JP2003515372A - 真空掃除機のための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 内部を流通する空気のための入口流通路及び出口流通路と連通している真空源を有した真空掃除機のための装置が提供される。真空掃除機は、毛ぼうき（２０）又は極微細繊維タイプのほうきのような埃収集具のためのホルダ（１９）を備えている。ホルダは部屋（２１）を備えており、部屋（２１）は、弁（２８、３０）の動作によって、入口流通路又は出口流通路に接続されることができ、埃収集具が部屋を通って流れる空気によって清浄化されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、空気が流通するための入口流通路及び出口流通路と連通している真
空源を有した真空掃除機のための装置に関する。

【０００２】 真空掃除機は、従来型の床用ノズルによって床から埃及び汚れを除去するため
に使用されるものである。家具、棚その他のタイプの物品から埃及び汚れを吸い
込むために真空掃除機を使用することを容易にするための様々な付属品が公知と
なっている。これらの付属品は、通常、ブラシノズルを含んでおり、このブラシ
ノズルは真空掃除機の管の柄に収納される。管の柄は、可撓性のホースを介して
、真空掃除機ハウジングに接続されている。しかしながら、ブラシノズルは、結
合されているホース及び管の柄と共に、傷つきやすい物品や密集して纏められた
物品が載っている棚その他の表面を掃除するために使用するにはあまりに扱いに
くく繊細さに欠けると考えられることが多い。

【０００３】 このような表面を掃除するためには、それらの代わりに、塵除けほうき又は毛
ぼうきが使用されている。毛ぼうきは、多数の軽くて柔らかい繊維及び／又は糸
形状要素を備えており、これら繊維や糸形状要素が物体に接触したときに曲げら
れて、掃除される物品の間と幾分かはその周囲にまで届くようになっているとい
う利点を有している。毛ぼうき及びいわゆる超極細繊維ほうきは、使用されると
きに静電気を帯びるように設計されている。これは、埃粒子が、表面から除去さ
れたときに毛ぼうきに付着することを意味している。しかしながら、これら毛ぼ
うき並びに全てのタイプの塵除けほうきに関する欠点は、定期的に、操作者が、
付着した埃を遊離させるように毛ぼうき又は塵除けほうきを震わすことができる
場所まで行かなくてはならないことである。

【０００４】 本発明の目的は、真空掃除機と共に毛ぼうき又は塵除けほうきを使用し、包括
的且つ合理的な１回の作業で真空吸引掃除及び塵除け掃除を纏めて行うためのシ
ステムを実現することにある。本発明によれば、真空吸引掃除を行っている際に
毛ぼうき又は塵除けほうきを常に利用可能であると共に、真空掃除機と共同して
毛ぼうき又は塵除けほうきの衛生的な掃除を保証する。

【０００５】 本発明のこれらの特徴及び他の特徴は以下の説明及び図面を参照することによ
り明らかとなる。

【０００６】 図１に示されている真空掃除機１０は、真空源１２、好ましくはモータファン
ユニットを備えた真空掃除機ハウジング１１を有しており、真空源１２は分離容
器１３と連通している。分離容器１３は、空気透過性の袋１４と、サイクロン分
離器又は同種のものとを取り囲んでおり、サイクロン分離器内で、埃を含んだ空
気の流れから埃及び汚れの粒子を分離する。埃を含んだ空気の流れは、ノズル１
５から、管シャフト１６、管の柄１７及びホース１８を経て、分離容器１３に流
入する。したがって、最後に述べた各部分１５、１６、１７、１８及び１３は埃
を含んだ空気のための入口流通路を形成している。流れの方向に見てモータファ
ンユニットの後に位置する空気通路１１ａは、清浄化された空気が大気に入るた
めの出口流通路を形成している。

【０００７】 管シャフト１６は、管の柄１７の近傍に、毛ぼうき２０のためのホルダ１９を
支持している。ホルダ１９は好ましくは筒状の部屋２１を形成している。筒状の
部屋２１は、その上側壁部分に、接線方向に向いた複数の空気入口２２を有し、
下側壁部分に付加的な空気入口２３を有している。さらに、ホルダ１９は、閉鎖
された底部分２４と、天井部分２５とを有している。天井部分２５は中央開口部
２６を有しており、この中央開口部２６を通して毛ぼうき２０をホルダ１９内に
挿入することができる。

【０００８】 管シャフト１６とホルダ１９との間には出口２７があり、空気は出口２７を通
って部屋２１から管シャフト１６へ流入することができる。通常の真空吸引掃除
作業の際には、出口２７は、ヒンジ２９により回転可能に支持されているカバー
２８によって閉じられている。カバー２８はフラップ３０と接続されている。フ
ラップ３０は、通常の真空吸引掃除作業の際に、空気が管シャフト１６を通って
流れることを妨げることはない。カバー２８はバネ３１の影響を受けており、バ
ネ３１はカバー２８を閉鎖位置に付勢している。カバー２８は、さらに、毛ぼう
き２０の作用を受ける延長フランジ３２を備えている。

【０００９】 本装置は以下のようにして動作する。通常の真空吸引掃除作業の際には、毛ぼ
うきはホルダ内に一部を挿入された位置で収容されている。一部を挿入された位
置では、毛ぼうき２０はフランジ３２と係合しない。このことは、埃を含んだ空
気が管シャフト１６を通ってノズル１５から真空源１２に自由に流れることを意
味する。操作者が毛ぼうき２０を使用する場所に来ると、毛ぼうき２０がホルダ
１９から引き抜かれる。塵除け掃除作業の後、毛ぼうきを再度ホルダ１９内に挿
入する。操作者は毛ぼうきをホルダ内に部分的に挿入することを選択することが
できる。このことは、毛ぼうきが掃除（清浄化）されず、前と同じように真空吸
引掃除が行われ得ることを意味する。あるいはまた、操作者は毛ぼうきをホルダ
内に完全に挿入することを選択することもできる。

【００１０】 毛ぼうき２０がホルダ１９内に完全に挿入されると、毛ぼうき２０はその移動
の際にフランジ３２に作用し、カバー２８、よってフラップ３０が、出口２７を
開放するために、図２に示されている位置にヒンジ２９を中心として時計回りに
回転させられる。真空掃除機がこのときに作動させられると、空気は空気入口２
２及び２３から部屋２１及び出口２７を通り管シャフト１６の上側部分へ吸い込
まれ、さらに管の柄及びホースを通り袋１４へ吸い込まれる。こうして、部屋を
通って流れる空気は、毛ぼうきから埃を吸い取り、同時に毛ぼうきの柔らかく細
い糸を震わせる。したがって、毛ぼうきによって収集された埃は空気の流れに伴
って持ち去られた後、袋１４内で分離される。同時に、糸は、震わされて周囲の
壁にすりつけられることから、静電気を帯びる。次に、毛ぼうきがホルダ１９か
ら一部を取り出され、それによって、カバー２８を閉鎖し、空気が部屋を通って
流れることを停止させる。毛ぼうきは再度使用される準備が整ったことになる。

【００１１】 図３〜図５に示されている第２の実施形態は、管の柄（不図示）に接続されて
いる上側部分３３ａと、管シャフト（不図示）に接続されている下側部分３３ｂ
とを有した管部分３３を含んでいる。管部分３３は、毛ぼうき２０のためのホル
ダ３５上に滑動可能に配置されており、管部分３３内の座３７に回転可能に配置
されている玉形弁体３６を備えている。弁体３６はパイプ形状の孔３８を有して
おり、通常、その上側開口部３８ａ、下側開口部３８ｂは、それぞれ、管部分３
３の上側部分３３ａ、下側部分３３ｂの方を向いている。孔３８は、管部分３３
と同じ直径を主として有していると共に、通常、座３７の方を向いている他の開
口部３８ｃを有している。管部分３３は開口部３３ｃを備え、この開口部３３ｃ
は、通常、弁体３６によって覆われている。弁体はさらに管部分３３の各側に回
転手段３９を備えている。

【００１２】 各回転手段３９は、ラック歯車（旋回伝導装置）４１と係合している複数の歯
４０を有した扇形部材として設計されている。ラック歯車は、ホルダ３５に取り
付けられており、管部分３３の長手方向軸線と平行になっている。ホルダ３５は
、さらに、座３７を取り囲んでいる部屋４２を備えている。部屋４２は、弁体３
６と共に管部分３３をホルダ３５に対して長手方向（図３における上下方向）に
移動させることを可能とさせるような長さになっている。部屋４２は、ホルダ３
５内の空気流通路４４に面する開口部４３を備えている。空気流通路４４は、ホ
ルダ３５の底部分４５まで延びている。空気流通路４４は、開口部４６を介して
、毛ぼうき２０が挿入される部屋４７と接続されている。好ましくは、部屋４７
は透明な管４８によって取り囲まれている。毛ぼうき２０は開口部４９を介して
部屋４７に挿入され、この開口部４９は、通常、毛ぼうき２０上に被せられ開口
部４９のためのカバーとして機能するカラー５０によって閉鎖されている。部屋
４７の上側部分には空気のための入口５１がある。入口５１は、空気が部屋４７
内に接線方向に流入するように配置されていることが好ましい。

【００１３】 図３〜図５による装置は以下のようにして動作する。通常の真空吸引掃除作業
の際、毛ぼうきは、部屋４７に収納されており、物品から埃を除去するために容
易に取り出すことができる。毛ぼうきを部屋４７に再度挿入した後、操作者は、
管部分３３に取り付けられている管シャフト及び管の柄に対して図３の長手方向
上方へホルダ全体３５を引っ張ることによって、毛ぼうきから埃を除去すること
を選択することができる。このことは、回転手段３９の歯４０が、ラック歯車４
１と係合していることによって、弁体３６を時計回りに９０°回転させ、孔３８
の開口部３８ａが管部分３３の開口部３３ｃと整列すると同時に開口部４３が開
口部３３ｃ及び３８ａと整列する位置に移動するようになることを意味する。同
時に、上側管部分と下側管部分との間の連通は、弁体３６によって妨げられる。
このことは、前に真空掃除機ノズル１５から管シャフト１６、管部分３３ｂ及び
３３ａを通ってさらに管の柄１７に吸い込まれていた空気が、このとき代わって
、開口部５１、部屋４７、流通路４４、開口部４３、３３ｃ、３８ａ及び上側部
分３３ａを通って吸引されることを意味する。したがって、管４８内に接線方向
に流入する空気は部屋内で循環して旋風作用（サイクロン作用）を引き起し、そ
れによって毛ぼうき全体を震わせ、毛ぼうき２０から粒子を除去し、粒子を真空
掃除機ハウジングへ送ると同時に、毛ぼうきの糸及び／又は繊維が振動し、静電
気を帯びる。さらに、毛ぼうきからの埃の除去は、ホルダ３５を下方へ押すこと
によって、容易に中断させられ得る。このことは、弁体３６が反時計回りに回転
させられて、図３に示されている初期位置に戻ることを意味している。

【００１４】 毛ぼうきの糸は、周囲の壁の材料と異なる材料から作製されるべきであり、毛
ぼうきの高い静電気帯電性を実現するために、異なる材料がいわゆる摩擦電気列
において互いから大きく離れるように、材料の選択がなされる。

【００１５】 前述の説明は毛ぼうきを掃除（清浄化）するための方法に関するものであるが
、同じ方法が塵除けほうきを掃除するために使用され得る。さらに、ホルダ１９
、よって部屋２１及び開口部２６を塵除けほうきの形状に適合させると共に、真
空吸引掃除作業及び帯電作業の際に塵除けほうきを真空掃除機に固定するための
ある種の手段をホルダ又は塵除けほうきに設けることが適切であることはもちろ
んである。

【００１６】 上述した実施形態がいわゆる密閉真空掃除機に関するものであるとはいえ、上
記実施形態はいわゆる直立真空掃除機においても同様に使用され得ることにも言
及しておかなくてはならない。

【００１７】 ホルダは操作者の手の近くに設置されることが好ましいが、真空掃除機上の適
宜の場所に配置されることも可能であることはもちろんである。さらに、掃除作
業の際に塵除けほうき又は毛ぼうきを震わせるために作動させられ得るある種の
電気又は空気駆動される手段を真空掃除機に設けることも可能である。

【００１８】 毛ぼうきが使用される場合には、毛ぼうきは入れ子式シャフトを備えることが
好ましく、この入れ子式シャフトによって、シャフトの長さが実際の使用に適す
るように調整され得る。

【００１９】 いわゆるサイクロン真空掃除機、すなわち掃除及び／又は帯電段階の際に旋風
作用によって筒状の部屋において空気の流れから埃を分離させる真空掃除機のた
めの毛ぼうき又は塵除けほうき用ホルダとして筒状の部屋を使用することも可能
である。

【００２０】 代替実施形態として、埃収集具がホルダ内に挿入され、空気の流れ以外の手段
によって掃除（清浄化）され、それによって部屋において埃が埃収集具から除去
され収集されるようにすることができる。その後、弁が開放されると、部屋は、
毛ぼうき又は塵除けほうきと別に又はそれと共に、掃除される。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の第１の実施形態の略側面図であり、本発明による装置を備えた真空掃
除機を示している。

【図２】 本発明の装置の垂直方向断面図である。

【図３】 本発明の第２の実施形態の長手方向断面図である。

【図４】 図３に示されている装置の一部の部分切欠き図である。

【図５】 図２及び図３による実施形態の断面を示している略斜視図である。

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１４年２月２０日（２００２．２．２０）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ，ＴＲ)，ＯＡ(ＢＦ ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ， ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ， ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ， ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，Ｓ Ｌ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 シータ，ヨーハン スウェーデン国，エス−116 34 ストッ クホルム，プログガータン ３ Ｆターム(参考） 3B006 QA07

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部を流通する空気のための入口流通路及び出口流通路と連
   通している真空源（１２）を有した真空掃除機のための装置であって、前記真空
   掃除機が毛ぼうき（２０）又は塵除けほうきのような埃収集具のためのホルダ（
   １９、３５）を備え、該ホルダが、弁（２８、３０、３６）によって前記入口流
   通路及び前記出口流通路の一方に接続される部屋（２１、４７）を形成し、前記
   埃収集具及び部屋（２１、４７）の一方又は両方が前記部屋を通って流れる空気
   によって清浄化されるようになっていることを特徴とする真空掃除機のための装
   置。
2. 【請求項２】 前記部屋（２１、４７）が少なくとも１つの空気入口（２２
   、２３、５１）と、少なくとも１つの空気出口（２７、４６）とを有し、前記少
   なくとも１つの空気出口が前記入口流通路と連通するように配置されていること
   を特徴とする、請求項１に記載の真空掃除機のための装置。
3. 【請求項３】 前記部屋（２１、４７）が筒状体によって形成されており、
   前記少なくとも１つの空気入口（２２、５１）が前記筒状体の一方の端部に配置
   され、前記少なくとも１つの空気出口（２７、４６）が前記筒状体の他方の端部
   に配置されていることを特徴とする、請求項２に記載の真空掃除機のための装置
   。
4. 【請求項４】 前記筒状体が中央開口部（２６）を有したカバー（２５）に
   よって閉鎖されており、前記中央開口部（２６）を通して前記埃収集具の一部が
   前記部屋（２１）に挿入されることを特徴とする、請求項３に記載の真空掃除機
   のための装置。
5. 【請求項５】 前記弁（２８、３０）が前記埃収集具によって作動させられ
   ることを特徴とする、請求項１から請求項４の何れか一項に記載の真空掃除機の
   ための装置。
6. 【請求項６】 前記ホルダ（３５）が、弁体（３６）と、管部分（３３）と
   を備え、前記管部分が前記ホルダに摺動可能に配置され、前記入口流通路の一部
   を形成し、前記弁体（３６）が前記管部分（３３）に対する前記ホルダ（３５）
   の摺動によって第１の位置から第２の位置へ移動させられることを特徴とする、
   請求項１から請求項５の何れか一項に記載の真空掃除機のための装置。
7. 【請求項７】 前記管部分が、前記弁体（３６）によって分離されている上
   側部分（３３ａ）と下側部分（３３ｂ）とを備え、通常の真空吸引掃除作業にお
   ける第１の位置では、前記弁体（３６）が管部分の開口部（３３ｃ）を覆ってい
   ると同時に、空気が前記下側部分から前記上側部分へ流れており、前記ホルダが
   空気通路（４４）を介して前記部屋（４７）と連通しているホルダ開口部（４３
   ）を備え、前記管部分が第２の位置に移動可能であり、該第２の位置では、前記
   管部分の開口部（３３ｃ）が前記ホルダ開口部（４３）と整列させられると共に
   、前記上側部分と前記下側部分との間の連通が妨げられるように前記弁体が回転
   させられていると同時に、ホルダ開口部（４３）と前記管部分の前記上側部分（
   ３３ａ）との間に連通状態が確立されていることを特徴とする、請求項６に記載
   の真空掃除機のための装置。
8. 【請求項８】 前記管部分（３３）が前記ホルダに対して移動させられると
   きに前記弁体を回転させるために、前記弁体（３６）及び前記ホルダ（３５）が
   ラックピニオン装置（３９、４０、４１）を備えていることを特徴とする、請求
   項７に記載の真空掃除機のための装置。
9. 【請求項９】 前記埃収集具が入れ子式に伸長可能なユニットとして形成さ
   れたシャフトを有していることを特徴とする、請求項８に記載の真空掃除機のた
   めの装置。
10. 【請求項１０】 前記ホルダ（２１）が前記真空掃除機の柄ユニット（１７
    ）に隣接して配置されることを特徴とする、請求項１から請求項９の何れか一項
    に記載の真空掃除機のための装置。