JP2003508175A - 可撓性玩具組立シート状部品を有する玩具組立セット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 相補形の結合手段が提供される複数の玩具組立部品（１、３）を備える玩具組立セット。少なくとも１つの玩具組立部品（３）に、玩具組立部品（３）の表面に外面的に面した少なくとも１つの溝（４）が提供されており、前記溝（４）は、玩具組立シート状部品（５、５ａ）の縁部を収容し、摩擦によってこれを固定することができる。玩具組立シート状部品（５、５ａ）は、第２の玩具組立部品（３）中の溝（４）の最も狭い溝をわずかに超える均一な厚さを有する平面であって、自立でき、柔軟性があり、弾性があって変形可能で、かつ形状安定な材料によって構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、請求項１の冒頭部分によって特徴づけられる玩具組立セットに関す
る。

【０００２】 現在、いくつかの様々な玩具組立部品を含み、それによって、様々な玩具組立
部品を相互接続することによって様々な構造物を組み立てることが可能な、独特
の特徴を有する多くの種類の玩具組立セットが知られている。ほとんどの従来技
術による玩具組立セットは、比較的硬質のプラスチック材料製のいくつかの組立
部品を備えている。一般に、組立部品には、上面に、たとえばスタッドなどの結
合手段が備えられ、上面に配設されたその結合手段と相補形の結合手段が底面上
に備えられている。

【０００３】 いくつかの構成部品が「有機的な」形状（ｏｒｇａｎｉｃ ｓｈａｐｅ）、す
なわち純粋な箱型の形状から逸脱する構成部品を有する、プラスチック製玩具組
立セットがある。しかしこのような構成部品もまた、硬質のプラスチック材料で
製造されており、したがって可撓性を呈さない。

【０００４】 玩具組立セットは、穴が設けられた棒状およびシート状をなし、ボルトとナッ
トによって組み立てることができる金属製構成部品を備えることが知られている
。この玩具組立セットには、穴が設けられ、したがってねじ込むことによって金
属製構成部品と接続することができる薄いプラスチック製シートもある。プラス
チック製シートの載置によって、有機的形状をもたせて様々な外観の構造を可能
にすることができる。この組立セットの欠点は、このプラスチック製シートが、
載置を煩雑化するボルトとナットの手段によって載置されることである。

【０００５】 最後に、ＤＥ １９６ ４２ ５０７ Ｃ１から知られる組立システムは、溝
の設けられた組立部品と、溝に載置して固定することができる組立小片の形態の
他の組立部品とを備える。組立小片は、剛性材料製であり、波形エッジを有し、
前記エッジが溝に載置されるときに固定する屈曲作用を与える。剛性材料製の組
立小片は、有機的形状をとることが不可能である。

【０００６】 したがって、様々な有機的形状をもたせることができ、また、特別な組立て手
段を使用せずに玩具組立部品上に直接載置することができるシート状構成部品を
備える玩具組立セットが求められている。

【０００７】 上記玩具組立セットを、請求項１の特徴部分に記載されている特徴を有するよ
うに構成することによってこれは実現する。

【０００８】 この結果、それによって有機的構造物を構築することができる玩具組立セット
が実現し、この玩具組立シート状部品は、溝を特徴とする組立部品中に、または
複数のそのような玩具組立部品の間に載置する方法に応じて、無数の有機的形状
をもたせることができる。

【０００９】 玩具組立シート状部品の厚さは溝の幅をわずかに超え、軟性材料製なので、玩
具組立シート状部品のエッジは溝の中に押し込むことができ、材料が溝内部に押
し付けられるので、そのエッジはその中に摩擦によって固定される。

【００１０】 玩具組立シート状部品が溝を設けた２つの玩具組立部品の間に配設される場合
、この玩具組立シート状部品は、それらの玩具組立部品の間で任意の有機的な形
状を呈する結果を得ることができる。玩具組立シート状部品が、再度別の玩具組
立部品から除去されるとき、その玩具組立シート状部品は、弾性があり変形可能
な形状安定材料製なので、元の平面的な形状を回復する。

【００１１】 玩具組立シート状部品は、玩具組立部品に、その重量に対して比較的高い慣性
モーメントを与える発泡プラスチック材料、たとえばポリスチレン製であること
が好ましい。これは、玩具組立シート状部品の軟性は維持しながら、玩具組立シ
ート状部品に対して比較的高い剛性が与えられるということを意味するものであ
る。

【００１２】 この玩具組立シート状部品をより趣向あるものにするために、有機的な形状の
外部輪郭で構成することができる。同時に、溝を特徴とする玩具組立部品は、２
つの直径方向平面に２つの縦溝を設けた上向きドーム型円筒として構成すること
ができる。有機的に構成された外部輪郭を有する玩具組立シート状部品が、この
ような溝で特徴づけられる玩具組立部品に配設されるので、たとえば樹木やブッ
シュ（ｂｕｓｈｅｓ）を模すことが可能である。

【００１３】 溝は、玩具組立部品の外面エッジから狭くなる幅と、溝内部に安定して玩具組
立シート状部品自体をくさび留めすることができるような内部を有することが好
ましい。

【００１４】 特に好ましい実施形態によれば、玩具組立部品の結合手段は、円筒形の結合ス
タッドと、それと相補形の結合手段とを備える。

【００１５】 次に、本発明を図面を参照しながらより詳細に説明する。

【００１６】 図１は、本発明による玩具組立セット中の玩具組立部品によって構築された景
観を示す。この玩具組立セットは、結合スタッド２が設けられた組立プレート１
を備える。組立プレート１全体には、見やすいようにその一部しか示さないが、
結合スタッド２が設けられていることが好ましい。さらに、玩具組立セットは、
玩具組立シート状部品５、５ａのエッジを収容するための溝４が設けられている
玩具組立部品３を備える。玩具組立部品３は、その底面に、組立プレート１上の
結合スタッド２と相補形の結合手段が設けられている。

【００１７】 組立プレート１および玩具組立部品３は、玩具組立セットの場合に一般に知ら
れているような、比較的硬質のプラスチック材料製であることが好ましい。好ま
しい実施形態では、玩具組立シート状部品５、５ａは、軟性でしなやかなシート
を実現するための発泡プラスチック材料、たとえばポリスチレン製である。セル
構造により、シートは、その重量と比例して比較的高い慣性モーメントを有し、
その結果、それ自体の重量だけを支えるときには比較的剛性であると考えられる
。しかし、この材料は、非常にしなやかなため、玩具組立シート状部品５、５ａ
は、たとえば図１に示す玩具組立シート状部品５ａの場合のように、所望の形状
に容易に変形することができる。

【００１８】 図１に示す景観を組み立てる間、玩具組立部品３は、組立プレート１の所望の
位置に配設される。次いで玩具組立シート状部品５、５ａは、玩具組立部品３中
の溝に載置され、そこで玩具組立シート状部品５、５ａは摩擦によって固定され
る。図の実施形態では、玩具組立シート状部品５は樹木またはブッシュを模して
おり、玩具組立部品５ａは生け垣を模している。図の実施形態では、玩具組立シ
ート状部品５、５ａは、緑色であり、オプションでパターンが描かれている（図
示せず）。

【００１９】 図２は、拡大した玩具組立部品３を示す。この玩具組立部品３は、上向きドー
ム型円筒のように構成されており、直径方向平面において相互に直交するように
配設された２つの縦溝４が設けられている。玩具組立部品３は、その底面（図示
せず）上に、図１に示す組立プレート１上の結合スタッド２と相補形の結合手段
が設けられている。

【００２０】 溝４は、玩具組立部品３の上部から底部６にほぼ近いところまで延びているが
、底部６は、相補形の結合手段の存在を見込むように十分な高さを有している。
これら結合手段の一部は、組立プレート１上の結合スタッド２を掴むように構成
された開口７によって構成されている。

【００２１】 溝４はわずかに円錐形であり、その幅は玩具組立部品３の上部が最も広く、低
部に向かって次第に狭くなる。玩具組立部品３の上部では、溝４の幅は、玩具組
立シート状部品５、５ａの厚さを超えており、これによって、玩具組立シート状
部品５、５ａの縁部を溝４内に挿入することが容易になる。玩具組立部品３の低
部６では、溝４の幅は玩具組立シート状部品５、５ａの厚さよりも狭くなってお
り、これによって、玩具組立シート状部品５、５ａを摩擦によって固定すること
を可能にしている。玩具組立シート状部品５、５ａは軟性材料製であることによ
り、狭い溝４内に容易に適応することができる。

【００２２】 玩具組立シート状部品５、５ａの載置は、図１の玩具組立シート状部品５に関
して示した直径方向平面内に配設された溝４を通して玩具組立シート状部品５、
５ａのエッジを延ばすことによって達成することができる。あるいは、玩具組立
シート状部品５、５ａは、図１に示す玩具組立シート状部品５ａに関して示した
ように、図面右側に示すように、玩具組立部品３の両方の溝４内に押し下げるこ
とによって曲げて載置することもできる。

【００２３】 図３は、玩具組立シート状部品５、５ａのエッジを収容するための溝を設けた
玩具組立部品の別の実施形態を示す。図３に示す玩具組立部品８は、一般に知ら
れている、上面に結合スタッド２を有し、低部（図示せず）に相補形の結合手段
を有する箱型玩具組立部品に対応している。さらに、玩具組立部品８には、玩具
組立シート状部品５、５ａのエッジを収容するための溝９が設けられている。

【００２４】 有利には、溝９は、玩具組立シート状部品５、５ａの載置を容易にし、また、
摩擦による固定を改善するために、玩具組立部品３内の溝４のようにわずかに楔
形とすることができる。

【００２５】 説明した実施例では、玩具組立シート状部品５は有機的に（ｏｒｇａｎｉｃａ
ｌｌｙ）構成されている外部輪郭で示してある。しかし、玩具組立シート状部品
５は、本発明の理念を逸脱せずに、規則的な形状の輪郭、たとえば長方形、多角
形、円形などの形態で構成することもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による玩具組立セットが使用される外観構成を示す図である。

【図２】 玩具組立シート状部品を収容するための溝が設けられた玩具組立部品の好ましい
実施形態を示す図である。

【図３】 それ自体知られており、玩具組立シート状部品を収容するための溝が設けられた
玩具組立部品を示す図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＭＺ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ， ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＧ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ， ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＢＺ，Ｃ Ａ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＲ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ ，ＤＺ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ， ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，Ｋ Ｅ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ， ＭＷ，ＭＸ，ＭＺ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ， ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 相補形の結合手段を備えた複数の玩具組立部品（１、３、８
   ）を含んで構成される玩具組立セットであって、前記玩具組立部品（３、８）の
   少なくとも１つが、玩具組立部品（３、８）の外向きに面した面に設けられた少
   なくとも１つの溝（４、９）を有し、当該溝（４、９）が、玩具組立シート状部
   品（５、５ａ）の縁部を収容し、これを摩擦によって固定することができる玩具
   組立セットにおいて、玩具組立シート状部品（５、５ａ）が、第２の玩具組立部
   品（３、８）中の溝（４、９）の最も狭い幅をわずかに超える等しい厚さを有し
   て平坦であり、自立でき、柔軟性があり、弾性があって変形可能で、かつ形状安
   定な材料で製作されることを特徴とする玩具組立セット。
2. 【請求項２】 請求項１に記載した玩具組立セットであって、玩具組立シー
   ト状部品（５、５ａ）が発泡プラスチック材料から構成されることを特徴とする
   玩具組立セット。
3. 【請求項３】 請求項１または２に記載した玩具組立セットであって、玩具
   組立シート状部品（５、５ａ）が有機的に構成された外部輪郭を有することを特
   徴とする玩具組立セット。
4. 【請求項４】 請求項１から３のいずれか一項に記載した玩具組立セットで
   あって、溝（４）で特徴付けられる玩具組立部品（３）が、２つの直径方向平面
   内に縦溝（４）を設けた上向きドーム型円筒になるように構成されていることを
   特徴とする玩具組立セット。
5. 【請求項５】 請求項４に記載した玩具組立セットであって、溝（４）が、
   玩具組立部品の上部から下に向かって幅が狭くなることを特徴とする玩具組立セ
   ット。
6. 【請求項６】 請求項１から５のいずれか一項に記載した玩具組立セットで
   あって、結合手段が、円筒形結合スタッド（２）と、それと相補形の結合手段と
   、を含むことを特徴とする玩具組立セット。