JP2003518523A - 改良されたシラン官能基含有オレフィンインターポリマー及びその誘導体 - Google Patents

改良されたシラン官能基含有オレフィンインターポリマー及びその誘導体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 そのなかにシラン官能基を均一に配合したオレフィンインターポリマー、及びこのシラン官能基の重合後反応により形成されるその誘導体に関し、それらは例えば成型物、フィルム、シート及び発泡した物体の製造に有用に使用できる。 【解決手段】 シラン官能基を欠く1種以上の付加重合可能なモノマー及び式ASiH4−(n+j)(式中、JはC1−40ヒドロカルビルであり、AはC2−20アルケニル基であり、nは1または2であり、そしてjは0、1または2である)に相当する1種以上のアルケニルシラン化合物を、周期律表3−10族の金属錯体からなる触媒組成物と付加重合条件下で接触させることからなる1種以上の付加重合可能なモノマーのシラン官能基含有インターポリマー(インターポリマーが炭素10000個あたり0.01−100個の長鎖の分枝を含む)の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、そのなかにシラン官能基を均一に配合したオレフィンインターポリ
マー、及びこのシラン官能基の重合後反応により形成されるその誘導体に関する
。インターポリマー及びその誘導体は、成形、押し出しまたは同様の工程による
固体の物体及び物品例えば成型物、フィルム、シート及び発泡した物体の製造に
有用に使用できる。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ヨーロッパ特許第A321259号には、触媒としてマグネシウムハライド担
体及び有機アルミニウムハライド化合物上に支持されたチタン化合物を使用して
ビニルシラン化合物の重合またはオレフィンモノマーとのその共重合により製造
された珪素含有ポリマーが開示されている。WO97/42234号では、周期
律表4族の金属配位触媒及びヒドロカルビルシランまたはジヒドロカルビルシラ
ン補助剤の使用により、高いシンジオタクシティの立体規則性構造を有するビニ
リデン芳香族モノマーのポリマーを製造する方法が開示されている。Journ
al of the American Chemical Society(
JACS)(1995)、117、10747−19748及びヨーロッパ特許
第A739910号では、メタロセン媒介オレフィン重合における連鎖移動剤と
してのシランの使用が記述された。形成された生成物は、シリル末端ポリオレフ
ィンを含んだ。関係のある追加の記述は、以下のものを含む。米国特許第A57
41858号、ヨーロッパ特許第A702032、325573号、WO97/
24023、98/56835、95/29197号及びJACS(1998)
、120、4019−4020。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、以下の方法が提供される。 A)シラン官能基を欠く1種以上の付加重合可能なモノマー及び式 A
iH4−(n+j) (式中、JはC1−40ヒドロカルビルであり、 AはC2−20アルケニル基であり、 nは1または2であり、そして jは0、1または2である) に相当する1種以上のアルケニルシラン化合物を、周期律表3−10族の金属錯
体からなる触媒組成物と付加重合条件下で接触させることからなる1種以上の付
加重合可能なモノマーのシラン官能基含有インターポリマーを製造する方法であ
って、インターポリマーが炭素10000個あたり0.01−100の長鎖の分
枝からなるシラン官能基含有インターポリマーの製造方法。好ましくは、これら
インターポリマーは、炭素10000個あたり0.01−1000個のアルケニ
ルシラン化合物から誘導されるシラン基を含む。また、特許請求されているのは
、1種以上の付加重合可能なモノマー及び前記のアルケニルシラン化合物のイン
ター重合した誘導体を重合した形で含む得られたインターポリマーであり、これ
らインターポリマーの好ましい態様を含む。
【0004】 本発明のさらなる態様では、以下の方法が提供される。 B)1種以上の付加重合可能なモノマーのシラン官能基含有インターポリマーの
製造方法であって、シラン官能基を欠く1種以上の付加重合可能なモノマー及び
式 ASiH4−(n+j) (式中、JはC1−40ヒドロカルビルであり、 AはC2−20アルケニル基であり、 nは1または2であり、そして jは0、1または2である) に相当する1種以上のアルケニルシラン化合物を、周期律表3−10族の金属錯
体からなる触媒組成物と付加重合条件下で接触させることからなり、インターポ
リマーがインターポリマー内にランダムに分布したシラン官能基を含み、好まし
くはインターポリマー内に均一かつランダムに分布したシラン官能基を含むシラ
ン官能基含有インターポリマーの製造方法。好ましくは、インターポリマーは、
炭素10000個あたり0.01−100個の長鎖分枝を含む。さらに好ましく
は、インターポリマーは、炭素10000個あたり0.01−1000個のアル
ケニルシラン化合物から誘導されたシラン基、最も好ましくは炭素10000個
あたり0.05−50個のアルケニルシラン化合物から誘導されたシラン基を含
む。また、特許請求されているのは、得られたインターポリマーであり、これら
インターポリマーの好ましいそして最も好ましい態様を含む。
【0005】 本発明の他の態様では、以下の方法が含まれる。 C)1種以上の付加重合可能なモノマーのシラン官能基含有インターポリマーの
製造方法であって、方法が、シラン官能基を欠く1種以上の付加重合可能なモノ
マー及び式 AJSiH (式中、JはC1−40ヒドロカルビルであり、そして AはC2−20アルケニル基である) に相当する1種以上のアルケニルシラン化合物を、周期律表3−10族の金属錯
体からなる触媒組成物と付加重合条件下で接触させることからなり、インターポ
リマーがインターポリマー内にアルケニルシラン化合物から誘導されたシラン官
能基を含み、好ましくはインターポリマー内にランダムに分布したシラン官能基
を含みそして最も好ましくはインターポリマー内に均一かつランダムに分布した
シラン官能基を含むシラン官能基含有インターポリマーの製造方法。好ましくは
、インターポリマーは、炭素10000個あたり0.01−100個の長鎖分枝
を含む。さらに好ましくは、インターポリマーは、炭素10000個あたり0.
01−1000個のアルケニルシラン化合物から誘導されたシラン基、最も好ま
しくは炭素10000個あたり0.05−50個のアルケニルシラン化合物から
誘導されたシラン基を含む。また、特許請求されているのは、得られたインター
ポリマーであり、これらインターポリマーの好ましいそして最も好ましい態様を
含む。
【0006】 最後に本発明によれば、付加重合可能なモノマー及び式 ASiH4−(n+j) (式中、JはC1−40ヒドロカルビルであり、 AはC2−20アルケニル基であり、 nは1または2であり、そして jは0、1または2である) に相当する1種以上のアルケニルシラン化合物のインターポリマーのさらなる誘
導体の製造方法であって、該誘導体が1つ以上の以後のシラン転換工程により形
成される方法が提供される。特許請求されているのは、この1つ以上のシラン転
換工程から生ずるシラン官能基インターポリマーの得られた誘導体である。
【0007】 本明細書における元素の周期律表のすべては、1995年にCRC Pres
s、Inc.により発行され著作権を有するthe Periodic Tab
le of the Elementsによる。また、族または列のすべては、
族を名付けるためのIUPACシステムを利用して、the Periodic
Table of the Elementsに示されたような族または列で
ある。用語「インターポリマー」は、本明細書では、2種以上のモノマーを重合
した形で含むグラフトまたはブロックポリマーを含んだポリマーの任意の形を意
味する。用語「ランダムに分布」は、本明細書で使用されるとき、アルケニルシ
ラン基の重合から生ずるシラン官能基が、ランダムまたはほぼランダムに例えば
非ブロックのやり方で各ポリマー鎖内に分布していることを意味する(鎖間(i
ntrachain)分布)。用語「均一に分布」は、前記のシラン官能基が異
なるポリマー鎖内に等しくまたはほぼ等しく分布していることを意味する(鎖内
(interchain)分布)。このランダムなインターポリマーまたはこの
均一かつランダムなインターポリマーのシラン基の以後の誘導体が、例えばカッ
プリングを行うとき、ポリマーの集団のいずれもが規則正しく含まれないかまた
は排除されないために、得られる転換されたポリマーの物理的性質は改良されそ
して均質である。そのため有利に、本発明のインターポリマーの非常に能率的な
反応後官能基含有を得ることができる。
【0008】 本発明のインターポリマー中のシラン含量の定量は、インターポリマーの13 C NMR−、29Si NMR−及びIR−分光分析を含む任意の好適な分析
手段の使用により達成できる。これらの手段は、また以後の誘導体形成において
シラン官能基の転換度をモニターし測定するのに使用できる。
【0009】 インターポリマー内のシランの鎖内分布は、ポリマーの分別そして前記の手段
の1つを用いる種々のポリマーのフラクションのシランの分析により測定できる
。好適な分別の手段の例は、昇温溶離分別(TREF)、分析的昇温溶離分別(
ATREF)または高圧液体クロマトグラフィ(HPLC)を含む。
【0010】 TREF分析は、過去15年にわたって文献に広く発表されている周知の分別
法である。ATREFは、同時にフラクションの分子量を測定しつつ、結晶温度
の関数として半結晶のポリマーを分別できるオレフィンポリマーの分別分析の同
様な手段である。それは、米国特許第A4798081号、並びに「Deter
mination of Short−Chain Branching Di
stributions of Ethylene copolymers b
y Automated Analytical Temperature R
ising Elution Fractionation」(Auto−AT
REF),J. of Appl. Pol. Sci.:Applied P
olymer Symposium 45,25−37(1990)に記載され
ている。ATREFとTREFとの間の主な相違は、ATREF手段が小さなス
ケールでなされそしてフラクションが実際に単離されないことである。その代わ
り、代表的な液体クロマトグラフィ(LC)質量検出器例えば赤外線単一周波数
検出器が使用されて、溶離温度の関数としてポリマーの結晶性分布を定量する。
この分布は、次にコモノマーの分布のような代替のドメインの数に転換できる。
この転換された分布は、次いでコモノマー含量のような構造上の変数に従って解
釈できる。
【0011】 ATREFのデータを得るために、LCの分析に特に適合した市販の粘度計例
えばViskotek(商標)は、IR質量検出器と組み合わされる。これらと
ともに、2つのLC検出器が、ATREF溶離液の固有粘度を計算するのに使用
できる。或るフラクションの粘度平均分子量は、次に適切なMark Houw
ink定数を使用して測定でき、それが検出器を通過するときフラクションの濃
度(dL/g)を測定する好適な係数を得る。従って、代表的なATREFの報
告は、溶離温度の関数として、重量フラクションポリマー及び粘度平均分子量を
提供するだろう。
【0012】 分子量分配因子Mpfは、小さいコモノマー含量を有するフラクションの平均
分子量に対する大きいコモノマー含量を有するフラクションの平均分子量の比を
特徴とする。より大きいそしてより小さいコモノマー含量は、それぞれ、TRE
F濃度プロットの中位溶離温度の下または上であると定義される。すなわち、T
REFのデータは、等しい重量の2つの部分に分割される。Mpfは、以下の式
【0013】
【化1】
【0014】 (式中、Mは粘度平均分子量であり、wは中位溶離温度より低いフラクショ
ンのnデータポイントに関するATREFにより測定された正規化重量フラクシ
ョンである) から計算される。Mは、粘度平均分子量であり、そしてwは、中位溶離温度
より高いフラクションのmデータポイントに関するATREFにより測定された
正規化重量フラクションである。零より大きい組み合わされた粘度平均分子量を
有するwまたはwである、これらの重量フラクションのみが、Mpfを計算
するのに使用される。有効な計算には、n及びmが3以上であることが要求され
る。
【0015】 ランダムさすなわち鎖内のシラン官能基の分布は、種々のコモノマーに関する
触媒についての種々の反応性の比に基づいて計算できる。最も有用な例であるタ
ーポリマー重合では、各モノマーに関する反応性の比rは、2つの指数i及びj
に基づいて計算でき、触媒作用中入るモノマーiまたはjについてkijが最も
最近に配合されるモノマーiに関する速度定数であるならば、反応性の比は、式
ij=kii/kijに従って定義される。従って、それぞれ1、2及び3と
される3種のモノマーでは、r12=k11/k12、r21=k22/k21 、r13=k11/k13及びr31=k33/k31である。コポリマー鎖全
体のモノマーのランダムな分布は、r12*r21=1または殆ど零であり、そ
してr13*r31=1または殆ど零である。コモノマーの2種が同様な反応性
の比を有する(例えばヘキセニルジメチルシラン及びオクテン)ターポリマーの
場合、さらなる単純化r12≒r13及びr21≒r31も行いうる。
【0016】 本発明の好ましいインターポリマーは、シランのランダムさが0.1≦r12 *r21≦10.0、さらに好ましくは0.5≦r12*r21≦2、最も好ま
しくは0.75≦r12*r21≦1.5の要件に合致するものである。非常に
好ましくは、すべてのコモノマーは、ポリマー鎖内に均一かtランダムに分布し
ているか、またはほとんど均一かつランダムに分布している。
【0017】 非常に均一なポリマーでは、鎖間分布またはランダムさは、また周知の手段に
従って13C NMR分光分析を使用して測定できる。
【0018】 本明細書で使用されるとき、用語「長鎖分枝」は、ポリマー鎖に結合したペン
ダントオリゴマー性のヒドロカルビル−、ヒドロカルビルシル−またはシリルヒ
ドロカルビル−基であり、それらの基は、ポリマー鎖への単独の目的をもって付
加された重合可能なコモノマーの付加により生ずる短鎖の基の長さより長い長さ
を有する。この目的をもって付加されたコモノマーの例は、プロペン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、1−オクテン、分枝オレフィン及びアルケニルシランを含む
。本発明の概念の長鎖分枝は、シランの関与でまたはそれなしで、β−ヒドリド
脱離または他のビニル基発生工程の結果として生ずる付加重合可能な化合物の再
配合から生ずるポリマー分枝を含む。これらの長鎖分枝は、その上、好ましくは
重合反応器に存在するモノマーの多様性を示す。それは、事実、それらが成長す
るポリマー鎖中へ再配合される予め形成されたポリマーの部分であるからである
。さらに、長鎖シラン官能性分枝は、アルケニルシラン化合物への鎖の移動によ
り生じ、それによりこの化合物の第二の通常末端のビニル基を生じ、そのビニル
基は次に重合、すなわちアルケニル官能基よりむしろアルケニルシラン化合物の
シラン官能基と成長するポリマー鎖との反応、次にアルケニル基の付加重合か、
または既に形成されたシラン官能基含有インターポリマーへの鎖の移動に入る。
【0019】 コポリマー中の長鎖分枝の程度を測定するいくつかの手段は、既に存在する。
主な分析の手段は、所望により低角レーザ光分散または同様な粒径測定手段を組
み合わせた、13C NMR分析に基づくものを含む。さらに、同様なレベルの
分枝の分布が未変性のモノマーを利用して比較する条件の下で製造されたコポリ
マーに存在するだろうとの推測の下で、13Cの多い1−オクテンまたはエチレ
ンのようなラベルされたモノマーを使用してコントロールコポリマーの製造によ
り、短鎖分枝すなわちC3−8コモノマー残存物による分枝の評価に達すること
ができる。長鎖分枝のレベルは、次に引き算により決定される。長鎖分枝のレベ
ルは、さらに前記の連続的な高い転換工程の手段により生ずるすべての従来の長
鎖分枝に加えて、例えば13Cまたは29Si NMR分析により測定される得
られたコポリマーに存在するシラン分枝中心の情報から定量できる。本発明によ
る好ましいポリマーは、炭素10000個あたり0.3−10個の長鎖分枝を含
む。
【0020】 長鎖分枝の発生は、工程の条件の注意深いコントロールにより増加する。例え
ば、高い転換条件で操作する連続的な溶液重合工程(反応物及び触媒は連続的に
重合反応器に添加されそして生成物は連続的にそれから取り出される)の使用は
、その場で生じた長鎖ビニル末端モノマーの比較的増大したモル濃度により、著
鎖分枝の配合に有利である。さらに、β−ヒドリド脱離生成物の高い部分的な濃
度を生ずる工程の条件例えば気相重合工程は、また長鎖分枝の形成に有利である
【0021】 本発明で使用される好ましいアルケニルシラン化合物は、ヘキセニルシラン、
アリルシラン、ビニルシラン、オクテニルシラン、ヘキセニルジメチルシラン、
オクテニルジメチルシラン、ビニルジメチルシラン、ビニルジエチルシラン、ビ
ニルジ(n−ブチル)シラン、ビニルメチルオクタデシルシラン、ビニルジフェ
ニルシラン、ビニルジベンジルシラン、アリルジメチルシラン、アリルジエチル
シラン、アリルジ(n−ブチル)シラン、アリルメチルオクタデシルシラン、ア
リルジフェニルシラン、ビスヘキセニルシラン、及びアリルジベンジルシランを
含む。前記のアルケニルシランの混合物も使用できる。
【0022】 好ましい付加重合可能なモノマーは、オレフィンまたはオレフィンの混合物、
及びジオレフィンである。最も好ましいオレフィンは、C2−20α−オレフィ
ン及びその混合物、最も好ましくはエチレン、プロピレン、及びエチレンとプロ
ピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンとの混合物である。イン
ターポリマー中のシラン官能基の最も好ましい量は、炭素10000個あたり0
.05−50のこれらの基である。
【0023】 本発明で使用して好適な触媒は、好ましくは、前記の付加重合可能な化合物特
にオレフィンを重合できるまたはそれを重合するように活性化できる周期律表3
−10族の金属の錯体を含む。その例は、式
【0024】
【化2】
【0025】 (式中、MはNi(II)またはPd(II)であり; X´はハロゲン、ヒドロカルビルまたはヒドロカルビルオキシであり; Arはアリール基特に2、6−ジイソプロピルフェニルまたはアニリン基であ
り;そして 2つの窒素原子は水素以外の60個以内の原子の2価の橋かけ基特に1、2−エ
タンジル、2、3−ブタンジル、ジメチレンシラン基により結合されているかま
たは縮合環系例えば1、8−ナフタレンジルである) に相当する周期律表10族ジイミン誘導体を含む。
【0026】 前記の錯体は、特に単独でまたは極性コモノマー例えば塩化ビニル、アルキル
アクリレート及びアルキルメタクリレートと組み合わせて、α−オレフィンの重
合のための活性重合触媒であるとして、J.Am.Chem.Soc.118、
267−168(1997)、J.Am.Chem.Soc.117、6414
−6415(1995)及びJ.Feldmanら、Organometall
ics(1997)16、1514−1516に開示されている。
【0027】 追加の錯体は、環状または非環状非局在化π−結合アニオン性リガンド基であ
ってもよい1−3のπ−結合アニオン性または中性のリガンド基を含む周期律表
3、4族またはランタニド金属の誘導体を含む。これらπ−結合アニオン性リガ
ンド基の例は、共役または非共役の環状または非環状のジエニル基、アリル基、
ボラータベンゼン基、ホスホリル基及びアレン基である。用語「π−結合」は、
リガンド基が部分的に非局在化したπ−結合から電子を共有することにより遷移
金属に結合することを意味する。
【0028】 非局在化π−結合した基の各原子は、独立して、水素、ハロゲン、ヒドロカル
ビル、ハロヒドロカルビル、ヒドロカルビル置換メタロイド基(メタロイドはヘ
テロ原子は元素の周期律表の14族から選ばれる)からなる群から選ばれる基に
より置換でき、そしてこのヒドロカルビル−またはヒドロカルビル−置換メタロ
イド基は、さらに15または16族のヘテロ原子含有基により置換できる。用語
「ヒドロカルビル」内に含まれるのは、C1−20直鎖、分枝及び環状のアルキ
ル基、C6−20芳香族基、C7−20アルキル置換芳香族基、及びC7−20 アリール置換アルキル基である。さらに、2つ以上のこれらの基は一緒になって
、部分的にまたは完全に水素化された縮合環系を含む縮合環系を形成できるか、
またはそれらは金属とメタロサイクルを形成できる。好適なヒドロカルビル−置
換有機メタロイド基は、ヒドロカルビル基のそれぞれが1−20個の炭素原子を
含む周期律表14族の元素のモノ−、ジ−及びトリ−置換有機メタロイド基を含
む。好適なヒドロカルビル−置換有機メタロイド基の例は、トリメチルシリル、
トリエチルシリル、エチルジメチルシリル、メチルジエチルシリル、トリフェニ
ルゲルミル及びトリメチルゲルミル基を含む。周期律表15または16族のヘテ
ロ原子含有基の例は、アミン、ホスフィン、エーテルまたはチオエーテル基また
はその2価の誘導体、例えば遷移金属またはランタニド金属に結合しそしてヒド
ロカルビル基またはヒドロカルビル−置換メタロイド含有基に結合したアミド、
ホスフィド、エーテルまたはチオエーテル基を含む。
【0029】 好適なアニオン性の非局在化π−結合した基の例は、シクロペンタジエニル、
インデニル、フルオレニル、テトラヒドロインデニル、テトラヒドロフルオレニ
ル、オクタヒドロフルオレニル、ペンタジエニル、シクロヘキサジエニル、ジヒ
ドロアンスラセニル、ヘキサヒドロアンスラセニル、デカヒドロアンスラセニル
基、及びボラタベンゼン基、並びにこれらのC1−10ヒドロカルビル−または
1−10ヒドロカルビル−置換シリル置換誘導体を含む。好ましいアニオン性
の非局在化π−結合した基は、シクロペンタジエニル、ペンタメチルシクロペン
タジエニル、テトラメチルシクロペンタジエニル、テトラメチルシリルシクロペ
ンタジエニル、インデニル、2、3−ジメチルインデニル、フルオレニル、2−
メチルインデニル、2−メチル−4−フェニルインデニル、テトラヒドロフルオ
レニル、オクタアンヒドロフルオレニル、及びテトラヒドロインデニルである。
【0030】 ボラタベンゼンは、ベンゼンの硼素含有アナログであるアニオン性リガンドで
ある。それらは、当業者に既に知られており、「Organometallic
s」14、1、471−480(1995)においてG.Herberichら
により記述されている。好ましいボラタベンゼンは、式
【0031】
【化3】
【0032】 (式中、R´´は、ヒドロカルビル、シリル、N、N−ジアルキルアミノ、N、
N−ジアリールアミノ、またはゲルミルであって、該R´´´は水素を数えるこ
となく20個以内の原子を有する) に相当する。この非局在化π−結合した基の2価誘導体を含む錯体では、その1
個の原子は、錯体の他の原子に共有結合または共有結合的に結合した2価の基に
より結合して、それにより橋かけ系を形成する。
【0033】 好適な群の触媒は、式 K´MZ´、又はそのダイマー (式中、K´はそれを経てK´がMに結合しているアニオン性非局在性π−結合
基であり、該K´は水素原子を数えることなく50個以内の原子を含み、所望に
より2個のK´基は一緒に結合して橋かけ構造を形成してもよく、さらに所望に
より1個のK´はZ´に結合してもよく、 Mは+2、+3又は+4形式酸化状態の元素の周期律表4族の金属であり、 Z´はK´と一緒になってMとのメタロサイクルを形成する、50個以内の非水
素原子の任意の2価の置換基であり、 Lは20個以内の非水素原子を有する任意の中性リガンドであり、 Xは、それぞれの場合、40個以内の非水素原子を有する1価のアニオン性基で
あって、所望により2個のX基は一緒に共有結合してMに結合した両方の原子価
を有する2価のジアニオン性基を形成してもよいか、又は所望により2個のX基
は一緒に共有結合して非局在化π−電子によりMに結合している中性の共役又は
非共役ジエンを形成してもよいか(その場合Mは+2酸化状態にある)、又はさ
らに所望により1個以上のX及び1個以上のL基は一緒に結合してそれによりM
に両方とも共有結合しそしてルイス塩基官能基によりそれに配位していてもよく
、 kは0、1又は2であり、mは0又は1であり、lは0−3の数であり、pは0
−3の整数であり、そして k+m+pの合計は、Mの形式酸化状態に等しいが、但し2個のX基が一緒にな
って非局在化π−電子によりMに結合している中性の共役又は非共役ジエンを形
成する場合、k+mの合計はMの形式酸化状態に等しい) に相当する遷移金属錯体である。
【0034】 好ましい錯体は、1又は2個の何れかのK´基を含むものを含む。後者の錯体
は、2個の基を結合する橋かけ基を含有するものを含む。好ましい橋かけ基は、
式(ER´(式中、Eは珪素、ゲルマニウム、錫又は炭素であり、R´は
、それぞれの場合独立して水素であるか又はシリル、ヒドロカルビル、ヒドロカ
ルビルオキシ、及びこれらの組合せから選ばれる基であり、該R´は30個以内
の炭素又は珪素原子を有し、そしてxは1−8である)に相当するものである。
好ましくは、R´は、それぞれの場合独立してメチル、エチル、プロピル、ベン
ジル、tert−ブチル、フェニル、メトキシ、エトキシ又はフェノキシである
【0035】 2個のK´基を含む錯体の例は、式
【0036】
【化4】
【0037】 (式中、Mは、+2、+3又は+4形式酸化状態のチタン、ジルコニウム又はハ
フニウム、好ましくはジルコニウム又はハフニウムであり、 Rはそれぞれの場合独立してヒドロカルビル、シリル、ゲルミル、ハロゲン、
ハロヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルビルシロキシ、N、N
−ジ(ヒドロカルビルシリル)アミノ、N−ヒドロカルビル−N−シリルアミノ
、N、N−ジ(ヒドロカルビル)アミノ、ヒドロカルビレンアミノ、ジ(ヒドロ
カルビル)ホスフィノ、ヒドロカルビルスルフィドまたはヒドロカルビルオキシ
−置換ヒドロカルビルからなる群から選ばれ、該Rは20個以内の非水素原子
を有するか、又は隣接するR基は一緒になって2価の誘導体を形成しそれによ
り縮合環系を形成し、そして X´´は、それぞれの場合独立して40個以内の非水素原子のアニオン性リガン
ド基であるか、又は2個のX´´基は一緒になって40個以内の非水素原子の2
価のアニオン性リガンド基形成し、 X´´´は、それぞれの場合独立して、Mが+3形式酸化状態にあるとき、2−
(N、N−ジメチルアミノベンジル)、m−(N、N−ジメチルアミノメチル)
フェニル、アリル及びC1−10ヒドロカルビル置換アリルであるか、またはM
が+2形式酸化状態にあるとき、シリル、ゲルミル或いは水素以外の40個以内
の原子を有するそのハロヒドロカルビル置換誘導体であり、 Eは、珪素、ゲルマニウムまたは炭素であり、 R´は、それぞれの場合独立して水素であるか、またはシリル、ヒドロカルビル
、ヒドロカルビルオキシ及びその組み合わせから選ばれる基であって、該R´は
30個以内の炭素または珪素原子を有し、そして xは1−8である) に相当する化合物である。
【0038】 前記の金属錯体は、立体規則性分子構造を有するポリマーの製造に特に適して
いる。この能力において、錯体はC対称を有するか又はキラル立体剛性構造を
有することが好ましい。第一のタイプの例は、異なる非局在性π−結合したリガ
ンド基、例えば1個のシクロペンタジエニル基及び1個のフルオレニル基を有す
る化合物である。Ti(IV)又はZr(IV)に基づく同様な系は、Ewen
ら、J.Am.Chem.Soc.110、6225−6256(1980)に
おいてシンジオタクチックオレフィンポリマーの製造について開示された。キラ
ル構造の例は、racビス−インデニル錯体を含む。Ti(IV)又はZr(I
V)に基づく同様な系は、Wildら、J.Organomet.Chem.2
32、233−47(1982)においてアイソタクチックオレフィンポリマー
の製造について開示された。
【0039】 好適な金属錯体の追加の例は、以下の式
【0040】
【化5】
【0041】 (式中、Mは、+4、+3または+2酸化状態のチタン、ジルコニウムまたはハ
フニウムであり、 Y及びYは、独立してアニオン性の環状または非環状のπ−結合した基、N
、またはPRであるか、またはY及びYは、中性のNR またはP
基であり、 Zは、硼素またはアルミニウムであり、 Qは、Mの酸化状態に応じて中性のアニオン性またはジアニオン性のリガンド基
であり、 qは、Mの酸化状態及びQの電子性に応じて1、2または3であり、 Tは、それぞれの場合独立して
【0042】
【化6】
【0043】 (但し、Rは、それぞれの場合独立して水素、ヒドロカルビル基、トリ(ヒド
ロカルビル)シリル基またはトリ(ヒドロカルビル)シリルヒドロカルビル基で
あって、該R基は水素を数えることなく20個以内の原子を含み、 Rは、RまたはN(Rであり、そして 2個のR基は一緒になってまたは1個以上のR基はRと一緒になって所望
により結合して環構造を形成する) である) に相当する化合物である。
【0044】 2個のπ−結合した基を含む橋かけ結合したリガンドの例は、以下の通りであ
る。ジメチルビス(シクロペンタジエニル)シラン、ジメチルビス(テトラメチ
ルシクロペンタジエニル)シラン、ジメチルビス(2−エチルシクロペンタジエ
ン−1−イル)シラン、ジメチルビス(2−t−ブチルシクロペンタジエン−1
−イル)シラン、2、2−ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)プロパン
、ジメチルビス(インデン−1−イル)シラン、ジメチルビス(テトラヒドロイ
ンデン−1−イル)シラン、ジメチルビス(フルオレン−1−イル)シラン、ジ
メチルビス(テトラヒドロフルオレン−1−イル)シラン、ジメチルビス(2−
メチル−4−フェニルインデン−1−イル)シラン、ジメチルビス(2−メチル
インデン−1−イル)シラン、ジメチル(シクロペンタジエニル)(フルオレン
−1−イル)シラン、ジメチル(シクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオ
レン−1−イル)シラン、ジメチル(シクロペンタジエニル)(テトラヒドロフ
ルオレン−1−イル)シラン、(1、1、2、2−テトラメチル)−1、2−ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジシラン、(1、2−ビス(シクロペンタジエニル
)エタン、及びジメチル(シクロペンタジエニル)−1−(フルオレン−1−イ
ル)メタン。
【0045】 好ましいX´´基は、ヒドリド、ヒドロカルビル、シリル、ゲルミル、ハロヒ
ドロカルビル、ハロシリル、シリルヒドロカルビル及びアミノヒドロカルビル基
から選ばれるか、又は2個のX´´基は一緒になって2価の誘導体を形成する。
最も好ましいX´´基はC1−20ヒドロカルビル基である。
【0046】 本発明で利用されるさらなる群の金属錯体は、前記の式K´MZ´ 、又はそのダイマー(式中、Z´はK´と一緒になってMとのメタロサイクル
を形成する50個以内の非水素原子の2価の置換基である)に相当する。
【0047】 好ましい2価のZ´置換基は、K´基に直接結合した酸素、硫黄、硼素又は元
素の周期律表14族の1員からなる30個以内の非水素原子、並びにMに共有結
合した窒素、燐、酸素又は硫黄からなる群から選ばれる異なる原子を含む基を含
む。
【0048】 本発明により使用される好ましい群の周期律表4族の金属配位錯体は、式
【0049】
【化7】
【0050】 (式中、Mはチタン又はジルコニウムであり、 Rは、それぞれの場合独立してヒドロカルビル、シリル、ゲルミル、ハロゲン
、ハロヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルビルシロキシ、N、
N−ジ(ヒドロカルビルシリル)アミノ、N−ヒドロカルビル−N−シリルアミ
ノ、N、N−ジ(ヒドロカルビル)アミノ、ヒドロカルビレンアミノ、ジ(ヒド
ロカルビル)ホスフィノ、ヒドロカルビルスルフィドまたはヒドロカルビルオキ
シ−置換ヒドロカルビルからなる群から選ばれ、該Rは20個以内の非水素原
子を有するか、または隣接するR基は一緒になって2価の誘導体を形成しそれ
により縮合環系を形成し、 それぞれのXは、ハロゲン、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ又はシリル
基であり、該基は20個以内の非水素原子を有するか、又は2個のX基は一緒に
なってその2価の誘導体を形成し、 X´´´は、Mが+2形式酸化状態にあるとき、中性の共役ジエン、またはその
シリル、ゲルミル、またはハロヒドロカルビル置換誘導体であって、水素以外の
40個以内の原子を有し、 Yは、−O−、−S−、−NR´−または−PR´−であり、そして Zは、SiR´、CR´、SiR´SiR´、CR´CR´、CR
´=CR´、CR´SiR´、又はGeR´(但し、R´は、それぞれの
場合独立して水素であるかまたはシリル、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキ
シ及びその組み合わせから選ばれる基であり、該R´は30個以内の炭素または
珪素原子を有する) に相当する。
【0051】 さらなる好適な錯体は、式
【0052】
【化8】
【0053】 (式中、Mは、+3形式酸化状態のチタン又はジルコニウム好ましくはチタンで
あり、 Rは、それぞれの場合独立してヒドロカルビル、シリル、ゲルミル、ハロゲン
、ハロヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルビルシロキシ、N、
N−ジ(ヒドロカルビルシリル)アミノ、N−ヒドロカルビル−N−シリルアミ
ノ、N、N−ジ(ヒドロカルビル)アミノ、ヒドロカルビレンアミノ、ジ(ヒド
ロカルビル)ホスフィノ、ヒドロカルビルスルフィドまたはヒドロカルビルオキ
シ−置換ヒドロカルビルからなる群から選ばれ、該Rは20個以内の非水素原
子を有するか、または隣接するR基は一緒になって2価の誘導体を形成しそれ
により縮合環系を形成し、 それぞれのXは、ハロゲン、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ又はシリル
基であり、該基は20個以内の非水素原子を有するか、又は2個のX基は一緒に
なってその2価の誘導体を形成し、 Eは、珪素、ゲルマニウム、錫または炭素であり、 R´は、それぞれの場合独立して水素であるか、またはシリル、ヒドロカルビル
、ヒドロカルビルオキシ及びこれらの組み合わせから選ばれる基であって、該R
´は30個以内の炭素または珪素の原子を有し、 xは、1−8であり、 Yは、−ORまたは−NRであり、そして Zは、SiR´、CR´、SiR´SiR´、CR´CR´、CR
´=CR´、CR´SiR´、又はGeR´(但し、R´は前記同様であ
る)である) に相当する。
【0054】 さらに好適な錯体は、式
【0055】
【化9】
【0056】 (式中、Mは、+3形式酸化状態のチタン又はジルコニウム好ましくはチタンで
あり、 Rは、それぞれの場合独立してヒドロカルビル、シリル、ゲルミル、ハロゲン
、ハロヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルビルシロキシ、N、
N−ジ(ヒドロカルビルシリル)アミノ、ヒドロカルビレンアミノ、ジ(ヒドロ
カルビル)ホスフィノ、ヒドロカルビルスルフィドまたはヒドロカルビルオキシ
−置換ヒドロカルビルからなる群から選ばれ、該Rは20個以内の非水素原子
を有するか、または隣接するR基は一緒になって2価の誘導体を形成しそれに
より縮合環系を形成し、 X´´´は、2−(N、N−ジメチルアミノベンジル)、m−(N、N−ジメチ
ルアミノメチル)フェニル、アリル及びC1−10ヒドロカルビル置換アリルで
あり、 Yは、−O−、−S−、−NR´−または−PR´−であり、そして Zは、SiR´、CR´、SiR´SiR´、CR´CR´、CR
´=CR´、CR´SiR´、又はGeR´(但し、R´は前記同様であ
る)である) に相当する。
【0057】 本発明の実施に使用される周期律表4族の金属錯体の例は、以下のものを含む
。 ビスシクロペンタジエニル錯体、例えば ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、 ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、 ビス(t−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、 ビス(t−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、 (フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、 (フルオレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、 ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、 ビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、 rac−ジメチルシラン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、 rac−ジメチルシラン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル
、 rac−ジメチルシラン−ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、 rac−ジメチルシラン−ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムジメチル、 rac−ジメチルシラン−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)
}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシラン−ビス{1−(2−メチル−4−(α−ナフチル)イン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシラン−ビス{1−(2−メチル−4−(β−ナフチル)イン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、
【0058】 rac−1、2−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル
)}ジルコニウムジクロリド、 rac−1、2−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−(α−ナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、 rac−ジメチルシラン−ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウム(II)1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン、 rac−ジメチルシラン−ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニ
ウム(II)2、4−ヘキサジエン、 rac−ジメチルシラン−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)
}ジルコニウム(II)1、3−ペンタジエン、 rac−ジメチルシラン−ビス{1−(2−メチル−4−(α−ナフチル)イン
デニル)}ジルコニウム(II)1、3−ペンタジエン、 rac−1、2−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル
)}ジルコニウム(II)1、3−ペンタジエン、 rac−1、2−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−(α−ナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウム(II)1、3−ペンタジエン、 rac−1、2−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−(β−ナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウム(II)1、3−ペンタジエン、 rac−1、2−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−(1−アンスラセニ
ル)インデニル)}ジルコニウム(II)1、3−ペンタジエン、 rac−1、2−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−(2−アンスラセニ
ル)インデニル)}ジルコニウム(II)1、3−ペンタジエン、 rac−1、2−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−(9−アンスラセニ
ル)インデニル)}ジルコニウム(II)1、3−ペンタジエン、 rac−1、2−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−(9−フェナンスリ
ル)インデニル)}ジルコニウム(II)1、3−ペンタジエン、 rac−1、2−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル
)}ジルコニウム(II)1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン、 rac−1、2−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−(α−ナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウム(II)1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン、
及び rac−1、2−エチレン−ビス{1−(2−メチル−4−(β−ナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウム(II)1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン。
【0059】 金属が+4形式酸化状態にある本発明で使用される金属への橋かけ構造及び非
局在化π−電子を含む単一の環状のリガンドを含有する金属錯体(束縛幾何学錯
体として知られている)の例は、以下の錯体を含む。 (tert−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシ
ランチタン ジクロリド、 (シクロヘキシルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラ
ンチタン ジクロリド、 (シクロドデシルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラ
ンチタン ジクロリド、 (tert−ブチルアミド)(2−メチル−4−フェニルインデン−1−イル)
ジメチルシランチタン ジクロリド、 (tert−ブチルアミド)(3−ピロリルインデン−1−イル)ジメチルシラ
ンチタン ジクロリド、 (シクロヘキシルアミド)(3−ピロリルインデン−1−イル)ジメチルシラン
チタン ジクロリド、 (tert−ブチルアミド)(η−3−フェニル−s−インダセン−1−イル
)ジメチルシランチタン ジクロリド、 (tert−ブチルアミド)(η−2−メチル−3−ビフェニル−s−インダ
セン−1−イル)ジメチルシランチタン ジクロリド、 (tert−ブチルアミド)(η−3−フェニル−gem−ジメチルアセナフ
タレン−1−イル)ジメチルシランチタン ジクロリド、
【0060】 (tert−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシ
ランチタン ジメチル、 (tert−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシ
ランチタン ジメチル、 (シクロヘキシルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラ
ンチタン ジメチル、 (シクロドデシルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラ
ンチタン ジメチル、 (tert−ブチルアミド)(2−メチル−4−フェニルインデン−1−イル)
ジメチルシランチタン ジメチル、 (tert−ブチルアミド)(3−ピロリルインデン−1−イル)ジメチルシラ
ンチタン ジメチル、 (シクロヘキシルアミド)(3−ピロリルインデン−1−イル)ジメチルシラン
チタン ジメチル、 (tert−ブチルアミド)(η−3−フェニル−s−インダセン−1−イル
)ジメチルシランチタン ジメチル、 (tert−ブチルアミド)(η−2−メチル−3−ビフェニル−s−インダ
セン−1−イル)ジメチルシランチタン ジメチル、 (tert−ブチルアミド)(η−3−フェニル−gem−ジメチルアセナフ
タレン−1−イル)ジメチルシランチタン ジメチル、 (tert−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシ
ランチタン 1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン、
【0061】 (シクロヘキシルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラ
ンチタン 1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン、 (シクロドデシルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラ
ンチタン 1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン、 (tert−ブチルアミド)(2−メチル−4−フェニルインデン−1−イル)
ジメチルシランチタン 1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン、 (tert−ブチルアミド)(3−ピロリルインデン−1−イル)ジメチルシラ
ンチタン 1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン、 (シクロヘキシルアミド)(3−ピロリルインデン−1−イル)ジメチルシラン
チタン 1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン、 (tert−ブチルアミド)(η−3−フェニル−s−インダセン−1−イル
)ジメチルシランチタン 1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン、 (tert−ブチルアミド)(η−2−メチル−3−ビフェニル−s−インダ
セン−1−イル)ジメチルシランチタン 1、4−ジフェニル−1、3−ブタジ
エン、 (tert−ブチルアミド)(η−3−フェニル−gem−ジメチルアセナフ
タレン−1−イル)ジメチルシランチタン 1、4−ジフェニル−1、3−ブタ
ジエン、 (tert−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシ
ランチタン 1、3−ペンタジエン、 (シクロヘキシルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラ
ンチタン 1、3−ペンタジエン、 (シクロドデシルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジメチルシラ
ンチタン 1、3−ペンタジエン、
【0062】 (tert−ブチルアミド)(2−メチル−4−フェニルインデン−1−イル)
ジメチルシランチタン 1、3−ペンタジエン、 (tert−ブチルアミド)(3−ピロリルインデン−1−イル)ジメチルシラ
ンチタン 1、3−ペンタジエン、 (シクロヘキシルアミド)(3−ピロリルインデン−1−イル)ジメチルシラン
チタン 1、3−ペンタジエン、 (tert−ブチルアミド)(η−3−フェニル−s−インダセン−1−イル
)ジメチルシランチタン 1、3−ペンタジエン、及び (tert−ブチルアミド)(η−2−メチル−3−ビフェニル−s−インダ
セン−1−イル)ジメチルシランチタン 1、3−ペンタジエン。
【0063】 他の錯体特に他の周期律表4族の金属を含むものは、もちろん、当業者には明
らかであろう。
【0064】 好ましい4族の金属錯体は、活性化共触媒との組み合わせまたは活性化手段に
使用により触媒的に活性にされる。本発明で使用する好適な活性化共触媒は、ポ
リマー性またはオリゴマー性のアルモキサン、特にメチルアルモキサン、トリイ
ソブチルアルミニウム変性メチルアルモキサン、ジイソブチルアルモキサンまた
はペルフルオロアリール変性アルモキサン;強ルイス酸例えばC1−30ヒドロ
カルビル置換の周期律表13族の化合物、特に各ヒドロカルビルまたはハロゲン
化ヒドロカルビル基に1−10個の炭素を有するトリ(ヒドロカルビル)アルミ
ニウム−またはトリ(ヒドロカルビル)硼素−化合物及びそのハロゲン化ヒドロ
カルビル誘導体、特にトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン;及び非ポリマ
ー性の不活性かつ相溶性の非配位性イオン形成化合物(酸化条件下のこれら化合
物の使用を含む)を含む。好適な活性化手段は、バルク電解(以下にさらに詳細
に説明される)である。前記の活性化共触媒及び手段の組み合わせは、また所望
ならば使用できる。前記の活性化共触媒及び活性化手段は、以下の文献において
異なる金属錯体に関して既に教示されている。ヨーロッパ特許第A277003
号、米国特許第A5153157、5064802号、ヨーロッパ特許第A46
8651、520732号及びWO93/23412号。
【0065】 好適には、ポリマー性またはオリゴマー性のアルモキサンは、使用されたとき
、10:1−1000:1、好ましくは50:1−200:1の金属錯体に対し
てモルの量で存在する。アルモキサンまたはアルキルアルモキサンは、一般に、
環状のオリゴマーを含む、オリゴマー性またはポリマー性のアルキルアルミノキ
シ化合物であると考えられている。一般に、これら化合物は、平均でアルミニウ
ム原子1個あたり1.5個のアルキル基を含み、トリアルキルアルミニウム化合
物または化合物の混合物と水との反応により製造される。ペルフルオロアリール
置換アルモキサンは、残存量のトリアルキルアルミニウム化合物も含むかもしれ
ないアルキルアルモキサンとフルオロアリールリガンド源好ましくはフルオロア
リールリガンドを含む強ルイス酸とを混合し、次にリガンド交換により形成され
た副生物を除くことにより容易に製造される。好ましいフルオロアリールリガン
ド源は、トリフルオロアリール硼素化合物、最も好ましくはトリス(ペンタフル
オロフェニル)硼素であり、それは比較的揮発性でありしかも反応混合物から容
易に除去できるトリアルキル硼素リガンド交換生成物を生ずる。
【0066】 反応は、任意の脂肪族、脂環族または芳香族の液状希釈剤またはその混合物中
で行うことができる。好ましいのは、C6−8脂肪族及び脂環族の炭化水素及び
その混合物であり、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン及び混合フラクション
例えばExxon Chemicals Inc.から入手できるIsopar
(商標)Eを含む。アルキルアルモキサンとフルオロアリールリガンドの源との
接触後、反応混合物を任意の好適な手段により精製してリガンド交換生成物特に
任意のトリアルキル硼素化合物を除くことができる。別の方法として、周期律表
3−10族金属錯体触媒は、まず、残存のリガンド交換生成物を除く前に反応混
合物と混合できる。
【0067】 反応混合物からアルキル交換副生物を除く好適な手段は、所望により減圧下の
脱気、蒸留、溶媒交換、溶媒抽出、揮発性剤により抽出、ゼオライトまたは分子
ふるいとの接触、及び前記の手段の組み合わせを含み、これらのすべては従来の
手段に従って行われる。得られた生成物の純度は、得られる生成物の11B N
MRにより測定できる。好ましくは、残存のアルキル交換生成物の量は、固体の
含量に基づいて、10重量%より少なく、好ましくは1.0重量%より少なく、
最も好ましくは0.1重量%より少ない。
【0068】 本発明の1つの態様における共触媒として有用な好適な非ポリマー性の不活性
かつ相溶性の非配位性イオン形成化合物は、プロトンを供与できるブレンステッ
ド酸であるカチオン、並びに相溶性且つ配位性のアニオンAからなる。好まし
いアニオンは、2つの成分が混合されるとき形成される活性触媒種(金属カチオ
ン)の電荷をアニオンがバランスできる、電荷含有金属またはメタロイドの芯か
らなる単一の配位錯体を含むものである。また、該アニオンは、オレフィン性、
ジオレフィン性及びアセチレン性の不飽和化合物または他の中性のルイス塩基例
えばエーテルまたはニトリルにより置換できる。好適な金属は、アルミニウム、
金及び白金を含むが、これらに限定されない。好適なメタロイドは、硼素、燐及
び珪素を含むが、これらに限定されない。たった一つの金属又はメタロイド原子
を含む配位錯体からなるアニオンを含む化合物は、周知であり、そして多くのも
の、特にアニオン部分にたった一つの硼素原子を含むこれら化合物は、市販され
ている。
【0069】 好ましくは、これらの共触媒は、以下の一般式 (L−H) (A)d− (式中、Lは中性のルイス塩基であり; (L−H)はブレンステッド酸であり; (A)d−はd−の電荷を有する非配位性且つ相溶性のアニオンであり; dは1−3の整数である) により示すことができる。
【0070】 さらに好ましくは、dが1、すなわちAd−がAである。
【0071】 非常に好ましくは、(A)d−は、式 [BQ (但し、Bは+3形式酸化状態の硼素であり;そして Qは、それぞれの場合独立してヒドリド、ジアルキルアミド、ハライド、アルコ
キシド、アリールオキシド、ヒドロカルビル、ハロカルビル及びハロゲン置換ヒ
ドロカルビル基から選ばれ、該Qは20個以内の炭素を有するが、但し1回以下
はQハライドである) に相当する。
【0072】 さらに非常に好ましい態様では、Qはフッ素化C1−20ヒドロカルビル基で
あり、最も好ましくは、フッ素化アリール基特にペンタフルオロフェニルである
【0073】 本発明の触媒の製造における活性化共触媒として使用できるプロトン供与可能
なカチオンからなるイオン形成化合物の例(制限するものではない)は、以下の
通りである。 トリ−置換アンモニウム塩、例えば トリメチルアンモニウムテトラフェニルボレート、 メチルジオクタデシルアンモニウムテトラフェニルボレート、 トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレート、 トリプロピルアンモニウムテトラフェニルボレート、 トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラフェニルボレート、 メチルテトラデシルオクタデシルアンモニウムテトラフェニルボレート、 N、N−ジメチルアニリニウムテトラフェニルボレート、 N、N−ジエチルアニリニウムテトラフェニルボレート、 N、N−ジメチル(2、4、6−トリメチルアニリニウム)テトラフェニルボレ
ート、
【0074】 トリメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 メチルジテトラデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、 メチルジオクタデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、 トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、 トリ(sec−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート、 N、N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
、 N、N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
、 N、N−ジメチル(2、4、6−トリメチルアニリニウム)テトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート、
【0075】 トリメチルアンモニウムテトラキス(2、3、4、6−テトラフルオロフェニル
)ボレート、 トリエチルアンモニウムテトラキス(2、3、4、6−テトラフルオロフェニル
)ボレート、 トリプロピルアンモニウムテトラキス(2、3、4、6−テトラフルオロフェニ
ル)ボレート、 トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(2、3、4、6−テトラフルオロ
フェニル)ボレート、 ジメチル(t−ブチル)アンモニウムテトラキス(2、3、4、6−テトラフル
オロフェニル)ボレート、 N、N−ジメチルアニリニウムテトラキス(2、3、4、6−テトラフルオロフ
ェニル)ボレート、 N、N−ジエチルアニリニウムテトラキス(2、3、4、6−テトラフルオロフ
ェニル)ボレート、及び N、N−ジメチル−(2、4、6−トリメチルアニリニウム)テトラキス(2、
3、4、6−テトラフルオロフェニル)ボレート;
【0076】 ジアルキルアンモニウム塩、例えば; ジオクタデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジテトラデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
及び ジシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
【0077】 トリ置換ホスホニウム塩例えば; トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、 メチルジオクタデシルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、及び トリ(2、6−ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート。
【0078】 好ましいのは、長鎖アルキルモノ及びジ置換アンモニウム錯体、特に1または
2個のC14−20アルキル基を含むトリアルキルアンモニウム錯体、さらに特
にメチルジ(オクタデシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル
)ボレート及びメチルジ(テトラデシル)アンモニウムテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)ボレート、またはこれらを含む混合物である。これらの混合物は
、2個のC14、C16またはC18アルキル基及び1個のメチル基を含むアミ
ンから誘導されるプロトン化アンモニウムカチオンを含む。これらアミンは、商
標名Kemamine(商標)T9701でWitco Corp.からそして
商標名Armeen(商標)M2HTでAkzo−Nobelから入手できる。
【0079】 他の好適なイオン形成性の活性化共触媒は、式 (Oxe+(Ad− (式中、Oxe+はe+の電荷を有するカチオン性酸化剤であり; eは1−3の整数であり;そして Ad−及びdは前記同様である) により示されるカチオン性酸化剤及び非配位性且つ相溶性のアニオンの塩からな
る。
【0080】 カチオン性酸化剤の例は、以下のものを含む。フェロセニウム、ヒドロカルビ
ル置換フェロセニウム、Ag又はPb+2。Ad−の好ましい態様は、ブレン
ステッド酸含有活性化共触媒について既に定義されたアニオン、特にテトラキス
(ペンタフルオロ)ボレートである。
【0081】 他の好適なイオン形成性の活性化共触媒は、式 (c) (式中、(c)はC1−20カルベニウムイオンであり;そして Aは前記同様である) により示されるカルベニウムイオン及び非配位性且つ相溶性のアニオンの塩であ
る化合物からなる。
【0082】 好ましいカルベニウムイオンは、トリチルカチオン、すなわちトリフェニルカ
ルベニウムである。好ましいシリリウムは、トリフェニルシリリウムである。
【0083】 バルク電解の活性化手段は、非配位性の不活性アニオンからなる支持する電解
質の存在下電解条件下金属錯体の電気化学的酸化を含む。その手段において、電
解のための溶媒、支持する電解質及び電解電圧は、金属錯体を接触的に不活性に
するであろう電解副生物が反応中実質的に形成されないように使用される。さら
に特に、好適な溶媒は、以下の物質である。支持する電解質を溶解できそして不
活性である電解の条件(一般に0−100℃の温度)下液体である。「不活性溶
媒」は、電解に使用される反応条件下還元又は酸化されないものである。所望の
電解に使用される電圧下に影響されない溶媒及び支持する電解質を選ぶことは、
一般に、所望の電解反応から可能である。好ましい溶媒は、ジフルオロベンゼン
(全異性体)、DME及びこれらの混合物を含む。
【0084】 電解は、陽極及び陰極(またはそれぞれ作業電極及び対電極とよばれる)を含
む標準電解槽で行うことができる。槽のための構築に好適な物質は、ガラス、プ
ラスッチク、セラミック及びガラス被覆金属である。電極は、不活性の伝導性物
質から製造され、それにより反応混合物又は反応条件により影響されない伝導性
物質を意味する。白金又はパラジウムが、好ましい不活性伝導性物質である。通
常、イオン浸透性膜例えば細かいガラスフリットは、槽を別々のコンパートメン
ト、作業電極コンパートメント及び対電極コンパートメントに分離する。作業電
極は、活性されるべき金属錯体、溶媒、支持する電解質、並びに電解をおだやか
にするか又は得られる錯体を安定化するのに望まれる任意の他の物質を含む反応
媒体中に浸漬される。対電極は、溶媒及び支持する電解質の混合物中に浸漬され
る。所望の電圧は、理論的な計算により決定されるか、又は槽の電解質に浸漬さ
れた銀電極のような参照電極を使用して槽を掃引することにより実験的に決定さ
れる。バックグラウンド槽電流、所望の電解の不存在下の電流ドローも決定され
る。電解は、電流が所望のレベルからバックグラウンドレベルに低下したときに
、完了する。このやり方では、最初の金属錯体の完全な転換は、容易に検出でき
る。
【0085】 好適な支持する電解質は、カチオン及び相溶性且つ非配位性のアニオンA
らなる塩である。好ましい支持電解質は、式 G (式中、Gは原料錯体及び生成錯体に対して非反応性であるカチオンであり、
そしてAは前記同様である) に相当する塩である。
【0086】 カチオンGの例は、40個以内の非水素原子を有するテトラヒドロカルビル
置換アンモニウム又はホスホニウムカチオンを含む。好ましいカチオンは、テト
ラ−n−ブチルアンモニウム−及びテトラエチルアンモニウム−カチオンである
【0087】 バルク電解による本発明の錯体の活性化中、支持する電解質のカチオンは、対
電極に移動し、Aは作業電極に移動して得られる酸化された生成物のアニオン
になる。溶媒又は支持する電極のカチオンの何れかは、作業電極で形成された酸
化された金属錯体の量と等しいモル量で対電極で還元される。好ましい支持する
電解質は、それぞれのヒドロカルビル又はペルフルオロアリール基に1−10個
の炭素を有するテトラキス(ペルフルオロアリール)ボレートのテトラヒドロカ
ルビルアンモニウム塩、特にテトラ−n−ブチルアンモニウムテトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ボレートである。
【0088】 一般に、活性触媒は、好適な溶媒中で100−300℃の範囲内の温度で金属
錯体と活性剤とを組み合わせることにより製造できる。シランまたはヒドロカル
ビルシラン助剤は、別々に添加されるか、または残りの成分と同時に添加できる
。 触媒組成物は、重合されるべきモノマーの存在下種々の成分の組み合わせにより
その場で製造されるかまたは重合されるモノマーの添加前に別々に製造できる。
触媒の成分は、水分及び酸素の両者に感度があり、そして不活性雰囲気中で取り
扱われそして移動すべきである。
【0089】 好ましいモノマーは、2−20000個、好ましくは2−20個さらに好まし
くは2−8個の炭素原子を有するオレフィン並びにこれらオレフィンの2種以上
の組合せを含む。特に好適なオレフィンは、例えば、エチレン、プロピレン、1
−ブテン、1−ペンテン、4−メチルペンテン−1、1−ヘキセン、1−ヘプテ
ン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、
1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、又はこれらの組合せ、
並びに重合中形成される長鎖ビニル末端オリゴマー又はポリマー状反応生成物、
並びに得られるポリマーに比較的長い分枝鎖を生成するために反応混合物に特に
添加されるC10−30α−オレフィンを含む。好ましくは、オレフィンは、エ
チレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−ペンテン−1、
1−ヘキセン、1−オクテン、スチレン、ハロゲン−またはアルキル置換スチレ
ン及びテトラフルオロエチレンである。他の好ましいモノマーは、ビニルシクロ
ブテン、及びジエン例えば1、4−ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチ
リデン ノルボルネン、及び1、7−オクタジエンを含む。上記のモノマーの混
合物も使用できる。
【0090】 触媒製造のための好適な溶媒または希釈剤は、従来の技術で周知の溶媒の任意
のものを含み、直鎖及び分枝鎖の炭化水素例えばC6−12アルカン(ペンタン
、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びこの混合物);C6−12環状及び脂環状
の炭化水素例えばシクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メ
チルシクロヘプタン及びこれらの混合物及びC6−12芳香族及びアルキル置換
芳香族化合物例えばベンゼン、トルエン、キシレン、デカリン及びこれらの混合
物、並びに前記の化合物の混合物を含むがこれらに限定されない。
【0091】 重合は、スラリー、溶液、バルク、気相または懸濁重合条件または他の好適な
反応条件下で行うことができる。重合は、0−160℃、好ましくは25−10
0℃の温度で所望のポリマーを生成するのに充分な時間行うことができる。代表
的な反応時間は、1分から100時間、好ましくは1−10時間である。最適な
反応時間または反応滞留時間は、使用される温度、溶媒及び他の反応条件に応じ
て変化するだろう。重合は、大気圧下並びに大気圧上の圧力で、好適には1−5
00psig(6.9−3400kPa)の範囲内の圧力で行うことができる。
周囲圧力または低圧例えば1−5psig(6.9−34.5kPa)の使用が
、資本及び装置のコストの点から好ましい。
【0092】 重合は、不活性希釈剤または溶媒の存在下またはこれらの不存在下すなわち過
剰のモノマーの存在下行うことができる。好適な希釈剤または溶媒の例は、 C
6−20脂肪族、脂環族、芳香族及びハロゲン化脂肪族または芳香族炭化水素並
びにこれらの混合物を含む。好ましい希釈剤は、 C6−10アルカン、トルエ
ン及びこれらの混合物を含む。重合用の特に望ましい希釈剤は、イソ−オクタン
、イソ−ノナンまたはこれらのブレンド、例えばExxon Chemical
Companyから入手できるIsopar−E(商標)である。好適な量の
溶媒は、5−100重量%のモノマー濃度をもたらすために使用される。
【0093】 付加重合可能なモノマー(アルケニルシランを含む)対触媒(周期律表3−1
0族の金属の含量により)のモル比は、100:1−1×1010:1、好まし
くは1000:1−1×10:1に及ぶことができる。代表的には、エチレン
/オレフィンコポリマーの製造では、重合に使用されるコモノマー対1種以上の
モノマーのモル比は、製造される組成物の望ましい密度に依存し、0.5以下で
ある。望ましくは、0.91−0.93の密度範囲を有する物質を製造するとき
、コモノマー対モノマーの比は、0.2より小さく、好ましくは0.05より小
さく、さらに好ましくは0.02より小さく、そして0.01より小さくさえあ
る。代表的には、工程中の水素対モノマーのモル比は、分子量のコントロールに
関して水素の機能の多くを行うシラン分枝化剤の存在により、0.5より小さく
、好ましくは0.2より小さく、さらに好ましくは0.05より小さく、より好
ましくは0.02より小さい。反応器に装入されるシランまたはヒドロカルビル
シラン分枝化剤対モノマーのモル比は、望ましくは、0.5より小さく、好まし
くは0.2より小さく、そしてさらに好ましくは0.1より小さい。
【0094】 他の同様な重合と同じく、使用されるモノマー及び溶媒は、触媒の不活性化が
生じないほど十分に高い純度のものであることが非常に望ましい。モノマーの精
製の任意の好適な手段、例えば減圧下の脱揮発物化、分子ふるいまたは高表面積
アルミナとの接触、またはこれらの組み合わせが使用できる。
【0095】 含有される触媒及び共触媒を除く得られたポリマーの精製は、また実施者によ
り望まれる場合もある。これらの汚染物は、一般に、触媒または共触媒の金属物
に起因するポリマーの熱分解による灰分の残存物により同定できる。これら化合
物を除く好適な手段は、溶媒抽出、例えば加熱高沸点塩素化溶媒、酸または塩基
例えばアルカリを利用する抽出、次に濾過による。
【0096】 支持体は、任意に、特に気相またはスラリー重合において触媒処方に存在でき
る。好適な支持体は、不活性の粒状の物質を含むが、最も好適には、金属酸化物
、好ましくはアルミナ、シリカまたはアルミノシリケート物質である。好適な粒
子のサイズは、1−1000μm、好ましくは10−100μmである。最も望
ましい支持体は、焼成したシリカであり、それはシラン、または同様な反応性の
化合物との反応により表面のヒドロキシル基を還元するように処理できる。触媒
処方にこのような支持体を含ませる任意の好適な手段が使用でき、例えば成分を
液体に分散し、そしてそれを支持体と接触させ、その後乾燥することにより、支
持体にこのような液体を噴霧または被覆しその後液体を除くことにより、または
液体媒体から共触媒及び支持体物質を共沈澱することにより行うことができる。
【0097】 重合は、望ましくは、連続的な重合として実施され、触媒成分、1種以上のモ
ノマー、連鎖移動剤及び任意の溶媒及びジエンが連続的に反応ゾーンに供給され
、そしてポリマー生成物がそれから連続的に取り出される。用語「連続的」及び
「連続的に」の範囲内には、本明細書で使用されるとき、反応物の間欠的な添加
及び短い規則的な間隔での生成物の取り出しが行われて、時間とともに、全体の
工程が連続的であるような方法もある。
【0098】 操作の1つの態様では、重合は、直列または並列に接続された2個の反応器か
らなる連続溶液重合系で行われる。1個の反応器では、比較的高い分子量の生成
物(300000−600000さらに好ましくは400000−500000
のMw)が形成され、一方第二の反応器では、比較的低い分子量の生成物(50
000−300000のMw)が形成される。最終の生成物は、2種のポリマー
生成物の均一なブレンドを生ずる脱揮発物化前に混合される2つの反応器の流出
物のブレンドである。この2個の反応器の方法は、改善された性質を有する生成
物の製造を可能にする。好ましい態様では、反応器は直列で接続され、第一の反
応器からの流出物は第二の反応器に装入され、そして新しいモノマー、溶媒及び
水素が第二の反応器に添加される。反応器の条件は、第二の反応器で生成される
ポリマーに対する第一の反応器で生成されるポリマーの重量比が20:80−8
0:20であるように調節される。さらに、第二の反応器の温度が、より低い分
子量の生成物を生成するようにコントロールされる。この系は、有利には、広い
範囲のムーニー粘度並びに優れた強さ及び加工性を有するEPDM生成物の製造
を可能にする。好ましくは、得られる生成物のムーニー粘度(ASTM D16
46−94、ML1+4@125℃)は、1−200、好ましくは5−150そ
して最も好ましくは10−110の範囲に入るように調節される。
【0099】 本発明の重合方法は、また使用して気相共重合法に有利である。この方法は、
高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、線状低密
度ポリエチレン(LLDPE)及びポリプロピレンの製造に大規模で工業的に使
用される。使用される気相法は、例えば、重合反応ゾーンとして機械的に撹拌さ
れた床または気体流動床を使用するタイプのものである。好ましいのは、重合反
応が、流動化気体の流れにより、有孔プレートの上に支持または懸濁されたポリ
マーの粒子の流動床を含む垂直な円筒状の重合反応器で実施される。
【0100】 床を流動化するのに使用される気体は、重合されるべき1種以上のモノマーか
らなり、そしてまた床からの反応熱を除く熱交換媒体として働く。加熱気体は、
通常、減速ゾーンとしても知られている安定ゾーン(流動床より広い直径を有し
そして気体の流れに随伴した微細な粒子が床中に重力で落下する機会を有する)
を経て、反応器の頂部から現れる。加熱気体流から超微細な粒子を除くために再
クローンを使用するのも有利である。気体は、次に通常ブローワまたはコンプレ
ッサ及び1個以上の熱交換機(気体から重合熱を取り去る)により床に循環され
る。
【0101】 床を冷却する好ましい方法は、冷却された循環気体によりもたらされる冷却に
加えて、床に揮発性液体を供給して、しばしば凝縮モードの操作とよばれる揮発
性の冷却効果をもたらすことである。この場合に使用される揮発性の液体は、例
えば、揮発性の不活性液体、例えば3−8個好ましくは4−6個の炭素原子を有
する飽和炭化水素である。モノマー又はコモノマーそれ自体は揮発性液体である
か又は凝縮されてこの液体をもたらすことができる場合には、これは好適には床
に供給されて、蒸発性の冷却効果をもたらす。このやり方で使用されるオレフィ
ンモノマーの例は、3−8個、好ましくは3−6個の炭素原子を含むオレフィン
である。揮発性の液体は、熱い流動化床で蒸発して流動化気体と混合する気体を
形成する。もし揮発性液体がモノマー又はコモノマーであるならば、それは床で
いくらかの重合を行う。蒸発された液体は、次に熱い循環気体の一部として反応
器から出て、そして循環ループの圧縮/熱交換の部分に入る。循環気体は、熱交
換機で冷却され、そしてもし気体が冷却される温度が露点より下であるならば、
液体は気体から沈降するだろう。この液体は望ましくは流動化床に連続的に循環
される。例えばヨーロッパ特許第A89691号、米国特許第A4543399
号、WO94/25495号及び米国特許第A5352749号に記載されてい
るように、循環気体の流れ中で運ばれる液体の小滴として床に沈降した液体を循
環することができる。液体を床に循環する特に好ましい方法は、循環気体の流れ
から液体を分離すること、そして好ましくは床内に液体の微細な小滴を発生する
方法を使用して、床中に直接この液体を再注入することである。このタイプの方
法は、WO94/28032号に記載されている。気体流動化床で生ずる重合反
応は、触媒の連続又は半連続の添加により触媒化される。この触媒は、もし所望
ならば、無機又は有機の支持物質上に支持できる。触媒は、また、例えば液体不
活性希釈剤中で少量のオレフィンモノマーを重合することにより前部重合段階に
使用されて、オレフィンポリマー粒子に埋め込まれた触媒粒子からなる触媒複合
物を提供できる。
【0102】 ポリマーは、床内の触媒、支持された触媒又はプレポリマーの流動化粒子上の
1種以上のモノマーの触媒化重合(共重合)により、流動化床に直接生成される
。重合反応の開始は、好ましくは目的ポリオレフィンに類似である予め形成され
たポリマー粒子の床を使用して達成され、そして触媒、1種以上のモノマー及び
任意の他の気体(気相凝縮モードで操作するとき、循環気体の流れ、例えば希釈
剤気体、水素連鎖移動剤又は不活性凝縮可能な気体中に有することが望ましい)
の導入前に窒素のような乾燥不活性気体による乾燥によって床を調節する。生成
されたポリマーは、所望により流動化床から連続的又は不連続的に取り出される
【0103】 本発明の実施に最も好適な気相法は、連続方法であり、それは、反応器の反応
ゾーンへの反応物の連続的な供給及び反応器の反応ゾーンからの生成物の取り出
しを行い、それにより反応器の反応ゾーンにおいてマクロスケールで定常状態の
環境をもたらす。生成物は、周知の技術に従って減圧及び任意の高温(脱揮発物
化)に曝すことにより容易に回収される。方法は、すべての残存するシランまた
はヒドロカルビルシラン分枝化剤並びに不活性希釈剤及び未反応モノマー(望む
ならば反応器へ循環される)を容易に除く。
【0104】 代表的には、気相法の流動床は、50℃より高い温度、好ましくは60−11
0℃、さらに好ましくは70−110℃で操作される。
【0105】 多数の特許及び特許出願が、本発明の方法で使用するのに適合できる気相法を
記述しており、特に以下のものがある。米国特許第A4588790、4543
399、5352749、5436304、5405922、5462999、
5461123、5453471、5032562、5028670、5473
028、5106804、5556238、5541270、5608019、
5616661号、並びにヨーロッパ特許第A659773、692500、7
80404、697420、628343、593083、676421、68
3176、699212、699213、721798、728150、728
151、728771、728772、735058号並びにWO94/290
32、94/25497、94/25495、94/28032、95/133
05、94/26793、95/07942、97/25355、93/111
71、95/13305及び95/13305号。
【0106】 本発明の触媒系を使用して本発明の重合法により製造できる本発明の好ましい
ポリオレフィンポリマーでは、長鎖分枝は、ポリマー骨格へのアルケニルシラン
または1種以上のα−オレフィンコモノマーの配合から生ずる短鎖分枝よりも長
い。本発明のポリマー中の長鎖分枝の存在の実験的な効果は、より高い流れ活性
化エネルギー、組成物の他の構造上の性質から予想されるのより大きいI21
、増大した溶融レオロジー的性質、及び溶融及びせん断条件への曝露の繰り
返しにおける物理的性質の改良された保持により示される増大したレオロジー的
性質として明らかにされる。本発明のポリマーは、リサイクルの用途に使用する
ように特にされ、そして得られるリサイクルポリマーの物理的性質を有利に改善
する。
【0107】 前記の方法A)、B)及びC)に従って製造されたものを含む、アルケニルシ
ランの付加重合法を経て配合されるシラン官能基を含むインターポリマーのさら
なる誘導体は、任意の適当な転換法により製造される。好ましい転換法は、塩基
性または酸性の条件下の加水分解またはアルコール分解、または≡Si−OR 基を生成する≡Si−H結合の酸化、または≡Si−NR (但しRはHま
たはC1−10ヒドロカルビルである)を生成する≡Si−Hのアンモニア分解
を含む。また含まれるのは、これら結合の不完全なまたは部分的な加水分解、ア
ルコール分解、アミノ分解または酸化が行われる方法である。任意に、すべての
前記の方法は、1つ以上の縮合−、カップリング−、イオン性カップリング−、
または中和を伴うイオン性カップリング−反応を伴うことができる。別の方法と
して、好適な転換法は、シランのプロトンと反応性化合物または置換基例えば塩
基との直接反応を含む。
【0108】 これらの転換法は、従来の化学反応物及び処理条件を利用し、好ましくは溶液
または溶融相条件下で行われる。例として、シラン官能基の加水分解は、もし所
望ならば、任意に反応の副生物を次に除く条件下で、水、またはアルコールまた
はグリコールとの反応により容易に達成できる。もしシラン基のわずか一部が加
水分解されるならば、縮合による残りのシラン基のカップリングが使用されて種
々の程度の鎖内カップリングを有するポリマーを生ずる。得られる物質は、せん
断に対する大きな感度及びより大きな溶融強さを有する。より高いレベルのシラ
ン含量は、完全に架橋したまたは硬化した物質を近づく生成物を生成できる。ユ
ニークな組み合わせの性質を有するカップリングした生成物は、異なるシラン官
能基を含むインターポリマーのカップリングにより得ることができる。これらの
カップリングしたインターポリマー生成物は、個々のインターポリマーまたは化
学的に同様な非シラン含有ポリマーのそれらの間の中間であるような独特の性質
を有し、そして2種以上の異なるシラン含有インターポリマーのブレンド、同様
なまたは異なる非シラン含有ポリマーのブレンド、または両者のタイプのポリマ
ーのブレンドを形成するのに相溶剤として使用できる。前記のカップリングした
ポリマー及びそのブレンドは、改良された溶媒抵抗性、クリープ抵抗性または他
の物理的な性質を有する物品例えばシーリング材または包装材、ガスケット、フ
ィルター及び織物に使用されるシート、フィルム及び繊維を形成するのに有用に
使用できる。
【0109】 シラン基の酸化は、酸素、オゾン、ペルオキシドまたは他の適当なオキシダン
トとの反応を含むことができる。酸化反応は、ラジカル開始剤例えばペルオキシ
ドまたはアゾビスイソブチロニトリルを使用して加速できる。得られる≡Si−
OH基は、本明細書で記載されたさらなる反応で縮合されるかまたはそれ以外で
使用できる。
【0110】 他の反応物のヒドロキシル官能基による加水分解されたまたは酸化されたかの
何れかのシラン官能基または≡SiH基の縮合は、追加の転換生成物を形成する
のに使用できる。特に、固体特に粒状または繊維状の物質の表面ヒドロキシルま
たは他の反応性基による縮合は、それから製造された複合材の成分間の相溶性を
改善できる。従って、前記のシラン含有インターポリマーと縮合したその表面ヒ
ドロキシル基を有する、ガラス、シリカ、雲母、天然または人工の繊維、粘土、
ゼオライト、タルク、チタノセン(titanocene)、二酸化チタン、炭
素及び他の物質を含む充填材または補強助剤を含むブレンドまたは複合材は、改
善された接着性、充填材及び/または引張増加材とポリマーとの間の増大したカ
ップリングを有し、そして増大したペンキ、インク及び染料の受容性を有する物
品及び物体を提供する。
【0111】 塩基性条件下の加水分解または部分的な加水分解及び中和は、≡Si−OR 基(但し、Rは、金属カチオン特に1価または2価の金属カチオン例えばNa 、Zn2+またはCa2+である)を有する転換されたインターポリマー生成
物を生ずる。多価カチオンでは、電荷のバランスは、別々のアニオン性リガンド
基の使用または多数の珪素含有基の間のカチオンの共有により維持できる。この
イオン性インターポリマーは、カップリングしたインターポリマーの望ましい性
質の多くを有するが、さらに容易に溶融加工ができるままである。その上、これ
らの転換されたインターポリマーは、転換されないインターポリマーに比べて、
改良された剛さを有する。その性質の有利さは、もしインターポリマーが平均し
て1つのポリマー鎖あたり1つより多いシラン基基を含む場合に特に顕著である
【0112】 20%より小さい結晶性を有するこのイオノマー性インターポリマーは、熱可
塑性エラストマーとして特に有用である。≡Si−OR基は、平均して1鎖あ
たり1つより多いまたはそれより少ない量で存在するにせよ、また溶融加工性に
有利さをもたらし、より高いせん断速度感度及び増加した溶融強さを有するポリ
マー(レオロジー変性ポリマー)または増加した副次溶融(sub−melt)
加工性例えば熱成形に関する改良された流れ(sag)抵抗性を有するポリマー
を生ずる。適切な条件の下、前記の≡Si−OR基を有するこのイオノマー性
インターポリマーは、さらに縮合されてさらなる有利なポリマータイプを生ずる
ことができる。
【0113】 アルコール、アミン、エポキシ、ペルオキシド、カルボン酸、燐酸、ほう酸、
カルボン酸の金属塩誘導体、燐酸の金属塩誘導体、ほう酸の金属塩誘導体、イソ
シアナート、ニトリル、アミド、ケトン、エステル、ジアゾニウム(または他の
カルベン形成反応物)、アルケン、アルキン及びアルファ−オメガジエン基から
独立して選ばれる2個以上の基を含む多官能性結合剤によるシラン官能基含有イ
ンターポリマーの縮合または他の反応も望ましくは行われる。結合剤化合物は、
大きいかまたは小さく、そして好ましくは水素を数えることなく2−10000
0個の原子を含む。1鎖あたりの≡SiH基の数及び使用する多官能性結合剤の
種類に応じて、レオロジー変性ポリマー、表面変性ポリマー、架橋ポリマー及び
グラフトしたポリマーを得ることができる。触媒例えば酸、塩基、及び遷移金属
は、縮合または他の反応を加速するのに使用できる。
【0114】 さらなる説明のために、1鎖あたり1個より少ない≡SiHを平均有するポリ
マーサンプルの反応は、ジエチレングリコール、グリセリンまたはジアミンと反
応してレオロジー変性ポリマーまたは表面変性ポリマーの形成を生ずる。1鎖あ
たり平均して1個より少ないSiH官能基を有するポリマーとの同じ反応は、架
橋した熱硬化性ポリマーを含む種々の程度のカップリングを有するポリマーを形
成するのに使用できる。ポリエチレングリコールまたはポリエチレングリコール
アミンによるこの≡SiH官能基を含む結晶度の高いポリオレフィンポリマーの
反応は、軟らかいポリエチレンエーテルまたはポリエチレンアミンのセグメント
により結合した堅いポリオレフィンセグメントを含むグラフトしたポリマーを形
成する。逆に、≡SiH基を含むエラストマー性インターポリマーまたはその加
水分解した誘導体の反応は、極性基を含むエンジニアリング熱可塑性物例えばポ
リエステル、ポリアミド及びポリイミドについて極めて有効な衝撃変性剤である
ポリマーの形成を生ずる。≡SiH基は、このエンジニアリング熱可塑物に存在
する官能基(例えばアミン、ヒドロキシル、及び他の官能基)と反応してエンジ
ニアリング熱可塑物へエラストマー性インターポリマーを化学的に結合する。
【0115】 最終の態様では、本発明によるインターポリマーのシラン官能基は、他の重合
法のための開始剤として働く基に転換できる。これらの新しい物質から、ブロッ
クコポリマー及びポリマーのブレンドは、また製造できる。例えば、シラン官能
基を加水分解するための非対称2官能性ビスアミンまたはアルコールとアミン官
能基との両者を含む化合物の使用は、インターポリマー上へのグラフト化ポリウ
レタン官能基のための開始点に導かれる。同様に、例えばエポキシド例えば3、
4−エポキシ−1−ブテンによるヒドロシラン化は、成長するポリエーテルポリ
マーに関する開始点の形成を生ずる。これらの得られたポリマーのブレンドは、
望ましい物理的性質を有する。
【0116】 上記の反応特に加水分解または縮合反応を加速する任意の添加物が、所望なら
ば本発明で使用できる。周知の好適な群の加速化添加物の例は、有機または無機
のルイス塩基、有機金属化合物(金属は100個以内の炭素原子を含む周期律表
1−13族から選ばれた金属である)、無機のアンモニウム塩または周期律表1
または2族の金属の塩、カルボン酸及びそれらのアンモニウムまたは周期律表1
または2族の金属塩、チタネート、シリケート、アルミノシリケート及びマグネ
シオアルミノシリケートである。これらの加速添加物のいくつかの特定の例は、
酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、
水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、マグネシウムアルミニウムヒドロキシカーボネート水和物、重炭酸
ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カル
シウム、ステアリン酸ナトリウム、チタンテトラ(2−エチルヘキシル)アルコ
キシド、沈降シリカ、マナセタイト、マガジット(magadiite)、ラポ
ナイト(laponite)、けい酸ナトリウム、ナトリウムアルミノシリケー
ト、けい酸アンモニウム及びアンモニウムアルミノシリケートであろう。ヒドロ
キシド基または水和したまたは物理的に吸収された水を含む加速化合物は、本発
明で特に有用である。ヒドロキシル酸素と添加物との間のさらに強い結合が水和
物に生ずるため、これらが最も好ましい。
【0117】 本発明を記述したが、以下の実施例は、さらに説明するために提供され、そし
てそれを制限するものと考えてはならない。当業者は、本明細書で開示された本
発明が、特に開示されていないすべての成分なしに実施できることを理解するだ
ろう。逆のことを述べていない限り、すべての部及び%は、重量に基づく。
【0118】
【実施例】
実施例 1 モノマー及び溶媒は、活性化アルミナ及び支持された銅触媒(Q5反応物、E
ngelhardt Corporaionから入手できる)に通すことにより
精製され、さもなければ標準の不活性雰囲気の技術を使用して処理された。触媒
及び共触媒(両者ともトルエン中の0.0050M溶液として)の処理は、不活
性雰囲気グローブボックス中で実施された。
【0119】 溶媒(Isopar E(商標)、Exxon Chemicals Inc
.から入手)及びオクタン−1は、精製された窒素とともに散布し、次に精製さ
れた窒素パッドを使用してA2アルミナ及びQ5反応物を含むカラムを50ps
ig(350kPa)で通過させることにより精製された。アリルジメチルシラ
は、窒素とともに散布しそしてA2アルミナを含むカラムを通過させることによ
り精製した。下記の溶媒及び溶液のすべての移動は、乾燥かつ精製した窒素また
はアルゴンの気体状パッドを使用して達成された。反応器への気体状の供給物は
、A−204アルミナ及びQ5反応物のカラムを通過させることにより精製され
た。アルミナは、窒素により375℃で前もって活性化され、そしてQ5反応物
は、窒素中の5モル%の水素により200℃で活性化された。
【0120】 バッチ反応器の重合は、電気加熱ジャケット、冷却用の内部の蛇状コイル及び
底部のドレインバルブを備えた2L容Parr反応器で行われた。圧力、温度及
びブロックバルブは、コンピュータでモニターされ、そしてコントロールされた
。溶媒(876g)及びオクテン−1(31g)は、計量セルを備えた溶媒注入
タンクで測定された。アリルジメチルシランをグローブボックスから溶媒タンク
に移した。この溶液は、次に溶媒注入タンクから反応器に添加された。反応器の
内容物を1200rpmで撹拌した。水素を、最初300psig(2Mpa)
で75mL容注入タンクから膨脹差(△10psi、70kPa)により添加し
た。反応器を、450psig(3.5Mpa)のエチレン圧の下で望ましい実
験温度140℃に加熱した。触媒((t−ブチルアミド)ジメチル(η−テト
ラメチルシクロペンタジエニル)シランチタン(II)1、3−ペンタジエン、
1.7μモル)及びトリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン共触媒(5.1μ
モル)をグローブボックス中で組み合わせ、そして移動を助けるトルエンを使用
して触媒注入タンクに1/16インチ(0.16cm)の管を経て移した。触媒
タンクを次に窒素を使用して700psig(4.8Mpa)に加圧した。反応
器の内容物が140℃の望ましい実験温度で安定化した後、触媒をディップ管を
経て反応器中に注入した。温度を、冷エチレングリコール溶液を内部の冷却コイ
ルを通すことにより維持した。反応を、必要に応じ供給されるエチレンにより1
5分間進行させた。反応器の内容物を次に4L容の窒素でパージした容器に放出
し、イソプロピルアルコールにより停止した。揮発性の物質を、1晩140℃ま
での真空オーブン中でポリマーから除き、そしてオーブンから取り出す前に少な
くとも50℃に冷却した。ポリマーの収量は103gであった。ポリマーの密度
は0.916g/mLであり、Iは4.2であった。
【0121】 ポリマーのサンプルを5分間140℃で溶融ブレンドした。他のサンプルを水
和したステアリン酸カルシウム(CaSt、0.2重量%)と混合し、5分間1
40℃で溶融ブレンドした。このサンプルの部分を次にさらなる5分間200℃
で再ブレンドした。ポリマー中のシラン分枝の存在は、このやり方での繰り返さ
れた溶融ブレンド後、V0.1/V100での増加により示される。結果は、表
1に示される。
【0122】
【表1】
【0123】 * 0.1ラジアン/秒での粘度(×10−5) ** 100ラジアン/秒での粘度(×10−5
【0124】 実施例 2 プロピレンとアリルジメチルシランとのコポリマー(ADMS)並びにポリプ
ロピレンホモポリマーコントロールを、実質的に実施例1に従ってスラリー重合
及び溶液重合の方法により製造した。
【0125】 スラリー重合条件(A0−A4) 1.8L容Mettler反応器に、500gのプロピレン及びアリルジメチ
ルシランをコモノマー移動ライン(次に5mLのトルエンにより3回洗った)を
経て装入した。水素を、40psi(2153kPa)で50mL容添加タンク
から差圧膨脹により分子量コントロール剤として添加した。反応器を25℃の予
備重合温度に加熱した。支持された触媒(乾燥かつトリエチルアルミニウム処理
したシリカ含有ジメチルシランビス(2−メチル−4−フェニルインデン−1−
イル)ジルコニウム(II)1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン触媒及び
メチルジ(オクタデシル)アンモニウムジエチルアルミニウムオキシフェニルト
リス(ペンタフルオロフェニル)ボレート共触媒(モル比約1:1))を、グロ
ーブボックス中で20mLのヘキサンによりスラリー化し、反応器のキュビクル
に移しそして触媒添加タンク中に注入し、反応器に注入した。
【0126】 支持された触媒を以下のやり方で製造した。乾燥しそしてヒドロキシル基を除
くために化学量論的量のトリエチルアルミニウム(TEA)により予備処理され
たシリカ(3.00g、SMR49−2814、Grace Davison
Companyから入手)を4オンス容瓶に添加した。トルエン中のメチルジ(
オクタデシル)アンモニウムジエチルアルミニウムオキシフェニルトリス(ペン
タフルオロフェニル)ボレートの溶液(全溶媒=1.1mL/gのシリカ、18
0μモルの硼素)3.3mLを添加し、混合物を、塊がなくなるまで(約2分間
)手で振盪し、次にさらに10分間機械的振盪器上に置いた。混合したヘキサン
(24mL)を加え、瓶を約15分間振盪した。7mLのトルエン中のジメチル
シランビス(2−メチル−4−フェニルインデン−1−イル)ジルコニウム1、
4−ジフェニル−1、3−ブタジエン触媒(0.1132g全Zr)を次に加え
た。約20mLの混合ヘキサンを加え、得られたスラリーを約3時間振盪した。
得られた青味がかった生成物を中位のフリットで濾過し、30mLのヘキサンに
より2回洗い、真空下で1晩乾燥した。
【0127】 触媒注入タンクを排気し、円筒状の供給器からの低圧の窒素パージ並びにグロ
ーブボックスからのアルゴンパージの下、20mLのn−ヘキサンを、グローブ
ボックスから触媒注入タンクに送り、アルゴンの流れを維持した。20mLのス
ラリーを含む注射器をグローブボックスから取り出し、反応器キュビクルに入れ
た。触媒注入タンクの頂部の手動のバルブを開け、スラリーを触媒注入タンク中
に注入した。それを通ってアルゴンが注入タンク中に流れ込む1/16インチ(
1.6mm)のステンレス鋼(ss)ラインを0.050L容ss注入タンクの
底部から約1インチ離れて延長させ、スラリーの粒子が懸濁物から沈降するのを
防いだ。アルゴン流を止め、注入タンクに窒素を満たし、そしてスラリーを反応
器に加圧して入れた。
【0128】 10分間の反応後、反応器の温度を60℃に上げ、指示された重合時間その温
度に維持した。得られたポリマーの溶液を反応器から取り出し、次第に上昇する
温度及び次第に低下する圧力下で真空オーブンで乾燥した。ポリマーを、15時
間140℃の最後の温度及び100torr(13kPa)の最終の圧力に保持
した。抗酸化剤を使用しなかった。
【0129】 溶液重合条件(B0−B4) 1.8L容Mettler反応器に、600gのIsopar−E(商標)混
合アルカン溶媒(Exxon Chemicals Inc.から入手)、15
0gのプロピレン及びアリルジメチルシランをコモノマー移動ライン(次に5m
Lのトルエンにより3回洗った)を経て装入した。水素を、25psi(215
3kPa)で50mL容添加タンクから差圧膨脹により分子量コントロール剤と
して添加した。反応器を90℃の重合温度に加熱した。同じ溶媒を使用して、ジ
メチルシランビス(2−メチル−4−フェニルインデン−1−イル)ジルコニウ
ム(II)1、4−ジフェニル−1、3−ブタジエン触媒及びメチルジ(オクタ
デシル)アンモニウム1、3−ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマ
ン)−2−ウンデシルイミダゾリド共触媒(2/17/99に出願されたUSS
N 09/251664号、1999年8月26日に公開されたWO99/42
467号の教示に従って製造、それはドライボックス中で約1分間約1:1のモ
ル比で予備混合された)を製造し、次に触媒添加タンクに移し、そして反応器中
に注入した。指示された重合時間後、得られるポリマー溶液を反応器から取り出
し、次第に上昇する温度及び次第に低下する圧力下で真空オーブン中で乾燥した
。ポリマーを、15時間140℃の最終の温度及び100torr(13kPa
)に保持した。抗酸化剤はポリマーに添加されなかった。
【0130】 ポリマー中に配合されたADMSのレベルは、以下の手段により評価された。
赤外線スペクトルは、0.25−0.50mmの範囲の厚さの圧縮成形されたフ
ィルムから得られた。RSi−Hに割り当てられる2130cm−1でのピー
ク吸収を次に使用して、2.56(mm・モル%)−1の吸光係数によりBee
rの法則を使用して、ポリマーちゅのADMSレベルを計算した。分子量は、サ
イズ排除クロマトグラフィーにより測定した。クロマトグラフィーのカラムをポ
リスチレン標準品により較正し、ポリスチレン及びポリプロピレンに関するMa
rk−Houwink係数とともに普遍的な較正関係を次に使用してポリプロピ
レン標準品について分子量を計算した。結果を表2に示す。
【0131】
【表2】
【0132】 上記のポリマーを、25cmの内部体積及びシグマ−タイプの刃を付けたH
aake Rheomix Type 600インターナルミキサーヘッドを備
えたHaake Rheocord 90トルクレオメータ(Fison In
struments,Valencia,カリフォルニア)を使用して種々の溶
融処理にかけた。このサイズの混合ヘッドにより、溶融温度で混合ヘッドを満た
すのに必要なポリマーの重量は、18−20gである。溶融処理の手順は、以下
の段階からなった。先ず、ミキサーヘッドを190℃の温度に加熱し、ロータの
速度を75rpmに設定した。次に、ポリマーの全量の半分を装置に加え、そし
て溶融させた。第三に、トリス(2、4−ジ−(tert)−ブチルフェニル)
ホスファイト及びテトラキス[メチレン(3、5−ジ−(tert)−ブチル−
4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタンの1:1(重量)混合物である安
定剤/抗酸化剤のパッケージ(Irganox(商標)B225、Ciba S
pecialty Chemicals Corporationから入手)5
000ppm(重量)を加えた。第四に、ポリマーとの混合に安定剤/抗酸化剤
のパッケージを30−60秒間行った後、本発明のポリマーのさらなる反応を助
けるかまたは加速するかまたは酸化するかの何れかのために選ばれた添加物20
00ppm(重量)を、ポリマーのサンプルのいくつかに添加した。第五に、ポ
リマーの残りを添加した。第六に、ロータの速度を150rpmに上げ、混合を
さらに20分間続けた。各実験の終わりに、ミキサーヘッドを開いて以後の分析
にポリマーを取り出した。
【0133】 溶融処理ポリマーの分子量を、上記のようにサイズ排除クロマトグラフィーに
より測定した。角周波数の関数(速度)としての溶融処理ポリマー及び対応する
コントロールの複合動的せん断粘度(Vsh)を、力リバランストランスデュー
サ、周囲室及び平行プレート固定装置を備えたRheometrics Mod
el RDS−IIE動機械的分光計(Rheometrics,Inc.Pi
scataway,ニュー・ジャージー)を使用して毎秒0.1ラジアンの速度
及び200℃で測定した。測定は、J.D.Ferry「Viscoelast
ic Properties of Polymers」3版、John Wi
ley and Sons、ニューヨーク、1980年に記載された技術に従っ
て圧縮成形されたサンプルについてなされた。結果は表3に示され、比較のため
の本発明に関しないサンプルを「C」で表示する。
【0134】
【表3】
【0135】 * すべての添加物はいくらかの物理的に吸着された水を有した。 ** 測定されず。
【0136】 比較例C2−C5は、≡Si−H基を含まないポリマーに対する溶融処理の効
果を説明する。未処理のポリマー(C1)と比較して、溶融処理は、低下した分
子量及び低下した溶融粘度をもたらす。これは、熱酸化鎖分裂の結果であると思
われ、それは溶融処理中の安定剤/抗酸化剤のパッケージの添加により軽減され
るが、排除されない。
【0137】 サンプル1−10は、本発明の≡Si−H含有コポリマーに対する溶融処理の
効果を説明している。サンプル1−4をC6と比較し、サンプル5−7をC7と
比較し、サンプル8をC8と比較し、サンプル9をC9を比較し、サンプル10
をC10を比較し、そしてすべての本発明のサンプルを比較例C2−C5と比較
することにより、本発明のポリマーが、溶融処理により分子量において比較的ほ
とんど変化していないことを示していることが分かる。さらに、本発明のポリマ
ー(サンプル4の例外とともに)は、コントロールに比べて溶融処理後溶融粘度
が比較的増加したことを示す。
【0138】 溶融処理によるサンプル1−3及び5−10の比較的一定した分子量及び増加
した粘度は、もし最初の未処理のポリマーより「より真実な」基線、すなわちC
2−C5について溶融処理の結果によりもたらされる基線から考えるならば、特
に明らかである。すなわち、サンプル1−3及び5−10に関する分子量及び粘
度は、≡Si−H基を含まない溶融処理したポリマーについて見られるより低い
値と比べて考慮すべきである。これらの結果は、本発明のポリマーが、未変性ポ
リマーに比べて増大した粘度それに応じて増大した溶融強さをもたらすことを立
証している。増大した溶融強さは、有利に、これらの製造技術について充分な溶
融強さを通常欠くポリマーからのフィルム及び発泡生成物の製造を可能にする。
上記の実施例の溶融処理されたシラン官能基含有コポリマーに関する本質的に一
定の分子量での粘度の増大は、1種以上のタイプの化学的な変換による分枝した
または有効に分枝したポリマーの形成の指標である。
【0139】 溶融処理すると、本発明のポリマーが長期間それらの溶融レオロジー的性質を
維持していることがさらに観察される。本発明のシラン官能基含有コポリマーは
、従って、最初のそして繰り返された溶融加工後、改良された分子量、粘度及び
溶融強さの保持を有する。分子量及び溶融レオロジー的性質のこの改善された保
持は、溶融製造法において有利である。この改善は、溶融加工すると分子量、粘
度及び溶融強さの低下を代表的に示し勝ちなポリプロピレンのような高級α−オ
レフィンのホモポリマーまたはコポリマーについて特に有利である。例えば、こ
の有利さは、製造について有害な作用なしに生成物中にリサイクルしたまたは再
粉砕したポリマーを高いレベルで配合することを可能にする。
【0140】 分子量及び粘度のこの改善された維持は、以下の実施例により説明されるよう
に、さらなる化学的反応を助けるかまたは加速するかまたは参加するようにデザ
インされた添加物の使用すらなしに、溶融処理されたシラン官能基含有コポリマ
ーについて観察される。コントロールホモポリマー及びいくつかのシラン官能基
含有コポリマーは、円板に圧縮成形され、次に1ラジアン/秒の速度及び200
℃の温度での複合動的せん断粘度Vshにおける変化は、平行プレート固定装置
を有するRheometrics Model RDS−IIE動機械的分光計
を使用して時間の関数として測定された。原料樹脂の異なる分子量及び粘度のた
めに、意味のある相互比較のために、時間tにおけるVsh対テストの最初での
Vshの比として定義される相対粘度比Rを計算するのに有用である(R=Vs
h(t)/Vsh(0))。以下の実施例では、Rは、すべての樹脂についてR
=1の最初の値から出発して、時間とともにほぼ線状に低下することが観察され
る。テストの最初の1000秒に関するデータに適合する、これらの線の傾斜S
(S=△R/△t)の大きさは、出発粘度の相違について説明されるように適切
に基準化されたVshが時間に対して低下した速度を示す。本発明のシラン官能
基含有コポリマーがコントロールポリマーよりRにおいて急速な低下を示さず(
すなわち、それらはより急ではない傾斜に応じてより小さいSを有する)、そし
てRにおける低下が、コポリマーのシラン官能基が高くなればなるほどより急速
ではないことが観察される。結果を表4に示す。
【0141】 表 4 サンプル ポリマー −1×10×S(1/秒)
C11 A0 7.2 11 A1 5.5 12 A2 6.0 13 A3 4.3 14 A4 3.5
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,UZ,YU,ZA,ZW (72)発明者 キャンベル,リチャード イー ジュニア アメリカ合衆国ミシガン州 48642−3111 ミドランド ウッドビュー パス 5301 (72)発明者 デボア,デビッド ディ アメリカ合衆国ミシガン州 48642 ミド ランド イースト シャファー ロード 4881 (72)発明者 ハーン,ステフェン エフ アメリカ合衆国ミシガン州 48642 ミド ランド ジェームス ドライブ 4302 (72)発明者 ホー,ゾイ エッチ アメリカ合衆国テキサス州 77566 レー ク ジャクソン オーキッド コート 54 (72)発明者 ムケアンド,トーマス ジェイ ジュニア アメリカ合衆国テキサス州 77541 フリ ーポート サウス ブラゾスポート ブー ルバード 401,アパートメント 242 (72)発明者 チマース,フランシス ジェイ アメリカ合衆国ミシガン州 48642 ミド ランド ルンド ドライブ 4605 Fターム(参考) 4J100 AA00Q AA02Q AA03Q AA04Q AA16Q AA19Q AP16P BA72P BA76H CA03 CA04 CA05 CA06 HA08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シラン官能基を欠く1種以上の付加重合可能なモノマー及び
    式 ASiH4−(n+j) (式中、JはC1−40ヒドロカルビルであり、 AはC2−20アルケニル基であり、 nは1または2であり、そして jは0、1または2である) に相当する1種以上のアルケニルシラン化合物を、周期律表3−10族の金属錯
    体からなる触媒組成物と付加重合条件下で接触させることからなる1種以上の付
    加重合可能なモノマーのシラン官能基含有インターポリマーを製造する方法であ
    って、インターポリマーが炭素10000個あたり0.01−100個の長鎖の
    分枝を含むことを特徴とするシラン官能基含有インターポリマーの製造方法。
  2. 【請求項2】 シラン官能基を欠く1種以上の付加重合可能なモノマー及び
    式 ASiH4−(n+j) (式中、JはC1−40ヒドロカルビルであり、 AはC2−20アルケニル基であり、 nは1または2であり、そして jは0、1または2である) に相当する1種以上のアルケニルシラン化合物を重合した形で含むシラン官能基
    含有インターポリマーであって、インターポリマーが炭素10000個あたり0
    .01−100個の長鎖の分枝を含むことを特徴とするシラン官能基含有インタ
    ーポリマー。
  3. 【請求項3】 1種以上の付加重合可能なモノマーのシラン官能基含有イン
    ターポリマーの製造方法であって、方法が、シラン官能基を欠く1種以上の付加
    重合可能なモノマー及び式 ASiH4−(n+j) (式中、JはC1−40ヒドロカルビルであり、 AはC2−20アルケニル基であり、 nは1または2であり、そして jは0、1または2である) に相当する1種以上のアルケニルシラン化合物を、周期律表3−10族の金属錯
    体からなる触媒組成物と付加重合条件下で接触させることからなり、インターポ
    リマーはインターポリマー内にランダムに分布したシラン官能基を含むことを特
    徴とするシラン官能基含有インターポリマーの製造方法。
  4. 【請求項4】 シラン官能基を欠く1種以上の付加重合可能なモノマー及び
    式 ASiH4−(n+j) (式中、JはC1−40ヒドロカルビルであり、 AはC2−20アルケニル基であり、 nは1または2であり、そして jは0、1または2である) に相当する1種以上のアルケニルシラン化合物を重合した形で含むシラン官能基
    含有インターポリマーであって、インターポリマーはインターポリマー内にラン
    ダムに分布したシラン官能基を含むことを特徴とするシラン官能基含有インター
    ポリマー。
  5. 【請求項5】 1種以上の付加重合可能なモノマーのシラン官能基含有イン
    ターポリマーの製造方法であって、シラン官能基を欠く1種以上の付加重合可能
    なモノマー及び式 AJSiH (式中、JはC1−40ヒドロカルビルであり、そして AはC2−20アルケニル基である) に相当する1種以上のアルケニルシラン化合物を、周期律表3−10族の金属錯
    体からなる触媒組成物と付加重合条件下で接触させることからなるシラン官能基
    含有インターポリマーの製造方法。
  6. 【請求項6】 シラン官能基を欠く1種以上の付加重合可能なモノマー及び
    式 AJSiH (式中、JはC1−40ヒドロカルビルであり、そして AはC2−20アルケニル基である) に相当する1種以上のアルケニルシラン化合物を重合した形で含むシラン官能基
    含有インターポリマー。
  7. 【請求項7】 1種以上の付加重合可能なモノマー及び式 ASiH4−(n+j) (式中、JはC1−40ヒドロカルビルであり、 AはC2−20アルケニル基であり、 nは1または2であり、そして jは0、1または2である) に相当する1種以上のアルケニルシラン化合物を重合した形で含むシラン官能基
    含有インターポリマーの誘導体であって、該誘導体が1つ以上の以後のシラン転
    換工程により形成されることを特徴とするシラン官能基含有インターポリマーの
    誘導体。
  8. 【請求項8】 請求項7の誘導体であって、該誘導体が、 a)該インターポリマーの1つ以上の鎖のカップリング、 b)Si−OR基(但し、RはHまたはC1−10ヒドロカルビルである)
    を生ずる加水分解、 c)Si−OR基(但し、Rは金属カチオンである)を有するイオノマーを
    生ずる加水分解及び中和、 d)表面ヒドロキシル基を有する無機基質、または2つ以上のアルコール、アミ
    ン、エポキシ、ペルオキシド、カルボン酸、燐酸、ほう酸、カルボン酸の金属塩
    誘導体、燐酸の金属塩誘導体、ほう酸の金属塩誘導体、イソシアナート、ニトリ
    ル、アミド、ケトン、エステルまたはジアゾニウムの基を含む多官能性結合剤化
    合物との縮合または他の反応、及び e)重合開始剤として有用である基への加水分解またはヒドロシラン化によるシ
    ラン官能基の転換 からなる群から選択される1つ以上の工程により形成される誘導体。
  9. 【請求項9】 インターポリマーが、請求項2、4または6の何れか一つの
    項のインターポリマーである請求項8の誘導体。
  10. 【請求項10】 ヒドロキシル基を含む添加物、水和した化合物または物理
    的に吸収した水を含む化合物を、シラン官能基含有インターポリマーと反応させ
    る請求項7の誘導体。
  11. 【請求項11】 以前に溶融されていた1種以上の固体の熱可塑性ポリマー
    が再溶融されそして固体に形成されるリサイクル方法であって、前記の1種以上
    の固体の熱可塑性ポリマーが、請求項2、4または6のシラン官能基含有インタ
    ーポリマーからなることを特徴とするリサイクル方法。
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