JP2003516327A - アテローム性動脈硬化の予防および/または治療方法 - Google Patents

アテローム性動脈硬化の予防および/または治療方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、血清HDLコレステロールレベルを上昇させる方法において、そのような処置を必要とする患者に対して、治療上有効量のLXRリガンドを投与する段階を有することを特徴とする方法を提供する。本発明はさらに、LXRリガンドを用いてABC1遺伝子の発現を刺激する方法をも提供する。LXRリガンドは、アテローム性動脈硬化および関連状態の予防および治療に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) (背景技術) 最近の刊行物(Nature Genetics, August, 1999; Young et al, page 316; Bo
dzioch et al, page 347; Brooks-Wilson et al, page 335, and Rust et al, p
age 352)で、遺伝子ABC1に突然変異のあるヒトにおいて高密度リポ蛋白(H
DL)レベルが低いことが示された。HDLレベルが低いということは、アテロ
ーム性動脈硬化、心筋梗塞および虚血性卒中などの関連状態の危険因子である。
従って、ABC1遺伝子発現の上昇は、HDLレベルを上昇させ、アテローム性
動脈硬化、心筋梗塞および虚血性卒中などの関連状態の発生を低下させるものと
予想される。ABC1遺伝子の発現が、細胞のコレステロール負荷によって上昇
することが報告されている(Langmann et al, Biochem. Biophys. Res. Comm.,
257, 29-33 (1999))。LXRαは、コレステロール摂取後のマウスにおけるコ
レステロール7α−ヒドロキシラーゼ誘発に必要な核受容体である(Peet et al
, Cell, 93, 693-704 (1998))。LXRαおよびLXRβは、22−(R)−ヒ
ドロキシコレステロールおよび他のオキシステロール類によって活性化される(
Janowski et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 96, 266-271 (1999))。本発明
の一部として、LXRαおよび/またはLXRβが、ABC1発現の誘発または
調節を引き起こすことが認められた。そこで本発明者らは、LXRの小分子リガ
ンドが、ABC1の発現を上昇させ、HDLレベルを上昇させ、それによってア
テローム性動脈硬化、心筋梗塞ならびに末梢血管疾患および虚血性卒中などの関
連状態の危険性を低下させる薬剤として有用であるという結論を得ている。
【0002】 (発明の開示) 本発明の一つの目的は、血清HDLコレステロールレベルを上昇させる方法で
あって、治療上有効量のLXRリガンドを、そのような処置を必要とする患者に
対して投与する段階を有する方法を提供することにある。
【0003】 別の目的は、ABC1遺伝子の発現を刺激する方法であって、そのような処置
を必要とする患者に対して、有効量のLXRリガンドを投与することにより、そ
の患者の血清HDLレベルを上昇させる段階を有する方法を提供することにある
【0004】 さらに別の目的として、アテローム性動脈硬化の予防または危険性低下方法、
ならびにその疾患が臨床的に明らかになった場合にアテローム性動脈硬化の進行
を停止または遅延させる方法であって、アテローム性動脈硬化発症の危険性を有
する患者またはすでにアテローム性動脈硬化症を有する患者に対して、適宜に予
防上もしくは治療上有効量のLXRリガンドを投与する段階を有する方法を提供
する。本発明の方法は、病変における細胞からのコレステロール流出を促進する
ことで、黄色腫およびアテローム性動脈硬化病変などの組織貯留部からコレステ
ロールを除去する上でも役立つ。別の目的は、以下の詳細な説明から明らかにな
ろう。
【0005】 図面の簡単な説明 図1は、μM単位の濃度での化合物1による阻害パーセントとともに、GST
−LXRαからの[]化合物Aの置換を示す図である。化合物1のIC は80nMである(計算K:約30nM)。
【0006】 図2は、μM単位の濃度での化合物1による阻害パーセントとともに、GST
−LXRβからの[]化合物Aの置換を示す図である。化合物1のIC は40nMである(計算K:約14nM)。
【0007】 図3は、各種濃度の化合物1による、培養細胞でのLXRα−GAL4融合蛋
白トランスアクチベーションを示す図である。
【0008】 図4は、各種濃度の化合物1による、培養細胞でのLXRβ−GAL4融合蛋
白トランスアクチベーションを示す図である。
【0009】 (発明を実施するための最良の形態) HDLコレステロールレベル上昇を望むいずれの患者にも、この治療を用いる
ことができる。そのような治療が特に好適な患者は、HDLレベルが、臨床的に
望まれるHDLコレステロールレベル以下、すなわち男性で約40mg/dLお
よび女性で約50mg/dL以下である患者である。
【0010】 アテローム性動脈硬化とは、関連する医療分野を担当する医師が認識および理
解する血管の疾患および状態を含むものである。
【0011】 血管再生術後の再狭窄などのアテローム性心血管疾患、冠動脈性心臓疾患(冠
動脈疾患または虚血性心臓疾患とも称される)、多発梗塞性痴呆などの脳血管疾
患および勃起機能不全などの末梢血管疾患はいずれも、アテローム性動脈硬化の
臨床的発現であることから、「アテローム性動脈硬化」および「アテローム性動
脈硬化症」という用語に包含される。
【0012】 LXRリガンドを投与して、冠動脈性心臓疾患事象、脳血管事象および/また
は間欠跛行の発生または可能性がある場合の再発を予防または危険性低下させる
ことができる。冠動脈性心臓疾患事象は、CHD死、心筋梗塞(すなわち心臓発
作)および冠動脈血管再生術を含むものである。脳血管事象は、虚血性または出
血性卒中(脳血管事故とも称される)および一過性虚血発作を含むものである。
間欠跛行とは、末梢血管疾患の臨床的発現である。本明細書で使用される「アテ
ローム性動脈硬化症事象」という用語は、冠動脈性心臓疾患事象、脳血管事象お
よび間欠跛行を包含するものである。1以上の非致死性アテローム性動脈硬化症
事象を経験したことがある者は、そのような事象が再発する可能性を有する者と
する。
【0013】 従って本発明は、アテローム性動脈硬化症事象の初発または再発の予防または
危険性低下方法であって、そのような事象の危険性を有する患者に対して、予防
上有効量のLXRリガンドを投与する段階を有する方法をも提供する。患者は、
投与時点ですでにアテローム性動脈硬化症を有していても良く、あるいはそれを
発症する危険性がある状態であっても良い。
【0014】 本発明の方法はさらに、狭心症、跛行、血管雑音などの臨床徴候によってアテ
ローム性動脈硬化症を発症している患者、心筋梗塞や一過性虚血発作を患ったこ
とのある患者、または血管造影、厚層断層撮影またはMRIによって診断された
患者において、アテローム斑または黄色腫などの組織貯留部から、コレステロー
ルを除去する上でも役立つ。
【0015】 LXRという用語は、その受容体の全てのサブタイプならびにそのようなサブ
タイプをコードする相当する遺伝子を含むものである。具体的にはLXRにはL
XRαおよびLXRβがあり、LXRのリガンドはLXRαまたはLXRβのリ
ガンドを含むものと理解すべきである。LXRαは多様な名称で呼ばれてきたが
、本願に関してLXRαは、LXRα、LXRa、LXRアルファ、RLD−1
、NR1H3と称される遺伝子または寄託番号U22662と相同の遺伝子ある
いはそのようなポリヌクレオチドによってコードされる蛋白と相同の蛋白を意味
するものと理解すべきである。同様にLXRβは、LXRb、LXRβ、LXR
ベータ、NER、NER1、UR、OR−1、R1P15、NR1H2と称され
る遺伝子または寄託番号U07132と相同の遺伝子あるいはそのようなポリヌ
クレオチドによってコードされる蛋白と相同の蛋白を含むものと理解すべきであ
る。
【0016】 本願を通じてリガンドという用語は、LXRの作働薬、部分作働薬または拮抗
薬を含むものと理解すべきである。そのリガンドはLXRαまたはLXRβに対
して選択的であることができるか、あるいはLXRαおよびLXRβの両方に対
して混合結合親和性を有することができる。詳細には、本発明の範囲に含まれる
化合物には、PPARα、γおよびδ受容体それぞれに対して有する選択性より
、LXRαおよび/またはLXRβ受容体に対する結合親和性によって測定され
る選択性が高いものが含まれる。さらに詳細には、本発明の範囲に含まれる化合
物は、LXRα受容体またはLXRβ受容体の少なくとも一方について100n
M以下のIC50を有し、PPARα、PPARγおよびPPARδの各受容体
については1μM以上のIC50を有するものであり、さらに詳細には、PPA
Rα、PPARγおよびPPARδの各受容体について10μM以上のIC50 を有する。例えば、好適なLXR受容体リガンドの選択性は、実施例で後述する
LXR放射性リガンド競争シンチレーション近接アッセイを用いて得られたIC 50 結果から、さらにはベルゲルらの報告に記載のPPAR競争結合アッセイか
ら求めることができる(Berger J, et al., Novel peroxisome proliferator-ac
tivated receptory (PPARγ) and PPARδ ligands produce distinct biologica
l effects, J Biol Chem 274: 6718-6725 (1999);引用によって全内容が本明細
書に含まれる)。
【0017】 「患者」という用語には、医学的状態の予防または治療のために本発明の活性
薬剤を使用する哺乳動物、特にはヒトが含まれる。患者への薬剤投与には、自己
投与と別の人物による患者への投与の両方が含まれる。患者は、既存の疾患また
は医学的状態の治療が必要である場合があるか、あるいはHDLコレステロール
によって影響される疾患および医学的状態の予防または危険性低下が望まれる場
合がある。
【0018】 「治療上有効量」という用語は、研究者、獣医、医師その他の臨床関係者が求
めている組織、系、動物またはヒトの生物学的もしくは医学的応答を誘発する薬
剤または医薬品の量を意味するものである。「予防上有効量」という用語は、研
究者、獣医、医師その他の臨床関係者が組織、系、動物またはヒトにおいて予防
することを求めている生物学的もしくは医学的事象の発生を予防するかその危険
性を低下させる医薬品の量を意味するものである。詳細には、患者に投与するL
XRリガンドの用量は、所望のHDLコレステロール上昇量が達成されるように
選択することができる。そして、患者に投与する用量を経時的に力価測定して、
所望のHDLレベルに到達させることもできる。
【0019】 本発明の方法におけるLXRリガンドの有効量は、約0.01mg/kg/日
〜約140mg/kg/日、あるいは患者当たり約0.5mg/日〜約7g/日
である。例えば、患者1人当たり1日で約0.5mg〜約3.5mgのHDLを
投与することで、十分なHDL上昇を得ることができる。
【0020】 しかしながら理解すべき点として、特定の患者についての具体的な用量レベル
は、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与時刻、投与経路、排泄速度
、併用薬剤および治療を受けている特定のHDL欠乏の重度などの各種要素によ
って決まる。これらの要素を検討することは、状態の進行を予防、処置または停
止させる上で必要な治療上有効または予防上有効な用量を決定する上での通常の
技術を有する臨床医の権限の範囲内である。
【0021】 本発明の方法での使用に好適なLXRリガンドの例は、下記構造式を有する化
合物1によって代表される。
【0022】
【化2】
【0023】 本発明の治療方法において、上記のLXR受容体リガンドは、従来の無毒性で
製薬上許容される担体、補助剤および媒体を含む単位製剤で、経口投与、局所投
与、非経口投与、吸入噴霧投与または直腸投与することができる。本明細書で使
用される非経口という用語には、皮下注射、静脈、筋肉、胸骨内での注射または
注入法が含まれる。
【0024】 有効成分を含む本発明の医薬組成物は、例えば錠剤、トローチ、ロゼンジ剤、
水系もしくは油系の懸濁液、分散性の粉剤もしくは粒剤、乳濁液、硬もしくは軟
カプセル、またはシロップもしくはエリキシル剤として、経口用に適した形態と
することができる。経口用の組成物は、医薬組成物の製造に関して当業界で公知
の方法に従って調製することができ、そのような組成物には、甘味剤、芳香剤、
着色剤および保存剤からなる群から選択される1以上の薬剤を含有させて、医薬
的に見た目および風味の良い製剤を得ることができる。錠剤には、錠剤の製造に
適した無毒性で製薬上許容される賦形剤との混合で有効成分を含有させる。その
賦形剤としては例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸
カルシウムもしくはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;コーンスターチまた
はアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤;デンプン、ゼラチンまたはアカシアな
どの結合剤;ならびにステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸もしくはタルク
などの潤滑剤などがあり得る。経口の即時放出製剤および持続性製剤を用いるこ
とができる。錠剤は未コーティングとすることができるか、あるいは公知の方法
によってコーティングを施して、消化管での崩壊および吸収を遅延させることで
、長期間にわたって徐放作用を得ることができる。例えば、モノステアリン酸グ
リセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を用いることがで
きる。それらにはまた、米国特許第4256108号、同4166452号およ
び同4265874号に記載の方法によってコーティングを施して、徐放用の浸
透圧性治療用錠剤を形成することもできる。
【0025】 経口用製剤はまた、有効成分を炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカ
オリンなどの不活性固体希釈剤と混合した硬ゼラチンカプセルとして、あるいは
有効成分を水またはプロピレングリコール、PEG類およびエタノールなどの混
和性溶媒あるいは例えば落花生油、液体パラフィンもしくはオリーブ油などの油
系媒体と混合した軟ゼラチンカプセルとして提供することもできる。
【0026】 水系懸濁液には、水系懸濁液の製造に好適な賦形剤との混合で活性材料を含有
させる。そのような賦形剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、
ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアカシアガムなどの懸濁剤があ
る。分散剤もしくは湿展剤は、レシチンなどの天然ホスファチド、または例えば
ステアリン酸ポリオキシエチレンなどの脂肪酸とアルキレンオキサイドとの縮合
生成物、または例えばヘプタデカエチレンオキシセタノールなどの長鎖脂肪族ア
ルコールとエチレンオキサイドとの縮合生成物、またはモノオレイン酸ポリオキ
シエチレンソルビトールなどの脂肪酸とヘキシトールから誘導される部分エステ
ルとエチレンオキサイドとの縮合生成物、または例えばモノオレイン酸ポリエチ
レンソルビタンなどの、脂肪酸と無水ヘキシトールから誘導される部分エステル
とエチレンオキサイドとの縮合生成物などがあり得る。水系懸濁液は、p−ヒド
ロキシ安息香酸エチルまたはn−プロピルなどの1以上の保存剤、1以上の着色
剤、1以上の芳香剤、ならびにショ糖、サッカリンもしくはアスパルテームなど
の1以上の甘味剤を含有することもできる。
【0027】 油性懸濁液は、有効成分を、落花生油、オリーブ油、ゴマ油またはヤシ油など
の植物油、あるいは液体パラフィンなどの鉱物油に懸濁させることで製剤するこ
とができる。油性懸濁液には、例えば蜜蝋、固形パラフィンまたはセチルアルコ
ールなどの増粘剤を含有させることができる。上記のものなどの甘味剤および芳
香剤を加えて、風味の良い経口製剤を提供することもできる。このような組成物
は、アスコルビン酸などの酸化防止剤を加えることで防腐することができる。
【0028】 水の添加による水系懸濁液の調製に好適な分散性粉剤および顆粒は、分散剤も
しくは湿展剤、懸濁剤および1以上の保存剤との混合で有効成分を提供するもの
である。好適な分散剤もしくは湿展剤および懸濁剤の例としては、既に上述した
ものがある。例えば甘味剤、芳香剤および着色剤などの別の賦形剤も存在させる
ことができる。
【0029】 本発明の医薬組成物は、水中油型乳濁液の剤型とすることもできる。その油相
は、例えばオリーブ油もしくは落花生油などの植物油または例えば液体パラフィ
ンなどの鉱物油あるいはこれらの混合物とすることができる。好適な乳化剤とし
ては、例えば大豆レシチンなどの天然ホスファチド、ならびに例えばモノオレイ
ン酸ソルビタンなどの脂肪酸および無水ヘキシトールから誘導されるエステルも
しくは部分エステル、ならびに例えばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビ
タンなどの前記部分エステルとエチレンオキサイドとの縮合生成物があり得る。
乳濁液はさらに、甘味剤および芳香剤を含有することもできる。
【0030】 シロップおよびエリキシル剤は、例えばグリセリン、プロピレングリコール、
ソルビトールまたはショ糖などの甘味剤を加えて製剤することができる。そのよ
うな製剤には、粘滑剤、保存剤および芳香剤ならびに着色剤を含有させることも
できる。医薬組成物は、無菌の注射用水性もしくは油性懸濁液の形態とすること
ができる。この懸濁液は、上述した好適な分散剤もしくは湿展剤および懸濁剤を
用いて、公知の技術に従って製剤することができる。無菌注射製剤は、例えば1
,3−ブタンジオール溶液のように、無毒性で非経口的に許容される希釈剤もし
くは溶媒中での無菌注射溶液もしくは懸濁液とすることもできる。使用可能な許
容される媒体および溶媒には、水、リンゲル液および等張性塩化ナトリウム溶液
などがある。エタノール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコール
類などの共溶媒も用いることができる。さらに従来のように、溶媒もしくは懸濁
媒体として、無菌の固定油を用いる。それに関しては、合成モノもしくはジグリ
セリド等のいかなる固定油商品も使用可能である。さらに、注射剤の製剤には、
オレイン酸などの脂肪酸が用いられる。
【0031】 本発明の治療方法で有用な化合物は、その薬剤の直腸投与用の坐剤の形態で投
与することもできる。そのような組成物は、常温で固体であるが直腸温度では液
体であることから、直腸で融解して上記薬剤を放出する好適な非刺激性の賦形剤
とその薬剤とを混和することで調製することができる。そのような材料は、カカ
オバターおよびポリエチレングリコール類である。
【0032】 局所投与用には、使用する化合物を含むクリーム、軟膏、ゲル、液剤または懸
濁液などを用いる。その投与法に関して、局所投与は含嗽液およびうがい剤を含
むものとする。局所投与製剤は、医薬担体、共溶媒、乳化剤、透過増強剤、保存
剤系および皮膚緩和剤から構成することができる。
【0033】 担体材料と組み合わせて、単一製剤を与える有効成分の量は、治療を受ける宿
主および特定の投与形態に応じて変動するものである。例えばヒトの経口投与用
の製剤は、組成物全体の約5〜約95%の範囲で変動し得る適切かつ簡便な量の
担体材料と混合した活性薬剤0.5mg〜5gを含むことができる。単位制剤は
、有効成分を約1mg〜約500mg、代表的には25mg、50mg、100
mg、200mg、300mg、400mg、500mg、600mg、800
mgまたは1000mg含有する。
【0034】 1以上の別の活性薬剤を、単一製剤において本発明のLXRリガンドと組み合
わせて用いることができるか、あるいは活性薬剤の同時または順次投与ができる
ように別の製剤で患者に投与することができる。別の活性薬剤は、HMG−Co
Aレダクターゼ阻害薬などの脂質変質性化合物、あるいは他の医薬活性を有する
薬剤、あるいは脂質変質効果および他の医薬活性の両方を有する薬剤であること
ができる。HMG−CoAレダクターゼ阻害薬の例としては、ラクトン化もしく
はジヒドロキシ開環酸型でのスタチン類ならびにそれの製薬上許容される塩およ
びエステルなどがあり、例を挙げるとロバスタチン(米国特許第4342767
号参照);シムバスタチン(simvastatin)(米国特許第4444784号参照
)、プラバスタチン(pravastatin)、特にそれのナトリウム塩(米国特許第4
346227号参照);フルバスタチン(fluvastatin)、特にそれのナトリウ
ム塩(米国特許第5354772号参照);アトルバスタチン(atorvastatin)
、特にそれのカルシウム塩(米国特許第5273995号参照);セリバスタチ
ン(cerivastatin)、特にそれのナトリウム塩(米国特許第5177080号)
;ならびにNK−104とも称されるニスバスタチン(nisvastatin)(PCT
国際特許出願公開番号WO97/23200参照)などがあるが、これらに限定
されるものではない。LXRリガンドと併用可能な別の活性薬剤には、HMG−
CoAシンターゼ阻害薬;スクアレンエポキシダーゼ阻害薬;スクアレンシンタ
ーゼ阻害薬(スクアレンシンターゼ阻害薬とも称される)、ACAT−1または
ACAT−2の選択的阻害薬ならびにACAT−1および2の二重阻害薬などの
アシル−補酵素A:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害
薬;ミクロソームトリグリセリド輸送蛋白(MTP)阻害薬;プロブコール;ナ
イアシン;SCH−58235などのコレステロール吸収阻害薬;胆汁酸金属イ
オン封鎖剤;LDL(低密度リポ蛋白)受容体誘発剤;例えば糖蛋白IIb/I
IIaフィブリノゲン受容体拮抗薬およびアスピリンなどの血小板凝集阻害薬;
トログリタゾン(troglitazone)、ピオグリタゾン(pioglitazone)およびロシ
グリタゾン(rosiglitazone)などのグリタゾン(glitazone)類と一般に称され
る化合物ならびにチアゾリジンジオン類と称される構造群に含まれる化合物など
のヒトペルオキシゾーム増殖因子活性化受容体γ(PPARγ)作働薬、ならび
にチアゾリジンジオン構造群外のPPARγ作働薬;クロフィブレート、微粒子
フェノフィブレートなどのフェノフィブレートおよびゲムフィブロジルなどのP
PARα作働薬;PPARα/γ二重作働薬;ビタミンB6(ピリドキシンとも
称される)およびHCl塩などのそれの製薬上許容される塩;ビタミンB12(
シアノコバラミンとも称される);葉酸またはナトリウム塩およびメチルグルカ
ミン塩などの製薬上許容される塩もしくはエステル;ビタミンCおよびEならび
にβ−カロチンなどの抗酸化ビタミン類;β−遮断薬;ロサルタン(losartan)
などのアンギオテンシンII拮抗薬;エナラプリルおよびカプトプリルなどのア
ンギオテンシン変換酵素阻害薬;ニフェジピンおよびジルチアゼムなどのカルシ
ウムチチャンネル遮断薬;エンドテリン拮抗薬;ABC1遺伝子発現を促進する
LXRリガンド以外の薬剤;アレンドロ酸ナトリウムなどのビスホスホン酸化合
物;ならびにロフェコキシブ(rofecoxib)およびセレコキシブ(celecoxib)な
どのシクロオキシゲナーゼ−2阻害薬などがあるが、これらに限定されるもので
はない。
【0035】 化合物Aを以下のアッセイで用いるが、下記の構造式を有する。
【0036】
【化3】
【0037】 化合物Aおよび関連化合物は、WO97/28137(引用によって全内容が
本明細書に含まれるものとする)(1997年1月31日出願の米国特許出願第
08/791211号)に、それの製造方法とともに開示されている。
【0038】 実施例1 放射性リガンド競合結合シンチレーション近接アッセイ: 組換えヒトLXRαおよびLXRβの製造: ヒトLXRαおよびLXRβを、大腸菌においてGST融合蛋白として発現し
た。ヒトLXRα(アミノ酸164〜447)およびヒトLXRβ(アミノ酸1
49〜455)についてのリガンド結合領域cDNAを、pGEX−KT発現ベ
クター(Pharmacia)にサブクローニングした。個々のプラスミドを含む大腸菌
を増殖させ、誘発し、遠心によって回収した。再懸濁させたペレットをフレンチ
プレスで破壊し、残屑を遠心によって除去した。組換えヒトLXR受容体を、グ
ルタチオンセファロースでのアフィニティクロマトグラフィーによって精製し、
受容体をグルタチオンで溶出した。グリセリンを最終濃度50%まで加えて受容
体を安定化させ、小分けサンプルを−80℃で保存した。
【0039】 LXRαへの結合: 各アッセイにおいて、ヒトGST−LXRα受容体の小分けサンプルを、1.
25mg/mLのケイ酸イットリウム蛋白AコーティングSPAビーズ(Amersh
am Pharmacia Biotech, Inc.)、8.3μg/mLの抗GST抗体(Amersham P
harmacia Biotech, Inc.)、0.1%脱脂乾燥ミルクおよび25nM[
]化合物A(13.4Ci/mmol)±被験化合物を含む最終容量100μL
のSPA緩衝液(10mMTris、pH7.2、1mM EDTA、10%グ
リセリン、10mMモリブデン酸Na、1mMジチオトレイトールおよび2μg
/mLベンゾアミジン)中でインキュベートした。振盪しながら15℃で約16
時間インキュベーションした後、アッセイプレートをカウンティングした(Pack
ard Topcount)。このアッセイでは、LXRαについての化合物AのKは約1
5nMである。
【0040】 LXRβへの結合: 各アッセイにおいて、ヒトGST−LXRβリガンド結合領域受容体の小分け
サンプルを、1.25mg/mLのケイ酸イットリウム蛋白AコーティングSP
Aビーズ(Amersham Pharmacia Biotech, Inc.)、8.3μg/mLの抗GST
抗体(Amersham Pharmacia Biotech, Inc.)、0.1%脱脂乾燥ミルクおよび
25nM[]化合物A(13.4Ci/mmol)±被験化合物を含む最
終容量100μLのSPA緩衝液(10mMTris、pH7.2、1mM E
DTA、10%グリセリン、10mMモリブデン酸Na、1mMジチオトレイト
ールおよび2μg/mLベンゾアミジン)中でインキュベートした。振盪しなが
ら15℃で約16時間インキュベーションした後、アッセイプレートをカウンテ
ィングした(Packard Topcount)。このアッセイでは、LXRβについての化合
物AのKは約10nMである。
【0041】 結果 化合物1はヒトLXRαおよびヒトLXRβへのリガンドであり、図1および
2に示したように、LXRα受容体についてはIC50=80nM、LXRβ受
容体についてはIC50=40nMを有する。化合物1は、ヒトPPARγ、P
PARδおよびPPARαでの結合アッセイで、10μMを超えるIC50を有
する。
【0042】 実施例2 トランスアクチベーションアッセイ プラスミド 哺乳動物発現ベクターpcDNA3における酵母GAL4転写因子DNA結合
領域(DBD)に隣接するヒトLXRαおよびLXRβのリガンド結合領域(L
BD)を挿入することで、発現構築物を製造して、それぞれpcDNA3−LX
Rα/GAL4およびpcDNA3−LXRβ/GAL4を形成した。GAL4
−応答性レポーター構築物pUAS(5X)−tk−lucは、チミジンキナー
ゼ最小プロモーターおよびルシフェラーゼレポーター遺伝子に隣接するGAL4
応答要素のコピー5個を有していた。トランスフェクション制御ベクターpEG
FP−N1は、サイトメガロウイルスプロモーター調節下の緑色蛍光蛋白(Gree
n Fluorescence Protein:GFP)遺伝子を有していた。
【0043】 アッセイ HEK−293細胞を、5%COの加湿雰囲気で37℃にて、10%活性炭
処理ウシ胎仔血清、100単位/mLのペニシリンGおよび100μg/mLの
硫酸ストレプトマイシンを含むダルベッコの調整イーグル培地(高グルコース)
の入った96ウェルプレートに、細胞40000個/ウェルで接種した。24時
間後、製造者の説明に従って、リポフェクタミン(Lipofectamine, Gibco-BRL,
Gaithersburg, MD)でトランスフェクションを行った。トランスフェクション混
合物は、LXRα/GAL4もしくはLXRβ/GAL4キメラ発現ベクター0
.002μg、レポーターベクターpUAS(5X)−tk−luc0.02μ
gおよびトランスフェクション効率の内部対照としてのpEGFP−N1ベクタ
ー0.034gを含有していた。広範囲の濃度で48時間にわたり、トランスフ
ェクション細胞とともにインキュベーションすることで、化合物の特性決定を行
った。製造者の説明に従って、細胞溶解緩衝液(Cell Lysis Buffer;Promega)
を用いて、洗浄した細胞から細胞溶解物を製造した。細胞抽出物におけるルシフ
ェラーゼ活性を、ML3000光度計(Dynatech Laboratories)でルシフェラ
ーゼアッセイ緩衝液(Luciferase Assay Buffer;Promega)を用いて測定した。
励起波長485nmおよび発光波長535nmの装置(Tecan Spectrofluor Plu
s)を用いて、GFP発現を測定した。GFP発現に対してルシフェラーゼ活性
を正規化して、トランスフェクション効率における変動を加味するようにした。
【0044】 LXRαトランスアクチベーションに関する化合物1での結果を図3に示し、
LXRβトランスアクチベーションに関する結果を図4に示してある。
【0045】 実施例3 ABC1 mRNAレベルの誘発 3日間にわたり、100nMのテトラデカノイルホルボールアセテートとイン
キュベーションすることで培養ヒトTHP−1細胞を刺激して、大食細胞へと分
化させた。細胞培養インキュベーションはいずれも、ATCC推奨の培養条件を
用いて、95%空気/5%二酸化炭素下に37℃で実施した。分化後、THP−
1大食細胞を、被験LXR作働薬とともにインキュベートした。37℃で6時間
後、細胞を回収し、業者(Molecular Research Center, Inc.)が提供および説
明したフェノール/グアニジンイソチオシアネート法(TRI REAGENT
(登録商標)カタログ番号TR118)を用いて総RNAを得た。製造者(Perk
in-Elmer)が発表しているプロトコールに従い、タクマン(TaqMan;登録商標)
mRNA定量システムを用いて、総RNAにおけるABC1 mRNAレベルを
測定した。ABC1の検出に用いたオリゴヌクレオチドPCRプライマーは、G
AGGCTCCCGGAGTTGTTGおよびGTATAAAAGAAGCCT
CCGAGCATCであった。使用したオリゴヌクレオチドプローブは、6FA
M−AAACTTTAACAAATCCATTGTGGCTCGCCTGT−T
AMRAであった。各サンプルにおけるABC1 mRNAレベルを、23kD
aの高塩基性蛋白におけるmRNAレベルに対して正規化した。23kDa高塩
基性蛋白の検出に用いたオリゴヌクレオチドPCRプライマーはGCTGGAA
GTACCAGGCAGTGAおよびACCGGTAGTGGATCTTGGC
TTTであった。使用したオリゴヌクレオチドプローブは、VIC−TCTTT
CCTCTTCTCCTCCAGGGTGGCT−TAMRAであった。
【0046】 化合物1および22−(R)−ヒドロキシコレステロールについてのこの実験
から得られた結果は以下の通りである。
【0047】
【表1】
【0048】 実施例4 化合物1の製造 10mLフラスコ中、ポドカルピン酸(550mg)を無水酢酸2mLに溶か
し、30分間加熱還流し(150℃)、冷却した。反応をHPLCによって分析
した。主要生成物は混成無水物であり、反応混合物の約1%がアセテート二量体
化合物1であった。溶媒を窒素下に除去し、得られた油状物を、MeOH(メタ
ノール)中の200ccセファデックス(Sephadex)LH20カラムに負荷した
。化合物1は、分画75〜80(各2mL、0.8cv)で溶出した。混成無水
物は、分画80〜100で溶出した。分画75〜80を乾燥させ、CHCN
300μLに溶かし、半分取ゾルバックス(Zorbax)RX−C8カラムに負荷し
た。カラムを、4mL/分の速度にて、40分間で50%から90%への勾配に
より含水CHCNで溶離した。1分間ずつの分画を回収した。化合物1は35
分で溶出した。混合した分画から、化合物1が0.7mg得られた。この化合物
の質量分析により、614amuの分子量および分子式C3846が得ら
れた。
【0049】 質量分析データ:実測値:632.3620;計算値:632.3587;式
:C3850NO;推定構造:[MNH]。
【0050】 H NMRデータ:(δ、500MHz、CDCl):δ1.14(1H
、dt、13.5,4.0Hz)、1.20(3H、s)、1.39(3H、s
)、1.44(1H、dt、13.5,4.0Hz)、1.63(1H、d、1
2.5)、1.67(1H、m)、2.0(1H、d、14.0H)、2.05
(1H、m)、2.2(1H、dd、13.5,6.0Hz)、2.25(1H
、d、12Hz)、2.28(3H、s)、2.30(1H、d、13.5Hz
)、2.80(1H、ddd、13.0,12.5,6.5Hz)、2.95(
1H、dd、16.5,5.0Hz)、6.83(1H、dd、8.0,2.0
Hz)、6.96(1H、d、2.0Hz)、7.05(1H、d、8.0Hz
)。
【0051】 装置:質量分析装置はLCQ(LC−MS−ESI、液体クロマトグラフィー
−エレクトロスプレーイオン化)に基づく記録装置であり、精密な質量測定値は
フィニガン・ニュースター(Finnigan NewStar)FTMS質量分析装置で記録し
た。Hスペクトラムは、Hに関して500MHzで動作するバリアン・ユニ
ット(Varian Unit)500NMRスペクトル装置で、CDClまたはCD
OD中にて記録した。化学シフトは、個々の溶媒ピークを内部標準として用いて
、ゼロppmのテトラメチルシラン(TMS)と比較したppm値で示してある
【0052】 以上、ある種の特定の実施形態を参照しながら、本発明についての説明および
表示を行ってきたが、本発明の精神および範囲を逸脱しない限りにおいて、各種
の変更、修正および置換を行うことが可能であることは、当業者には明らかであ
ろう。例えば、上記のような本発明で使用される活性薬剤についてのいずれかの
適応症に対して治療を受ける哺乳動物の応答性における変動の結果として、本明
細書で前述した特定の用量以外の有効用量を適用することが可能である。同様に
、認められる具体的な薬理応答は、選択される特定の活性化合物あるいは医薬担
体が存在するか否か、さらには使用する製剤の種類に応じて変動するものであり
、結果におけるそのような予想される変動や差は、本発明の目的および実務によ
って想到されるものである。従って、本発明は添付の特許請求の範囲によって定
義されるものであり、そのような特許請求の範囲は妥当な限り広く解釈されるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 μM単位の濃度での化合物1による阻害パーセントとともに、GST−LXR
αからの[]化合物Aの置換を示す図である。
【図2】 μM単位の濃度での化合物1による阻害パーセントとともに、GST−LXR
βからの[]化合物Aの置換を示す図である。
【図3】 各種濃度の化合物1による、培養細胞でのLXRα−GAL4融合蛋白トラン
スアクチベーションを示す図である。
【図4】 各種濃度の化合物1による、培養細胞でのLXRβ−GAL4融合蛋白トラン
スアクチベーションを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 15/10 A61P 15/10 25/28 25/28 43/00 111 43/00 111 C07C 69/16 C07C 69/16 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 オンデイカ,ジヨン・ジー アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 (72)発明者 シング,シエオ・バツクス アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065−0907、ローウエイ、イースト・リ ンカーン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4C084 AA13 AA17 NA14 ZA152 ZA402 ZA452 ZA812 ZC022 4C206 AA01 AA02 AA03 DB04 DB57 KA01 MA01 MA04 NA14 ZA15 ZA40 ZA45 ZA81 ZC02 4H006 AA01 AA03 AB23 BJ50 BS80 KC12 KD10

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血清HDLコレステロールレベルを上昇させる方法であって
    、そのような処置を必要とする患者に、HDLを上昇させる有効な量のLXR受
    容体リガンドを投与することを含む、上記方法。
  2. 【請求項2】 前記LXR受容体がLXRα受容体である請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 前記LXR受容体がLXRβ受容体である請求項1に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 前記リガンドが作働薬である請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記リガンドが拮抗薬である請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記リガンドが部分作働薬である請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記リガンドが作働薬である請求項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記リガンドが拮抗薬である請求項2に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記リガンドが部分作働薬である請求項2に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記リガンドが作働薬である請求項3に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記リガンドが拮抗薬である請求項3に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記リガンドが部分作働薬である請求項3に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記LXRリガンドが、PPAR受容体よりLXR受容体
    に対して高い親和性で結合する請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記LXRリガンドが、LXRαおよびLXRβから選択
    されるLXR受容体の少なくとも一方について100nM以下のIC50を有し
    、PPARα受容体、PPARγ受容体およびPPARδ受容体のそれぞれにつ
    いて1μM以上のIC50を有する請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記LXRリガンドが、PPARα受容体、PPARγ受
    容体およびPPARδ受容体のそれぞれについて10μM以上のIC50を有す
    る請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 アテローム性動脈硬化症発症の予防またはリスク低下方法
    であって、そのような処置を必要とする患者に、HDLを上昇させる量のLXR
    受容体リガンドを投与することを含む、上記方法。
  17. 【請求項17】 アテローム性動脈硬化症の治療方法であって、そのような
    処置を必要とする患者に、HDLを上昇させる量のLXR受容体リガンドを投与
    することを含む、上記方法。
  18. 【請求項18】 アテローム性動脈硬化症事象の発生または再発の予防また
    は危険性低下方法であって、そのような処置を必要とする患者に、HDLを上昇
    させる量のLXR受容体リガンドを投与することを含む、上記方法。
  19. 【請求項19】 ABC1遺伝子の発現を刺激することで、血清HDLコレ
    ステロールレベルを上昇させる方法であって、そのような処置を必要とする患者
    に、前記ABC1遺伝子の発現を刺激することが可能な量で、LXRリガンドを
    投与することを含む、上記方法。
  20. 【請求項20】 下記構造式を有する化合物。 【化1】
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