JP2003509220A - ストリップ鋳造 - Google Patents
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Abstract
Description
。
間に溶融金属を導き、動いているロール表面上で金属殻を凝固させ、ロール間隙
にてそれら金属殻を合体させ、ロール間のロール間隙から下方に送給される凝固
ストリップ品を生み出す。本明細書では、「ロール間隙」(nip)という語をロー
ル同士が最接近する領域全般を指すものとして用いる。溶融金属は取鍋から1つ
又は一連の小容器へと注がれ、更にはそこからロール間隙上方に位置した金属供
給ノズルに流れてロール間のロール間隙へと向かい、その結果、ロール間隙直上
のロール鋳造表面に支持されてロール間隙長さ方向に延びる溶融金属の鋳造溜め
を形成する。通常、この鋳造溜めの端は、ロール端面に摺動係合で保持されて鋳
造溜めの両端からの溢流を防ぐ側部板又は側部堰で構成されるが、電磁バリヤ等
の代替手段も提案されている。
鋳造の場合にそうである。立上げ時にロールに支持された鋳造溜めを確立する必
要がある。定常状態鋳造が確立されればロール間のロール間隙は凝固したストリ
ップで閉じられるが、立上げ時には溶融金属が適切に凝固することなく落下し得
、従って、首尾一貫したストリップを製造するのが不可能となる。ロール間の隙
間を閉止しつつ鋳造溜めを確立するために立上げ時にはダミーバーを鋳造ロール
間に導入し、凝固ストリップが形成されたら、その先端でダミーバーを抜き去る
必要があると以前は考えられていた。ダミーバー導入の必要があるため、鋳造に
先立つ初期設定手順が遅延し、又何かの理由で鋳造を中断したら、この手順を繰
返して鋳造を再開する必要があった。これが特に問題なのは鋼鋳造の場合で、鋼
鋳造では溶融金属が非常に高温であり、金属送給システムの耐火材料を高温に予
熱して鋳造直前に組付けねばならず、耐火材が著しく冷却し得る前の非常に短い
時間内で溶融金属を注ぐ必要がある。双ロール鋳造装置での鋳造を開始する立上
げ手順をダミーバーを用いることなく行えれば、鋳造中断後、鋳造装置を広範に
再設定する必要なしに直ちに鋳造再開できる。
バーを用いることなく双ロール鋳造装置での鋳造を立上げることができる案を開
示している。これらの案ではいずれも、立上げ時に隙間変動と相応のロール速度
制御とを強制する必要があるが、それらの狙いは単に、ロール間隙を塞止して鋳
造溜めを確立するためロール間隙で隙間と凝固鋼殻の厚みとを整合させることで
ある。特開昭59−215257で開示の案では、小さなロール間隙で立上げが
始まり、比較的高ロール速度で鋳造を開始して所要のものより肉薄のストリップ
を造る。次いで、ロール間隙の規則的な増加を強制し、強制したロール間隙変動
にストリップ厚増加を合わせるようロール速度を減速する。特開平1−1336
44で開示の案では、比較的幅広のロール間隙で立上げを開始し、流れがロール
全体に行き渡るようにし、次いでロール間隙を狭めて鋳造溜めが確立するように
し、その後でロール間隙を増加させて所要厚のストリップを製造する。強制した
ロール間隙を、凝固する金属の実際厚に合わせることは並外れて難しい。さらに
又、これらの案では、立上げ時にロール表面がほぼ平行で間隙が均一であること
を前提としている。しかしながら、肉薄の鋼ストリップを鋳造する場合、機械仕
上げしたクラウンを付したロールを用いる必要のあることが判明している。より
明細には、平らなストリップを製造するためには、ロールを負のクラウンに機械
仕上げしなければならず、即ち、各ロール周面の、端部より中央部の径を小さく
することにより、鋳造時にロールが熱膨張を受けてほぼ平らとなって平らなスト
リップを製造するようにする必要がある。強制する間隙制御を含む先の案では、
クラウンを付けたロールで立上げを成功させることが一般にできない。本発明は
、鋳造立上げ時にロール間のロール間隙を強制することがないが、立上げ時に鋳
造される金属厚に即応する、改良された方法を提供する。本発明によれば、クラ
ウン付きのロールを使用することができ、又、金属凝固状態及び鋳造溜めの充填
速度を最適化するための鋳造速度制御に大きな柔軟性を持たせることができる。
くとも一方が他方のロールに対し全体に且つ横方向に移動可能にして両者間にロ
ール間隙を形成するようにし、 前記一方のロールを他方のロールの方へと横方向に連続偏寄させ、 鋳造すべきストリップ厚よりも小さいロール間隙にロールの初期隙間を設定し
、 ロール間のロール間隙でロール周面が下方に移行するようロールを相互方向に
回転させ、 ロール間隙に溶融金属を注いでロール間隙上方でロール上に支持された溶融金
属の鋳造溜めを形成してロール間隙でロール間隙から下方に送給される鋳造スト
リップを製造し、ロールの回転速度は、ストリップをロール間の初期間隙よりも
大きな厚みに製造して、それにより連続偏寄に抗して前記一方のロールが全体に
他方ロールから離反してロール間の間隙を増加させて鋳造ストリップの厚みに順
応するような速度であり、 鋳造を続けてストリップを前記厚みに、初期間隙よりも増加したロール間隙で
製造することからなる、金属ストリップ鋳造方法が提供される。
とにより、冷間でロール周面に負のクラウンを付け、ロール周面端部間が1.5
mmを超えないよう初期間隙を設定する。
径方向負のクラウンを0.1〜1.5mmの範囲とすることができる。
ロールを、前記一方のロールが他方のロールに対し全体に横方向に動くのを可能
にする一対の可動ロール台車上に取付け、可動ロール台車に偏寄力を加えること
により前記一方のロールを他方のロールに対し連続して横方向に偏寄させる。
制限する止め手段を位置決めすることにより設定できる。止め手段は、可動ロー
ル台車の一方又は両方と係合するようセットできる止めとすることができる。
造装置の作動を幾分詳細に記述する。
を支持した主機械フレーム11で構成される。鋳造ロールモジュールは、鋳造装
置内の作動位置に導入して一体にでき、しかも、鋳造ロール交換時には容易に取
外せるカセット13の形をしている。カセット13が担持する一対の平行な鋳造
ロール16には溶融金属が、鋳造作業時に取鍋(図示せず)からタンディッシュ
17、分配器18、供給ノズル19を介し供給されて鋳造溜め30を創る。鋳造
ロール16は水冷なので、動いているロール表面上に殻が凝固し、それらがロー
ル間隙にて合わされ、ロール出口で凝固ストリップ品20を造る。この品は標準
コイラに送ることができる。
ランスミッションとを介し相互方向に回転される。駆動軸は、カセットを取出す
べきときには、トランスミッションから切離しできる。ロール16の銅製周壁に
形成され縦方向に延び周方向に離間した一連の水冷通路には、回転グランド43
を介して給水ホース42に接続されたロール駆動軸41内の給水導管からロール
端を介し冷却水が供給される。ロールの典型的な大きさは径が約500mm、長
さが最大2000mmで、ほぼその幅のストリップ品を造ることができる。
ィッシュ17上方の位置へと運ばれ、タンディッシュ17を満たすことができる
。タンディッシュにはスライドゲート弁47を装着し、サーボシリンダで動かす
ことにより、溶融金属をタンディッシュ17から弁47と耐火シュラウド48と
を介し分配器18へ流すことができる。
料で造られ広皿状に形成される。分配器18の一側はタンディッシュ17からの
溶融金属を受け、分配器18他側には縦方向に離間した一連の金属出口開口52
が備えられる。分配器18下部を担持する取付ブラケット53は、カセットを作
動位置へ据付ける際、分配器を主機械フレーム11に取付けるためのものである
。
形成される。下部は内方下方にすぼまるようテーパ状になっていて鋳造ロール1
6間のロール間隙へと突入でき、上部には外方に突出する側部フランジ55が形
成されて、主機械フレーム11の一部をなす取付ブラケット60上に位置する。
を鋳造ロール16の幅方向全体にわたり適宜に低速排出し、初期凝固の生じるロ
ール表面に直接衝突することなく溶融金属をロール間隙へと送給する。又は、ノ
ズルには単一の連続長孔出口を設けて溶融金属の低速カーテン流を直接ロール間
隙に送給したり、それを溶融金属鋳造溜めに浸漬させてもよい。
端57に当接保持される。側部閉止板56は窒化硼素等の強耐火材料で造られ、
ロールの段付き端の湾曲に合ったスカロップ側端を有する。側部閉止板を中に取
付できる板ホルダ82は一対の流体圧シリンダ装置83の作動により可動であり
、鋳造ロールの段付き端に側部閉止板を係合させ、鋳造作業時に鋳造ロール上に
形成される溶融金属鋳造溜めの端部閉止部を形成する。
17から分配器18へと注ぎ、金属供給ノズル19を介し鋳造ロール上に流下さ
せることができる。ストリップ品20の頭端をエプロンテーブル96の作動によ
りピンチロールへとガイドし、更に巻取りステーション(図示せず)へとガイド
する。エプロンテーブル96は主フレーム上のピボット取付具97から吊下がり
、きれいな頭端が形成された後に流体圧シリンダ装置(図示せず)の作動により
ピンチロールの方へと旋回できる。
鋳造ロール16をセットしてロール間隙を調節できる構成になっている。又、カ
セット据付け時に、主機械フレーム11上に取付けられている2対のロール偏寄
装置110,111をカセットのロール支持部に迅速に接続して、ロールの分離
に抗する偏寄力を提供することができる。
ル間隙下方で鋳造ストリップを囲む耐火閉止部の上部103とを担持する。ロー
ル16が取付けられるロール支持部104はロール端軸受(図示せず)を担持し
、それら軸受によりロールは互いに平行な関係で縦軸線まわりに回転可能に取付
けられる。2対のロール支持部104は線形軸受106によりカセットフレーム
102に取付けられるのでカセットフレームの横方向に摺動でき、ロール全体の
相互への接近・離反動を提供でき、従って、それら2本の平行ロール間の分離・
閉止動が可能となる。
スペーサはロール下方、ロール間の中央垂直平面付近、二対のロール支持部10
4間に位置していて、2つのロール支持部の内方動を制限する止めとして働き、
ロール間のロール間隙の最小幅を限定する。以下に説明するように、ロール偏寄
装置110,111は、これら中央止めに対しロール支持部を内方へ移動させよ
う作動可能であるが、プリセットの偏寄力に抗してロールの一方は外方へとばね
運動することができる。
の中央垂直平面に対し固定された本体108と、ジャッキ作動時に相等しく相反
方向に動かし得る2端109とを有することにより、ジャッキを伸縮させて、鋳
造装置中央垂直平面からロールを等間隔に維持しつつロール間隙の幅を調節でき
るようになっている。
寄装置110,111を備えている。機械一側のロール偏寄装置110にはつる
巻偏寄ばね112が嵌着されて、対応するロール支持部104に偏寄力を提供し
、他方、機械他側の偏寄装置111は流体圧アクチュエータ113を組み入れて
いる。偏寄装置110,111の詳細な構成を図8及び図9に示す。2つの別々
な作動モードを提供する構成になっている。第1のモードでは、偏寄装置111
がロックされて一方のロールの相応するロール支持部104を中央止め107に
対し堅く保持し、他方のロールは装置110の偏寄ばね112の作用に抗して横
方向に移動自在である。他方の作動モードでは、偏寄装置110がロックされて
他方のロールの相応するロール支持部104を中央止めに対して堅く保持し、偏
寄装置111の流体圧アクチュエータ113は相応するロールの、サーボ制御し
た流体圧偏寄を提供する。通常の鋳造では、単純ばね偏寄又はサーボ制御した偏
寄を用いることが可能である。
に、偏寄装置を構成するばね胴ハウジング114が外ハウジング115内に配さ
れ、外ハウジングは主機械フレーム116に固定ボルト117で固定される。
が形成される。ばねハウジング114は、ピストン118に流体圧流体流を給排
することにより、図8に示したような伸び位置と、縮み位置とに択一的に設定で
きる。ばねハウジング114外端が担持するねじジャッキ119は、歯車付きモ
ータ120の操作により作動して、ねじジャッキにロッド130で接続されたば
ね応力プランジャ121の位置を設定できる。
介して相応のロール支持部104に接続される。スラスト構造122は最初は引
かれてコネクタ124によりロール支持部104と強固に係合する。偏寄装置を
外すべき時には、コネクタ124は流体圧シリンダ123の作動により伸長可能
である。
それの相応ロール支持部104に接続した場合、ばねハウジングとねじジャッキ
の位置は機械フレームに対して固定であり、ばね応力プランジャ121の位置を
設定することにより、ばね112の圧縮を調整し、固定した当接部として働かせ
ることができ、それに対しばねが反応して、推力をスラスト構造122に、そし
て相応のロール支持部104に直接に加えることができる。この構成では、鋳造
作業時の相対動は偏寄ばねに対するロール支持部104とスラスタ構造122の
一体的な動きのみである。従って、ばねとロードセルが受けるのは単一源の摩擦
荷重のみであり、ロール支持部に実際に加えられる荷重はロードセルにより非常
荷正確に測定できる。更に又、偏寄装置が作用してロール支持部104を内方へ
止めに対し偏寄させるので、金属が実際に鋳造ロール間を通る前に所要のばね偏
寄力をロール支持部に予荷重するよう調節でき、その偏寄力は後の鋳造作業時に
維持される。
体圧アクチュエータ113が、固定スタッド132により機械フレームに固定さ
れた外ハウジング構造131と、ロードセル137を介し相応のロール支持部1
14に作用するスラスタ構造134の一部をなす内側ピストン構造133とによ
り形成される。スラスタ構造は最初は引かれてコネクタ135によりロール支持
部と強固に係合する。スラスタ構造をロール支持部から外すべき時には、コネク
タは流体圧ピストンシリンダ装置136の作動により伸長可能である。流体圧ア
クチュエータ113を作動させてスラスタ構造134を、伸長状態と引込み状態
との間を動かすことができ、伸長状態では推力を加え、推力はロードセル137
を介し直接にロール支持部軸受104へと伝えられる。ばね偏寄装置110の場
合と同様、鋳造時に生じる動きはロール支持部とスラスタ構造が一体となっての
、偏寄装置の残りの部分に対する動きのみである。従って、流体圧アクチュエー
タとロードセルは単一源の摩擦荷重に対し作用するのみでよく、装置により加え
られる偏寄力は非常に正確に制御・測定できる。ばね込め偏寄装置の場合と同様
に、固定した止めに対しロール支持部が直接に内方へ偏寄するので、鋳造開始前
に、正確に測定した偏寄力でロール支持部を予荷重することができる。
偏寄装置111をロックして相応のロール支持部を中央止めに対して堅く保持し
、偏寄装置110のばね112がロールの一方に必要な偏寄力を提供できる。又
は、偏寄装置111をサーボ制御した偏寄力を提供するのに用いるのならば、ば
ね応力プランジャ121の位置を調節することにより装置110をロックして、
ばね力を通常の鋳造に必要なロール偏寄力をはるかに超したレベルにまで増加さ
せることで、ばねは相応のロール台車を中央止めに対し通常の鋳造時には堅く保
持するが、過剰のロール分離力が生ずればロールを緊急解放する。
より鋳造装置内の作動位置に出入りできる。作動位置に到達したら、流体圧シリ
ンダ装置144で構成した巻上げ機143の操作によりフレーム全体が持上げら
れ、機械中央に位置決めされる。
よりもはるかに小であるように中央スペーサ又は止め107が鋳造作業前にセッ
トされる。肉薄の鋼ストリップ鋳造の場合、鋳造ロールは1200℃を超える温
度の溶鋼を受け、従って、鋳造状態で著しい熱膨張又はバルジングを被る。従っ
て、鋳造状態でほぼ平行な円筒形に膨らむように十分に負のクラウンを持つよう
機械仕上げされる。この負のクラウンはロール間の初期間隙設定時に見越さねば
ならない。
ウンを呈しており、ロール端部の径がロール中央の周面の径よりも450ミクロ
ン又は0.4mm程大きい。広範の可能ストリップ幅及び可能ロール径に対しク
ラウンは典型的には0.4mm±0.3mmである。典型的なロールは径が50
0mmで、1300mm幅のストリップを製造できる。クラウンはロール端のみ
が著しく、典型的な鋳造ストリップ厚0.5〜5mmに比べて比較的大きい。
る。ロール中央での初期間隙は、cを各ロールの半径クラウン、g0をロール端
間隙とすると、d0=2c+g0である。ロール端間隙g0は、ロールが偶発的に又
は不均一に接触しないことを保証する最小値と、ロール間隙の適切な閉止と鋳造
溜めの充填制御を妨げる、ロール中央部の大きめの間隙d0を介しての溶融金属
の自由落下が起き得ないことを保証する最大値との間にセットされる。0.2〜
0.5mm厚のストリップを鋳造するために、円滑な立上げと満足の行く溜め充
填速度を達成するには、好ましくはg0は0.5〜1.4mmの間とすべきであ
ることが判明している。
間隙へと注いで鋳造溜めを確立し、ストリップを形成する。凝固金属殻が2ロー
ル上に形成され、これらがロール間隙にて合わされて鋳造ストリップを製造する
。
はロールの冷却システム、冷却水流、鋳造表面の肌理(きめ)、ロール速度に左
右される。ロール速度は立上げ時に制御でき、それは鋳造溜めに溶融金属が急速
に増加し得るようにするためであるが、本発明ではロール間の初期間隙よりも著
しく大きいストリップ厚を生み出すためでもある。次いで(装置の作動モードに
応じて、ばね偏寄又は流体圧偏寄のいずれかにより)偏寄されたロールは相応の
偏寄装置(110又は111)の影響のもとに横方向に移動して、厚み増でのス
トリップ形成に順応する。
固速度に比べ初期間隙設定は非常に狭いので、溜めは急速に満たされ、間隙は凝
固ストリップにより急速に閉じられ、大きな金属ロスを生じることなく又過剰な
ストリップ欠陥を生じることなく首尾一貫したストリップが直ちに確立できる。
立上げ時にロール鋳造表面温度が増加するので形状が変化し、図12に示すよう
なほぼ平らな最終熱状態を確立する。これには45秒ほど掛かり得るが、ロール
間の間隙に大いに影響を与える。しかしながら、ストリップの最終厚み、ひいて
はロール間隙はロールの回転速度により決定され、動いているロールは加えられ
た偏寄力に対し自由に動いて、製造されたストリップ厚に順応する。従って、ロ
ール速度は立上げ手順で変更して溜めが満たされるようにし、鋳造ストリップの
所望厚を確立することができる。より明細には、ロールの回転速度は次のように
制御される。
とレベルが製造流速度に合っているからである。従って、流れ速度の増分Δ(Q
)は間隙を介した著しい自由落下を防ぐことができない。
メータにもよるが、溜めは例えば5秒程で急速に満たされる。即ち、立上げ時に
ダミーバーを用いることなく溜めは溶湯により塞がれる。
凝固を反映しているので、式1及び2の状態に従えば、αの値を充分高くとるこ
とにより、ロール間隙が最初は溶湯により、次いでは、目的の充分な溜めレベル
であっても凝固殻により充填又は塞止がなされる。
すように成長するロール熱クラウンは約30秒でほぼ平らな間隙となることがで
きる。このため、ロールの半径方向膨張により間隙が狭くなり、従って、凝固し
た殻はたとえ溜めが完全に満たされる前でも、偏寄したロールを押し戻し始める
。
が適用されている。 鋳造ロール径 500mm 鋳造ロール速度 15m/秒 熱流束 14.5Mw/m2 ストリップ厚 1.6〜1.55mm 中央でのロール間隙 1.3mm ロールクラウン 0.25mm(負) 端でのロール間隙 0.8mm
れるのに約5秒までの時間が掛かる。
くとも一方が他方のロールに対し全体に且つ横方向に移動可能にして両者間にロ
ール間隙を形成するようにし、 前記一方のロールを他方のロールの方へと横方向に連続偏寄させ、 鋳造すべきストリップ厚よりも小さいロール間隙にロールの初期隙間を設定し
、 ロール間のロール間隙でロール周面が下方に移行するようロールを相互方向に
回転させ、 回転するロール間のロール間隙に溶融金属を注いでロール間隙上方でロール上
に支持された溶融金属の鋳造溜めを形成し、ロールの回転速度を制御してロール 間隙から下方に送給される、鋳造の手始めにはロール間の初期間隙よりも大きな 厚みに造られるストリップの鋳造を確立することにより、初期に形成されるスト リップが連続偏寄に抗して前記一方のロールを全体に押圧して前記他方ロールか ら離れるようにしてロール間の間隙を増加させて初期に鋳造されるストリップの 厚みに順応させ 、 鋳造を続けてストリップを前記厚みに、初期間隙よりも増加したロール間隙で
製造することからなる、金属ストリップ鋳造方法が提供される。
Claims (7)
- 【請求項1】 一対の冷却鋳造ロールを平行な関係に保持し、ロールの少な
くとも一方が他方のロールに対し全体に且つ横方向に移動可能にして両者間にロ
ール間隙を形成するようにし、 前記一方のロールを他方のロールの方へと横方向に連続偏寄させ、 鋳造すべきストリップ厚よりも小さいロール間隙にロールの初期隙間を設定し
、 ロール間のロール間隙でロール周面が下方に移行するようロールを相互方向に
回転させ、 ロール間隙に溶融金属を注いでロール間隙上方でロール上に支持された溶融金
属の鋳造溜めを形成してロール間隙でロール間隙から下方に送給される鋳造スト
リップを製造し、ロールの回転速度は、ストリップをロール間の初期間隙よりも
大きな厚みに製造して、それにより連続偏寄に抗して前記一方のロールが全体に
他方ロールから離反してロール間の間隙を増加させて鋳造ストリップの厚みに順
応するような速度であり、 鋳造を続けてストリップを前記厚みに、初期間隙よりも増加したロール間隙で
製造することからなる、金属ストリップ鋳造方法。 - 【請求項2】 ロール中央部をロール端部周面の径よりも小さな径で形成す
ることにより、冷間でロール周面に負のクラウンを付け、ロール周面端部間が1
.5mmを超えないよう初期間隙を設定した、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 ロール端部間の間隙が0.5〜1.4mmの範囲である、請
求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 各ロールの半径方向負のクラウンが0.1〜1.5mmの範
囲である、請求項2又は請求項3に記載の方法。 - 【請求項5】 前記他方ロールを横方向に全体動しないよう保持し、前記一
方のロールを、前記一方のロールが他方のロールに対し全体に横方向に動くのを
可能にする一対の可動ロール台車上に取付け、可動ロール台車に偏寄力を加える
ことにより前記一方のロールを他方のロールに対し連続して横方向に偏寄させる
、請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。 - 【請求項6】 ロール間の初期間隙は、前記一方のロールが他方のロールへ
と全体に動くのを制限する止め手段を位置決めすることにより設定する、請求項
1乃至5のいずれかに記載の方法。 - 【請求項7】 止め手段が、可動ロール台車の一方又は両方と係合するよう
セットされた止めである、請求項6に記載の方法。
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