JP2003512623A - モノフッ素化多環式芳香族化合物および物理的、化学的および生物学的過程における多環式芳香族化合物の随伴物質としてのその使用 - Google Patents

モノフッ素化多環式芳香族化合物および物理的、化学的および生物学的過程における多環式芳香族化合物の随伴物質としてのその使用

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JP2003512623A
JP2003512623A JP2001532096A JP2001532096A JP2003512623A JP 2003512623 A JP2003512623 A JP 2003512623A JP 2001532096 A JP2001532096 A JP 2001532096A JP 2001532096 A JP2001532096 A JP 2001532096A JP 2003512623 A JP2003512623 A JP 2003512623A
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ルーテ グレゴール
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ルーテ グレゴール
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Abstract

(57)【要約】 物理的、化学的および生物学的過程における多環式芳香族化合物(PA)の随伴物質として、外標準としてまたはモデル化合物としてのモノフッ素化多環式芳香族化合物(MF−PA)の使用ならびに化合物PAの定性および定量分析のため、化合物PAの分析方法の校正のためおよび少なくとも1種の化合物MF−PAの使用下に実施される化合物PAの生化学反応の分析のための方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、物理的、化学的および生物学的過程において多環式芳香族化合物(
PA)の随伴物質として、外標準としてまたはモデル化合物としてのモノフッ素
化多環式芳香族化合物(MF−PA)の新規使用に関する。さらに、本発明は化
合物PAの定性分析および定量分析のため、化合物PAの分析方法の校正のため
および少なくとも1種の化合物MF−PAの使用下に実施される化合物PAの生
化学的反応の分析のための新規方法に関する。
【0002】 化合物PAは、純多環式芳香族炭化水素だけでなく、酸素、硫黄および/また
は窒素を含有する誘導体のような複素環式類似体をも包含する。これらは、たと
えば不完全に経過する熱分解過程において生じる。
【0003】 その起源は、森林火災または噴火もしくは火山の噴気のような自然のものまた
は工業的燃焼過程、自動車交通または家屋の火災のような人間に由来するもので
あってもよい。発生論的に、化合物PAはフミン酸から縮合反応によりおよび微
生物、菌類、植物および動物中でアミノ酸からイソプレン代謝を経て閉環により
生じる。多種多様の放出源は、NIST(National Institut
e of Standards and Technology;米国国立標準
技術研究所)のSRMs(Standard Reference Mater
ials;認証標準物質)も証明するように、異なるマトリックス中に遍在性の
発生をもたらす。これを説明するために幾つかのSRMsが挙げられる:SRM
1648:ペテロジェニック化合物(petrogenen Verbind
ungen)PAを有する油試料;SRM 1649:浮遊粒子状物質;SRM
1950:ディーゼル排気微粒子;SRM 1941:港湾からの海洋沈積物
;SRM 1974:ムラサキイガイの貝組織;またはSRM 869:テトラ
ベンゾナフタリン、フェナントロ[3,4−c]フェナントレンおよびベンゾ[
a]ピレン。タール系添加物のため、化粧品およびシャンプーは同様に化合物P
Aを含有しうる。さらに、化合物PAは地球上だけでなく、星間空間中、銀河系
星雲中および活動銀河中にも存在する。
【0004】 化合物PAは、僅かな極性および水溶性を特徴とする。僅かな水溶性および有
機および無機材料への強い吸着により制約されて、土壌中で僅かな移動性が生じ
る。特殊な土壌層中での運搬および蓄積は、鉱油、洗剤および溶剤のような有機
物の蓄積と並行して行われる。化学圏および生物圏中での化合物PAの分解は、
非生物学的に光分解およびオゾン分解によりならびに生物学的に嫌気性菌および
好気性菌の活動により行われる。
【0005】 化合物PAは、その毒性作用および発癌性作用が非常に異なり、このため環境
試料中のすべての化合物PAの定性が非常に重要である。化合物PAの吸収は、
一方ではその表面に化合物PAが吸着結合している微粒子により吸入的に行われ
、他方では該化合物は脂肪組織中に蓄積されるので食物連鎖により吸収および濃
縮される。
【0006】 同じことは、必要な変更を加えて、ポリハロゲン化化合物PA、殊にダイオキ
シンおよびフランのようなポリハロゲン化酸素含有化合物(そのうち幾つかは超
毒素(Supergift)に数えられる)について当てはまる。
【0007】 環境分析のための化合物PAの重要性は、これらの部類の物質による人間の多
種多様の暴露に基づいている。他の部類の物質は、高い割合の癌形成物質を有し
ない。既に18世紀に、英国人医師が煙突掃除夫における皮膚癌の顕著に高い出
現に関し報告しており、これは今日では煤による不断の暴露に帰因されうる。
【0008】 若干の化合物PA、殊に縮合多環式芳香族化合物(cPAC)ナフタリン、ア
セナフチレン、アセナフテン、フェナントレン、フルオレン、アントラセン、ク
リセン、ピレン、フルオランテン、ベンゾ[a]アントラセン、ベンゾ[k]フ
ルオランテン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベンゾ[a]ピレン、ジベンゾ[
a:h]アントラセン、ベンゾ[g:h.i]ペリレンおよびインデノ[1,2
,3−c:d]ピレン(これらは簡約するとnvironmental
otection gencyのEPA−cPACと呼称される)については
、皮下試験においてマウスにおける発癌能力が立証され、定量化された。たとえ
ば、ベンゾ[a]ピレンはミリグラム用量で、暴露したマウスの集団の33%以
上において癌を惹起した。この点で、化粧品およびシャンプーにおける化合物P
Aを含有する止痒性および殺菌性のタール系添加物の使用はとくに問題である。
たとえば、50mg/kgのベンゾ[a]ピレンの含量を有するシャンプーが相
変わらず市場で入手できる。
【0009】 化合物PAは、ほ乳動物においてシトクロムP−450により開始されるジオ
キシゲナーゼのような該化合物を分解する酵素の合成を誘発する。分解生成物の
排出は尿により行われる。化合物PAによる悪性腫瘍生成の発癌性作用機構は、
DNA(デオキシリボ核酸)との直接反応により行われる。その原因は、2つの
求電子性中心が互いから280pmの距離に存在する分子範囲(ベイ領域)であ
る。これは、DNA中の塩基対の距離に相当し、これにより代謝性エポキシド形
成を経て付加物が形成するに至る。
【0010】 これらすべての理由から、化合物PAの定性分析および定量分析が最大重要で
あり、多数の相当する物理的、物理化学的および化学的方法が存在するけれども
、正に痕跡領域内で確実に証明されるために、発展しなければならない。
【0011】 この目的のために、分析物(Analyten)の類似体、同族体、異性体、
鏡像異性体または同位体でマーキングした類似体が使用される。殊に、重水素化
化合物PAが内標準として使用される(Analytical Chemist
ry、56巻、225ページ以降におけるW.E.MayおよびS.A.Wis
eの記事、1984年参照)。さらに、メチル化化合物PAが適用され、その際
多数の環境試料は既にメチル化化合物PAを含有することに留意すべきである。
さらに、これらのメチル化化合物PAは、その性質が屡々母体化合物と強く異な
るので、根本においては内標準として問題外である。
【0012】 たとえばJournal of Chromatography A、659
巻(1994年)、151から161ページにおける、J.T.Anderso
nおよびU.Weisの記事、“Gas chromatographic d
etermination of polycylic aromatic c
ompounds with fluorinated analogues
as internal standards”、中に記載されるような、分析
物に対する内標準としてのフッ素化化合物PAの添加がここで特定の進歩を提供
する。
【0013】 しかしながら、ここには、どのようにして内標準を擬似同一挙動(pseud
oidentische Verhalten)の意味で分析物中に含有された
化合物PAに適合させるべきであるかを教示しない。さらに、どのような基準に
よりフッ素化化合物PAを物理的、化学的および/または生物学的過程を校正す
るための外標準として選択することができるかのなんの教示も与えられない。と
りわけ、どのフッ素化化合物PAを化学的および/または生物学的過程において
化合物PAのモデル化合物として使用することができるかに関する指示も欠けて
いる。
【0014】 本発明の課題は、物理的、化学的および生物学的過程の範囲で、先行技術の欠
点をもはや有しない、多環式芳香族化合物PAに対する新規随伴物質または内標
準、新規外標準および新規モデル化合物を提供することである。殊に、新規随伴
物質または内標準は擬似同一挙動の意味で化合物PAと一緒に物理的、化学的お
よび/または生物学的過程を通過し、引き続きこれらと一緒にまたはこれとは別
個に検出および/または分析されるべきである。さらに、新規外標準は擬似同一
挙動の意味で物理的、化学的および/または生物学的過程をその校正の目的のた
めに通過し、化合物PAとは別個に分析および/または検出されるべきである。
とりわけ、新規モデル化合物は同様に化合物PAの代わりに擬似同一挙動の意味
で反応機構の解明の目的のために化学的および/または生物学的過程を通過し、
その後その反応生成物が一緒に検出および/または分析されるべきである。
【0015】 それにより、物理的、化学的および生物学的過程において多環式芳香族化合物
(PA)の随伴物質としてまたは内標準として、外標準としてまたはモデル化合
物としてモノフッ素化多環式芳香族化合物(MF−PA)の新規使用が見出され
た。
【0016】 次に、モノフッ素化多環式芳香族化合物(MF−PA)の新規使用を、“本発
明による使用”と呼称する。
【0017】 さらに、I)少なくとも1種の分析物PAおよび/またはそれが含有されてい
る試料の調製、ならびに II)分離および III)分析物PAの検出および/または分析 により化合物PA(分析物)を定性分析および定量分析するため、工程I、II
および/またはIIIにおいて少なくとも1種の化合物MF−PAを随伴物質と
して公知濃度で内標準として添加する新規方法が見出され、該方法を次に“本発
明による方法1”と呼称する。
【0018】 さらに、外標準を異なる濃度で分析し、生じる測定値から少なくとも1つの校
正曲線を形成し、外標準として少なくとも1種の化合物MF−PAを使用するこ
とによって、校正すべき分析法を用いる少なくとも1種の外標準の定量分析によ
り化合物PAの分析方法を校正する新規方法が見出され、該方法を次に“本発明
による方法2”と呼称する。
【0019】 とりわけ、生物体の代謝中に少なくとも1種のモデル化合物を導入し、モデル
化合物を代謝しならびに代謝産物を単離、分離および同定することにより生物体
中での化合物PAの生化学反応を分析するため、モデル化合物として、化合物P
Aと同じ基本構造を有する化合物MF−PAを使用する新規方法が見出され、該
方法を次に“本発明による方法3”と呼称する。
【0020】 先行技術に関して、本発明の基礎になっている極めて複雑な課題を本発明によ
る使用を用いて解決することができたことは、驚異的でありおよび当業者にとり
予見できなかった。殊に、本発明により使用すべきMF−PAがこのような多数
の複雑な化学的、物理的およびそれどころか生物学的系の範囲内で適用でき、そ
の際その都度の母体化合物に関し擬似同一挙動を示すことは驚異的であった。そ
の際、本発明により使用すべき化合物MF−PAはなお、その都度の母体化合物
PAと並んで簡単に分析および/または検出することができるという全く特別な
利点を提供する。さらに、化合物MF−PAは簡単におよび高い収率で製造する
ことができる。
【0021】 本発明による使用および本発明による方法1〜3の範囲内で付加的で驚異的な
特別の利点として、本発明により使用すべき化合物MF−PAおよびその後続生
成物、殊にその代謝産物の容易な同定可能性が生じる。
【0022】 本発明の範囲内で、化合物MF−PAが物理的、化学的および/または生化学
的(試験管内および生体内)過程において調べるべき特徴に関して当該母体化合
物PAと類似の、殆ど全く同じかまたは同じ挙動をとる場合、化合物MF−PA
の擬似同一性挙動について述べる。随伴物質または内標準としての本発明による
使用の際に、化合物MF−PAが当該母体化合物PAと殆ど全く同じ挙動をとる
場合、本発明により有利である、それというのもこの場合これら2つの化合物の
間で良好に差別することができるからである。外標準としての本発明による使用
の際に、化合物MF−PAが当該母体化合物PAと殆ど全く同じかまたは全く同
じ挙動をとる場合、本発明により有利である、それというのもこれにより過程の
とくに正確な校正が可能であるからである。
【0023】 本発明により化合物PAは、その環系中に − ヘテロ原子不含である(PAC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子を含有する(PAOC)か、 − 少なくとも1個の硫黄原子を含有する(PASC)か、 − 少なくとも1個の窒素原子を含有する(PANC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子および少なくとも1個の硫黄原子を含有する(P
AOSC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子および少なくとも1個の窒素原子を含有する(P
AONC)か、 − 少なくとも1個の硫黄原子および少なくとも1個の窒素原子を含有する(P
ANSC)かまたは − 少なくとも1個の酸素原子、少なくとも1個の硫黄原子および少なくとも1
個の窒素原子を含有する(PANOSC) 多環式芳香族炭化水素である。
【0024】 これらの化合物PAは、合成によるかまたは天然起源物であってもよい。
【0025】 化合物PACの例は、ビフェニル、トリフェニレン、ポリフェニレンおよび縮
合多環式芳香族化合物(cPAC)である。
【0026】 トリフェニレンPACの例は、1,2−、1,3−または1,4−ジフェニル
ベンゼン(テルフェニル)である。
【0027】 ポリフェニレンPACの例は、クアテルフェニルまたは1,3,5−トリフェ
ニルベンゼンである。
【0028】 化合物cPACの例は、環境分析的および医学的にとくに重要な、nvir
onmental rotection gencyのEPA−cPAC、
ナフタリン、アセナフチレン、アセナフテン、フェナントレン、フルオレン、ア
ントラセン、クリセン、ピレン、フルオランテン、ベンゾ[a]アントラセン、
ベンゾ[k]フルオランテン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベンゾ[a]ピレ
ン、ジベンゾ[a:h]アントラセン、ベンゾ[g:h.i]ペリレンおよびイ
ンデノ[1,2,3−c:d]ピレンまたはNISTのSRM 869−cPA
C、テトラベンゾナフタリンまたはフェナントロ[3,4−c]フェナントレン
である。
【0029】 化合物PAOCの例は、殊にジベンゾジオキシンまたはジベンゾフランである
【0030】 化合物PASCの例は、ベンゾ[b]チオフェン、ジベンゾジチイン(チアン
トレン)、ジベンゾチオフェンまたはナフト[2,3−b]チオフェン、殊にジ
ベンゾジチインまたはジベンゾチオフェンである。
【0031】 化合物PANCの例は、キノリン、イソキノリン、ベンゾ[h]イソキノリン
、アクリジン、カルバゾール、ナフチリジン、フェナントロリン、フェナントリ
ジンまたはピラジノ[2,3−a]アクリジンである。
【0032】 化合物PAOSCの例は、フェノキサチインまたはチエノ[2,3−b]フラ
ン、殊にフェノキサチインである。
【0033】 化合物PAONCの例は、フェノキサジンである。
【0034】 化合物PANSCの例は、フェノチアジンまたはイミダゾ[2,1−b]チア
ゾールである。
【0035】 化合物PANOSCの例は、チエノ[2,3−b]オキサゾールである。
【0036】 上記に記載した化合物PAは、少なくとも1個の塩素原子、臭素原子および/
または沃素原子で置換されていてもよい。殊に、ポリ塩素化、ポリ臭素化ならび
にポリ塩素化およびポリ臭素化化合物PAが、環境分析的および医学的に重要で
ある。これらのうち、たとえば変圧器油またはプラスチックの防火剤として使用
されるような、ポリ塩素化された、ポリ臭素化されたならびにポリ塩素化されか
つポリ臭素化されたビフェニル、テルフェニルまたはクアテルフェニルPACが
再びとくに重要である。さらに、超毒素またはセベソ毒(Seveso−Gif
te)としても呼称されるポリ塩素化された、ポリ臭素化されたならびにポリ塩
素化されかつポリ臭素化されたジベンゾジオキシンおよびジベンゾフランPAO
Cが全くとくに重要である。殊に、これらは上述した変圧器油または防火剤から
熱分解過程により生成しうる。
【0037】 本発明により使用すべきモノフッ素化多環式芳香族化合物MF−PAの母体化
合物として、原則的に自然界に存在するかまたは合成のすべての化合物PAが考
慮される。とくに、上記に記載したすべての化合物PAが母体化合物として適用
される。
【0038】 それ故に、本発明により使用すべき有利なモノフッ素化多環式芳香族化合物M
F−PAは、その環系中に − ヘテロ原子不含である(MF−PAC)かまたは − 少なくとも1個の酸素原子を含有する(MF−PAOC)か、 − 少なくとも1個の硫黄原子を含有する(MF−PASC)か、 − 少なくとも1個の窒素原子を含有する(MF−PANC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子および少なくとも1個の硫黄原子を含有する(M
F−PAOSC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子および少なくとも1個の窒素原子を含有する(M
F−PAONC)か、 − 少なくとも1個の硫黄原子および少なくとも1個の窒素原子を含有する(M
F−PANSC)かまたは − 少なくとも1個の酸素原子、少なくとも1個の硫黄原子および少なくとも1
個の窒素原子を含有する(MF−PANOSC) モノフッ素化多環式芳香族炭化水素である。
【0039】 本発明により使用すべき適当な化合物MF−PACの例は、モノフッ素化ビフ
ェニル、トリフェニレン、ポリフェニレンおよびモノフッ素化縮合多環式芳香族
化合物(MF−cPAC)である。
【0040】 本発明により使用すべき好適なトリフェニレンMF−PACの例は、位置異性
のモノフッ素化1,2−,1,3−または1,4−ジフェニルベンゼン(テルフ
ェニル)である。
【0041】 本発明により使用すべき好適なポリフェニレンMF−PACの例は、位置異性
のモノフッ素化クアテルフェニルまたは1,3,5−トリフェニルベンゼンであ
る。
【0042】 本発明により使用すべき好適な化合物MF−cPACの例は、位置異性のモノ
フッ素化されたナフタリン、アセナフチレン、アセナフテン、フェナントレン、
フルオレン、アントラセン、クリセン、ピレン、フルオランテン、ベンゾ[a]
アントラセン、ベンゾ[k]フルオランテン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベ
ンゾ[a]ピレン、ジベンゾ[a:h]アントラセン、ベンゾ[g:h.i]ペ
リレンおよびインデノ[1,2,3−c:d]ピレン、テトラベンゾナフタリン
またはフェナントロ[3,4−c]フェナントレンである。
【0043】 本発明により使用すべき好適な化合物MF−PAOCの例は、位置異性のモノ
フッ素化されたジベンゾジオキシンまたはジベンゾフランである。
【0044】 本発明により使用すべき好適な化合物MF−PASCの例は、位置異性のモノ
フッ素化されたベンゾ[b]チオフェン、ジベンゾジチイン(チアントレン)、
ジベンゾチオフェンまたはナフト[2,3−b]チオフェン、殊にジベンゾジチ
インまたはジベンゾチオフェンである。
【0045】 本発明により使用すべき好適な化合物MF−PANCの例は、位置異性のモノ
フッ素化されたキノリン、イソキノリン、ベンゾ[h]イソキノリン、アクリジ
ン、カルバゾール、ナフチリジン、フェナントロリン、フェナントリジンまたは
ピラジノ[2,3−a]アクリジンである。
【0046】 本発明により使用すべき好適な化合物MF−PAOSCの例は、位置異性のモ
ノフッ素化されたフェノキサチインまたはチエノ[2,3−b]フラン、殊にフ
ェノキサチインである。
【0047】 本発明により使用すべき好適な化合物MF−PAONCの例は、位置異性のモ
ノフッ素化フェノキサジンである。
【0048】 本発明により使用すべき好適な化合物PANSCの例は、位置異性のモノフッ
素化されたフェノチアジンまたはイミダゾ[2,1−b]チアゾールである。
【0049】 本発明により使用すべき好適な化合物MF−PANOSCの例は、位置異性の
モノフッ素化チエノ[2,3−b]オキサゾールである。
【0050】 適当な化合物MF−PAの他の例は、少なくとも1個の塩素原子、臭素原子お
よび/または沃素原子で置換されている、上記に記載した化合物MF−PAであ
る。
【0051】 この種の好適な化合物MF−PAの例は、位置異性のポリ塩素化、ポリ臭素化
ならびにポリ塩素化およびポリ臭素化化合物MF−PAである。これらのうち、
ポリ塩素化された、ポリ臭素化されたならびにポリ塩素化されかつポリ臭素化さ
れた位置異性のモノフッ素化されたビフェニル、テルフェニルまたはクアテルフ
ェニルMF−PACまたはポリ塩素化された、ポリ臭素化されたならびにポリ塩
素化されかつポリ臭素化された位置異性のモノフッ素化されたジベンゾジオキシ
ンおよびジベンゾフランMF−PAOCが再びとくに好適である。
【0052】 本発明により使用すべき全くとくに好適な化合物MF−PAの例は、1−フル
オロナフタリン、1−フルオロフェナントレン、1−フルオロクリセン、1−フ
ルオロピレン、2−フルオロフルオレン、1−フルオロフルオランテン、1−フ
ルオロアセナフチレンまたは9−フルオロベンゾ[k]フルオランテンである。
【0053】 本発明により使用すべき化合物MF−PAの製造は、方法論的な特殊性を有し
ないで、有機フッ素化学の通常の公知方法により元素状のフッ素または二フッ化
キセノンのような適当なフッ素化剤を用いる母体化合物PAの直接ハロゲン化に
よるかまたは適当なフッ素含有出発化合物の反応により行われる。
【0054】 たとえば1−フルオロフェナントレンまたは1−フルオロクリセンは、適当な
出発化合物の酸化的光環化により、1−フルオロナフタリン、1−フルオフルオ
ランテン、1−フルオロピレンまたは2−フルオロフルオレンは相応するジアゾ
ニウムテトラフルオロボレートからシーマン反応(Schiemannreak
tion)により、9−フルオロベンゾ[k]フルオランテンは適当な出発化合
物の[4+2]付加環化によりならびに1−フルオロアセナフチレンはFVT(
flash vacuum thermolysis;フラッシュ真空熱分解)
により製造できる。
【0055】 本発明により、化合物MF−PAは − 化合物PAと一緒に物理的、化学的および/または生物学的過程を通過し、
引き続きこれらと一緒にまたはこれらと別個に検出および/または分析される内
標準として、 − 化合物PAの代わりに物理的、化学的および/または生物学的過程を、これ
ら過程の校正の目的のために通過し、化合物PAと別個に分析および/または検
出される外標準として、および/または − 化合物PAの代わりに化学的および/または生物学的過程を、反応機構の解
明の目的のために通過し、その反応生成物が検出および/または分析されるモデ
ル化合物として、 使用される。
【0056】 化合物MF−PAが本発明により有利に適用される物理的過程の例は、少なく
とも1種の化合物PAおよび少なくとも1種の化合物MF−PAまたは物質混合
物(たとえばこれらの化合物を含有する環境試料)の、蒸発、凝縮、凍結、溶融
、昇華、溶解、分散、乳化、(再)結晶、沈殿、破砕、凝集、混合、少なくとも
2つの異なる物質相間での分配および/または音波、電磁線(γ線、x線、UV
光線、可視光、近赤外線(NIR)、赤外線またはマイクロ波のような)、粒子
線(陽子線、中性子線または電子線のような)および/または電場および/また
は磁場での相互作用である。
【0057】 化合物MF−PAが本発明により有利に適用される生物学的過程の例は、生体
内または試験管内で経過する生化学的または分子生物学的過程である。
【0058】 随伴物質または内標準、外標準および/またはモデル化合物MF−PAまたは
少なくとも1種の随伴物質または少なくとも1種の内標準および/または少なく
とも1種の外標準および/または少なくとも1種のモデル化合物MF−PAが、
化合物PAまたは少なくとも1種の化合物PA(分析物)と同じ基本構造を有す
る場合、本発明による使用に対し特別な利点が生じる。
【0059】 本発明により、化合物MF−PAは本発明による方法1において適用される。
【0060】 本発明による方法1は、工程(I)において少なくとも1種の分析物PAおよ
び/またはこれが含有されている試料の調製から出発する。この場合、上記に記
載した物理的過程が適用される。
【0061】 その後、本発明により調製(I)により生じる物質混合物のその成分への分離
が続く。この場合でも、上記に記載した物理的過程が適用される。適当な分離法
(II)の例は、ソックスレー抽出、ASE(accelerated sol
vent extraction;促進液体抽出)、SFE(supercri
tical fluid extraction;超臨界液体抽出)、マイクロ
波で照射下の抽出、LLE(liquid−liquid−extractio
n;液液抽出)、SPE(solid phase extraction;固
相抽出)またはエムポーア・デスク(Empore Disk)である。適当な
分離法(II)のこれらおよび他の例は、たとえばメジャー(R.E.Majo
r)により記事“Sample Preparation and Handl
ing for Environmental and Biological
Analysis”、LC−GC、13巻、7号(1995年)、542〜5
55ページ、ロルド(H.L.Lord)およびパウリスツイニン(J.Paw
liszynin)により記事“Recent Advances in So
lid−Phase Microextraction”、LC−GC Int
ernational、1998年12月、776〜785ページ、またはバー
カー(S.a.Barker)により記事“Matrix Solid−Pha
se Dispersion”、LC−GC International、1
998年11月、719〜724ページに記載される。
【0062】 本発明により、工程(III)において分析物PAの検出および/または分析
が行われる。この場合、UV光線、ダイオード検出器(DAD/UV;diod
e array detector)、蛍光、質量分析測定を用いる検出または
これら方法の組合せのような通常の公知検出法を適用することができる。
【0063】 その際、随伴物質または内標準MF−PAは、本発明により工程(I)、(I
I)および/または(III)、とくに工程(I)において、公知濃度で添加さ
れる。その際、化合物MF−PAは固体または溶液としてまたは分析法の工程前
または工程において添加される。または該化合物は、マトリックス中、たとえば
吸収剤または固相中に含有されている。
【0064】 本発明による方法1における化合物MF−PAの本発明による使用により、分
析法の個々の工程の有効性および再現性を簡単に定量的に正確に把握することが
可能であり、これは本発明による使用および本発明による方法1の全く特別な利
点である。
【0065】 本発明により、化合物MF−PAは本発明による方法2において適用される。
【0066】 本発明による方法2は、校正すべき分析法を用いる少なくとも1つの外標準の
定量分析による化合物PAの分析法の校正に使用され、その際少なくとも1種の
化合物MF−PAは異なる濃度で分析され、生じる測定値から少なくとも1つの
校正曲線が形成される。ここでも、化合物MF−PAが定量的に決定すべきPA
と同じ基本構造を有する場合、特別な利点が生じる。検出のためには、たとえば
上記に記載した方法が適用されることができる。
【0067】 本発明による方法2により有利に校正することのできる分析法の例は、LC(
liquid chromatography;液体クロマトグラフィー)、G
C(ガスクロマトグラフィー)、SFC(supercritical flu
id chromatography;超臨界液相クロマトグラフィー)、CE
(capillary electrophoresis;キャピラリー電気泳
動)またはスポルスキー(Shpol′skii)分光法、同期蛍光分光法、D
ADまたは質量分析のような直接検出技術である。
【0068】 その際、これにより分析法を相応する母体化合物PAに関してだけでなく、た
とえば相応する代謝産物、たとえばヒドロキシ誘導体、硫酸塩または配糖体のよ
うな相応する物質群に関しても校正することができることが、本発明による方法
2の他の特別な利点であることが判明する。
【0069】 本発明により、化合物MF−PAは本発明による方法3において適用される。
【0070】 本発明による方法3は、生体内または試験管内、とくに生体内で経過する化合
物の生化学反応の機構の解明に役立つ。本発明による使用において、モデル化合
物MF−PAは重水素化または放射性マーキングした化合物を代替する。
【0071】 本発明による方法3は、生物体の代謝中に少なくとも1種のモデル化合物MF
−PAを、たとえば直接注入、食物摂取、皮膚吸収および/または呼吸吸収によ
り導入することを包含する。その後、生物体中でモデル化合物MF−PAが相応
する母体化合物PAの代わりに代謝される。その後、代謝産物の単離、分離およ
び同定が行われる。その際、代謝産物およびモデル化合物MF−PAはそれの異
性体分配において代謝の解明のために利用される。この場合、フッ素含有代謝産
物は簡単にAED(atomic emmission detection;
原子発光検出)または質量分析により同定することができることは特別の利点で
あることが判明する。
【0072】 とりわけ、上記に記載した化合物MF−PAは規格化され、包装された形でい
わゆる“キット”として存在しうる。これらのキット中には、化合物MF−PA
がその都度の適用目的、たとえば本発明による方法1、2または3に適合した組
成、量および適用形で、たとえば溶液として、粉末状固体としてまたは担体材料
に吸着されて、存在する。包装物自体は、その都度の適用目的に適合した任意の
形、たとえば小袋、アンプル、中空球またはマイクロカプセルであってよくおよ
び任意の材料、殊にガラスまたはプラスチックからなっていてもよい。さらに、
開口装置、たとえば予定破壊個所または予定引裂個所が存在していてもよい。M
F−PAを規格化され包装された形でいわゆる“キット”として使用する可能性
は、本発明による使用の他の特別な利点である。
【0073】 例 例1 カレイ目の魚(Flundern;Platichtys flesus)に
おけるピレンの代謝の調査のための1−フルオロピレンの使用 200〜400グラムの質量の成長しきったカレイ目の魚を、ジメチルスルホ
キシド中の体重1kgあたりその都度1−フルオロピレンおよびピレンの質量比
1:1の混合物の溶液を濃度200μg/mlで腹壁中へ注入した。暴露時間は
7日であった。その後、カレイ目の魚から胆のうを取出し、胆汁をメタノールで
希釈し、直接高圧液体クロマトグラフ(HPLC)中に注入した。HPLCカラ
ムの固定相として、C−18ポリマー ビダック(Vydack(R))を使用
した。第1表は、勾配経過に関する概観を与える。溶離化合物を、DAD(ダイ
オードアレー検出器)を用い339nmの波長で検出した。
【0074】 第1表: 高圧液体クロマトグラフィーにおける勾配の経過 時間 アセトニトリル 水 (min) (%) (%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 0 5 95 40 90 10 50 90 10 60 5 95 第2表は、溶離した化合物およびクロマトグラム中でのその溶離の順序に関す
る概観を与える。
【0075】 第2表: 溶離した化合物およびクロマトグラム中でのその溶離の順序 ピーク番号 化合物 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 1 注入ピーク 2 1−グルクロン酸−ピレン(二次代謝産物) 2′ 1−フルオロ−8−グルクロン酸−ピレン(二次代謝産物) 2″ 1−フルオロ−6−グルクロン酸−ピレン(二次代謝産物) 3 1−スルファート−ピレン(二次代謝産物) 3′ 1−フルオロ−8−スルファート−ピレン(二次代謝産物) 3″ 1−フルオロ−6−スルファート−ピレン(二次代謝産物) 4 代謝ではなくマトリックスに由来する未知物質 試料中に、ピレン、1−フルオロピレン、1−ヒドロキシピレン(一次代謝産
物)ならびに1−フルオロ−6−ヒドロキシド−ピレンおよび1−フルオロ−8
−ヒドロキシ−ピレン(一次代謝産物)が含有されていた。しかしこれらは、そ
の低すぎる濃度のため直接そのスペクトルによってではなく、保持時間につき証
明することができるにすぎない。
【0076】 保持挙動に関しては、非置換化合物およびフッ素化化合物が遅れてC−18相
上に溶離した、それというのもフッ素化化合物は置換化合物よりも親油性であっ
たからである。1,6−置換パターンを有する化合物は、1,8−置換パターン
を有する化合物よりも無極性であり、それ故後者はより短い保持時間を有してい
た。HPLCクロマトグラムの他の比較は、ピレンならびに1−フルオロピレン
およびその一次および二次の代謝産物は同時に定性的および定量的に検出するこ
とができることを示した。
【0077】 1,6−異性体の形成は、1,8−異性体の形成に比べてエネルギー的に好ま
しい。これは、調査した代謝の場合にも反映する。これに関与する酵素は、その
基質挙動が顕著に位置特異的でなく、むしろエネルギー特異的である。それにも
拘わらず、基質−酵素の機構は位置特異的であって、フッ素化された環には置換
は起きなかった。
【0078】 例2 等脚類の動物(Semipoden;Porcellio scaber)に
おけるピレンの代謝の調査のための2−フルオロピレンの使用 1歳の成体の等脚類の動物は、1−フルオロピレンおよびピレンを食物により
摂取した。このため、食物フォルソミア カンジダ(Folsomia can
dida)を該化合物で汚染した。このため、アセトン中の1−フルオロピレン
およびピレンの1:1の割合の溶液(濃度:50mg/ml)を使用し、それに
食物を含浸した。暴露時間は1日であった。
【0079】 その後、等脚類の動物の肝膵臓を頭から分離し、エタノール/水(体積比1:
1)中でプロテアーゼKと一緒にした。試料をエッペンドルフ管(Eppend
orfhuetchen)中で30℃で30分間撹拌し、次に超音波で処理した
。生じる溶液を、直接に高圧液体クロマトグラフ(HPLC)中に注入した。測
定のため、例1に記載した条件を適用した。
【0080】 第3表は、溶離した化合物およびクロマトグラム中でのその溶離の順序に関す
る概観を与える。
【0081】 第3表: 溶離した化合物およびクロマトグラム中でのその溶離の順序 ピークの番号 化合物 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 4 未知構造のマトリックスからの極性成分 6′ 質量266を有する1−フルオロ−6−ヒドロキシ−ピレンの
未知接合体 6″ 質量266を有する1−フルオロ−8−ヒドロキシ−ピレンの
未知接合体 6′″ 質量266を有する1−フルオロ−3−ヒドロキシ−ピレンの
未知接合体 7′ 1−フルオロ−6−スルファート−ピレン(二次代謝産物) 7〃 1−フルオロ−8−スルファート−ピレン(二次代謝産物) 7′″ 1−フルオロ−3−スルファート−ピレン(二次代謝産物) 8′ 1−フルオロ−6−グルクロン酸−ピレン(二次代謝産物) 8″ 1−フルオロ−8−グルクロン酸−ピレン(二次代謝産物) 8′″ 1−フルオロ−3−グルクロン酸−ピレン(二次代謝産物) 9′ 1−フルオロ−6−ヒドロキシ−ピレン(一次代謝産物) 9″ 1−フルオロ−8−ヒドロキシ−ピレン(一次代謝産物) 9′″ 1−フルオロ−3−ヒドロキシ−ピレン(一次代謝産物) 10 未知成分 1,6−および1,8−異性体の溶離挙動に関しては、例1において述べたこ
とがあてはまる。1,3−異性体は、1,8−異性体よりも若干極性であり、そ
のために該異性体は部分的に後者と同時溶離された。接合体の異性体の長さ/幅
の比は比較可能であり、それでこの比は保持挙動に対して何の影響も及ぼさなか
った。クロマトグラムの他の比較は、ピレンならびに1−フルオロピレンおよび
その一次および二次の代謝産物は同時に定性的および定量的に検出することがで
きた。
【0082】 1,6−および1,8−異性体に関しては、例1において述べたことがあては
まる。それにも拘わらず、一方でPlatichthys Flesusおよび
他方でPorcellio scaberの関与した酵素の比較は、等脚類の動
物の酵素はカレイ目の魚の酵素のように位置特異的でなかったことが明らかにな
った。これは、1,3−異性体の形成につき判明する。異性体の分配は、ほぼ1
−フルオロピレンのモノニトロ化の分配に相当した。
【0083】 例3 GC−MS連結の校正のための化合物MF−PAの使用 GC−MSをHewlett−PackardのガスクロマトグラフHP68
90および質量分析の検出器HP7972Aを用いて実施した。ガスクロマトグ
ラフは、HP7673(G1523A)自動試料採取器を備えていた。分離毛管
中へのその都度1μlの注入を、自動試料採取器−微量注射器を用い注射針で0
.32mmの分離毛管中へ実施した。ジフェニルポリシロキサン5%−ジメチル
ポリシロキサン95%からなる30m×250μm×0.25μm厚さのフィル
ムを使用した。キャリヤガスは、圧力92kPaでヘリウム5.0(純度:99
.999%)であった。質量分析の検出器HP7972Aは、50〜350のm
/z範囲内で毎秒9スキャンの走査率で運転した。オーブン温度は、60℃(3
.5分)から290℃(4.5分)まで毎分6.57℃のステップで35分間変
化させた。接続導管は290℃の温度に保持した。
【0084】 適用される化合物MF−PA 1−フルオロナフタリン、1−フルオロフェナ
ントレン、1−フルオロクリセン、1−フルオロピレン、2−フルオロフルオレ
ン、1−フルオロフルオランテンおよび9−フルオロベンゾ[k]フルオランテ
ン、ならびに16個のEPA−PA ナフタリン、アセナフチレン、アセナフテ
ン、フェナントレン、フルオレン、アントラセン、クリセン、ピレン、フルオラ
ンテン、ベンゾ[a]アントラセン、ベンゾ[k]フルオランテン、ベンゾ[b
]フルオランテン、ベンゾ[a]ピレン、ジベンゾ[a:h]アントラセン、ベ
ンゾ[g:h.i]ペリレンおよびインデノ[1,2,3−c:d]ピレンの濃
度は、4ng/μlであった。各試料は12回注入した。溶剤として、酢酸メチ
ルを使用した。
【0085】 化合物MF−PAのフラグメント化(Fragmetierung)に特徴的
なのは、m/z=[M] 、[M+1] 、[M−HF] 、[M]++ および[HF] である。第4表は、相応するm/z値に関する概観を与え
る。
【0086】 第4表: 使用した化合物MF−PAのm/z値
【0087】
【表1】
【0088】 EPA−PAに関するGC−MS測定の標準偏差を確かめた。これは、18〜
20%であった。
【0089】 それに反して、与えられたEPA−PAの相応する化合物MF−PA(1−フ
ルオロナフタリン、1−フルオロフェナントレン、1ーフルオロクリセン、1−
フルオロピレン、2−フルオロフルオレン、1−フルオロフルオランテンまたは
9−フルオロベンゾ[k]フルオランテン)を標準として使用した場合、とくに
小さい標準偏差が生じた。
【0090】 与えられたEPA−PA(それには相応する化合物MF−PAが自由に使用で
きなかった)の標準偏差は、既に標準として1−フルオロフェナントレンの使用
により顕著に改善することができた。
【0091】 他の顕著な改善は、3種の化合物MF−PA 1−フルオロナフタリン、1−
フルオロフェナントレンおよび9−フルオロベンゾ[k]フルオランテンの使用
から生じ、これらの化合物は記載した順序で溶離しおよびそのピークはクロマト
グラムの始端、中央および終端に出現した。
【0092】 これに反して、すべて7種の化合物MF−PAの使用は、さらに重要な改善を
もはやもたらさなかった。換言すれば:3つの標準の使用は完全に十分であった
【0093】 第5表は、算出された標準偏差に関する概観を与える。EPA−PAは、記載
された順序で溶離した。相応する化合物MF−PAは、直接その都度の母体化合
物と一緒に溶離した。
【0094】 第5表: 16個のEPA−PAの算出された標準偏差(%)
【0095】
【表2】
【0096】
【表3】
【0097】 調査は、化合物MF−PAが優れて化合物PAの分析法の校正のために適当で
あることを確証した。
【0098】 例4 高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)における随伴物質としての化合物M
F−PAの使用 HPLCカラムの固定相として、C−18ポリマー ビダック(Vydack (R) )を使用した。第6表は、勾配経過に関する概観を与える。溶離した化合
物は、UV−DAD(diode array detector;ダイオード
アレー検出器)を用いて検出した。第7表は、波長プログラムに関する概観を与
える。
【0099】 第6表: 高圧液体クロマトグラフィーにおける勾配経過 時間 アセトニトリル 水 (min) (%) (%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 0 50 50 5 60 40 20 100 0 25 100 0 30 50 50 第7表: 波長プログラムUV−DAD 時間(min) 波長(nm) −−−−−−−−−−−−−−−− 0.0 225 7.0 210 10.5 205 11.8 250 13.0 235 18.0 265 21.0 240 1−フルオロナフタリン、1−フルオロアセナフチレン、1−フルオロフェナ
ントレン、1−フルオロクリセン、1−フルオロピレン、2−フルオロフルオレ
ン、1−フルオロフルオランテンおよび9−フルオロベンゾ[k]フルオランテ
ンならびに相応する母体化合物PAからなる混合物を分析した。化合物は次の順
序で溶離した: 1. ナフタリン 2. 1−フルオロナフタリン 3. アセナフチレン 4. 1−フルオロアセナフチレン 5. フルオレン 6. 1−フルオロフルオレン 7. ピレン 8. 1−フルオロピレン 9. フルオランテン 10. フェナントレン 11. 1−フルオロフルオランテン 12. 1−フルオロフェナントレン 13. クリセン 14. 1−フルオロクリセン 16. ベンゾ[k]フルオランテン 17. 9−フルオロベンゾ[k]フルオランテン。
【0100】 調査は、化合物MF−PAが相応するその母体化合物PAのための随伴物質な
いしは内標準として優れていたことを確証した。
【0101】 例5 固相抽出(SPE;solid phase extraction)におけ
る随伴物質ないしは内標準としての化合物MF−PAの使用 1−フルオロナフタリンおよびナフタリン、1−フルオロアセナフチレンおよ
びアセナフチレン、1−フルオロフェナントレンおよびフェナントレン、1−フ
ルオロクリセンおよびクリセン、1−フルオロピレンおよびピレン、2−フルオ
ロフルオレンおよびフルオレン、1−フルオロフルオランテンおよびフルオラン
テンならびに9−フルオロベンゾ[k]フルオランテンおよびベンゾ[k]フル
オランテンの混合物をSPEにかけ、HPLCにより分析および検出した。
【0102】 その際、次の条件を適用した: 条件1: 相: C8−ポリマー 漏出体積: 100ml 流量: 0.5ml/min 条件2: 相: スチレン−ジビニルベンゼンの共重合体 漏出体積: 100ml 流量: 0.5ml/min 条件2下では、必要な溶離体積におけるベンゾ[k]フルオランテンの希釈は
、化合物がもはや検出することができない程度に高かった。
【0103】 他の場合には、与えられた化合物MF−PAおよびその相応する母体化合物P
Aはすべての場合に大体において同一の溶離挙動を示した。
【0104】 条件1下での装入物のその都度3つの相を用いるSPEによる個々の化合物M
F−PAおよびPAの調査は、相の相互の偏差が分析物PAおよび内標準MF−
PAの間よりも顕著に大きいことを示した。これは、化合物MF−PAが優れて
内標準ないしは随伴物質として適当であることを強調する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物理的、化学的および生物学的過程における多環式芳香族化
    合物(PA)の随伴物質または内標準として、外標準としてまたはモデル化合物
    としてのモノフッ素化多環式芳香族化合物(MF−PA)の使用。
  2. 【請求項2】 多環式芳香族化合物PAが、その環系中に − ヘテロ原子不含である(PAC)かまたは − 少なくとも1個の酸素原子を含有する(PAOC)か、 − 少なくとも1個の硫黄原子を含有する(PASC)か、 − 少なくとも1個の窒素原子を含有する(PANC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子および少なくとも1個の硫黄原子を含有する(P
    AOSC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子および少なくとも1個の窒素原子を含有する(P
    AONC)か、 − 少なくとも1個の硫黄原子および少なくとも1個の窒素原子を含有する(P
    ANSC)かまたは − 少なくとも1個の酸素原子、少なくとも1個の硫黄原子および少なくとも1
    個の窒素原子を含有する(PANOSC) 多環式芳香族炭化水素であることを特徴とする請求項1記載の使用。
  3. 【請求項3】 化合物PACがビフェニル、トリフェニレン、ポリフェニレ
    ンおよび縮合多環式芳香族化合物(cPAC)であることを特徴とする請求項2
    記載の使用。
  4. 【請求項4】 化合物cPACがナフタリン、アセナフチレン、アセナフテ
    ン、フェナントレン、フルオレン、アントラセン、クリセン、ピレン、フルオラ
    ンテン、ベンゾ[a]アントラセン、ベンゾ[k]フルオランテン、ベンゾ[b
    ]フルオランテン、ベンゾ[a]ピレン、ジベンゾ[a:h]アントラセン、ベ
    ンゾ[g:h.i]ペリレンおよびインデノ[1,2,3−c:d]ピレン(簡
    約すると:EPA−cPAC)ならびにテトラベンゾナフタリンまたはフェナン
    トロ[3,4−c]フェナントレン(簡約すると:SRM869−cPAC)で
    あることを特徴とする請求項4記載の使用。
  5. 【請求項5】 化合物 − PAOCがジベンゾジオキシンおよびジベンゾフランであり、 − PASCがジベンゾジチインおよびジベンゾチオフェンでありかつ − PAOSCがフェノキサチインであることを特徴とする請求項2記載の使用
  6. 【請求項6】 化合物PAが、少なくとも1個の塩素原子、臭素原子および
    /または沃素原子で置換されていることを特徴とする請求項1から5までのいず
    れか1項記載の使用。
  7. 【請求項7】 化合物PAがポリ塩素化されたか、ポリ臭素化されたかまた
    はポリ塩素化されかつポリ臭素化されたビフェニル、テルフェニルまたはクアテ
    ルフェニルPACまたはジベンゾジオキシンまたはジベンゾフランPAOCであ
    ることを特徴とする請求項6記載の使用。
  8. 【請求項8】 化合物MF−PAが、その環系中に − ヘテロ原子不含である(MF−PAC)かまたは − 少なくとも1個の酸素原子を含有する(MF−PAOC)か、 − 少なくとも1個の硫黄原子を含有する(MF−PASC)か、 − 少なくとも1個の窒素原子を含有する(MF−PANC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子および少なくとも1個の硫黄原子を含有する(M
    F−PAOSC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子および少なくとも1個の窒素原子を含有する(M
    F−PAONC)か、 − 少なくとも1個の硫黄原子および少なくとも1個の窒素原子を含有する(M
    F−PANSC)かまたは − 少なくとも1個の酸素原子、少なくとも1個の硫黄原子および少なくとも1
    個の窒素原子を含有する(MF−PANOSC)、 モノフッ素化多環式芳香族炭化水素であることを特徴とする請求項1から7まで
    のいずれか1項記載の使用。
  9. 【請求項9】 化合物MF−PACが位置異性のモノフッ素化されたビフェ
    ニル、トリフェニレン、ポリフェニレンおよび位置異性のモノフッ素化された縮
    合多環式芳香族化合物(MF−cPAC)であることを特徴とする請求項8記載
    の使用。
  10. 【請求項10】 化合物MF−cPACが位置異性のモノフッ素化されたナ
    フタリン、アセナフチレン、アセナフテン、フェナントレン、フルオレン、アン
    トラセン、クリセン、ピレン、フルオランテン、ベンゾ[a]アントラセン、ベ
    ンゾ[k]フルオランテン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベンゾ[a]ピレン
    、ジベンゾ[a:h]アントラセン、ベンゾ[g:h.i]ペリレンおよびイン
    デノ[1,2,3−c:d]ピレンならびにテトラベンゾナフタリンまたはフェ
    ナントロ[3,4−c]フェナントレンであることを特徴とする請求項9記載の
    使用。
  11. 【請求項11】 化合物 − MF−PAOCが位置異性のモノフッ素化されたジベンゾジオキシンおよび
    ジベンゾフランであり、 − MF−PASCが位置異性のモノフッ素化されたジベンゾジチインおよびジ
    ベンゾチオフェンでありかつ − MF−PAOSCが位置異性のモノフッ素化されたフェノキサチインである
    ことを特徴とする請求項8記載の使用。
  12. 【請求項12】 化合物MF−PAは少なくとも1個の塩素原子、臭素原子
    および/または沃素原子で置換されていることを特徴とする請求項8から11ま
    でのいずれか1項記載の使用。
  13. 【請求項13】 化合物MF−PAがポリ塩素化されたか、ポリ臭素化され
    たかまたはポリ塩素化されかつポリ臭素化された位置異性のモノフッ素化された
    ビフェニル、テルフェニルまたはクアテルフェニルMF−PACまたはジベンゾ
    ジオキシンまたはジベンゾフランMF−PAOCであることを特徴とする請求項
    8記載の使用。
  14. 【請求項14】 化合物MF−PAを、 − 化合物PAと一緒に物理的、化学的および/または生物学的過程を通り、引
    き続きこれらと一緒にまたはこれらと別個に検出および/または分析される内標
    準として、 − 化合物PAの代わりに、物理的、化学的および/または生物学的過程をこれ
    ら過程の校正の目的のために通り、かつ化合物PAと別個に分析および/または
    検出される外標準として、および/または − 化合物PAの代わりに、化学的および/または生物学的過程を反応機構の解
    明の目的のために通り、かつその反応生成物が検出および/または分析されるモ
    デル化合物として 使用することを特徴とする請求項1から13までのいずれか1項記載の使用。
  15. 【請求項15】 物理的過程が少なくとも1種の化合物PAおよび少なくと
    も1種の化合物MF−PAまたはこれらの化合物を含有する物質混合物の、蒸発
    、凝縮、凍結、融解、昇華、溶解、分散、乳化、(再)結晶、沈殿、破砕、凝集
    、混合、少なくとも2つの異なる物質相間の分配、および/または音波、電磁線
    、粒子線および/または電場および/または磁場での相互作用であることを特徴
    とする請求項1から14までのいずれか1項記載の使用。
  16. 【請求項16】 生物学的過程が生化学的過程または分子生物学的過程であ
    ることを特徴とする請求項1から15までのいずれか1項記載の使用。
  17. 【請求項17】 随伴物質、外標準および/またはモデル化合物MF−PA
    が化合物PAと同じ基本構造を有することを特徴とする請求項1から16までの
    いずれか1項記載の使用。
  18. 【請求項18】 I) 少なくとも1種の分析物PAおよび/またはこれが
    含有されている試料の調製、ならびに II) 分離および III) 分析物PAの検出および/または分析により化合物PA(分析物)の
    定性分析および定量分析する方法において、少なくとも1種の化合物MF−PA
    を工程(I)、(II)および/または(III)において随伴物質として公知
    濃度で内標準として添加することを特徴とする化合物PA(分析物)の定性分析
    および定量分析する方法。
  19. 【請求項19】 少なくとも1種の化合物MF−PAを工程Iにおいて添加
    することを特徴とする請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 外標準を種々の濃度で分析し、生じる測定値から少なくと
    も1つの校正曲線を形成することによって、校正すべき分析方法を用いる少なく
    とも1つの外標準の定量分析による化合物PAの分析方法を校正する方法におい
    て、外標準として少なくとも1種の化合物MF−PAを使用することを特徴とす
    る化合物PAの分析方法の校正方法。
  21. 【請求項21】 生物体の代謝中に少なくとも1種のモデル化合物を導入し
    、モデル化合物を代謝しならびに代謝産物を単離し、分離しおよび同定すること
    により生物体中での化合物PAの生化学反応を分析する方法において、その際モ
    デル化合物として、化合物PAと同じ基本構造を有する化合物MF−PAを使用
    することを特徴とする生物体中での化合物PAの生化学反応の分析方法。
  22. 【請求項22】 化合物PAが、その環系中に − ヘテロ原子不含である(PAC)かまたは − 少なくとも1個の酸素原子を含有する(PAOC)か、 − 少なくとも1個の硫黄原子を含有する(PASC)か、 − 少なくとも1個の窒素原子を含有する(PANC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子および少なくとも1個の硫黄原子を含有する(P
    AOSC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子および少なくとも1個の窒素原子を含有する(P
    AONC)か、 − 少なくとも1個の硫黄原子および少なくとも1個の窒素原子を含有する(P
    ANSC)かまたは − 少なくとも1個の酸素原子、少なくとも1個の硫黄原子および少なくとも1
    個の窒素原子を含有する(PANOSC) 多環式芳香族炭化水素であることを特徴とする請求項18または19記載の方法
    、請求項20記載の方法または請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 化合物PACがビフェニル、トリフェニレン、ポリフェニ
    レンおよび縮合多環式芳香族化合物cPACであることを特徴とする請求項18
    、19または22記載の方法、請求項20または22記載の方法または請求項2
    1または22記載の方法。
  24. 【請求項24】 化合物cPACがナフタリン、アセナフチレン、アセナフ
    テン、フェナントレン、フルオレン、アントラセン、クリセン、ピレン、フルオ
    ランテン、ベンゾ[a]アントラセン、ベンゾ[k]フルオランテン、ベンゾ[
    b]フルオランテン、ベンゾ[a]ピレン、ジベンゾ[a:h]アントラセン、
    ベンゾ[g:h.i]ペリレンおよびインデノ[1,2,3−c:d]ピレン(
    簡約すると:EPA−cPAC)ならびにテトラベンゾナフタリンまたはフェナ
    ントロ[3,4−c]フェナントレン(簡約すると:SRM869−cPAC)
    であることを特徴とする請求項18、19、22または23記載の方法、請求項
    20、22または23記載の方法または請求項21から23までのいずれか1項
    記載の方法。
  25. 【請求項25】 化合物 − PAOCがジベンゾジオキシンおよびジベンゾフランであり、 − PASCがジベンゾジチインおよびジベンゾチオフェンでありかつ − PAOSCがフェノキサチインであることを特徴とする請求項18、19ま
    たは22から24までのいずれか1項記載の方法、請求項20または22から2
    4までのいずれか1項記載の方法または請求項21から24までのいずれか1項
    記載の方法。
  26. 【請求項26】 化合物PAは少なくとも1個の塩素原子、臭素原子および
    /または沃素原子で置換されていることを特徴とする請求項18、19または2
    2から25までのいずれか1項記載の方法または請求項20または20から25
    までのいずれか1項記載の方法または請求項21から25までのいずれか1項記
    載の方法。
  27. 【請求項27】 化合物PAがポリ塩素化されたか、ポリ臭素化されたかま
    たはポリ塩素化されかつポリ臭素化されたビフェニル、テルフェニルまたはクア
    テルフェニルPACまたはジベンゾジオキシンまたはジベンゾフランPAOCで
    あることを特徴とする請求項26記載の方法。
  28. 【請求項28】 化合物MF−PAが、その環系中に − ヘテロ原子不含である(MF−PAC)かまたは − 少なくとも1個の酸素原子を含有する(MF−PAOC)か、 − 少なくとも1個の硫黄原子を含有する(MF−PASC)か、 − 少なくとも1個の窒素原子を含有する(MF−PANC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子および少なくとも1個の硫黄原子を含有する(M
    F−PAOSC)か、 − 少なくとも1個の酸素原子および少なくとも1個の窒素原子を含有する(M
    F−PAONC)か、 − 少なくとも1個の硫黄原子および少なくとも1個の窒素原子を含有する(M
    F−PANSC)かまたは − 少なくとも1個の酸素原子、少なくとも1個の硫黄原子および少なくとも1
    個の窒素原子を含有する(MF−PANOSC) モノフッ素化多環式芳香族炭化水素であることを特徴とする請求項18、19ま
    たは22から27までのいずれか1項記載の方法、請求項20または22から2
    7までのいずれか1項記載の方法または請求項21から27までのいずれか1項
    記載の方法。
  29. 【請求項29】 化合物MF−PACがモノフッ素化されたビフェニル、ト
    リフェニレン、ポリフェニレンおよび縮合多環式芳香族化合物(MF−cPAC
    )であることを特徴とする請求項28記載の方法。
  30. 【請求項30】 化合物MF−cPACがモノフッ素化されたナフタリン、
    アセナフチレン、アセナフテン、フェナントレン、フルオレン、アントラセン、
    クリセン、ピレン、フルオランテン、ベンゾ[a]アントラセン、ベンゾ[k]
    フルオランテン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベンゾ[a]ピレン、ジベンゾ
    [a:h]アントラセン、ベンゾ[g:h.i]ペリレンおよびインデノ[1,
    2,3−c:d]ピレンならびにテトラベンゾナフタリンまたはフェナントロ[
    3,4−c]フェナントレンであることを特徴とする請求項29記載の方法。
  31. 【請求項31】 化合物 − MF−PAOCがモノフッ素化されたジベンゾジオキシンおよびジベンゾフ
    ランであり、 − MF−PASCがモノフッ素化されたジベンゾジチインおよびジベンゾチオ
    フェンでありかつ − MF−PAOSCがモノフッ素化フェノキサチインであることを特徴とする
    請求項28記載の方法。
  32. 【請求項32】 化合物MF−PAは少なくとも1個の塩素原子、臭素原子
    および/または沃素原子で置換されていることを特徴とする請求項18、19ま
    たは22から31までのいずれか1項記載の方法、請求項20または22から3
    1までのいずれか1項記載の方法または請求項21から31までのいずれか1項
    記載の方法。
  33. 【請求項33】 化合物MF−PAがポリ塩素化されたか、ポリ臭素化され
    たかまたはポリ塩素化されかつポリ臭素化されたビフェニル、テルフェニルまた
    はクアテルフェニルMF−PACまたはジベンゾジオキシンまたはジベンゾフラ
    ンMF−PAOCであることを特徴とする請求項32記載の方法。
  34. 【請求項34】 随伴物質または内標準が少なくとも1種の分析物PAと同
    じ基本構造を有することを特徴とする請求項18、19または22から33のい
    ずれか1項記載の方法。
  35. 【請求項35】 外標準が少なくとも1種の分析物PAと同じ基本構造を有
    することを特徴とする請求項20または22から33までのいずれか1項記載の
    方法。
  36. 【請求項36】 請求項18から35までのいずれか1項記載の方法におい
    て使用するためのモノフッ素化多環式芳香族炭化水素MF−PAを含有する包装
    物(“キット”)。
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