JP2003521444A - 減数分裂調節化合物 - Google Patents

減数分裂調節化合物

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Abstract

(57)【要約】 3位にヒドロキシ基を有さないある新規なステロール誘導体は、卵母細胞及び雄生殖細胞における減数分裂を調節するために用い得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術的分野】
本発明は、ある種の薬理学的に活性な新規化合物、活性物質としてある種の化
合物を含有する新規薬学的組成物、及び治療薬としてのある種の化合物の新規な
使用に関する。特に、ここに記載される化合物が、減数分裂を調節するために用
い得ることを見出した。
【0002】
【発明の背景】
減数分裂は、有性生殖の基礎をなす、生殖細胞の究極の事象である。減数分裂
には、2つの減数分裂が含まれる。第1の分裂中に、1対の染色体が2つの娘細
胞に分裂する前に、父性及び母性遺伝子間の交換が起こる。これらは、染色体の
半数(1n)及び2cDNAのみを有する。第2の減数分裂は、DNA合成を伴
わずに進行する。従って、この分裂は、1cDNAのみを伴う一倍体生殖細胞の
形成を生む。
【0003】 減数分裂の事象は、母性及び父性生殖細胞において同様であるが、タイムスケ
ジュール及び卵子及び精子を導く分化プロセスが意味深く異なっている。全ての
母性生殖細胞は、寿命の初期に第1減数分裂の前期に入り、それは、度々、誕生
前であるが、すべては、前期における遅い段階(網糸期)で、思春期の後の排卵
まで、卵母細胞として捕獲される。従って、雌は、ストックが交換されるまで進
められる卵母細胞のストックを、寿命の早い段階から有する。雌における減数分
裂は、受精後まで終わっておらず、1つの生殖細胞当たり1つの卵子及び2つの
不完全型極体のみが生じる。これに対して、雄生殖細胞のいくつかのみが、思春
期から減数分裂に入り、人生を通して生殖細胞の幹集団がそのまま残る。一旦そ
れが開始したならば、雄細胞における減数分裂は、有意な遅延を伴うことなく進
み、4つの精子を生成する。
【0004】 雄及び雌における減数分裂の開始を制御するメカニズムは、わずかしか知られ
ていない。卵母細胞において、新たな研究によれば、小胞プリン、ヒポキサンチ
ン又はアデノシンが減数分裂捕獲において責任を有し得ることを示している(Dow
ns, S.M.ら Dev.Biol. 82 (1985) 454-458; Eppig, J.J.ら Dev. Biol. 119 (19
86) 313-321 ;及び Downs, S.M. Mol.Reprod.Dev. 35 (1993), 82-94)。拡散性
減数分裂制御物質の存在は、Byskovらによって、胎児マウス性腺の培養系におい
て最初に述べられた(Byskov, A.G.らのDev.Biol. 52 (1976), 193-200)。減数分
裂活性化物質(MAS)は、減数分裂が起こっている胎児マウス卵母細胞により分泌
され、減数分裂妨害物質(MPS)は、休止非減数分裂生殖細胞をともなう形態学的
に分化した精巣から解放される。MAS及びMPSの相対的濃度により、雄及び雌生殖
細胞における減数分裂の始まり、捕獲及び再開が制御されることが示唆された(B
yskov, A.G.ら The Physiology of Reproduction (Knobil. E.及びNeill J.D.編
, Raven Press, New York (1994))。もし、減数分裂が制御し得るならば、生殖
を制御することができることは明らかである。Nature 374(Byskov, A.G.ら (199
5), 559-562)には、雄ウシ睾丸から及びヒト小胞液から卵母細胞減数分裂を活性
化するある種のステロールを分離したことが記載されている。残念ながら、これ
らのステロールは、かなり不安定であり、従って、もし、より安定な減数分裂活
性化化合物が入手し得るならば、興味深い発見の利用が非常に容易になるであろ
う。
【0005】 Biochim. Biophys. Acta 1299 (1996),313では、特異的なトランスフェラーゼ
による基質の変換のためのメカニズム及び構造的要件について論じており、例え
ばコレスタ-4,8,24-トリエン及び25-アザコレスタ-5-エン(図2の化合物21及び
42)について言及している。
【0006】 Bull. Chem. Soc. Belg. 92(1983), 731では、幾つかのステロイド(例えば、
コレスタン:表Vの化合物g)の磁気共鳴スペクトルについて論じている。
【0007】 Collect. Czech. Chem. Comm. 63(1998), 549では、幾つかのステロイド(例
えば、コレスタ-3,5-ジエン;コレスタ-2-エン;及びコレスタ-5-エン(化合物2
、5及び7)の調製について論じている。
【0008】 Environ. Sci. Tech. 23(1989), 688では、環境のたばこの煙の化学的組成物
について論じており、例えば、コレスタ-3,5-ジエン;24-メチルコレスタ-3,5-
ジエン;24-エチルコレスタ-3,5,22-ジエン;及び24-エチルコレスタ-3,5-ジエ
ン(図6の化合物e,f,g及びh)について言及している。
【0009】 Geochim. Cosmochim. 51(1987), 3051では、東部熱帯の北太平洋の酸素最低地
帯におけるステロイドの地球化学について論じており、例えば、コレスタ-2-エ
ン及びコレスタ-3,5-ジエン(表6の化合物5及び8)について言及している。
【0010】 Geochim. Cosmochim. 55(1991), 1065では、石油及び原岩におけるC26-ステ
ランの分析及び産出について論じており、例えば、24-ノル-5α-コレスタン及び
24-ノル-5β-コレスタン(図3の化合物1Bb及び1Ba)について言及している。
【0011】 Geochim. Cosmochim. Acta 57(1993), 4539では、日本における中新世のオン
ナガワ(Onnagawa)のケイ酸を含む堆積物におけるノルコレスタンについて論じて
おり、例えば、(20R)-5β,14α,17α(H)-コレスタン;(20R)-5α,14β,17β(H)-
コレスタン;(20R)-5α,14α,17α(H)-コレスタン;(20R)-5β,14α,17α(H)-24
-メチルコレスタン;(20R)-5α,14α,17α(H)-24-メチルコレスタン;(20R)-5β
,14α,17α(H)-24-エチルコレスタン;及び(20R)-5α,14α,17α(H)-24-エチル
コレスタン(ピーク 3a, 3b, 6, 8, 10, 12及び13)について言及している。
【0012】 Initial Reports of Deep Sea Drilling Project 62,923では、上部オービア
ン石灰石の脂質について論じており、例えば、4-メチル-5α-24-ノルコレスタン
;5α-コレスタン;5β-コレスタン;コレスタ-4-エン;コレスタ-5-エン;及び
4-メチルコレスタン(表1の化合物 L, O及びN、表3の化合物 XIVa及びXVa、及
び表14の化合物9)について言及している。
【0013】 Initial Reports of Deep Sea Drilling Project 63,763では、東部の北太平
洋由来の堆積物の脂質の予備分析について論じており、例えば、(20S)-5α,14α
,17α-コレスタン;(20R)-5α,14α,17α-コレスタン;19-ノル-5α-コレスタン
;5β-コレスタン;5α-コレスタン;コレスタ-2-エン;コレスタ-3,5-ジエン;
コレスタ-4-エン;及びコレスタ-5-エン(表1の化合物 VIIi及びVIIj、表2の
化合物 XVj、VIIj及びVIIj、表3の化合物 XIj及びXIVj及び表5の化合物 XIIj
及びXIIIj)について言及している。
【0014】 Initial Reports of Deep Sea Drilling Project 63,837では、南部カリフォ
ルニア国境由来の堆積物の有機地球化学について論じており、例えば、ノルコレ
スタン;5α,8β,14β-コレスタン;及び5β,8β,14β-コレスタン(化合物IX及
びX)について言及している。
【0015】 Initial Reports of Deep Sea Drilling Project 64,837では、カリフォルニ
アの湾由来の堆積物の有機記載岩石学及び抽出した炭化水素について論じており
、例えば、5α-ノルコレスタン;5β-コレスタン;コレスタ-4-エン;コレスタ-
5-エン;及び5α-コレスタン(表2のピーク e, f, h, i及びj)について言及し
ている。
【0016】 J. Chromatog. 116(1976), 207では、アルミナにおける飽和ステロイド炭化水
素のクロマトグラフィについて論じており、例えば、5β-コレスタン;5α,14β
-コレスタン;5α,17β(H)-コレスタン;(20S)-5α,17β(H)-コレスタン;(24R)
-24-メチル-5β-コレスタン;(24S)-24-メチル-5β-コレスタン;5α,8α,14β-
コレスタン;(20S)-5α-コレスタン;(24R)-24-メチル-5α-コレスタン;(24S)-
24-エチル-5α-コレスタン;(24S)-24-エチル-5α-コレスタン;5α-コレスタン
;4α-メチル-5α-コレスタン;4β-メチル-5α-コレスタン;及び(24S)-24-メ
チル-5α-コレスタン(表I)について言及している。
【0017】 J. Org. Chem. 37(1972), 2108では、コラン酸から得られるジアゾケトン及び
その誘導体の化学について論じており、例えば、24-ヒドロキシメチルコラン-24
-オン及び24-ヒドロキシメチルコラン-24-オール(化合物6及び12)について言
及している。
【0018】 Marine and Petroleum Geology 5(1988), 205では、ブラジルの沖合の油を用
いた堆積環境の地球化学的及び生物学的マーカーアセスメントについて論じてお
り、例えば、(20S)-5α,14α,17α-コレスタン及び(20R)-5α,14α,17α-コレ
スタン(化合物8及び10)について言及している。
【0019】 OPPI Briefs, 16では、ウイッティヒ反応による修飾側鎖を有するステロール
の合成について論じており、例えば、コレスタ-24-エン及び24-シクロヘキシル
コラン-24-エン(化合物V及びVI)について言及している。
【0020】 Org. Geochem. 9(1986), 331では、赤道付近の北太平洋におけるカニ、その糞
便及び沈降している微粒子有機物質の脂質組成物について論じており、例えば、
コレスタ-2-エン;コレスタ-3,5-ジエン;24-メチルコレスタ-2-エン;及び24-
エチルコレスタ-2-エン(表1の化合物2,5,9及び15)について言及している。
【0021】 Org. Geochem. 19(1991), 351では、順次的な化学的分解による硫黄に富んだ
高分子油分及びケローゲンの構造的研究について論じており、例えば、24-プロ
ピルコレスタン(図15)について言及している。
【0022】 C. Djerassiによる有機質量分光学における転位反応(rearrangement Reaction
s in Organic Mass Spectroscopy)に関する刊行物,199では、例えば5α-コレス
タン(図1)について言及している。
【0023】 Steroids 18(1971), 649では、ステロイドのトリフェニル酸、側鎖修飾のため
の不安定中間体について論じており、例えば、コレスタ-25-エン及び24-シクロ
ヘキシル-コラン-24-エン(化合物4及び5)について言及している。
【0024】 Tetrahedron Letter 22(1981), 2583では、クラウンエーテルによる可溶性金
属還元について論じており、例えば、5α-コレスタン及びコレスタ-5-エン(化
合物3及び6)について言及している。
【0025】 Tetrahedron Letter 34(1973), 3175では、P.M.R.分光学によるC24アルキル
化ステランの同定について論じており、例えば、5α-コレスタン及び24-ジメチ
ル-5α-コラン(化合物1及び2)について言及している。
【0026】 上述の21の刊行物には、該刊行物から引用される特定の化合物の薬学的特性に
ついての記述は見られなかった。 減数分裂を刺激すると知られており、本特許出願において権利請求された化合
物とは異なる化合物は、国際特許出願第WO 96/00235、98/27658、97/00884、98/
52965及び98/55498号に記載されている。 ここに記載される化合物は、既知の化合物と比較して利点を有している。
【0027】
【発明の概要】
本発明の主要な目的は、減数分裂を調節し得る化合物を提供することである。 本発明の1つの目的は、雌及び雄、特に哺乳類、より具体的にはヒトの不妊を
軽減するために有用な化合物及び方法を提供することである。
【0028】 更なる対象として、本発明は、雌及び雄、特に哺乳類、より具体的にはヒトの
不妊を軽減するための、一般式Ib(上記特許請求の範囲に述べたもの)の化合
物及びそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグの使用に関する。
【0029】 更なる別の好ましい態様において、本発明は、治療薬としての、一般式Ibの
化合物及びそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグに関する。 更なる好ましい態様において、本発明は、減数分裂調節における使用のための
治療薬の製造における、一般式Ibの化合物又はそれらのエステル、塩、活性代
謝産物及びプロドラッグに関する。
【0030】 更なる好ましい側面において、本発明は、治療薬としての、具体的には、減数
分裂の調節における使用のための治療薬としての、上記式Ibの化合物又はそれ
らのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグの使用に関する。該化合物は
、そのまま(neat)又は当技術において通常用いられる補助成分を含有する液体若
しくは固体組成物の形態で、用いることができる。
【0031】 本発明の文脈において、「減数分裂を調節する」との表現は、式Ia及びIbの
化合物の幾つかが、イン・ビトロ、イン・ビボ又はイクス・ビボ(ex vivo)にお
いて減数分裂を刺激するために用い得ることを意味するために用いられる。した
がって、天然に発生する減数分裂活性化物質のアゴニストであり得る化合物は、
雌及び雄における減数分裂の不十分な刺激を理由とする不妊の治療において用い
得る。天然に発生する減数分裂活性化物質のアンタゴニストであり得る式Ia及
びIbの他の化合物は、好ましくは、イン・ビボにおいて、減数分裂を調節する
ために、それらを避妊具として好適にする様式で用い得る。この場合、「調節」
は、部分的又は完全な阻害を意味する。
【0032】 なお更なる好ましい側面において、本発明は、卵母細胞、具体的には哺乳類卵
母細胞、より具体的にはヒト卵母細胞の減数分裂の調節における、上記式Ibの
化合物又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグの使用に関す
る。
【0033】 なお更なる好ましい側面において、本発明は、卵母細胞、具体的には哺乳類卵
母細胞、より具体的にはヒト卵母細胞の減数分裂の刺激における、上記式Ibの
化合物又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグの使用に関す
る。
【0034】 なお更なる好ましい側面において、本発明は、卵母細胞、具体的には哺乳類卵
母細胞、より具体的にはヒト卵母細胞の減数分裂の阻害における、上記式Ibの
化合物又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグの使用に関す
る。
【0035】 なお更なる好ましい側面において、本発明は、雄生殖細胞、具体的には哺乳類
雄生殖細胞、より具体的にはヒト雄生殖細胞の減数分裂の調節における、上記式
Ibの化合物又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグの使用
に関する。
【0036】 なお更なる好ましい側面において、本発明は、雄生殖細胞、具体的には哺乳類
雄生殖細胞、より具体的にはヒト雄生殖細胞の減数分裂の刺激における、上記式
Ibの化合物又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグの使用
に関する。
【0037】 なお更なる好ましい側面において、本発明は、雄生殖細胞、具体的には哺乳類
雄生殖細胞、より具体的にはヒト雄生殖細胞の減数分裂の阻害における、上記式
Ibの化合物又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグの使用
に関する。
【0038】 まだなお更なる好ましい側面において、本発明は、哺乳類生殖細胞における減
数分裂の調節方法であって、有効量の上記式Ibの化合物又はそれらのエステル
、塩、活性代謝産物及びプロドラッグを、そのような治療を必要とする生殖細胞
に投与することを含む方法に関する。
【0039】 なお更なる側面において、本発明は、哺乳類生殖細胞における減数分裂の調節
方法であって、上記式Ibの化合物又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及
びプロドラッグを哺乳類生殖細胞の宿主である哺乳類に投与することにより、上
記式Ibの化合物又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグが
該生殖細胞に投与される方法に関する。
【0040】 なお更なる側面において、本発明は、上記式Ibの化合物又はそれらのエステ
ル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグにより、その減数分裂が調節されるべき
生殖細胞が、卵母細胞である方法に関する。
【0041】 なお更なる側面において、本発明は、卵母細胞における減数分裂を調節する方
法であって、上記式Ibの化合物又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及び
プロドラッグが、卵母細胞にイクス・ビボで投与される方法に関する。
【0042】 なお更なる側面において、本発明は、上記式Ibの化合物又はそれらのエステ
ル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグを雄生殖細胞に投与することにより、雄
生殖細胞における減数分裂を調節する方法に関する。
【0043】 なお更なる側面において、本発明は、上記式Ibの化合物又はそれらのエステ
ル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグを、未成熟細胞を含む睾丸組織にイン・
ビボ又はイン・ビトロで投与することにより、成熟雄生殖細胞が生産される方法
に関する。
【0044】 なお更なる側面において、本発明は、イン・ビトロにおいて優れた特性を有す
る化合物に関する。
【0045】
【発明の詳細な記述】
本発明に従って、興味深い薬学的特性を有する化合物を提供する。ここに記載
される化合物は卵母細胞及び雄生殖細胞における減数分裂を調節するために有用
である。
【0046】 驚くべきことに、3位にヒドロキシ基を有さない上記式Ibの化合物が、減数分
裂の調節において有用な効果を有することを見出した。これが驚くべきことであ
る1つの理由は、3ヒドロキシ基が、天然のコレステロール及びそれらの生合成
に関与する化合物(4,4-ジメチル-5α-コレスタ-8,14,24-トリエン-3β-オール(
以降、FF-MASと称す)及び4,4-ジメチル-5α-コレステ-8,24-ジエン-3β-オール
を含む)に存在することである。
【0047】 式Ia及びIbの好ましい化合物は、少なくとも1つの二重結合を有するもので
ある。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R1が水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R1がハロゲンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R1がメチルであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R1がヒドロキシであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R1がオキソであるものである。
【0048】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R2が、R3と一緒に、R2及びR3が配
置される炭素原子間の追加の結合を意味するものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R2が水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R2がヒドロキシであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R2がC1-C3アルキルであるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R2がC1-C3アルコキシであるものであ
る。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R2がハロゲンであるものである。
【0049】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R3が水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R3がC1-C4アルキルであるものである
【0050】 式Ia及びIbの好ましい化合物は、R4及びR'4がともに水素であるものであ
る。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R4及びR'4の一方が水素であり、他
方がメチルであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R4及びR'4がともにメチルであるも
のである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R4が、ハロゲン、ヒドロキシ又はシ
アノで任意に置換された、分岐又は無分岐のC1-C6アルキルであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R'4が、ハロゲン、ヒドロキシ又はシ
アノで任意に置換された、分岐又は無分岐のC1-C6アルキルであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R4が、ヒドロキシであり、R'4が、
水素、及びハロゲン、ヒドロキシ又はシアノで任意に置換された、分岐又は無分
岐のC1-C6アルキルを含む群から選択されるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R4及びR'4が一緒に、メチレンを意
味するものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R4及びR'4が、それらが結合する炭
素原子と一緒にシクロプロパン環を形成するものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R4及びR'4が、それらが結合する炭
素原子と一緒にシクロペンタン環を形成するものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R4及びR'4が、それらが結合する炭
素原子と一緒にシクロヘキサン環を形成するものである。
【0051】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R5が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R5が、ハロゲンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R5が、ヒドロキシであるものである
【0052】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R6が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R6が、ハロゲンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R6が、オキソであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R6が、ヒドロキシであるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R6が、R5と一緒に、R5及びR6が配
置される炭素原子間の追加の結合を意味するものである。
【0053】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R7が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R7及びR'7が一緒に、メチレンであ
るものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R7が、ヒドロキシであるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R7が、メトキシ又はアセトキシであ
るものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R7が、ハロゲンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R7及びR'7が一緒に、オキソである
ものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R7及びR'7が一緒に、=NOH基で
あるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R7及びR'7が一緒に、一般式=NO
36の基(式中、R36は、C1-C3アルキルである。)であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R7が、ヒドロキシであり、R'7が、C 1 -C4アルキルであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R7が、R6と一緒に、R7及びR6が配
置される炭素原子間の追加の結合を意味するものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R7が、R8と一緒に、R7及びR8が配
置される炭素原子間の追加の結合を意味するものである。
【0054】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R8が、R9と一緒に、R8及びR9が配
置される炭素原子間の追加の結合を意味するものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R8が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R8が、ハロゲンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R8が、ヒドロキシであるものである
【0055】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R9が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R9が、ハロゲンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R9が、ヒドロキシであるものである
【0056】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R11が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R11及びR'11が一緒に、メチレンで
あるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R11が、ヒドロキシであるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R11が、ハロゲンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R11が、メトキシ又はアセトキシであ
るものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R11及びR'11が一緒に、オキソであ
るものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R11及びR'11が一緒に、=NOH基
であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R11及びR'11が、ともに一般式=N
OR37の基(ここで、R37は、C1-C3アルキルである。)であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R11が、ヒドロキシであり、R'11
、C1-C4アルキルであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R11が、R9と一緒に、R11及びR9
配置される炭素原子間の追加の結合を意味するものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R11が、R12と一緒に、R11及びR12 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味するものである。
【0057】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R12が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R12が、ハロゲンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R12が、C1-C4アルキルであるもので
ある。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R12が、メチレンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R12が、ヒドロキシであるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R12が、メトキシ又はアセトキシであ
るものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R12が、オキソであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R12が、=NOH基であるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R12が、一般式=NOR33の基(ここ
で、R33は、C1-C3アルキルである。)であるものである。
【0058】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R14が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R14が、ヒドロキシであるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R14が、R8と一緒に、R14及びR8
配置される炭素原子間の追加の結合を意味するものである。
【0059】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R15が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R15が、ハロゲンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R15が、C1-C4アルキルであるもので
ある。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R15が、メチレンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R15が、ヒドロキシであるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R15が、メトキシであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R15が、オキソであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R15が、=NOH基であるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R15が、一般式=NOR32の基(ここ
で、R32は、C1-C3アルキルである。)であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R15が、R14と一緒に、R15及びR14 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味するものである。
【0060】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R16が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R16が、ハロゲンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R16が、C1-C3アルキルであるもので
ある。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R16が、メチレンであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R16が、ヒドロキシであるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R16が、メトキシであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R16が、オキソであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R16が、=NOH基であるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R16が、一般式=NOR34の基(ここ
で、R34は、C1-C3アルキルである。)であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R16が、R17と一緒に、R16及びR17 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味するものである。
【0061】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R17が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R17が、ヒドロキシであるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R17が、α位にあるものである。
【0062】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R20が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R20が、ヒドロキシメチルであるもの
である。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R20が、C1-C4アルキルであるもので
ある。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R20が、R'20と一緒に、メチレンを
意味するものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R20が、R'20と一緒に、オキソを意
味するものである。
【0063】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R'20が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R'20が、ハロゲンであるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R'20が、メチルであるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R'20が、ヒドロキシであるものであ
る。
【0064】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R'22が、水素であるものである。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R22が、3-メチルブチルであるもので
ある。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R22が、イソブチルであるものである
。 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、R22が、フェニルであるものである。
【0065】 式Ia及びIbの他の好ましい化合物は、17位における長い側鎖(例えば、-
C(R20)(R'20)-CH(R'22)-C(R23)(R'23)-C(R24)(R'24)-A(R25)(R' 25 )(R''25))が、β位にあるものである。 上記好ましい置換基は、いずれのようにも互いに組み合わし得ることは理解さ
れるべきである。
【0066】 一般式Ia及びIbの興味深くかつ好ましい化合物の例は、以下の通りである:
コレスタ-5-エン-16β-オール;コレスタ-5-エン-16-オン;4,4-ジメチルコレス
タ-2,5-ジエン-16β-オール;コレスタン-16β-オール;コレスタ-3,5-ジエン-1
6β-オール;コレスタ-5-エン-15β-オール;コレスタ-5-エン-17α-オール;コ
レスタ-5-エン-15α-オール;コレスタ-5-エン-16α-オール;4,4-ジメチルコレ
スタ-5-エン-16β-オール;コレスタ-3-エン-16β-オール;コレスタ-4-エン-16
β-オール;コレスタ-2-エン-16β-オール;コレスタ-2,4-ジエン-16β-オール
;コレスタ-2,5-ジエン-16β-オール;コレスタ-5,24-ジエン-16β-オール;コ
レスタ-5,8-ジエン-16β-オール;コレスタ-5,7-ジエン-16β-オール;4,4-ジメ
チルコレスタ-5,7-ジエン-16β-オール;3-メチルコレスタ-2,5-ジエン-16β-オ
ール;3β-メチルコレスタ-5-エン-16β-オール;3α-メチルコレスタ-5-エン-1
6β-オール;3,4,4-トリメチルコレスタ-2,5-ジエン-16β-オール;4,4-ジメチ
ルコレスタ-5,8-ジエン-16β-オール;コレスタ-5,8-ジエン-15β-オール;コレ
スタ-5,7-ジエン-15β-オール;4,4-ジメチルコレスタ-5-エン-15β-オール;4,
4-ジメチルコレスタ-5-エン-15α-オール;20-メチル-21-フェニルプレグナ-5-
エン-16β-オール;20-メチル-21-シクロペンチルプレグナ-5-エン-16β-オール
;24-ノルコレスタ-5-エン-16β-オール;24-ノルコレスタ-16β-オール;24-ノ
ルコレスタ-5-エン-15β-オール;20-メチル-21-(3-メチルフェニル)プレグナ-5
-エン-16β-オール;20-メチル-21-(3-ヒドロキシフェニル)プレグナ-5-エン-16
β-オール;20-メチル-21-(3-ヒドロキシフェニル)プレグナ-16β-オール;20-
メチル-21-(3-メチルフェニル)プレグナ-15β-オール;4,4,20-トリメチル-(4-
メチルフェニル)プレグナ-5-エン-16β-オール;16β-ヒドロキシコラン-5-エン
-24-オイック酸シクロヘキシルエステル;コレスタ-5-エン-16β,25-ジオール;
24-ノル-コレスタン-15β-オール;20-メチル-21-ベンジルプレグナ-3,5-ジエン
-16β-オール;24-ノル-4,4-ジメチルコレスタ-5-エン-16β-オール;4,4,20-ト
リメチル-21-(シクロペンチル)プレグナ-5-エン-16β-オール;16β-ヒドロキシ
コレスタ-5-エン-24-オン;(20S)-コレスタ-5-エン-16β,20-ジオール;(20R)-
コレスタ-5-エン-16β,20-ジオール;(20S)-24-ノルコレスタ-5-エン-16β,20-
ジオール;(20R)-24-コレスタ-5-エン-16β,20-ジオール;(20S)-コレスタ-5,24
-ジエン-16β,20-ジオール;(20R)-コレスタ-5,24-ジエン-16β,20-ジオール;(
20S)-24-ノルコレスタ-5,23-ジエン-16β,20-ジオール;(20R)-24-ノルコレスタ
-5,23-ジエン-16β,20-ジオール;(20S)-23,24-ジノルコレスタ-5-エン-16β,20
-ジオール;(20R)-23,24-ジノルコレスタ-5-エン-16β,20-ジオール;(20S)-20-
メチル-21-フェニルプレグナ-5-エン-16β,20-ジオール;(20R)-20-メチル-21-
フェニルプレグナ-5-エン-16β,20-ジオール;(20S)-16β,20-ジヒドロキシコラ
ン-5-エン-24-オイック酸-N-ジメチルアミド;(20R)-16β,20-ジヒドロキシコ
ラン-5-エン-24-オイック酸-N-ジメチルアミド;(20S)-20-ヒドロキシコラン-5
-エン-24-オイック酸-N-ジメチルアミド;(20R)-20-ヒドロキシコラン-5-エン-
24-オイック酸-N-ジメチルアミド;16β-ヒドロキシコレスタ-5-エン;コレス
タ-5-エン-16-オン;16β-ヒドロキシコレスタン;及び(25R)-16β,26-ジヒドロ
キシコレスタ-5-エン。
【0067】 式Ia及びIbの好ましい化合物は、以下に記載されるアゴニスト特性(最後か
ら2番目の例)のための方法により試験した場合、少なくとも50、好ましくは少
なくとも80の比活性を示し、又は以下に記載されるアンタゴニスト特性(最後の
例)のための方法により試験した場合、10μMよりも小さい、好ましくは2μM
よりも小さいIC50値を示すようなものである。
【0068】 他の好ましい化合物の例は、エストロゲン受容体に活性でないもの、好ましく
は、他の現在既知のホルモン受容体に活性でないものである。そのような他のホ
ルモン受容体の例は、プロゲステロン受容体、アンドロゲン受容体及びグルココ
ルチノイド受容体である。また該化合物は、卵巣の完全な卵母細胞の貯蔵に影響
を及ぼすべきでない。
【0069】 更に好ましい態様は、添付の特許請求の範囲に言及されている。 本発明の詳細な説明及び特許請求の範囲において用いられる低級アルキル基は
、単独又は組み合わせて用いられる場合、直鎖又は分岐鎖アルキル基であり得る
。好ましくは、低級アルキル基は、6個を超えない炭素原子を有する。好ましい
低級アルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イオプロピル、ブチル、te
rt-ブチル、ペンチル及びヘキシルであり、より好ましくは、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル及びtert-ブチルであり、さらにより好ましく
は、メチル及びエチルである。本発明の好ましい態様において、低級アルキル基
は、4個を超えない炭素原子を有し、好ましくは、3個を超えない炭素原子を有
する。
【0070】 本発明の詳細な説明及び請求の範囲において用いられる低級アルコキシとは、
好ましくは、6個を超えない炭素原子、好ましくは、4個を超えない炭素原子、
より好ましくは、3個を超えない炭素原子を含有する、直鎖又は分岐アルコキシ
基である。好ましい例は、メトキシ、エトキシ及びプロポキシであり、より好ま
しくは、メトキシ及びエトキシである。
【0071】 本発明の詳細な説明及び請求の範囲において、ハロゲンの用語は、好ましくは
、フッ素及び塩素、より好ましくは、フッ素を意味する。 本発明の詳細な説明及び請求の範囲において用いられるC3-C6シクロアルキル
の用語は、環内に3個〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基をいう。好ま
しい例は、シクロプロピル及びシクロペンチルである。
【0072】 本発明の詳細な説明及び請求の範囲において用いられるアシルオキシの用語は
、カルボニルオキシ基を通して結合した、任意に置換したC1-C6アルキル又はフ
ェニル基を含む一価の置換基をいい、例えば、アセトキシ、プロピオニルオキシ
、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、ピバロイルオキシ、バレリルオキシ、
ベンゾイルなどのようなものである。
【0073】 本発明の詳細な説明及び請求の範囲において用いられる例えば、R1がオキソ
とは、オキソ(=O)が1位に存在し、したがって、1位には水素原子が存在しな
いことを意味する。類似の考察が同様の状況に適用される。別の場合には、2つ
の記号、例えば、R4及びR'4がオキソを表わし得る。
【0074】 本発明の詳細な説明及び請求の範囲において用いられる例えば、R12がメチレ
ンとは、メチレン(=CH2)が12位に存在し、その結果、この位置に水素がな
いことを意味する。類似の考察が、同様の状況に適用される。別の場合には、2
つの記号、例えば、R4及びR'4がともにメチレンを表わし得る。
【0075】 式I及びIbの化合物の塩は、好ましくは、薬学的に許容しえる塩、特に、有
機酸及び鉱物酸の塩を含む酸付加塩である。そのような塩の例には、ギ酸、フマ
ル酸、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、シュウ酸、コハ
ク酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、サリチル酸などの有機酸の塩が
含まれる。好適な無機酸付加塩には、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸な
どの塩が含まれる。薬学的に許容しえる無機酸又は有機酸付加塩の更なる例には
、Journal of Pharmaceutical Science, 66(1977), 2et seq.に列挙される薬学
的に許容しえる塩が含まれる。
【0076】 式一般Ia又はIbの化合物のエステルは、式Ia又はIbの化合物の1れ以上の
ヒドロキシル基の、酸(例えば、コハク酸及び他の脂肪族ジカルボン酸、ニコチ
ン酸、イソニコチン酸、エチルカルボニックアシッド、リン酸、スルホン酸、ス
ルファミン酸、安息香酸、酢酸、プロピオン酸及び他の脂肪族モノカルボン酸を
含む酸の群から選択され得る。)とのエステル化によりそれぞれ形式的に誘導さ
れる。
【0077】 式Ia又はIbの化合物の「代謝産物」は、式Ia又はIbの化合物が代謝された
場合に生産される式Ia又はIbの化合物の活性誘導体である。式Ia又はIbの化
合物の代謝産物は、宿主に式Ia又はIbの化合物を投与し、宿主からの血液試料
の分析を行うことにより、又は式Ia又はIbの化合物をイン・ビトロにおいて肝
臓細胞とともにインキュベートし、インキュバント(incubant)を分析することに
より同定することができる。
【0078】 式Ia又はIbの化合物の「プロドラッグ」は、イン・ビボにおいて式Ia又は
Ibの化合物に変換される化合物であるか、又は式Ia又はIbの化合物と同じ活
性代謝産物を有する化合物である。
【0079】 式Ia又はIbの化合物は、分子中に多くのキラル中心を有し、したがって、数
個の異性体型にて存在する。これらの全ての異性体型及びそれらの混合物は、本
発明の範囲内である。
【0080】 一般式Ia及びIbの化合物は、既知の化合物の調製と同様に調製することがで
きる。したがって、式Ia及びIbの化合物の合成は、広範囲のステロール及びス
テロイド文献に記載される十分に確立された合成経路に従うことができる。次の
文献は、合成のキーソースとして用い得る: L.F. Fieser及びM. Fieser: Steroi
ds: Reinhold Publishing Corporation, NY 1959; Rood's Chemistry of Carbon
Compounds(編者: S. Coffrey): Elsevier Publishing Company, 1971; J. Frie
d及びJ.A. Edwards: Organic Reactions in Steroid Chemistry, Vol. I及びII,
Van Nostrand Reinhold Company, New York, 1972; 並びに特に、Dictionary o
f Steriods(編者: R.A. Hill; D.N. Kirk; H.L.J. Makin及びG.M. Murphy): Cha
pmann及びHall。最後のものには、1990年までの期間をカバーする広範な原文の
引用のリストが含まれている。最後に言及した引用を含む全てのこれらの文献は
、本明細書の一部をなす参照として本明細書に組み込まれる。更に、式Ia及び
Ibの化合物に類似する化合物の調製を取扱う全ての上記刊行物の情報(特許明
細書を含む)は、本明細書の一部をなす参照として本明細書に組み込まれる。
【0081】 本発明の化合物は、卵母細胞の減数分裂、並びに雄生殖細胞に影響を及ぼすで
あろう。 実際に減数分裂誘導物質が存在することは、しばらくの間知られていた。しか
しながら、最近まで、減数分裂誘導物質1種又はそれ以上のアイデンティティー
は知られていなかった。
【0082】 減数分裂に影響を及ぼし得る見込みは、幾つかある。本発明の好ましい態様に
よれば、式Ia若しくはIbの化合物、又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物
及びプロドラッグは、減数分裂を刺激するために用い得る。本発明の別の好まし
い態様によれば、式Ia若しくはIbの化合物、又はそれらのエステル、塩、活性
代謝産物及びプロドラッグは、ヒトにおける減数分裂を刺激するために用い得る
。従って、式Ia又はIbの化合物、及びそれらのエステル、塩、活性代謝産物及
びプロドラッグは、エストロゲン及び/又はゲスタゲンに基づくこれまで用いら
れるホルモン性避妊で知られる体細胞への通常の副作用を伴うことなく、新規な
受胎能調節剤として有望である。
【0083】 雌における避妊剤としての使用のために、減数分裂誘導物質は、性腺刺激ホル
モンの排卵ピークが生じる前の、卵母細胞が依然として成長する小胞内にある間
に、卵母細胞における減数分裂の再開を早熟に誘導するように投与し得る。女性
において、減数分裂の再開は、例えば、前の月経が終わった1週間後に誘導され
得る。排卵したとき、生成する過成熟卵母細胞は、受精しないであろうことが最
もありそうである。正常な月経周期は、影響を受けなさそうである。これに関連
して、培養ヒト顆粒膜細胞(小胞の体細胞)におけるプロゲステロンの生合成は
、減数分裂誘導物質の存在により影響を受けない一方で、ホルモン避妊剤として
今まで用いられるエストロゲン及びゲスタゲンは、プロゲステロンの生合成に悪
影響を有することに注意することが重要である。
【0084】 本発明の別の側面によれば、式Ia若しくはIbの減数分裂誘導物質、又はそれ
らのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグは、減数分裂活性化物質の自
己生産が不充分なために、成熟卵母細胞を産生しえない女性を含む雌にそれらを
投与することにより、ある種の症例の治療に用い得る。また、イン・ビトロ受胎
が行われる場合、式Ia若しくはIbの化合物、又はそれらのエステル、塩、活性
代謝産物及びプロドラッグが、卵母細胞が培養される培地に添加された場合、よ
り良い結果が達成される。
【0085】 男性を含む雄における不妊が、減数分裂活性化物質の自己生産が不充分であり
、従って、成熟精子施肥細胞が欠如することにより引き起こされる場合、式Ia
若しくはIbの化合物、又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラ
ッグの投与により、その問題が解決され得る。
【0086】 上述した方法の代替として、成熟卵母細胞が産生されないように、減数分裂を
阻害する式Ia若しくはIbの化合物、又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物
及びプロドラッグを投与することにより、雌の避妊も達成し得る。同様に、成熟
精子細胞が産生されないように、減数分裂を阻害する式Ia若しくはIbの化合物
、又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッグを投与することに
より雄の避妊も達成し得る。
【0087】 式Ia若しくはIbの化合物、又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプ
ロドラッグを含有する組成物の投与経路は、活性化合物を作用の場所へ有効に輸
送し得るいずれのルートでもよい。
【0088】 従って、式Ia又はの化合物が哺乳類に投与される場合、薬学的に許容し得る
キャリアとともに、式Ia若しくはIbの化合物、又はそれらのエステル、塩、活
性代謝産物及びプロドラッグを少なくとも1つを含む薬学的組成物の形態で都合
よくそれらが提供される。経口使用のためには、そのような組成物は、好ましく
は、カプセル又は錠剤の形態にある。
【0089】 上記から、ふさわしい投与プログラムは、治療されるべき条件に依存するであ
ろうことが理解されるであろう。従って、不妊の治療に用いられる場合、投与は
、1回のみ行われるか、又は例えば、妊娠が達成するまでのような限定された期
間行われなければならないであろう。避妊剤として用いられる場合は、式Ia若
しくはIbの化合物、又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロドラッ
グは、連続して又は周期的に投与されなければならないであろう。雌による避妊
剤として用いられ、かつ連続しては用いられない場合、排卵に対する投与のタイ
ミングが重要であろう。
【0090】 薬学的組成物 式Ia若しくはIbの化合物、又はそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプ
ロドラッグを含む薬学的組成物は、キャリア、吸収エンハンサー、保存剤、緩衝
剤、浸透圧調整剤、錠剤崩壊剤、及び当技術分野において都合よく用いられる他
の成分を更に含み得る。個体キャリアの例には、炭酸マグネシウム、ステアリン
酸マグネシウム、デキストリン、ラクトース、糖、タルク、ゼラチン、ペクチン
、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、
低融点ワックス及びココアバターがある。
【0091】 液体組成物には、滅菌溶液、懸濁液及びエマルジョンが含まれる。そのような
液体組成物は、注射又はイクス・ビボ及びイン・ビトロ受胎に関連する使用のた
めに好適であり得る。液体組成物は、当技術において都合よく用いられる他の成
分を含有することができ、そのいくつかは、上記リストで言及した。
【0092】 更に、本発明の化合物の経皮投与のための組成物は、パッチの形態で提供し得
、鼻投与のための組成物は、液体又は粉体の形態にある鼻スプレーの形態で提供
し得る。
【0093】 使用されるべき式Ia又はIbの化合物の投与量は、医師により決定され、なか
んずく、用いられる具体的な化合物、投与の経路及び使用の目的に依存するであ
ろう。一般的には、本発明の組成物は、活性化合物を液体又は個体補助成分と密
接に関連させ、次いで、必要であれば、生成物を所望の製剤に成形することによ
り調製される。
【0094】 通常、式Ia又はIbの化合物は、1日当たり、1000mgを超えない、好ま
しくは、100mgを超えない、いくつかの好ましい場合には、10mgを超え
ない量を、哺乳類、例えばヒトに投与される。 1日当たり1000mgの量でヒトに投与した場合、式Ia及びIbの化合物の
いずれも、毒性を示さなかった。
【0095】 本発明を以下の例により更に説明するが、これらの例は、保護の範囲を限定す
るものとして解釈されるべきではない。上述の説明及び以下の例に開示される特
徴は、それらの何れの組み合わせにおいても、様々な形態にある本発明を実現す
るために重要であり得る。
【0096】
【実施例】
例1:16β-ヒドロキシコレスタ-5-エン (25R)-コレスタ-5-エン-3β,16β,26-トリオール(10g, 24mmol;Arunachalamら
によって、Org. Chem. 46(1981), 2966-2968に記載される方法に従って調製され
る)、ピリジン(150mL)及びジクロロメタン(150mL)の混合物に、トルエンスルホ
ニルクロリド(5.7g, 30mmol)を添加し、該混合物を一晩攪拌した。氷水を添加し
、水相をジクロメタンで抽出した。有機相を4NのHClで洗浄し、減圧下にて
濃縮し、残渣をフラッシュクロマトグラフィにより精製して(25R)-3,26-ジトシ
ルコレスタ-5-エン-16β-オール(4.2g)及び(25R)-26-トシルオキシコレスタ-5-
エン-3,16-ジオール(6.3g)を得た。1H-NMRスペクトル(CDCl3, δ)は、2.43(
s, 6H), 3.45(q, 1H), 3.72-3.92(m, 2H), 4.25-4.40(m, 1H), 5.23(m, 1H), 7.
32(m, 4H), 7.78(m, 4H)に特徴的なシグナルを示した。
【0097】 テトラヒドロフラン(以降、THFと称す;5mL)中の(25R)-3,26-ジトシルコ
レスタ-5-エン-16β-オール(360mg, 0.5mmol)の溶液に、1Mのリチウムトリエ
チルボロハイドライド(16mL)を添加した。水を添加し、水相をジクロロメタンで
抽出し、希HCl、炭酸水素ナトリウム溶液、及び塩水で洗浄した。減圧下にて
濃縮し、フラッシュクロマトグラフィにより精製して、表題の化合物(60mg)(融
点 107〜108℃)を得た。1H-NMRスペクトル(CDCl3, δ)は、0.83(s, 3H), 0
.90(s, 3H), 1.00(s, 3H), 2.15-2.3(m, 2H), 4.30-4.41(m, 1H, H-16), 5.25(d
, 1H, H-6)に特徴的なシグナルを示した。13C-NMRスペクトル(CDCl3, δ)は
、72.9(C-16), 119.1(C-6), 144.2(C-5)に特徴的なシグナルを示した。マススペ
クトルは、386.4(M+)に特徴的なピークを示した。
【0098】 例2:コレスタ-5-エン-16-オン 16β-ヒドロキシコレスタ-5-エン(例1, 80mg, 0.2mmol)を、氷酢酸(4mL)に
溶解させ、酢酸ナトリウム三水和物(680mg, 5mmol)を添加し、続いて、氷酢酸及
び水(2:1の混合物を0.3mL)中の三酸化クロム(20mg, 0.2mmol)を滴下した。2時
間後に、メタノール(2mL)を添加し、該混合物を濃縮した。水を添加し、水相を
ジクロロメタンで抽出した。有機相を合わせて、炭酸水素ナトリウム、水及び塩
水で洗浄した。溶媒を除去し、メタノールから再結晶させ、表題の化合物(18mg)
を得た。1H-NMRスペクトル(CDCl3, δ)は、5.25(d, 1H, H-6)に特徴的なシ
グナルを示した。13C-NMRスペクトル(CDCl3, δ)は、118.6(C-6), 144.2(C-
5), 219.3(C-16)に特徴的なシグナルを示した。マススペクトルは、384.2(M+)に
特徴的なピークを示した。
【0099】 例3:16β-ヒドロキシコレスタン 16β-ヒドロキシコレスタ-5-エン(例1, 20mg)を、木炭上の白金(platinum
on charcoal)を用いて大気圧下にて水素添加した。濾過及びクロマトグラフィを
行い、表題の化合物(17mg)を得た。1H-NMRスペクトル(CDCl3, δ)は、4.30-
4.40(m, 1H, H-16)に特徴的なシグナルを示した。マススペクトルは、388.3(M+)
の特徴的にピークを示した。
【0100】 例4:(25R)-16β,26-ジヒドロキシコレスタ-5-エン ジメチルホルムアミド中のテトラヒドロジオスゲニン(2.5g, 5.9mmol)、塩化t
ert-ブチルジメチルシリル(1.1g, 7.1mmol)及びイミダゾール(1.6g, 24mmol)の
溶液を、40℃にて48時間攪拌し、水(200mL)に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出し
た。フラッシュクロマトグラフィにより精製して(25R)-3,16β-ジヒドロキシ-2
6-tert-ブチルジメチルシリルオキシコレスタ-5-エン(1.3g)を得た。1H-NMR
スペクトル(CDCl3, δ)は、-0.05-0.03(d, 6H), 0.88(s,9H), 3,30-3.60(3H, m,
H-3及び2H-26), 4.30-4.40(m, 1H, H-16), 5.35(m, 1H, H-6)に特徴的なシグナ
ルを示した。
【0101】 ピリジン(20mL)中の(25R)-3,16β-ジヒドロキシ-26-tert-ブチルジメチルシ
リルオキシコレスタ-5-エン(0.76g, 1.4mmol)及びトルエンスルホニルクロリド(
0.54g, 2.8mmol)を、室温にて48時間攪拌した。減圧下にて濃縮し、フラッシュ
クラマトグラフィを行い、(25R)-3-トシルオキシ-16β-ヒドロキシ-26-tert-ブ
チルジメチルシリルオキシコレスタ-5-エン(0.855g)を得た。1H-NMRスペク
トル(CDCl3, δ)は、-0.05-0.03(d, 6H), 0.88(s, 9H), 2.45(s, 3H), 3.30-3.4
9(2H, m, 2H-26), 4.30-4.40(m, 2H, H-3及びH-16), 5.30(m, 1H, H-6), 7.30(d
, 2H), 7.73(d, 2H)に特徴的なシグナルを示した。
【0102】 (25R)-3-トシルオキシ-16β-ヒドロキシ-26-tert-ブチルジメチルシリルオキ
シコレスタ-5-エン(0.85g, 1.2mmol)に、スーパーハイドライド(Super Hydride)
(THF中の1Mを30mL)を添加し、該反応液を室温にて72時間攪拌し、氷水に注
ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。減圧下にて溶媒を除去し、フラッシュクロマト
グラフィを行い、16β-ヒドロキシ-26-tert-ブチルジメチルシリルオキシコレス
タ-5-エン(0.53g)を得た。1H-NMRスペクトル(CDCl3, δ)は、-0.05-0.03(d,
6H), 0.88(s, 9H), 3.30-3.49(2H, m, 2H-26), 4.30-4.40(m, 1H, H-16), 5.30
(m, 1H, H-6)に特徴的なシグナルを示した。
【0103】 THF中の16β-ヒドロキシ-26-tert-ブチルジメチルシリルオキシコレスタ-5
-エンに、テトラブチルアンモニウムフロリド(0.6g)を添加し、該反応液を室温
にて一晩攪拌した。減圧下にて溶媒を除去し、フラッシュクロマトグラフィを行
い、表題の化合物を得た。1H-NMRスペクトル(CDCl3, δ)は、3.40-3.52(2H,
m, 2H-26), 4.30-4.40(m, 1H, H-16), 5.30(d, 1H, H-6)に特徴的なシグナルを
示した。
【0104】 例5: アゴニスト卵母細胞アッセイは、次のようにして行うことができる。 卵母細胞は、13〜16グラムの未成熟雌マウス(C57BL/6J x DBA/2J F1, Bomholt
gaard, デンマーク)であって、制御された温度(20〜22℃)、射光(06.00〜18.00
光を燈した)及び相対湿度(50〜70%)下におかれたものから入手した。マウス
には、20 IU FSHを含有する性腺刺激ホルモン(Gonal-F, Serono)0.2 mlの腹膜内
注射をし、48時間後、頸部脱臼により動物を殺害した。
【0105】 卵巣を解剖により取り出し、1対の27ゲージ針を用いる小胞の手動裂開により
、立体顕微鏡下、Hx-培地(以下を参照)に卵母細胞を単離した。無傷の卵核胞(
以下、GVという。)を示す球状卵母細胞を、丘被胞卵母細胞(cumulus enclosed
oocyte)(以下、CEOという。)及び裸の卵母細胞(以下、NOという。)に分割し
、3 mg/ml ウシ血清アルブミン(BSA, Sigma Cat. No. A-7030)、5 mg/ml ヒト血
清アルブミン(HSA, Statens Seruminstitute, デンマーク)、0.23 mM ピルベー
ト(Sigma, Cat. No S-8636)、2 mM グルタミン(Flow Cat. No. 16-801)、100 IU
/ml ペニシリン及び100 μg/ml ストレプトマイシン(Flow, Cat No. 16-700)を
補充したα-最少必須培地(リボヌクレオシドを含有しないα-MEM, Gibco BRL, C
at. No. 22561)中に配置した。この培地には、3 mM ヒポキサンチン(Sigma Cat.
No. H-9377)を補充し、Hx-培地という。
【0106】 卵母細胞を3回、Hx-培地中で洗浄し、均一サイズの卵母細胞をCEO群及びNO群
に分割した。各々のウエルに0.4 mlのHx-培地を含有する4-ウエルマルチディッ
シュ(Nunclon, デンマーク)内でCEO及びNOを培養した。1つの対照ウエル(すなわ
ち、試験化合物を添加しない同一の培地中で35〜45個の卵母細胞を培養した)は
、常に、3つの試験ウエル(試験化合物を補充した1ウエル当たり35〜45個の卵
母細胞)と同時に培養した。
【0107】 卵母細胞は、空気中5%CO2の湿らせた雰囲気下において、37℃にて24時
間培養した。培養期間の終わりまでに、卵核胞(以下、GVという)、卵核胞崩壊
(以下、GVBという)及び極体(以下、PBという)を有する卵母細胞をそれぞれ、
立体顕微鏡(Wildt. Leica MZ 12)を用いて計測した。ウエル中に存在する卵母細
胞の総数当たりの、そのウエル内でGVBを受けている卵母細胞の百分率として規
定されるGVB百分率を、 %GVB =(GVBの数 + PBの数/ 総卵母細胞数)× 1OO として計算した。 %PBは、ウエル中に存在する卵母細胞の総数当たりの、そのウエル内で1つの
突出する極体を示す卵母細胞の百分率として規定した。
【0108】 試験化合物の効果は、対照レベル及び4,4-ジメチル-5α-コレスタ-8,14,24-ト
リエン-3β-オール(以下、FF-MASという)に対して示され、対照及びFF-MASをそ
れぞれ0及び100の効果として示す。試験化合物の相対効果は、以下のようにし
て計算する: 相対効果=((試験GVB%-対照GVB%)/(FF-MAS GVB%-対照GVB%))×1OO 例1及び例4で調製される化合物において、このアッセイを行い、それぞれ、
72%及び63%のGVPであることがわかり、相対GVBは、それぞれ88%及び73%であ
った。
【0109】 例6: アンタゴニスト卵母細胞アッセイは、次のようにして行うことができる。 動物 卵母細胞は、13〜16グラムの未成熟雌マウス(C57BI/6J x DBA/2J F1-hybrid,
Bomholtgaard, デンマーク)であって、制御された射光及び温度下におかれたも
のから入手した。マウスは、性腺刺激ホルモン(Gonal-F, Serono、Solna、スエ
ーデン、20 IU FSH含有、あるいは、20 IU FSHを含有するPuregon、Organon、Sw
ords、Ireland)0.2 mlの腹膜内注射を受け、48時間後、頸部脱臼により動物を
殺害した。
【0110】 卵母細胞試験における減数分裂阻害物質の試験 卵巣を解剖により取り出し、1対の27ゲージ針を用いる小胞の手動裂開により
、立体顕微鏡下、Hx-培地(以下を参照)に卵母細胞を単離した。球状、無傷の卵
核胞(GV)を示す裸の卵母細胞(NO)を、3 mM ヒポキサンチン(Sigma Cat. No. H-
9377)、8 mg/ml ヒト血清アルブミン (HSA, Statens Seruminstitut, デンマー
ク)、0.23 mM ピルベート (Sigma, Cat. No. S-8636), 2 mM グルタミン (Flow
Cat. No. 16-801)、100 IU/ml ペニシリン及び1OO μg/ml ストレプトマイシン
(Flow, Cat No. 16-700)を補充したα-最少必須培地(リボヌクレオシドを含有
しないα-MEM, Gibco BRL, Cat. No. 22561)中に配置した。この培地をHx-培地
という。
【0111】 裸の卵母細胞(NO)を3回、Hx-培地中で洗浄した。4,4-ジメチル-5α-コレスタ
-8,14,24-トリエン-3β-オール(FF-MAS)は、イン・ビトロでNOにおける減数分
裂を誘導することが既に示されている(Byskov, A.G.ら Nature 374 (1995), 559
- 562)。各々のウエルに0.4 mlの培地及び35〜45個の卵母細胞を含有する4ウ
エルマルチディッシュ(Nunclon, デンマーク)内で、5 μM FF-MASを補充したHx-
培地内で様々な濃度の試験化合物との共培養によりNOを培養した。1つの正の対
照(すなわち、試験化合物を添加せず、FF-MASを含有するHx-培地内で35〜45卵母
細胞を培養する)は、常に、試験されるべき様々な濃度の化合物で補充した試験
培養と同時に行った。更に、負の対照(Hx-培地のみの中で35〜45個の卵母細胞
を培養した)は、正の対照と同時に行った。
【0112】 卵母細胞の検査 培養期間の終わりまでに、卵核胞(GV)又は卵核胞崩壊(GVB)を有する卵母
細胞の数及び極体(PB)を有するものの数を、示差干渉対比装置を有する立体顕
微鏡又は倒立顕微鏡を用いて計測した。卵母細胞の総数当たりの、GVB+PBを伴
う卵母細胞の百分率を、試験培養及び対照(正及び負)培養群において計算した
。試験化合物の相対阻害は、次の式により計算した。 試験化合物の阻害(百分率)= 100-[(GVB(試験化合物)-GVB(負の対照))×100/(GVB(正の対照)-GVB(負の対照))] 用量反応曲線の場合、IC50(50%阻害をもたらす用量)を計算した。 例4で調製される化合物において、このアッセイを行い、PBが5%であること
がわかった。
【0113】 例7: イン・ビトロ受精(IVF)アッセイは、次のようにして行うことができる。 未成熟マウス(C57B116J x DBAJ/2)F1由来の裸の卵母細胞(NO)及び丘被胞卵母
細胞(CEO)を単離し、アゴニスト卵母細胞アッセイ(例5)の記載と同じ条件下
にて培養した。18時間後、卵核胞崩壊(GVBという)を示す卵母細胞を、ヒポキサ
ンフリーの培地中で手短に洗浄し、予め調製した授精ディッシュ(雄マウスの精
巣上体尾由来の運動性精子調製物からなる)に移し替えた。次に、該ディッシュ
を修飾α-MEM IVF-培地中で特定の気体条件(5%CO2)下、37℃にてインキ
ュベートした。授精培地もIVF-培地もヒポキサンチンを含有していなかった。授
精の20〜22時間後に、卵母細胞の検査を実施して受精を検査し、二細胞の胚の数
を記録した。受精の百分率(=受精率)は、二細胞の胚に分割した卵母細胞の数
から決定した。 例1で調製した化合物において、このアッセイを行い、受精率が62%であるこ
とがわかった。(対照動物の受精率は、22%であった。)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07J 11/00 C07J 11/00 (31)優先権主張番号 60/092,763 (32)優先日 平成10年7月14日(1998.7.14) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 60/093,025 (32)優先日 平成10年7月16日(1998.7.16) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 PA 1999 00141 (32)優先日 平成11年2月4日(1999.2.4) (33)優先権主張国 デンマーク(DK) (31)優先権主張番号 PA 1999 00140 (32)優先日 平成11年2月4日(1999.2.4) (33)優先権主張国 デンマーク(DK) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ファーループ、ペーター デンマーク国、ディーケー − 3500 ベ ルローゼ、ヨンストループ、スクラプラネ ート 15 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 AA03 DA11 MA01 MA04 NA14 ZA81 ZC03 4C091 AA01 BB04 BB05 BB06 BB20 CC01 DD01 EE01 EE02 FF01 FF02 FF06 GG01 HH01 JJ03 KK01 LL01 LL04 LL09 MM03 NN12 PA02 PA03 PA05 PA09 PB02 PB03 PB04 PB05 QQ01

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式Iaの新規化合物並びにそれらのエステル、塩、活性
    代謝産物及びプロドラッグ: 【化1】 式中、 R1は、水素、ハロゲン、メチル、ヒドロキシ又はオキソであり; R2は、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、ビニル、低級アルコキシ及びハロ
    ゲンを含む群から選択されるか、又はR2は、R3と一緒に、R2及びR3が配置さ
    れる炭素原子間の追加の結合を意味し; R3は、水素又は低級アルキルであるか、又はR3は、R4と一緒に、R3及びR 4 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味するか、又はR3は、R2と一緒に
    、R2及びR3が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R4及びR'4は、異なっていても同じであってもよいが、両方がともにヒドロ
    キシであることはなく、水素、ハロゲン、ヒドロキシ及び低級アルキル(ハロゲ
    ン、ヒドロキシ若しくはシアノにより置換されていてもよい。)を含む群から選
    択されるか、又はR4及びR'4が一緒に、メチレン若しくはオキソを意味するか
    、又はそれらが結合する炭素原子と一緒にシクロプロパン環、シクロペンタン環
    若しくはシクロヘキサン環を形成するか;又はR4、R'4及びR5が一緒に、4位
    及び5位にある炭素原子間の追加の結合を意味し; R5は、水素、ハロゲン又はヒドロキシであるか、又はR5は、R6と一緒に、
    5及びR6が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R6は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン若しくはオキソであるか、又はR6は、R 5 若しくはR7と一緒に、R6及びR5若しくはR7が配置される炭素原子間の追加
    の結合を意味し; R7は、水素、ヒドロキシ、メトキシ、アシルオキシ、ハロゲン及び低級アル
    キルを含む群から選択されるか、又はR7は、R6若しくはR8と一緒に、R7及び
    6若しくはR8が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R'7は、水素であるか、又はR7が低級アルキルである場合、R'7は、水素若
    しくはヒドロキシであるか;又はR7及びR'7が一緒に、オキソ、メチレン若し
    くは一般式=NOR36の基(式中、R36は、水素又は低級アルキルである。)を
    意味し; R8は、水素、ヒドロキシ若しくはハロゲンであるか、又はR8は、R7、R9
    しくはR14と一緒に、R8及びR7、R9若しくはR14が配置される炭素原子間の
    追加の結合を意味し; R9は、水素、ヒドロキシ若しくはハロゲンであるか、又はR9は、R8若しく
    はR11と一緒に、R9及びR8若しくはR11が配置される炭素原子間の追加の結合
    を意味し; R11は、水素、ヒドロキシ、メトキシ、アシルオキシ、ハロゲン及び低級アル
    キルを含む群から選択されるか、又はR11は、R9若しくはR12と一緒に、R11
    及びR9若しくはR12が配置される炭素原子間の追加の結合を表わし; R'11は、水素であるか、又はR11が低級アルキルである場合、R'11は、水素
    若しくはヒドロキシであるか、又はR11が、R'11と一緒に、オキソ、メチレン
    若しくは一般式=NOR37の基(式中、R37は、水素又は低級アルキルである。
    )を表わし; R12は、水素、ハロゲン、低級アルキル、メチレン、ヒドロキシ、低級アルコ
    キシ、アシルオキシ、オキソ及び一般式=NOR33の基(式中、R33は、水素又
    は低級アルキルである。)を含む群から選択されるか、又はR12は、R11と一緒
    に、R11及びR12が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R14は、水素若しくはヒドロキシであるか、又はR14は、R15と一緒に、R14 及びR15が配置される炭素原子間の結合を意味し; R15は、水素、ハロゲン、低級アルキル、メチレン、ヒドロキシ、低級アルコ
    キシ、オキソ及び一般式=NOR32の基(式中、R32は、水素又は低級アルキル
    である。)を含む群から選択されるか、又はR15は、R14と一緒に、R15及びR 14 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R16は、水素、ハロゲン、低級アルキル、メチレン、ヒドロキシ、低級アルコ
    キシ、オキソ及び一般式=NOR34の基(式中、R34は、水素又は低級アルキル
    である。)を含む群から選択されるか、又はR16は、R17と一緒に、R16及びR 17 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R17は、水素若しくはヒドロキシであるか、又はR17は、R16と一緒に、R17 及びR16が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R20は、水素、低級アルキル及びヒドロキシメチルを含む群から選択されるか
    、又はR20及びR'20が一緒に、メチレン若しくはオキソを意味し; R'20は、水素、ハロゲン、低級アルキル又はヒドロキシであり; R'22は、水素、ヒドロキシ又はオキソであり; R22は、一般式:-C(R23)(R'23)-C(R24)(R'24)-A(R25)(R'25)(R''2 5 )の基(式中、R23及びR'23は、ともに水素であるか、又はR23及びR'23の一
    方が水素であり、他方がハロゲン、ヒドロキシ若しくはメトキシであるか、又は
    23及びR'23が一緒に、オキソを意味し;R24がオキソとは異なる場合、R'24 は水素であり、R24がオキソである場合、R'24は存在せず;Aは、炭素原子又
    は窒素原子であり;Aが炭素原子である場合、R25は、水素、ヒドロキシ及びハ
    ロゲンを含む群から選択され、R24は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アル
    キル、メチレン及びオキソを含む群から選択されるか、又はR25は、R24と一緒
    に、R24及びR25が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し、R'25は、低
    級アルキル、トリフルオロメチル及びC3-C6シクロアルキルを含む群から選択
    され、R''25は、低級アルキル、ヒドロキシ(低級アルキル)、3個までのハロ
    ゲン原子を含むハロゲン(低級アルキル)、メトキシメチル、アセトキシメチル
    、及びC3-C6シクロアルキルを含む群から選択されるか、又はR'25及びR''25 が、それらが配置される炭素原子と一緒にC3-C6シクロアルキル環を形成し;
    Aが窒素原子である場合、R25は非共有電子対を意味し、R24は、水素、ヒドロ
    キシ、低級アルキル、シアノ及びオキソを含む群から選択され、R'25及びR''2 5 は、それぞれ独立に、低級アルキル又はC3-C6シクロアルキルである。)であ
    るか、又はR22は、フェニル、トルイル、ヒドロキシフェニル、シクロペンチル
    、シクロヘキシル、イソブチル又はシクロヘキシルオキシカルボニルメチルであ
    る; 但し、以下の化合物は除く:コレスタ-4,8,24-トリエン;25-アザ-コレスタ-5
    -エン;コレスタ-3,5-ジエン;コレスタ-2-エン;コレスタ-5-エン;24-メチル
    コレスタ-3,5-ジエン;24-エチルコレスタ-3,5,22-ジエン;24-エチルコレスタ-
    3,5-ジエン;24-ノル-5α-コレスタン;24-ノル-5β-コレスタン;(20R)-5β,14
    α,17α(H)-コレスタン;(20R)-5α,14β,17β(H)-コレスタン;(20R)-5α,14α
    ,17α(H)-コレスタン;(20R)-5β,14α,17α(H)-24-メチルコレスタン;(20R)-5
    α,14α,17α(H)-24-メチルコレスタン;(20R)-5β,14α,17α(H)-24-エチルコ
    レスタン;(20R)-5α,14α,17α(H)-24-エチルコレスタン;4-メチル-5α-24-ノ
    ルコレスタチン;5α-コレスタチン;5β-コレスタチン;コレスタ-4-エン;4-
    メチルコレスタン;(20S)-5α,14α,17α-コレスタン;19-ノル-5α-コレスタン
    ;コレスタ-4-エン;ノルコレスタン;5α,8β,14β-コレスタン;5β,8β,14β
    -コレスタン;5α-ノルコレスタン;5α,17β(H)-コレスタン;(20S)-5α,17β(
    H)-コレスタン;(24R)-24-メチル-5β-コレスタン;(24S)-24-メチル-5β-コレ
    スタン;5α,8α,14β-コレスタン;(20S)-5α-コレスタン;(24R)-24-メチル-5
    α-コレスタン;(24S)-24-エチル-5α-コレスタン;(24S)-24-エチル-5α-コレ
    スタン;4α-メチル-5α-コレスタン;4β-メチル-5α-コレスタン;(24S)-24-
    メチル-5α-コレスタン;24-ヒドロキシメチルコラン-24-オン;24-ヒドロキシ
    メチルコラン-24-オール;コレスタ-24-エン;24-シクロヘキシルコラン-24-エ
    ン;24-メチルコレスタ-2-エン;24-エチルコレスタ-2-エン;24-プロピルコレ
    スタン;コレスタ-25-エン;24-シクロヘキシルコラン-24-エン;及び24-ジメチ
    ル-5α-コラン。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の化合物、並びにそれらのエステル、塩、活
    性代謝産物及びプロブラッグ: 式中、 R1は水素であり; R2は、水素を含む群から選択されるか、又はR2は、R3と一緒に、R2及びR 3 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R3は、水素又は低級アルキルであるか、又はR3は、R4と一緒に、R3及びR 4 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R4及びR'4は、異なっていても同じであってもよいが、両方がともにヒドロ
    キシであることはなく、水素、ヒドロキシ及び低級アルキルを含む群から選択さ
    れるか、又はR4、R'4及びR5が一緒に、追加の結合を意味し; R5は水素であるか、又はR5は、R6がと一緒に、R5及びR6が配置される炭
    素原子間の追加の結合を意味し; R6は水素であるか、又はR6は、R5若しくはR7と一緒に、R6及びR5若しく
    はR7が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R7は、水素又はヒドロキシであるか、又はR7は、R6若しくはR8と一緒に、
    7及びR6若しくはR8が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R'7は水素であるか、又はR7及びR'7が一緒に、オキソ若しくはメチレンを
    意味し; R8は水素であるか、又はR8は、R7、R9若しくはR14と一緒に、R8及びR7 、R9若しくはR14が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R9は水素であるか、又はR9は、R8若しくはR11と一緒に、R9及びR8若し
    くはR11が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R11は、水素又はヒドロキシであるか、又はR11は、R9と一緒に、R9及びR 11 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R'11は水素であり; R12は水素であり; R14は水素であるか、又はR14は、R15と一緒に、R14及びR15が配置される
    炭素原子間の結合を意味し; R15は、水素、ヒドロキシ又はオキソであり; R16は、水素、ヒドロキシ又はオキソであるか、又はR16は、R17と一緒に、
    16及びR17が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R17は、水素若しくはヒドロキシであるか、又はR17は、R16と一緒に、R17 及びR16が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R20は、水素又は低級アルキルであるか、又はR20及びR'20が一緒に、メチ
    レン若しくはオキソを意味し; R'20は、水素、ハロゲン、低級アルキル又はヒドロキシであり; R'22は、水素、ヒドロキシ又はオキソであり; R22は、フェニル、トルイル、ヒドロキシフェニル、シクロペンチル、シクロ
    ヘキシル、イソブチル、3-メチルブチル又はシクロヘキシルオキシカルボニルメ
    チルである。
  3. 【請求項3】 前記置基が、本明細書に明確に規定される、好ましい置換基
    の何れか1つである請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 前記化合物が、コレストタ-5-エン-16β-オール;コレスタ-
    5-エン-16-オン;4,4-ジメチルコレスタ-2,5-ジエン-16β-オール;コレスタン-
    16β-オール;コレスタ-3,5-ジエン-16β-オール;コレスタ-5-エン-15β-オー
    ル;コレスタ-5-エン-17α-オール;コレスタ-5-エン-15α-オール;コレスタ-5
    -エン-16α-オール;4,4-ジメチルコレスタ-5-エン-16β-オール;コレスタ-3-
    エン-16β-オール;コレスタ-4-エン-16β-オール;コレスタ-2-エン-16β-オー
    ル;コレスタ-2,4-ジエン-16β-オール;コレスタ-2,5-ジエン-16β-オール;コ
    レスタ-5,24-ジエン-16β-オール;コレスタ-5,8-ジエン-16β-オール;コレス
    タ-5,7-ジエン-16β-オール;4,4-ジメチルコレスタ-5,7-ジエン-16β-オール;
    3-メチルコレスタ-2,5-ジエン-16β-オール;3β-メチルコレスタ-5-エン-16β-
    オール;3α-メチルコレスタ-5-エン-16β-オール;3,4,4-トリメチルコレスタ-
    2,5-ジエン-16β-オール;4,4-ジメチルコレスタ-5,8-ジエン-16β-オール;コ
    レスタ-5,8-ジエン-15β-オール;コレスタ-5,7-ジエン-15β-オール;4,4-ジメ
    チルコレスタ-5-エン-15β-オール;4,4-ジメチルコレスタ-5-エン-15α-オール
    ;20-メチル-21-フェニルプレグナ-5-エン-16β-オール;20-メチル-21-シクロ
    ペンチルプレグナ-5-エン-16β-オール;24-ノルコレスタ-5-エン-16β-オール
    ;24-ノルコレスタ-16β-オール;24-ノルコレスタ-5-エン-15β-オール;20-メ
    チル-21-(3-メチルフェニル)プレグナ-5-エン-16β-オール;20-メチル-21-(3-
    ヒドロキシフェニル)プレグナ-5-エン-16β-オール;20-メチル-21-(3-ヒドロキ
    シフェニル)プレグナ-16β-オール;20-メチル-21-(3-メチルフェニル)プレグ
    ナ-15β-オール;4,4,20-トリメチル-(4-メチルフェニル)プレグナ-5-エン-16
    β-オール;16β-ヒドロキシコラン-5-エン-24-オイック酸シクロヘキシルエス
    テル;コレスタ-5-エン-16β,25-ジオール;24-ノル-コレスタン-15β-オール;
    20-メチル-21-ベンジルプレグナ-3,5-ジエン-16β-オール;24-ノル-4,4-ジメチ
    ルコレスタ-5-エン-16β-オール;4,4,20-トリメチル-21-(シクロペンチル)プレ
    グナ-5-エン-16β-オール;16β-ヒドロキシコレスタ-5-エン-24-オン;(20S)-
    コレスタ-5-エン-16β,20-ジオール;(20R)-コレスタ-5-エン-16β,20-ジオール
    ;(20S)-24-ノルコレスタ-5-エン-16β,20-ジオール;(20R)-24-ノルコレスタ-5
    -エン-16β,20-ジオール;(20S)-コレスタ-5,24-ジエン-16β,20-ジオール;(20
    R)-コレスタ-5,24-ジエン-16β,20-ジオール;(20S)-24-ノルコレスタ-5,23-ジ
    エン-16β,20-ジオール;(20R)-24-ノルコレスタ-5,23-ジエン-16β,20-ジオー
    ル;(20S)-23,24-ジノルコレスタ-5-エン-16β,20-ジオール;(20R)-23,24-ジノ
    ルコレスタ-5-エン-16β,20-ジオール;(20S)-20-メチル-21-フェニルプレグナ-
    5-エン-16β,20-ジオール;(20R)-20-メチル-21-フェニルプレグナ-5-エン-16β
    ,20-ジオール;(20S)-16β,20-ジヒドロキシコラン-5-エン-24-オイック酸N-
    ジメチルアミド;(20R)-16β,20-ジヒドロキシコラン-5-エン-24-オイック酸N-
    ジメチルアミド;(20S)-20-ヒドロキシコラン-5-エン-24-オイック酸N-ジメチ
    ルアミド;(20R)-20-ヒドロキシコラン-5-エン-24-オイック酸-N-ジメチルアミ
    ド;16β-ヒドロキシコレスタ-5-エン;コレスタ-5-エン-16-オン;16β-ヒドロ
    キシコレスタン;及び(25R)-16β,26-ジヒドロキシコレスタ-5-エンである請求
    項3に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 一般式Ibの化合物、並びにそれらのエステル、塩、活性代
    謝産物及びプロブラッグの治療薬としての使用: 【化2】 式中、 R1は、水素、ハロゲン、メチル、ヒドロキシ又はオキソであり; R2は、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、ビニル、低級アルコキシ及びハロ
    ゲンを含む群から選択されるか、又はR2は、R3と一緒に、R2及びR3が配置さ
    れる炭素原子間の追加の結合を意味し; R3は、水素又は低級アルキルであるか、又はR3は、R4と一緒に、R3及びR 4 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味するか、又はR3は、R2と一緒に
    、R2及びR3が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R4及びR'4は、異なっていても同じであってもよいが、両方がともにヒドロ
    キシであることはなく、水素、ハロゲン、ヒドロキシ及び低級アルキル(ハロゲ
    ン、ヒドロキシ若しくはシアノにより置換されていてもよい。)を含む群から選
    択されるか、又はR4及びR'4が一緒に、メチレン若しくはオキソを意味するか
    、又はそれらが結合する炭素原子と一緒にシクロプロパン環、シクロペンタン環
    若しくはシクロヘキサン環を形成するか;又はR4、R'4及びR5が一緒に、4位
    及び5位にある炭素原子間の追加の結合を意味し; R5は、水素、ハロゲン又はヒドロキシであるか、又はR5は、R6と一緒に、
    5及びR6が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R6は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン若しくはオキソであるか、又はR6は、R 5 若しくはR7と一緒に、R6及びR5若しくはR7が配置される炭素原子間の追加
    の結合を意味し; R7は、水素、ヒドロキシ、メトキシ、アシルオキシ、ハロゲン及び低級アル
    キルを含む群から選択されるか、又はR7は、R6若しくはR8と一緒に、R7及び
    6若しくはR8が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R'7は、水素であるか、又はR7が低級アルキルである場合、R'7は、水素若
    しくはヒドロキシであるか;又はR7及びR'7が一緒に、オキソ、メチレン若し
    くは一般式=NOR36の基(式中、R36は、水素又は低級アルキルである。)を
    意味し; R8は、水素、ヒドロキシ若しくはハロゲンであるか、又はR8は、R7、R9
    しくはR14と一緒に、R8及びR7、R9若しくはR14が配置される炭素原子間の
    追加の結合を意味し; R9は、水素、ヒドロキシ若しくはハロゲンであるか、又はR9は、R8若しく
    はR11と一緒に、R9及びR8若しくはR11が配置される炭素原子間の追加の結合
    を意味し; R11は、水素、ヒドロキシ、メトキシ、アシルオキシ、ハロゲン及び低級アル
    キルを含む群から選択されるか、又はR11は、R9若しくはR12と一緒に、R11
    及びR9若しくはR12が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R'11は、水素であるか、又はR11が低級アルキルである場合、R'11は、水素
    若しくはヒドロキシであるか、又はR11は、R'11と一緒に、オキソ、メチレン
    若しくは一般式=NOR37の基(式中、R37は、水素又は低級アルキルである。
    )を表わし; R12は、水素、ハロゲン、低級アルキル、メチレン、ヒドロキシ、低級アルコ
    キシ、アシルオキシ、オキソ及び一般式=NOR33の基(式中、R33は、水素又
    は低級アルキルである。)を含む群から選択されるか、又はR12は、R11と一緒
    に、R11及びR12が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R14は、水素若しくはヒドロキシであるか、又はR14は、R15と一緒に、R14 及びR15が配置される炭素原子間の結合を意味し; R15は、水素、ハロゲン、低級アルキル、メチレン、ヒドロキシ、低級アルコ
    キシ、オキソ及び一般式=NOR32の基(式中、R32は、水素又は低級アルキル
    である。)を含む群から選択されるか、又はR15は、R14と一緒に、R15及びR 14 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R16は、水素、ハロゲン、低級アルキル、メチレン、ヒドロキシ、低級アルコ
    キシ、オキソ及び一般式=NOR34の基(式中、R34は、水素又は低級アルキル
    である。)を含む群から選択されるか、又はR16は、R17と一緒に、R16及びR 17 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R17は、水素若しくはヒドロキシであるか、又はR17は、R16と一緒に、R17 及びR16が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R20は、水素、低級アルキル及びヒドロキシメチルを含む群から選択されるか
    、又はR20及びR'20が一緒に、メチレン若しくはオキソを意味し; R'20は、水素、ハロゲン、低級アルキル又はヒドロキシであり; R'22は、水素、ヒドロキシ又はオキソであり; R22は、一般式:-C(R23)(R'23)-C(R24)(R'24)-A(R25)(R'25)(R''2 5 )の基(式中、R23及びR'23は、ともに水素であるか、又はR23及びR'23の一
    方が水素であり、他方がハロゲン、ヒドロキシ若しくはメトキシであるか、又は
    23及びR'23が一緒に、オキソを意味し;R24がオキソとは異なる場合、R'24 は水素であり、R24がオキソである場合、R'24は存在せず;Aは、炭素原子又
    は窒素原子であり;Aが炭素原子である場合、R25は、水素、ヒドロキシ及びハ
    ロゲンを含む群から選択され、R24は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アル
    キル、メチレン及びオキソを含む群から選択されるか、又はR25が、R24と一緒
    に、R24及びR25が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し、R'25は、低
    級アルキル、トリフルオロメチル及びC3-C6シクロアルキルを含む群から選択
    され、R''25は、低級アルキル、ヒドロキシ(低級アルキル)、3個までのハロ
    ゲン原子を含むハロゲン(低級アルキル)、メトキシメチル、アセトキシメチル
    、及びC3-C6シクロアルキルを含む群から選択されるか、又はR'25及びR''25 が、それらが配置される炭素原子と一緒にC3-C6シクロアルキル環を形成し;
    Aが窒素原子である場合、R25は非共有電子対を意味し、R24は、水素、ヒドロ
    キシ、低級アルキル、シアノ及びオキソを含む群から選択され、R'25及びR''2 5 は、それぞれ独立に、低級アルキル又はC3-C6シクロアルキルである。)であ
    るか、又はR22は、フェニル、トルイル、ヒドロキシフェニル、シクロペンチル
    、シクロヘキシル、イソブチル又はシクロヘキシルオキシカルボニルメチルであ
    る。
  6. 【請求項6】 前記化合物が、請求項2〜4の何れか1項に記載の化合物の
    何れかである請求項5に記載の使用。
  7. 【請求項7】 減数分裂の調節における使用のための、一般式Ibの化合物
    、並びにそれらのエステル、塩、活性代謝産物及びプロブラッグ: 【化3】 式中、 R1は、水素、ハロゲン、メチル、ヒドロキシ又はオキソであり; R2は、水素、ヒドロキシ、低級アルキル、ビニル、低級アルコキシ及びハロ
    ゲンを含む群から選択されるか、又はR2は、R3と一緒に、R2及びR3が配置さ
    れる炭素原子間の追加の結合を意味し; R3は、水素又は低級アルキルであるか、又はR3は、R4と一緒に、R3及びR 4 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味するか、又はR3は、R2と一緒に
    、R2及びR3が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R4及びR'4は、異なっていても同じであってもよいが、両方がともにヒドロ
    キシであることはなく、水素、ハロゲン、ヒドロキシ及び低級アルキル(ハロゲ
    ン、ヒドロキシ若しくはシアノにより置換されていてもよい。)を含む群から選
    択されるか、又はR4及びR'4が一緒に、メチレン若しくはオキソを意味するか
    、又はそれらが結合する炭素原子と一緒にシクロプロパン環、シクロペンタン環
    若しくはシクロヘキサン環を形成するか;又はR4、R'4及びR5が一緒に、4位
    及び5位にある炭素原子間の追加の結合を意味し; R5は、水素、ハロゲン又はヒドロキシであるか、又はR5は、R6と一緒に、
    5及びR6が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R6は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン若しくはオキソであるか、又はR6は、R 5 若しくはR7と一緒に、R6及びR5若しくはR7が配置される炭素原子間の追加
    の結合を意味し; R7は、水素、ヒドロキシ、メトキシ、アシルオキシ、ハロゲン及び低級アル
    キルを含む群から選択されるか、又はR7は、R6若しくはR8と一緒に、R7及び
    6若しくはR8が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R'7は、水素であるか、又はR7が低級アルキルである場合、R'7は、水素若
    しくはヒドロキシであるか;又はR7及びR'7が一緒に、オキソ、メチレン若し
    くは一般式=NOR36の基(式中、R36は、水素又は低級アルキルである。)を
    意味し; R8は、水素、ヒドロキシ若しくはハロゲンであるか、又はR8は、R7、R9
    しくはR14と一緒に、R8及びR7、R9若しくはR14が配置される炭素原子間の
    追加の結合を意味し; R9は、水素、ヒドロキシ若しくはハロゲンであるか、又はR9は、R8若しく
    はR11と一緒に、R9及びR8若しくはR11が配置される炭素原子間の追加の結合
    を意味し; R11は、水素、ヒドロキシ、メトキシ、アシルオキシ、ハロゲン及び低級アル
    キルを含む群から選択されるか、又はR11は、R9若しくはR12と一緒に、R11
    及びR9若しくはR12が配置される炭素原子間の追加の結合を表わし; R'11は、水素であるか、又はR11が低級アルキルである場合、R'11は、水素
    若しくはヒドロキシであるか、又はR11は、R'11と一緒に、オキソ、メチレン
    若しくは一般式=NOR37の基(式中、R37は、水素又は低級アルキルである。
    )を表わし; R12は、水素、ハロゲン、低級アルキル、メチレン、ヒドロキシ、低級アルコ
    キシ、アシルオキシ、オキソ及び一般式=NOR33の基(式中、R33は、水素又
    は低級アルキルである。)を含む群から選択されるか、又はR12は、R11と一緒
    に、R11及びR12が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R14は、水素若しくはヒドロキシであるか、又はR14は、R15と一緒に、R14 及びR15が配置される炭素原子間の結合を意味し; R15は、水素、ハロゲン、低級アルキル、メチレン、ヒドロキシ、低級アルコ
    キシ、オキソ及び一般式=NOR32の基(式中、R32は、水素又は低級アルキル
    である。)を含む群から選択されるか、又はR15は、R14と一緒に、R15及びR 14 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R16は、水素、ハロゲン、低級アルキル、メチレン、ヒドロキシ、低級アルコ
    キシ、オキソ及び一般式=NOR34の基(式中、R34は、水素又は低級アルキル
    である。)を含む群から選択されるか、又はR16は、R17と一緒に、R16及びR 17 が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R17は、水素若しくはヒドロキシであるか、又はR17は、R16と一緒に、R17 及びR16が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し; R20は、水素、低級アルキル及びヒドロキシメチルを含む群から選択されるか
    、又はR20及びR'20が一緒に、メチレン若しくはオキソを意味し; R'20は、水素、ハロゲン、低級アルキル又はヒドロキシであり; R'22は、水素、ヒドロキシ又はオキソであり; R22は、一般式:-C(R23)(R'23)-C(R24)(R'24)-A(R25)(R'25)(R''2 5 )の基(式中、R23及びR'23は、ともに水素であるか、又はR23及びR'23の一
    方が水素であり、他方がハロゲン、ヒドロキシ若しくはメトキシであるか、又は
    23及びR'23が一緒に、オキソを意味し;R24がオキソとは異なる場合、R'24 は水素であり、R24がオキソである場合、R'24は存在せず;Aは、炭素原子又
    は窒素原子であり;Aが炭素原子である場合、R25は、水素、ヒドロキシ及びハ
    ロゲンを含む群から選択され、R24は、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アル
    キル、メチレン及びオキソを含む群から選択されるか、又はR25は、R24と一緒
    に、R24及びR25が配置される炭素原子間の追加の結合を意味し、R'25は、低
    級アルキル、トリフルオロメチル及びC3-C6シクロアルキルを含む群から選択
    され、R''25は、低級アルキル、ヒドロキシ(低級アルキル)、3個までのハロ
    ゲン原子を含むハロゲン(低級アルキル)、メトキシメチル、アセトキシメチル
    、及びC3-C6シクロアルキルを含む群から選択されるか、又はR'25及びR''25 が、それらが配置される炭素原子と一緒にC3-C6シクロアルキル環を形成し;
    Aが窒素原子である場合、R25は非共有電子対を意味し、R24は、水素、ヒドロ
    キシ、低級アルキル、シアノ及びオキソを含む群から選択され、R'25及びR''2 5 は、それぞれ独立に、低級アルキル又はC3-C6シクロアルキルである。)であ
    るか、又はR22は、フェニル、トルイル、ヒドロキシフェニル、シクロペンチル
    、シクロヘキシル、イソブチル又はシクロヘキシルオキシカルボニルメチルであ
    る。
  8. 【請求項8】 前記化合物が、請求項2〜4の何れか1項に記載の化合物の
    何れかである請求項7に記載の化合物。
  9. 【請求項9】 減数分裂調節治療薬の調製のための、上記一般式Ibの化合
    物の使用。
  10. 【請求項10】 哺乳類、好ましくはヒト(男性及び女性)の不妊を治療す
    るための治療薬の調製のための、上記一般式Ibの化合物の使用。
  11. 【請求項11】 好ましくはヒト(女性及び男性)の避妊剤の調製のための
    、上記一般式Ibの化合物の使用。
  12. 【請求項12】 哺乳類の生殖細胞、好ましくはヒトの細胞も含有する受精
    培養培地における上記一般式Ibの化合物の使用。
  13. 【請求項13】 前記化合物が、請求項2〜4の何れか1項に記載の化合物
    の何れか1つである請求項9〜12の何れか1項に記載の使用。
  14. 【請求項14】 減数分裂の調節を必要としている対象に、上記式Ibの化
    合物を有効量投与することを含む、減数分裂を調節する方法。
  15. 【請求項15】 哺乳類の生殖細胞における減数分裂を調節する方法であっ
    て、前記方法が、そのような治療を必要としている生殖細胞に、上記一般式Ib
    の化合物を有効量投与することを含む方法。
  16. 【請求項16】 上記一般式Ibの化合物を、生殖細胞の宿主である哺乳類
    に投与することにより、上記一般式Ibの化合物を生殖細胞に投与する方法。
  17. 【請求項17】 その減数分裂が調節されるべき生殖細胞が、卵母細胞であ
    る請求項14〜16の何れか1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 上記一般式Ibの化合物が、イクス・ビボ又はイン・ビト
    ロで卵母細胞に投与される請求項14〜17の何れか1項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 その減数分裂が調節されるべき生殖細胞が、雄生殖細胞で
    ある請求項14〜18の何れか1項に記載の方法。
  20. 【請求項20】 イン・ビボ、エキス・ビボ又はイン・ビトロで上記一般式
    Ibの化合物を精巣組織に投与することにより、成熟雄生殖細胞が生産される請
    求項14〜19の何れか1項に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記化合物が、請求項2〜4の何れか1項に記載の化合物
    の何れか1つである請求項14〜20の何れか1項に記載の方法。
  22. 【請求項22】 本明細書に記載される新規な特徴又は特徴の組み合わせ。
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