JP2003520393A - ガスクラスターイオンビーム形成用イオン化装置 - Google Patents

ガスクラスターイオンビーム形成用イオン化装置

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JP2003520393A JP2001543755A JP2001543755A JP2003520393A JP 2003520393 A JP2003520393 A JP 2003520393A JP 2001543755 A JP2001543755 A JP 2001543755A JP 2001543755 A JP2001543755 A JP 2001543755A JP 2003520393 A JP2003520393 A JP 2003520393A
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Abstract

(57)【要約】 実質的には円筒形状中性ビームの電子衝撃イオン化用中性ビームイオン化装置である。その装置には、電子源および磁場からは実質的に遊離している環状円筒形状イオン化領域が含まれる。本発明の1つの実施態様では、そのビームはガスクラスタービームであり、またその電子源には、熱電子を放出するための加熱フィラメントが含まれており、そのフィラメントには、フィラメント加熱電流による磁場を最小限にするように、自己無効化磁場を作り出すために形成された1つあるいはそれ以上の方向反転装置が含まれる。そのフィラメントはそのシリンダーの周囲に二本巻き、多数本巻き、あるいは非誘導性に巻くことができる。本発明のもう1つの実施態様では、実質的に円筒形状中性ビームの電子衝撃イオン化用中性ビームイオン化装置には、少なくとも1つの電子源と、楕円形円筒形状イオン化領域が含まれる。1つの実施態様では、楕円形円筒形状イオン化領域には、イオン化されるビーム軸により繰り返し軌道を描いて回るように少なくとも1つの電子源から電子が放出されるようバイアス電圧をかけた一対の共焦点楕円形円筒形状電極が含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本出願は、1999年12月10日に出願された仮出願番号60/170,1
97号からの優先権を主張するものである。本発明は、ガスクラスターイオンビ
ーム形成用イオン化装置の技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ガスクラスターのイオン化ビームは加速することができ、また、さまざまな望
ましい効果−洗浄、平滑化、スパッタエッチング、蒸着、注入などをもたらすた
めに、標的あるいはワークピース表面に対して方向付けることができる。文献の
1つには、ガスクラスターイオンビームの創成および適用が記述されている。こ
れについては、例えば、Deguchiらに発行された米国特許第5,814,
194号を参照されたい。
【0003】 図1は、差圧真空ポンピングスキームを備えた従来のガスクラスターイオンビ
ーム処理システム100の機能的ブロック図である。ガスクラスターが、適当な
形状のノズル102によって、実質的に減少した圧力の領域104の中にガス流
入のクラスタージェットを作り出すことにより形成される。断熱式膨張による冷
却により、数個から数千個の原子あるいは分子のクラスターの中にそのガスを凝
結させる。ガススキマーアパーチュア106は、クラスタージェットからクラス
ターに変換されたわけではないガス分子を分離し、また、こうした高圧が有害と
なるであろう下流領域(例えば、イオン化装置108、加速器110、プロセス
チャンバー112)における圧力を最小にするために使用される。
【0004】 必要不可欠ではないにしても、より高い圧力源領域からその下流領域を分離す
るのをさらに助けるために、図1に図示されているように、差圧真空ポンピング
スキームを用いることがときには望ましい。適当な源114のガスは、例えば、
アルゴン、その他の不活性ガス、酸素、窒素、二酸化炭素などの酸素を含むガス
、窒素を含むガス、ハロゲンおよびハロゲンを含むガスである。クラスター衝撃
時に一過性に高温と圧力が得られ、化学反応が促進されるからである。したがっ
て、酸素、窒素、ハロゲンあるいは、そうした元素を1つの構成要素として含ん
でいるガスのような化学反応性ガスもまた、それらが発揮することができる表面
化学反応のため、使用される。不活性ガスは、基板表面を機械的作用により処理
する。もちろん、反応性ガスとの不活性化ガスの混合物もまた使用可能である。
【0005】 クラスタージェット(実質的にはクラスターの中性ビームである)が形成され
た後に、そのクラスターはイオン化装置108の中でイオン化される。そのイオ
ン化装置は典型的には、1つあるいはそれ以上の白熱フィラメントから熱電子を
作り出す電子衝撃イオン化装置である。このイオン化装置は、電子を加速し、ま
た方向付けて、ガスクラスタージェットの中のガスクラスターとそれら電子を衝
突させる。その電子衝撃により、そのクラスターから電子を放出し、そのクラス
ターの一部を正にイオン化させる 一旦イオン化させると、適当にバイアス電圧をかけられた電極がそのイオン化
装置からそのクラスターイオンを抽出し、ビームを形成するためにそれらを焦束
し、また、所望されるエネルギー、典型的には1keVから数十keVまで、あ
るいはおそらく数百keVまでそれら電子を加速する。図示しないが、ときに利
用されるものは、ある一定の質量、あるいはある一定の範囲の質量内にあるクラ
スターを選択するための質量セレクターである。こうした質量セレクターは、例
えば、モノマーイオンやその他の光イオン(およそ10あるいはそれ以下の数の
原子あるいは分子を有するクラスターイオンなど)をそのビームの中から偏向さ
せて、また、より質量の大きいクラスターイオンを通すための横方向磁場であり
得る。加速イオンクラスターは、標的118あるいはワークピースの表面を均一
に処理するための周知の静電走査技術を使用して走査メカニズム116を走査す
ることにより走査され得る。抽出、集束、加速、質量選択、および走査は全て、
クラスターのビームがイオン化されることにより、可能となる。
【0006】 GCIBは、多くの表面処理、すなわち、平滑化、エッチング、反応、蒸着な
どに使用することができる。好適なGCIB処理の多くのものが、その標的ある
いはワークピースに対してデリバリーされるイオン化クラスタービームの強度に
比例して所望される結果をもたらしている。そのビーム強度は、ノズルにより形
成される中性ガスクラスタージェットの強度(クラスター形成効率)と、引き続
いてイオン化されるその中性クラスタージェットの一部分(イオン化効率)と、
引き続いて標的あるいはワークピースに輸送されるそのイオン化クラスターの一
部分(輸送効率)とを含む、いくつかの因子に拠る。
【0007】 加速度ポテンシャル、クラスターの大きさ、クラスターの構成要素であるガス
などのその他の因子もまた、そのプロセスの効果と効率には重要なものである。
【0008】 本発明の目的の1つは、イオン化されるジェットの中にある中性クラスターの
分画を増加させることにより、GCIB処理の効率を改善することである(イオ
ン化効率を増加させる)。増加イオン化効率は、GCIB強度を向上させ、その
後、さまざまなGCIB処理の生産性が増加イオン化効率により改善されること
につながる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このように、本発明は実質的に円筒形状の中性ビームの電子衝撃イオン化用中
性ビームイオン化装置を提供する。その装置には、電子源および磁場からは実質
的に遊離している環状円筒形状イオン化領域が含まれる。本発明の1つの実施態
様では、そのビームはガスクラスタービームであり、またその電子源には、熱電
子を放出するための加熱フィラメントが含まれており、そのフィラメントには、
フィラメント加熱電流による磁場を最小限にするように、自己無効化磁場を作り
出すために形成された1つあるいはそれ以上の方向反転装置が含まれる。そのフ
ィラメントはそのシリンダーの周囲に二本巻き、多数本巻き、あるいは非誘導性
に巻くことができる。別の実施態様では、その円筒形状イオン化領域には、その
ビームの軸により、繰り返し軌道を描いて回るように、その電子源から放出され
る電子をイオン化するようバイアス電圧をかけられた一対の同心円筒形状電極が
含まれる。
【0010】 本発明の別の実施態様によると、実質的に円筒形状の中性ビームの電子衝撃イ
オン化用中性ビームイオン化装置が提供され、そのイオン化装置には、少なくと
も1つの電子源および楕円形円筒形状イオン化領域が含まれる。1つの実施態様で
は、その楕円形円筒形状イオン化領域には、ビーム軸により繰り返し軌道を描い
て回るように、少なくとも1つの電子源から放出される電子をイオン化するよう
バイアス電圧をかけた一対の共焦点楕円形円筒形状電極が含まれる。その中性ビ
ーム軸は楕円形シリンダーの第1焦点に沿って実質的には置くことができ、また
、電子源は楕円形シリンダーの第2焦点に沿って置くことができる。少なくとも1
つの電子源には、楕円形シリンダーの第2焦点を有する第2焦点同心円上円筒形状
陽極により囲まれている非誘導性形成フィラメントが含まれる。1つの代替的な
実施態様では、その中性ビーム軸は実質的には、その楕円形状の第1焦点に沿っ
て置かれ、またその電子源は、その楕円形状シリンダーの外側に置くように配置
されており、また、1つあるいはそれ以上の電子のビームをその楕円形シリンダ
ーの焦点を通して方向付けるよう配置されている。少なくとも1つの電子源には
、楕円形状シリンダーの第2焦点を通じて少なくとも1つの電子ビームを方向付
けるように配置された少なくとも1つの電子銃が含まれる。もう1つの実施態様
では、少なくとも1つの電子源には、前記電子が第2焦点で生成されるようにみえ
る軌道上を移動するような仮想源が含まれる。その全ての実施態様で、イオン化
されるそのビームは、ガスクラスタービームの1つであり得る。
【0011】
【発明の実施の形態】
GCIB処理のものを生産するための従来のシステムは、通常円筒形状に対称
的な配置、クラスタービームの軸を中心としてその周囲で実質的に対称になって
いる配置を有する。多くの場合、イオン化装置は同じ円筒形状の対称形を有して
いるか、あるいは少なくともその中央ビーム軸を中心としてその周囲に円筒形状
に配置されている。「環状フィラメント」幾何学模様配置と形容されている1つ
の例が図2に図示されている。図2は、中性クラスター204の流れを形成する
ノズル202に関する従来のイオン化装置配置200の機能的ブロック図である
。そのクラスターを、イオン化クラスター210を生成するために、環状形状フ
ィラメント208により電子を対象に円筒形状加速器電極206の中を通り抜け
させる。
【0012】 その環状フィラメント幾何学模様配置は元々、GCIBの概念が存在していた
以前にイオンクラスタービームとともに使用するよう提案されたものであった。
そのクラスターは典型的にはベーパライザーオーブンの中でノズルにより膨張す
ることにより凝結された蒸着固体のクラスターである。GCIBに対して適用さ
れたのと同じ概念は、図3に図示されている構造となっている。
【0013】 図3は、スキマー305により中性クラスター304の流れを形成するノズル
302の従来のGCIBイオン化装置配置300の機能的ブロック図である。イ
オン化クラスター310を生成するために、クラスターを、環状形状フィラメン
ト308により、電子を対象に、円筒形加速器電極306の中を通り抜けさせる
【0014】 図2と3の間の差異は、クラスタージェットの源である。図3では、ガスクラ
スターが、適当に形状化されたノズルを通して、実質的に減圧された領域の中に
超音波ジェットを作り出すことにより形成される。断熱式膨張により、原子ある
いは分子のクラスターの中にそのガスが凝結させる。ガススキマーアパーチュア
は中性クラスタービームを形成しているクラスタージェットからガス分子の大部
分を分離する。
【0015】 両方のケースで環状形状フィラメントはクラスタービームを取り囲んでいる。
熱電子フィラメントは電気的に加熱されて、バイアス加速格子電極により通常は
加速される熱電子を放出して、中性クラスターの円筒形状ビームに実質的に入れ
る。そのエネルギー電子のいくつかが中性クラスターのいくつかの中にある原子
に衝突し、電子衝撃イオン化により原子をイオン化する(入射電子の衝撃により
電子の放出)。こうしたクラスターはしたがって、正の電荷を獲得し、また、ク
ラスターイオンあるいはガスクラスターの場合は、ガスクラスターイオンと呼ば
れる。
【0016】 従来からあるクラスターイオン化に対する他のアプローチには、クラスタービ
ーム404を形成するために、中性クラスタービーム402(図4に図示されて
いるように)を横切って直角に電子ビーム400(拡散あるいは鉛筆形状化、あ
るいはシート形状化することが可能)を方向付けるアプローチ、あるいは、その
クラスターの一部分を光イオン化するために、フォトンの光源により中性クラス
タービームを照射するアプローチが含まれる。
【0017】 直交電子ビームの場合は、そのイオン化領域が一般的に小さく(これはその大
きさおよびその電子ビームの形状の関数であるが)、またビームの中にあるその
電子が、中性クラスターのビームは、中性クラスターのビームの中を1回のみ通
り抜けるだけで、その後は喪失してしまうため、そのイオン化効率は比較的低い
【0018】 直進的な光イオン化技術では、フォトンの拡散あるいは平行ビームは、中性ク
ラスタービームに方向付けられ、通常は1回だけそのビームの中を通り抜けるだ
けである。同じ理由で、そのイオン化効率は同様に低くなる。
【0019】 図3に図示されている環状フィラメント幾何学的模様配置は、可能性のある電
子軌道が図示されている図5ではさらに詳細なものとしてその姿を現す。図5A
と5Bは、ビーム軸に沿って、またそのビーム軸に直交する方向からそれぞれみ
た環状フィラメント500とビーム502配置の機能的ブロック図である。ここ
では、その電子軌道に影響を与えないように電気的に加熱されたフィラメントに
おける電流は低いものと想定される。Vfは、フィラメント加熱電力供給であり
、またVaはその電子を加速するのに使用される格子電極にバイアス電圧をかけ
るのに使用される陽極電力供給である。そのフィラメント電圧Vfは熱電子の要
求されている数を加熱して放出することができるように、そのフィラメントの中
に十分な電流の流れを供給するよう選択される。
【0020】 イオン化に対する1つの閾値はイオン化されるべき種の第1イオン化ポテンシャ
ルで起こる。Ar原子に関しては、第1イオン化ポテンシャルはおよそ15.7
ボルトである。したがって、引き起こすイオン化に関しては、Vaは15.7ボ
ルトよりも大きくなければならない(Ar原子に関しては)。原子ではなくクラ
スターの場合は、そのイオン化ポテンシャルが原子に関するものとはいくらか異
なると予想することができる。多くのガスに関して、もっても高いイオン化効率
は、衝撃イオン化電子がイオン化されるべき種の第1イオン化ポテンシャルの2
〜3倍のものを有しているときに、起こる。
【0021】 空間電荷限界放出として生じさせることができる電子の量は、Vaを増加させ
るにつれて増加する。したがって、歴史的に適用されてきた経験則は、Vaはイ
オン化されるべき種に対する予想される第1イオン化電位の3倍あるいはそれ以
上の倍率の程度であって然るべきであるということになる。これは、大抵のガス
に関しては、Vaは少なくとも数十ボルト程度であって然るべきであることを意
味している。典型的には、Vfは数ボルト、またVaは数十ボルトから数百ボルト
である。熱電子フィラメントと陽極格子の間のこの強力な電界は、電子が小さな
熱エネルギーで熱電子フィラメントから当初放出された電子が放射状方向に移動
し、陽極格子内にある円筒形状領域に入り、またしたがって、そのシリンダー軸
において、ビーム軸に方向付けられる。
【0022】 陽極格子と外側の遮蔽体の間の領域にある円筒形の電界は、それら電子が衝突
しない、あるいはそのシリンダーの両端から逃げないようにして、ビームに向か
って繰り返し電子を再び方向付ける、電子用の円筒形状リフレクタを形成する。
閉じられた導体コンティナーは、外部電界からその内部を遮蔽しており、そのた
め、典型的なイオン化装置では小さいものである内部空間電荷を除いて(また、
磁場からは遊離しているべき領域と想定して)、陽極シリンダーの内部は、電界
遊離領域であり、またその電子は、ビームの中をほとんど直線的に移動して、そ
の格子から出て戻り、そこでその強力な外部電界がそれをシリンダーの内部に反
射して戻し、再び放射状方向に戻される。単一の電子が軌道を描いて回り、結果
的にクラスターをイオン化するという増大する可能性を伴ってビーム軸を複数回
通り抜けるのがみられる。
【0023】 いくつかのメカニズムが電子を取り除くために作動する。シリンダー(熱電子
フィラメントはこの領域を取り囲んでいるので)の中央近く(軸方向に)のより
高い電子密度が、結果として、そのシリンダーの両端に向かって電子を追い払う
中央空間電荷となる。また、ビームの下流方向に正に荷電したビームが存在する
(正イオンが電子衝撃イオン化によりそのビームの中に創成されるため)場合は
、電子がイオン化装置を逃れ得るそのイオン化装置の下流端部で、その正荷電ビ
ームが電子をそのビームに向けて引き付ける傾向を有する。
【0024】 電子はまた、衝突によりイオン化装置から取り除かれる。そのイオン化装置を
複数回通り抜けさせるために、残留ガス圧力は、電子の平均自由行程Leが少な
くともそのシリンダーの直径より数倍大きいものとなるように、十分に低くなけ
ればならない。典型的なイオン化装置は、数センチメートル程度の直径を有する
。300ケルビンでは、アルゴン雰囲気下では、Arガスクラスターがイオン化
されている場合ではそうであると考えられるように、Leは10-2Torrでお
よそ3cm、10-3Torrでおよそ30cm、10-4Torrでおよそ300
cmであると計算され得る。そこで、イオン化装置の内側では、ビームの外側で
、その圧力は10-3Torr以下となることが望ましい。もちろん、ビームの内
側では、衝突断面が高ければ高いほど、したがって、Leがそれに応じてより短
くなることが望ましい。ほとんど電子が陽極に衝突しないように、電子に対する
陽極格子の透過性が高くなる(好適には80%以上の透過性)ことが望ましい。
【0025】 しかし、電子の喪失に関するもっと重要な考察は、実際の熱電子フィラメント
の場合、そのフィラメントワイヤーが、長期のフィラメントの寿命を保証するよ
う、十分に大きな直径を有することが普通である。こうした場合、フィラメント
に流れる大きな電流(If)は十分な量の電子が放出されるのに十分高い温度に
まで熱電子フィラメントを加熱することが必要となる。実際的な理由から、こう
した電流は通常直流電流である。直流電流はフィラメントを取り囲んでいる静磁
フラックス(B)を生じ、また、前記磁場がそのイオン化装置中にある電子の軌
道に影響を与える。
【0026】 図6Aと6Bは、ビーム軸に沿った、また、そのビーム軸に対して直交する方
向からそれぞれみた環状フィラメントと、ビームと、その環状フィラメントによ
り起こされる磁場の略図である。図6Aと6Bに図示されているように、環状フ
ィラメント600とビーム602の間のイオン化はソレノイド磁場を生じる。
【0027】 フィラメント環の平面上では、その磁場の強さは幾分均一になっている(フィ
ラメントに近い方がより強い。図5に図示されている電子軌道上あるこの磁場の
おおよその効果は、それら電子を磁気フラックス線の回りを軌道を描いて回らせ
ることである。ソレノイド磁場において電子にとって可能性のある軌道708の
1つの例が図7に図示されている。図7は、環状フィラメント700と、ビーム
702と、イオン化装置本体あるいは遮蔽体704と、電子加速格子706の配
置の略図である。
【0028】 磁場による電子軌道の曲面の半径は小さければ、それだけ磁場を増強する。そ
のため、軌道708の正確な形状はフィラメント電流Ifの大きさおよびその磁
場の均一性に拠る。重要な点は、当初の軌道が放射状であるため、また、磁場に
よる軌道が(おおよそ)円形であるため、その軌道がもはやビームおよびシリン
ダー軸を通り抜けることはないという点である。ビームイオン化が起こることが
望ましいシリンダーの中央領域は電子が希薄である。ビームが十分に大きく、ま
た、その磁場がさほど強くなければ、そのビームの一部分は電子により横断され
ることが可能であるが、しかし、フィラメント電流が大きい場合、それは望まし
いものであり、その場合にはその環状フィラメント幾何学模様配置は効率的なイ
オン化には明らかに好ましいものではない。
【0029】 もう1つのイオン化装置構成が図8Aと8Bに図示されている。図8Aと8B
は、ビーム軸に沿って、またそのビーム軸に直交する方向からそれぞれみた線形
フィラメント配置イオン化装置構成の機能的ブロック図である。そこには、フィ
ラメント用の機械的支持と電気的接続として役立っている2つの終板802、8
04の間に延びている複数(典型的には3本)の平行線形フィラメント800が
みられる。フィラメントはビーム806に対して平行であり、また、そのビーム
の回りに円筒形状パターンで整列している。電流(dc)は全てのフィラメント
で同じ方向に流れるので、それらフィラメントはフラックス線808(B)によ
りフィラメントを取り囲んでいる静磁場を有する。
【0030】 3つのフィラメントの典型的な例では、シリンダー内の磁場形状は三尖形状で
あり、フィラメントにもっとも近いところがもっとも強く、またフィラメントか
ら放射状に距離が離れるにつれて強度が減少する。その磁場は、円筒形状陽極ス
クリーン内にある電子の軌道810に影響を与える。空間電荷を無視すると、円
筒形状陽極スクリーンの内側は電界フリー領域となり、磁場が陽極シリンダー内
の電子移動を支配する。電子がフィラメント(通常の)電流が流れる方向に偏向
され、またそのイオン化装置の一端に向かって偏流する。
【0031】 通常のフィラメント電流が、ビームが移動していく方向に流れる場合は、結果
的に生じた磁場による電子の偏流は、その方向とは反対のものになる。ビーム軸
に沿って、そのイオン化装置の出口には電子はなく、また、電子が再結合するか
あるいはそのイオン化装置から逃れようとする入口には電子が集中することにな
る。偏流の比率およびしたがって電子がビーム軸を横断するその回数は、そのフ
ィラメント電流の大きさと、結果的に生じた磁場の強さに拠る。フィラメント電
流が高ければ高いほど、入口と出口の間の勾配はそれだけ強くなる。入口への集
中は、そこで再結合率が高くなっている可能性があり、また、そのイオン化装置
の入口アパーチュアを通じて電子がそれだけたくさん逃げている可能性がある。
【0032】 図9は、フィラメントの長さに沿って均一な放出の場合について、一端におけ
る電子勾配と電子の蓄積を図示説明している略図である。
【0033】 そこには、電子フリーゾーン900と、電子がビームの中を1回しか通り抜け
ることがないゾーン902と、電子が第2回目およびそれ以降の回数ビームの中
を通り抜ける電子豊富ゾーン904とがみられる。この幾何学模様配置は、それ
は電子がビーム軸を横断することをときには1回よりも多い回数許容しているた
め、環状フィラメントの幾何学模様配置よりも優先されるものではあるが、フィ
ラメント電流を増加させるのにつれて、それが生み出す増大する軸電子勾配のた
め、最適なものではない。その勾配は高い密度端部での電子の喪失の増加という
結果を生じる。正のビーム空間電荷が、電子豊富ゾーンから電子を抽出するのを
助けることができるクラスタービーム下流端部でその電子密度が生じる場合は、
この喪失は促進される。このため、そのビーム方向とそのフィラメントにおける
通常の電流方向が同じである場合には、それが最良であり、その場合には磁場は
電子をそのイオン化装置の入口に偏流させて向かわせる傾向を有する。
【0034】 円筒形状環状フィラメント幾何学的配置の効率を最大にするために、そのイオ
ン化装置の中央領域は、磁場フリー領域をできる限り多くして然るべきであり(
図5に図示されているものと同様の軌道を許容する)、また、そのシリンダーの
両端は、両端での電子漏洩を減少させるために、できる限り効果的に密封されて
然るべきである。その環状フィラメントを非誘導性に(あるいは二本巻きに)巻
いたフィラメントは、実際に、そのフィラメントの電流によって生み出される磁
場を除去することができる。この改善は図10Aと10Bに図示されている。
【0035】 図10Aと10Bは、ビーム軸に沿って、またそのビーム軸に直交する方向
からそれぞれみた二本巻きフィラメント1000とビーム配置1002の機能的
ブロック図である。Vaが、フィラメントにより放出された電子の熱エネルギー
よりもずっと大きい場合は、陽極スクリーンでのその運動は一般的には放射状方
向である。単一二本巻き環で磁場がない場合は、その平面から偏流させて離れさ
せる空間電荷により、電子はそのフィラメントの平面に集中させられる傾向があ
る。
【0036】 二本巻きフィラメントループをいくつか作る、あるいはリフレクタ遮蔽体11
06内にある円筒形状陽極1104の周りにらせん巻(二本巻き)フィラメント
1100を巻きつけることにより、シリンダー軸およびビーム軸1102の長手
側に沿って電子を分布させるという利得が得られる。
【0037】 図11Aと11Bは、ビーム軸に沿って、またそのビーム軸に直交する方向か
らそれぞれみたイオン化装置配置の機能的ブロック図であり、また、単一電子に
対する軌道形態1108を示すこうした構成の1つの例である。円筒形状陽極ス
クリーンの内側は基本的には磁場から遊離されているため、電子はそれら電子が
ガスクラスターあるいは何らかの他の物体に衝突するまで、偏流することなく、
そのビームの中を通って繰り返し軌道を描いて回る傾向を有する。圧力を低く保
ち、また電子に対して透過性を有する陽極スクリーンを使用することにより、ク
ラスターとの衝突の可能性は増加される。
【0038】 図12は、図11Aと11Bのイオン化装置配置の斜視図である。陽極スクリ
ーン1104とリフレクタ1106(これもスクリーンであり得る)の両方とも
、ビームアパーチュア1108と、1110と、1112と、1114とを除い
て、その両端で閉じられていることは理解されることであろう。また、そのリフ
レクタに衝突し、また再結合する電子はないことを確かめるために、そのフィラ
メントのもっとも負の端部よりもさらに負となるよう、リフレクタ1106は好
適には、少々バイアス電圧(Vs)をかける(数ボルト)。そのフィラメントの
負の端部近くで放出された電子のみその遮蔽体に衝突することができるという結
果をもってすると、Vsはゼロにすることができるが、Vsは数ボルトに設定した
ほうがより良い。そのリフレクタと再結合する電子が少なければ、その電位は、
下流出口近くにあるビームの正の空間電荷により、そのシリンダーの下流端部か
ら外に電子が漏洩することを防ぐ助けとなるであろう。リフレクタがイオン化装
置領域の効果的な真空ポンピングを許容するために、穿孔エンクロージャあるい
は部分的に透過性のあるスクリーンであり得るし、そのため、電子平均自由行程
Leは長くなり得る。
【0039】 図12に図示されている二本巻きらせんフィラメントの幾何学模様配置よりも
、機械的にみて支持するのにはより簡便であり得るが、しかし、円筒形状領域の
内側には減少した磁場をまだ供給することができる2つの代替的なフィラメント
配置が図13Aと13Bには図示されている。これらの配置は、自己無効化磁場
を供給するように、頻繁にフィラメント電流の方向を反転させることを考慮して
いる。同じ反転回数と同じ合計フィラメント長さであれば、反対電流の流れを有
する平行フィラメントセグメントが互いにより近くにあるので、構成1302の
ほうが、構成1300よりも、内側磁場を減少するという点では幾分効果的であ
る。
【0040】 図11A−11Bと13A−13Bの構成は、ビーム軸により電子軌道を集束
するものであるが、楕円形状の幾何学模様的な配置を使用することにより、さら
に優れた構成に辿り着くことができる。楕円形状リフレクタの光学的特性が用い
られ、電子は集束するのに使用されてきた。
【0041】 1つの楕円は2つの焦点を有する。1つの楕円の内側表面がリフレクタである場
合は、1つの焦点で放出された電子はもう一方の焦点上に集束されることになる
。フィラメント軸は楕円形状シリンダーの1つの焦点にあり、またビーム軸はも
う一方の焦点にあり、またその楕円表面が電子リフレクタとなるように構築され
ている場合は、その場合には、そのフィラメントから放出される全ての電子はそ
のビームに集束されなければならない。この概念は図14の中で図示説明されて
いる。原点にその中心(長軸と短軸の交点)を有する楕円については、その楕円
の等式は以下の等式により与えられる。すなわち、 (x2/a2)+(y2/b2)=1 ここでは、aは長軸の半分の長さであり、またbは短軸の半分の長さである。
【0042】 その焦点はその中心から距離±cに長軸上に位置しており、ここではすなわち
、 c2=a2−b2 これら2つの関係式は、長軸の半分の長さが既知のものかあるいは測定するこ
とができるのであれば、いかなる楕円のその2つの焦点をもその位置を特定する
ことができる。
【0043】 図14の楕円は、この概念を明確なものとするために、この概念の有用性を達
成するのに必要であるよりもさらに偏心したものに描かれている。実際の状況下
では、その2つの焦点(f1とf2)はビーム1400とフィラメント1402お
よび関連構造を離すのに十分大きなスペースにより分離される必要があるだけで
ある。図14に図示されているように、加熱裸フィラメント1402は、低いエ
ネルギー熱電子を放出するだけであって、また、こうした電子の量は、空間電荷
効果により制限されている。すなわち、電子のエネルギーを増加させ、またより
大きな電子電流を抽出するには、加速格子構造を提供することが望ましい。
【0044】 1つの楕円形状フィラメントとビーム配置の機能的ブロック図が図15に斜視
図として図示されており、また、2つの直交図(ビーム軸に沿ったものと、その
ビーム軸に直交する方向に沿ったもののそれぞれ)が図16Aと16Bに図示さ
れている。すなわち、1つのリフレクタが、固体あるいは穿孔表面あるいはスク
リーンであり得る2つの電極、外側電極あるいは遮蔽体1500と、高い透過性
を有するワイヤースクリーンあるいは同様な透過性電極である(80%以上の電
子透過性を有する)内側電極1502により規定される。その2つのリフレクタ
電極は両方とも断面は楕円形状であり、同じ2つの位置にその焦点を有する(共
焦点楕円、つまり、a1 2−b1 2=a2 2−b2 2、ここでは、a1とb1はそれぞれ第
1楕円の長軸の半分、および短軸の半分であり、また、ここでは、a2とb2は第
2楕円の長軸の半分であり、また短軸の半分である)。その焦点位置はビーム経
路1504とヘアピンフィラメント1506の公称中央線と一致するように配置
されている。ヘアピンフィラメントを取り囲んでいる円筒形状陽極1508はま
た、高い透過性スクリーンであり、また、その楕円形状リフレクタ素子1502
に接続されるか、そうでなければ、その楕円形状リフレクタ素子1502と同様
にバイアス電圧をかけられる。
【0045】 Vfはフィラメント加熱電力供給であり、また、Vaはそのフィラメントの近く
にある電子雲から電子を抽出し、加速するために、ヘアピンフィラメント150
6を取り囲んでいる環状円筒形状陽極1508にバイアス電圧をかけるのに使用
される陽極電力供給である。この二本巻きヘアピンフィラメントはイオン化装置
内の電子軌道にはっきりと影響を与えるために、十分に強力な磁場を供給するこ
となく、熱電子を供給する。典型的には、Vfは数ボルトであり、またVaは数百
ボルトである。
【0046】 その楕円陽極リフレクタスクリーン電極と遮蔽体リフレクタ電極は両方ともに
、ビームアパーチュア1510とフィラメント開口を除いては、両端部で閉じら
れている。また、そのリフレクタに衝突し、また再結合する電子はないことを確
かめるために、そのフィラメントのもっとも負の端部よりもさらに負となるよう
、リフレクタは好適には、少々バイアス電圧(Vs)をかける(数ボルト)。そ
のフィラメントの負の端部近くで放出された電子のみ、その遮蔽体に衝突するこ
とができるという結果をもってすると、Vsはゼロにすることができるが、Vs
数ボルトに設定したほうがより良い。そのリフレクタと再結合する電子が少なけ
れば、その電位は、下流出口近くにあるビームの正の空間電荷により、そのシリ
ンダーの下流端部から外に電子が漏洩することを防ぐ助けとなる。リフレクタが
イオン化装置領域の効果的な真空ポンピングを許容するために、穿孔エンクロー
ジャあるいは部分的に透過性のあるスクリーンであり得るし、そのため、電子平
均自由行程Leは長くなり得ることは許容することができる。その遮蔽体リフレ
クタがスクリーンである場合は、その場合は、その反射等電位表面(V=フィラ
メント電位)が、正確な楕円形状リフレクタであるために十分平滑なものである
ように(スクリーンメッシュの大きさによっては影響を受けない)、反射ポイン
トがその遮蔽体リフレクタから十分な距離離れて生じる、Vsの大きさを十分に
増大させることが望ましい。
【0047】 フィラメントと陽極スクリーンの間の強力な電界は、小さな熱エネルギーで熱
電子フィラメントから当初放出された電子が円筒形状陽極スクリーンを出て、そ
の陽極格子内の楕円形円筒形状領域に入り、その楕円の焦点から直線的に遠ざか
る方向に移動し、またしたがって、その焦点を原点としたようにみえる(その焦
点に仮想原点を有する)ことを確実なものにする。この状態は、電子がその円筒
形陽極スクリーンを出るときに、その電子の速度のいずれかの非放射状構成要素
が、その放射方向速度に比べて無視できるものであることを保証する、熱電子の
エネルギーに比べてVaが大きい場合は、達成される。
【0048】 図17は、図16Aのフィラメントと円筒形状陽極スクリーン部分の拡大図
である。図17は、その電子がその楕円の焦点に原点を有するようにみえること
を図示説明している。3000k未満のフィラメントにより放出された熱電子の
大半は、0.5eV未満のエネルギーを有するため、数百ボルトという陽極電圧
aは、仮想限状態を確立するのには十分なものとなる。
【0049】 円筒形状陽極スクリーンと、楕円円筒形状陽極リフレクタ電極の間にある電界
フリー領域(空間電荷を無視)の内部では、電子は直線的に移動する(図16に
みられる)。しかし、楕円形状陽極格子と、楕円形状外側遮蔽体の間にある領域
のその強力な電界は、電子が衝突せず、あるいはその楕円形状シリンダーの両端
部から逃れるのであれば、その楕円形の2つの焦点に電子を向けて繰り返し再び
方向付ける、電子用の楕円形状リフレクタを形成する。密閉された導体コンティ
ナーは、外部電界からその内側を遮蔽し、そのため、典型的なイオン化装置の中
では小さい内部空間電荷を除いて(また、磁場からは遊離しているはずの領域を
想定)、楕円形状陽極シリンダーの内側は、磁場フリー領域であり、また電子は
その楕円形状シリンダーの内側で、ほぼ直線的に移動する。
【0050】 単一電子は軌道を描いて回る可能性があり、また、その結果生じるクラスター
をイオン化するという増大する可能性により、ビーム軸の中を複数回通り抜けさ
せ得る。衝突せずにビームを通り抜ける電子は、環状シリンダー陽極格子により
反射されてフィラメントに向けて戻される可能性がある。そこでは、反射されて
戻され、イオン化装置をもう一度通り抜けさせる陽極シリンダーの中を通り抜け
るか、あるいはそのフィラメントに衝突する可能性がある。その電子がそのフィ
ラメントに衝突する場合は、1つあるいはそれ以上の付加的な電子の二次的な放
出を刺激し、そのプロセスを永続させることが可能となる。
【0051】 図18は、ヘアピンフィラメントと環状円筒形状陽極スクリーンが1つあるい
はそれ以上の電子銃1802、1804、1806により代替されている楕円形
状幾何学模様配置イオン化装置1800の1つの代替的実施態様の機能的ブロッ
ク図である。イオン化装置1800には、フィラメント1810を有する楕円形
状リフレクタ1808と、その焦点に配置されているクラスタービーム経路18
12が含まれる。効果的なものにするために、電子銃は楕円の1つの焦点を通し
て、また、そのクラスタービーム経路に直交させるように、電子ビームを方向付
けて然るべきである。そこには、複数の電子銃を配することができるが、しかし
その楕円の1つの焦点を通して電子を方向付けるよう、その各々の電子銃を向け
て然るべきである。
【0052】 こうした電子銃を使用し、フィラメントと陽極シリンダーをそこに有すること
によって、楕円形円筒形状イオン化装置の内側の部分を覆い隠すという解決しに
くい点を回避することができる。衝突の可能性を減少させた結果として、イオン
化装置内の電子経路の長さは、対応している増加イオン化効率に伴って、長くす
ることができる(単一電子がクラスターをイオン化する可能性が大きくなる)。
【0053】 電子ビームはその楕円の2つの焦点のうちの1つをまず通り抜けるように配置し
なければならない。したがって、その電子ビームは焦点に仮想原点を有すること
になる。そこには、入ってくる電子ビームがその楕円に対する接線に直交させる
ことができる位置は楕円上には2つしかないが、それはすなわち、その楕円長径
の2つの端である。簡単な機械的な構築に関して言うと、長径のいずれかの端に
銃あるいは複数の銃の位置を定める(図18、銃1802に図示されているよう
に)ことが好都合となる。銃の線形配列を楕円の長径の全ての両端の位置に一致
する線に沿って置くことができる。1つの代替例は、その楕円シリンダーの外側
の長手側に沿って走行する線形電子銃を使用することである。こうした配置が図
19Aと19Bに図示されている。
【0054】 図19Aと19Bは、フィラメント軸に沿った、またそのフィラメント軸に
直交する方向からそれぞれみた線形電子銃配置1900の1つの例示的実施態様
の機能的ブロック図である。その銃には、フィラメント1902と、取り囲んで
いる電極1904と、その陽極の長さに沿った電子ビームスリットとが含まれる
【0055】 図20は、イオン化装置配置2000の1つの例示的実施態様の斜視図である
。そのイオン化装置には、長軸に沿って取り付けられた銃配置1900を備えた
楕円形状体2002が含まれる。その銃は、そのイオン化装置の長手側に沿って
電子のシートビーム2004を射出する。
【0056】 そのビームがその楕円の1つの焦点を通り抜けるようにそれが方向付けられて
いれば、電子銃は効果的なものにするために、長径上に位置付けることは必ずし
も必要ではない。図18の銃1804と1806は1つの代替的な配置の例であ
る。
【0057】 多くのGICB処理適用においては、処理時に望ましくない原子種によるワー
クピースの汚染を回避することが望ましい。図15および16Aと16Bの楕円
形状幾何学模様配置イオン化装置で使用されているヘアピンフィラメント150
6などの加熱フィラメントは、一般的にはタングステン、タンタルなどの金属で
出来ており、また加熱あるいはスパッタリング時に、蒸着により、金属の原子あ
るいはイオンを放出する。電子銃には多くの場合、ホットフィラメントが含まれ
ており、あるいはその銃内でスパッタリングを起こすプロセスを必然的に伴って
いる。したがって、電子銃はまた、望ましくない汚染物、金属などのビームを生
じることがある。
【0058】 こうした汚染原子あるいはイオンは、そのビームの中に運び込まれるあるいは
そのビームと結合するようにクラスタービームと相互作用を起こし、金属あるい
はその他の汚染物とともにそれを汚染することがある。汚染されたクラスタービ
ームはワークピースにおいて望ましくない結果を生み出すことがある。したがっ
て、フィラメントに対してビームを直接曝すこと、あるいは電子銃の出力はGC
IBのある種の適用には望ましいものではないことがある。図18では、クラス
タービームが、それが放射するであろう何らかの汚染物を含めたその電子銃の直
接出力に対して曝露されるように、銃1802(長径)および1806とともに
といったような位置に位置付けされた電子銃は両方とも配置されているのをみる
ことができる。しかし、電子銃1806は、そのイオン化装置の反射特性のため
に、電子をそのビームに伝導はするが、いずれの中性あるいは正に荷電している
汚染物をそのビームに伝導することはしない。その汚染物は楕円形状リフレクタ
上に蒸着されるか、あるいはそのリフレクタがスクリーンである場合には、通り
抜けて、その後に真空システムにより取り除かれることになる。したがって、楕
円形状幾何学模様配置を有し、また、反射による以外はそのビームには方向付け
ることはせず、またGCIB汚染物の低レベルを生じる電子銃あるいは複数の銃
を使用し、汚染感受性適用に対する処理結果を改善した。
【0059】 本発明は、それに関するいくつかの好適な実施態様、さまざまな変更例、その
形態およびそれに関する詳細に対する削除および追加例について示し、また説明
してきたが、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、それらの中で本発明は
実施されることであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、差圧真空ポンピングスキームを備えた従来のガスクラス
ターイオンビーム処理システムの機能的ブロック図である。
【図2】 図2は、従来のイオン化装置配置の機能的ブロック図である。
【図3】 図3は、従来のGCIBイオン化装置配置の機能的ブロック図で
ある。
【図4】 図4は、もう1つの従来のGCIBイオン化装置配置の機能的ブ
ロック図である。
【図5】 図5Aと5Bは、ビーム軸に沿って、またそのビーム軸に直交す
る方向からそれぞれみた環状フィラメント500とビーム502配置の機能的ブ
ロック図である。
【図6】 図6Aと6Bは、ビーム軸に沿った、また、そのビーム軸に対し
て直交する方向からそれぞれみた環状フィラメントと、ビームと、その環状フィ
ラメントにより起こされる磁場の略図である。
【図7】 図7は、環状フィラメント、ビーム、イオン化体あるいは遮蔽体
および電子加速格子の配置の略図である。
【図8】 図8Aと8Bは、ビーム軸に沿って、またそのビーム軸に直交す
る方向からそれぞれみた線形フィラメント配置イオン化装置構成の機能的ブロッ
ク図である。
【図9】 図9は、フィラメントの長さに沿った均一な放出の場合について
、一端における電子勾配と電子の蓄積を図示説明している略図である。
【図10】 図10Aと10Bは、ビーム軸に沿って、またそのビーム軸に
直交する方向からそれぞれみた二本巻きフィラメントとビーム配置の機能的ブロ
ック図である。
【図11】 図11Aと11Bは、ビーム軸に沿って、またそのビーム軸に
直交する方向からそれぞれみたイオン化装置配置の機能的ブロック図である。
【図12】 図12は、図11Aと11Bのイオン化装置配置の斜視図であ
る。
【図13】 図13Aと13Bは、自己無効化磁場をもたらすように、フィ
ラメント電流の方向を頻繁に反転させるために供給される2つの代替的フィラメ
ント配置の機能的ブロック図である。
【図14】 図14は、フィラメント軸が楕円形状シリンダーの一方の焦点
にあり、また、ビーム軸がもう一方の焦点にあり、また、その楕円表面が電子リ
フレクタとなるように構築されていて、そのため、フィラメントからのすべての
電子がそのビーム上に集束しなければならない、1つの配置の略図である。
【図15】 図15は、楕円形状フィラメントとビーム配置の機能的ブロック
図の斜視図である。
【図16】 図16Aと16Bは、ビーム軸に沿って、またそのビーム軸に直
交する方向からそれぞれみた図15の楕円形状フィラメントとビーム配置の機能
的ブロック図である。
【図17】 図17は、図16Aのフィラメントと円筒形状陽極スクリーン部
分の拡大図である。
【図18】 図18は、1つあるいはそれ以上の電子銃が使用されている楕円
形状幾何学模様配置イオン化装置の1つの代替的実施態様の機能的ブロック図で
ある。
【図19】 図19Aと19Bは、フィラメント軸に沿った、またそのフィラ
メント軸に直交する方向からそれぞれみた線形電子銃配置1900の1つの例示
的実施態様の機能的ブロック図である。
【図20】 図20は、イオン化装置配置の1つの例示的実施態様の斜視図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── 【要約の続き】 含まれる。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に円筒形状中性ビームの電子衝撃イオン化用中性ビー
    ムイオン化装置であって、 電子源と、 磁場からは実質的に遊離している環状楕円形状イオン化領域と、 から成る前記装置。
  2. 【請求項2】 前記ビームがクラスタービームから成ることを特徴とする請
    求項1に記載の前記イオン化装置。
  3. 【請求項3】 前記クラスタービームがガスクラスタービームから成ること
    を特徴とする請求項2に記載の前記イオン化装置。
  4. 【請求項4】 前記電子源が熱電子を放出するための加熱フィラメントから
    成り、前記フィラメントには、フィラメント加熱電流による磁場を最小にするよ
    うに、自己無効化磁場を作り出すよう形状化された1つまたはそれ以上の方向反
    転装置が含まれていることを特徴とする請求項1に記載の前記イオン化装置。
  5. 【請求項5】 前記フィラメントは、シリンダーの周囲に二本巻き、複数本
    巻き、または非誘導性に巻きつけたものであることを特徴とする請求項4に記載
    の前記イオン化装置。
  6. 【請求項6】 前記円筒形状イオン化領域がビーム軸により、イオン化され
    るように繰り返して軌道を描いて回るように、前記電子源から電子が放出される
    ようバイアス電圧をかけた一対の同心円筒形状電極から成ることを特徴とする請
    求項4に記載の前記イオン化装置。
  7. 【請求項7】 実質的に円筒形状中性ビームの電子衝撃イオン化用中性ビー
    ムイオン化装置であって、 少なくとも1つの電子源と、 楕円形円筒形状イオン化領域と、 から成る前記装置。
  8. 【請求項8】 前記楕円形円筒形状イオン化領域が、イオン化されるように
    ビーム軸により繰り返し軌道を描いて回るよう、前記少なくとも1つの電子源か
    ら電子を放出させるよう、バイアス電圧をかけた一対の共焦点楕円円筒形状電極
    から成ることを特徴とする請求項7に記載の前記イオン化装置。
  9. 【請求項9】 前記中性ビーム軸が前記楕円形シリンダーの第1焦点に沿っ
    て置かれており、また、電子源が前記楕円形シリンダーの第2焦点に沿って置か
    れていることを特徴とする請求項8に記載の前記イオン化装置。
  10. 【請求項10】 前記少なくとも1つの電子源が前記楕円形シリンダーの第
    2焦点と同心上にある円筒形状陽極により取り囲まれる非誘導性に形成されたフ
    ィラメントから成ることを特徴とする請求項9に記載の前記イオン化装置。
  11. 【請求項11】 前記中性ビーム軸が前記楕円形シリンダーの第1焦点に実
    質的に沿って置かれていることを特徴とし、また、前記電子源が、前記楕円形シ
    リンダーの外側に置かれるように配置され、また、前記楕円形シリンダーの1つ
    の焦点を通じて1つあるいはそれ以上の電子ビームを方向付けるように配置され
    ることを特徴とする請求項8に記載の前記イオン化装置。
  12. 【請求項12】 前記少なくとも1つの電子源が少なくとも1つの電子銃から
    成ることを特徴とする請求項11に記載の前記イオン化装置。
  13. 【請求項13】 前記少なくとも1つの電子源が少なくとも1つの線形電子銃
    から成ることを特徴とする請求項11に記載の前記イオン化装置。
  14. 【請求項14】 前記少なくとも1つの電子源が、前記楕円形シリンダーの
    第2焦点を通じて少なくとも1つの電子ビームを方向付けるように配置された少
    なくとも1つの電子銃から成ることを特徴とする請求項11に記載の前記イオン
    化装置。
  15. 【請求項15】 イオン化されるべきビームがクラスタービームから成るこ
    とを特徴とする請求項7に記載のイオン化装置。
  16. 【請求項16】 前記イオン化されるべきビームがガスクラスタービームか
    ら成ることを特徴とする請求項15に記載の前記イオン化装置。
  17. 【請求項17】 前記少なくとも1つの電子源が前記第2焦点に原点を置く
    ようにみえる軌道上を前記電子が移動するような仮想源から成ることを特徴とす
    る請求項9に記載の前記イオン化装置。
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