JP2003508489A - 創傷治癒の増進 - Google Patents

創傷治癒の増進

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ハダジツト・メデイカル・リサーチ・サービシズ・アンド・デベロツプメント・カンパニー・リミテツド
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Abstract

(57)【要約】 創傷治癒のプロモーターおよび特にその領域における外科的介入もしくは感染後の尿道狭窄形成のインヒビター。具体的には、本発明のもっとも好適な化合物、ハロフギノンは、そのような外傷後の尿道の管腔内にコラーゲン蓄積が生じるのを防ぎ、それによって尿道狭窄形成を抑制するために使用することができる。また、ハロフギノン、および関連化合物は、外傷後、例えば外科処置後の創傷治癒の増進のために有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野および背景 本発明は、創傷治癒の増進のための組成物および方法、ならびに加えて、狭窄
、例えば尿道狭窄の形成の予防のための組成物および方法に関する。
【0002】 創傷治癒は、細胞、細胞外基質(ECM)成分および細胞の微環境のような因
子を伴う複雑な過程である。本質的に、すべての創傷治癒は、損傷組織の修復ま
たは置換を伴う。すべてそのような過程は、ある種の基本成分を必要とするけれ
ども、そのような修復または置換の厳密な性質は関与する組織に依存する。これ
らの成分、皮膚の(cutaneous)、または皮膚(skin)を具体的に
説明するためには、創傷治癒が述べられ、そしてまた、議論はすべての種類の創
傷修復にまで及ぶと理解される。
【0003】 皮膚は、3層、ケラチン、表皮および真皮をもつ。もっとも小さい損傷におけ
るように、表皮のみが損傷される場合は、ケラチン細胞が傷の縁から移動し、そ
して最後にはそれを覆って表皮およびケラチンを再生する[D.R.Knigh
ton and V.D.Fiegel,Invest.Radiol.,Vo
l 26,p.604−611,1991]。したがって、瘢痕形成のリスクは
、そのような小さい損傷については比較的低い。
【0004】 全3種の皮膚層が損傷または破壊される場合は、肉芽組織と呼ばれる新しい結
合組織が、最初に創傷間隙を満たさねばならない。この組織は、創傷間隙中に移
動する繊維芽細胞によるECM成分の蓄積によって形成される[D.R.Kni
ghton and V.D.Fiegel,Invest.Radiol.,
Vol 26,p.604−611,1991]。肉芽組織の形成は、明らかに
重要な保護メカニズムであるけれども、また、そのような組織の形成は瘢痕の形
成をもたらすことがある。ECM成分、例えばコラーゲンの生産は、特に瘢痕形
成に結びつけられてきた。皮膚上の瘢痕は、美容整形上および機能上の両問題で
もある。例えば、重い火傷の後の瘢痕形成は、関節の運動を制約する。他の種類
の組織、例えば細菌感染後の肺、または外科処置後の多くの器官組織における瘢
痕形成は、極度に危険であることがある。器官組織内の瘢痕がそのように危険で
ある1つの理由は、瘢痕が本来の器官組織の機能を再回復せず、その結果、創傷
の治癒が、器官の性能および機能の完全な回復をもたらさないことである。
【0005】 病理学的および潜在的に臨床的な両損傷である瘢痕形成の1つの例は、狭窄の
形成であり、これは、瘢痕組織の不柔順な部分による生物学的な通路の縮小を特
徴とする共通の臨床症状である。そのような狭窄の1つの例は尿道狭窄である。
そのような瘢痕組織は、典型的には傷害への反応として起こり、尿道の機械使用
およびカテーテル導入の結果;外傷の結果;または特にN.ゴノルレア(N.g onorrhea )のような微生物によって引き起こされた場合の尿道炎の結果
として、元来自然発生的な病的状態である。狭窄による尿道の閉鎖は、放尿の躊
躇、尿道流の弱化、中断および不完全な尿排泄感のような症候をもたらす。その
上、そのような閉鎖は、膀胱、尿管および腎臓への損傷をもたらすこともある。
【0006】 もっとも普通の処置、外科的拡張は、通路への傷害および瘢痕組織生成を伴う
こともあり、これらが、順に、管腔の遮断および処置の失敗を惹起するので、狭
窄は、一般に治癒または軽減することすら困難である。もっとも成功した処置、
通路の開口外科処置は、複雑であり、特殊な訓練を要する。したがって、現在利
用できる処置は、一般に、狭窄を治癒することが不可能である。
【0007】 特に、外科処置または外傷後のそのような狭窄の出現に関して、狭窄の病因が
与えられた場合には、過剰なコラーゲン合成によって惹起される繊維形成を必然
的に起すことが示唆された。例えば、尿道狭窄瘢痕形成において、コラーゲンI
型の含量は増加することが分かっており、一方、コラーゲンIII型は減少した
(Baskin et al.,J.Urol.,157:371,1997)
。さらにまた、そのような狭窄から採取された生検は密なコラーゲンを示した(
Singh and Scott,Br.J.Urol.,47:871,19
75)。かくして、明白に、コラーゲン、特にI型コラーゲンは、狭窄形成の病
理における重要な因子である。
【0008】 しかしながら、ECM成分、例えばコラーゲンの蓄積は、また、創傷の治癒の
ためにも重要であると今日では信じられている。事実、先行技術は、治癒しつつ
ある傷の強度は、最後にはコラーゲン蓄積に依存することを示している[Hau
kipuro,K.,et al.,Ann.Surg.,Vol.213,p
.75−80,1991]。かくして、先行技術によれば、コラーゲン蓄積は、
治癒しつつある傷の強度および支持を与えるのに十分なレベルにおいて存在しな
ければならないが、瘢痕形成を惹起するような高いレベルでは存在してはならな
い。 コラーゲン蓄積が妨げられた場合は、耐久性の瘢痕は形成されないであろ
う。したがって、これらの病理過程は、少なくとも一部は、過剰なコラーゲンの
合成によって惹起される。さらにまた、他の臨床症状、例えば繊維症におけるコ
ラーゲンの極めて重要な役割が、その蓄積を抑制する薬物を開発する試みを促進
した[K.I.Kivirikko,Annals of Medicine,
Vol.25,pp.113−126(1993)]。
【0009】 そのような薬物は、プロコラーゲンポリペプチド鎖の合成を変えることによっ
て、または特異的な翻訳後の進行を阻害することによって作用することができ、
これらは、細胞外コラーゲン繊維の形成低下や、または変化した性質をもつ繊維
の蓄積をもたらすであろう。不幸にも、支持組織の強度や種々の障害のその環境
におけるこのタンパク質の重要性にもかかわらず、コラーゲン合成および蓄積の
インヒビターはわずか数種しか利用することができない。さらにまた、多くの利
用できるインヒビターは、コラーゲンの代謝経路に対する特異性を欠如している
。かくして、多数の今日利用できる薬物は有害な副作用をもつ。
【0010】 例えば、細胞毒性薬物が、コラーゲン生産繊維芽細胞の増殖を緩和する試みに
おいて試験された[J.A.Casas,et al.,Ann.Rhem.D
is.,Vol.46,p.763(1987)]、例えばコルヒチン、これは
細胞外基質中へのコラーゲン分泌を緩和する[D.Kershenobich,
et al.,N.Engl.J.Med.Vol.318,p.1709(1
988)]。他の薬物は、鍵となるコラーゲン代謝酵素のインヒビターとして作
用する[K.Karvonen,et al.,J.Biol.Chem.,V
ol.265,p.8414(1990);C.J.Cunliffe,et
al.,J.Med.Chem.,Vol.35,p.2652(1992)]
。しかしながら、これらのインヒビターのいずれも、特定の種類のコラーゲンの
代謝および蓄積について特異的効果をもたない。また、これらの薬物は、他の生
死にかかわるコラーゲン性分子、例えば古典的な補体経路におけるClq、神経
筋肉連結端板のアセチルコリンエステラーゼ、コングルチニンおよび肺の表面活
性物質アポタンパク質の生合成を妨げる。そのような干渉および特異性の欠如は
、潜在的に深刻な逆効果をもつことがある。
【0011】 コラーゲン合成を抑制できる他の薬物、例えばニフェジピンおよびフェニトイ
ンは、同様に他のタンパク質の合成も抑制するので、コラーゲン生合成経路を非
特異的に遮断する[T.Salo,et al.,J.Oral Pathol
.Med.,vol.19,p.404(1990)]。タンパク質合成の非特
異的抑制は、薬物が患者に投与された場合に悪い副作用をもたらすので、特異性
の欠如は、これらの薬物の臨床的使用を明らかに低下させる。かくして、それが
毒性の副作用を惹起するのに十分非特異的である場合は、狭窄形成を単純に防ぐ
ことだけでは、化合物を有用なものにはしない。
【0012】 事実また、コラーゲン架橋のインヒビター、例えばβ−アミノ−プロピオニト
リルを含む臨床的に利用できる抗繊維形成薬物は非特異的である。不幸にも、こ
れらのコラーゲン架橋インヒビターの特異性の欠如は、最後には、長期使用後に
重篤な副作用をもたらす。これらの副作用は、ラスリティック(lathrit
ic)症候群ならびに弾力性生成(elastogenesis)の破壊を含む
。後者の副作用は、エラスチン、その他の繊維結合組織タンパク質の架橋の破壊
の結果である。さらに、これらの薬物のコラーゲン架橋抑制効果は2次的であり
、それ故、コラーゲンは、コラゲナーゼによる分解前に先ず過剰生産されるに違
いない。かくして、コラーゲンの合成の型−特異的インヒビターそれ自体が明ら
かに要求される。
【0013】 そのような型−特異的コラーゲン合成インヒビターは、極端に高レベルのコク
シジウム剤ハロフギノン(Halofuginone)を飼料添加されたニワト
リを観察することによって発見された。これらのニワトリは、コラーゲン合成の
抑制によって惹起される、皮膚裂離の増強によって立証されるように、もろい、
弱められた皮膚をもつことが見い出された[Granot,I.et al.,
Poultry Sci.,Vol.70,p.1559−1563,1991
]。ハロフギノンおよび関連化合物は、ある種の繊維症状、例えば強皮症および
移植片対宿主疾患の治療に関して米国特許第5,449,678号において開示
されている。これらの症状は両方とも過剰なコラーゲン蓄積に関連していて、こ
れはハロフギノンによって抑制することができる。この特定のインヒビターは、
式:
【0014】
【化8】
【0015】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
あり; R3は、水素および低級アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであ
り; nは、1もしくは2のいずれかである] の製薬学的に活性な化合物および製薬学的に許容しうるそれらの塩の製薬学的有
効量を含む組成物である。この群の化合物のうち、ハロフギノンは、そのような
治療のために特に効果があることが見い出された。
【0016】 PCT特許出願WO96/06616は、さらに、これらの化合物は、血管平
滑筋細胞の増殖を妨げることによって再狭窄(restenosis)を有効に
治療するできることを開示している。再狭窄は、血管傷害に応答して影響を受け
た血管の管腔内の平滑筋細胞増殖および細胞外基質蓄積を特徴とする[Choi
et al.,Arch.Surg.,Vol.130,p.257−261
(1995)]。そのような平滑筋細胞増殖の1つの目立つ特質は、正常な収縮
性表現型から接合(synthetic)表現型までの表現型の変化である。I
型コラーゲンは、ハロフギノンによってブロックできるそのような表現型の変化
を支持することが分かった[Choi et al.,Arch.Surg.,
Vol.130,p.257−261(1995);PCT特許出願WO96/
06616]。かくして、ハロフギノンは、I型コラーゲンの合成をブロックす
ることによって血管傷害後の平滑筋細胞のそのような異常な再分化を防ぐことが
できる。
【0017】 しかしながら、これらの研究されたモデルのどれも、多くの理由について創傷
治癒の増進または瘢痕の形成の予防におけるハロフギノンの作用を十分に予測し
ていない。
【0018】 第1に、先行技術は、前記のように、ハロフギノンの使用に対して創傷治癒を
増進することを教え、先行技術は、コラーゲンが創傷治癒には必要であることを
教えている。先行技術によれば、コラーゲンは、傷の強度には特に必要である。
かくして、瘢痕形成を低下させるかまたは防ぐためのハロフギノンのいずれかの
使用は、傷の治癒もまた妨げることが予想されるであろう。
【0019】 第2に、ハロフギノンまたは関連化合物による創傷治癒の増進は、先行技術に
よって教えられることも、または示唆されることもない。事実、ハロフギノンお
よび関連化合物に関する知識、および創傷治癒および瘢痕形成の予想されるメカ
ニズムが示されれば、普通の当業者は、創傷治癒が増進されるよりもむしろ、ハ
ロフギノンを投与されている患者において遅延されるのを予想するであろう。か
くして、ハロフギノンが実際に瘢痕形成なしに創傷治癒を増進するという発見は
、当該技術分野における教示には反している。
【0020】 かくして、非特異的な影響を惹起することなく、瘢痕形成のような病理過程を
実質的に抑制する創傷治癒のプロモーターに対する広く認識されたニーズがあり
、そしてそれを得ることは著しく有利であろう。
【0021】 発明の概要 本発明によれば、化合物が、式:
【0022】
【化9】
【0023】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
あり;そして R3は、水素および低級アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであ
り;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ群のメンバーおよび製薬学的に許容しうるそれらの塩である、化合物の製
薬学的有効量を製薬学的に許容しうるキャリヤーと組み合わせて含有する、創傷
治癒を増進するための組成物が提供される。
【0024】 本発明のその他の実施態様によれば、化合物が、式:
【0025】
【化10】
【0026】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
あり;そして R3は、水素および低級アルケンオキシからなる群のメンバーであり;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ群のメンバーおよび製薬学的に許容しうるそれらの塩である、化合物の製
薬学的有効量を製薬学的に許容しうるキャリヤー中に配置する段階を含む、創傷
治癒を増進するための薬物を製造する方法が提供される。
【0027】 本発明のその他の実施態様によれば、方法が、化合物が、式:
【0028】
【化11】
【0029】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
あり;そして R3は、水素および低級アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであ
り;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ群のメンバーおよび製薬学的に許容しうるそれらの塩である、化合物の製
薬学的有効量を製薬学的に許容しうるキャリヤー中に配置する段階を含む、創傷
治癒の増進のための、外科的操作の遂行前の投与のための薬物を製造する方法が
提供される。
【0030】 本発明のなおその他の実施態様によれば、組成物が、式:
【0031】
【化12】
【0032】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
あり;そして R3は、水素および低級アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであ
り;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ化合物および製薬学的に許容しうるそれらの塩の製薬学的有効量を含有す
る、創傷治癒の増進のための、実質的に外科的操作の遂行前の治療のための組成
物が提供される。
【0033】 本発明のなおその他の実施態様によれば、式:
【0034】
【化13】
【0035】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
あり;そして R3は、水素および低級アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであ
り;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ化合物および製薬学的に許容しうるそれらの塩の製薬学的有効量を含有す
る、患者における狭窄を治療するための組成物が提供される。
【0036】 好ましくは、狭窄は尿道狭窄である。より好ましくは、尿道狭窄は外科的操作
が患者において遂行された後に起きる。もっとも好ましくは、外科的操作は、患
者の尿道のカテーテル導入である。
【0037】 あるいはまた、そして好ましくは、尿道狭窄は、患者の尿道の感染後に起きる
【0038】 本発明の好適な実施態様によれば、化合物は、尿道狭窄の治療のために経尿道
投与をとおして患者に投与される。
【0039】 本発明のなおその他の実施態様によれば、式:
【0040】
【化14】
【0041】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
あり;そして R3は、水素および低級アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであ
り;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ化合物および製薬学的に許容しうるそれらの塩の製薬学的有効量を患者に
投与する段階を含む、患者における狭窄を治療するための方法が提供される。
【0042】 本発明のなおその他の実施態様によれば、式:
【0043】
【化15】
【0044】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
アルコキシからなる群のメンバーであり、R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよ
び低級アルコキシからなる群のメンバーであり、そしてR3は、水素および低級
アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであり;そしてnは、1もし
くは2のいずれかである]をもつ化合物および製薬学的に許容しうるそれらの塩
の製薬学的有効量を含有する、創傷の強度(strength)を維持しながら
患者における瘢痕(cicatrix)形成を防ぐための組成物であって、該化
合物が患者の創傷の強度が減少されないように患者に投与される組成物が提供さ
れる。
【0045】 これらの実施態様のすべてでは、好ましくは、化合物はハロフギノンである。
これ以降、用語「ハロフギノン」は、式:
【0046】
【化16】
【0047】 をもつ化合物および製薬学的に許容しうるそれらの塩として定義される。
【0048】 好ましくは、先に言及された化合物のすべては、式によって述べられる化合物
それ自体、そして/または製薬学的に許容しうるそれらの塩のいずれでもよい。
【0049】 これ以降、用語「瘢痕」は、瘢痕、狭窄、肥大瘢痕、ならびに実質的にすべて
の他のタイプの瘢痕を含む。以下により詳細に記述されるように、狭窄に関する
本発明の効力の例は、尿道狭窄について示されるけれども、これは、単に記述の
目的のための例であり、そしていかなる点でも限定することを意味しないと理解
される。
【0050】 好適な実施態様の記述 予期せぬことに、本発明による組成物は、創傷治癒それ自体を増進しながら、
創傷治癒から発生する病理過程、例えば瘢痕形成のインヒビターとして作用する
ことが見い出された。また、本発明は、狭窄の形成のインヒビターでもある。
【0051】 具体的には、本発明のもっとも好適な化合物、ハロフギノンは、コラーゲン蓄
積が創傷間隙内に生じることを防ぐことによって、瘢痕形成を抑制し、そして創
傷治癒を増進するために使用することができる。以下に詳述される実施例におい
て、ハロフギノンは、カテーテル導入に続く尿道内のコラーゲン蓄積を抑制し、
それによって尿道狭窄の形成を抑制することが示された。
【0052】 以下に示される他の実施例では、ハロフギノンは、創傷治癒を妨げないことが
示される。そのような効果は、特に、ハロフギノンがコラーゲン蓄積を減少する
ので予測されない。しかしながら、コラーゲン蓄積は治癒しつつある創傷を強化
するために必要である。さらにまた、高レベルのハロフギノンは、皮膚強度を減
少させ、そして皮膚の列離を増大させる。先行技術に基づくと、ハロフギノンは
、創傷治癒を妨げることが予測されるであろう。しかし、先行技術の教えとは反
対に、ハロフギノンは、創傷治癒を増進することが具体的に示され、この効果は
新規で、そして非自明であった。
【0053】 これらの新規で、非自明の、そして完全に予期されない結果に基づいて、ハロ
フギノンは、創傷治癒の増進のため、ならびに創傷治癒の過程において創傷の強
度を維持するために、多くの方法において明らかに使用することができるであろ
う。例えば、ハロフギノンは、形成された狭窄および一般に瘢痕として述べられ
る他の瘢痕、例えば外科処置後の瘢痕または炎症疾患を治療するため、あるいは
それらの狭窄または他の瘢痕、または瘢痕の他の例の形成を実質的に抑制するた
めのいずれかに使用できるであろう。
【0054】 ハロフギノンは、また、瘢痕の形成を実質的に防ぐために外科処置前に患者に
投与される前治療として使用できる。もちろん、そのような前治療は、ハロフギ
ノンが、もっとも効果的である外科処置前の十分な期間投与されるので、計画さ
れた外科処置にとってもっとも効果的であろう。
【0055】 本発明は、次の具体的に説明される実施例および図面に関してより容易に理解
される。引用はもっぱらハロフギノンに対してなされるが、米国特許第3,32
0,124号(この教示は引用によって本明細書に組み入れられている)におい
て記述され、そして特許請求される他のキナゾリノン誘導体は類似の性質を有す
ると考えられることに注意すべきである。
【0056】 実施例1 創傷治癒に及ぼすハロフギノンの影響 創傷治癒に及ぼすハロフギノンの影響が、最初に照射され、次いで傷害されたマ
ウスを用いて試験された。図1に示すように、ハロフギノン処置は、傷害および
照射された皮膚のコラーゲン含量における減少を惹起するが、創傷は、なお治癒
した。
【0057】 実験は次のように実施された。第1に、年齢12−14週のC3H、一定フロ
ーラ(defined−flora)、病原体フリーのメスマウスが、ナトリウ
ムフェノバルビタール60mg/kgにより麻酔された。次いで、マウスは毛を
剃られた。次いで、マウスの1群が、次のように照射された。第1に、皮膚弁約
40mm長および約20mm幅が放射ジグのリードカバー中にスリットをとおし
て押し込まれ、そしてテープにより固定されて、皮膚弁のみが露出された。次い
で、この露出された皮膚が、2mmCuフィルターを用い線量割合1.0Gy/
minにおいて175kVp/20mAorthovoltageX線源を使用
することによって照射された。標準線量18Gyが加えられた。
【0058】 次いで、全マウスが、下部背面の中線に沿って皮膚に約25mm長の完全な深
さの切開をあたえることによって傷害された。照射された動物では、創傷は、照
射後直ちに、照射領域内に与えられたことに注意。全マウスでは、切開は、3−
4個の金属製傷閉鎖クリップによって直ちに閉じられ、これは2日後に除去され
た。
【0059】 傷害された後、マウスは、ハロフギノン1mg/マウスまたは対照としての食
塩水のいずれかを隔日にi.p.注射された。14日後、最後の注射後2日目に
、マウスは犠牲にされ、皮膚サンプルがリン酸バッファー食塩水(PBS)中に
収集され、4℃でPBS中4%パラホルムアルデヒド中で固定された。サンプル
が、勾配をつけたエタノール溶液中で脱水され、クロロホルム中で洗浄され、そ
してパラフィンに包埋された後、連続5μmの切片が調製された。切片は、キシ
レン中で脱パラフィンされ、一連の勾配エタノール溶液をとおして再加水され、
蒸留水中で洗浄され、そして50mMTris−HCl,5mMEDTA,pH
7.5中プロナーゼ0.125mg/mlを用いて10分間処理された。消化後
、スライドは蒸留水中で洗浄され、PBS中10%ホルマリン中で後固定され、
0.2%グリシン中でブロックされ、蒸留水中で再び洗浄され、勾配エタノール
溶液をとおして急速脱水され、そして数時間風乾された。次いで、サンプルは、
ヘマトキシリン−エオシンにより染色された(図1A−D)。免疫組織化学は、
ラット・コラーゲンI型に対して特異的なウサギ免疫血清(Laboratoi
re de Pathologie Cellulaire,Institut
Pasteur de Lyon,Lyon,France)および2次のラ
ット抗ウサギFITC共役McAbを用いて実施された(図1E−H)。
【0060】 図1Aおよび1Eは、食塩水で処置されたマウスの創傷から採取された組織を
示す。図1Bおよび1Fは、ハロフギノンで処置されたマウスの創傷から採取さ
れた組織を示す。図1Cおよび1Gは、食塩水で処置された照射マウスの創傷か
ら採取された組織を示す。図1Dおよび1Hは、ハロフギノンで処置された照射
マウスの創傷から採取された組織を示す。本質的に、図1Gは、コラーゲン含量
が照射されたマウスの創傷において比較的高いことを示している。しかしながら
、図1Hは、コラーゲン含量がハロフギノンでの処置によって有意に低下された
ことを示している。しかし、コラーゲン含量にかかわらず、これらの創傷のすべ
たは治癒した。
【0061】 ラットの1群(照射されない)が、傷害後にハロフギノンの注射1回を受けた
だけであったことを除いて、創傷の強度は、実質的に先に記述したようにラット
を作成することによって検査された。創傷の強度は次のように測定された。最初
に、約20mm長および約16mm幅であり、そして創傷の主要部分を含む四角
い皮膚が、犠牲にされた皮膚から切り取られた。次に、皮膚は、傷に垂直に切断
されて、各2mm幅である皮膚の帯7個を得た。皮膚の帯は、紙で補強されたフ
レーム間に固定され、そして一定速度25mm.minにおいて伸ばすためのI
nstronテンションメーター上に装填された。次いで、破裂点が記録された
。データは、ハロフギノンを受けなかった非照射動物(1列)、ハロフギノンの
注射1回(2列)または6回(3列)を受けた非照射動物、ハロフギノンを受け
なかった照射動物(4列)、およびハロフギノンの注射6回を受けた照射動物(
5列)について図2において示される。
【0062】 図2は、動物が照射されたか、または照射されなかったかによらず、ハロフギ
ノンが創傷の強度を低下させなかったことを明らかに例証している。しかしなが
ら、先に注目されたように、先行技術は、創傷強度についてコラーゲンの重要性
を教示しているので、ハロフギノンがそのような創傷強度を低下させることが予
測されたであろう。かくして、図1および2において得られた結果は、ハロフギ
ノンが創傷強度を低下させなかったので、明らかに、新規で、非自明であり、そ
して先行技術とは異なる知見である。
【0063】 実施例2 ハロフギノンは腫瘍をもつマウスにおける創傷治癒を改善する C6ラット膠腫細胞からの腫瘍が調製され、そしてヌードマウスに移植された
。あるマウスは、経口的またはi.p.(腹腔内)投与のいずれかでハロフギノ
ンを受けた。結果は、ハロフギノンを受けたマウスでは、創傷治癒が実質的に瘢
痕形成なしに増進されたことを示した。実験法は次のとおりである。
【0064】 C6膠腫細胞は、5%FCS、ペニシリン50ユニット/ml、ストレプトマ
イシン50μg/mlおよびフンギゾン125μg/mlを補足されたDMEM
において培養された。約150ミクロンの小楕円体への細胞の凝集は、集密培養
物からの細胞を寒天コーティングされた細菌プレート上へ置き換えることによっ
て開始された。培養4−5日後、懸濁液が250ml撹拌フラスコ(Bellc
o,USA)に移され、そして培地が30−40日間隔日に変えられた。全培養
操作は37℃および5%CO2において行われた。他の条件は、従来報告された
とおりであった(Abramovitch et al.,Br.J.Canc
er,77:440−447,1998;Abramovitch et al
.,Cancer Res.,55:1956−62,1995)。
【0065】 細胞の移植では、オスCD−1ヌードマウス2か月齢および体重30gが麻酔
された。1個の腫瘍直径約1mmが、既に報告されたように、テフロン(登録商 標)管挿入を用いて、各マウスにおいて4mm切開部位の下部背面の皮下に移植 された(Abramovitch et al.,Br.J.Cancer, :440−447,1998)。切開は、微小外科鋏を用いて形成され、そし て粘着バンドで閉じられた。
【0066】 次いで、マウスは、6群に分けられた。1群は先に記述されたように経口投与
によってハロフギノンを受けた。4群は、隔日にi.p.注射により異なる濃度
のハロフギノン(1注射当たり0.1,0.5,2および4μgハロフギノン)
を受けた。1群は、虚偽の注射(ハロフギノンなし)を受けた。
【0067】 移植腫瘍のMRI微細画像作成は、既に報告されたように、アクティブリーR
Fデカップルドサーフェイスコイル(actively RF decoupl
ed surface coil)、直径2cm、およびバードケージトランス
ミッションコイル(bird−cage transmission coil
)を使用して水平4.4T Burker−Biospec分光計において実施
された(Abramovitch et al.,Br.J.Cancer, :440−447,1998;およびAbramovitch et al.
,Magn.Reson.Med.,39:813−824,1998)。マウ
スは麻酔され、そしてサーフェイスコイルの中心に位置する腫瘍とともに仰臥に
置かれた。傾斜エコー画像は、110ミクロンのイン・プレーン(in−pla
ne)共鳴をもたらす切片の厚さ0.5mm、TE10ms、TR230msお
よび256x256ピクセルマトリックス(pixels matrix)によ
り得られた。毛細血管床の成長は、腫瘍を囲む1mmの問題の領域における平均
強度の低下によって反映された(Abramovitch et al.,Br
.J.Cancer,77:440−447,1998;およびAbramov
itch et al.,Magn.Reson.Med.,39:813−8
24,1998)。
【0068】 実験期間の最後に、マウスは犠牲にされ、そして切片が得られ、そして先に既
述されたように調製された。
【0069】 結果は図3において示される。列1は腫瘍の外面の写真であり、列2は切開部
位の写真であり、列3はMRIであり、列4はコラーゲンα1(I)遺伝子発現
であり、列5はコラーゲン含量を示し、そして列6は切開の組織学的状態である
。これらの結果から、ハロフギノンは、経口的に投与されても、またi.p.注
射1回当たり4μgとして投与されても、腫瘍の存在にもかかわらず(図3)、
瘢痕形成が創傷の部位において見いだされないほど、有意に、マウスにおいて創
傷治癒を改善した。腫瘍移植部位から1mm未満に位置する創傷は、従来、急速
には治癒しないことが示されていたので、そのような結果は驚くべきことである
。例えば、上皮の再形成は、切開が行われた後3週目のそのような創傷において
も完全ではなく、そして創傷部位は、なおも炎症細胞および血液凝塊を特色とす
ることが見いだされていた(Abramovitch et al.,Br.J
.Cancer,77:440−447,1998)。これに対して、腫瘍の組
織学的切片は、ハロフギノンが、経口的に投与されても、またi.p.注射1回
当たり4μgとして投与されても、各群のマウス5匹中4匹において完全な上皮
再形成を誘導したが、一方、すべての他の群では、上皮再形成は各群5マウス中
1匹のみに起きた。
【0070】 列4と5は、コラーゲンα1(I)遺伝子の発現およびコラーゲン含量の両方
が、ハロフギノンを特に最高用量(i.p.注射1回当たり4μg)において受
けたラットにおいて減少したことを示している。かくして、ハロフギノンを受け
たマウスにおけるコラーゲン含量の減少は、驚くべきことに、創傷の上皮再形成
の増強および創傷治癒の増進を伴う。
【0071】 同様な目に見える結果は、T50膀胱がん腫腫瘍を移植されたマウスにより得
られた(図4)。実験結果は次のとおりであった。C3Hマウスが各6マウスの
2群に分けられた。実験群は、T50膀胱がん腫細胞の注入3日前およびその後
2週間、ハロフギノン10mg/kgまたは5mg/kgのいずれかを受けた。
培養されたT50細胞、化学的に誘発されたMBT2マウス膀胱がん腫の攻撃性
のより強い変異株は、増殖培地においてトリプシン/EDTAにより分離されて
単一細胞懸濁液(106細胞/ml)にされ、そしてマウスの背中の2部位にs
.c.移植された。右側は0.4*105細胞を受け、そして左側は2*105
胞を受けた。実験は17日目に終了した。
【0072】 図4は、代表的な膀胱がん腫を担持している、ハロフギノンにより処置されな
かったマウス(上)または処置されたマウス(下)の写真である。明らかに、ハ
ロフギノンにより処置されたマウスは、ハロフギノンを受けなかったマウスより
も大きい創傷治癒をもった。ハロフギノンは、明らかに、膀胱がん腫腫瘍を移植
されたマウスにおいて創傷治癒を増進することができる。かくして、ハロフギノ
ンを受けたマウスにおける減少したコラーゲン含量は、驚くべきことに、創傷の
上皮再形成の増強および創傷治癒の増進を伴う。
【0073】 実施例3 狭窄形成に及ぼすハロフギノンの影響 ラットにおける傷害後の狭窄形成においてハロフギノンの効果が研究された。
簡単に言えば、尿道狭窄は、ラットの尿道へのカテーテル導入および電流適用に
よって誘発された。ラットは4群に分けられた:対照としての未処置ラット(図
5A);ハロフギノンで処置されたが凝固電流で処置されなかったラット(図5
B);凝固電流のみで処置されたラット(図5C);およびハロフギノンと凝固
電流両方で処置されたラット(図5D−5F)。凝固電流のみを受けたラットは
、明らかな狭窄を有したが、一方、ハロフギノンと凝固電流両方で処置されたラ
ットはそのような狭窄を有しなかった。
【0074】 実験は次のとおり実施された。最初に、尿道カテーテル導入が、23G Qu
ik−Cath(Baxter,Ireland)鞘を用いて麻酔されたラット
において実施された。脊髄針が鞘中に挿入され、そしてこれが使用されて、尿道
狭窄を生成するために、道から8,10および12mmの3カ所において1秒間
、針の外の端に10Wレベルで凝固電流を適用した。ハロフギノンは、狭窄形成
の日に開始して7日間、飼料中濃度1ppmおよび5ppmにおいて経口的に、
または2%リグノカイン中に溶解された0.03%ハロフギノンの尿道中への1
日1回の直接注入によって与えられた。尿道の肉眼的形態は、狭窄形成3週後の
透視診断下で、23G Quik−Cath鞘をとおして麻酔されたラット中に
造影剤(Telebrix Megalumine 300mg/ml,Lab
oratorie,Guerbet,Aulnay Sous Bios,Fr
ance)を注入した後、尿道造影によって評価された。
【0075】 対照的に、局所的に投与されたハロフギノンおよび凝固処置の両方を受けたラ
ットは狭窄をもたなかったし、また凝固処置とともに飼料中ハロフギノン5pp
mを受けたラットももたなかった(図5Eおよび5F)。飼料中ハロフギノン1
ppmのみの投与は狭窄形成に影響しなかった(図5D)。かくして、狭窄が誘
導された後7日間経口的に十分なハロフギノンの投与、またはハロフギノンの局
所投与は、凝固処置後の狭窄形成を防ぐことが可能であった。
【0076】 実施例4 尿道狭窄形成におけるコラーゲンの関与およびハロフギノンの影響 ラットにおいて傷害後の尿道狭窄形成における、コラーゲンの関与ならびにハ
ロフギノンの影響が研究された。簡単に言えば、コラーゲン特異的染色技術、な
らびに標識されたコラーゲン特異的遺伝プローブとのハイブリダイゼーションが
、図6および7A−7Dにおいて示されるように、尿道狭窄の成分としてコラー
ゲンの重要性を例証した。
【0077】 実験は次のとおり実施された。最初に、尿道カテーテル導入が、23G Qu
ik−Cath(Baxter,Ireland)鞘を用いてラットにおいて実
施された。脊髄針が鞘中に挿入され、そしてこれが使用されて、尿道狭窄を生成
するために、管から8,10および12mmの3カ所において1秒間、針の外の
端に10Wレベルで凝固電流を適用した。ハロフギノンは、狭窄形成の日に開始
して7日間、飼料中濃度1ppmおよび5ppmにおいて経口的に、または2%
リグノカイン中に溶解された0.03%ハロフギノンの尿道中への1日1回の直
接注入によって与えられた。21日後、ラットは犠牲にされ、そして縫合が再開
口されて、尿道狭窄形成のレベルを決定し、その時点で組織の生検が採取された
【0078】 組織は、組織学的研究が遂行できるように切片にされた。簡単に言えば、組織
サンプルがリン酸バッファー食塩水(PBS)中に収集され、そして4℃でPB
S中4%パラホルムアルデヒド中で一夜固定された。サンプルが、勾配をつけた
エタノール溶液中で脱水され、クロロホルム中で洗浄され、そしてParapl
ast中に包埋された後、連続5μmの切片が調製された。コラーゲンおよび非
コラーゲンタンパク質の分別染色は、0.1%Sirius redおよびピク
リン酸中対比染色として0.1%ファーストグリーンを用いて実施された。この
操作は、コラーゲンを赤色に染色する[Gascon−Barre,M.,et
al.,J.Histochem.Cytochem.Vol 37,p.3
77−381,1989]。結果は図7A−7Dに示される。
【0079】 遺伝プローブとのハイブリダイゼーションでは、切片は、キシレン中で脱パラ
フィンされ、一連の勾配エタノール溶液をとおして再加水され、蒸留水中で5分
間洗浄され、次いで、30分間70℃で2X SSCにおいてインキュベートさ
れた。次いで切片は、蒸留水中で洗浄され、そして50mMTris−HCl,
5mMEDTA,pH7.5中プロナーゼ0.125mg/mlを用いて10分
間処理された。消化後、スライドは蒸留水中で洗浄され、PBS中10%ホルマ
リン中で後固定され、0.2%グリシン中でブロックされた。ブロック後、スラ
イドは、蒸留水中で洗浄され、勾配エタノール溶液をとおして急速脱水され、そ
して数時間風乾された。次いで、切片は、遺伝プローブとハイブリダイズされた
【0080】 ハイブリダイゼーション前に、遺伝プローブは、元来のプラスミド、pUC1
8から1600bpラット・コラーゲンα1(I)インサートを切り取ることに
よって調製された。1600bpインサートは、次に、pSafyreプラスミ
ド中に挿入された。次いで、切片が、ジゴキシゲニン標識後このプローブとハイ
ブリダイズされた。アルカリホスファターゼ活性は、既に記述されているように
切片において検出された[Knopov,V.,et al.,Bone,Vo
l 16,p.329S−334S,1995]。結果は図6に示される。
【0081】 図6は、尿道狭窄から採取された生検中の細胞が、コラーゲンI型の存在を指
示するコラーゲンα1(I)遺伝子を特異的に発現していることを示している。
各褐色斑点がコラーゲンα1(I)遺伝子を発現している細胞を表すことに注目
。対照的に、ハロフギノンを経口的に投与されたラット、ならびに凝固処置を受
けなかったラットから採取された組織は、コラーゲンα1(I)遺伝子の有意に
低下した発現レベルをもった。事実、結果の画像解析(各種の処置について3生
検)は、凝固処置による処置後、コラーゲンα1(I)遺伝子の発現における6
.8倍の増加を例証した。これに反して、ハロフギノン処置は、コラーゲンα1
(I)遺伝子の発現における5.3倍の減少をもたらし、これは、増加した発現
のほとんど完全な撤廃である。かくして、明らかに、凝固電流のみを受けたラッ
トからの狭窄組織は高レベルのコラーゲンα1(I)遺伝子を発現したが、一方
、ハロフギノンおよび凝固電流を受けたラットはほとんど正常な発現レベルを有
した。
【0082】 コラーゲンα1(I)遺伝子の発現増大は、図7に示されるように、組織のコ
ラーゲン含量の増加を伴った。図7Bは、狭窄の1つから採取され、Siriu
s redで染色された組織切片を示し、一方図7Aは、対照の未処置ラットか
ら採取された組織のそのような切片を示す。明らかに、狭窄組織におけるコラー
ゲンの存在を指示する、非常に高いレベルのSirius redによる染色が
図7Bにおいて見いだされる。経口的(図7C)にも、また局所的(図7D)に
も与えられたハロフギノン処置は、生検におけるコラーゲン量を低下させ、そし
て管腔がコラーゲンで満たされるのを防いだ。かくして、明らかに高レベルのコ
ラーゲンI型は、ラットにおいて誘導される尿道狭窄の管腔中に存在するが、一
方そのような高レベルは、ハロフギノンの投与によって撤廃される。
【0083】 実施例5 ハロフギノンはコラーゲンIII型のレベルを変化させない コラーゲンIII型に対する抗体の免疫組織化学が、対照、未処置ラット、凝
固電流のみで処置されたラットおよび凝固電流処置後ハロフギノンを含有する飼
料を与えられたラットから採取された生検において実施された。有意な変化は、
種々の群のラット間のコラーゲンIII型のレベルにおいて観察されなかった(
図8)。実験方法は次のとおりである。
【0084】 実施例4において既に述べたようにラットは処置され、そして生検組織の切片
が調製された。免疫組織化学は、コラーゲンIII型(BioGenex,Sa
n Ramon,California,USA)に対する1次抗体および2次
抗体ではHistomouse SPキット(Zymed Laborator
ies Inc.,South San Francisco,Califor
nia,USA)を用いて実施された。1次抗体は、1:1000希釈において
使用され、そして検出は、Histomouse SPキットを用いて製造者の
指示にしたがって実施された。
【0085】 図8Aは、対照、未処置ラットから採取された生検における免疫組織化学を示
し;図8Bは、凝固電流のみで処置されたラットにおける免疫組織化学を示し;
そして図8Cは、凝固電流処置後ハロフギノンを含有する飼料を与えられたラッ
トにおける免疫組織化学を示す。有意な変化は、種々の群のラット間のコラーゲ
ンIII型のレベルにおいて観察されなかった。かくして、明らかに、コラーゲ
ンIII型のレベルは、尿道狭窄の誘導によって、またはハロフギノンの投与に
よって変化されなかった。
【0086】 実施例6 尿道由来の繊維芽細胞に及ぼすハロフギノンの影響 正常なラット尿道から得られた繊維芽細胞に及ぼすハロフギノンの影響が試験
された。繊維芽細胞は、尿道組織の切片から培養され、次いでハロフギノンの存
在または不在下でインキュベートされた。図9に示されるように、低濃度のハロ
フギノンでさえ、コラゲナーゼ消化性タンパク質(CDP)のレベルを減少した
が、一方非−コラゲナーゼ消化性タンパク質(NCDP)のレベルには影響しな
かった。CDPの減少したレベルは、コラーゲンα1(I)遺伝子の減少した発
現によって惹起されることが示された。実験方法は次のとおりである。
【0087】 尿道繊維芽細胞は、3匹の正常なオスのラットから得られ、そして無菌条件下
で処理された。尿道は1−2mm片に切断され、ペニシリン/ストレプトマイシ
ン0.2ml/10mlおよびゲンタマイシン50μg/mlを含有する溶液中
で数回洗浄された。各尿道片は、24穴プレート(Greiner Labor
ttchnik,Germany)の1mlウェル中に置かれた。各ウェルは、
D−グルコース4.5g/ml、25%FCS(胎児ウシ血清)、ペニシリン/
ストレプトマイシン0.1ml/10ml、グルタミン0.1ml/10ml、
ゲンタマイシン50μg/mlおよびアンホテリシンB2.5μg/mlを含有
する、DMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s
Medium)を満たされた。ウェルは5%CO2含有のインキュベーター中で
37℃で培養された。培地の半分が10日後に置換された。2〜3日後、培養物
はトリプシン−EDTA培地でトリプシン消化された。ウェルの各ペアの内容物
が合わされ、DMEM中に再懸濁され、そして培地5mlを含有する250ml
フラスコ1個に入れられた。細胞培養物が集密に達した時点で、それらは、旧培
地対新培地1:5により新しいフラスコに移された。次いで、FCS濃度は10
%に減少された。
【0088】 CDPおよびNCDPの合成の評価のために、細胞は、5%FCS、アスコル
ビン酸(50μg/ml)、β−アミノプロピオニトリル(50μg/ml)お
よび[3H]プロリン2ミクロキューリーを含有する0.5mグルタミン不含の
DMEM中で種々の濃度のハロフギノンとともに24時間培養された。培養期間
の終了時点で、培地はデカントされ、そしてコラゲナーゼ添加または無添加で1
8時間インキュベートされ、続いてTCA沈殿された。放射線標識されたコラー
ゲン量は、総[3H]プロリン含有タンパク質およびコラゲナーゼ消化後に残っ
ているタンパク質の間の差異として評価された。結果は図9に示される。
【0089】 次に、総RNAが、グアニジニウム−チオシアネート−フェノール技術を用い
て単離された(Chomczynski,P.and N.Sacchi,An
al.Biochem.,162:156,1987)。RNAは1%アガロー
ス変性ゲル電気泳動にかけられ、続いてナイロンフィルター(GeneScre
en Plus,New England Nuclear,Boston,M
assachusetts,USA)上にブロットされた。コラーゲンα1(I
)遺伝子に対するプローブは、市販のキット(Boehringer,Germ
any)によるランダムプライマー操作を用いてラベルされた。ハイブリダイゼ
ーションは、10%硫酸デキストラン、1%SDS、1MNaCl、40%ホル
ムアミドおよび変性ニシン精子DNAを含有する溶液中で40℃で一夜実施され
た。ハイブリダイゼーションは、2x SSC(1x SSCは、0.15MN
aClおよび0.015Mクエン酸ナトリウムを含有する)、1%SDSにおけ
る2回の30分洗浄、および1x SSC、0.1%SDSにおける2回の20
分洗浄が続いた。フィルターは、増感スクリーンを使用して、−70℃において
X線フィルム(Agfa−Curix)に露光された。
【0090】 図9に示される結果から、ハロフギノンは、10-8Mハロフギノンくらい低い
濃度においてさえCDPのレベルを40%抑制した。タンパク質のレベルは、培
養繊維芽細胞によって培地中に出されるタンパク質量から決定したが、これの5
2%がCDPであり、一方残りは定義によってNCDPであった。ハロフギノン
の抑制効果は、NCDPの出現または細胞数には影響を与えなかった。CDPに
対するハロフギノンの特異的抑制効果は、ノザンブロット解析によって例証され
るように、コラーゲンα1(I)遺伝子の発現における減少の結果であることが
示された。かくして、ハロフギノンは、尿道組織から採取された繊維芽細胞にお
けるコラーゲンα1(I)遺伝子の発現を特異的に減少させ、それによってCD
P量を減少させるが、NCDPには影響しなかった。
【0091】 実施例7 ハロフギノンの投与のために適当な製剤 ハロフギノンは、当業者には周知である多くの方法において患者に投与するこ
とができる。これ以降では、用語「患者(subject)」は、ハロフギノン
が投与されるヒトまたは下等動物を指す。例えば、投与は、局所的(眼、膣、肛
門、鼻内に)、経口的、または非経口的に、例えば静脈内滴注または腹腔内、皮
下もしくは筋肉内注射によって行われた。尿道狭窄の治療または予防のための特
に好適な投与経路は経尿道投与である。
【0092】 局所投与のための製剤は、限定されるものではないがローション剤、軟膏剤、
ゲル剤、クリーム剤、坐剤、ドロップ剤、液剤、スプレー剤および散剤を含んで
もよい。慣用の製薬学的キャリヤー、水性、粉末もしくは油性基剤、増粘剤など
が、必要または望ましいこともある。さらに、局所投与は、化合物を含む媒質に
浸漬されるか、または他の方法でそれを含有するバンデージに助けられてもよい
。バンデージは、閉鎖性(occlisive)または非閉鎖性(non−oc
clisive)であってもよい。さらにまた、特定の道具が化合物を適用する
ために使用されてもよい。本発明の道具は、化合物および製薬学的に許容しうる
キャリヤーを含む組成物、および組成物を含有する容器を含む。好ましくは、容
器は、実質的に密封され、無菌的な容器、例えばエアゾル散布ポンプまたはスプ
レー缶である。その他には、そして好ましくは、容器は、実質的に無菌のバンデ
ージである。また、その他には、そして好ましくは、容器は、圧搾可能なチュー
ブまたはゲル散布ポンプである。当業者は、好適なキャリヤーの性質に応じて組
成物に適当な容器を容易に選別することができる。
【0093】 経口投与のための組成物は、散剤もしくは顆粒剤、水もしくは非水性媒質中の
懸濁剤もしくは液剤、サッシェ剤、カプセル剤もしくは錠剤を含む。増粘剤、希
釈剤、香味剤、分散助剤、乳化剤もしくは結合剤が望ましいこともある。
【0094】 非経口投与のための製剤は、限定されるものではないがバッファー、希釈剤お
よび他の適当な添加物を含有してもよい無菌水性液剤を含んでもよい。
【0095】 経尿道投与のための製剤は、限定されるものではないが、場合によっては媒質
中に添加されたバッファー化合物とともに、水もしくは非水性媒質中の懸濁剤も
しくは液剤を含んでもよい。
【0096】 用法は、症候の重篤度およびハロフギノンに対する患者の応答性に依存する。
当業者は、最適な用量、用法手段および反復度を容易に決定することができる。
【0097】 実施例8 瘢痕の治療および創傷治癒の増進の方法 先に注目したように、ハロフギノンは、有効な創傷治癒のプロモーターおよび
狭窄を含む瘢痕形成のインヒビター、ならびに種々のタイプの瘢痕の一般的イン
ヒビターであることが示された。次の例は、ハロフギノンによる、尿道狭窄を含
む瘢痕のような瘢痕の形成を治療および予防する方法、ならびに創傷治癒を増進
する方法のみを具体的に説明するものであり、そして限定することを意図しない
【0098】 方法は、先の実施例7に記述された製薬学的許容しうるキャリヤー中のハロフ
ギノンを治療される患者に投与する段階を含む。ハロフギノンは、有効な用法手
段にしたがって、好ましくは予定された終点に到達するまで、例えば患者におい
て臨床症候がなくなるまで投与される。例えば、患者が既に創傷を有する場合は
、終点は、創傷のサイズにおける低下または創傷の完全な治癒である。
【0099】 また、ハロフギノンは、実質的に、瘢痕のような瘢痕および狭窄の形成を予防
するため、ならびに創傷治癒を増進するために、外科処置前に患者に投与される
前治療として使用することができる。もちろん、そのような前治療は、ハロフギ
ノンがもっとも有効である外科処置前の十分な期間投与されるので、計画された
外科処置にとってもっとも有効であろう。ハロフギノンは、瘢痕形成の抑制が特
に重要である美容整形上の外科処置のために特に有用であろう。
【0100】 以降では、用語「治療」は、病理症状が起きる前の前治療、および症状が起き
た後の治療の両方を含む。例えば、創傷の治療は、創傷の生成前後両方のハロフ
ギノンの両投与を含む。用語「治療する」は、病理症状が起きた後に患者を治療
すること、および病理症状の発達を防ぐことの両方を含む。
【0101】 実施例9 ハロフギノンを含有している医薬の製造方法 次は、ハロフギノンを製造する方法の例である。最初に、ハロフギノンは、医
薬品の製造および品質管理に関する基準にしたがって合成される。ハロフギノン
および関連キナゾリノン誘導体を合成する方法の例は、米国特許第3,338,
909号において与えられる。次に、ハロフギノンが、再び医薬品の製造および
品質管理に関する基準にしたがって、先の実施例7において記されたように、適
当な製薬学的キャリヤー中に入れられる。
【0102】 本発明は、限られた数の実施態様に関して記述されたが、本発明の多くの改変
、修飾および他の応用が実施できることは理解される。
【図面の簡単な説明】
本発明は、付随する図面に関して、例のみの方法によってここに記述される:
【図1A−1H】 創傷治癒に及ぼすハロフギノンの影響を図示している。
【図2】 創傷の強度に及ぼすハロフギノンの影響を図示している。
【図3】 腫瘍を移植した後の創傷治癒の増進に及ぼすハロフギノンの影響を図示してい
る。
【図4】 膀胱がんを移植した後の創傷治癒の増進に及ぼすハロフギノンの影響を図示し
ている。
【図5A−5D】 尿道における狭窄形成に及ぼすハロフギノンの影響を図示している。
【図6】 狭窄部位におけるコラーゲンα1(I)遺伝子発現に及ぼすハロフギノンの影
響を図示している。
【図7A−7D】 狭窄部位におけるコラーゲン含量に及ぼすハロフギノンの影響を図示している
【図8A−8C】 狭窄部位におけるコラーゲンIII型に及ぼすハロフギノンの影響の欠如を図
示している。
【図9】 ラット尿道由来の繊維芽細胞によるコラーゲン合成に及ぼすハロフギノンの影
響を図示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZA,ZW (72)発明者 ナグラー,アーノン イスラエル74381エルサレム・スデロトヘ ルツル46 Fターム(参考) 4C063 AA01 BB04 CC31 DD10 EE01 4C086 AA01 AA02 BC46 GA07 GA16 MA01 MA02 MA03 MA04 MA05 NA14 ZA81 ZA89

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
    アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
    あり;そして R3は、水素および低級アルケンオキシからなる群のメンバーであり;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ群のメンバーおよび製薬学的に許容しうるそれらの塩である、化合物の製
    薬学的有効量を製薬学的に許容しうるキャリヤーと組み合わせて含有する、創傷
    治癒を増進するための組成物。
  2. 【請求項2】 該化合物がハロフギノンおよび製薬学的に許容しうるそれら
    の塩である、請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 式: 【化2】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
    アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
    あり;そして R3は、水素および低級アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであ
    り;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ群のメンバーおよび製薬学的に許容しうるそれらの塩である、化合物の製
    薬学的有効量を製薬学的に許容しうるキャリヤー中に配置する段階を含む、創傷
    治癒を増進するための薬物を製造する方法。
  4. 【請求項4】 式: 【化3】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
    アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
    あり;そして R3は、水素および低級アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであ
    り;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ群のメンバーおよび製薬学的に許容しうるそれらの塩である、化合物の製
    薬学的有効量を製薬学的に許容しうるキャリヤー中に配置する段階を含む、創傷
    治癒の増進のための、外科的操作の遂行前の投与のための薬物を製造する方法。
  5. 【請求項5】 式: 【化4】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
    アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
    あり;そして R3は、水素および低級アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであ
    り;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ化合物および製薬学的に許容しうるそれらの塩の製薬学的有効量を含有す
    る、創傷治癒の増進のための、実質的に外科的操作の遂行前の治療のための組成
    物。
  6. 【請求項6】 式: 【化5】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
    アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
    あり;そして R3は、水素および低級アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであ
    り;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ化合物および製薬学的に許容しうるそれらの塩の製薬学的有効量を含有す
    る、患者における狭窄を治療するための組成物。
  7. 【請求項7】 狭窄が尿道狭窄である、請求項6の組成物。
  8. 【請求項8】 尿道狭窄が外科的操作が患者において遂行された後に起きる
    、請求項7の組成物。
  9. 【請求項9】 該外科的操作が患者の尿道のカテーテル導入である、請求項
    8の組成物。
  10. 【請求項10】 尿道狭窄が患者の尿道の感染後に起きる、請求項7の組成
    物。
  11. 【請求項11】 該化合物が経尿道投与をとおして患者に投与される、請求
    項7の組成物。
  12. 【請求項12】 式: 【化6】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
    アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
    あり;そして R3は、水素および低級アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであ
    り;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ化合物および製薬学的に許容しうるそれらの塩の製薬学的有効量を患者に
    投与する段階を含む、患者における狭窄を治療するための方法。
  13. 【請求項13】 狭窄が尿道狭窄である、請求項12の方法。
  14. 【請求項14】 尿道狭窄が外科的操作が患者において遂行された後に起き
    る、請求項13の方法。
  15. 【請求項15】 該外科的操作が患者の尿道のカテーテル導入である、請求
    項14の方法。
  16. 【請求項16】 尿道狭窄が患者の尿道の感染後に起きる、請求項13の方
    法。
  17. 【請求項17】 該化合物が経尿道投与をとおして患者に投与される、請求
    項13の方法。
  18. 【請求項18】 式: 【化7】 [式中、 R1は、水素、ハロゲン、ニトロ、ベンゾ、低級アルキル、フェニルおよび低級
    アルコキシからなる群のメンバーであり; R2は、ヒドロキシ、アセトキシおよび低級アルコキシからなる群のメンバーで
    あり、そして R3は、水素および低級アルケンオキシ−カルボニルからなる群のメンバーであ
    り;そして nは、1もしくは2のいずれかである] をもつ化合物および製薬学的に許容しうるそれらの塩の製薬学的有効量を含有す
    る、創傷の強度を維持しながら患者における瘢痕形成を防ぐための組成物であっ
    て、該化合物が患者の創傷の強度が減少されないように患者に投与される、組成
    物。
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