JP2003523543A - トナー組成物および定着方法 - Google Patents
トナー組成物および定着方法Info
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Abstract
(57)【要約】
トナー組成物であって、そのトナー粒子が静電的または磁気的に引寄せられやすく、静電荷像または磁気パターンのサテンのような現像・定着に使用するに適し、かつ前記粉体粒子が、線状でゲル不含有ポリエステルおよび非線状でゲル含有ポリエステルを含み、特有の溶融特徴を有する、トナー組成物。そのようなトナー粒子を特定の定着装置で使用する方法であって、異なる基材上のカラー画像を、1回の通過で両面に、定着することが可能な、方法。
Description
【0001】
発明の分野
本発明は、静電荷像、磁気パターンまたはDEP(直接静電印刷)の現像に適
したトナー組成物に関する。
したトナー組成物に関する。
【0002】
発明の背景
複写の対象である原稿に対応する静電潜像、または、電子的に使用可能な画像
を描くデジタルデータに対応する静電潜像を形成するための電子写真式複写は当
業者には公知である。たとえば電子写真法において、静電潜像は、感光部材を一
様に帯電させる工程と、像の形に調整した露光によって一様な帯電を像の形に放
電させる工程によって形成される。エレクトログラフィーにおいて静電潜像は、
たとえば電子ビームまたはイオン化ガス(プラズマ)を使用して、誘電体基材の
上に帯電された粒子を像の形に堆積させることによって形成される。マグネトロ
グラフィーにおいて、磁化潜像はパターンの形に調整した磁場によって磁化可能
な基材に形成される。
を描くデジタルデータに対応する静電潜像を形成するための電子写真式複写は当
業者には公知である。たとえば電子写真法において、静電潜像は、感光部材を一
様に帯電させる工程と、像の形に調整した露光によって一様な帯電を像の形に放
電させる工程によって形成される。エレクトログラフィーにおいて静電潜像は、
たとえば電子ビームまたはイオン化ガス(プラズマ)を使用して、誘電体基材の
上に帯電された粒子を像の形に堆積させることによって形成される。マグネトロ
グラフィーにおいて、磁化潜像はパターンの形に調整した磁場によって磁化可能
な基材に形成される。
【0003】
使用される特定の画像化プロセスにかかわらず、結果として得られた潜像は、
トナー粒子と呼ばれる光吸収性の粒子をその上に選択的に堆積させることによっ
て、現像、すなわち可視像に変換される。該トナーは、使用される画像化プロセ
スに応じて、摩擦帯電されたり、磁化されたりする。
トナー粒子と呼ばれる光吸収性の粒子をその上に選択的に堆積させることによっ
て、現像、すなわち可視像に変換される。該トナーは、使用される画像化プロセ
スに応じて、摩擦帯電されたり、磁化されたりする。
【0004】
静電潜像をトナーで現像するには、2種類の方法があり、それらは、「乾式」
粉体現像法と「液状」分散体現像法であり、今日ではこのうちのドライ粉体現像
がもっともよく使用されている。乾式現像法では、像担持基材にドライトナー粒
子を塗布する方法として、「カスケード現像法」、「磁気ブラシ現像法」、「パ
ウダークラウド現像法法」、「インプレション現像法」または「トランスファー
現像法(transfer)」、たとえば、トーマス・L・ツールソン(Thomas
L. Thourson) IEEE Transactions on Electronic Devices, Vol. ED-19, No.
4, April 1972, pp. 495-511 に記載されている、「タッチダウン」現像法とし
て知られている現像法によって行なわれる。乾式現像用のトナーは、熱可塑性樹
脂、または、着色剤、たとえば、カーボンブラックまたは微細分散した色素顔料
を含む樹脂混合物を含む熱可塑性バインダーを本質的に含む。摩擦帯電性は前記
の基材によって決まってくるが、電荷調整剤によって修正されてもよい。
粉体現像法と「液状」分散体現像法であり、今日ではこのうちのドライ粉体現像
がもっともよく使用されている。乾式現像法では、像担持基材にドライトナー粒
子を塗布する方法として、「カスケード現像法」、「磁気ブラシ現像法」、「パ
ウダークラウド現像法法」、「インプレション現像法」または「トランスファー
現像法(transfer)」、たとえば、トーマス・L・ツールソン(Thomas
L. Thourson) IEEE Transactions on Electronic Devices, Vol. ED-19, No.
4, April 1972, pp. 495-511 に記載されている、「タッチダウン」現像法とし
て知られている現像法によって行なわれる。乾式現像用のトナーは、熱可塑性樹
脂、または、着色剤、たとえば、カーボンブラックまたは微細分散した色素顔料
を含む樹脂混合物を含む熱可塑性バインダーを本質的に含む。摩擦帯電性は前記
の基材によって決まってくるが、電荷調整剤によって修正されてもよい。
【0005】
静電的または磁気的に引寄せられたトナー粒子による現像によって可視化され
た像は一時的なものであって、随意に1以上の中間的像担持部材を経て、基材に
転写され、そこで恒久的に定着あるいは融着される。定着は通常、トナー物質を
、圧力および/または熱を用いて、基材、たとえば紙の表面の凹凸に、染み込ま
せ、または強制的に染み込ませることによって進む。
た像は一時的なものであって、随意に1以上の中間的像担持部材を経て、基材に
転写され、そこで恒久的に定着あるいは融着される。定着は通常、トナー物質を
、圧力および/または熱を用いて、基材、たとえば紙の表面の凹凸に、染み込ま
せ、または強制的に染み込ませることによって進む。
【0006】
熱による融着プロセスには、主として2種類のタイプが考えられ、「非接触」
融着プロセスであり、「接触」融着プロセスである。非接触融着プロセスでは、
トナーの画像が固体の加熱体と直接接触することはない。その例をあげれば、支
持シートの広い部分にわたってトナー画像に対して加熱空気によって熱が与えら
れる、オーブン加熱プロセスであり、たとえば赤外線ランプまたはフラッシュラ
ンプで発生させた赤外光および/または可視光によってトナー画像に熱が与えら
れる放射加熱プロセスである。非接触融着の利点は、基材上の未定着トナー画像
が加熱体と直接接触することがなく、またそのために、非接触融着は本質的に機
械的な歪みに対して過敏ではないことである。しかしながら、非接触融着には大
きな不利点があり、それは、基材の詰まりなど故障によって、基材が融着ゾーン
で長時間過熱されて、火災を起こす危険性があることである。これは特に、カッ
ト紙供給装置にあてはまる。これを避けるためには特別に、コストのかかる手段
を取らねばならない。
融着プロセスであり、「接触」融着プロセスである。非接触融着プロセスでは、
トナーの画像が固体の加熱体と直接接触することはない。その例をあげれば、支
持シートの広い部分にわたってトナー画像に対して加熱空気によって熱が与えら
れる、オーブン加熱プロセスであり、たとえば赤外線ランプまたはフラッシュラ
ンプで発生させた赤外光および/または可視光によってトナー画像に熱が与えら
れる放射加熱プロセスである。非接触融着の利点は、基材上の未定着トナー画像
が加熱体と直接接触することがなく、またそのために、非接触融着は本質的に機
械的な歪みに対して過敏ではないことである。しかしながら、非接触融着には大
きな不利点があり、それは、基材の詰まりなど故障によって、基材が融着ゾーン
で長時間過熱されて、火災を起こす危険性があることである。これは特に、カッ
ト紙供給装置にあてはまる。これを避けるためには特別に、コストのかかる手段
を取らねばならない。
【0007】
接触式融着プロセスでは、基材上の未定着トナー画像が加熱体、すなわちいわ
ゆる融着部材、たとえば融着ローラーまたは融着ベルトと直接接触する。未定着
のトナー画像を担持した基材は通常、前記の融着部材と、ローラなどのバッキン
グ部材、との間の加圧接触を確立することによって形成されるニップを通して搬
送される。特に、カラー画像の場合には、トナーの融着度をかなり良好にしなけ
ればならず、これによって、融着温度において低溶融粘度および低弾性を示す樹
脂の使用を暗示する。しかしながら、そのような溶融挙動は高温オフセット、す
なわち、融着部材上の溶融したトナーの滞留を起こしやすい。この欠陥を避ける
ために一般的に採用される方法は、その融着部材の上に大量の離型剤、たとえば
シリコーンオイルを塗布することである。この離型剤によって高温オフセットを
妨げることはできるが、画像の光沢が強すぎるために画質にマイナスの影響を及
ぼしたり、最終的な加工、たとえばラミネーションにおいて悪影響を及ぼしたり
する。このような光沢が強くて油分の多い外観は、特に、大量のトナーが堆積し
て基材を覆い、離型剤の吸収や排出を妨げるような部分での画像で起きる。この
ような状況は、カラー画像、特にオーバーレイの場合に起こりやすい。堆積させ
るトナーの量が多いと、たとえば「シリコーンの汗かき(sweat−out)
」のような、さらなる欠点が生じ、画像の上に離型剤の大きなしみが発生したり
する。2回通過させることによって、両面印刷、すなわちいわゆるデュプレック
ス印刷をさせようとすると、上述の欠陥がさらに顕著となる。これはカラー画像
で融着システムを2回通過させると、画像上での離型剤の量がさらに増えること
になるからである。デュプレックス印刷の、一方の面が、少なくともある程度は
、融着ゾーンで2度も熱と圧力に曝されることになり、印刷の表と裏で光沢が異
なるという結果を招くという事実から、さらなる画像劣化が認められることにな
る。上述の欠陥、および離型剤の使用に関わる欠陥はいずれも、トナーを使用し
たカラー画像での画質を実質的に低下させる。特に、高画質が望まれる場合は、
これらの外観および肌理にかかわる欠陥は極めて重要である。
ゆる融着部材、たとえば融着ローラーまたは融着ベルトと直接接触する。未定着
のトナー画像を担持した基材は通常、前記の融着部材と、ローラなどのバッキン
グ部材、との間の加圧接触を確立することによって形成されるニップを通して搬
送される。特に、カラー画像の場合には、トナーの融着度をかなり良好にしなけ
ればならず、これによって、融着温度において低溶融粘度および低弾性を示す樹
脂の使用を暗示する。しかしながら、そのような溶融挙動は高温オフセット、す
なわち、融着部材上の溶融したトナーの滞留を起こしやすい。この欠陥を避ける
ために一般的に採用される方法は、その融着部材の上に大量の離型剤、たとえば
シリコーンオイルを塗布することである。この離型剤によって高温オフセットを
妨げることはできるが、画像の光沢が強すぎるために画質にマイナスの影響を及
ぼしたり、最終的な加工、たとえばラミネーションにおいて悪影響を及ぼしたり
する。このような光沢が強くて油分の多い外観は、特に、大量のトナーが堆積し
て基材を覆い、離型剤の吸収や排出を妨げるような部分での画像で起きる。この
ような状況は、カラー画像、特にオーバーレイの場合に起こりやすい。堆積させ
るトナーの量が多いと、たとえば「シリコーンの汗かき(sweat−out)
」のような、さらなる欠点が生じ、画像の上に離型剤の大きなしみが発生したり
する。2回通過させることによって、両面印刷、すなわちいわゆるデュプレック
ス印刷をさせようとすると、上述の欠陥がさらに顕著となる。これはカラー画像
で融着システムを2回通過させると、画像上での離型剤の量がさらに増えること
になるからである。デュプレックス印刷の、一方の面が、少なくともある程度は
、融着ゾーンで2度も熱と圧力に曝されることになり、印刷の表と裏で光沢が異
なるという結果を招くという事実から、さらなる画像劣化が認められることにな
る。上述の欠陥、および離型剤の使用に関わる欠陥はいずれも、トナーを使用し
たカラー画像での画質を実質的に低下させる。特に、高画質が望まれる場合は、
これらの外観および肌理にかかわる欠陥は極めて重要である。
【0008】
画像の高密度部分における光沢に差があることに加え、定着プロセスとは関係
なく、画像の低密度部分と高密度部分の間に存在する光沢の差にも注目する必要
がある。印刷画像の低密度部分では、トナー粒子の堆積によるカバー率は低く、
黒色あるいはカラー材料の密でベタな堆積は生じない。他方、高密度部分では、
トナー粒子は互いに重なり合い、共融着して密なトナークラストを形成し、該ト
ナークラストは低密度部分で別々に定着されたトナー粒子とは光学的にまったく
異なった様相をみせる。別々に堆積され、定着されたトナー粒子またはその小さ
なクラスターは、迷光効果(light−straying)を引起こす。特に
、小さなかすめ角で照射した光で印刷物を検査すると、低密度部分は艶消し状(
光沢のない)外観を示す。他方、高密度部分では、滑らかで密着して共融着した
トナー粒子を含んでおり、光はトナークラストの光沢ある表面で反射される。ト
ナーの反射率は、使用した結合剤の種類と密接に関係があり、該結合剤は、通常
は比較的硬い熱可塑性透明樹脂または樹脂混合物である。
なく、画像の低密度部分と高密度部分の間に存在する光沢の差にも注目する必要
がある。印刷画像の低密度部分では、トナー粒子の堆積によるカバー率は低く、
黒色あるいはカラー材料の密でベタな堆積は生じない。他方、高密度部分では、
トナー粒子は互いに重なり合い、共融着して密なトナークラストを形成し、該ト
ナークラストは低密度部分で別々に定着されたトナー粒子とは光学的にまったく
異なった様相をみせる。別々に堆積され、定着されたトナー粒子またはその小さ
なクラスターは、迷光効果(light−straying)を引起こす。特に
、小さなかすめ角で照射した光で印刷物を検査すると、低密度部分は艶消し状(
光沢のない)外観を示す。他方、高密度部分では、滑らかで密着して共融着した
トナー粒子を含んでおり、光はトナークラストの光沢ある表面で反射される。ト
ナーの反射率は、使用した結合剤の種類と密接に関係があり、該結合剤は、通常
は比較的硬い熱可塑性透明樹脂または樹脂混合物である。
【0009】
先行技術においては、トナー粒子の溶融挙動を特別に設計することで、離型剤
の量を減らすことができるとされてきた。一般的にとられる手段は、トナーの弾
性挙動を高めることである。それに伴って粘度が上がることから生じる欠点は、
定着温度を上げることで部分的には対処できるが、定着の質の低下は避けられな
い。白黒画像の場合には、これはある程度まで実現されるが、この解決手段はカ
ラー画像の再現には適用することはできない。白黒画像の場合にはトナーが1層
しか存在しないのに比べ、多色画像ではより多くのトナーが積重なっている。そ
のような多色画像を融着させるためには、低粘度とする必要がある。印刷画像を
担持している基材を折曲げても画像に亀裂が入らないようにするためには、印刷
の定着度もまた重要である。これもまた、低い溶融粘度を暗示する。
の量を減らすことができるとされてきた。一般的にとられる手段は、トナーの弾
性挙動を高めることである。それに伴って粘度が上がることから生じる欠点は、
定着温度を上げることで部分的には対処できるが、定着の質の低下は避けられな
い。白黒画像の場合には、これはある程度まで実現されるが、この解決手段はカ
ラー画像の再現には適用することはできない。白黒画像の場合にはトナーが1層
しか存在しないのに比べ、多色画像ではより多くのトナーが積重なっている。そ
のような多色画像を融着させるためには、低粘度とする必要がある。印刷画像を
担持している基材を折曲げても画像に亀裂が入らないようにするためには、印刷
の定着度もまた重要である。これもまた、低い溶融粘度を暗示する。
【0010】
先行技術は、溶融粘度の増加を抑えながら弾性を(中程度に)上げて、カラー
画像を再現するための樹脂バインダーマトリックスを設計する試みを記載してい
る。異なる複数のアプローチが提唱されている。米国特許第5346792号に
は、特定のあまり一般的でない柔軟なモノマーが組込まれた樹脂が記載されてい
る。別のアプローチは、樹脂の分子量分布に関する非常に特定の設計も提唱して
おり、たとえば欧州特許出願第0774695号には、非常に広い特定の分子量
分布を有する樹脂が記載されている。いくつかのアプローチは、2種類以上のポ
リエステル樹脂のブレンディングに基づいている。たとえば、欧州特許出願第0
495475号には、非常に特定の軟化特性を有する2種の線状ポリエステルを
ブレンドであって、両者がそれぞれ調整されていることが開示されている。非常
に特定の軟化挙動の設計は、分子量分布の非常に特定の設計を暗示する。欧州特
許出願第0495476号には、線状ポリエステルと非線状ポリエステルとのブ
レンドが記載されている。良好な結果を得るためには、その非線状ポリエステル
は、その全部の酸含量の少なくとも50%を脂肪族酸の形で含む、非常に特定な
組成物を有さなければならない。この後者の方の特許は、非常に特定な分子量設
計と特定な組成物との組合せである。ブレンド内に低分子量樹脂の量を増やすこ
とは、高い光沢をとより良好な接着性とを得るためにはある程度有利であるかも
しれないが、一方では、高温オフセットならびに、膜化(filming)およ
び機械的応力に対する抵抗性の不足を招いてしまう。
画像を再現するための樹脂バインダーマトリックスを設計する試みを記載してい
る。異なる複数のアプローチが提唱されている。米国特許第5346792号に
は、特定のあまり一般的でない柔軟なモノマーが組込まれた樹脂が記載されてい
る。別のアプローチは、樹脂の分子量分布に関する非常に特定の設計も提唱して
おり、たとえば欧州特許出願第0774695号には、非常に広い特定の分子量
分布を有する樹脂が記載されている。いくつかのアプローチは、2種類以上のポ
リエステル樹脂のブレンディングに基づいている。たとえば、欧州特許出願第0
495475号には、非常に特定の軟化特性を有する2種の線状ポリエステルを
ブレンドであって、両者がそれぞれ調整されていることが開示されている。非常
に特定の軟化挙動の設計は、分子量分布の非常に特定の設計を暗示する。欧州特
許出願第0495476号には、線状ポリエステルと非線状ポリエステルとのブ
レンドが記載されている。良好な結果を得るためには、その非線状ポリエステル
は、その全部の酸含量の少なくとも50%を脂肪族酸の形で含む、非常に特定な
組成物を有さなければならない。この後者の方の特許は、非常に特定な分子量設
計と特定な組成物との組合せである。ブレンド内に低分子量樹脂の量を増やすこ
とは、高い光沢をとより良好な接着性とを得るためにはある程度有利であるかも
しれないが、一方では、高温オフセットならびに、膜化(filming)およ
び機械的応力に対する抵抗性の不足を招いてしまう。
【0011】
以上の記述から次のような結論が導かれる。すなわち、提案された解決手段で
はいずれも、定着およびカラー画像の定着に関する画質に関して何らかの改善を
与えるために、少しの自明性と、コストのかかる材料とを含んでいる。同時に、
離型剤の存在によって引起こされる画像の欠陥を解消することに向けられた先行
技術の特段の記載はない。したがって、前記定着プロセスによってもたらされる
画像の欠陥がない、高画質のカラー印刷を得、光沢の不均質および/または融着
ローラーおよび/または離型剤に起因するパッチ状画像欠陥のないサテンのよう
なカラープリントを得るために、特定のカラートナーの設計だけでなく、特定の
定着プロセスにおいて特定のカラートナーを使用することについてもまだ改善の
必要性があると結論することができる。
はいずれも、定着およびカラー画像の定着に関する画質に関して何らかの改善を
与えるために、少しの自明性と、コストのかかる材料とを含んでいる。同時に、
離型剤の存在によって引起こされる画像の欠陥を解消することに向けられた先行
技術の特段の記載はない。したがって、前記定着プロセスによってもたらされる
画像の欠陥がない、高画質のカラー印刷を得、光沢の不均質および/または融着
ローラーおよび/または離型剤に起因するパッチ状画像欠陥のないサテンのよう
なカラープリントを得るために、特定のカラートナーの設計だけでなく、特定の
定着プロセスにおいて特定のカラートナーを使用することについてもまだ改善の
必要性があると結論することができる。
【0012】
発明の要約
本発明の目的は、先に述べた1以上の欠点を克服することである。
【0013】
本発明の好ましい目的は、乾式トナーであって、トナー粒子組成物が、定着さ
せたトナー画像がその光学密度に関係なく、同じまたはほとんど同じ反射特性を
有するようなものである、乾式トナーを提供することである。
せたトナー画像がその光学密度に関係なく、同じまたはほとんど同じ反射特性を
有するようなものである、乾式トナーを提供することである。
【0014】
本発明のさらに好ましい目的は、乾式トナーであって、定着後に、反射特性を
調整するために特定の被覆層を使用しなくても、定着したトナー画像にサテン状
の外観を与える乾式トナーを提供することである。
調整するために特定の被覆層を使用しなくても、定着したトナー画像にサテン状
の外観を与える乾式トナーを提供することである。
【0015】
本発明のさらに好ましい目的は、中程度の加熱によって接触融着することで基
材に定着させるのに適した乾式トナーであって、適当な速度で異なった種類の基
材の上を1回通すだけで、両面の定着が可能である乾式トナーを提供することで
ある。
材に定着させるのに適した乾式トナーであって、適当な速度で異なった種類の基
材の上を1回通すだけで、両面の定着が可能である乾式トナーを提供することで
ある。
【0016】
本発明のさらに好ましい目的は、少量の外添離型剤を使用して接触融着により
基材に定着させるのに適したトナーであって、前記離型剤による画像の画質低下
を避けることを目的としたトナーを提供することである。
基材に定着させるのに適したトナーであって、前記離型剤による画像の画質低下
を避けることを目的としたトナーを提供することである。
【0017】
その他の本発明の好ましい目的および利点については、以下の記述から明らか
になるであろう。
になるであろう。
【0018】
本発明によれば、着色剤およびバインダー樹脂を含むトナー組成物であって、
前記バインダー樹脂には線状のポリエステル系ポリマー(a)および非線状ポリ
エステル系ポリマー(b)が含まれ、前記線状ポリエステル系ポリマー(a)は
ゲル含量gaが3重量%未満で溶融粘度ηa(120℃で測定)が50〜1000
Pa・sであることを特徴とし、前記非線状ポリエステル系ポリマー(b)はゲ
ル含量gbが3〜30重量%で溶融粘度ηb(120℃で測定)が100〜100
0Pa・sであり、弾性(tg δb)-1(120℃で測定)が少なくとも0.
25であることを特徴とし、前記ポリマー(a)および(b)が (tg δa)-1<2/3(tg δb)-1 の関係にあり、ポリマー(a)対ポリマー(b)が重量比で1:4〜4:1であ
り、最も好ましくは、1:3〜3:1であることを特徴とするトナー組成物が提
供される。
前記バインダー樹脂には線状のポリエステル系ポリマー(a)および非線状ポリ
エステル系ポリマー(b)が含まれ、前記線状ポリエステル系ポリマー(a)は
ゲル含量gaが3重量%未満で溶融粘度ηa(120℃で測定)が50〜1000
Pa・sであることを特徴とし、前記非線状ポリエステル系ポリマー(b)はゲ
ル含量gbが3〜30重量%で溶融粘度ηb(120℃で測定)が100〜100
0Pa・sであり、弾性(tg δb)-1(120℃で測定)が少なくとも0.
25であることを特徴とし、前記ポリマー(a)および(b)が (tg δa)-1<2/3(tg δb)-1 の関係にあり、ポリマー(a)対ポリマー(b)が重量比で1:4〜4:1であ
り、最も好ましくは、1:3〜3:1であることを特徴とするトナー組成物が提
供される。
【0019】
本発明によれば、記録媒体上の未定着トナー画像を定着させる方法であって、
本発明に従うトナー粒子から成る未定着トナー画像を少なくとも一つの表面上
に担持する少なくとも1種の記録媒体を、融着ステーションに供給し、 前記記録媒体を、前記融着ステーションにおける加熱された下側ローラーに対
して、加熱された上側ローラーを押圧することによって形成される、前記融着ス
テーションの接触ゾーンを通過させて、前記の記録媒体上の未定着トナー画像を
定着させることを含むことを特徴とする方法も提供される。
に担持する少なくとも1種の記録媒体を、融着ステーションに供給し、 前記記録媒体を、前記融着ステーションにおける加熱された下側ローラーに対
して、加熱された上側ローラーを押圧することによって形成される、前記融着ス
テーションの接触ゾーンを通過させて、前記の記録媒体上の未定着トナー画像を
定着させることを含むことを特徴とする方法も提供される。
【0020】
本発明のさらなる利点と実施態様は、以下の記述から明らかになるであろう。
驚くべきことには、単純で入手が容易な樹脂材料を使用して、溶融挙動の仕様
および組成物に関してかなり広い許容範囲を有するトナー組成物を設計すること
が可能なことが判った。このトナー組成物は、画像の光沢、定着度および光沢の
均等性において高品位のカラー印刷を可能としている。さらに、この特定のトナ
ー組成物はカラー画像を高い融着速度、たとえば10cm/secで定着させる
のに極めて適していることも見出された。その上、この特定のトナー組成物では
離型剤の使用量を抑制することが可能であって、たとえば、ホットローラー定着
プロセスでは、A4用紙(21cm×29.7cm)1枚あたり、50mg/A
4以下、さらには30mg/A4以下までにすることができることも判明した。
また、このトナー組成物を使うことで、上記の速度と上記の低離型剤レベルでも
、1回だけ通過することによるデュプレックス融着が可能で、高品位のカラー画
像が再現できるような定着プロセスを設計することが可能となることも判った。
本発明のまた別な特徴を以下でさらに詳しく述べる。
および組成物に関してかなり広い許容範囲を有するトナー組成物を設計すること
が可能なことが判った。このトナー組成物は、画像の光沢、定着度および光沢の
均等性において高品位のカラー印刷を可能としている。さらに、この特定のトナ
ー組成物はカラー画像を高い融着速度、たとえば10cm/secで定着させる
のに極めて適していることも見出された。その上、この特定のトナー組成物では
離型剤の使用量を抑制することが可能であって、たとえば、ホットローラー定着
プロセスでは、A4用紙(21cm×29.7cm)1枚あたり、50mg/A
4以下、さらには30mg/A4以下までにすることができることも判明した。
また、このトナー組成物を使うことで、上記の速度と上記の低離型剤レベルでも
、1回だけ通過することによるデュプレックス融着が可能で、高品位のカラー画
像が再現できるような定着プロセスを設計することが可能となることも判った。
本発明のまた別な特徴を以下でさらに詳しく述べる。
【0021】
この特定のトナー組成物は、樹脂バインダーが線状のポリエステル系ポリマー
と非線状のポリエステル系ポリマーとを含んでいることを特徴とする。実質的に
はゲル分を含まないがある特定の溶融特性を有する線状のポリエステル系ポリマ
ーを、中程度のゲル分を含み、前記線状ポリエステル系ポリマーの溶融挙動と調
整可能な溶融挙動を有する非線状のポリエステル系ポリマーとを組合せ、ある特
定の比率でこれらのポリマーを組合せることによって、中程度の温度で優れた定
着性能が得られることが判った。
と非線状のポリエステル系ポリマーとを含んでいることを特徴とする。実質的に
はゲル分を含まないがある特定の溶融特性を有する線状のポリエステル系ポリマ
ーを、中程度のゲル分を含み、前記線状ポリエステル系ポリマーの溶融挙動と調
整可能な溶融挙動を有する非線状のポリエステル系ポリマーとを組合せ、ある特
定の比率でこれらのポリマーを組合せることによって、中程度の温度で優れた定
着性能が得られることが判った。
【0022】
「非線状(non−linear)」という用語は、ポリマー構造中に存在す
る架橋剤の量が、使用する架橋剤のタイプによるが、アルコールおよび/または
酸に対するモル比であらわして1%以下であることを意味している。線状と非線
状との両方のポリエステル系ポリマーが共存していることが重要である。そのよ
うな組合せで、溶融挙動を特定の範囲に収めておいたとしても、非線状ポリエス
テル系ポリマーがゲルをまったく含まなかったり、あるいはゲル分が3%以下で
あったりすると、この定着性能を実現することは不可能であることが判明した。
コピーの定着度の要求を一般的に満たすためには、ある程度の溶融粘度範囲が必
要ではあるが、非線状ポリエステル系ポリマーの、線状ポリエステル系ポリマー
に対する溶融挙動の特定な関係が満たされている限り、溶融粘度範囲はある程度
広くてもよいことが見出された。また、この両方のタイプのポリエステル系ポリ
マーがある程度の量で存在していなければならないことも判った。
る架橋剤の量が、使用する架橋剤のタイプによるが、アルコールおよび/または
酸に対するモル比であらわして1%以下であることを意味している。線状と非線
状との両方のポリエステル系ポリマーが共存していることが重要である。そのよ
うな組合せで、溶融挙動を特定の範囲に収めておいたとしても、非線状ポリエス
テル系ポリマーがゲルをまったく含まなかったり、あるいはゲル分が3%以下で
あったりすると、この定着性能を実現することは不可能であることが判明した。
コピーの定着度の要求を一般的に満たすためには、ある程度の溶融粘度範囲が必
要ではあるが、非線状ポリエステル系ポリマーの、線状ポリエステル系ポリマー
に対する溶融挙動の特定な関係が満たされている限り、溶融粘度範囲はある程度
広くてもよいことが見出された。また、この両方のタイプのポリエステル系ポリ
マーがある程度の量で存在していなければならないことも判った。
【0023】
第1のポリエステル系ポリマーの溶融挙動は、120℃で50〜1000Pa
・sの範囲に入っていて、低い弾性挙動を示すべきである。ゲル含量は3重量%
以下、好ましくは1%以下であるべきであり、理想的にはゲルが無いことが好ま
しい。実験の結果から、この線状のポリエステル系ポリマーの存在は必須である
ことが判明した。
・sの範囲に入っていて、低い弾性挙動を示すべきである。ゲル含量は3重量%
以下、好ましくは1%以下であるべきであり、理想的にはゲルが無いことが好ま
しい。実験の結果から、この線状のポリエステル系ポリマーの存在は必須である
ことが判明した。
【0024】
第2のポリエステル系ポリマーは、非線状ポリエステル系ポリマーでなければ
ならない。これは、架橋剤の量が1%以上でなければならず、さらに、ある程度
の量のゲルが存在しなければならない、ということを意味している。ゲルの量は
、3〜30重量%の範囲、好ましくは5〜15%の範囲とすべきである。先行技
術においては、ゲルの量はより高いレベルになっていることが多いが、それでは
所望の性能が得られないと考えられる。ゲルの存在は不可欠ではあり、驚くべき
ことには、実験によると、粘弾性的にはほとんど同等でありながらゲルを含まな
い架橋ポリエステル系ポリマーでは、良好な性能が得られないことが観察された
。
ならない。これは、架橋剤の量が1%以上でなければならず、さらに、ある程度
の量のゲルが存在しなければならない、ということを意味している。ゲルの量は
、3〜30重量%の範囲、好ましくは5〜15%の範囲とすべきである。先行技
術においては、ゲルの量はより高いレベルになっていることが多いが、それでは
所望の性能が得られないと考えられる。ゲルの存在は不可欠ではあり、驚くべき
ことには、実験によると、粘弾性的にはほとんど同等でありながらゲルを含まな
い架橋ポリエステル系ポリマーでは、良好な性能が得られないことが観察された
。
【0025】
理論にとらわれることなく言えば、線状および非線状ポリエステル系ポリマー
鎖がゲル領域で交錯することによる特定の相互作用によって、定着性能が得られ
、良好な定着性、良好な光沢レベルおよび、均等な光沢を結果として生じ、かな
りの高速で定着でき、離型剤使用量を最小限に抑えられるものと考えられる。
鎖がゲル領域で交錯することによる特定の相互作用によって、定着性能が得られ
、良好な定着性、良好な光沢レベルおよび、均等な光沢を結果として生じ、かな
りの高速で定着でき、離型剤使用量を最小限に抑えられるものと考えられる。
【0026】
本発明に適したポリエステル系ポリマー樹脂組成物としては各種の組成物が可
能であるが、組成物自体は本発明では必須要件ではないと考えられる。このポリ
エステル系ポリマーは、少なくとも60重量%のポリエステル系ポリマー含量を
有すると定義される。本発明に従うトナー粒子の使用に適した線状ポリエステル
系ポリマーは、たとえば次のような重縮合生成物の群から選択することができる
。すなわち、(i)二官能性有機酸、たとえば、マレイン酸、フマル酸、コハク
酸、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸と、(ii)二官能性アルコール
(ジオール)、たとえばエチレングリコール、トリエチレングリコール、芳香族
ジヒドロキシ化合物、好ましくはビスフェノール、たとえば、ビスフェノールA
と呼ばれる2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、またはアルコ
キシル化ビスフェノール、たとえばプロポキシル化ビスフェノールAとの重縮合
物であるが、それらの例は米国特許第4331755号に記載されている。
能であるが、組成物自体は本発明では必須要件ではないと考えられる。このポリ
エステル系ポリマーは、少なくとも60重量%のポリエステル系ポリマー含量を
有すると定義される。本発明に従うトナー粒子の使用に適した線状ポリエステル
系ポリマーは、たとえば次のような重縮合生成物の群から選択することができる
。すなわち、(i)二官能性有機酸、たとえば、マレイン酸、フマル酸、コハク
酸、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸と、(ii)二官能性アルコール
(ジオール)、たとえばエチレングリコール、トリエチレングリコール、芳香族
ジヒドロキシ化合物、好ましくはビスフェノール、たとえば、ビスフェノールA
と呼ばれる2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、またはアルコ
キシル化ビスフェノール、たとえばプロポキシル化ビスフェノールAとの重縮合
物であるが、それらの例は米国特許第4331755号に記載されている。
【0027】
適切な非線状の樹脂の例が、英国特許第1373220号に開示されている。
さらに、本発明に従うトナー粒子の使用に好適な非線状のゲル含有樹脂は、上述
の線状のポリエステル系ポリマーと同様な組成から得られるが。それらに加えて
、三官能以上のモノマーを、モル比で表して少なくとも1%以上含んでいる樹脂
の群から選択することができる。酸性架橋剤を使用する場合、たとえば、価数が
2よりも高い芳香族多酸の群、たとえばトリメリト酸から選択することができる
。アルコール系架橋剤を使用する場合、たとえば、2−エチル−2−ヒドロキシ
メチル−1,3−プロパンジオール、テトラキスヒドロキシメチルメタン、グリ
セロールなどの群から選択して、使用することができる。
さらに、本発明に従うトナー粒子の使用に好適な非線状のゲル含有樹脂は、上述
の線状のポリエステル系ポリマーと同様な組成から得られるが。それらに加えて
、三官能以上のモノマーを、モル比で表して少なくとも1%以上含んでいる樹脂
の群から選択することができる。酸性架橋剤を使用する場合、たとえば、価数が
2よりも高い芳香族多酸の群、たとえばトリメリト酸から選択することができる
。アルコール系架橋剤を使用する場合、たとえば、2−エチル−2−ヒドロキシ
メチル−1,3−プロパンジオール、テトラキスヒドロキシメチルメタン、グリ
セロールなどの群から選択して、使用することができる。
【0028】
特に有用なポリエステル樹脂の例を以下の表1に列記し、120℃での溶融粘
度および弾性、ゲル含量、組成ならびにポリエステルのタイプを示した。
度および弾性、ゲル含量、組成ならびにポリエステルのタイプを示した。
【0029】
【表1】
【0030】
表1に記載した樹脂組成では以下の略号を使用している。
EBA エトキシル化ビスフェノールA
PBA プロポキシル化ビスフェノールA
IA イソフタル酸
TA テレフタル酸
TMA トリメリト酸
EG エチレングリコール
AA アジピン酸
【0031】
ゲル含量の定量試験
ゲル含量は次のようにして求める。50mlのテトラヒドロフラン(THF)
に樹脂(r)を0.5g入れ、60℃で3時間加熱して溶解させ、得られる不溶
性樹脂組成物を孔径0.5μmのフィルターで濾過し、真空中80℃で乾燥させ
る。不溶性成分の重量%、すなわちゲル含量は次の式から求める: gr(%)=(Wd/0.5)*100 ここでWdは、乾燥後の不溶性成分の重量(g)を意味する。
に樹脂(r)を0.5g入れ、60℃で3時間加熱して溶解させ、得られる不溶
性樹脂組成物を孔径0.5μmのフィルターで濾過し、真空中80℃で乾燥させ
る。不溶性成分の重量%、すなわちゲル含量は次の式から求める: gr(%)=(Wd/0.5)*100 ここでWdは、乾燥後の不溶性成分の重量(g)を意味する。
【0032】
樹脂の粘度および弾性を測定する試験
選択した試料の溶融粘度を測定するには、キャリメド(CARRIMED)CSL50
0を使用する。粘度測定は試料の温度120℃において行われる。重量0.75
gの試料を直径20mmの2枚の平行プレートの間のギャップ(約1.5mm)
に塗布するが、このプレートのうちの一方を、その垂直軸を中心にして、速度1
00rad/sec、振幅5×10-3radianで振動させる。記録に先だっ
て、試料を10分間放置して熱的に平衡な状態にしておく。
0を使用する。粘度測定は試料の温度120℃において行われる。重量0.75
gの試料を直径20mmの2枚の平行プレートの間のギャップ(約1.5mm)
に塗布するが、このプレートのうちの一方を、その垂直軸を中心にして、速度1
00rad/sec、振幅5×10-3radianで振動させる。記録に先だっ
て、試料を10分間放置して熱的に平衡な状態にしておく。
【0033】
粘度はPa・sの単位で表し、弾性は次式により定義する:
弾性=(tg δ)-1
ここでδは、損失角である。(フォーゴおよびラグネッティおよびスチューベ(
Forgo and Ragnetti and Stubbe)、「トナー樹脂としてのスチレン−アクリレ
ート・コポリマー:分子構造、粘弾性挙動および融着性の間の相関関係( Styrene-Acrylate Copolymers as Toner Resins :Correlations Between Molecular Structure, Viscoelastic Behavior, and Fusing Properties)」(
Journal of Imaging Science and Technology, Volume 37, Number 2, March/April 1993)参照)。
Forgo and Ragnetti and Stubbe)、「トナー樹脂としてのスチレン−アクリレ
ート・コポリマー:分子構造、粘弾性挙動および融着性の間の相関関係( Styrene-Acrylate Copolymers as Toner Resins :Correlations Between Molecular Structure, Viscoelastic Behavior, and Fusing Properties)」(
Journal of Imaging Science and Technology, Volume 37, Number 2, March/April 1993)参照)。
【0034】
可視画像を生成するために、トナー粉体樹脂バインダー中に着色剤を含むが、
この着色剤は黒または可視スペクトルを有する色をしているが、ただし、着色剤
を混在させた場合には黒色になったり特定の色になったりすることを除外するも
のではない。
この着色剤は黒または可視スペクトルを有する色をしているが、ただし、着色剤
を混在させた場合には黒色になったり特定の色になったりすることを除外するも
のではない。
【0035】
白黒での再現では、着色剤は一般には無機顔料、好ましくはカーボンブラック
であるが、類似物、たとえば黒色鉄(III)酸化物などであってもい。無機着
色顔料としては、たとえば、銅(II)酸化物およびクロム(III)酸化物粉
体、ミロリブルー、ウルトラマリンコバルトブルーおよび過マンガン酸バリウム
などがある。
であるが、類似物、たとえば黒色鉄(III)酸化物などであってもい。無機着
色顔料としては、たとえば、銅(II)酸化物およびクロム(III)酸化物粉
体、ミロリブルー、ウルトラマリンコバルトブルーおよび過マンガン酸バリウム
などがある。
【0036】
カーボンブラックの例をあげれば、ランプブラック、チャネルブラックおよび
ファーネスブラック、たとえばシュペチアルシュバルツ(SPEZIALSCHWARZ)IV
(デグサ社(Degussa, Frankfurt/M-Germany)の商品名)およびバルカン( VULCAN)XC72およびキャボット・レーガル(CABOT REGAL)400(キャボ
ット社(Cabot Corp., High Street 125, Boston, U. S. A.)の商品名)などが
ある。顔料類のさらなる特性については、米国特許第5569567号(ゼイコ
ン(Xeikon)社)に開示されているが、その内容はすべて、参照によって本明細
書に組込まれる。
ファーネスブラック、たとえばシュペチアルシュバルツ(SPEZIALSCHWARZ)IV
(デグサ社(Degussa, Frankfurt/M-Germany)の商品名)およびバルカン( VULCAN)XC72およびキャボット・レーガル(CABOT REGAL)400(キャボ
ット社(Cabot Corp., High Street 125, Boston, U. S. A.)の商品名)などが
ある。顔料類のさらなる特性については、米国特許第5569567号(ゼイコ
ン(Xeikon)社)に開示されているが、その内容はすべて、参照によって本明細
書に組込まれる。
【0037】
磁気的特性を有するトナー粒子を得るには、トナー製造中に、磁性または磁化
可能な物質が微細に分離した状態で添加される。
可能な物質が微細に分離した状態で添加される。
【0038】
前記使用に適した材料は、たとえば、鉄、コバルト、ニッケルを含む磁化可能
な金属、および磁化可能な酸化物、たとえばヘマタイト(Fe2O3)、マグネタ
イト(Fe3O4)、CrO2、および磁性フェライト、たとえば亜鉛、カドミウ
ム、バリウムおよびマンガンからの誘導物である。同様に各種の磁性合金、たと
えばパーマロイ、コバルト−リン、コバルト−ニッケルなどの合金やそれらの混
合物も使用できる。
な金属、および磁化可能な酸化物、たとえばヘマタイト(Fe2O3)、マグネタ
イト(Fe3O4)、CrO2、および磁性フェライト、たとえば亜鉛、カドミウ
ム、バリウムおよびマンガンからの誘導物である。同様に各種の磁性合金、たと
えばパーマロイ、コバルト−リン、コバルト−ニッケルなどの合金やそれらの混
合物も使用できる。
【0039】
着色トナー粒子を調製するには、本明細書で定義した樹脂ブレンドを、着色剤
原料と混合し、着色剤をブレンドの中に分散させるか、または、その中に溶解さ
せて固溶体を形成させる。着色剤はバインダー樹脂に可溶な染料であっても、そ
れらの混合物を含む顔料であってもよい。特に有用な有機着色剤は、フタロシア
ニン染料、キナクリドン染料、トリアリールメタン染料、硫黄染料、アクリジン
染料、アゾ染料、蛍光染料からなる群から選択することができる。有用な染料/
着色剤の概要は、米国特許第5569567号(ゼイコン(Xeikon)社)にも開
示されている。
原料と混合し、着色剤をブレンドの中に分散させるか、または、その中に溶解さ
せて固溶体を形成させる。着色剤はバインダー樹脂に可溶な染料であっても、そ
れらの混合物を含む顔料であってもよい。特に有用な有機着色剤は、フタロシア
ニン染料、キナクリドン染料、トリアリールメタン染料、硫黄染料、アクリジン
染料、アゾ染料、蛍光染料からなる群から選択することができる。有用な染料/
着色剤の概要は、米国特許第5569567号(ゼイコン(Xeikon)社)にも開
示されている。
【0040】
着色剤のスペクトル吸収領域で充分な光学密度を有するトナー粒子を得るため
には、好ましくは、トナー組成物の全重量に対して、着色剤を少なくとも1重量
%、より好ましくは1〜10重量%の量で存在させる。
には、好ましくは、トナー組成物の全重量に対して、着色剤を少なくとも1重量
%、より好ましくは1〜10重量%の量で存在させる。
【0041】
溶融特性を微調整するために、トナー組成物に対して他の充填物を添加するこ
とも可能であり、コロイダルシリカ、アルミナおよび/または二酸化チタンなど
のコロイダル無機充填剤を少量添加する。しかしながら、無機充填物は、不所望
な高い溶融粘度を引起こさせ、高い融着エネルギーが必要となり、色の輝度を抑
制する可能性があるということに、注意が必要である。
とも可能であり、コロイダルシリカ、アルミナおよび/または二酸化チタンなど
のコロイダル無機充填剤を少量添加する。しかしながら、無機充填物は、不所望
な高い溶融粘度を引起こさせ、高い融着エネルギーが必要となり、色の輝度を抑
制する可能性があるということに、注意が必要である。
【0042】
正または負の方向いずれにしても、摩擦帯電性を修正あるいは改善するために
、トナー粒子は、特定のコポリマー、たとえば米国特許第4455360号( Ishikawa et al./三井東圧化学株式会社(Mitsui Toatsu Chemicals, Incorporated))に開示されているようなコポリマーから成っていてもよく、ま
たは電荷調整剤を含んでいてもよい。このような電荷調整剤は、バインダー樹脂
中に5重量%までの量で含まれていてもよい。負の電荷調整剤の例としては、ア
ゾ染料含有金属があり、たとえばボントロン(BONTRON)S31(オリエント・
ケミカル社(Orient Chemical Co.)で製造)がある。正の電荷調整剤の例とし
ては、ニグロシン染料があり、たとえばボントロン(BONTRON)NO4(オリエ
ント・ケミカル社(Orient Chemical Co.)で製造)がある。無色トナー粒子ま
たは着色トナー粒子に使用するのに適した電荷調整剤としては安息香酸亜鉛があ
り、これについては欧州特許出願第0463876号を参照されたい。電荷調整
剤に加えて、またはその代わりに、電荷均等化剤(charge levell
ing agent)を使用することも可能であり、これについては米国特許第
5569567号および米国特許第5532097号(いずれもゼイコン社(Xe
ikon)に譲渡)に記載がある。これらの特許は参照によって本明細書に組込まれ
る。
、トナー粒子は、特定のコポリマー、たとえば米国特許第4455360号( Ishikawa et al./三井東圧化学株式会社(Mitsui Toatsu Chemicals, Incorporated))に開示されているようなコポリマーから成っていてもよく、ま
たは電荷調整剤を含んでいてもよい。このような電荷調整剤は、バインダー樹脂
中に5重量%までの量で含まれていてもよい。負の電荷調整剤の例としては、ア
ゾ染料含有金属があり、たとえばボントロン(BONTRON)S31(オリエント・
ケミカル社(Orient Chemical Co.)で製造)がある。正の電荷調整剤の例とし
ては、ニグロシン染料があり、たとえばボントロン(BONTRON)NO4(オリエ
ント・ケミカル社(Orient Chemical Co.)で製造)がある。無色トナー粒子ま
たは着色トナー粒子に使用するのに適した電荷調整剤としては安息香酸亜鉛があ
り、これについては欧州特許出願第0463876号を参照されたい。電荷調整
剤に加えて、またはその代わりに、電荷均等化剤(charge levell
ing agent)を使用することも可能であり、これについては米国特許第
5569567号および米国特許第5532097号(いずれもゼイコン社(Xe
ikon)に譲渡)に記載がある。これらの特許は参照によって本明細書に組込まれ
る。
【0043】
トナー粒子の流動性を改善するために、その中にスペーシング粒子(spac
ing particle)が組込まれてもよい。このスペーシング粒子はトナ
ー粒子の表面に埋め込まれたり、トナー粒子の表面から突出させたりする。これ
らの流動性改善添加物は、極めて微細に分離された無機または有機材料で、その
一次(すなわち、クラスターを形成していない)粒子径が50nm未満のもので
あるのが好ましい。たとえば、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、酸
化ジルコニウムおよび二酸化チタン、あるいはそれらからの混合酸化物であって
、親水性または疎水性の表面を有しているものから成る群から選択される、金属
酸化物クラスのヒュームド無機物が、この関係で広く使用されている。
ing particle)が組込まれてもよい。このスペーシング粒子はトナ
ー粒子の表面に埋め込まれたり、トナー粒子の表面から突出させたりする。これ
らの流動性改善添加物は、極めて微細に分離された無機または有機材料で、その
一次(すなわち、クラスターを形成していない)粒子径が50nm未満のもので
あるのが好ましい。たとえば、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al2O3)、酸
化ジルコニウムおよび二酸化チタン、あるいはそれらからの混合酸化物であって
、親水性または疎水性の表面を有しているものから成る群から選択される、金属
酸化物クラスのヒュームド無機物が、この関係で広く使用されている。
【0044】
ヒュームド金属酸化物は、対応する揮発性塩化物の高温加水分解によって調整
される。ヒュームド金属酸化物粒子は滑らかで、実質的に球状の表面を有し、ト
ナー材料に取り込まれる前に疎水性の層で被覆されることが好ましく、この疎水
性層はたとえば、アルキル化あるいは、有機フッ素化合物で処理することによっ
て形成される。それらの比表面積は40〜400m2/gの範囲が好ましい。
される。ヒュームド金属酸化物粒子は滑らかで、実質的に球状の表面を有し、ト
ナー材料に取り込まれる前に疎水性の層で被覆されることが好ましく、この疎水
性層はたとえば、アルキル化あるいは、有機フッ素化合物で処理することによっ
て形成される。それらの比表面積は40〜400m2/gの範囲が好ましい。
【0045】
好ましい実施態様において、トナー粒子の粒子組成物中に加えるシリカ(Si
O2)およびアルミナ(Al2O3)などのヒュームド金属酸化物の割合は、0.
1〜10重量%の範囲である。
O2)およびアルミナ(Al2O3)などのヒュームド金属酸化物の割合は、0.
1〜10重量%の範囲である。
【0046】
ヒュームドシリカ粒子で市場で入手できるものとしては、商品名アエロジル(
AEROSIL)およびキャブ・オ・ジル(CAB-O-Sil)があり、これらはそれぞれデグ
サ社(Degussa, Frankfurt/M Germany)およびキャボット社(Cabot Corp. Oxides Division, Boston, Mass., U. S. A.)の商品名である。たとえば、比表
面積110m2/gのヒュームド疎水性シリカである、アエロジル(AEROSIL)R
972(商品名)を使用することが可能である。
AEROSIL)およびキャブ・オ・ジル(CAB-O-Sil)があり、これらはそれぞれデグ
サ社(Degussa, Frankfurt/M Germany)およびキャボット社(Cabot Corp. Oxides Division, Boston, Mass., U. S. A.)の商品名である。たとえば、比表
面積110m2/gのヒュームド疎水性シリカである、アエロジル(AEROSIL)R
972(商品名)を使用することが可能である。
【0047】
ヒュームド金属酸化物に加えて、金属石けん、たとえばステアリン酸亜鉛をト
ナー粒子組成物に存在させてもよい。
ナー粒子組成物に存在させてもよい。
【0048】
本発明のトナー粒子は、先に定義したバインダーおよび含有物を溶融状態にし
て、たとえばニーダーなどを使用して混合することによって調製される。ニーダ
ーにかける材料の温度は90〜140℃の範囲にあるのが好ましく、より好まし
くは105〜120℃の範囲である。冷却後、固化した材料を、たとえばハンマ
ーミルで破砕し、得られた粗砕粒子をさらに、たとえばジェットミルによってさ
らに粉砕して、充分に細かい粒子とし、これから、篩分け、風力篩分け、サイク
ロン分離あるいはその他の分級技術によって、所望の画分を分離する。実際に使
用されるトナー粒子のサイズは好ましくは、平均体積に対して測定した平均径が
3〜20μm、より好ましくは5〜10μmであるが、この測定は、狭いアパー
チャーでの電解液の排除を測定原理とするコールターカウンター(COULTER COUNTER)(登録商標)TAII型(コールター・エレクロトニクス社(COULTER
ELECTRONICS Corp. Northwell Drive, Luton, Bedfordshire, LC 33, UK)製)
による。この装置では、電解液(たとえば、塩化ナトリウム水溶液)に懸濁させ
た粒子を、電流を通電している狭いアパーチャーを通過させる。次々と通過して
いく粒子のそれぞれがアパーチャー内の電解液を排除するため、電解液の排除体
積を示すパルスが発生する。このように、粒子体積による応答がこの測定の基本
原理となっている。それらの平均体積または重量から、トナー粒子の平均径(サ
イズ)が測定装置によって導出される(ASTM指定:F577−83参照)。
て、たとえばニーダーなどを使用して混合することによって調製される。ニーダ
ーにかける材料の温度は90〜140℃の範囲にあるのが好ましく、より好まし
くは105〜120℃の範囲である。冷却後、固化した材料を、たとえばハンマ
ーミルで破砕し、得られた粗砕粒子をさらに、たとえばジェットミルによってさ
らに粉砕して、充分に細かい粒子とし、これから、篩分け、風力篩分け、サイク
ロン分離あるいはその他の分級技術によって、所望の画分を分離する。実際に使
用されるトナー粒子のサイズは好ましくは、平均体積に対して測定した平均径が
3〜20μm、より好ましくは5〜10μmであるが、この測定は、狭いアパー
チャーでの電解液の排除を測定原理とするコールターカウンター(COULTER COUNTER)(登録商標)TAII型(コールター・エレクロトニクス社(COULTER
ELECTRONICS Corp. Northwell Drive, Luton, Bedfordshire, LC 33, UK)製)
による。この装置では、電解液(たとえば、塩化ナトリウム水溶液)に懸濁させ
た粒子を、電流を通電している狭いアパーチャーを通過させる。次々と通過して
いく粒子のそれぞれがアパーチャー内の電解液を排除するため、電解液の排除体
積を示すパルスが発生する。このように、粒子体積による応答がこの測定の基本
原理となっている。それらの平均体積または重量から、トナー粒子の平均径(サ
イズ)が測定装置によって導出される(ASTM指定:F577−83参照)。
【0049】
適切な粉砕と空気分級は、次のような装置の組合せを使用すれば可能である。
それらは粉砕手段としては、アルパイン・フリースベス・ゲーゲンシュトラール
ミューレ(Alpine Fliessbeth-Gegenstrahlmuehle)(A.G.F.)100型
であり、および空気分級手段としては、アルパイン・ターボプレックス・ビント
ジヒター(Alpine Turboplex Windsichter)(A.T.P.)50G.C.型で
ある。いずれもアルパイン・プロセス・テクノロジー社(Alpine Process Technology, Ltd., Rivington Road, Whitehouse, Industrial Estate, Runcorn, Cheshire, UK)から入手できる。この目的のために有用なその他の装
置としては、アルパイン・マルチプレックス・ジクザク・ジヒター(Alpine Multiplex Zick-Zack Sichter)があるが、これも上記のメーカーから入手可能
である。
それらは粉砕手段としては、アルパイン・フリースベス・ゲーゲンシュトラール
ミューレ(Alpine Fliessbeth-Gegenstrahlmuehle)(A.G.F.)100型
であり、および空気分級手段としては、アルパイン・ターボプレックス・ビント
ジヒター(Alpine Turboplex Windsichter)(A.T.P.)50G.C.型で
ある。いずれもアルパイン・プロセス・テクノロジー社(Alpine Process Technology, Ltd., Rivington Road, Whitehouse, Industrial Estate, Runcorn, Cheshire, UK)から入手できる。この目的のために有用なその他の装
置としては、アルパイン・マルチプレックス・ジクザク・ジヒター(Alpine Multiplex Zick-Zack Sichter)があるが、これも上記のメーカーから入手可能
である。
【0050】
こうして得られたトナー材料には、流動性改善剤が、ティッセン・ヘンシェル
社(Thyssen Henschel, 3500 Kassel Germany)製のヘンシェル(HENSCHEL)F
M4型などの高速攪拌機で添加される。
社(Thyssen Henschel, 3500 Kassel Germany)製のヘンシェル(HENSCHEL)F
M4型などの高速攪拌機で添加される。
【0051】
本発明に従う好適なトナー組成物では、線状ポリエステル系ポリマー(a)は
、弾性(tg δa)-1(120℃で測定)が0.25よりも小さいことを特徴
とする。ポリマー(a)の溶融粘度ηaは、ポリマー(b)の溶融粘度ηbよりも
低いことが好ましい。また、線状樹脂(a)と非線状樹脂(b)との合計量のバ
インダー樹脂に対する重量比は、2:3よりも大きいことが好ましい。ηaは好
ましくは50〜500Pa・s、ηbは250〜750Pa・sで、また得られ
るトナーの最終的な粘度ηtは、好ましくは150〜750Pa・s、最も好ま
しくは250〜600Pa・sである。最終的なトナーの弾性(tg δt)-1
は、好ましくは0.25よりも大きく、0.75よりも小さく、最も好ましくは
0.35よりも大きく0.55よりも小さい。
、弾性(tg δa)-1(120℃で測定)が0.25よりも小さいことを特徴
とする。ポリマー(a)の溶融粘度ηaは、ポリマー(b)の溶融粘度ηbよりも
低いことが好ましい。また、線状樹脂(a)と非線状樹脂(b)との合計量のバ
インダー樹脂に対する重量比は、2:3よりも大きいことが好ましい。ηaは好
ましくは50〜500Pa・s、ηbは250〜750Pa・sで、また得られ
るトナーの最終的な粘度ηtは、好ましくは150〜750Pa・s、最も好ま
しくは250〜600Pa・sである。最終的なトナーの弾性(tg δt)-1
は、好ましくは0.25よりも大きく、0.75よりも小さく、最も好ましくは
0.35よりも大きく0.55よりも小さい。
【0052】
本発明に従うトナー粒子は一成分系現像剤、すなわちキャリア粒子を含まない
現像剤として使用されてもよいが、キャリア粒子を含む二成分系で使用されるこ
とが好ましい。キャリア粒子と混合して使用する際には、現像剤組成物全量のう
ちにトナー粒子を2〜10重量%存在させることができる。キャリア粒子との適
切な混合は、タンブルミキサで得られる。磁気ブラシ現像では、キャリア粒子は
強磁性材料、たとえば、鉄、ニッケル、鉄ビーズ、フェライトなどまたはそれら
の混合物を原料とすることができる。強磁性粒子は、樹脂外皮で被覆したり、樹
脂バインダー材料の中に存在させたりする。このキャリア粒子の平均径は、好ま
しくは20〜300μm、より好ましくは30〜100μmの範囲である。特定
のキャリア粒子については、欧州特許出願第0656130号および欧州特許出
願第0898206号(いずれもゼイコン(Xeikon)社譲渡)における記載が参
照され、これらは参照によって本明細書に組込まれる。
現像剤として使用されてもよいが、キャリア粒子を含む二成分系で使用されるこ
とが好ましい。キャリア粒子と混合して使用する際には、現像剤組成物全量のう
ちにトナー粒子を2〜10重量%存在させることができる。キャリア粒子との適
切な混合は、タンブルミキサで得られる。磁気ブラシ現像では、キャリア粒子は
強磁性材料、たとえば、鉄、ニッケル、鉄ビーズ、フェライトなどまたはそれら
の混合物を原料とすることができる。強磁性粒子は、樹脂外皮で被覆したり、樹
脂バインダー材料の中に存在させたりする。このキャリア粒子の平均径は、好ま
しくは20〜300μm、より好ましくは30〜100μmの範囲である。特定
のキャリア粒子については、欧州特許出願第0656130号および欧州特許出
願第0898206号(いずれもゼイコン(Xeikon)社譲渡)における記載が参
照され、これらは参照によって本明細書に組込まれる。
【0053】
本発明に従うトナー組成物は、一般に、(多色)カラー画像を定着させるため
に適しているが、特定の融着ユニットを使用して、中程度の温度、すなわち14
0〜210℃の間で、接触融着をさせる場合に特に有用である。この融着ユニッ
トは、融着ローラーとしての加熱された上側ローラーと、バッキング部材として
の加熱されたバッキングローラーとを含む。未定着のトナー画像を担持している
基材を、加熱された上側および下側ローラーの間で加圧接触状態とすることで形
成したニップに通す。この基材は、未定着のトナー画像を片側だけ(シンプレッ
クス)または両側(デュプレックス)に担持していてよい。この未定着トナー画
像の、接触ゾーン中での滞留時間が、50ms〜250msの範囲であるのが好
ましい。定着工程の間、離型剤の量は制限して、未定着トナー画像と接触する加
熱ローラーの最外表面に塗布するが、その割合は基材の表面積(A4の1頁の片
面に相当)あたり、20mg以下の量に相当する。デュプレックス印刷の場合に
は、従来からの定着ユニットでは2回通過になっているのに対して、本発明によ
る構成では1回通過だけにしてあるので、離型剤を印刷物の同じ側に二度塗布す
ることがないようになっている。ハーフトーン、すなわち網掛け画像を生成する
場合、トナーと接触する加圧融着ローラーによって、網掛け画像のドット構造が
歪められる可能性もある。これは特に、加圧融着ローラーが完全に滑らかな表面
にはなっておらず、得られた画像に模様を付けるような場合である。観察された
ところでは、融着ローラーがミクロな変形追随性(micro−conform
ability property)を有して、トナー画像の堆積高さの差やロ
ーラーの網目密度における微少な不均等性から生じてくる、ミクロスケールでの
圧力の差が大きくなりすぎることを避けるという利点がある。そのようなミクロ
スケールにおける圧力差が、画像の歪みを招き、パッチをあてたような光沢また
は肌理の差異が画像にあらわれるが、このような画像の欠陥は一般には「ヒョウ
肌(leopard skin)」と呼ばれている。ミクロな変形追随性がある
と、圧力の均等性が確保され、このような欠陥を避けることができる。
に適しているが、特定の融着ユニットを使用して、中程度の温度、すなわち14
0〜210℃の間で、接触融着をさせる場合に特に有用である。この融着ユニッ
トは、融着ローラーとしての加熱された上側ローラーと、バッキング部材として
の加熱されたバッキングローラーとを含む。未定着のトナー画像を担持している
基材を、加熱された上側および下側ローラーの間で加圧接触状態とすることで形
成したニップに通す。この基材は、未定着のトナー画像を片側だけ(シンプレッ
クス)または両側(デュプレックス)に担持していてよい。この未定着トナー画
像の、接触ゾーン中での滞留時間が、50ms〜250msの範囲であるのが好
ましい。定着工程の間、離型剤の量は制限して、未定着トナー画像と接触する加
熱ローラーの最外表面に塗布するが、その割合は基材の表面積(A4の1頁の片
面に相当)あたり、20mg以下の量に相当する。デュプレックス印刷の場合に
は、従来からの定着ユニットでは2回通過になっているのに対して、本発明によ
る構成では1回通過だけにしてあるので、離型剤を印刷物の同じ側に二度塗布す
ることがないようになっている。ハーフトーン、すなわち網掛け画像を生成する
場合、トナーと接触する加圧融着ローラーによって、網掛け画像のドット構造が
歪められる可能性もある。これは特に、加圧融着ローラーが完全に滑らかな表面
にはなっておらず、得られた画像に模様を付けるような場合である。観察された
ところでは、融着ローラーがミクロな変形追随性(micro−conform
ability property)を有して、トナー画像の堆積高さの差やロ
ーラーの網目密度における微少な不均等性から生じてくる、ミクロスケールでの
圧力の差が大きくなりすぎることを避けるという利点がある。そのようなミクロ
スケールにおける圧力差が、画像の歪みを招き、パッチをあてたような光沢また
は肌理の差異が画像にあらわれるが、このような画像の欠陥は一般には「ヒョウ
肌(leopard skin)」と呼ばれている。ミクロな変形追随性がある
と、圧力の均等性が確保され、このような欠陥を避けることができる。
【0054】
好ましくは上側および下側ローラーのうちの少なくとも一方が、変形追随可能
なシリコーンゴム系の層で覆われた硬質心材から成り、最も好ましくは、上側お
よび下側ローラーのうちの少なくとも一方が多層構造から成り、その最外層がジ
メチルシロキサン単位を含む材料から成る。理想的には、加熱された上側および
下側ローラーは独立して駆動され、定着中、少なくとも接触ゾーンにある加熱さ
れた上側および下側ローラーが、120℃〜190℃の温度に加熱される。
なシリコーンゴム系の層で覆われた硬質心材から成り、最も好ましくは、上側お
よび下側ローラーのうちの少なくとも一方が多層構造から成り、その最外層がジ
メチルシロキサン単位を含む材料から成る。理想的には、加熱された上側および
下側ローラーは独立して駆動され、定着中、少なくとも接触ゾーンにある加熱さ
れた上側および下側ローラーが、120℃〜190℃の温度に加熱される。
【0055】
本発明の好ましい実施形態において、上側、下側ほぼ同一のローラーを持つ対
称的な融着ユニットが使用される。このような構成は、特にデュプレックス印刷
に関して同様な利点がある。すなわち、両方のローラーは同じ程度の硬度と変形
追随性を有しており、その結果、定着ニップを対称に定義する。融着させるべき
印刷物を前記ニップの間に1回通過させるだけで、この1回の通過の間に、最終
的な基材の両面にトナー画像を定着させることができる。接触融着法を用いたカ
ラープリンターでは一般的に行われているような、定着ユニットを別々に2度通
過させて定着させた両面カラー画像では、定着品質に差がでるが、上記の構成を
とることでこの問題を回避することができる。
称的な融着ユニットが使用される。このような構成は、特にデュプレックス印刷
に関して同様な利点がある。すなわち、両方のローラーは同じ程度の硬度と変形
追随性を有しており、その結果、定着ニップを対称に定義する。融着させるべき
印刷物を前記ニップの間に1回通過させるだけで、この1回の通過の間に、最終
的な基材の両面にトナー画像を定着させることができる。接触融着法を用いたカ
ラープリンターでは一般的に行われているような、定着ユニットを別々に2度通
過させて定着させた両面カラー画像では、定着品質に差がでるが、上記の構成を
とることでこの問題を回避することができる。
【0056】
また実験から、前記定着ユニットで本発明のトナーを使用すると、2枚の単葉
紙をサンドイッチ状に重ね合わせて融着させることが可能となる。これらの紙は
それぞれその片面の上にトナー画像を担持していて、それを背中合わせの関係に
してから前記定着ユニットに通すと、その担持面が加熱された上側および下側の
ローラーに接触する。両方の画像においても良好な定着性があることが観察され
た。この方法を採用すれば、未融着の印刷物を上述のように組合せることによっ
て、シンプレックスモードにおける、印刷エンジンのスループットを増加させる
ことが可能となる。120g/m2までの紙基材上の印刷が、この方法で定着さ
れること観察された。
紙をサンドイッチ状に重ね合わせて融着させることが可能となる。これらの紙は
それぞれその片面の上にトナー画像を担持していて、それを背中合わせの関係に
してから前記定着ユニットに通すと、その担持面が加熱された上側および下側の
ローラーに接触する。両方の画像においても良好な定着性があることが観察され
た。この方法を採用すれば、未融着の印刷物を上述のように組合せることによっ
て、シンプレックスモードにおける、印刷エンジンのスループットを増加させる
ことが可能となる。120g/m2までの紙基材上の印刷が、この方法で定着さ
れること観察された。
【0057】
本発明の例示的な実施形態においては、2本のほぼ同一の融着ローラー、すな
わち加熱された上側ローラーおよび加熱された下側ローラーを含む対称な定着ユ
ニットが使用される。これらのローラーの外径は73mmである。いずれのロー
ラーもシリコーンゴムベースであるショアーA硬さ50を有し、3mmのゴムコ
ーティングの厚みを有する。熱伝導率は0.4W/mKに設定される。導電率は
中程度に設定され、帯電による紙の詰まりを防止する。このローラーは線圧力で
9〜10mmのニップを形成可能であるので、永久変形が起きることはない。い
ずれのローラーにも、定着させた印刷物に低いオイル付着に対応する速度で、オ
イルを供給する。オイル付着は、多重印刷モードで定着プロセスの間にA4サイ
ズの用紙の片側に付着するオイルの量として定義し、mg/A4の単位で表す。
このオイル付着量を30mg/A4以下に設定しておくと、オイル欠陥が劇的に
減少することが判明した。好ましい実施形態としては、このオイル供給速度を1
0〜15mg/A4に設定する。本発明のトナー組成物を使用すれば、前記オイ
ル供給速度を低くして、7mg/A4のレベルまで下げたとしても、高温オフセ
ットの問題は認められなかった。このようなことから、オイルに起因する画像の
欠陥を回避することが可能であることが判った。さらに、基材が異なっていて、
たとえば450g/m2までの厚手の紙を使用して、定着速度を12cm/sと
しても、良好な定着度が得られることが判明した。好ましい実施形態においては
、定着速度を9cm/sに設定するが、これは、10mmのニップの場合で10
0msecの滞留時間に相当する。定着装置の温度は典型的には120〜180
℃に設定するが、これは基材の厚みに依存する。基材が厚いほど定着に大きなエ
ネルギーが必要であるからである。100g/m2の紙の場合、通常155℃で
融着する。両方のローラーともに最外層にジメチルシロキサン含有のコーティン
グがあると、オイル供給の安定性に関して好ましい状況が得られることもさらに
判明した。離型剤と最外層との間で化学的性質に一致があると、オイル供給速度
が安定するのであろうと考えられるが、このことはオイル供給速度が低い場合に
は重要である。
わち加熱された上側ローラーおよび加熱された下側ローラーを含む対称な定着ユ
ニットが使用される。これらのローラーの外径は73mmである。いずれのロー
ラーもシリコーンゴムベースであるショアーA硬さ50を有し、3mmのゴムコ
ーティングの厚みを有する。熱伝導率は0.4W/mKに設定される。導電率は
中程度に設定され、帯電による紙の詰まりを防止する。このローラーは線圧力で
9〜10mmのニップを形成可能であるので、永久変形が起きることはない。い
ずれのローラーにも、定着させた印刷物に低いオイル付着に対応する速度で、オ
イルを供給する。オイル付着は、多重印刷モードで定着プロセスの間にA4サイ
ズの用紙の片側に付着するオイルの量として定義し、mg/A4の単位で表す。
このオイル付着量を30mg/A4以下に設定しておくと、オイル欠陥が劇的に
減少することが判明した。好ましい実施形態としては、このオイル供給速度を1
0〜15mg/A4に設定する。本発明のトナー組成物を使用すれば、前記オイ
ル供給速度を低くして、7mg/A4のレベルまで下げたとしても、高温オフセ
ットの問題は認められなかった。このようなことから、オイルに起因する画像の
欠陥を回避することが可能であることが判った。さらに、基材が異なっていて、
たとえば450g/m2までの厚手の紙を使用して、定着速度を12cm/sと
しても、良好な定着度が得られることが判明した。好ましい実施形態においては
、定着速度を9cm/sに設定するが、これは、10mmのニップの場合で10
0msecの滞留時間に相当する。定着装置の温度は典型的には120〜180
℃に設定するが、これは基材の厚みに依存する。基材が厚いほど定着に大きなエ
ネルギーが必要であるからである。100g/m2の紙の場合、通常155℃で
融着する。両方のローラーともに最外層にジメチルシロキサン含有のコーティン
グがあると、オイル供給の安定性に関して好ましい状況が得られることもさらに
判明した。離型剤と最外層との間で化学的性質に一致があると、オイル供給速度
が安定するのであろうと考えられるが、このことはオイル供給速度が低い場合に
は重要である。
【0058】
トナー評価のための基準定着試験
定着には、好ましい実施形態において記述したユニットを用いる。画像は10
0g/m2の未塗工紙に記録した。定着装置の温度は155℃に設定した。各種
のトナーを用いて、トナーの堆積量を0.5mg/cm2および1mg/cm2と
して未融着画像を作成した。この未融着トナー画像を、好ましい実施形態に相当
するスタンドアローンの融着ユニットを使用して融着させた。
0g/m2の未塗工紙に記録した。定着装置の温度は155℃に設定した。各種
のトナーを用いて、トナーの堆積量を0.5mg/cm2および1mg/cm2と
して未融着画像を作成した。この未融着トナー画像を、好ましい実施形態に相当
するスタンドアローンの融着ユニットを使用して融着させた。
【0059】
定着後のトナー画像について、DIN標準第67 530番(1972年11
月)にしたがって、反射角60℃で光沢測定を行った。
月)にしたがって、反射角60℃で光沢測定を行った。
【0060】
融着の光沢への影響を、光沢レベルおよび光沢差から評価した。
光沢レベル:155℃で、トナー堆積量が1mg/cm2のものについて、絶
対的な光沢レベルを以下のようなランクに分類した: 1:優れている 2:使用可能 3:低すぎる 4:高すぎる
対的な光沢レベルを以下のようなランクに分類した: 1:優れている 2:使用可能 3:低すぎる 4:高すぎる
【0061】
光沢差:融着温度155℃で、トナー堆積量が1mg/cm2〜0.5mg/
cm2の間の光沢差を以下のようなランクに分類した: 1:優れている 2:使用可能 3:悪い 4:非常に悪い
cm2の間の光沢差を以下のようなランクに分類した: 1:優れている 2:使用可能 3:悪い 4:非常に悪い
【0062】
本発明を以下の実施例で説明するが、本発明はそれらに限定されるものではな
い。ここで記載される全ての比率、百分率、部は、特に断らない限り、重量基準
である。
い。ここで記載される全ての比率、百分率、部は、特に断らない限り、重量基準
である。
【0063】
実施例
実施例トナー1の調製
表1の樹脂No.1の48.5部および樹脂No.2の48.5部を、銅−フ
タロシアニン顔料(カラーインデックス PB15:3)の3部と共に、実験室
用ニーダーを使用して、110℃で30分間メルトブレンドした。
タロシアニン顔料(カラーインデックス PB15:3)の3部と共に、実験室
用ニーダーを使用して、110℃で30分間メルトブレンドした。
【0064】
冷却後、固化物を破砕し、アルパイン・フリースベットゲーゲンシュトラール
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機100MZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 100MZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.3μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0.
5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/g)を混合した。
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機100MZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 100MZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.3μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0.
5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/g)を混合した。
【0065】
実施例トナー2の調製
表1の樹脂No.1の34部および樹脂No.2の63部を、銅−フタロシア
ニン顔料(カラーインデックス PB15:3)の3部と共に、実験室用ニーダ
ーを使用して、110℃で30分間メルトブレンドした。
ニン顔料(カラーインデックス PB15:3)の3部と共に、実験室用ニーダ
ーを使用して、110℃で30分間メルトブレンドした。
【0066】
冷却後、固化物を破砕し、アルパイン・フリースベットゲーゲンシュトラール
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機100MZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 100MZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.4μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0.
5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/s)を混合した。
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機100MZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 100MZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.4μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0.
5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/s)を混合した。
【0067】
実施例トナー3の調製
表1の樹脂No.1の63部および樹脂No.3の34部を、銅−フタロシア
ニン顔料(カラーインデックス PB15:3)の3部と共に、実験室用ニーダ
ーを使用して、110℃で30分間メルトブレンドした。
ニン顔料(カラーインデックス PB15:3)の3部と共に、実験室用ニーダ
ーを使用して、110℃で30分間メルトブレンドした。
【0068】
冷却後、固化物を破砕し、アルパイン・フリースベットゲーゲンシュトラール
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機10OMZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 10OMZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.35μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0
.5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/g)を混合した
。
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機10OMZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 10OMZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.35μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0
.5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/g)を混合した
。
【0069】
比較例トナー1の調製
表1の樹脂No.4の63部および樹脂No.3の34部を、銅−フタロシア
ニン顔料(カラーインデックス PB15:3)の3部と共に、実験室用ニーダ
ーを使用して、110℃で30分間メルトブレンドした。
ニン顔料(カラーインデックス PB15:3)の3部と共に、実験室用ニーダ
ーを使用して、110℃で30分間メルトブレンドした。
【0070】
冷却後、固化物を破砕し、アルパイン・フリースベットゲーゲンシュトラール
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機10OMZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 10OMZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.2μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0.
5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/g)を混合した。
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機10OMZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 10OMZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.2μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0.
5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/g)を混合した。
【0071】
比較例トナー2の調製
表1の樹脂No.2の48.5部および樹脂No.3の48.5部を、銅−フ
タロシアニン顔料(カラーインデックス PB15:3)の3部と共に、実験室
用ニーダーを使用して、110℃で30分間メルトブレンドした。
タロシアニン顔料(カラーインデックス PB15:3)の3部と共に、実験室
用ニーダーを使用して、110℃で30分間メルトブレンドした。
【0072】
冷却後、固化物を破砕し、アルパイン・フリースベットゲーゲンシュトラール
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機10OMZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 10OMZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.25μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0
.5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/g)を混合した
。
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機10OMZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 10OMZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.25μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0
.5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/g)を混合した
。
【0073】
比較例トナー3の調製
表1の樹脂No.1の97部を、銅−フタロシアニン顔料(カラーインデック
ス PB15:3)の3部と共に、実験室用ニーダーを使用して、110℃で3
0分間メルトブレンドした。
ス PB15:3)の3部と共に、実験室用ニーダーを使用して、110℃で3
0分間メルトブレンドした。
【0074】
冷却後、固化物を破砕し、アルパイン・フリースベットゲーゲンシュトラール
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機100MZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 100MZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.35μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0
.5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/g)を混合した
。
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機100MZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 100MZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.35μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0
.5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/g)を混合した
。
【0075】
比較例トナー4の調製
表1の樹脂No.1の92部および樹脂No.3の5部を、銅−フタロシアニ
ン顔料(カラーインデックス PB15:3)の3部と共に、実験室用ニーダー
を使用して、110℃で30分間メルトブレンドした。
ン顔料(カラーインデックス PB15:3)の3部と共に、実験室用ニーダー
を使用して、110℃で30分間メルトブレンドした。
【0076】
冷却後、固化物を破砕し、アルパイン・フリースベットゲーゲンシュトラール
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機100MZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 100MZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.35μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0
.5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/g)を混合した
。
ミューレ100AFG型(ALPINE Fliessbettgegenstrahlmuehle 100AFG)(商
品名)を使用して粉砕し、さらにアルパイン・マルチプレックス・ジグザグ分級
機100MZR型(ALPINE multiplex zig zag classifier 100MZR)(商品名)
を使用して分級した。分離したトナーの平均粒径はコールターカウンター・マル
チサイザー型(Coulter Counter model Multisizer)(商品名)で測定すると、
体積径で8.35μmであった。このトナー物質の流動性を改善するために、0
.5%の疎水性コロイダルシリカ粒子(BET値、130m2/g)を混合した
。
【0077】
上記のように調製した実施例トナー1、2および3,および、比較例トナー1
、2、3および4を使用し、前記トナー粒子をシリコーン被覆した銅−亜鉛フェ
ライトキャリアーの、平均直径50μmを有する粒子に5%の比率で混合するこ
とにより2成分現像剤を得た。上述と同様の定着性試験を実施し、結果を表4に
まとめている。ここで、粘度と弾性は120℃の測定である。
、2、3および4を使用し、前記トナー粒子をシリコーン被覆した銅−亜鉛フェ
ライトキャリアーの、平均直径50μmを有する粒子に5%の比率で混合するこ
とにより2成分現像剤を得た。上述と同様の定着性試験を実施し、結果を表4に
まとめている。ここで、粘度と弾性は120℃の測定である。
【0078】
【表4】
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 オプ デ ベーク,ワーナー
ベルギー国 プッテ ブス アー ズウィ
ツェルストラート 7
(72)発明者 マンパエイ,キュルト ヘー.エム.
ベルギー国 リュンスト エークホフェン
ウェフ 4
Fターム(参考) 2H005 AA01 AA21 CA08 EA03 EA07
2H028 BA06 BC00
2H033 AA09 AA10 AA32 AA46 BA43
BA46 BA58 BB04 BB05 BB06
BB15 BB29 BB33 BB37 CA07
CA30
Claims (18)
- 【請求項1】 着色剤およびバインダー樹脂を含むトナー組成物であって、前
記のバインダー樹脂は、線状のポリエステル系ポリマー(a)と非線状ポリエス
テル系ポリマー(b)とを含み、前記線状ポリエステル系ポリマー(a)はゲル
含量gaが3重量%未満で溶融粘度ηa(120℃で測定)が50〜1000Pa
・sであることを特徴とし、前記非線状ポリエステル系ポリマー(b)はゲル含
量gbが3〜30重量%で溶融粘度ηb(120℃で測定)が100〜1000P
a・sで、弾性(tg δb)-1(120℃で測定)が少なくとも0.25であ
ることを特徴とし、前記ポリマー(a)および(b)が、 (tg δa)-1<2/3(tg δb)-1 の関係にあり、ポリマー(a)対ポリマー(b)が重量比で1:4〜4:1であ
ることを特徴とする、トナー組成物。 - 【請求項2】 前記線状ポリマー(a)のゲル含量gaが1重量%未満である
ことを特徴とする、請求項1に記載のトナー組成物。 - 【請求項3】 前記ポリマー(a)の溶融粘度ηaが、前記ポリマー(b)の
溶融粘度ηbよりも低いことを特徴とする、請求項1または2に記載のトナー組
成物。 - 【請求項4】 前記線状ポリエステル系ポリマー(a)が、弾性(tg δa
)-1(120℃で測定)が0.25未満であることを特徴とする、先行する請求
項のいずれかに記載のトナー組成物。 - 【請求項5】 前記非線状のポリマー(b)が、ゲル含量gbが5〜15重量
%であることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載のトナー組成物。 - 【請求項6】 線状のポリエステル系ポリマー(a)および非線状のポリエス
テル系ポリマー(b)の合計量の、バインダー樹脂に対する重量比が2:3より
も大きいことを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載のトナー組成物。 - 【請求項7】 ηaが50〜500Pa・s、ηbが250〜750Pa・sで
あることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載のトナー組成物。 - 【請求項8】 前記線状のポリエステル系ポリマー(a)の、前記非線状のポ
リエステル系ポリマー(b)に対する重量比が1:3〜3:1であることを特徴
とする、先行する請求項のいずれかに記載のトナー組成物。 - 【請求項9】 得られるトナーの最終的な粘度ηtが、150〜750Pa・
sであり、最終的なトナーの弾性(tg δt)-1が0.25よりも大きく0.
75よりも小さいことを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載のトナー
組成物。 - 【請求項10】 記録媒体上の未定着トナー画像を定着させる方法であって、 本発明に従うトナー粒子から成る未定着トナー画像を少なくとも一つの表面上
に担持する、少なくとも1種の記録媒体を、融着ステーションに供給し、 前記記録媒体を、前記融着ステーションにおける加熱された下側ローラーに対
して、加熱された上側ローラーを押圧することによって形成される、前記融着ス
テーションの接触ゾーンを通過させて、前記記録媒体上の未定着トナー画像を定
着させることを含むことを特徴とする、記録媒体上の未定着トナー画像を定着さ
せる方法。 - 【請求項11】 前記未定着トナー画像の、前記接触ゾーン中での滞留時間が
50ms〜250msの範囲であることを特徴とする、請求項10に記載の方法
。 - 【請求項12】 前記未定着画像を定着させる工程において、前記の加熱され
た上側および下側ローラーのうちの少なくとも一方の最外表面上に、前記記録媒
体の表面積であって、A4用紙の片面に相当する表面積あたり、20mg以下の
量となる速度で離型剤を塗布することを特徴とする、請求項10または11に記
載の方法。 - 【請求項13】 前記記録媒体がその両面に未定着トナー画像を担持していて
、その未定着画像を定着させる前記工程において、前記の加熱された上側および
下側ローラーの両方の最外表面上に、前記記録媒体の表面積であって、A4用紙
の片面に相当する表面積あたり20mg以下の量となる速度で離型剤を塗布する
ことを特徴とする、請求項10または11に記載の方法。 - 【請求項14】 前記の上側および下側ローラーのうちの少なくとも一方が、
変形追随可能なシリコーンゴム系の層で覆われた硬質心材から成ることを特徴と
する、請求項10から13のいずれかに記載の方法。 - 【請求項15】 前記上側および下側ローラーのうちの少なくとも一方が多層
構造から成り、その最外層がジメチルシロキサン単位を含む材料で形成される、
請求項10〜14のいずれかに記載の方法。 - 【請求項16】 前記の上側および下側ローラーのいずれもが、変形追随可能
なシリコーンゴム系の層で覆われた硬質心材から成り、また、前記の上側および
下側ローラーのいずれもが、多層構造から成り、その最外層がジメチルシロキサ
ン単位を含む材料から形成されることを特徴とする、請求項10〜15のいずれ
かに記載の方法。 - 【請求項17】 前記の加熱された上側および下側のローラーが独立して駆動
されることを特徴とする、請求項10〜16のいずれかに記載の方法。 - 【請求項18】 前記定着中、少なくとも前記接触ゾーンにある前記の加熱さ
れた上側および下側ローラーが120℃〜190℃の温度に加熱されることを特
徴とする、請求項10〜17のいずれかに記載の方法。
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- 2001-02-14 JP JP2001560745A patent/JP2003523543A/ja active Pending
- 2001-02-14 WO PCT/EP2001/001961 patent/WO2001061417A1/en not_active Application Discontinuation
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