    分解活性を有する酵素であって、該アミノ酸ストリングが、 (a) Asn-Asn-(Leu/Phe/Lys/Ile)-Trp-Gly (b) Glu-(Leu/Phe/Ile)-Met-Ile-Trp (c) Gly-Thr-Glu-Pro-Phe-Thr (d)(Ser/Tyr/Cys/Trp/Thr/Asn/Lys/Arg)-(Val/Pro)-(Lys/Ala)-(Ser/Ala)-(Ty
    r/Phe) (e) Lys-Asn-Phe-Phe-Asn-Tyr からなる群より選択されることを特徴とする酵素、または該酵素の誘導体。
  2. 【請求項2】 前記セルラーゼが菌類、細菌または放線菌類に由来すること
    を特徴とする請求項1記載の酵素。
  3. 【請求項3】 前記酵素がエンドグルカナーゼであることを特徴とする請求
    項1記載の酵素。
  4. 【請求項4】 前記菌類が糸状菌類であることを特徴とする請求項2記載の
    酵素。
  5. 【請求項5】 前記糸状菌類がユーアスコミセテス属(Euascomycetes)に属
    することを特徴とする請求項4記載の酵素。
  6. 【請求項6】 前記ユーアスコミセテス属がプレクトミセテ属(Plectomycet
    e)に属することを特徴とする請求項5記載の酵素。
  7. 【請求項7】 前記ユーアスコミセテス属が、ジアポルタレス属(Diaportha
    les)、ハロスファエリアレス属(Halosphaeriales)、ミクロアスカレス属(Microa
    scales)、オフィオストマタレス属(Ophiostomatales)、フィラコラレス属(Phyll
    achorales)、ソーダリアレス属(Sordariales)またはキシラリアレス属(Xylarial
    es)に属することを特徴とする請求項5記載の酵素。
  8. 【請求項8】 前記ユーアスコミセテス属が、クラビシピタセアエ属(Clavi
    cipitaceae)、メラノスポラセアエ属(Melanosporaceae)、ネクトリアセアエ属(N
    ectriaceae)、ニエスリアセアエ属(Niessliaceae)またはミトスポリックハイポ
    クレアレス属(Mitosporic Hypocreales)を含むハイポクレアレス属(Hypocreales
    )に属することを特徴とする請求項5記載の酵素。
  9. 【請求項9】 前記ユーアスコミセテス属が、トリコデルマ属を含まないハ
    イポクレアセアエ属(Hypocreaceae)に属することを特徴とする請求項5記載の酵
    素。
  10. 【請求項10】 前記ユーアスコミセテス属が、グリオクラジウム属spp.、
    フザリウム属spp.、アクレモニウム属spp.、ミセリオフトラ属spp.、ベルティセ
    リウム属spp.、ミロセシウム属spp.、またはペニシリウム属spp.であることを特
    徴とする請求項5記載の酵素。
  11. 【請求項11】 前記ユーアスコミセテス属が、アスペルギルスアエネアス
    、アスペルギルスアンソデスミス、アスペルギルスアウレオフルゲン、アスペル
    ギルスアウレオラタス、アスペルギルスアベナセウス、アスペルギルスアワモリ
    イ、アスペルギルスビスポラス、アスペルギルスブランネオユニセリアタス、ア
    スペルギルスカンペストリス、アスペルギルスカエシアラス、アスペルギルスカ
    ンジダス、アスペルギルスカルボナリウス、アスペルギルスカルネウス、アスペ
    ルギルスセルビナス、アスペルギルスクラバトフラバス、アスペルギルスクラバ
    トアニカス、アスペルギルスクラバタス、アスペルギルスコニカス、アスペルギ
    ルスコンジャンクタス、アスペルギルスクルストサス、アスペルギルスデフレク
    タス、アスペルギルスジモルフィカス、アスペルギルスエバルネオクレメウス、
    アスペルギルスエジプチアカス、アスペルギルスエリプチカス、アスペルギルス
    エロンガタス、アスペルギルスフィキューム、アスペルギルスフラスケントラー
    ゲリ、黄色アスペルギルス、アスペルギルスフミガタス、アスペルギルスギガン
    テウス、アスペルギルスグラウカス、アスペルギルスゴラクフプレンシス、アス
    ペルギルスグラシリス、アスペルギルスイイズケ、アスペルギルスイタコニカス
    、アスペルギルスジャポニカス、アスペルギルスカンバレンシス、アスペルギル
    スカナガワエンシス、アスペルギルスラノサス、アスペルギルスレポリス、アス
    ペルギルスロンギベシカ、アスペルギルスメリナス、アスペルギルスマルチカラ
    ー、黒色アスペルギルス、アスペルギルスノミウス、アスペルギルスヌタンス、
    アスペルギルスオクラセウス、アスペルギルスオリザエ、アスペルギルスパリダ
    ス、アスペルギルスパナメンシス、アスペルギルスパラシチカス、アスペルギル
    スパルバラス、アスペルギルスペニシリオイド、アスペルギルスフィアリセプチ
    カス、アスペルギルスフォエニシス、アスペルギルスプロリフェラン、アスペル
    ギルスパルビナス、アスペルギルスプニセウス、アスペルギルスラペリ、アスペ
    ルギルスレカルバタス、アスペルギルスレストリクタス、アスペルギルスシロウ
    サミ、アスペルギルスソジャエ、アスペルギルススパルサス、アスペルギルスス
    ボリバセウス、アスペルギルスサブセシリス、アスペルギルスタマリイ、アスペ
    ルギルステルレウス、アスペルギルステルリコラ、アスペルギルストミイ、アス
    ペルギルスツビンゲンシス、アスペルギルスアンガイス、アスペルギルスユニラ
    テラリス、アスペルギルスウスタス、アスペルギルスベルシカラー、アスペルギ
    ルスウェンチイ、アスペルギルスキセロフィラス、アスペルギルスゾナタス、ア
    スペルギルスsp.を含むアスペルギルス属であることを特徴とする請求項5記載
    の酵素。
  12. 【請求項12】 前記酵素が、EGIIIと30%より大きいアミノ酸配列同一
    性を有することを特徴とする請求項1記載の酵素。
  13. 【請求項13】 前記酵素が、前記EGIIIと60%より大きいアミノ酸配列
    同一性を有することを特徴とする請求項12記載の酵素。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の酵素をコードするDNA。
  15. 【請求項15】 請求項14のDNAを有するベクター。
  16. 【請求項16】 請求項15のベクターで形質転換される宿主細胞。
  17. 【請求項17】 セルラーゼを産生する方法であって、 (a)セルラーゼの産生に適当な条件下で適当な培養培地中で請求項16記載の宿
    主細胞を培養し、 (b)前記産生されたセルラーゼを回収し、必要に応じて (c)精製されたセルラーゼ産物を提供するために前記セルラーゼを精製する、 各工程を含むことを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 EGIII様セルラーゼをコードする遺伝子を得る方法であっ
    て、 (a) 関心のある有機体からゲノムDNAを調製し、 (b) (a) Asn-Asn-(Leu/Phe/Lys/Ile)-Trp-Gly (b) Glu-(Leu/Phe/Ile)-Met-Ile-Trp (c) Gly-Thr-Glu-Pro-Phe-Thr (d)(Ser/Tyr/Cys/Trp/Thr/Asn/Lys/Arg)-(Val/Pro)-(Lys/Ala)- (Ser/Ala)-(Tyr/Phe) (e) Lys-Asn-Phe-Phe-Asn-Tyr の1つ以上からなる群より選択されるアミノ酸ストリングをコードするDNAプラ
    イマーを調製し、 (c)前記DNAプライマーに対応する前記ゲノムDNA中の遺伝子断片の全てまたは一
    部の同定に適当な条件下で、工程(a)からの前記ゲノムDNAおよび工程(b)からの
    前記DNAプライマーを混合し、 (d)前記ゲノムDNAからの前記断片に対応する前記遺伝子の前記全てまたは一部を
    単離する、 各工程を含むことを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 前記工程(c)がさらに、前記DNAプライマーの標識および前
    記標識されたDNAプライマーと前記ゲノムDNAとの間のハイブリッド形成およびEG
    III様セルラーゼの全てまたは一部をコードする前記ハイブリッド形成されたゲ
    ノムDNAの検出を含むことを特徴とする請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記工程(c)がさらに、前記DNAプライマーと前記ゲノムDN
    Aとの間のPCR反応の開始およびEGIII様セルラーゼをコードする遺伝子の全てま
    たは一部を含む生じた増幅DNA断片の同定を含むことを特徴とする請求項18記
    載の方法。
  21. 【請求項21】 前記ゲノムDNAが、細菌、菌類または放線菌から得られる
    ことを特徴とする請求項18記載の方法。
  22. 【請求項22】 請求項18により単離される遺伝子を含むベクター。
  23. 【請求項23】 請求項22のベクターにより形質転換される宿主細胞。
  24. 【請求項24】 請求項18により得られる遺伝子によりコードされるEGII
    I様セルラーゼ。
  25. 【請求項25】 請求項24によるEGIII様セルラーゼのセルロース含有テ
    キスタイルの処理における使用方法。
  26. 【請求項26】 請求項24によるEGIII様セルラーゼの食物添加物として
    の使用方法。
  27. 【請求項27】 請求項24によるEGIII様セルラーゼの木材パルプの処理
    における使用方法。
  28. 【請求項28】 請求項24によるEGIII様セルラーゼのバイオマスのグル
    コースへの低減における使用方法。請求項24によるEGIII様セルラーゼのスト
    ーンウォッシュまたはインジゴで染められたデニムにおける使用方法。
  29. 【請求項29】 請求項24によるEGIII様セルラーゼを含む洗濯洗剤。
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