JP2003511975A - 順次的な欠陥修復後に再構成可能なネットワーク - Google Patents

順次的な欠陥修復後に再構成可能なネットワーク

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JP2003511975A JP2001530266A JP2001530266A JP2003511975A JP 2003511975 A JP2003511975 A JP 2003511975A JP 2001530266 A JP2001530266 A JP 2001530266A JP 2001530266 A JP2001530266 A JP 2001530266A JP 2003511975 A JP2003511975 A JP 2003511975A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、反対方向で動作する少なくとも二つのリングを介して接続された複数のネットワーク・ノードを有し、各ネットワーク・ノードは、欠陥の所在場所と、ネットワーク・ノードにおける一方のリングからもう一方のリングへの切換式ループとに関するエントリーを状態テーブルに収容している、パケット交換方式に従って動作するパケット伝送ネットワークに関する。修復された欠陥の検出後に、ネットワーク・ノードは、状態テーブル内のエントリーを変更し、修復された欠陥の所在に関するタイプの修復メッセージを連絡可能な全てのネットワーク・ノードへ送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、逆向きに作用する少なくとも二つのリングを介して接続され、欠陥
の所在場所と、ネットワーク・ノード内の一方のリングから他方のリングへの切
換え式ループとに関するエントリーを、状態テーブルに格納する複数のネットワ
ーク・ノードを有する、パケット交換方式に従って動作するパケット伝送ネット
ワークに関する。
【0002】 パケット交換方式に従って動作するこのようなネットワークは、欧州特許明細
書EP 0 871 344 A2により公知である。非同期転送モード(ATM)が特別のパ
ケット交換システムとして使用される。このネットワークは、複数のネットワー
ク・ノードを備えた複数のリングシステムを含み、ネットワーク・ノードは二つ
の逆向きのリングを介してリングシステムに接続される。ネットワーク・ノード
は、局端子を有し、局端子を介して、局又は別のネットワークへ接続される。ノ
ード故障若しくはライン破断が生じた場合、この欠陥を検出したネットワーク・
ノードは、ライン破断の所在場所をネットワーク管理システムへ通知する。ネッ
トワーク・ノードは、隣接したネットワークからライン若しくはリングを介して
パケットを受信できなくなったとき、ノード故障若しくはライン破断を検出する
。非同期転送モードでは、セルと称される固定長のパケットが使用される。再構
成の仕組みは、検出側のネットワーク・ノードがループメッセージを送信するよ
うに、ネットワークのコンフィギュレーションを制御する。ループメッセージは
、二つのリングによって全てのネットワーク・ノードへ関連付けられた欠陥のあ
る伝送ライン及びリング・ノードを個々に識別するメッセージである。ループメ
ッセージが連絡された全てのネットワーク・ノードは、それぞれのローカルテー
ブルに、関連したリング・ノード及び伝送ラインを識別するデータを入れる。各
テーブルへのエントリーが行なわれた後、全てのリング・ノードは、対応したロ
ーカルテーブルを評価する。関連したリング・ノードは、これらの状態メッセー
ジを収容、評価し、つぎに、パケットが欠陥のあるラインへは送られず、その他
のリングには送られるように、ループを切換える。上記のアルゴリズムは、一方
向のケーブル破断(同じリングのケーブルだけが破断され、他のリングは元の状
態で保たれている)を検出するだけではなく、両方向ケーブル破断の場合を取り
扱うことができる。そのため、両方向ケーブル破断の場合には、全てのノードへ
連絡し得る。さらに、たとえば、ノードが完全に故障するときに生じる孤立ノー
ドの場合、並びに、ノードの孤立グループの場合を取り扱うことが可能であり、
(孤立ノードの場合には)その他のノード又は孤立グループ内のノードと、(孤
立ノードのグループの場合の)残りのノードは、それらの間で依然として通信す
ることができる。
【0003】 本発明の目的は、欠陥が修復された後に、正常な状態へ復旧させるための手段
を利用することが可能なネットワークを提供することである。
【0004】 本発明の目的は、発明の詳細な説明の冒頭の段落に記載されたタイプのネット
ワークにおいて、修復された欠陥を検出した後、状態テーブルのエントリーを変
更し、修復された欠陥の所在場所に関する第1のタイプの修復メッセージを連絡
可能な全てのネットワーク・ノードへ送信するネットワーク・ノードを設けるこ
とにより、達成される。
【0005】 本発明は、ライン破断又はノード欠陥の修復を検出するネットワーク・ノード
が、第1のタイプの修復メッセージを用いて、連絡可能な全てのネットワーク・
ノードへ修復について通知するので、連絡可能な全てのノードは、たとえば、あ
る加入者線へのコネクションを確立可能である旨を通知されるという考えに基礎
を置く。ネットワーク・ノードは、ライン破断の修復、若しくは、欠陥のあるノ
ードの修復の何れの問題であるかを厳密に判定し得ない。たとえば、検出用ノー
ドの受信ラインが元の状態のままであるか、或いは、近傍ノードがパケットを送
信するために正しい位置に戻されているかは、再同期可能であることによっての
み検出され、或いは、近傍ノードからの特別の監視用パケットが再度受信される
ことによってのみ検出される。欠陥が修復されたことを検出するネットワーク・
ノードは、次に、第1のタイプの修復メッセージを連絡可能な全ての他のネット
ワーク・ノードへ送信する。この第1のタイプの修復メッセージは、近傍ノード
の送信ライン上の修復された欠陥に関する情報を含む。
【0006】 第1のタイプの修復メッセージを受信したネットワーク・ノードは、修復され
たラインを識別する対応したエントリー、及び、得られたループを、このライン
の修復、及び、ループの終了を表現するエントリーによって置換する(請求項2
)。このようにして更新された状態テーブルを評価することにより、ネットワー
ク・ノードは、修復された欠陥の所在場所を検出し、動作がなされるべきかどう
かを検出する。この動作とは、閉ループの終了や、引き続く修復メッセージの送
信である。このような動作には、このネットワーク・ノード自体によって先に生
成され、送信された第1のタイプの修復メッセージの再送信も含まれる。
【0007】 ネットワーク・ノードが修復された欠陥の所在場所を識別できるようにするた
め、欠陥の修復を検出したネットワーク・ノードは、パケットを再配送する送信
ラインを有するネットワーク・ノードに関する詳細情報、及び、パケットを再伝
搬する送信ラインが属するリングに関する詳細情報を含む第1のタイプの修復メ
ッセージを送信する。欠陥の修復を検出したネットワーク・ノードは、どの受信
ラインからパケットを再受信したかを検出する。
【0008】 請求項3は、ネットワーク・ノードがネットワーク・ノード内の一方のリング
から他方のリングへのループを終了させる条件を示す。請求項4は、孤立ノード
グループのネットワーク・ノード、若しくは、孤立ノードのネットワーク・ノー
ドが、既に一回送信された第1のタイプの修復メッセージを再送信する時機を示
す。請求項5は、修復メッセージを消去する時機が示されている。
【0009】 以下、添付図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0010】 図1は、各リングシステムが二つのリングを有する四つのリングシステム1〜
4を含むローカル・エリア・ネットワークの一実施例の概要図である。リングと
は、複数のネットワーク・ノードを経由する閉信号路を意味する。各リングシス
テム1〜4は、逆向きに作用する2本のリングによって形成され、2本のリング
上で信号は逆向きに進行する。リングシステム1〜4に矩形で表されているネッ
トワーク・ノードは、4本のリングコネクションと2本の局コネクションを具備
したネットワーク・インタフェースを含む。
【0011】 別のリングシステムの局又はネットワーク・インタフェースは、局コネクショ
ンに接続される。図1において、たとえば、リングシステム2に対し、全部で5
個のネットワーク・インタフェースが局へ接続され、4個のネットワーク・イン
タフェースがリングシステム1及び3のネットワーク・インタフェースへ接続さ
れる。局は、たとえば、電話機、テレビ電話機、パーソナルコンピュータ、或い
は、ワークステーションである。局若しくはネットワーク・インタフェースから
生ずるメッセージ若しくは情報は、それぞれ、非同期転送モード(ATM)にお
けるセルで伝送される。セルは、5バイトのヘッダフィールドと、48バイトの
情報フィールドとを収容する。セルのヘッダフィールドに収容された情報は、特
に、アドレッシングとスイッチ機能の実行のため使用される。
【0012】 4本のリングコネクションを有するネットワーク・インタフェース5が図2に
詳細に示されている。ネットワーク・インタフェース5は、スイッチング装置6
と、制御装置8とを有する。スイッチ7を含むスイッチング装置6は、アライメ
ント回路9〜14を介してリング及び局コネクションへ接続され、セルストリー
ムを切換る機能を有する。アライメント回路9〜14は、たとえば、セルを高次
トランスポート・フレーム(たとえば、同期デジタル・ハイアラーキ(SDH)
のトランスポート・フレーム)に割り付ける変換器装置、又は、セルが高次トラ
ンスポート・フレームに割り付けられることなく転送されたときのクロックアラ
イメント用のバッファメモリを含む。
【0013】 アライメント回路9は、一方で、第1のリングの受信用リングコネクション1
5に接続され、他方で、スイッチング装置6へ繋がるコネクション16に接続さ
れる。アライメント回路10は、コネクション17を介してスイッチング装置6
へ接続され、セルストリームを第1のリングの送信用リングコネクション18へ
供給する。第2のリングの受信用リングコネクション19からのセルストリーム
は、アライメント回路11によって受信され、アライメント回路11はセルスト
リームを、コネクション20を介してスイッチング装置6へ供給する。スイッチ
ング装置6のコネクション21から、アライメント回路12は、第2のリングの
送信用リングコネクション22へ転送されるセルを受信する。
【0014】 局コネクション23はアライメント回路13を介してネットワーク・インタフ
ェース5に接続され、局コネクション24はアライメント回路14を介してネッ
トワーク・インタフェース5へ接続される。アライメント回路13は、コネクシ
ョン25を介してスイッチング装置6へ接続され、スイッチング装置6からセル
ストリームを受信する。アライメント回路14は、局コネクション24を介して
他のリングシステムの局又はネットワーク・インタフェースに接続され、他のリ
ングシステムのネットワーク・インタフェースからセルストリームが供給され、
コネクション26を介してスイッチング装置6へ接続される。セル変換若しくは
クロックアライメントが不要であるならば、アライメント回路9乃至14を省略
してもよい。
【0015】 制御装置18は、スイッチング装置6を制御し、更なる制御機能(たとえば、
呼設定、及び、呼切断)を行なうため設けられる。マイクロプロセッサとしても
実現され得る制御装置8は、これらの機能のためのセルを受信し、セルを生成す
る。
【0016】 スイッチ7の他に、スイッチング装置6は、三つのパスメモリ27、28及び
29と、三つの受信用回路30、31及び32とを有する。コネクション16、
20及び26を介して到来するセルのヘッダフィールドは、受信用回路30、3
1及び32内で評価される。
【0017】 ヘッダフィールドに格納されるアドレス情報は、受信用回路30、31及び3
2に接続されたパスメモリ27、28及び29用の多数のテーブルをアドレス指
定するため使用される。テーブルに記憶されたデータは、セルの更なる処理及び
転送を系統化するため対応した受信用回路30、31及び32によって使用され
る。たとえば、受信用回路30は、セルをコピーし、新しいアドレス情報をその
セルに付加することができる。元のセルは、たとえば、スイッチ7によって局コ
ネクション23へ切換えられ、コピーセルは、アライメント回路10へ切換えら
れる。さらに、場合によっては、スイッチ7がこのコピー機能を実行してもよい
【0018】 受信用回路30は、コネクション16を介してアライメント回路9に接続され
、受信セルをスイッチ7へ転送する。パスメモリ27は受信用回路30に接続さ
れる。受信用回路31は、パスメモリ28に接続され、バッファメモリ11から
セルを受信し、セルをスイッチ7へ転送する。スイッチ7とコネクション26の
間には、受信用回路32が設けられ、受信用回路32はパスメモリ29へ接続さ
れる。
【0019】 2種類のペイロードセルが、第1のリングのリングコネクション15及び18
を介して伝送され、リングコネクション19及び22を介して伝送される。一方
のペイロードセルは、たとえば、先に確立したコネクションのユーザーのメッセ
ージ若しくはデータを情報フィールドに収容する(一般的には、ユーザーパケッ
トと称される)ユーザーセルであり、もう一方のペイロードは、制御情報を情報
フィールドに収容する(一般的には、制御パケットと称される)制御セルである
【0020】 以下の説明では、リングコネクション15及び19は、ネットワーク・ノード
に割り当てられた受信用ラインであり、リングコネクション18及び22は、ネ
ットワーク・ノードに割り当てられた送信用ラインである。
【0021】 セルのヘッダフィールド内の特定のビットは、VCI(仮想チャネル識別子)
用に確保される。標準化案に準拠すると、この標識は、セルの宛先の間接アドレ
スを格納するので、仮想チャネルと呼ばれる。さらに、セルのヘッダフィールド
内の特定のビットは、複数の仮想チャネルのグループを表すVPI(仮想パス識
別子)のため確保される。
【0022】 本実施例の場合に、VCI及びVPIの中のあるビットは、標準化案に記載さ
れている情報以外の情報のために使用される。VPIは、リングシステム内での
アドレスに関する情報(アドレス情報)、又は、セルの宛先(ネットワーク・ノ
ード)に関する情報を収容する。VCIは、チャネルに関するユーザー関連識別
子、チャネルのタイプ、及び、セルのタイプを表すため使用される。さらに、V
CIは、リングシステムのアドレスとして使用される。
【0023】 ネットワーク・インタフェース5の制御装置8は、他の局へ割り当てられた局
のコネクションの設定を制御する。コネクション設定及びコネクション切断に対
応した制御手続は、たとえば、欧州特許明細書EP-0 641 105 A2に記載されてい
る。
【0024】 スイッチング装置6のパスメモリ27〜29は情報を格納し、この情報は、受
信セルの更なる処理及び転送を組織化するため割り当てられた受信用回路30〜
32によって評価される。たとえば、セルは、別のアドレスが付与され、コピー
され、或いは、消去される。パスメモリ27〜29は、たとえば、故障(ケーブ
ル断線、ライン断線など)のある場合、制御装置8によって変更される。
【0025】 ATMネットワークの第1のリングシステムのネットワーク・ノードと、第2
のリングシステムのネットワーク・ノードとの間のコネクションの場合、セルの
VPI及びVCIは、セルが一方のリングシステムと他方のリングシステムの間
で変化するときには、変更する必要がある。この目的のため、コネクションの設
定の前に、対応したエントリーがパスメモリに作成される。
【0026】 ローカル・エリア・ネットワークに故障が発生したとき、故障を検出したネッ
トワーク・ノードによって多数の測定が実行される。たとえば、リングコネクシ
ョン若しくは局コネクションが中断される故障、又は、ネットワーク・ノードが
破壊される故障(ノード故障)がある。このような故障は、たとえば、近傍ノー
ドが送信した制御セルが受信されなかった後に、或いは、同期の失効の結果とし
て、ネットワーク・インタフェースの制御装置8、又は、ネットワーク・ノード
によって検出される。文献EP 0 871 344 A2には、 ・一方向のケーブル破断(同一リングのケーブルだけが破断し、他のリングはそ
のままに保たれている) ・両方向のケーブル破断 ・ノードの孤立 ・ノードのグループの孤立 のような個別の欠陥が適切なループ回路によって取り扱われる様子が記載されて
いる。
【0027】 より詳しい分類のために、文献EP 0 871 344 A2の定義が使用される。文献EP
0 871 344 A2で使用される循環型ノード番号付けの場合、内側リングに沿って循
環型ノード番号が上昇する。最小絶対アドレスを有するノードの循環型ノード番
号は0になる。図3以降の図面では、絶対アドレスではなく、循環型ノード番号
だけが示されている。
【0028】 図3には、ノード5及びノード6により構成されたAタイプの孤立ノードグル
ープが示されている。同図では、内側リング上のケーブル及び外側リング上のケ
ーブルが夫々破断している。これは、両方向の破断ではない。
【0029】 図4及び5には、ノード5及びノード6により構成されたBタイプの孤立ノー
ドグループが示されている。図4では、ノード4とノード5の間に両方向ケーブ
ル破断が存在し、さらに、ノード6とノード7の間の内側リングに一方向ケーブ
ル破断が存在する。図5では、ノード6とノード7の間に両方向ケーブル破断が
存在し、さらに、ノード4とノード5の間の外側リングに一方向ケーブル破断が
存在する。
【0030】 図6には、ノード4とノード5の間に両方向ケーブル破断が存在し、ノード6
とノード7の間に両方向ケーブル破断が存在する例が示されている。本例の場合
、Cタイプの二つの孤立ノードグループが存在し、一方の孤立ノードグループは
、ノード5及びノード6により構成され、他方の孤立ノードグループは、ノード
7、ノード0、ノード1、ノード2、ノード3、及び、ノード4により構成され
る。
【0031】 対応した定義がタイプA、タイプB又はタイプCの孤立ノードに対し成り立つ
【0032】 文献EP 0 871 344 A2に記載された方法によれば、図3乃至6の切換え式ルー
プの結果として、常に二つの閉サブリングが生じる。一方のサブリングは、ノー
ド5及び6により構成され、他方のサブリングは、ノード7、0、1、2、3及
び4により構成される。
【0033】 ノード5は、ノード5及びノード6により構成された閉サブリングの内側端ノ
ードと呼ばれ(内側リングから外側リングへループを切換える)、ノード6は(
外側リングから内側リングへループを切換えるので)外側端ノードと称される。
ノード4は、ノード7、0、1、2、3及び4からなる閉サブリングの内側端ノ
ードと呼ばれ、ノード7は外側端ノードと呼ばれる。
【0034】 以下では、各故障から始まり、ケーブル又は故障したノードの順次的な修復後
に、リングシステムが、ループ回路を含まないエラーのない状態に再び変化する
様子を説明する。複雑な欠陥のケース(孤立したノード、孤立したノードのグル
ープ)は、単純な欠陥(一方向のケーブル破断、両方向のケーブル破断)に戻さ
れる。基本的に、たとえば、両方向ケーブル破断の場合、2本のケーブルを同時
に修復することが可能である。それにもかかわらず、修復中に本発明のアルゴリ
ズムによって生成されるメッセージは、順次的に生成されるので、順次的な監視
が必要であり、かつ、可能である。
【0035】 本発明による仕組みの観点から、故障ノードの修復は、タイプAの孤立ノード
の破断ケーブルの修復と同時に行なわれる。この仕組みは、以下では、R2N(
正常動作への復帰)再構成と呼ぶ。これに対し、文献:EP 0 871 344 A2に記載
された再構成は、SH(自然治癒)再構成と呼ばれる。
【0036】 個別のケーブル破断が順次的に修復されるときに、放送メッセージ又は配信メ
ッセージによる、ループ回路の取消と、個別のテーブルエントリーの変更は、テ
ーブルが評価されたときに使用される以下の7規則によって制御される。
【0037】 規則1: ノードxが内側リングの原始的に欠陥のある受信ラインがそのままにされてい
ることを検出したとき、常に、ノードxは、第1のタイプの形式([x−1] od R ,2,0の修復メッセージを生成し、テーブルエントリー([x−1」 mod R ,1,0)をこの新エントリーで置換し、第1のタイプのこの修復メ
ッセージを二つのリング全域に送信する。常に、ノードxが外側リングの原始的
に欠陥のある受信ラインがそのままにされていることを検出したとき、常に、ノ
ードxは、第1のタイプの形式([x+1]mod R,0,2)の修復メッセ
ージを生成し、テーブルエントリー([x+1」mod R,0,1)をこの新
エントリーで置換し、第1のタイプのこの修復メッセージを二つのリング全域に
送信する。[y]mod Rは、yをRで除算した後の整数の余りを表し、Rは
リング・ノードの数を表す。
【0038】 以下では、ループメッセージ又は修復メッセージは形式(x,y,z)又は(
xyz)又はxyzで表される。
【0039】 規則2: 第1の形式(y,2,0)又は(y,0,2)の修復メッセージを受信するノ
ードy(y∈0,1,...,R−1)は、テーブル内の対応したエントリー(
y,1,0)又は(y,0,1)を第1のタイプの修復メッセージで置換し、こ
のようにして変更されたテーブルを評価する。以下の条件a)乃至i)の下で、
ノードyは、パケット若しくはセルを外側リンクへ新ルートで送信するループ、
又は、パケット若しくはセルを内側リンクへ新ルートで送信するループを取り消
し、第1の形式の修復メッセージ(y,2,0)又は(y,0,2)をテーブル
から削除する。つぎに、ノードyは、第2の形式の修復メッセージ(y,3,0
)及び(y,0,3)を送信する。
【0040】 (a)テーブルは、唯一の修復メッセージ(原始的には、単一の一方向ライン
欠陥が発生)しか格納しない。
【0041】 (b)テーブルは、複数のループメッセージ及び第1の形式の修復メッセージ
、又は、第1の形式の修復メッセージを格納するが、全てのエントリーは、たと
えば、 4 1 0 6 1 0 7 2 0 のように二つのリングの中の一方のリングに確実に関係する。
【0042】 ノード7がテーブル評価中にこれらのエントリーを見つけたとき、ノード7は
、エントリー(7 2 0)を削除し、第2の形式の修復メッセージ(7 3
0)を全てのリング・ノードへ送信する。
【0043】 (c)テーブルは、唯一のループメッセージ形式のエントリーと、唯一の第1
の形式の修復メッセージのエントリー([y−1]mod R,2,0)又は(
[y−1]mod R,2,0),(y,0,1))だけを格納し、同時に、た
とえば、 4 1 0 5 0 2 のように、一方のエントリーは内側リングと関係し、他方のエントリーは外側リ
ングと関係する。
【0044】 このようなエントリーが出現するのは、(単一の)破断した両方向リングケー
ブルのケーブルが修復され、検出ノード4が修復メッセージ(5 0 2)を全
てのノードへ送信したときである。ノードの孤立したグループ、又は、孤立した
ノードの場合に、(第1の形式若しくは第2の形式の)全てのループメッセージ
が受信された後、テーブルは、常に、全てのノード内で4個のテーブルエントリ
ーを有し、その中の2個のエントリーは内側リングを示し、2個のエントリーは
外側リングを示すことに考慮する必要がある。従って、以下のエントリー: 7 0 1 5 1 0 を有するテーブルは、SH再構成中に孤立したノードグループ5,4,3,2,
1,0,..,7の場合に送信された全てのループメッセージが必ずしもノード
に到達しない間の短期間に限り起こり得る。
【0045】 (d)テーブルは、たとえば、 7 0 2 6 1 0 5 0 2 4 1 0 のように、同じリングに関係した二つのループメッセージと、他のリングに関係
した第1の形式の二つの修復メッセージとを収容する。
【0046】 このような状況は、孤立ノード、又は、孤立ノードグループのケーブルが修復
された場合に生じる。
【0047】 (e)テーブルは、たとえば、 7 0 2 6 2 0 5 0 1 4 1 0 のように、常に、内側リング及び外側リンクに関するループメッセージと第1の
形式の修復メッセージとを収容する。
【0048】 (f)テーブルは、たとえば、 7 0 2 6 2 0 5 0 2 4 1 0 のように、一方のリングに関係した第1の形式の二つの修復メッセージと、他の
リングに関係した第1の形式の修復メッセージ及びループメッセージとを収容す
る。
【0049】 (g)テーブルは、たとえば、 7 0 1 6 1 0 5 0 2 のように、リング毎に一つずつの二つのループメッセージと、一方のリングに関
係した修復メッセージとを収容する。
【0050】 (h)テーブルは、たとえば、 7 0 2 6 1 0 5 0 2 のように、同じリングに関係した第1の形式の二つの修復メッセージと、他のリ
ングに関係した一つのループメッセージとを収容する。
【0051】 (i)テーブルは、たとえば、 6 1 0 5 0 2 4 1 0 のように、同じリングに関係した二つのループメッセージと、他のリングに関係
した第1の形式の一つのループメッセージとを収容する。
【0052】 備考1: テーブルが、たとえば、 7 0 1 6 1 0 5 0 1 4 2 0 のように、同じリングに関係した二つのループメッセージを収容し、他のリング
に関係したループメッセージ及び第1のタイプの修復メッセージを収容するとき
、第1の形式の単一の修復メッセージは、ループ回路の取消を生じさせないこと
に注意する必要がある。
【0053】 このタイプのテーブルエントリーを含む場合、ノード4は、ループ回路を取り
消さない。しかし、ノード5、6又は7は、第2の形式の修復メッセージ(4
3 0)の結果として、SH再構成を再度動作させることなく、エントリー(4
2 0)を削除する。
【0054】 規則3: 規則3は、受信ケーブルの更新されたテストに関係し、場合によっては、既に
検出された修復メッセージの送信の更新に関係する。第1の形式の修復メッセー
ジを受信するネットワーク・ノードは、循環式ノード番号が状態テーブルに出現
し、ネットワーク・ノードが、そのテーブルエントリーに従って、孤立ノードグ
ループの端ノードではなくなったとき、又は、(タイプA及びタイプBの孤立ノ
ード又は孤立ノードグループに関する)閉じたサブリングのノードではなくなっ
たときに、受信ケーブルを検査し、受信ケーブルがそのままにされ、対応したテ
ーブルエントリーが欠陥を表すとき、又は、対応したテーブルエントリーが第1
の形式の修復メッセージを表現(第1のタイプの修復メッセージの再伝送)する
とき、対応した第1のタイプの修復メッセージを送信する。
【0055】 規則4: 規則4は、第1のタイプの修復メッセージのテーブルからの削除に関する。ノ
ードxが第2のタイプの修復メッセージ(y,3,0)又は(y,0,3)を受
信するとき、対応した修復メッセージ(y,2,0)をテーブルから削除する。
ノードxとノードyは一致させることができない。その理由は、全てのノードへ
メッセージを送信することは、送信側ノードが、メッセージがリングを通過した
後にメッセージを再受信したときに、更に評価することなく、送信されたメッセ
ージを消去することを意味するからである。第2のタイプの修復メッセージ(y
,3,0)又は(y,0,3)を送信したネットワーク・ノードは、第2のタイ
プの修復メッセージが消滅した直後に、対応したエントリー(y,2,0)又は
(y,0,2)を除去する。第2のタイプの修復メッセージ(y,3,0)又は
(y,0,3)を受信したノードは、対応した第1のタイプの修復メッセージ(
y,2,0)又は(y,0,2)が含まれていないならば、この第2のタイプの
修復メッセージを無視する。
【0056】 規則5: 第1のタイプの修復メッセージ(y,2,0)又は(y,0,2)を受信した
ノードxは、対応したループメッセージ(y,1,0)又は(y,0,1)がテ
ーブル内に存在しない場合、第1のタイプの修復メッセージ(y,2,0)又は
(y,0,2)を無視する。
【0057】 規則6: 第1のタイプ及び第2のタイプの修復メッセージは、有効なループ回路には含
まれない。すなわち、それらは、常に、リングの受信ラインから同じリングの送
信ラインへ伝搬される。この送信ラインに欠陥がある場合、修復メッセージは失
われる。送信ラインに欠陥がない場合、すなわち、ループ回路がタイプA又はタ
イプBの孤立ノード又は孤立ノードグループにより形成されるならば、修復メッ
セージは、孤立ノード又は孤立ノードグループに到達する。
【0058】 規則7: 全てのノードへ送信されるメッセージ(配布メッセージ若しくは放送メッセー
ジ)は、常に、二つのリングで同時に送信される。
【0059】 ノード内の状態テーブルが変更された後、対応したノードが状態テーブルを評
価し、状況に応じてループを取り消し、第1のタイプ又は第2のタイプの修復メ
ッセージを送信する。
【0060】 図7には、ノード4とノード5の内側リンク上の一方向ケーブル破断、並びに
、ノード6とノード7の間の内側リンク上の一方向ケーブル破断の場合のR2N
再構成の処理が示されている。図示されたテーブルエントリーは、SH再構成後
の状況に関係する。ノード6とノード7の間の破断ケーブルは修復されている。
ノード7は、この修復を検出し、第1のタイプの修復メッセージ(6 2 0)
をノード7自体の状態テーブルに登録した後、規則7に従って、放送メッセージ
若しくは配信メッセージを用いて、この第1のタイプの修復メッセージを他のノ
ードへ送信する。修復メッセージを送信された他のノードは、修復メッセージを
受信し、状態テーブル内のエントリー(6 1 0)を(6 2 0)で置換す
る。全てのノードは、次に、状態テーブルを評価する。ノード6は、規則2b)
に従って、ループ回路を取り消さなければならないことを認識する。ループ回路
が取り消された直後に、ノード6は、状態テーブルからエントリー(6 2 0
)を削除し、第2のタイプの修復メッセージ(6 3 0)を残りの全てのノー
ドへ送信する。このメッセージは、残りのノードによって受信され、残りのノー
ドは、規則4に従ってテーブルエントリー(6 2 0)を削除する。テーブル
エントリー(4 1 0)は、全てのノードに保持される。このテーブルエント
リーは、内側リング上でノード4とノード5の間に依然として存在するケーブル
破断と、ノード4内の切換えループ(内側リングから外側リングへの切換え)に
対応する。R2N再構成の取り扱いは、ノード4とノード5の間のケーブルが修
復されたときに同様に行なわれ、リングは完全に元の状態に戻される。
【0061】 図8には、ノード4とノード5の間に単一の両方向ケーブル破断が存在する場
合のR2N再構成の処理が示されている。図示されたテーブルエントリーは、S
H再構成に応じた状況に関係する。最初に、ノード4とノード5の間の内側リン
グが修復される。ノード5は、内側リングの受信ケーブルが元の状態に戻された
ことを検出し、第1のタイプの修復メッセージ(4 2 0)をその状態テーブ
ルに登録した後、この第1のタイプの修復メッセージを全てのノードへ送信する
。その他のノードはこの修復メッセージを受信し、テーブルエントリー(4 1
0)をエントリー(4 2 0)で置換し、変更された状態テーブルを評価す
る。ノード4は、内側リングの送信ケーブルが元通りに戻されたことを認識し、
規則2c)に従って、ループ回路(内側リングから外側リングへのループ)を取
り消し、テーブルエントリー(4 2 0)を削除し、第2のタイプの修復メッ
セージ(4 3 0)を全てのノードへ送信する。他のノードは、この修復メッ
セージを受信し、規則4に従ってテーブルエントリー(4 2 0)を削除する
。図7によれば、R2N再構成は、ノード4とノード5の間の外側リングのケー
ブルが修復されたときに行なわれ、これにより、リングは完全に元通りに戻され
る。
【0062】 図9には、タイプAの孤立ノードグループが存在する場合のR2N再構成の処
理が示されている。図示されたテーブルエントリーは、SH再構成に応じた状況
に関係する。ノード6とノード7の間で内側リングのケーブルが破断し、ノード
4とノード5の間の外側リングのケーブルも破断している。
【0063】 ノード6とノード7の間の内側リングのケーブルが修復された場合を考える。
ノード7は、内側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であることを検出し、
テーブルエントリー(6 1 0)をエントリー(6 2 0)によって置換し
、第1のタイプの修復メッセージ(6 2 0)を全てのノードへ送信する。全
てのノードはメッセージを受信し、各ノードのテーブル中のエントリー(6 1
0)をエントリー(6 2 0)で置換し、テーブルを評価する。規則6に従
って、ノード5及びノード6は、ノード7から内側リングを経由して第1のタイ
プの修復メッセージを受信する。なぜならば、ノード4は、このような修復メッ
セージを外側リングによって別ルートで送信するのではなく、次のノード5へ送
信するからである。
【0064】 ノード4及びノード7は、依然として、ノード7、0、1、2、3及び4から
なる閉サブリング(関連したテーブルエントリーは(7 0 1)及び(4 1
0))の端ノードであることを検出する。その結果として、ノード4及びノー
ド7は、規則3に従って、更なる段階に進まない。これに対し、ノード5及びノ
ード6は、孤立ノードグループ(関連したテーブルエントリーは(6 2 0)
及び(5 0 1))の端ノードではなくなったことを検出する。エントリー(
6 1 0)及び(5 0 1)は、ノード5及びノード6が孤立ノードグルー
プを形成し、その端ノードであることを表す。
【0065】 ノード6のテーブルは、一つの第1のタイプの修復メッセージ、すなわち、エ
ントリー(6 2 0)を確実に格納している。規則2の備考1によれば、ノー
ド6は、テーブル内には修復メッセージが一つしか格納されていないので、この
時点ではループ回路を取り消さない。
【0066】 規則3に従って、ノード5及びノード6は、それぞれの受信ケーブルを調べる
【0067】 ノード6は、テーブルにはエントリー(7 0 1)が格納されているにもか
かわらず、外側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であることを検出する。
したがって、ノード6は、エントリー(7 0 1)をエントリー(7 0 2
)で置換し、第1のタイプの修復メッセージ(7 0 2)を残りの全てのノー
ドへ送信する。
【0068】 ノード5は、テーブルにはエントリー(4 1 0)が格納されているにもか
かわらず、内側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であることを検出する。
したがって、ノード5は、エントリー(4 1 0)をエントリー(4 2 0
)で置換し、第1のタイプの修復メッセージ(4 2 0)を残りの全てのノー
ドへ送信する。
【0069】 これらの二つのメッセージは、全ノードによって受信される。ノード毎に、メ
ッセージ(7 0 2)が(4 2 0)よりも先に受信され、或いは、その逆
にメッセージ(4 2 0)が先に受信される場合がある。受信順序とは無関係
に、二つのメッセージの中の最初のメッセージの受信後に、テーブルは、第1の
タイプの二つの修復メッセージを格納しているので、規則2d)又は規則2e)
に従って、ノード4、6及び7は、切換え式ループを取り消し、対応した第2の
タイプの修復メッセージ(4 3 0)、(6 3 0)及び(7 0 3)を
送信する。これらの第2のタイプの修復メッセージは、対応した第1のタイプの
メッセージが送信されるまでは送信されないので、ノードは、たとえば、第1の
タイプの修復メッセージ(4 2 0)よりも先に第2のタイプの修復メッセー
ジ(4 3 0)を受信し得ない。かくして、全ての修復メッセージの送信及び
受信と、これらの全ての状態テーブルへ収容され、削除されたエントリーに関す
るテーブル評価の後、唯一のエントリー(5 0 1)が残される。したがって
、ノード5だけが(外側リングから内側リングへの)切換え式ループを有する。
この最後のケーブル破断が修復されたとき、R2N再構成は、図7に示されたパ
ターンに従うので、リング全体から欠陥が無くなり、全ての状態テーブルは空に
なる。
【0070】 図10には、タイプBの孤立ノードグループの事例におけるR2N再構成の処
理が示されている。ケーブル修復の後、一つの両方向ケーブル破断が残る。図示
されたテーブルエントリーは、SH再構成後の状況に関係する。ノード6とノー
ド7の間で内側リングのケーブルが破断し、ノード4とノード5の間の両方向ケ
ーブルが破断している。ノード6とノード7の間で内側リングのケーブルが修復
された場合を考える。ノード7は、内側リング上の受信ケーブルが元通りの状態
であることを検出し、テーブルエントリー(6 1 0)をエントリー(6 2
0)によって置換し、第1のタイプの修復メッセージ(6 2 0)を全ての
ノードへ送信する。全てのノードはメッセージを受信し、各ノードのテーブル中
のエントリー(6 1 0)をエントリー(6 2 0)で置換し、テーブルを
評価する。ノード4及びノード7は、依然として、ノード7、0、1、2、3及
び4からなる閉サブリング(関連したテーブルエントリーは(7 0 1)及び
(4 1 0))の端ノードであることを検出する。その結果として、ノード4
及びノード7は、規則3に従って、更なる段階に進まない。これに対し、ノード
5及びノード6は、孤立ノードグループ(関連したテーブルエントリーは(6
2 0)及び(5 0 1))の端ノードではなくなったことを検出する。ノー
ド6のテーブルは、一つの第1のタイプの修復メッセージ、すなわち、エントリ
ー(6 2 0)を確実に格納している。規則2の備考1によれば、ノード6は
、テーブル内には修復メッセージが一つしか格納されていないので、この時点で
はループ回路を取り消さない。
【0071】 規則3に従って、ノード5及びノード6は、それぞれの受信ケーブルを調べる
【0072】 ノード6は、テーブルにはエントリー(7 0 1)が格納されているにもか
かわらず、外側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であることを検出する。
したがって、ノード6は、エントリー(7 0 1)をエントリー(7 0 2
)で置換し、第1のタイプの修復メッセージ(7 0 2)を残りの全てのノー
ドへ送信する。
【0073】 ノード5は、エントリー(4 1 0)に応じて、内側リング上の受信ケーブ
ルに欠陥があることを検出する。したがって、ノード5は、更なる段階に進まな
い。
【0074】 修復メッセージ(7 0 2)は、全ノードによって受信され、全てのテーブ
ル内のエントリー(7 0 1)を置き換える。かくして、全てのテーブルは、
厳密に2個の第1のタイプの修復メッセージを収容する。ノード7におけるテー
ブル評価は、規則2e)に従って行なわれ、ノード7に、(外側リングから内側
リングへの)ループ回路を取り消させ、エントリー(7 0 2)を削除させ、
第2のタイプの修復メッセージ(7 0 3)を全てのノードへ送信させる。規
則2e)に従って行なわれるノード6内のテーブル評価によって、ノード6は、
(内側リングから外側リングへの)ループ回路を取り消し、エントリー(6 2
0)を削除し、第2のタイプの修復メッセージ(6 3 0)を全てのノード
へ送信する。残りのノードは、修復メッセージ(7 0 3)及び(6 3 0
)を受信し(異なる順番で受信する場合もあり得る)、エントリー(7 0 2
)及び(6 2 0)を削除し、最後に、全てのノードは、ノード4とノード5
の間の破断した両方向ケーブルに応じて、テーブルエントリー(4 1 0)及
び(5 0 1)だけを収容する。破断した両方向ケーブルのR2N再構成は、
図8に関して説明した処理に従って行なわれる。
【0075】 図11には、タイプBの孤立ノードグループの事例におけるR2N再構成の処
理が示されている。ケーブル修復の後、二つの一方向ケーブル破断が内側リング
に残る。図示されたテーブルエントリーは、SH再構成後の状況に関係する。ノ
ード6とノード7の間で内側リングのケーブルは破断し、ノード4とノード5の
間の両方向ケーブルが破断している。ノード4とノード5の間で外側リングのケ
ーブルが修復された場合を考える。ノード4は、外側リング上の受信ケーブルが
元通りの状態であることを検出する。ノード4は、テーブルエントリー(5 0
1)をエントリー(5 0 2)によって置換し、第1のタイプの修復メッセ
ージ(5 0 2)を全てのノードへ送信する。全てのノードはメッセージを受
信し、各ノードのテーブル中のエントリー(5 0 1)をエントリー(5 0
2)で置換し、テーブルを評価する。ノード4及びノード7は、依然として、
ノード7、0、1、2、3及び4からなる閉サブリング(関連したテーブルエン
トリーは(7 0 1)及び(4 1 0))の端ノードであることを検出する
。その結果として、ノード4及びノード7は、規則3に従って、更なる段階に進
まない。これに対し、ノード5及びノード6は、孤立ノードグループ(関連した
テーブルエントリーは(6 1 0)及び(5 0 2))の端ノードではなく
なったことを検出する。
【0076】 ノード5のテーブルは、一つの第1のタイプの修復メッセージ、すなわち、エ
ントリー(5 0 2)を確実に格納している。規則2の備考1によれば、ノー
ド5はこの時点でループ回路を取り消すことにはならない。なぜならば、テーブ
ル内には修復メッセージが一つしか格納されていないからである。規則3に従っ
て、ノード5及びノード6は、それぞれの受信ケーブルを調べる。
【0077】 ノード6は、テーブルにはエントリー(7 0 1)が格納されているにもか
かわらず、外側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であることを検出する。
したがって、ノード6は、エントリー(7 0 1)をエントリー(7 0 2
)で置換し、第1のタイプの修復メッセージ(7 0 2)を残りの全てのノー
ドへ送信する。
【0078】 ノード5は、エントリー(4 1 0)に応じて、内側リング上の受信ケーブ
ルに欠陥があることを検出する。したがって、ノード5は、更なる段階に進まな
い。
【0079】 修復メッセージ(7 0 2)は、全ノードによって受信され、全てのテーブ
ル内のエントリー(7 0 1)を置き換える。かくして、全てのテーブルは、
厳密に2個の第1のタイプの修復メッセージを収容する。ノード7におけるテー
ブル評価は、ノード7に、規則2e)に従って、(外側リングから内側リングへ
の)ループ回路を取り消させ、エントリー(7 0 2)を削除させ、第2のタ
イプの修復メッセージ(7 0 3)を全てのノードへ送信させる。ノード5内
のテーブル評価によって、ノード5は、規則2e)に従って、(外側リングから
内側リングへの)ループ回路を取り消し、エントリー(5 0 2)を削除し、
第2のタイプの修復メッセージ(5 0 3)を全てのノードへ送信する。残り
のノードは、修復メッセージ(7 0 3)及び(5 0 3)を受信し(異な
る順番で受信する場合もあり得る)、規則4に応じてエントリー(7 0 2)
及び(5 0 2)を削除し、最後に、全てのノードは、ノード4とノード5の
間の内側リング上の一方向破断ケーブル、及び、ノード6とノード7の間の内側
リング上の一方向破断テーブルの2つのの一方向ケーブル破断に応じて、テーブ
ルエントリー(4 1 0)及び(6 1 0)だけを収容する。残された二つ
の一方向ケーブル破断のR2N再構成は、図7に関して説明した処理に従って行
なわれる。
【0080】 図12は、タイプBの孤立ノードグループの事例におけるR2N再構成の処理
を示す図である。1番目のケーブル修復により、タイプAの孤立グループが生じ
、2番目のケーブル修復により、ノード6とノード7の間で内側リングに一方向
ケーブル破断が生じる。図示されたテーブルエントリーは、SH再構成後の状況
に関係する。ノード6とノード7の間で内側リングのケーブルは破断し、ノード
4とノード5の間の両方向ケーブルが破断している。
【0081】 ここで、ノード4とノード5の間で内側リングのケーブルが修復された場合を
考える。ノード5は、内側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であることを
検出し、テーブルエントリー(4 1 0)をエントリー(4 2 0)によっ
て置換し、第1のタイプの修復メッセージ(4 2 0)を全てのノードへ送信
する。しかし、このとき、依然としてケーブル破断が存在するため、ノード6だ
けがこの修復メッセージを受信し、テーブルエントリー(4 1 0)をエント
リー(4 2 0)で置換し、変更された状態テーブルを評価する。ノード5及
びノード6は、依然として、孤立グループ(関連したテーブルエントリーは(5
0 1)及び(6 1 0))の端ノードであり、規則3に従って、ノード5
及びノード6は、更なる段階に進まない。ノード7、0、1、2、3及び4は、
修復メッセージ(4 2 0)が連絡されないので、1番目の修復について何も
知ることができない。
【0082】 次に、ノード4とノード5の間で外側リングのケーブルが修復された場合を考
える。ノード4は、外側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であることを検
出する。ノード4は、テーブルエントリー(5 0 1)をエントリー(5 0
2)によって置換し、第1のタイプの修復メッセージ(5 0 2)を全ての
ノードへ送信する。このメッセージは全てのノードによって受信され、全てのノ
ードは、各ノードのテーブル中のエントリー(5 0 1)をエントリー(5
0 2)で置換し、テーブルを評価する。
【0083】 ノード5及びノード6は、第1のタイプの二つの修復メッセージ(4 2 0
)及び(5 2 0)だけをそれぞれのテーブルに収容し、これに対し、他の閉
サブリングのノード7、0、1、2、3及び4は、修復メッセージ(4 2 0
)だけをテーブルに収容している。しかし、このエントリーは、ノード4及び7
が、次の修復メッセージの受信時に、閉サブリングの端ノードではなくなったこ
とを認識するために十分であるため、ノード4及びノード7は、規則3に従って
受信ケーブルを検査する。
【0084】 ノード5及びノード6は、孤立グループ(関連したテーブルエントリーは(5
0 2)及び(6 1 0))の端ノードではなくなったことがわかるので、
規則3に従って、それぞれの受信ケーブルを調べる。
【0085】 ノード6は、テーブルにはエントリー(7 0 1)が格納されているにもか
かわらず、外側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であることを検出する。
したがって、ノード6は、エントリー(7 0 1)をエントリー(7 0 2
)で置換し、第1のタイプの修復メッセージ(7 0 2)を残りの全てのノー
ドへ送信する。
【0086】 ノード5は、テーブルエントリー(4 2 0)に応じて、内側リング上の受
信ケーブルが元通りの状態であることを検出する。したがって、ノード5は、第
1のタイプの修復メッセージ(4 2 0)を残りの全てのノードへ再送信する
。さらに、ノード5は、エントリー(5 0 2)から、対応した切換え方式ル
ープを取り消すべきことを認識する。ノード5がループを取り消した後、ノード
5は、エントリー(5 0 2)を削除し、第2のタイプの修復メッセージ(5
0 3)を全てのノードへ送信する。
【0087】 ノード7、0、1、2、3及び4は、2回目に送信された修復メッセージ(4
2 0)と、1回目に送信された修復メッセージ(7 0 2)を受信する。
二つの修復メッセージの中で最初の修復メッセージが受信された後、ノードの状
態テーブルは、エントリー(5 0 2)のほかに更なる修復メッセージを収容
する。ノード5に直結されているため、先にメッセージ(4 2 0)を受信し
たノード4は、規則2e)に従って対応したループを取り消し、エントリー(4
2 0)を削除し、第2のタイプの修復メッセージ(4 3 0)を全てのノ
ードへ送信する。
【0088】 ノード6から内側リングだけを介して修復メッセージ(7 0 2)を受信で
きるノード7は、修復メッセージ(5 0 2)及び(4 2 0)の後に、こ
の修復メッセージ(7 0 2)を受信するので、これらのメッセージの中の最
初のメッセージ、すなわち、メッセージ(5 0 2)の受信後に、ノード7は
、テーブル内に第1のタイプの二つの修復メッセージを収容するが、切換え式ル
ープは未だ取り消されない(この目的のためには、エントリー(7 0 2)を
持つ必要がある)。実際上、ノード7は、規則3に従って、閉サブリングの端ノ
ードではなくなったことを認識し、規則3に従って、対応した受信ケーブルを検
査する。しかし、ノード7は、テーブルエントリー(6 1 0)と、依然とし
て欠陥のある内側リングの受信ケーブルとの間に矛盾を生じさせない。したがっ
て、第1のメッセージ(5 0 2)を受信しても、ノード7は更なる段階に進
まない。第1のメッセージ(5 0 2)の後、ノード7は、(場合によっては
、メッセージ(5 0 3)よりも前に)修復メッセージ(7 0 2)を受信
する。これにより、ノード7は、テーブルへのエントリーと、(規則2fによる
)テーブル評価の後、メッセージ(5 0 3)が未だ受信されていないときに
は規則2hに従って、メッセージ(5 0 3)が先に受信されたときには規則
2fに従って、(外側リングから内側リングへの)切換え方式ループを取り消し
、テーブルエントリー(7 0 2)を削除し、修復メッセージ(7 0 3)
を全てのノードへ送信する。
【0089】 外側リングの受信ケーブルが(修復メッセージ(5 0 2)に従って)元通
りの状態であることが検出された後、ノード4は、修復メッセージ(4 0 2
)を受信し、次に、メッセージ(7 0 2)を受信する。メッセージ(4 2
0)が受信されたとき、ノード4は、閉サブリングの端ノードでは無くなって
いるので、規則3に従って受信ケーブルを検査する。規則3に従う修復メッセー
ジ(5 0 2)の再送信は、本例の場合には不可欠ではないが、R2N再構成
用の簡単な規則に基づく必要がある。
【0090】 かくして、全ノードは、修復メッセージ(4 2 0)、(5 0 2)及び
(7 0 2)、並びに、(4 3 0)、(5 0 3)及び(7 0 3)
を、場合によっては異なる順序で受信し、同時に、対応したループ回路が取り消
される。これにより、全ノードは、ノード6とノード7の間の内側リング上に残
された破断ケーブルだけに応じて、夫々のテーブル内に唯一のエントリー(6
1 0)を収容する。この最後の一方向ケーブル破断が修復されるとき、R2N
再構成が図7に関して説明した処理に従って行なわれ、リング全体からエラーが
無くなり、全ての状態テーブルは空になる。
【0091】 図13は、タイプCの孤立ノードグループの事例におけるR2N再構成の処理
を示す図である。順次的な2回のケーブル修復の後、単一の両方向ケーブル破断
が残る。図示されたテーブルエントリーは、SH再構成後の状況に関係する。ノ
ード6とノード7の間で両方向ケーブルは破断し、ノード4とノード5の間で両
方向ケーブルが破断している。最初に、ノード4とノード5の間で外側リングの
ケーブルが修復される。ノード4は、内側リング上の受信ケーブルが元通りの状
態であることを検出し、テーブルエントリー(5 0 1)をエントリー(5
0 2)によって置換し、第1のタイプの修復メッセージ(5 0 2)を全て
のノードへ送信する。しかし、この修復メッセージは、ノード4、3、2、1、
0及び7だけによって受信される。なぜならば、その他のノードに連絡できない
からである。ノード4及びノード7は、テーブル評価中に、依然として、孤立グ
ループ(関連したテーブルエントリーは(4 1 0)及び(7 0 1))の
端ノードであることを認識し、規則3に従って、ノード4及びノード7は、対応
した受信ケーブルを検査しない。
【0092】 次に、ノード4とノード5の間で内側リングのケーブルが修復された場合を考
える。ノード5は、内側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であることを検
出し、テーブルエントリー(4 1 0)をエントリー(4 2 0)によって
置換し、第1のタイプの修復メッセージを全てのノードへ送信する。この修復メ
ッセージは全てのノードに到達し、全てのノードは、各ノードのエントリー(4
1 0)をエントリー(4 2 0)で置換し、テーブルを評価する。かくし
て、ノード4、3、2、1、0及び7は、二つの修復メッセージ(5 0 2)
及び(4 2 0)だけをそれぞれのテーブルに収容する。ノード4及びノード
7におけるテーブル評価は、これらのノードが孤立サブリング(関連したテーブ
ルエントリーは(4 2 0)及び(7 0 1))の端ノードではないことを
判明させるので、ノード4及びノード7は対応した受信ケーブルを検査する。
【0093】 ノード7は、テーブルエントリー(6 1 0)に応じて、内側リング上の対
応した受信ケーブルに依然として欠陥があることを検出する。その結果として、
ノード7は、更なる段階へは進行しない。
【0094】 ノード4は、テーブルエントリー(5 0 2)に応じて、外側リング上の受
信ケーブルが元通りの状態であることを検出する。したがって、ノード4は、規
則3に従って、第1のタイプの修復メッセージ(5 0 2)を再送し、このメ
ッセージは、全てのノードによって受信される。さらに、ノード4は、テーブル
エントリー(4 2 0)の結果として、ループ回路(内側リングから外側リン
グへの回路)を取り消し、テーブルエントリー(4 2 0)を削除し、第2の
タイプの修復メッセージ(4 3 0)を送信する。
【0095】 ノード5及びノード6は、第1のタイプの修復メッセージ(5 0 2)を受
信し、次に、第2のタイプの修復メッセージ(4 3 0)を受信する。ノード
5及びノード6は、メッセージ(5 0 2)の受信後、二つの修復メッセージ
を対応したテーブルに収容する。規則3に従って、ノード5及びノード6は、閉
サブリング(関連したテーブルエントリーは(5 0 2)及び(6 1 0)
)の端ノードではなくなったことを認識し、対応した受信ケーブルを検査する。
【0096】 ノード6は、テーブルエントリー(7 0 1)に応じて、外側リング上の受
信ケーブルに依然として欠陥があることを検出する。その結果として、ノード6
は、更なる段階へ進行しない。
【0097】 ノード5は、テーブルエントリー(4 2 0)に応じて、内側リング上の受
信ケーブルが元通りの状態であることを検出する。その結果として、ノード5は
、規則3に従って、第1のタイプの修復メッセージ(4 2 0)を再送する。
【0098】 既に説明したように、修復メッセージ(4 2 0)の再送信は、本例の場合
には不可欠ではないが、R2N再構成用の簡単な規則に基づく必要がある。ノー
ド5は、(外側リングから内側リングへの)切換え方式ループを取り消し、テー
ブルエントリー(5 0 1)を削除し、修復メッセージ(5 0 3)を全て
のノードへ送信する。
【0099】 個別のノードに対し、ノード4によって送信された第2のタイプの修復メッセ
ージ(4 3 0)が、ノード5によって再送された第1のタイプの修復メッセ
ージ(4 2 0)よりも前に受信されるかどうかは確実ではない。しかし、規
則5によれば、メッセージ(4 2 0)がテーブルエントリーを変更せず、か
つ、メッセージ(4 3 0)がメッセージ(4 2 0)を削除するときには
、メッセージ(4 2 0)がメッセージ(4 3 0)の前に受信されるかど
うかは重要ではない。換言すると、メッセージ(4 3 0)がメッセージ(4
2 0)よりも先に受信されたとき、既に有効なエントリー(4 2 0)は
消去される。エントリー(4 1 0)は有効ではないので、それ以降に受信さ
れたメッセージ(4 2 0)は無視される。かくして、全てのノードは第1の
タイプの修復メッセージ(4 2 0)及び(5 0 2)を受信し、次に、第
2のタイプの修復メッセージ(4 3 0)及び(5 0 3)を受信するので
、ノード6及びノード7において依然として有効なループに応じて、全てのノー
ドは、テーブルエントリー(6 1 0)及び(7 0 1)だけを有する。
【0100】 図14は、タイプCの二つの孤立ノードグループの事例におけるR2N再構成
の処理を示す図である。順次的な2回のケーブル修復の後、二つの一方向ケーブ
ル破断が外側リングに残る。図示されたテーブルエントリーは、SH再構成後の
状況に関係する。ノード6とノード7の間で両方向ケーブルは破断し、ノード4
とノード5の間で両方向ケーブルが破断している。
【0101】 最初に、ノード4とノード5の間で外側リングのケーブルが修復される。ノー
ド4は、内側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であることを検出し、テー
ブルエントリー(5 0 1)をエントリー(5 0 2)によって置換し、第
1のタイプの修復メッセージ(5 0 2)を全てのノードへ送信する。しかし
、この修復メッセージは、ノード4、3、2、1、0及び7だけによって受信さ
れる。なぜならば、その他のノードに連絡できないからである。ノード4及びノ
ード7は、テーブル評価中に、依然として、孤立グループ(関連したテーブルエ
ントリーは(4 1 0)及び(7 0 1))の端ノードであることを認識し
、規則3に従って、ノード4及びノード7は、対応した受信ケーブルを検査しな
い。
【0102】 次に、ノード6とノード7の間で外側リングのケーブルが修復される。ノード
6は、外側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であることを検出し、テーブ
ルエントリー(7 0 1)をエントリー(7 0 2)によって置換し、第1
のタイプの修復メッセージ(7 0 2)を全てのノードへ送信する。この修復
メッセージは全てのノードに到達し、全てのノードは、各ノードのエントリー(
7 0 1)をエントリー(7 0 2)で置換し、テーブルを評価する。
【0103】 ノード5及びノード6は、この時点で、一つの修復メッセージ(7 0 2)
だけをそれぞれのテーブルに収容する。これに対し、ノード4、3、2、1、0
及び7のテーブルは、修復メッセージ(5 0 2)及び(7 0 2)を格納
する。したがって、ノード4及びノード7は、孤立ノードグループ(関連したテ
ーブルエントリーは(4 1 0)及び(7 0 2))の端ノードではなくな
っているので、ノード4及びノード7は、規則3に応じて、対応した受信ケーブ
ルを検査する。
【0104】 ノード7は、テーブルエントリー(6 1 0)に応じて、内側リング上の対
応した受信ケーブルに依然として欠陥があることを検出し、この点に関して、ノ
ード7は、更なる段階へは進行しない。これに対し、ノード7のテーブルは、メ
ッセージ(7 0 2)を含む二つの修復メッセージを収容する。その結果とし
て、ノード7は、規則2d)に従って切換え方式ループ(外側リングから内側リ
ングへのループ)を取り消し、エントリー(7 0 2)を削除し、第2のタイ
プの修復メッセージ(7 0 3)を全てのノードへ送信する。
【0105】 ノード4は、テーブルエントリー(5 0 2)に応じて、外側リング上の受
信ケーブルが元通りの状態であることを検出し、規則3に従って、第1のタイプ
の修復メッセージ(5 0 2)を全てのノードへ再送する。
【0106】 ノード5及びノード6は、第1のタイプの修復メッセージ(5 0 2)より
も前に第2のタイプの修復メッセージ(4 3 0)を受信する。その理由は、
ノード5及びノード6は、ノード4から内側リングを介して連絡できないからで
ある。修復メッセージ(7 0 3)の受信後、ノード5及びノード6は、テー
ブルからエントリー(7 0 2)を削除するので、テーブルには、エントリー
(6 1 0)、(5 0 1)及び(4 1 0)だけが収容される。この点
に関して、三つのループメッセージエントリーしか無いにもかかわらず、SH再
構成は、直前に削除された4番目のエントリーを再生成しないことがわかる。こ
れは、削除されたエントリーがノード5に関連しないためである(規則2、備考
1を参照のこと)。
【0107】 続いて、ノード5及びノード6は、修復メッセージ(5 0 2)を受信し、
エントリー(5 0 1)をこの修復メッセージで置換する。規則2i)に従っ
て、ノード5は、外側リングから内側リングへのループ回路を取り消し、テーブ
ルエントリー(5 0 2)を削除し、第2のタイプの修復メッセージ(5 0
3)を全てのノードへ送信する。
【0108】 第1のタイプの修復メッセージ(5 0 2)及び(7 0 2)を受信した
後、全てのノードは、第2のタイプの修復メッセージを順次的に受信するので、
全てノードは、ノード4及びノード6内の内側リングから外側リングへの依然と
して有効なループ回路に応じて、テーブルエントリー(4 1 0)及び(6
1 0)だけを保持する。二つの残りの一方向ケーブル破断のR2N再構成は、
図7に関して説明した処理に従って実行される。
【0109】 図15には、タイプCの二つの孤立ノードグループの事例におけるR2N再構
成の処理が示されている。順次的な2回のケーブル修復の後、タイプAの孤立ノ
ードグループが存在し、更なるケーブル修復によって、単一の一方向ケーブル破
断が残る。図示されたテーブルエントリーは、SH再構成後の状況に関係する。
ノード6とノード7の間で両方向ケーブルは破断し、ノード4とノード5の間で
両方向ケーブルが破断している。
【0110】 最初に、ノード4とノード5の間で内側リングのケーブルが修復される。ノー
ド5は、内側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であることを検出する。ノ
ード5は、テーブルエントリー(4 1 0)をエントリー(4 2 0)によ
って置換し、第1のタイプの修復メッセージ(4 2 0)を全てのノードへ送
信する。しかし、この修復メッセージは、ノード6だけによって受信される。な
ぜならば、その他のノードに連絡できないからである。ノード6は、エントリー
(4 1 0)を(4 2 0)で置換する。
【0111】 次に、修復されるケーブルは、ノード6とノード7の間で外側リング上にある
ケーブルである。ノード6は、外側リング上の受信ケーブルが元通りの状態であ
ることを検出し、テーブルエントリー(7 0 1)をエントリー(7 0 2
)によって置換し、第1のタイプの修復メッセージ(7 0 2)を全てのノー
ドへ送信する。この修復メッセージは、ノード5だけに到達する。なぜならば、
他のノードへ連絡できないからである。ノード5は、エントリー(7 0 1)
をエントリー(7 0 2)で置換する。ノード5及びノード6は、二つの第1
のタイプの修復メッセージしか収容していないが、ノード5及びノード6は、依
然として、閉サブリング(関連したテーブルエントリーは(5 0 1)及び(
6 1 0))の端ノードであるため、ノード5及びノード6は、規則3に従っ
て、これ以上の段階に進まない。他のノード4、3、2、1、0及び7のテーブ
ルは、この時点で、修復メッセージを格納していない。
【0112】 次に、更なるケーブルとして、ノード6とノード7の間で内側リングのケーブ
ルを修復する。ノード7は、内側リング上の対応した受信ケーブルが元通りに復
旧していることを検出し、テーブルエントリー(6 1 0)を(6 2 0)
によって置換し、第1のタイプの修復メッセージ(6 2 0)を全てのノード
へ送信する。このメッセージは、全てのノードによって受信され、対応したテー
ブルに収容される。第3の修復メッセージ(6 2 0)の結果として、ノード
5及びノード6は、孤立ノードグループの端ノードでは無くなっていることを認
識し、対応した受信ラインを検査する。
【0113】 ノード5は、テーブルエントリー(4 2 0)に応じて、内側リング上の受
信ケーブルが元通りの状態であることを検出し、規則3に従って、第1のタイプ
の修復メッセージ(4 2 0)を全てのノードへ送信し、全てのノードはこの
修復メッセージを受信する。
【0114】 ノード6は、テーブルエントリー(7 0 2)に応じて、外側リング上の受
信ケーブルが元通りの状態であることを検出し、規則3に従って、第1のタイプ
の修復メッセージ(7 0 2)を全てのノードへ再送し、全てのノードはこの
修復メッセージを受信する。
【0115】 全てのノードに関して、修復メッセージ(4 2 0)及び(7 0 2)が
受信される順番は不確定である。この順番とは無関係に、ノード4及びノード7
は、先に到達した方のメッセージを受信した後、閉サブリング(関連したテーブ
ルエントリーは(4 2 0)及び(7 0 1)又は(4 1 0)及び(7
0 2))の端ノードでは無くなっていることを検出する。したがって、規則
3に従って、ノード4及びノード7は、受信ケーブルを検査する。
【0116】 ノード4は、テーブルエントリー(5 0 1)に応じて、外側リング上の対
応した受信ケーブルが欠陥を含む状態のままであることを検出し、これ以上の段
階へは進行しない。
【0117】 ノード7は、テーブルエントリー(6 2 0)に応じて、外側リング上の対
応した受信ケーブルが元通りの状態に復旧していることを検出し、規則3に従っ
て、第1のタイプの修復メッセージ(6 2 0)を全てのノードへ再送する。
この修復メッセージは、不可欠ではないが、R2N再構成の簡単な規則に準拠し
ている。
【0118】 修復メッセージ(4 2 0)を受信した場合、ノード4は、ループ回路(内
側リングから外側リングへのループ)を取り消し、エントリー(4 2 0)を
削除し、第2のタイプの修復メッセージ(4 3 0)を全てのノードへ送信す
る。この修復メッセージは全てのノードによって受信される。修復メッセージ(
7 0 2)を受信した場合、ノード7は、ループ回路(外側リングから内側リ
ングへのループ)を取り消し、エントリー(7 0 2)を削除し、第2のタイ
プの修復メッセージ(7 0 3)を全てのノードへ送信する。この修復メッセ
ージは全てのノードによって受信される。かくして、第1のタイプの修復メッセ
ージ(6 2 0)、(4 2 0)及び(7 0 2)の後、全てのノードは
、第2のタイプの修復メッセージ(6 3 0)、(4 3 0)及び(7 0
3)を受信し、対応したループ回路が取り消され、その結果として、全てのノ
ードのテーブルには、ノード4とノード5の間で外側リング上に残存するケーブ
ル破断に応じたエントリー(5 0 1)だけが格納され、ループがノード5内
で(外側リングから内側リングへ)切換えられる。この最後の一方向ケーブル破
断が修復されたとき、R2N再構成が図7に関して説明した処理に従って実現さ
れ、リング全体は、再び、欠陥の無い状態に復旧し、全ての状態テーブルは空に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ローカル・エリア・ネットワークを示す図である。
【図2】 図1に示されたローカル・エリア・ネットワークで使用されるネットワーク・
インタフェースを示す図である。
【図3】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。
【図4】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。
【図5】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。
【図6】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。
【図7】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。
【図8】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。
【図9】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。
【図10】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。
【図11】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。
【図12】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。
【図13】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。
【図14】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。
【図15】 ライン破断の修復後のローカル・エリア・ネットワークのリングシステムを示
す図である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逆向きに作用する少なくとも二つのリングを介して接続され
    た複数のネットワーク・ノードを有し、各ネットワーク・ノードは、欠陥の所在
    場所と、ネットワーク・ノード内の一方のリングから他方のリングへの切換え式
    ループとに関するエントリーを、状態テーブルに格納する、パケット交換方式に
    従って動作するパケット伝送ネットワークであって、 ネットワーク・ノードは、修復された欠陥を検出した後に、状態テーブルのエ
    ントリーを変更し、修復された欠陥の所在場所に関する第1のタイプの修復メッ
    セージを連絡可能な全てのネットワーク・ノードへ送信することを特徴とするネ
    ットワーク。
  2. 【請求項2】 ネットワーク・ノードは、第1のタイプの修復メッセージの
    受信後に、状態テーブル内のエントリーを変更し、上記ネットワーク・ノード内
    で一方のリングから他方のリングへ繋がるループを取り消すかどうかを検査し、 上記ネットワーク・ノードは、ループを取り消した後、ループの取り消しに関
    する第2のタイプの修復メッセージを、連絡可能な全てのネットワーク・ノード
    へ送信する、 ことを特徴とする請求項1記載のネットワーク。
  3. 【請求項3】 ネットワーク・ノードは、対応した状態テーブルに、 リング上の一つ以上の一方向ケーブル破断についてのエントリーと、 両方向ケーブル破断の場合に、一方のリング上の欠陥に関するループメッセー
    ジ、及び、他方のリングに関連した第1のタイプの修復メッセージについてのエ
    ントリーと、 一方のリング上の二つ以上の欠陥に関するループメッセージ、及び、他方のリ
    ングに関連した二つの第1のタイプの修復メッセージについてのエントリーと、 厳密に4個のエントリー、一方のリング上の欠陥に関するループメッセージ、
    及び、他方のリングに関連した少なくとも一つの第1のタイプの修復メッセージ
    と、 厳密に4個のエントリー、一方のリングに関連した二つの第1のタイプの修復
    メッセージ、及び、他方のリングに関連した欠陥に関する一つずつのループメッ
    セージと、 厳密に3個のエントリー、一方のリング上の欠陥に関する一つのループメッセ
    ージ、及び、他方のリングに関係した第1のタイプの修復メッセージと、 の中のいずれかが格納されているとき、上記ネットワーク・ノード内で一方のリ
    ングから他方のリングへ繋がるループを取り消すことを特徴とする請求項2記載
    のネットワーク。
  4. 【請求項4】 孤立ノードグループのネットワーク・ノード、若しくは、孤
    立ノードのネットワーク・ノードは、欠陥の修復及び欠陥修復に関するメッセー
    ジの結果として、孤立ノードグループ若しくは孤立ノードが存在しなくなったと
    き、既に送信済みの第1のタイプの修復メッセージを再送信することを特徴とす
    る請求項1記載のネットワーク。
  5. 【請求項5】 ネットワーク・ノードは、上記ネットワーク・ノード自体に
    よって送信された第1のタイプの修復メッセージ若しくは第2のタイプの修復メ
    ッセージを消去することを特徴とする請求項1記載のネットワーク。
  6. 【請求項6】 逆向きに作用する少なくとも二つのリングを介して接続され
    た複数のネットワーク・ノードを有し、各ネットワーク・ノードは、欠陥の所在
    場所と、ネットワーク・ノード内の一方のリングから他方のリングへの切換え式
    ループとに関するエントリーを、状態テーブルに格納する、パケット交換方式に
    従って動作するパケット伝送ネットワークにおけるネットワーク・ノードであっ
    て、 修復された欠陥を検出した後に、状態テーブルのエントリーを変更し、修復さ
    れた欠陥の所在場所に関する第1のタイプの修復メッセージを連絡可能な他の全
    てのネットワーク・ノードへ送信することを特徴とするネットワーク・ノード。
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