JP2003508497A - インテグリンに媒介される薬物ターゲッティング - Google Patents

インテグリンに媒介される薬物ターゲッティング

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JP2003508497A
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、好ましい連結単位を介してのαvβ3インテグリンアンタゴニストへの連結の結果として腫瘍特異的作用を有する細胞増殖抑制剤に関する。好ましい連結単位は、細胞増殖抑制剤およびαvβ3インテグリンアンタゴニストの抱合体の血清安定性、ならびに同時に細胞増殖抑制剤の放出を伴うそれらの酵素的もしくは加水分解的切断可能性の結果としての腫瘍細胞中での所望の細胞内作用を保証する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 腫瘍細胞表面の顕著なレクチンパターン(Gabius;Onkologie
12、(1989)、175)は、細胞増殖抑制剤への適切な炭水化物単位の
連結により腫瘍細胞上のこれらを特異的に扱う基本的な可能性を開いている。こ
の期待は、他の組織中、とりわけ肝においてさえ、類似の炭水化物特異性(ガラ
クトース、乳糖、マンノース、N−アセチルグルコサミン、フコースなど)を有
するレクチンが存在する(Ashwellら、Annu.Rev.Bioche
m.46(1982)、531;Stahlら Proc.Natl.Acad
.Sci.USA 74(1977)、1521;Hillら、J.Biol.
Chem.262(1986)、7433;Jansenら、J.Biol.C
hem.266(1991)、3343)という事実により制限される。従って
、肝および他のレクチン豊富な器官における有効成分を含有する複合糖質の顕著
な集中が、このアプローチにおいて腫瘍組織に対する選択性を確立する特定の改
変を伴わずに炭水化物を使用する場合に期待されるに違いない。
【0002】 複素環アミンバトラシリン(1)は多様な胃癌モデルにおいて良好な抗腫瘍作
用を示す(米国特許第4 757 072号明細書)。
【0003】
【化11】
【0004】 良好なインビトロ作用およびより好都合な溶解性の特性を有する(1)のペプ
チド抱合体(conjugate)(米国特許第4 180 343号明細書)
は遊離のバトラシリンよりも動物実験においてより乏しく耐えられる。欧州特許
出願第EP−A−0 501 250号明細書に記述されるバトラシリン(1)
のフコース抱合体は、不利なことに、肝に非常に強く集中する。
【0005】 キノロン−a(2)、7−[(3a−R,S,4−R,S,7a−S,R)−
4−アミノ−1,3,3a,4,7,7a−ヘキサヒドロイソインドル−2−イ
ル]−8−クロロ−1−シクロプロピル−6−フルオロ−1,4−ジヒドロ−4
−オキソ−3−キノリンカルボン酸もまた、その顕著な抗菌活性に加えて、多様
な腫瘍細胞系に対する非常に良好な活性を示す(欧州特許出願第EP−A−0
520 240号、日本国特許第4 253 973号明細書)。しかしながら
、かなりの毒物学的問題がそれに直面する(例えば遺伝毒性、骨髄毒性、インビ
ボでの高い急性毒性など)。
【0006】
【化12】
【0007】 20(S)−カンプトテシンは、Wallら(J.Am.Chem.Soc.8
8、3888(1966))により1966年に単離された五環性アルカロイド
である。それは多数のインビトロおよびインビボ試験で高活性の抗腫瘍潜在能力
を有する。しかしながら、不幸なことに、臨床治験相での有望な潜在能力の実現
は、毒性および溶解性の問題のための失敗した。
【0008】 E環のラクトンの開放およびナトリウム塩の形成により、環が閉鎖された形態
とpH依存性の平衡にある水溶性化合物が得られた。ここでもまた、臨床試験は
これまでのところ成功に至っていない。
【0009】
【化13】
【0010】 約20年後、生物学的活性がトポイソメラーゼIの酵素阻害に帰されるはずで
あることが見出された。それ以来、より耐えられかつインビボで活性であるカン
プトテシン誘導体を見出すために、研究活動が再度増大してきている。
【0011】 水溶性の改善のためにA環およびB環が改変されたカンプトテシン誘導体なら
びにイオン化可能な基をもつ20−O−アシル誘導体の塩が記述されている(V
ishnuvajjalaら 米国特許第4 943 579号明細書)。後者
のプロドラッグの概念は後にまた改変されたカンプトテシン誘導体にも移された
(Waniら 第WO 9602546号明細書)。しかしながら、記述された
20−O−アシルプロドラッグはインビボで非常に短い半減期を有しかつ非常に
迅速に切断されて親構造を生じる。
【0012】 第WO 96/31532号明細書は、好ましいスペーサーおよびリンカー基
を介する細胞増殖抑制剤(例えばバトラシリン、キノロン−a、カンプトテシン
)への選択的に改変された炭水化物の新規連結により、腫瘍細胞内での細胞増殖
抑制剤の血清安定性および放出、ならびに腫瘍組織中での細胞増殖抑制剤の特異
的濃縮の双方が達成される、炭水化物で改変された細胞増殖抑制剤を記述する。
【0013】 インテグリンは細胞の表面上で見出されるヘテロ二量体の膜貫通タンパク質で
あり、これらは細胞外マトリックスへの細胞の接着で重要な役割を演じている。
それらは、これらのタンパク質中に存在するRGD配列を介して細胞外マトリッ
クス上のフィブロネクチンもしくはビトロネクチンのような細胞外糖タンパク質
を認識する(RGDは、アミノ酸配列アルギニン−グリシン−アスパラギン酸の
一文字記号である)。
【0014】 一般に、例えばαvβ3受容体ともまた呼ばれるビトロネクチン受容体、あるい
はαvβ5受容体もしくはGpIIb/IIIa受容体のようなインテグリンは、
細胞の移動、血管形成および細胞とマトリックスの接着のような生物学的過程に
おいて、ならびに従ってこれらの過程が決定的に重要な段階である疾患に対し、
重要な役割を演じている。癌、骨粗鬆症、動脈硬化、再狭窄および眼炎を例とし
て挙げることができる。
【0015】 αvβ3受容体は、例えば、成長する内皮細胞上に大量で存在し、そして細胞外
マトリックスへのそれらの接着を可能にする。 v 3受容体は、従って、血管形
成、すなわち新しい血管の形成で重要な役割を演じており、それは癌性の障害に
おける腫瘍の成長および転移の形成に決定的に重要な先行要件である。
【0016】 前述の受容体の封鎖がこの型の障害の治療の重要な出発点であることを示すこ
とが可能であった。細胞外マトリックスへの成長する内皮細胞の接着を、例えば
、環状ペプチドもしくはモノクローナル抗体によりそれらの対応するインテグリ
ン受容体を封鎖することにより抑制する場合、内皮細胞は死ぬ。従って、血管形
成が起こらず、これは腫瘍の成長の停止もしくは退縮につながる(例えば、Br
ooksら、Cell、第79巻、1157−1164、1994を参照された
い)。
【0017】 さらに、腫瘍細胞の侵襲性の特性および従って転移を形成するそれらの能力は
、それらのαvβ3受容体が抗体により封鎖される場合に著しく減少する(Bro
oksら、J.Clin.Invest.、第96巻、1815、1995)。
【0018】 第WO 98/10795号明細書は、腫瘍に付加する分子(molecul
e adding to tumours)が、例えば細胞増殖抑制剤のような
機能的単位、もしくは例えば放射活性核種のような検出可能な標識に連結される
抱合体を記述する。とりわけ、例えば上述されたRGD配列を有するペプチドの
ようなインテグリンアンタゴニストが、腫瘍に付加する分子として記述される。
ドキソルビシンが、腫瘍に向けるこの型の分子に連結される細胞増殖抑制剤の一
例として記述される。
【0019】 第WO 98/10795号明細書の化合物の場合には、腫瘍に向ける分子お
よび機能的単位がそれらのそれぞれの特性の保持を伴い相互に直接結合されるよ
うな連結が実施される(例えば、p.56、l.17ないしp.58、l.10
および実施例6を参照されたい)。これは、これらの化合物が、腫瘍に向ける実
体の結合により(αvβ3インテグリン拮抗作用を有する基の場合は、血管形成に
より新たに形成された内皮細胞上でとりわけ発現されるαvβ3インテグリン受容
体に結合することにより)、腫瘍細胞の直近で実際に選択的に濃縮されるが、し
かし、直接結合のために、例えば細胞増殖抑制剤のような機能的単位は腫瘍組織
の細胞内空隙に放出されることができないという結果を有する。
【0020】 基本的には、一方で抱合体中に見出されるαvβ3もしくはαvβ5インテグリン
受容体に向ける部分の効果により腫瘍組織中で選択的に濃縮されるが、しかし他
方で抱合体から放出されることができる細胞増殖抑制剤を含んで成る抱合体は、
第WO 98/10795号明細書に記述される抱合体と比較して、腫瘍細胞に
対する細胞増殖抑制剤のより直接的な作用の可能性により腫瘍組織に対する増大
された毒作用基効果を有するはずである。
【0021】 従って、本発明の目的は、αvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向ける
部分、および抱合体から放出されることができる細胞増殖抑制剤を含んで成る抱
合体を開発することであり、ここで、αvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体
に向ける抱合体中の部分は、αvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に結合す
るその能力を保持する。
【0022】 上の目的は、αvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向ける非ペプチド部
分、細胞増殖抑制剤(cytostatic)、および細胞増殖抑制剤の放出を伴い酵素的も
しくは加水分解的に切断可能である連結単位を含んで成る抱合体(conjugate)に
より達成される。αvβ3インテグリン受容体に向ける非ペプチド部分を有する抱
合体がここでとりわけ好ましい。
【0023】 原則として、医薬を含有する抱合体は、例えばAnti−Cancer Dr
ug Design 10(1995)、1−9、とりわけp.1にて説明され
るとおり、複雑な、製造が困難な化合物である。この論文では、細胞増殖抑制剤
メトトレキセート、オリゴペプチドスペーサーおよびタンパク質(ヒト血清アル
ブミン)の抱合体が記述される。しかしながら、連結単位の性質、ならびに毒作
用基(toxophore)および担体(例えば抗体)へのこの単位の連結の型
が、連結単位の切断に影響を及ぼす可能性があることもまた指摘されている(p
.7、第一段落を参照されたい)。従って、この論文は、そこに提示される連結
を困難なく他の抱合体系に移すことができないことを教示する。とりわけ、αv
β3もしくはαvβ5インテグリン受容体にもまた向けられる部分を、この手段に
よりαvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向ける部分がαvβ3もしくはα v β5インテグリン受容体に結合するその能力を喪失することなくこの様式で毒作
用基に連結することができるかどうかについて、何も言われていない。
【0024】 第WO 96/31532号明細書に開示される連結単位は、オリゴ糖基への
毒作用基の連結に特異的に使用される。αvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容
体にもまた向けられる部分を、この手段によりαvβ3もしくはαvβ5インテグリ
ン受容体に向ける部分がαvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に結合するそ
の能力を喪失することなくこの様式で毒作用基に連結することができるかどうか
について、何も言われていない。
【0025】 本発明の好ましい一態様によれば、連結単位は腫瘍関連酵素により切断するこ
とができる。これは、本発明の抱合体の組織特異性のさらなる増大、および従っ
て他の組織型中での本発明の抱合体の付加的な減少につながる。
【0026】 本発明のさらに好ましい一態様によれば、連結単位は腫瘍組織に対する選択性
をもつ抗体に結合されかつ従って腫瘍組織に向けられる酵素により切断すること
ができる。これはまたADEPTアプローチとも呼ばれる。これは同様に、本発
明の抱合体の組織特異性のさらなる増大、および従って他の組織型中での本発明
の抱合体の付加的な減少につながる。
【0027】 本発明のとりわけ好ましい抱合体は、一般式(I) CT−AA1−AA2−AA3−AA4−Sp−IA (I) [式中、 CTは、ヒドロキシル、カルボキシルもしくはアミノ基を付加的に担持すること
ができる細胞傷害性基または細胞増殖抑制剤もしくは細胞増殖抑制剤誘導体の基
を示し、 AA1は非存在であるか、または、保護基もしくは基Sp‘を場合によっては担
持することができるDもしくはL配置のアミノ酸であり、 AA2は非存在であるか、または、保護基もしくは基Sp‘を場合によっては担
持することができるDもしくはL配置のアミノ酸であり、 AA3は非存在であるか、または、保護基もしくは基Sp‘を場合によっては担
持することができるDもしくはL配置のアミノ酸であり、 AA4は非存在であるか、または、保護基もしくは基Sp‘を場合によっては担
持することができるDもしくはL配置のアミノ酸であり、 ここで、 Sp‘は7〜11個の炭素原子を有するアリールアミノカルボニルもしくはアリ
ールアミノチオカルボニル基であり、 Spは非存在であるか、7〜11個の炭素原子を有するアリールアミノカルボニ
ルもしくはアリールアミノチオカルボニル基であるか、あるいは3ないし8個の
炭素原子を有するアルカンジカルボン酸基またはカルボニルもしくはチオカルボ
ニル基であるが、 但し、基AA1ないしAA4の最低1個および/もしくはSpが存在し、 IAはαvβ3インテグリン受容体に向ける非ペプチド基であり、これは A)式(II)
【0028】
【化14】
【0029】 [式中、 R1は、OH、置換もしくは未置換のアルコキシもしくはシクロアルコキシ基、
置換もしくは未置換アリールオキシ基、または飽和もしくは不飽和の場合によっ
ては置換されるヘテロシクリルオキシ基であるか、あるいは、場合によっては、
それを介して式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくはO、
NおよびSより成る群からの原子を表し; R2は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
素環基、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合され
る、場合によっては置換されるアルケニル基もしくは場合によっては置換される
アルキニル基であるか、または、−NR2 2、−NR2SO22、−NR2COOR 2 、−NR2COR2、−NR2CONH2 2もしくは−NR2CSNR2 2であり; ここで、 R2は、相互に独立に、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロア
ルキル基、置換もしくは未置換アリール基、または飽和もしくは不飽和の場合に
よっては置換される複素環基であるか、あるいは、場合によっては、それを介し
て式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合を表し; R2は、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合され
る、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換もしくは未
置換アリール基、または飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素環
基であり; Uは、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合される
、直接結合、または置換もしくは未置換アルキレン基であり; Vは、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合される
、置換もしくは未置換アルキレン基、−NR2CO−もしくは−NR2SO2−で
あり; AおよびBはそれぞれ相互に独立に1,3−もしくは1,4−架橋された、場合
によっては付加的に置換されるフェニレン基であり; Wは直接結合、または置換もしくは未置換アルキレン基であり、 Cは非存在であるか、もしくは
【0030】
【化15】
【0031】 であり; R3は、水素、置換もしくは未置換アルキルもしくはシクロアルキル基、置換も
しくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素
環基、アルキルアミン基、アルキルアミド基であるか、あるいは、R3が結合さ
れる窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
らなるヘテロ原子を含有することができる、場合によっては置換される複素環系
の形成を伴いR4、Y、R5もしくはR6(存在する場合)の1つに結合され; R4は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
素環基、アルキルアミン基、アルキルアミド基であるか、あるいは、R4が結合
される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/または
さらなるヘテロ原子を含有することができる、場合によっては置換される複素環
系の形成を伴いR3、Y、R5もしくはR6(存在する場合)の1つに結合される
か、あるいは、場合によっては、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に
結合される直接結合を表し; XはO、NもしくはSであり; mは0もしくは1であり; Yは直接結合、または場合によっては置換されるアルキレンもしくはアルキン基
であり; R5は、非存在、−NO2、−CN、−COR5、−COOR5であるか、あるいは
、Xを包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさらなるヘ
テロ原子を含有することができる場合によっては置換される炭素環もしくは複素
環系の形成を伴いR3、Y、R4もしくはR6(存在する場合)の1つに結合され
; R5は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
もしくは未置換アリール基、あるいは飽和もしくは不飽和であることができかつ
/またはさらなるヘテロ原子を含有することができる飽和もしくは不飽和の場合
によっては置換される複素環基であり; R6は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
素環基、アルキルアミン基、アルキルアミド基であるか、あるいは、R6が結合
される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/または
さらなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環系
の形成を伴いR3、R4、YもしくはR5(存在する場合)の1つに結合される]
の基、 あるいは、 B)式(III)
【0032】
【化16】
【0033】 [式中、 R7は、OH、置換もしくは未置換のアルコキシもしくはシクロアルコキシ基、
置換もしくは未置換アリールオキシ基、または飽和もしくは不飽和の場合によっ
ては置換されるヘテロシクリルオキシ基であるか、あるいは、場合によっては、
それを介して式(III)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくはN
、OおよびSより成る群からの原子を表し; R8は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
素環基、場合によっては置換されるアルケニル基、場合によっては置換されるア
ルキニル基、ヒドロキシル基またはアルコキシ基であるか、あるいは、R8が結
合される炭素原子を包含しかつヘテロ原子を場合によっては含有することができ
る場合によっては置換される炭素環もしくは複素環系の形成を伴いR9に結合さ
れ; R9は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
素環基、場合によっては置換されるアルケニル基、場合によっては置換されるア
ルキニル基、ヒドロキシル基またはアルコキシ基であるか、あるいは、R9が結
合される炭素原子を包含しかつヘテロ原子を場合によっては含有することができ
る場合によっては置換される炭素環もしくは複素環系の形成を伴いR8に結合さ
れ; R10は、−SO210、−COOR10、−COR10、−CONR10 2もしくは−C
S−NH10 2であるか、または、それを介して式(III)の基が抱合体の残部
に場合によっては結合される直接結合を表し; R10は、相互に独立に、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロア
ルキル基、置換もしくは未置換アリール基、またはそれを介して式(III)の
基が抱合体の残部に場合によっては結合される飽和もしくは不飽和の場合によっ
ては置換される複素環基であり; R10は、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換もしく
は未置換アリール基、またはそれを介して式(III)の基が抱合体の残部に場
合によっては結合される飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素環
基であり; R11は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、また
は置換もしくは未置換アリール基であり、 R16は、水素、CN、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基
、置換もしくは未置換アルコキシ基またはハロゲン原子であり; R17は、水素、CN、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基
、置換もしくは未置換アルコキシ基またはハロゲン原子であり; Lは、−(CH2nNHSO2(CH2o−、−(CH2nSO2NH(CH2o −、−(CH2nNH−CO(CH2o−、−(CH2nCONH(CH2o
、−(CH2nOCH2(CH2o−、−(CH2nCH2O(CH2o−、−(
CH2nCOO(CH2o−、−(CH2nOOC−(CH2o−、−(CH2
nCH2CO(CH2o−、−(CH2nCOCH2(CH2o−、−NHCO
NH−、−(CH2nSCH2(CH2o−、−(CH2nCH2S(CH2o
、−(CH2nCH2SO(CH2o−、−(CH2nSOCH2(CH2o−、
−(CH2nCH2−SO2(CH2o−もしくは−(CH2nSO2CH2(CH 2o−であり、 ここでnおよびoはそれぞれ0もしくは1の整数でありかつn+o≦1; R12は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
素環基であるか、あるいはR12が結合される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは
不飽和であることができかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することができ
る場合によっては置換される複素環系の形成を伴いR13、R14もしくはR15(存
在する場合)の1つに結合され; X‘はN、OもしくはSであり; pは0もしくは1であり; R13は、非存在であるか、−H、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロ
アルキル基、−NO2、−CN、−COR13、−COOR13'であるか、あるいは
X‘を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさらなるヘ
テロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環系の形成を伴
いR12、R14もしくはR15の1つに結合され; R13は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
もしくは未置換アリール基、あるいは飽和もしくは不飽和であることができかつ
/またはさらなるヘテロ原子を含有することができる飽和もしくは不飽和の場合
によっては置換される複素環基であり; Y‘はNもしくはSであり; R14は、非存在、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル
基、置換もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換
される複素環基であるか、あるいは、R14が結合される窒素原子を包含しかつ飽
和もしくは不飽和であることができかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有する
ことができる場合によっては置換される複素環系の形成を伴いR12、R13もしく
はR15(存在する場合)の1つに結合され; R15は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
素環基であるか、あるいは、R15が結合される窒素原子を包含しかつ飽和もしく
は不飽和であることができかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することがで
きる場合によっては置換される複素環系の形成を伴いR12、R13もしくはR14
存在する場合)の1つに結合されるか、あるいは、場合によっては、それを介し
て式(III)の基が抱合体の残部に結合される直接結合を表す] の基; あるいは C)式(IV)
【0034】
【化17】
【0035】 [式中 R18は、OH、置換もしくは未置換のアルコキシもしくはシクロアルコキシ基、
置換もしくは未置換アリールオキシ基、または飽和もしくは不飽和の場合によっ
ては置換されるヘテロシクリルオキシ基であるか、あるいは、場合によっては、
それを介して式(IV)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくはN、
OおよびSより成る群からの原子を表し; qは0もしくは1であり; R19は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
素環基、アルキルアミン基、アルキルアミド基であるか、または、場合によって
は、それを介して式(IV)の基が抱合体の残部に結合される直接結合を表す]
の基 より成る群から選択される] のもの、ならびにそれらの生理学的に許容できる塩および立体異性体である。
【0036】 式(I)の抱合体のうち、好ましい態様により、 CTが、カンプトテシンもしくは9−アミノカンプトテシンであり、それがC2
0−OH基、もしくは9−アミノカンプトテシンの場合には遊離アミノ基を介し
て抱合体の残部に結合されることができ; AA1が非存在であるか、または、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
ソロイシンおよびフェニルアラニンより成る群から選択される、DもしくはL配
置の天然に存在するアミノ酸であり; AA2が非存在であるか、または、リシン、グルタミン酸、ヒスチジン、グリシ
ン、アルギニン、オルニチンおよびロイシンより成る群から選択されかつ場合に
よっては保護基もしくは基Sp‘を担持することができる、DもしくはL配置の
天然に存在するアミノ酸であり、 AA3が非存在であるか、または、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
ソロイシンおよびフェニルアラニンより成る群から選択される、DもしくはL配
置の天然に存在するアミノ酸であり; AA4が非存在であるか、または、場合によっては保護基もしくは基Sp‘を担
持することができるDもしくはL配置の天然に存在するアミノ酸であり、 ここで Sp‘はフェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオカルボニル基で
あり、 Spが非存在であるか、フェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオ
カルボニル基であるか、または3ないし6個の炭素原子を有するアルカンジカル
ボン酸基であるか、またはカルボニルもしくはチオカルボニル基であるが、 但し、基AA1ないしAA4の最低1個および/もしくはSpが存在し、 IAがαvβ3インテグリン受容体に向ける式(II)の非ペプチド基を示し、 式中、 R1が、OH、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、
イソブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、
ヘキソキシ、シクロプロポキシ、シクロプロピルメトキシ、シクロブトキシ、シ
クロペントキシ、シクロヘキソキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、トルイルオ
キシもしくはそれらの置換誘導体であるか、または、場合によっては、それを介
して式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくはN、Oおよび
Sより成る群からの原子を表し; R2が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、
トルイルもしくはそれらの置換誘導体、それを介して式(II)の基が抱合体の
残部に場合によっては結合される場合によっては置換されるアルケニル基もしく
は場合によっては置換されるアルキニル基であるか、または−NR2 2、−NR2
SO22、−NR2COOR2、−NR2COR2、−NR2CONR2 2もしくは−
NR2CSNR2 2であり、 ここで R2が、相互に独立に、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシ
ル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニ
ル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体であるか、または、場合に
よっては、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合を
表し; R2が、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合され
る、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチ
ル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シク
ロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルも
しくはそれらの置換誘導体、−C62(CH33、3−アミノフェニル、4−ア
ミノフェニル、2−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−メトキシフェニ
ル、2,5−ジクロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、カンファー
−10−イル、4−t−ブチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、3−クロ
ロフェニル、2−メトキシ−5−メチルフェニル、2,3,5,6−テトラメチ
ルフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2−ナフ
チル、3−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、2,4−ジフ
ルオロフェニル、2−クロロ−6−メチルフェニル、2−クロロ−4−フルオロ
フェニル、2,5−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3−ク
ロロ−6−メトキシフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−アルキル
スルホニルフェニル、2−アリールスルホニルフェニル、3−(N−アセチル−
6−メトキシ)アニリンもしくは8−キノリニルであり; Uが直接結合であり、 Vが、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合される
、場合によっては置換されるC1-5−アルキレン基であり; Aが、未置換であるかもしくは最低1個のアルコキシ基を含有する1,3−もし
くは1,4−架橋されたフェニレン基であり; Bが、未置換であるかもしくは最低1個のアルキル基を含有する1,3−もしく
は1,4−架橋されたフェニレン基であり; Wが、直接結合もしくは場合によっては置換されるC1-4−アルキレン基であり
; Cが結合もしくは
【0037】
【化18】
【0038】 であり; R3が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メ
チル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導
体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1 -4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−ア
ルキル、
【0039】
【化19】
【0040】 であるか、あるいは、R3が結合される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽
和であることができかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することができる場
合によっては置換される複素環の4ないし6員環系の形成を伴いR4、Y、R5
しくはR6(存在する場合)の1つに結合され; R4が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メ
チル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導
体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1 -4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−ア
ルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、あるいは、R4が結合さ
れる窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
らなるヘテロ原子を含有することができる、場合によっては置換される複素環の
4ないし6員環系の形成を伴いR3、Y、R5もしくはR6(存在する場合)の1
つに結合されるか、あるいは、場合によっては、それを介して式(II)の基が
抱合体の残部に結合される直接結合を表し; XがO、NもしくはSであり; Yが、直接結合、または置換もしくは未置換のメチレンもしくはメチン基であり
; R5が、非存在であるか、−NO2、−CN、−COR5、−COOR5'であるか
、あるいは、Xを包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/または
さらなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置換される炭素環も
しくは複素環の4ないし6員環系の形成を伴いR3、Y、R4もしくはR6(存在
する場合)の1つに結合され; R5が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、
トルイルもしくはそれらの置換誘導体であり; R6が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メ
チル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導
体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1 -4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−ア
ルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、あるいは、R6が結合さ
れる窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
らなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環の4
ないし6員環系の形成を伴いR3、Y、R4もしくはR5(存在する場合)の1つ
に結合される 抱合体がとりわけ好ましい。
【0041】 本好ましい態様における式(I)のとりわけ好ましい抱合体は、R1が、それ
を介して式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合、もしくはN、O
およびSより成る群からの原子を表し、かつ、式(II)の他の基が上で定義さ
れるとおりであるものである。
【0042】 同様に、本好ましい態様における式(I)のとりわけ好ましい抱合体は、R4
が、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合を表し、
かつ、式(II)の他の基が上で定義されるとおりであるものである。
【0043】 同様に、本好ましい態様における式(I)のとりわけ好ましい抱合体は、式(
II)の基が、カルボキシル基に関してαもしくはβの位置の基を介して抱合体
の残部に連結され、かつ、式(II)の他の基が上で定義されるとおりであるも
のである。
【0044】 式(I)の抱合体のうち、さらなる好ましい一態様によれば、 CTが、カンプトテシンもしくは9−アミノカンプトテシンであり、それがC20 −OH基、もしくは9−アミノカンプトテシンの場合には遊離アミノ基を介して
抱合体の残部に連結されることができ; AA1が非存在であるか、または、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
ソロイシンおよびフェニルアラニンより成る群から選択される、DもしくはL配
置の天然に存在するアミノ酸であり; AA2が非存在であるか、または、リシン、グルタミン酸、ヒスチジン、グリシ
ン、アルギニン、オルニチンおよびロイシンより成る群から選択されかつ場合に
よっては保護基もしくは基Sp‘を担持することができる、DもしくはL配置の
天然に存在するアミノ酸であり、 AA3が非存在であるか、または、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
ソロイシンおよびフェニルアラニンより成る群から選択される、DもしくはL配
置の天然に存在するアミノ酸であり; AA4が非存在であるか、または、場合によっては保護基もしくは基Sp‘を担
持することができるDもしくはL配置の天然に存在するアミノ酸であり、 ここで Sp‘はフェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオカルボニル基で
あり、 Spが非存在であるか、フェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオ
カルボニル基、あるいは3ないし6個の炭素原子を有するアルカンジカルボン酸
基、またはカルボニルもしくはチオカルボニル基であるが、 但し、基AA1ないしAA4の最低1個および/もしくはSpが存在し、 IAがαvβ3インテグリン受容体に向ける式(II)の非ペプチド基であり、 式中、 R1が、OH、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、
イソブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、
ヘキソキシ、シクロプロポキシ、シクロプロピルメトキシ、シクロブトキシ、シ
クロペントキシ、シクロヘキソキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、トルイルオ
キシもしくはそれらの置換誘導体であるか、または、場合によっては、それを介
して式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくはN、Oおよび
Sより成る群からの原子を表し; R2が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、
4−アミノベンジル、トルイル、フェニルエチル、それらの4−アミノベンジル
のような置換誘導体または飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素
環類似物、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合さ
れる、場合によっては置換されるアルケニル基、場合によっては置換されるアル
キニル基であり; Uが、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合される
、直接結合、または−CH(C64−3−NH)−もしくはCH(C64−4−
NH)−のような場合によっては置換されるC1-3−アルキレン基であり; Vが−NR20CO−もしくは−NR20SO2−であり; R20は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、フェニル、ベンジル、トルイル、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェノ
キシエチルもしくはそれらの置換誘導体であり; Aが、未置換であるかもしくは最低1個のアルコキシ基を含有する1,3−もし
くは1,4−架橋されたフェニレン基であり; Bが、未置換であるかもしくは最低1個のアルキル基を含有する1,3−もしく
は1,4−架橋されたフェニレン基であり; Wが、直接結合もしくは場合によっては置換されるC1-3−アルキレン基であり
; Cが
【0045】
【化20】
【0046】 であり; R3が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メ
チル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導
体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1 -4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−ア
ルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、あるいは、R3が結合さ
れる窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
らなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環の4
ないし6員環系の形成を伴いR4、YもしくはR6(存在する場合)の1つに結合
され; R4が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メ
チル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導
体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1 -4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−ア
ルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、あるいは、R4が結合さ
れる窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
らなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環の4
ないし6員環系の形成を伴いR3、YもしくはR6(存在する場合)の1つに結合
されるか、あるいは、場合によっては、それを介して式(II)の基が抱合体の
残部に結合される直接結合を表し; XがOもしくはSであり; Yが、直接結合、または置換もしくは未置換のメチレンもしくはメチン基であり
; R5が非存在であり; R6が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メ
チル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導
体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1 -4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−ア
ルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、あるいは、R6が結合さ
れる窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
らなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環の4
ないし6員環系の形成を伴いR3、YもしくはR4(存在する場合)の1つに結合
される、 抱合体がとりわけ好ましい。
【0047】 本さらなる好ましい態様における式(I)のとりわけ好ましい抱合体は、R1
が、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくは
N、OおよびSより成る群からの原子を表し、かつ、式(II)の他の基が上で
定義されるとおりであるものである。
【0048】 同様に、本さらなる好ましい態様における式(I)のとりわけ好ましい抱合体
は、R4が、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合
を表し、かつ、式(II)の他の基が上で定義されるとおりであるものである。
【0049】 同様に、本さらなる好ましい態様における式(I)のとりわけ好ましい抱合体
は、式(II)の基が、カルボキシル基に関してαもしくはβの位置の基を介し
て抱合体の残部に連結され、かつ、式(II)の他の基が上で定義されるとおり
であるものである。
【0050】 式(I)の抱合体のうち、なおさらなる好ましい一態様によれば、 CTが、カンプトテシンもしくは9−アミノカンプトテシンであり、それがC2
0−OH基、もしくは9−アミノカンプトテシンの場合には遊離アミノ基を介し
て抱合体の残部に連結されることができ; AA1が非存在であるか、または、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
ソロイシンおよびフェニルアラニンより成る群から選択される、DもしくはL配
置の天然に存在するアミノ酸であり; AA2が非存在であるか、または、リシン、グルタミン酸、ヒスチジン、グリシ
ン、アルギニン、オルニチンおよびロイシンより成る群から選択されかつ場合に
よっては保護基もしくは基Sp‘を担持することができる、DもしくはL配置の
天然に存在するアミノ酸であり、 AA3が非存在であるか、または、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
ソロイシンおよびフェニルアラニンより成る群から選択される、DもしくはL配
置の天然に存在するアミノ酸であり; AA4が非存在であるか、または、場合によっては保護基もしくは基Sp‘を担
持することができるDもしくはL配置の天然に存在するアミノ酸であり、 ここで Sp‘はフェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオカルボニル基で
あり、 Spが非存在であるか、フェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオ
カルボニル基であるか、あるいは3ないし6個の炭素原子を有するアルカンジカ
ルボン酸基、またはカルボニルもしくはチオカルボニル基であるが、 但し、基AA1ないしAA4の最低1個および/もしくはSpが存在し、 IAがαvβ3インテグリン受容体に向ける式(III)の非ペプチド基であり、
式中、 R7が、OH、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、
イソブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、
ヘキソキシ、シクロプロポキシ、シクロプロピルメトキシ、シクロブトキシ、シ
クロペントキシ、シクロヘキソキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、トルイルオ
キシもしくはそれらの置換誘導体であるか、または、場合によっては、それを介
して式(III)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくはN、Oおよ
びSより成る群からの原子を表し; R8が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フェ
ニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体、−OH、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ベンジルオキシであ
るか、または、R8が結合される炭素原子を包含しかつヘテロ原子を場合によっ
ては含有することができる、場合によっては置換される3ないし6員の炭素環も
しくは複素環系の形成を伴いR9に結合され; R9が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、フェ
ニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体、−OH、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシであるか、または、R 9 が結合される炭素原子を包含しかつヘテロ原子を場合によっては含有すること
ができる、場合によっては置換される3ないし6員の炭素環もしくは複素環系の
形成を伴いR8に結合され; R10が、SO210、−COOR10、−COR10、−CONR10 2もしくは−CS
NR10 2であるか、もしくはそれを介して式(III)の基が抱合体の残部に場
合によっては結合される直接結合を表し; R10が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フェ
ニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体、−C62(CH33
−C6(CH35、−CH262(CH33、2−クロロフェニル、3−クロロ
フェニル、4−クロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロ
フェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、3,5−ジ
クロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−クロロフェニルメチル、2,
4−ジクロロフェニルメチル、2,6−ジクロロフェニルメチル、3−アミノフ
ェニル、4−アミノフェニル、2−メトキシカルボニルフェニルメチル、3−ト
リフルオロメチルフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、3,5−ビス(
トリフルオロメチル)フェニル、4−トリフルオロメトキシフェニル、フェニル
メチル、2−アセトアミド−4−メチルチアゾル−5−イル、フェニルエチル、
1−フェニルプロピル、(S)−(+)−カンファー−10−イル、(R)−(
−)−カンファー−10−イル、2−フェニルエテニル、2−チオフェニル、4
−メトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3−メチルフェニル、4−
メチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−プロピルフェニル、2,5−ジ
メチルフェニル、2−メトキシ−5−メチルフェニル、2,3,5,6−テトラ
メチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−フルオロフェニル、2,4
−ジフルオロフェニル、2−クロロ−6−メチルフェニル、2−クロロ−4−フ
ルオロフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、
3−クロロ−6−メトキシフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−ア
ルキルスルホニルフェニル、2−アリールスルホニルフェニル、3−(N−アセ
チル−6−メトキシ)アニリン、4−アセトアミドフェニル、2,2,2−トリ
フルオロエチル、5−クロロ−3−メチルベンゾチアゾル−2−イル、N−メト
キシカルボニルピペリジン−3−イル、チオフェン−2−イル、イソキサゾル−
5−イル、エトキシ、2−クロロピリジン−3−イル、ピリジン−3−イル、ベ
ンジルオキシ、5−メチルイソキサゾル−3−イル、1−アダマンチル、4−ク
ロロフェノキシメチル、2,2−ジメチルエテニル、2−クロロピリジン−5−
メチル、5,7−ジメチル−1,3,4−トリアザインドリジン−2−イル、(
S)−カンファン−1−イル、(R)−カンファン−1−イルもしくは8−キノ
リニルであり; R10が、それを介して式(III)の基が抱合体の残部に場合によっては結合さ
れる、C1-6−アルキル基、C3-7−シクロアルキル基、置換もしくは未置換アリ
ール基、または飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素環基であり
; R11が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、シクロヘプチル、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキシル、5−メチル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくは
それらの置換誘導体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジア
ルキルアミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキル
オキシ−C1-4−アルキル、ジアルキルアミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1- 4 −アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−アルキル、または
【0051】
【化21】
【0052】
【化22】
【0053】 であり、 R16が、水素、CN、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル
、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペント
キシもしくはヘキソキシ、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり; R17が、水素、CN、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シク
ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル
、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペント
キシもしくはヘキソキシ、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり; Lが、−NHSO2−、−CH2NHSO2−、−NHSO2CH2−、−SO2NH
−、−CH2SO2NH−、−SO2NHCH2−、−NHCO−、−CH2NHC
O−、−NHCOCH2−、−CONH−、―CH2CONH−、−CONHCH 2 −、−OCH2−、−CH2OCH2−、−OCH2CH2−、−CH2O−もしく
は−CH2CH2O−であり; R12が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、シクロヘプチル、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキシル、5−メチル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくは
それらの置換誘導体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジア
ルキルアミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキル
オキシ−C1-4−アルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、ある
いは、R12が結合される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることが
できかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置
換される複素環の4もしくは6員環系の形成を伴いR13、R14もしくはR15(存
在する場合)の1つに結合され; X‘がN、OもしくはSであり; pが0もしくは1であり; R13が、非存在であるか、−H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキ
シル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シク
ロヘプチル、−NO2、−CN、−COR7、−COOR7'であるか、あるいはX
‘を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさらなるヘテ
ロ原子を含有することができる場合によっては置換される炭素環もしくは複素環
の4ないし6員環系の形成を伴いR12、R14もしくはR15の1個に結合され;R 13 が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フェニ
ル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体であり; Y’がNもしくはSであり; R14が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、シクロヘプチル、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキシル、5−メチル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくは
それらの置換誘導体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジア
ルキルアミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキル
オキシ−C1-4−アルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、ある
いは、R14が結合される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることが
できかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置
換される複素環の4ないし6員環系の形成を伴いR12、R13もしくはR15(存在
する場合)の1つに結合され;そして R15が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、シクロヘプチル、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロ
ヘキシル、5−メチル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくは
それらの置換誘導体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジア
ルキルアミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキル
オキシ−C1-4−アルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、ある
いは、R15が結合される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることが
できかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置
換される複素環の4ないし6員環系の形成を伴いR12、R13もしくはR14(存在
する場合)の1つに結合されるか、および、あるいは、場合によっては、それを
介して式(III)の基が抱合体の残部に結合される直接結合を表す 抱合体がとりわけ好ましい。
【0054】 本さらなる好ましい態様における式(I)のとりわけ好ましい抱合体は、R7
が、それを介して式(III)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしく
はN、OおよびSより成る群からの原子を表し、かつ、式(III)の他の基が
上で定義されるとおりであるものである。
【0055】 同様に、本さらなる好ましい態様における式(I)のとりわけ好ましい抱合体
は、R15が、それを介して式(III)の基が抱合体の残部に結合される直接結
合を表し、かつ、式(III)の他の基が上で定義されるとおりであるものであ
る。
【0056】 同様に、本さらなる好ましい態様における式(I)のとりわけ好ましい抱合体
は、式(III)の基が、カルボキシル基に関してαもしくはβの位置の基を介
して抱合体の残部に連結され、かつ、式(III)の他の基が上で定義されると
おりであるものである。
【0057】 さらなる好ましい一態様によれば、R18が、それを介して式(IV)の基が抱
合体の残部に結合される直接結合もしくはN、OおよびSより成る群からの原子
を表し、かつ、式(IV)の他の基が上で定義されるとおりである式(I)の抱
合体が好ましい。
【0058】 同様に、本さらなる好ましい態様における式(I)のとりわけ好ましい抱合体
は、R19が、それを介して式(IV)の基が抱合体の残部に結合される直接結合
を表し、かつ、式(IV)の他の基が上で定義されるとおりであるものである。
【0059】 本発明の式(I)の化合物はそれらの塩の形態でもまた存在することができる
。一般に、有機もしくは無機塩基もしくは酸との塩をここで挙げることができる
【0060】 とりわけ、本発明の式(I)の化合物は、それらの生理学的に許容できる塩の
形態で使用することができる。生理学的に許容できる塩は、本発明により、この
目的上慣習的に使用される無機もしくは有機塩基もしくは酸との本発明の式(I
)の化合物の反応により一般に入手可能である非毒性塩を意味するとして理解さ
れる。本発明の式(I)の化合物の好ましい塩の例は、対応するアルカリ金属塩
、例えばリチウム、カリウムもしくはナトリウム塩、マグネシウムもしくはカル
シウム塩のような対応するアルカリ土類金属塩、例えばトリエチルアンモニウム
塩のような四級アンモニウム塩、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、
二炭酸塩、二硫酸塩、二酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、炭酸塩、塩化物、クエン
酸塩、二塩酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、ヘキシルレゾル
シン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトン酸塩、ヨウ化物、イセチ
オン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、
メシル酸塩、メチル臭化物、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、硝酸塩、オレイン酸
塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、ポ
リガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、コハク酸塩、酒
石酸塩、トシル酸塩および吉草酸塩、ならびに医薬の目的上使用される他の塩で
ある。
【0061】 本発明は、本発明の化合物の個々の鏡像異性体もしくはジアステレオマー、な
らびに対応するラセミ化合物、ジアステレオマー混合物および塩の双方を包含す
る。加えて、上述された化合物の全部の可能な互変異性体が本発明により包含さ
れる。さらに、本発明は、式(I)の化合物の純粋なEおよびZ異性体、ならび
に全部の比率のそれらのE/Z混合物の双方を包含する。ジアステレオマー混合
物もしくはE/Z混合物はクロマトグラフィーの方法により個々の異性体に分離
することができる。ラセミ化合物は、キラル相でのクロマトグラフィーの方法も
しくは分割のいずれかによりそれぞれの鏡像異性体に分割することができる。
【0062】 本発明の情況において、置換基は、別の方法で述べられない場合は、一般に以
下の目的の範囲を有する: アルキルは一般に1ないし20個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝状の炭
化水素基を表す。挙げることができる例は、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、イソへキシ
ル、ヘプチル、イソへプチル、オクチルおよびイソオクチル、ノニル、デシル、
ドデシル、エイコシルである。
【0063】 アルケニルは一般に2ないし20個の炭素原子および1個もしくはそれ以上(
好ましくは1もしくは2個を有する)の二重結合を有する直鎖もしくは分枝状の
炭化水素基を表す。挙げることができる例は、アリル、プロペニル、イソプロペ
ニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、イソペンテニル、ヘキセニル、イ
ソヘキセニル、ヘプテニル、イソヘプテニル、オクテニル、イソオクテニルであ
る。
【0064】 アルキニルは一般に2ないし20個の炭素原子および1個もしくはそれ以上(
好ましくは1もしくは2個を有する)の三重結合を有する直鎖もしくは分枝状の
炭化水素基を表す。挙げることができる例は、エチニル、2−ブチニル、2−ペ
ンチニルおよび2−ヘキシニルである。
【0065】 アシルは一般にカルボキシル基を介して結合される1ないし9個の炭素原子を
有する直鎖もしくは分枝状の低級アルキルを表す。挙げることができる例は:ア
セチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブ
チルカルボニルおよびイソブチルカルボニルである。
【0066】 アルコキシは一般に1ないし14個の炭素原子を有しかつ酸素原子を介して結
合される直鎖もしくは分枝状の炭化水素基を表す。挙げることができる例は、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペ
ントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、イソヘキソキシ、ヘプトキシ、イソへ
プトキシ、オクトキシもしくはイソオクトキシであり、「アルコキシ」および「
アルキルオキシ」という用語は同義に使用する。
【0067】 アルコキシアルキルは一般に、8個までの炭素原子を有するアルコキシ基によ
り置換される8個までの炭素原子を有するアルキル基を表す。
【0068】 アルコキシカルボニルは、例えば式
【0069】
【化23】
【0070】 アルキルは、ここで一般に1ないし13個の炭素原子を有する直鎖もしくは分枝
状の炭化水素基を表す、 により表すことができる。挙げることができる例は、以下のアルコキシカルボニ
ル基、すなわちメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニルもしくはイソブトキシカル
ボニルである。
【0071】 シクロアルキルは一般に3ないし8個の炭素原子を有する環状炭化水素基を表
す。シクロプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが好ましい。挙げる
ことができる例は、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシ
クロオクチルである。
【0072】 本発明の情況のシクロアルコキシは、その炭化水素基がシクロアルキル基であ
るアルコキシ基を表す。該シクロアルキル基は一般に8個までの炭素原子を有す
る。挙げることができる例は:シクロプロピルオキシおよびシクロヘキシルオキ
シである。「シクロアルコキシ」および「シクロアルキルオキシ」という用語は
同義に使用する。
【0073】 アリールは一般に6ないし10個の炭素原子を有する芳香族基を表す。好まし
いアリール基はフェニル、ベンジルおよびナフチルである。
【0074】 本発明の情況のハロゲンは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を表す。
【0075】 本発明の情況の複素環は一般に、S、Nおよび/もしくはOより成る群からの
3個までのヘテロ原子を含有することができかつ窒素原子の場合にはこれを介し
て結合されることもまたできる、飽和、不飽和もしくは芳香族の3ないし10員
の、例えば5もしくは6員の複素環を表す。挙げることができる例は:オキサジ
アゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニ
ル、ピラジニル、チエニル、フリル、ピロリル、ピロリジニル、ピペラジニル、
テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、1,2,3−トリアゾリル、チ
アゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、モルホリニルもしくはピペリジルであ
る。チアゾリル、フリル、オキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピリジル
、ピリミジニル、ピリダジニルおよびテトラヒドロピラニルが好ましい。「ヘテ
ロアリール」(もしくは「ヘタリール」)という用語は芳香族複素環基を表す。
【0076】 本発明の抱合体は、細胞傷害性の基または細胞増殖抑制剤もしくは細胞増殖抑
制剤誘導体の基が連結単位を介してαvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に
向ける非ペプチド部分に結合されることを特徴とする。
【0077】 αvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向ける抱合体の非ペプチド部分は
、抱合体の毒作用基部分を腫瘍細胞にもしくは腫瘍細胞の近傍にもたらしかつ従
って組織選択性を達成するようにはたらく。成長する腫瘍組織は、その増大する
栄養の必要性を補うためにかなりの程度まで新たな血管の形成、すなわち血管形
成を刺激する。血管形成により新たに形成された血管は、形成された内皮細胞の
表面上の特異的マーカーにより慣習的組織と異なる。さらに、αvβ3もしくはα v β5インテグリン受容体は多くのヒト腫瘍により発現される(第WO 98/1
0795号明細書およびそこで示される参考文献を参照されたい)。従って、抱
合体は、血管形成により形成される内皮細胞もしくは腫瘍細胞上で見出されるα v β3もしくはαvβ5インテグリン受容体との、αvβ3もしくはαvβ5インテグリ
ン受容体に向けるその非ペプチド部分の相互作用により、治療されるべき腫瘍組
織もしくはその近傍に選択的にもたらされる。
【0078】 (例えば第WO 98/10795号明細書に開示されるような)αvβ3もし
くはαvβ5インテグリン受容体に向けるペプチド基と異なり、αvβ3もしくはα v β5インテグリン受容体に向ける本発明の非ペプチド部分は増大された血清安定
性により識別され、それにより腫瘍組織への抱合体中の毒作用基の輸送を増大さ
れた程度まで確実にする。
【0079】 本発明により、αvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に対する拮抗作用を
もつ非ペプチド化合物が適する。挙げることができるこの型の化合物の例は、以
下の明細、すなわち、英国特許出願第GB−A−2 271 567号、同第G
B−A−2 292 558号、欧州特許出願第EP−A−0 645 376
号、同第EP−A−0 668 278号、同第EP−A−0 608 759
号、同第EP−A−0 635 492号、第WO 94/22820号、米国
特許第5 340 798号、第WO 94/09029号、米国特許第5 2
56 812号、欧州特許出願第EP−A−0 381 033号、米国特許第
5 084 466号、第WO 94/18981号、同第WO 94/013
96号、米国特許第5 272 162号、第WO 94/21602号、同第
WO 94/22444号、同第WO 94/29273号、同第WO 95/
18111号、同第WO 95/18619号、同第WO 95/25091号
、同第WO 94/18162号、米国特許第5220050号、第WO 93
16038号、米国特許第4 879 313号、欧州特許第EP−B−0 3
52 249号、第WO 93/16697号、米国特許第5 227 490
号、欧州特許出願第EP−A−0 478 363号、米国特許第5 229
616号、第WO 94/12181号、米国特許第5 258 398号、第
WO 93/11759号、同第WO 93/08181号、欧州特許出願第E
P−A−0 537 980号、第WO 93/09133号、欧州特許第EP
−B−0 530 505号、欧州特許出願第EP−A−0 566 919号
、欧州特許第EP−B−0 540 334号、欧州特許出願第EP−A−0
560 730号、第WO 93/10091号、欧州特許出願第EP−A−0
542 363号、第WO 93/14077号、欧州特許第EP−B−0
505 868号、欧州特許出願第EP−A−0 614 664号、米国特許
第5 358 956号、同第5 334 596号、第WO 94/2674
5号、同第WO 94/12478号、同第WO 94/14776号、同第W
O 93/00095号、同第WO 93/18058号、同第WO 93/0
7867号、米国特許第5 239 113号、同第5 344 957号、欧
州特許出願第EP−A−0 542 708号、第WO 94/22825号,
米国特許第5 250 679号、第WO 93/08174号、米国特許第5
084 466号、欧州特許出願第EP−A−0 668 274号、米国特
許第5 264 420号、第WO/9408962号、欧州特許出願第EP−
A−0 529 858号、米国特許第5 389631号、第WO 94/0
8577号、欧州特許出願第EP−A−0 632 016号、同第EP−A−
0 503 548号、同第EP−A−0 512 831号、第WO 92/
19595号、同第WO 93/22303号、欧州特許出願第EP−A−0
525 629号、同第EP−A−0 604 800号、同第EP−A−0
587 134号、同第EP−A−0 623 615号、同第EP−A−0
655 439号、米国特許第5 466 056号、第WO 95/1468
2号、米国特許第5 399 585号、第WO 93/12074号、欧州特
許出願第EP−A−0512 829号、同第EP−A−0 372 486号
、米国特許第5 039 805号、欧州特許出願第EP−A−0 632 0
20号、米国特許第5 494 922号、米国特許第5 403 836号、
第WO 94/22834号、同第WO 94/21599号、欧州特許出願第
EP−A−0 478 328号、第WO 94/17034号、第WO 96
/20192号、同第WO 96/19223号、同第WO 96/19221
号、同第WO 96/19222号、欧州特許出願第EP−A−0 727 4
25号、同第EP−A−0 478 362号、同第EP−A−0 478 3
63号、米国特許第5 272 158号、同第5 227 490号、同第5
294 616号、同第5 334 596号、欧州特許出願第EP−A−0
645 376号、欧州特許出願第EP−A−0 711 770号、米国特
許第5 314 902号、第WO 94/00424号、米国特許第5 52
3 302号、欧州特許出願第EP−A−0 718 287号、独国特許出願
第DE−A−4 446 301号、第WO 96/22288号、同第WO
96/29309号、欧州特許出願第EP−A−0 719 775号、欧州特
許出願第EP−A−0 635 492号、第WO 96/16947号、米国
特許第5 602 155号、第WO 96/38426号、欧州特許出願第E
P−A−0 712 844号、米国特許第5 292 756号、第WO 9
6/37482号、同第WO 96/38416号、同第WO 96/4180
3号、同第WO 97/11940号、同第WO98/00395号、同第WO
98/18461号、同第WO 94/12181号、同第WO 97/36
858号、同第WO 97/36859号、同第WO 97/36860号、同
第WO 97/36862号、米国特許第5639765号、第WO 97/0
8145号および同第WO 97/36861号明細書に記述される化合物であ
る。これらの明細の内容は、参考文献としてここに完全に挿入される。
【0080】 αvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に対する拮抗作用を有する前述の化
合物は、抱合体中でαvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向けるというそ
れらの特性を保持することが可能でなくてはならない。これは、これらの化合物
が、それにより該化合物の前述の作用の損傷が生じないかもしくはわずかな損傷
のみ生じるような方法で毒作用基に連結されなければならないことを意味する。
通常の場合には、連結単位との連結は該分子中のこれに適する官能基を介して、
例えばアミノ、ヒドロキシルもしくはカルボキシル官能基を介して起こることが
できる。前述の化合物が官能基を有しない場合は、当業者に既知の慣習的方法に
より、ここに存在するαvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に対する拮抗作
用の喪失を伴わずにこれらの1つを該分子中に容易に挿入可能である。
【0081】 本発明の抱合体は、その標的部位にその毒作用基を放出することができ、そし
て、これは従って腫瘍組織中への浸透を可能にすることができる。これはαvβ3 もしくはαvβ5インテグリン受容体に向ける部分に毒作用基を連結する単位の特
別の選択により実施する。毒作用基を放出することが可能であるために、連結単
位は生理学的条件下で切断可能でなくてはならない。これは、連結単位が加水分
解的にかもしくは内在性の酵素によるかのいずれかで切断可能でなくてはならな
いことを意味する。
【0082】 連結単位が腫瘍関連酵素により切断される場合がとりわけ好ましい。これは、
本発明の抱合体の作用の組織選択性のさらなる増大につながる。
【0083】 本発明の抱合体の作用の組織選択性を促進するためのさらなる適する出発点は
、いわゆるADEPTアプローチに存する。ここでは、抱合体はある種の酵素に
より切断される。これらの酵素は本発明の抱合体と一緒に抗体に結合されて体内
に導入され、該抗体は腫瘍組織に特異的に向けるベヒクルとしてはたらく。これ
は、腫瘍組織中での抱合体および酵素/抗体系双方の選択的濃縮につながり、そ
れにより毒作用基がなおより大きい選択性をもち腫瘍組織中に放出され、そして
そこでその作用を表すことができる。
【0084】 本発明の適する連結単位は、前述の基準の最低1個を満たしかつこれがαvβ3 もしくはαvβ5インテグリン受容体へのその結合作用を保持するような方法でα v β3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向ける部分に連結することができる、
全部の連結単位である。
【0085】 本発明の抱合体において、使用される毒作用基は、腫瘍治療に慣習的に使用さ
れる、全部の細胞傷害性の基または細胞増殖抑制剤もしくは細胞増殖抑制剤誘導
体の基であることができる。
【0086】 好ましい一態様によれば、使用することができる本発明の抱合体は、毒作用基
が、0ないし4個のアミノ酸、好ましくは1ないし3個のアミノ酸、およびとり
わけ好ましくは2個のアミノ酸、ならびに適切な場合は非ペプチドスペーサー基
より成る連結単位を介して、式(II)ないし(IV):
【0087】
【化24】
【0088】 式中、式(II)ないし(IV)中の基は上に示された目的の範囲を有する、 の基の群からのαvβ3インテグリン受容体に向ける非ペプチド部分に連結される
、式(I)の化合物である。
【0089】 本発明の式(I)の抱合体において、使用される毒作用基は、腫瘍の治療で慣
習的に使用される細胞増殖抑制基または細胞増殖抑制剤もしくは細胞増殖抑制剤
誘導体の基であることができる。カンプトテシンもしくは9−アミノカンプトテ
シンのようなカンプトテシンの誘導体がここで好ましく、それらはC20−OH基
、もしくは9−アミノカンプトテシンの場合のアミノ基のような分子中に場合に
よっては存在する官能基を介して、抱合体の残部に連結することができる。本好
ましい態様によれば、出発化合物として使用されるカンプトテシン単位は、20
(R)もしくは20(S)配置で、またはこれら2種の立体異性体の混合物とし
て存在することができる。20(S)配置が好ましい。
【0090】 式(I)の抱合体において、連結単位は好ましくは式 −AA1−AA2−AA3−AA4−Sp− の単位より成り、 基AA1ないしAA4(それらが存在する場合)はそれぞれ、保護基もしくは基
Sp‘を場合によっては担持することができるDもしくはL配置のアミノ酸を表
す。この情況において、それらはとりわけ好ましくは、天然に存在するアミノ酸
グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、
システイン、メチオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グル
タミン、アルギニン、リシン、ヒスチジン、トリプトファン、フェニルアラニン
、チロシンもしくはプロリンの1種である。本発明の方法で使用されるアミノ酸
はLもしくはD配置で、あるいはDおよびLの形態の混合物として存在すること
ができる。
【0091】 「アミノ酸」という用語は、本発明により、とりわけ天然に存在するα−アミ
ノ酸を指すが、しかしさらにそれらの相同物、異性体および誘導体もまた包含す
る。挙げることができる異性体の一例は鏡像異性体である。誘導体は例えば保護
基とともに提供されるアミノ酸であることができる。
【0092】 本発明によれば、アミノ酸は、それぞれが相互に、および毒作用基、またはα v β3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向ける部分に、それらのα−カルボキ
シルもしくはα−アミノ官能基を介して、しかしまた例えばアミノ官能基のよう
な側鎖中に場合によっては存在する官能基を介しても連結することができる。
【0093】 側鎖中に官能基を有するアミノ酸の場合、これらの官能基は、脱封鎖もしくは
ペプチド化学で使用される慣習的保護基により保護されるかのいずれかであるこ
とができる。アミノ酸のこれらの官能基に使用される保護基は、例えばウレタン
、アルキル、アシル、エステルもしくはアミド型のペプチド化学で既知の保護基
であることができる。
【0094】 本発明の情況でのアミノ保護基はペプチド化学で使用される通例のアミノ保護
基である。これらは、好ましくは:ベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメト
キシベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル
、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシ
カルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシ
カルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル(Boc
)、アリルオキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、3,4,5−トリメト
キシベンジルオキシカルボニル、フタロイル、2,2,2−トリクロロエトキシ
カルボニル、2,2,2−トリクロロ−tert−ブトキシカルボニル、メンチ
ルオキシカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル−9−メ
トキシカルボニル(Fmoc)、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイ
ル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、2,2,2−トリフルオロアセ
チル、2,2,2−トリクロロアセチル、ベンゾイル、ベンジル、4−クロロベ
ンゾイル、4−ブロモベンゾイル、4−ニトロベンゾイル、フタルイミド、イソ
バレロイルもしくはベンジルオキシメチレン、4−ニトロベンジル、2,4−ジ
ニトロベンジル、4−ニトロフェニルまたは2−ニトロフェニルスルフェニルを
包含する。Fmoc基およびBoc基がとりわけ好ましい。
【0095】 適切な反応段階での保護基の除去は、例えば酸もしくは塩基の作用により、水
素化分解的にもしくは別の様式で還元的に実施することができる。
【0096】 さらに、アミノ酸AA1ないしAA4のそれぞれは基Sp‘を担持することが
でき、ここでSp‘は7−11個の炭素原子を有するアリールアミノカルボニル
もしくはアリールアミノチオカルボニル基を表す。好ましくは、この基Sp‘は
フェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオカルボニル基である。
【0097】 基Sp‘は、好ましくは官能基を介して対応するアミノ酸の側鎖に結合される
。しかしながら、アミノ酸中のαvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向け
る部分への毒作用基の連結が側鎖中の官能基を介して起こる場合、基Sp‘はま
た対応するアミノ酸のカルボキシルもしくはα−アミノ官能基にも連結すること
ができる。
【0098】 好ましい一態様によれば、AA1(存在する場合)は、立体的に要求するもし
くは非極性の側鎖を有するアミノ酸から選択される。挙げることができる例は、
グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、プ
ロリン、トリプトファンおよびメチオニンである。バリン、ロイシンおよびイソ
ロイシンがとりわけ好ましい。
【0099】 好ましい一態様によれば、AA2(存在する場合)は塩基性側鎖を有するアミ
ノ酸から選択される。挙げることができる例はリシン、アルギニン、グルタミン
酸、ヒスチジン、オルニチン、グリシン、ロイシンもしくはジアミノ酪酸である
。しかしながら、非極性側鎖を有するアミノ酸もまた使用することができる。リ
シン、グルタミン酸、ヒスチジン、ロイシンおよびグリシンがとりわけ好ましい
【0100】 好ましい一態様によれば、AA3(存在する場合)は非極性側鎖を有するアミ
ノ酸から選択される。挙げることができる例は、グリシン、アラニン、バリン、
ロイシン、フェニルアラニンおよびイソロイシンである。グリシン、バリンおよ
びロイシンがとりわけ好ましい。
【0101】 好ましい一態様によれば、AA4(存在する場合)は非極性側鎖を有するアミ
ノ酸から選択される。挙げることができる例は、アラニン、バリン、ロイシン、
イソロイシン、プロリン、トリプトファン、フェニルアラニンおよびメチオニン
である。アラニン、バリンおよびプロリンがとりわけ好ましい。
【0102】 本発明の好ましい態様によれば、スペーサー単位Spは、7−11個の炭素原
子を有するアリールアミノカルボニルもしくはアリールアミノチオカルボニル基
、または3ないし8個の炭素原子を有するアルカンジカルボン酸基、またはカル
ボニルもしくはチオカルボニル基である。とりわけ好ましくは、Spは、フェニ
ルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオカルボニル基、または3ないし
6個の炭素原子を有するアルカンジカルボン酸基、またはカルボニルもしくはチ
オカルボニル基である。とりわけ、カルボニルもしくはチオカルボニル基および
コハク酸もしくはグルタル酸基が好ましい。
【0103】 連結単位が2個のアミノ酸AA1およびAA2ならびにスペーサー単位Spよ
り成ることが、本発明により好ましく、とりわけ、単位AA2が保護基もしくは
基Sp‘により側鎖上で改変されることが可能である。しかしながら、連結単位
が1、3もしくは4個のアミノ酸AA1ないしAA4およびスペーサー単位Sp
より成ることもまた可能である。これらの場合、毒作用基への連結は、原則とし
てアミノ酸AA1のカルボキシル官能基を介して起こり、また、スペーサー単位
Spを介する、αvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向ける部分への連結
は、αvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向ける部分のアミノ基もしくは
ヒドロキシル基を使用して起こる。
【0104】 連結がαvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向ける部分のカルボキシル
官能基を介して起こるはずである場合には、しかしながら、スペーサー単位Sp
なしで連結単位を使用することが好ましい。この場合、連結単位とαvβ3もしく
はαvβ5インテグリン受容体に向ける部分との間の連結は、アミノ酸のアミノ官
能基を介して起こる。この場合、2個のアミノ酸AA1およびAA2より成る連
結単位がとりわけ好ましい。
【0105】 毒作用基がアミノ官能基を含有する(例えば9−アミノカンプトテシン)場合
、αvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向ける部分への連結は、いかなる
アミノ酸AA1ないしAA4も連結単位中に含有されることなくスペーサー単位
Spを介して直接起こることができる。この場合、Spがカルボニルもしくはチ
オカルボニル官能基、とりわけチオカルボニル官能基を表すことがとりわけ好ま
しい。
【0106】 αvβ3インテグリン受容体に向ける部分は、例えば式(II):
【0107】
【化25】
【0108】 式中、式(II)中の基は上で定義された目的の範囲を有する、 の基であることができる。
【0109】 下の記述において、それらのそれぞれの左端が式(II)中の対応する置換基
の左に示される基に結合されかつそれらのそれぞれの右端が式(II)中の対応
する置換基の右に示される基に結合されるような二価の置換基を示す。例えば、
式(II)において基Vが−NR20SO2−に同等である場合、該窒素原子は基
Uに、またイオウ原子は基Aに結合される。以下の態様は、連結されない状態の
式(II)の基に付加的に関する。連結単位を介する毒作用基への式(II)の
基の連結は、末端カルボキシル基、末端アミノ基、アミド基、尿素基、チオアミ
ド基、チオ尿素基、アミジン基もしくはグアニジン基を介して、または式(II
)の基の側鎖中の官能基を介して、すなわち基R2または基UもしくはV上の置
換基を介してのいずれかで起こることができ、これにより、連結された状態で、
末端カルボキシル基もしくは末端アミノ基、アミド基、尿素基、チオアミド基、
チオ尿素基、アミジン基またはグアニジン基は対応する架橋単位に転化される。
【0110】 本発明の式(II)の基は、それらが主構造要素として、場合によっては環系
に組込まれるアミノ基、アミド基、尿素基、チオアミド基、チオ尿素基、アミジ
ン基もしくはグアニジン基の構成要素である主鎖中の最低1個の窒素原子を包含
する基と、末端カルボキシル基を有する基を架橋する、ビフェニル核を有するこ
とを特徴とする。該ビフェニル核はさらに、前述の基に加えてさらなる置換基を
担持することができる。
【0111】 末端カルボキシル単位は、式(II)の基の結合がこれを介して起こらない場
合、遊離のカルボン酸もしくはエステルとして存在することができる。末端カル
ボキシル単位がエステル化される場合には、基本的に、対応するアルキルエステ
ル、シクロアルキルエステル、アリールエステルおよびそれらの複素環類似物の
ような、慣習的方法により得ることができる全部のカルボン酸エステルを本発明
により使用することができ、アルキルエステル、シクロアルキルエステルおよび
アリールエステルが好ましく、また、アルコール基がさらなる置換基を担持する
ことが可能である。メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソ
プロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、t−ブチルエステル
、ペンチルエステル、イソペンチルエステル、ネオペンチルエステル、ヘキシル
エステル、シクロプロピルエステル、シクロプロピルメチルエステル、シクロブ
チルエステル、シクロペンチルエステル、シクロヘキシルエステルのようなC1- 6 −アルキルエステル、またはフェニルエステル、ベンジルエステルもしくはト
ルイルエステルのようなアリールエステルがとりわけ好ましい。
【0112】 しかしながら、好ましくは、本発明の式(II)の基は末端カルボキシル単位
が遊離カルボン酸として存在する形態で使用する。
【0113】 末端カルボキシル単位は、場合によってはさらなる置換基を担持することがで
きるアルキレン鎖を介してビフェニル核に結合される。ある限界内では、末端カ
ルボキシル単位と、ビフェニル核のフェニル環Bに連結される基の主鎖中に見出
されるアミノ基、アミド基、尿素基、チオアミド基、チオ尿素基、アミジン基も
しくはグアニジン基の窒素原子との間の距離によって、とりわけαvβ3受容体の
ようなインテグリン受容体に対する本発明の式(II)の基の生物学的活性を制
御することが可能であり、1個以上の窒素原子が対応する基の主鎖中に存在する
場合に、ビフェニル核のフェニル環Bの近くに見出される窒素原子が決定的であ
ることが可能である。ビフェニル核に加え、好ましくは6個を超えない原子がこ
れら2個の構造要素の間の主鎖中に見出されるべきである。しかしながら、末端
カルボキシル単位と、ビフェニル核のフェニル環Bに連結された基の主鎖中に見
出されるアミノ基、アミド基、尿素基、チオアミド基、チオ尿素基、アミジン基
もしくはグアニジン基の窒素原子との間の主鎖中のビフェニル核に付加的に、6
個未満の付加的原子が見出される式(II)の基がより好ましい。本発明によれ
ば、アミノ基、アミド基、尿素基、チオアミド基、チオ尿素基、アミジン基もし
くはグアニジン基の前述の窒素原子がビフェニル核のフェニル環Bに直接結合さ
れかつ同時に末端カルボキシル単位が主鎖中の2ないし4個の原子だけビフェニ
ル核のフェニル環Aから分離される、式(II)の基がとりわけ好ましい。
【0114】 末端カルボキシル基をビフェニル核のフェニル環Aに結合するアルキレン鎖は
、あるいは、アルキレン鎖を形成する炭素原子のいずれかの付加的な置換基を担
持することができる。これらの置換基は、水素、置換もしくは未置換のアルキル
もしくはシクロアルキル基、置換もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽
和の場合によっては置換される複素環基、場合によっては置換されるアルケニル
基、場合によっては置換されるアルキニル基、−NR2 2、−NR2SO22、−
NR2COOR2、−NR2COR2、−NR2CONR2 2もしくは−NR2CSNR 2 2 より成る群から選択することができ、ここで、R2は水素、置換もしくは未置
換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換もしくは未置換アリール基または
飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素環基であることができ、か
つ、R2は置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換もし
くは未置換アリール基または飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
素環基であることができる。アルキル基は、好ましくは、例えばメチル、エチル
、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソ
ペンチル、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アルキルであること
ができる。シクロアルキル基は、好ましくは例えばシクロプロピル、シクロプロ
ピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシルのようなC 3-7 −シクロアルキルであることができる。アリール基は好ましくはフェニル、
ベンジルもしくはトルイルであることができる。複素環基は好ましくはピロール
、ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェ
ン、オキサチアゾール、ベンゾフラン、キノリン、イソキノリンもしくはピリミ
ジンであることができる。アルケニル基は末端もしくは内部のE−もしくはZ−
アルケン単位であることができる。前述の基は、あるいは、1個もしくはそれ以
上の、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブ
チル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6
−アルキル基、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロ
ペンチルもしくはシクロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル基、フェニル
、ベンジル、トルイル、ナフチルのようなアリール基、ピロール、ピリジン、テ
トラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、オキサゾー
ル、チアゾール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベンゾ
チアゾール、キノリン、イソキノリンのような複素環基、あるいは酸素、イオウ
もしくは窒素のようなヘテロ原子への二重結合、場合によっては置換されるアミ
ノ基、ニトロ基、ハロゲン、ヒドロキシル基、エーテル基、スルフィド基、メル
カプタン基、シアノ基、イソニトリル基、アルケニル基、アルキニル基、アルデ
ヒド基、ケト基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、スルホキシド基また
はスルホン基のような官能基により置換されることができる。さらに、1個もし
くはそれ以上の付加的に飽和もしくは不飽和の環が、例えばナフチル、ベンゾフ
ラニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリニルもしくはイソキノリ
ニル単位、またはそれらの部分的にもしくは完全に水素化された類似物の形成を
伴い前述の環基に縮合することができる。
【0115】 −NR2 2、−NR2SO22、−NR2COOR2、−NR2COR2、−NR2
ONR2 2もしくは−NR2CSNR2 2が、末端カルボキシル基をビフェニル核の
フェニル環Aに結合するアルキレン鎖上で場合によっては見出される置換基の中
で好ましく、ここでR2は水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロ
アルキル基、置換もしくは未置換アリール基または飽和もしくは不飽和の場合に
よっては置換される複素環基であることができ、また、R2は置換もしくは未置
換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換もしくは未置換のアリール基また
は飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素環基であることができる
。好ましくは、R2は、水素、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル
、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、
ヘキシルのようなC1-6−アルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル、フェニル、ベ
ンジル、トルイルまたはそれらの置換誘導体より成る群から選択される一方、R 2 は、好ましくは例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルのよ
うなC1-6−アルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル
、シクロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル、フェニル、ベンジル、トル
イルもしくはそれらの置換誘導体、−C62(CH33、2−クロロフェニル、
4−クロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェ
ニル、カンファー−10−イル、4−メトキシフェニル、4−t−ブチルフェニ
ル、2,5−ジメチルフェニル、3−クロロフェニル、2−メトキシ−5−メチ
ルフェニル、2,3,5,6−テトラメチルフェニル、2,3−ジクロロフェニ
ル、2,6−ジクロロフェニル、2−ナフチル、3−トリフルオロメチルフェニ
ル、4−フルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2−クロロ−6−メ
チルフェニル、2−クロロ−4−フルオロフェニル、2,5−ジメトキシフェニ
ル、3,4−ジメトキシフェニル、3−クロロ−6−メトキシフェニル、2−ト
リフルオロメチルフェニル、2−アルキルスルホニルフェニル、2−アリールス
ルホニルフェニル、3−アミノフェニル、4−アミノフェニル、3−(N−アセ
チル−6−メトキシ)アニリンまたは8−キノリニルより成る群から選択される
【0116】 本発明によれば、式(II)のとりわけ好ましい基は、アミド、尿素、スルホ
ンアミドもしくはカルバメート基が、末端カルボキシル基をビフェニル核のフェ
ニル環Aに結合するアルキレン鎖中に見出されるものである。好ましくは、アミ
ド、尿素、スルホンアミドもしくはカルバメート基は末端カルボキシル基に対し
αもしくはβの位置に見出される。しかしながら、末端カルボキシル基のカルボ
キシル炭素とスルホンアミドもしくはカルバメート単位の窒素原子との間に2個
以上の炭素原子が存在することもまたできる。本発明によれば、スルホンアミド
基(存在する場合)は、とりわけ好ましくはイオウ原子上に基R2を担持し、そ
れはフェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体、−C62(C
33、2−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル
、4−トリフルオロメチルフェニル、3−アミノフェニル、4−アミノフェニル
、カンファー−10−イル、4−メトキシフェニル、4−t−ブチルフェニル、
2,5−ジメチルフェニル、3−クロロフェニル、2−メトキシ−5−メチルフ
ェニル、2,3,5,6−テトラメチルフェニル、2,3−ジクロロフェニル、
2,6−ジクロロフェニル、2−ナフチル、3−トリフルオロメチルフェニル、
4−フルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2−クロロ−6−メチル
フェニル、2−クロロ−4−フルオロフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、
3,4−ジメトキシフェニル、3−クロロ−6−メトキシフェニル、3−アミノ
ベンジル、4−アミノベンジル、2−トリフルオメチルフェニル、2−アルキル
スルホニルフェニル、2−アリールスルホニルフェニル、3−(N−アセチル−
6−メトキシ)アニリンまたは8−キノリニルより成る群から選択される。カル
バメート基(存在する場合)は、とりわけ好ましくは基R2をアルコール部分と
して担持し、それはフェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体
、およびとりわけ好ましくはベンジル基、3−アミノベンジルもしくは4−アミ
ノベンジルより成る群から選択される。
【0117】 さらなる一態様によれば、本発明は、末端カルボキシル基がアルキレンスルホ
ンアミド単位もしくはアルキレンアミド単位を介してビフェニル核のフェニル環
Aに結合される、すなわち、−NRSO2−もしくは−NR−CO基がアルキレ
ン鎖とビフェニル核のフェニル環Aとの間に挿入される式(II)の基に関し、
ビフェニル核のフェニル環Aはスルホンアミド単位のイオウ原子もしくはアミド
単位のカルボキシル炭素原子に結合される。末端カルボキシル基とスルホンアミ
ドもしくはアミド単位との間のアルキレン鎖は、この場合に、上の詳細に従った
さらなる置換基を場合によっては担持することができ、ここで、例えばメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル
、イソペンチル、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル、例
えばシクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルも
しくはシクロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル、例えばフェニル、ベン
ジル、フェニルエチルもしくはトルイルのようなアリール、ピロール、ピリジン
、テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、オキサ
チアゾール、ベンゾフラン、キノリン、イソキノリンもしくはピリミジンのよう
な複素環基、または末端もしくは内部のE−もしくはZ−アルケン単位が好まし
く、これらは、あるいは、1個もしくはそれ以上の、メチル、エチル、プロピル
、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、
ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル基、シクロプロピル、
シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル
のようなC3-7−シクロアルキル基、フェニル、ベンジル、トルイル、ナフチル
のようなアリール基、ピロール、ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、チオ
フェン、テトラヒドロチオフェン、オキサチアゾール、ベンゾフラン、キノリン
、イソキノリンもしくはピリミジンのような複素環基、あるいは酸素、イオウも
しくは窒素のようなヘテロ原子への二重結合、場合によっては置換されるアミノ
基、ニトロ基、ハロゲン、ヒドロキシル基、エーテル基、スルフィド基、メルカ
プタン基、シアノ基、イソニトリル基、アルケニル基、アルキニル基、アルデヒ
ド基、ケト基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、スルホキシド基または
スルホン基のような官能基により置換されることができる。さらに、1個もしく
はそれ以上の付加的に飽和もしくは不飽和の環が、例えばナフチル、ベンゾフラ
ニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリニルもしくはイソキノリニ
ル単位、またはそれらの部分的にもしくは完全に水素化された類似物の形成を伴
い前述の環基に縮合することができる。
【0118】 本態様の式(II)のとりわけ好ましい基は、末端カルボキシル基および架橋
するスルホンアミドもしくはアミド単位を結合するアルキレン鎖が、末端のカル
ボキシル単位に関してαもしくはβの位置に、例えばβ−3−アミノフェニル、
β−4−アミノフェニルもしくはα−4−アミノベンジルのような場合によって
は置換されるフェニルもしくはベンジル基を有するものである。
【0119】 スルホンアミドもしくはアミド単位が対応するアルキレン鎖とビフェニル核の
フェニル環Aとの間に挿入される、本態様の式(II)の基において、末端カル
ボキシル基と架橋するスルホンアミドもしくはアミド単位との間のアルキレン鎖
は、好ましくは、上に挙げられたとおり、ビフェニル核に加えて好ましくは5個
を超えない原子が、末端カルボキシル基と、ビフェニル核のフェニル環Bに連結
された基の主鎖中でフェニル環Bに隣接するアミノ基、アミド基、尿素基、チオ
アミド基、チオ尿素基、アミジン基もしくはグアニジン基の窒素原子との間に存
在するために、2個を超えない炭素原子をこの主鎖中に包含するべきである。
【0120】 架橋するスルホンアミドもしくはアミド単位の窒素原子は、水素、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペン
チル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルのようなC1-6−アルキル、例え
ばシクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シ
クロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル、例えばフェニル、ベンジル、ト
ルイルのようなアリール、または例えばフェニルエチル、フェニルプロピルもし
くはフェノキシエチルのようなそれらの置換誘導体より成る群から選択される基
により場合によっては置換されることができる。
【0121】 ビフェニル核は、本発明の式(II)の基の中心の構造要素である。連結され
ない状態で、それは、フェニル環A上の末端カルボキシル基を包含する基を、ア
ミノ基、アミド基、尿素基、チオアミド基、チオ尿素基、アミジン基もしくはグ
アニジン基の最低1個の窒素原子をその主鎖中に包含するフェニル環B上の基に
架橋する。好ましくは、それはさらにさらなる置換基を担持しない。しかしなが
ら、2個のフェニル環のそれぞれは付加的な置換基を担持することができる。好
ましくは、フェニル環A、すなわち末端カルボキシル基を包含する基に結合され
る環は、1個もしくはそれ以上の付加的なアルコキシ基、好ましくはメトキシ、
エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシもしくはヘキソキシのようなC1- 6 −アルコキシ基、とりわけ好ましくは1個もしくはそれ以上のメトキシ基を担
持し、また、フェニル環B、すなわちアミノ基、アミド基、尿素基、チオアミド
基、チオ尿素基、アミジン基もしくはグアニジン基の最低1個の窒素原子を包含
する基がその主鎖中で結合される環は、1個もしくはそれ以上のアルキル基、好
ましくはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−
ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルのようなC1-6−ア
ルキル基、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルの
ようなC3-7−シクロアルキル基、およびとりわけ好ましくは1個もしくはそれ
以上のメチル基を担持する。この場合、フェニル環AおよびBは相互に独立に前
述の付加的置換基の1個もしくはそれ以上を担持することができる。
【0122】 該2個のフェニル環は、相互に、また、末端カルボキシル基を包含する基、お
よびアミノ基、アミド基、尿素基、チオアミド基、チオ尿素基、アミジン基もし
くはグアニジン基の最低1個の窒素原子をその主鎖中で包含する基に1,3−も
しくは1,4−連結されることができる。すなわち、末端カルボキシル基を包含
する基およびフェニル環Bは、フェニル環A中で相互に関してメタもしくはパラ
の位置で置換されることができ、かつ、同時に、フェニル環Aおよびアミノ基、
アミド基、尿素基、チオアミド基、チオ尿素基、アミジン基もしくはグアニジン
基の最低1個の窒素原子をその主鎖中に包含する基は、相互に関してフェニル環
B上でメタもしくはパラの位置で置換されることができ、前述の置換パターンの
各組み合わせが本発明の式(II)の基のビフェニル核について可能である。本
発明によれば、式(II)のとりわけ好ましい基は、そのビフェニル核が上の定
義に従ってp−置換フェニル環Aおよびp−置換フェニル環B、p−置換フェニ
ル環Aおよびm−置換フェニル環B、m−置換フェニル環Aおよびp−置換フェ
ニル環B、もしくはm−置換フェニル環Aおよびm−置換フェニル環Bより成る
ものである。本発明によれば、式(II)のとりわけ好ましい基は、そのビフェ
ニル核が本定義に従ってp−置換フェニル環Aおよびm−置換フェニル環Bより
成るものである。
【0123】 第三の構造要素として、連結されない状態の本発明の式(II)の基は、ビフ
ェニル核および末端カルボキシル基を包含する基に加えて、その主鎖中にアミノ
基、アミド基、尿素基、チオアミド基、チオ尿素基、アミジン基もしくはグアニ
ジン基の最低1個の窒素原子を含んで成る基を含有する。この窒素原子は、直接
もしくはアルキレン鎖を介してビフェニル核のフェニル環Bに結合されることが
できる。このアルキレン鎖は、好ましくは主鎖中でせいぜい4個の炭素原子より
成り、ここで、上の考慮から、6個を超えないさらなる原子が、ビフェニル核に
加えて、末端カルボキシル基と、フェニル環Bに隣接するアミノ基、アミド基、
尿素基、チオアミド基、チオ尿素基、アミジン基もしくはグアニジン基の窒素原
子との間に存在するべきである。あるいは、このアルキレン鎖は、水素、例えば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、
ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アル
キル、例えばシクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペ
ンチルもしくはシクロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル、例えばフェニ
ル、ベンジルもしくはトルイルのようなアリール、ピロール、ピリジン、テトラ
ヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、オキサチアゾー
ル、ベンゾフラン、キノリン、イソキノリンもしくはピリミジンのような複素環
基、または末端もしくは内部のE−もしくはZ−アルケン単位より成る群から選
択され、かつ、あるいは、1個もしくはそれ以上の、メチル、エチル、プロピル
、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、
ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル基、シクロプロピル、
シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル
のようなシクロアルキル基、フェニル、ベンジル、トルイル、ナフチル、インド
リルのようなアリール基、ピロール、ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、
チオフェン、テトラヒドロチオフェン、オキサチアゾール、ベンゾフラン、キノ
リン、イソキノリンもしくはピリミジンのような複素環基、あるいは酸素、イオ
ウもしくは窒素のようなヘテロ原子への二重結合、場合によっては置換されるア
ミノ基、ニトロ基、ハロゲン、ヒドロキシル基、エーテル基、スルフィド基、メ
ルカプタン基、シアノ基、イソニトリル基、アルケニル基、アルキニル基、アル
デヒド基、ケト基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、スルホキシド基ま
たはスルホン基のような官能基により置換されることができる、さらなる置換基
を担持することができる。さらに、1個もしくはそれ以上の付加的に飽和もしく
は不飽和の環が、例えばナフチル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾキサゾ
リル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、キノリニルもしくはイソキノリ
ニル単位、またはそれらの部分的にもしくは完全に水素化された類似物の形成を
伴い、前述の環基に縮合することができる。
【0124】 フェニル環Bに隣接する、ビフェニル核のフェニル環Bに結合される基の主鎖
中に見出される窒素原子は、式(II)の基の結合がこれを介して起こらない場
合は、場合によっては置換されるアミノ基の構成要素であることができるか、ま
たは−C=O単位、−CONR2単位、−C=S単位、−CSNR2単位、−C=
NR単位もしくは−CNRNR2単位の直近にあることができるかのいずれかで
あり、そして、従って、アミド基、尿素基、チオアミド基、チオ尿素基、アミジ
ン基もしくはグアニジン基の構成要素であることができる。
【0125】 フェニル環Bに隣接する、ビフェニル核のフェニル環Bに結合される基の主鎖
中に見出される窒素原子がアミノ基の構成要素である場合には、それは未置換で
あることができるか、または1もしくは2個の置換基を担持することができる(
すなわち一級、二級もしくは三級アミノ基の構成要素であることができる)。こ
れらの置換基は、相互に独立に、もしくは同時に、水素、置換もしくは未置換の
アルキルもしくはシクロアルキル基、置換もしくは未置換アリール基、飽和もし
くは不飽和の場合によっては置換される複素環基、アルキルアミン基、アルキル
アミド基であることができるか、または、相互に結合されかつ従ってそれらが結
合される窒素原子と一緒になって複素環系を形成することができる。この場合、
好ましい置換基は、水素、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルもしく
はヘキシルのようなC1-6−アルキル、例えばシクロプロピル、シクロプロピル
メチル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシルのようなC3-7
−シクロアルキル、例えばフェニル、ベンジルもしくはトルイルのようなアリー
ル、例えばピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロール、ピリジン、テトラ
ヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、イミダゾリジン
、イミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾリジン、チアゾール、
オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、ベン
ズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒド
ロイソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピリミジン、プリン、シトシン
、チミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくはキサンチンのような複素環基
、または末端もしくは内部のE−もしくはZ−アルケン単位より成る群から選択
され、かつ、あるいは、1個もしくはそれ以上の、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネ
オペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル基、シクロプロピル、シ
クロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシルの
ようなC3-7−シクロアルキル基、フェニル、ベンジル、トルイル、ナフチル、
インドリルのようなアリール基、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロー
ル、ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフ
ェン、イミダゾリジン、イミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾ
リジン、チアゾール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベ
ンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロ
キノリン、テトラヒドロイソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピリミジ
ン、プリン、シトシン、チミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくはキサン
チンのような複素環基、あるいは酸素、イオウもしくは窒素のようなヘテロ原子
への二重結合、場合によっては置換されるアミノ基、ニトロ基、ハロゲン、ヒド
ロキシル基、エーテル基、スルフィド基、メルカプタン基、シアノ基、イソニト
リル基、アルケニル基、アルキニル基、アルデヒド基、ケト基、カルボキシル基
、エステル基、アミド基、スルホキシド基またはスルホン基のような官能基によ
り置換されることができるものである。さらに、1個もしくはそれ以上の付加的
に飽和もしくは不飽和の環が、例えばナフチル、インドリル、ベンゾフラニル、
ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、キノリニルもしく
はイソキノリニル単位、またはそれらの部分的にもしくは完全に水素化された類
似物の形成を伴い、前述の環基に縮合することができる。とりわけ好ましい置換
基は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロピ
ル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、
4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メチ
ル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体
、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1-4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−アル
キル、
【0126】
【化26】
【0127】
【化27】
【0128】 のようなものである。
【0129】 フェニル環Bに隣接する窒素原子上の2個の置換基が相互に結合され、そして
従って窒素原子と複素環系を形成する場合には、形成される複素環系は、例えば
以下の非排他的一覧:
【0130】
【化28】
【0131】 から選択することができ、 ここで、示される環系は、水素、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル
もしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル、例えばシクロプロピル、シクロプ
ロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシルのような
3-7−シクロアルキル、例えばフェニル、ベンジルもしくはトルイルのような
アリール、例えばピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロール、ピリジン、
テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、イミダゾ
リジン、イミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾリジン、チアゾ
ール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール
、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロキノリン、テト
ラヒドロイソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピリミジン、プリン、シ
トシン、チミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくはキサンチンのような複
素環基、または末端もしくは内部のE−もしくはZ−アルケン単位より成る群か
ら選択され、かつ、あるいは、1個もしくはそれ以上の、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル基、シクロプロピ
ル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキ
シルのようなC3-7−シクロアルキル基、フェニル、ベンジル、トルイル、ナフ
チル、インドリルのようなアリール基、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、
ピロール、ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロ
チオフェン、イミダゾリジン、イミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、
チアゾリジン、チアゾール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾー
ル、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラ
ヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピ
リミジン、プリン、シトシン、チミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくは
キサンチンのような複素環基、あるいは酸素、イオウもしくは窒素のようなヘテ
ロ原子への二重結合、場合によっては置換されるアミノ基、ニトロ基もしくはハ
ロゲン、ヒドロキシル基、エーテル基、スルフィド基、メルカプタン基、シアノ
基、イソニトリル基、アルケニル基、アルキニル基、アルデヒド基、ケト基、カ
ルボキシル基、エステル基、アミド基、スルホキシド基またはスルホン基のよう
な官能基により置換されることができる、1個もしくはそれ以上の基を担持する
ことができる。さらに、1個もしくはそれ以上の付加的に飽和もしくは不飽和の
環が、例えばナフチル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾキサゾリル、ベン
ゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、キノリニルもしくはイソキノリニル単位、
またはそれらの部分的にもしくは完全に水素化された類似物の形成を伴い、前述
の環基に縮合することができる。
【0132】 上に示される環系のうち、4ないし6員の環系が好ましい。
【0133】 上に挙げられるとおり、フェニル環Bに隣接する、ビフェニル核のフェニル環
Bに結合される基の主鎖中の窒素原子はまた、以下の好ましい官能基単位:
【0134】
【化29】
【0135】 の1つの構成要素でもあることができ、 ここで上の一覧は全部の可能な構造単位の排他的な列挙でない。
【0136】 本発明によれば、前述の好ましい構造単位に加え、1個もしくはそれ以上の4
ないし6員の環系が例えば上の構造単位の対応するベンゾ縮合類似物のような複
素環に縮合されるそれらの類似物もまた包含される。
【0137】 上に示される構造単位中で、R3、R4およびR6は、それぞれ、水素、例えば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、
ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アル
キル、例えばシクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペ
ンチルもしくはシクロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル、例えばフェニ
ル、ベンジルもしくはトルイルのようなアリール、例えばピロリジン、ピペリジ
ン、ピペラジン、ピロール、ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、チオフェ
ン、テトラヒドロチオフェン、イミダゾリジン、イミダゾール、オキサゾリジン
、オキサゾール、チアゾリジン、チアゾール、オキサチアゾール、ベンゾフラン
、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソ
キノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、トリアゾール、
テトラゾール、ピリミジン、プリン、シトシン、チミン、ウラシル、アデニン、
グアニンもしくはキサンチンのような複素環基、または末端もしくは内部のE−
もしくはZ−アルケン単位であることができ、かつ、あるいは、1個もしくはそ
れ以上の、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t
−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC 1-6 −アルキル基、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シ
クロペンチルもしくはシクロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル基、フェ
ニル、ベンジル、トルイル、ナフチル、インドリルのようなアリール基、ピロリ
ジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロール、ピリジン、テトラヒドロフラン、フ
ラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、イミダゾリジン、イミダゾール、
オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾリジン、チアゾール、オキサチアゾール
、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、
キノリン、イソキノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、
トリアゾール、テトラゾール、ピリミジン、プリン、シトシン、チミン、ウラシ
ル、アデニン、グアニンもしくはキサンチンのような複素環基、あるいは酸素、
イオウもしくは窒素のようなヘテロ原子への二重結合、場合によっては置換され
るアミノ基、ニトロ基、ハロゲン、ヒドロキシル基、エーテル基、スルフィド基
、メルカプタン基、シアノ基、イソニトリル基、アルケニル基、アルキニル基、
アルデヒド基、ケト基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、スルホキシド
基またはスルホン基のような官能基により置換されることができる。とりわけ好
ましい置換基は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シ
クロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル
、5−メチル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの
置換誘導体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルア
ミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−
1-4−アルキル、または前述の基(a1)ないし(a28)の1つのようなも
のである。
【0138】 上の構造単位において、R4およびR6は、しかしながら、相互ともまた結合さ
れることができ、かつ、それらが結合される窒素原子とともに複素環系を形成す
ることができる。挙げることができるこの例は:
【0139】
【化30】
【0140】 であり、 ここで、上の列挙は非排他的であり、また、R4およびR6の組み合わせから形成
される環系は、水素、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル
、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルもしくはヘ
キシルのようなC1-6−アルキル、例えばシクロプロピル、シクロプロピルメチ
ル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシルのようなC3-7−シ
クロアルキル、例えばフェニル、ベンジルもしくはトルイルのようなアリール、
例えばピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロール、ピリジン、テトラヒド
ロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、イミダゾリジン、イ
ミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾリジン、チアゾール、オキ
サチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイ
ミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイ
ソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピリミジン、プリン、シトシン、チ
ミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくはキサンチンのような複素環基、ま
たは末端もしくは内部のE−もしくはZ−アルケン単位より成る群から選択され
、かつ、あるいは、1個もしくはそれ以上の、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペ
ンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル基、シクロプロピル、シクロ
プロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシルのよう
なC3-7−シクロアルキル基、フェニル、ベンジル、トルイル、ナフチル、イン
ドリルのようなアリール基、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロール、
ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン
、イミダゾリジン、イミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾリジ
ン、チアゾール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベンゾ
チアゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロキノ
リン、テトラヒドロイソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピリミジン、
プリン、シトシン、チミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくはキサンチン
、あるいは酸素、イオウもしくは窒素のようなヘテロ原子への二重結合、場合に
よっては置換されるアミノ基、ニトロ基、ハロゲン、ヒドロキシル基、エーテル
基、スルフィド基、メルカプタン基、シアノ基、イソニトリル基、アルケニル基
、アルキニル基、アルデヒド基、ケト基、カルボキシル基、エステル基、アミド
基、スルホキシド基またはスルホン基のような官能基により置換されることがで
きる、1個もしくはそれ以上の基を担持することができる。さらに、1個もしく
はそれ以上の付加的に飽和もしくは不飽和の環が、例えばナフチル、インドリル
、ベンゾフラニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル
、キノリニルもしくはイソキノリニル単位、またはそれらの部分的にもしくは完
全に水素化された類似物の形成を伴い、前述の環基に縮合することができる。R 4 およびR6の組み合わせから形成される環系のうち、4ないし6員の環系が好ま
しい。
【0141】 さらに、上の構造単位において、R5は、−NO2、−CN、−COR5もしく
は−COOR5であることができ、ここで、R5は置換もしくは未置換のアルキル
もしくはシクロアルキル基、置換もしくは未置換アリール基、あるいは飽和もし
くは不飽和であることができかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することが
できる飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素環基であることがで
き、かつ、好ましくは例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル
、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル
のようなC1-6−アルキル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペン
チル、シクロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル、例えばフェニル、ベン
ジルもしくはトルイルのようなアリールまたはそれらの置換誘導体である。
【0142】 さらに、上の構造単位において、Yは非存在であることができるか、またはそ
の主鎖中に1ないし5個の炭素原子を担持するアルキレンもしくはアルキン単位
であることができる。本発明によれば、Yは、存在する場合は、好ましくは1個
の炭素原子より成る主鎖を有する。Yは、水素、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル
、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル、例えばシクロプロ
ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘ
キシルのようなC3-7−シクロアルキル、例えばフェニル、ベンジルもしくはト
ルイルのようなアリール、例えばピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロー
ル、ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフ
ェン、イミダゾリジン、イミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾ
リジン、チアゾール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベ
ンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロ
キノリン、テトラヒドロイソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピリミジ
ン、プリン、シトシン、チミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくはキサン
チンのような複素環基、または末端もしくは内部のE−もしくはZ−アルケン単
位より成る群から選択され、かつ、あるいは、1個もしくはそれ以上の、メチル
、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル基
、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルもし
くはシクロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル基、フェニル、ベンジル、
トルイル、ナフチル、インドリルのようなアリール基、ピロリジン、ピペリジン
、ピペラジン、ピロール、ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン
、テトラヒドロチオフェン、イミダゾリジン、イミダゾール、オキサゾリジン、
オキサゾール、チアゾリジン、チアゾール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、
ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキ
ノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、トリアゾール、テ
トラゾール、ピリミジン、プリン、シトシン、チミン、ウラシル、アデニン、グ
アニンもしくはキサンチンのような複素環基、あるいは酸素、イオウもしくは窒
素のようなヘテロ原子への二重結合、場合によっては置換されるアミノ基、ニト
ロ基、ハロゲン、ヒドロキシル基、エーテル基、スルフィド基、メルカプタン基
、シアノ基、イソニトリル基、アルケニル基、アルキニル基、アルデヒド基、ケ
ト基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、スルホキシド基またはスルホン
基のような官能基により置換されることができる、1個もしくはそれ以上の基を
さらに担持することができる。さらに、1個もしくはそれ以上の付加的に飽和も
しくは不飽和の環が、例えばナフチル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾキ
サゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、キノリニルもしくはイソキ
ノリニル単位またはそれらの部分的にもしくは完全に水素化された類似物の形成
を伴い、前述の環基に縮合することができる。
【0143】 本発明によれば、式(II)のとりわけ好ましい基は、複合物の残部への連結
がこれを介して起こらない場合に、フェニル環Bに隣接する、フェニル環Bに結
合される基の主鎖中に見出される窒素原子が、尿素もしくはチオ尿素単位の構成
要素であるものである。この場合の式(II)のとりわけ好ましい基は、尿素も
しくはチオ尿素単位がビフェニル核のフェニル環Bに直接結合されるものである
【0144】 αvβ3インテグリン受容体に向ける部分は、さらに、式(III):
【0145】
【化31】
【0146】 の基であることができ、 式中、式(III)中の基は上に定義された目的の範囲を有する。
【0147】 下の記述において、それらのそれぞれの左端が式(III)中の対応する置換
基の左に示される基に結合されかつそれらのそれぞれの右端が式(III)中の
対応する置換基の右に示される基に結合されるような二価の置換基を示す。例え
ば、式(III)中で基Lが−(CH2mNHSO2(CH2n−に同等である
場合、該窒素原子は式(III)中の基Lの左に見出されるフェニレン基に、基
(CH2mを介して結合される。以下の詳細は連結されない状態の式(III)
の基に付加的に関する。連結単位を介する毒作用基への式(III)の基の連結
は、末端カルボキシル基、末端アミノ基、尿素基、チオ尿素基、グアニジン基も
しくは基NR12CX‘R13S−を介して、または式(III)の基の側鎖中の官
能基を介して、すなわち末端カルボキシル基に関してβの位置のアミノ基もしく
はその上に結合される置換基を介してのいずれかで起こることができ、これによ
り連結された状態で末端カルボキシル基および末端アミノ基、尿素基、チオ尿素
基、グアニジン基もしくは基NR12CX‘R13S−は対応する架橋単位に転化さ
れる。
【0148】 本発明の式(III)の基は、それらが主構造要素として、リンカー基Lを介
して結合される2個のフェニル単位(その1個のフェニレン基がβ−アミノ酸由
来の基を有する一方、他のフェニレン基は環系に場合によっては組み込まれるア
ミノ基、尿素基、チオ尿素基もしくはグアニジン基を有する)を有することを特
徴とする。リンカー基Lを介して結合されるフェニレン単位は、前述の基に加え
てさらなる置換基をさらに担持することができる。
【0149】 β−アミノ酸由来の基に包含される末端カルボキシル単位は、抱合体の該基へ
の連結がこれを介して起こらない場合に、遊離カルボン酸もしくはエステルとし
て存在することができる。末端カルボキシル単位がエステル化される場合は、基
本的に、対応するアルキルエステル、シクロアルキルエステル、アリールエステ
ルのような慣習的方法により得ることができる全部のカルボン酸エステル、およ
びそれらの複素環類似物を、本発明により使用することができ、ここでアルキル
エステル、シクロアルキルエステルおよびアリールエステルが好ましく、かつ、
アルコール基がさらなる置換基を担持することができる。とりわけ好ましいC1- 6 −アルキルエステルは、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル
、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、t−ブチルエ
ステル、ペンチルエステル、イソペンチルエステル、ネオペンチルエステル、ヘ
キシルエステル、シクロプロピルエステル、シクロプロピルメチルエステル、シ
クロブチルエステル、シクロペンチルエステル、シクロヘキシルエステルような
もの、またはフェニルエステル、ベンジルエステルもしくはトルイルエステルの
ようなアリールエステルである。
【0150】 好ましくは、本発明の式(III)の基は、末端カルボキシル単位が遊離カル
ボン酸として存在する形態で使用する。
【0151】 2個の中央のフェニレン単位の1個に結合されかつβ−アミノ酸由来の基は、
あるいは、カルボキシル基に関してαの位置に1もしくは2個の付加的な置換基
を担持することができる。これらの置換基は、それぞれ、水素、置換もしくは未
置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換もしくは未置換アリール基、飽
和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素環基、場合によっては置換さ
れるアルケニル基、場合によっては置換されるアルキニル基、ヒドロキシル基ま
たはアルコキシ基より成る群から選択されることができる。アルキル基は、好ま
しくは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルもしくはヘキシルのよう
なC1-6−アルキルであることができる。シクロアルキル基は、好ましくは、例
えばシクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、
シクロヘキシルもしくはシクロヘプチルのようなC3-7−シクロアルキルである
ことができる。アリール基は、好ましくはフェニル、ベンジルもしくはトルイル
であることができる。複素環基は、好ましくは、ピロール、ピリジン、テトラヒ
ドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、オキサチアゾール
、ベンゾフラン、キノリン、イソキノリンもしくはピリミジンであることができ
る。アルケニル基は末端もしくは内部のE−もしくはZ−アルケン単位であるこ
とができる。アルコキシ基は、好ましくは例えばメトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシもしくはベンジルオキシのようなC1-6
−アルコキシ基であることができる。前述の基は、あるいは、1個もしくはそれ
以上の、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−
ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1- 6 −アルキル基、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シク
ロペンチルもしくはシクロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル基、フェニ
ル、ベンジル、トルイル、ナフチルのようなアリール基、ピロール、ピリジン、
テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、オキサゾ
ール、チアゾール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベン
ゾチアゾール、キノリン、イソキノリンのような複素環基、あるいは、酸素、イ
オウもしくは窒素のようなヘテロ原子への二重結合、場合によっては置換される
アミノ基、ニトロ基、ハロゲン基、ヒドロキシル基、エーテル基、スルフィド基
、メルカプタン基、シアノ基、イソニトリル基、アルケニル基、アルキニル基、
アルデヒド基、ケト基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、スルホキシド
基またはスルホン基のような官能基により置換されることができる。さらに、1
個もしくはそれ以上の付加的に飽和もしくは不飽和の環が、例えばナフチル、ベ
ンゾフラニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、キノリニルもしくはイソ
キノリニル単位、またはそれらの部分的にもしくは完全に水素化された類似物の
形成を伴い、前述の環基に縮合することができる。
【0152】 さらに、末端カルボキシル基に関してαの位置の2個の置換基は、存在する場
合に相互に結合することができ、そして従ってβ−アミノ酸由来の基のα−炭素
原子と一緒になって炭素環もしくは複素環系を形成する。この環系は、場合によ
っては、さらなる置換基を担持することができかつ/もしくはさらなるヘテロ原
子を含有することができる。本発明によれば、上の環系は、存在する場合に、好
ましくは例えばシクロプロパン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロ
ヘキサン環、ジヒドロフラン環、テトラヒドロフラン環、ジヒドロピラン環、テ
トラヒドロピラン環、ジオキサン環、ジヒドロチオフェン環、テトラヒドロチオ
フェン環もしくはそれらの置換誘導体のような3ないし6員の炭素環もしくは複
素環系である。
【0153】 本発明の基において、β−アミノ酸由来の基に包含されるアミノ基は、抱合体
の残部への連結がこれを介して起こらない場合は、基−SO210、−COOR1 0 、−COR10、−CONR10 2もしくは−CSNR10 2の1つにより置換され、
ここでR10は水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、
置換もしくは未置換アリール基または飽和もしくは不飽和の場合によっては置換
される複素環基であることができ、かつ、R10は、置換もしくは未置換のアルキ
ルもしくはシクロアルキル基、置換もしくは未置換アリール基または飽和もしく
は不飽和の場合によっては置換される複素環基であることができる。好ましくは
、この場合のアルキル基は、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘ
キシルのようなC1-6−アルキルであり、シクロアルキル基は、例えばシクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルのよ
うなC3-7−シクロアルキルであり、アリール基はフェニル、ベンジル、トルイ
ル、または、−C62(CH33、−C6(CH35、−CH262(CH33 、3−アミノフェニル、4−アミノフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロ
フェニル、4−クロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロ
フェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、3,5−ジ
クロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−クロロフェニルメチル、2,
4−ジクロロフェニルメチル、2,6−ジクロロフェニルメチル、2−メトキシ
カルボニルフェニルメチル、3−トリフルオロメチルフェニル、4−トリフルオ
ロメチルフェニル、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、4−トリフ
ルオロメトキシフェニル、フェニルメチル、2−アセトアミド−4−メチルチア
ゾル−5−イル、フェニルエチル、1−フェニルプロピル、(S)−(+)カン
ファー−10−イル、(R)−(−)−カンファー−10−イル、2−フェニル
エテニル、2−チオフェニル、4−メトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェ
ニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4
−プロピルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2−メトキシ−5−メチルフ
ェニル、2,3,5,6−テトラメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル
、4−フルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2−クロロ−6−メチ
ルフェニル、2−クロロ−4−フルオロフェニル、2,5−ジメトキシフェニル
、3,4−ジメトキシフェニル、3−クロロ−6−メトキシフェニル、2−トリ
フルオロメチルフェニル、2−アルキルスルホニルフェニル、2−アリールスル
ホニルフェニル、3−(N−アセチル−6−メトキシ)アニリン、4−アセトア
ミドフェニル、2,2,2−トリフルオロエチル、5−クロロ−3−メチルベン
ゾチアゾル−2−イル、N−メトキシカルボニルピペリジン−3−イル、チオフ
ェン−2−イル、イソキサゾル−5−イル、エトキシ、2−クロロピリジン−3
−イル、ピリジン−3−イル、ベンジルオキシ、5−メチルイソキサゾル−3−
イル、1−アダマンチル、4−クロロフェノキシメチル、2,2−ジメチルエテ
ニル、2−クロロピリジン−5−メチル、5,7−ジメチル−1,3,4−トリ
アザインドリジン−2−イル、(S)−カンファン−1−イル、(R)−カンフ
ァン−1−イルもしくは8−キノリニルのようなそれらの置換誘導体のようなア
リールである。
【0154】 本発明によれば、β−アミノ酸由来の基に包含されるアミノ基は、とりわけ好
ましくは−SO210、−COOR10、−CONR10 2もしくは−COR10により
置換され、ここで、R10およびR10は上で定義されるとおりである。とりわけ、
β−アミノ酸由来の基がカルボキシル単位に関してαの位置に置換基を有さずか
つこの基に包含されるアミノ基が−SO210、−CONR10 2もしくは−COR 10 (式中R10は上で定義されるとおりである)により置換される、式(III)
の基がここで好ましい。
【0155】 前述の基の1つに加え、βの位置に見出されるアミノ基の窒素原子は、水素、
置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換もしくは未置換
アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素環基より成る
群から選択される置換基を有することができるか、または相互に結合され、そし
て従ってそれらが結合される窒素原子と一緒になって複素環系を形成する。ここ
で好ましい置換基は、水素、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルもし
くはヘキシルのようなC1-6−アルキル、例えばシクロプロピル、シクロプロピ
ルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルもしくはシクロヘプ
チルのようなC3-7−シクロアルキル、例えばフェニル、ベンジルもしくはトル
イルのようなアリール、例えばピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロール
、ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェ
ン、イミダゾリジン、イミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾリ
ジン、チアゾール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベン
ゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロキ
ノリン、テトラヒドロイソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピリミジン
、プリン、シトシン、チミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくはキサンチ
ンのような複素環基より成る群から選択されることができ、かつ、あるいは、1
個もしくはそれ以上の、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルもしくはヘキシ
ルのようなC1-6−アルキル基、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シク
ロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシルのようなC3-7−シクロアル
キル基、フェニル、ベンジル、トルイル、ナフチル、インドリルのようなアリー
ル基、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロール、ピリジン、テトラヒド
ロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、イミダゾリジン、イ
ミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾリジン、チアゾール、オキ
サチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイ
ミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイ
ソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピリミジン、プリン、シトシン、チ
ミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくはキサンチンのような複素環基、あ
るいは酸素、イオウもしくは窒素のようなヘテロ原子への二重結合、場合によっ
ては置換されるアミノ基、ニトロ基、ハロゲン、ヒドロキシル基、エーテル基、
スルフィド基、メルカプタン基、シアノ基、イソニトリル基、アルケニル基、ア
ルキニル基、アルデヒド基、ケト基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、
スルホキシド基またはスルホン基のような官能基により置換されることができる
ものである。さらに、1個もしくはそれ以上の付加的に飽和もしくは不飽和の環
が、例えばナフチル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾ
チアゾリル、ベンズイミダゾリル、キノリニルもしくはイソキノリニル単位、ま
たはそれらの部分的にもしくは完全に水素化された類似物の形成を伴い、前述の
環基に縮合することができる。β−アミノ基の窒素原子上の付加的な置換基は、
とりわけ好ましくは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル
、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル
、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキ
シル、5−メチル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイル、もしくはそ
れらの置換誘導体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアル
キルアミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオ
キシ−C1-4−アルキル、
【0156】
【化32】
【0157】 である。
【0158】 β−アミノ酸由来の基は、リンカー基Lを介して結合される2個の中央のフェ
ニレン単位の1つに結合され、これはここでフェニレン単位Aと呼称されること
になっている。β−アミノ酸由来の基およびリンカー基Lに加え、フェニレン単
位Aは、好ましくはさらなる置換基を担持しないが、しかし、水素、CN、置換
もしくは未置換のアルキルもシクロアルキル基、置換もしくは未置換アルコキシ
基またはハロゲン原子より成る群から選択される1個もしくはそれ以上の基を有
することができる。アルキル基(1個もしくは複数)は、好ましくは、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル
、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルのようなC1-6−アルキル基である。
シクロアルキル基(1個もしくは複数)は、好ましくはシクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルのようなC3-7−シ
クロアルキル基である。アルコキシ基(1個もしくは複数)は、好ましくはメト
キシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシも
しくはヘキソキシのようなC1-6−アルコキシ基であり、そしてハロゲン原子(
1個もしくは複数)は好ましくはF、Cl、BrもしくはIである。
【0159】 リンカー基Lおよびβ−アミノ酸由来の基、またはアミノ、グアニジン、尿素
もしくはチオ尿素単位に関して、2個の中央のフェニレン単位は1,3−もしく
は1,4−連結されることができる。すなわち、β−アミノ酸由来の基およびリ
ンカー基Lは、フェニレン単位A中で相互に関してメタもしくはパラの位置で置
換されることができ、かつ、同時に、リンカー基Lおよびフェニレン単位B中の
アミノ、グアニジン、尿素もしくはチオ尿素単位は、相互に関してメタもしくは
パラの位置で置換されることができ、ここで、前述の置換パターンの各組み合わ
せが、本発明の式(III)の基の中央のA−リンカーL−フェニレンB単位に
ついて可能である。その中央のフェニレンA−リンカーL−フェニレンB単位が
、上の定義に従ってp−置換フェニレン単位Aおよびp−置換フェニレン単位B
、p−置換フェニレン単位Aおよびm−置換フェニレン単位B、m−置換フェニ
レン単位Aおよびp−置換フェニレン単位B、もしくはm−置換フェニレン単位
Aおよびm−置換フェニレン単位Bより成る式(III)の基が、本発明により
とりわけ好ましい。その中央のフェニレンA−リンカーL−フェニレンB単位が
、本定義に従ってm−置換フェニレン単位Aおよびm−置換フェニレン単位Bよ
り成る式(III)の基が、本発明によりとりわけ好ましい。
【0160】 本発明によれば、リンカー基Lは、要素−(CH2mNHSO2(CH2n
、−(CH2mSO2NH(CH2n−、−(CH2mNHCO(CH2n−、
−(CH2mCONH(CH2n−、−(CH2mOCH2(CH2n−、−(
CH2mCH2O(CH2n−、−(CH2mCOO(CH2n−、−(CH2 m OOC(CH2n−、−(CH2mCH2CO(CH2n−、−(CH2mCO
CH2(CH2n−、−NHCONH−、−(CH2mSCH2(CH2n−、−
(CH2mCH2S(CH2n−、−(CH2mCH2SO(CH2n−、−(C
2mSOCH2(CH2n、−(CH2mCH2SO2(CH2n−もしくは−
(CH2mSO2CH2(CH2n−より成る群から選択され、 ここでmおよびnはそれぞれ0もしくは1の整数でありかつm+1≦1。
【0161】 本発明によれば,リンカー基Lは、好ましくは−NHSO2−、−CH2NHS
2−、−NHSO2CH2−、−SO2NH−、−CH2SO2NH−、−SO2
HCH2−、−NHCO−、−CH2NHCO−、−NH−COCH2−、−CO
NH−、−CH2CONH−、−CONHCH2−、−OCH2−、−CH2OCH 2 、−OCH2CH2−、−CH2O−、−CH2CH2O−、−COO−、−CH2
COO−、−COOCH2−、−OOC−、−OOCCH2−、−CH2OOC−
、−CH2CO−、−COCH2−、−CH2CH2CO−、−COCH2CH2−、
−CH2COCH2−、−NHCONH−、−SCH2−、−CH2S−、−CH2
SCH2、−SCH2CH2−、CH2CH2S−、−SOCH2−、−CH2SO−
、−CH2SOCH2−、−SOCH2CH2−、−CH2CH2SO−、−SO2
2−、−CH2SO2−、−CH2SO2CH2−、−CH2CH2−SO2−もしく
は−SO2CH2CH2−である。ここでとりわけ好ましいリンカー基Lは、−N
HSO2−、−CH2NHSO2−、−NHSO2CH2−、−SO2NH−、−CH 2 SO2NH−、−SO2NHCH2−、−NHCO−、−CH2NHCO−、−N
HCOCH2−、−CONH−、−CH2CONH−、−CONHCH2−、−O
CH2−、−CH2OCH2−、−OCH2CH2−、−CH2O−もしくは−CH2
CH2O−である。
【0162】 中央のフェニレン単位Bは、置換基として、抱合体の基への連結がこれを介し
て起こらない場合に基NR12CX‘R13S−、アミノ、グアニジン、尿素もしく
はチオ尿素単位より成る群から選択される基を担持する。この基NR12CX‘R 13 S−、アミノ、グアニジン、尿素もしくはチオ尿素単位は開鎖もしくは環系の
構成要素のいずれかであることができる。場合によっては存在しかつ単結合を介
してのみ結合されるの双方であるそれぞれの単位の窒素原子は、付加的置換基R 12 、R14およびR15を担持することができる。これらの置換基は、相互に独立に
もしくは同時に、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル
基、置換もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換
される複素環基であることができるか、または相互に結合されてそして従ってそ
れらが結合される窒素原子(1個もしくは複数)と一緒になって複素環系を形成
することができる。ここで好ましい置換基は、水素、例えばメチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペン
チル、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル、例えばシクロ
プロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シルもしくはシクロヘプチルのようなC3-7−シクロアルキル、例えばフェニル
、ベンジルもしくはトルイルのようなアリール、例えばピロリジン、ピペリジン
、ピペラジン、ピロール、ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン
、テトラヒドロチオフェン、イミダゾリジン、イミダゾール、オキサゾリジン、
オキサゾール、チアゾリジン、チアゾール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、
ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキ
ノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、トリアゾール、テ
トラゾール、ピリミジン、プリン、シトシン、チミン、ウラシル、アデニン、グ
アニンもしくはキサンチンのような複素環基より成る群から選択され、かつ、あ
るいは、1個もしくはそれ以上の、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルもし
くはヘキシルのようなC1-6−アルキル基、シクロプロピル、シクロプロピルメ
チル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシルのようなC3-7
シクロアルキル基、フェニル、ベンジル、トルイル、ナフチル、インドリルのよ
うなアリール基、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロール、ピリジン、
テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、イミダゾ
リジン、イミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾリジン、チアゾ
ール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール
、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロキノリン、テト
ラヒドロイソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピリミジン、プリン、シ
トシン、チミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくはキサンチンのような複
素環基、あるいは、酸素、イオウもしくは窒素のようなヘテロ原子への二重結合
、場合によっては置換されるアミノ基、ニトロ基、ハロゲン、ヒドロキシル基、
エーテル基、スルフィド基、メルカプタン基、シアノ基、イソニトリル基、アル
ケニル基、アルキニル基、アルデヒド基、ケト基、カルボキシル基、エステル基
、アミド基、スルホキシド基またはスルホン基のような官能基により置換される
ことができるものである。さらに、1個もしくはそれ以上の付加的に飽和もしく
は不飽和の環が、例えばナフチル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾキサゾ
リル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、キノリニルもしくはイソキノリ
ニル単位、またはそれらの部分的にもしくは完全に水素化された類似物の形成を
伴い、前述の環基に縮合することができる。とりわけ好ましい置換基は、水素、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、
ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロプ
ロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシ
クロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メチル−2−ヘキ
シル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体、C1-4−ア
ルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1-4−アルキル
、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−アルキルまたは
前述の基(a1)ないし(a28)の1つのようなものである。抱合体の残部へ
の式(III)の基の連結がこの基を介して起こる場合、基R15は、それを介し
て式(III)の基と抱合体の残部との間の対応する連結が起こる直接結合を表
す。
【0163】 2個の基R14およびR15、もしくは基R12およびR15(式(III)のpが0
を表す場合)は、相互と結合することができ、かつ、従って窒素原子と例えば以
下の非排他的一覧:
【0164】
【化33】
【0165】 から選択することができる複素環系を形成することができ、 ここで、示される環系は、水素、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル
もしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル、例えばシクロプロピル、シクロプ
ロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシルのような
3-7−シクロアルキル、例えばフェニル、ベンジルもしくはトルイルのような
アリール、例えばピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロール、ピリジン、
テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、イミダゾ
リジン、イミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾリジン、チアゾ
ール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール
、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロキノリン、テト
ラヒドロイソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピリミジン、プリン、シ
トシン、チミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくはキサンチンのような複
素環基、または末端もしくは内部のE−もしくはZ−アルケン単位より成る群か
ら選択され、かつ、あるいは、1個もしくはそれ以上の、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル基、シクロプロピ
ル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキ
シルのようなC3-7シクロアルキル基、フェニル、ベンジル、トルイル、ナフチ
ル、インドリルのようなアリール基、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピ
ロール、ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチ
オフェン、イミダゾリジン、イミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、チ
アゾリジン、チアゾール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール
、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒ
ドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピリ
ミジン、プリン、シトシン、チミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくはキ
サンチンのような複素環基、あるいは、酸素、イオウもしくは窒素のようなヘテ
ロ原子への二重結合、場合によっては置換されるアミノ基、ニトロ基、ハロゲン
、ヒドロキシル基、エーテル基、スルフィド基、メルカプタン基、シアノ基、イ
ソニトリル基、アルケニル基、アルキニル基、アルデヒド基、ケト基、カルボキ
シル基、エステル基、アミド基、スルホキシド基またはスルホン基のような官能
基により置換されることができる、1個もしくはそれ以上の基を担持することが
できる。さらに、1個もしくはそれ以上の付加的に飽和もしくは不飽和の環が、
例えばナフチル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチア
ゾリル、ベンズイミダゾリル、キノリニルもしくはイソキノリニル単位、または
それらの部分的にもしくは完全に水素化された類似物の形成を伴い、前述の環基
に縮合することができる。
【0166】 上に示される環系のうち、4ないし6員の環系が好ましい。
【0167】 上に挙げられるとおり、基NR12CX‘R13S−、アミノ、尿素、チオ尿素も
しくはグアニジン単位は開鎖であることができるか、もしくは環系に組み込まれ
ることができ、そして従って以下の好ましい官能基単位:
【0168】
【化34】
【0169】 の1つの構成要素であることができ、 ここで、上の一覧は全部の可能な構造単位の非排他的列挙を表す。
【0170】 本発明によれば、前述の好ましい構造単位に加え、例えば上の構造単位の対応
するベンゾ縮合類似物のような、1個もしくはそれ以上の4ないし6員環系が複
素環に縮合されるそれらの類似物もまた包含される。
【0171】 上に示される構造単位において、R12、R14およびR15は上で定義されるとお
りである。
【0172】 さらに、上の構造単位において、R13は、非存在、水素、例えば、メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、
イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルのようなC1-6−アルキル、もしくはシ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルのようなC3-7
−シクロアルキルのような置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキ
ル基、−NO2、−CN、−COR13もしくは−COOR13であることができ、
ここで、R13は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル
基、置換もしくは未置換アリール基、または、飽和もしくは不飽和であることが
できかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することができる飽和もしくは不飽
和の場合によっては置換される複素環基であることができ、かつ、好ましくは、
例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブ
チル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルのようなC1-6−アル
キル、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
のようなC3-7−シクロアルキル、例えばフェニル、ベンジル、トルイルのよう
なアリールもしくは置換誘導体である。
【0173】 本発明によれば、式(III)のとりわけ好ましい基は、β−アミノ酸由来の
基に包含されるアミノ基が基−SO210を担持するものであり、ここで、R10
は、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フ
ェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体、−C62(CH33 、−C6(CH35、−CH262(CH33、2−クロロフェニル、3−クロ
ロフェニル、4−クロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジクロ
ロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、3,5−
ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3−アミノフェニル、4−アミ
ノフェニル、4−クロロフェニルメチル、2,4−ジクロロフェニルメチル、2
,6−ジクロロフェニルメチル、2−メトキシカルボニルフェニルメチル、3−
トリフルオロメチルフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、3,5−ビス
(トリフルオロメチル)フェニル、4−トリフルオロメトキシフェニル、フェニ
ルメチル、2−アセトアミド−4−メチルチアゾル−5−イル、フェニルエチル
、1−フェニルプロピル、(S)−(+)−カンファー−10−イル、(R)−
(−)−カンファー−10−イル、2−フェニルエテニル、2−チオフェニル、
4−メトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3−メチルフェニル、4
−メチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−プロピルフェニル、2,5−
ジメチルフェニル、2−メトキシ−5−メチルフェニル、2,3,5,6−テト
ラメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−フルオロフェニル、2,
4−ジフルオロフェニル、2−クロロ−6−メチルフェニル、2−クロロ−4−
フルオロフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル
、3−クロロ−6−メトキシフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−
アルキルスルホニルフェニル、2−アリールスルホニルフェニル、3−(N−ア
セチル−6−メトキシ)アニリン、4−アセトアミドフェニル、2,2,2−ト
リフルオロエチル、5−クロロ−3−メチルベンゾチアゾル−2−イル、N−メ
トキシカルボニルピペリジン−3−イル、チオフェン−2−イル、イソキサゾル
−5−イル、エトキシ、2−クロロピリジン−3−イル、ピリジン−3−イル、
ベンジルオキシ、5−メチルイソキサゾル−3−イル、1−アダマンチル、4−
クロロフェノキシメチル、2,2−ジメチルエテニル、2−クロロピリジン−5
−メチル、5,7−ジメチル−1,3,4−トリアザインドリジン−2−イル、
(S)−カンファン−1−イル、(R)−カンファン−1−イルもしくは8−キ
ノリニルであり、リンカー基Lは−NHSO2−、−CH2NHSO2−、−NH
SO2CH2−であり、また、フェニレン単位上に見出される基は開鎖もしくは環
状グアニジン単位であり、例えば4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イ
ルアミノ単位のような環状グアニジン単位がとりわけ好ましい。
【0174】 さらに、本発明によれば、β−アミノ酸由来の基に包含されるアミノ基が基−
SO210もしくは基−COOR10を担持する式(III)の基がとりわけ好ま
しく、ここで、R10もしくはR10は、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネ
オペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの
置換誘導体、−C62(CH33、−C6(CH35、−CH262(CH33 、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,3−ジ
クロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,
5−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル
、3−アミノフェニル、4−アミノフェニル、4−クロロフェニルメチル、2,
4−ジクロロフェニルメチル、2,6−ジクロロフェニルメチル、2−メトキシ
カルボニルフェニルメチル、3−トリフルオロメチルフェニル、4−トリフルオ
ロメチルフェニル、3,5−ビス(トリフルオロシメチル)フェニル、4−トリ
フルオロメトキシフェニル、フェニルメチル、2−アセトアミド−4−メチルチ
アゾル−5−イル、フェニルエチル、1−フェニルプロピル、(S)−(+)−
カンファー−10−イル、(R)−(−)−カンファー−10−イル、2−フェ
ニルエテニル、2−チオフェニル、4−メトキシフェニル、3,5−ジメトキシ
フェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−t−ブチルフェニル
、4−プロピルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2−メトキシ−5−メチ
ルフェニル、2,3,5,6−テトラメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフ
チル、4−フルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2−クロロ−6−
メチルフェニル、2−クロロ−4−フルオロフェニル、2,5−ジメトキシフェ
ニル、3,4−ジメトキシフェニル、3−クロロ−6−メトキシフェニル、2−
トリフルオロメチルフェニル、2−アルキルスルホニルフェニル、2−アリール
スルホニルフェニル、3−(N−アセチル−6−メトキシ)アニリン、4−アセ
トアミドフェニル、2,2,2−トリフルオロエチル、5−クロロ−3−メチル
ベンゾチアゾル−2−イル、N−メトキシカルボニルピペリジン−3−イル、チ
オフェン−2−イル、イソキサゾル−5−イル、エトキシ、2−クロロピリジン
−3−イル、ピリジン−3−イル、ベンジルオキシ、5−メチルイソキサゾル−
3−イル、1−アダマンチル、4−クロロフェノキシメチル、2,2−ジメチル
エテニル、2−クロロピリジン−5−メチル、5,7−ジメチル−1,3,4−
トリアザインドリジン−2−イル、(S)−カンファン−1−イル、(R)−カ
ンファン−1−イルもしくは8−キノリニルであり、リンカー基Lは−NHSO 2 −、−CH2NHSO2−、−NHSO2CH2−もしくは−OCH2−、−CH2
O−、−CH2OCH2−、−CH2CH2O−、−OCH2CH2−であり、また、
フェニレン単位上に見出される基は開鎖もしくは環状グアニジン単位であり、例
えば4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イルアミノ単位のような環状グ
アニジン単位がとりわけ好ましい。
【0175】 さらに、本発明によれば、βアミノ酸由来の基に包含されるアミノ基が基−C
OR10を担持する式(III)の基がとりわけ好ましく、ここで、R10は、好ま
しくは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フェ
ニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体、−C62(CH33
−C6(CH35、−CH262(CH33、2−クロロフェニル、3−クロロ
フェニル、4−クロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロ
フェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、3,5−ジ
クロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3−アミノフェニル、4−アミノ
フェニル、4−クロロフェニルメチル、2,4−ジクロロフェニルメチル、2,
6−ジクロロフェニルメチル、2−メトキシカルボニルフェニルメチル、3−ト
リフルオロメチルフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、3,5−ビス(
トリフルオロメチル)フェニル、4−トリフルオロメトキシフェニル、フェニル
メチル、2−アセトアミド−4−メチルチアゾル−5−イル、フェニルエチル、
1−フェニルプロピル、(S)−(+)−カンファー−10−イル、(R)−(
−)−カンファー−10−イル、2−フェニルエテニル、2−チオフェニル、4
−メトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3−メチルフェニル、4−
メチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−プロピルフェニル、2,5−ジ
メチルフェニル、2−メトキシ−5−メチルフェニル、2,3,5,6−テトラ
メチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−フルオロフェニル、2,4
−ジフルオロフェニル、2−クロロ−6−メチルフェニル、2−クロロ−4−フ
ルオロフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、
3−クロロ−6−メトキシフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−ア
ルキルスルホニルフェニル、2−アリールスルホニルフェニル、3−(N−アセ
チル−6−メトキシ)アニリン、4−アセトアミドフェニル、2,2,2−トリ
フルオロエチル、5−クロロ−3−メチルベンゾチアゾル−2−イル、N−メト
キシカルボニルピペリジン−3−イル、チオフェン−2−イル、イソキサゾル−
5−イル、エトキシ、2−クロロピリジン−3−イル、ピリジン−3−イル、ベ
ンジルオキシ、5−メチルイソキサゾル−3−イル、1−アダマンチル、4−ク
ロロフェノキシメチル、2,2−ジメチルエテニル、2−クロロピリジン−5−
メチル、5,7−ジメチル−1,3,4−トリアザインドリジン−2−イル、(
S)−カンファン−1−イル、(R)−カンファン−1−イルもしくは8−キノ
リニルであり、リンカー基Lは−NHSO2−、−CH2NHSO2−、−NHS
2CH2−であり、また、フェニレン単位上に見出される基は開鎖もしくは環状
グアニジン単位であり、例えば4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イル
アミノ単位のような環状グアニジン単位がとりわけ好ましい。
【0176】 さらに、本発明によれば、β−アミノ酸由来の基に包含されるアミノ基が基−
COR10を担持する式(III)の基がとりわけ好ましく、ここで、R10は、好
ましくは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フ
ェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体、−C62(CH33 、−C6(CH35、−CH262(CH33、2−クロロフェニル、3−クロ
ロフェニル、4−クロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジクロ
ロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、3,5−
ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3−アミノフェニル、4−アミ
ノフェニル、4−クロロフェニルメチル、2,4−ジクロロフェニルメチル、2
,6−ジクロロフェニルメチル、2−メトキシカルボニルフェニルメチル、3−
トリフルオロメチルフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、3,5−ビス
(トリフルオロメチル)フェニル、4−トリフルオロメトキシフェニル、フェニ
ルメチル、2−アセトアミド−4−メチルチアゾル−5−イル、フェニルエチル
、1−フェニルプロピル、(S)−(+)−カンファー−10−イル、(R)−
(−)−カンファー−10−イル、2−フェニルエテニル、2−チオフェニル、
4−メトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3−メチルフェニル、4
−メチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−プロピルフェニル、2,5−
ジメチルフェニル、2−メトキシ−5−メチルフェニル、2,3,5,6−テト
ラメチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−フルオロフェニル、2,
4−ジフルオロフェニル、2−クロロ−6−メチルフェニル、2−クロロ−4−
フルオロフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル
、3−クロロ−6−メトキシフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−
アルキルスルホニルフェニル、2−アリールスルホニルフェニル、3−(N−ア
セチル−6−メトキシ)アニリン、4−アセトアミドフェニル、2,2,2−ト
リフルオロエチル、5−クロロ−3−メチルベンゾチアゾル−2−イル、N−メ
トキシカルボニルピペリジン−3−イル、チオフェン−2−イル、イソキサゾル
−5−イル、エトキシ、2−クロロピリジン−3−イル、ピリジン−3−イル、
ベンジルオキシ、5−メチルイソキサゾル−3−イル、1−アダマンチル、4−
クロロフェノキシメチル、2,2−ジメチルエテニル、2−クロロピリジン−5
−メチル、5,7−ジメチル−1,3,4−トリアザインドリジン−2−イル、
(S)−カンファン−1−イル、(R)−カンファン−1−イルもしくは8−キ
ノリニルであり、リンカー基Lは−NHSO2−、−CH2NHSO2−、−NH
SO2CH2−であり、また、フェニレン単位上に見出される基は開鎖もしくは環
状グアニジン単位であり、例えば4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾル−2−イ
ルアミノ単位のような環状グアニジン単位がとりわけ好ましい。
【0177】 αvβ3インテグリン受容体に向ける部分は、さらに、式(IV):
【0178】
【化35】
【0179】 の基であることができ、 ここで、式(IV)の基は上で定義された目的の範囲を有する。
【0180】 末端カルボキシル単位は、抱合体の残部への連結がこれを介して起こらない場
合は、遊離のカルボン酸もしくはエステルとして存在することができる。末端カ
ルボキシル単位がエステル化される場合には、基本的に、対応するアルキルエス
テル、シクロアルキルエステル、アリールエステルのような慣習的方法により得
ることができる全部のカルボン酸エステル、およびそれらの複素環類似物を本発
明により使用することができ、ここで、アルキルエステル、シクロアルキルエス
テルおよびアリールエステルが好ましく、かつ、アルコール基がさらなる置換基
を担持することができる。とりわけ好ましいC1-6−アルキルエステルは、メチ
ルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチ
ルエステル、イソブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、イ
ソペンチルエステル、ネオペンチルエステル、ヘキシルエステル、シクロプロピ
ルエステル、シクロプロピルメチルエステル、シクロブチルエステル、シクロペ
ンチルエステル、シクロヘキシルエステルのようなもの、またはフェニルエステ
ル、ベンジルエステルもしくはトルイルエステルのようなアリールエステルであ
る。
【0181】 本発明の式(IV)の基は、好ましくは、末端カルボキシル単位が遊離カルボ
ン酸として存在する形態で使用される。
【0182】 本発明の式(IV)の基は末端グアニジンもしくはアミノ単位を含有すること
ができる。基R19は、ここで、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシ
クロアルキル基、置換もしくは未置換アリール基または飽和もしくは不飽和の場
合によっては置換される複素環基であることができる。ここでは、水素、例えば
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、
ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アル
キル、例えばシクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシルもしくはシクロヘプチルのようなC3-7−シクロアルキ
ル、例えばフェニル、ベンジルもしくはトルイルのようなアリール、例えばピロ
リジン、ピペリジン、ピペラジン、ピロール、ピリジン、テトラヒドロフラン、
フラン、チオフェン、テトラヒドロチオフェン、イミダゾリジン、イミダゾール
、オキサゾリジン、オキサゾール、チアゾリジン、チアゾール、オキサチアゾー
ル、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール
、キノリン、イソキノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン
、トリアゾール、テトラゾール、ピリミジン、プリン、シトシン、チミン、ウラ
シル、アデニン、グアニンもしくはキサンチンのような複素環基より成る群から
選択され、かつ、あるいは、1個もしくはそれ以上の、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル
、ネオペンチルもしくはヘキシルのようなC1-6−アルキル基、シクロプロピル
、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシ
ルのようなC3-7−シクロアルキル基、フェニル、ベンジル、トルイル、ナフチ
ル、インドリルのようなアリール基、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ピ
ロール、ピリジン、テトラヒドロフラン、フラン、チオフェン、テトラヒドロチ
オフェン、イミダゾリジン、イミダゾール、オキサゾリジン、オキサゾール、チ
アゾリジン、チアゾール、オキサチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾキサゾール
、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、キノリン、イソキノリン、テトラヒ
ドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、トリアゾール、テトラゾール、ピリ
ミジン、プリン、シトシン、チミン、ウラシル、アデニン、グアニンもしくはキ
サンチンのような複素環基、あるいは、酸素、イオウもしくは窒素のようなヘテ
ロ原子への二重結合、場合によっては置換されるアミノ基、ニトロ基、ハロゲン
、ヒドロキシル基、エーテル基、スルフィド基、メルカプタン基、シアノ基、イ
ソニトリル基、アルケニル基、アルキニル基、アルデヒド基、ケト基、カルボキ
シル基、エステル基、アミド基、スルホキシド基またはスルホン基のような官能
基により置換されることができる置換基が好ましい。さらに、1個もしくはそれ
以上の付加的に飽和もしくは不飽和の環が、例えばナフチル、インドリル、ベン
ゾフラニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイミダゾリル、キノ
リニルもしくはイソキノリニル単位またはそれらの部分的にもしくは完全に水素
化された類似物の形成を伴い、前述の環基に縮合することができる。とりわけ好
ましい置換基は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シ
クロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル
、5−メチル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの
置換誘導体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルア
ミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−
1-4−アルキル、または前述の基(a1)ないし(a28)の1つのようなも
のである。抱合体の残部への式(IV)の基の連結がこの基を介して起こる場合
、基R17は、それを介して式(IV)の基と抱合体の残部との間の対応する連結
が起こる直接結合を表す。
【0183】 請求項1の新規抱合体は、連結単位への毒作用基の連結、およびαvβ3インテ
グリン受容体に向ける部分へのその後の連結により製造することができる。しか
しながら、αvβ3インテグリン受容体に向ける部分を連結単位に最初に結合する
こと、そしてその後毒作用基を連結単位に結合することもまた可能である。
【0184】 本発明の抱合体の個々の単位の組み合わせは、好ましくは、相互と反応するこ
とができかつ結果として当業者に既知の慣習的方法により連結することができる
官能基によって実施することができる。例えば、カルボキシル官能基を、アミド
結合の形成を伴いアミノ官能基と反応させることができる。当業者に既知の慣習
的方法により、結合されるべき2個の基の一方、すなわち毒作用基もしくはαv
β3インテグリン受容体に向ける部分で一段階ずつ連結単位を合成すること、そ
してその後完成した連結単位をなお結合されるべきである基に連結することもま
た可能である。
【0185】 本発明は、とりわけ、 [A]遊離の一級もしくは二級アミノ基を有する式(Ia)の化合物 CT−AA1−AA2−AA3−AA4−Sp (Ia) 式中、全部の基は請求項5で示される目的の範囲を有する との、塩基の存在下での 遊離もしくは場合によっては活性化されるカルボキシル官能基を有する式(II
)、(III)および(IV)の化合物の群からの化合物の反応; あるいは [B]適切な場合は塩基の存在下での例えばホスゲン、チオホスゲンもしくはク
ロロギ酸エステルのような炭酸誘導体との、 遊離の一級もしくは二級アミノ官能基を有する式(II)、(III)および(
IV)の化合物の群からの化合物の反応、 次いで、遊離の一級もしくは二級アミノ基を有する式(Ia)の化合物 CT−AA1−AA2−AA3−AA4−Sp (Ia) 式中、全部の基は請求項5に示される目的の範囲を有する との反応、 ならびに 適切な場合は、製造方法の好ましい時点で存在する保護基の除去および/もしく
は窒素原子の誘導体化、ならびに/または無機もしくは有機塩基もしくは酸との
反応による、遊離酸への得られた化合物の転化および/もしくはその生理学的塩
の1つへの得られた化合物の転化; あるいは [C]塩基の存在下での例えばホスゲン、チオホスゲンもしくはクロロギ酸エス
テルのような炭酸誘導体との、 遊離の一級もしくは二級アミノ基を含有する細胞傷害性化合物または細胞増殖抑
制剤もしくは細胞増殖抑制剤誘導体CTの反応、 次いで、遊離の一級もしくは二級アミノ官能基を有する式(II)、(III)
および(IV)の化合物の群からの化合物との反応、 ならびに 適切な場合は、製造方法の好ましい時点で存在する保護基の除去および/もしく
は窒素原子の誘導体化、ならびに/または無機もしくは有機塩基もしくは酸との
反応による、得られた化合物の遊離酸への転化および/もしくはその生理学的塩
の1つへの得られた化合物の転化; あるいは [D]塩基の存在下での、遊離のもしくは場合によっては活性化されるカルボキ
シル官能基を含有する式(Ia)の化合物 CT−AA1−AA2−AA3−AA4−Sp (Ia) 式中、全部の基は請求項5で示される目的の範囲を有する との、 遊離の一級もしくは二級アミノ官能基を含有する式(II)、(III)および
(IV)の化合物の群からの化合物の反応; ならびに 適切な場合は、製造方法の好ましい時点で存在する保護基の除去および/もしく
は窒素原子の誘導体化、ならびに/または無機もしくは有機塩基もしくは酸との
反応による、得られた化合物の遊離酸への転化および/もしくはその生理学的塩
の1つへの得られた化合物の転化 を含んで成る、 式(I)の抱合体の製造方法に関する。
【0186】 好ましい一態様によれば、該製造方法の全段階は固相上で実施する。
【0187】 本発明の製造方法の変形[A]において、式(II)、(III)もしくは(
IV)の基の群からのαvβ3インテグリン受容体に向ける部分は、アミド結合の
形成を伴い、その遊離カルボキシル官能基を介して、毒作用基連結単位抱合体(
Ia)のアミノ官能基に連結する。この反応は、当業者に既知の慣習的方法によ
り実施することができる(例えば、J.March、Advanced org
anic chemistry、第3版、ワイリー(Wiley)、p.370
以下を参照されたい)。本発明により、αvβ3インテグリン受容体に向ける部分
のカルボキシル官能基を活性化すること、そしてその後有機溶媒中で塩基の存在
下に化合物(Ia)と反応させることが好ましい。
【0188】 カルボキシル基の活性化のために、例えばJakubke/Jaschkei
t:Aminosauren,Peptide,Proteine[Amino
acids,Peptides,Proteins];フェアラーク ケミー
エ(Verlag Chemie)1982、もしくはTetrahedr.L
ett.34、6705(1993)に記述されるような、ペプチド化学で既知
のカップリング試薬を使用することができる。挙げられる例は、N−カルボン酸
無水物、酸塩化物もしくは混合無水物、カルボジイミドとの付加物、例えばN,
N’−ジエチル−、N,N’−ジイソプロピル−もしくはN,N’−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)N’−エチルカル
ボジイミド塩酸塩、N−シクロヘキシル−N’−(2−モルホリノエチル)カル
ボジイミドメト−p−トルエンスルホン酸塩、あるいはカルボニルジイミダゾー
ルのようなカルボニル化合物、または2−エチル−5−フェニル−1,2−オキ
サゾリウム−3−スルフェートもしくは2−tert−ブチル−5−メチルイソ
キサゾリウムパーコーレートのような1,2−オキサゾリウム化合物、または2
−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリンのようなアシ
ルアミノ化合物、または無水プロパンリン酸、またはクロロギ酸イソブチル、ま
たは六フルオロリン酸ベンゾトリアゾリルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホス
ホニウム、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、またはN−ヒドロキシスクシン
イミドエステルである。ロイヒの無水物の形態の酸成分を使用することがさらに
提案される。
【0189】 本発明の上の製造方法の変形[A]は、ジメチルホルムアミド(DMF)、テ
トラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン、クロロホルム、低級アルコール
、アセトニトリル、ジオキサン、水のような適する溶媒中、もしくは挙げられた
溶媒の混合物中、多様な圧および温度条件、例えば0.5ないし2barおよび
好ましくは常圧、もしくは−30ないし+100℃および好ましくは−10ない
し+80℃下で実施することができる。原則として、室温でもしくは氷冷を伴う
DMF、ジクロロメタン、THF、ジオキサン/水もしくはTHF/ジクロロメ
タン中かつ常圧下での反応が好ましい。
【0190】 本発明の製造方法の変形[A]で使用することができる塩基は、例えば、トリ
エチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミ
ノピリジン、もしくは例えばヒューニッヒの塩基のようなこの型の段階で慣習的
に使用される他の塩基である。
【0191】 本発明の方法の変形[B]において、式(II)、(III)および(IV)
の基の群からのαvβ3インテグリン受容体に向ける部分を、対応するイソシアネ
ート、イソチオシアネートもしくはカルバメートの形成を伴い、その遊離アミノ
官能基を介して、最初に炭酸誘導体と反応させ、その後それを抱合体(I)の形
成を伴い毒作用基連結単位抱合体(Ia)のアミノ官能基に連結する。
【0192】 その遊離アミノ官能基を介する、炭酸誘導体との式(II)、(III)もし
くは(IV)の基の群からのαvβ3インテグリン受容体に向ける部分の反応は、
当業者に既知の慣習的方法により実施することができる(例えば、J.Marc
h、Advanced organic chemistry、第3版、ワイリ
ー(Wiley)、p.370以下を参照されたい)。本発明によれば、該反応
は、好ましくは、室温でもしくは冷却(好ましくは室温で)かつおよそ10分間
からおよそ3時間までの攪拌を伴い、適切な場合は塩基の存在下で、ジメチルホ
ルムアミド(DMF)のような溶媒、またはジオキサンおよび水(1:1)もし
くはテトラヒドロフラン(THF)およびジクロロメタン(DCM)(1:1)
の混合物中、ホスゲン、または例えばクロロギ酸トリクロロメチル、チオホスゲ
ンもしくはクロロギ酸エステルのようなホスゲンの置換物を用いて実施する。
【0193】 対応するチオ尿素もしくは尿素結合の形成を伴う、毒作用基連結単位抱合体(
Ia)のアミノ官能基とのかように得られるイソシアネート、イソチオシアネー
トもしくはカルバメートのその後の反応は、当業者に既知の慣習的方法により実
施することができる(例えば、J.March、Advanced organ
ic chemistry、第3版、ワイリー(Wiley)、p.802以下
を参照されたい)。
【0194】 本発明によれば、カルバメートもしくはチオシアネートもしくはイソチオシア
ネートは、好ましくはジメチルホルムアミド(DMF)のような溶媒中、塩基の
存在下で、およそ1ないし5時間、好ましくはおよそ2ないし3時間の攪拌を伴
い、室温で化合物(Ia)のアミノ官能基と反応させる。
【0195】 本発明の製造方法の変形[B]で使用することができる塩基は、例えば、トリ
エチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミ
ノピリジン、または例えばヒューニッヒの塩基のようなこの型の段階で慣習的に
使用される他の塩基である。
【0196】 本発明の方法の変形[C]において、細胞傷害性化合物または細胞増殖抑制剤
もしくは細胞増殖抑制剤誘導体CTのアミノ官能基を、対応するイソシアネート
、イソチオシアネートもしくはカルバメートの形成を伴い炭酸誘導体と最初に反
応させ、それをその後、抱合体(I)の形成を伴い、式(II)、(III)お
よび(IV)の基の群からのαvβ3インテグリン受容体に向ける部分のアミノ官
能基と反応させる。
【0197】 炭酸誘導体との細胞傷害性化合物または細胞増殖抑制剤もしくは細胞増殖抑制
剤誘導体CTのアミノ官能基の反応は、当業者に既知の慣習的方法により実施す
ることができる(例えば、J.March、Advanced organic
chemistry、第3版、ワイリー(Wiley)、p.370以下を参
照されたい)。本発明によれば、ホスゲン、または例えばクロロギ酸トリクロロ
メチル、チオホスゲンもしくはクロロギ酸エステルのようなホスゲンの置換物と
の反応は、好ましくは、室温もしくは冷却(好ましくは室温で)かつおよそ10
分からおよそ3時間までの攪拌を伴い、適切な場合は塩基の存在下に、ジメチル
ホルムアミド(DMF)のような溶媒、またはジオキサンおよび水(1:1)も
しくはテトラヒドロフラン(THF)およびジクロロメタン(DCM)(1:1
)の混合物中で実施する。
【0198】 対応するチオ尿素もしくは尿素結合の形成を伴う、式(II)、(III)お
よび(IV)の基の群からのαvβ3インテグリン受容体に向ける部分のアミノ官
能基との、かように得られるイソシアネート、イソチオシアネートもしくはカル
バメートのその後の反応は、当業者に既知の慣習的方法により実施することがで
きる(例えば、J.March、Advanced organic chem
istry、第3版、ワイリー(Wiley)、p.802以下を参照されたい
)。
【0199】 本発明によれば、カルバメートもしくはチオシアネートもしくはイソチオシア
ネートは、好ましくは、ジメチルホルムアミド(DMF)のような溶媒中、塩基
の存在下で、およそ1ないし5時間、好ましくはおよそ2ないし3時間の攪拌を
伴い、室温で式(II)、(III)および(IV)の基の群からのαvβ3イン
テグリン受容体に向ける部分のアミノ官能基と反応させる。
【0200】 本発明の製造方法の変形[C]で使用することができる塩基は、例えば、トリ
エチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミ
ノピリジン、または例えばヒューニッヒの塩基のようなこの型の段階で慣習的に
使用される他の塩基である。
【0201】 本発明の製造方法の変形[D]において、式(II)、(III)および(I
V)の基の群からのαvβ3インテグリン受容体に向ける部分は、その遊離アミノ
官能基を介して、アミド結合の形成を伴い、毒作用基連結単位抱合体(Ia)の
カルボキシル官能基に連結される。この反応は、当業者に既知の慣習的方法によ
り実施することができる(例えば、J.March、Advanced org
anic chemistry、第3版、ワイリー(Wiley)、p.370
以下を参照されたい)。化合物(Ia)のカルボキシル官能基を活性化すること
、ならびにその後、塩基の存在下、有機溶媒中で、それを式(II)、(III
)および(IV)の基の群からのαvβ3インテグリン受容体に向ける部分と反応
させることが、本発明により好ましい。
【0202】 カルボキシル基の活性化のためには、例えばJakubke/Jaschke
it:Aminosauren,Peptide,Proteine[Amin
o acids,Peptides,Proteins];フェアラーク ケミ
ーエ(Verlag Chemie)1982、もしくはTetrahedr.
Lett.34、6705(1993)に記述されるようなペプチド化学で既知
のカップリング試薬を使用することができる。挙げられる例は、N−カルボン酸
無水物、酸塩化物もしくは混合無水物、カルボジイミドとの付加物、例えばN,
N’−ジエチル−、N,N’−ジイソプロピル−もしくはN,N’−ジシクロヘ
キシルカルボジイミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカ
ルボジイミド塩酸塩、N−シクロヘキシル−N’−(2−モルホリノエチル)カ
ルボジイミドメト−p−トルエンスルホン酸塩、あるいはカルボニルジイミダゾ
ールのようなカルボニル化合物、または2−エチル−5−フェニル−1,2−オ
キサゾリウム−3−スルフェートもしくは2−tert−ブチル−5−メチルイ
ソキサゾリウムパーコーレートのような1,2−オキサゾリウム化合物、または
2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリンのようなア
シルアミノ化合物、または無水プロパンリン酸、またはクロロギ酸イソブチル、
または六フルオロリン酸ベンゾトリアゾリルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホ
スホニウム、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールまたはN−ヒドロキシスクシン
イミドエステルである。ロイヒの無水物の形態の酸成分を使用することがさらに
提案される。
【0203】 本発明の上の製造方法の変形[D]は、ジメチルホルムアミド(DMF)、テ
トラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン、クロロホルム、低級アルコール
、アセトニトリル、ジオキサン、水のような適する溶媒中、もしくは挙げられた
溶媒の混合物中、多様な圧および温度条件、例えば0.5ないし2barおよび
好ましくは常圧、もしくは−30ないし+100℃および好ましくは−10ない
し+80℃下で実施することができる。原則として、室温でもしくは氷冷を伴い
かつ常圧下のDMF、ジクロロメタン、THF、ジオキサン/水もしくはTHF
/ジクロロメタン中での反応が好ましい。
【0204】 本発明の製造方法の変形[D]で使用することができる塩基は、例えば、トリ
エチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミ
ノピリジン、もしくは例えばヒューニッヒの塩基のようなこの型の段階で慣習的
に使用される他の塩基である。
【0205】 上に説明された方法により得られる化合物は、存在することができる保護基の
除去、製造方法の好ましい位置に存在する窒素原子のさらなる置換、ならびに/
または得られた化合物の遊離酸および/もしくはその生理学的に許容できる塩へ
の転化によりさらに誘導体化することができる。例として、窒素原子の保護基と
して慣習的に使用されるt−ブトキシメトキシカルボニル基は、例えばトリフル
オロ酢酸の添加により酸性媒体中で除去する。この段階での窒素原子の誘導体化
に適するアルキル化剤は、この目的上慣習的に使用される試薬であり、それを使
用して、例えば置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
もしくは未置換アリール基、または飽和もしくは不飽和の場合によっては置換さ
れる複素環基を、適切な窒素原子に結合することができる。それぞれの窒素原子
に好ましく結合される置換基に関して、本発明の化合物の上の記述に引用がなさ
れる。上の反応およびそれらの実施は当業者に公知であり、かつ、例えばHou
ben−Weyl、Methoden der organischen Ch
emie[Methods of Organic Chemistry]、ゲ
オルク ティーメ フェアラーク(Gerog Thieme Verlag)
、シュトゥットガルトのような標準的著作に詳細に記述される。
【0206】 本発明のエステル誘導体は、例えば塩基性エステル加水分解によるような慣習
的様式で対応する遊離カルボン酸に転化することができる。
【0207】 所望の場合は、本発明の化合物はそれらの生理学的に許容できる塩に転化する
ことができる。これは、例えばKOH、NaOH、LiOH、Mg(OH)2
しくはCa(OH)2のようなアルカリ金属水酸化物もしくはアルカリ土類金属
水酸化物のような有機もしくは無機塩基との反応(その結果として末端カルボキ
シル基が脱プロトン化されかつ対応するカルボン酸塩が形成される)か、または
例えば塩酸、硫酸、リン酸、マンデル酸、オレイン酸、リノール酸もしくはp−
トルエンスルホン酸のような有機もしくは無機酸との反応(その結果として存在
する窒素原子の1個もしくはそれ以上がプロトン化される)のいずれかにより実
施することができる。
【0208】 出発原料としてはたらく式(Ia)の化合物は慣習的方法により製造すること
ができる。アミノ酸単位への毒作用基の連結はペプチド化学の慣習的方法により
実施することができ(例えば、Jakubke/Jaschkeit:Amin
osauren,Peptide,Proteine[Amino acids
,Peptides,Proteins];フェアラーク ケミーエ(Verl
ag Chemie)1982、Houben−Weyl、Methoden
der Organischen Chemie[Methods of Or
ganic Chemistry]、ゲオルク ティーメ フェアラーク シュ
トゥットガルト(Gerog Thieme Verlag Stuttgar
t)、第4版;第15.1および15.2巻、E.Wunschにより編を参照
されたい)、そしてまた、例えば第WO 96/31532号および同第WO
98/51703号明細書(それらの内容は引用によってここに挿入される)に
も記述される。
【0209】 適切な場合は、スペーサー単位Spは適切な毒作用基−アミノ酸抱合体に結合
されるべきであるか、または、毒作用基もしくは存在することができるアミノ酸
の側鎖の改変は、スペーサー単位Sp‘の結合により実施すべきである。本発明
の可能なスペーサー単位Spは、7〜11個の炭素原子を有するアリールアミノ
カルボニルもしくはアリールアミノチオカルボニル基、または3ないし8個の炭
素原子を有するアルカンジカルボン酸基、またはカルボニルもしくはチオカルボ
ニル基である。本発明の可能な側鎖基Sp‘は、7〜11個の炭素原子を有する
アリールアミノカルボニルもしくはアリールアミノチオカルボニル基である。
【0210】 適切なアリールアミノカルボニルもしくはアリールアミノチオカルボニル基の
結合は、適切なアリールイソシアネートもしくはアリールイソチオシアネートと
の毒作用基もしくは毒作用基−アミノ酸抱合体の反応により、上述されたとおり
実施することができる。この型の反応は例えば第WO 96/31532号明細
書にもまた記述される。
【0211】 適切なカルボニルもしくはチオカルボニル基の結合は、ホスゲンまたは例えば
クロロギ酸トリクロロメチルもしくはチオホスゲンのようなホスゲンの置換物と
の毒作用基もしくは毒作用基−アミノ酸抱合体の反応により、上述されたとおり
実施することができる。
【0212】 適切なアルカンジカルボン酸基の結合は、例えばHouben−Weyl、M
ethoden der Organischen Chemie[Metho
ds of Organic Chemistry]、ゲオルク ティーメ フ
ェアラーク シュトゥットガルト(Gerog Thieme Verlag
Stuttgart)、第4版;第15.1および15.2巻、E.Wunsc
hにより編に記述されるような、当業者に既知の慣習的方法により実施すること
ができる。例えば、毒作用基もしくは毒作用基−アミノ酸抱合体の遊離アミノ官
能基を、ジクロロメタンのような溶媒中、塩基の存在下に、上述されたような場
合によっては活性化される適切なアルカンジカルボン酸、またはコハク酸もしく
はグルタル酸無水物のようなアルカンジカルボン酸無水物と反応させることがで
きる。
【0213】 ここで使用することができる塩基は、例えば、トリエチルアミン、エチルジイ
ソプロピルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、もしくは例え
ばヒューニッヒの塩基のようなこの型の段階で慣習的に使用される他の塩基であ
る。
【0214】 本発明によれば、最初に毒作用基連結単位抱合体(Ia)を合成することが好
ましいとは言え、もちろん、αvβ3インテグリン受容体に向ける部分上に最初に
連続して連結単位を確立すること、もしくは全体としてそれを結合しかつその後
かように得られた抱合体を毒作用基に結合することもまた可能である。
【0215】 本発明の好ましい一態様によれば、本発明の化合物の合成は、ポリスチレン樹
脂、とりわけ好ましくは商業的に入手可能なワング(Wang)ポリスチレン樹
脂のような固相上で実施する。該樹脂は、この場合、ジメチルホルムアミド(D
MF)のような溶媒中で最初に膨潤させる。 v 3インテグリン受容体に向ける
式(II)、(III)もしくは(IV)の部分をその後、標準的方法によりそ
のカルボキシル官能基を介して樹脂に結合する。例えば、樹脂へのカルボン酸の
結合は、ジメチルホルムアミド(DMF)のような溶媒中、ピリジンのような塩
基および酸ハロゲン化物、例えば塩化ジクロロベンゾイルのようなカルボキシル
単位を活性化する試薬の存在下に実施することができる。しかしながら、この目
的上慣習的に使用される他の試薬もまた使用することができる。反応混合物は、
室温および常圧で最低2時間、好ましくは12時間、とりわけ好ましくはおよそ
24時間攪拌し、カルボン酸を固相の負荷に関して過剰で、好ましくは2ないし
3倍過剰で使用する。その後、本明細書に記述される全部の反応を、ここに記述
されるとおり、樹脂に結合された式(II)、(III)もしくは(IV)およ
びαvβ3インテグリン受容体に向ける部分上で実施することができる。
【0216】 本発明の好ましい一態様によれば、毒作用基はカンプトテシンもしくは9−ア
ミノカンプトテシンのようなカンプトテシン誘導体である。連結単位へのこれら
の毒作用基の連結は、C20のOH基、もしくは9−アミノカンプトテシンの場
合は遊離アミノ基を介して実施することができる。
【0217】 出発化合物として使用されるカンプトテシン単位は、20(R)もしくは20
(S)の配置で、またはこれら2種の立体異性体の混合物として存在することが
できる。20(S)配置が好ましい。
【0218】 第一のアミノ酸のカンプトテシンへの連結後に、ジアステレオマー混合物が形
成される可能性がある。本発明の化合物の純粋なジアステレオマーは、上に示さ
れた方法により、例えば第一のアミノ酸単位のカンプトテシンへのカップリング
およびその後の保護基の除去の後に適する様式でジアステレオマーを分離するこ
とにより製造することができる。
【0219】 αvβ3インテグリン受容体に向ける式(II)の基は、以下の段階: a)式(IIa)
【0220】
【化36】
【0221】 式中 Pは、慣習的な保護基、固相反応を実施するために慣習的に使用される固相、も
しくは上に定義されるようなR1であり; Aは、VおよびLに関して1,3−もしくは1,4−置換される、付加的な基を
場合によっては含有するフェニレン基であり; Lは、−H、−F、−Cl、−Br、−I、−SCN、−N2 +もしくは有機金属
基であり; かつ、他の基は上で定義されるとおりである、 のカルボン酸誘導体の; 式(IIb) M−B−W−D (IIb) 式中 Mは、−H、−I、−N2 +、−COOOCOBNO2もしくは有機金属基であり
; Bは、MおよびW−Dに関して1,3−もしくは1,4−置換される、付加的な
基を場合によっては含有するフェニレン基であり; Wは請求項1で定義されるとおりであり; Dは−NO2、−NH2もしくは−CHOである、 のフェニル化合物との; 式(IIc)
【0222】
【化37】
【0223】 式中、基は上で定義されるとおりである、 のビフェニル化合物を生じる反応; b)Dが−NH2でない場合、基Dの対応するアミノ基への転化;ならびに c)適切な場合は、製造方法の好ましい時点で存在する窒素原子の誘導体化、な
らびに/または、無機もしくは有機塩基もしくは酸との反応による、得られた化
合物の遊離酸への転化および/もしくは得られた化合物のその生理学的塩の1つ
への転化 により、商業的に得ることができる出発化合物から製造することができる。
【0224】 好ましい一態様によれば、本発明の方法において、全部の段階は、固相への式
(IIa)のカルボン酸誘導体の結合の間に実施する。
【0225】 さらに、本発明により好ましい方法の一態様によれば、式(IIa)、式中 Lは−F、−Cl、−Brもしくは−Iであり、 かつ、他の基は上で定義されるとおりである、 のカルボン酸誘導体 を、式(IIb)、式中 Mは有機金属基であり; かつ、他の基は上で定義されるとおりである、 のフェニル化合物と、 パラジウム(II)化合物およびトリフェニルホスファンの存在下で 反応させる。
【0226】 好ましくは、本発明の上の方法において、ハロゲン化スルホニルもしくはハロ
ゲン化カルバモイルとの式(IIa)のカルボン酸誘導体の対応する前駆体のア
ミノ基の反応により形成されたスルホンアミドもしくはカルバメート基を含有す
る、式(IIa)のカルボン酸誘導体を使用する。
【0227】 本発明の上の方法において、式(IIc)の化合物のDが−NO2に同等であ
る場合には、Dのアミノ基への転化はスズ(II)化合物の存在下で実施するこ
とがさらに好ましい。
【0228】 本発明の上の方法において、式(IIc)の化合物のDが−CHOに同等であ
る場合には、Dのアミノ基への転化は還元条件下でのアミンの反応により実施す
ることがさらに好ましい。
【0229】 Dがアミノ基である式(IIc)の化合物を、炭酸誘導体もしくはチオ炭酸誘
導体とのこのアミノ基の反応、および尿素もしくはチオ尿素単位への式NHR4
6(式中R4およびR6は上で定義されるとおりである)のアミンとのこの後に
続く反応により転化することがさらに好ましい。
【0230】 式(II)の基の製造方法の不可欠の段階は、そのカルボキシル基が保護され
かつアリール−アリールカップリング反応に利用可能な基を提供された最低1個
のアリール基を有するカルボン酸の、アミノ基であるかもしくは単純な様式でア
ミノ基に転化することができる基Dをさらに有する、アリール−アリールカップ
リング反応に利用可能な最低1個の基を有するフェニル化合物との反応、および
、それが既にアミノ基でない場合は基Dの対応するアミノ基への転化である。包
含することができるさらなる方法の段階は、製造方法の好ましい時点で分子中に
存在する窒素原子の誘導体化、ならびに/または、無機もしくは有機酸もしくは
塩基との反応による、かように得られた化合物の遊離酸への転化、および/もし
くはかように得られた化合物のその生理学的に許容できる塩の1つへの転化であ
る。
【0231】 出発化合物として使用されるべきカルボン酸は、商業的に入手可能であるか、
もしくは、当業者に既知でありかつHouben−Weyl、Methoden
der organischen Chemie[Methods of O
rganic Chemistry]、ゲオルク ティーメ フェアラーク(G
erog Thieme Verlag)、シュトゥットガルトのような標準的
著作に記述されるような化学的標準的方法により単純な様式で入手可能であるか
のいずれかである。
【0232】 好ましい一態様によれば、式(II)の基の製造方法は、以下のカルボン酸誘
導体:
【0233】
【化38】
【0234】 から出発する。該製造方法について、カルボキシル基はこの場合慣習的保護基P
により封鎖される。この型の保護基は当業者に既知であり、かつ、ここで特別に
挙げられる必要はない。カルボキシル基は、とりわけ好ましくはエステル化され
、Pは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルのようなC1- 6 −アルキル、例えばシクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル、例えばフェ
ニル、ベンジルもしくはトルイルのようなアリール、またはそれらの置換誘導体
である。しかしながら、とりわけ好ましくは、式(II)の基の製造方法は、可
能な限り経済的である方法の実施を達成するために固相上で実施する。この場合
、カルボキシル基は、この型の反応に慣習的に使用されるいずれかの固相に結合
することができる。本発明により、とりわけ好ましく使用される固相はポリスチ
レン樹脂、およびとりわけ商業的に得ることができるワング(Wang)ポリス
チレン樹脂である。
【0235】 本好ましい態様によれば、R2は上述されるとおりであることができ、また、
Vは場合によっては置換されるC1-5−アルキレン基であることができる。従っ
て、本好ましい態様の出発化合物は、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキ
サン酸もしくはヘプタン酸の誘導体と解釈することができる。カルボキシル基に
対してαの位置に、これらのカルボン酸誘導体は、例えば、水素、例えばメチル
、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルのようなC1-6−アルキル、例えば
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルのようなC3- 7 −シクロアルキル、例えばフェニル、ベンジルもしくはトルイルのようなアリ
ール、またはそれらの置換誘導体、場合によっては置換されるアルケニル基、場
合によっては置換されるアルキニル基、−NR2SO22、−NR2COOR2
−NR2COR2、−NR2CONR2 2もしくは−NR2CSNR2 2のような置換基
を有することができる。アルキルおよびシクロアルキル基およびベンジル基は、
対応する誘導体が商業的に得ることができない場合は、例えば塩基性媒体中での
適切なハロゲン化アルキル、シクロアルキルもしくはベンジルとの出発化合物の
エステルの反応により導入することができる。アルキニル基は、例えば、適切な
アセチリド陰イオンとの、レフォルマスキ反応を介して到達可能である本出発化
合物のα−ブロモエステルの反応により導入することができる。フェニル基、ア
ルケニル基、および窒素含有置換基の場合には、対応するα−フェニル−もしく
はα−アミノカルボン酸誘導体を出発原料として好ましく使用し、そして、必要
な場合は、末端カルボキシル基に関してαのC原子上の他の置換基を、対応する
アルキルハロゲン化物によって導入する。上の反応およびそれらの実施は当業者
に公知であり、かつ、例えばHouben−Weyl、Methoden de
r organischen Chemie[Methods of Orga
nic Chemistry]、ゲオルク ティーメ フェアラーク(Gero
g Thieme Verlag)、シュトゥットガルトのような標準的著作に
詳細に記述される。
【0236】 カルボキシル基に関してβの位置の置換基の導入のためには、例えば、対応す
るα,β−不飽和カルボン酸誘導体から出発すること、およびこれらをミカエル
付加の意味でそれぞれのアルキル、シクロアルキルもしくはアリール第二銅と反
応させることをそれ自身示唆する。その後、所望の場合は、上述されたとおり、
カルボキシル基に関してαの位置に置換基を付加的に導入することが可能である
。これらの反応およびそれらの実施もまた当業者に公知であり、そして、例えば
Houben−Weyl、Methoden der organischen
Chemie[Methods of Organic Chemistry
]、ゲオルク ティーメ フェアラーク(Gerog Thieme Verl
ag)、シュトゥットガルトのような標準的著作に詳細に記述される。
【0237】 カルボキシル基に関してαもしくはβの位置に好ましく見出される基−NR2
SO22、−NR2COOR2、−NR2COR2、−NR2CONR2 2もしくは−
NR2CSNR2 2は、好ましくはそれぞれのαもしくはβアミノ酸から製造する
。本発明により使用されるα−アミノ酸は、例えばノヴァバイオケム(Nova
biochem)もしくはベイケム(Bachem)から商業的に得ることがで
きる。β−アミノ酸もまた、いくつかの場合においてこれらの会社から得ること
ができるか、または、T.B.Johnson、Journal of the
American Chemical Society、1936、58、も
しくはV.A.Soloshonok、Tetrahedron Assyme
try、1995、1601の手順に従って製造することができる。これらのア
ミノ酸は、例えばアミノ基の保護、カルボン酸単位のその後の保護、およびアミ
ノ基のその後の脱保護により、所望のカルボキシルが保護されたアミノ酸誘導体
に転化することができる。ここでアミノ基に使用することができる保護基はこの
目的上既知の全部の基である。アミノ単位の保護基としての9−フルオレニルメ
トキシカルボニル基(FMOC)の使用が本発明によりとりわけ好ましい。カル
ボン酸基は上述されるとおり保護もしくは誘導体化する。この方法で利用可能な
カルボキシルが保護されたα−もしくはβ−アミノ酸を、対応するスルホンアミ
ド、カルバメートもしくはアミド誘導体を得るために、適するスルホン化、カル
バモイル化もしくはアシル化試薬と反応させる。使用されるスルホン化試薬は、
好ましくは式R2−SO2Clの塩化スルホニルもしくは式R2−OCOClの塩
化カルバモイルであり、式中R2は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル
、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、
ヘキシル、へプチル、オクチル、ノニル、デシル、シクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシルもしくはカンファー−10−イルのような
1-10−アルキル、フェニル、ベンジル、トルイル、メシチルのようなアリール
、または2−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル
、4−トリフルオロメチルフェニル、4−メトキシフェニル、4−t−ブチルフ
ェニル、2,5−ジメチルフェニル、3−クロロフェニル、3−アミノフェニル
、4−アミノフェニル、2−メトキシ−5−メチルフェニル、2,3,5,6−
テトラメチルフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル
、2−ナフチル、3−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、2
,4−ジフルオロフェニル、2−クロロ−6−メチルフェニル、2−クロロ−4
−フルオロフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニ
ル、3−クロロ−6−メトキシフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2
−アルキルスルホニルフェニル、2−アリールスルホニルフェニル、3−(N−
アセチル−6−メトキシ)アニリンもしくは8−キノリニルのようなこれらの置
換誘導体、あるいは前述の環基の複素環類似物である。とりわけ好ましくは、R 2 は、メシチル基、ベンジル基、2−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基
、2,5−ジクロロフェニル基、3−アミノフェニル基、4−アミノフェニル基
、4−トリフルオロメチルフェニル基もしくはカンファー−10−イル基である
。前述の塩化スルホニルもしくはカルバモイルの代わりに、対応するフッ化物、
臭化物もしくはヨウ化物を使用することもまた可能である。アシル化試薬として
、適切なハロゲン化カルボン酸もしくはカルボン酸無水物を、アミノ基、メチル
−、エチル−、プロピル−、イソプロピル−、ブチル−、イソブチル−、t−ブ
チル−、ペンチル−、イソペンチル−、ネオペンチル−、ヘキシル−のような対
応する塩化C1-6−アルキルカルボニル、シクロプロピル−、シクロブチル−、
シクロペンチル−、シクロヘキシル−のようなC3-7−シクロアルキル−、フェ
ニル−、ベンジル−もしくはトルイル−のような塩化アリールカルボン酸または
本発明により好ましいそれらの置換誘導体と反応させる。尿素もしくはチオ尿素
基の調製のためには、アミノ基を好ましくは最初にクロロギ酸エステルもしくは
チオホスゲンのような炭酸もしくはチオ炭酸誘導体と、およびその後適するアミ
ンNHR2 2と反応させる。上の反応およびそれらの実施は当業者に公知であり、
かつ、例えばHouben−Weyl、Methoden der organ
ischen Chemie[Methods of Organic Che
mistry]、ゲオルク ティーメ フェアラーク(Gerog Thiem
e Verlag)、シュトゥットガルトのような標準的著作に詳細に記述され
る。
【0238】 上の好ましい態様により使用されるべき出発化合物は1個の末端フェニル単位
を有し、これは最低1個の置換基Lを担持しなければならない。この置換基Lは
、既知のアリール−アリールカップリング方法の1つによって別のフェニル基に
より置換可能でなければならない。本発明によれば、Lは−H、−F、−Cl、
−Br、−I、−SCN、−N2 +もしくは有機金属基に同等であることができる
。挙げることができる好ましい有機金属基は、例えば、マグネシウム、銅、ホウ
素、スズ、リチウムもしくはリチウム第二銅基である。
【0239】 基VおよびLに加え、末端フェニル単位は1個もしくはそれ以上のさらなる置
換基、好ましくは1個もしくはそれ以上のアルコキシ基、とりわけ好ましくは1
個もしくはそれ以上のメトキシ基を有することができる。
【0240】 適切な出発化合物を商業的に得ることができない場合、末端フェニル単位は、
例えばフリーデル−クラフツアルキル化、フリーデル−クラフツアシル化のよう
な標準的方法、もしくは例えばパラジウムに補助されるカップリングのような有
機金属合成方法により、適切なカルボン酸誘導体に結合することができ、これに
、場合によっては、当業者に既知でありかつ例えばHouben−Weyl、M
ethoden der organischen Chemie[Metho
ds of Organic Chemistry]、ゲオルク ティーメ フ
ェアラーク(Gerog Thieme Verlag)、シュトゥットガルト
のような標準的著作に詳細に記述されるさらなる誘導体化段階が続く。
【0241】 基VおよびLに関して、末端フェニル単位は1,3−もしくは1,4−置換さ
れることができる。これらの異性体のそれぞれは、商業的に得ることができない
場合は、当業者に既知の様式で到達可能である。
【0242】 さらなる好ましい一態様によれば、式(II)の化合物の製造方法は、以下の
カルボン酸誘導体:
【0243】
【化39】
【0244】 から出発する。この場合、PおよびR2は上述されるとおりであり、かつ、それ
らが商業的出発化合物に既に含有されていない場合は上に説明された様式で導入
することができる。Uは場合によっては置換されるアルキレン基、および好まし
くは場合によっては置換されるC1-3−アルキレン基を表す。U上の可能な置換
基に関しては、本発明の化合物についての上の説明に引用がなされる。
【0245】 Uが場合によっては置換されるメチレン基である場合には、上に示される化合
物の製造は、場合によっては付加的に置換される3−アミノプロパン酸から開始
し、そしてこれをハロゲン化アリールスルホニル、好ましくは塩化アリールスル
ホニルと反応させる。塩化アリールスルホニルは、基LおよびOalkの所望の
存在および位置に従い選択され、Lは上述されたと同一の目的の範囲を有し、か
つ、Oalkは1個もしくはそれ以上のアルコキシ基、好ましくは1個もしくは
それ以上のメトキシ基を表す。好ましいハロゲン化アリールスルホニルは商業的
に得ることができるか、もしくは当業者に馴染みの標準的反応により製造するこ
とができる。上の反応およびそれらの実施は当業者に公知であり、かつ、例えば
Houben−Weyl、Methoden der organischen
Chemie[Methods of Organic Chemistry
]、ゲオルク ティーメ フェアラーク(Gerog Thieme Verl
ag)、シュトゥットガルトのような標準的著作に詳細に記述される。
【0246】 ビフェニル核は、アリール−アリールカップリングにより本発明の全部の態様
で生じられる。形式上、この点について、出発化合物としてはたらくカルボン酸
誘導体の末端フェニル基上の基Lが、以下の式 M−B−W−D (IIb) 式中 Mは、−H、−I、−N2 +、−COOOCOBNO2もしくは有機金属基であり
; Bは、MおよびW−Dに関して1,3−もしくは1,4−置換されかつ場合によ
っては付加的な基を含有するフェニレン基であり; Wは上で定義されるとおりであり; Dは−NO2、−NH2もしくは−CHOである; のフェニル化合物により置き換えられる。
【0247】 可能なカップリング反応は、例えば、AlCl3および酸の存在下での2種の
未置換フェニル基(すなわちLおよびMは水素に同等である)の反応(ショール
反応)、銅の存在下での2種のヨウ化フェニルのカップリング(ウルマン反応)
、塩基性条件下でのフェニルジアゾニウム化合物との未置換カルボン酸誘導体の
反応(ゴムベルク−バッハマン反応)もしくは有機金属試薬の関与を伴うカプリ
ングである。この点について、臭化タリウムの存在下での2種のフェニル−グリ
ニヤール化合物のカップリング、硝酸銀および水酸化ナトリウムの存在下での2
種の有機ホウ素化合物のカップリング、酸素の存在下でのジフェニルリチウム第
二銅の反応、および有機金属フェニル化合物によるハロゲン化フェニルのパラジ
ウムに補助されるカップリングが列挙に値する。これらの反応の実施は、Hou
ben−Weyl、Methoden der organischen Ch
emie[Methods of Organic Chemistry]、テ
ィーメ−フェアラーク(Thieme−Verlag)、シュトゥットガルトの
ような標準的著作に詳細に記述される。カップリング反応の選択は、反応体中で
の場合によっては妨害するもしくは感受性の物質の存在により指図される。しか
しながら、本発明の式(II)の好ましい基については、パラジウム(II)化
合物およびトリフェニルホスファンの存在下で有機金属フェニル化合物とハロゲ
ン化フェニルのカップリングによりビフェニル核を製造することがとりわけ有利
と判明している。
【0248】 ここで使用されるハロゲン化フェニルは、対応するフッ化、塩化、臭化もしく
はヨウ化フェニルであることができ、対応する臭化物がとりわけ好ましい。使用
される有機金属フェニル化合物は、好ましくは、例えば亜鉛、マグネシウム、ホ
ウ素、リチウム、銅、スズのような金属元素、もしくはこれらの目的上慣習的に
使用される別の元素がアリール環に直接結合される物質である。本発明によれば
、有機ホウ素化合物がとりわけ好ましい。さらなる置換基が、基−W−Dおよび
金属元素に加えてアリール環に付加的に結合されることができる。好ましくは、
これらの置換基は、1個もしくはそれ以上の、アルキル基、好ましくはメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル
、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルのようなC1-6−アルキル基、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルのようなC3-7−シ
クロアルキル基、およびとりわけ好ましくは1個もしくはそれ以上のメチル基で
ある。Wが存在する、すなわち基Dが場合によっては置換されるアルキレン基を
介してフェニル環Bに結合される場合、式(IIc)の生じる化合物中でビフェ
ニル核に加えて6個を超えない原子が末端カルボキシル単位と基Dとの間に存在
するようなこのアルキレン鎖の主鎖の長さが、上述された理由から選択されなけ
ればならない。
【0249】 本発明のとりわけ好ましいアリール試薬は、3−ニトロベンゼンホウ素酸もし
くは3−ホルミルベンゼンホウ素酸である。
【0250】 該化合物中に導入される基Dは、それが既にアミノ基でない場合はアミノ基に
転化する。Dがニトロ基である場合、これは例えば塩化スズのような慣習的還元
剤により対応するアミノ基に還元する。Dがアルデヒド基である場合は、アミノ
基への転化を、還元条件下、例えばオルトエステルおよび金属水素化物、例えば
ホウ水素化物のような還元剤の存在下でのアミンとの反応により実施する。かよ
うに形成されるアミノ基を、例えば、例えばハロゲン化アルキルもしくはシクロ
アルキルとの反応によりその後誘導体化することができる。窒素原子上にこの方
法で導入することができる好ましい置換基に関しては、本発明の式(II)の基
の上の記述に引用がなされる。
【0251】 本発明の好ましい一態様によれば、本発明の式(II)の基の合成は、ポリス
チレン樹脂、とりわけ好ましくは商業的に得ることができるワング(Wang)
ポリスチレン樹脂のような固相上で実施する。この点に関して、樹脂は最初にジ
メチルホルムアミド(DMF)のような溶媒中で膨潤させる。出発化合物として
はたらく適切なカルボン酸をその後、標準的方法により樹脂に結合する。例えば
、樹脂へのカルボン酸の結合は、ジメチルホルムアミド(DMF)のような溶媒
中、ピリジンのような塩基、および酸ハロゲン化物、例えば塩化ジクロロベンゾ
イルのようなカルボキシル単位を活性化する試薬の存在下に実施することができ
る。しかしながら、この目的上慣習的に使用される他の試薬もまた使用すること
ができる。反応混合物を室温かつ常圧で最低2時間、好ましくは12時間、とり
わけ好ましくはおよそ24時間攪拌し、カルボン酸は固相の負荷に関して過剰で
、好ましくは2ないし3倍過剰で使用する。
【0252】 反応されないかもしれない試薬の除去後、所望の場合は、樹脂に結合されたカ
ルボン酸の誘導体化を、これが樹脂から除去されることを前もって必要とするこ
となく実施することができる。本発明の好ましい一態様によれば、例えば、その
アミノ基が保護される上述されたようなアミノ酸を固相に結合させ、そしてその
後、アミノ基の遊離後に置換基を後者に導入する。アミノ基は、好ましくはスル
ホニル化もしくはカルバモイル化する。このために、固相に結合されたアミノ酸
を、ジイソプロピルエチルアミンのような補助塩基の存在下、例えばテトラヒド
ロフラン(THF)のような溶媒中、過剰(好ましくは2ないし4倍過剰、とり
わけ好ましくはおよそ3倍過剰)の適切なスルホニル化もしくはカルバモイル化
剤の溶液で処理し、そして反応混合物を室温かつ常圧で最低2時間、好ましくは
12時間、とりわけ好ましくはおよそ24時間攪拌する。得られるスルホンアミ
ドもしくはカルバメートを樹脂から除去する必要はないが、しかし、おそらく存
在する反応されない反応体の除去後直ちにさらに反応させることができる。
【0253】 アリール−アリールカップリングは、好ましくは、水性媒体中、炭酸ナトリウ
ムのような塩基の存在下、固相に結合された場合によっては誘導体化、例えば上
述されるとおりスルホニル化もしくはカルバモイル化されたカルボン酸を、式(
IIb)の適切なアリールカップリング試薬、およびこの目的上慣習的に使用さ
れる触媒、例えばトリフェニルホスファンと組み合わせのパラジウム(II)塩
、好ましくは塩化ビス(トリフェニルホスファン)パラジウム(II)とで処理
することにより、本発明に従って実施する。この点について、好ましくはおよそ
3ないし8倍、好ましくはおよそ4ないし6倍過剰のアリールカップリング剤(
本発明によればとりわけ3−ニトロベンゼンホウ素酸もしくは3−ホルミルベン
ゼンホウ素酸である)、および触媒的に活性な量のパラジウム化合物(例えばカ
ルボン酸に関しておよそ10倍過剰)を使用し、そして、反応混合物を室温で短
く、例えば5ないし10分間攪拌した後に、40から110℃まで、好ましくは
50ないし100℃、およびとりわけ好ましくは60ないし90℃の範囲の温度
でおよそ2〜24時間、好ましくは6〜24時間、およびとりわけ好ましくは1
2〜24時間加熱する。得られるビフェニル化合物は、酸溶液、例えば塩酸溶液
で洗浄することにより、存在するかもしれない反応されない反応体を除去した後
に、精製なしで直ちにさらに反応させることができる。
【0254】 基Dがニトロ基である場合、本発明によるアミノ基へのその転化は、好ましく
は、適切な場合はN−メチルピロリドン(NMP)のような溶媒の存在下に、最
低2時間、好ましくは12時間、とりわけ好ましくはおよそ24時間、室温かつ
常圧で反応混合物を攪拌することにより、固相に結合された上のとおり得られた
中間体への塩化スズ(II)のような通例の還元剤の添加により実施する。
【0255】 基Dがアルデヒド基である場合、アミノ基へのその転化は還元的アミノ化によ
り実施する。このためには、上のとおり得られかつ固相に結合された中間体を、
ジイソプロピルエチルアミンのような中和剤およびおよそ6ないし10倍過剰で
存在するオルトエステルの存在下に、およそ3ないし6倍、好ましくは4ないし
5倍過剰のアミンで処理する。室温で多数の時間、好ましくは1ないし3時間攪
拌した後に、およそ3ないし6倍、好ましくは4ないし5倍過剰の例えばホウ水
素化テトラブチルアンモニウムのような金属水素化物の酸性溶液を反応混合物に
添加し、そしてそれを再度多数の時間、好ましくは12〜24時間室温で攪拌す
る。
【0256】 上で得られた生成物は、場合によっては、式(IIc)の化合物のアミノ基を
表す基Dの誘導体化、または分子中に存在するかもしくは樹脂から直接除去され
た窒素原子へのさらなる置換基の導入により、さらに反応させることができる。
樹脂からの除去は酸性媒体中で慣習的様式で実施する。樹脂から除去された生成
物は、例えば存在するかもしれない溶媒の除去後のクロマトグラフィーの方法の
ような既知の精製方法により精製することができる。
【0257】 さらに、式(IIc)の化合物のアミノ基を表す基Dは、アミド基、尿素基、
チオアミド基、チオ尿素基、アミジン基もしくはグアニジン基に転化することが
できる。これらの構造単位は、例えばHouben−Weyl、Methode
n der organischen Chemie[Methods of
Organic Chemistry]、ゲオルク ティーメ フェアラーク(
Gerog Thieme Verlag)、シュトゥットガルトに記述される
ような当業者に馴染みの標準的反応により製造することができる。
【0258】 式(IIc)の化合物のアミノ基を表す基Dを尿素もしくはチオ尿素単位に転
化することが、本発明によりとりわけ好ましい。このためには、固相に結合され
たカルボン酸の上のアミノ基を、最初に、好ましくは、テトラヒドロフラン(T
HF)、ジクロロメタンもしくは双方の混合物(好ましくは1:1混合物)のよ
うな不活性溶媒中で、2ないし5倍、好ましくは3ないし4倍過剰の炭酸エステ
ルもしくはチオ炭酸エステル誘導体と、室温でかつおよそ1時間、好ましくはお
よそ45分間の攪拌で反応させる。使用される炭酸エステルもしくはチオ炭酸エ
ステル誘導体は、好ましくはホスゲン、トリホスゲン、チオホスゲンもしくはク
ロロギ酸エステルであることができ、商業的に入手可能なクロロギ酸エステルが
尿素誘導体の製造に好ましく、また、チオホスゲンがチオ尿素誘導体の製造に好
ましい。
【0259】 この方法で形成されるカルバメートもしくはイソチオシアネートは、適するア
ミンとの反応により、対応する尿素およびチオ尿素誘導体に転化することができ
る。使用されるアミンは式HNRR’の物質であることができ、式中RおよびR
’は相互に独立にもしくは同時に水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくは
シクロアルキル基、置換もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合
によっては置換される複素環基、アルキルアミン基、アルキルアミド基であるこ
とができるか、または相互と結合されることができ、かつ、窒素原子と一緒にな
って、飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさらなるヘテロ原子を
含有することができる場合によっては置換される複素環系を形成することができ
る。アミン上の好ましい基に関しては、本発明の式(II)の基の上の記述に引
用がなされる。本発明によれば、固相に結合されたカルバメートもしくはイソチ
オシアネートを、好ましくは、ジメチルホルムアミド(DMF)のような不活性
溶媒中、ジイソプロピルエチルアミンのような補助塩基の存在下に、およそ1な
いし5時間、好ましくはおよそ2ないし3時間の攪拌を伴い室温で、別個の過剰
(好ましくは3ないし10倍過剰、およびとりわけ好ましくは5ないし10倍過
剰)のアミンと反応させる。
【0260】 αvβ3インテグリン受容体に向ける式(III)の基は、商業的に得ることが
できる出発化合物から、以下の段階を介して製造することができる: 本発明の製造方法の不可欠な段階は、式(IIIa)
【0261】
【化40】
【0262】 式中 Pは、−(CH2mNO2、−(CH2mO−C1-6−アルキル、−(CH2m
2P‘、−(CH2mCOP‘、−(CH2mCH2O−C1-6−アルキルであ
り、ここでmは各場合で0もしくは1の整数であり; P’は−OH、−O−C1-6−アルキルである、 のβ−アミノ酸の、 化合物R10−Aとの、式(IIIb)
【0263】
【化41】
【0264】 式中 R10は−SO210、−COOR10もしくは−COR10であり; R10およびR10は上で定義されるとおりであり; Aは、−Cl、−Br、−I、−O−トリフリル、−O−トシル、−O−C1-6
−アルキル、−O−CO−C1-6−アルキル、−O−CO−O−C1-6−アルキル
、−OC(CH3)=CH2であり; かつ、他の基は上で定義されるとおりである、 の化合物を生じる反応; 基Pの基Qへの転化、 ここで Qは−(CH2mNH2、−(CH2mOH、−(CH2mCH2OH、−(CH 2mSO2A、−(CH2mCOAであり、 Aは上で定義されるとおりであり; mは0もしくは1の整数である; 上で得られた化合物(IIIb)の、式(IIIc)
【0265】
【化42】
【0266】 式中 Sは、ASO2(CH2n−、NH2(CH2n、−ACO(CH2n−、HOC
2(CH2n−、M(CH2n−、MCH2(CH2n−、HSCH2(CH2 n −もしくはHS(CH2n−であり、 ここで nは0もしくは1の整数であり; MはMg、Li、CdもしくはSnを包含する基であり; Aは上のとおり定義され;かつ Cは−NO2、もしくは
【0267】
【化43】
【0268】 であり;かつ X、R12、R13、R14およびR15は上で定義されるとおりである; の化合物との、式(IIId)
【0269】
【化44】
【0270】 式中、基は上で定義されるとおりである の化合物を生じる反応; 適切な場合は、Cがニトロ基である場合の基(III)の保持を伴う、場合によ
っては環状の尿素、チオ尿素もしくはグアニジン単位へのCの転化;ならびに 適切な場合は、製造方法中の好ましい時点で存在する保護基の除去および/もし
くは窒素原子の誘導体化、ならびに/または、無機もしくは有機塩基もしくは酸
との反応による、得られた化合物の遊離酸への転化、および/もしくはその生理
学的塩の1つへの得られた化合物の転化、 である。
【0271】 式(IIIa)のβ−アミノ酸誘導体は、商業的に得ることができるか、もし
くは、当業者に既知でありかつHouben−Weyl、Methoden d
er organischen Chemie[Methods of Org
anic Chemistry]、ゲオルク ティーメ フェアラーク(Ger
og Thieme Verlag)、シュトゥットガルトのような標準的著作
に記述されるような標準的化学的方法により単純な様式で到達可能であるかのい
ずれかである。とりわけ、Rodionowら、J.Am.Chem.Soc.
51、1929、844−846、Kunzら、Angew.Chem.101
、1989、1042−1043およびIshiharaら、Bull.Che
m.Soc.Jpn.、68、6、1995、1721−1730により記述さ
れるβ−アミノ酸誘導体の製造方法に引用がなされる。
【0272】 本発明の好ましい一態様によれば、式(IIIa)の −アミノ酸誘導体は、
式(IIIa’)
【0273】
【化45】
【0274】 式中、R17およびPは上で定義されるとおりである、 のベンズアルデヒド誘導体との、アンモニア、アンモニウム化合物もしくはアミ
ンの存在下でのマロン酸の反応により得る。マロン酸の代わりに、適切な場合は
NaHもしくはナトリウムアルコキシド、好ましくはナトリウムメトキシドもし
くはナトリウムエトキシドのようなこれらの目的上慣習的に使用される塩基の添
加を伴い、エステルもまた使用することができる。好ましくは、例えば酢酸アン
モニウムのようなアンモニウム化合物を窒素化合物として使用する。
【0275】 ベンズアルデヒド誘導体(IIIa‘)は、商業的に得ることができるか、も
しくは当業者に既知でありかつHouben−Weyl、Methoden d
er organischen Chemie[Methods of Org
anic Chemistry]、ゲオルク ティーメ−フェアラーク(Ger
og Thieme−Verlag)、シュトゥットガルトのような標準的著作
に記述されるような標準的化学的方法により単純な様式で到達可能であるかのい
ずれかである。
【0276】 本発明の好ましい一態様によれば、3−もしくは4−ニトロベンズアルデヒド
のようなニトロベンズアルデヒド誘導体、または3−もしくは4−メトキシベン
ズアルデヒドのようなアルコキシベンズアルデヒド誘導体を式(IIIa’)の
化合物として使用する。
【0277】 本発明の好ましい一態様によれば、式(IIIa)のβ−アミノ酸は、周囲雰
囲気中(すなわち空気中かつ常圧下)で多数の時間、好ましくは2ないし6時間
の50ないし110℃、好ましくは溶媒の還流を伴う加熱を用いる、イソプロパ
ノールのような溶媒中でのおよそ等モル量のマロン酸、酢酸アンモニウムおよび
3−ニトロベンズアルデヒドもしくは3−メトキシベンズアルデヒドの反応によ
り得る。
【0278】 以下の反応段階について、カルボキシル基は慣習的保護基Pにより封鎖する。
この型の保護基は当業者に既知であり、かつ、ここで特別に挙げられる必要はな
い。カルボキシル基は、とりわけ好ましくはエステル化され、ここで、Pは例え
ばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル
、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシルのようなC1-6−アルキル
、例えばシクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシルのようなC3-7−シクロアルキル、例えばフェニル、ベンジ
ル、トルイルのようなアリール、もしくはそれらの置換誘導体である。
【0279】 さらに、式(III)の基の本発明の製造方法は、式(II)の基について上
述されたような固相上で実施することができる。この場合、カルボキシル基は、
ポリスチレン樹脂、例えばワング(Wang)ポリスチレン樹脂のようなこの型
の反応に慣習的に使用されるいかなる固相にも結合することができる。
【0280】 本発明の好ましい一態様によれば、上のβ−アミノ酸のカルボキシル基は、エ
タノールのようなアルコールもしくは固相反応を実施するために慣習的に使用さ
れるポリマーとの反応によりエステル化する。これは、酸触媒作用、および適切
な場合はジシクロヘキシルカルボジイミドのような脱水剤の添加のような当業者
に既知の条件下で実施することができる。しかしながら、好ましくは、β−アミ
ノ酸を、過剰に存在するエタノールのような適切なアルコールに懸濁し、HCl
をおよそ30分ないしおよそ2時間の期間通過させ、そしてその後、混合物を、
周囲雰囲気中で多数の時間、好ましくはおよそ1ないし6時間、およびとりわけ
好ましくはおよそ3ないし5時間、およそ50ないしおよそ100℃で、好まし
くはアルコールの還流下に加熱する。
【0281】 この方法で到達可能な、カルボキシルが保護されたβ−アミノ酸を、対応する
スルホンアミド、カルバメートもしくはアミド誘導体を得るために、適するスル
ホン化、カルバモイル化もしくはアシル化試薬と反応させる。使用されるスルホ
ン化試薬は、好ましくは式R10−SO2Clの塩化スルホニルもしくは式R10
OCOClの塩化カルバモイルであり、式中、R10は、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル
、ネオペンチル、ヘキシル、へプチル、オクチル、ノニル、デシル、シクロプロ
ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルもしくはカンファー−1
0−イルのようなC1-10−アルキル、フェニル、ベンジル、トルイル、メシチル
のようなアリール、もしくは−C62(CH33、−C6(CH35、−CH2 62(CH33、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニ
ル、3−アミノフェニル、4−アミノフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2
,4−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニ
ル、3,5−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−クロロフェニ
ルメチル、2,4−ジクロロフェニルメチル、2,6−ジクロロフェニルメチル
、2−メトキシカルボニルフェニルメチル、3−トリフルオロメチルフェニル、
4−トリフルオロメチルフェニル、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル、4−トリフルオロメトキシフェニル、フェニルメチル、2−アセトアミド−
4−メチルチアゾル−5−イル、フェニルエチル、1−フェニルプロピル、(S
)−(+)−カンファー−10−イル、(R)−(−)−カンファー−10−イ
ル、2−フェニルエテニル、2−チオフェニル、4−メトキシフェニル、3,5
−ジメトキシフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、4−t−ブ
チルフェニル、4−プロピルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2−メトキ
シ−5−メチルフェニル、2,3,5,6−テトラメチルフェニル、1−ナフチ
ル、2−ナフチル、4−フルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2−
クロロ−6−メチルフェニル、2−クロロ−4−フルオロフェニル、2,5−ジ
メトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3−クロロ−6−メトキシフ
ェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−アルキルスルホニルフェニル、
2−アリールスルホニルフェニル、3−(N−アセチル−6−メトキシ)アニリ
ン、4−アセトアミドフェニル、2,2,2−トリフルオロエチル、5−クロロ
−3−メチルベンゾチアゾル−2−イル、N−メトキシカルボニルピペリジン−
3−イル、チオフェン−2−イル、イソキサゾル−5−イル、2−クロロピリジ
ン−3−イル、ピリジン−3−イル、5−メチルイソキサゾル−3−イル、1−
アダマンチル、4−クロロフェノキシメチル、2,2−ジメチルエテニル、2−
クロロピリジン−5−メチル、5,7−ジメチル−1,3,4−トリアザインド
リジン−2−イル、(S)−カンファン−1−イル、(R)−カンファン−1−
イル、8−キノリニルのようなこれらの置換誘導体、または前述の環基の複素環
類似物である。前述の塩化スルホニルもしくはカルバモイルの代わりに、対応す
るフッ化物、臭化物もしくはヨウ化物を使用することもまた可能である。アシル
化試薬として、適切なカルボン酸ハロゲン化物もしくはカルボン酸無水物をアミ
ノ基と反応させ、メチル−、エチル−、プロピル−、イソプロピル−、ブチル−
、イソブチル−、t−ブチル−、ペンチル−、イソペンチル−、ネオペンチル−
、ヘキシル−のような適切なC1-6−アルキルカルボン酸塩化物、シクロプロピ
ル−、シクロブチル−、シクロペンチル−、シクロヘキシル−のようなC3-7
シクロアルキル、フェニル−、ベンジル−、トルイル−のようなアリールカルボ
ン酸塩化物、もしくはそれらの置換誘導体が、本発明により好ましい。尿素もし
くはチオ尿素基の調製のためには、アミノ基を、好ましくは、最初にクロロギ酸
エステルもしくはチオホスゲンのような炭酸もしくはチオ炭酸誘導体、およびそ
の後所望のアミンと反応させる。上の反応およびそれらの実施は当業者に公知で
あり、かつ、例えばHouben−Weyl、Methoden der or
ganischen Chemie[Methods of Organic
Chemistry]、ゲオルク ティーメ フェアラーク(Gerog Th
ieme Verlag)、シュトゥットガルトのような標準的著作に詳細に記
述される。
【0282】 本発明の好ましい一態様によれば、式(IIIa)のカルボキシルが保護され
たβ−アミノ酸を、ピリジンもしくはジオキサンのような溶媒中、周囲雰囲気中
で、アミン、好ましくはトリエチルアミンもしくはジイソプロピルエチルアミン
のような塩基の存在下に、冷却を伴い、好ましくは0℃で、等モル量もしくはわ
ずかに過剰の適切なスルホニル化剤、例えば塩化フェニルスルホニル、もしくは
アシル化剤、例えば塩化メシチルアセチルで処理し、そして混合物をこの温度で
およそ10分ないしおよそ2時間の期間攪拌する。スルホニル化の場合、これの
後に室温で多数の時間、好ましくはおよそ2ないし6時間の攪拌が続く。
【0283】 リンカー基Lの合成の前に、式(IIIb)の化合物の基Pを、求核試薬もし
くは基質のいずれかとして求核置換に参画することができる基Qに転化しなけれ
ばならない。Pがニトロ基を包含する場合には、これを対応するアミノ基に還元
することができ、これは、本発明により、エタノールのような溶媒中、式(II
Ib)の化合物の溶液への塩化スズ(II)の添加、および周囲雰囲気中での多
数の時間、好ましくはおよそ1ないし4時間のおよそ50ないし110℃への、
好ましくは溶媒の還流下でのその後の加熱により好ましく実施することができる
。Pがエーテル基を包含する場合には、対応するヒドロキシル基の遊離を、好ま
しくは、好ましくは−78℃での冷却を伴いジクロロメタンのような溶媒中での
三フッ化ホウ素のようなルイス酸の添加、および室温での多数の時間、好ましく
は6ないし24時間のその後の攪拌により実施する。Pがスルホン酸もしくはカ
ルボン酸基を包含する場合、対応するハロゲン化スルホニルもしくはカルボン酸
ハロゲン化物への転化を好ましく実施する。これは、当業者に既知の様式で、例
えば塩化チオニルとの対応するスルホン酸もしくはカルボン酸の反応により、実
施することができる。
【0284】 この方法で製造される化合物を、その後、式(IIIc)
【0285】
【化46】
【0286】 式中 SはASO2(CH2n−、NH2(CH2n−、ACO(CH2n−、HOCH 2 (CH2n−、M(CH2n−、MCH2(CH2n−、HSCH2(CH2n
−もしくはHS(CH2n−であり、 ここで nは0もしくは1の整数であり; MはMg、Li、CdもしくはSnを包含する基であり; Aは上で定義されるとおりであり;かつ Cは−NO2もしくは
【0287】
【化47】
【0288】 であり;かつ X、R12、R13、R14およびR15は上で定義されるとおりである、 の化合物と反応させて; 式(IIId)
【0289】
【化48】
【0290】 式中、基は上で定義されるとおりである、 の化合物を生じさせる。この反応は、形式上、各場合での他の出発化合物中の求
核単位による出発化合物の1つ中の脱離基の置換を表す。
【0291】 本発明の好ましい一態様によれば、反応体をピリジンもしくは水素化ナトリウ
ムのような塩基の存在下、かつ、適切な場合は例えばテトラヒドロフラン(TH
F)もしくはジメチルホルムアミド(DMF)のような溶媒中、室温もしくは冷
却(好ましくはおよそ0℃で)を伴う周囲雰囲気中で、およそ等モル量で一緒に
混合し、かつ、室温でもしくは冷却(例えば0℃で)を伴い多数の時間、好まし
くはおよそ1時間ないしおよそ24時間攪拌する。
【0292】 かように得られる式(IIId)の化合物を、末端ニトロ基の開鎖もしくは環
状のグアニジン、尿素もしくはチオ尿素単位への転化により、本発明の式(II
I)の基に転化する。
【0293】 これのためには、ニトロ基を、最初に、本発明により、好ましくは、周囲雰囲
気中、およそ50ないし110℃での加熱を伴い、好ましくは溶媒の還流下にお
よそ2時間、反応混合物を攪拌することにより、適切な場合はエタノールのよう
な溶媒の存在下での塩化スズ(II)のような通例の還元剤の添加によりアミノ
基に転化する。
【0294】 その後、かように得られたアミノ基を、グアニジン、尿素もしくはチオ尿素単
位に転化する。これのためには、上のアミノ基を、最初に、好ましくは、好まし
くはおよそ0℃での冷却、ならびに好ましくはおよそ0℃での冷却および適切な
場合はその後室温でのおよそ10分ないしおよそ3時間の攪拌を伴い、塩化水銀
(II)の存在下、ジメチルホルムアミド(DMF)のような溶媒中で、炭酸エ
ステルもしくはチオ炭酸エステル誘導体と反応させる。使用される炭酸エステル
もしくはチオ炭酸エステル誘導体は、好ましくはホスゲン、トリホスゲン、チオ
ホスゲン、クロロギ酸エステルもしくはチオプソイド尿素誘導体であることがで
き、商業的に得ることができるクロロギ酸エステルが尿素誘導体の製造に好まし
く、チオホスゲンがチオ尿素誘導体の製造に好ましく、また、チオプソイド尿素
誘導体がグアニジン誘導体の製造に好ましい。
【0295】 この方法で形成されるカルバメートもしくはイソチオシアネートは、適切なア
ミンとの反応により対応する尿素、チオ尿素およびグアニジン誘導体に転化する
ことができる。使用されるアミンは式HNRR’の物質であることができ、式中
RおよびR’は相互に独立にもしくは同時に水素、置換もしくは未置換のアルキ
ルもしくはシクロアルキル基、置換もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不
飽和の場合によっては置換される複素環基、アルキルアミン基、アルキルアミド
基であることができるか、あるいは相互に結合されることができかつ窒素原子と
一緒になって、飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさらなるヘテ
ロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環系を形成するこ
とができる。アミン上の好ましい基に関して、本発明の化合物の上の記述に引用
がなされる。本発明によれば、カルバメートもしくはイソチオシアネートは、好
ましくは、ジメチルホルムアミド(DMF)のような溶媒中、ジイソプロピルエ
チルアミンのような補助塩基の存在下、およそ1ないし5時間、好ましくはおよ
そ2ないし3時間の攪拌を伴い室温でアミンと反応させる。環状グアニジン誘導
体の製造の場合は、対応するイソチオシアネートを、好ましくは最初にエタノー
ル中で多数の時間、好ましくはおよそ12ないし24時間加熱し、そしてその後
トルエン、ジメチルホルムアミド(DMF)もしくは双方の混合物のような溶媒
中、ジアミノエタンのようなジアミンとともに加熱する。
【0296】 本発明のさらなる好ましい一態様によれば、式(IIIc)の化合物上の上の
グアニジン、尿素もしくはチオ尿素基を上の様式で生成させること、およびその
後かように得られた式(IIIc)の化合物を上述された様式で式(IIIb)
の化合物と反応させることこともまた可能である。
【0297】 上に説明される方法により得られる化合物は、存在するかもしれない保護基の
除去、製造方法の好ましい位置で存在する窒素原子のさらなる置換、ならびに/
または得られた化合物の遊離酸および/もしくはその生理学的に許容できる塩へ
の転化によりさらに誘導体化することができる。例えば、窒素原子の保護基とし
て慣習的に使用されるt−ブトキシメトキシカルボニル基を、酸性媒体中で、例
えばトリフルオロ酢酸の添加により除去する。窒素原子の誘導体化に適するアル
キル化剤はこの段階でこの目的上慣習的に使用される試薬であり、これに、例え
ば置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換もしくは未置
換アリール基、または飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素環基
を、対応する窒素原子に結合することができる。それぞれの窒素原子に好ましく
結合される置換基に関して、本発明の化合物の上の記述に引用がなされる。上の
反応およびそれらの実施は当業者に公知であり、かつ、例えばHouben−W
eyl、Methoden der organischen Chemie[
Methods of Organic Chemistry]、ゲオルク テ
ィーメ フェアラーク(Gerog Thieme Verlag)、シュトゥ
ットガルトのような標準的著作に詳細に記述される。
【0298】 本発明のエステル誘導体は、例えば塩基性エステル加水分解によるような慣習
的様式で、対応する遊離カルボン酸に転化することができる。
【0299】 所望の場合は、本発明の化合物をそれらの生理学的に許容できる塩に転化する
ことができる。これは、例えばKOH、NaOH、LiOH、Mg(OH)2
しくはCa(OH)2のようなアルカリ金属水酸化物もしくはアルカリ土類金属
水酸化物のような有機もしくは無機塩基との反応(これにより末端カルボキシル
基が脱プロトン化されかつ対応するカルボン酸塩が形成される)か、または例え
ば塩酸、硫酸、リン酸、マンデル酸、オレイン酸、リノール酸もしくはp−トル
エンスルホン酸のような有機もしくは無機酸との反応(これにより上の窒素原子
の1個もしくはそれ以上がプロトン化される)のいずれかにより実施することが
できる。
【0300】 αvβ3インテグリン受容体に向ける式(IV)の基は、実施例II.2に説明
されるとおり商業的に得ることができる出発化合物から製造することができる。
【0301】 本発明の抱合体は、癌性の障害に対する医薬の製造のための有効成分として使
用することができる。これのためには、それらは、不活性の非毒性の製薬学的に
適する賦形剤もしくは溶媒を使用して既知の様式で錠剤、コーティング錠剤、エ
アゾル、丸剤、顆粒剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤および溶液のような通例の製
剤に転化することができる。好ましくは、本発明の化合物は、ここで、全混合物
中のそれらの濃度がおよそ0.5ないしおよそ90重量%であるような量で使用
し、該濃度はとりわけ該医薬の対応する適応症に依存する。
【0302】 前述の製剤は、例えば上の特性を有する溶媒および/もしくは賦形剤で有効成
分を希釈することにより製造し、ここで、適切な場合は、付加的に、乳化剤もし
くは分散剤、および溶媒として水の場合にはあるいは有機溶媒を添加しなければ
ならない。
【0303】 本発明の医薬は通例の様式で投与することができる。
【0304】 本発明は制限しない実施例および比較実施例の助けを借りて下に具体的に説明
する。 実施例 下の実施例において、全部の量的データは、別の方法で述べられない場合は重
量パーセントに関する。質量の決定は、電子スプレーイオン化(ESI)法また
はFABもしくはMALDI質量分析を使用して、高速液体クロマトグラフィー
−質量分析(HPLC−MS)により実施した。 使用される略語の一覧 HPLC−高速液体クロマトグラフィー RP−逆相 ACN−アセトニトリル DMF−ジメチルホルムアミド DCM−ジクロロメタン THF−テトラヒドロフラン DIEA−ジイソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒの塩基) NMP−N−メチルピロリドン TFA−トリフルオロ酢酸 Fmoc−9−フルオレニルメトキシカルボニル RT−室温 MTBE−メチルtert−ブチルエーテル Boc−tert−ブチルオキシカルボニル TLC−薄層クロマトグラフィー DMAP−ジメチルアミノピリジン DMSO−ジメチルスルホキシド I.カンプトテシン抱合体の製造 I.1.20−O−L−バリルカンプトテシントリフルオロ酢酸塩
【0305】
【化49】
【0306】 500mlの無水ジクロロメタン中の10g(28.7mmol)の20(S
)−カンプトテシンの懸濁液を、攪拌しながら、14g(2等量)のN−(te
rt−ブトキシカルボニル)バリン−N−カルボキシ無水物および1gの4−(
N,N−ジメチルアミノ)ピリジンで処理する。還流下で4日間加熱した後に混
合物を真空中で濃縮する。残渣を100mlのMTBEとともに20分間攪拌す
る。その後、200mlの石油エーテルを添加し、そして混合物を濾過する。1
4.9gのBoc−保護された中間体化合物を得、これは少量のD−バリンエピ
マーを含有する可能性があるが、しかしながらこれは保護基の除去後に問題なく
除去することができる。
【0307】 その後、11.65gのこのBoc−保護された中間体化合物を、300ml
のジクロロメタンおよび70mlの無水トリフルオロ酢酸の混合物中、5℃で1
時間攪拌する。真空中で少量に濃縮した後に生成物をジエチルエーテルで沈殿さ
せ、かつ、ジエチルエーテルで徹底的に洗浄する。生成物を再度、ジクロロメタ
ン/メタノールからジエチルエーテルを使用して沈殿させる。適切な場合は粗生
成物を再度40mlのメタノールに溶解し、そして該溶液を120mlのMTB
Eで処理しかつ0℃に冷却する。沈殿物を濾過分離し、そして9.4g(80%
)の20−O−(バリル)カンプトテシントリフルオロ酢酸塩を乾燥した後に得
る。[TLC:アセトニトリル/水(20:1);Rf=0.39]。 I.2 −[L−バリルカンプトテシン]ベンジルL−グルタミン酸トリフルオ
ロ酢酸塩
【0308】
【化50】
【0309】 400mg(1.185mmol)のベンジルN−tert−ブトキシカルボ
ニルグルタミン酸を40mlのDMFに溶解し、そして273mg(1.2等量
)のN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N‘−エチルカルボジイミド塩酸塩
および240mg(1.5等量)のヒドロキシベンゾトリアゾールで処理する。
1時間後、665mg(1.185mmol)の実施例I.1からの化合物およ
び811μlのヒューニッヒの塩基を添加する。カップリング反応は2時間後に
完了する。反応混合物を真空中で濃縮する。残渣をジクロロメタンに溶解し、混
合物を水で2回抽出し、そしてその後有機層を乾燥しかつ再度濃縮する。その後
、残渣をジクロロメタン/メタノールに溶解し、わずかなエーテルを添加し、そ
してそれをその後石油エーテルで沈殿させる。この精製方法を反復し、そして中
間体を濾過分離かつ乾燥する(収量:752mg=83%)。
【0310】 その後、100mg(0.13mmol)のこのBoc−保護された中間体化
合物を、10mlのジクロロメタンおよび1mlの無水トリフルオロ酢酸ととも
に室温で1時間攪拌する。真空中で濃縮した後に生成物をジクロロメタン/メタ
ノールに溶解し、ジエチルエーテルで沈殿させ、そしてジエチルエーテルで徹底
的に洗浄する。生成物を、ジクロロメタン/メタノールからジエチルエーテルを
使用して再度沈殿させる。沈殿物を濾過分離し、そして85mg(84%)の標
的化合物を乾燥した後に得る。 [TLC:アセトニトリル/水 10:1 Rf=0.4]。
【0311】 同様に、以下の部分的に保護されたカンプトテシン−ペプチド抱合体を、適切
なカンプトテシン−アミノ酸抱合体のさらなる部分的に保護されたアミノ酸との
反応により製造した。適切な場合は保護基を既知の方法に従って除去する:
【0312】
【表1】
【0313】 I.11 20−O−スクシニルカンプトテシン 1g(2.9mmol)のカンプトテシンを最初に50mlのジクロロメタン
中に導入し、そして100mgのジメチルアミノピリジン(DMAP)および6
00mgの無水コハク酸で処理する。44時間の反応時間後に等量のDMAPお
よび無水コハク酸を再度添加し、そして混合物をさらなる48時間攪拌する。そ
れをシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(アセトニトリル→アセトニ
トリル/水(20:1))により精製する。対応する画分を濃縮し、そして生成
物を、ジクロロメタン/メタノールからエーテルを使用して沈殿させる。収量:
160mg(13%)。[TLC:(アセトニトリル/水(10:1);Rf
0.6]。 I.12 20−O−[Nα−(フェニルアミノチオカルボニル)−L−リシル
−L−バリル]カンプトテシン
【0314】
【化51】
【0315】 666mg(0.73mmol)の実施例I.4からの化合物を40mlのD
MFに溶解し、そして500μlのヒューニッヒの塩基で処理する。その後、8
7μl(1等量)の商業的に得ることができるフェニルイソチオシアネートを添
加し、そして混合物を一夜攪拌する。それをその後濃縮し、そして残渣を、ジク
ロロメタン/メタノールからエーテルを使用して2回沈殿させる。沈殿物を濾過
分離し、そして乾燥した後に、614mg(90%)の保護された中間体を得る
。[TLC:(アセトニトリル)Rf=0.66]。
【0316】 614mg(0.658mmol)のこの中間体化合物を20mlのDMFに
溶解し、そして2mlのピペリジンで処理する。RTで45分間攪拌した後に混
合物を濃縮する。残渣を、ジクロロメタン/メタノールからエーテルを使用して
2回沈殿させる。それを濾過分離し、そして365mg(78%)の標的化合物
を、乾燥した後に得る。[TLC:(アセトニトリル/水/氷酢酸 5:1:0
.2)Rf=0.46]。 II.連結に適する非ペプチドインテグリンリガンドもしくは中間体の製造 II.1 エチル−3−アミノ−(3−(3−[N,N’−ビス−t−ブトキシ
カルボニルグアニジノ]ベンゼンスルホニルアミノ)フェニル)−3−プロパン
【0317】
【化52】
【0318】 II.1a:3−アミノ−3−ニトロフェニルプロピオン酸塩酸塩 3−ニトロベンズアルデヒド(151g)、酢酸アンモニウム(94g)およ
びマロン酸(127g)を、イソプロパノール(1l)中還流下に5時間加熱し
た。溶液を濾過し、そして沈殿物を熱イソプロパノール(0.7l)で洗浄した
。粗生成物を真空中で乾燥した(収量:146g)。1 H−NMR(D4−MeOH):3.09(m、2H)、4.88(m、1H)
、7.74(t、1H)、7.90(d、1H)、8.33(d、1H)、8.
43(s、1H)。 II.1b:3−アミノ−3−(3−ニトロフェニル)プロピオネート塩酸塩 II.1aからの3−アミノ−3−ニトロフェニルプロピオン酸塩酸塩(60
g)を660mlのエタノールに懸濁し、そして気体のHClを1時間通過させ
た。その後、反応混合物を還流下で4時間加熱し、そして冷却かつ濃縮した。白
色固形物を得た(収量:62g)。1 H−NMR(D4−MeOH):1.22(t、3H)、3.12(dd、1H
)、3.20(dd、1H)、4.18(q、2H)、4.95(t、1H)、
7.77(t、1H)、7.94(d、1H)、8.35(d、1H)、8.4
3(s、1H)。 II.1c:エチル3−アリルオキシカルボニルアミノ−3−(3−ニトロフェ
ニル)プロピオネート 150mlのジクロロメタン中のジイソプロピルエチルアミン(66ml)お
よびクロロギ酸アリル(22ml)を、350mlのジクロロメタン中のII.
1bからのエチル3−アミノ−3−(3−ニトロフェニル)プロピオネート塩酸
塩(47g)の溶液に0℃で添加した。30分の反応時間後にHCl(1N、1
00ml)を添加した。有機層を分離し、水で洗浄し、MgSO4で乾燥しかつ
濃縮した。白色固形物を得た(収量:56.4g)。1 H−NMR(CDCl3):1.19(t、3H)、2.91(d、2H)、4
.09(q、2H)、4.57(m、2H)、5.18−5.26(m、3H)
、5.92(m、1H)、6.04(m、1H)、7.52(t、1H)、7.
68(d、1H)、8.14(d、1H)、8.20(s、1H)。 II.1d::エチル3−アリルオキシカルボニルアミノ−3−(3−アミノフ
ェニル)プロピオネート 塩化スズ(II)(64.6g)を、245mlのエタノール中のII.1c
からのエチル3−アリルオキシカルボニルアミノ−3−(3−ニトロフェニル)
プロピオネート(18.8g)の溶液に添加し、そして反応混合物を還流下で2
時間加熱した。溶液を冷却した後に、2N NaOHを使用してそれをpH=7
に調節し、短く加熱し、再度冷却しかつ濾過した。その後、それをジクロロメタ
ンで抽出し、そして有機層を乾燥し(MgSO4)かつ濃縮した。10.9gの
生成物を得た。1 H−NMR(CDCl3):1.18(t、3H)、2.80(m、2H)、4
.08(q、2H)、4.56(m、2H)、5.06(m、1H)、5.20
(d、1H)、5.30(d、1H)、5.70(m、1H)、5.90(m、
1H)、6.57(d、1H)、6.62(s、1H)、6.68(d、1H)
、7.11(t、1H)。 II.1e:エチル3−アリルオキシカルボニルアミノ−3−(3−[3−ニト
ロフェニルスルホニルアミノ]フェニル)プロピオネート 塩化3−ニトロベンゼンスルホニル(9.9g)を、100mlのピリジン中
のII.1dからのエチル3−アリルオキシカルボニルアミノ−3−(3−アミ
ノフェニル)プロピオネート(10.9g)の溶液に0℃で添加した。0℃で2
時間の反応時間後に、混合物を濃縮し、1N HCl(150ml)で処理し、
そしてジクロロメタンで抽出した。乾燥した(MgSO4)後に溶媒を除去し、
そして16.8gの生成物を得た。1 H−NMR(CDCl3):1.18(t、3H)、2.78(m、2H)、4
.06(q、2H)、4.53(m、2H)、5.04(q、1H)、5.18
−5.35(m、2H)、5.80−5.95(m、2H)、6.79(d、2
H)、7.00(d、1H)、7.03(s、1H)、7.11(d、1H)、
7.24(t、1H)、7.65(t、1H)、8.03(d、1H)、8.3
8(d、1H)、8.61(s、1H)。 II.1f:エチル3−アリルオキシカルボニルアミノ−3−(3−[3−アミ
ノフェニルスルホニルアミノ]フェニル)プロピオネート 塩化スズ(II)(39.7g)を、155mlのエタノール中のII.1e
からのエチル3−アリルオキシカルボニルアミノ−3−(3−[3−ニトロフェ
ニルスルホニルアミノ]フェニル)プロピオネート(16.8g)の溶液に添加
し、そして反応混合物を還流下で2時間加熱した。冷却した後に、2N NaO
Hを使用して溶液をpH=7に調節し、短く加熱し、再度冷却しかつ濾過した。
その後、それをジクロロメタンで抽出し、そして有機層を乾燥し(MgSO4
かつ濃縮した。7.3gの生成物を得た。1 H−NMR(CDCl3):1.12(t、3H)、2.73(m、2H)、3
.91(s、2H)、4.02(q、2H)、4.49(m、2H)、5.01
(q、1H)、5.15(d、1H)、5.24(d、1H)、5.75(m、
1H)、5.84(m、1H)、6.47(s、1H)、6.69(d、1H)
、6.81(d、1H)、6.88(s、1H)、6.99(d、1H)、7.
03(d、1H)、7.08−7.15(m、3H)。 II.1g:エチル3−アリルオキシカルボニルアミノ−3−(3−(3−[N
,N‘−ビス−t−ブトキシカルボニルグアニジノ]フェニルスルホニルアミノ
)フェニル)プロピオネート トリエチルアミン(6.5ml)、1,3−ビス(t−ブトキシカルボニル)
−2−メチル−2−イソチオ尿素(8.23g)および塩化水銀(7.7g)を
、320mlのDMF中のII.1fからのエチル3−アリルオキシカルボニル
アミノ−3−(3−[3−アミノフェニルスルホニルアミノ]フェニル)プロピ
オネート(10.5g)の溶液に0℃で添加した。0℃で30分の反応時間後に
、混合物を室温でさらなる1.5時間攪拌した。沈殿物を濾過により除去し、そ
して溶液を濃縮した。クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール(40
:1))後に、13.5gの生成物を得た。1 H−NMR(CDCl3):1.16(t、3H)、1.51(s、9H)、1
.56(s、9H)、2.76(m、2H)、4.05(q、2H)、4.53
(m、2H)、5.05(m、1H)、5.21(m、1H)、5.30(m、
1H)、5.73(m、1H)、5.90(m、1H)、6.83(s、1H)
、7.01−7.09(m、3H)、7.19(t、1H)、7.36(m、2
H)、7.79(d、1H)、8.12(s、1H)、10.25(s、1H)
、11.80(s、1H)。 II.1:エチル−3−アミノ−(3−(3−[N,N’−ビス−t−ブトキシ
カルボニルグアニジノ]ベンゼンスルホニルアミノ)フェニル)−3−プロパン
酸 酢酸(1.6ml)、二塩化ビストリフェニルホスフィンパラジウム(110
mg)および水素化トリブチルスズ(3.5g)を、ジクロロメタン(150m
l)中のII.1gの溶液に添加した。2.5時間後に、二塩化ビストリフェニ
ルホスフィンパラジウム(110mg)および水素化トリブチルスズ(3.5g
)を再度添加し、そして混合物を24時間攪拌した。溶液を飽和NaHCO3
処理し、ジクロロメタンで抽出し、MgSO4で乾燥しかつ濃縮した。クロマト
グラフィー(ジクロロメタン/メタノール)後に4.8gの生成物を得た。1 H−NMR(CDCl3):1.23(t、3H)、1.51(s、9H)、1
.56(s、9H)、2.54(m、2H)、4.12(q、2H)、4.33
(dd、1H)、7.05(d、1H)、7.11(m、2H)、7.21(t
、1H)、7.37(t、1H)、7.42(d、2H)、7.90(d、1H
)、8.03(s、1H)、10.25(s、1H)、11.80(s、1H)
。 II.2 3−{2−[(3−(グアニジノ)ベンゾイル)アミノ]アセトアミ
ド}−3−フェニルプロパン酸トリフルオロ酢酸塩
【0319】
【化53】
【0320】 II.2a:□−フェニルアラニン ベンズアルデヒド(111g)をイソプロパノール(1l)に溶解し、そして
酢酸アンモニウム(98g)およびマロン酸(132g)とともに還流下で5時
間加熱した。溶液を熱時濾過しかつ熱イソプロパノールで洗浄し、そして沈殿物
を真空中で乾燥した。白色固形物を得た(収量:93g)。1 H−NMR(D4−MeOH、CDCl3):2.68(dd、1H)、2.7
5(dd、1H)、4.48(dd、1H)、7.36−7.45(m、5H)
。 II.2b:エチル3−アミノ−3−フェニルプロピオネート II.2aからのβ−フェニルアラニン(93)をエタノール(1.5l)に
懸濁し、そして溶液を室温で気体のHClで飽和させた。その後、それを還流下
で4時間加熱し、そして一夜室温で攪拌した。溶液を5℃に冷却しかつ吸引を用
いて濾過した。濾液を真空中で濃縮し、そして残渣をエーテルで洗浄しかつ乾燥
した。白色固形物を得た(収量:52g)。1 H−NMR(D6−DMSO):1.08(t、3H)、2.98(dd、1H
)、3.18(dd、1H)、3.99(m、2H)、4.57(dd、1H)
、7.36−7.45(m、3H)、7.54(d、2H)。 II.2c:エチル3−(Boc−グリシニルアミノ)−3−フェニルプロピオ
ネート Boc−グリシンヒドロキシスクシンイミドエステル(5g)を、45mlの
THF中のII.2b(4.2g)およびトリエチルアミン(5.1ml)の溶
液に5℃でゆっくりと添加した。溶液を室温で20時間攪拌し、そして不溶性の
沈殿物を濾過により除去しかつTHFで洗浄した。収集された溶液を濃縮し、残
渣を酢酸エチルに溶解し、そして混合物を飽和NaHCO3溶液および水で洗浄
した。乾燥した(MgSO4)後に、それを濃縮し、そして粘性の残渣を得た(
収量:6.3g)。1 H−NMR(CDCl3):1.16(t、3H)、1.45(s、9H)、2
.82(dd、1H)、2.92(dd、1H)、3.81(m、2H)、4.
06(q、2H)、5.17(m、1H)、5.43(s、1H)、7.23−
7.38(m、5H)。 II.2d:エチル3−(グリシニルアミノ)−3−フェニルプロピオネート ジオキサン中のHClの溶液(20ml、4M)を、ジオキサン(15ml)
中のII.2cからのエチル3−(Boc−グリシニルアミノ)−3−フェニル
プロピオネート(3.2g)の溶液に添加した。16時間の反応時間後に混合物
を濃縮し、そして粘性油状物を得た(収量:2.46g)。1 H−NMR(CDCl3):1.04(t、3H)、2.70(dd、1H)、
2.91(dd、1H)、3.65(m、1H)、3.88(m、1H)、3.
93(m、2H)、5.32(m、1H)、7.12(m、1H)、7.18(
m、2H)、7.36(d、2H)、7.80(br.s、3H)、8.93(
d、1H)。 II.2e:エチル3−{2−[(3−(グアニジノ)ベンゾイル)アミノ]ア
セトアミド}−3−フェニルプロパノエート N−メチルモルホリン(0.95ml)およびクロロギ酸イソブチル(1.1
ml)を、DMF中の3−グアニジノ安息香酸塩酸塩の溶液(30ml)に0℃
で添加した。その後、30mlのDMF中のII.2dからのエチル3−(グリ
シニルアミノ)−3−フェニルプロピオネート(2.46g)およびN−メチル
モルホリン(1.9ml)の溶液を添加し、そして混合物を室温で一夜攪拌した
。その後、反応混合物を真空中で濃縮し、そしてクロマトグラフィー(ジクロロ
メタン/メタノール(5:1))により精製した。粘性の生成物を得た(収量:
3.2g)。 MS(M+H+):411。 II.2:3−{2−[(3−(グアニジノ)ベンゾイル)アミノ]アセトアミ
ド}−3−フェニルプロパン酸トリフルオロ酢酸塩 LiOHxH2O(775mg)を、100mlの水中のII.1−Eからの
エチル3−{2−[(3−(グアニジノ)ベンゾイル)アミノ]アセトアミド}
−3−フェニルプロパノエート(2.0g)の溶液に添加し、そして混合物を室
温で1時間攪拌した。その後、それをトリフルオロ酢酸で中和しかつ濃縮した。
HPLCによる精製後に白色固形物を得た(収量:1.4g)。1 H−NMR(D6−DMSO):2.45(m、2H)、3.88(m、2H)
、5.07(m、1H)、7.13(m、1H)、7.23(m、3H)、7.
31(d、2H)、7.43(t、1H)、7.64(m、2H)、8.99(
t、1H)、9.20(d、1H)。 化合物II.3:3−{2−[(3−(アミノ)ベンゾイル)アミノ]アセトア
ミド}−3−フェニルプロパン酸トリフルオロ酢酸塩
【0321】
【化54】
【0322】 II.3a:エチル3−{2−[(3−(ニトロ)ベンゾイル)アミノ]アセト
アミド}−3−フェニルプロパノエート 塩化3−ニトロベンゾイル(1.5g)およびジイソプロピルエチルアミン(
2.1g)を、ジオキサン(50ml)中のII.2dからのエチル3−(グリ
シニルアミノ)−3−フェニルプロピオネート(2.28g)の溶液に添加し、
そして混合物を一夜攪拌した。その後、それを水で処理し、エーテルで抽出し、
乾燥し(MgSO4)かつ濃縮した。クロマトグラフィー精製(ジクロロメタン
/メタノール(5:1))後に、黄色固形物を得た(収量:2.78g)。1 H−NMR(CDCl3):1.07(t、3H)、2.87(dd、1H)、
2.93(dd、1H)、4.09(q、2H)、4.17(dd、1H)、4
.24(dd、1H)、5.45(m、1H)、7.23−7.38(m、7H
)、7.64(t、1H)、8.16(d、1H)、8.38(d、1H)、8
.69(s、1H)。 II.3b:エチル3−{2−[(3−(アミノ)ベンゾイル)アミノ]アセト
アミド}−3−フェニルプロパノエート 100mlのエタノール中のII.3aからのエチル3−{2−[(3−(ニ
トロ)ベンゾイル)アミノ]アセトアミド}−3−フェニルプロパノエート(2
.7g)の溶液を塩化スズ(II)(7.6g)で処理し、そして還流下に3時
間加熱した。その後、反応混合物を氷に添加し、NaHCO3溶液で中性にしか
つセライトを通して濾過した。濾液をジクロロメタンで抽出し、乾燥し(MgS
4)かつ濃縮した。クロマトグラフィー精製(精製(ジクロロメタン/メタノ
ール(5:1))が生成物を生じた(収量:2.0g)。1 H−NMR(CDCl3):1.05(t、3H)、2.83(dd、1H)、
2.92(dd、1H)、3.80(br、s、2H)、4.06(q、2H)
、4.16(m、2H)、5.44(m、1H)、6.80(d、1H)、6.
92(m、1H)、7.10−7.35(m、9H)。 II.3:3−{2−[(3−(アミノ)ベンゾイル)アミノ]アセトアミド}
−3−フェニルプロパン酸トリフルオロ酢酸塩 LiOHxH2O(648mg)を、300mlの水中のII.3bからのエ
チル3−{2−[(3−(アミノ)ベンゾイル)アミノ]アセトアミド}−3−
フェニルプロパノエート(1.5g)の溶液に添加し、そして混合物を室温で2
4時間攪拌した。その後それをトリフルオロ酢酸で中和しかつ濃縮した。クロマ
トグラフィー精製(ジクロロメタン/メタノール(2:1))後に固形物を単離
した。これをエタノールに溶解し、濾過し、そして白色固形物を濾液の濃縮後に
得た(収量1.4g)。1 H−NMR(D4−MeOH):2.77(m、2H)、4.03(m、2H)
、5.39(m、1H)、6.86(m、1H)、7.14(m、2H)、7.
23(m、1H)、7.30(t、2H)、7.36(2H)。 化合物II.4:3−ベンゼンスルホニルアミノ−3−(3−(3−アミノ)ベ
ンゼンスルホニルアミノ)フェニル]−3−プロパン酸
【0323】
【化55】
【0324】 II.4a:エチル3−ベンゼンスルホニルアミノ−3−(3−ニトロフェニル
)プロピオネート 塩化フェニルスルホニル(8.1g)を、100mlのピリジン中のII.1
bからのエチル3−アミノ−3−(3−ニトロフェニル)プロピオネート塩酸塩
(10g)の溶液に0℃で添加した。15分の反応時間後にトリエチルアミン(
6.3ml)を添加し、そして混合物を室温で攪拌した。5時間後、それを濃縮
し、残渣を1N HClで処理し、混合物をジクロロメタンで抽出し、そして抽
出物を乾燥(MgSO4)かつ濃縮した。クロマトグラフィー(ジクロロメタン
/メタノール(5:1))は白色固形物を生じた(収量:11.4g)。1 H−NMR(CDCl3):1.16(t、3H)、2.80(m、2H)、4
.05(q、2H)、4.87(q、1H)、6.06(d、1H)、7.35
−7.50(m、5H)、7.71(d、2H)、7.92(s、1H)、8.
03(d、1H)。 II.4b:エチル3−ベンゼンスルホニルアミノ−3−(3−アミノフェニル
)プロピオネート 塩化スズ(II)(4.77g)を、60mlのエタノール中のII.4aか
らのエチル3−ベンゼンスルホニルアミノ−3−(3−ニトロフェニル)プロピ
オネート(2.0g)の溶液に添加し、そして反応混合物を還流下で2時間加熱
した。冷却した後に溶液を氷上で加水分解し、そしてNaHCO3溶液(5%)
をpH=8まで添加した。その後、混合物をジクロロメタンで抽出し、そして有
機層をNaClで洗浄し、乾燥し(MgSO4)かつ濃縮した。黄色油状物を得
た(収量:1.79g)。1 H−NMR(CDCl3):1.14(t、3H)、2.72(dd、1H)、
2.81(dd、1H)、4.02(q、2H)、4.65(q、1H)、5.
66(d、1H)、6.41(m、1H)、6.48(m、2H)、6.96(
t、1H)、7.40(m、2H)、7.50(m、1H)、7.75(m、2
H)。 II.4c:エチル3−ベンゼンスルホニルアミノ−3−(3−[3−ニトロフ
ェニルスルホニルアミノ]フェニル)プロピオネート 塩化3−ニトロベンゼンスルホニル(382mg)を、4mlのピリジン中の
II.4bからのエチル3−ベンゼンスルホニルアミノ−3−(3−アミノフェ
ニル)プロピオネート(500mg)の溶液に0℃で添加した。0℃で1時間お
よび室温で2時間の反応時間の後に混合物を濃縮し、残渣を1N HClで処理
し、そして混合物をジクロロメタンで抽出した。乾燥した(MgSO4)後に溶
媒を除去し、そして固形物を得た(収量:649mg)。1 H−NMR(CDCl3):1.02(t、3H)、2.50(dd、1H)、
2.59(dd、1H)、3.88(q、2H)、4.52(q、1H)、5.
70(d、1H)、6.49(s、1H)、6.82−6.90(m、3H)、
7.06(t、1H)、7.34(t、2H)、7.44(t、1H)、7.5
9(t、1H)、7.64(d、2H)、7.96(d、1H)、8.31(d
、1H)、8.49(m、1H)。 II.4d:エチル3−ベンゼンスルホニルアミノ−3−(3−[3−アミノフ
ェニルスルホニルアミノ]フェニル)プロピオネート 塩化スズ(II)(1.27g)を、9mlのエタノール中のII.4cから
のエチル3−ベンゼンスルホニルアミノ−3−(3−[3−ニトロフェニルスル
ホニルアミノ]フェニル)プロピオネート(600mg)の溶液に添加し、そし
て反応混合物を還流下で2時間加熱した。冷却した後、溶液を氷上で加水分解し
、そしてNaHCO3溶液(5%)を使用して中和(pH=8)した。それをそ
の後ジクロロメタンで抽出し、そして有機層をNaClで洗浄し、乾燥し(Mg
SO4)かつ濃縮した。黄色の粘性の残渣を得た(収量:394mg)。1 H−NMR(CDCl3):1.14(t、3H)、2.65(dd、1H)、
2.73(dd、1H)、4.01(q、2H)、4.63(q、1H)、5.
81(d、1H)、6.32(s、1H)、6.79(d、2H)、6.88(
d、1H)、6.99(t、1H)、7.05−7.14(m、3H)、7.2
2(t、1H)、7.39(m、2H)、7.51(t、1H)、7.71(d
、2H)。 II.4:3−ベンゼンスルホニルアミノ−3−(3−[3−アミノフェニルス
ルホニルアミノ]フェニル)プロピオン酸 100mg(0.2mmol)のII.4dからのエチル3−ベンゼンスルホ
ニルアミノ−3−(3−[3−アミノフェニルスルホニルアミノ]フェニル)プ
ロピオネートを10mlのTHF/水 1:1に溶解し、そして200μlの2
M水酸化リチウム溶液で処理しかつ一夜攪拌する。溶媒を蒸発させ、そして残渣
を、ジクロロメタン/メタノールからエーテルを使用して沈殿させる。 収量:82mg(87%)[TLC:(アセトニトリル/水 1:1)Rf=0
.5]。 II.5:(2S)−3−[4−(3−アミノフェニル)フェニル]−2−[(
S)−カンファー−10−スルホンアミド]プロピオン酸
【0325】
【化56】
【0326】 1200mgのポリスチレンワング(Wang)樹脂(1.08mmol/g
を負荷する)をDMF中で膨潤させる。溶媒を吸引により濾過分離し、そして1
5mlのDMF中の1100mgの(2S)−3−(4−ブロモフェニル)−2
−(9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の溶液を添加す
る。室温で15分間振とうした後に、懸濁物を350μlのピリジンおよび54
0mgの塩化2,6−ジクロロベンゾイルで処理する。それを室温で一夜振とう
する。樹脂をその後DMF、MeOHおよびDCMで洗浄する。
【0327】 樹脂を、DMF中20%濃度のピペリジン溶液20mlで処理し、かつ室温で
10分間振とうする。その後、それをDMFで3回洗浄し、そしてDMF中20
%濃度のピペリジン溶液20mlを再度添加する。20分間振とうした後に、そ
れをDMFおよびTHFで洗浄する。樹脂を、10mlのTHF中の1200μ
lのDIEAの溶液および10mlのTHF中の1750mgの塩化2,4,6
−(S)−カンファー−10−イルスルホニルの溶液で処理する。それを室温で
一夜振とうする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびTHFで洗浄する。
【0328】 樹脂を7000μlのキシレンに懸濁し、1080mgの3−ニトロベンゼン
ホウ素酸および6000μlの水中の1370mgの炭酸ナトリウムの溶液で処
理し、そして室温で5分間振とうする。その後、230mgの塩化ビス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(II)および170mgのトリフェニルホスフ
ィンを添加し、そして混合物を85℃で一夜攪拌する。樹脂をその後THF/水 1:1、0.25M水性塩酸、水、DMF、MeOH、THFおよびDCMで
洗浄する。樹脂を、12mlのNMP中の5400mgの塩化スズ(II)二水
和物の溶液で処理しかつ室温で一夜振とうする。樹脂をその後NMP、MeOH
、THFおよびDCMで洗浄する。
【0329】 生成物の除去のために、樹脂を12mlのTFA/DCMとともに1時間振と
うしかつ濾過分離し、そして濾液を真空中で濃縮する。粗生成物II.5をカッ
プリング反応でさらに反応させる。 II.6 3−[4−(3−プロピルアミノカルボニルアミノフェニル)フェニ
ル]−2−アミノプロピオン酸
【0330】
【化57】
【0331】 1.2gのポリスチレンワング(Wang)樹脂(1.08mmol/gを負
荷する)をDMF中で膨潤させる。溶媒を、吸引を用いて濾過分離し、そして2
mlのDMF中の1.1gの(2S)−3−(4−ブロモフェニル)−2−(9
−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸(II.6.bの合成
のための)の溶液を添加する。室温で15分間振とうした後に、懸濁物を350
μlのピリジンおよび540mgの塩化2,6−ジクロロベンゾイルで処理する
。それを室温で一夜振とうする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびDCMで
洗浄する。
【0332】 樹脂を7000μlのキシレンに懸濁し、1080mgの3−ニトロベンゼン
ホウ素酸および6000μlの水中の1370mgの炭酸ナトリウムの溶液で処
理し、かつ室温で5分間振とうする。その後、230mgの塩化ビス(トリフェ
ニルホスフィン)パラジウム(II)および170mgのトリフェニルホスフィ
ンを添加し、そして混合物を85℃で一夜攪拌する。樹脂をその後THF/水
1:1、0.25M水性塩酸、水、DMF、MeOH、THFおよびDCMで洗
浄する。樹脂を、12mlのNMP中の540mgの塩化スズ(II)二水和物
の溶液で処理し、そして室温で一夜振とうする。樹脂をその後NMP、MeOH
、THFおよびDCMで洗浄する。
【0333】 樹脂を、13mlのTHF/DCM 1:1中の570μlのDIEAの溶液
、および13mlのTHF/DCM 1:1中の3130mgの4−ニトロフェ
ニルクロロギ酸エステルの溶液で処理する。室温で45分間振とうした後にそれ
をTHFおよびDMFで洗浄し、そして、24mlのNMP中の1.1gのプロ
ピルアミンおよび3.16mlのDIEAの溶液を添加する。10時間振とうし
た後に、樹脂をDMF、MeOH、THFおよびDCMで洗浄する。
【0334】 生成物の除去のために、樹脂を10mlのTFA/DCMとともに1時間振と
うしかつ濾過分離し、そして濾液を真空中で濃縮する。粗生成物II.6を、カ
ップリング反応でさらに反応させる。 II.7 3−[3(3−(ベンズイミダゾル−2−イルアミノカルボニルアミ
ノ)フェニル)フェニルスルホンアミド]−3−(3−アミノフェニル)プロピ
オン酸
【0335】
【化58】
【0336】 1.2gのポリスチレンワング(Wang)樹脂(1.08mmol/gを負
荷する)をDMF中で膨潤させる。溶媒を、吸引を用いて濾過分離し、そして1
5mlのDMF中の841mgの(3R,S)−3−フルオレニルメトキシカル
ボニルアミノ−3−(3−ニトロフェニル)プロピオン酸(アミノ酸試薬)の溶
液を添加する。室温で15分間振とうした後に、懸濁物を350μlのピリジン
および540mgの塩化2,6−ジクロロベンゾイルで処理する。それを室温で
一夜振とうする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびDCMで洗浄する。
【0337】 樹脂を、DMF中の20%濃度のピペリジン溶液15mlで処理しかつ室温で
10分間振とうする。その後、それをDMFで3回洗浄し、そしてDMF中20
%濃度のピペリジン溶液15mlを再度添加する。20分間振とうした後、それ
をDMFおよびTHFで洗浄する。樹脂を500μlのTHF中の450μlの
DIEAの溶液、および500μlのTHF中の430mgの塩化3−ブロモベ
ンゼンスルホニル(スルホニル化試薬)の溶液で処理する。それを室温で一夜振
とうする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびTHFで洗浄する。
【0338】 樹脂を9000μlのキシレンに懸濁し、1250mgの3−アミノベンゼン
ホウ素酸一水和物および9000μlの水中の1940mgの炭酸ナトリウムの
溶液で処理し、そして室温で5分間振とうする。その後、200mgの塩化ビス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)および150mgのトリフェニ
ルホスフィンを添加し、そして混合物を85℃で一夜攪拌する。樹脂をその後、
THF/水 1:1、0.25M水性塩酸、水、DMF、MeOH、THFおよ
びDCMで洗浄する。
【0339】 樹脂を、12mlのTHF/DCM 1:1中の500μlのDIEAの溶液
、および12mlのTHF/DCM 1:1中の2757mgの4−ニトロフェ
ニルクロロギ酸エステルの溶液で処理する。室温で45分間振とうした後に、そ
れをTHFおよびDMFで洗浄し、そして20mlのNMP中の2125mgの
2−アミノベンズイミダゾール(アミン試薬)および2780μlのDIEAの
溶液を添加する。10時間振とうした後に樹脂をDMF、MeOH、THFおよ
びDCMで洗浄する。生成物の除去のためには、樹脂を12mlのTFA/DC
Mとともに1時間振とうしかつ濾過分離し、そして濾液を真空中で濃縮する。
【0340】 粗生成物をメタノールに溶解し、そして活性炭上パラジウムで水素を使用して
標的生成物に還元する。クロマトグラフィー精製を、ジクロロメタン/メタノー
ル/アンモニア(17%濃度)(15:4:0.4)を使用してシリカゲル上で
実施する。[TLC:(アセトニトリル/水/氷酢酸 10:1:0.1)、R f =0.5]。[MALDI−MS:m/e=571(M+H)+]。 II.8 3−[4−(3−(ベンズイミダゾル−2−イルアミノカルボニルア
ミノ)フェニル)フェニルスルホンアミド]−3−(3−アミノフェニル)プロ
ピオン酸
【0341】
【化59】
【0342】 製造は、スルホニル化試薬として塩化4−ブロモスルホニルを使用してII.
7に類似に実施する。標的生成物のクロマトグラフィー精製を、ジクロロメタン
/メタノール/アンモニア(17%濃度)(15:2:0.2)を使用してシリ
カゲル上で実施する。 [TLC:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃度)(15:
6:0.6);Rf=0.33]。 [FAB−MS:m/e=571(M+H)+]。 II.9:2−[3−(3−(ベンズイミダゾル−2−イルアミノカルボニルア
ミノ)フェニル)フェニルスルホンアミド]−3−(4−アミノフェニル)プロ
ピオン酸
【0343】
【化60】
【0344】 製造は、アミノ酸試薬として4−ニトロPhe(Fmoc)を使用して化合物
II.7に類似に実施する。標的生成物のクロマトグラフィー精製を、ジクロロ
メタン/メタノール/アンモニア(17%濃度)(15:2:0.2)を使用し
てシリカゲル上で実施する。 [TLC:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃度)(15:
4:0.5);Rf=0.25]。 [FAB−MS:m/e=571(M+H)+]。 II.10 2−[3−(3−(ベンズイミダゾル−2−イルアミノカルボニル
アミノ)フェニル)−6−メトキシフェニルスルホンアミド]−3−(4−アミ
ノフェニル)プロピオン酸
【0345】
【化61】
【0346】 製造は、スルホニル化試薬として塩化5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスル
ホニルを使用してII.9に類似に実施する。
【0347】 標的生成物のクロマトグラフィー精製は、ジクロロメタン/メタノール/アン
モニア(17%濃度)(15:4:0.4)を使用してシリカゲル上で実施する
。 [TLC:(アセトニトリル/水/氷酢酸(10:1:0.1);Rf=0.4
6]。[MALDI−MS:m/e=601(M+H)+]。 化合物II.11 2−[4−(3−(ベンズイミダゾル−2−イルアミノカル
ボニルアミノ)フェニル)フェニルスルホンアミド]−3−(4−アミノフェニ
ル)プロピオン酸
【0348】
【化62】
【0349】 製造は、スルホニル化試薬として塩化4−ブロモベンゼンスルホニルを使用し
てII.8に類似に実施する。
【0350】 標的生成物のクロマトグラフィー精製は、ジクロロメタン/メタノール/アン
モニア(17%濃度)(15:2:0.2→15:4:0.4)を使用してシリ
カゲル上で実施する。 [TLC:(アセトニトリル/水/氷酢酸(10:1:0.1);Rf=0.6
4)]。[FAB−MS:m/e=571(M+H)+]。 II.12 3−(4−アミノベンゼンスルホニルアミノ)−3−[3−(プロ
ピルアミノカルボニルアミノフェニルスルホニルアミノ)フェニル]プロピオン
【0351】
【化63】
【0352】 1.2gのポリスチレンワング(Wang)樹脂(1.08mmol/gを負
荷する)をDMF中で膨潤させる。溶媒を、吸引を用いて濾過分離し、そして、
15mlのDMF中の841mgの(3R,S)−3−(9−フルオレニルメト
キシカルボニルアミノ)−3−(3−ニトロフェニル)プロピオン酸(アミノ酸
試薬、慣習的かつ既知の様式で3−アミノ−3−(3−ニトロフェニルプロピオ
ン酸の遊離アミノ官能基をFMCOで保護することにより調製される)の溶液を
添加する。室温で15分間振とうした後に、懸濁物を350μlのピリジンおよ
び540mgの塩化2,6−ジクロロベンゾイルで処理する。それを室温で一夜
振とうする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびDCMで洗浄する。
【0353】 樹脂を12mlのNMP中の5400mgの塩化スズ(II)二水和物の溶液
で処理しかつ室温で一夜振とうする。樹脂をその後NMP、MeOH、THFお
よびDCMで洗浄する。
【0354】 樹脂を、500μlのTHF中の450μlのDIEAの溶液および500μ
lのTHF中の430mgの塩化3−ニトロベンゼンスルホニルの溶液で処理す
る。それを室温で一夜振とうする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびTHF
で洗浄する。
【0355】 樹脂を、12mlのNMP中の5400mgの塩化スズ(II)二水和物の溶
液で処理し、そして室温で一夜振とうする。樹脂をその後NMP、MeOH、T
HFおよびDCMで洗浄する。
【0356】 樹脂を、12mlのTHF/DCM 1:1中の500μlのDIEAの溶液
、および12mlのTHF/DCM 1:1中の2757mgの4−ニトロフェ
ニルクロロギ酸エステルの溶液で処理する。室温で45分間振とうした後にそれ
をTHFおよびDMFで洗浄し、そして20mlのNMP中の943mgのプロ
ピルアミンおよび2780μlのDIEAの溶液を添加する。10時間振とうし
た後に樹脂をDMF、MeOH、THFおよびDCMで洗浄する。
【0357】 樹脂を、500μlのTHF中の450μlのDIEAの溶液、および500
μlのTHF中の430mgの塩化4−ニトロベンゼンスルホニルの溶液で処理
する。それを室温で一夜振とうする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびTH
Fで洗浄する。
【0358】 樹脂を、12mlのNMP中の5400mgの塩化スズ(II)二水和物の溶
液で処理し、そして室温で一夜振とうする。樹脂をその後NMP、MeOH、T
HFおよびDCMで洗浄する。
【0359】 生成物の除去のために、樹脂を12mlのTFA/DCMとともに1時間振と
うしかつ濾過分離し、そして濾液を真空中で濃縮する。 II.13 3−アミノ−3−[3−(プロピルアミノカルボニルアミノフェニ
ルスルホニルアミノ)フェニル]プロピオン酸
【0360】
【化64】
【0361】 1.2gのポリスチレンワング(Wang)樹脂(1.08mmol/gを負
荷する)をDMF中で膨潤させる。溶媒を、吸引を用いて濾過分離し、そして1
5mlのDMF中の841mgの(3R,S)−3−(9−フルオレニルメトキ
シカルボニルアミノ)−3−(3−ニトロフェニル)プロピオン酸(アミノ酸試
薬)の溶液を添加する。室温で15分間振とうした後に、懸濁物を350μlの
ピリジンおよび540mgの塩化2,6−ジクロロベンゾイルで処理する。それ
を室温で一夜振とうする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびDCMで洗浄す
る。
【0362】 樹脂を12mlのNMP中の5400mgの塩化スズ(II)二水和物の溶液
で処理し、そして室温で一夜振とうする。樹脂をその後NMP、MeOH、TH
FおよびDCMで洗浄する。
【0363】 樹脂を、500μlのTHF中の450μlのDIEAの溶液および500μ
lのTHF中の430mgの塩化3−ニトロベンゼンスルホニルの溶液で処理す
る。それを室温で一夜振とうする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびTHF
で洗浄する。
【0364】 樹脂を12mlのNMP中の5400mgの塩化スズ(II)二水和物の溶液
で処理し、そして室温で一夜振とうする。樹脂をその後NMP、MeOH、TH
FおよびDCMで処理する。
【0365】 樹脂を、12mlのTHF/DCM 1:1中の500μlのDIEAの溶液
、および12mlのTHF/DCM 1:1中の2757mgの4−ニトロフェ
ニルクロロギ酸エステルの溶液で処理する。室温で45分間振とうした後に、そ
れをTHFおよびDMFで洗浄し、そして20mlのNMP中の943mgのプ
ロピルアミンおよび2780μlのDIEAの溶液を添加する。10時間振とう
した後に、樹脂をDMF、MeOH、THFおよびDCMで洗浄する。
【0366】 生成物の除去のために、樹脂を12mlのTFA/DCMとともに1時間振と
うしかつ濾過分離し、そして濾液を真空中で濃縮する。 II.14 3−(4−アミノベンゼンアミノカルボニルアミノ)−3−[3−
(グアニジノフェニルスルホニルアミノ)フェニル]プロピオン酸トリフルオロ
酢酸
【0367】
【化65】
【0368】 100mg(0.165mmol)の化合物II.1を、10mlのDMF中
で1等量の4−ニトロフェニルイソシアネートとともに3時間攪拌する。混合物
を濃縮し、そして残渣をジクロロメタンに溶解しかつペンタンを使用して沈殿さ
せる。中間体a(106mg;83%)を乾燥する。
【0369】 120mg(0.156mmol)の中間体aをメタノールに溶解し、そして
パラジウム/炭上で水素化する。触媒を分離し、溶液を濃縮し、そして残渣をジ
オキサン/水から凍結乾燥する(86mg;75%の中間体b)。
【0370】 76mg(0.1027mmol)の中間体bをメタノールに溶解し、そして
154μl(3等量)の2M水酸化リチウム溶液で処理する。6時間後に、さら
なる51μlの水酸化リチウム溶液を添加し、そして混合物を2日間攪拌する。
それを濃縮し、ジクロロメタンからエーテルを使用して沈殿させ、そして中間体
cをかように得る。
【0371】 その後、10mgの沈殿された中間体cを4mlのジクロロメタンに溶解し、
そして0.5mlのトリフルオロ酢酸で処理する。1.5時間後に混合物を濃縮
し、そして残渣を、ジクロロメタン/メタノールからエーテルを使用して沈殿さ
せる。3mg(30%)の標的化合物を得る。 [ESI−MS:m/e=512(M+H)+]。 化合物II.15 2−(3−アミノベンゼンスルホニルアミノ)−3−{4−
[3−プロピルアミノカルボニルアミノ]フェニル}フェニル]}プロピオン酸
【0372】
【化66】
【0373】 1.2gのポリスチレンワング(Wang)樹脂(1.08mmol/gを負
荷する)をDMF中で膨潤させる。溶媒を、吸引を用いて濾過分離し、そして2
mlのDMF中の1.1gの(2R,S)−3−(4−ブロモフェニル)−2−
(9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の溶液を添加する
。室温で15分間振とうした後に、懸濁物を350μlのピリジンおよび540
mgの塩化2,6−ジクロロベンゾイルで処理する。それを室温で一夜振とうす
る。樹脂をその後DMF、MeOHおよびDCMで洗浄する。
【0374】 樹脂を7000μlのキシレンに懸濁し、1080mgの3−ニトロベンゼン
ホウ素酸、および6000μlの水中の1370mgの炭酸ナトリウムの溶液で
処理し、かつ室温で5分間振とうする。その後、230mgの塩化ビス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(II)および170mgのトリフェニルホスフ
ィンを添加し、そして混合物を85℃で一夜攪拌する。樹脂をその後THF/水
1:1、0.25M水性塩酸、水、DMF、MeOH、THFおよびDCMで
洗浄する。樹脂を、12mlのNMP中の540mgの塩化スズ(II)二水和
物の溶液で処理し、かつ室温で一夜振とうする。樹脂をその後NMP、MeOH
、THFおよびDCMで洗浄する。
【0375】 樹脂を、13mlのTHF/DCM 1:1中の570μlのDIEAの溶液
、および13mlのTHF/DCM 1:1中の3130mgの4−ニトロフェ
ニルクロロギ酸エステルの溶液で処理する。室温で45分間振とうした後に、そ
れをTHFおよびDMFで洗浄し、そして24mlのNMP中の1.1gのプロ
ピルアミンおよび3.16mlのDIEAの溶液を添加する。10時間振とうし
た後に、樹脂をDMF、MeOH、THFおよびDCMで洗浄する。
【0376】 樹脂を、4.5mlのTHF中の590μlのDIEAの溶液、および4.5
mlのTHF中の997mgの塩化3−ニトロベンゼンスルホニルの溶液で処理
する。それを室温で一夜振とうする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびTH
Fで洗浄する。
【0377】 生成物の除去のため、樹脂を10mlのTFA/DCMとともに1時間振とう
しかつ濾過分離し、そして濾液を真空中で濃縮する。 II.16 3−(4−アミノフェニルアミノカルボニルアミノ)−3−[3−
(プロピルアミノカルボニルアミノフェニルスルホニルアミノ)フェニル]プロ
ピオン酸
【0378】
【化67】
【0379】 70mg(0.166mmol)の化合物II.13を、10mlのDMF中
で54mg(2等量)の4−ニトロフェニルイソシアネートとともに1時間攪拌
する。混合物を濃縮し、そして残渣を、ジクロロメタン/メタノール/17%濃
度のアンモニア(15:2:0.2)を使用するシリカゲルでのフラッシュクロ
マトグラフィーにより精製する。エーテルを使用するジクロロメタン/メタノー
ルからの沈殿後に中間体a(29mg;30%)を得る。
【0380】 これをメタノールに溶解し、そしてパラジウム/炭で水素化する。触媒を分離
し、溶液を濃縮し、そして残渣をジオキサン/水から凍結乾燥する。18mg(
74%)の標的化合物を得る。 化合物II.17 3−[3−(3−(ベンズイミダゾル−2−イルアミノカル
ボニルアミノ)フェニル)フェニルスルホンアミド]−3−(4−アミノフェニ
ル)プロピオン酸
【0381】
【化68】
【0382】 製造は、アミノ酸試薬として(3R,S)−3−(9−フルオレニルメトキシ
カルボニルアミノ)−3−(4−ニトロフェニル)プロピオン酸を使用してII
.7に類似に実施する。その後、樹脂を12mlのNMP中の540mgの塩化
スズ(II)二水和物の溶液で処理し、そして室温で一夜振とうする。樹脂をそ
の後NMP、MeOH、THFおよびDCMで洗浄する。
【0383】 生成物の除去のため、樹脂を10mlのTFA/DCMとともに1時間振とう
しかつ濾過分離し、そして濾液を真空中で濃縮する。 抱合体 1.非ペプチドインテグリンリガンドのカルボキシル官能基を介する連結を伴う
抱合体 実施例1.1
【0384】
【化69】
【0385】 50mg(0.07mmol)の出発原料I.12および27mg(0.07
mmol)の出発原料II.2を、最初に10mlのDMF中に導入し、そして
46μlのヒューニッヒの塩基で処理する。19mg(0.1mmol)のN−
エチル−N’−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩および14m
g(0.1mmol)のヒドロキシベンゾトリアゾールを添加し、そして混合物
を一夜攪拌する。その後、さらなる14mgのN−エチル−N’−(ジメチルア
ミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を冷却しながら添加し、そして混合物を超
音波浴中に4時間放置する。それを濃縮し、そして残渣を水とともに攪拌しかつ
濾過分離する。それを、ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃度
)(15:3:0.3→15:8:0.8)を使用するシリカゲルでのフラッシ
ュクロマトグラフィーにより精製する。生成物の単離後、これを、ジクロロメタ
ン/メタノールからジエチルエーテルを使用して沈殿させる。22mg(29%
)の標的生成物を得る。 [TLC:(アセトニトリル/水/氷酢酸(5:1:0.2);Rf=0.46
]; [FAB−MS:m/e=1076(M+H)+]。 実施例1.2
【0386】
【化70】
【0387】 75mg(0.096mmol)の出発原料I.2および37mg(0.09
6mmol)の出発原料II.2を、最初に5mlのDMF中に導入し、そして
65μlのヒューニッヒの塩基で処理する。28mg(1.5等量)のN−エチ
ル−N’−(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩および20mg(
1.5等量)のヒドロキシベンゾトリアゾールを添加し、そして混合物を2時間
攪拌する。その後、さらなる14mgのN−エチル−N’−(ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド塩酸塩を添加し、そして混合物を一夜攪拌する。それを
濃縮し、そして生成物を、ジクロロメタンからジエチルエーテルを使用して沈殿
させる。この精製操作を2回反復する。48mg(48%)を得る。 [TLC:(アセトニトリル/水/氷酢酸(5:1:0.2);Rf=0.5]
【0388】 40mg(0.039mmol)の中間体を10mlのジオキサン/水 1:
1に溶解し、そして水素を使用してパラジウム−炭で水素化する。触媒を濾過分
離し、そして濾過された溶液を凍結乾燥する。35mg(95%)の標的生成物
を得る。 [TLC:(アセトニトリル/水/氷酢酸(5:1:0.2);Rf=0.25
]。[FAB−MS:m/e=942(M+H)+]。 2.グアニジン模倣官能基を介する連結を伴う抱合体 実施例2.1
【0389】
【化71】
【0390】 5mlのジオキサン/水 1:1中の50mg(0.11mmol)の出発原
料II.3の溶液を、攪拌しながら11.7μlのチオホスゲン(1.4等量)
で処理する。20分後、混合物を112μlのエチルジイソプロピルアミンで処
理し、室温でさらなる5分間攪拌し、そしてその後真空中で濃縮する。その後、
残渣を5mlのDMFに溶解し、そして99mg(1等量)の出発原料I.4お
よび37μlのヒューニッヒの塩基を添加し、そして混合物を室温で1時間攪拌
する。その後それを真空中で濃縮し、そして残渣をジクロロメタン/メタノール
に溶解し、かつ、ジエチルエーテルを使用して沈殿させる。それを、ジクロロメ
タン/メタノール/アンモニア(17%濃度)(15:2:0.2)を使用する
シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。58mg(45
%)の中間体を得る。 [TLC:(アセトニトリル/水/氷酢酸(5:1:0.2);Rf=0.67
]。
【0391】 53mg(0.045mmol)のこのFmoc−保護された中間体を、5m
lのDMF中250μlのピペリジンを使用して脱保護する。ジクロロメタン/
メタノールからジエチルエーテルを使用して2回沈殿させた後に、標的生成物を
得、これをその後ジオキサン/水に溶解し、そして1等量の0.1M HCl溶
液を使用して塩酸塩に転化する。残存する溶液を凍結乾燥する。35mg(79
%)の標的生成物を得る。 [TLC:(アセトニトリル/水/氷酢酸(5:1:0.2);Rf=0.35
]。[FAB−MS:m/e=959(M+H)+]。 実施例2.2
【0392】
【化72】
【0393】 5mlのジオキサン/水 1:1中の50mg(0.11mmol)の出発原
料II.3の溶液を、攪拌しながら11.7μlのチオホスゲン(1.4等量)
で処理する。20分後、混合物を112μlのエチルジイソプロピルアミンで処
理し、室温でさらなる5分間攪拌し、そしてその後真空中で濃縮する。それをそ
の後10mlのDMFに溶解し、そして75mg(1等量)の出発原料I.5お
よび37μlのヒューニッヒの塩基を添加し、そして混合物を室温で2時間攪拌
する。それをその後真空中で濃縮し、そして残渣をジクロロメタン/メタノール
に溶解し、かつ、ジエチルエーテルを使用して沈殿させる。残渣を水とともに攪
拌する。それを吸引を用いて濾過分離し、そして高真空中で乾燥した後に、68
mg(65%)の標的生成物を得る。 [FAB−MS:m/e=960(M+H)+]。 実施例2.3
【0394】
【化73】
【0395】 10mlのジオキサン/水 1:1中の80mg(0.168mmol)の出
発原料II.4の溶液を、攪拌しながら18μlのチオホスゲン(1.4等量)
で処理する。30分後に混合物を115μlのエチルジイソプロピルアミンで処
理し、室温でさらなる5分間攪拌し、そしてその後真空中で濃縮する。それをそ
の後10mlのDMFに溶解し、そして136mg(1等量)の出発原料I.3
および57μlのヒューニッヒの塩基を添加し、そして混合物を室温で一夜攪拌
する。それをその後真空中で濃縮し、そして残渣を水とともに攪拌する。それを
吸引を用いて濾過分離し、そして高真空中で乾燥した後に、ジクロロメタン/メ
タノール/アンモニア(17%濃度)(15:2:0.2)を使用するシリカゲ
ルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。対応する画分を単離し、
ジオキサン/水に溶解し、そして凍結乾燥後に75mg(41%)の標的生成物
を得る。 [TLC:(アセトニトリル/水/氷酢酸(5:1:0.2);Rf=0.6]
。[FAB−MS:m/e=1102(M+H)+]。 実施例2.4
【0396】
【化74】
【0397】 10mlのジオキサン/水 1:1中の100mg(0.212mmol)の
出発原料II.5の溶液を、攪拌しながら23μlのチオホスゲン(1.4等量
)で処理する。30分後、混合物を109μlのエチルジイソプロピルアミンで
処理し、室温でさらなる5分間攪拌し、そしてその後真空中で濃縮する。その後
それを20mlのDMFに溶解し、かつ、172mg(1等量)の出発原料I.
3および145μlのヒューニッヒの塩基を添加し、そして混合物を室温に4時
間する。それをその後真空中で濃縮し、そして残渣を、ジクロロメタン/メタノ
ール/アンモニア(17%濃度)(15:2:0.2)を使用するシリカゲルで
のフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。対応する画分を単離し、そし
て87mg(37%)の標的生成物を得る。 [TLC:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃度)(15:
3:0.3);Rf=0.2]。[ESI−MS:m/e=1097(M+H)+ ]。 実施例2.5
【0398】
【化75】
【0399】 この生成物は、その後のFmoc除去を伴い、出発原料I.4およびII.5
から出発して実施例2.4に類似に製造する。 収率:21%(Fmoc−保護された中間体) [TLC:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃度)(15:
3:0.3);Rf=0.28]。 収率:69%(最終段階)[TLC:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニ
ア(17%濃度)(15:3:0.3);Rf=0.39]。[FAB−MS:
m/e=1088(M+H)+]。 実施例2.6.−2.14に関する全般的コメント: 全部の保持時間は分で示し、かつ、UV吸収によりRPカラム(ユーロスフェ
ア(Eurospher)100、C18、直径4mm)でのHPLCにより測
定した。以下の方法、すなわち0分=10%アセトニトリル、13分=80%ア
セトニトリル、15分=80%アセトニトリル、17分=10%アセトニトリル
を伴い、0.1%濃度アセトニトリル/水の溶離液混合物を使用した。
【0400】 質量測定は電子スプレーイオン化(ESI)法を使用するHPLC−MSによ
り実施した。 実施例2.6
【0401】
【化76】
【0402】 120mgのポリスチレンワング(Wang)樹脂(1.08mmol/gを
負荷する)をDMF中で膨潤させる。溶媒を、吸引を用いて濾過分離し、かつ、
1.5mlのDMF中の110mgの(2S)−3−(4−ブロモフェニル)−
2−(9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の溶液を添加
する。室温で15分間振とうした後に、懸濁物を35μlのピリジンおよび54
mgの塩化2,6−ジクロロベンゾイルで処理する。それを室温で一夜振とうす
る。樹脂をその後DMF、MeOHおよびDCMで洗浄する。
【0403】 樹脂を、DMF中20%濃度のピペリジン溶液2mlで処理し、そして室温で
10分間振とうする。その後それをDMFで3回洗浄し、そしてDMF中20%
濃度のピペリジン溶液2mlを再度添加する。20分間振とうした後、それをD
MFおよびTHFで洗浄する。樹脂を1mlのTHF中の120μlのDIEA
の溶液、および1mlのTHF中の175mgの塩化2,4,6−(S)−カン
ファー−10−イルスルホニルの溶液で処理する。混合物を室温で一夜振とうす
る。樹脂をその後DMF、MeOHおよびTHFで洗浄する。
【0404】 樹脂を700μlのキシレンに懸濁し、108mgの3−ニトロベンゼンホウ
素酸および600μlの水中の137mgの炭酸ナトリウムの溶液で処理し、か
つ、室温で5分間振とうする。その後、23mgの塩化ビス(トリフェニルホス
フィン)パラジウム(II)および17mgのトリフェニルホスフィンを添加し
、そして混合物を85℃で一夜攪拌する。樹脂をその後THF/水 1:1、0
.25M水性塩酸、水、DMF、MeOH、THFおよびDCMで洗浄する。樹
脂を、1.2mlのNMP中の540mgの塩化スズ(II)二水和物の溶液で
処理し、かつ、室温で一夜振とうする。樹脂をその後NMP、MeOH、THF
およびDCMで洗浄する。
【0405】 樹脂を、1.3mlのTHF/DCM 1:1中の57μlのDIEAの溶液
、および1.3mlのTHF/DCM 1:1中の313mgの4−ニトロフェ
ニルクロロギ酸エステルの溶液で処理する。室温で45分間振とうした後にそれ
をTHFおよびDMFで洗浄し、そして800μlのNMP中の260mgの出
発原料I.4(アミン試薬)および135μlのDIEAの溶液を添加する。1
0時間振とうした後に樹脂をDMF、MeOH、THFおよびDCMで洗浄する
。生成物の除去のために、樹脂を2mlのTFA/DCMとともに1時間振とう
しかつ濾過分離し、濾液を真空中で濃縮し、そして残渣をシリカゲル上で精製す
る。19mgの表題化合物を得る。 ESI:1294。Rt=13.2 実施例2.7
【0406】
【化77】
【0407】 この生成物は、アミン試薬として出発原料I.3を使用して実施例2.6に類
似に製造する。 ESI:1081、Rt=9.5 実施例2.8
【0408】
【化78】
【0409】 この生成物は、アミン試薬として出発原料I.1を使用して実施例2.6に類
似に製造する。 ESI:944、Rt=11.5 実施例2.9
【0410】
【化79】
【0411】 120mgのポリスチレンワング(Wang)樹脂(1.08mmol/gを
負荷する)をDMF中で膨潤させる。溶媒を、吸引を用いて濾過分離し、そして
、1.5mlのDMF中の90mgの(3R,S)−3−(9−フルオレニルメ
トキシカルボニルアミノ)−3−フェニルプロピオン酸(アミノ酸試薬)の溶液
を添加する。室温で15分間振とうした後に、懸濁物を35μlのピリジンおよ
び54mgの塩化2,6−ジクロロベンゾイルで処理する。それを室温で一夜振
とうする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびDCMで洗浄する。
【0412】 樹脂を、DMF中20%濃度のピペリジン溶液1.5mlで処理し、そして室
温で10分間振とうする。それをその後DMFで3回洗浄し、そしてDMF中2
0%濃度のピペリジン溶液1.5mlを再度添加する。20分間振とうした後に
、それをDMFおよびTHFで洗浄する。樹脂を、500μlのTHF中の45
μlのDIEAの溶液、および500μlのTHF中の43mgの塩化3−ブロ
モベンゼンスルホニル(スルホニル化試薬)の溶液で処理する。それを室温で一
夜振とうする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびTHFで洗浄する。
【0413】 樹脂を700μlのキシレンに懸濁し、108mgの3−ニトロベンゼンホウ
素酸および600μlの水中の137mgの炭酸ナトリウムの溶液で処理し、か
つ、室温で5分間振とうする。その後、23mgの塩化ビス(トリフェニルホス
フィン)パラジウム(II)および17mgのトリフェニルホスフィンを添加し
、そして混合物を85℃で一夜攪拌する。樹脂をその後THF/水 1:1、0
.25M水性塩酸、水、DMF、MeOH、THFおよびDCMで洗浄する。樹
脂を、1.2mlのNMP中の540mgの塩化スズ(II)二水和物の溶液で
処理し、かつ、室温で一夜振とうする。樹脂をその後NMP、MeOH、THF
およびDCMで洗浄する。
【0414】 樹脂を、1.3mlのTHF/DCM 1:1中の57μlのDIEAの溶液
、および1.3mlのTHF/DCM 1:1中の313mgの4−ニトロフェ
ニルクロロギ酸エステルの溶液で処理する。室温で45分間振とうした後に、そ
れをTHFおよびDMFで洗浄し、そして800μlのNMP中の260mgの
出発原料I.4(アミン試薬)および135μlのDIEAの溶液を添加する。
10時間振とうした後に樹脂をDMF、MeOH、THFおよびDCMで洗浄す
る。生成物の除去のために、樹脂を2mlのTFA/DCMとともに1時間振と
うしかつ濾過分離し、濾液を真空中で濃縮し、そして残渣をシリカゲル上で精製
する。18mgの表題化合物を得る。 ESI:1220。Rt=12.6。 実施例2.10
【0415】
【化80】
【0416】 この生成物は、アミン試薬として出発原料I.3を使用して実施例2.9に類
似に製造する。 ESI:1007。Rt=9.2。 実施例2.11
【0417】
【化81】
【0418】 この生成物は、スルホニル化試薬として塩化4−ブロモベンゼンスルホニル、
およびアミン試薬として出発原料I.3を使用して、実施例2.9に類似に製造
する。 ESI:1007。Rt=9.0。 実施例2.12
【0419】
【化82】
【0420】 この生成物は、スルホニル化試薬として塩化4−ブロモベンゼンスルホニル、
およびアミン試薬として出発原料I.1を使用して、実施例2.9に類似に製造
する。 ESI:870。Rt=10.6。 実施例2.13
【0421】
【化83】
【0422】 この生成物は、アミン試薬として出発原料I.1を使用して実施例2.9に類
似に製造する。 ESI:870。Rt=10.9 実施例2.14
【0423】
【化84】
【0424】 この生成物は、スルホニル化試薬として塩化4−ブロモベンゼンスルホニルお
よびアミン試薬として出発原料I.4を使用して、実施例2.9に類似に製造す
る。 ESI:1220。Rt=12.5 3.非ペプチドインテグリンリガンドの側鎖を介する連結を伴う抱合体 実施例3.1
【0425】
【化85】
【0426】 300mg(0.5mmol)の出発原料II.1を、10mlのジクロロメ
タン中、80μlのピリジンおよび166mg(1.5等量)の塩化m−ニトロ
ベンゼンスルホニルとともに一夜攪拌する。さらなる200mlのジクロロメタ
ンおよび200mlの水を添加し、そして混合物を徹底的に振とうする。有機層
を収集かつ濃縮し、そして残渣を、ジクロロメタン/メタノール 99:1を使
用してシリカゲル上でクロマトグラフィー分離する。乾燥した後に、274mg
(70%)の対応するニトロベンゼンスルホンアミドを得る。
【0427】 265mg(0.33mmol)のニトロベンゼンスルホンアミドを30ml
のメタノールに溶解し、そしてパラジウム/炭で水素化する。沈殿させた後に、
対応するアミノベンゼンスルホンアミドを得る。
【0428】 192mg(0.25mmol)の対応するアミノベンゼンスルホンアミドを
20mlのメタノールに溶解し、そして溶液を504μl(4等量)の2M水酸
化リチウム溶液とともに一夜攪拌する。それを濃縮し、ジクロロメタンとともに
2回蒸留分離し、そして、エーテルを使用するメタノールからの沈殿の後に、1
80mgの対応する遊離カルボン酸を得る。
【0429】 180mg(0.25mmol)のこの遊離カルボン酸を15mlのジオキサ
ン/水(1:1)に溶解し、そして38.5μlのチオホスゲンで処理する。室
温で15分間攪拌した後に、172μl(4等量)のヒューニッヒの塩基を添加
し、そして混合物をさらなる10分間攪拌し、そしてその後濃縮する。残渣をジ
クロロメタンに溶解し、2回再蒸留し、そしてその後、ジクロロメタンからエー
テルを使用して沈殿させる。208mgの対応するイソチオシアネートをヒュー
ニッヒの塩基の塩として得る。
【0430】 その後、Boc保護基を、4mlのトリフルオロ酢酸を使用してジクロロメタ
ン中で除去し、そして保護されないグアニジンを、ジクロロメタン/メタノール
からエーテルを使用して沈殿させる。80mgの対応するグアニジンを得る。
【0431】 30mg(0.037mmol)の対応するグアニジンを3mlのDMFに溶
解し、そしてその後24mg(0.8等量)の出発原料I.3および26μlの
ヒューニッヒの塩基で処理する。室温で20分間攪拌した後に混合物を濃縮し、
そして残渣を最初にジクロロメタン、そしてその後メタノールとともに攪拌する
。メタノールを、溶解が完了するまで添加し、そして混合物を、エーテルを使用
して沈殿させる。
【0432】 20mg(47%)の標的生成物を得る。 [TLC:(アセトニトリル/水/氷酢酸(5:1:0.2);Rf=0.19
]。[FAB−MS:m/e=1159(M+H)+]。 実施例3.2
【0433】
【化86】
【0434】 合成は、第一段階で塩化p−ニトロベンゼンスルホニルを塩化m−ニトロベン
ゼンスルホニルの代わりに使用することを除いて実施例3.1に類似に実施する
。 [TLC:(アセトニトリル/水/氷酢酸(5:1:0.2);Rf=0.18
]。[FAB−MS:m/e=1159(M+H)+]。 実施例3.3
【0435】
【化87】
【0436】 合成は、第一段階で、出発原料II.1を、標準的条件によりN−(3−ジメ
チルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩/ヒドロキシベンゾ
トリアゾールの存在下で、塩化m−ニトロベンゼンスルホニルの代わりにp−ア
ミノ安息香酸にカップリングすることを除いて、実施例3.1に類似に実施する
。 [TLC 最終生成物:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃
度)(15:6:0.6);Rf=0.25]。[FAB−MS:m/e=11
23(M+H)+]。 実施例3.4
【0437】
【化88】
【0438】 合成は、最後の反応段階で、反応が出発原料I.3を用いる代わりに出発原料
I.4を用いて起こり、かつ、その後、Fmoc保護基を、ピペリジンを使用す
る標準的条件に従ってはずすことを除いて、実施例3.2に類似に実施する。[
TLC 最終生成物:(ジクロロメタン/−メタノール/アンモニア(17%濃
度)(10:10:1);Rf=0.16]。[FAB−MS:m/e=115
0(M+H)+]。 実施例3.5
【0439】
【化89】
【0440】 52mg(0.073mmol)のBoc−保護された出発原料II.14(
中間体c)を、5mlのジオキサン/水(1:1)中7.8μlのチオホスゲン
で処理し、そして混合物を30分間攪拌する。その後、37μlのヒューニッヒ
の塩基を添加し、そして混合物を濃縮する。
【0441】 残渣をジクロロメタンに溶解し、そして1mlのトリフルオロ酢酸で処理する
。3時間後、混合物を濃縮し、そして残渣を、ジクロロメタン/メタノールから
エーテルを使用して沈殿させる。
【0442】 得られた残渣を、実施例3.1に最後の段階で記述されたとおりDMFに溶解
し、そしてその後ヒューニッヒの塩基の存在下で出発原料I.3と反応させる。
収率:53%。[TLC 最終生成物:(ジクロロメタン/メタノール/アンモ
ニア(17%濃度)(15:8:0.8);Rf=0.26]。[FAB−MS
:m/e=1138(M+H)+]。 実施例3.6
【0443】
【化90】
【0444】 42mg(0.074mmol)の出発原料II.7をジオキサン/水に溶解
し、そして8μlのチオホスゲンで処理する。室温で15分間攪拌した後に、3
8μlのヒューニッヒの塩基を添加し、そして混合物を濃縮する。
【0445】 得られたマスタードオイルをDMFに溶解し、かつ、48mg(0.059m
mol)の出発原料I.3および38μlのヒューニッヒの塩基で処理する。室
温で4時間攪拌した後に混合物を濃縮し、そして残渣をジクロロメタン/メタノ
ールからエーテルを使用して沈殿させる。それを、ジクロロメタン/メタノール
/アンモニア 17%濃度 15:2:0.2を使用するシリカゲルでのフラッ
シュクロマトグラフィーにより精製する。ジクロロメタン/メタノールからのエ
ーテルを使用する生じる生成物の沈殿後に、10mg(14%)の標的生成物を
得る。 [TLC 最終生成物:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃
度)(15:4:0.5);Rf=0.25]。[FAB−MS:m/e=11
97(M+H)+]。 実施例3.7
【0446】
【化91】
【0447】 製造は、出発原料II.10およびI.3から実施例3.6に類似に実施する
。 [TLC 最終生成物:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃
度)(15:4:0.5);Rf=0.31]。[MALDI−MS:m/e=
1227(M+H)+]。 実施例3.8
【0448】
【化92】
【0449】 製造は、出発原料II.8およびI.3から実施例3.6に類似に実施する。
[TLC 最終生成物:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃
度)(15:4:0.5);Rf=0.29]。[FAB−MS:m/e=11
97(M+H)+]。 実施例3.9
【0450】
【化93】
【0451】 製造は、出発原料II.9およびI.3から実施例3.6に類似に実施する。
[TLC 最終生成物:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃
度)(15:4:0.5);Rf=0.5]。[MALDI−MS:m/e=1
197(M+H)+]。 実施例3.10
【0452】
【化94】
【0453】 製造は、出発原料II.15およびI.3から実施例3.6に類似に実施する
。 [TLC 最終生成物:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃
度)(15:3:0.3);Rf=0.23]。[FAB−MS:m/e=11
23(M+H)+]。 実施例3.11
【0454】
【化95】
【0455】 製造は、出発原料II.11およびI.3から実施例3.6に類似に実施する
。 [TLC 最終生成物:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃
度)(15:4:0.5);Rf=0.31]。[MALDI−MS:m/e=
1197(M+H)+]。 実施例3.12
【0456】
【化96】
【0457】 製造は、出発原料II.12およびI.3から実施例3.6に類似に実施する
。 [TLC 最終生成物:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃
度)(15:3:0.3);Rf=0.19]。[FAB−MS:m/e=12
02(M+H)+]。 実施例3.13
【0458】
【化97】
【0459】 製造は、出発原料II.16およびI.3から実施例3.6に類似に実施する
。 [TLC 最終生成物:(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃
度)(15:4:0.5);Rf=0.36]。[FAB−MS:m/e=11
81(M+H)+]。 実施例3.14
【0460】
【化98】
【0461】 120mgのポリスチレンワング(Wang)樹脂(1.08mmol/gを
負荷する)をDMF中で膨潤させる。溶媒を、吸引を用いて濾過分離し、そして
1.5mlのDMF中の110mgの(2R,S)−3−(4−ブロモフェニル
)−2−(9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)プロピオン酸の溶液を
添加する。室温で15分間振とうした後に、懸濁物を35μlのピリジンおよび
54mgの塩化2,6−ジクロロベンゾイルで処理する。それを室温で一夜振と
うする。樹脂をその後DMF、MeOHおよびDCMで洗浄する。
【0462】 樹脂を700μlのキシレンに懸濁し、108mgの3−ニトロベンゼンホウ
素酸、および600μlの水中の137mgの炭酸ナトリウムの溶液で処理し、
かつ、室温で5分間振とうする。その後、23mgの塩化ビス(トリフェニルホ
スフィン)パラジウム(II)および17mgのトリフェニルホスフィンを添加
し、そして混合物を85℃で一夜攪拌する。樹脂をその後THF/水 1:1、
0.25M水性塩酸、水、DMF、MeOH、THFおよびDCMで洗浄する。
樹脂を1.2mlのNMP中の540mgの塩化スズ(II)二水和物の溶液で
処理し、そして室温で一夜振とうする。樹脂をその後NMP、MeOH、THF
およびDCMで洗浄する。
【0463】 樹脂を、1.3mlのTHF/DCM 1:1中の57μlのDIEAの溶液
、および1.3mlのTHF/DCM 1:1中の313mgの4−ニトロフェ
ニルクロロギ酸エステルの溶液で処理する。室温で45分間振とうした後に、そ
れをTHFおよびDMFで洗浄し、そして2.4mlのNMP中の107mgの
プロピルアミンおよび316μlのDIEAの溶液を添加する。10時間振とう
した後に、樹脂をDMF、MeOH、THFおよびDCMで洗浄する。
【0464】 樹脂を、1.3mlのTHF/DCM 1:1中の57μlのDIEAの溶液
、および1.3mlのTHF/DCM 1:1中の313mgの4−ニトロフェ
ニルクロロギ酸エステルの溶液で処理する。室温で45分間振とうした後に、そ
れをTHFおよびDMFで洗浄し、そして800μlのNMP中の260mgの
出発原料I.4(アミン試薬)および135μlのDIEAの溶液を添加する。
10時間振とうした後に、樹脂をDMF、MeOH、THFおよびDCMで洗浄
する。
【0465】 生成物の除去のために、樹脂を2mlのTFA/DCMとともに1時間振とう
しかつ濾過分離し、濾液を真空中で濃縮し、そして残渣をシリカゲル上で精製す
る。18mgの表題化合物を得る。 ESI:815、Rt=10.0および10.6 実施例3.15
【0466】
【化99】
【0467】 32mg(0.088mmol)の9−アミノカンプトテシン([Waniら
(J.Med.Chem.29(1986)、2358)に従って製造される]
を6mlのジオキサン/水に溶解し、そして9.5μlのチオホスゲンで処理す
る。室温で20分間攪拌した後に、45μlのヒューニッヒの塩基を添加し、そ
して混合物を短く攪拌しかつその後濃縮する。
【0468】 得られたマスタードオイルを10mlのDMFに溶解し、そして30mg(0
.088mmol)の出発原料II.6.aおよび30μlのヒューニッヒの塩
基で処理する。室温で3時間攪拌した後に混合物を濃縮し、そして残渣をジクロ
ロメタン/メタノールからエーテルを使用して沈殿させる。それを、ジクロロメ
タン/メタノール(90:10)を使用するシリカゲルでのフラッシュクロマト
グラフィーにより精製する。ジクロロメタン/メタノールからのエーテルを使用
する生じる生成物の沈殿後に、8mg(12%)の標的生成物を得る。 [TLC 最終生成物:アセトニトリル/水/氷酢酸(10:1:0.1);R f =0.47]。[FAB−MS:m/e=747(M+H)+]。 実施例3.16
【0469】
【化100】
【0470】 製造は、出発原料II.13および9−アミノカンプトテシン([Waniら
(J.Med.Chem.29(1986)、2358)に従って製造される]
から実施例3.15に類似に実施する[TLC 最終生成物:(ジクロロメタン
/メタノール/アンモニア(17%濃度)(15:4:0.5);Rf=0.3
8]。[ESI−MS:m/e=826(M+H)+]。 実施例3.17
【0471】
【化101】
【0472】 最初に、200mgの出発原料II.1を10mlのメタノールに溶解し、か
つ、825μlの2M水酸化リチウム溶液で処理し、そして混合物を一夜攪拌す
る。反応の完了後にそれを濃縮し、そして生成物をジクロロメタン/メタノール
からエーテルを使用して沈殿させる。エステル切断に加えて、2個のBoc保護
基の1個もまたここではずれる。その後、この中間体および9−アミノカンプト
テシン([Waniら(J.Med.Chem.29(1986)、2358)
に従って製造される]から、チオ尿素を実施例3.15に類似に製造する。最後
の段階で、残存するBoc基をその後、ジクロロメタン中でトリフルオロ酢酸を
使用してはずす。 [TLC 最終生成物:アセトニトリル/水/氷酢酸(5:1:0.2);Rf
=0.5]。[MALDI−MS:m/e=783(M+H)+]。 実施例3.18
【0473】
【化102】
【0474】 最初に、200mgの出発原料II.1を10mlのメタノールに溶解し、か
つ、825μlの2M水酸化リチウム溶液で処理し、そして混合物を一夜攪拌す
る。反応の完了後にそれを濃縮し、そして生成物をジクロロメタン/メタノール
からエーテルを使用して沈殿させる。エステル切断に加えて、2個のBoc保護
基の1個もまたここではずれる(中間体a)。
【0475】 60mg(0.134mmol)の出発原料I.11を5mlのDMFに溶解
し、そしてその後、31mg(1.2等量)のN−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩および27mg(1.5等量)のヒド
ロキシベンゾトリアゾールで処理する。混合物を室温で30分間攪拌し、そして
その後、64mgの中間体aおよび69μlのヒューニッヒの塩基を添加する。
室温で4時間攪拌した後に混合物を濃縮し、そして残渣を5mlの水とともに攪
拌する。水層を濃縮し、そして残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィー分離す
る(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃度)15:1:0.1
→15:2:0.2)。対応する画分を合わせ、そしてジクロロメタン/メタノ
ールからエーテルを使用して沈殿させる(中間体b)。 収量:31mg(26%)[中間体bのTLC:(ジクロロメタン/メタノール
/アンモニア(17%濃度)(15:4:0.5);Rf=0.44]。
【0476】 最後の段階で、残存するBoc基を、その後、5mlのジクロロメタン中、1
mlのトリフルオロ酢酸を使用して、30mgの中間体bからはずす。30mg
(100%)の標的化合物を得る。 [TLC 最終生成物:アセトニトリル/水/氷酢酸(5:1:0.2);Rf
=0.45]。[FAB−MS:m/e=808(M+H)+]。 実施例3.19
【0477】
【化103】
【0478】 最初に、200mgの出発原料II.1を10mlのメタノールに溶解し、か
つ、825μlの2M水酸化リチウム溶液で処理し、そして混合物を一夜攪拌す
る。反応の完了後にそれを濃縮し、そして生成物をジクロロメタン/メタノール
からエーテルを使用して沈殿させる。エステル切断に加えて、2個のBoc保護
基の1個もまたここではずれる(中間体a)。
【0479】 68mg(0.11mmol)の化合物出発原料I.6を5mlのDMFに溶
解し、そしてその後、25mg(1.2等量)のN−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)−N‘−エチルカルボジイミド塩酸塩および22mg(1.5等量)のヒ
ドロキシベンゾトリアゾールで処理する。混合物を室温で30分間攪拌し、そし
てその後、52mgの中間体aおよび38μlのヒューニッヒの塩基を添加する
。室温で2日間攪拌した後に混合物を濃縮し、そして残渣をジクロロメタン/メ
タノールからエーテルを使用して沈殿させる。残渣をシリカゲル上でクロマトグ
ラフィー分離する(アセトニトリル/水/氷酢酸(10:1:0.05)。適切
な画分を合わせ、溶媒を蒸発により除去し、そして残渣をジクロロメタン/メタ
ノールからエーテルを使用して沈殿させる(中間体b)。 収量:29mg(24%)[TLC 中間体b:アセトニトリル/水/氷酢酸(
10:1:0.1);Rf=0.25]。
【0480】 最後の段階で、残存するBoc基を、その後、5mlのジクロロメタン中、1
mlのトリフルオロ酢酸を使用して、25mgの中間体bからはずす。ジクロロ
メタン/メタノールからのエーテルを使用する反復される沈殿の後に、18mg
(72%)の標的化合物を得る。 [TLC:アセトニトリル/水/氷酢酸(5:1:0.2);Rf=0.38]
[MALDI−MS:m/e=978(M+H)+]。 実施例3.20
【0481】
【化104】
【0482】 125mg(0.2mmol)の化合物出発原料I.11を5mlのDMFに
溶解し、そしてその後、42mg(0.22mmol)のN−(3−ジメチルア
ミノプロピル)−N‘−エチルカルボジイミド塩酸塩および34mg(0.3m
mol)のN−ヒドロキシスクシンイミドで処理する。混合物を室温で2時間攪
拌し、かつ、その後濃縮し、そして残渣をジクロロメタンからエーテルを使用し
て2回沈殿させる。
【0483】 10mg(0.014mmol)の活性化された中間体を、4mlのDMF中
、5.8mgの出発原料II.13および4.8μl(0.028mmol)の
ヒューニッヒの塩基で処理し、そして混合物を室温で4時間攪拌する。その後そ
れを濃縮し、そして残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィー分離する(ジクロ
ロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃度)15:2:0.2→15:3
:0.3)。適切な画分を合わせ、そしてジクロロメタン/メタノールからエー
テルを使用して沈殿させる。 収量:6mg(42%)[TLC:ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(
17%濃度)(15:3:0.3)Rf=0.14][ESI−MS:m/e=
1035(M+H)+]。 実施例3.21
【0484】
【化105】
【0485】 合成は、カルボキシ出発原料I.8およびベタイン出発原料II.13から出
発して、実施例3.20に類似に実施する。 [TLC:ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃度)(15:3
:0.3)Rf=0.18][ESI−MS:m/e=1148(M+H)+]。
実施例3.22
【0486】
【化106】
【0487】 合成は、カルボキシ出発原料I.9およびベタイン出発原料II.13から出
発して、実施例3.20に類似に実施する。 [TLC:ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃度)(15:4
:0.5)Rf=0.42] [ESI−MS:m/e=1134(M+H)+]。 実施例3.23
【0488】
【化107】
【0489】 合成は、カルボキシ出発原料I.10およびベタイン出発原料II.13から
出発して、実施例3.20に類似に実施する。 [TLC:ジクロロメタン/メタノール/アンモニア(17%濃度)(15:3
:0.3);Rf=0.24][ESI−MS:m/e=1245(M+H)+
。 生物学的試験 A:αvβ3結合試験 ヒトA375細胞からのαvβ3を、ウォング(Wong)ら(Molecul
ar Pharmacology、50、529−537(1996))により
記述された手順に類似に精製した。各場合で、TBS pH7.6、2mM C
aCl2、1mM MgCl2、1%n−オクチルグルコピラノシド(シグマ(S
igma))中の10μlのαvβ3(5ng);TBS pH7.6、0.1%
DMSO中の10μlの試験物質、および45μlのTBS pH7.6、2m
M CaCl2、1mM MgCl2、1mM MnCl2を室温で1時間インキ
ュベートした。各場合で、25μlのWGA SPAビーズ(アマーシャム(A
mersham)、4mg/ml)および10μlのエキスタチン(0.1μC
i,アマーシャム(Amersham)、クロラミン−T標識された)をその後
添加した。室温で16時間後に、サンプルをシンチレーション測定装置(ワラッ
ク(Wallac)1450)中で測定した。試験結果を下の表1に示す。
【0490】
【表2】
【0491】
【表3】
【0492】 B:多様な腫瘍細胞系に対する細胞傷害性の特性の決定のための成長阻害試験: ヒト大腸細胞系SW 480およびHT29(ATCC番号CCL 228お
よびHTB38)、ヒト乳房細胞系MDA−MB 231、MCF−7およびB
T20(ATCC番号HTB−、26、22および23)、ならびにマウス黒色
腫細胞系B16F10(CRL 6475)を、10%FCSの添加を伴うRP
MI 1640培地中、ルー皿中でコンフルエントまで成長させた。その後、そ
れらをトリプシン処理し、そして10%FCSを含むRPMI中に細胞50,0
00個の細胞数まで、もしくはB16F10については1mlあたり細胞20,
000個まで取り上げた(taken up)。ウェルあたり100μlの細胞
懸濁液を96穴マイクロウェルプレートに添加し、そしてCO2インキュベータ
ー中、37℃で1日間インキュベートした。その後、さらなる100μlのRP
MI培地および1μlのDMSOを試験物質とともに添加した。成長を第6日後
にチェックした。このために、25μlのMTT溶液(臭化3−(4,5−ジメ
チルチアゾル−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウム)を、H2
1mlあたり5mgの開始濃度で各ウェルに添加した。プレートをCO2インキ
ュベーター中、37℃で5時間インキュベートした。その後、培地を吸引し、そ
してウェルあたり100μlのi−プロパノールを添加した。100μlのH2
Oとともに30分間振とうした後に、消光を、マルチプレートリーダー(Mut
iplate Reader)(バイオラッド(BIO−RAD)3550−U
V)を使用して595nmで測定した。細胞増殖抑制作用を、各場合で個々の細
胞系について、IC50値として表2に示す。
【0493】
【表4】
【0494】
【表5】
【0495】 C.ヌードマウスモデルを使用するインビボ阻害もしくは腫瘍の成長 材料: 腫瘍の成長の阻害を検討するための全部のインビボ実験において、無胸腺ヌー
ドマウス(NMRI nu/nu系統)を使用した。腫瘍はヌードマウスでの連
続継代により発育させた。ヒト起源の腫瘍は、イソ酵素および免疫組織化学の方
法により確認した。 実験の設定: 腫瘍は、6ないし8週齢のnu/nuヌードマウスの両体側で皮下に埋植した
。治療は、倍加時間に依存して、腫瘍が5〜7mmの直径に到達するや否や開始
した。マウスは無作為化により治療群もしくは対照群(8〜10個の評価可能な
腫瘍を有する1群あたり5匹のマウス)に割り当てた。対照群の個々の腫瘍は全
部累進的に成長した。
【0496】 腫瘍の大きさはスライドゲージによって二次元で測定した。その後、腫瘍体積
(細胞数と良好に相関した)を全部の評価に使用した。体積は、式「長さ×横幅
×横幅/2」([a×b2]/2、aおよびbは直角で配置される2個の直径を
表す)に従って計算した。
【0497】 相対腫瘍体積(RTV)の値を、第X日の腫瘍の大きさを第0日(無作為化の
時点)の腫瘍の大きさで割ることにより、各個々の腫瘍について計算した。その
後、RTVの平均値をさらなる評価に使用した。
【0498】 腫瘍体積の増大の阻害(パーセントでの試験群の腫瘍体積/対照群、T/C)
が、最終的に測定された値であった。 治療: 化合物は、腹腔内、静脈内、経口もしくは皮下のいずれかの経路により、数日
にわたる連日のもしくは間歇的治療スケジュールを用いて投与することができる
【0499】 実施例3.8の化合物は、第1〜3日および14〜16日に投与された40m
g/kgの用量で、15.9という最適のT/Cを伴い、皮下で成長するヒト乳
癌異種移植片MX1の腫瘍の成長を阻害した。 D.造血幹細胞のCSFに誘導される増殖 骨髄細胞をマウスの大腿骨から洗い出す。105個の細胞を、組換えマウスG
M−CSF(ジェンザイム(Genzyme);親細胞コロニー形成)および物
質(10-4ないし100μg/ml)と一緒に、マッコイ5A培地(0.3%ア
ガー)中、37℃かつ7%CO2でインキュベートする。7日後に、コロニー(
細胞<50個)およびクラスター(細胞17〜50個)を計数する。
【0500】 一連の化合物は、カンプトテシンに比較してインビトロで幹細胞に対する劇的
に低下された毒性を表す。
【0501】
【表6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 491/22 C07K 5/083 C07K 5/083 5/117 5/117 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ブリユツゲマイアー,ウルフ ドイツ42799ライヒリンゲン・ライジーフ エン20 (72)発明者 アルベルツ,マルクス ドイツ51375レーフエルクーゼン・エデル ラターベーク154 (72)発明者 シヨープ,アンドレアス ドイツ51491オフエラート・ジーフエン3 (72)発明者 シユルツエ,トマス−ジエイ アメリカ合衆国カリフオルニア州91360サ ウザンドオークス・クエイルズトレイル 236 Fターム(参考) 4C050 AA01 AA07 BB04 CC07 DD02 EE02 FF02 GG03 HH01 HH04 4C076 BB01 CC27 EE59 FF67 4C084 AA02 AA06 AA07 BA01 BA08 BA09 BA14 BA15 BA16 BA28 BA32 MA01 NA13 NA15 ZB262 ZC412 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 CB22 MA01 MA04 NA13 NA15 ZB26 ZC41 4H045 AA10 AA20 AA30 BA11 BA12 BA13 EA20 FA30 FA44 FA57 FA61 GA21

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)αvβ3もしくはαvβ5インテグリン受容体に向ける非ペ
    プチド部分、 b)細胞傷害性基または細胞増殖抑制剤もしくは細胞増殖抑制剤誘導体の基の放
    出を伴い酵素的にもしくは加水分解的に切断することができる連結単位、および
    c)細胞増殖抑制基または細胞増殖抑制剤もしくは細胞増殖抑制剤誘導体の基 を含んで成る抱合体。
  2. 【請求項2】 連結単位が腫瘍関連酵素により切断されることができること
    を特徴とする、請求項1に記載の抱合体。
  3. 【請求項3】 連結単位が、腫瘍組織に対する選択性をもつ抗体に連結され
    かつ従って腫瘍組織に向けられる酵素により切断されることができることを特徴
    とする、請求項1に記載の抱合体。
  4. 【請求項4】 式(I) CT−AA1−AA2−AA3−AA4−Sp−IA (I) [式中、 CTは、ヒドロキシル、カルボキシルもしくはアミノ基を付加的に担持すること
    ができる細胞傷害性基または細胞増殖抑制剤もしくは細胞増殖抑制剤誘導体の基
    を示し、 AA1は非存在であるか、または、保護基もしくは基Sp‘を場合によっては担
    持することができるDもしくはL配置のアミノ酸であり、 AA2は非存在であるか、または、保護基もしくは基Sp‘を場合によっては担
    持することができるDもしくはL配置のアミノ酸であり、 AA3は非存在であるか、または、保護基もしくは基Sp‘を場合によっては担
    持することができるDもしくはL配置のアミノ酸であり、 AA4は非存在であるか、または、保護基もしくは基Sp‘を場合によっては担
    持することができるDもしくはL配置のアミノ酸であり、 ここで、 Sp‘は7〜11個の炭素原子を有するアリールアミノカルボニルもしくはアリ
    ールアミノチオカルボニル基であり、 Spは非存在であるか、7〜11個の炭素原子を有するアリールアミノカルボニ
    ルもしくはアリールアミノチオカルボニル基であるか、あるいは3ないし8個の
    炭素原子を有するアルカンジカルボン酸基またはカルボニルもしくはチオカルボ
    ニル基であるが、 但し、基AA1ないしAA4の最低1個および/もしくはSpが存在し、 IAはαvβ3インテグリン受容体に向ける非ペプチド基であり、これは A)式(II) 【化1】 [式中、 R1は、OH、置換もしくは未置換のアルコキシもしくはシクロアルコキシ基、
    置換もしくは未置換アリールオキシ基または飽和もしくは不飽和の場合によって
    は置換されるヘテロシクリルオキシ基であるか、あるいは、場合によっては、そ
    れを介して式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくはN、O
    およびSより成る群からの原子を表し; R2は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
    もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
    素環基、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合され
    る、場合によっては置換されるアルケニル基もしくは場合によっては置換される
    アルキニル基であるか、または、−NR2 2、−NR2SO22、−NR2COOR 2 、−NR2COR2、−NR2CONH2 2もしくは−NR2CSNR2 2であり; ここで、 R2は、相互に独立に、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロア
    ルキル基、置換もしくは未置換アリール基または飽和もしくは不飽和の場合によ
    っては置換される複素環基であるか、あるいは、場合によっては、それを介して
    式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合を表し; R2は、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合され
    る、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換もしくは未
    置換アリール基または飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素環基
    であり; Uは、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合される
    、直接結合、または置換もしくは未置換アルキレン基であり; Vは、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合される
    、置換もしくは未置換アルキレン基、−NR2CO−もしくは−NR2SO2−で
    あり; AおよびBはそれぞれ相互に独立に1,3−もしくは1,4−架橋された、場合
    によっては付加的に置換されるフェニレン基であり; Wは直接結合、または置換もしくは未置換アルキレン基であり; Cは非存在であるか、もしくは 【化2】 であり; R3は、水素、置換もしくは未置換アルキルもしくはシクロアルキル基、置換も
    しくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素
    環基、アルキルアミン基、アルキルアミド基であるか、あるいは、R3が結合さ
    れる窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
    らなるヘテロ原子を含有することができる、場合によっては置換される複素環系
    の形成を伴いR4、Y、R5もしくはR6(存在する場合)の1つに結合され; R4は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
    もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
    素環基、アルキルアミン基、アルキルアミド基であるか、あるいは、R4が結合
    される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/または
    さらなるヘテロ原子を含有することができる、場合によっては置換される複素環
    系の形成を伴いR3、Y、R5もしくはR6(存在する場合)の1つに結合される
    か、あるいは、場合によっては、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に
    結合される直接結合を表し; XはO、NもしくはSであり; mは0もしくは1であり; Yは直接結合、または場合によっては置換されるアルキレンもしくはアルキン基
    であり; R5は、非存在、−NO2、−CN、−COR5、−COOR5であるか、あるいは
    、Xを包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさらなるヘ
    テロ原子を含有することができる場合によっては置換される炭素環もしくは複素
    環系の形成を伴い、R3、Y、R4もしくはR6(存在する場合)の1つに結合さ
    れ; R5は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
    もしくは未置換アリール基、あるいは飽和もしくは不飽和であることができかつ
    /またはさらなるヘテロ原子を含有することができる飽和もしくは不飽和の場合
    によっては置換される複素環基であり; R6は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
    もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
    素環基、アルキルアミン基、アルキルアミド基であるか、あるいは、R6が結合
    される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/または
    さらなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環系
    の形成を伴いR3、R4、YもしくはR5(存在する場合)の1つに結合される]
    の基; あるいは、 B)式(III) 【化3】 [式中、 R7は、OH、置換もしくは未置換のアルコキシもしくはシクロアルコキシ基、
    置換もしくは未置換アリールオキシ基、または飽和もしくは不飽和の場合によっ
    ては置換されるヘテロシクリルオキシ基であるか、あるいは、場合によっては、
    それを介して式(III)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくはN
    、OおよびSより成る群からの原子を表し; R8は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
    もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
    素環基、場合によっては置換されるアルケニル基、場合によっては置換されるア
    ルキニル基、ヒドロキシル基またはアルコキシ基であるか、あるいは、R8が結
    合される炭素原子を包含しかつヘテロ原子を場合によっては含有することができ
    る場合によっては置換される炭素環もしくは複素環系の形成を伴いR9に結合さ
    れ; R9は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
    もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
    素環基、場合によっては置換されるアルケニル基、場合によっては置換されるア
    ルキニル基、ヒドロキシル基またはアルコキシ基であるか、あるいは、R9が結
    合される炭素原子を包含しかつヘテロ原子を場合によっては含有することができ
    る場合によっては置換される炭素環もしくは複素環系の形成を伴いR8に結合さ
    れ; R10は、−SO210、−COOR10、−COR10、−CONR10 2もしくは−C
    S−NH10 2であるか、または、それを介して式(III)の基が抱合体の残部
    に場合によっては結合される直接結合を表し; R10は、相互に独立に、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロア
    ルキル基、置換もしくは未置換アリール基、またはそれを介して式(III)の
    基が抱合体の残部に場合によっては結合される飽和もしくは不飽和の場合によっ
    ては置換される複素環基であり; R10は、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換もしく
    は未置換アリール基、またはそれを介して式(III)の基が抱合体の残部に場
    合によっては結合される飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素環
    基であり; R11は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、また
    は置換もしくは未置換アリール基であり、 R16は、水素、CN、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基
    、置換もしくは未置換アルコキシ基またはハロゲン原子であり; R17は、水素、CN、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基
    、置換もしくは未置換アルコキシ基またはハロゲン原子であり; Lは、−(CH2nNHSO2(CH2o−、−(CH2nSO2NH(CH2o −、−(CH2nNH−CO(CH2o−、−(CH2nCONH(CH2o
    、−(CH2nOCH2(CH2o−、−(CH2nCH2O(CH2o−、−(
    CH2nCOO(CH2o−、−(CH2nOOC−(CH2o−、−(CH2
    nCH2CO(CH2o−、−CH2nCOCH2(CH2o−、−NHCON
    H−、−(CH2nSCH2(CH2o−、−(CH2nCH2S(CH2o−、
    −(CH2nCH2SO(CH2o−、−(CH2nSOCH2(CH2o−、−
    (CH2nCH2SO2(CH2o−もしくは−(CH2nSO2CH2(CH2o −であり、 ここでnおよびoはそれぞれ0もしくは1の整数でありかつn+o≦1; R12は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
    もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
    素環基であるか、あるいは、R12が結合される窒素原子を包含しかつ飽和もしく
    は不飽和であることができかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することがで
    きる場合によっては置換される複素環系の形成を伴いR13、R14もしくはR15
    存在する場合)の1つに結合され; X‘はN、OもしくはSであり; pは0もしくは1であり; R13は、非存在であるか、−H、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロ
    アルキル基、−NO2、−CN、−COR13、−COOR13であるか、あるいは
    X‘を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさらなるヘ
    テロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環系の形成を伴
    いR12、R14もしくはR15の1つに結合され; R13は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
    もしくは未置換アリール基、あるいは飽和もしくは不飽和であることができかつ
    /またはさらなるヘテロ原子を含有することができる飽和もしくは不飽和の場合
    によっては置換される複素環基であり; Y‘はNもしくはSであり; R14は、非存在、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル
    基、置換もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換
    される複素環基であるか、あるいは、R14が結合される窒素原子を包含しかつ飽
    和もしくは不飽和であることができかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有する
    ことができる場合によっては置換される複素環系の形成を伴いR12、R13もしく
    はR15(存在する場合)の1つに結合され; R15は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
    もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
    素環基であるか、あるいは、R15が結合される窒素原子を包含しかつ飽和もしく
    は不飽和であることができかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することがで
    きる場合によっては置換される複素環系の形成を伴いR12、R13もしくはR14
    存在する場合)の1つに結合されるか、あるいは、場合によっては、それを介し
    て式(III)の基が抱合体の残部に結合される直接結合を表す] の基; あるいは C)式(IV) 【化4】 [式中 R18は、OH、置換もしくは未置換のアルコキシもしくはシクロアルコキシ基、
    置換もしくは未置換アリールオキシ基、または飽和もしくは不飽和の場合によっ
    ては置換されるヘテロシクリルオキシ基であるか、あるいは、場合によっては、
    それを介して式(IV)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくはN、
    OおよびSより成る群からの原子を表し; qは0もしくは1であり; R19は、水素、置換もしくは未置換のアルキルもしくはシクロアルキル基、置換
    もしくは未置換アリール基、飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複
    素環基、アルキルアミン基、アルキルアミド基であるか、または、場合によって
    は、それを介して式(IV)の基が抱合体の残部に結合される直接結合を表す]
    の基 より成る群から選択される]、 ことを特徴とする、先行する請求項の1つに記載の抱合体、 ならびにそれらの生理学的に許容できる塩および立体異性体。
  5. 【請求項5】 CTが、カンプトテシンもしくは9−アミノカンプトテシン
    であり、それがC20−OH基、もしくは9−アミノカンプトテシンの場合には
    遊離アミノ基を介して抱合体の残部に結合されることができ; AA1が非存在であるか、または、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
    ソロイシンおよびフェニルアラニンより成る群から選択される、DもしくはL配
    置の天然に存在するアミノ酸であり; AA2が非存在であるか、または、リシン、グルタミン酸、ヒスチジン、グリシ
    ン、アルギニン、オルニチンおよびロイシンより成る群から選択されかつ場合に
    よっては保護基もしくは基Sp‘を担持することができる、DもしくはL配置の
    天然に存在するアミノ酸であり、 AA3が非存在であるか、または、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
    ソロイシンおよびフェニルアラニンより成る群から選択される、DもしくはL配
    置の天然に存在するアミノ酸であり; AA4が非存在であるか、または、場合によっては保護基もしくは基Sp‘を担
    持することができる、DもしくはL配置の天然に存在するアミノ酸であり、 ここで Sp‘はフェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオカルボニル基で
    あり、 Spが非存在であるか、フェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオ
    カルボニル基であるか、または3ないし6個の炭素原子を有するアルカンジカル
    ボン酸基であるか、またはカルボニルもしくはチオカルボニル基であるが、 但し、基AA1ないしAA4の最低1個および/もしくはSpが存在し、 IAがαvβ3インテグリン受容体に向ける式(II)の非ペプチド基を示し、 式中、 R1が、OH、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、
    イソブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、
    ヘキソキシ、シクロプロポキシ、シクロプロピルメトキシ、シクロブトキシ、シ
    クロペントキシ、シクロヘキソキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、トルイルオ
    キシもしくはそれらの置換誘導体であるか、または、場合によっては、それを介
    して式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくはN、Oおよび
    Sより成る群からの原子を表し; R2が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、
    トルイルもしくはそれらの置換誘導体、それを介して式(II)の基が抱合体の
    残部に場合によっては結合される、場合によっては置換されるアルケニル基もし
    くは場合によっては置換されるアルキニル基であるか、または−NR2 2、−NR 2 SO22、−NR2COOR2、−NR2COR2、−NR2CONR2 2もしくは−
    NR2CSNR2 2であり、 ここで R2が、相互に独立に、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
    ル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシ
    ル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニ
    ル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体であるか、または、場合に
    よっては、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合を
    表し; R2が、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合され
    る、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチ
    ル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シク
    ロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルも
    しくはそれらの置換誘導体、−C62(CH33、3−アミノフェニル、4−ア
    ミノフェニル、2−クロロフェニル、4−クロロフェニル、4−メトキシフェニ
    ル、2,5−ジクロロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、カンファー
    −10−イル、4−t−ブチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、3−クロ
    ロフェニル、2−メトキシ−5−メチルフェニル、2,3,5,6−テトラメチ
    ルフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2−ナフ
    チル、3−トリフルオロメチルフェニル、4−フルオロフェニル、2,4−ジフ
    ルオロフェニル、2−クロロ−6−メチルフェニル、2−クロロ−4−フルオロ
    フェニル、2,5−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3−ク
    ロロ−6−メトキシフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−アルキル
    スルホニルフェニル、2−アリールスルホニルフェニル、3−(N−アセチル−
    6−メトキシ)アニリンもしくは8−キノリニルであり; Uが直接結合であり、 Vが、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合される
    、場合によっては置換されるC1-5−アルキレン基であり; Aが、未置換であるかもしくは最低1個のアルコキシ基を含有する、1,3−も
    しくは1,4−架橋されたフェニレン基であり; Bが、未置換であるかもしくは最低1個のアルキル基を含有する、1,3−もし
    くは1,4−架橋されたフェニレン基であり; Wが、直接結合、もしくは場合によっては置換されるC1-4−アルキレン基であ
    り; Cが結合もしくは 【化5】 であり; R3が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
    、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メ
    チル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導
    体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1 -4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−ア
    ルキル、 【化6】 【化7】 であるか、あるいは、R3が結合される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽
    和であることができかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することができる、
    場合によっては置換される複素環の4ないし6員環系の形成を伴いR4、Y、R5 もしくはR6(存在する場合)の1つに結合され; R4が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
    、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メ
    チル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導
    体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1 -4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−ア
    ルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、あるいは、R4が結合さ
    れる窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
    らなるヘテロ原子を含有することができる、場合によっては置換される複素環の
    4ないし6員環系の形成を伴いR3、Y、R5もしくはR6(存在する場合)の1
    つに結合されるか、あるいは、場合によっては、それを介して式(II)の基が
    抱合体の残部に結合される直接結合を表し; XがO、NもしくはSであり; Yが、直接結合、または置換もしくは未置換のメチレンもしくはメチン基であり
    ; R5が、非存在であるか、−NO2、−CN、−COR5、−COOR5であるか、
    あるいは、Xを包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
    らなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置換される炭素環もし
    くは複素環の4ないし6員環系の形成を伴いR3、Y、R4もしくはR6(存在す
    る場合)の1つに結合され; R5が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、
    トルイルもしくはそれらの置換誘導体であり; R6が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
    、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メ
    チル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導
    体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1 -4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−ア
    ルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、あるいは、R6が結合さ
    れる窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
    らなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環の4
    ないし6員環系の形成を伴いR3、Y、R4もしくはR5(存在する場合)の1つ
    に結合される、 ことを特徴とする、請求項4に記載の抱合体。
  6. 【請求項6】 R1が、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に結合
    される直接結合、もしくはN、OおよびSより成る群からの原子を表し; かつ、式(II)の他の基が請求項5で定義されるとおりである ことを特徴とする、請求項5に記載の抱合体。
  7. 【請求項7】 R4が、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に結合
    される直接結合を表し; かつ、式(II)の他の基が請求項5で定義されるとおりである ことを特徴とする、請求項5に記載の抱合体。
  8. 【請求項8】 式(II)の基が、カルボキシル基に関してαもしくはβの
    位置の基を介して抱合体の残部に連結され、 かつ、式(II)の他の基が請求項5で定義されるとおりであることを特徴とす
    る、請求項5に記載の抱合体。
  9. 【請求項9】 CTが、カンプトテシンもしくは9−アミノカンプトテシン
    であり、それがC20−OH基、もしくは9−アミノカンプトテシンの場合には
    遊離アミノ基を介して抱合体の残部に連結されることができ; AA1が非存在であるか、または、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
    ソロイシンおよびフェニルアラニンより成る群から選択される、DもしくはL配
    置の天然に存在するアミノ酸であり; AA2が非存在であるか、または、リシン、グルタミン酸、ヒスチジン、グリシ
    ン、アルギニン、オルニチンおよびロイシンより成る群から選択されかつ場合に
    よっては保護基もしくは基Sp‘を担持することができる、DもしくはL配置の
    天然に存在するアミノ酸であり、 AA3が非存在であるか、または、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
    ソロイシンおよびフェニルアラニンより成る群から選択される、DもしくはL配
    置の天然に存在するアミノ酸であり; AA4が非存在であるか、または、場合によっては保護基もしくは基Sp‘を担
    持することができるDもしくはL配置の天然に存在するアミノ酸であり、 ここで Sp‘はフェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオカルボニル基で
    あり、 Spが非存在であるか、フェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオ
    カルボニル基、あるいは3ないし6個の炭素原子を有するアルカンジカルボン酸
    基、またはカルボニルもしくはチオカルボニル基であるが、 但し、基AA1ないしAA4の最低1個および/もしくはSpが存在し、 IAがαvβ3インテグリン受容体に向ける式(II)の非ペプチド基であり、 式中、 R1が、OH、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、
    イソブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、
    ヘキソキシ、シクロプロポキシ、シクロプロピルメトキシ、シクロブトキシ、シ
    クロペントキシ、シクロヘキソキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、トルイルオ
    キシもしくはそれらの置換誘導体であるか、または、場合によっては、それを介
    して式(II)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくはN、Oおよび
    Sより成る群からの原子を表し; R2が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、
    4−アミノベンジル、トルイル、フェニルエチル、それらの4−アミノベンジル
    のような置換誘導体または飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素
    環類似物、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合さ
    れる、場合によっては置換されるアルケニル基、場合によっては置換されるアル
    キニル基であり; Uが、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に場合によっては結合される
    、直接結合、または−CH(C64−3−NH)−もしくは−CH(C64−4
    −NH)−のような場合によっては置換されるC1-3−アルキレン基であり; Vが−NR20CO−もしくは−NR20SO2−であり; R20は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
    、フェニル、ベンジル、トルイル、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェノ
    キシエチルもしくはそれらの置換誘導体であり; Aが、未置換であるかもしくは最低1個のアルコキシ基を含有する、1,3−も
    しくは1,4−架橋されたフェニレン基であり; Bが、未置換であるかもしくは最低1個のアルキル基を含有する、1,3−もし
    くは1,4−架橋されたフェニレン基であり; Wが、直接結合もしくは場合によっては置換されるC1-3−アルキレン基であり
    ; Cが 【化8】 であり; R3が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
    、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メ
    チル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導
    体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1 -4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−ア
    ルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、あるいは、R3が結合さ
    れる窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
    らなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環の4
    ないし6員環系の形成を伴いR4、YもしくはR6(存在する場合)の1つに結合
    され; R4が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
    、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メ
    チル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導
    体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1 -4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−ア
    ルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、あるいは、R4が結合さ
    れる窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
    らなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環の4
    ないし6員環系の形成を伴いR3、YもしくはR6(存在する場合)の1つに結合
    されるか、あるいは、場合によっては、それを介して式(II)の基が抱合体の
    残部に結合される直接結合を表し; XがOもしくはSであり; Yが、直接結合、または置換もしくは未置換のメチレンもしくはメチン基であり
    ; R5が非存在であり; R6が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
    、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル、5−メ
    チル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導
    体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジアルキルアミノ−C1 -4 −アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−ア
    ルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、あるいは、R6が結合さ
    れる窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさ
    らなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置換される複素環の4
    ないし6員環系の形成を伴いR3、YもしくはR4(存在する場合)の1つに結合
    される、 ことを特徴とする、請求項4に記載の抱合体。
  10. 【請求項10】 R1が、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に結
    合される直接結合もしくはN、OおよびSより成る群からの原子を表し; かつ、式(II)の他の基が請求項9で定義されるとおりである ことを特徴とする、請求項9に記載の抱合体。
  11. 【請求項11】 R4が、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に結
    合される直接結合を表し; かつ、式(II)の他の基が請求項9で定義されるとおりである ことを特徴とする、請求項9に記載の抱合体。
  12. 【請求項12】 式(II)の基が、カルボキシル基に関してαもしくはβ
    の位置の基を介して抱合体の残部に連結され; かつ、式(II)の他の基が請求項9で定義されるとおりである ことを特徴とする、請求項9に記載の抱合体。
  13. 【請求項13】 CTが、カンプトテシンもしくは9−アミノカンプトテシ
    ンであり、それがC20−OH基、もしくは9−アミノカンプトテシンの場合に
    は遊離アミノ基を介して抱合体の残部に連結されることができ; AA1が非存在であるか、または、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
    ソロイシンおよびフェニルアラニンより成る群から選択される、DもしくはL配
    置の天然に存在するアミノ酸であり; AA2が非存在であるか、または、リシン、グルタミン酸、ヒスチジン、グリシ
    ン、アルギニン、オルニチンおよびロイシンより成る群から選択されかつ場合に
    よっては保護基もしくは基Sp‘を担持することができる、DもしくはL配置の
    天然に存在するアミノ酸であり、 AA3が非存在であるか、または、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イ
    ソロイシンおよびフェニルアラニンより成る群から選択される、DもしくはL配
    置の天然に存在するアミノ酸であり; AA4が非存在であるか、または、場合によっては保護基もしくは基Sp‘を担
    持することができるDもしくはL配置の天然に存在するアミノ酸であり、 ここで Sp‘はフェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオカルボニル基で
    あり、 Spが非存在であるか、フェニルアミノカルボニルもしくはフェニルアミノチオ
    カルボニル基であるか、あるいは3ないし6個の炭素原子を有するアルカンジカ
    ルボン酸基、またはカルボニルもしくはチオカルボニル基であるが、 但し、基AA1ないしAA4の最低1個および/もしくはSpが存在し、 IAがαvβ3インテグリン受容体に向ける式(III)の非ペプチド基であり、
    式中、 R7が、OH、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、
    イソブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、
    ヘキソキシ、シクロプロポキシ、シクロプロピルメトキシ、シクロブトキシ、シ
    クロペントキシ、シクロヘキソキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、トルイルオ
    キシもしくはそれらの置換誘導体であるか、または、場合によっては、それを介
    して式(III)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もしくはN、Oおよ
    びSより成る群からの原子を表し; R8が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フェ
    ニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体、−OH、メトキシ、エ
    トキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ベンジルオキシであ
    るか、または、R8が結合される炭素原子を包含しかつヘテロ原子を場合によっ
    ては含有することができる、場合によっては置換される3ないし6員の炭素環も
    しくは複素環系の形成を伴いR9に結合され; R9が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロへプチル、フェ
    ニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体、−OH、メトキシ、エ
    トキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシであるか、または、R 9 が結合される炭素原子を包含しかつヘテロ原子を場合によっては含有すること
    ができる、場合によっては置換される3ないし6員の炭素環もしくは複素環系の
    形成を伴いR8に結合され; R10が、SO210、−COOR10、−COR10、−CONR10 2もしくは−CS
    NR10 2であるか、もしくはそれを介して式(III)の基が抱合体の残部に場
    合によっては結合される直接結合を表し; R10が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フェ
    ニル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体、−C62(CH33
    −C6(CH35、−CH262(CH33、2−クロロフェニル、3−クロロ
    フェニル、4−クロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロ
    フェニル、3,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、3,5−ジ
    クロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−クロロフェニルメチル、2,
    4−ジクロロフェニルメチル、2,6−ジクロロフェニルメチル、3−アミノフ
    ェニル、4−アミノフェニル、2−メトキシカルボニルフェニルメチル、3−ト
    リフルオロメチルフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、3,5−ビス(
    トリフルオロメチル)フェニル、4−トリフルオロメトキシフェニル、フェニル
    メチル、2−アセトアミド−4−メチルチアゾル−5−イル、フェニルエチル、
    1−フェニルプロピル、(S)−(+)−カンファー−10−イル、(R)−(
    −)−カンファー−10−イル、2−フェニルエテニル、2−チオフェニル、4
    −メトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3−メチルフェニル、4−
    メチルフェニル、4−t−ブチルフェニル、4−プロピルフェニル、2,5−ジ
    メチルフェニル、2−メトキシ−5−メチルフェニル、2,3,5,6−テトラ
    メチルフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−フルオロフェニル、2,4
    −ジフルオロフェニル、2−クロロ−6−メチルフェニル、2−クロロ−4−フ
    ルオロフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、
    3−クロロ−6−メトキシフェニル、2−トリフルオロメチルフェニル、2−ア
    ルキルスルホニルフェニル、2−アリールスルホニルフェニル、3−(N−アセ
    チル−6−メトキシ)アニリン、4−アセトアミドフェニル、2,2,2−トリ
    フルオロエチル、5−クロロ−3−メチルベンゾチアゾル−2−イル、N−メト
    キシカルボニルピペリジン−3−イル、チオフェン−2−イル、イソキサゾル−
    5−イル、エトキシ、2−クロロピリジン−3−イル、ピリジン−3−イル、ベ
    ンジルオキシ、5−メチルイソキサゾル−3−イル、1−アダマンチル、4−ク
    ロロフェノキシメチル、2,2−ジメチルエテニル、2−クロロピリジン−5−
    メチル、5,7−ジメチル−1,3,4−トリアザインドリジン−2−イル、(
    S)−カンファン−1−イル、(R)−カンファン−1−イルもしくは8−キノ
    リニルであり; R10が、それを介して式(III)の基が抱合体の残部に場合によっては結合さ
    れる、C1-6−アルキル基、C3-7−シクロアルキル基、置換もしくは未置換アリ
    ール基、または飽和もしくは不飽和の場合によっては置換される複素環基であり
    ; R11が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
    、シクロヘプチル、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロ
    ヘキシル、5−メチル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくは
    それらの置換誘導体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジア
    ルキルアミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキル
    オキシ−C1-4−アルキル、ジアルキルアミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1- 4 −アルキル、C1-4−アルキルオキシ−C1-4−アルキル、または 【化9】 【化10】 であり、 R16が、水素、CN、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
    ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シク
    ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル
    、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペント
    キシもしくはヘキソキシ、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり; R17が、水素、CN、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
    ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シク
    ロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル
    、メトキシ、トリフルオロメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペント
    キシもしくはヘキソキシ、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり; Lが、−NHSO2−、−CH2NHSO2−、−NHSO2CH2−、−SO2NH
    −、−CH2SO2NH−、−SO2NHCH2−、−NHCO−、−CH2NHC
    O−、−NHCOCH2−、−CONH−、―CH2CONH−、−CONHCH 2 −、−OCH2−、−CH2OCH2−、−OCH2CH2−、−CH2O−もしく
    は−CH2CH2O−であり; R12が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
    、シクロヘプチル、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロ
    ヘキシル、5−メチル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくは
    それらの置換誘導体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジア
    ルキルアミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキル
    オキシ−C1-4−アルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、ある
    いは、R12が結合される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることが
    できかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置
    換される複素環の4ないし6員環系の形成を伴いR13、R14もしくはR15(存在
    する場合)の1つに結合され; X‘がN、OもしくはSであり; pが0もしくは1であり; R13が、非存在であるか、−H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
    チル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキ
    シル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シク
    ロヘプチル、−NO2、−CN、−COR7、−COOR7'であるか、あるいはX
    ‘を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることができかつ/またはさらなるヘテ
    ロ原子を含有することができる場合によっては置換される炭素環もしくは複素環
    の4ないし6員環系の形成を伴いR12、R14もしくはR15の1個に結合され;R 13 が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、
    t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロピ
    ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、フェニ
    ル、ベンジル、トルイルもしくはそれらの置換誘導体であり; Y’がNもしくはSであり; R14が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
    、シクロヘプチル、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロ
    ヘキシル、5−メチル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくは
    それらの置換誘導体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジア
    ルキルアミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキル
    オキシ−C1-4−アルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、ある
    いは、R14が結合される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることが
    できかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置
    換される複素環の4ないし6員環系の形成を伴いR12、R13もしくはR15(存在
    する場合)の1つに結合され;そして R15が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル
    、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、シクロプロ
    ピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
    、シクロヘプチル、4−メチルシクロヘキシル、3,3,5−トリメチルシクロ
    ヘキシル、5−メチル−2−ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルイルもしくは
    それらの置換誘導体、C1-4−アルキルアミノ−C1-4−アルキル、C1-4−ジア
    ルキルアミノ−C1-4−アルキル、アミノ−C1-4−アルキル、C1-4−アルキル
    オキシ−C1-4−アルキル、基(a1)ないし(a28)の1つであるか、ある
    いは、R15が結合される窒素原子を包含しかつ飽和もしくは不飽和であることが
    できかつ/またはさらなるヘテロ原子を含有することができる場合によっては置
    換される複素環の4ないし6員環系の形成を伴いR12、R13もしくはR14(存在
    する場合)の1つに結合されるか、および、あるいは、場合によっては、それを
    介して式(III)の基が抱合体の残部に結合される直接結合を表す ことを特徴とする、請求項4に記載の抱合体。
  14. 【請求項14】 R7が、それを介して式(II)の基が抱合体の残部に結
    合される直接結合もしくはN、OおよびSより成る群からの原子を表し; かつ、式(III)の他の基が請求項13で定義されるとおりである ことを特徴とする、請求項13に記載の抱合体。
  15. 【請求項15】 R15が、それを介して式(III)の基が抱合体の残部に
    結合される直接結合を表し; かつ、式(III)の他の基が請求項13で定義されるとおりである ことを特徴とする、請求項13に記載の抱合体。
  16. 【請求項16】 式(III)の基が、カルボキシル基に関してαもしくは
    βの位置の基を介して抱合体の残部に連結される ことを特徴とする、請求項13に記載の抱合体。
  17. 【請求項17】 IAが、αvβ3インテグリン受容体に向ける式(IV)の
    非ペプチド基であり、 ここで R18が、それを介して式(IV)の基が抱合体の残部に結合される直接結合もし
    くはN、OおよびSより成る群からの原子を表し、 かつ、他の基が請求項4で定義されるとおりである ことを特徴とする、請求項4に記載の抱合体。
  18. 【請求項18】 IAが、αvβ3インテグリン受容体に向ける式(IV)の
    非ペプチド基であり、 ここで R19が、それを介して式(IV)の基が抱合体の残部に結合される直接結合を表
    し、 かつ、他の基が請求項4で定義されるとおりである ことを特徴とする、請求項4に記載の抱合体。
  19. 【請求項19】 [A]遊離の一級もしくは二級アミノ基を有する式(Ia
    )の化合物 CT−AA1−AA2−AA3−AA4−Sp (Ia) 式中、全部の基は請求項5で示される目的の範囲を有する との、塩基の存在下での 遊離もしくは場合によっては活性化されるカルボキシル官能基を有する式(II
    )、(III)および(IV)の化合物の群からの化合物の反応; あるいは [B]適切な場合は塩基の存在下での例えばホスゲン、チオホスゲンもしくはク
    ロロギ酸エステルのような炭酸誘導体との、 遊離の一級もしくは二級アミノ官能基を有する式(II)、(III)および(
    IV)の化合物の群からの化合物の反応、 次いで、遊離の一級もしくは二級アミノ基を有する式(Ia)の化合物 CT−AA1−AA2−AA3−AA4−Sp (Ia) 式中、全部の基は請求項5に示される目的の範囲を有する との反応、 ならびに 適切な場合は、製造方法の好ましい時点で存在する保護基の除去および/もしく
    は窒素原子の誘導体化、ならびに/または無機もしくは有機塩基もしくは酸との
    反応による、得られた化合物の遊離酸への転化および/もしくはその生理学的塩
    の1つへの得られた化合物の転化; あるいは [C]塩基の存在下での例えばホスゲン、チオホスゲンもしくはクロロギ酸エス
    テルのような炭酸誘導体との、 遊離の一級もしくは二級アミノ基を含有する細胞傷害性化合物または細胞増殖抑
    制剤もしくは細胞増殖抑制剤誘導体CTの反応、 次いで、遊離の一級もしくは二級アミノ官能基を有する式(II)、(III)
    および(IV)の化合物の群からの化合物との反応、 ならびに 適切な場合は、製造方法の好ましい時点で存在する保護基の除去および/もしく
    は窒素原子の誘導体化、ならびに/または無機もしくは有機塩基もしくは酸との
    反応による、得られた化合物の遊離酸への転化および/もしくはその生理学的塩
    の1つへの得られた化合物の転化; あるいは [D]塩基の存在下での、遊離のもしくは場合によっては活性化されるカルボキ
    シル官能基を含有する式(Ia)の化合物 CT−AA1−AA2−AA3−AA4−Sp (Ia) 式中、全部の基は請求項5で示される目的の範囲を有する との、 遊離の一級もしくは二級アミノ官能基を含有する式(II)、(III)および
    (IV)の化合物の群からの化合物の反応; ならびに 適切な場合は、製造方法の好ましい時点で存在する保護基の除去および/もしく
    は窒素原子の誘導体化、ならびに/または無機もしくは有機塩基もしくは酸との
    反応による、遊離酸への得られた化合物の転化および/もしくはその生理学的塩
    の1つへの得られた化合物の転化 を含んで成る、請求項4に記載の抱合体の製造方法。
  20. 【請求項20】 方法の全段階が固相で実施されることを特徴とする、請求
    項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 請求項1ないし18の1つに記載の抱合体の最低1種を含
    んで成る医薬。
  22. 【請求項22】 癌性の障害の治療のための医薬の製造のための請求項1な
    いし18の1つに記載の化合物の使用。
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