JP2003516307A - 少なくとも1種のエチレン系不飽和結合を有する化合物の望ましくないラジカル重合に対する安定化法 - Google Patents

少なくとも1種のエチレン系不飽和結合を有する化合物の望ましくないラジカル重合に対する安定化法

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Abstract

(57)【要約】 純粋な物質としてか又は混合物成分として存在する不飽和化合物に、ニトロキシル基及びリンを化学結合して有している化合物を添加する、少なくとも1種のエチレン系不飽和結合を有する化合物の、望ましくないラジカル重合に対する安定化法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、純粋な物質又は混合物に、 a)少なくとも1種のニトロキシル基(抑制剤a)) 及び b)リン元素を化学結合して有する化合物(抑制剤b)) を含有する重合開始剤を添加する、少なくとも1種のエチレン系不飽和基を有す
る純粋な物質又は混合物の成分として存在する化合物の、望ましくないラジカル
重合に対する安定化法に関するものである。
【0002】 少なくとも1種のエチレン系不飽和基を有する化合物は、そのエチレン系不飽
和基に基づき、ラジカル重合する顕著な傾向を有している。これは、少なくとも
1種のエチレン系不飽和基を有する化合物が、これによって、顕著に、例えば粘
着剤の製造に必要とされる開始されたラジカル重合でのポリマーの意図された製
造に適している点で有利である。しかし同時に、ラジカル重合する顕著な傾向は
、エチレン系不飽和基を有する化合物又はこれらを含有する混合物の、殊に熱及
び/又は光の作用下での貯蔵の際並びに化学的及び/又は物理的な処理(例えば
蒸留又は精留)の際に、少なくとも1種のエチレン系不飽和基を有するか望まし
くない自然発生的なラジカル重合を生じることがあるという点で不利である。少
なくとも1種のエチレン系不飽和基を有する化合物又はこれらを含有する混合物
のこの種の制御されていないラジカル重合が、重大な危険をはらんでいる(ラジ
カル重合が、強大な発熱量を伴って進行し、結果として爆発的であることが多い
)ことを度外視しても、その上更に多岐にわたる別の悪影響を招いている。例え
ば少なくとも1種のエチレン系不飽和基を有する化合物を含有する混合物の蒸留
の際に、望ましくないことに、形成されたポリマーが、蒸発器の表面に沈着し(
そこでは、高温によるポリマー形成の傾向)、これによって熱伝達を望ましくな
いことに少なくすることがある。あるいは、形成されたポリマーを精留カラム中
の部材を閉塞させることもあり、これにより望ましくない圧力損失が引き起こさ
れる。この両方が、形成されたポリマーを費用をかけて除去するために、精製プ
ロセスの中断を必要とする。
【0003】 従って、少なくとも1種のエチレン系不飽和基を有する化合物並びに該化合物
を含有する混合物が、貯蔵並びに化学的及び/又は物理的な処理の際に、少なく
とも1種のエチレン系不飽和基を有する化合物のラジカル重合の抑制剤もしくは
遅延剤として作用し、これによって、該化合物を望ましくないラジカル重合に対
して安定化させる化合物を添加することは、一般的に実施されることである。
【0004】 米国特許第5322960号明細書からは、(メタ)アクリル酸のエステルに
、重合開始剤として、就中、ニトロキシル基(少なくとも1つの>N−O・基を
有する化合物)を有する混合物を添加することが公知である。可能なニトロキシ
ル基としては、この場合、就中4,4′,4″−トリス−(2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジノオキシル)亜リン酸塩も挙げられるが、これは、別のニト
ロキシル基と混合して使用することもできる。
【0005】 欧州特許出願公開第685447号では、同様に4,4′,4″−トリス−8
2,2,6,6−テトラメチルピペリジノオキシ)亜リン酸塩を、(メタ)アク
リル酸((メタ)アクリル−は、この文献においては、「アクリル−及び/又は
メタクリル」の省略形として用いている)及び/又はそのエステルのラジカル重
合の抑制のために一緒に用いることが推奨されている。同様の方法で、中華人民
共和国特許出願公開第1052847号明細書では、N−オキシル−亜リン酸エ
ステルを、ラジカル重合抑制剤として一緒に使用することを推賞している。リン
を分子内化学結合して有するこれらの重合抑制剤の欠点は、N−オキシル基とリ
ンとの割合が変化しにくいことである。
【0006】 ドイツ連邦共和国特許出願公開第2133921号明細書は、重合抑制剤とし
て、少なくとも1種のヒドロキシル基を有する化合物、例えばクレゾール及びリ
ン元素を化学結合して有する少なくとも1種の化合物、例えばリン酸又はその誘
導体の組合せ物を使用するα,β−モノエチレン系不飽和カルボン酸のラジカル
重合の抑制法に関するものである。リン酸は、+5の酸化数で、リン酸中に化学
結合して有しているリンの全体量を化学結合して含有している。ドイツ連邦共和
国特許出願公開第2133921号明細書の教示によれば、ヒドロキシル基を有
するフェノール系化合物と、リン元素を化学結合して有する化合物とからなる組
合せ物は、相乗的に高められた抑制作用を生じている。
【0007】 ドイツ連邦共和国特許出願公開第2913218号明細書は、ラジカル重合の
抑制のために、リン酸の少なくとも1種の有機エステルと、少なくとも1種の一
価又は二価のフェノールとからなる混合物を添加する、(メタ)アクリル酸エス
テルの製造法を開示している。
【0008】 米国特許第4187382号明細書は、アクリル酸を用いる有機ジオールのエ
ステル化に関するものである。これは、反応混合物がラジカル重合する傾向を低
減するために、ジオールを亜リン酸トリフェニルで前処理することを推奨してい
る。重合抑制剤としては、通常のフェノール系重合抑制剤の使用が推奨されてい
る。
【0009】 欧州特許出願公開第810196号明細書は、(メタ)アクリル酸及びそのエ
ステルのための重合抑制剤として、リンが3個の炭素原子を共有結合しており、
酸化数+3を有する、ニトロキシル基と第三級ホスフィンとからなる組合せ物を
推奨している。欧州特許出願公開第810196号明細書の教示によれば、第三
級ホスフィンの存在が、相乗的に、ニトロキシル基の抑制作用を向上させている
。望ましくないラジカル重合に対する(メタ)アクリル酸エステルの安定化のた
めに第三級ホスフィンを一緒に用いることは、ドイツ連邦共和国特許出願公開第
19734171号明細書中でも推奨されている。
【0010】 本発明の課題は、純粋な物質又は混合物に、少なくとも1種のニトロキシル基
及び、ニトロキシル基の抑制作用を相乗的に向上させることができる少なくとも
1種の別の化合物を含有する重合抑制剤を添加する、少なくとも1種のエチレン
系不飽和基を有する純粋な物質としてか又は混合物の成分として存在する化合物
の、望ましくないラジカル重合に対する安定化法を提供することであった。
【0011】 従って、少なくとも1種の抑制剤b)が、一方では、N−オキシル基を有して
おらず、他方では、−3≦OZ≦+5(多くの場合、+1≦OZ≦+5、多くは
+3≦OZ≦+5)の酸化数OZを有するリンの少なくとも一部を化学結合して
有しており、その際、このリンが、同時に、炭素とは異なる少なくとも1個のヘ
テロ原子と共有結合していることによって特徴付けられる純粋な物質又は混合物
に、 a)少なくとも1種のニトロキシル基(抑制剤a)) 及び b)少なくとも1個のリン元素を化学結合して有する化合物(抑制剤b)) を含有する重合抑制剤を添加する、 少なくとも1種のエチレン系不飽和基を有する純粋な物質としてか又は混合物の
成分として存在する化合物の、望ましくないラジカル重合に対する安定化法を見
出した。
【0012】 この場合有利に、含有するリンの全体量が前記の定義を満たす抑制剤b)が有
利である。
【0013】 公知の構造体の共有結合の中の原子の酸化数とは、この場合、プラス又はマイ
ナスの符号の付いた数字のことであり、これは、共有結合を担う共有結合の同じ
電子対の結合している電子対を、共有結合の中のそれぞれより一層電気陰性の原
子に分配する場合に、原子が有しているとされる電荷を示すものである。2個の
同じ原子の間の共有結合からの電子対の場合、格言死は、1個の電子を保持して
いる。
【0014】 この場合、電気陰性度は、前記文献中では、ポーリングに由来する共有結合に
電子を引き寄せる原子の能力の尺度である。
【0015】 前記文献中で関連する電気陰性度は、H.R.Christen、Grund
lagen der allgemeinen und anorganisc
hen Chemie、Verlag Sauderlaender、Aara
u、Diesterweg・Salle、フランクフルト アム マイン(19
73)によるものと同じである。周期律表の最も重要な元素については、この電
気陰性度は、以下の値を有している: Be(1.5);B(2.0);H(2.1);C(2.5);Si(1.8)
;Ge(1.7);N(3.0);P(2.1);As(2.0);Sb(1.
8);O(3.5);S(2.5);Se(2.4);Te(2.1);F(4
.0);Cl(3.0);Br(2.8);J(2.4)。
【0016】 本発明による適当な抑制剤b)は、炭素とは異なる少なくとも1種のヘテロ原
子が、水素、窒素、酸素及び/又は硫黄であるものである。
【0017】 即ち、本発明による適当な抑制剤b)は、例えば一般式:Pn+2(n=
1〜7)、一般式:P(n=3〜10)、一般式:P - (n=4
〜10)並びに一般式:P - (n=6〜9)で示されるホスファンであ
る。
【0018】 本発明により適する他の抑制剤b)は、最も簡単なホスファン、pHから、
アルキル基及び/又はアリール基による水素原子の(例えば部分的な)置換によ
って誘導される第一級ホスフィン及び第二級ホスフィン並びに第四級ホスホニウ
ム塩基である。例えばメチルホスフィン(CHPH)、ジメチルホスフィン
((CHPH)及び水酸化テトラメチルホスホニウムが挙げられる。好ま
しくは、前記のアルキル基は、炭素原子を1〜10個有しており、前記のアリー
ル基は、Cー元素を6〜10個有している。即ち、モノフェニルホスフィン及び
ジフェニルホスフィンは、本発明によれば同様に適している。一般式:HPO (n=2、3、4、5又は6)、オルトリン酸、一般式:HPO - (n=
3又は4)の低含水量のメタリン酸、二酸H(n=4、5、6、7又
は8)及び、1分子当たり3個又はそれ以上のリン原子を有するポリリン酸、例
えば一般式:Hn+23n+1(n=3〜30)のもの並びに前記酸の塩
(殊にアルカリ金属塩及びアンモニウム塩)及び有機アルコール(殊にC〜C −アルカノール)とのエステルは、同様に本発明による適した抑制剤b)であ
る。
【0019】 例えばオルトリン酸:HPO、オルト亜リン酸:HPO、次亜リン酸
:HPO及び次二リン酸:Hが挙げられる。
【0020】 同じことは、第一級、第二級及び第三級のアルキルホスフィンの入念な酸化の
際に生じるアルキルホスフィン酸、ジアルキルホスフィン酸及び酸化トリアルキ
ルホスフィン並びにこれらのアリール類似体及び対応するアルキル−アリール混
合形にも該当する。また、アルキルホスフィン酸及びジアルキルホスフィン酸の
塩(殊にアルカリ金属塩及びアンモニウム塩)及び有機アルコール(殊にC
−アルカノール)とのエステルも、抑制剤b)として適している。
【0021】 例えば、メチルホスホン差、ジメチルホスフィン酸及び酸化トリメチルホスフ
ィンが挙げられる。
【0022】
【化1】
【0023】 更に、本発明による方法には、亜ホスフィン酸R−P(OH)、(R
、アルキル(有利にC〜C−アルキル)又はアリール(有利にフェニル)及
び亜ホスフィン酸:
【0024】
【化2】
【0025】 (R**は、Rとは独立にRと同じ意味を有する)が適している。
【0026】 同じことは、前記の酸の塩(殊にアルカリ金属塩及びアンモニウム塩)及び有
機アルコール(殊にC〜C−アルカノール)とのエステルにも該当する。
【0027】 ペンタフェニルリンのような化合物は、本発明によれば同様に適当な抑制剤b
)である。
【0028】 1個又はそれ以上のO原子が、S又は−NRによって置換されているこれま
でに記載された酸素含有リン化合物の誘導体も、本発明による適当な抑制剤b)
である。同じことは、P及びSのみからなる化合物、例えばPにも該当す
る。更に、リンを含有し、プラスチック安定剤として公知の全てのベンジルホス
ホネート、亜リン酸塩、ホスホナイトが抑制剤b)とされる。
【0029】 ベンジルホスホネートのグループには、ジメチル−2,5−ジ−第三ブチル−
4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−第三ブチル−4
−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−第三ブチル
−4−ヒドロキシベンジルホスホネート及びジオクタデシル−5−第三ブチル−
4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネートが含まれる。
【0030】 亜リン酸塩及びホスホナイトのグループには、例えば亜リン酸トリフェニル、
亜リン酸ジフェニルアルキル、亜リン酸フェニルジアルキル、亜リン酸トリス(
ノニルフェニル)、亜リン酸トリラウリル、亜リン酸トリオクタデシル、二亜リ
ン酸ジステアリルペンタエリトリトール、二亜リン酸トリス(2,4−ジ−第三
ブチルフェニル)ペンタエリトリトール、二亜リン酸ジイソデシルペンタエリト
リトール、二亜リン酸ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリ
トール、二亜リン酸ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリトリトール、二亜リン酸ジイソデシルオキシペンタエリトリトール、二亜
リン酸ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリト
ール、二亜リン酸ビス(2,4,6−トリス(第三ブチルフェニル))ペンタエ
リトリトール、三亜リン酸トリステアリルソルビトール、テトラキス(2,4−
ジ−第三ブチルフェニル)−4,4′−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソ
オクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12H−ジベンズ−
[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、6−フルオロ−2,4,8,1
0−テトラ−第三ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジ
オキサホスホシン、亜リン酸ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニ
ル)メチル及び亜リン酸ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル9
エチルが含まれる。
【0031】 有利に、抑制剤b)としては、本発明によれば、就中、オルト亜リン酸さん及
びそのエステルが使用される。この場合、一般式(0):
【0032】
【化3】
【0033】 〔式中、R、R′、R″は、同一か又は異なっていてもよく、有機基、殊にC 〜C−アルキル、C原子を2〜4個有するヒドロキシアルキル、ハロゲンアル
キル、殊にC原子を2〜4個有するクロルアルキル、アリール、殊にフェニル又
はC〜C−アルキルによって置換されたアリール(殊にC〜C−アルキ
ルによって置換されたフェニル)を表す〕の亜リン酸塩が有利に使用される。ま
た、2個又は3個の有機基R、R′及びR″がリン及び2つの酸素原子と一緒に
なって複素環(例えば5員又は6員)を形成することもできる。
【0034】 特に、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリブチル、亜リ
ン酸トリヘキシル、亜リン酸トリオクチル、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸ト
リ−p−クレシル、亜リン酸トリキシリル、亜リン酸トリトリル及び亜リン酸ト
リ−β−クロルエチルが挙げられる。あるいはまた、亜リン酸ジメチル、亜リン
酸ジエチル、亜リン酸ジブチル、亜リン酸ジオクチル、亜リン酸ジフェニル、亜
リン酸ジトリル及び亜リン酸ジキシルが、本発明による適当な抑制剤b)である
。商品名Irgafos(R)又はUrtranox(R)で市販されている抑
制剤b)は、例えば
【0035】
【化4】
【0036】 である。
【0037】 勿論、本発明による適当な抑制剤b)としては、リン化物も該当する。、当然
、前記抑制剤b)からなる混合物も本発明による方法に使用することができる。
【0038】 本発明による適当なニトロキシル基(あるいはN−オキシル基とも呼ばれる)
としては、本発明によれば原理的に、少なくとも1個の>N−O基を有する全て
の化合物が該当する。これは、就中、ドイツ連邦共和国特許出願公開第1973
4171号明細書中に記載された全てのニトロキシル基である。該ニトロキシル
基は、その場で、別の化合物から、例えばヒドロキシルアミンからのH−抽出又
はニトロンにおけるC−基の付加によって製造することができる(H.Zwei
fel、「Stabilization of Polymeric Mate
rials、Springer Verlag、Berlin/Heidelb
erg(1998)、第52頁」を参照のこと)。あるいはまた、これらは、ア
ニリン又はフェニレンジアミンによって誘導された芳香族アミンから、その場で
製造することもできる(前記文献第48頁を参照のこと)。あるいはまた勿論、
ドイツ連邦共和国特許出願公開第19734171号明細書中で引用されている
のと同じ文献中に記載されている全ての同じニトロキシル基も該当する。即ち、
本発明による適当なニトロキシル基は、就中、α−C−原子に水素原子を有して
いない(即ち、N−オキシル基が、相応する第二級アミノ基から誘導されている
)第二級アミンから誘導されたものが該当する。これらの中では、就中、欧州特
許出願公開第135280号明細書、先願のドイツ連邦共和国特許出願公開第1
9651307号明細書、米国特許第5322912号明細書、同第54120
47号明細書、同第4581429号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第
1618141号明細書、中華人民共和国特許出願公開第1052847号明細
書、米国特許出願公開第4670131号明細書、同第5322960号明細書
、先願のドイツ連邦共和国特許出願公開第19602539号明細書、欧州特許
出願公開第765856号明細書、国際公開番号WO98/30601号及び特
開平5−320217号公報において挙げられているN−オキシル基が適してい
る。
【0039】 第二級アミンから誘導されるこの種の適当な安定性N−オキシル基は、例えば
一般式I:
【0040】
【化5】
【0041】 〔式中、 R、R、R及びRは、同一か又は異なる直鎖状又は分枝鎖状で置換され
ていてもよいアルキル基であり、 R及びRは、同一か又は異なる直鎖状又は分枝鎖状で置換されていてもよい
アルキル基であるか又は RCNCRは、置換されていてもよい環構造である〕のものである。
【0042】 本発明による適当な化合物Iは、殊に、欧州特許出願公開第135280号明
細書、先願のドイツ連邦共和国特許出願公開第19651307号明細書、米国
特許第5322912号明細書、同第5412047号明細書、同第45814
29号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第1618141号明細書、中華
人民共和国特許出願公開第1052847号明細書、米国特許出願公開第467
0131号明細書、同第5322960号明細書並びに先願のドイツ連邦共和国
特許出願公開第19602539号明細書において挙げられているものが該当す
る。
【0043】 これらの例は、R、R、R及びRが、(同一か又は異なる)C〜C −アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基
、n−ブチル基、イソブチル基又は第三ブチル基、線状又は分枝鎖状のペンチル
基、フェニル基又はこれらの置換された基であり、R及びRは、(同一か又
は異なる)C〜C−アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又は第三ブチル基、線状又は
分枝鎖状のペンチル基、これらの置換された基又はCNCと一緒になって環構造
【0044】
【化6】
【0045】 〔nは、1〜10(多くの場合1〜6)の整数である〕を表し、置換されたこの
種の環構造を含めた一般式Iの安定性N−オキシル基である。代表例としては、
2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン、2,2,5,5−
テトラメチル−1−オキシル−ピロリジン及び4−オキソ−2,2,6,6−テ
トラメチル−1−オキシル−ピペリジンが挙げられる。
【0046】 N−オキシル基Iは、相応する第二級アミンから、例えば過酸化水素を用いる
酸化よって製造することができる。通常、これらは、純粋な物質として製造可能
である。
【0047】 本発明による適当なN−オキシル基Iには、殊にピペリジン−N−オキシル又
はピロリジン−N−オキシル及び、以下の一般式II〜IX:
【0048】
【化7】
【0049】 〔式中、 mは、2〜10であり、 R、R、Rは、互いに独立に、
【0050】
【化8】
【0051】 であり、 Mは、水素イオン又はアルカリ金属イオンであり、 qは、1〜10の整数であり、 R′、R′、R′、R′は、互いに独立に、かつR、R、R、R とは独立にRと同じ基であり、 R10は、C〜C−アルキル、−CH=CH、−C≡CH、−CN、
【0052】
【化9】
【0053】 であり、 R11は、少なくとも1つの第一級アミン基、第二級アミン基(例えば−NHR )又は第三級アミン基(例えば−NR)又は少なくとも1つのアンモニ
ウム基、−N141516-を有する有機基、但し、X-は、F-、C
-、Br-、HSO -、SO -、HPO -、HPO --又はPO -
あり、R14、R15、R16は、互いに独立に有機基(例えば互いに独立に、
かつRとは独立にRと同じ基である)であり、 R12は、R11とは独立にR11と同じ基又は−H、−OH、C〜C−ア
ルキル、−COO-、−C≡CH、
【0054】
【化10】
【0055】 又はヒドロキシ置換されたC〜C−アルキル(例えばヒドロキシエチル又は
ヒドロキシプロピルであるか又は R11、R12は、カルボニル基の酸素を共有し、 R13は、
【0056】
【化11】
【0057】 である〕のジ−N−オキシルが含まれる。
【0058】 有利に、R=R=R=R=R′=R′=R′=R′=−CH である。
【0059】 本発明による適当なN−オキシル基の代表例としては、1−オキシル−2,2
,6−テトラメチルピペリジン、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン−4−オール、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−
メトキシピペリジン、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−エト
キシピペリジン、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−トリメチ
ルシロキシピペリジン、1−オキシル−テトラメチルピペリジン−4−オン、1
−オキシル2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−アセテート、
1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−2−エチ
ル−ヘキサノエート、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
−4−イル−ステアレート、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−4−イル−ベンゾエート、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン−4−イル−(4−第三ブチル)ベンゾエート、ビス(1−オキシ
ル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート、ビス
(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−アジ
パート、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−
イル)−セバケート、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン−4−イル)−n−ブチルマロネート、ビス(1−オキシル−2,2,6
,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−フタレート、ビス(1−オキシル
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−イソフタレート、ビ
ス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−テ
レフタレート、ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
−4−イル)ヘキサヒドロテレフタレート、N,N′−ビス(1−オキシル−2
,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−アジピンアミド、N−(
1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−カプロ
ラクタム、N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4
−イル)ドデシルスクシンイミド、2,4,6−トリス−[N−ブチル−N−(
1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)]−s−
トリアジン、N,N′−ビス〔1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン−4−イル〕−N,N′−ビス−ホルミル−1,6−ジアミノヘキサン
、4,4′−エチレン−ビス(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペラジン−3−オン)及びトリス(2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシ
ル−ピペリジン−4−イル)亜リン酸塩並びに更に1−オキシル−2,2,6,
6−テトラメチル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジンが挙げられる。
【0060】 化合物(VI)及び(VII)は、米国特許第466185号(例えば例7)
並びにドイツ連邦共和国特許出願公開第195104号明細書により得られる。
【0061】 他の適当な代表例は以下のものである:
【0062】
【化12】
【0063】 スナモト ジュンゾウ;アキヨシ クズナリ、キハラ テツジ;エンドウ マサ
ユキ、BCS JA8、Bull.Chem.Soc.Jpn.、EN、65、
4、1992、第1041〜1046頁;
【0064】
【化13】
【0065】 バイルシュタイン登録番号6926369号(C1122);
【0066】
【化14】
【0067】 バイルシュタイン登録番号6498805号(4−アミノ−2,2,6,6−テ
トラメチル−1−オキシル−ピペリジン);
【0068】
【化15】
【0069】 バイルシュタイン登録番号6800244号(C1123);
【0070】
【化16】
【0071】 バイルシュタイン登録番号5730772号(N−メチル−4−アミノ−2,2
,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン);
【0072】
【化17】
【0073】 バイルシュタイン登録番号5507538号(2,2,6,6−テトラメチル−
4−(2−アミノ−エチルアミノ)−1−オキシル−ピペリジン);
【0074】
【化18】
【0075】 バイルシュタイン登録番号4417950号(4<ビス(2−ヒドロキシエチル
)>−アミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン);
【0076】
【化19】
【0077】 バイルシュタイン登録番号4396625号(C1225);
【0078】
【化20】
【0079】 バイルシュタイン登録番号4139900号(4−アミノ−2,2,6,6−テ
トラメチル−4−カルボキシ−1−オキシル−ピペリジン);
【0080】
【化21】
【0081】 バイルシュタイン登録番号4137088号(4−アミノ−4−シアン−2,2
,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン);
【0082】
【化22】
【0083】 バイルシュタイン登録番号3942714号(C1225);
【0084】
【化23】
【0085】 バイルシュタイン登録番号1468515号(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ヒドロキシ−4−アセチル−1−オキシル−ピペリジン);
【0086】
【化24】
【0087】 バイルシュタイン登録番号1423410号(2,2,4,6,6−ペンタメチ
ル−4−ヒドロキシ−1−オキシル−ピペリジン);
【0088】
【化25】
【0089】 バイルシュタイン登録番号6205316号(4−カルボキシメチレン−2,2
,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン);
【0090】
【化26】
【0091】 バイルシュタイン登録番号1395538号(4−<2−カルボキシ−ベンゾイ
ルオキシ>−2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン);
【0092】
【化27】
【0093】 バイルシュタイン登録番号3546230号(4−カルボキシメチル−2,2,
6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン);
【0094】
【化28】
【0095】 バイルシュタイン登録番号3949026号(4−カルボキシル−2,2,6,
6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン);
【0096】
【化29】
【0097】 バイルシュタイン登録番号4611003号(エチレンジアミンテトラ酢酸モノ
(1−オキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−4−アミド);
【0098】
【化30】
【0099】 バイルシュタイン登録番号5961636号(C1321);
【0100】
【化31】
【0101】 バイルシュタイン登録番号5592232号(C1527);
【0102】
【化32】
【0103】 バイルシュタイン登録番号5080576号(コハク酸−N−(2,2,6,6
−テトラメチル−1−オキシル−4−ピペリジニル)−モノアミド);
【0104】
【化33】
【0105】 バイルシュタイン登録番号5051814号(4−(4−ヒドロキシブタノイル
アミノ)−2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン);
【0106】
【化34】
【0107】 バイルシュタイン登録番号4677496号(2,2,6,6−テトラメチル−
4−オキシミノ−1−オキシル−ピペリジン);
【0108】
【化35】
【0109】 バイルシュタイン登録番号1451068号(C1118NO);
【0110】
【化36】
【0111】 バイルシュタイン登録番号1451075号(C1120NO);
【0112】
【化37】
【0113】 バイルシュタイン登録番号1423698号(4−エチル−4−ヒドロキシ−2
,2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン);
【0114】
【化38】
【0115】 バイルシュタイン登録番号5509793号(4−エトキシメチル−4−ヒドロ
キシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジン);
【0116】
【化39】
【0117】 バイルシュタイン登録番号3960373号(C1019);
【0118】
【化40】
【0119】 バイルシュタイン登録番号 (C1017);
【0120】
【化41】
【0121】 バイルシュタイン登録番号3985130号(2,2,6,6−テトラメチル−
1−オキシル−4−ピペリジリデン)−コハク酸); 他の本発明による適当なN−オキシル基は、国際公開番号WO98/4400
8号、同WO97/46539号及びドイツ連邦共和国特許出願公開第1974
3396号において開示されているものである。
【0122】 勿論、本発明によれば、N−オキシル基の混合物も使用することができる。
【0123】 通常、本発明による方法の場合、純粋な物質としてか又は混合物の成分として
存在し、少なくとも1個のエチレン系不飽和基を有する化合物に、少なくとも1
種の抑制剤a)を1〜1000質量ppm、多くの場合、50〜500質量pp
m(少なくとも1つのエチレン系不飽和基を有する化合物の含量に対して)添加
する。
【0124】 本発明により添加すべき抑制剤a)対本発明により添加しべき抑制剤b)のモ
ル比は、通常1:100〜100:1、多くの場合、10:90〜10:10で
ある。
【0125】 勿論、本発明による方法の範囲内で添加すべき抑制剤系は、抑制剤a)及び抑
制剤b)以外に、更に別のラジカル重合を抑制する成分を含むことがある。
【0126】 この種のその他のラジカル重合抑制剤の例は、有機ニトロソ化合物、例えばN
−ニトロソアリールアミン又はニトロソ基を芳香核の炭素原子に直接結合して有
するニトロソ化合物である。
【0127】 例として、ニトロソフェノール、例えば4−ニトロソフェノール、あるいはま
たニトロソベンゾールが挙げられる。その他の記載すべき重合抑制剤は、ドイツ
連邦共和国特許出願公開第19734171号中で挙げられたp−フェニレンジ
アミン、フェノール系化合物、例えばヒドロキノン又はこれらのメチルエーテル
又はフェノチアジンのような化合物である。
【0128】 本発明により使用すべき抑制剤混合物が、分子状の酸素の存在下にでもその有
効性を発揮することは有用である。
【0129】 本発明により使用することができる少なくとも1つのエチレン系不飽和基を有
する化合物としては、就中、オレフィンのような化合物、例えばイソブテン、エ
チレン、プロピレン、ビニル芳香族モノマー、例えばスチロール、α−メチルス
チロール、ο−クロルスチロール又はビニルトルオール、C〜C−共役ジエ
ン、例えばブタジエン又はイソプレン、ビニルアルコールと、1〜18個のC原
子を有するモノカルボン酸とからのエステル及び、例えば酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル、n−酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル及びステアリン酸ビニルが該当
する。
【0130】 殊に、本発明による方法は、あるいは3〜6個のC原子を有するα,β−モノ
エチレン系不飽和モノカルボン酸及びジカルボン酸、殊にアクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸、前記のカルボン酸と、1〜12個
、多くの場合、1〜8個、更に多くの場合1〜4個のC原子を有するアルカノー
ルとからのエステル、殊にアクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステ
ル、アクリル酸−n−ブチルエステル、アクリル酸イソブチルエステル、アクリ
ル酸第三ブチルエステル、アクリル酸−2−エチルヘキシルエステル及びメタク
リル酸メチルエステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸−n−ブチ
ルエステル、メタクリル酸イソブチルエステル、メタクリル酸イソブチルエステ
ル、メタクリル酸第三ブチルエステル、メタクリル酸−2−エチルヘキシルエス
テル及びマレイン酸ジメチルエステル又はマレイン酸−ジ−n−ブチルエステル
の場合にが適している。あるいはまた、本発明による方法は、前記の3〜6個の
C原子を有するα,β−モノエチレン系不飽和モノカルボン酸及びジカルボン酸
の前駆物質アルデヒド、ニトリル及びアミン、例えばアクロレイン、メタクロレ
イン、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、アクリルアミド及びメタクリル
アミドの場合にも適している。あるいはまた、この方法は、ビニルスルホン酸及
びN−ビニルピロリドンのようなモノマーの場合にも使用できる。
【0131】 本発明による方法は、少なくとも1種のモノエチレン系不飽和基を有する化合
物の貯蔵安定化並びに処理安定化(製造、精製(例えば蒸留)及び化学反応)に
適している。後者は、50〜300℃、多くの場合に50〜200℃あるいはま
た50〜150℃の温度での蒸留処理にも当てはまる。
【0132】 殊に、本発明による方法は、(メタ)アクリル酸エステル(殊に前記の代表例
)の蒸留(精留)による処理の際、アルコール、殊にアルカノール(殊にC
12−アルカノールもしくはC〜C−アルカノール)を用いる(メタ)ア
クリル酸の酸触媒処理された(均一及び/又は不均一)エステル化の結果として
酸触媒の分離の前及び/又は後に存在する生成物混合物からの蒸留又は精留によ
る分離の際の安定化に適している。
【0133】 あるいはまた、酸性エステル化触媒もアクリル酸又はメタクリル酸すらも含有
していない前記の(メタ)アクリル酸エステルを含有する混合物の安定化にも適
している。かかる(メタ)アクリル酸エステルを含有する混合物は、例えば酸触
媒の抽出分離(例えば水及び/又は水性アルカリ母液を用いる)及び/又は精留
分離並びに過剰量の(メタ)アクリル酸の相応する分離の後に、例えば前記のエ
ステル化生成物混合物を形成する。
【0134】 蒸留(精留)を施された(メタ)アクリル酸エステルを含有する混合物の安定
化は、本発明により添加すべき抑制剤を混合物に蒸留(精留)の前に既に添加す
ることにより簡単に行うことができる。添加は、蒸留(精留)カラムへの供給管
の中でも行うことができる。前記の両方の場合、好ましくは付加的にカラムの安
定化のために、抑制剤添加は、カラムの塔頂部で実施することができる。勿論、
全部の安定化を、専ら、カラムヘッドへの抑制剤添加により行うこともできる。
【0135】 勿論、本発明による方法の場合には、抑制剤a)及び抑制剤b)を時間的に順
次、同時にあるいはまた先に混合して添加することもできる。これらは、抑制剤
混合物自体を含む場合には、別の抑制剤にも当てはまる。勿論、蒸留(精留)カ
ラムを、本発明による方法の前記の使用の際に、分子状の酸素又は該酸素と不活
性ガス、例えば空気との混合物を貫流させることができる。
【0136】 また、抑制剤a)及び抑制剤b)の添加を、種々の添加地点で行うこともでき
る。従って、例えば抑制剤b)を精留カラムの塔頂部で添加し、抑制剤a)を精
留カラムのサンプ及び/又は供給管において添加することもできる。これは、精
留の範囲内で、(メタ)アクリル酸エステルが塔頂部排出口、サンプ排出口及び
/又は側面排出口を介して分離される精留にも当てはまる。また、本発明による
方法を、(メタ)アクリル酸エステルの連続的蒸留(精留)分離の場合に、本発
明による少なくとも1種の供給すべき抑制剤b)を、連続的にではなく、専ら、
時々、即ち周期的に繰り返して添加する(例えば塔頂部、サンプ及び/又は供給
管において)ように実施することが好ましいこともある。
【0137】 前記の、酸触媒処理されたエステル化混合物からの(メタ)アクリル酸エステ
ルの蒸留精留)分離の債の本発明による安定化についての全ては、同様に、これ
らを含有する混合物からの(メタ)アクリル酸もしくは(メタ)アクロレインの
蒸留(精留)分離に関しても当てはまる。
【0138】 就中、3個もしくは4個のC原子を有する(メタ)アクリル酸は、アルカン、
アルカノール、アルケン又はアルケナールの接触気相酸化によって得られる。例
えばプロパン、プロペン、第三ブタノール、イソブテン、イソブタン、イソブチ
ルアルデヒド又はメタクロレインの接触気相酸化によって得られる(メタ)アク
リル酸は、特に有利である。あるいはまた、出発化合物としては、本来のC
/C−出発化合物を、気相酸化の間に、まず中間に形成するものを考えること
ができる。例えば、第三ブタノールのメチルエーテルが挙げられる。
【0139】 この場合、出発ガスは、通常不活性ガス、例えば窒素、CO、CO、飽和炭
化水素及び/又は水蒸気で希釈されていて、酸素と混合して、高められた温度(
通常200〜400℃)並びに高められた圧力で、遷移金属系(例えばMo、V
、W及び/又はFeを含有する)混合酸化物触媒上に導かれ、酸化により(メタ
)アクリル酸に変換されている(ドイツ連邦共和国特許出願公開第440505
9号明細書、欧州特許出願公開第253409号明細書、同第92097号明細
書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第44431957号明細書、同第4431
949号明細書、中華人民共和国特許出願公開第1105352号明細書及び国
際公開番号WO97/36849号を参照のこと)。
【0140】 しかしながら、接触気相酸化の過程で行われる多数の並発反応及び後続反応並
びに一緒に使用すべき不活性希釈ガスに基づいて、接触気相酸化の際に、純粋な
(メタ)アクリル酸ではなく、主として(メタ)アクリル酸と、不活性希釈ガス
及び副生成物とを含有する反応ガス混合物が得られるので、該反応ガス混合物か
ら(メタ)アクリル酸を分離しなければならない。(メタ)アクリル酸から相対
的に簡単の除去すべきで、かつ(メタ)アクリル酸の引き続く使用の際に僅かに
支障となる副生成物、例えば酢酸以外に、該反応ガス混合物は、(メタ)アクリ
ル酸とよく似ており、従って、(メタ)アクリル酸から分離するのが困難な低級
アルデヒド、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アクロレイン、メタ
クロレイン、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド
、フルフラール及びクロトンアルデヒド並びに付加的に場合により無水マレイン
酸を含有していることも多い(反応ガス混合物中に含有されている(メタ)アク
リル酸の量に対して、引き続く使用の際に著しく支障となることの多いこの副成
分の全体量は、通常、≦2質量%、多くの場合に≧0.05質量%である)。
【0141】 ドイツ連邦共和国特許出願公開第4436243号明細書は、高沸点の不活性
疎水性有機溶液を用いる向流吸着による接触気相酸化の反応ガス混合物からの(
メタ)アクリル酸の分離法に関するものであり、その際、吸収塔から、周囲温度
との接触に基づいて行われる自然のエネルギー放出により外に出るエネルギー量
を取り出し、(メタ)アクリル酸及び、主成分としての吸着剤(吸収剤)並びに
副成分としての低級アルデヒド及び場合による無水マレイン酸を含有する、吸収
塔(非吸収剤)の液体排出物から(メタ)アクリル酸を精留により分離すること
によって、反応ガス混合物を吸収塔中で、向流中で下降する高沸点の不活性疎水
性有機溶液に導き、これに、吸収塔中で自然に行われる吸収プロセスで精留プロ
セスを重ね合わせている。その際得られた(メタ)アクリル酸は、粗製(メタ)
アクリル酸と呼ばれる。これは、通常、98%を上回る純度を有している。
【0142】 この場合、高沸点の不活性疎水性有機溶液(吸収剤)としては、ドイツ連邦共
和国特許出願公開第4436243号明細書が、沸点が標準圧力(1atm)で
(メタ)アクリル酸の沸点を上回り、少なくとも70質量%までが、外に向かっ
て作用する極性基を有しておらず、従って例えば水素架橋を形成する状態にはな
い分子からなる全ての同じ液体を包括している。この概念の内容は、本願の場合
にも当てはまる。
【0143】 ドイツ連邦共和国特許第2136396号及びドイツ連邦共和国特許出願公開
第4308087号明細書から、高沸点の不活性疎水性有機溶液を用いる向流吸
収によって、プロピレン及び/又はアクロレインの接触気相酸化の反応混合物か
らアクリル酸を分離することは、同様に公知である。この方法は、本質的には、
反応ガス混合物を、通常の吸収塔中で、向流中で下降する吸収液に導き、この後
、脱着塔中で、主としてアクリル酸、吸着剤及び副成分からなる吸収塔の液体排
出物から、不活性ガスを用いるストリップ(ストリッピング)によって、簡単に
分離可能な易揮発性副成分を十分に除去し、引き続き、(メタ)アクリル酸及び
吸着剤を主成分として含有する吸収塔の液体排出物を、組成アクリル酸の分離の
ために精留処理するように実施されている。
【0144】 ドイツ連邦共和国特許出願公開第2235326号明細書は、同様に、(メタ
)アクリル酸よりも沸点の高い有機溶剤との混合物からの(メタ)アクリル酸の
精留による分離の問題に関するものであるが、この場合、この公知技術水準にお
いて考慮すべき有機溶剤としては、就中、高級アルコール又は該高級アルコール
あるいは別のアルコール、殊に(メタ)アクリル酸とののエステルが挙げられる
【0145】 ドイツ連邦共和国特許出願公開第19810962号明細書は、同様に(メタ
)アクリル酸よりも沸点の高い有機溶剤との混合物からの(メタ)アクリル酸の
精留による分離の問題に関するものである。
【0146】 あるいはまた、(メタ)アクリル酸の精留による分離の問題は、接触気相酸化
の反応ガスからの(メタ)アクリル酸を、まず、水中に収容し、引き続き、有機
共沸共留剤の添加下に、水性(メタ)アクリル酸含有混合物から水を精留により
分離する場合に生じる。
【0147】 あるいはまた、粗製アクリル酸(純度>99質量%)からの純粋アクリル酸(
純度>99.7質量%)の精留による製造の場合にも生じる。
【0148】 前記の全ての精留の問題にもかかわらず、本発明による抑制法は、前記の精留
による(メタ)アクリルエステル分離と同様に用いることができる。(メタ)ア
クリル酸を気相酸化の反応混合物から抽出により分離する高沸点の疎水性有機溶
剤を、精留による(メタ)アクリル酸分離の後に抽出に返送、即ち、循環させる
場合には、時々、分離された項分点の疎水性有機溶剤に、抽出のためのその再使
用の前に、抑制剤b)を添加することが好ましいこともある。勿論、本発明によ
る方法を、気相酸化自体の反応混合物からの(メタ)アクリル酸の抽出の際に使
用することもできる。本発明による安定化は、(メタ)アクリル酸又はそのエス
テルを含有する混合物の結晶化による分離の場合にも推奨される。
【0149】 即ち、本発明による抑制法は、原理的に、ドイツ連邦共和国特許出願公開第1
9851983号明細書、同第19851984号明細書、同第1983878
3号、同第19838817号明細書、同第19838845号明細書、同第1
9836307号明細書、同第1983795号明細書、同第19837519
号明細書、同第19837520号明細書、同第19837517号明細書、同
第19837518号明細書、同第19832962号明細書及び同第1983
3049号明細書において請求された(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステ
ルに関する全ての分離の問題において使用可能である。
【0150】 これは、前記のように、(メタ)アクロレインを含有する混合物からの(メタ
)アクロレインの蒸留(精留)分離の際に使用することもできる。(メタ)アク
ロレインは、(メタ)アクリル酸に相応する方法で、例えば接触気相酸化によっ
て得られる。勿論、酸化は、第一の酸化工程の後に更に行われることはない。む
しろ、該反応ガス混合物中に含まれる(メタ)アクロレインは、通常、まず水を
用いて反応ガス混合物から抽出により分離され、引き続き、水溶液から蒸留(精
留)により取得される。本発明による安定化法は、前記の全ての処理工程に適し
ている。
【0151】 本発明によれば、抑制剤a)及び抑制剤b)が、少なくとも1種のエチレン系
不飽和基を有する純粋な物質としてか又は混合物の成分として存在する化合物の
、望ましくないラジカル重合に対する安定化の点で、顕著な相乗効果を奏するこ
とは驚異的なことである。これは、本質的に、pH値とは独立に、例えば熱物理
的分離法の範囲内並びに高められた温度で進行する化学反応にとっても通常の、
より低い温度(例えば室温)並びに高められた温度にも当てはまる。
【0152】 殊に、前記の事例は、エチレン系不飽和二重結合が、ラジカル重合に関して特
に能動的である、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステルの安定化に当ては
まる。
【0153】 通常、抑制剤a)、b)は、本発明によれば、安定化すべき物質中において、
その使用量で全部が溶解するよう選択される。該抑制剤の添加は、純粋な物質と
してではなく、懸濁液、乳濁液又は溶液として行われることが多い。溶剤及び/
又は分散剤としては、殊に、安定化すべき物質の成分である同じ物質が該当する
。即ち、例えばエステル化のような化学反応の際の全てのエダクト及び生成物で
ある。抽出の際には、殊に抽出媒体又はその成分である。
【0154】 本発明により特に適する抑制剤a)と抑制剤b)とからなる組合せは、以下の
通りである:
【0155】
【表1】
【0156】
【表2】
【0157】
【表3】
【0158】
【表4】
【0159】
【表5】
【0160】
【表6】
【0161】
【表7】
【0162】
【表8】
【0163】
【表9】
【0164】
【表10】
【0165】
【表11】
【0166】
【表12】
【0167】
【表13】
【0168】
【表14】
【0169】
【表15】
【0170】
【表16】
【0171】 これらは、殊にメタ(アクロレイン)、(メタ)アクリル酸及びこれらのエス
テルの重合抑制に適している。
【0172】 実施例及び比較例 アクリル酸2mlを、それぞれ、異なる重合抑制剤(アクリル酸量に対してそ
れぞれX質量ppm)を添加し、ガラスアンプル(内容量20ml)中で空気充
填させて気密に密閉した。
【0173】 次に、このガラスアンプルを、125℃の熱い油浴中に、アクリル酸の液面及
び油浴の液面が、同じ高さに存在するように浸漬させた。引き続き、アクリル酸
が重合を終了するまでの時間を測定した(アクリル酸が硬化した時点まで視覚的
に測定した)。
【0174】 以下の表は、得られた結果を示している。
【0175】
【表17】
【0176】
【表18】
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月19日(2001.10.19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正の内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 69/54 C07C 69/54 Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 フォルカー シュリープハーケ ドイツ連邦共和国 シファーシュタット カイザー−コンラート−シュトラーセ 29 (72)発明者 ユルゲン シュレーダー ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン ニーダーエルトシュトラーセ 20 (72)発明者 クラウス ヨアヒム ミュラー−エンゲル ドイツ連邦共和国 シュトゥーテンゼー バーンホフシュトラーセ 82 (72)発明者 ハラルト ケラー ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン ダムシュテュッカー ヴェーク 29 (72)発明者 トーマス ヤヴォレク ドイツ連邦共和国 カルシュタット ノイ ガッセ 41 Fターム(参考) 4H006 AA02 AD40 AD41 BS10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純粋な物質又は混合物に、 a)少なくとも1種のニトロキシル基(抑制剤a)) 及び b)少なくとも1個のリン元素を化学結合して有する化合物(抑制剤b)) を含有する重合抑制剤を添加する、少なくとも1種のエチレン系不飽和基を有す
    る純粋な物質としてか又は混合物の成分として存在する化合物の、望ましくない
    ラジカル重合に対する安定化法において、 少なくとも1種の抑制剤b)が、一方では、N−オキシル基を有しておらず、他
    方では、−3≦OZ≦+5の酸化数OZを有するリンの少なくとも一部を化学結
    合して有しており、その際、このリンが、同時に、炭素とは異なる少なくとも1
    個のヘテロ原子と共有結合していることを特徴とする、少なくとも1種のエチレ
    ン系不飽和基を有する化合物の、望ましくないラジカル重合に対する安定化法。
  2. 【請求項2】 少なくとも1種の抑制剤b)が、オルトリン酸、その塩及び
    /又はそのエステルである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも1種のニトロキシル基が、ピペリジン−N−オキ
    シル基及び/又はピロリジン−N−オキシル基である、請求項1又は2に記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも1種のニトロキシル基が、4−ヒドロキシ−2,
    2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジンである、請求項1又は2
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも1種のエチレン系不飽和基を有する化合物が、ア
    クリル酸、メタクリル酸、アクロレイン、メタクロレイン、アクリル酸エステル
    及びメタクリル酸を含むグループからの少なくとも1種のモノマーである、請求
    項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも1種のニトロキシル基(抑制剤a))及びリン元
    素を化学結合して有する少なくとも1種の化合物(抑制剤b))を含有する混合
    物において、少なくとも1種の抑制剤b)が、一方では、N−オキシル基を有し
    ておらず、他方では、−3≦OZ≦+5の酸化数OZを有するリンの少なくとも
    一部を化学結合して有しており、その際、このリンが、同時に、炭素とは異なる
    ヘテロ原子と共有結合している混合物。
  7. 【請求項7】 少なくとも1種の抑制剤b)が、オルトリン酸、粗の塩及び
    /又はそのエステルである、請求項6に記載の混合物。
  8. 【請求項8】 少なくとも1種のニトロキシル基が、ピペリジン−N−オキ
    シル基及び/又はピロリジン−N−オキシル基である、請求項6又は7にキシの
    混合物。
  9. 【請求項9】 少なくとも1種のニトロキシル基が、4−ヒドロキシ−2,
    2,6,6−テトラメチル−1−オキシル−ピペリジンである、請求項6又は7
    に記載の混合物。
  10. 【請求項10】 少なくとも1種のエチレン系不飽和基を有する純粋な物質
    又は混合物の成分として存在する化合物のための重合抑制剤としての請求項6か
    ら9までのいずれか1項に記載の混合物の使用。
  11. 【請求項11】 少なくとも1種のエチレン系不飽和基を有する少なくとも
    1種の化合物、少なくとも1種のニトロキシル基(抑制剤a))及びリン元素を
    化学結合して有する少なくとも1種の化合物(抑制剤b))を含有する混合物に
    おいて、少なくとも1種の抑制剤b)が、一方では、N−オキシル基を有してお
    らず、他方では、−3≦OZ≦+5の酸化数OZを有するリンの少なくとも一部
    を化学結合して有しており、その際、このリンが、同時に、炭素とは異なる少な
    くとも1個のヘテロ原子と共有結合していることを特徴とする、混合物。
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