JP2003521478A - 平衡律速反応を行う方法 - Google Patents

平衡律速反応を行う方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、単一反応領域と、精留領域及びストリッピング領域を有する酸分離塔とを使用して、エステル化及びアルコール分解のような平衡律速反応を行う方法に関する。この単一反応領域の温度及び圧力は、単一反応領域において形成される又はこの領域に導入されるマイケル付加重成分のような重成分をクラッキングし、且つ生成物ができたときに、その生成物の少なくとも一部を気化させるのに十分なものである。酸分離塔から引き出した塔底留分の単一反応領域への供給速度を制御及び調節して、酸分離塔及び単一反応領域の安定且つ効果的な操作を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 [発明の概略] 技術分野 本発明は、平衡律速反応、例えばエステル化及びアルコール分解(エステル交
換)反応によって反応生成物を作る方法に関する。本発明は、例えばブチルアク
リレート及びエチルヘキシルアクリレートのようなカルボン酸及びエステルを製
造するエステル化方法で特に有益である。
【0002】 発明の背景 平衡律速反応は一般に、2又はそれよりも多い種類の反応体の反応を含んで、
少なくとも1種の生成物及び典型的に共生成物を作る。所望の生成物への比較的
多くの転化を得るために、様々な技術、例えば共生成物及び/又は生成物を溶媒
から除去して生成物への推進力を維持することが提案されてきている。
【0003】 平衡律速反応は単一の容器で行って、反応溶媒から生成物を選択的に除去する
こと、又は平衡律速反応を複数の容器で行って、それぞれの反応器段階で反応溶
媒から生成物を分離することができる。1つのタイプの単一容器プロセスは、米
国特許第3,700,726号明細書で開示されている。この特許明細書では、
グリコールエーテルアセテートを製造する方法を開示している。ここでは反応器
を、約150℃〜225℃の温度及び約25psia〜約150psiaの圧力
で操作して、アルミニウムアルコキシド、チタンアルコキシド及びジアルキル酸
化スズから選択される触媒の存在下で、低級アルキルアセテートとグリコールエ
ーテルとを反応させている。反応器から蒸気を引き出し、これを蒸留して共生成
物であるアルコール及び塔底生成物を回収し、この塔底物を反応器に戻している
。反応器から液体を引き出し、約130℃〜180℃で操作されているフラッシ
ュ塔でフラッシュさせている。フラッシュ塔からの塔頂物は、生成物であるエス
テルを含有しており、これを蒸留して純化し、触媒を含有しているフラッシュ塔
からの塔底物を反応器に再循環させている。
【0004】 他のタイプの単一反応器プロセスは、米国特許第4,280,010号明細書
で開示されており、これは液相において1:1〜1:2のモル比でアクリル酸と
C1〜C4アルカノールを反応させることによって、エーテルを含有しないアル
キルアクリレートを製造する連続プロセスを開示している。このプロセスは80
℃〜130℃の温度及び100〜760mmHgの圧力で、硫酸又は有機スルホ
ン酸触媒の存在下において行い、得られたアルキルアクリレートを蒸留によって
純化している。蒸留の一部として、アルキルアクリレート、反応水及び未反応ア
ルカノールの共沸混合物を、反応領域に取り付けられた第1の蒸留領域の頂部近
くで蒸留によって取り出している。
【0005】 更に他のタイプの単一反応器プロセスはヨーロッパ特許第0,733,617
号明細書で開示されている。ここでは、均一液体の溶媒を含有しない相でプロト
ン付与触媒の存在下において、ア(メタ)クリレートでアルカノールを連続的に
エステル化する方法を開示している。反応でもたらされた水と得られたアルキル
エステルとは、反応領域に取り付けられた頭部圧力が0.1〜1気圧の精留領域
の頂部を経由して水性共沸物として連続的に分離して、純粋なア(メタ)クリレ
ートを与えている。
【0006】 ヨーロッパ特許出願第0,779,268号明細書は、エステル化反応器から
アクリル酸、n−ブチルアクリレート、n−ブタノール及び水の気化した混合物
を蒸留し、この気化した混合物を凝縮させて、有機相及び水性相の第1の凝縮物
を提供することによって、エステル化反応混合物からアクリル酸を実質的に含ま
ないn−ブチルアクリレートを回収する方法を開示している。有機相及び水性相
の一部は、その後アクリル酸分離容器に供給している。n−ブタノール、n−ブ
チルアクリレート及び水の共沸混合物を、8.5:1〜17:1の水還流比でア
クリル酸分離塔から蒸留し、蒸留塔からアクリル酸塔底物流れを取り出し、エス
テル化容器に循環させている。有機相の還流比はアクリル酸分離塔の操作に関し
て重要である(第13頁第58行〜第14頁第5行までを参照)。塔頂混合物は
凝縮させて第2の凝縮物を作っている。これは、n−ブチルアクリレートに富む
有機相部分と水相部分とに分離している。取り出されたn−ブチルアクリレート
に富む有機相は実質的にアクリル酸を含有していない。別個の加水分解回収ユニ
ット及びクラッキング反応器での処理の後で、更なる反応体を回収して循環させ
ている。
【0007】 反応を単一の反応器で行う場合頻繁に、所望の転化を確実にするための滞留時
間は、生成物の単位体積当たりの反応器体積を大きくする。更に、生成物及び共
生成物を除去するためにはかなりの量の蒸気が典型的にもたらされて、また気化
した反応体を回収して反応器に戻すことは、有意のエネルギーに関するコストを
もたらす。反応体の回収そのものが困難な問題となることがあり、又は複雑な分
離スキームを必要とすることがある。いくらかの例では、生成物を気化して取り
出すために、望ましくない副反応をもたらす温度を必要とすることがあり、及び
/又は更なる操作費用の増加をもたらす大気圧以下の圧力を使用することがある
【0008】 従って平衡律速反応を行う方法は、全反応器体積及び反応器数を減少させ、反
応体の回収に関する問題を最少化し、且つ反応を行うために有意のエネルギーを
必要とせずに、例えば過度の高温又は過剰な減圧を必要とせずに生成物への転化
を達成できることが望まれる。
【0009】 [発明の開示] 本発明の方法は、単一反応領域において少なくとも1種のカルボン酸と少なく
とも1種のアルコールの平衡律速反応を行って、少なくとも1種のエステル生成
物を作ることに関する。ここで、反応領域の温度及び圧力は、前記単一反応領域
に導入される又はここで作られる重成分(heavies)、例えばマイケル付
加(Michael−Addition)重成分をクラッキングし、且つエステ
ル生成物が作られたときに、その少なくとも一部を気化させるのに十分なもので
ある。精留領域及びストリッピング領域を含む酸分離塔は、(精留領域において
)少なくとも1種のエステル生成物を含む塔頂留分、及び(ストリッピング領域
において)水と少なくとも1種のカルボン酸とを含む塔底留分を提供する。ここ
では塔底留分の少なくとも一部を、酸分離塔と単一反応領域の安定且つ効果的な
操作を行うのに十分に制御された手段によって、単一反応領域に提供している。
典型的に1種類のみのエステル生成物が最終的に要求されるが、本発明の方法で
は2又はそれよりも多くの種類のエステル生成物を同時に製造することも可能で
ある。例えばアクリル酸を、エタノール及びブタノールの混合物と反応させて、
対応するエチル及びブチルアクリレートを作ることもできる。
【0010】 本発明の方法は部分的に、以下の工程を含んで、少なくとも1種のカルボン酸
と少なくとも1種のアルコールの平衡律速反応を行って、少なくとも1種のエス
テル生成物を作ることに関する:
【0011】 a.少なくとも1種のカルボン酸含有供給物と少なくとも1種のアルコール含
有供給物とを、少なくとも1種のエステル生成物を作るのに十分な反応条件に維
持された単一反応領域において、エステル化触媒の存在下で反応させること、こ
こでこの反応条件は、前記単一反応領域において形成される又はこの領域に導入
される重成分をクラッキングし、且つ前記少なくとも1種のエステル生成物が作
られたときに、このエステル生成物の少なくとも一部を気化させるのに十分な温
度及び圧力を含む;
【0012】 b.前記単一反応領域から蒸気を引き出し、この引き出した蒸気を酸分離塔の
下側部分に導入すること、ここでこの分離塔は、前記引き出した蒸気を酸分離塔
に導入する箇所よりも上の精留領域と、前記引き出した蒸気を酸分離塔に導入す
る箇所よりも下のストリッピング領域とを具備して、(前記精留領域において)
前記少なくとも1種のエステル生成物を含有する塔頂留分、及び(前記ストリッ
ピング領域において)水と前記少なくとも1種のカルボン酸とを含有する塔底留
分を提供する;
【0013】 c.前記酸分離塔から塔底留分を分離を引き出し、この引き出した塔底留分の
少なくとも一部を、前記酸分離塔及び前記単一反応領域の安定且つ効果的な操作
を行うのに十分に制御された手段によって、前記単一反応領域に供給すること;
【0014】 d.前記酸分離塔から塔頂留分を引き出し、前記少なくとも1種のエステル生
成物をこの塔頂留分から回収すること。
【0015】 この態様では、比較的低純度の供給流れ、例えばジブチルエーテルを含有する
粗ブタノール流れ触媒、又は高濃度のアクリル酸二量体若しくは他のマイケル付
加重成分を含有する粗アクリル酸流れ、並びに同様な平衡律速反応を使用する他
のプロセス、例えば複合平衡律速プロセスでもたらされる重成分残留物含有流れ
を、本発明の方法で使用することができる。またこの態様では、酸分離塔から引
き出した塔底留分の単一反応領域への供給速度を、生成物/水共沸物、例えばブ
チルアクリレート/水共沸物を作るのに必要とされる水の流量に従って、制御及
び調整することができる。この流量が小さすぎる場合、この単一反応領域の液面
は生成物、例えばブチルアクリレート濃度の累積によって上昇し、単一反応領域
の操作が効率的でなくなってしまう。またこの流量が大きすぎる場合、過剰な水
は副生成物、例えばブトキシプロピオネート(BBP)をBBP/水共沸物によ
って単一反応領域から取り出してしまう。これは酸分離塔でのBBP濃度を比較
的高くし、酸分離塔の不安定で不十分な操作をもたらす。
【0016】 また本発明の方法は部分的に、以下の工程を含んで、少なくとも1種のカルボ
ン酸と少なくとも1種のアルコールの平衡律速反応を行って、少なくとも1種の
エステル生成物を作ることに関する:
【0017】 a.少なくとも1種のカルボン酸含有供給物と少なくとも1種のアルコール含
有供給物とを、少なくとも1種のエステル生成物を作るのに十分な反応条件に維
持された単一反応領域において、エステル化触媒の存在下で反応させること、こ
こでこの反応条件は、前記単一反応領域において形成される又はこの領域に導入
される重成分をクラッキングし、且つ前記少なくとも1種のエステル生成物が作
られたときに、このエステル生成物の少なくとも一部を気化させるのに十分な温
度及び圧力を含む;
【0018】 b.前記単一反応領域から蒸気を引き出し、この引き出した蒸気を酸分離塔の
下側部分に導入すること、ここでこの酸分離塔は、前記引き出した蒸気を酸分離
塔に導入する箇所よりも上の精留領域と、前記引き出した蒸気を酸分離塔に導入
する箇所よりも下のストリッピング領域とを具備して、(前記精留領域において
)前記少なくとも1種のエステル生成物を含有する塔頂留分、及び(前記ストリ
ッピング領域において)水と前記少なくとも1種のカルボン酸とを含有する塔底
留分を提供する;
【0019】 c.前記アルコール含有供給物に含有されるアルコールと同じであっても異な
っていてもよい少なくとも1種のアルコールを、前記酸分離塔の安定且つ効果的
な操作を提供するのに十分な量、例えば前記酸分離塔での発泡を最少化し又はな
くすのに十分な量で、前記酸分離塔の塔底と前記引き出した蒸気を酸分離塔に導
入する箇所との間の領域で前記酸分離塔に導入すること;
【0020】 d.前記酸分離塔から塔底留分を引き出し、引き出したこの塔底留分の少なく
とも一部を、前記酸分離塔及び前記単一反応領域の安定且つ効果的な操作を行う
のに十分に制御された手段によって、前記単一反応領域に供給すること;
【0021】 e.塔頂留分を前記分離塔から引き出し、この塔頂留分から前記少なくとも1
種のエステル生成物を回収すること。
【0022】 この態様では、酸分離塔の塔底と単一反応領域から引き出した蒸気を酸分離塔
に導入する箇所との間の領域で、新たな又は再循環されたアルコールを酸分離塔
に導入することによって、酸分離塔に操作の安定性を提供している。蒸留塔底部
での発泡を制御することは、操作の安定性及び効率に関してだけでなく、塔頂物
に入るカルボン酸を最少にすることに関しても重要である。発泡は、酸分離塔で
の大きい底部循環速度及び/又は望ましくない組成領域によってもたらされるこ
とがある。
【0023】 更に本発明の方法は部分的に、以下の工程を含んで、少なくとも1種の不飽和
カルボン酸と少なくとも1種のアルコールの平衡律速反応を行って、少なくとも
1種の不飽和エステル生成物を作ることに関する:
【0024】 a.少なくとも1種の不飽和カルボン酸含有供給物と少なくとも1種のアルコ
ール含有供給物とを、少なくとも1種の不飽和エステル生成物を作るのに十分な
反応条件に維持された単一反応領域において、エステル化触媒の存在下で反応さ
せること、ここでこの反応条件は、前記単一反応領域において形成される又はこ
の領域に導入される重成分をクラッキングし、且つ前記少なくとも1種の不飽和
エステル生成物が作られたときに、この不飽和エステル生成物の少なくとも一部
を気化させるのに十分な温度及び圧力を含む;
【0025】 b.前記単一反応領域から蒸気を引き出し、この引き出した蒸気を酸分離塔の
下側部分に導入し、且つ少なくとも1種の重合抑制剤を前記酸分離塔に導入する
こと、ここでこの酸分離塔は、前記引き出した蒸気を酸分離塔に導入する箇所よ
りも上の精留領域と、前記引き出した蒸気を酸分離塔に導入する箇所よりも下の
ストリッピング領域とを具備して、(前記精留領域において)前記少なくとも1
種の不飽和エステル生成物、比較的低沸点の副生成物、比較的高沸点の副生成物
、及び前記少なくとも1種のアルコールを含有する塔頂留分、並びに(前記スト
リッピング領域において)水及び前記少なくとも1種の不飽和カルボン酸を含有
する塔底留分を提供する;
【0026】 c.前記酸分離塔から塔底留分を引き出し、引き出したこの塔底留分の少なく
とも一部を、前記酸分離塔及び前記単一反応領域の安定且つ効果的な操作を行う
のに十分に制御された手段によって前記単一反応領域に供給すること;
【0027】 d.前記酸分離塔から塔頂留分を引き出し、引き出したこの塔頂留分の少なく
とも一部を、少なくとも1つのスプリッター蒸留塔に導入して、前記比較的低沸
点の副生成物と前記少なくとも1種のアルコールを含有する塔頂留分、及び前記
少なくとも1種の不飽和エステル生成物と前記比較的高沸点の副生成物を含有す
る塔底留分を提供し、且つ少なくとも1種の重合抑制剤を前記少なくとも1つの
スプリッター蒸留塔に導入すること;
【0028】 e.前記少なくとも1つのスプリッター蒸留塔から塔頂留分を引き出し、引き
出したこの塔頂留分を少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔に導入して、前記
比較的低沸点の副生成物を含有する塔頂留分及び前記少なくとも1種のアルコー
ルを含有する塔底留分を提供し、且つ少なくとも1種の重合抑制剤を前記少なく
とも1つのアルコール回収蒸留塔に導入すること;
【0029】 f.前記少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔から塔底留分を引き出し(そ
してこの塔底留分の少なくとも一部を再循環させ)、またこの少なくとも1つの
アルコール回収蒸留塔から塔頂留分を引き出す(そしてこの塔頂留分の少なくと
も一部をパージする)こと;
【0030】 g.前記少なくとも1つのスプリッター蒸留塔から塔底留分を引き出し、この
引き出した塔底留分を少なくとも1つのエステル蒸留塔に導入して、前記少なく
とも1種の不飽和エステル生成物を含有する塔頂留分、及び前記比較的高沸点の
副生成物と少なくとも1種の重合抑制剤を含有する塔底留分を提供し、且つ少な
くとも1種の重合抑制剤を、前記少なくとも1つのエステル蒸留塔に、及び/又
は前記少なくとも1つのエステル蒸留塔に導入する前の、前記少なくとも1つの
スプリッター蒸留塔から引き出した塔底留分に導入すること;
【0031】 h.少なくとも1つのエステル蒸留塔から、少なくとも1種の重合抑制剤を含
有する塔底留分を引き出し、この引き出した塔底留分の少なくとも一部を、前記
不飽和カルボン酸及び/又は前記不飽和エステル生成物の重合を最少化する又は
なくすのに十分な量で、前記酸分離塔、前記少なくとも1つのスプリッター蒸留
塔及び/又は前記少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔に導入すること;並び
【0032】 i.前記少なくとも1つのエステル蒸留塔から、前記少なくとも1種の不飽和
エステル生成物を含有する塔頂留分を引き出すこと。
【0033】 この態様では、少なくとも1つのエステル蒸留塔から引き出した重合抑制剤含
有塔底留分を、酸分離塔、少なくとも1つのスプリッター蒸留塔及び/又は少な
くとも1つのアルコール回収蒸留塔に再循環させることによって、重合抑制剤を
プロセスで再使用している。様々な蒸留塔への重合抑制剤の再循環は、コストに
関して効果的であることに加えて、望ましくない重合、例えばアクリル酸及びブ
チルアクリレートのような反応性モノマーが遊離ラジカル重合によってポリマー
を成形することを、完全に抑制しないまでも制御する。このプロセスは更に、再
循環流れが重成分を反応器に戻してクラッキングする点でもコストに関して効果
的である。
【0034】 また更に本発明の方法は部分的に、以下の工程を含んで、少なくとも1種のカ
ルボン酸と少なくとも1種のアルコールの平衡律速反応を行って、少なくとも1
種のエステル生成物を作ることに関する:
【0035】 a.少なくとも1種のカルボン酸含有供給物と少なくとも1種のアルコール含
有供給物とを、少なくとも1種のエステル生成物を作るのに十分な反応条件に維
持された単一反応領域において、エステル化触媒の存在下で反応させること、こ
こでこの反応条件は、前記単一反応領域において形成される又はこの領域に導入
される重成分をクラッキングし、且つ前記少なくとも1種のエステル生成物が作
られたときに、このエステル生成物の少なくとも一部を気化させるのに十分な温
度及び圧力を含む;
【0036】 b.前記単一反応領域から蒸気を引き出し、この引き出した蒸気を酸分離塔の
下側部分に導入すること、ここでこの酸分離塔は、前記引き出した蒸気を酸分離
塔に導入する箇所よりも上の精留領域と、前記引き出した蒸気を酸分離塔に導入
する箇所よりも下のストリッピング領域とを具備して、(前記精留領域において
)前記少なくとも1種のエステル生成物、比較的低沸点の副生成物、比較的高沸
点の副生成物、及び前記少なくとも1種のアルコールを含有する塔頂留分、並び
に(前記ストリッピング領域において)水と前記少なくとも1種のカルボン酸と
を含有する塔底留分を提供する;
【0037】 c.前記酸分離塔から塔底留分を引き出し、引き出したこの塔底留分の少なく
とも一部を、前記酸分離塔及び前記単一反応領域の安定且つ効果的な操作を行う
のに十分に制御された手段によって、前記単一反応領域に供給すること;
【0038】 d.前記酸分離塔から塔頂留分を引き出し、引き出したこの塔頂留分の少なく
とも一部を、少なくとも1つのスプリッター蒸留塔に導入して、前記比較的低沸
点の副生成物と前記少なくとも1種のアルコールを含有する塔頂留分、及び前記
少なくとも1種のエステル生成物と前記比較的高沸点の副生成物を含有する塔底
留分を提供すること;
【0039】 e.前記少なくとも1つのスプリッター蒸留塔から塔底留分を引き出し、引き
出したこの塔底留分を少なくとも1つのエステル蒸留塔に導入して、前記少なく
とも1種のエステル生成物を含有する塔頂留分及び前記比較的高沸点の副生成物
を含有する塔底留分を提供すること;
【0040】 f.前記少なくとも1つのエステル蒸留塔から塔底留分及び(少なくとも1種
の前記エステル成分を含有する)塔頂留分を引き出す(そしてこの塔底留分の少
なくとも一部を再循環させる)こと;
【0041】 g.少なくとも1つのスプリッター蒸留塔から塔頂留分を引き出し、引き出し
たこの塔頂留分を少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔に導入して、前記比較
的低沸点の副生成物を含有する塔頂留分及び前記少なくとも1種のアルコールを
含有する塔底留分を提供すること;
【0042】 h.前記少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔から塔底留分を引き出し、引
き出したこの塔底留分の少なくとも一部を、前記酸分離塔の安定且つ効果的な操
作を行うのに十分な量、例えば前記酸分離塔での発泡を最少化する若しくはなく
すのに十分な量で、酸分離塔の塔底と前記引き出した蒸気を酸分離塔に導入する
箇所との間の領域で前記酸分離塔に、及び/又は前記単一反応領域に供給するこ
と;
【0043】 i.前記少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔から塔頂留分を引き出す(そ
してこの引き出した塔頂留分の少なくとも一部をパージする)こと。
【0044】 この態様では、少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔から引き出した未反応
アルコールを含有する塔底留分を、酸分離塔の塔底と単一反応領域から引き出し
た蒸気を酸分離塔に導入する箇所との間の領域で酸分離塔に、及び/又は単一反
応領域に再循環させることによって、未反応アルコールを再使用している。未反
応アルコールを酸分離塔に再循環させることは、コストに関して効果的なだけで
なく、上述のように酸分離塔を安定に操作することにも役立つ。
【0045】 他の態様では上述の方法は、(i)酸分離塔から引き出した塔頂留分、(ii
)少なくとも1つのスプリッター蒸留塔から引き出した塔頂留分、及び/又は(
iii)少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔から引き出した塔頂留分、の少
なくとも一部を、水蒸留塔に導入して、前記少なくとも1種のアルコールを含有
する塔頂留分、及び水を含有する塔底留分を提供し、水蒸留塔から塔底留分を引
き出し(そしてこの塔底留分の少なくとも一部をパージし)、また前記水蒸留塔
から塔頂留分を引き出し、この塔頂留分の少なくとも一部を、酸分離塔の塔底と
単一反応領域から引き出した蒸気を酸分離塔に導入する箇所との間の領域で前記
酸分離塔に、及び/又は前記単一反応領域に供給することを含む。この態様では
、上述のように未反応のアルコールが再循環によってプロセスで再使用されてい
る。
【0046】 更に他の態様では本発明は、少なくとも50.0重量%のブチルアクリレート
を含有し且つアクリル酸が8ppm以下の、バッチ式で又は連続式でもたらされ
る混合物に関する。そのような混合物は、酸分離塔からの塔頂生成物に入るカル
ボン酸、例えばアクリル酸が最少化される又はなくなるときに、本発明の実施に
よってもたらされる。単一反応領域と酸分離塔のこの独自の配置はここで示すよ
うに、ブチルアクリレート濃度が高く、例えば少なくとも50重量%であり、且
つアクリル酸濃度が低く、例えば10ppm以下、好ましくは8ppm以下、よ
り好ましくは5ppm以下である(酸分離塔からの)塔頂生成物の製造を可能に
する利点を有する。比較的高いアクリル酸濃度は、所望のブチルアクリレートの
質を得るために望ましくないことがある。ブチルアクリレート流れ中のアクリル
酸濃度が比較的低いことは、更なる処理の必要性、例えば中和によってアクリル
酸を減少させる必要性をなくすことができる。
【0047】 更に本発明の方法は部分的に、少なくとも1種のカルボン酸と少なくとも1種
のアルコールの平衡律速反応を行って、少なくとも1種のエステル生成物を製造
することに関する。これは、少なくとも1種のカルボン酸含有供給物と少なくと
も1種のアルコール含有供給物とを、少なくとも1種のエステル生成物を作るの
に十分な反応条件に維持された単一反応領域において、エステル化触媒の存在下
で反応させることを含む。ここでこの反応条件は、前記単一反応領域において形
成される又はこの領域に導入される重成分をクラッキングし、且つ前記少なくと
も1種のエステル生成物が作られたときに、このエステル生成物の少なくとも一
部を気化させるのに十分な温度及び圧力を含む。またここで、前記少なくとも1
種のカルボン酸含有供給物は、酢酸、アクリル酸二量体及び/又は他のマイケル
付加重成分を含有する粗アクリル酸流れを含む。この態様においては、高濃度、
例えば約0.25重量%超又は約0.5重量%超のアクリル酸二量体及び/又は
他のマイケル付加重成分を含有する粗アクリル酸流れのような比較的低純度の供
給物流れを、本発明の方法で使用することができる。
【0048】 本発明の方法は、エステル、特にエチレン状不飽和部分又は望ましくない副反
応をもたらすことがある他の反応性基を有するエステルの製造において特に用途
を見出される。有利な方法は、低級アルカノール、典型的に1〜12個の炭素原
子を有するアルコールと、アクリル酸又はメタクリル酸から、アルキルアクリレ
ート及びアルキルメタクリレートを製造することを含む。本発明の好ましい面は
、ブタノールとアクリル酸とからブチルアクリレートを製造する方法に関する。
【0049】 [詳細な説明] 本発明は、平衡律速反応を行う方法に関する。本発明は一般的には、任意の平
衡律速反応に関するが、この方法は有機平衡生成物、特にエステルの製造におい
て最も有益であることが見出されている。この方法はバッチプロセスで行うこと
ができるが、好ましくは連続プロセスで行って、反応体及び任意の添加剤、例え
ば触媒、抑制剤及び溶媒を定期的に又は中断せずに反応領域に加え、生成物を定
期的に又は中断せずに反応領域から取り出す。以下の議論では、便宜上少なくと
も2種類の反応体の使用について参照している。しかしながら平衡律速反応のた
めに単一の反応体を使用する本発明の態様にも、この議論を等しく適用できるこ
とを理解すべきである。同様に、便宜上共生成物に言及しているが、共生成物が
生成されない平衡律速反応も本発明に包含されることを理解すべきである。
【0050】 典型的な平衡律速反応プロセスとしてはエステル化及びアルコール分解反応を
挙げることができる。エステル化反応としては、アルコールとカルボン酸との反
応によってエステルを製造することを挙げることができる。共生成物である水も
作られる。アルコール分解(エステル交換)反応では、エステルをアルコールと
反応させて、相互交換をもたらす。
【0051】 本発明の方法で使用されるカルボン酸は、式R’C(O)OHで表せることが
多い。ここでR’は、1〜約8個、好ましくは1〜約4個の炭素原子を有するヒ
ドロカルビル含有基であり、これは飽和又は不飽和の脂肪族又は環状脂肪族(飽
和していてもエチレン状不飽和部分を有してもよい側鎖を有する及び有さない脂
肪族及び環状脂肪族を包含する)、アリール、アルカリル(環状の、直鎖の及び
側鎖を有するアルキル)、アラルキル(環状の、直鎖の及び側鎖を有するアルキ
ル)、又は酸素、硫黄、窒素及びリンのようなヘテロ原子を有するこれらのもの
のいずれかでよい。またR’は、1又は複数のヘテロ原子含有置換基、例えばハ
ロゲン化物で置換されていてよい。アルコール分解では、エステルは一般に式R
’C(O)OR”で表すことができる。ここでR’は上述のようなものであり、
R”は、炭素原子数が1〜約12個、好ましくは1〜約8個のヒドロカルビル含
有基であり、これは飽和又は不飽和の脂肪族又は環状脂肪族(飽和していてもエ
チレン状不飽和部分を有してもよい側鎖を有する及び有さない脂肪族及び環状脂
肪族を包含する)、アリール、アルカリル(環状の、直鎖の及び側鎖を有するア
ルキル)、アラルキル(環状の、直鎖の及び側鎖を有するアルキル)、又は酸素
、硫黄、窒素若しくはリンのようなヘテロ原子を有するこれらのもののいずれか
でよい。またアルコールは式R”’OHで表すことができ、ここでR”’は、1
〜約12個の炭素原子を有するヒドロカルビル含有基であり、これは飽和又は不
飽和の脂肪族又は環状脂肪族、アリール、アルカリル、アラルキル、又は酸素、
硫黄、窒素若しくはリンのようなヘテロ原子を有するこれらのもののいずれかで
よい。またR”’は、1又は複数のヘテロ原子含有置換基、例えばハロゲン化物
で置換されていてもよい。但し、アルコール分解反応ではR”’はR”とは異な
る。生成物は式R’C(O)OR”’で表すことができる。
【0052】 本発明の方法を使用して、1よりも多い平衡生成物を同時に製造することがで
きる。例えば1種類よりも多くの酸又はエステルを使用して、又は1種類よりも
多いアルコールを使用して、エステルの混合物を作ることができる。例えば1種
類のエステル生成物と比較的高沸点のエステル生成物を含有する生成物流れを単
一反応領域から回収でき、ここではこれら両方の生成物が蒸気流れに入っており
、又は一方が蒸気流れに入っており他方が液体生成物流れに入っていてよい。例
えばブチルアクリレートとエチルヘキシルアクリレートとを同時に生成する場合
、ブチルアクリレートは単一反応領域から蒸気流れで回収することができ、エチ
ルヘキシルアクリレートは液体流れ中で回収することができる。
【0053】 本発明の方法の特に魅力的な用途は、アセテート、アクリレート、プロピオネ
ート及びメタクリレートの製造である。ここではR”’は1〜約12個、好まし
くは1〜11個、より好ましくは3〜8個、最も好ましくは3〜6個の炭素原子
を有する。アルコールの例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、イソブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、2−エチ
ルヘキサノール、メトキシプロパノール、エトキシエタノール、メトキシエタノ
ール、メトキシブタノール、エトキシプロパノール、エトキシブタノール、ブト
キシメタノール、ブトキシエトキシエタノール、エトキシエトキシエタノール、
及びメトキシエトキシエタノールを挙げることができる。カルボン酸供給物は好
ましくは2〜4個の炭素原子を有し、これは例えば酢酸、アクリル酸、プロトン
酸及びメタクリル酸である。
【0054】 本発明の方法は、約50℃〜約200℃、好ましくは約100℃〜約160℃
、より好ましくは約125℃又は135℃〜約150℃の温度で行う。温度が低
すぎると、反応速度が比較的遅くなり、また温度が高すぎると、副生成物が比較
的発生し、腐食速度が比較的大きくなる。反応領域温度(及び圧力)は、前記単
一反応領域に導入される又はこの領域で作られる重成分、例えばマイケル付加重
成分をクラッキングし、且つエステル生成物ができたときにその少なくとも一部
を気化させるのに十分であるべきである。しかしながら、反応領域温度は反応体
、所望の生成物、使用する任意の触媒、又は所望の副反応体の過度の分解をもた
らすべきでない。反応体が他の反応性基、例えばアクリル及びメタクリル部位の
場合のように不飽和部分を有する場合、温度は望ましくない副反応をもたらさな
いものであるべきである。本明細書で示す抑制剤を使用することによって、重合
反応はある程度抑制することができ、従って反応の温度は抑制剤の濃度によって
も影響を受ける。
【0055】 平衡律速反応を行うことができる圧力も様々である。典型的に圧力は、大気圧
以下の圧力〜大気圧を超える圧力、例えば絶対圧で約0.01〜100bar、
最も一般には約0.1〜10又は15barである。上述のように反応領域の温
度及び圧力は、単一反応領域で作られる又はこの領域に導入される重成分、例え
ばマイケル付加重成分をクラッキングし、且つエステルができたときに、そのエ
ステル生成物の少なくとも一部を気化させるのに十分であるべきである。
【0056】 反応を溶媒の存在下で行うことができ、又は1若しくは複数の反応体、生成物
、共生成物及び副反応生成物が、反応のための液体溶媒に含まれていてよい。溶
媒を使用する場合、好ましくはこれは実質的に不活性であり、且つ反応条件にお
いて実質的に不揮発性である。
【0057】 多くの平衡律速反応は、触媒を使用して交換反応を促進している。平衡律速反
応に適当な触媒を、本発明の方法で使用することができる。エステル化のために
は触媒は、酸、例えば硫酸、スルホン酸及び酸交換触樹脂であることが多く、ア
ルコール分解のためには触媒は、金属酸化物及びアルコキシド、例えばアルカリ
、アルカリ土類、遷移金属及び希土類金属、鉛、ビスマス及びスズ等であること
が多い。触媒の量は様々であってよい。均一系触媒は、液体溶媒の約0.001
〜10又は20重量%の範囲で使用されることが多く、不均一系触媒は典型的に
、反応領域の約10〜60体積%を構成する。触媒濃度が比較的低い場合、エス
テル化及びクラッキング速度が比較的小さくなり、単一反応領域からのパージが
比較的多くなる。しかしながら触媒濃度が比較的高いと、比較的多量の副生成物
がもたらされ、また腐食速度が比較的大きくなる。スルホン酸触媒、例えばドデ
シルベンゼンスルホン酸(DBSA)を使用する場合、少量の水、例えば約0.
5重量%又はそれ未満〜約1重量%又はそれよりも多量、好ましくは約1重量%
未満の水が単一反応領域に存在するようにして、スルホン酸エステルの生成を最
少化するべきである。
【0058】 他の補助剤、例えば酸化防止剤、安定化剤、緩衝剤、重合抑制剤等が液体反応
媒体中に存在してもよい。本発明は、許容される補助剤によってはいかようにも
限定することを意図していない。フェノチアジン(PZ)は好ましい主プロセス
抑制剤である。PZは水溶性ではないので、水性流れの抑制剤としてはヒドロキ
ノン(HQ)が好ましい。ヒドロキノンのモノメチルエーテル(MEHQ)は、
好ましい生成物輸送(product shipping)抑制剤であり、エス
テル蒸留塔において使用される。空気又は酸素を使用して抑制剤の効果を促進す
る。約0.05〜約1.0、好ましくは約0.1〜約0.8mmHgの塔底部で
の酸素分圧が、水塔以外の全ての塔で好ましい。
【0059】 単一反応領域は、撹拌又は混合タンクでよい。好ましい態様では、塔頂蒸気を
取り出して、生成物/共生成物(例えばカルボン酸によるアルコールのエステル
化ではエステル/水)を除去し、それによって所望の生成物への転化に向けて反
応を更に促進する。塔頂蒸気流れには蒸留のような分離操作を行って、粗生成物
を取り出し、更に生成し、またアルコールのような反応体及び重合抑制剤のよう
な補助剤を回収して再循環させる。
【0060】 一般に単一反応領域での液体溶媒の滞留時間は、(所定の反応体濃度での)反
応条件における反応溶媒中の生成物の理論平衡濃度の、50%以内、典型的に約
70%以内、場合によっては少なくとも約90若しくは95%又はそれよりも大
きい濃度で生成するのに十分な時間である。単一反応領域滞留時間は、厳密に重
要なものではないが、典型的に約1時間又はそれ未満〜約20時間又はそれより
も長い時間、好ましくは約2時間〜約10時間である。
【0061】 単一反応領域に供給される反応体の相対量は様々でよく、経済的な要素によっ
て選択されることが多い。多くの商業的な平衡律速反応プロセスでは、反応体は
ほぼ所望の生成物を製造するための化学量論量に、副反応による損失を補うのに
必要な量を加えて供給される。エステル化及びアルコール分解反応では、新しい
アルコールと新しい酸又はエステルとのモル比は、約0.9:1〜約1.1:1
又はそれよりも大きい。好ましくは単一反応領域は、少なくとも1種の反応体の
新しい供給物の、少なくとも約50%、好ましくは少なくとも約70%、最も好
ましくは約75〜90%が消費されるようにして運転する。
【0062】 単一反応領域における反応体の量及びそれらの相対濃度は、未反応の反応体の
再循環によって、新しい供給物のそれらとは異なっていてもよいことを理解すべ
きである。一般に、反応体の全ての再循環は、単一反応領域又は酸分離塔に送っ
て、所望の生成物への推進力を促進する。アルコール再循環物の約0〜100%
、好ましくは約40〜60%を単一反応領域に送り、残部を酸分離塔の塔底部に
送ってその操作を安定化する。過剰なアルコール、例えばブタノールは好ましく
は単一反応領域に送って、カルボン酸、例えばアクリル酸の生成物への転化を促
進する。単一反応領域におけるアルコールの酸又はエステルに対するモル比は約
2未満:1に維持することが望ましい。これは、この比が比較的小さいと、副生
成物、例えばブチルエーテルが比較的少なくなることによる。これは比較的少な
い資本費用及び運転費用をもたらす。反応器供給物中のアルコールのカルボン酸
又はエステルに対するモル比が小さすぎると、酸の転化率が低くなり、結果とし
て単一反応領域にカルボン酸が蓄積し、カルボン酸が酸分離塔生成物に入り、反
応器の物質の粘度が大きくなり、及び/又は反応器のパージが多くなる。
【0063】 単一反応領域の条件は好ましくは、生成物が液相でもたらされ、その後で気化
されるように維持する。反応領域条件は、前記単一反応領域で作られる又はここ
に導入される重成分、例えばマイケル付加重成分をクラッキングし、且つエステ
ルができたときに、その少なくとも一部を気化させるのに十分なものである。好
ましくは共沸剤が存在して、生成物の沸点を低下させて、高温の危険な影響又は
費用のかかる高真空を避ける。共沸エステル化の例は表1に示している。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】 好ましくは、任意の共沸組成物を保持している単一反応領域の条件において、
少なくとも1種の生成物に関する気液平衡は、単一反応領域の生成物の約50%
未満、好ましくは約30%未満が液相であるものである。単一反応領域内の液体
溶媒は良く混合して、均一な濃度及び温度を確実にすべきである。強制又は自然
循環カランドリアを使用して、単一反応領域に熱及び混合を提供することが望ま
しいことがある。
【0067】 単一反応領域での反応は、約100℃〜160℃、より典型的に約125℃又
は135℃〜150℃であって、反応体、所望の生成物、触媒又は所望の副反応
生成物の過剰な分解が起こらない温度で行うことが多い。反応領域温度(及び圧
力)は、単一反応領域で作られる又はこの領域に導入される重成分、例えばマイ
ケル付加重成分をクラッキングし、且つエステル生成物ができたときに、そのエ
ステル生成物の少なくとも一部を気化させるのに十分なべきである。また、反応
体が他の反応性基、例えばアクリル及びメタクリル部分の場合の不飽和部分を有
する場合、温度は、重合のような望ましくない副反応が起こる温度よりも低いべ
きである。重合抑制剤を使用して、反応のための望ましい温度範囲を広げること
ができる。単一反応領域の圧力も非常に様々であってよい。典型的に圧力は、大
気圧未満の圧力〜大気圧を超える圧力、例えば絶対圧で約0.01〜100ba
r、最も一般的には約0.1〜10又は15barである。
【0068】 単一反応領域での反応は、 (A)前記反応体のうちの少なくとも1種、 (B)1種類よりも多くの種類の生成物を作ることを意図している場合の、実
質的に気化する生成物以外の生成物、 (C)実質的に気化する共生成物以外の共生成物、及び (D)少なくとも1種の他の液体成分、例えば溶媒、 のうちの少なくとも1つを含む液体の存在下で行う。
【0069】 単一反応領域からは蒸気を引き出す。この蒸気は、(i)反応体のうちの少な
くとも1種、(ii)生成物、及び(iii)共生成物を含有している。
【0070】 前記平衡律速反応がエステル化又はアルコール分解である場合、酸又はエステ
ルが二量体化すること又は他の重成分を発生させることがある。ブチルアクリレ
ートを作るためのアクリル酸とブタノールとによるエステル化では、マイケル付
加反応によって及び以下の式で示すようにして重成分を作る。 アクリル酸 + ブタノール + ブチルアクリレート ←→ 重成分
【0071】 二量体又は重成分生成物は典型的に平衡生成物である。本発明の方法は、二量
体又は他の重成分のクラッキングを促進する。特に単一反応領域を十分に高い温
度で操作して、二量体及び重成分をクラッキングすることができる。二量体又は
重成分は、液体溶媒の実質的な部分、例えば溶媒の少なくとも約10重量%、又
はより典型的に約20重量%〜90重量%又はそれよりも多い量を構成すること
がある。クラッキングされない重成分及びポリマーを含む重成分残留物は、単一
反応領域の下部口(tail)を経由させてパージすることができる。
【0072】 酸分離塔を反応器に取り付けて精留塔として機能させる従来技術の方法(例え
ばヨーロッパ特許第0,733,617号明細書を参照)と違って、本発明の酸
分離塔は単一反応領域と離して配置し、精留領域及びストリッピング領域の両方
を有する酸分離等として機能させている。精留領域は、単一反応領域から引き出
した蒸気を酸分離塔に導入する箇所よりも上側の領域であり、ストリッピング領
域は、単一反応領域から引き出した蒸気を酸分離塔に導入する箇所よりも下側の
領域である。そのような形状は多くの利点を与える。酸分離塔から引き出された
塔底留分の少なくとも一部は、酸分離塔及び単一反応領域の両方の安定且つ効果
的な操作を提供するのに十分に制御された手段によって、単一反応領域に供給す
ることができる。酸分離塔から引き出された塔底留分の単一反応領域への流量は
、上述のように生成物/水共沸物、例えばブチルアクリレート/水共沸物の生成
のために必要とされる水の流量に従って制御及び調節することができる。上述の
ように、この構成によって、酸分離塔の上側部分を精留領域として機能させるこ
と(生成物/反応体、例えばブチルアクリレート/アクリル酸の促進された分離
を提供すること)、及び酸分離塔の下側部分をストリッピング領域として機能さ
せること(単一反応領域に再循環させる生成物、例えばブチルアクリレートを減
少させること)ができる。
【0073】 本発明の方法は、ブタノールによるアクリル酸のエステル化に関して更に説明
する。これはブチルアクリレートを作る好ましい態様であるが、これよりも広い
本発明の範囲を限定することは意図していない。
【0074】 概略を示したように、ブチルアクリレートは、ブタノールでのアクリル酸の酸
触媒エステル化によって調製される。この方法では、単一反応領域中の均一系酸
触媒によってアクリル酸をエステル化する。実質的にアクリル酸を含有しないブ
チルアクリレート及び副生成物を、酸分離塔の塔頂生成物で回収する。ブチルア
クリレートは、ブチルアクリレート/水共沸物で実質的に取り出される。この塔
頂生成物を精製して、本質的に純粋なブチルアクリレートを得る。水、未反応供
給物及び副生成物を含有する酸分離塔からの下部口流れを反応器に戻して、転化
率を増加させる。
【0075】 図を参照すると、ブタノール及びアクリル酸(任意の再循環物を含む)は、ブ
タノール:アクリル酸のモル比が約1:1〜2:1で反応器100に供給してい
る。反応器100に供給されるアクリル酸及びブタノールは、典型的に標準の純
度のものである。しかしながら、本発明の方法の結果として、アクリル酸流れ中
の比較的高濃度の典型的な不純物が比較的良好に許容される。例えば反応器10
0に供給されるアクリル酸は、0.2重量%まで又はそれよりも多量の酢酸を含
有することができる。これは、酢酸がブタノールと反応してブチルアセテートを
形成し、このブチルアセテートは軽い化合物であるので本発明の方法によって容
易に除去できることによる。アクリル酸二量体のような他の不純物が一般にアク
リル酸供給物中に存在するが、これらも許容される。例えば二量体は、ここで示
すように高温で操作される反応器100によって容易にクラッキングされる。同
様に独自の精製機構によって、ブタノール中の主要な不純物であるジブチルエー
テルを容易に除去できるので、比較的低級のブタノール供給物を使用することが
できる。様々な範囲の酸及びアルコールを使用できる能力は、有意の経済的な節
約をもたらす。
【0076】 反応は酸性触媒の存在下で行う。例示の酸触媒としては、硫酸、リン酸及び酸
官能基を有する樹脂を挙げることができる。好ましくは触媒は、長鎖アルキルベ
ンゼンスルホン酸、例えばドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA)である。D
BSA触媒及びその様々な変形は米国特許第5,231,222号明細書で示さ
れている。この特許明細書の記載はここで参照して本明細書の記載に含める。他
の触媒と比較してDBSA触媒は、ブタノールによるアクリル酸のエステル化の
間に有意に少ないジブチルエーテル及び重成分をもたらす。従って、ジブチルエ
ーテル及び重成分の生成が少ないことによって、比較的高い効率がDBSAで達
成される。しかしながらDBSAは均一系触媒であるので、同伴の問題がある。
それにも関わらずDBSAを使用して反応を行う。これは、本発明の方法では、
全ての同伴されたDBSAは、単に管路15を経由して反応器100と酸分離2
10との間を循環するだけだからである。反応器100及び酸分離210、並び
に供給管路14及び15は、酸触媒による腐食に対して耐性の材料でできている
【0077】 触媒濃度は様々な範囲でよい。反応器100では、DBSAは液体溶媒の約1
〜25重量%、好ましくは約3〜20重量%、より好ましくは約5〜15重量%
でよい。DBSAはパージされるので、反応器100への触媒の補給物は、アク
リル酸、ブタノール、再循環液又は任意の他のプロセス流れと触媒との溶液でよ
い。
【0078】 化学抑制剤を使用して、アクリル酸及び/又はブチルアクリレートから誘導さ
れるポリマーの生成を抑制することが当該技術分野で既知である。抑制剤は、導
管16を経由させて酸分離塔210に供給する。抑制剤としては、フェノチアジ
ン(PZ)、ヒドロキノン(HQ)、及びヒドロキノンのモノメチルエーテル(
MEHQ)を挙げることができる。ポリマーの形成は反応器及び蒸留塔のような
温度が高い領域、又は低温の表面で蒸気が凝縮する箇所において起こることが一
般に認識されている。PZは有機流れ中で利用され、HQ及び/又はMEHQは
水性流れ中で使用される。抑制剤の使用量はプロセスに依存している。反応器1
00中の化学抑制剤は、液体溶媒の重量に基づいて約50〜30,000ppm
、例えば約10,000ppmである。
【0079】 化学抑制剤と並んで反応器100に酸素を加えて、ポリマー生成の抑制を促進
する。酸素の使用は当該技術分野で既知である。酸素は純粋な酸素として、不活
性ガスとの混合物として、又は好ましくは空気として加えることができる。空気
は、反応器の底部に設置されたスパージャー(図示せず)によって供給する。
【0080】 反応器100は、アクリル酸とブタノールとを反応させ、平衡をアクリレート
に向かわせるためにブチルアクリレート/水共沸物を取り出すようにされたタン
ク型反応器である。アクリル酸転化率が約90%又はそれよりも高いことが望ま
しい。反応器100中の液体の一部をカランドリア(図示せず)に採って、液体
の温度を上昇させることができる。カランドリアを通る体積回転率は、反応器の
成分がうまく撹拌され且つ比較的均一に加熱されることが確実になるようにしな
ければならない。あるいは、必要な熱を発生させるように設計されたジャケット
を有し且つ機械的撹拌子を具備した反応器を、タンク型反応器及びカランドリア
の代わりに使用することもできる。
【0081】 反応器100の温度は100℃〜160℃でよいが、温度を125℃又は13
5℃〜約150℃に維持することが最も好ましい。温度は、ブタノールとアクリ
ル酸の生成物への転化を促進するだけでなく、非常に重要なことであるがこれら
の条件において、重成分をクラッキングして、ブチルアクリレート、アクリル酸
及びブタノールに戻せるのに十分であるべきである。反応器100での平均滞留
時間は約4〜10時間である。反応器100内の圧力は絶対圧で約200〜60
0mmHg(絶対圧で約0.3〜0.8bar)に維持する。反応器100内の
液体は約1重量%の水を含有しており、且つ単相である。触媒、抑制剤、クラッ
キングされない重成分及びポリマーを含む重成分残留物は、管路13を経由させ
て反応器100からパージする。
【0082】 実質的な量のアクリル酸及びブチルアクリレートを含有することがある管路1
3を通る反応器パージは、分離器、例えばぬぐいフィルム蒸発器(wiped film e
vaporator)に送って、有益な物質を回収することができる。回収した物質は、
反応器100又はプロセスの他の適当な箇所に再循環させることができる。
【0083】 エステル化反応は水を発生させる。この水は反応器100から取り出し、共沸
物、例えばブタノール/ブチルアクリレート/水共沸物として、酸分離塔210
の下側部分に供給する。上述のように、水を取り出すことはブチルアクリレート
への反応を促進する。酸分離塔210は、標準の技術的な設計のものでよく、ト
レイ又は充填物を使用することができる。DBSA触媒の任意の同伴に適合させ
るために、塔底トレイは、高度に腐食性の液体を取り扱える金属でできているこ
とが必要な場合もある。酸分離塔210での重合又は他の好ましくない反応を防
ぐために、ヒドロキノン及びフェノチアジンのような従来の抑制剤を、ブタノー
ル又はある種の他のプロセス液体で希釈して酸分離塔210の全体に導入するこ
とができる。
【0084】 上述のように、ブチルアクリレート、水及び軽成分を反応器100から蒸気と
して取り出し、管路14を経由させて酸分離塔210の中間の箇所に供給する。
酸分離塔210の第1の目的は、反応器100の蒸気流れから、本質的にアクリ
ル酸を含有しないブチルアクリレートを回収することである。第2の目的は、水
含有流れを、反応器100に直接に又はカランドリアを通して間接的に反応器1
00に戻して再循環させることである。酸分離塔210は、酸分離塔として、並
びに上述のように精留領域及びストリッピング領域の両方として機能する。
【0085】 酸分離塔210では、比較的低沸点の水/ブチルアクリレート共沸物とアクリ
ル酸とを分離する。酸分離塔210からの塔頂蒸気は、凝縮させてデカントする
。水層の一部を還流として使用し、また有機層の一部も還流のために使用して分
離を促進する。有機還流は、プロセスからの任意のブチルアクリレート含有流れ
によって置換することができる。好ましくは酸分離塔210において水及び有機
物の割合の釣り合いを維持して、酸分離塔210の安定で最適な操作を達成する
。釣り合った割合は、有機生成物での還流比制御と水生成物での塔温度制御とを
使用して維持できる。一般に有機層の10〜90重量%と水性層の50〜100
重量%とを酸分離塔の上側部分に還流させて、水及び有機物の釣り合った割合を
維持している。
【0086】 ある組成範囲では、酸分離塔210の下側部分の物質が発泡することがある。
発泡は酸分離塔210の下側部分から上側部分に液体を運び、結果として塔頂生
成物にアクリル酸が入ってしまう。酸分離塔210の底部と単一反応領域100
から引き出した蒸気を酸分離塔210に導入する箇所との間の領域で、酸分離塔
210に新しい又は再循環されたアルコールを導入することによって、酸分離塔
210に操作の安定性を提供できることが見出されている。好ましくは約0.1
重量%〜約10重量%のアルコールを、酸分離塔210の下側部分で維持して、
操作の安定性を提供する。
【0087】 管路15を経由する酸分離塔下部口からの流量は、約60重量%のブチルアク
リレートと約40重量%の水を含有するブチルアクリレート/水共沸物に必要と
される水の流量に従って調節すべきである。この下部口流量が少なすぎる場合、
ブチルアクリレート濃度が蓄積することによって反応器100の液面が上昇する
。またこの放出口流量が大きすぎる場合、過剰な水が、BBP(ブチルブトキシ
プロピオネート)/水共沸物によって反応器100からBBPを取り出し、それ
によって酸分離塔210でのBBP濃度が比較的高くなり、操作が不安定になる
【0088】 酸分離塔210からの塔頂物は管路17を経由させて取り出し、凝縮器/分離
器(図示せず)に供給する。この凝縮器/分離器では、蒸気を凝縮させて液体を
相分離し、有機相は、管路18を経由させてスプリッター蒸留塔310に供給し
、水相は、管路17及び19を経由させて水蒸留塔610に送って、溶解してい
る有機物をこの水相から取り出す。
【0089】 酸分離塔210から再循環によって反応器100に水を供給して、効果的な触
媒分離のために液体溶媒の約1重量%の濃度を維持する。反応器100内のDB
SAの濃度は、液体溶媒の重量に基づいて約1〜25%、好ましくは約5〜15
%、例えば10%である。反応器100全体に抑制剤を加えて、重合を減少させ
る。
【0090】 酸分離塔210の底部は加熱する。酸分離塔210の塔頂は、絶対圧で300
mmHg(絶対圧で約0.4bar)の圧力でよい。反応器100から効率的に
ブチルアクリレートを取り出すために、酸分離塔を減圧下で操作して、水/ブチ
ルアクリレート共沸物の沸点を低下させることができる。酸分離塔210の塔底
の液体は約20〜60重量%の水及び40〜80重量%の有機物(主にアクリル
酸)を含有している。この塔底流分は管路15を経由させて反応器100に戻す
。この再循環工程は、反応器100における約1重量%の水濃度を維持すること
、及び水/ブチルアクリレート共沸物のための水を供給することに役立つ。
【0091】 スプリッター蒸留塔310への供給物は、酸分離塔210からの有機流れであ
り、これはいくらかのブタノール、軽成分及び重成分を伴って主にブチルアクリ
レートからなっている。上述のようにスプリッター蒸留塔310の目的は、この
流れをブチルアクリレート及び重成分を含有する下部口留分と、ブタノール、ブ
チルアクリレート並びに軽成分、例えばジブチルエーテル及びブチルアセテート
の塔頂流れとに分離することである。下部口留分は本質的に軽成分を含有してい
ない。塔の設計は従来の技術的態様に従っており、充填物又はトレイを使用する
ことができる。この態様では、スプリッター蒸留塔310の底部温度は約120
℃であり、底部圧力は約400mmHg(絶対圧で0.6bar)である。
【0092】 スプリッター蒸留塔310からの塔頂物は、凝縮器/分離器(図示せず)に供
給する。この凝縮器/分離器では蒸気を凝縮させて、液相を分離し、有機相の一
部は管路20を経由させてアルコール蒸留塔410に供給し、水相は管路19を
経由させて水蒸留塔610に送って、溶解している有機物を水相から取り出す。
有機層の一部は、スプリッター蒸留塔310への還流として使用する。
【0093】 アルコール蒸留塔410は、スプリッター蒸留塔310からの塔頂流れを、本
質的にブタノール及びブチルアクリレートからなる下部口流れと、本質的に軽成
分、主にジブチルエーテル及びブチルアセテートからなる塔頂流れとに分離する
。軽成分流れは凝縮器/分離器(図示せず)に供給する。凝縮器/分離器におい
ては、蒸気を凝縮させて液体を相分離し、有機相の一部をパージし、水相の一部
を水蒸留塔610に送って、溶解している有機物を水相から取り出している。有
機相及び水相の残部は還流として使用して、アルコール蒸留塔410での共沸分
布を作る。大きい還流比を使用して、効率の低下を最少化することができる。上
述のように、軽成分流れの一部は管路21を経由させて廃棄処理をすること、又
は販売若しくは燃焼させ、また下部口流れは管路22を経由させて、反応器10
0及び酸分離塔210の一方又は両方に戻す。アルコール蒸留塔410の設計は
、従来の技術的な態様に従うものであり、充填物又はトレイを使用することがで
きる。アルコール蒸留塔410の底部温度は約80℃であり、圧力は約300m
mHg(絶対圧で0.4bar)である。
【0094】 スプリッター蒸留塔310からの下部口留分は、管路23を経由させてエステ
ル蒸留塔510に供給する。エステル蒸留塔510は、この下部口留分をブチル
アクリレートの塔頂留分と、重成分(及びブチルアクリレート)の下部口留分と
に分離する。下部口流れは管路24を経由させて反応器100及び酸分離塔21
0の一方又は両方に再循環させ、及び/又は他の蒸留塔に再循環させる。また下
部口流れは、上述のような再循環させることが望ましい抑制剤も含有している。
塔の設計は従来の技術的な態様に従っており、トレイ又は充填物を使用すること
ができる。塔の底部温度は約100℃であり、圧力は約100mmHg(絶対圧
で0.2bar)である。あるいは、スプリッター蒸留塔310の塔底部分又は
底部から蒸気流れを引き出し、凝縮させてブチルアクリレートの流れを作ること
ができる。すなわちエステル蒸留塔510の必要性をなくすことができる。
【0095】 本発明の独自の方法は、重成分及び抑制剤の再循環を可能にしている。従来の
方法では典型的に、抑制剤を含有する重成分流れ全体を廃棄する。アクリル酸を
除去するために、本発明でのように酸分離塔を使用する代わりに中性化工程を使
用する従来の方法では、エステル蒸留塔からの塔底留分を抑制剤溶液として再使
用することができない。これは、この流れ中で残留ナトリウム又は他のアルカリ
金属が蓄積することによる。重成分をクラッキングするのに適当ではない反応条
件を使用する従来の方法では、エステル蒸留塔からの塔底留分を抑制剤溶液とし
て使用することができない。これは、このことが反応器中での重成分の蓄積をも
たらすことによる。従って本発明の方法は、抑制剤の使用量を減少させ、抑制剤
に関するコストを減少させ、且つ重成分を比較的効率的に回収することを可能に
する。
【0096】 ブチルアクリレート、ジブチルエーテル、ブチルアセテート、重成分及びブタ
ノールを含有するブチルアクリレート含有流れを精製する好ましい方法は、19
97年3月20日出願の米国特許出願第08/859,143号明細書で開示さ
れている。この特許出願明細書の記載はここで参照して本明細書の記載に含める
【0097】 本発明の方法では、下記の表2で示すように好ましい組成のブチルアクリレー
トを製造することができる。軽成分、特にジブチルエーテル含有率が低いそのよ
うなアクリレートは、商業的に入手可能なアクリレートと比較して有意に臭気が
少なく、且つ比較的低級の供給物から予想外に高品質の生成物を製造することを
可能にする。
【0098】
【表3】
【0099】 上述のように、本発明の方法を使用して平衡律速反応で他の生成物を製造する
ことができる。以下の例では本発明を更に説明している。この例では図を参照し
ている。全てのパーセンテージ及び割合は、特に言及した場合又は文脈から明ら
かな場合を除いて重量に関するものである。
【0100】 例1 339g/hrのアクリル酸及び348g/hrのn−ブタノールを、83g
/hrの再循環ブタノール及び抑制剤含有流れ(22)と共に、反応器(100
)に連続的に供給した。反応器(100)は、6〜7時間にわたって137℃の
温度及び約550mmHgの絶対圧力で、反応器中に3.5リットルの液体滞留
物を保持していた。ブチルアクリレート中で希釈したドデシルベンゼンスルホン
酸(DBSA)を、7g/hrの流量で加えた。パージ流れ(13)は、20g
/hrの流量で反応器から取り出した。反応器から蒸気流れを取り出し、酸分離
塔(210)に導入した。更に、再循環ブタノール及び抑制剤を含有する113
g/hrの流れ(22)を、酸分離塔の下側部分に加えた。酸分離塔は、頭部温
度83℃及び圧力500mmHgで操作した。アクリル酸を含有する水に富む流
れ(15)を酸分離塔の底部から取り出し、760g/hrの流量で反応器に再
循環させた。酸分離塔(210)の塔頂からは蒸気を取り出し、凝縮させてデカ
ントした。有機相の一部は酸分離塔に戻し、残った有機流れは829g/hrで
スプリッター蒸留塔に送って、最終的には本質的に純粋なブチルアクリレートを
作った。
【0101】 829g/hrの有機物流れ(18)は、スプリッター蒸留塔の中央部分に供
給した。スプリッター蒸留塔は310mmHgの絶対頭部圧及び87℃の頭部温
度で操作した。ブタノール、ブチルアクリレート及び軽い不純物はスプリッター
蒸留塔の塔頂から取り出し、重い不純物を伴うブチルアクリレートはスプリッタ
ー蒸留塔の底部から取り出した。スプリッター蒸留塔からの塔頂物は凝縮させて
デカントした。有機相の一部は塔に戻し、残部の有機相(流れ20)は191g
/hrの流量でアルコール蒸留塔(410)に送った。デカンタからの全ての水
相は水蒸留塔(610)に6g/hrの流量で送った。スプリッター蒸留塔の塔
底からは、流れ23を666g/hrの流量で取り出して、エステル蒸留塔(5
10)に供給した。
【0102】 アルコール蒸留塔(410)は270mmHgの頭部圧力及び58℃の頭部温
度で操作した。軽い不純物が濃縮された蒸気流れをアルコール蒸留塔から取り出
し、ブタノールに富む流れをアルコール蒸留塔の底部から取り出した。蒸気流れ
を濃縮させ、デカントして、有機相及び水を与えた。水及び有機相の一部をアル
コール蒸留塔に戻した。デカンタからの水の残部は、2g/hrの流量で水蒸留
塔(610)に送った。デカンタからの有機相の残部は、3g/hrの流量で系
からパージした(流れ21)。アルコール蒸留塔の塔底からのブタノールに富む
流れ(22)は、196g/hrの流量で取り出し、一部を単一反応器に戻し、
残部を酸分離塔の底部に戻した。
【0103】 エステル蒸留塔は90mmHgの頭部圧力及び79℃の頭部温度で操作した。
エステル蒸留塔の塔頂からの蒸気を凝縮させて、還流の留出物に対する比を0.
2g/gにして塔に戻した。エステル蒸留塔の塔底からは、流れ(24)を11
0g/hrで取り出し、再循環させた。エステル蒸留塔の塔頂からは、99.9
重量%のブチルアクリレートを577g/hrで取り出した。
【0104】 重要な供給物の組成、並びに反応器及び蒸留塔から取り出した反応体及び生成
物流れの組成を下記の表3で報告している。
【0105】
【表4】
【0106】
【表5】
【0107】 上述の例によって本発明を説明してきたが、これらの例によっては本発明は限
定されない。むしろ本発明は、本明細書で開示された例を包括的に包含するもの
である。本発明及びその本質の範囲内で様々な変形及び態様が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明によってアクリル酸とブタノールからブチルアクリレートを製
造する方法に関する概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,ZA (72)発明者 パターソン,リー アン アメリカ合衆国,ウエスト バージニア 25303,サウス チャールストン,ウィン チェスター ロード 2304 (72)発明者 テリス,シリル ビー. アメリカ合衆国,ウエスト バージニア 25314,チャールストン,シャノン プレ イス 15 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 BD33 BD52 BD84 KA06 4H039 CA66

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a.少なくとも1種のカルボン酸含有供給物と少なくとも1
    種のアルコール含有供給物とを、少なくとも1種のエステル生成物を作るのに十
    分な反応条件に維持された単一反応領域において、エステル化触媒の存在下で反
    応させること、ここでこの反応条件は、前記単一反応領域において形成される又
    はこの領域に導入される重成分をクラッキングし、且つ前記少なくとも1種のエ
    ステル生成物ができたときに、このエステル生成物の少なくとも一部を気化させ
    るのに十分な温度及び圧力を含む; b.前記単一反応領域から蒸気を引き出し、この引き出した蒸気を酸分離塔の
    下側部分に導入すること、ここでこの分離塔は、前記引き出した蒸気を酸分離塔
    に導入する箇所よりも上の精留領域と、前記引き出した蒸気を酸分離塔に導入す
    る箇所よりも下のストリッピング領域とを具備して、(前記精留領域において)
    前記少なくとも1種のエステル生成物を含有する塔頂留分、及び(前記ストリッ
    ピング領域において)水と前記少なくとも1種のカルボン酸とを含有する塔底留
    分を提供する; c.前記酸分離塔から塔底留分を引き出し、この引き出した塔底留分の少なく
    とも一部を、前記酸分離塔及び前記単一反応領域の安定且つ効果的な操作を行う
    のに十分に制御された手段によって、前記単一反応領域に供給すること;並びに d.前記酸分離塔から塔頂留分を引き出し、前記少なくとも1種のエステル生
    成物をこの塔頂留分から回収すること; を含む、少なくとも1種のカルボン酸と少なくとも1種のアルコールの平衡律速
    反応を行って、少なくとも1種のエステル生成物を作る方法。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも1種のカルボン酸含有供給物が、酢酸、アク
    リル酸二量体及び/又は他のマイケル付加重成分を含有する粗アクリル酸流れを
    含み、且つ前記少なくとも1種のアルコール含有供給物が、ブチルエーテルを含
    有する粗ブタノール流れを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも1種のカルボン酸含有供給物及び/又は前記
    少なくとも1種のアルコール含有供給物が、同様な平衡律速反応を使用する他の
    プロセスで発生した重残留物含有流れを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 a.少なくとも1種のカルボン酸含有供給物と少なくとも1
    種のアルコール含有供給物とを、少なくとも1種のエステル生成物を作るのに十
    分な反応条件に維持された単一反応領域において、エステル化触媒の存在下で反
    応させること、ここでこの反応条件は、前記単一反応領域において形成される又
    はこの領域に導入される重成分をクラッキングし、且つ前記少なくとも1種のエ
    ステル生成物ができたときに、このエステル生成物の少なくとも一部を気化させ
    るのに十分な温度及び圧力を含む; b.前記単一反応領域から蒸気を引き出し、この引き出した蒸気を酸分離塔の
    下側部分に導入すること、ここでこの分離塔は、前記引き出した蒸気を酸分離塔
    に導入する箇所よりも上の精留領域と、前記引き出した蒸気を酸分離塔に導入す
    る箇所よりも下のストリッピング領域とを具備して、(前記精留領域において)
    前記少なくとも1種のエステル生成物を含有する塔頂留分、及び(前記ストリッ
    ピング領域において)水と前記少なくとも1種のカルボン酸とを含有する塔底留
    分を提供する; c.前記アルコール含有供給物に含有されるアルコールと同じであっても異な
    っていてもよい少なくとも1種のアルコールを、前記酸分離塔の安定且つ効果的
    な操作を提供するのに十分な量で、前記酸分離塔の塔底と前記引き出した蒸気を
    酸分離塔に導入する箇所との間の領域で前記酸分離塔に導入すること; d.前記酸分離塔から塔底留分を引き出し、引き出したこの塔底留分の少なく
    とも一部を、前記酸分離塔及び前記単一反応領域の安定且つ効果的な操作を行う
    のに十分に制御された手段によって、前記単一反応領域に供給すること;並びに e.前記分離塔から塔頂留分を引き出し、この塔頂留分から前記少なくとも1
    種のエステル生成物を回収すること; を含む、少なくとも1種のカルボン酸と少なくとも1種のアルコールの平衡律速
    反応を行って、少なくとも1種のエステル生成物を作る方法。
  5. 【請求項5】 前記酸分離塔の塔底と前記単一反応領域から引き出した蒸気
    を前記酸分離塔に導入する箇所との間の領域で、前記酸分離塔に前記アルコール
    を導入することによって、前記酸分離塔の操作を安定化する、請求項4に記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 前記アルコールが新しい又は再循環されたアルコールである
    、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記酸分離塔からの塔頂生成物へのカルボン酸の流入が最少
    化され又はなくされている、請求項4に記載の方法。
  8. 【請求項8】 a.少なくとも1種の不飽和カルボン酸含有供給物と少なく
    とも1種のアルコール含有供給物とを、少なくとも1種の不飽和エステル生成物
    を作るのに十分な反応条件に維持された単一反応領域において、エステル化触媒
    の存在下で反応させること、ここでこの反応条件は、前記単一反応領域において
    形成される又はこの領域に導入される重成分をクラッキングし、且つ前記少なく
    とも1種の不飽和エステル生成物ができたときに、この不飽和エステル生成物の
    少なくとも一部を気化させるのに十分な温度及び圧力を含む; b.前記単一反応領域から蒸気を引き出し、この引き出した蒸気を酸分離塔の
    下側部分に導入し、且つ少なくとも1種の重合抑制剤を前記酸分離塔に導入する
    こと、ここでこの酸分離塔は、前記引き出した蒸気を酸分離塔に導入する箇所よ
    りも上の精留領域と、前記引き出した蒸気を酸分離塔に導入する箇所よりも下の
    ストリッピング領域とを具備して、(前記精留領域において)前記少なくとも1
    種の不飽和エステル生成物、比較的低沸点の副生成物、比較的高沸点の副生成物
    、及び前記少なくとも1種のアルコールを含有する塔頂留分、並びに(前記スト
    リッピング領域において)水及び前記少なくとも1種の不飽和カルボン酸を含有
    する塔底留分を提供する; c.前記酸分離塔から塔底留分を引き出し、引き出したこの塔底留分の少なく
    とも一部を、前記酸分離塔及び前記単一反応領域の安定且つ効果的な操作を行う
    のに十分に制御された手段によって、前記単一反応領域に供給すること; d.前記酸分離塔から塔頂留分を引き出し、引き出したこの塔頂留分の少なく
    とも一部を、少なくとも1つのスプリッター蒸留塔に導入して、前記比較的低沸
    点の副生成物と前記少なくとも1種のアルコールを含有する塔頂留分、及び前記
    少なくとも1種の不飽和エステル生成物と前記比較的高沸点の副生成物を含有す
    る塔底留分を提供し、且つ少なくとも1種の重合抑制剤を前記少なくとも1つの
    スプリッター蒸留塔に導入すること; e.前記少なくとも1つのスプリッター蒸留塔から塔頂留分を引き出し、引き
    出したこの塔頂留分を少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔に導入して、前記
    比較的低沸点の副生成物を含有する塔頂留分と、前記少なくとも1種のアルコー
    ルを含有する塔底留分を提供し、且つ少なくとも1種の重合抑制剤を前記少なく
    とも1つのアルコール回収蒸留塔に導入すること; f.前記少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔から塔底留分を引き出し(そ
    してこの塔底留分の少なくとも一部を再循環させ)、且つ前記少なくとも1つの
    アルコール回収蒸留塔から塔頂留分を引き出す(そしてこの塔頂留分の少なくと
    も一部をパージする)こと; g.前記少なくとも1つのスプリッター蒸留塔から塔底留分を引き出し、この
    引き出した塔底留分を少なくとも1つのエステル蒸留塔に導入して、前記少なく
    とも1種の不飽和エステル生成物を含有する塔頂留分、及び前記比較的高沸点の
    副生成物と少なくとも1種の重合抑制剤を含有する塔底留分を提供し、且つ少な
    くとも1種の重合抑制剤を、前記少なくとも1つのエステル蒸留塔に、及び/又
    は前記少なくとも1つのエステル蒸留塔に導入する前の、前記少なくとも1つの
    スプリッター蒸留塔から引き出した塔底留分に導入すること; h.前記少なくとも1つのエステル蒸留塔から、少なくとも1種の重合抑制剤
    を含有する塔底留分を引き出し、前記不飽和カルボン酸及び/又は前記不飽和エ
    ステル生成物の重合を最少化する又はなくすのに十分な量で、この引き出した塔
    底留分の少なくとも一部を、前記酸分離塔、前記少なくとも1つのスプリッター
    蒸留塔及び/又は前記少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔に導入すること;
    並びに i.前記少なくとも1つのエステル蒸留塔から、前記少なくとも1種の不飽和
    エステル生成物を含有する塔頂留分を引き出すこと; を含む、少なくとも1種の不飽和カルボン酸と少なくとも1種のアルコールの平
    衡律速反応を行って、少なくとも1種の不飽和エステル生成物を作る方法。
  9. 【請求項9】 少なくとも1種の新しい抑制剤を、前記酸分離塔、前記スプ
    リッター蒸留塔、前記少なくとも1つのエステル蒸留塔に導入する前の、前記少
    なくとも1つのスプリッター蒸留塔から引き出した塔底留分、及び/又は前記エ
    ステル蒸留塔に供給する、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記新しい抑制剤が同じ又は異なっている、請求項8に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 前記アルコール蒸留塔から引き出した塔底留分の少なくと
    も一部を再循環させ、且つ前記アルコール蒸留塔から引き出した塔頂留分の少な
    くとも一部をパージする、請求項8に記載の方法。
  12. 【請求項12】 a.少なくとも1種のカルボン酸含有供給物と少なくとも
    1種のアルコール含有供給物とを、少なくとも1種のエステル生成物を作るのに
    十分な反応条件に維持された単一反応領域において、エステル化触媒の存在下で
    反応させること、ここでこの反応条件は、前記単一反応領域において形成される
    又はこの領域に導入される重成分をクラッキングし、且つ前記少なくとも1種の
    エステル生成物ができたときに、このエステル生成物の少なくとも一部を気化さ
    せるのに十分な温度及び圧力を含む; b.前記単一反応領域から蒸気を引き出し、この引き出した蒸気を酸分離塔の
    下側部分に導入すること、ここでこの酸分離塔は、前記引き出した蒸気を酸分離
    塔に導入する箇所よりも上の精留領域と、前記引き出した蒸気を酸分離塔に導入
    する箇所よりも下のストリッピング領域とを具備して、(前記精留領域において
    )前記少なくとも1種のエステル生成物、比較的低沸点の副生成物、比較的高沸
    点の副生成物及び前記少なくとも1種のアルコールを含有する塔頂留分、並びに
    (前記ストリッピング領域において)水と前記少なくとも1種のカルボン酸とを
    含有する塔底留分を提供する; c.前記酸分離塔から塔底留分を引き出し、引き出したこの塔底留分の少なく
    とも一部を、前記酸分離塔及び前記単一反応領域の安定且つ効果的な操作を行う
    のに十分に制御された手段によって、前記単一反応領域に供給すること; d.前記酸分離塔から塔頂留分を引き出し、引き出したこの塔頂留分の少なく
    とも一部を、少なくとも1つのスプリッター蒸留塔に導入して、前記比較的低沸
    点の副生成物と前記少なくとも1種のアルコールを含有する塔頂留分、及び前記
    少なくとも1種のエステル生成物と前記比較的高沸点の副生成物を含有する塔底
    留分を提供すること; e.前記少なくとも1つのスプリッター蒸留塔から塔底留分を引き出し、引き
    出したこの塔底留分を少なくとも1つのエステル蒸留塔に導入して、前記少なく
    とも1種のエステル生成物を含有する塔頂留分及び前記比較的高沸点の副生成物
    を含有する塔底留分を提供すること; f.前記少なくとも1つのエステル蒸留塔から塔底留分及び(少なくとも1種
    の前記エステル成分を含有する)塔頂留分を引き出す(そしてこの塔底留分の少
    なくとも一部を再循環させる)こと; g.前記少なくとも1つのスプリッター蒸留塔から塔頂留分を引き出し、引き
    出したこの塔頂留分を少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔に導入して、前記
    比較的低沸点の副生成物を含有する塔頂留分及び前記少なくとも1種のアルコー
    ルを含有する塔底留分を提供すること; h.前記少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔から塔底留分を引き出し、引
    き出したこの塔底留分の少なくとも一部を、前記酸分離塔の安定且つ効果的な操
    作を行うのに十分な量で、前記酸分離塔の塔底と前記引き出した蒸気を酸分離塔
    に導入する箇所の間の領域で前記酸分離塔に、及び/又は前記単一反応領域に供
    給すること;並びに i.前記少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔から塔頂留分を引き出す(そ
    してこの引き出した塔頂留分の少なくとも一部をパージする)こと; を含む、少なくとも1種のカルボン酸と少なくとも1種のアルコールの平衡律速
    反応を行って、少なくとも1種のエステル生成物を作る方法。
  13. 【請求項13】 前記エステル蒸留塔から引き出した塔底留分の少なくとも
    一部を再循環させ、且つ前記アルコール蒸留塔から引き出した塔頂留分の少なく
    とも一部をパージする、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記酸分離塔の塔底と前記単一反応領域から引き出した蒸
    気を酸分離塔に導入する箇所との間の領域で、前記アルコール蒸留塔から引き出
    した塔底留分に含有される再循環アルコールを前記酸分離塔に導入することによ
    って、前記酸分離塔の操作を安定化する、請求項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】 (i)前記酸分離塔から引き出した塔頂留分、(ii)前
    記少なくとも1つのスプリッター蒸留塔から引き出した塔頂留分、及び/又は(
    iii)前記少なくとも1つのアルコール回収蒸留塔から引き出した塔頂留分、
    の少なくとも一部を、水蒸留塔に導入して、前記少なくとも1種のアルコールを
    含有する塔頂留分と、水を含有する塔底留分とを作り、前記水蒸留塔から塔底留
    分を引き出し(そしてこの塔底留分の少なくとも一部をパージし)、且つ前記水
    蒸留塔から塔頂留分を引き出し、そしてこの塔頂留分の少なくとも一部を、前記
    酸分離塔の塔底と前記単一反応領域から引き出した蒸気を酸分離塔に導入する箇
    所との間の領域で前記酸分離塔に、及び/又は前記単一反応領域に供給すること
    、を更に含む、請求項12に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記水蒸留塔から引き出した塔底留分の少なくとも一部を
    パージする、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記酸分離塔の塔底と前記単一反応領域から引き出した蒸
    気を酸分離塔に導入する箇所との間の領域で、前記水蒸留塔から引き出した塔底
    留分に含有される再循環アルコールを、前記酸分離塔に導入することによって、
    前記酸分離塔の操作を安定化する、請求項15に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記平衡律速反応が、1〜約12個の炭素原子を有するア
    ルコールによる2〜4個の炭素原子を有するカルボン酸のエステル化である、請
    求項1に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記アルコールがn−ブタノールを含み、且つ前記カルボ
    ン酸がアクリル酸を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記エステル生成物が式R’C(O)OR”’で表され、
    前記カルボン酸が式R’C(O)OHで表され、且つ前記アルコールが式R”’
    OHで表され、ここでR’は炭素原子数1〜約8のヒドロカルビル含有基であり
    、且つR”’が炭素原子数1〜約12のヒドロカルビル含有基である、請求項1
    に記載の方法。
  21. 【請求項21】 ブチルアクリレートとエチルヘキシルアクリレートとを同
    時に製造する、請求項1に記載の方法。
  22. 【請求項22】 ブチルアクリレートとエチルヘキシルアクリレートとの両
    方を前記単一反応領域から蒸気流れで回収する、又はブチルアクリレートを前記
    単一反応領域から蒸気流れで回収し且つエチルヘキシルアクリレートを単一反応
    領域から液体流れで回収する、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記酸分離塔からの前記塔頂留分を凝縮させデカントし、
    且つ有機層の10〜90重量%及び水層の50〜100重量%を前記酸分離塔の
    上側部分に再循環させて還流させることを更に含む、請求項1に記載の方法。
  24. 【請求項24】 少なくとも50重量%のブチルアクリレートを含有し、且
    つアクリル酸が8ppm以下である、バッチ式又は連続式でつくられる混合物。
  25. 【請求項25】 前記エステル化触媒が、硫酸、スルホン酸又は酸性交換樹
    脂を含む、請求項1に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記単一反応領域内に約1重量%未満の水が存在している
    、請求項25に記載の方法。
  27. 【請求項27】 少なくとも1種のカルボン酸含有供給物と少なくとも1種
    のアルコール含有供給物とを、少なくとも1種のエステル生成物を作るのに十分
    な反応条件に維持された単一反応領域において、エステル化触媒の存在下で反応
    させることを含み、ここで前記反応条件が、前記単一反応領域において形成され
    る又はこの領域に導入される重成分をクラッキングし、且つ前記少なくとも1種
    のエステル生成物ができたときに、このエステル生成物の少なくとも一部を気化
    させるのに十分な温度及び圧力を含み、また前記少なくとも1種のカルボン酸含
    有供給物が、酢酸、アクリル酸二量体及び/又は他のマイケル付加重成分を含有
    する粗アクリル酸流れを含む、少なくとも1種のカルボン酸と少なくとも1種の
    アルコールの平衡律速反応を行って、少なくとも1種のエステル生成物を作る方
    法。
  28. 【請求項28】 前記粗アクリル酸流れが、約0.5重量%超の酢酸、アク
    リル酸二量体及び/又は他のマイケル付加重成分を含有している、請求項27に
    記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記単一反応領域が、アクリル酸及びブチルアクリレート
    を含有するパージ流れを有し、このパージ流れを分離器で処理し、且つ随意に回
    収されたアクリル酸及びブチルアクリレートを前記単一反応領域又はプロセスの
    他の適当な箇所に再循環させる、請求項1に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記分離器がぬぐいフィルム蒸発器を有する、請求項29
    に記載の方法。
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