JP2003512959A - 段ボール紙の印刷のための印刷装置 - Google Patents
段ボール紙の印刷のための印刷装置Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、印刷ブランケット下敷を持つ印刷ブランケットを印刷ブランケット胴上に備えているオフセット印刷装置に関するものである。このようなオフセット印刷装置においては、凸凹した表面を有する被印刷材料において高い印刷品質での処理が可能となる。この目的のために、寸法の一定な支持層と復元可能に圧縮できる機能層とを有する印刷ブランケット下敷が設けられている。特に、印刷ブランケット下敷の支持層は、寸法の一定なフォイルから形成され、機能層は、発泡材から形成されている。
Description
【０００１】
本発明は、凸凹した被印刷材料を印刷するための装置に関する。
【０００２】
印刷技術においては、印刷像を転写する際に、被印刷材料上の表面の凸凹を補
償することができる中間構成要素が印刷装置内に設けられることが知られている
。あらゆる従来の印刷方法において、印刷像は、印刷装置の中で、印刷像を転写
するとともに被印刷材料をガイドする胴ないしドラムが転がることによって被印
刷材料上に印刷される。このとき、印刷像は、印刷版上に作られ、必要に応じて
移し胴を介して被印刷材料に転送される。
償することができる中間構成要素が印刷装置内に設けられることが知られている
。あらゆる従来の印刷方法において、印刷像は、印刷装置の中で、印刷像を転写
するとともに被印刷材料をガイドする胴ないしドラムが転がることによって被印
刷材料上に印刷される。このとき、印刷像は、印刷版上に作られ、必要に応じて
移し胴を介して被印刷材料に転送される。
【０００３】
例えば、フレキソ印刷方法等の凸版印刷におけるような直接的な印刷方法にお
いては、印刷を行なう盛り上がった表面が形成された印刷版が用いられ、この印
刷版によって、印刷像を直に被印刷材料に印刷することができるようになってい
る。
いては、印刷を行なう盛り上がった表面が形成された印刷版が用いられ、この印
刷版によって、印刷像を直に被印刷材料に印刷することができるようになってい
る。
【０００４】
間接的な印刷方法であるオフセット印刷においては、印刷像は、印刷版から、
印刷ブランケット胴と称される移し胴上に転写される。この印刷ブランケット胴
から続いて印刷像が被印刷材料上に転写される。印刷ブランケット胴上には、通
常、柔軟な層が張り付けられている。この層には、普通のオフセット印刷の場合
、いわゆる印刷ブランケットや、あるいはゴムブランケットが用いられている。
この印刷ブランケットは、その延在する平面内では寸法が一定だが、この面に対
して横切るようには変形可能とされている。印刷ブランケットは、その厚さ方向
にもまた、わずかながら圧縮可能とされている。この目的のために、印刷ブラン
ケットの内側に圧縮可能な層が設けられることが知られている。
印刷ブランケット胴と称される移し胴上に転写される。この印刷ブランケット胴
から続いて印刷像が被印刷材料上に転写される。印刷ブランケット胴上には、通
常、柔軟な層が張り付けられている。この層には、普通のオフセット印刷の場合
、いわゆる印刷ブランケットや、あるいはゴムブランケットが用いられている。
この印刷ブランケットは、その延在する平面内では寸法が一定だが、この面に対
して横切るようには変形可能とされている。印刷ブランケットは、その厚さ方向
にもまた、わずかながら圧縮可能とされている。この目的のために、印刷ブラン
ケットの内側に圧縮可能な層が設けられることが知られている。
【０００５】
ゴムブランケット胴、ないし、オフセット印刷で使用される印刷ブランケット
は、オフセット印刷工程において、印刷像の転写の際に、何よりも被印刷材料の
表面の凸凹を埋めて補償するためにも必要とされるものである。オフセット印刷
用の印刷版は、通常、薄い金属板かフォイルから成るため、十分な程度で被印刷
材料表面に合わせることができない。
は、オフセット印刷工程において、印刷像の転写の際に、何よりも被印刷材料の
表面の凸凹を埋めて補償するためにも必要とされるものである。オフセット印刷
用の印刷版は、通常、薄い金属板かフォイルから成るため、十分な程度で被印刷
材料表面に合わせることができない。
【０００６】
印刷ブランケットは、十分な印刷の品質に必要な程度に被印刷材料表面に合わ
せるようにするには、印刷ブランケット胴の押圧力を比較的高くした状態で対向
圧胴に向けて押し付けられなければならない。これは、いわゆる圧縮可能な印刷
ブランケットを用いることによっても避けることができない。というのも、こう
いった印刷ブランケットは、普通の印刷ブランケットに比べて単に可変性に富ん
でいるだけで、その一方、同じように比較的高い押圧力が必要になるからである
。
せるようにするには、印刷ブランケット胴の押圧力を比較的高くした状態で対向
圧胴に向けて押し付けられなければならない。これは、いわゆる圧縮可能な印刷
ブランケットを用いることによっても避けることができない。というのも、こう
いった印刷ブランケットは、普通の印刷ブランケットに比べて単に可変性に富ん
でいるだけで、その一方、同じように比較的高い押圧力が必要になるからである
。
【０００７】
したがって、従来のオフセット印刷には、凸凹した被印刷材料を印刷する場合
、ある限界が存在している。これには、一つには、印刷ブランケットは、限られ
た変形しかできず、このとき、容認できる印刷の品質を維持するために、印刷ブ
ランケットをしっかりと被印刷材料に押し付けることが必要となること、また一
つには、被印刷材料が、その耐負荷性の点で制限されていることがある。
、ある限界が存在している。これには、一つには、印刷ブランケットは、限られ
た変形しかできず、このとき、容認できる印刷の品質を維持するために、印刷ブ
ランケットをしっかりと被印刷材料に押し付けることが必要となること、また一
つには、被印刷材料が、その耐負荷性の点で制限されていることがある。
【０００８】
かくして、例えば、段ボール紙を印刷するような場合には、段ボール紙の内部
構造に結びついた特別な問題が生じてくる。重さを軽くするために、二つの被覆
層の間に波形とされた結合層が設けられているため、段ボール紙は、均一な材料
になっていない。斯かる段ボール紙の上側および下側に用いられる被覆層は、単
に或る特定のいくつかの点においてか、あるいは線状で、しかも両側で相互にず
らされた状態で、波形の中間層によって互いに接合されている。段ボール紙に負
荷が加わると、それによって表面上に不均一な条件が生じる。とりわけ、個々の
被覆層は、波形の中間層によって接合された場所の間の領域において柔らかく、
そしてそのために、これらの領域に負荷が加わると座屈する可能性がある。した
がって、印刷工程で負荷を加える場合、均一な印刷を行なうのに比較的不利な条
件が発生してしまう。
構造に結びついた特別な問題が生じてくる。重さを軽くするために、二つの被覆
層の間に波形とされた結合層が設けられているため、段ボール紙は、均一な材料
になっていない。斯かる段ボール紙の上側および下側に用いられる被覆層は、単
に或る特定のいくつかの点においてか、あるいは線状で、しかも両側で相互にず
らされた状態で、波形の中間層によって互いに接合されている。段ボール紙に負
荷が加わると、それによって表面上に不均一な条件が生じる。とりわけ、個々の
被覆層は、波形の中間層によって接合された場所の間の領域において柔らかく、
そしてそのために、これらの領域に負荷が加わると座屈する可能性がある。した
がって、印刷工程で負荷を加える場合、均一な印刷を行なうのに比較的不利な条
件が発生してしまう。
【０００９】
このため、フレキソ印刷法においては、印刷版の下側に、柔軟で圧縮可能な下
敷を取り付けることが周知となっている。この場合、印刷版それ自身は、圧縮で
きない、つまり弾力が無く、しかも、この下敷によって印刷版胴に対する印刷プ
レートの動きが可能になることが考え方の基本になっている。下敷として、例え
ば、引張負荷を加えることができる下敷上に塗布された発泡材が設けられている
。この引張負荷を加えることができる下敷によって、柔軟な下敷は、印刷版とま
さに同時に印刷版胴上に張り付けられることができる。長さの延びはこのとき考
慮する必要は無い。印刷版は、このようにして、限られた範囲内で被印刷材料上
の表面の凸凹に従うような位置に動かされる。ただし、この場合には、印刷版が
変形することで必然的に生じてくる印刷の品質の劣化という代償を払うことにな
る。これは、通常、印刷する部分と印刷しない部分との極めて不均一な分布にも
関係している。しかも、異なる印刷インキ用の印刷版の見当は極めて困難である
。
敷を取り付けることが周知となっている。この場合、印刷版それ自身は、圧縮で
きない、つまり弾力が無く、しかも、この下敷によって印刷版胴に対する印刷プ
レートの動きが可能になることが考え方の基本になっている。下敷として、例え
ば、引張負荷を加えることができる下敷上に塗布された発泡材が設けられている
。この引張負荷を加えることができる下敷によって、柔軟な下敷は、印刷版とま
さに同時に印刷版胴上に張り付けられることができる。長さの延びはこのとき考
慮する必要は無い。印刷版は、このようにして、限られた範囲内で被印刷材料上
の表面の凸凹に従うような位置に動かされる。ただし、この場合には、印刷版が
変形することで必然的に生じてくる印刷の品質の劣化という代償を払うことにな
る。これは、通常、印刷する部分と印刷しない部分との極めて不均一な分布にも
関係している。しかも、異なる印刷インキ用の印刷版の見当は極めて困難である
。
【００１０】
オフセット印刷においては、上述のような方法は知られることにはならなかっ
た。確かに、印刷版ないし印刷ブランケットの下側に、いわゆる下敷用紙を印刷
ブランケット胴上に張り付けることは知られている。しかしながら、これは、印
刷ブランケットが張り付けられた印刷ブランケット胴ないし印刷版が張り付けら
れた版胴の外周が、印刷工程において必要な条件に設定されなければならないと
いった、単なる印刷準備を行なうのに役立つものでしかない。
た。確かに、印刷版ないし印刷ブランケットの下側に、いわゆる下敷用紙を印刷
ブランケット胴上に張り付けることは知られている。しかしながら、これは、印
刷ブランケットが張り付けられた印刷ブランケット胴ないし印刷版が張り付けら
れた版胴の外周が、印刷工程において必要な条件に設定されなければならないと
いった、単なる印刷準備を行なうのに役立つものでしかない。
【００１１】
さらに、単に、いわゆる圧縮可能な印刷ブランケットを用いることからにすぎ
ず、印刷版の下に敷くと上述の如き方法とは比較できないやり方を用いている。
圧縮可能な印刷ブランケットによれば、比較的高い圧力の下でのみ、厚さを小さ
くすることによる変形が可能になる。斯かる印刷ブランケットにおいて、段ボー
ル紙の表面構造にフィットさせるのに必要な変形を生じさせれば、印刷工程にお
いて、印刷ブランケットが十分変形することが出来る前に、必然的に段ボール紙
が破損することにつながるであろう。したがって、オフセット印刷において、印
刷工程中に段ボール紙の処理を行なう際、その方法を用いればかなりの程度で均
一な圧力分布を実現することができるというようないかなる方法も知られていな
い。
ず、印刷版の下に敷くと上述の如き方法とは比較できないやり方を用いている。
圧縮可能な印刷ブランケットによれば、比較的高い圧力の下でのみ、厚さを小さ
くすることによる変形が可能になる。斯かる印刷ブランケットにおいて、段ボー
ル紙の表面構造にフィットさせるのに必要な変形を生じさせれば、印刷工程にお
いて、印刷ブランケットが十分変形することが出来る前に、必然的に段ボール紙
が破損することにつながるであろう。したがって、オフセット印刷において、印
刷工程中に段ボール紙の処理を行なう際、その方法を用いればかなりの程度で均
一な圧力分布を実現することができるというようないかなる方法も知られていな
い。
【００１２】
本発明の目的とするところは、品質的に見て良質の印刷像を段ボール紙上に印
刷することを可能にすることにある。
刷することを可能にすることにある。
【００１３】
したがって、本発明の課題は、請求項１の前提部分おいて書き部に記載の装置
であって、段ボール紙を物理的に傷めないようにしながら、段ボール紙上に、品
質的に良質、かつ、表面全体にわたって見て均一にオフセット印刷法で印刷像を
形成することのできる装置を提供することにある。
であって、段ボール紙を物理的に傷めないようにしながら、段ボール紙上に、品
質的に良質、かつ、表面全体にわたって見て均一にオフセット印刷法で印刷像を
形成することのできる装置を提供することにある。
【００１４】
この課題は、請求項１に係る特徴部分により解決される。
このとき、印刷ブランケットの下側の柔らかい下敷によって、印刷ブランケッ
トが、印刷工程の間、印刷ブランケット胴に対して半径方向により上手く変形す
ることが可能になる。この変形は、圧縮可能な印刷ブランケットの変形に比べる
と、より弱い力で可能である。これと同時に、優れた印刷の品質が保証されつつ
、印刷ブランケットの長さの不変性が保たれる。これにより、例えば段ボール紙
の場合のような、凸凹の表面上に印刷を行なうことがオフセット印刷で可能にな
る。このとき、オフセット印刷法に起因する、さらに一連のいくつかの工程上の
利点が得られる。とりわけ、より安価な印刷版や、多色印刷におけるより簡単な
見当を用いることにある。
トが、印刷工程の間、印刷ブランケット胴に対して半径方向により上手く変形す
ることが可能になる。この変形は、圧縮可能な印刷ブランケットの変形に比べる
と、より弱い力で可能である。これと同時に、優れた印刷の品質が保証されつつ
、印刷ブランケットの長さの不変性が保たれる。これにより、例えば段ボール紙
の場合のような、凸凹の表面上に印刷を行なうことがオフセット印刷で可能にな
る。このとき、オフセット印刷法に起因する、さらに一連のいくつかの工程上の
利点が得られる。とりわけ、より安価な印刷版や、多色印刷におけるより簡単な
見当を用いることにある。
【００１５】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。
【００１６】
図１は、オフセット印刷装置を示す。この印刷装置は、対向圧胴１と、印刷ブ
ランケット胴２と、版胴３と、これらに対して設けられたインキ装置４とを有し
ている。対向圧胴１は、被印刷材料の枚葉紙をガイドする役割を担う。これに関
して、対向圧胴１には、ここでは詳しくは述べられないくわえ機構が設けられて
いる。被印刷材料の枚葉紙は、滑らかな表面の上を導かれる。この対向圧胴１に
対向させて印刷ブランケット胴２が配置されている。この印刷ブランケット胴２
には、印刷ブランケットが張り付けられている。この印刷ブランケットは、長さ
が一定、かつ、この印刷ブランケット胴の面の広がりに対して横切る方向におい
ては柔軟になっている。印刷ブランケットは、わずかな範囲で圧縮可能とされて
いる。この印刷ブランケットは、印刷ブランケット胴２上にしっかりと被覆させ
るようにして張り付けられている。印刷ブランケット胴２に対しては、版胴３が
設けられている。この版胴３上には、オフセット印刷においてよく見られるよう
な薄い金属板からなる印刷版が張られている。
ランケット胴２と、版胴３と、これらに対して設けられたインキ装置４とを有し
ている。対向圧胴１は、被印刷材料の枚葉紙をガイドする役割を担う。これに関
して、対向圧胴１には、ここでは詳しくは述べられないくわえ機構が設けられて
いる。被印刷材料の枚葉紙は、滑らかな表面の上を導かれる。この対向圧胴１に
対向させて印刷ブランケット胴２が配置されている。この印刷ブランケット胴２
には、印刷ブランケットが張り付けられている。この印刷ブランケットは、長さ
が一定、かつ、この印刷ブランケット胴の面の広がりに対して横切る方向におい
ては柔軟になっている。印刷ブランケットは、わずかな範囲で圧縮可能とされて
いる。この印刷ブランケットは、印刷ブランケット胴２上にしっかりと被覆させ
るようにして張り付けられている。印刷ブランケット胴２に対しては、版胴３が
設けられている。この版胴３上には、オフセット印刷においてよく見られるよう
な薄い金属板からなる印刷版が張られている。
【００１７】
上記版胴は、インキ装置４によってインキが供給されるが、このとき、印刷を
行なう表面は、予め湿し装置５により水が補給されることで、印刷を行なわない
表面と区別されている。
行なう表面は、予め湿し装置５により水が補給されることで、印刷を行なわない
表面と区別されている。
【００１８】
このようなオフセット印刷装置においては、変り行く厚さ、ならびに硬さ、と
いうか表面硬さを有する被印刷材料上に、印刷インキを転写することが可能とな
るように構成されているが、このとき、印刷の品質が全表面でできるだけ均質と
なる必要がある。
いうか表面硬さを有する被印刷材料上に、印刷インキを転写することが可能とな
るように構成されているが、このとき、印刷の品質が全表面でできるだけ均質と
なる必要がある。
【００１９】
この点に関して、図２には、図１に従って印刷ブランケット胴２と対向圧胴１
との間の印刷領域が示されているが、このとき、下方に示された対向圧胴１と、
その上に示された印刷ブランケット胴２との間の図に示された直径比率は、実際
のものに対応しているとは限らない。図２において、下方に示された対向圧胴１
上に、本実施形態では段ボール紙６として形成された被印刷材料が示されている
。この段ボール紙６は、下側の被覆層６Ａおよび上側の被覆層６Ｂから構成され
ている。これらの二つの被覆層は、波形とされた接合層６Ｃによって互いに接合
されており、このとき、下側の被覆層６Ｂは、接合層６Ｃの下側の角の所でくっ
つけられ、また、上側の被覆層６Ａは、接合層６Ｃの上側の角の所でくっつけら
れている。この接合を通じて、その曲げ強度の点において極めてしっかりした被
印刷材料が生まれる。段ボール紙６として形成された被印刷材料は、とりわけ、
包装の分野でよく用いられている。対向圧胴１に対向して設けられているのは、
ここでも印刷ブランケット胴２である。この印刷ブランケット胴２上には、その
外面側に、印刷ブラケット７が示されている。本実施形態において、この印刷ブ
ランケットは、均一な層として示されているが、ここで、印刷ブランケットは、
普通、いわゆるゴムブランケットとして形成され、少なくとも、のばすことので
きない基層と柔軟な被覆層とから構成されている。これに加えて、印刷ブランケ
ット７の働きを良くする中間層がさらに配置されてもよい。さらに、印刷ブラン
ケット胴２上には、印刷ブランケット７の下層側に、印刷ブランケット下敷８が
印刷ブランケット胴２の表面上に直に設けられている。この印刷ブランケット下
敷８は、延びない基層８Ａ、および、その上に設けられた柔軟な被覆層８Ｂから
構成されている。延びない基層８Ａは、しっかりしたプラスチックフォイルとす
ることができる。柔軟な被覆層８Ｂは、発泡材の特色をなす資質のものからなる
層であることが好ましい。延びない基層８Ａにより、印刷ブランケット下敷８は
、発泡材がフォイルに接合された状態で、印刷ブランケット７と一緒に印刷ブラ
ンケット胴２上に張られることが可能になる。印刷ブランケット胴２の表面は、
この結果、印刷ブランケット７を有する普通の印刷ブランケット胴２に等しいも
のになる。
との間の印刷領域が示されているが、このとき、下方に示された対向圧胴１と、
その上に示された印刷ブランケット胴２との間の図に示された直径比率は、実際
のものに対応しているとは限らない。図２において、下方に示された対向圧胴１
上に、本実施形態では段ボール紙６として形成された被印刷材料が示されている
。この段ボール紙６は、下側の被覆層６Ａおよび上側の被覆層６Ｂから構成され
ている。これらの二つの被覆層は、波形とされた接合層６Ｃによって互いに接合
されており、このとき、下側の被覆層６Ｂは、接合層６Ｃの下側の角の所でくっ
つけられ、また、上側の被覆層６Ａは、接合層６Ｃの上側の角の所でくっつけら
れている。この接合を通じて、その曲げ強度の点において極めてしっかりした被
印刷材料が生まれる。段ボール紙６として形成された被印刷材料は、とりわけ、
包装の分野でよく用いられている。対向圧胴１に対向して設けられているのは、
ここでも印刷ブランケット胴２である。この印刷ブランケット胴２上には、その
外面側に、印刷ブラケット７が示されている。本実施形態において、この印刷ブ
ランケットは、均一な層として示されているが、ここで、印刷ブランケットは、
普通、いわゆるゴムブランケットとして形成され、少なくとも、のばすことので
きない基層と柔軟な被覆層とから構成されている。これに加えて、印刷ブランケ
ット７の働きを良くする中間層がさらに配置されてもよい。さらに、印刷ブラン
ケット胴２上には、印刷ブランケット７の下層側に、印刷ブランケット下敷８が
印刷ブランケット胴２の表面上に直に設けられている。この印刷ブランケット下
敷８は、延びない基層８Ａ、および、その上に設けられた柔軟な被覆層８Ｂから
構成されている。延びない基層８Ａは、しっかりしたプラスチックフォイルとす
ることができる。柔軟な被覆層８Ｂは、発泡材の特色をなす資質のものからなる
層であることが好ましい。延びない基層８Ａにより、印刷ブランケット下敷８は
、発泡材がフォイルに接合された状態で、印刷ブランケット７と一緒に印刷ブラ
ンケット胴２上に張られることが可能になる。印刷ブランケット胴２の表面は、
この結果、印刷ブランケット７を有する普通の印刷ブランケット胴２に等しいも
のになる。
【００２０】
図３には、図２の断面が拡大されて示されている。ここでもまた、段ボール紙
６である被印刷材料が下側に示されている。段ボール紙６の上方には、ここでは
変形された段ボール紙６の表面にぴったり合った印刷ブランケット７が配置され
ている。上側に示されている版胴ブランケット胴２の表面に臨む側の高さの違い
は、印刷ブランケット胴の、発泡材層として形成された柔軟な被覆層８Ｂによっ
て、凸凹が埋められて解消されている。この発泡材は、段ボール紙６の上側が固
くなっている場所、つまり、とりわけ接合層６Ｃにくっ付いている部分で押しつ
ぶされる。このとき、印刷ブランケット７は、撓んで相応に変形することによっ
て、曲がりながらよけることができる。印刷ブランケット７は、段ボール紙６の
二つの固い垂直部分に挟まれた間隙のそれぞれの所で、段ボール紙６の変形可能
な表面に追従することができるが、このとき、柔軟な被覆層８Ｂは、発泡材層と
して形成されることで、上記の表面の凸凹を解消する働きを請け負っている。
６である被印刷材料が下側に示されている。段ボール紙６の上方には、ここでは
変形された段ボール紙６の表面にぴったり合った印刷ブランケット７が配置され
ている。上側に示されている版胴ブランケット胴２の表面に臨む側の高さの違い
は、印刷ブランケット胴の、発泡材層として形成された柔軟な被覆層８Ｂによっ
て、凸凹が埋められて解消されている。この発泡材は、段ボール紙６の上側が固
くなっている場所、つまり、とりわけ接合層６Ｃにくっ付いている部分で押しつ
ぶされる。このとき、印刷ブランケット７は、撓んで相応に変形することによっ
て、曲がりながらよけることができる。印刷ブランケット７は、段ボール紙６の
二つの固い垂直部分に挟まれた間隙のそれぞれの所で、段ボール紙６の変形可能
な表面に追従することができるが、このとき、柔軟な被覆層８Ｂは、発泡材層と
して形成されることで、上記の表面の凸凹を解消する働きを請け負っている。
【００２１】
上記の装置は、印刷に用いるための設定を適切に調整すること、つまり、印刷
ブランケット胴２と対向圧胴１とが作用する距離の設定を適切に調整することに
より、あるいは、印刷ブランケット下敷８に対する種々の発泡材層を適切に選択
することにより、凸凹した表面を有する被印刷材料の極めて異なる品質に対して
用いることができる。本実施形態において示された段ボール紙６のような、比較
的簡単に押しつぶすことのできる被印刷材料の場合には、打ち固めて形成された
中身の詰った厚紙のような比較的硬い被印刷材料の場合に比べれば、より柔らか
い発泡材が必要である。
ブランケット胴２と対向圧胴１とが作用する距離の設定を適切に調整することに
より、あるいは、印刷ブランケット下敷８に対する種々の発泡材層を適切に選択
することにより、凸凹した表面を有する被印刷材料の極めて異なる品質に対して
用いることができる。本実施形態において示された段ボール紙６のような、比較
的簡単に押しつぶすことのできる被印刷材料の場合には、打ち固めて形成された
中身の詰った厚紙のような比較的硬い被印刷材料の場合に比べれば、より柔らか
い発泡材が必要である。
【００２２】
上手く働かせたり、要求される印刷の品質を得るには、印刷ブランケット下敷
８の厚さが重要である。基本的には、上述のような用い方のためには、０．５〜
３ｍｍの厚さを有した印刷ブランケット下敷８が考慮される。従来の被印刷材料
を利用する技術のためには、１〜２ｍｍの厚さを有する印刷ブランケット下敷８
を選択することが好ましいであろう。発泡材としては、幾度もの使用サイクルに
わたって復元可能に圧縮できる発泡材であることが好ましいであろう。この場合
には、連続気泡の発泡材が好適に利用される。
８の厚さが重要である。基本的には、上述のような用い方のためには、０．５〜
３ｍｍの厚さを有した印刷ブランケット下敷８が考慮される。従来の被印刷材料
を利用する技術のためには、１〜２ｍｍの厚さを有する印刷ブランケット下敷８
を選択することが好ましいであろう。発泡材としては、幾度もの使用サイクルに
わたって復元可能に圧縮できる発泡材であることが好ましいであろう。この場合
には、連続気泡の発泡材が好適に利用される。
【図１】 オフセット印刷装置を示す図である。
【図２】 印刷領域における印刷工程を説明するための図である。
【図３】 印刷領域を拡大して示す図である。
１・・・対向圧胴
２・・・印刷ブランケット胴
３・・・版胴
４・・・インキ装置
５・・・湿し装置
６・・・段ボール紙
６Ａ・・・下側の被覆層
６Ｂ・・・上側の被覆層
６Ｃ・・・波形の中間層
７・・・印刷ブランケット
８・・・印刷ブランケット下敷
８Ａ・・・延びない基層
８Ｂ・・・柔軟な被覆層
Claims (8)
- 【請求項１】 版胴と、印刷ブランケット胴と、対向圧胴とを有し、前記版
胴上には、印刷版、より好ましくは平版印刷版が張り付けられ、さらに、前記印
刷ブランケット胴上には、その延在する面内で概ね寸法の変らない印刷ブランケ
ットが張り付けられ、該印刷ブランケットは、滑らかな表面を有するとともに、
前記延在する面に対して横切るように変形可能とされる一方、ほんのわずかに圧
縮可能とされ、前記印刷ブランケットの下層側に、前記印刷ブランケット胴上に
下敷が張り付けられている、凸凹した表面を有する被印刷材料を印刷するための
装置において、 前記印刷ブランケット胴（２）には、前記印刷ブランケット（７）の下層側に
、交換可能かつ印刷ブランケット胴（２）に対して半径方向に弾性的に変形可能
な層が設けられていることを特徴とする凸凹した表面を有する被印刷材料を印刷
するための装置。 - 【請求項２】 請求項１に記載の装置において、 前記変形可能な層は、張り付け可能な印刷ブランケット下敷（８）として形成
され、寸法の一定な支持層と、該支持層の上層側に設けられた復元可能に圧縮で
きる機能層とを有していることを特徴とする装置。 - 【請求項３】 請求項１または請求項２に記載の装置において、 前記印刷ブランケット胴（２）上の印刷ブランケット（７）として、圧縮でき
ないゴムブランケットが張り付けられていることを特徴とする装置。 - 【請求項４】 請求項１または請求項２に記載の装置において、 前記印刷ブランケット胴（２）上の印刷ブランケット（７）として、圧縮可能
なゴムブランケットが張り付けられていることを特徴とする装置。 - 【請求項５】 請求項１から請求項４のいずれか１項に記載の装置において
、 前記印刷ブランケット下敷（８）の前記支持層は、寸法の一定なフォイルから
成るとともに、前記機能層は、発泡材から成ることを特徴とする装置。 - 【請求項６】 請求項１から請求項５のいずれか１項に記載の装置において
、 前記機能層は、０．５〜３ｍｍの厚さを有していることを特徴とする装置。 - 【請求項７】 請求項６に記載の装置において、 前記機能層は、好ましくは１．２〜１．６ｍｍの厚さを有していることを特徴
とする装置。 - 【請求項８】 段ボール紙を印刷するための方法において、 版胴（３）と、印刷ブランケット胴（２）と、対向圧胴（１）とを有し、前記
版胴（３）上には、印刷版、より好ましくは平版印刷版が張り付けられ、さらに
、前記印刷ブランケット胴（２）上には、その延在する面内で概ね寸法の変らな
い印刷ブランケットが張り付けられ、該印刷ブランケットは、滑らかな表面を有
するとともに、前記延在する面に対して横切るように変形可能とされる一方、ほ
んのわずかに圧縮可能とされ、前記印刷ブランケットの下層側には、前記印刷ブ
ランケット胴（２）上に印刷ブランケット下敷（８）が張り付けられているオフ
セット印刷装置内に印刷像を生成し、 該印刷像を前記平版印刷版によって前記印刷ブランケット胴（１）上に塗布し
、 前記印刷ブランケット（７）の下層側に交換可能に設けられ、かつ前記印刷ブ
ランケット胴（２）に対して半径方向に弾性的に変形可能な層の変形を用い、前
記対向圧胴（１）上に載っていてその表面硬さが変る段ボール紙の表面に、前記
印刷ブランケットを前記変形可能な層内へと移動させて前記段ボール紙の表面外
形に適合させながら、前記印刷ブランケット胴（２）の前記印刷像を印刷するこ
とを特徴とする段ボール紙を印刷するための方法。
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