JP2003506144A - Iol挿入装置と、これの製造方法および利用方法 - Google Patents

Iol挿入装置と、これの製造方法および利用方法

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JP2003506144A JP2001514880A JP2001514880A JP2003506144A JP 2003506144 A JP2003506144 A JP 2003506144A JP 2001514880 A JP2001514880 A JP 2001514880A JP 2001514880 A JP2001514880 A JP 2001514880A JP 2003506144 A JP2003506144 A JP 2003506144A
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シー−リアン・エス・ヤン
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アラーガン・セイルズ・インコーポレイテッド
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/14Eye parts, e.g. lenses, corneal implants; Implanting instruments specially adapted therefor; Artificial eyes
    • A61F2/16Intraocular lenses
    • A61F2/1662Instruments for inserting intraocular lenses into the eye
    • A61F2/1675Instruments for inserting intraocular lenses into the eye with a lubricated inner surface, e.g. the lubricant being coated on the inner surface or being injected through a port

Abstract

(57)【要約】 眼内レンズ(IOL)を眼球内に挿入するための装置は、中空管と、水溶性潤滑材改良成分を有する。中空間は、所定の材料を含み、かつ眼内レンズが通過する中空空間を形成する内側壁部と、眼内レンズが中空空間から眼球内に侵入する出口とを有する。また水溶性潤滑材改良成分は、眼内レンズが中空スペースを通過することを有効に支援するために、中空管に物理的に固定され、内側壁部上またはその付近に凝集する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願) 本願は、1999年1月25日付けで出願された米国特許出願第09/236
,541号の一部継続出願であり、米国特許出願第09/236,541号は、
1997年7月30日付けで出願された米国特許出願第08/903,282号
の分割出願であり、米国特許出願第08/903,282号は、1996年7月
10日付けで出願された米国特許出願第08/676,699号で、現在は米国
特許第5,716,364号の分割出願である。これらの特許出願および特許公
報の開示内容は、ここに一体のものとして統合される。
【0002】 (発明の背景) 本発明は、眼球に設けた微小切開口に眼内レンズを挿入するための装置、こう
した装置を製造する方法、および眼球内に眼内レンズを挿入するための方法に関
する。とりわけ、本発明は、潤滑性が改善され、畳み込み可能な眼内レンズを眼
球内に挿入する上で有用な装置、こうした装置を製造する方法および眼球内に畳
み込み可能な眼内レンズを挿入する際にこうした装置を使用する方法に関する。
【0003】 例えば、白内障手術後に自然のままの水晶レンズと置換して、あるいは天然の
レンズを眼球内に放置したまま、眼の光学的特性を変えるために(視力矯正する
ために)、眼内レンズ(IOL)が移植される。IOLは、しばしば、光学部品
と、この光学部品から延び、レンズを眼球内の所定位置に固定するために眼球内
に固定される少なくとも1つのフレキシブルな固定部材またはハプティック(ha
ptic)とを有する。この光学部品は、通常、光学的に透明なレンズを有する。こ
のようなIOLを眼球内に移植する際、眼球内に切開口が形成される。このとき
、外傷を小さくし、治癒を促進するために、できるだけ小さい切開口を形成する
ことが好ましい。
【0004】 IOLは、より微小な切開口から眼球内に挿入できるように、畳み込み可能、
または折り曲げ可能であることが知られている。このような畳み込み可能なレン
ズを眼球内に挿入することを支援するための相当に数多くの器具が提案されてい
る。
【0005】 先行技術による数多くのIOL挿入システムは、レンズを装填して、眼球に最
も近い端部または眼球内に挿入される端部である末端部において畳み込む。こう
した「末端装填」システムは、好ましくないことに、システムの末端部上または
その付近において、嵩高い装填部品を有することがあり、この装填部品により、
末端部が比較的に大きくなってしまう。この比較的に大きな末端部は、不可能で
なければ、小さい切開口を介してIOLを挿入することをより困難にする。末端
部よりも手前でIOLを畳み込み、装填するシステムは、「末端装填」システム
に比べて、IOLおよび/または挿入器に対するストレスを小さくするといった
特定の利点を有する。
【0006】 しかしながら、末端装填システム(distal loading system)または手前装填
システム(proximal loading system)のいずれかを用いるかにより、注入管の
大きさを制限する1つのファクタは、注入管自身に関係する。例えば、ポリプロ
ピレン、およびポリマ材料などの注入管を構成する材料は、例えば、シリコーン
ポリマ樹脂から構成される光学部品を比較的に小さい中空スペースに通過させる
ことにおいて、互換性がないか、そうでなければ許容できない。例えば、注入管
は、材料、とりわけポリマ材料から構成され、これらの材料の潤滑性はあまり十
分でなく、畳み込まれたIOLが注入管を通過することを支援しない。
【0007】 潤滑性が不足する結果、畳み込まれた眼内レンズを収容するために、注入管の
中空スペースを相当により大きくする必要がある。上述のように、IOLを挿入
するためにできるだけ小さい切開口を設けることが好ましいので、このことは好
ましくない。加えて、IOLを通過させるために小さい径を用いた場合、IOL
が小さい中空スペース内を通過させるために過剰な力が必要となり、IOLを破
損させ、極端な場合、IOLが配置される眼球を傷つけるさせるリスクが増大す
る。
【0008】 考慮すべき1つのアプローチは、IOLが挿入装置内を通過しやすくするため
に、例えば、粘弾性を有する一般的な薬剤などの潤滑性剤を注入管の中空スペー
ス内で利用することである。しかしながら、こうした潤滑性剤は、貴重なスペー
スを占有し、少なくとも部分的にこうした薬剤を用いる目的を台無しにする。ま
た、こうした潤滑性剤は、眼球の内部に至ることがしばしばあり、眼球に対する
外傷、および/または炎症、および/または損傷の危険が生じる。
【0009】 簡便なIOL挿入装置を提供し、さらに過剰な力を用いることなく、畳み込ま
れたIOLが制御された手法で装置内を通過させることを支援するためのIOL
挿入装置の使用方法を提供できれば好ましい。
【0010】 (発明の要約) IOLを挿入するための新規な装置、およびこの装置の製造方法と使用方法が
見出された。本発明の装置は、その潤滑性を改善することにより、眼球内に畳み
込まれたIOLを注入する力の程度を、有効で、信頼性があり、過剰でない程度
とする。本発明のIOL挿入器の製造方法によれば、極めて有効で、信頼性の高
い特性を有する挿入器を提供する。本発明は実施しやすい。本発明に含まれる使
用方法は、IOLを眼球内に挿入するために広く採用され、一般的に用いられた
外科技術を含むことがしばしばある。本発明で用いられる潤滑性改良成分は、I
OLを眼球内に挿入するときに起こり得る悪影響を低減するように、選択される
。とりわけ、IOL挿入時、潤滑性改良成分が眼球内に侵入する場合、潤滑性改
良成分は、眼の水様媒体内に溶けることができる。
【0011】 一般に、本発明は、IOLを眼球内に挿入するための潤滑性改良成分を含む装
置に関する。この潤滑性改良成分は、この装置に物理的に固定され、例えば、I
OLが通る中空スペースを形成する装置の内側壁部など、この装置の1つまたは
それ以上の壁部上またはその付近に凝集している。潤滑性改良成分は、水溶性成
分およびその混合物から選択される。こうした物理的に固定または接合された水
溶性の潤滑性改良成分は、IOLが装置を介して通過することを効果的に支援す
る。例えば、装置が使用するまでの比較的に長い在庫寿命を有し、こうした存在
する潤滑性改良成分の量、および潤滑性の改善された度合いが、好適にも、長期
間において制御され、安定化されるので、潤滑性改良成分を装置の内部または表
面上に物理的に固定または接合することは特に効果的である。好適にも、潤滑性
改良成分が固定または接合されない同様の装置または実質的に同一の装置と比べ
て、本発明の装置を用いるとき、眼球内に入る物理的に固定または接合された潤
滑性改良成分の量を低減することができる。
【0012】 こうした水溶性の潤滑性改良成分は、例えば、容易に溶け、あるいは眼球の水
様媒体に溶解し、その結果、速やかに消散するので、利点を有する。つまり、I
OLを眼球内に挿入する処置の際、若干量の潤滑性改良成分が眼球内に入った場
合、例えば、自然な眼の作用により、潤滑性改良成分は比較的に速やかに取り除
かれる。これは、水溶性でなく、眼球から容易に排除されない潤滑性改良成分の
場合とは対照的である。こうした潤滑性改良成分が眼球内に存在するために、患
者の視覚に悪影響を与えることがある。
【0013】 1つの実施形態において、現在のところ有用な水溶性の潤滑性改良成分は、親
水性成分、界面活性成分、およびそれらの混合物から選択される。潤滑性改良成
分は、水様溶液において、挿入されるIOLの光学部品、またはIOLが挿入さ
れる眼球内の水様媒体、つまり水様体液と実質的に同様の屈折率を有する。実質
的に同様の屈折率を有する潤滑性改良成分が、眼球内に存在するとき、患者の視
覚を妨げるリスクを低減するか、もしくはそうしたリスクを実質的に完全に排除
する。
【0014】 1つの実施形態において、本発明の装置は、プラズマ露出された内側壁部であ
る内側壁部を有する。このプラズマ露出された内側壁部は、プラズマ露出されな
い実質的に同一の内側壁部と比べて、潤滑性改良成分を物理的に固定または接合
する特性が改善されている。1つの実施形態において、プラズマ露出された内側
壁部は、潤滑性改良成分が中空管の内側壁部上またはその付近に凝集されるのを
支援する。交互に、内側壁部はプラズマ露出されない。
【0015】 IOL挿入装置を製造するための本発明の方法は、一般に、IOLが通過する
中空スペースと、IOLが中空スペースから眼球内に挿入されるときに通過する
出口とを形成する内側壁部を有し、所定の材料を含む中空管を、有効なプラズマ
状態に露出させるステップと、中空管に物理的に固定され、内側壁部上またはそ
の付近に凝集した、複数の水溶性の潤滑性改良成分を有効量、提供するステップ
とを有する。露出させるステップと提供するステップを組み合わせると、IOL
が中空スペースを通過することを有効に支援することが分かってきた。
【0016】 本発明のIOL挿入装置を用いると、例えば、ポリプロピレンなどのポリマ材
料からなる挿入器を用い、約3.5mmまたは約3.2mm、好適には約3.0
mm未満、さらに好適には約2.8mm未満の切開口を介して、シリコーン樹脂
系のIOLをうまく注入することができる。
【0017】 本発明の1つの広い態様において、微小切開口を介して、IOLを眼球内に挿
入するための装置が提供される。こうした装置は、好適にはポリマ材料である所
定の材料を含む(からなる)中空管を有し、この中空管は、IOLが通過する中
空スペースと、IOLが中空スペースから眼球内に挿入されるときに通過する出
口、好適には開口末端部とを形成する内側壁部を有する。水溶性の潤滑性改良成
分は、例えば、既に説明したように、この材料以外に、中空管に物理的に固定ま
たは接合され、内側壁部上またはその付近に凝集している。中空管、とりわけ内
側壁部は、好適には、プラズマ状態に露出され、より好適には、大気より低い圧
力のもとで、酸素を含むプラズマ状態に露出される。潤滑性改良成分と、中空管
の内側壁部をプラズマ状態に露出させることを組み合わせることにより、IOL
の中空スペースの通過を効果的に支援する。潤滑性改良成分は、少量あることが
好適で、より好適には、中空管の全重量に対して、約0.1%ないし1%の範囲
、約0.1%ないし約10%、または約0.1%ないし約20%の範囲にある。
中空管を形成する前に、あるいはすでに形成された中空間の上に潤滑性改良成分
のコーティングを形成する前に、潤滑性改良成分と他の材料をブレンドし、混ぜ
合わせることにより、潤滑性改良成分は、当業者に広く用いられた手法で、中空
管を形成する他の材料と、例えば、物理的に接合され、混ぜられ、あるいは組み
合わされる。
【0018】 「物理的に」固定または接合するという意味は、化学的な共有結合によらない
接合または接着であって、好適には、非化学的な結合、接合または接着である。
いくつかの相互作用、例えば、いくつかの相互作用、例えば、潤滑性改良成分と
他の材料または中空管の構成材料の間で、イオン性および/または電気的な相互
作用が生じることがある。ただし、「物理的な」固定または接合は、潤滑性改良
成分と中空管を構成する1つまたは複数の他の材料の間における化学的共有結合
とは明白に区別される。先行技術によれば、潤滑材が使用中に摩損しないように
するためには、共有結合より接合した潤滑材を用いることが提案されてきた。と
ころが、物理的に固定または接合するした潤滑性改良成分は、(IOL挿入器か
ら)摩損する傾向が低いということがここで確認された。こうして、潤滑性改良
成分を中空管に物理的に固定または接合することは、任意の適当な接合または結
合であり、これは潤滑性改良成分の共有化学結合ではなく、中空管の他の材料で
ある。
【0019】 特定の有用な実施形態において、この潤滑性改良成分は、潤滑性改良成分を有
さない同様の装置の中空スペースを介して、同一のIOLを通過させるのに必要
な力を低減する効果がある。切開口の大きさを小さくすることができない場合に
、本発明のこの「低減された力」の特徴はとりわけ有用である。低減された力を
使用することにより、外科医はIOLを眼球内に挿入する速度をより十分に制御
することができ、さらに、IOL挿入時の眼球に対する損傷のリスクを小さくす
ることができる。
【0020】 中空管を好適に形成する材料はポリマ材料で、例えば、疎水性材料、より好適
には、ポリプロピレンとこれに類似の成分などのポリオレフィンから好適に選択
される。
【0021】 1つの有用な実施形態においては、本発明の装置は、IOLを中空スペース内
に通過させるために、IOLを受容するような大きさと形状を有するチャンバを
形成する内側壁部を有し、所定の材料を含む装填部をさらに有する。別の水溶性
の潤滑性改良成分は、好適には、中空管内に用いられた同一の水溶性の潤滑性改
良成分をさらなる量が装填部に固定され、装填部の内側壁部上およびまたはその
付近に凝集する。この追加的な潤滑性改良成分は、IOLを中空スペース内に通
過させることを支援することに有効である。装填部の内側壁部は、さらなるプラ
ズマに露出されて、これは、中空管に対して用いられたものと同じプラズマであ
ることが好ましい。1の実施形態において、追加的な潤滑性改良成分とさらなる
プラズマ処理により、IOLを中空スペース内に通過させることをさらに支援す
る。中空管の内側壁部と装填部の内側壁部の両方は、有効量の潤滑性改良成分を
含み、プラズマに露出され、その結果、IOLが装填部から中空管、中空管から
眼球内へ通過することを支援することができる。加えて、中空管だけを処理する
のではなくて、単一の一体成形されたユニットであることが好ましい中空管と装
填部の両方に対して、潤滑性改良成分およびプラズマの処理を施すことがより好
都合であることがしばしばである。
【0022】 装填部は、例えば、畳み込まれていない状態のIOLを受容し、畳み込まれた
状態のIOLを保持するような大きさと構成を有する。装填部は、IOLを畳み
込まれていない状態から畳み込まれた状態に畳み込むことを少なくとも支援する
ように構成することができる。中空管は、中空スペースを形成する内側壁部を有
し、中空スペースは、好適にも、畳み込まれた状態のIOLを装填部から受容す
るような大きさを有し、畳み込まれたIOLを開口出口に通過させ、その出口か
らIOは眼球内に挿入される。
【0023】 眼球内に設けた微小切開口を介して、IOLを挿入するための装置の製造方法
が提供され、これは本発明の範疇に含まれる。これらの方法は、一般に、これま
で説明したように、中空管をプラズマに露出させるステップと、中空管に物理的
に固定され、中空管の内側壁部上またはその付近に凝集した、有効量の水溶性の
潤滑性改良成分を提供するステップとを有する。他のプラズマも適当であるが、
とりわけ、用いられるプラズマは、好適には、大気より低い圧力のもとでのプラ
ズマで、より好適には、酸素が存在する中で行われるプラズマである。
【0024】 ここで用いたように、「凝集」という文言は、1つまたは複数の部分上、また
はその付近において、潤滑性改良成分がより高濃度で配置されることを意味して
おり、潤滑性改良成分が、例えば、物品の内部などの物品の表面、物品の1つま
たはそれ以上の他の部分よりも高濃度で配置されることを意味する。これは、潤
滑性改良成分が中空管の内側表面上にコーティングとして配置され、中空管自体
の内部には存在しない場合を含む。同様に、潤滑性改良成分が、中空管の内部表
面およびその近傍全体において局在的により高い濃度を有する場合も含まれる。
【0025】 1つの実施形態において、潤滑性改良成分は、露出させるステップの前に、中
空管に物理的に固定または接合される。特定の有用な実施形態において、提供す
るステップは、内側壁部と離間した所定量の潤滑性改良成分を含む中空管を、内
側壁部上、またはその付近における有効量の潤滑性改良成分の少なくとも一部を
形成する上で効果的条件に曝すステップを有する。例えば、中空管を約6時間か
ら約12時間ないし約100時間のオーダの実質的に長い時間、高温状態に曝し
て、潤滑性改良成分を表面に向かって移動させる。この「ブルーミング」処理は
、所望する潤滑性改良成分を中空管の内側壁部上、またはその付近において凝集
させる上で極めて効果的である。
【0026】 さらに装填部は、同等の露出させるステップと提供するステップにより形成す
ることができる。
【0027】 IOLを眼球内に挿入する方法もまた、本発明の範疇において提供され、これ
に含まれる。1の実施形態において、こうした方法は本発明の装置の中空管の出
口または末端開口部を、眼球に設けた切開口内、またはその近傍に配置するステ
ップと、IOLを中空スペースから出口または開口部を介して眼球内に通過させ
るステップとを有する。
【0028】 とりわけ、添付図面を参照しながら、以下の詳細な説明およびクレームを考察
するとき、本発明に関するこれらの態様および他の態様は、明白なものとなる。
この添付図面において、同様の部品には、同様の参照番号が付してある。
【0029】 (図面の詳細な説明) 図1は、一般に符号10で示すIOL挿入器を図示し、これは、装填チャンバ
12と、注入管14を有する。IOL挿入器10は、挿入器に対して、例えば、
約0.1%ないし約5%重量比の範囲にある量の水溶性の潤滑性改良成分を物理
的に添加したポリプロピレンから形成されている。この水溶性の潤滑性改良成分
は、例えば、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース
(HPMC)などの親水性成分、または例えば、Pluronicという登録商標でBA
SF株式会社から市販されている、ポオキシエチレン−ポオキシプロピレンのブ
ロック共重合体などの非イオン性界面活性剤を含む。
【0030】 潤滑性改良成分は、例えば、挿入器10を形成する前に、挿入器を形成するた
めの他の材料と物理的に混合されることが好ましい。とりわけ好適な実施形態に
おいて、潤滑性改良成分は、材料が溶融状態または流体状態にあるとき、例えば
、ポリプロピレンなどの重合体材料の他の材料と混合される。潤滑性改良成分は
、この材料の中で十分に混ぜ合わせることができるので、材料全体を通して均一
に配分される。そして挿入器10を形成するための鋳型、または同様の適当なデ
バイス内に、この材料を配置する。挿入器10の形成後、潤滑性改良成分は、挿
入器全体を通して、実質的に均一に配分される。
【0031】 挿入器10が形成されると、挿入器は、改良された潤滑性を有する。挿入器1
0は、実効性のあるプラズマ状態に曝される。挿入器10は、例えば、プラズマ
を含むチャンバ内に配置される。このプラズマは、とりわけ、酸素、ヘリウム、
窒素、アルゴン、およびそれらの混合物などの気体である任意のさまざまな材料
のための発生源を有することが好ましい。より好適には、酸素を含むプラズマが
用いられる。
【0032】 本発明の1つの実施形態によれば、好適には、大気圧より低く、約0.01ト
ル(mmHg)以上の圧力、より好適には、約0.01トルないし約0.3トルの範
囲、約0.01トルないし約0.5トルの範囲、または約0.01トルないし約
1.0トルの範囲の圧力を有する酸素などの気体を、チャンバ内に充填すること
により、高周波誘導結合プラズマがプラズマチャンバ内に形成される。好適な出
力電力は、約10ワットないし約600ワットの範囲である。
【0033】 挿入器10は、約15秒ないし約120分または約240分の範囲の時間だけ
、より好適には、約30秒ないし約100分または約200分の範囲の時間だけ
、プラズマに露出することが好ましい。しかし、装置、特定の挿入器、および関
連する挿入器部品に依存して、特定の気体、露出時間、電力値、および/または
他のパラメータを変更し、さらに、以下の開示内容に基づき、反復して実験する
ことにより、これらのパラメータを容易に最適化することができる。
【0034】 本発明は、任意の特定のメカニズムに限定することなく、本発明を任意の特定
の動作原理に限定しない。本発明の方法論は、例えば、挿入器の露出される領域
に関する物理的および/または化学的な変形または変更といった変形または変更
をもたらし、その結果、潤滑性が改善されると考えられている。
【0035】 さらに挿入器10は、挿入器の内部に存在する潤滑性改良成分の濃度に比べて
、より高濃度の潤滑性改良成分を有するところ、またはその付近で、内側壁を形
成するための有効な条件に曝される。とりわけ有用な実施形態によれば、例えば
、挿入器の内側表面などの表面に向かって、潤滑性改良成分を移動させる(マイ
グレートさせる)ために効果的な時間、挿入器を高温状態に曝す。この現象の共
通した名称は、「ブルーミング(blooming)」である。好適には、挿入器10は
、少なくとも約35℃の高温状態、より好適には、約40℃または約45℃ない
し約100℃または約120℃の範囲の高温状態に、しかも約6時間ないし約1
50時間の範囲の時間、より好適には、約8時間ないし約120時間の範囲の時
間だけ放置される。
【0036】 改めていうが、本発明を特定の動作原理に限定する意図はなく、この「ブルー
ミング」ステップにより、挿入器10内に存在する潤滑性改良成分の一部が、挿
入器の内側表面上、またはその近傍に配置されると考えられている。しかし、挿
入器の内側表面上、またはその近傍にあるこの潤滑性改良成分は、挿入器に、共
有結合により化学的ではなく、物理的に固定または結合すると考えられている。
ただし、挿入器に改善された潤滑性を与える上で、「ブルーミング」ステップお
よびプラズマ露出ステップの両方が相俟って、極めて有用であることが確認され
た。換言すると、「ブルーミング」ステップだけを行った挿入器、またはプラズ
マ露出ステップだけを行った挿入器は、「ブルーミング」ステップおよびプラズ
マ露出ステップの両方を行った場合に比べて、実質的により低い有効性しか得ら
れない。
【0037】 択一的には、挿入器10を形成した後、好適には、親油性の成分、親水性の成
分、およびそれらの混合物から選択された潤滑性改良成分で処理してもよい。例
えば、潤滑性改良成分、または潤滑性改良成分を含む水性媒体などの媒体内に挿
入器10を浸漬するか、これらを一度またはそれ以上、挿入器10に噴霧しても
よく、こうして好適にも、例えば、挿入器の内側表面または内側壁部上に潤滑性
改良成分からなる実質的に均一な表面コーティングを形成することができる。潤
滑性改良成分を表面コーティングする前または後で、好適には後で、上述したよ
うに、挿入器10をプラズマに曝す。
【0038】 いずれにせよ、潤滑性改良成分は、プラズマ露出ステップと協働して、挿入器
10を用いたIOLの眼球内への挿入を改善、または支援するのに十分な量が存
在する。潤滑性改良成分が個別の粒子として挿入器10内に存在している必要は
ないことに留意されたい。ただし、潤滑性改良成分と挿入器10を構成する他の
成分との間に、化学的な共有結合が実質的に存在しない。
【0039】 本発明に有用な水溶性の潤滑性改良成分は、上述のように機能する適当な成分
から選択することができる。本発明の装置を使用する際、潤滑性改良成分が眼球
内に侵入しないようにすることが好ましいが、本発明においては、眼球組織を実
質的に刺激せず、そして/または眼球組織と実質的に拒絶反応を起こさない潤滑
性改良成分が、とりわけ有用である。他でも説明したように、水溶性の潤滑性改
良成分が特に有用である。中空スペースを形成する中空管の内側壁部の潤滑性を
改善するのに十分な量の潤滑性改良成分が存在する。IOLは、眼球内に挿入さ
れるとき、この中空スペースを通過する。こうした潤滑性改良成分は、例えば、
少なくとも約1ヶ月、少なくとも約3ヶ月、または少なくとも約6ヶ月といった
比較的に長い期間、改善された潤滑性を効果的に維持することが好ましい。その
結果、IOL挿入器は、比較的に長い保管寿命を有し、挿入器を梱包して、この
ような比較的に長い時間保管された後も使用でき、依然として実質的に改善され
た潤滑性の利点を得ることができる。
【0040】 潤滑性改良成分をIOL挿入器に物理的に固定または結合させることにより、
IOLが眼球内に挿入されるとき、眼球内に侵入する潤滑性改良成分の量を効果
的に減らすことができる。換言すると、こうした物理的な固定または結合により
、IOLが眼球内に挿入されるとき、潤滑性改良成分が眼球内に侵入するのを効
果的に抑制することができる。したがって、本発明によれば、好適にも、潤滑性
が改良され、眼球内IOLを挿入しやすくし、同時に、眼球内に侵入する潤滑性
改良成分の量を減らし、挿入器の構成材料と潤滑性改良成分の間の共有化学反応
の必要性を排除することができる。
【0041】 本発明の潤滑性改良成分は水溶性である。それは、IOLが挿入される眼球内
の水様性媒体に対して可溶性であるか、この水様性媒体とともに溶液を形成する
。例えば、グリセロール、グリセロールプロポキシレートなどの水溶性成分によ
り、IOLが、潤滑性改良成分による長期間、汚染されることを実質的に排除す
ることができる。
【0042】 水溶性の潤滑性改良成分は、親水性成分、界面活性成分、およびその混合物か
ら選択されることが好ましい。
【0043】 とりわけ有用な親水性の潤滑性改良成分は、これに限定するわけではないが、
ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリ(ビニルラクタム)、ポ
リアクリル酸、ポリエチレン酸化物、ポリビニルアルコール、多糖類、カルボキ
シメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などの
ヒドロキシアルキルセルロース、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリ
ペプチド、ポリスルホン酸スチレンナトリウム、ポリ水酸化エチルメタクリル酸
、ヘパリンなど、およびその混合物から選択されたものを含む。親水性の潤滑性
改良成分が採用された場合、親水性成分を水和させるために、IOL挿入器は、
生理食塩溶液などの水に浸漬させるか、そうでなければ水と接触させることが好
ましい。このように水和させることにより、親水性成分の潤滑性を改良する特性
を効果的に助長することができる。
【0044】 この潤滑性改良成分は、陰イオン性の界面活性成分、陽イオン性の界面活性成
分、および両性の界面活性成分から選択することができるが、本発明において、
潤滑性改良成分として水溶性の界面活性成分が用いられる場合、陰イオン性の界
面活性成分を用いることが好ましい。
【0045】 一般に、界面活性成分は、表面活性成分であって、水中に存在するとき、水の
表面張力を下げる効果がある。界面活性成分は、往往にして、親水性の部分と疎
水性の部分を有する。
【0046】 有用な水溶性の界面活性成分の具体例として、これに限定するわけではないが
、例えば、アルキレン酸化物のグループを含む親水性物質が、例えば、本質的に
、脂肪族またはアルキル芳香族であってもよい有機性の疎水性の一部と縮合反応
することにより生成される成分または組成といった陰イオン性の界面活性成分を
含む。
【0047】 好適な水溶性の界面活性成分は、これに限定するわけではないが、所望する親
水性要素と疎水性要素の間のバランスに依存して、組成物内で変化するプロピレ
ン酸化物とエチレンジアミンが反応して得られる生成物と、エチレン酸化物が縮
合反応して得られたものを含む。例えば、界面活性成分は、約40%ないし約8
0%重量比のポリオキシエチレンを含む化合物を有し、この化合物は、例えば、
約1,000ないし約15,000の分子量を有し、エチレンジアミンと、例え
ば、約2,000ないし約4,000の分子量を有する過剰なプロピレン酸化物
とが反応して形成された反応物と、エチレン酸化物とが反応して得られたものを
含む。同様に、直鎖または分岐鎖構造を有し、1分子当たり約8または約10な
いし約14または約18の炭素原子を有する脂肪族アルコールが、ココナツアル
コール1モル当たり、約10モルないし約30モルのエチレン酸化物を含む、コ
コナツアルコール/エチレン酸化物の縮合体などのエチレン酸化物と縮合反応し
て得られた生成物も含まれる。
【0048】 特に好適な非イオン性の界面活性剤は、これに限定するわけではないが、例え
ば、約1,100ないし約15,000の範囲の分子量を有し、約22℃の室温
において、粘性が変動する流動可能な液体から、ペースト、小球、鋳造された固
体まで変化する、エチレン酸化物とプロピレン酸化物のブロック共重合体を含む
。こうした非イオン性の界面活性剤の具体例は、BASF株式会社から市販され
ている登録商標、プルロニック(Pluronic)F−68,F−88,F−108,
F−127など、およびその混合物である。
【0049】 こうした、水溶性の潤滑性改良成分は、例えば、眼球の水様媒体に容易に溶け
て、素早く消散するので好ましい。潤滑性改良成分は、水様溶液において、挿入
されるIOLの光学部品、またはIOLが挿入される眼球の水様体液である水様
媒体と同様の屈折率を有するように選択される。このように実質的に同様の屈折
率を有する潤滑性改良成分は、眼球内に存在していても、患者の視覚に対し、実
質的にほとんど、あるいはまったく障害を与えない。
【0050】 こうした水溶性の潤滑性改良成分は、例えば、眼の水様媒体に容易に溶けるこ
とができ、速やかに消散するので、好ましい。とりわけ、水様溶液は、実質的に
同等の屈折率を有し、挿入されるIOLの光学部品、または眼球内の水様媒体に
対して、屈折率が好適には約0.10、より好適には約0.05の範囲にある成
分が特に有用であり、こうした水様溶液は、眼球内に入った場合、患者の視力を
阻害するリスクを低減し、あるいはそういったリスクを実質的に排除する
【0051】 1つの有用な実施形態においては、ここで説明した水溶性の潤滑性改良成分と
親油性の潤滑性改良成分との混合物が用いられる。水溶性の潤滑性改良成分、ま
たはこうした混合物の成分は、存在する潤滑性改良成分全体の少なくとも約50
%重量比である相当量、含んでいることが好ましい。このような混合物は、好適
にも、潤滑性を実質的に改良するとともに、水溶性の潤滑性改良成分を用いない
親油性の潤滑性改良成分の相当実効量と比較した場合、より効率的に眼球内に消
散し、そして/または眼球から排出される。
【0052】 特に有用な親油性の潤滑性改良成分は、これに限定するわけではないが、1モ
ル当たり役10ないし約30個の炭素原子を有するカルボン酸と、モノステアリ
ン酸グリセロール、モノパルミチン酸グリセロール、モノオレイン酸グリセロー
ルなどのカルボン酸グリセロールエステルと、その混合物から選択される。
【0053】 同様に、物理的に固定または結合した潤滑性改良成分に加えて、挿入器10は
、例えば、挿入器の内部表面などの露出表面上のコーティングとして、共有結合
した潤滑性改良成分を含んでいてもよい。こうした追加的な共有結合した潤滑性
改良成分により、挿入器10の潤滑性をさらに効果的に改善することができる。
共有結合した潤滑性改良成分は、任意の適当な手法で、挿入器10の中またはそ
の上に含まれていてもよい。
【0054】 図1および図3ないし図6は、有効量の物理的に固定または結合した潤滑性改
良成分19(図2)または20(図2A)を含む挿入器の使用を図示する。
【0055】 これらの内側表面は、IOLを固定位置から挿入器を介して通過させるために
必要な力の程度を効果的に小さくすることができるように、図に示すように、実
質的に滑らかであるか、粗面化した旋条を有する1つまたはそれ以上の溝、およ
び複数の離間した内側方向に延びる突起物などのような構成部品を有していても
よい。こうした1つまたは複数の構成部品は、挿入器の注入管ないに存在する場
合、特に好適である。こうした構成部品は、共通の譲受人に譲渡され、本願と同
日付けて出願された米国特許出願(弁護士整理番号D−2827)により詳細に
説明されている。この米国特許出願は、ここに一体のものとして統合される。
【0056】 IOL挿入器10の本体部は、例えば、樹脂モールド成形された、一体成形さ
れたユニットで、主にプロプロピレンで構成される。装填チャンバ12は、第1
部材16と第2部材18を有する。これらの部材は、一体に固定されるか、結合
され、挿入器10の長手方向軸30と平行なライン21に沿って、互いに対して
蝶番式に移動させることができる。
【0057】 注入管14は貫通スロット32を有し、貫通スロットは、開口末端部26から
末端方向に延び、注入管14の近接端部22の前で終わっている。貫通スロット
32は、挿入器10の長手方向軸30と平行な方向に細長く延びている。
【0058】 図1に示すように、挿入器10は開いた状態にある。対照的に、図3に示す挿
入器は閉じた状態にある。装填チャンバ12は、閉じた状態にあるとき、第1部
材16と第2部材18のそれぞれの第1翼部38と第2翼部40のそれぞれの上
部表面34と36の組み合わせである上面32を有する。第1翼部38と第2翼
部40は、以下に説明するように、これを用いるとき、挿入器10の人間ユーザ
が挿入器10を保持し、操作する上で有用である。
【0059】 挿入器10は、図4を参照すると、より詳細に図示されており、図4は、ハン
ドピース50と組み合わせた挿入器が図示されている。ハンドピース50と組み
合わせて用いる場合、挿入器10の装填チャンバ12は、図4に示すように閉じ
た状態にある。装填チャンバ12が閉じた状態にあり、上面32が装填チャンバ
の最上部分であるとき、注入管14の開口末端部26は、挿入器10の長手方向
軸30に対して45°の角度で面取りしてあり、その結果、(挿入器を上から見
たとき、)開口末端部は、通常、右方向に面している。さらに貫通スロット32
は、図1、図3および図5に示すように、開口末端部26の最も手前側部分にお
いて開口末端部と交差する。
【0060】 図5を参照すると、装填チャンバ12が閉じた状態にあるとき、装填チャンバ
は、挿入器10の長手方向軸30と平行な方向に細長く延びる第1ルーメン(内
腔)52を形成する内側壁部51を有する。注入管14は、末端方向に向かって
先細る第2ルーメン54を形成する傾斜内側壁部53を有する。長手方向軸30
を横断する第2ルーメン54の平均断面積は、第1ルーメン52の平均断面積に
比べて、小さい、あるいは低減している。
【0061】 第1ルーメン内で畳み込まれたIOLが第1ルーメンから第2ルーメンへ直接
通過できるように、第1ルーメン52は第2ルーメン54に位置合わせされてい
る。第2ルーメン54の手前側(近接)部分58の傾きは、第2ルーメンの末端
部分60に存在する若干の傾きよりも急である。近接部分58におけるより急峻
な傾きにより、IOLが第2ルーメン54内を通過するとき、IOLをさらに効
果的に畳み込むことができる。さらに畳み込まれたIOLを、より小さい切開口
を介して眼球内に挿入することができるので、この畳み込みは、好ましい。親油
性の成分19は、さらに畳み込みやすくするので、IOLを畳み込むために必要
力の程度を低減し、そして/またはIOLをさらに保持する度合いを増大させる
ことができる。こうして、究極的には、より一層小さい切開口を介して、IOL
を挿入することができる。親油性の成分19は、好適にも、IOLが第1ルーメ
ン52と第2ルーメン54を通過するとき、IOLが破れたり、そして/または
破壊されるリスクを低減する。
【0062】 図4を参照すると、挿入器10が、ハンドピース70とプッシュロッド部材7
2を組み合わせて図示されている。ハンドピース70は、比較的に大きく、細長
く延びた第1貫通開口部74と、比較的に小さく、細長く延びた第2貫通開口部
76とを有する。ハンドピース70は、その近接端部80から末端部82まで延
びる貫通ボア78を有する。ハンドピース70の近接端部部分84は、プッシュ
ロッド部材72の近接セグメント90のねじ山88と係合して合致するように構
成されたねじ山86を有する。プッシュロッド部材72のロッド要素92は、貫
通ボア78、第1ルーメン52、および第2ルーメン54を通過し、開口末端部
26から外へ出るように構成されている。ハンドピース70とプッシュロッド部
材72は、手術用品位のステンレス鋼またはこれに類する金属などの金属で形成
される。
【0063】 挿入器10は、以下のように操作され、機能する。挿入器10内にIOLを装
填したい場合、図3に示す構成となるように、挿入器を、例えば、手動で配置す
る。装填チャンバ12を開いた状態にするとき、一般に、符号100で示すIO
Lは、例えば、ピンセットを用いて、第1および第2部材16,18の間に配置
される。このとき、光学部品104の前面104が図1に示すように上方向を向
くように配置される。光学部品104は、シリコーン樹脂のポリマ材料で形成さ
れる。固定部材が、一般に、長手方向軸30に対して横断方向ではなくて、平行
に配置されるように、IOL100のフィラメントハプティクス106,108
は、図1に示すように配置される。
【0064】 IOL100が図1に示すように配置されたとき、図3に示すように、装填チ
ャンバ12を閉じた状態に配置するために、例えば、第1および第2翼部38,
40を手で一体に合わせることにより、第1および第2部材16,18を互いに
対して蝶番式に移動させる。装填チャンバ12が閉じた状態にあるとき、IOL
100は畳み込まれた状態にあって、光学部品104は畳み込まれている。装填
チャンバを開いた状態から閉じた状態に移動させるために、第1および第2部材
16,18を相対的に移動させると、効果的にレンズを畳み込むことができる。
畳み込まれたIOL100は、このとき第1ルーメン52内に配置される。分か
りやすくするために、畳み込まれたIOLは、図3、図4、図5、または図6の
いずれにも示されていない。
【0065】 挿入器10が図3に示すように構成され、畳み込まれたIOL100が第1ル
ーメン52内に配置されているとき、図4に示すように、挿入器10は、ハンド
ピース70と協働して配置される。この構成において、注入管14の末端部分2
4は、ハンドピース70の末端部82を超えて末端方向に延びている。図5に示
すように、ハンドピース70の末端部分85は、強化カラー部28と当接して受
容するように構成された内側壁部87を有する。
【0066】 挿入器10がハンドピースに対してこのように配置されたとき、プッシュロッ
ド部材72は、近接端部80で始まるハンドピースの貫通ボア78内に配置され
る。ねじ山88がねじ山86と接触して、係合するとき、図6に示すように、プ
ッシュロッド部材がハンドピース70の近接端部部分84の上を貫くように、プ
ッシュロッド部材72は回転する。プッシュロッド部品92をハンドピース70
のボア78内を通って徐徐に移動させることにより、畳み込まれたIOL100
は、第1ルーメン52から第2ルーメン52へ、開口末端部26を介して眼球内
に移動するように押される。
【0067】 ここで図6を参照すると、IOL100は、眼球120内の自然のレンズが以
前占有していた眼球内の領域に配置されることとなる。図6は、切開口を有する
鞏膜122を示し、この切開口を介して、注入管14の末端部分24が侵入する
。択一的には、角膜に切開口を形成することもできる。末端部分24は、十分に
微小な断面積を有するので、鞏膜122に設けた3.0mmの切開口を介して眼
球内に侵入することができる。
【0068】 IOL100が放出された後、これが眼球内の適正な位置に、すなわち前方チ
ャンバ、後方チャンバ、カプセル状嚢124、あるいは溝(sulcus)内に配置さ
れるまで、注入管14は眼球122内で操作される。こうして、外科医は、注入
管14の末端部分24を制御可能に配置することができる。このとき、IOL1
00は装填チャンバ12の第1ルーメン52にある。末端部分24がこのように
配置されると、IOL100が第2ルーメン54の内部を通り、注入管14の開
口末端部26を介して、眼球120内に侵入できるように、プッシュロッド部材
72をハンドピース70上で回転する(やり通す)ことにより、プッシュロッド
部品92を末端方向に付勢する。IOL100が挿入器10から放出されたとき
、IOLの前面102は、眼球内において、通常、前方方向に向いている。換言
すると、IOL100は、裏返ることなく、さもなければ誤った位置に配置され
ることなく、第1ルーメン52、第2ルーメン54、および開口末端部26を通
って眼球120内に侵入する。挿入後にほんの少しだけ配置位置を変えて、眼球
120内におけるIOL100の位置を適正に配置しなおす必要がある。
【0069】 IOL100が眼球内に挿入された後、ロッド部品92は注入管の中へ手前方
向に移動させて、注入管の末端部分24は眼球から取り出される。必要ならば、
小さい折れ曲がった針、または同様の道具を同じ切開口から挿入させることによ
り、IOL100の眼球内における配置位置を調整することができる。
【0070】 IOL100が眼球120内において適正に配置されると、挿入器10は眼球
から引き出され、鞏膜に設けられた切開口は、例えば、一般的な技術を用いて、
治療される。挿入器10は、利用後、処分されことが好ましい。ハンドピース7
0およびプッシュロッド部材72は、殺菌/滅菌処理した後、再利用することが
できる。
【0071】 以下の非限定的な具体例を用いて、本発明の特定の態様について説明する。
【0072】 (具体例) 挿入器10と同様の構成を有する一連のIOL挿入器が用意され、テストが行
われた。これらの挿入器は、次の通りである。 挿入器A: 全体的に実質的に均一に分配された0.25%重量比のモノステアリン酸グリ
セロールを含むポリプロピレンを用いて成形された。 挿入器B: 全体的に実質的に均一に分配された0.25%重量比のモノステアリン酸グリ
セロールを含むポリプロピレンを用いて成形された。挿入器Bは、プラズマ処理
が施されたが、ブルーミング処理が施されなかった。 挿入器C: 全体的に均一に分配された0.25%重量比のモノステアリン酸グリセロール
を含むポリプロピレンを用いて成形された。挿入器Cは、プラズマ処理は施され
なかったが、4日間のブルーミング処理が施された。 挿入器D: 全体的に均一に分配された0.25%重量比のモノステアリン酸グリセロール
を含むポリプロピレンを用いて成形された。挿入器Dは、プラズマ処理が施され
、かつ1日間のブルーミング処理が施された。 挿入器E: 挿入器Eは、挿入器Dと同様で、プラズマ処理が施され、かつ2日間のブルー
ミング処理が施された。 挿入器F: 挿入器Fは、挿入器Dと同様で、プラズマ処理が施され、かつ3日間のブルー
ミング処理が施された。 挿入器G: 挿入器Gは、挿入器Dと同様で、プラズマ処理が施され、かつ4日間のブルー
ミング処理が施された。
【0073】 上述のプラズマ処理は、PS−0150プラズマユニットを25ワットの電力
で用いて行われた。プラズマ気体は、30−50cc/分の流速の酸素を含む。
プラズマ圧力は0.05ないし0.10トルで、プラズマ露出時間は90分であ
った。
【0074】 上述のブルーミング処理は、指定された時間、50℃の温度の大気中に放置す
ることにより行われた。プラズマ処理とブルーミング処理の両方が施される場合
はすべて、ブルーミング処理の前にプラズマ処理を行った。
【0075】 用意された挿入器の潤滑性を評価するために、一連のテストが行われた。
【0076】 各テストにおいて、Nusil4516という登録商標でNusil Technologyから市販さ
れている調剤からなるシリコーン重合エラストマを用いて成形された柔らかい末
端先端部が挿入器ロッドに設けられた。これらの先端部は、挿入器を介して挿入
されるIOLのひだの中に受容され、固定または捕えられるような大きさと構造
を有する。
【0077】 先端部を設けたこと、および上述の挿入器を用いたこと以外、このテストで用
いられるシステムは、PIC1という登録商標でAllerganから市販されているI
OL注入システムであった。このテストで用いられたレンズは、さまざまな光学
的倍率を有し、その光学部品は、エラストマシリコーン樹脂系のポリマ材料で形
成された。とりわけ、IOLは、SI−30およびSI−40という登録商標で
Allergan社から市販されているものであった。
【0078】 利用されたテスト手順は次の通りであった。IOLは装填チャンバ内に装填さ
れ、挿入器はハンドピース内に配置された。IOL光学部品とほぼ同等の用量の
市販されたヒアルロン酸ナトリウムを含む水様溶液が装填チャンバ内に分配され
た。特定のテストにおいて、IOLは、前方の管全体を直ぐに通過して、末端ポ
ートから出てしまった。換言すると、IOLは、装填チャンバ内に止まることが
でき(ステージ1)、所定の特定時間後、前方の管内に進んだ。IOLは、末端
ポートから放出される前に特定の時間、前方の管の内部に止まることができた(
ステージ2)。IOLが放出されると、ロッドおよび先端部は水で洗浄され、先
端部は、5回まで再利用された。
【0079】 これらのテストの結果は次の通りであった。
【表1】 (1) 1つ以上のテストが数多くの挿入器/IOL、形式/倍率の組み合わせで
実施された。休止時間は、テスト毎により変化することがしばしばであった。し
たがって、休止時間は時間範囲を用いて示されている。
【0080】 これらの結果により、挿入器Aは0.25%重量比のモノステアリン酸グリセ
ロールを含んでいるが、行われたテストにおいて、IOLを効果的に挿入するこ
とはできなかった。加えて、挿入器BおよびCは、プラズマ処理またはブルーミ
ング処理の両方ではなく、いずれか一方が施されたが、行われたテストにおいて
、IOLを効果的に挿入することはできなかった。さらに、挿入器Dは、プラズ
マ処理が施され、限られた時間だけブルーミング処理がなされたが、行われたテ
ストにおいて、IOLを多少効果的に挿入することができた。しかし、挿入器E
、F、およびGは、プラズマ処理を行い、かつブルーミング処理を実質的に行っ
たが、行われたテストにおいて、IOLを効果的に挿入することができた。
【0081】 本発明によるIOL挿入器カートリッジは、IOLを眼球内に挿入するために
IOLを通過させる機能が改善された。これらのカートリッジの改善された潤滑
性は、親油性成分を物理的に混合、または組み合わせたことにより得られたもの
で、親油性成分なしでIOLをカートリッジ内に通過させるために必要な力に比
して、IOLを通過させるために用いられる力を低減することができる。この低
減された力の条件により、好適にも、IOLをカートリッジ内を通過させること
により、カートリッジ(挿入器)および/またはIOLを傷つけるリスクを抑え
ることができる。こうして、比較的に簡便に、または複雑でなく、親油性成分を
IOL挿入器内へ物理的に混合または組み合わせることにより、実質的で、かつ
際立った複合的な利点が得られる。
【0082】 モノステアリン酸グリセロールの代わりに、水溶性の潤滑性改良成分であるポ
リビニルピロリドンと、別の水溶性の潤滑性改良成分であるヒドロキシプロピル
メチルセルロース(HPMC)の有効量を用い、同様の挿入器および手法を用い
て、比較テスト結果が得られる。
【0083】 挿入器10の構成と同様の第2の一連の挿入器が用意され、テストされた。
【0084】 これらの挿入器は、全体的に実質的に均一に分配された0.25%重量比のモ
ノステアリン酸グリセロールを含むポリプロピレンを用いて成形された。これら
の挿入器は、PS−0150プラズマユニットを500ワットの電力で用いてプ
ラズマ処理が施された。プラズマ気体は、30−50cc/分の流速の酸素を含
む。プラズマ圧力は0.05ないし0.10トルで、プラズマ露出時間は2分で
あった。プラズマ処理が完了した直後、挿入器は、1%重量比ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース(HPMC)を含む水様溶液でコーティング形成された。挿
入器は、70℃で15分間乾燥させた。
【0085】 プラズマ処理を1分間行う他は、プラズマ処理、コーティング処理、乾燥処理
を反復して行った。その後、酸化エチレンを用いて、挿入器が滅菌された。
【0086】 先に説明したテスト手順を用い、用意された挿入器の潤滑性を評価するために
、一連のテストが行われた。
【0087】 これらのテスト結果は次の通りである。
【表2】
【0088】 これらの結果は、プラズマ処理され、HPMCで処理された挿入器は、IOL
が挿入器内の通過を支援するために、十分な潤滑性を有するということを示す。
【0089】 第2の一連のテストに関して説明したように、挿入器はプラズマ処理され、2
%から3%重量比のHPMCを含む水様溶液でコーティング処理し、70℃15
分間の1度きりの(これに対し上述のように、反復してプラズマ処理、コーティ
ング処理、および乾燥処理を行う。)乾燥処理が施された挿入器を用いて、比較
結果が得られる。
【0090】 さまざまな特定の具体例および実施形態に関して、本発明を説明してきたが、
本発明はこれに限定されるものではなく、次のクレームの範疇に含まれる範囲で
、さまざまに実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係る装置の正面斜視図であって、このとき装填
チャンバは開いた状態にある。
【図2】 図2は、図1に示す装置の微小部分の断面概略図である。
【図2A】 図2Aは、図1に示す装置の変形例によるコーティングを含む
微小部分の断面概略図である。
【図3】 図3は、図2に示す装置の側面斜視図であって、このとき装填チ
ャンバは閉じた状態にある。
【図4】 図4は、ハンドピースに装填された図3に示す装置の前方側面斜
視図である。
【図5】 図5は、一般に図4の5−5線からみた一部破断側面図である。
【図6】 図6は、図4に示す装置の多少模式的な図であって、このときハ
ンドピースは、部分的に断面図で示され、IOLを眼球内に挿入するために用い
られる。
【符号の説明】
10…眼内レンズ(IOL)挿入器、12…装填チャンバ、14…注入管、16
…第1部材、18…第2部材、24…末端部分、26…開口末端部、28…強化
カラー部、32…貫通スロット、38…第1翼部、40…第2翼部、50,70
…ハンドピース、51…内側壁部、52…第1ルーメン、53…傾斜内側壁部、
54…第2ルーメン、72…プッシュロッド部材、78…貫通ボア、84…近接
端部部分、88…ねじ山、100…眼内レンズ(IOL)、104…光学部品、
106,108、フィラメントハプティクス、120…眼球、122…鞏膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES ,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU, ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,K R,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV ,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO, NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,S I,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA ,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 シー−リアン・エス・ヤン アメリカ合衆国92653カリフォルニア州ラ グーナ・ヒルズ、ラクエスタ・アベニュー 25951番 (72)発明者 ダニエル・ジー・ブレイディ アメリカ合衆国92675カリフォルニア州サ ン・フアン・キャピストラーノ、サドルリ ッジ・ドライブ30121番

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微小切開口を介して、眼内レンズを眼球内に挿入するための
    装置であって、 眼内レンズが通過する中空スペースと、眼内レンズが中空スペースから眼球内
    に挿入されるときに通過する出口とを形成する内側壁部を有し、所定の材料を含
    む中空管と、 中空管に物理的に固定され、内側壁部上またはその付近に凝集した、複数の水
    溶性成分からなるグループから選択された潤滑性改良成分とを備え、 潤滑性改良成分は、眼内レンズが中空スペースを通過することを有効に支援す
    ることを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置であって、 潤滑性改良成分は、この装置の中空スペースの中を、眼内レンズを通過させる
    ときに必要な力を、潤滑性改良成分を含まない同様の装置の中空スペースの中を
    、同一の眼内レンズを通過させるときに必要な力と比べて、有効に低減すること
    を特徴とする装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の装置であって、 内側壁部は、プラズマ露出された内側壁部で、 この内側壁部は、プラズマ露出されない実質的に同一の内側壁部と比べて、潤
    滑性改良成分を物理的に固定する特性が改善されたことを特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の装置であって、 内側壁部は、プラズマ露出された内側壁部で、内側壁部上またはその付近に、
    潤滑性改良成分が凝集されるのを支援することを特徴とする装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の装置であって、 所定の材料は、ポリマ材料であることを特徴とする装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の装置であって、 潤滑性改良成分は、親水性成分、界面活性成分、およびそれらの混合物からな
    るグループから選択されることを特徴とする装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の装置であって、 潤滑性改良成分は、非イオン性成分およびその混合物からなるグループから選
    択されることを特徴とする装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の装置であって、 潤滑性改良成分は、水溶性成分および親油性成分からなるグループから選択さ
    れることを特徴とする装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の装置であって、 中空管は、中空空間を介して眼内レンズを通過させることをさらに支援するた
    めに有効な量の共有結合した潤滑性改良成分からなる表面コーティングを有する
    ことを特徴とする装置。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の装置であって、 眼内レンズを中空スペース内に通過させるために、眼内レンズを受容するよう
    な大きさと形状を有するチャンバを形成する内側壁部を有し、所定の材料を含む
    装填部と、 装填部に物理的に固定され、内側壁部上またはその付近に凝集した追加的な潤
    滑性改良成分とをさらに備え、 この潤滑性改良成分は、眼内レンズが中空スペースを通過することを有効に支
    援することを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 微小切開口を介して、眼内レンズを眼球内に挿入するため
    の装置を製造するための方法であって、 眼内レンズが通過する中空スペースと、眼内レンズが中空スペースから眼球内
    に挿入されるときに通過する出口とを形成する内側壁部を有し、所定の材料を含
    む中空管を、有効なプラズマ状態に露出させるステップと、 中空管に物理的に固定され、内側壁部上またはその付近に凝集した、複数の水
    溶性成分からなるグループから選択された潤滑性改良成分を有効量、提供するス
    テップとを有し、 露出させるステップと提供するステップは、ともに、眼内レンズが中空スペー
    スを通過することを有効に支援することを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の方法であって、 潤滑性改良成分は、露出させるステップの前に、所定の材料と物理的に混ぜら
    れることを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の方法であって、 露出させるステップは、大気より低い圧力のもとで、酸素が存在する中で行わ
    れることを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 請求項11に記載の方法であって、 所定の材料は、ポリマ材料であることを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 請求項11に記載の方法であって、 潤滑性改良成分は、親水性成分、界面活性成分、およびそれらの混合物からな
    るグループから選択されることを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 請求項11に記載の方法であって、 潤滑性改良成分は、非イオン性界面活性成分であることを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 請求項11に記載の方法であって、 提供するステップは、内側壁部と離間した所定量の潤滑性改良成分を含む中空
    管を、内側壁部上、またはその付近における有効量の潤滑性改良成分の少なくと
    も一部を形成する上で効果的条件下に曝すステップを有することを特徴とする方
    法。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の方法であって、 曝すステップの前に、潤滑性改良成分が中空管全体に亙って実質的に均一に配
    分されることを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 請求項17に記載の方法であって、 露出させるステップは、曝すステップの前に行われることを特徴とする方法。
  20. 【請求項20】 請求項11に記載の方法であって、 眼内レンズを中空スペース内に通過させるために、眼内レンズを受容するよう
    な大きさと形状を有するチャンバを形成する内側壁部を有し、所定の材料を含む
    装填部を、有効なプラズマ状態に露出させるステップと、 装填部に物理的に固定され、内側壁部上またはその付近に凝集した、水溶性成
    分とその混合物からなるグループから選択された追加的な潤滑性改良成分を提供
    するステップとを有し、 露出させるステップと提供するステップは、ともに、眼内レンズが中空スペー
    スを通過することを有効に支援することを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 眼内レンズを眼球内に挿入するための方法であって、 請求項1に記載の中空管の出口を、眼球に設けた切開口内、またはその近傍に
    配置するステップと、 眼内レンズを中空スペースから出口を介して眼球内に通過させるステップとを
    有することを特徴とする方法。
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