JP2003507248A - 車両座席用ロック装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 車両の後部座席用のロック装置は、ラッチ３、トリガー１、および前記トリガーの凹部２の中に収容されたボルトを含み、このロック装置はアセンブリを不測の開放に関してより安全にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、アンロック防止システムが組み込まれ、折り畳み式後座席に適用可
能な、回転するラッチ又はつめとトリガーとを有する１組のロックを有し、共通
のばねとトリガー内の凹所に入るボルトとに連結された形式の車両用後部座席ロ
ック装置に関する。

【０００２】 ロック装置はベースの上に取り付けられ、対応するボルトと組合わされて、車
両の車体か又は往復動が確保されている折り畳み式後部座席かのいずれかに位置
する。

【０００３】 この形式のロック装置の基本的目的は、ロック装置を締めて乗客が座席を使用
することを可能にするか、またはロック装置を解放して座席を折り畳んで収納部
空間または積載量を増加することである。

【０００４】 締め付けたまたは閉じた位置では、ロック装置は、事故の場合における安全に
関する法的要件およびメーカー自身の仕様に耐えなければならない。

【０００５】 ロック装置が耐えなければならない動的試験の１つは正面衝突試験であり、こ
の試験ではロック装置は、シート自体、乗客、および収納部内の荷物の質量慣性
によって生ずる車両前部分に向かって移動する負荷を支えなければならない。

【０００６】 重要な負荷または重量は通常説明した方向にあり、市場にあるすべてのロック
装置はこれに耐えるために設計されている。

【０００７】 しかし、一定の車両車体構造では、負荷が衝突中に逆方向に発生して車両の後
方に向かって移動し、これがロックボルトシステムに対する反作用を引き起こし
、結果的にシステムの不意の開放を生じ、したがって安全要件を満たさない。

【０００８】 添付の図面の座席に関連して後でわかるように、ロック装置のトリガーとラッ
チは、通常はこの形式のアセンブリにおいて前面接触しており、前記接触表面は
ラッチ移動用の支持物およびストップとして作用する。結果として生ずる後方移
動する負荷に対する反作用のせいで、トリガーは直ちにボルトを強制または押し
、これらが表面接触すると、トリガーの回転または旋回が非常に高い速度または
加速度で生じ、したがっていったんこれがラッチと接触すると、これはラッチを
開放方向へ動かし、同時にラッチはトリガーの自由回転を可能にし、結果として
初期には制御の下で保たれていたボルトをアンロックする。

【０００９】 したがって本発明の１つの目的は、車両の後部へ向かって移動する長手方向の
負荷の場合において、システムを不測に開放する動作または挙動に対する解決策
であって、すべての安全要件に完全かつ絶対的に従う解決策を提供することであ
る。

【００１０】 この基本的な目的を実行するために、本発明は、ラッチとトリガーとを備え、
ラッチとトリガーは両方ともユニットの閉位置を確保する目的のばねによって連
結された、この形式のロック装置において、ラッチとトリガーの両方が、前面接
触では、ある安全な距離でオフセットされており、両者間の補助表面接触が維持
され、不測の開放を防止するために接触圧がラッチの回転中心または旋回中心を
通過するように、接触する２つの表面が配置されており、トリガーからラッチへ
の移動伝達を防止するためにラッチの回転または旋回が制御されることを特徴と
する。

【００１１】 あるいは、上記の特徴の最後の項はさまざまな実用的解決策によって実施する
ことができる。

【００１２】 添付の図面は限定的な性質は全くなく、これによって本発明の意図と概念を理
解する上で役立つであろう。

【００１３】 図１に従って、ベース１３の上に取り付けられて、ラッチ３、トリガー１、お
よび中間ばね１１からなる従来から使用されているロック装置を見ることができ
る。両部分はそれぞれの軸またはシャフトを中心にして回転し、トリガー１は凹
部またはギャップ２を有し、この中に図示してはいないがボルトまたはピンが受
け容れられる。このロック装置は車両の座席または車体に取り付けられて、車体
または座席に配置されたボルトと対応して組み合わせられる。

【００１４】 この図から、トリガーとラッチが表面５、６間でどのように前面接触するかを
認識することができる。この接触によって、負荷が後向き方向（＋ｘ）に生ずる
と負荷はラッチ３をトリガー１に当て、確実にトリガーを時計回り方向に回転さ
せ、ボルトが凹部または空間２にあるそのハウジングから離れることを可能にし
、こうしてシステムの開放と座席の背もたれの折り畳みを起こさせる。

【００１５】 図２は、従来のシステムによって耐えることのできる負荷（−ｘ）と、システ
ムが準備されず前述の危険性を引き起こす負荷（＋ｘ）との存在を認識させる。

【００１６】 図３には、トリガー１とラッチ３を有するロック装置１３の本体が示されてお
り、トリガー１とラッチ３はこれらの前表面５、６が互いにある一定の距離を残
して接触を防止し、トリガーとラッチの間にもう１つの接触表面７、８を準備し
ており、この目的は動的試験中または事故の場合に典型的な負荷である方向（＋
ｘ）の負荷に耐えて、トリガーのその旋回点１２の周りに時計方向に回転するこ
とを防ぐことである。

【００１７】 両表面７、８は円形を呈し、不測の開放を避けるために、接触圧の延長がラッ
チの旋回中心４を通過するように配置されている。

【００１８】 これらの条件で、トリガーのその中心１２の周りの時計方向回転が防止され、
ボルトを常にトリガーの凹部２の内部に収容する。

【００１９】 ラッチ３をトリガー１に対して位置付けるために、別に２つの表面域９、１０
を、これらの接触圧がトリガーの中心を通過するように接触配置し、こうしてト
リガーからラッチへの移動伝達を防止する。

【００２０】 ロック装置の開放サイクルは、ロック装置の制御部（図示せず）を通じてラッ
チ３に力Ｑを加えて旋回中心４の周りに時計方向の回転トルクを生じさせること
によって始まり、これによって図４に示すようにシステムが完全にアンロック状
態になるまで相互滑動が表面７、８間で発生する。このアンロックで、トリガー
１の追加表面域１４がラッチ３の表面８と接触する。

【００２１】 この態様で、円形表面１４がトリガー１のスピン軸と一致する軸またはシャフ
トを有するという特殊性によって、ラッチ３の回転運動は逆時計方向に制限され
る。

【００２２】 力Ｑを生じさせるロック装置を開放するための制御部は、プッシュボタン、ハ
ンドル、レバーなど、どのような形式にもすることができる。

【００２３】 図４に示すように、ラッチ３は時計方向の制御された運動を有しており、トリ
ガー１もまた同じ方向に動かされてボルトが凹部２を離れることができるように
回転している。

【００２４】 ロック装置の閉鎖サイクルは、ボルトが圧力をトリガー１の表面１８に与えて
旋回点１２に反時計方向にトルクを生じさせると始まり、トリガーを回転させて
ラッチ３を閉鎖点に達するまで表面９に沿って滑らせる。この瞬間に、ラッチ３
は、表面９、１０がもう一度接触するまで、ばね１１によって作られるトルクに
よってその旋回中心４上で反時計方向に回転する（図３）。

【００２５】 反時計方向におけるラッチ３の回転の制限は、上述とは異なる手段によって実
施することができる。したがって図５によれば、円形スロット１５がロック装置
のベース１３の中に作られ、ラッチ自体は前記スロットに直面している取付けピ
ボット１６を備えている。

【００２６】 もう１つの変形解決策は、図６にしたがって、ベース１３の上に固定された例
えばリベットといった追加のストップ１７を置くことからなり、これによってラ
ッチの回転はこの部分との接触によって制限される。

【００２７】 この最後に述べた２つの変形解決策では、ラッチの表面１０とトリガーの表面
９、１４が無くなることは明らかである。

【００２８】 このすべてによって、前述のように、本発明の適用は不測の開放を防止し、こ
れは事故やぞんざいな減速などの場合に発生可能であるような、使用中に正規の
方向とは異なる方向に動く負荷に対する安全条件である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 ロック装置におけるラッチとトリガーとの間の従来型アセンブリおよび配置を
示す図である。

【図２】 前面（正面）衝突によって発生する２つの負荷を示す図である。

【図３】 ラッチの回転または旋回を制御するための好ましい代替品を組み込んだ、閉位
置にある本発明によるロック装置を示す図である。

【図４】 開位置にある図３のロック装置を示す図である。

【図５】 ラッチの移動を制御するためのもう１つの構成の詳細図である。

【図６】 ラッチの回転を制御するためのもう１つの変形例である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，Ｇ Ｍ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ， ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，Ｎ Ｏ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ， ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ばね（１１）によって相互接続されてベース（１３）の中に
   収容された回転するトリガー（１）とラッチ（３）とを備えており、トリガーが
   固定ボルトを受け入れることが出来る空間を有しており、ロック位置ではラッチ
   はトリガーのアンロック方向の回転をラッチとトリガーそれぞれの円筒状表面（
   ７、８）によって防止し、トリガーの接触圧がラッチの旋回中心（４）を通過し
   ている車両後部座席用ロック装置において、 トリガー（１）とラッチ（３）との間には、トリガーからラッチへの伝達が無
   いように保証する適当な分離があり、ラッチ（３）の回転運動は厳しい許容範囲
   で制限されることを特徴とする車両後部座席用ロック装置。
2. 【請求項２】 ラッチ（３）の運動の制限が、前記ラッチの追加円筒状支持
   側面（８）によって実施され、前記側面（８）はトリガー（１）の別の円筒状支
   持側面（１４）に一致して、この別の円筒状支持側面（１４）に受けられている
   ことを特徴とする請求項１に記載の車両後部座席用ロック装置。
3. 【請求項３】 ラッチ（３）の運動の制限が、ロック装置のベース（１３）
   の中に切られたスロット（１５）と、前記スロットの内部で停止されるラッチ上
   の取付けピボット（１６）との組合せによって実施されることを特徴とする請求
   項１に記載の車両後部座席用ロック装置。
4. 【請求項４】 ラッチ（３）の運動の制限が、前記ラッチと接触するベース
   （１３）上に固定された追加ストップ（１７）によって実施されることを特徴と
   する請求項１に記載の車両後部座席用ロック装置。