JPH1031924A - 複合型スイッチング装置 - Google Patents
複合型スイッチング装置Info
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- JPH1031924A JPH1031924A JP18470996A JP18470996A JPH1031924A JP H1031924 A JPH1031924 A JP H1031924A JP 18470996 A JP18470996 A JP 18470996A JP 18470996 A JP18470996 A JP 18470996A JP H1031924 A JPH1031924 A JP H1031924A
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Abstract
ないにも関わらず高電圧・大電流化を実現し、冷却装置
の不要と相まって低コスト化を達成することを目的とす
る。 【解決手段】 2個のGTO1,2又はIGBTの何れ
かの極性を逆方向にして並列接続したパワー半導体逆並
列回路と直列に第1の真空バルブ3を接続して直並列回
路とし、該直並列回路と各々並列に第2の真空バルブ4
及び非直線抵抗体5を接続したことを特徴とする。
Description
複合型スイッチング装置に関する。
路には数10kAにも及ぶ大きな事故電流が流れ、事故
点ではその大電流によるアークが発生する。この大電流
が系統に流れることにより、系統の機器には大きな電磁
力が加わり、大電流が流れたことによるジュール損等に
よる発熱で機器の温度が上昇し絶縁物の特性劣化の原因
となる。また、事故点で発生したアークは高温であるた
め機器を溶融するなど、事故が進展、拡大するおそれが
ある。このような事故拡大を防止するために電力系統で
は遮断器が設置され、系統に異常な電流が流れると遮断
器でその電流を遮断することが行われる。現在の一般的
な遮断器では大電流が流れ始めてから電流遮断が完了す
るまでに数10msの時間を要するため、事故の進展、
拡大を皆無にすることは困難であり、結果として事故復
旧に時間と費用を要することになる。
目的とした半導体遮断器や、大電流通電を検出して回路
インピーダンスを増大させる限流器等の提案がなされて
いる。半導体遮断器は、すでに電気鉄道の直流回路用の
遮断器として実際の系統に適用されているが高電圧交流
系統用の遮断器として使用された事例は知られていな
い。限流器は低電圧回路用が製品化されているが、高電
圧回路用としては超電導限流器が試作された段階であ
り、実際の系統で使用された事例は知られていない。
回路に用いるためには、GTO(Gate Turn-Off thyris
tor ),IGBT(Insulated Gate Bipolar Transisto
r )等のパワー半導体素子の多数を直並列接続し、高電
圧・大電流に耐えられる構成にしなければならない。パ
ワー半導体素子を多数使用することで半導体遮断器のコ
ストは、従来の遮断器と比較して非常に高価なものにな
る。また、パワー半導体素子に通電すると、1素子当た
り数Vの電圧降下が生じ、この電圧降下は損失となりパ
ワー半導体素子の発熱につながる。多数のパワー半導体
素子を直並列にして使用することは、その素子数に比例
した発熱を処理するための冷却装置が必要になる。パワ
ーエレクトロニクス機器では冷却システムに要する費
用、スペースファクタは大きな値を占めている。さら
に、電力系統では多数の遮断器が用いられているが、こ
れらを半導体遮断器化することを想定すると、全体とし
ての遮断器部で消費されるエネルギーは大きなものにな
ることが想定される。
パワー半導体素子の使用個数が少ないにも関わらず高電
圧・大電流化が達成でき、発熱量が少なく冷却装置の不
要と相まって低コスト化が達成でき、さらには高速遮断
性及び高信頼性を有する複合型スイッチング装置を提供
することを目的とする。
に、請求項1記載の発明は、少なくとも2個の半導体ス
イッチの極性を逆方向にして並列接続したパワー半導体
逆並列回路と直列に第1の真空バルブを接続して直並列
回路とし、該直並列回路と各々並列に第2の真空バルブ
及び非直線抵抗体を接続してなることを要旨とする。こ
の構成により、常時の通電電流は、第2の真空バルブを
流れ、半導体スイッチを含む直並列回路には流れないの
で発熱量が少なくなる。大電流が流れたことが検知され
ると第2の真空バルブが開極し、そのアーク電圧で第2
の真空バルブを流れていた電流は直並列回路に転流す
る。転流後、第1の真空バルブを開極した後、半導体ス
イッチで強制的に電流遮断が行われる。半導体スイッチ
で電流を遮断するため、交流電流の零点を待たずに電流
の遮断が行われて遮断時間が短くなる。強制的な電流遮
断により、回路に発生する過電圧がある値以上に上昇す
るが、非直線抵抗体を介してそのエネルギーが放勢さ
れ、過電圧上昇が抑制される。電流遮断後に現れる回復
電圧は第1の真空バルブの極間で耐えることができ、パ
ワー半導体逆並列回路には殆ど電圧が加わらない。した
がって、半導体スイッチの直列数を最小にすることが可
能となる。
の複合型スイッチング装置において、前記第1の真空バ
ルブ及び前記パワー半導体逆並列回路の各々と並列に当
該パワー半導体逆並列回路への過電圧印加防止用の抵抗
体を接続してなることを要旨とする。この構成により、
大電流が流れたときの半導体スイッチによる強制的な電
流遮断で発生する過電圧は非直線抵抗体でその上昇が抑
制される。このとき、非直線抵抗体による制限電圧は、
第1の真空バルブとパワー半導体逆並列回路の各々に加
わるが、半導体スイッチの漏れ抵抗、浮遊キャパシタン
スからなるインピーダンスより小さい値の抵抗体を第1
の真空バルブとパワー半導体逆並列回路の各々に並列に
接続することで、半導体スイッチに加わる電圧を制御す
ることが可能となる。
該対向電極間の放電をトリガするトリガ電極とを有する
真空バルブと直列に半導体スイッチを接続してなること
を要旨とする。この構成により、複合型スイッチング装
置を閉動作させるときは、トリガ電極にトリガ信号を入
力することで、真空バルブの対向電極間に主放電が起き
装置はオン状態となる。複合型スイッチング装置を開動
作させるときは、半導体スイッチのゲート端子にオフ信
号を入力することで、流れている電流を強制的に遮断す
る。
と第2の真空バルブを直列接続して直列回路とし、少な
くとも2個の半導体スイッチの極性を逆方向にして並列
接続したパワー半導体逆並列回路を前記第2の真空バル
ブと並列に接続し、前記直列回路と並列に非直線抵抗体
を接続してなることを要旨とする。この構成により、常
時の通電電流は、第1の真空バルブと第2の真空バルブ
の直列回路を流れ、半導体スイッチからなるパワー半導
体逆並列回路には流れないので発熱量が少なくなる。大
電流が流れたことが検知されると第1の真空バルブと第
2の真空バルブが同時に開極し、第2の真空バルブに現
れたアーク電圧で第2の真空バルブを流れていた電流は
パワー半導体逆並列回路に転流する。転流後、半導体ス
イッチで強制的に電流遮断が行われる。半導体スイッチ
で電流を遮断するため、交流電流の零点を待たずに電流
の遮断が行われて遮断時間が短くなる。
又は4記載の複合型スイッチング装置を、非接地3相交
流系統の2相の線路の各々に遮断器として設置してなる
ことを要旨とする。この構成により、負荷側で3相短絡
事故が発生した場合、非接地3相交流系統では、遮断器
で、その2相の電流を遮断すると、残りの相電流も零に
なる。
2,3又は4記載の複合型スイッチング装置において、
前記真空バルブと前記半導体スイッチとが直列に接続さ
れた回路構成部において、前記真空バルブの固定軸側を
前記半導体スイッチに接続してなることを要旨とする。
この構成により、真空バルブの可動軸は駆動時の操作エ
ネルギーを少なくするため、その径は小さく、また、こ
の可動軸に接続されている可撓導体も断面積が小さい。
このため、可動軸側は固定軸側に比べると伝熱抵抗が大
きく、電流通電時の温度上昇は固定軸側の方が少ない。
半導体スイッチを、この固定軸側に接続することで、温
度上昇を抑制することが可能となる。
に基づいて説明する。
図である。まず、本実施の形態の複合型スイッチング装
置の構成を説明する。図1において、パワー半導体素子
であるGTO1とGTO2が互いに極性を逆方向にして
並列接続されてパワー半導体並列回路が形成され、この
パワー半導体並列回路と直列に第1の真空バルブ3が接
続されて直並列回路が形成されている。そして、この直
並列回路にそれぞれ並列に、第2の真空バルブ4及び非
直線抵抗体5が接続されている。
の形態の作用を説明する。常時の通電中は第1の真空バ
ルブ3及び第2の真空バルブ4は閉じた状態であり、G
TO1及びGTO2のゲート信号は入力されていない。
この状態で回路に流れる電流は第2の真空バルブ4を流
れている。大電流が流れたことが検知されると、第2の
真空バルブ4が高速に開極されるとともにGTO1及び
GTO2にゲート信号が入力される。そして、第2の真
空バルブ4の極間にはアークが発生し、第2の真空バル
ブ4の端子間には数10Vの電圧が発生する。この電圧
発生により、第2の真空バルブ4を流れている電流は第
1の真空バルブ3とGTO1,GTO2からなる直並列
回路側に転流する。第2の真空バルブ4を流れていた電
流が全て直並列回路側に転流した後に第1の真空バルブ
3を開極し、第1の真空バルブ3の極間はアークで橋絡
される。次いでGTO1及びGTO2のゲート端子に遮
断信号が入力され、GTO1或いはGTO2に流れてい
る電流は強制的に遮断される。GTO1或いはGTO2
で電流が遮断されたため、第1の真空バルブ3の極間を
橋絡していたアークは消滅し、極間は絶縁が回復する。
強制的な電流遮断により回路に発生する過電圧がある値
以上に上昇するが、非直線抵抗体5を介して、そのエネ
ルギーが放勢され、過電圧上昇が抑制される。
ば、常時の通電電流は、第2の真空バルブ4を流れ、G
TO1及びGTO2には流れないため、GTO部での発
熱がなくなる。第2の真空バルブ4の極間は金属接触で
あるから、その接触抵抗はGTO通電時の等価的な抵抗
値と比較して非常に小さい。したがって、スイッチング
装置が全てGTOで構成された時の発熱量に比べ、本方
式での発熱量は非常に小さい。このため、冷却装置は不
要となる。
流の零点で行われる。それ以外の点で交流遮断器が開極
しても、極間はアークで橋絡され、交流電流の零点が来
てから遮断される。本実施の形態では、GTOで電流を
遮断するため交流電流の零点を待たずに、GTOゲート
に遮断信号が入力されると、その時点で電流が遮断され
るため、遮断時間が短くなる。電流が遮断されると、本
実施の形態のスイッチング装置の両端には回復電圧が現
れ、遮断が成功するためには、この回復電圧にスイッチ
ング装置が耐えられなければならない。従来の半導体遮
断器では、この回復電圧を考慮し、半導体素子の直列接
続数を増やしていた。しかし、本実施の形態では、GT
Oと直列に第1の真空バルブ3が接続されているため、
電流遮断後に現れる回復電圧は第1の真空バルブ3の極
間で耐えることができ、GTO端子間には殆ど電圧が加
わらない。本実施の形態では、GTOの直列数は1でよ
い。したがって、本実施の形態では、パワー半導体素子
の必要数を最小にすることができる。
す。本実施の形態では、第1の実施の形態の複合型スイ
ッチング装置の構成において、さらに、第1の真空バル
ブ3と並列に抵抗体6を接続し、GTO1とGTO2か
らなるパワー半導体並列回路と並列に抵抗体7を接続し
たものである。
の形態の作用を説明する。スイッチング装置が遮断状態
では、スイッチング装置端子間に回路電圧が常時加わっ
ている。また、電流遮断時には、過渡的に回路に発生し
た過電圧がスイッチング装置端子間に加わる。スイッチ
ング装置端子間に加わる過電圧は非直線抵抗体5で制限
されるため、スイッチング装置端子間に加わる最大過電
圧は非直線抵抗体5の最大許容インパルス電流通電時の
制限電圧Vmxになる。この制限電圧Vmxは第1の真空バ
ルブ3とGTO1、GTO2の直並列回路にも加わる
が、第1の真空バルブ3に加わるVmx2 とGTO1,G
TO2に加わるVmx1 は、 Vmx=Vmx1 +Vmx2 (1) であり、Vmx1 ,Vmx2 は、第1の真空バルブ3の漏れ
抵抗、浮遊キャパシタンスとGTO1,GTO2のスナ
バー回路、漏れ抵抗、浮遊キャパシタンスで決まってく
る。GTOなどの半導体素子は定格オフ電圧等の規定電
圧値を超えた過電圧が加わると素子破壊に至ってしま
う。このため、Vmx1 がGTOの規定値を超えない設計
が要求される。しかし、漏れ抵抗や浮遊キャパシタンス
は部品配置や環境の影響を受け、精度の良い管理が困難
である。このため、第1の真空バルブ3とGTO1,G
TO2からなるパワー半導体並列回路との各々に並列に
抵抗体6、抵抗体7を接続し、これらの抵抗値を漏れ抵
抗や浮遊キャパシタンスからなるインピーダンスより小
さくすることで、並列に接続した抵抗体6,7でGTO
1,GTO2に加わる過電圧Vmx1 を制御することがで
きる。
ば、GTO1,GTO2に過電圧が加わるのを防止する
ことができる。
す。まず、構成を説明すると、真空バルブ3は、内部に
対向する1対の電極と、これと別にトリガ電極31を有
している。対向する電極の一方はパワー半導体素子であ
るGTO1に接続されている。また、トリガ電極31は
外部のトリガ電源8に接続されている。
の形態の作用を説明する。GTO1のゲート端子にオン
信号が入力しGTO1がオン状態で、トリガ電源8から
トリガ電極31にトリガ信号が入力されると、トリガ電
極31と電極間で放電が起き、その影響で真空バルブ3
の対向電極間で主放電が起き、電極間はアークで橋絡
し、複合型スイッチング装置はオン状態になる。複合型
スイッチング装置に流れている電流を遮断するときに
は、GTO1のゲート端子にオフ信号を入力することで
GTO1を流れている電流が強制的に遮断される。これ
により、真空バルブ3の対向電極間を橋絡していたアー
クが消滅し、電極間の絶縁が回復する。
ば、複合型スイッチング装置の開閉に合わせて真空バル
ブ3の対向する電極の開閉動作を機械的に駆動する操作
機構が不要になり、複合型スイッチング装置の開閉を短
時間で行うことができる。
す。本実施の形態は、直流回路へ適用する複合型スイッ
チング装置としたものであり、前記図2の構成からGT
O2を除いた構成としたものである。
用を説明する。常時の通電時は第1の真空バルブ3及び
第2の真空バルブ4は閉路状態にあり、通電電流は第2
の真空バルブ4を図4中、上から下へ流れる。大電流が
流れたことが検知されると、第2の真空バルブ4が開極
し、極間はアークで橋絡され、第2の真空バルブ4の端
子間にはアーク電圧数10Vが発生する。これと同時に
GTO1にはオン信号が入力される。第2の真空バルブ
4の端子間に現れたアーク電圧により、第2の真空バル
ブ4を流れていた電流は第1の真空バルブ3とGTO1
の直列回路側に転流する。第2の真空バルブ4を流れて
いた電流が全て直列回路側に転流した後に、第1の真空
バルブ3を開極させ、極間をアークで橋絡させる。その
後、GTO1にオフ信号を入力すると、第1の真空バル
ブ3とGTO1を流れていた電流は遮断され、第1の真
空バルブ3の極間を橋絡していたアークは消滅し、第1
の真空バルブ3の極間は絶縁が回復する。
ば、直列回路では電流の流れる方向が一定であるから、
GTOの極性をそれに合わせることができ、交流回路用
の複合型スイッチング装置より素子数を減らすことがで
きる。
す。本実施の形態は、3相非接地電源11から負荷12
へ3相3線式で給電する系統において、給電線路の2相
に、前記第1の実施の形態乃至第3の実施の形態のうち
の何れかの交流用複合型スイッチング装置10を設置し
たものである。
の形態の作用を説明する。図5おいて、複合型スイッチ
ング装置10と負荷12との間で3相短絡事故が発生し
たとすると、各相には電源11より、2相は複合型スイ
ッチング装置10を介し、他の1相は複合型スイッチン
グ装置を介さずに事故点に向けて短絡電流が流れると、
R,S,T各相に流れる電流をIr ,Is ,It とする
と、電源11が非接地であることから、 Ir +Is +It =0 (2) が成り立つ。ここで、複合型スイッチング装置10がR
相、S相に設置されているとし、短絡電流を複合型スイ
ッチング装置10で遮断すると、Ir =0,Is=0と
なるから、これを(2)式に代入すると、It =0とな
り、2相の電流が遮断されると残りの相電流も零にな
る。
ば、非接地3相交流系統に使用する場合は、複合型スイ
ッチング装置10を2相だけに設置することで電流遮断
ができ、複合型スイッチング装置の設置数を減らすこと
ができる。
す。本実施の形態は、第2の真空バルブ4側を、直列接
続した複数個の真空バルブで構成したものであり、前記
図2の構成において、第2の真空バルブ側が、第2の真
空バルブ4a、第3の真空バルブ4b及び第4の真空バ
ルブ4cの直列接続構成となっている。
の形態の作用を説明する。図6において、複合型スイッ
チング装置が常時の通電状態にある場合、第1の真空バ
ルブ3及び第2〜第4の真空バルブ4a,4b,4cは
閉路状態にあり、通電電流は第2〜第4の真空バルブ4
a,4b,4cの直列回路上を流れている。大電流が流
れたことが検知されると、第2〜第4の真空バルブ4
a,4b,4cが開極し、第2〜第4の真空バルブ4
a,4b,4cの各極間はアークで橋絡され、第2〜第
4の真空バルブ4a,4b,4cの各端子間にはアーク
電圧が発生する。これと同時にGTO1,GTO2のゲ
ート端子にはオン信号が入力される。第2〜第4の真空
バルブ4a,4b,4cのアーク電圧発生により、第2
〜第4の真空バルブ4a,4b,4cの直列回路上を流
れている電流は、第1の真空バルブ3とGTO1,GT
O2の直並列回路側に転流する。第2〜第4の真空バル
ブ4a,4b,4cを流れていた電流が全て直並列回路
側に転流すると、第1の真空バルブ3が開極し、第1の
真空バルブ3の極間はアークで橋絡される。その後、G
TO1,GTO2のゲート端子にオフ信号が入力され、
第1の真空バルブ3とGTO1,GTO2の直並列回路
を流れている電流が遮断される。電流遮断により第1の
真空バルブ3の極間を橋絡していたアークは消滅し、第
1の真空バルブ3の極間の絶縁が回復する。
ば、次のような効果が得られる。即ち、真空バルブのア
ーク電圧は数10Vで、アーク長に殆ど影響されない。
したがって、真空バルブ極間長を長くして、発生するア
ーク長を長くしてもアーク電圧は殆ど上昇しない。そこ
で、本実施の形態のように、複数個の真空バルブを直列
接続し、各真空バルブ毎に数10Vのアーク電圧を発生
させることで、直列接続された複数個の真空バルブ全体
で大きなアーク電圧が得られる。アーク電圧が大きくな
ると、第2〜第4の真空バルブ4a,4b,4cを流れ
ていた電流は第1の真空バルブ3とGTO1,GTO2
の直並列回路に転流する時間が短くなる。
す。図7において、下部導体21上にはGTO1とGT
O2及び第2の真空バルブ4が取り付けられている。G
TO1とGTO2は極性が逆極性で取り付けられてい
る。第2の真空バルブ4は、その固定軸41が下部導体
21に取り付けられている。第2の真空バルブ4は、絶
縁円筒44と端部のフランジ45で覆われて高真空に維
持された内部空間に、対向する1対の電極43が各々固
定軸41と可動軸42に取り付けられて配置されてい
る。可動軸42とフランジ45間はベローズ46で気密
に維持された状態で可動軸42が外部に導出されてい
る。外部の操作機構からの駆動力により可動軸42が図
中、上下に移動することで、真空中の対向する電極43
が接離するようになっている。可動軸42には可撓導体
24の一端が固定され、可撓導体24の他端は上部導体
23に固定されている。また、可動軸42の端部には絶
縁ロッド26が取り付けられ、絶縁ロッド26の他端は
操作機構に連結されている。一方、GTO1,GTO2
の他端は中間導体22に接続されている。中間導体22
には第1の真空バルブ3の固定軸32が固定されてい
る。第1の真空バルブ3の内部構成は、第2の真空バル
ブ4の内部構成と同じであるため、ここでは説明を省略
する。第1の真空バルブ3の可動軸33には可撓導体2
5の一端が固定され、可撓導体25の他端は上部導体2
3に固定されている。可動軸33の端部には絶縁ロッド
27が取り付けられ、絶縁ロッド27の他端は操作機構
に連結されている。
の形態の作用を説明する。常時の通電時は第1の真空バ
ルブ3の1対の電極34と第2の真空バルブ4の1対の
電極43は閉路状態にあり、上部導体23から流入した
電流は可撓導体24から可動軸42へ流れ、閉路された
電極43を通り固定軸41から下部導体21へ流れてい
る。大電流が流れたことが検知されると、操作機構が作
動し、絶縁ロッド26が図中、上方に駆動されるのに伴
い、可動軸42も上方へ動作することで1対の電極43
が開離する。電極43が開離すると極間にはアークが発
生し、電極43間はアークで橋絡され、電流は引き続き
同じ部位を流れる。電極43の開離とともにGTO1と
GTO2のゲート端子にオン信号が入力し、GTO1と
GTO2の一方がオン状態になる。電極43間にアーク
が発生したことで、上部導体23と下部導体21間には
数10Vのアーク電圧に対応した電圧が現れる。この電
圧により、第2の真空バルブ4を流れている電流は第1
の真空バルブ3からGTO1或いはGTO2側に分流
し、ついには全ての電流が第1の真空バルブ3からGT
O1或いはGTO2側に流れるようになり、転流が完了
する。その後、操作機構からの駆動力で絶縁ロッド27
が図中、上方へ駆動され、これにより可動軸33が動
き、電極34が開離し、電極34間にはアークが発生
し、電極34間はアークで橋絡される。次に、GTO1
及びGTO2のゲート端子にオフ信号が入力され、GT
O1或いはGTO2に流れている電流が遮断される。こ
の電流遮断により第1の真空バルブ3の電極34間を橋
絡していたアークが消滅し、電極34間の絶縁が回復す
る。
ば、次のような効果が得られる。即ち、真空バルブに電
流を連続して通電し、可動軸と固定軸の温度上昇を測定
すると固定軸側の温度上昇が少ない。これは、駆動時に
動作する可動部質量を低減し操作エネルギーを少なくす
るために可動軸径を小さくし、また図7に示す可動軸3
3,42からの上部導体23への電路として採用する可
撓導体24,25の操作性を確保するために、その可撓
導体24,25の断面積が小さくなり、伝熱抵抗が大き
くなるなどが要因としてあげられる。一方、GTO等の
半導体素子は高い温度環境で使用することができない。
このため、半導体素子に接続される真空バルブ端を真空
バルブの固定軸側に設定したことでGTO部の温度上昇
を抑制することができる。
す。まず、本実施の形態の構成を説明すると、第1の真
空バルブ3と第2の真空バルブ4とが直列接続されてい
る。また、GTO1とGTO2が互いに極性を逆方向に
して並列接続され、このパワー半導体並列回路が第2の
真空バルブ4と並列接続されている。第1の真空バルブ
3と第2の真空バルブ4の直列回路には、並列に非直線
抵抗体5が接続されている。
の形態の作用を説明する。常時の通電時は第1の真空バ
ルブ3と第2の真空バルブ4は閉路状態にあり、複合型
スイッチング装置に流れる電流は、第1の真空バルブ3
と第2の真空バルブ4を介して流れる。流れる電流が事
故等で大電流になったことが検知されると、第1の真空
バルブ3と第2の真空バルブ4は開極し、第1の真空バ
ルブ3及び第2の真空バルブ4の極間はアークで橋絡さ
れ、同じ部位を電流が流れ、第1の真空バルブ3及び第
2の真空バルブ4の各々の両端にはアーク電圧数10V
が現れる。次いで、GTO1及びGTO2のゲート端子
にオン信号が入力されると、GTO1或いはGTO2の
一方がオン状態になる。第2の真空バルブ4の両端に現
れたアーク電圧により、第2の真空バルブ4を流れてい
る電流はGTO1或いはGTO2へ転流する。転流が完
了すると第2の真空バルブ4の極間を橋絡していたアー
クは消滅し、第2の真空バルブ4の極間は絶縁が回復す
る。次に、GTO1及びGTO2のゲート端子にオフ信
号が入力されると、流れている電流が強制的に遮断さ
れ、第1の真空バルブ3の極間を橋絡していたアークは
消滅し、第1の真空バルブ3の極間の絶縁が回復する。
ば、第1の真空バルブ3と第2の真空バルブ4は大電流
検知後、同時に開極する。このため、第1の実施の形態
から第7の実施の形態で示した方式のように、第1の真
空バルブ3と第2の真空バルブ4の開極のタイミングを
ずらす必要がない。この結果、第1の真空バルブ3及び
第2の真空バルブ4の操作機構をシンプルな構成にする
ことができる。
実施の形態は、上記第1の実施の形態から第8の実施の
形態の回路構成において、GTOの直列数を1とするも
のである。
流遮断をGTOで行い、電流遮断後の絶縁を真空バルブ
で行う。
ば、GTOの直列数が1であるため、複合型スイッチン
グ装置のGTOの使用個数を極小にすることができる。
ー半導体素子としてGTOを用いたが、IGBTを用い
ることもできる。
明によれば、少なくとも2個の半導体スイッチの極性を
逆方向にして並列接続したパワー半導体逆並列回路と直
列に第1の真空バルブを接続して直並列回路とし、該直
並列回路と各々並列に第2の真空バルブ及び非直線抵抗
体を接続したため、常時の通電電流は、第2の真空バル
ブを流れ、半導体スイッチを含む直並列回路には流れな
いので、大電流化が得られるにも関わらず発熱量が少な
くなって冷却装置が不要となる。事故等で大電流が流れ
たときは、半導体スイッチで強制的に電流遮断が行われ
るので、交流電流の零点を待たずに電流が遮断されて遮
断時間が短くなり高速遮断性能が発揮される。強制的な
電流遮断で回路に発生する過電圧の上昇は非直線抵抗体
で抑制され、過電圧上昇による半導体スイッチの特性劣
化が防止されて高信頼性が得られる。電流遮断後に現れ
る回復電圧は第1の真空バルブの極間で耐えることがで
き、パワー半導体逆並列回路には殆ど電圧が加わらない
ので、半導体スイッチの直列数を最小にすることがで
き、上記の冷却装置の不要と相まって低コスト化を達成
することができる。
真空バルブ及び前記パワー半導体逆並列回路の各々と並
列に当該パワー半導体逆並列回路への過電圧印加防止用
の抵抗体を接続したため、非直線抵抗体による制限電圧
は、第1の真空バルブとパワー半導体逆並列回路の各々
に加わるが、半導体スイッチの漏れ抵抗、浮遊キャパシ
タンスからなるインピーダンスより小さい値の過電圧印
加防止用抵抗体を第1の真空バルブとパワー半導体逆並
列回路の各々に並列に接続することで、半導体スイッチ
に加わる電圧を制御することができ、半導体スイッチに
過電圧が加わるのを確実に防止することができて信頼性
を一層高めることができる。
電極と該対向電極間の放電をトリガするトリガ電極とを
有する真空バルブと直列に半導体スイッチを接続したた
め、トリガ電極にトリガ信号を入力することで、装置を
オン状態とすることができ、半導体スイッチのゲート端
子にオフ信号を入力することで、装置を強制的にオフ状
態にすることができるので、対向電極の開閉動作を機械
的に駆動する操作機構が不要になるとともに開閉動作の
高速性が得られる。
バルブと第2の真空バルブを直列接続して直列回路と
し、少なくとも2個の半導体スイッチの極性を逆方向に
して並列接続したパワー半導体逆並列回路を前記第2の
真空バルブと並列に接続し、前記直列回路と並列に非直
線抵抗体を接続したため、前記請求項1記載の発明の効
果とほぼ同様の効果に加えてさらに、大電流の流れたこ
とが検知されたとき第1の真空バルブと第2の真空バル
ブが同時に開極するので、第1の真空バルブと第2の真
空バルブの開極のタイミングをずらす必要がなく、操作
機構の構成がシンプルになって、一層の低コスト化を達
成することができる。
ッチング装置を、非接地3相交流系統の2相の線路の各
々に遮断器として設置したため、複合型スイッチング装
置を2相だけに設置することで、3相の電流遮断ができ
て複合型スイッチング装置の設置数を減らすことができ
る。
ルブと前記半導体スイッチとが直列に接続された回路構
成部において、前記真空バルブの固定軸側を前記半導体
スイッチに接続したため、真空バルブの可動軸側は駆動
時の操作エネルギーを少なくする等のため、固定軸側に
比べると伝熱抵抗が大きいので、電流通電時の温度上昇
は固定軸側の方が少なくなる。したがって半導体スイッ
チを、この固定軸側に接続することで温度上昇による特
性劣化を防止することができて一層の高信頼性を得るこ
とができる。
実施の形態を示す回路図である。
る。
る。
る。
ある。
る。
る。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも2個の半導体スイッチの極性
を逆方向にして並列接続したパワー半導体逆並列回路と
直列に第1の真空バルブを接続して直並列回路とし、該
直並列回路と各々並列に第2の真空バルブ及び非直線抵
抗体を接続してなることを特徴とする複合型スイッチン
グ装置。 - 【請求項2】 前記第1の真空バルブ及び前記パワー半
導体逆並列回路の各々と並列に当該パワー半導体逆並列
回路への過電圧印加防止用の抵抗体を接続してなること
を特徴とする請求項1記載の複合型スイッチング装置。 - 【請求項3】 1対の対向電極と該対向電極間の放電を
トリガするトリガ電極とを有する真空バルブと直列に半
導体スイッチを接続してなることを特徴とする複合型ス
イッチング装置。 - 【請求項4】 第1の真空バルブと第2の真空バルブを
直列接続して直列回路とし、少なくとも2個の半導体ス
イッチの極性を逆方向にして並列接続したパワー半導体
逆並列回路を前記第2の真空バルブと並列に接続し、前
記直列回路と並列に非直線抵抗体を接続してなることを
特徴とする複合型スイッチング装置。 - 【請求項5】 非接地3相交流系統の2相の線路の各々
に遮断器として設置してなることを特徴とする請求項
1,2又は4記載の複合型スイッチング装置。 - 【請求項6】 前記真空バルブと前記半導体スイッチと
が直列に接続された回路構成部において、前記真空バル
ブの固定軸側を前記半導体スイッチに接続してなること
を特徴とする請求項1,2,3又は4記載の複合型スイ
ッチング装置。
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---|---|---|---|
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JP18470996A Expired - Fee Related JP3581219B2 (ja) | 1996-07-15 | 1996-07-15 | 複合型スイッチング装置 |
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---|---|---|---|---|
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-
1996
- 1996-07-15 JP JP18470996A patent/JP3581219B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP3581219B2 (ja) | 2004-10-27 |
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