JP2003508408A - 環状偽ペプチッドの製造方法 - Google Patents

環状偽ペプチッドの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は環状ペプチッドまたは環状偽ペプチッドの製造方法である。 【解決手段】 特定のポリハロゲン化芳香族化合物に一連の求核置換を施すことによる環状ペプチッドまたは環状偽ペプチッドの製造方法であって、ハロゲンとして、塩素、フッ素、ヨード、臭素が使用され、好ましくは塩素が使用され、反応は下記の各段階から構成される。(i)フリーの求核官能性線状の、プチッドまたは偽ペプチッドであって、求核官能性基がアルコール、チオールまたはアミンであり、求核官能性基がペプチッドまたは偽ペプチッドの側鎖または主鎖の末端にあり、これが芳香族化合物と単一の求核芳香族置換反応を行い、その際、ペプチッドまたは偽ペプチッドは溶液中に存在するか、または、固相に結合している。(ii)同様のペプチッドまたは偽ペプチッドの求核官能性の保護基が選択的に分離され、その際、フリーの求核官能基はアルコール、チオールまたはアミンであり、求核官能基がペプチッドまたは偽ペプチッドの側鎖または主鎖の末端に存在する。(iii)3級アミンまたは他の塩の添加による環状化反応が、ペプチッドまたは偽ペプチッドに結合しているハロゲン原子の求核芳香族置換により行われ、芳香族化合物がフリーの求核官能基を有するものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 ほとんど全ての生物化学的プロセスはペプチッドまたは蛋白質及び他の生物学
的活性分子などの特殊な分子的認識に基づいている。過去20年において、ホル
モン、酵素、インヒビター、酵素基質、神経伝達物質、免疫調節物質などの重要
な生物学的機能を有する多くのペプチッドが発見された。 それに従ってこれらのペプチッドからなる作用物質の生理学的効果を理解し、
新しいペプチッドによる治療法を開発すべく広範囲の研究が行われた。
【0002】 残念ながら、ペプチッドの臨床的応用の可能性は下記の理由から限定されてい
る。 (i)生理学的条件下では、ペプチッドは多く特異的及び非特異的ペプチターゼに
より分解される。 (ii)ペプチッドは普通に吸収され、再び急速に排出される。 (iii)ペプチッドは構造的に柔軟性であるから一定の受容体に結合し、そのため
に好ましくは副作用を起こす。 (iv)ペプチッドは免疫源でもあり得る。
【0003】 多数のペプチッドに化学合成的変化を施した化合物が発表されているが、これ
らは有用な化合物ではない。アルキルアミノ酸カルシウム、アルキルアミノ酸ナ
トリウム、α,β−不飽和アミノ酸及びD−アミノ酸のような構造的に限定され
たアミノ酸誘導体の他に[DeGrado,W.F.In:蛋白化学の進歩,Academic Press.1988
]、アミド結合配電子体によるペプチッドの主鎖の化学変化、非ペプチッド類縁
物質の合成及び薬物の結合は特にペプチッド主鎖の環状化が偽ペプチッドによる
治療の設計に非常に効果的な物質を与えることを示した[Ladner,C.L.TIBTECH 19
95,13,426]。 得られた構造的に限定されたペプチッド類縁物質は受容体への結合性及び親和
性が高いだけでなく、[Ladner,C.L.TIBTECH 1995,13,426]、プロテアーゼに対す
る不安定性が改善され、且つ非常に優れた膜透過性を有する[Hruby,V.J.etal.Li
fe Sci.1982,31,189]。 昨年、前記環状ペプチッドについての戦略が発表された。特に固相合成の環状
目的物が得られる戦略による方法が興味のあるものだった [Merrifield,R.B.;J.Am.chem.Soc.1963,85,2149]。この方法の利点はいわゆる偽
希釈に起因し、熱力学的現象、分子内部の反応が分子間の副反応に対して起こり
やすいことである。更に過剰の溶け易い反応関与物の使用により、環状化反応が
起こりやすく、自動化し易く、生物学的試験システムがポリマーの表面に直接適
用しやすい[Jakubke,H.D.In:ペプチッド化学及び生物学,Spektrum Akad,Verlag
Heiderberg-Berlin,Oxford 1996]。 ペプチッドの閉環反応は使用される方法により多様な手法が可能である。以下
の各種環状化法が研究されている。即ち、頭と尾、頭(尾)を側鎖へ、頭(尾)
を主鎖へ、主鎖を主鎖へ、主鎖を側鎖へ、及び対応する方法[Gilon,C.et al.Bi
opolymers 1991,31,745]がある(図1参照)。
【0004】 ここで多くの環状ペプチッド及び偽ペプチッドの合成で架橋剤として働く構造
の物質が公表された。 広範囲の環状化方法には、アミド結合(ラクタム形成)及びラクトン、チオエ
ーテル、ウレタン、ジスルフィドの閉環及びメチルアミン架橋がある[Hruby,V.
J.et al.Biochem.J.1990,266,249及びそこに記載されている文献]。 新しい標準構造の開発のための有効な記載が有るが[Kieber-Emmons,T.et al.
Current Opinion in Biotechnology 1997,8,435]、芳香族及び複素環式芳香族
残基を含む環状化の偽ペプチッドに関連する記載はほとんどない。 僅かに、アミノ安息香酸[Endo,K.及び Takahashi,H.Heterozykles 1999, 51,
337]、ビス(ブロモメチル)アレン[Adrian,F.et al.Tetrahedron Lett.1999,40
,1039]、アリルエーテル[Zhu,J.In:Methods in Molecular Medicine,Vol 23 Pe
ptidomimetic Protocols,Humana Press,NJ.1999]、チロシン[Reid,C.R.et al,
J.Am.Chem.Soc.1996,118,8511]及び2−フルオロ−5−ニトロ安息香酸[Fe
ng,Y.J.et al.Am.Chem.Soc.1998,120,10768]、のような芳香族化合物をペプチ
ッドの主鎖に直接組込む環状化の例があるだけである。
【0005】 更に、環状ペプチッドが主鎖に組込まれた1,3,5−トリジアンについて記
載されている(D.A.Schefter et al.In:Programm and Abstract,16th American
Peptide Symposium, Minneapolis,1999,P345)。このトリアジンは求核置換反応
によってペプチッドの主鎖に導入されたものではなく、まず第一にFMOC−保
護1,3,5−トリアジン−アミノ酸の高価な反応で古典的なペプチッド結合化
学によってペプチッド主鎖に組込まれる構成成分を合成する。それ以上に1,3
,5−トリアジンは本来の環状化反応に関与しない。またこの古典的ペプチッド
カップリング化学はラクタムの形成に使用される。
【0006】 この興味ある環状化合物の合成方法は従来の技術を脱却した、疑いもなく、利
点のある、新しい方法であり、芳香族残基を組込んだ新しい環状偽ペプチッドの
製造の可能性を与えるものである。
【0007】
【発明の課題及び解決方法】
本発明の課題はこれまで挙げられたペプチッドの臨床使用での不利な性質を示
さないペプチッド及び偽ペプチッドの製造方法を得ることにある。そのためには
主鎖に芳香族または複素環式芳香族残基が組み込まれた環状ペプチッド及び偽ペ
プチッドが合成されるべきである。 この課題は、下記のポリハロゲン化芳香族化合物への一連の求核置換による環
状ペプチッドの合成法によって解決される。 即ち、本発明は、下記のポリハロゲン化芳香族化合物に一連の求核置換を施す
ことによる環状ペプチッドまたは環状偽ペプチッドの製造方法である。 ポリハロゲン化芳香族化合物として (i)2,4,6−トリハロゲノ−S−トリアジンまたは2,4,6−トリハロゲ
ノ−1,3,5−トリアジン;(図10a参照) (ii)2,4,6,8−テトラハロゲノピリミド[5,4−d]ピリミジン;(図1
0b参照) (iii)2,4,6−トリハロゲノ−ピリミジン;(図10c参照) (iv)2,6,8−トリハロゲノ−7−メチル−7H−プリン;(図10d参照) (v)2,4−ジハロゲノ−6,7−ジメトキシ−キナゾリン;(図10e参照) (vi)2,4−ジハロゲノ−ピリミジン;(図10f参照) (vii)2,6,8−トリハロゲノ−7H−プリン;(図10g参照) (viii)2,4,6,7−テトラハロゲノ−プテリジン;(図10h参照) この際、ハロゲンとして、塩素、フッ素、ヨード、臭素が使用され、好ましく
は塩素が使用され、反応は下記の各段階から構成される。 (i)フリーの求核官能性線状のペプチッドまたは偽ペプチッドであって、求核
官能性基がアルコール、チオールまたはアミンであり、求核官能性基がペプチッ
ドまたは偽ペプチッドの側鎖または主鎖の末端にあり、これが芳香族化合物と単
一の求核芳香族置換反応をし、その際、ペプチッドまたは偽ペプチッドは溶液中
に存在するか、または、固相に結合している。 (ii)同様のペプチッドまたは偽ペプチッドの求核官能性の保護基が選択的に分
離され、その際、フリーの求核官能基はアルコール、チオールまたはアミンであ
り、求核官能基がペプチッドまたは偽ペプチッドの側鎖または主鎖の末端に存在
する。 (iii)3級アミンまたは他の塩の添加による環状化反応が、ペプチッドまたは
偽ペプチッドに結合しているハロゲン原子の求核芳香族置換により行われ、芳香
族化合物がフリーの求核官能基を有するものとなる。
【0008】 本発明の方法は、その広い用途に基づいており、更に、合成された環状物は新
しい生物活性の化合物を合成できる有用な原料を製造できる。下記の発明はこれ
まで公表されていない、構造が限定されている、化合物の新しい多種多様な製造
の手順について記載している。
【0009】 本発明の方法が従来の方法に比較して優れている点は、環状化する機能性に関
する柔軟性が明確に優れている点にある。全てのペプチッドまたは偽ペプチッド
で求核性の基を側鎖、末端及び主鎖に分子内部で自由に結合させることができる
。商業的に得られる対応するオルソ位置の保護基は除外して標準の合成条件の変
更を行ってはならない。 芳香族化合物のハロゲン原子の異なる置換傾向によって、投入された化合物を反
応させること、または反応性のハロゲンを保護することは必要ない。ハロゲン原
子は反応条件によって選択的に反応するので、ペプチッドまたは偽ペプチッドの
環状化反応の終期には2段階反応を行うことができる。
【0010】 本発明の方法においては、ポリハロゲン化芳香族化合物は好ましくはシアヌー
ルクロライトまたはフルオライドであり、より好ましくはシアヌールクロライド
である。
【0011】 本発明においては、残存するハロゲン原子が求核芳香族の置換反応で反応する
が、求核化合物としてはアルコール、チオールまたはアミンである。
【0012】 求核官能基はペプチッドまたは偽ペプチッドの部分または他の分子の部分であ
り得る。それにより分子内または分子間に結合する化合物が生成する。
【0013】 本発明の内容は、シアヌールクロライド及び他のポリハロゲン化芳香族化合物
への、連続的な求核置換反応による新規な環状偽ペプチッドの製造方法である。
【0014】 本発明においては、ペプチッドオリゴマーまたは偽ペプチッドオリゴマーは固
相または液相合成により合成され、まず、フリーの求核官能基がシアヌールクロ
ライドと反応する。その際、存在する塩素原子の温度依存性の置換傾向が利用さ
れる[Thurston,J.T.et al.J.Am,Chem. Soc.1951,73,2981]。 アミノ、ヒドロキシまたはチオール基と過剰のシアヌールクロライドの室温で
の反応においては、最終的に、ジクロロー1,3,5−トリアジニルペプチッド
(式2)が1,3,5−トリアジン結合ペプチッドダイマーの生成なしに生成す
る。求核官能基、好ましくは主鎖または側鎖へのアミンのオルソ位置の保護基の
選択的分離は、それに続く同様に室温で行われる2番目の塩素原子の完全な求核
置換を容易にする。分子内環状化は分子間の架橋に対比して明らかにどの試験で
も架橋が認められなかった(図2参照)。
【0015】 少なくとも、二つの求核官能基が自由に使用できることを前提として、本発明
の方法により、非常に多種類の構造が限定された化合物が得られる。一方、鎖長
及び求核官能基の位置を自由に変えることにより、環の大きさ及び分子量などを
少しづつ変えることができる。他方、自由に変えられる求核官能基の種類及び数
によって、環内の複素環式原子の数を変えることができる(図3、実施例1及び
2参照)。
【0016】 本発明の特別な利点は小さな、剛性の組込まれた、芳香族または複素環式芳香
族化合物を合成できることである。ジペプチッドの環状化合物自体を効果的に高
純度で得ることができ、環状化で使用されるアミノ酸の側鎖の長さを選択するこ
とにより、環の大きさが非常に精度高く決められ得る(実施例3のB参照)。こ
れは環状化で環に組込まれたアミノ酸の性質に依らずに、求核官能基が通常のオ
ルソ位置の保護基でハロゲン化物のアタックに対して保護されるという前提で起
こる(実施例3のA参照)。
【0017】 好適なモノマーの構成及び保護基の戦略を選択することにより、図1に示され
る全方位の環状化が可能になる。頭と側鎖(実施例1〜3参照)、頭と尾(実施
例7参照)及び側鎖と側鎖の結合以外に、N−アルキルアミノ酸ペプトマーまた
はペプトイドの組込みにしたがって環状化が主鎖上に、または、主鎖により為さ
れる(実施例4参照)。更に、ペプチッド及び偽ペプチッドからの環状偽ペプチッ
ドまたはハイブリッドが問題なく得られるという前提で、2つの求核官能基が環
状化のために自由に使用でき、更にオルソ位置が保護される(実施例7参照)。
【0018】 更に、残存塩素原子の求核置換を実施し、総合的化学プロセスの転換の可能性
を高めるために、仕立てられた分子の性質に合わせた方法のレパートリーを補充
する方法が産み出される。 残存塩素原子の置換は高温またはマイクロ波の使用が必要であるので、この原
子は環状化反応の間、未反応のまま放置され、附加的な反応には自由に関与でき
る。それでこの塩素原子は、更に、アミノ−、ヒドロキシ−またはチオール官能
基と続いて起こる求核置換で反応する(実施例5参照)。モノ保護基含有二官能
性化合物、例えば、モノ−BOC−保護ジアミンとの反応は、更に、ペプチッド
または、偽ペプチッドの構築を可能にする(図4参照)。
【0019】 一連の求核芳香族置換から生ずる多くの可能性が、分子パラメーターの体系的
変化を可能にする。明白且つ簡明な反応経過からして、この方法は、既に公知の
環状または直鎖状のオリゴマー化合物を、新しい治療面ヘ適用したり、その最適
化を見出したりするための総合化学技術に対して極めて適している。
【0020】 本発明を図面により、例示的に詳細に説明する。個々の図面は以下のとおりで
ある。 図1はペプチッド及び偽ペプチッドの閉環反応のうちの可能なものを示してい
る。 図2は一連の芳香族置換、例えば、シアヌールクロライド及び頭から側鎖への
環状化による環状偽ペプチッドの製造方法を体系的に示す。 図3はシアヌールクロライドによる、種々の環の大きさ及び分子量を有する環
状物の固相合成を示す。 図4は環状体系に残存する塩素原子の求核置換による環状化合物の転換を高め
る状況を示す。 図5はジペプチッドのシアヌールクロライドによる環状化がアミノ酸の側鎖の
長さに依存することを示す。 図6はジペプチッドの固相環状化反応が、関与するアミノ酸の側鎖の長さに依
存することを示す。 図7はペプトンの頭から主鎖への環状化を示す。 図8は環状モノクロロ−1,3,5−トリアジニルペプチッドへの求核置換の
状況を示す。 図9は溶液中での頭から尾への環状化を示す。 図10は本発明の方法において、ハロゲンの例示として、塩素原子が使用され
ている例を示す。塩素原子は一般化学式ではハロゲンとして記載されている。
【0021】 全てのペプチッド及び偽ペプチッドは場合によっては保護基を含んでいる。N
−末端の保護基はアルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、
アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスル
ホニル、アルキロキシカルボニル、またはアリーロキシカルボニル基で炭素原子
数1〜10であり、好ましくはフルオレニルメトキシカルボニル、3級−ブチロ
キシカルボニル、ベンゾイルオキシカルボニルまたはトリチル基。C−末端保護
基は炭素原子1〜10のアルコキシまたはアリーロキシ基またはアミノ基である
【0022】 これ以外の保護基については、Houben-Weyl(1974)Georg Thieme Verlag,4版に
記載されている。 (概念的定義)
【0023】 ペプチッド: ペプチッドは、少なくともペプチッド結合を有するペプチッド誘導体及びその
類縁体である。
【0024】 偽ペプチッド(Peptidomimetikum): 一つ、または多数の生理的に不安定なペプチッドの機能性を有し、これが高い
安定性と細胞適性を備えたケミカルモジュールより変化した化合物[Kaznierski,
W.M.(Ed)PeptidmimeticsProtocols,Methods in Molecular Medicine,Human Pres
s,Totowa,NJ,1999 and Soth,M.J.et al.Current Opinion in Chemical Biol. 19
97,Vol 1 page 120 and Thompson,L.A. et al.Chem.Rev.(1996)Vol 96,page 555
]。
【0025】 ペプトイド: オリゴ−N−アルキルグリシンはペプチッドの側鎖においてアミノ酸のα−炭
素原子がアミド官能基へ転換されることがその化学式で認められる。
【0026】 ペプトマー: ペプチッド及びペプトイド構成要素のハイブリッドまたは共役化合物。
【0027】
【表1】
【0028】
【実施例】
以下の合成例により、本発明の有用な新しい方法が重要であり、本発明の方法
により、効果的な流儀で特殊な多種類の構造を有する偽ペプチッドの環状化合物
を製造することに成功したことが示される。
【0029】 (一般的なペプチッドの合成) 本発明で環状化に使用されている全てのペプチッド(他に何もない場合)は、
アミン官能化されたセルロース膜[Whatman 50,Whatman,Maidstone UK]に適用
されるSPOT−合成法[Frank,R.Tetrahedron,1992,48,9217]を使用した段階
的な固相合成で製造される。膜はまず、光分解性のリンカー(Linker){4−2
[−メトキシ−4−(1−Fmocアミノエチル)−5−ニトロフェノキシ]−
ブタン酸}で処理される[Ast,T.Tetrahedron Lett.1998,40,4317]。全てのペプ
チッドは、それから、Fmoc−保護アミノ酸−ペンタフルオロフェニルエステ
ルにより同一の条件下、段階的に合成される。[NMP中0.3M溶液の2ul
スポット、二重カップリング2×15分、20%ピペリジンDMF溶液によるF
moc−分離]。このとき、以下の側鎖保護基が添加される。Arg(Pbf)
、Asn(Trt)、Asp(OtBu)、Cys(Trt)、Glu(OtB
u)、Gln(Trt)、His(Trt)、Lys(BOC)またはLys(
Mtt)、Ser(tBu)、Thr(tBu)、Trp(BOC)、Try(
tBu)。側鎖保護基は2.5時間、5%水、5%フェノール、2.5%トリイ
ソプロピルシランのTFA溶液を使用して分離される。オルソリジン保護基(M
tt)は1時間、DCM中1%TFA及び5%トリイソプロピルシランの溶液を
使用して、他の酸には不安定な保護基を損なうことなしに分離した。DCMとメ
タノールで十分に洗浄後、膜を乾燥し、ペプチッドは環状化反応されるか、また
は,紫外線照射(2時間、365nm)により表面から分離される。膜上に粘着
している化合物は打抜かれ、緩衝液でマイクロタイター板に分離、移行させられ
、分析される。1スポットあたりの平均ペプチッド量は約200nmolである
【0030】 実施例1(シアヌールクロライドを使用した、段階的に鎖長を短縮する方法によ
るモデルペプチッドの環状化。) 下記の種々の鎖長のモデルペプチッドが一般的なペプチッド合成戦略に従って
、光連結剤を施されたセルロース膜上でスポット合成により合成される。 1.Gly Ala Phe Gly Ala Phe Gly Ala Phe Lys 2.Ala Phe Gly Ala Phe Gly Ala Phe Lys 3.Phe Gly Ala Phe Gly Ala Phe Lys 4.Gly Ala Phe Gly Ala Phe Lys 5.Ala Phe Gly Ala Phe Lys 6.Phe Gly Ala Phe Lys 7.Gly Ala Phe Lys 8.Ala Phe Lys 9.Phe Lys
【0031】 20%ピペリジン/DMF処理及び洗浄(5×DMF、3×MeOH、1×D
CM)によるN−末端Fmoc−保護基の封鎖解除の後、固相結合ペプチッドの
フリーの末端は3MのシアヌールクロライドのDCM溶液により、室温で15分
間アルキル化される。膜の洗浄(5×DMF、3×MeOH、1×DCM)後、
リジンのε−アミノ基を有するBOC−保護基は膜を、5%水、90%TFA/
DCM混合溶液中に30分間浸漬することにより除去される。洗浄(2×DCM
、2×DMF)の後、環状化は室温で30%DIEAのDMF溶液中で30分以
内に達成される。膜の洗浄(5×DMF、3×MeOH、1×DCM)及び乾燥
後、環状化合物が、セルロース表面から365nm(120分)のUV−照射に
より分離される。 膜に粘着結合された化合物は打抜き及び移行後、マイクロ滴下板へ緩衝液によ
って溶出され、HPLC/MS−分析へと移行する。どの場合でも、目的の環状
ペプチッドを高い純度で得ることができた。1,3,5−トリアジン架橋の直鎖
または架橋環状ペプチッドは全く認められなかった。
【0032】 実施例2(体系的に縮小した環の大きさを有する環状ペプチッドの同じ鎖長の直
鎖分子で求核反応パートナーの種々の位置決めによる合成。) 下記のモデルペプチッドが、実施例1で記載されているように段階的に合成さ
れ、同一の条件下で、シアヌールクロライドと反応しリジンのBOC−保護基の
分離後、実施例1と同様に環状化される。 10.Gly Ala Phe Gly Ala Phe Gly Ala Phe Lys 11.Gly Ala Phe Gly Ala Phe Gly Ala Lys Phe 12.Gly Ala Phe Gly Ala Phe Gly Lys Ala Phe 13.Gly Ala Phe Gly Ala Phe Lys Gly Ala Phe 14.Gly Ala Phe Gly Ala Lys Phe Gly Ala Phe 15.Gly Ala Phe Gly Lys Ala Phe Gly Ala Phe 16.Gly Ala Phe Lys Gly Ala Phe Gly Ala Phe 17.Gly Ala Lys Phe Gly Ala Phe Gly Ala Phe 18.Gly Lys Ala Phe Gly Ala Phe Gly Ala Phe 19.Lys Gly Ala Phe Gly Ala Phe Gly Ala Phe
【0033】 光分解の後、行われるHPLC−MS分析の結果、全ペプチッドが環の大きさ
に依存せず、高い純度で製造され得ることが示される。前項のモデルペプチッド
19が例外的に立体障害のために、対応するε−アミノ基に基づくリジンのα―
アミノ基の環状化が不可能であった。
【0034】 実施例3(シアヌールクロライドを用いたジペプチッドの固相環状化のための実
験。) A.)環状化の傾向に対する側鎖の影響 これまでのモデルペプチッドの環状化の実験は、達成可能な環の大きさの限度
を検知できることを示した。その際、リジンの他には、環状化のパートナーとし
て、側鎖官能性を付加することにより、環状化反応を阻害することができるよう
な他のアミノ酸は使用されていない。蛋白質のアミノ酸側鎖に依存する方法の有
用性を及び商業的保護基戦略との互換性をテストするために、NH2−AS−L
ys(Mtt)−担体の構造のジペプチッドまたはNH2−Ala−As−Lys
(Mtt)−担体の構造のトリペプチッド(ASはCys以外の蛋白質由来のア
ミノ酸)が実施例1で記載された合成戦略に従って合成される(図5参照)。フ
リーのN−末端アミノ官能性は実施例1の記載のようにシアヌールクロライドと
反応する。続いて、Mtt−保護基は前記保護基の存在下に選択的に保護解除さ
れる(一般的なペプチッド合成参照)。前記環状化条件を用いること、それに続
く残存するオルソ位置の保護基の除去及び光分解による担体からの環状物分離な
どの処置によって、LC−MS分析後に、全ての場合、対応し限定される環状ジ
ペプチッドまたはトリペプチッドに対応した生産物に到達する。
【0035】 B.)短縮された側鎖を有する非蛋白性アミノ酸の使用による環の大きさの段階
的縮小方法。 小さく剛性の環状偽ペプチッドがジペプチッドに基づいて得られることが示さ
れ得る。環状化効果がどの程度環状化に含まれる側鎖の長さに依存するかを研究
せねばならね。そのために、図16に示された段階的に短縮された側鎖の構造の
ペプチッドが合成され、前記の標準的条件下に環状化される。環状物の分析デー
タでは、セルロース膜から分離される化合物のうち、最も短い側鎖を有する環状
化物の純度は悪くなっている。
【0036】 実施例4(ペプトマーの環状化) 新しい方法の多面的な用途の可能性は、環状化がペプチッド類縁体のオリゴマ
ーにまで適用されれば拡がる。例えば、ペプトマー(ペプチッド及びペプトイド
のハイブリッド)またはN−アルキル化物に移行するペプトイドの合成が開始さ
れれば、偽ペプチッドの主鎖に対する環状化を行い得る可能性が生じる。(式1
参照)[Gilon,C.et al.Biopolimess 1991,31,745]。この環状化の変形をテス
トするために、図解6に示されるペプトマーが合成される。そのために、一般的
な合成戦略に記載されているように、まずセルロース膜に光連結剤を施す。Fm
oc−分離の後に、フリーになったアミノ官能基がブロム酢酸−2,4−ジニト
ロフェニルエステルとともにスポット合成の条件下に反応する(NMP中1M溶
液の2ulのスポット、二重カップリング2×15分)。ブロムメチル基は求核
置換において、図7に示されるモノ−BOC−保護ジアミンと反応する(NMP
中50%溶液の2ulのスポット2×15分)。生成した2級アミンは洗浄(5
×DMF、3×MeOH、1×DCM)後、Fmoc−Phe−OH/DIC(
1:0.5)の混合物をNMP中に0.5Mを溶かした液と反応させ、次いで、
予め活性化した溶液の2ulをスポットする(予備活性化は10分、二重カップ
リング2×15分)。20%ピペリジン/DMFによるN−末端Fmoc−保護
基の解除及び洗浄(5×DMF、3×MeOH、1×DCM)後、固相に結合し
たペプトマーのフリーのN−末端が実施例1に記載されているように、シアノク
ロライドと反応する。膜の洗浄後ペプトイド構成成分のアミノ官能性のBOC−
保護基が5%水、90%TFA/DCM混合液による30分の膜洗浄で除去され
る。室温において30分以内のDMF中30%DIEA液による洗浄で環状化が
完結する。膜の洗浄(5×DMF、3×MeOH、1×DCM)及び乾燥の後、
セルロース膜表面上の環状化された化合物は365nm、120分のUV−照射
により膜から分離される。化合物のLC−MS分析の結果、全ての場合で、所望
の生産物が得られることが示される。
【0037】 実施例5(固相に結合する環状のモノクロロ−1,3,5−トリアジニルペプチ
ッドの塩素原子の置換に関する実験。) 固相に結合する環状化されたモデルトリペプチッドAFKの合成は実施例1で
記載された方法により行われる。続いて、50%アミン溶液(p−メトキシベン
ジルアミン、アニリン、3−アミノプロパノール、シクロヘキシルアミン、モノ
−BOC−1,3−ジアミノプロパン及びn−ブチルアミン)の2ul、1Mセ
シウムフェノラート溶液(ワニリン及び4−フルオロフェノール)の2ulまた
は50%メルカプタン溶液(フェニルエチルメルカプタン及び3−メルカプトプ
ロピオン酸メチルエステル)の2ulの各々を空気で乾燥した膜上にスポットす
る(図8参照)。膜全体を3分間家庭用のマイクロ波(650w)で加熱した。
反応残余物をDMF、メタノール及びDCM(各々3×5分づつ)の洗浄で除去
した。UV−照射による分離の後、LC−MS分析の結果、化合物がは全ての場
合に高純度の所望の生産物であることが示される。
【0038】 実施例6(種々のポリハロゲン化アザ芳香族化合物の固相環状化実験。) 直鎖のAFKトリペプチッドの合成は実施例1に記載されたように行われた。
Fmoc保護N−末端に2,4,6,8−テトラクロロピリミド(5,4−d)
ピリミジンの2M溶液または1当量のDIEA含有の2,4,6−トリクロロピ
リミジンのNMP中5M溶液をスポットした。室温に2時間放置後、DMF、M
eOH及びDCM(各3×5分づつ)の洗浄により反応残余物を除去した。膜の
洗浄(5×DMF、3×MeOH、1×DCM)後、リジンのε−アミノ官能性
のBOC−保護基を5%水、90%TFA/DCMの混合液に、膜を30分間浸
漬させることにより除去した。洗浄(2×DCM、2×DMF)の後、環状化は
室温下、30%DIEAのDMF溶液中の浸漬または2時間[2,4,6,8−
テトラクロロ−ピリミド(5,4−d)ピリミジン]中に浸漬、または一夜(2
,4,6−トリクロロ−ピリミジン)中に浸漬することにより完結する。膜を(
5×DMF、3×MeOH、1×DCM)で洗浄及び乾燥後、UV−照射(36
5nm、120分)によりセルロース膜表面から環状化合物を分離する。
【0039】 実施例7(溶液中での頭から尾への偽ペプチッドの環状化。) これまで行われたペプチッド及び偽ペプチッドの合成及び環状化の実験は固相
に結合する状態で行われる。通常、C−末端は担体上にあるので、頭から尾への
環状化は溶液中で行わなければならぬ。この実施例ではカルバメート連結剤で構
成される偽ジペプチッドの閉環が記載されている。 セルロース上のカルバメート連結剤が合成的に不十分なために、アミノ官能化
されたポリプロピレン膜[Volkmer-Engert,R.et al.In Peptides 1998,S.Bajus,
F.Hudecz Ed.1999 Akademinal Klado Budapest,118]がアルカリ触媒の存在下、
ブロム酢酸ブロマイドでアセチル化(DCM中2M、触媒DABCO、30分、
室温)される。このようにして得られるブロム官能基はp−ヒドロキシベンズア
ルデヒドのセシウム塩の1M、DMSO溶液で室温で、1時間以内に置換される
ナトリウムホウ素水素化物(メタノール中2M)による15分間の還元によりベ
ンジルコール官能基が合成され、これは4−ニトロフェニル−クロロギ酸塩(D
CM中1M触媒NEM)と室温で、1時間反応する。得られた活性炭酸塩はエチ
レンジアミン(DMF中50%、室温、2時間)と反応して、対応するカルバメ
ートに変わる。β−アミノ官能基には一般的なスポット合成の手引書に従って、
連続的にフェニルアラニン及びアラニンがカップリングされる。N−末端Fmo
c保護基の封鎖解除後、20%ピペリジン/DMF処理及び洗浄(5×DMF、
3×MeOH、1×DCM)によって、固相結合されたペプチッドのフリーN−
末端が実施例1に記載された方法でシアヌールクロライドと反応する。このよう
にして得られるジクロロ−トリアジン誘導体はDCM中80%のTFA溶液で室
温下30分間の処理で膜から分離される(図9、化合物1参照)。余ったTFA
及びDCMは真空に引いて除去され、50%アセトニトリル水溶液の50ul中
に溶解回収される。これについて10ulがLC−MS分析される。環状化物は
2ulDIEAを添加し、30分室温で振蕩する(図9、化合物2参照)。続い
て真空乾燥により濃縮し、アセトニトリルの50%水溶液中に回収し、反応生成
物はLC−MSにより分析される。
【0040】 実施例8(交互にアミノ側鎖を使用した頭から側鎖への環状化。) 下記のペプチッドは一般的なペプチッドのスポット合成の合成手引書によって
得られる。:AFH(BOC)、AFR(Pme)及びAFW(BOC)。N−
末端Fmoc−保護基の封鎖解除後、20%ピペリジン/DMF処理及び洗浄(
5×DMF、3×MeOH,1×DCM)によりフリーの固相結合トリペプチッ
ドが実施例1に記載のようにシアヌールクロライドと反応する。膜の洗浄後、ア
ミノ官能性のBOC保護基またはPmoc保護基が、膜を90%TFA/DCM
混合物中に5%水を添加した溶液中に30分間浸漬することにより除去される。
洗浄後、環状化はDMF中30%のDIEA溶液で、室温下60分以内の処理で
完結する。膜の洗浄(5×DMF、3×MeOH、1×DCM)及び乾燥後、環
状化物のセルロース膜からの分離が行われる。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 ペプチッド及び偽ペプチッドの閉環反応のうちの可能なものを示している。
【図2】 一連の芳香族置換、例えば、シアヌールクロライド及び頭から側鎖への環状化
による環状偽ペプチッドの製造を体系的に示す。
【図3】 シアヌールクロライドによる、種々の環の大きさ及び分子量を有する環状物の
固相合成を示す。
【図4】 環状体系に残存する塩素原子の求核的置換による、環状化合物の転換を高める
メカニズムを示す。
【図5】 ジペプチッドのシアヌルクロライドによる環状化がアミノ酸の側鎖の影響を受
けている状態を示す。
【図6】 ジペプチッドの固相環状化反応が、関与するアミノ酸の側鎖の長さに依存する
ことを示す。
【図7】 ペプトンの頭から主鎖への環状化反応を示す。
【図8】 環状モノクロロ−1,3,5−トリアジニルペプチッドへの求核置換反応を示
す。
【図9】 溶液中での頭から尾への環状化を示す。
【図10】 本発明の方法において、ハロゲンの例として、塩素原子が使用されている状態
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4H045 AA10 AA20 BA11 BA12 BA13 BA14 BA15 BA34 BA35 EA20 EA50 FA33 FA51 FA52 FA58 FA59 FA60 FA61

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のポリハロゲン化芳香族化合物に一連の求核置換を施すこと
    による環状ペプチッドまたは環状偽ペプチッドの製造方法。 ポリハロゲン化芳香族化合物として (i)2,4,6−トリハロゲノ−S−トリアジンまたは2,4,6−トリハロゲ
    ノ−1,3,5−トリアジン; (ii)2,4,6,8−テトラハロゲノピリミド[5,4−d]ピリミジン; (iii)2,4,6−トリハロゲノ−ピリミジン; (iv)2,6,8−トリハロゲノ−7−メチル−7H−プリン; (v)2,4−ジハロゲノ−6,7−ジメトキシ−キナゾリン; (vi)2,4−ジハロゲノ−ピリミジン; (vii)2,6,8−トリハロゲノ−7H−プリン; (viii)2,4,6,7−テトラハロゲノ−プテリジン; この際、ハロゲンとして、塩素、フッ素、ヨード、臭素が使用され、好ましく
    は塩素が使用され、反応は下記の各段階から構成される。 (i)フリーの求核官能性線状の、ペプチッドまたは偽ペプチッドであって、求
    核官能性基がアルコール、チオールまたはアミンであり、求核官能性基がペプチ
    ッドまたは偽ペプチッドの側鎖または主鎖の末端にあり、これが芳香族化合物と
    単一の求核芳香族置換反応を行い、その際、ペプチッドまたは偽ペプチッドは溶
    液中に存在するか、または、固相に結合している。 (ii)同様のペプチッドまたは偽ペプチッドの求核官能性の保護基が選択的に分
    離され、その際、フリーの求核官能基はアルコール、チオールまたはアミンであ
    り、求核官能基がペプチッドまたは偽ペプチッドの側鎖または主鎖の末端に存在
    する。 (iii)3級アミンまたは他の塩の添加による環状化反応が、ペプチッドまたは
    偽ペプチッドに結合しているハロゲン原子の求核芳香族置換により行われ、芳香
    族化合物がフリーの求核官能基を有するものとなる。
  2. 【請求項2】 ポリハロゲン化芳香族化合物がシアヌールクロライドまたはフル
    オライドであり、特に好ましくはシアヌールクロライドである請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 残存するハロゲン原子が求核芳香族の置換反応する際、求核的官
    能基はアルコール、チオールまたはアミンである請求項1または2の方法。
  4. 【請求項4】 求核官能基が同じペプチッドまたは偽ペプチッドの一部であるか
    、または、他の分子の一部である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ペプチッドまたは偽ペプチッドが固相または液相反応で合成され
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
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