JP2003515175A - 基板上の導電体における相互接続の電気的試験 - Google Patents

基板上の導電体における相互接続の電気的試験

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JP2003515175A JP2001540389A JP2001540389A JP2003515175A JP 2003515175 A JP2003515175 A JP 2003515175A JP 2001540389 A JP2001540389 A JP 2001540389A JP 2001540389 A JP2001540389 A JP 2001540389A JP 2003515175 A JP2003515175 A JP 2003515175A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的な接触を一切することなく、導電体に流れる電流を確定することにより、導電体の一端から他端まで、または導電体間の電気抵抗を測定し、これら導電体の試験行うことを目的とする。 【解決手段】 導電体4に近接して対向する、調整可能な任意の電位に個別に設定できる複数の導電性領域8,10を有するプレート2を備え、粒子のビーム7を導電体4の第一のポイントCに照射してそこから電子を抽出し、導電体4の第二のポイントBに電子を注入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電体の電気的な試験のための方法に関する。より詳細には、例え
ば半導体チップ、または集積回路、およびプリント基板のような基板の電気的な
試験に適用できるものであるが、それらに限定するものではない。
【0002】
【従来の技術】
現行の試験装置は、配線経路の連続性やそれらの絶縁性を測定している。その
目的のために、それらの試験装置では導電体からの電子を補足する、または抽出
することを可能とするツールを用いているものがある。これらのツールの中に、
回路の各タイプに合わせて特製される“ネイルボード”と呼ばれるものがある。
電子部品の寸法の削減と、プリント配線の密度を相当数増加するために、これら
のツールは製造するためにより複雑になってきており、従って非常に高価で信頼
性も低下するような状況が生じている。さらに、それらを製造するリ−ドタイム
(一日から数日まで)も増加しており、逆に新世代のプリント回路(製造サイク
ルの短縮化がこれら“ネイルボード”の製造に対する重い負担となっている)に
対応するために、製造上の柔軟性への要求も増加してきている。
【0003】 導電体からの電子を補足する、または抽出するために、コヒーレント光を発光
する高エネルギー光源を用いた装置があるが、これらの装置は光電効果により、
導電体の電圧の上昇を招いている。これらのツールの例は米国特許4,837,506号
および4,967,152号に記述されている。 光電効果は、光放射の作用に基づく金属による電子の放射によるものである。
一般的に光電効果は光と物質との間の相互作用のいくつかの現象を含んでおり、
その中で光子はそのエネルギーを電子に伝達する。すなわち、光電子放出とも呼
ばれる外部光電効果と、光伝導性、光起電力効果および光イオン化を含む内部光
電効果とがある。金属によるある光子の吸収の結果、もし光子のエネルギーが金
属の一つの原子に対する電子の結合エネルギーより大きければ電子は原子の軌道
を離れ、運動エネルギーを得て電流が生成される。
【0004】 光電効果において、電子は入射した光子との衝突によって金属(または導電体
)から放射される。実際には、電子は“仕事関数”(WF)と呼ばれる電位の障
壁のために金属内に保持される。電子の放射を可能とするために、光子のエネル
ギーはWFより高くなければならない。例えば銅の場合、WFはおよそ4.3e
V(エレクトロンボルト)であり、結果としてコヒーレント光の光源の波長は1
.24/4.3=290nmより短くなければならない。より短い波長が非ゼロ
の運動エネルギーでの電子の放出を可能とする。 電界効果は、光源の強度には依存しない。従って非常に低いパワーが用いられ
ても光電効果が観察できることから、導電体に損傷を与えないオペレーションが
考えられ得ることを意味している。高エネルギーの光子の作用の元では、例えイ
オン化は発生できるとしても、絶縁材のレベルでは光電効果は発生しない。 放射された電子は、陽性にバイアスされた電極によって集めることができ、こ
うして発生された電流を測定することができる。それ程多くの空気分子と衝突す
ることなく、殆どの電子が電極に到達するためには部分的な真空を必要とする。
【0005】 一般的にレーザーのような紫外線の光源のパワーは、電流と導電体の充電時間
に依存する。例えば、もし導電体が100pFの容量持つとし、そしてもし、こ
の導電体が1ms以内に正の100Vに充電されるとすると、相当する電流は、 I=QV/t=100×10-10/0.001=10-5A レーザーに要するパワーは P=I×Eph/効率=10-5×4.8/0.05≒1mW ここで放射された光子の5%が効率的に光電効果を発生すると想定している。
【0006】 さて、もし、例えば半導体チップまたはプリント基板のような基板の相互接続
が検査されるべきものとすると、すべての導電体は、理論的標準モデルと対応し
て構成要素を包含すると想定される2つのパッドの間の全導通または部分断線に
対してチェックしなければならない。また、各導電体は、断線または一つないし
複数の他の導電体との部分短絡が存在しないことを確認するためのチェックをし
なければならない。
【0007】 先行技術(例えば米国特許4,967,152号)では、断線は以下の原理に基づいて
検出される。 精細な金属グリッドが試験されるべき基板に対して天地方向に設置される。チ
ェックされるべき基板に対しては、例えば100Vのオーダーの正電位が印加さ
れる。 紫外線源は、金属グリッドを殆ど透過するように通過して導電体の端部へ方向
づけられ、照射した導電体から電子を開放することとなる。そこで、これらの電
子は、電子を誘引するグリッドによって捕捉される。こうして電流が集められる
。このオペレーションは集められた電流が予め定められた閾値に到達するまで続
けられるが、このことは導電体がおよそ100Vの電圧値に電気的に充電される
ことを意味している。充電時間は、いくつかの要因の中で、導電体の容量とレー
ザーのパワーに特に依存している。
【0008】 この方法で事前に充電された導電体は、同一の励起条件の元では他の電子を放
出することはなく、また励起が実行された場所には無関係である。一方、もしど
こかがカットされ、かつ切断部の他方に同様な励起がなされるとすると、事前に
充電されていない部分は容量を充電する形で電子が放出される。 このようにして他の導電体の連続性を試験するためにこの方法が繰り返される
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、部分的な真空が用いられる条件では、導電体は放電しない。こ
のように、上記の試験の最終段階においては、基板は完全に充電される状態とな
る。レーザーのような光源の範囲では近隣の導電体の充電には影響されず、光電
効果をひどく乱すようなことはないが、放出された電子は、もはや単独ではグリ
ッドには向かわず、予め100Vに充電された近隣の導電体に結合しようとする
傾向がある。このことは、グリッドによって捕捉された電流をかなり変化させ、
測定された電流値から導かれる結論を歪め、間違った診断に導きやすい。
【0010】 対策案の一つとして、試験中、捕捉グリッドの電圧を徐々に増加させる方法が
あるが、それにもかかわらず電子のロスが観測され、後の方では近隣の導電体の
電位(最後に試験されたもの)によって捕捉されるようになってしまう。さらに
、導電体の数が数千のオーダーになるような場合、導電体に対応して段階的に電
位を増加する考えは、早晩限界となる。 さらに、技術の試験原理の正当性の重要な評価となる抵抗値の測定については
、ここでは正しく可能であるとは言い難い。即ち、たとえ一つの導電体上の不良
のパターンが2つの部位を欠陥的に接続しているとしても、検出が不要とされる
程十分な時定数RCをもちうるので、その間、接続の正しい抵抗値(この場合は
高い)から真の欠陥かどうかが分析されなければならない。
【0011】 先行技術において、短絡は、与えられた導電体を最初に充電することにより、
そして基板上の同一の電位を有する他の導電体を探し、関連する導電体の実際の
接続と短絡の存在を強調表示することにより検出される。ここでもまた、導電体
の放電という問題がある。 電界効果を利用して大量の導電体を有する基板上の短絡と断線とを測定するこ
とは、このように問題がある。 より最近の先行技術では、回路の試験を実行するために通常一つの光源が用い
られるが、これはかなり生産性を減退させるもので、従ってコストも増加するも
のである。
【0012】 最近、無接触の試験システムが実現された。しかしながら、これらのシステム
は、例えば半導体チップのための新世代の箱の一部となるプリント基板のような
所定の基板における低い接続抵抗を測定することができず、一方、この種の周波
数がますます高くなる応用分野では接続抵抗は閾値以下(通常10オームかそれ
以下)となることを要求している。これらの抵抗値は先行の従来技術(電子的導
通路の利用、プラズマの生成、または単純な光電効果による電子ビーム試験)に
おける無接触試験技術では測定することができない。 事実、上記したいずれの技術も、一方および、または他方の端部への機械的な
手順(接触による)なしには導電体の一端から他端に電流が巡回するようにでき
ず、また、いずれもこれら導電体の抵抗値を正確に測定することができない。
【0013】 本発明は、これらの問題点を解決することを目的とするものである。本発明は
また、導電体を充電(電子の放出)すること、および結果としてこれら導電体が
電子を復元(注入または吸収)できるように放電(電子の吸収による電位の反転
)すること、のこれら2つのモードにより個々に試験される導電体の各電位を個
別に試験できるようにすること、および、複数のアルゴリズムの導入によって相
互接続の適合性の試験を行うことを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、物理的な接触をしないで導電体に流れる電流を確定する方法
であって、 前記導電体に対向して近接する、所定の電位に個別に設定可能とする複数の導
電性領域を有する少なくとも1枚のプレートを備え、 前記導電体の第一のポイントにそこから電子を抽出するために粒子のビームを
照射する工程と、 前記導電体の第二のポイントに電子を注入する工程とを包含することを特徴と
する方法を備えることにより達成される。
【0015】 本発明の第一の実施例によれば、前記粒子のビームは、前記導電体から電子を
抽出するために十分なエネルギーを有する紫外線の光源から放射される光のビー
ムであることを特徴としている。
【0016】 この場合、本発明による方法は、前記導電体を、予め第一の電位に設定する工
程と、前記導電体の前記第一のポイントの近傍に配置された、前記プレートの第
一の導電性領域を、前記第一の電位よりも高い予め定められた第二の電位に設定
する工程と、前記第一の導電性領域の近傍の導電性領域を、前記光のビームによ
って前記導電体から抽出された電子が前記近傍の導電性領域により前記第一の導
電性領域に向かって導かれるように、前記第二の電位より低い第三の電位に設定
する工程とをさらに追加したことを特徴としている。
【0017】 本発明の一つの特別な特徴によれば、前記導電体の第二のポイントに電子を注
入する工程は、前記第二のポイントの近傍に配置された、前記プレートの第三の
導電性領域、およびそれらの近傍の領域を前記第一の電位に近い電位に設定する
工程と、前記第三の導電性領域に対して紫外線のビームを照射する工程とを包含
するようにしている。
【0018】 その目的のために、前記プレートは複数の導電性領域を備え、これら各導電性
領域は、紫外線のビームが前記プレートの一方の側面側から照射されることによ
り、前記プレートの他の側面の近傍に配置された前記基板の導電体に向かって電
子を放出するような厚さを有すること特徴としている。
【0019】 本発明の第二の実施例によれば、前記導電体の第二のポイントに電子を注入す
る工程は、前記プレートの前記第二のポイントに対向して配置された複数のマイ
クロチップのセットを用いるとともに、電子を放出するための、前記マイクロチ
ップに供給される電位より高い電位に設定される導電性のグリッドを備えて行わ
れること特徴としている。
【0020】 この場合、前記プレートは、前記プレート上にマトリクス状のネットワークと
して配置された複数のマイクロチップのセットを備え、前記各セットは前記基板
の前記導電体に向かって電子を放出するように個別に制御可能としたこと特徴と
している。
【0021】 本発明の第三の実施例によれば、前記導電体の第二のポイントに電子を注入す
る工程は、表面に対して垂直方向の異方性の導電性のエラストマシートに接して
画素状に配置された導体パッドのネットワークを用いて行われ、前記エラストマ
シートは、前記導電体に対して作用され、前記各導体パッドは所定の電位に個別
に設定されるようにしたこと特徴としている。
【0022】 本発明はまた、絶縁基板上に配置された導電体の電気的な試験方法であって、
基板の少なくとも一方の側面に対向し、前記基板の導電体の近傍のいずれかの場
所に、所定の電位に個別に設定可能な導電性領域を有するプレートを配置する初
期の工程を包含し、前記請求項1ないし8のいずれかに記載の前記方法に応従し
、前記基板の各導電体の、前記導電体に流れる電流を確定する工程と確定された
前記電流を測定する工程とを含む、前記基板の前記導電体の連続性試験を行う工
程を包含したことを特徴としている。
【0023】 その原理においてこの試験方法は、電子の放出と注入とにより、試験されるべ
き基板の導電体の電位を個別に制御すること、およびそれに対応する電流の流れ
を測定することを含んでいることを特徴としている。
【0024】 この試験方法は、さらに、前記導電体の前記第一のポイントおよび前記第二の
ポイントの間の抵抗値を決定する工程と、および、このように決定された前記抵
抗値と予め定められた閾値とを比較する工程とをさらに包含し、前記抵抗値が前
記閾値を超える場合に不良が検出されるようにしたことを特徴としている。
【0025】 この試験方法は、前記基板の全ての導電体を予め定められた電位に設定する工
程と、前記基板の各導電体に対し、前記導電体を予め定められる第一の電位に設
定し、前記導電体の一つのポイントから前記導電体の前記ポイントの近傍に配置
された前記プレートの第一の導電性領域に向かう電子の流れは、前記第一の電位
を前記第一の導電性領域に、前記第一の電位より低い予め定められる第二の電位
を前記第一の導電性領域の近傍の前記プレートの導電性領域に供給するとともに
、前記導電体の前記ポイント対し光のビームを照射することにより確定される、
前記電子の流れを確定する工程と、もし前記導電体が絶縁されている場合には予
め設定される時間後にはゼロに向かう低下傾向となるべき前記導電体の充電電流
を測定する工程とを含む、前記基板の前記導電体の絶縁試験の工程とをさらに包
含したことを特徴としている。
【0026】 本発明の一つの特別な特徴によれば、前記絶縁試験の工程の間に導電体に絶縁
不良が検出される場合、不良の前記導電体と前記基板の他の全ての前記導電体と
の間の抵抗値を測定する第二の絶縁試験の工程を包含するようにしている。
【0027】 本発明はまた、絶縁基板上に配置された導電体に対する電気的試験装置にも関
わる。この装置は、絶縁基板上に配置された導電体の電気的試験を行う装置であ
って、前記導電体から電子を抽出し、従ってその電位を増加させるために、前記
絶縁基板の導電体のいずれか決められたポイントに向かって粒子のビームを放出
する制御手段と組み合わされた少なくとも一つの粒子の発生源と、前記絶縁基板
のそれぞれの面の一つに対向して配置されるとともに、試験されるべき前記基板
の導電体に近い垂直方向のいずれかの領域に導電性領域を有する少なくとも一つ
のプレートと、 前記絶縁基板上の導電体のいずれか定められたポイントに電子を注入する手段
と、前記導電性領域を所定の電位に個別に設定するとともに、予め選択されたい
ずれか2つの導電性領域の間の電流と電圧とを測定するための制御・測定用の端
末とを備えることを特徴としている。
【0028】 好ましくは、前記粒子の発生源を、紫外線の光源としたことを特徴としている
【0029】 第一の実施例によれば、この装置は、前記プレートの表面を覆うように配置さ
れる複数のレーザー微小発生源を備えることを特徴としている。
【0030】 好ましくは、前記各紫外線の光源は、前記プレートから所定の距離離れ、前記
プレートの面に対して角度90度の前後の調整可能な所定の角度でビームを放射
することを特徴としている。
【0031】 第二の実施例によれば、この装置は、前記プレート上に配置され、前記基板の
前記導電体のいずれか一つに向かって電子を放射するように個別に制御される、
マイクロチップのセットのマトリクス状のネットワークを備えることを特徴とし
ている。
【0032】 第三の実施例によれば、この装置は、表面に対して垂直方向に異方性の導電性
エラストマシートに接して画素状に配置された導体パッドのネットワークを備え
、前記導電性エラストマシートは、前記導電体に対して作用されており、前記各
導体パッドは所定の電位に個別に設定できるようにしたことを特徴としている。
【0033】 本発明の一つの特別な特徴によれば、前記電子を注入する手段は、マトリクス
状のネットワークに基づいて配列され、ラインと桁のアドレス制御によって個別
に制御可能な複数の電子の発生源を備えるようにしている。
【0034】 好ましくは、前記制御・測定用の端末は、前記プレートの前記導電性領域を選
択し、定められた電位に設定するとともに、そこからの電流と電圧とが測定され
るためのアドレス制御手段を備えることを特徴としている。
【0035】 本発明の一つの特別な特徴によれば、本装置は、前記絶縁基板と各前記プレー
トとがその中に配置される、部分真空室を備えるようにしている。
【0036】 これら、および他の目的、本発明の特徴および利点は、以下の本発明の好まし
い実施例の記述の中で、図面と関連し、ただしこれに限定されるべきものではな
いが、より詳細に開示される。
【0037】
【発明の実施の形態】 図1から3は、一方の面に導電体4を有する基板1を示し、本発明により要求
される電気的アクセスは導体パッド5で行われる。基板はまた、他の面に導電体
4’および導体パッド5’とを備え、両面の導電体4、および4’とは金属ホー
ル3によって連結される。
【0038】 本発明では少なくとも一つの紫外線の光源7,9を用いる。本発明は、紫外線
光束の光源7,9の刺激による光電効果を用いる、“放電・収集プレート”2,
2’として以降に言及されている特別の装置に依存している。
【0039】 本発明による試験装置は、従って4つの主な構成要素を備えている。 A.導電性領域8,10を備える基板で構成され、全体的または部分的に放電さ
れるべき基板を覆い、これらの導電性領域は個別に正、ゼロ、負または必ずしも
それらと一致する必要性はないが、そのいずれかの電位に設定可能な、少なくと
も一つの放電・収集プレート2,2’と B.一つまたはいくつかの紫外線光源7,9と、 C.上記の放電・収集プレートおよび基板1およびアセンブリーを支持するフレ
ームを収納する部分真空室12(通常1ミリトール)と、 D.プレート2,2’に各種電圧を印加し、または印加している各種電圧を測定
するために電子の計数(電流測定)に用いられる制御と測定用の端末とを備える
【0040】 この端末はまた、プレート2,2’の各種導電体に要求される状態をプログラ
ムし、要求される信号を測定するための特別なアドレス制御が用いられている。 放電・収集プレート2は、基板1に対して平行に、かつ、導電体4と導体パッ
ド5が配置されている基板の面に対向して配置される。基板1の他の面に導電体
4が配置される場合、第二の放電・収集プレート2’がこの他の面に対向して平
行に配置されることができる。
【0041】 本発明によれば、紫外線のビーム9は、電子6を放電・収集プレート2の一つ
の導電性領域8から放出する。その目的のために、各導電性領域8の厚さは、皮
膚の厚さ(50から100Å)よりやや厚い金属層で導電性領域を形成しており
、従って一方でレーザービーム9は基板1の導電体4には到達せず、一方では金
属層から放射されたかなりの数の電子は、そこを通過して目標とする導電体4に
到達するようになっている。このように放出された電子は、垂直放射に近い導電
体4によって捕捉される。この捕捉ゾーンは、目標の導電体4を導電性領域8に
対して正の電位に設定し、基板の他の導電体4および近接するプレート2の導電
性領域8,10を負電位に設定することで、ビームの衝突領域の周辺に電子の循
環通路13を生成することにより制限されている。
【0042】 本発明による放電・収集プレート2は、先行技術とは異なり、光電効果により
生成される電子の発生源および個別の排出先の双方に用いられている。
【0043】 その目的を達成するため、 1.試験されるべき基板1およびその面に載っている導電体4の垂直方向近傍の
いずれかの領域にあり、制御・測定用の端末11によって個別に与えられる電位
をプログラム可能であり、電子の循環通路13を通過して要求される導電体4に
よって吸収される電子を放出する目的のために少なくとも一つの光源によって照
射される導電性領域8を備える。目標とする導電体4は電子を放出する導電性領
域8よりも高い電圧が供給される。 2.試験されるべき基板1の導電体4の垂直方向近傍のいずれかの領域にあり、
電子を捕捉するための通路13が生成でき、これらの通路を通過して基板1の導
電体4によって個別に放出された電子を近傍の導電体に結合しやすく、それ程消
失することなく捕捉できるように、与えられる電位に個別に調整可能である導電
性領域10,10’を備える。
【0044】 言い換えると、放電・収集プレート2は、以下の3つの機能を実行するように
設計されている。 I.試験されるべき基板1の与えられた導電体4に向かって個別に電子を放出し
、該当する電流を測定する。 II.試験されるべき基板1の与えられた導電体4からの電子を受信し、該当する
電流を測定する。 III.プレート2または基板1によって放出された電子が与えられた通路を通り
、基板1の与えられた導電体4またはプレート2の与えられたポイントのいずれ
かによる吸収を制御できるように電子6の循環通路を生成する。これらの通路は
、選択された数の導電性領域10,10’に反発する電位を与えるようにプログ
ラムすることによって、それらの周辺の、放出ポイント8または収集ポイント1
0の周りに循環通路の基礎が画成されるが、この通路は基板とプレートとの間の
、大雑把にいえば後者に垂直方向に形成される。
【0045】 紫外線の光源7,9は、放電・収集プレート2の中に組み込むことができる。 紫外線の光源から来るビーム7,9の方向は、プレート2の平面に対して大雑
把にいって垂直であることを銘記すべきである。しかしながら、ある実施例では
、これらのビームを放出ポイントにおけるプレート2に対して垂直となるように
円錐の軸上にわずかに傾けるような装置を備えるようにしてもよい。
【0046】 本発明による、導電体の充電および放電による測定は以下の方法とすることが
できる。 第一の工程において、基板1上に存在している全ての導電体4は放電され、負
の電位V-になっている。これを実現する簡単な方法は、プレート2,2’の全
ての導電性領域10,8をこの電位V-にプログラムすることであり、一つまた
はそれ以上の紫外線の光源で全ての導電性領域8を照射することであり、これに
より金属ゾーン8から該当する電子は、全ての導電体4がこの電位V-に到達す
るまで、基板1の導電体4に向かって放出される。
【0047】 第二の工程において、試験されるべき基板1の等電位となるラインの連続性試
験が実施される場合、各導電体4は以下の手順で処理される。 I.導電体4は紫外線の光源7による照射によって充電され、プレート2のいく
つかの導電性領域10c(図3の斜線部)は、導電体4の一端にある導体パッド
Cの垂直方向の周辺にあるが、予め電位V+となるようにプログラムされており
、そして電子の循環通路13を形成している。このことから、導電体4からこれ
ら導電性領域10cへ電子が移動する結果となり、従って導電体4の充電がスタ
ートし、その電位が上昇する、 II.同時に導電体4は、パッドBの垂直方向近傍のプレート2の導電性領域に紫
外線の光源9を照射することによる電子の注入によって導電体4の他の端部であ
るパッドBの近くで放電される。同時に導電体4は他の電位に充電されるが、も
し、断線がなければその電位はV-より高い電位でなければならない。
【0048】 その結果、導電体4のBからCに向かって電子の流れが発生し、従ってこの導
電体のCからBに向かう電流の循環となる。この電流は、詳細にいえば、導電体
BとCとの間の電気抵抗の関数f(R)である。この導電体の連続性は、この電
気抵抗が予め定められた閾値より低いかどうかで判断される。 このようにして得られた電流は、電子の加速電圧が10Vから50Vまでの範
囲では数10pA(およそ100pAまでが上限)のオーダーである。
【0049】 このように、導電体4,4’もその中に示している放電・収集プレート2の上
面図である図3において、微小光源9bによる導電性領域8bへの照射は導電体
4のポイントBに電子を発生させ、導電体4のポイントCへは光源7による照射
により正に充電され、これにより基板1の導電体4には電流Iの循環が発生する
ことになり、従って導電体4の1点から他の1点に至る電気抵抗の適合性の測定
を可能とすることができる(連続性試験)。
【0050】 この測定における4つの導電性領域10cは、電子が制御・測定用の端末11
に向かって収集できるように正の電位V+にプログラムされ、一方、他の近傍の
導電性領域10は負の電位V-に、導電性領域8も同様に負の電位V-にプログラ
ムされるが、これらにより、電子は押し戻されて唯一の出口となる導電性領域1
0cに向かう。
【0051】 第三の工程において、絶縁試験が実施される場合、各導電体4は以下の手順で
処理される。 I.導電体4は紫外線の光源7の照射により電位V+に充電され、ポイントC’の
垂直方向周辺のプレート2の導電性領域10は予め電位V+にセットされる一方
、他は電位V-にセットされる。この結果は、導電体4から循環通路13を通過
して導電性領域10に向かう電子の移動となる。 II.もし充電電流が予め与えられた時間の最後にゼロ到達しない場合(所定の時
間の最後に導電体4の電位は、もし絶縁されている場合にはV+に到達しなけれ
ばならない)、他の導電体へのリークが存在することを意味する。このリークは
、測定可能であり(残留電流I)、リーク抵抗の値はR=(V+−V-)/Iで決
定される。
【0052】 第二および第三の工程は、このように試験されるべき基板1の各導電体4,4
’について繰り返される。 電位差(電圧低下)に基づく電子の加速エネルギーは、二つの電極の間の距離
とは独立していることにより、基板1とプレート2との間の距離は厳密ではない
。一方、選択された実施例によっては一部限定されている。
【0053】 もし、絶縁試験の工程の間に導電体に絶縁不良が検出される場合に、どの導電
体4の間に絶縁不良が位置されるか正確に位置決めできるように、不良導電体と
基板の他の全ての導電体との間の電気抵抗を測定することを包含する第二の絶縁
試験の工程を実施することができる。
【0054】 本発明の第一の実施例によれば、図3に示すように、放電・収集プレート2は
、並列に並べた紫外線の光源の微小光源7,9および電位を独立に調整可能な導
電性領域10とで構成される。これらの微小光源9のうちのいくつかは、金属プ
レート8の微細な層によって覆われており、このプレートに微小光源を照射する
ことで電子を放出させる。この金属プレートの微細な層は、150オングストロ
ームのオーダーの厚さを有しており、一方電界効果としての電子は、およそ50
から100オングストロ−ムの深さまでこの金属の中に浸透する。
【0055】 これらの微小光源は、微小ピッチ、例えば0.1mmのオーダーに基づいて、言
い換えれば、もし有効試験面積領域をおよそ300×200mmとすると、数百万
個ものレーザー微小光源をマトリクス状に編成することができる。
【0056】 導電性領域10と金属プレート領域8とはそれぞれ区別されることがわかる。
【0057】 二つのプレート2,2’を、基板1の両方の側面に用いることができる(図2
)。
【0058】 紫外線の光源による照射は、プレート2に対する90度とは異なる角度で行う
ことも可能であり、この角度の値は、プログラム可能である。
【0059】 また、要求される光源の数を減らすことも可能であり、試験の分解能を上げる
ことも可能である。事実、この数は、試験されるべき導電体の経路4,4’の配
置により、基板の片面または各面に対して一つまたは2つの光源17にまで減ら
すことができる(図4)。この場合、プレート2を通過して好ましくは、入射角
20°以内の角度で基板の全体を照射できるように、光源はプレート2から所定
の距離を離れて設置される。
【0060】 紫外線の光源として、例えば、266nmの4次高調波成分を用いたYAG型
UVレーザーがあり、27mWオーダーのパルス電力での照射が可能である。
【0061】 プレート2,2’は、紫外線の放射に対して透過な例えばシリカのような材料
で製造されると有利である。
【0062】 放電・収集プレートの導体パッド8,10は、それぞれ同一とすることができ
、それらに供給される電位の値によって電子を収集する、または電子を放出する
、の両方に用いることができる。
【0063】 別の方法として、若干の変更により、電界効果を用いたレーザー光源に代わり
、電子ビームの放出を可能とする電子の発生源として一つまたはそれ以上のマイ
クロチップのセットを用いることができる。
【0064】 図5において、これらのマイクロチップのセットは、一般的に微細なシリコン
突起24が媒体23の上に形成され、これらマイクロチップの先端の近くに孔を
有する金属グリッド22を備えている。もし、このグリッドに突起より高い電位
が供給されると、トンネル効果またはチップ効果により、電子に運動エネルギー
が供給されて電子が放出される。これらの電子は、突起の電位障壁を超えると、
空間を自由に動くことができる。これらの電子は、通常導電体であるアノード2
1に集められる。本発明によれば、この導電体は試験されるべきプリント基板の
金属配線4,4’に相当し、従って、接触することなく、電子を供給することが
できるものである。 熱イオン効果(白熱電球)と比較すると、このデバイスは“冷陰極”とよぶこ
とができる。
【0065】 これらのセットはフラットスクリーンを形成するように設計されており、その
中で蛍光体スクリーンが、マイクロチップにより放出された電子によって照射さ
れるようになっている。 本発明では、フラットスクリーンに用いられるマイクロチップとは異なり、こ
れらのマイクロチップを標準偏向モードで用いることも推奨する。 これらのセットは、試験すべきものに合わせて相性の良い寸法で製造すること
ができる。
【0066】 しかしながら、レーザー微小光源を複数マトリクス状に配列した場合と同様に
、空間的に非常に高密度の集積システム、即ち各微小光源または各マイクロチッ
プのセットをそれぞれ個別に制御するために行/列の多重化集積が必要である。 マイクロチップの寸法は、ミクロンに近く、それらは半導体技術に基づいて製
造される。従って、数千のこれらマイクロチップを、100×100μmのパタ
ーンの中に形成することができる。これらのパターンは、500×500mm程
の大きさの表面に描画することができる。媒体23はUV照射に対して透過な材
料であるシリカとすることができる。
【0067】 本発明による、光電効果とマイクロチップを組み合わせた試験装置は、通常“
チップキャリア”と呼ばれる半導体チップを搭載する試験回路に特に適している
。実際に、それは小さいプリント基板であり(通常35mm×35mm)、非常
に密度の高い特別な幾何学的構造であり、基板製造分野の最新の技術で製造され
る。この回路は図6に示されるように、等位のラインは導電体29によって相互
接続された2つのテストポイント4,4’を有しており、一つのポイント4’は
非常に細かいピッチで底面側に形成されており、他のポイント4は、0.25m
mから0.5mm以上の大きなピッチで上面側に形成されている。 チップキャリアは、一般的に150mmの長さの帯で形成されている。従って
有効な試験面積は最大200×200mmである。 これらの特徴から、“チップキャリア”を試験するための単純化したアーキテ
クチャによる無接触の試験装置を記述することも可能であると考えられる。
【0068】 図6において、試験装置は、例えば200mm×200mmのオーダーの面上
に、プレート2の上にマトリクス描画によって、例えば100μmのピッチで配
置されたマイクロチップのセット28のネットワークと、200μmのピッチで
配置されテストポイントを備える。 マイクロチップのセットは、それらの供給電流が全て共通になるように、また
、グリッド30(マイクロチップ用の標準技術による行/列原理に基づいて多重
化される)の制御がそれらをアクティブにするのに十分となるように設定するこ
とができる。従って、コレクター(1面に対し1個で十分である)とマイクロチ
ップの多重化は不要であり、測定回路は、従って基本的なものですみ、組み込み
も容易となる。
【0069】 電気抵抗の連続性の測定は、例えば、大きな容量Cの充電の過渡特性を観察す
ることによっても行われ、充電の傾斜が、求められる電気抵抗を与える。
【0070】 絶縁試験は、以下の方法によって実施される。 第一の工程において、一つの面の全ての等位のラインはマイクロチップによっ
て照射(充電)され、紫外線レーザービーム27を用いた電界効果によって他の
面のポイント4’で測定できるように全て同一の電位に設定される。その目的の
ため、与えられた電圧がコレクタ2’に供給され、短パルスの光を用い、電極が
それ以上電子を集めないかどうかが常時チェックされる。その時、試験されるパ
ッドの電位は、コレクタ2’の電位(知られている)である。プレート2がもは
や電子を収集しなくなるまで、それらを順番に照射することにより、全てのパタ
ーンがこの電位にあるかどうかを迅速にチェックすることは可能である。このよ
うに、全てのパッドに対して電位の検証が行われる。
【0071】 この工程は、第一の回路の試験が完了し、完了した回路の放電後に同時に第二
の回路に対しても実行することができる。 まず、パッド4’は電界効果により、個別に放電される(コレクタ2’の電位
は例えば40V上昇される)。パッドは一旦放電されると、その電位の変化が数
μs観察され、その後電子が復旧するかどうかを見るために再び照射される。も
しその電位がパッドへの照射なしに変化するならば、これは電子のリークがあり
、従って絶縁問題があることを明らかに示している。
【0072】 第二の工程において、不良の電気抵抗は、連続性について上記した電気抵抗の
実測方法に基づいて全てのパッドを走査することによって行うことができる。 そこで、パッド4は、リンクしているパッド4’に対向して配置されているマ
イクロチップのセットを制御することにより再充電され、上記した操作が他の導
電体に対して繰り返される。
【0073】 図7は、回路が電界効果による接続とマイクロチップによる接続との組合わせ
により測定され、マイクロチップの電圧Vを48V一定にした場合の、電子の加
速電圧の関数として測定された電流の平均値を与える電流曲線の例を示す(グリ
ッド電圧22V)。 この曲線は、電流のピーク値はもっと大きな値にできるが、54V近くに最適
電圧があり、そこでの電流の平均値は200ピコアンペア(pA)になることを示
している。
【0074】 この曲線は、接触なしに導電体の中に電流を循環させることが可能であること
を証明している。また、何らかの適切な手段により、電流の増幅を考慮すること
も可能である。 この試験方法は、等位のラインがどちらかの面に終端を持つことのできる、ど
んな回路に対しても適用可能である。
【0075】 その目的のためには、マイクロチップのセットのネットワークは一つで十分で
あり、マイクロチップのセットのネットワークは紫外線放射に対して透過なシリ
カ基板上に形成できるので、回路の各面に対向する少なくとも一つの紫外線レー
ザー発生源でもよい。
【0076】 図8に示す、本発明の好ましい変形例によれば、マイクロチップのセットのネ
ットワークは100μmオーダーのピッチで画素状に配置された導体パッドのネ
ットワーク33によって置き換えられている。このネットワークと基板の導電体
4,4’との接続は、日本の日本合成ゴム社で製造されているような異方性の導
電エラストマシート35によって行われる。
【0077】 このシート35は、エラストマに埋め込まれた導電性の粒子を備えているので
、圧縮される場合、粒子は互いに接触し、導体パッドのネットワーク33に垂直
方向に導通する。導体パッドのネットワーク33の画素は、行/列の多重化によ
り電圧が個別にプログラム可能となっている。
【0078】 この導体パッドのネットワークは、特に“チップキャリア”の試験に適してい
る。事実、画素のピッチは、テストポイントが個別にアクセス可能なピッチ15
0から200μmに基づいて配置されることを可能としている。“チップキャリ
ア”の他方の側において、導体パッドは、選択された導体パッド4’へのビーム
27を照射する紫外線レーザー光源による電界効果によって放電され、抽出され
た電子は、導体パッド32が形成されたコレクタプレート2’によって集められ
る。
【0079】 “チップキャリア”の導電体29の連続性の試験の実施のため、導体パッドの
ネットワーク33は負の電位に設定されるが、この電位はエラストマ35によっ
て“チップキャリア”の導電体4へも伝達される。
【0080】 そこで、“チップキャリア”の他の面に配置された導体パッド4’は、レーザ
ービーム27を用いて順番に試験される必要がある。もし、導体パッド4’が、
導電体29によって導電体4に接続されている場合、導電体4と導体パッド33
との間に電流Iaが測定され、パッド4’と32との間にIbが測定される。こ
の電流測定は、導電体29の電気抵抗の連続性をパッド4と4’との間で決定さ
れることを可能としている。
【0081】 絶縁試験を行うために、導体パッドのネットワーク33の全画素は、試験され
るべきパッド4の近傍のものを除いて負の電位に設定される。そこで、底部に対
向するパッド4’は、レーザービーム27を用いて電位がコレクタ32と同じ与
えられた正の値となるまで充電される。もし、電子がコレクタ32によって集め
られる場合、(もし、導体パッドのネットワーク33とコレクタ32の間に電流
が流れる場合)他のパターンから試験中のパターンに電子の移動が発生し、従っ
て絶縁不良があることを意味している。電気抵抗の広範囲のリークは、導電体の
充電時間および表面領域から決定することができる。
【0082】 同様に、電気抵抗の部分リークは、試験されるパターンと試験されるべき基板
の他の各パターンとの間の電気抵抗を測定することによって決定することができ
る。
【0083】 例えばプリント基板のように、多数ある中で与えられた導電体の充電または放
電の制御を行うことの実現性は、相互接続の品質のチェック、言い換えるとその
試験を実現できることであり、最も複雑な基板であっても、機械的な接触なしで
特別な工具も不要で、処理速度においても製造要求に適合するものであり、現在
要するものよりもっと低いコストであり、この応用は産業の観点から非常に興味
のあるものであり、裸の基板、例えばセルラ電話のためのプリント基板、部品を
搭載した基板を試験すること、そして、電位または周波数の測定、電流の測定や
注入の可能性のある半導体分野への応用にも効果がある。確かに、本発明の一部
として記述した方法によれば、正確にモニタすべき導電体の電位を進化できるよ
うにしているので、信号に合わせた形態、従ってもし2者択一の信号ならばその
周波数も合わせて決定することが可能である。この特性は、従って例えば、与え
られた刺激に関連する応答を調査することも含む、部品が搭載されたカードの試
験に用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施例における、試験装置に挿入された状態の配線パターン有
する基板を示す透視斜視図。
【図2】 本発明の第二の実施例における、試験装置の断面図。
【図3】 図2における試験装置の上面図。
【図4】 本発明の第三の実施例における、試験装置の断面図。
【図5】 本発明の第四の実施例における、試験装置に用いられる原理を示す断面図。
【図6】 本発明の第四の実施例における、試験装置の断面図。
【図7】 図6に示される試験装置において得られた試験電流の曲線図。
【図8】 本発明の第五の実施例における、試験装置の断面図。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年2月27日(2002.2.27)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】 最近、無接触の試験システムが実現された。しかしながら、これらのシステム
は、例えば半導体チップのための新世代の箱の一部となるプリント基板のような
所定の基板における低い接続抵抗を測定することができず、一方、この種の周波
数がますます高くなる応用分野では接続抵抗は閾値以下(通常10オームかそれ
以下)となることを要求している。これらの抵抗値は先行の従来技術(米国特許 第4,573,008号に記載されているような、 電子的導通路の利用、プラズマの生成
、または単純な光電効果による電子ビーム試験)における無接触試験技術では測
定することができない。 事実、上記したいずれの技術も、一方および、または他方の端部への機械的な
手順(接触による)なしには導電体の一端から他端に電流が巡回するようにでき
ず、また、いずれもこれら導電体の抵抗値を正確に測定することができない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
【課題を解決するための手段】 本発明の目的は、物理的な接触をしないで導電体に流れる電流を確定する方法
であって、 前記導電体に対向して近接する、所定の電位に個別に設定可能とする複数の導
電性領域を有する少なくとも1枚のプレートを備え、 前記導電体の第一のポイントにそこから電子を抽出するために粒子のビームを
照射する工程と、 同時に、前記導電体の第二のポイントに電子を注入するとともに、前記第一の ポイントと前記第二のポイントとの間に電流の循環通路を形成 する工程とを包含
することを特徴とする方法を備えることにより達成される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物理的な接触をしないで導電体(4)に流れる電流を確定する方法であって、 前記導電体(4)に対向して近接する、所定の電位に個別に設定可能とする複
    数の導電性領域(8,10)を有する少なくとも1枚のプレート(2)を備え、 前記導電体(4)の第一のポイント(C)にそこから電子を抽出するために粒
    子のビーム(7)を照射する工程と、 前記導電体(4)の第二のポイント(B)に電子を注入する工程とを包含する
    ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記粒子のビームは、前記導電体(4)から電子を抽出するために十分なエネ
    ルギーを有する紫外線の光源から放射される光のビーム(7)であることを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記導電体(4)を、予め第一の電位(V-)に設定する工程と、 前記導電体の前記第一のポイント(C)の近傍に配置された、前記プレート(
    2)の第一の導電性領域(10c)を、前記第一の電位(V-)よりも高い予め
    定められた第二の電位(V+)に設定する工程と、 前記第一の導電性領域(10c)の近傍の導電性領域(10’)を、前記光の
    ビーム(7)によって前記導電体(4)から抽出された電子が前記近傍の導電性
    領域により前記第一の導電性領域に向って導かれるように、前記第二の電位(V + )より低い第三の電位(V-)に設定する工程とをさらに追加したことを特徴と
    する請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記導電体(4)の第二のポイント(B)に電子を注入する工程は、 前記第二のポイントの近傍に配置された、前記プレート(2)の第三の導電性領
    域(8b)、およびそれらの近傍の導電性領域(8,10)を前記第一の電位(
    -)に近い電位に設定する工程と、前記第三の導電性領域(8b)に対して紫
    外線のビーム(9)を照射する工程とを包含すること特徴とする請求項3に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 前記プレート(2)は複数の導電性領域(8)を備え、これら各導電性領域は
    、紫外線のビーム(9)が前記プレート(2)の一方の側面側から照射されるこ
    とにより、前記プレートの他の側面の近傍に配置された前記基板(1)の導電体
    (4)に向かって電子を放出するような厚さを有すること特徴とする請求項4に
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記導電体の第二のポイント(B)に電子を注入する工程は、 前記プレート(2)の前記第二のポイントに対向して配置された複数のマイクロ
    チップ(24)のセット(28)を用いるとともに、電子を放出するための、前
    記マイクロチップ(24)に供給される電位より高い電位に設定される導電性の
    グリッド(22)を備えて行われること特徴とする請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記プレート(2)は、前記プレート(2)上にマトリクス状のネットワーク
    として配置された複数のマイクロチップのセット(28)を備え、前記各セット
    は前記基板(1)の前記導電体(4)に向かって電子を放出するように個別に制
    御可能としたこと特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記導電体の第二のポイントに電子を注入する工程は、 表面に対して垂直方向の異方性の導電性のエラストマシート(35)に接して画
    素状に配置された導電性パッドのネットワークを用いて行われ、前記エラストマ
    シートは、前記導電体(4)に対して作用され、前記各導電性パッドは所定の電
    位に個別に設定されるようにしたこと特徴とする請求項3に記載の方法。
  9. 【請求項9】 絶縁基板上に配置された導電体の電気的な試験方法であって、 基板の少なくとも一方の側面に対向し、前記基板(1)の導電体(4,4’)
    の近傍のいずれかの場所に、所定の電位に個別に設定可能な導電性領域(8,1
    0)を有するプレート(2)を配置する初期の工程を包含し、前記請求項1ない
    し8のいずれかに記載の前記方法に応従し、前記基板の各導電体の、前記導電体
    に流れる電流を確定する工程と確定された前記電流を測定する工程とを含む、前
    記基板の前記導電体の連続性試験を行う工程を包含したことを特徴とする試験方
    法。
  10. 【請求項10】 前記導電体(4)の前記第一のポイント(C)および前記第二のポイント(B
    )の間の抵抗値を決定する工程と、および、このように決定された前記抵抗値と
    予め定められた閾値とを比較する工程とをさらに包含し、前記抵抗値が前記閾値
    を超える場合に不良が検出されるようにしたことを特徴とする請求項9に記載の
    試験方法。
  11. 【請求項11】 前記基板(1)の全ての導電体(4,4’)を予め定められた電位(V-)に
    設定する工程と、 前記基板(1)の各導電体(4)に対し、前記導電体を予め定められる第一の
    電位(V+)に設定し、前記導電体の一つのポイント(C)から前記導電体の前
    記ポイントの近傍に配置された前記プレート(2)の第一の導電性領域(10c
    )に向かう電子(6)の流れは、前記第一の電位(V+)を前記第一の導電性領
    域(10c)に、前記第一の電位より低い予め定められる第二の電位(V-)を
    前記第一の導電性領域(10c)の近傍の前記プレートの導電性領域(10’)
    に供給するとともに、前記導電体の前記ポイント対し光のビーム(7)を照射す
    ることにより確定される、前記電子の流れを確定する工程と、もし前記導電体が
    絶縁されている場合には予め設定される時間後にはゼロに向かう低下傾向となる
    べき前記導電体(4)の充電電流を測定する工程とを含む、前記基板の前記導電
    体の絶縁試験の工程とをさらに包含したことを特徴とする請求項9または10に
    記載の試験方法。
  12. 【請求項12】 前記絶縁試験の工程の間に導電体に絶縁不良が検出される場合、不良の前記導
    電体と前記基板の他の全ての前記導電体(4)との間の抵抗値を測定する第二の
    絶縁試験の工程を包含することを特徴とする請求項11に記載の試験方法。
  13. 【請求項13】 絶縁基板上に配置された導電体の電気的試験を行う装置であって、 前記導電体から電子を抽出し、従ってその電位を増加させるために、前記絶縁
    基板(1)の導電体(4)のいずれか決められたポイントに向かって粒子のビー
    ムを放出する制御手段(11)と組み合わされた少なくとも一つの粒子の発生源
    (17、17’)と、 前記絶縁基板のそれぞれの面の一つに対向して配置されるとともに、試験され
    るべき前記基板(1)の導電体(4,4’)に近い垂直方向のいずれかの領域に
    導電性領域(8,10)を有する少なくとも一つのプレート(2,2’)と、 前記絶縁基板(1)上の導電体(4,4’)のいずれか定められたポイント(
    C)に電子を注入する手段と、 前記導電性領域(8,10)を所定の電位に個別に設定するとともに、予め選
    択されたいずれか2つの導電性領域(8,10)の間の電流と電圧とを測定する
    ための制御・測定用の端末(11)とを備えることを特徴とする装置。
  14. 【請求項14】 前記粒子の発生源を、紫外線の光源(17,17’)としたことを特徴とする
    請求項13に記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記プレート(2,2’)の表面を覆うように配置される複数のレーザー微小
    発生源を備えることを特徴とする請求項13または14に記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記各紫外線の光源(17,17’)は、前記プレート(2)から所定の距離
    離れ、前記プレート(2,2’)の面に対して角度90度の前後の調整可能な所
    定の角度でビームを放射することを特徴とする請求項14に記載の装置。
  17. 【請求項17】 前記プレート(2,2’)上に配置され、前記基板(1)の前記導電体(4)
    のいずれか一つに向かって電子を放射するように個別に制御される、マイクロチ
    ップのセット(24)のマトリクス状のネットワークを備えることを特徴とする
    請求項13ないし16のいずれかに記載の装置。
  18. 【請求項18】 表面に対して垂直方向に異方性の導電性エラストマシート(35)に接して画
    素状に配置された導電性パッドのネットワーク(33)を備え、前記導電性エラ
    ストマシートは、前記導電体(4)に対して作用されており、前記各導電性パッ
    ドは所定の電位に個別に設定できるようにしたことを特徴とする請求項13に記
    載の装置。
  19. 【請求項19】 前記電子を注入する手段は、マトリクス状のネットワークに基づいて配列され
    、ラインと桁のアドレス制御によって個別に制御可能な複数の電子の発生源を備
    えることを特徴とする請求項13ないし18のいずれかに記載の装置。
  20. 【請求項20】 前記制御・測定用の端末(11)は、前記プレート(2,2’)の前記導電性
    領域(8,10)を選択し、定められた電位に設定するとともに、そこからの電
    流と電圧とが測定されるためのアドレス制御手段を備えることを特徴とする請求
    項13ないし19のいずれかに記載の装置。
  21. 【請求項21】 前記絶縁基板(1)と各前記プレート(2,2’)とがその中に配置される、
    部分真空室(12)を備えることを特徴とする請求項13ないし20のいずれか
    に記載の装置。
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