JP2003515881A - 直列接続された２つの接触器を有する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ２つの接触器（Ｓａ、Ｓｂ）の２つの開閉接点（ａ、ｂ）を直列に接続した装置において、それらの引外し信号（１、２）を、時間的に第１の個所で行われるスイッチオフ（Ａａｉ、Ａｂｉ）又はスイッチオン（Ｅａｉ、Ｅｂｉ）が、長い使用期間にわたって見れば実際上等しくなるように可変の時間遅れ（Δｔ）をもって発生する。この結果、スイッチオフ又はスイッチオンに伴う両開閉接点の焼損をほぼ等しくし、その寿命を倍増することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、開閉接点を直列に接続されており、かつ各々引外し信号により駆動
される少なくとも２つの接触器を有する装置に関する。

【０００２】 このような装置では、両方の接触器に対する引外し信号が、通常常に両方の接
点の１つを最初にスイッチオフし、この接点が特に高い接点焼損を受けないよう
に予め定める。このことは、この接点を、他方の接点が実際に使用不能にならな
い時点で既に交換しなければならないことを意味する。

【０００３】 従って、本発明の課題は、上記の形式の装置であって、接点焼損に関しより長
い寿命を保証できる装置を提供することである。

【０００４】 この課題は、開閉接点をスイッチオフするための引外し信号を、両方の開閉接
点の時間的に第１の個所で行われるスイッチオフＡａｉ又はＡｂｉに対して式

【数５】 を満足するように時間遅れΔｔをもって発生することで解決できる。

【０００５】 この式により与えられる条件は、より多数の回路ｎを有する装置の、より長い
使用に対し当てはまる。この前提の下に、多数回のスイッチオフ後の、直列に接
続された両開閉接点における接点焼損をほぼ等しくし、それによって寿命を公知
の装置に比べて倍増させることができる。

【０００６】 本発明の有利な実施例を、従属請求項２ないし６に示す。

【０００７】 以下、本発明の実施例を図１により一層詳細に説明する。

【０００８】 図１の本発明による装置は２つの接触器Ｓａ、Ｓｂを有し、それら開閉接点ａ
とｂを直列に接続している。接点ａとｂのスイッチオンとスイッチオフを生じさ
せるため接触器ＳａとＳｂに供給する引外し信号に符号１と２を付してある。引
外し信号１、２は、好ましくは制御機構３内で、両方の接触器Ｓａ、Ｓｂのスイ
ッチオンＥａｉ、Ｅｂｉを各々他の接触器の前に行うため、それらの間に、目的
に沿う時間遅れΔｔが生ずるよう発生する。相応のことが、接触器Ｓａ又はＳｂ
の第１の個所で、時間的に各々他の接触器の前に行われるスイッチオフＡａｉ、
Ａｂｉに対しても当てはまる。制御機構３は引外し信号１、２を、少なくとも下
記の式を満足するように発生する。

【数６】

【０００９】 これは、より長時間にわたる接触器ＳａのスイッチオフＡａｉの和ｉ＝１…ｎ
が、接触器ＳｂのスイッチオフＡｂｉの和ｉ＝１…ｎに等しいことを意味する。

【００１０】 この方法で、特に過負荷電流および短絡電流時のスイッチオフに基づく接点焼
損を、両方の接点ａ、ｂにおいてほぼ等しくでき、このことは接点焼損に関して
装置のより長い寿命につながる。

【００１１】 さらに、制御機構は、前記のように、時間的に第１の個所で行うスイッチオン
を下記の式を満足するように制御することができる。

【数７】

【００１２】 このことは、接触器ＳａのスイッチオンＥａｉの和ｉ＝１…ｎが、接触器Ｓｂ
のスイッチオンＥｂｉの和ｉ＝１…ｎに等しいことを意味する。

【００１３】 制御機構３により時間をずらした引外し信号１、２を発生するため、図示する
ように乱数発生器４、固定発生器５又は類似の性質を持つ手段が使用できる。

【００１４】 図１によれば、接触器Ｓａ、Ｓｂの両方に、制御機構３内で発生した開閉信号
６で駆動される第３の接触器Ｓｃの別の開閉接点ｃが直列接続されている。その
際開閉信号６は、同じく両方の他の開閉信号１、２に対し時間ずれΔｔを有する
が、それは、スイッチオフおよびスイッチオンに基づく接点焼損を実際上均等に
３つの全ての接触器Ｓａ、Ｓｂ、Ｓｃに分配するため、上記の条件に相応して変
更可能である。この方法で装置の全寿命が延びる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による装置のブロック回路図。

【符号の説明】

１、２ 引外し信号 ３ 制御機構 ４ 乱数発生器 ５ 固定発生器 ６ 開閉信号 Ｓａ 第１の接触器 Ｓｂ 第２の接触器 Ｓｃ 第３の接触器

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 開閉接点（ａ、ｂ）を直列に接続させてなり、かつ各々引外
   し信号（１又は２）により駆動される少なくとも２つの接触器（Ｓａ、Ｓｂ）を
   備える装置において、開閉接点（ａ、ｂ）をスイッチオフするための引外し信号
   （１および２）を、両方の開閉接点（ａ又はｂ）の時間的に第１の個所で行われ
   るスイッチオフ（Ａａｉ又はＡｂｉ）に関して、式 【数１】 を満足するように時間遅れ（Δｔ）をもって発生することを特徴とする装置。
2. 【請求項２】 開閉接点（ａ、ｂ）をスイッチオンする引外し信号（１およ
   び２）を、両方の開閉接点（ａ、ｂ）の時間的に第１の個所で行われるスイッチ
   オン（Ｅａｉ又はＥｂｉ）に関して、式 【数２】 を満足するように時間遅れ（Δｔ）をもって発生することを特徴とする請求項１
   記載の装置。
3. 【請求項３】 引外し信号（１および２）を制御機構（３）内で発生するこ
   とを特徴とする請求項１又は２記載の装置。
4. 【請求項４】 引外し信号（１および２）を乱数発生器（４）と結合した制
   御機構（３）を用いて発生することを特徴とする請求項３記載の装置。
5. 【請求項５】 第３の接触器（Ｓｃ）の少なくとも１つの別の開閉接点（ｃ
   ）が開閉接点（ａ、ｂ）に対し直列接続されており、しかも両方の他の開閉信号
   （１、２）に対し時間遅れ（Δｔ）を有し、かつ別の開閉接点（ｃ）のスイッチ
   オフに関し式 【数３】 の条件を満足する別の開閉信号（６）により接触器（Ｓｃ）が駆動されることを
   特徴とする請求項１ないし４の１つに記載の装置。
6. 【請求項６】 第３の接触器（Ｓｃ）の少なくとも１つの別の開閉接点（ｃ
   ）が開閉接点（ａ、ｂ）に直列に接続されており、しかも両方の他の開閉信号（
   １、２）に対して時間遅れ（Δｔ）を有し、かつ別の開閉接点（ｃ）のスイッチ
   オンに関して、式 【数４】 の条件を満足する別の開閉信号（６）により接触器（Ｓｃ）が駆動されることを
   特徴とする請求項１ないし４の１つに記載の装置。