JP2003507696A - 温度および電子ゲインについての色補正 - Google Patents

温度および電子ゲインについての色補正

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、少なくとも二つの分析対象物を、少なくとも二つの蛍光検出体を用いて同時に分析する方法に関する。より詳細には、本発明は、ある温度範囲にわたって蛍光を測定し蛍光プローブの温度依存性のスペクトル重複について修正することによって、二以上の遺伝子座において核酸試料の遺伝子型を同定するための、蛍光標識されたハイブリダイゼーションプローブの使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 <発明の分野> 本発明は、少なくとも二つの分析対象物を、少なくとも二つの蛍光検出体を用
いて同時に分析する方法に関する。より詳細には、本発明は、蛍光プローブの温
度依存性のスペクトル重複を修正することによって、遺伝子型を、二以上の核酸
遺伝子座で同定するための、蛍光標識されたハイブリダイゼーションプローブの
使用に関する。
【0002】 <発明の背景および概要> 新しい遺伝子の継続的な発見が、遺伝子型と疾患との相関を研究するための遺
伝子材料資源を提供している。Kononen,J.ら(1998)Nat.M
ed.4,844〜847を参照。遺伝子疾患の大部分は、一ないし数個の遺伝
子の複数の部位に見出され得る一塩基の変異(single base alteration)によって
引き起こされる。Cooper,D.N.とKrawczak,M.(1990
)Hum.Genet.85,55〜74;Neufeld,E.J.(199
8)Hematol.Oncol.Clin.North Am.12,119
3〜1209を参照。このため、核酸解析技法は、しばしば、複数の座(locus)
や配列変異の解析を必要とする。便利さを考えると、この解析は一反応で行える
のが望ましい。
【0003】 核酸試料から得られる情報量を増やすため、色の異なる複数の蛍光色素がよく
用いられる。Mansfield,E.S.ら(1997)J.Chromat
ogr.A.781,295〜305;Samiotaki,M.ら(1997
)Anal.Biochem.253,156〜161。これらの色素は、プラ
イマーまたはプローブに結合でき、その生成物はPCR増幅の途中で、あるいは
増幅後検出法(post-amplification detection method)で解析できる。Prit
ham,G.H.とWittwer,C.T.(1998)J.Clin.Li
g.Assay.21,1〜9。増幅後解析によって評価分析時間が延びるとは
いえ、この増幅後解析によって二次レベルでの研究が可能となり評価分析能力が
倍増する。例えば、多色蛍光検出法を、生成物のサイズ測定と組み合わせること
により、短いタンデムリピートを用いた特性タイピング、ミニシーケンシングに
よる一塩基変化の遺伝子型判定、競合プライミングによる遺伝子型判定に成功し
てきた。Mansfield,E.S.ら(1997)J.Chromatog
r.A.781,295〜305;Pritham,G.H.とWittwer
,C.T.(1998)J.Clin.Lig.Assay.21,1〜9;P
astinen,T.ら(1996)Clin.Chem.42,1391〜1
397。
【0004】 ハイブリダイゼーションプローブは、均質な(homogenous)PCR増幅および
遺伝子型判定のための洗練されたシステムを提供する。Lay,M.J.とWi
ttwer,C.T.(1997)Clin.Chem.43,2262〜22
67;Bernard,P.S.ら(1998)Anal.Biochem.2
55,101〜107;Bernard,P.S.ら(1998)Am.J.P
athol.153,1055〜1061を参照。そのようなシステムの或るも
のにおいては、一DNA配列中の隣接した領域にハイブリダイズする二つのオリ
ゴヌクレオチドプローブを用いる。各々のオリゴヌクレオチドプローブは、蛍光
エネルギー遷移対の対応するメンバーによりそれぞれ標識される。このシステム
では、前記DNA配列中の隣接する領域にプローブがハイブリダイズする際など
のように、ドナー蛍光色素とアクセプター蛍光色素とが互いに近傍にあれば、ド
ナー蛍光色素は励起され、エネルギーがアクセプター蛍光色素に転移される。増
幅後の融解曲線解析によってハイブリダイゼーションプローブの単一対を用いて
少なくとも二つのアリルを同定することができる。これは、DNA配列中に存在
する変異がプローブとの間でミスマッチを生じ、特徴的なTmシフトを生じるか
らである。このシフトはゆっくりと加熱する際に蛍光共鳴エネルギー遷移の変化
を監視して測定される。
【0005】 様々なアリルとの間で異なるTmを有するプローブを、この技法の能力増強の
ために、併せて多重化使用する(multiplexed)ことができる(Bernard,
P.S.ら(1998)Am.J.Pathol.153,1055〜1061
)。しかしながら、プローブの多重化は、最終的には、それらプローブの融解温
度の範囲に亘って互いに区別され得るTmの数によって制限を受ける。本発明は
、一度に異なるアリルについて遺伝子型判定を行うための、Tmと色とを用いた
ハイブリダイゼーションプローブ多重化の能力を拡張することに関する。異なる
アクセプター色素を有する複数のプローブを採用する。アクセプター色素は異な
る波長で発光するため、そのような多色解析は、一度に調査できるアリルの数を
増やすことに用いることができる。
【0006】 単一の融解曲線から得られる情報量を増加させるために多色解析が用いられる
とはいえ、多色解析には、チャンネル間での蛍光の重複を修正するための各種ク
ロストーク補正技法(crosstalk compensation technique)を用いる必要がある
。これらの技法は、元々、フローサイトメトリーを使用する、細胞の多パラメー
ター蛍光監視において開発されたものである。Bagwell,C.B.とAd
ams,E.G.(1993)Ann.N.Y.Acad.Sci.677,1
67〜184。これらの技法の有用性が確認された一方、フローサイトメトリー
では温度は一定に保たれているため、これらの技法は温度依存性クロスオーバー
効果(crossover effects)の変化に関する修正がなされていない。融解曲線解
析においては、温度は40℃から95℃に亘るため、温度依存性クロスオーバー
効果を修正しなければ顕著な誤差が起こり得る。ハイブリダイゼーションプロー
ブを用いて多色解析を適用するためには、様々なゲイン設定に対して、また、チ
ャンネル間での蛍光オーバーラップに及ぼす温度の影響に対して、アルゴリズム
を手当てすることが必要である。
【0007】 本アプローチは、各蛍光物質の温度依存性を明確にするために、温度勾配(te
mperature ramp)の際において較正ランを行うものである。この温度依存性は、
次いで3次多項式を用いて近似される。次に、後続のテストランにおける蛍光値
獲得(acquisition)のためには、獲得時の温度を、その温度での蛍光較正係数
に補間するために用いる。この修正を行わなければ、温度依存性のスペクトル重
複によって蛍光値は不正確となるだろう。
【0008】 さらに、実験ランは様々なゲインでなされるであろうため、増幅器ゲインに対
する修正もまた行われることが望ましい。較正ランを全てのゲインの組み合わせ
において行うことは実際的ではないため、どのようなゲイン設定下で得られた実
験ランについても、補正ファイルが作動しなければならない。ゲインの修正は、
各チャンネルについて、較正ゲインに対するランゲインの比を蛍光較正曲線に乗
算して達成できる。
【0009】 このように、本発明の一態様は、対応する分析対象物について特異的な、少な
くとも二つの蛍光検出体を用いて、少なくとも二つの分析対象物の存在を決定す
る方法に関するものである。蛍光検出体は、適切な波長の光によって励起される
。蛍光は、少なくとも二つのスペクトルチャンネルにおいて決定される。そして
、蛍光値は、スペクトルの重複と蛍光値の温度依存性とに関して修正される。
【0010】 本発明の他の実施形態においては、分析対象物は核酸遺伝子座であり、蛍光検
出体は対応する座に特異的である。蛍光検出体は、適切な波長の光で励起される
。蛍光は、ある温度範囲に亘って測定される。そして、シグナル値は、温度依存
性に鑑みて補正される。好ましい実施形態においては、蛍光検出体は、対応する
遺伝子座に対して相補的な配列を有するオリゴヌクレオチドに固定される。この
オリゴヌクレオチドは、前記遺伝子座にアニーリングされ、測定ステップは、対
応する遺伝子座からオリゴヌクレオチドを融解するための加熱時の蛍光の監視を
含む。
【0011】 アポリポタンパク質(“ApoE”)遺伝子は本発明のモデルシステムを提供
する。ApoE遺伝子のコドン112および158内にある一塩基変異が、3つ
の共通アリル(ε2、ε3およびε4)と、6つのApoEの表現型の原因とな
る。Mahley,R.W.(1988)Science 240、622〜6
30。ApoEアリルの隣接するハイブリダイゼーションプローブ遺伝子型解析
を提供するためにオリゴヌクレオチドの標的が合成された。人工の鋳型を用いる
ことにより、増幅技法とは無関係に、標的濃度、相補ストランド競合、プローブ
濃度、Mg++濃度、および融解曲線解析前のアニーリング条件の効果について
、組織的に研究することができる。よって、本発明の更なる実施形態は、標的濃
度およびアニーリング条件を最適化し、相補ストランド競合を減少させることに
よって最適化された補正蛍光測定を提供することを含む。
【0012】 本発明のその他の特徴は、現段階で認識されている本発明の最良の実施態様を
示す以下に記述する好ましい実施形態の詳細な説明を考察することにより、当業
者に明白となるであろう。
【0013】 <発明の詳細な説明> 本発明を記述しクレームするにあたり、以下に記載する定義に従って各用語を
用いるものとする。
【0014】 本明細書においては、「核酸」、「DNA」およびこれに類する術語は、核酸
類似体、即ち、ホスホジエステル骨格以外の骨格を有する類似体を含む。例えば
、いわゆる「ペプチド核酸」は当技術分野において公知のものであるが、これは
ホスホジエステル結合の代わりにペプチド結合を骨格に有するものであって、本
発明の範囲内のものと考えられたい。
【0015】 本明細書においては、「蛍光共鳴エネルギー遷移対」または「FRET対」は
、ドナー蛍光体とアクセプター蛍光体とを含む蛍光体の対を意味し、ドナー蛍光
体は共鳴エネルギーをアクセプター蛍光体に移動させることができる。言い換え
れば、ドナー蛍光体の発光スペクトルはアクセプター蛍光体の吸収スペクトルと
重複する。好ましい蛍光共鳴エネルギー遷移対においては、ドナー蛍光体の吸収
スペクトルが実質的にアクセプター蛍光体の吸収スペクトルに重複することはな
い。
【0016】 本明細書においては、「ドナーオリゴヌクレオチドプローブ」とは蛍光共鳴エ
ネルギー遷移対のドナー蛍光体で標識されたオリゴヌクレオチドを意味する。
【0017】 本明細書においては、「アクセプターオリゴヌクレオチドプローブ」とは蛍光
共鳴エネルギー遷移対のアクセプター蛍光体で標識されたオリゴヌクレオチドを
意味する。
【0018】 本明細書においては、「FRETオリゴヌクレオチド対」とはドナーオリゴヌ
クレオチドプローブとアクセプターオリゴヌクレオチドプローブとを、共にそれ
らの相補的標的核酸配列にハイブリダイズしたときに、蛍光共鳴エネルギー遷移
の関係を形成するようなドナーオリゴヌクレオチドプローブとアクセプターオリ
ゴヌクレオチドプローブとの対を意味する。
【0019】 本発明は、少なくとも二つの分析対象物の存在を決定するために、少なくとも
二つの蛍光検出体を用いる方法に係るものである。この技法は、様々な用途に応
用できるとはいえ、この発明における好ましい実施形態は、突然変異または多型
の存在について、核酸配列の複数の遺伝子座をスクリーニングする方法である。
より詳細には、本発明は、個々の生命体から調製したゲノムDNA試料の複数の
遺伝子座に関して突然変異や多型を検出するための、単一反応容器内においてそ
の全体を行うことのできる、急速処理を許容するものである。適切なものであり
さえすればいかなる核酸試料についても本発明方法を適用できる。一方、この方
法は、PCR増幅産物上で行うことができ、PCR増幅について用いた同じ単一
反応容器内で行うことができる。本発明の好ましい方法は、二対以上のFRET
オリゴヌクレオチド対と、核酸配列を含む生物学的試料とを組み合わせるステッ
プと、適切な波長で前記生物学的試料に照光するステップと、加熱時の温度の関
数として蛍光を監視するステップと、蛍光値を補正するステップとからなる。
【0020】 DNAを検出し監視するために用いる蛍光プローブは、二重鎖DNAに特異的
な色素と、配列に特異的なプローブとを含む。図1は、隣接した二個のプローブ
上の蛍光体間における共鳴エネルギー遷移に基づくハイブリダイゼーションの概
略を示す。表1で詳しく定義したように、この方法は配列特異的であり、融解曲
線による解析が可能である。二個の標識プローブが同一の鋳型ストランドにハイ
ブリダイズすると、FRET対の二個のメンバーが近接され、エネルギー遷移が
起こり得る(図1A)。一つのアリルと、一つのオリゴヌクレオチドプローブと
の間のミスマッチのため、このアリルについては融解がより低温度で起こり、そ
の結果、このFRET対のメンバーを分離する。上記ミスマッチを含むアリルは
、プローブにマッチしているアリルに比べ、特徴的なより低いTmを示すであろ
う(図1B〜D)。
【0021】 遺伝子型判定について、蛍光融解曲線を多重化するために、複数の異なるアリ
ルに特異的であり、且つ異なるアクセプター色で標識された複数のハイブリダイ
ゼーションプローブを同時に用いることができる。各々がある一つの遺伝子座に
特異的で、且つ、各々が異なるアクセプター色素を有するような二つの別々のF
RETオリゴヌクレオチド対を同時に用いることができる。蛍光共鳴エネルギー
遷移対として用いることのできる蛍光体対は、当業者にはよく知られており、フ
ルオレセイン/ローダミン、フィコエリスリン/Cy7、フルオレセイン/Cy
5、フルオレセイン/Cy5.5、フルオレセイン/LC Red 640、お
よびフルオレセイン/LC Red 705を含むが、これらに限定されるもの
ではない。
【0022】 解析対象のヌクレオチド試料は、米国特許第5,455,175号に記載の迅
速サイクリング技法を用いて提供されるPCR増幅産物であることができる。迅
速温度サイクリングは、従来の温度サイクリングとは対照的であり、30サイク
ルの増幅を15分間で完了することができ、結果として得られるPCR産物がか
なり少ない副産物を含むことが示されている。このように、迅速サイクリングを
用いれば、増幅に必要とする時間がほぼ10分の1に短縮され、特異性も改善さ
れる。
【0023】 徐加熱時の融解曲線のリアルタイム監視は、蛍光色素と蛍光標識プローブとを
用いて行うことができる。核酸反応のリアルタイム蛍光監視の使用は、1995
年10月3日発行の米国特許第5,455,175号、および、共に1997年
6月4日に出願された米国特許出願第08/869,275号および第08/8
69,276号に記載されている。
【0024】 蛍光融解曲線解析は、遺伝子型判定に対して迅速で効果的な方法である。例え
ば、Lay,M.J.とWittwer,C.T.(1997)Clin.Ch
em.43,2262〜2267;Bernard,P.S.ら(1998)A
nal.Biochem.255,101〜107;Bernard,P.S.
ら(1998)Am.J.Pathol.153,1055〜1061;Lyo
n,E.ら(1998)Mol.Diag.3,203〜210を参照。迅速サ
イクルPCRおよび一塩基遺伝子型判定は、途中に挿入されるステップを介する
ことなく、40分間以内に一本の試験管の中で行なうことができる。本発明のア
ルゴリズムおよび方法によって、LightCyclerTM等の蛍光可能な温
度サイクラー(temperature cycler)を用いて、溶液の色の多重化が可能である
ことが示された。Wetmur J.G.(1995)、Molecular
Biology and Biotechnology(Meyers,R.A
.,ed)、pp.605608,VCH Publishers,Inc.、
ニューヨーク州、ニューヨークを参照。この多重化技術はまた、競合PCRのた
めの内部コントロールを用いた方法等の定量方法にも応用できるものである。S
idhu,M.K.ら(1998)、Gene Quantification
(Ferre,F.編)、pp.265〜276、バークハウザー、ボストン、
マサチューセッツ州。
【0025】 ApoE遺伝子は、本発明におけるモデルシステムを提供する。ApoE遺伝
子のコドン112および158内にある一塩基変異が、3個の共通アリル(ε2
、ε3とε4)と6個のApoEの表現型との原因となる。Mahley,R.
W.(1988)Science 240,622〜630。オリゴヌクレオチ
ド標的を合成し、ApoEアリルの隣接ハイブリダイゼーションプローブ遺伝子
型解析を提供する。用いるFRET対はフルオレセイン/LC Red 640
、およびフルオレセイン/LC Red 705である。それらの配列を下の表
Iに示す。蛍光色素の温度依存性に関して補正を行うほか、標的濃度、相補スト
ランド競合、プローブ濃度、Mg++濃度、および融解曲線解析前のアニーリン
グ条件の影響を調べ、これらの最適化をおこなった。
【0026】
【表1】
【0027】 オリゴヌクレオチドプローブ/標的のハイブリダイゼーション速度は、単一の
核凝集ステップで決定することができるが、プローブ/標的のハイブリダイゼー
ションは、塩濃度、温度、および二次構造によって影響される。Wetmur,
J.G.(1995)、Molecular Biology and bio
technology (Meyers,R.A.編)、pp.605〜608
、VCH Publishers,Inc.、ニューヨーク、ニューヨーク州。
これらと同じ条件が、プローブ/標的の融解時の遺伝子型判定の質に影響を与え
ると考えられている。例えば、一のヘテロ接合体試料における等価な蛍光融解ピ
ーク領域は、融解に先立ち、同濃度に近いプローブを各標的にアニーリングする
ことを必要とするであろう。このように、遺伝子型判定にあたっては、プローブ
/標的のハイブリダイゼーションの速度を最適化するために、アニーリング温度
が選択される。実験では、プローブ/標的のハイブリダイゼーションの最高速度
は、二本鎖のTmから5〜10℃下で起った。現在のところ、二本鎖のTmから
ほぼ8℃下の温度が標的温度として用いられている。
【0028】 各部位に特異的な標的アニーリング温度を用いると、融解前の緩やかな遷移速
度が最も良い遺伝子型判定を提供した(図2C)。加えて、MgCl濃度と標
的濃度とが各部位において遺伝子型判定の質に影響を与える。MgCl濃度が
高いと、コドン112におけるヘテロ接合体の遺伝子型判定においてピーク分離
が良くないが、低い標的濃度の存在下ではコドン158において最適な遺伝子型
判定が可能である。コドン158における遺伝子型判定は、ミスマッチ二本鎖を
より良く表現するための低い標的濃度に依存する。この理由としては、プローブ
対標的の比をより大きくすることにより、融解前における両標的ストランドの飽
和がより確実となることが考えられる。
【0029】 異なる鋳型濃度によって部位が最適化されるという発見は、どのサイクルで増
幅を止めて、配列の調査を開始するかが重要であるということを示唆している。
融解曲線解析は、普通、増幅がプラトー相に達した後に開始される。Berna
rd,P.S.ら(1998)Anal.Biochem.255,101〜1
07;Bernard,P.S.ら(1998)Am.J.Pathol.15
3,1055〜1061を参照。しかし、コドン158等の部位における遺伝子
型判定の最適化には、この時点では遅すぎるかもしれない。別法として、最適化
された遺伝子型判定を提供するために、融解曲線解析をどのサイクルからでも始
められるようにプログラムすることができる。
【0030】 ハイブリダイゼーションプローブを色によって多重化するために、単一の塩濃
度および標的濃度を選択した。コドン112には低い塩濃度を選択し、コドン1
58には低い鋳型濃度を選択した。より低いMgCl濃度により、コドン15
8におけるミスマッチのピーク領域が縮小された。しかし、この問題は、多重化
のためのアニーリング温度を、最初に選択した温度であるTmから8℃下よりさ
らに落とすことによっても部分的に改善された。多重化に用いたより低いアニー
リング温度は、コドン158における単一部位の分析には必要ではなかった。な
ぜなら、より高いMgCl濃度によって等価なヘテロ接合体ピークが得られう
るからである。一般に、低いMgCl濃度においてプローブ/標的のアニーリ
ングを増大させるためには、Tmより8℃以上低いアニーリング温度を用いる必
要があろう。
【0031】 増幅のプラトー相は、かなりの程度が、プライマーのアニーリング部位に対し
て競合する相補産物ストランドが蓄積することによってもたらされる。Witt
wer,C.T.ら(1997)BioTechniques 22,130〜
138。これは、遺伝子型判定の際に観察された、標的に対する相補ストランド
とハイブリダイゼーションプローブとの間の競合と整合しているように思われる
。この競合は、細胞系突然変異の融解曲線解析を妨げないとはいえ、野生株産物
のバックグラウンド中の体細胞突然変異の検出感度に限界を与える可能性がある
。解析中に起こる非標的ストランドからの競合を回避するために、様々な技法が
開発されてきた。例えば、ペプチド核酸(PNA)プローブは、標的との間に非
常に安定な二本鎖を形成することによって、相補ストランドに対して効果的に拮
抗する。Egholm,M.ら(1993)Nature 365,566〜5
68。別法では、標的を固体支持体に結合して、次に競合ストランドが除去され
る。Pastinen,T.ら(1996)Clin.Chem.42,139
1〜1397。融解曲線遺伝子型判定に先立って行われる非対称PCR増幅は、
均質な評価分析を維持する一方、競合を減少させるであろう。また、核酸配列に
基づく増幅(NASBA)やローリングサイクル増幅など、他の技法では、一本
鎖産物が直接的に産生される。Reitsma,P.H.ら(1996)Blo
od Coagul.Fibrinolysis 7,659〜663;Liz
ardi,P.M.ら(1998)Nat.Technol.19,225〜2
32。
【0032】 フローサイトメトリーのために開発された従来技術の色補正アルゴリズムでは
、シグナルゲインの変化や、温度依存性のクロスオーバー効果についての補正は
なされていない。温度によるクロスオーバー係数の変化は、温度が一定に保たれ
る場合は問題ではない。しかし、融解曲線解析では、温度は40℃〜95℃に亘
るため、クロスオーバー係数を算出するために用いた較正データが、評価される
データと異なる温度で得られた場合は、顕著な誤差が生じる。本発明のアプロー
チは、緩やかな温度勾配に亘って較正ランを獲得(acquire)して、3次多項式
の補間によって各温度点において温度特異的なクロスオーバー係数を計算するこ
とである。すなわち、温度特異的クロスオーバー行列が、評価されるべき各デー
タポイントの温度について計算される。同様に、較正ランに対するデータポイン
トのゲイン比が乗算されるような蛍光値から、新たな行列を計算してゲイン修正
を行うことが可能である。電子的シグナルゲインが正確である限り、この新たな
クロスオーバー係数行列は実験データに合致する。
【0033】 蛍光色素のスペクトル重複についての色補正は、フローサイトメトリー技法か
ら改変されてきた。Bagwell,C.B.とAdams,E.G.(199
3)Ann.N.Y.Acad.Sci.677,167〜184を参照。La
bView(National Instruments、Austin、TX
)において、カスタム解析ソフトウェアが制作された。概略を述べると、先ず純
粋な蛍光オリゴヌクレオチドの各々と自己蛍光コントロールとの較正ランを得る
。ここで、各チャンネルにおいて蛍光値が獲得される。これらの値からシグナル
クロスオーバー定数を計算し、行列代数により、観察された蛍光値(o)を実際
のシグナル蛍光値(s)へと変換する。
【0034】 遺伝子型判定データに用いるためには、フローサイトメトリーのために開発さ
れた色補正アルゴリズムに幾つかの変更を加える必要があった。本明細書の一部
を構成するものとしてここに援用するBagwell,C.B.とAdams,
E.G.(1993)Ann.N.Y.Acad.Sci.677,167〜1
84によって与えられた表記に従い、クロスオーバー定数は、(フローサイトメ
トリーに関連するが、溶液蛍光法には関連しない)複数の事象の獲得を排除して
、次式で表される。
【0035】
【数1】 式中、k(i,j)=チャンネルj内の色素iのクロスオーバーシグナル o(i,j)=チャンネルj内の色素iの観察されたシグナル a(j) =チャンネルj内の自己蛍光 n =チャンネル指標 N =最大チャンネル である。
【0036】 予備実験によって、いくつかの色素の蛍光および幾つかの色素/チャンネルの
組み合わせのクロスオーバー定数が、解析の望ましい範囲(40℃〜95℃)に
亘って温度依存的であることが判明した。従って、較正ランを、40℃から95
℃までの0.2℃/秒の温度勾配の間、蛍光値を継続的に獲得することによって
得た。温度に対する蛍光の曲線は、ほぼ直線状であったが、3次多項式によって
より良く近似できた。色素/チャンネルの各組み合わせごとの温度に対する蛍光
曲線および各チャンネルの自己蛍光コントロールの3次多項式係数を、温度補間
のために蓄積した。
【0037】 蛍光データの色補正を行うため、各獲得が行われた温度を用いて、較正曲線か
ら温度特異的な蛍光を補間した。次に、これらの値を、以下のように、較正ラン
とデータランとの間のすべての電子ゲインの変化について調整した。
【0038】 o(i,j)=[w(i,j)T+x(i,j)T+y(i,j)T+z
(i,j)][G(j)/G(j)] a(j) =[m(j)T+n(j)T+p(j)T+q(j)][G (j)/G(j)] ここで: w(i,j)、x(i,j)、y(i,j)、z(i,j)は、色素i、チャ
ンネルjの温度対蛍光の曲線についての3次多項式係数であり、m(j)、n(
j)、p(j)、q(j)はチャンネルjの自己蛍光曲線の温度対蛍光について
の3次多項式係数である。
【0039】 T=獲得温度 G(j)=データランの際のチャンネルjのゲイン G(j)=較正ランの際のチャンネルjのゲイン 各色素の実際のシグナル蛍光は次の行列式によって計算される。 S=K−1[O−A] ここで、S=各色素の実際のシグナル蛍光 K=各色素の各チャンネルにおけるクロスオーバー定数 O=各チャンネルにおける観察された蛍光 A=各チャンネルにおける観察された自己蛍光
【0040】 温度修正を色補正とあわせて行うことが望ましい場合は、上記の処理によって
較正データについて色補正を行い、温度に対する実際のシグナル蛍光の曲線およ
びを、3次多項式および蓄積された温度補間係数に適用する。データランの色補
正を行い、各獲得の際の各色素の蛍光を以下のように温度修正する。
【0041】 sTC=s[s(T)/s(T)] ここで、sTC=温度修正されたシグナル蛍光 s=シグナル蛍光 s(T)=(使用者によって選択された)標準温度における較正ランか
ら補間されたシグナル蛍光 s(T)=データ獲得温度における較正ランから補間されたシグナル蛍
光 色補正および温度修正された結果の例を図5に示す。
【0042】 ==実施例1== オリゴヌクレオチドの調製 ヒトアポリポタンパク質E遺伝子配列(GenBank accession
K00396)を、非標識標的ストランド、非標識競合(相補)ストランド、
および蛍光標識プローブの設計に用いた。配列を上記表1に示す。全てのオリゴ
ヌクレオチドは標準ホスホアミダイト法によって合成した(Pharmacia
Biotech Gene Assembler Plus,Piscata
way,NJ)。5’−標識LC Red 640(LightCycler
Red 640)とLC Red 705(LightCycler Red
705)アクセプタープローブを、それぞれ、C6dTアミノ修飾剤(Glen
Research,Sterling,VA)と、LC Red 705ホス
ホアミダイト(Roche Molecular Biochemicals)
とを用いて合成した。LC Red 640 N−ヒドロキシサクシンイミドエ
ステル(Roche Molecular Biochemicals)を、0
.1Mホウ酸緩衝液、pH9.0中で等モル濃度のオリゴヌクレオチドに手動で
結合した。インキュベーションを暗条件下で2時間行った。両方のアクセプター
プローブを化学リン酸化試薬(Glen Research)を用いて3’末端
に合成した。3’−フルオレセイン標識プローブをフルオレセイン調節細孔グラ
スカセット(BioGenex,San Ramon,CA)上で合成した。
【0043】 5’−トリチル基は、合成の間、オリゴヌクレオチド標的および競合ストラン
ド、予め結合されたLC Red 640プローブ、ならびにフルオレセイン標
識プローブ上に保持された。全てのオリゴヌクレオチドおよびプローブに関し、
完全長配列を、3.5μウォーターシンメトリーカラム 4.6×150mm(
Waters,Milford,MA)を用いて、逆相C18高圧液体クロマト
グラフィー(HPLC)によって精製した。移動相は、0.1mol/Lのトリ
エチルアンモニウム酢酸、pH7.0、および10ないし30%(フルオレセイ
ンプローブ)または10ないし80%(非標識オリゴヌクレオチドおよびLC
Red 705プローブ)のアセトニトリルの勾配(1ml/秒)からなる。溶
出物は、タンデム型の吸収および蛍光検出器(Waters 486と474、
Milford,MA)によって監視した。プローブについては、一致したA 60 および蛍光ピークを有する留分を採取した。最後の脱トリチル化は、Pol
ypackカラム(Glen Research、Sterling,VA)上
で実施し、生成物は50%アセトニトリルで溶出させた。
【0044】 オリゴヌクレオチドおよびプローブは真空乾燥し、1mMトリス−HCl、0
.1mM EDTAにpH8.0にて再懸濁し、定量した。非標識オリゴヌクレ
オチドはA260/A280値が1.6から1.8の間にあるものを用いた。蛍
光体対オリゴヌクレオチドの濃度比は各プローブについて算出した。比が0.9
ないし1.1の範囲外にあるプローブは、さらに、7M尿素を含む変性15%ポ
リアクリルアミドゲル上で精製し、引き続いてHPLCにて尿素を除去した。
【0045】 各コドンにおいて3’−フルオレセイン標識17merプローブを遺伝子型判
定のために用いた。これらのプローブは、配列が異なるとはいえ、非相補的標的
に対してハイブリダイズすると(表1)、共に、C:G対と並ぶ一つのA:Cミ
スマッチを形成した。両二本鎖のミスマッチの位置は、プローブの3’末端から
5塩基対内側であった。
【0046】 融解曲線解析に先立ち、各部位における遺伝子型判定の最適化を、試薬濃度お
よびアニーリング条件について行った(以下の実施例2および3を参照)。Mg
Cl、標的ストランド、競合ストランドおよびフルオレセインプローブの濃度
を変化させた。MgCl濃度は1から5mMまで変化させた。標的オリゴヌク
レオチド濃度は0.05から0.2μMまで変化させ、競合オリゴヌクレオチド
は標的ストランドと等モル濃度とした。フルオレセイン標識プローブは0.1〜
0.2μMにて変化させた。各10μLの反応はまた、50mMトリス、pH8
.5(25℃)、250μg/mlウシ血清アルブミンおよび0.2μMアクセ
プタープローブ(LC Red 640またはLC Red 705)を含むも
のであった。図2は、遺伝子型判定に先行してプローブのアニーリングに用いた
、異なる温度条件を示す。遺伝子型判定に最適な条件を決定するために、ヘテロ
接合体試料を用い、同様の形状のガウス曲線および等価なピーク領域を評価した
【0047】 多重化された遺伝子型判定については、一つの温度プロトコルと、共通の試薬
とが必要であった。用いた試薬は、1mM MgCl、各部位について0.0
5μMの標的オリゴヌクレオチド、各部位について0.2μMアクセプタープロ
ーブ、コドン112に亘る0.1μMフルオレセイン標識プローブ、およびコド
ン158に亘る0.2μMフルオレセイン標識プローブである。多重化遺伝子型
判定の温度プロトコルを図2Cに示す。
【0048】 試料は、複合プラスチック/ガラスのキャピラリーキュベットに装填して、栓
を閉じ、短時間遠心して、3色蛍光監視能を有する熱サイクラー(LightC
yclerTM,Roche Molecular Biochemicals
)の32試料用カルーセルに装填した。融解曲線解析のそれぞれのランは、12
の試料を含むものであった。遺伝子型判定プロトコルの徐加熱時(0.1℃/秒
)の相において、蛍光を100msのアクイジション(acquisition)で連続的に
監視した。フルオレセイン、LC Red 640、およびLC Red 70
5の蛍光値を、二色性帯域フィルターの線形配列を用いて、厳密に時間を一致さ
せて得た。Wittwer,C.T.ら(1997)、BioTechniqu
es 22,176〜181を参照。データは、図1Cおよび1Dに示すように
、蛍光(F)対温度(T)および蛍光微分(−dF/dT)対温度プロットとし
て表示した。
【0049】 ==実施例2== アニーリング条件の最適化 融解曲線解析の質は、融解プロトコルにだけ依存するのではなく、融解曲線を
得る前のアニーリング条件にも依存する。図2は、遅く漸減的な温度アニーリン
グプロトコルが、単一の迅速温度遷移を用いたアニーリングよりも、より対称な
ヘテロ接合の融解ピークをもたらすことを示している。この結果は、総アニーリ
ング時間がほぼ同様である場合でさえ観察された(図2A、BおよびCと比較さ
れたい)。このことは、各二本鎖のTmに亘る直線的な冷却が、各二本鎖の等し
い形成にとって好都合であることを示唆している。
【0050】 表IIは、異なるMgCl濃度を用いた場合に、二つの部位における同じミス
マッチがもたらすTmシフトの比較である。ミスマッチは、各部位においてほぼ
同じ量だけプローブ/標的の二本鎖を不安定化する。さらに、マッチした二本鎖
とミスマッチ二本鎖との間のΔTmは、より高いMgCl濃度について増大し
た。一方、フルオレセインプローブ濃度を上げると、ΔTmに影響を与えること
なく両方の二本鎖のTmを増加させた(データは示していない)。
【0051】
【表2】
【0052】 (82%のGCプローブによりスパンされた)コドン112におけるヘテロ接
合体の明らかな分解能は、低いMgCl濃度に依存していた(図3A対3B)
。対照的に、(59%のGCプローブによりスパンされた)コドン158におけ
るヘテロ接合体の遺伝子型判定は、より高いMgCl濃度および低い標的濃度
を用いた場合、より対称性が良くなった(図3C対3D)。
【0053】 二重ストランド産物の遺伝子型判定(即ち、標的および相補ストランドの濃度
が等しい)を図4に図示する。競合物(相補ストランド)の存在下で、遺伝子型
判定は図3に示したように同じパラメーターに対して最適化されたが、各部位に
おいて蛍光シグナルはおよそ60%減少した。
【0054】 ==実施例3== 色補正および温度修正 図5は、較正ランと、ApoE遺伝子座の色多重化とに適用される色補正およ
び温度修正の効果を示す。LC Red 705は相当に温度依存性であり、一
方、LC Red 640蛍光は温度に対してほぼ一定である(図5A)。期待
した通りに、LC Red 705較正試料のみが、色補正後の蛍光を示し(図
5B)、温度依存性は温度修正後には除去される(図5C)。LC Red 7
05チャンネル(コドン112)について行なわれた初期の蛍光対温度トレース
は複雑で、LC Red 640からの蛍光重複があるため解読不能である(図
5D)。しかし、色補正後には単一温度遷移が識別される(図5E)。温度修正
後(図5F)、融解遷移領域の外側の基本線傾斜は増加される。
【0055】 色およびTmによる多重化は、単一試験管内において10分間以内にコドン1
12および158における変異の同時的同定を提供する。図6は、コドン112
の遺伝子型判定についての非補正(A)および補正(B)蛍光融解ピークを示し
ている。補正を行わない場合、LC Red 640アクセプター色素から、L
C Red 705アクセプター色素を監視するチャンネルへの顕著な浸出が存
在する(図6A)。これは、Tmが55℃および62℃であるような見かけの産
物をもたらす結果となる。しかし、これらの付加的なピークは、補正後には消滅
し、コドン112における真のヘテロ接合遺伝子型が現れる。6つの天然発生の
ApoEタンパク質イソフォームについての全ての遺伝子型判定は、この方法を
用いて識別することができた。さらに、ヒト集団には通常見られないその他3つ
の可能な遺伝子型を合成鋳型を用いて構築し、これらも正しく解析された(デー
タは示していない)。
【0056】 多重化された遺伝子型判定は、標的およびMgCl両者の低い濃度を用いた
場合に最適となる。コドン158の遺伝子型判定に対してより低いMgCl
度を用いた場合、ミスマッチ二本鎖のピーク領域が減少された。それにも関わら
ず、ヘテロ接合体のピークにもたらされた非対称性は、融解前に、アニーリング
標的温度を(48℃から42℃へ)下げることによって部分的に補正することが
できた(図7)。
【0057】 本発明を好ましい実施態様に基づいて詳細に述べてきたが、以下のクレームに
記載して定義する本発明の範囲および精神には、変形や修正が含まれるものであ
る。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、遺伝子型判定のための蛍光融解曲線解析の概略を示すものである。 図1Aは、マッチした二本鎖およびミスマッチの二本鎖それぞれのTmにおけ
るアニーリングと融解との間の平衡を示している。 図1Bは、反応の融解相の過程での温度に対する時間のプロットを示す。 図1Cは、LC Red 640プローブについての温度に対する蛍光のプロ
ットを示す。 図1Dは、図1C時間に対する蛍光の負の導関数のプロットを示す。
【図2】 図2は、ApoE遺伝子のコドン158に関してヘテロ接合な試料についての
微分融解曲線のピーク対称に対する、各種アニーリングプロトコルの効果を示す
。 図2Aは、ミスマッチの二本鎖のTmから8℃下の温度まで急速冷却(20℃
/秒)を行ったプロトコルを例示している。 図2Bは、マッチした二本鎖、ついでミスマッチの二本鎖について、急速冷却
プロトコルを、Tmの8℃下の温度における20秒間の保持によって中断したも
のを例示している。 図2Cは、より遅い温度遷移速度(1℃/秒)でミスマッチ二本鎖のTmより
8℃下の温度まで冷却したものを例示している。 図2D〜Fは、それぞれ、図2A〜Cのアニーリングプロトコルに対する融解
曲線(0.1℃/秒)の負の導関数(dF/dT)のグラフである。
【図3】 図3は、図2Cのアニーリングプロトコルを用い、ApoE遺伝子のコドン1
12および158の遺伝子型判定のための、標的オリゴヌクレオチドおよびMg ++ 濃度の最適化を示す。 図3Aは、1mM MgClにおけるLC Red 705(コドン112
)で測定した−dF/dTグラフである。 図3Bは、3mM MgClにおけるLC Red 705(コドン112
)を示す。 図3Cは、1mM MgClにおけるLC Red 640(コドン158
)を示す。 図3Dは、3mM MgClにおけるLC Red 640(コドン158
)を示す。標的濃度は0.05μM(−)または0.2μM(−−)、蛍光プロ
ーブは0.1μM、アクセプタープローブは0.2μMであり、競合ストランド
は非存在である。
【図4】 図4は、相補ストランド存在下でApoE標的の遺伝子型判定を行っている間
の競合について、図2Cのアニーリングプロトコルを用いて、温度に対する蛍光
導関数(−dF/dT)としてプロットしたものを示す。 図4Aは、ε3/ε4アリル(コドン112)についてのヘテロ接合体融解ピ
ークを示す。 図4Bは、ε2/ε3アリル(コドン158)についてのヘテロ接合体融解ピ
ークを、競合ストランドの存在下(−)と非存在下(−−)で示す。各々の反応
は、0.1μMの蛍光標識プローブ、0.2μMのアクセプタープローブ、0.
05μMの競合ストランドの存在下または非存在下の0.05μMのヘテロ接合
体標的、そして1mM MgCl(コドン112)または3mM MgCl (コドン158)を含む。
【図5】 図5は、LC Red 640がLC Red 705チャンネルへ溢出(sp
illout)した特別なケースの補正により、スペクトル重複の色補正についての較
正および応用を示す。装置ゲインは、それぞれ、フルオレセイン、LC Red
640、LC Red 705チャンネルに対して1、30および50であっ
た。標識プローブ濃度は、50mMトリス、pH8.5(25℃)、1mM M
gClおよび250μM/mlウシ血清アルブミン中、0.1μMフルオレセ
イン(−○−)、2μM LC Red 640(−X−)、および2μM L
C Red 705(−)であり、プローブを含まない緩衝液含有サンプル(−
△−)をブランクとして含む。 図5Aは、初期の色較正データを示す。 図5Bは、色補正を行った後の較正データを示す。 そして図5Cは、色補正後の50℃までの温度修正を示す。補正および修正ア
ルゴリズムを、次に、多重化色評価分析においてLC Red 705チャンネ
ルに適用した。温度に対する蛍光曲線を図5D〜Fに示した。示した遺伝子型は
、ホモ接合体ε4/ホモ接合体ε3(・・・)、ホモ接合体ε3/ホモ接合体ε
3(−−)、およびホモ接合体ε3/ヘテロ接合体ε2/ε3(−)である。
【図6】 図6は、図2Cのアニーリングプロトコルを用いた、競合ストランド非存在下
でのコドン112および158の多重化色遺伝子型判定を示す。コドン112の
解析について用いられたLC Red 705チャンネルについての非補正(図
6A)および補正(図6B)の微分融解曲線(−dF/dT対温度)を示す。 図6Aは、LC Red 640からの浸出(bleed over)を示す。 図6Bは、コドン112における遺伝子型のみを示す。示した遺伝子型は、ホ
モ接合体ε4/ホモ接合体ε3(・・・)、ホモ接合体ε3/ホモ接合体ε3(
−−)、ホモ接合体ε3/ヘテロ接合体ε2/ε3(−)である。
【図7】 図7は、ヘテロ接合体ε2/ε3試料の遺伝子型判定においてミスマッチした
ε3に関して、より低いアニーリング温度のピーク領域への効果を示す。 図7Aは、図6の多重化に用いた温度である42℃まで1℃/秒で冷却した後
の遺伝子型判定を示す。 図7Bは、コドン158において遺伝子型判定の最適化に用いた温度である4
8℃まで1℃/秒で冷却した後の遺伝子型判定を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/58 G01N 33/58 A // C12N 15/09 C12N 15/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW (72)発明者 プリサム,グレゴリー アメリカ合衆国・ユタ州 84103・ソルト レイク シティ・シー.ストリート 268・アパートメント 1 (72)発明者 バーナード,フィリップ,エス. アメリカ合衆国・ユタ州 84105・ソルト レイク シティ・ブライアン アヴェニ ュー 1419 Fターム(参考) 2G043 AA01 AA04 BA16 CA03 DA02 EA01 GA07 GB07 GB21 LA01 MA03 NA06 2G045 AA35 DA13 FB02 FB12 2G054 AA06 AB10 CA22 CE02 EA03 GA04 4B024 AA11 AA20 BA80 CA09 HA12 4B063 QQ42 QQ52 QR08 QR42 QR56 QR62 QR82 QS34 QS36 QX02

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料中の少なくとも二つの分析対象物の存在を決定する方法
    であって、 少なくとも二つの蛍光検出体を提供することと、 ここで前記検出体の各々は、他のいかなる検出体の蛍光標識とも異なる蛍光
    標識を含み、且つ、前記検出体の各々は、対応するそれぞれの分析対象物と特異
    的に結合可能であり、 上記試料を上記検出体と接触させて上記分析対象物と上記検出体とを特異的に
    結合させることと、 適切な波長を有する光をもって前記標識の各々を励起させて蛍光を誘発させる
    ことと、 少なくとも二つの異なるスペクトルチャンネルにおいて、上記標識の蛍光の値
    を決定することと、 前記値を、スペクトル重複について補正をおこなうことと を含む方法において、 上記補正をおこなうステップは、前記蛍光値の温度依存について修正をおこな
    うことを含む方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法において、前記決定するステップは、ある温
    度範囲に亘って行われる方法。
  3. 【請求項3】 請求項2の方法において、温度依存についての修正は、温度
    特異性の重複係数の算出を通じて行われる方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の方法において、上記分析対象物は核酸増幅産物で
    ある方法。
  5. 【請求項5】 請求項4の方法において、更に、上記核酸増幅産物の各々の
    遺伝子型を決定するステップを含む方法。
  6. 【請求項6】 請求項1の方法において、更に、増幅器ゲインに関して前記
    値を補正するステップを含む方法。
  7. 【請求項7】 核酸配列の複数の遺伝子座の遺伝子型を分析する方法であっ
    て、次の各ステップ、即ち 第一の遺伝子座と第二の遺伝子座とを有する核酸試料を提供するステップと、 第一の検出体を提供するステップと、 ここで当該第一の検出体は、第一の蛍光標識を有すると共に、第一の遺伝子
    座に対する特異性を有するものであり、 第二の検出体を提供するステップと、 ここで当該第二の検出体は、第二の蛍光標識を有すると共に、第二の遺伝子
    座に対する特異性を有するものであり、 上記核酸試料を上記第一および第二の検出体に接触させるステップと、 適切な波長を有する光をもって上記第一および第二の検出体を励起させて上記
    第一および第二の蛍光標識の蛍光を誘発せしめるステップと、 ある温度範囲に亘って、第一のスペクトルチャンネルにおける上記第一の検出
    体の第一の蛍光シグナルと、第二のスペクトルチャンネルにおける上記第二の検
    出体の第二の蛍光シグナルとを測定するステップと、 上記第一および第二のシグナルの値を、上記蛍光シグナルの温度依存性につい
    て補正するステップと を含む方法。
  8. 【請求項8】 請求項7の方法において、上記補正するステップは、温度依
    存性の係数の算出を通じて行われる方法。
  9. 【請求項9】 請求項8の方法において、更に、増幅器ゲインに関して補正
    を行うステップを含む方法。
  10. 【請求項10】 請求項7の方法において、上記第一の検出体は、上記第一
    の遺伝子座の少なくとも一部に対して相補的な核酸配列を更に含み、上記第二の
    検出体は、上記第二の遺伝子座の少なくとも一部に対して相補的な核酸配列を更
    に含む方法。
  11. 【請求項11】 請求項10の方法において、上記接触させるステップは、
    上記第一および第二の検出体を、対応するそれぞれの遺伝子座にアニーリングす
    ることを含み、 前記測定するステップは、上記検出体を対応するそれぞれの遺伝子座から融解
    させるための加熱の間に、上記スペクトルチャンネルにおける蛍光シグナルを監
    視することを含む方法。
  12. 【請求項12】 請求項11の方法において、前記接触させるステップは、
    温度を1℃/s下げることによって行われる方法。
  13. 【請求項13】 請求項7の方法において、上記第一の蛍光標識は、第一の
    ドナー色素と、第一のアクセプター色素と、第一のオリゴヌクレオチド対とを含
    み、ここで各オリゴヌクレオチドは、上記色素の一方に結合しており、且つ、各
    オリゴヌクレオチドは、上記第一の遺伝子座の隣接する領域(neighboring regi
    on)に対して実質的に相補的である方法。
  14. 【請求項14】 請求項13の方法において、上記第二の蛍光標識は、第二
    のドナー色素と、第二のアクセプター色素と、第二のオリゴヌクレオチド対とを
    含み、ここで各オリゴヌクレオチドは、上記色素の一方に結合しており、且つ、
    各オリゴヌクレオチドは、上記第二の遺伝子座の隣接する領域に対して実質的に
    相補的である方法。
  15. 【請求項15】 請求項14の方法において、上記第一のドナー色素はフル
    オレセインであり、上記第一のアクセプター色素はLC Red 705である
    方法。
  16. 【請求項16】 請求項15の方法において、上記第二のドナー色素はフル
    オレセインであり、上記第二のアクセプター色素はLC Red 640である
    方法。
  17. 【請求項17】 請求項13の方法において、上記第一の遺伝子座は複数の
    アリルを有し、 Mg++濃度は、上記補正されたシグナル値を−dF/dT対温度としてプロ
    ットしたときに、上記アリルについて比較的均等(even)な融解ピークを生じさせ
    るために最適化されるものである方法。
  18. 【請求項18】 請求項13の方法において、上記第一の遺伝子座は、複数
    のアリルを有し、 上記第一の遺伝子座を含む前記核酸の濃度は、上記補正されたシグナル値を−
    dF/dT対温度としてプロットしたときに、上記アリルについて比較的均等な
    融解ピークを生じさせるために最適化されるものである方法。
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