JP2003505564A - オレフィン/一酸化炭素コポリマーの製造方法 - Google Patents

オレフィン/一酸化炭素コポリマーの製造方法

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JP2003505564A JP2001512780A JP2001512780A JP2003505564A JP 2003505564 A JP2003505564 A JP 2003505564A JP 2001512780 A JP2001512780 A JP 2001512780A JP 2001512780 A JP2001512780 A JP 2001512780A JP 2003505564 A JP2003505564 A JP 2003505564A
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リーガー ベルンハルト
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G67/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing oxygen or oxygen and carbon, not provided for in groups C08G2/00 - C08G65/00
    • C08G67/02Copolymers of carbon monoxide and aliphatic unsaturated compounds

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Abstract

(57)【要約】 2〜20個の炭素原子を有する少なくとも1つのオレフィン性不飽和化合物(成分K1)及び一酸化炭素を、a)金属錯体、b)場合により1種のプロトン酸又はルイス酸、及びc)場合により1種のヒドロキシ化合物の存在下に共重合させる、直鎖状の一酸化炭素交互コポリマーの製造方法において、連続的な共重合のために、2〜20個の炭素原子を有する少なくとも1種のオレフィン性不飽和化合物(成分K2、≠成分K1)をパルス的に、すなわち添加、いわゆるパルス及び非添加の規則的又は不規則的な順序の形でパルスの総数を2以上で供給することを特徴とする製造方法に関する。更に本発明は前記の方法によって得られる一酸化炭素コポリマー、繊維、シート又は成形体の製造のためのその使用並びにこれらのポリマーから製造される繊維、シート又は成形体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、2〜20個の炭素原子を有する少なくとも1つのオレフィン性不飽
和化合物(成分K1)及び一酸化炭素を共重合させることによって直鎖状の一酸
化炭素交互コポリマーを製造するための方法に関する。
【0002】 一酸化炭素及びオレフィン性不飽和化合物からなる直鎖状の交互コポリマー(
略して一酸化炭素コポリマー又はポリケトンと呼ぶ)は公知である。例えば主鎖
において厳密に交互のモノマーの順序を有する高分子の部分晶質のポリケトンは
一般に高い融点、良好な熱形状安定性、良好な耐薬品性、良好な水及び空気に対
する遮断性並びに有利には機械的及びレオロジー的な特性に優れている。
【0003】 一酸化炭素、及び2種のオレフィン、一般にα−オレフィンからなるポリケト
ン、例えば一酸化炭素−エテン−プロペン−コポリマー、一酸化炭素−エテン−
ブテン−1−コポリマー、一酸化炭素−エテン−ヘキセン−1−コポリマー、一
酸化炭素−プロペン−ブテン−1−コポリマー又は一酸化炭素−プロペン−ヘキ
セン−1−コポリマーが特に工業的に関心が持たれている。
【0004】 ポリケトンの製造のための遷移金属触媒による方法は公知である。例えばEP
−A−0121965号において、二座のホスフィン配位子でキレート化された
シス−パラジウム錯体[Pd(PhP(CHPPh)](OAc) (Ph=フェニル、Ac=アセチル)が使用される。一酸化炭素共重合はEP−
A−0305011号に記載のように懸濁液中でか、又は、例えばEP−A−0
702045号のように気相中で実施できる。頻繁に使用される懸濁剤は一方で
は低分子アルコール、特にメタノール(EP−A0428228号も参照のこと
)、他方では非極性又は極性の非プロトン性の液体、例えばジクロロメタン、ト
ルエン又はテトラヒドロフラン(EP−A−0460743号及びEP−A05
90942号を参照のこと)である。また反応媒体としての水は公知である(Ji
ang und Sen, Macromolecules, 1994, 27, S. 7215-7216及びVerspui et al., C
hem. Commun. 1998, S. 401-402を参照のこと)。水性媒体中で実施されるポリ
ケトンの製造のための方法においては、水溶性の触媒の他に可溶化剤又は活性剤
として作用するヒドロキシ化合物を使用してよい。
【0005】 前記の重合法のためには、特にリンにおける基がアリール基又は置換されたア
リール基であるビホスフィンキレート配位子を有する錯体化合物が非常に良好で
あると判明している。特に頻繁に、それに応じてキレート配位子として1,3−
ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン又は1,3−ビス[ジ−(o−メトキシ
フェニル)ホスフィノ)]プロパンが使用される(Drent et al., Chem. Rev.,
1996, 96, S. 663-681)。通常は、一酸化炭素共重合は前記の場合には酸の存在
下に実施する。
【0006】 前記の方法は、使用物質である一酸化炭素及びオレフィンを重合の開始前に全
量で装入するか、又は重合の間に個々の使用物質又は全ての使用物質を連続的に
供給することに共通している。
【0007】 連続的な方法を使用する場合には、1種以上の出発材料を重合の全時間の間に
供給する。主に一酸化炭素及び最も早く反応するオレフィンから構成される単位
から構成され、実質的に一酸化炭素及び緩慢に反応するオレフィンから構成され
る単位はより低い割合であるコポリマーが得られる。種々の一酸化炭素−オレフ
ィン単位はポリマー中にランダムに分布して存在する(Dreht et al., Chem. Re
v., 1996, 96, S.663-681, Rieger et al., Macromol. Chem. Phys. 1997, 198,
S. 1197-1208及びBarsacchi et al., Macromolecules, 1992, 25, S. 3604-360
6)。
【0008】 重合の前に全ての出発材料を全量で装入する場合(不連続的方法)には、最初
は実際的に一酸化炭素及び最も早く反応するオレフィン、すなわち一般に最も低
い炭素原子数を有するオレフィンから形成される単位から主に構成される分子の
コポリマーが得られる。最も早く反応するオレフィンの消費の後に初めて、一酸
化炭素及び別のオレフィンからなる相当の量の単位も高分子に組み込まれる。か
かる方法によって、例えば大きく異なる反応性を有する2種のオレフィンに関し
ては単に厳密に2つの異なるブロックからなる高分子のブロックコポリマーが得
られるにすぎない(例えばEP−A−429105号を参照のこと)。
【0009】 連続的な方法も不連続的な方法の使用も、緩慢に反応するオレフィンの比較的
低い組み込み速度のみを達成できることに共通している。このようにして得られ
たポリケトンはそれに相応して、単に一酸化炭素及び1種のオレフィンから構成
されるポリケトンと比較して僅かに改善された特性を有するにすぎない。
【0010】 前記の(不連続)連続的なポリケトン製造のための方法と異なり、EP−A−
619334号は、種々のオレフィンの高い組み込み速度でターポリマーに到達
可能な方法を開示しているが、但しこの方法は複雑であり、収率が低い。得られ
るポリマーは同様に最大で2つの互いに異なるブロックから構成されている巨大
分子からなる。
【0011】 従って本発明の課題は、高い触媒活性ひいてはそれに関連する生産性において
迅速にも、緩慢にも反応するオレフィンに関して高い組み込み速度を保証するた
めに適当なポリケトンを製造するための方法を提供することである。
【0012】 更に高い分子質量を有し、一酸化炭素のほかに高い割合の種々のオレフィンを
含有するポリケトンが見出されるべきである。これらのポリケトンは公知の一酸
化炭素子ポリマーに対して改善された、その熱的及び機械的な挙動に関する特性
を有するべきである。特に、これらのポリケトンは高い弾性を有するべきである
【0013】 それに従って、直鎖状の一酸化炭素交互コポリマーを、2〜20個の炭素原子
を有する少なくとも1つのオレフィン性不飽和化合物(成分K1)及び一酸化炭
素を、 a)一般式(I):
【0014】
【化2】
【0015】 [式中の置換基及び係数は以下の意味を有する: Gはヘテロ原子を有さないか、又は1つ以上のヘテロ原子を有する5原子、6原
子又は7原子の炭素環式の環系、−(CR −、−(CR )−Si
(R−(CR −、−A−O−B−又は−A−Z(R)−B−で
あり、その際、 Rは水素、C〜C28−アルキル、C〜C14−シクロアルキル、C
15−アリール又はアルキル基中に1〜20個のC−原子を有し、アリール基
中に6から15個のC−原子を有するアルキルアリール、−N(R又は−
Si(Rであり、その際、これらの基は置換されていてよく、 A、Bは−(CR r′−、−(CR −Si(R−(CR −、−N−(R)−、環系のr′−原子成分、s−原子成分又はt−原
子成分又はZと一緒に複素環の(r′+1)−、(s+1)−又は(t+1)−
原子成分であり、 Rは互いに無関係にC〜C20−アルキル、C〜C10−シクロアルキル
、C〜C15−アリール又はアルキル部に1〜10個のC−原子を有し、かつ
アリール部に6〜15個のC−原子を有するアルキルアリールであり、その際、
これらの基は置換されていてもよく、 RはRと同じであるが、付加的に水素又はSi(Rである、 rは1、2、3又は4であり、かつ r′は1又は2であり、 s、tは0、1又は2であり、その際、1≦s+t≦3であり、 Zは元素の周期律表の第15族からの非金属元素であり、 Mは元素の周期律表の第8〜12族から選択される金属であり、 E、Eは元素の周期律表の第15族からの非金属元素であり、 R〜Rは直鎖状又は分枝鎖状のC〜C28−アルキル、C〜C14−シ
クロアルキル、C〜C15−アリール又は、アルキル部に1〜28個のC−原
子を有し、アリール部に6〜15個のC−原子を有するアルキルアリールであり
、その際、これらの基は置換されていてよく、 L、Lは形式電荷を有するか、又は中性の配位子であり、 Xは一価以上の形式電荷を有するアニオンであり、 pは0、1、2又は3であり、 m、nは0、1、2又は3であり、その際 pはm×nである]の金属錯体、 b)場合によりプロトン酸又はルイス酸及び c)場合によりヒドロキシ化合物の存在下に共重合させて製造するための方法に
おいて、連続的な共重合のために2〜20個の炭素原子を有するオレフィン性不
飽和化合物(成分K2、≠成分K1)をパルス的に、すなわち添加、いわゆるパ
ルス及び非添加の規則的又は不規則的な順序の形で供給し、その際、パルスの数
は少なくとも2つであることを特徴とする方法が見いだされた。
【0016】 従って本発明によれば1つのオレフィン性不飽和化合物を含有する成分K2を
パルス的に一酸化炭素及びオレフィン性不飽和化合物を含有する成分K1の連続
的な重合に供給する。
【0017】 本発明による方法においては、前記のような一酸化炭素及び成分K1の連続的
な共重合に成分K2をパルス的に、反応容器と比較して高められた圧力によって
、例えば噴入又は注入によって反応媒体に導入することによって供給する。
【0018】 概念“パルス的”は、従って規則的又は不規則的な添加、すなわち“パルス”
及び非添加の順序の形でのK2の供給を実施し、添加の期間が2つのパルスの間
、すなわちK2を添加しない間の時間と比較して短いことを意味する。
【0019】 パルス時間は、0.1秒〜5分間、有利には0.1秒〜1分間、特に有利には
0.1〜10秒間、特に0.1〜1秒間の範囲である。個々のパルスは同じ長さ
であることがあるが、そうである必要はない。
【0020】 パルスの間の時間は通常は1分〜2時間、有利には2〜60分、特に有利には
5〜45分である。2つのパルスの間の個々の時間は同じ長さであることがある
が、そうである必要はない。
【0021】 2つのパルスの間の時間とパルス時間の比は2〜100000、有利には50
0〜100000、特に1000〜10000にある。
【0022】 パルスの数の下限は2である。パルスの総数の上限は原則的には存在しないが
、実際は共重合の全時間によって与えられ、これは例えば不連続的な一酸化炭素
及び成分K1の共重合の場合には1〜72時間、有利には2〜24時間、特に有
利には3〜12時間である。
【0023】 パルスの間に供給される成分K2の、全体で使用されるK1量に対する(それ
ぞれオレフィンのモルに対する)量は有利には0.01〜30、有利には0.1
〜10、特に有利には0.2〜5%である。
【0024】 有利な本発明による方法においては少なくとも1つの成分K2のオレフィン性
不飽和化合物は、成分K1の最少の炭素原子数を有するオレフィン性不飽和化合
物より少ないか又は同一の炭素原子を有する。
【0025】 本発明による方法の特に有利な実施態様において、少なくとも1つの成分K2
のオレフィン性不飽和化合物は成分K1の最も高い反応性を有するオレフィン性
不飽和化合物と少なくとも同じか、又はそれより高い反応性を有する。
【0026】 K1がプロペンであり、K2がエテンである本発明による方法がより特に有利
である。
【0027】 更に本発明の方法によって得られる新規のポリケトンが見いだされた。
【0028】 本発明によるポリケトンはそれらの基礎となる高分子を互いに異なる鎖セグメ
ントから構成することに優れており、その際それぞれの個々の鎖セグメント内に
一酸化炭素及びK1並びに一酸化炭素及びK2から構成される単位のランダムな
分布が存在し、それぞれ2つの連続的な鎖セグメントはV≠1であることが一般
に重要であり、その際、Vは: [(挙げられる鎖セグメント中の一酸化炭素及びK1から構成される単位の数)
/(挙げられる鎖セグメント中の一酸化炭素及びK2から構成される単位の数)
]/[(隣接する鎖セグメント中の一酸化炭素及びK1から構成される単位の数
)/(隣接する鎖セグメント中の一酸化炭素及びK2から構成される単位の数)
] として定義される。
【0029】 更に本発明による一酸化炭素コポリマーの、繊維、シート又は成形体の製造の
ための使用が見いだされた。
【0030】 更に本発明による一酸化炭素コポリマーを実質的に含有する繊維、シート又は
成形体が見いだされた。
【0031】 成分K1として呼称されるオレフィン性不飽和のモノマー化合物に関しては、
一酸化炭素コポリマーの前記の製造方法においては、純粋な炭化水素化合物もヘ
テロ原子含有α−オレフィン、例えば(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)
アクリル酸アミド並びにホモアリルアルコール又はアリルアルコール、アリルエ
ーテル又はアリルハロゲン化物も該当する。純粋な炭化水素としてはC〜C −1−アルケンが適当である。これらには、低分子のα−オレフィン、例えば
2〜8個のC原子を有するα−オレフィン、例えばエテン、プロペン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン又は1−オクテンが優れている。また当然とし
て環式のオレフィン、例えばシクロペンテン、ノルボルネン、芳香族オレフィン
化合物、例えばスチレン又はα−メチルスチレン又はビニルエステル、例えば酢
酸ビニルを使用してもよい。プロペンが特に有利である。また前記の物質の混合
物を使用してもよい。エテンと低分子のα−オレフィン、例えばプロペン、1−
ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン又は1−デセンとの混合物を使用すること
が特に有利である。エテンとプロペンからなる混合物がより特に有利である。
【0032】 成分K2のオレフィン性不飽和モノマー化合物としては、原則的に成分K1に
ついて挙げた物質が該当するが、但し、K1及びK2は少なくとも1つの化合物
において互いに異なっている。有利には低分子のα−オレフィン、例えば2〜8
個のC原子を有するα−オレフィン、例えばエテン、プロペン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン又は1−オクテン、特にエテンが有利である。
【0033】 有利には成分K2のオレフィン性不飽和化合物は、それらのうち少なくとも1
つが本発明による方法においてより大きな反応性を有する成分K1のオレフィン
性不飽和化合物より大きい又は少なくとも同じ大きさの反応性を有するように選
択される。通常は、反応速度は本発明による方法においてはオレフィン性不飽和
化合物の炭素原子数が増大すると低下する。有利には従って成分K1及びK2は
、少なくとも1つの成分K2のオレフィン性不飽和化合物が成分K1の最も少な
い炭素原子数を有するオレフィン性不飽和化合物より少ない又は同じ数の炭素原
子を有するように選択される。本発明の特に有利な実施態様において、K1はプ
ロペン及びエテンからなる混合物であり、K2はエテンである。殊に有利にはK
1はプロペンであり、K2はエテンである。
【0034】 本発明による方法の金属錯体a)中の架橋した構造単位Gは一般に1つ以上の
原子を有する架橋セグメントからなる。架橋した構造単位とは、基本的に元素E 及びEが互いに結合する基を意味する。かかる構造単位には、例えばヘテロ
原子を有さないか、又は1つ以上のヘテロ原子を有する5原子、6原子又は7原
子の炭素環式の環系が含まれる。環系は、脂肪族又は芳香族であってもよい。有
利にはN、O又はSから選択される0、1又は2個のヘテロ原子を有する5原子
又は6原子の環系である。
【0035】 原子E及びEへの結合は、相対的に互いにそれぞれ任意の位置を占める。
有利な相対位置は、互いに1,2−位置、1,3−位置及び1,4−位置である
【0036】 有利な環式の構造単位Gのための実施形は、以下の(EもしくはEへの結
合部位を特徴とする):
【0037】
【化3】
【0038】 である。
【0039】 架橋した構造単位Gは、更に置換されているか、又は非置換のアルキレン鎖で
あってよいか、又はまたアルキレン単位をシリレン基、アミノ基又はホスフィノ
基又はエーテル酸素によって置換したアルキレン鎖であってよい。
【0040】 1つの原子で架橋した構造単位とは、元素の周期律表の第14族からの架橋す
る原子を有する単位、例えば−C(R−又は−Si(R−[式中R は互いに無関係に特に直鎖状又は分枝鎖状のC〜C10−アルキル、例えば
メチル、エチル、i−プロピル又はt−ブチル、C〜C−シクロアルキル、
例えばシクロプロピル、又はシクロヘキシル、C〜C10−アリール、例えば
フェニル又はナフチル、元素の周期律表の第14族、第15族、第16族又は1
7族の非金属元素を含有する官能基で置換されたC〜C10−アリール、例え
ばトリル、(トリフルオロメチル)フェニル、ジメチルアミノフェニル、p−メ
トキシフェニル又は部分的にもしくは過ハロゲン化されたフェニル、アルキル部
に1〜6個のC原子を有し、アリール部に6〜10個のC原子を有するアラルキ
ル、例えばベンジルであり、Rは、特に水素、Si(R及びその他に上
記でRに関して挙げた意味を表す]が有利である。Rは特にメチル基を、R は特に水素を表す。
【0041】 複数の原子で架橋した系としては、2原子、3原子及び4原子で架橋した構造
単位が優れており、その際、3個の原子で架橋した系が一般に有利に使用される
【0042】 適当な3個の原子で架橋された構造単位は一般に炭素原子から成る鎖、例えば
プロペン(−CHCHCH−)又は元素の周期律表の第14族、第15族
又は第16族からのヘテロ原子、例えばケイ素、窒素、リン又は酸素を鎖骨格中
に有する架橋単位を基礎としている。
【0043】 架橋炭素原子は、一般にC〜C−アルキル、例えばメチル、エチル又はt
−ブチル、C〜C10−アリール、例えばフェニルまたは、元素の周期律表の
第14族、第15族、第16族又は第17族の元素を有する官能基、例えばトリ
オルガノシリル、ジアルキルアミノ、アルコキシ、ヒドロキシ又はハロゲンによ
って置換されていてよい。適当な置換されたプロピレン架橋は、例えばメチル基
、フェニル基、ヒドロキシ基、トリフルオロメチル基、ω−ヒドロキシアルキル
基又はメトキシ基を2位に有するものである。
【0044】 複数の原子で架橋された、鎖骨格中にヘテロ原子を有する構造単位としては、
有利にはZが窒素又はリン、特に窒素を意味する化合物(式(I)も参照)が使
用される。Zにおける置換基Rは、特に、水素、直鎖状又は分枝鎖状のC
28−アルキル、特にC〜C20−アルキル、例えばメチル、エチル、i−
プロピル、t−ブチル、n−ヘキシル又はn−ドデシル、C〜C14−シクロ
アルキル、特にC〜C−シクロアルキル、例えばシクロプロピル又はシクロ
ヘキシル、C〜C15−アリール、特にC〜C10−アリール、例えばフェ
ニル又はアルキル基に1〜20個のC原子を有し、かつアリール基に6〜10個
のC原子を有するアルキルアリール、例えばベンジルを意味してよい。
【0045】 前記のアルキル及びアリール基は非置換又は置換されていてよい。置換基とし
ては、例えば元素の周期律表の第14族、第15族、第16族又は第17族の原
子を有する官能基が該当する。とりわけトリオルガノシリル基、例えばトリメチ
ルシリル又はt−ブチルジフェニルシリル、カルボン酸基又はカルボン酸誘導体
、例えばエステルもしくはアミド、第1級、第2級又は第3級のアミノ基、例え
ばジメチルアミノ又はメチルフェニルアミノ、ニトロ基及びヒドロキシ基、とり
わけアルコキシ基、例えばメトキシ又はエトキシ、スルホネート基並びにハロゲ
ニド原子、例えばフッ素、塩素又は臭素が適当である。アリールは、本発明の範
囲においては、置換された、及び非置換のヘテロアリール、例えばピリジル又は
ピロリルを意味する。アルキル基Rとしては同様に鎖中に12〜22個のC原
子を有する長鎖のアルキレン基が含まれ、これらは官能性、例えばスルホン酸基
、カルボン酸基、リン酸基、ヒドロキシ基、アミノ基又はアンモニウム基を、例
えば末端部位で利用できる。
【0046】 基Rとしては求電子性の置換基であるような化合物も有利である。求電子性
の置換基としては、例えば1つ以上の求電子性の基、例えばフッ素、塩素、ニト
リル又はニトロをZに対するα位又はβ位に有するアルキル基が適当である。更
に、前記の求電子性基を有するアリール基、並びにZに直接結合する基としてニ
トリル基、スルホネート基及びニトロ基が適当である。適当な求電子性アルキル
基としては、例えばトリフルオロメチル基、トリクロロエチル基、ジフルオロメ
チル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ニトロメチル基及びシアノメチル
基が挙げられる。適当な求電子性アリール基としては、例えばm−、p−、o−
フルオロフェニル又はm−、p−、o−クロロフェニル、2,4−ジフルオロフ
ェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、3,
5−ビス(トリ−フルオロメチル)フェニル、ニトロフェニル、2−クロロ−5
−ニトロフェニル及び2−ブロモ−5−ニトロフェニルが挙げられる。その点に
おいて、同様に基Rとしてはカルボニル単位が該当するので、Zが窒素を意味
する場合にはZ及びRはカルボン酸アミド官能を形成する。かかる適当な基と
しては、アセチル基又はトリフルオロアセチル基が挙げられる。
【0047】 基Rとしては、特に有利にはt−ブチル、フェニル、p−フルオロフェニル
、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、ペンタフルオロフェ
ニル、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル並びにオルト−、例えば3
,4−、メタ−、例えば2,4−又はパラ−、例えば2,5−ジフルオロフェニ
ルである。
【0048】 式(I)による単位A及びBとしては、置換された形又は非置換の形のC
−アルキレン単位が該当し、例えばメチレン、エチレン、プロピレン又はエ
チリデン、プロピリデン並びにベンジリデンが該当する。有利にはメチレン、エ
チレン、エチリデン又はベンジリデン、特に有利にはメチレンを使用する。
【0049】 A及びBは場合により脂肪族又は芳香族の環系の1原子、2原子、3原子又は
4原子の成分であってよい。例えば、A及びBはシクロプロピル環、シクロペン
チル環又はシクロヘキシル環のメチレン単位又はエチレン単位であってよい。環
系としては、脂肪族及び芳香族の複素環が該当する。
【0050】 A及びBは複素環の他の成分であってよく、これらは成分A−Z(R)−B
、A−Z−RもしくはB−Z−Rから形成される。A−Z−RもしくはB
−Z−Rは、例えば置換された又は非置換のピロリジン環又はピペリジン環を
形成してよい。
【0051】 キレート化作用を有する原子E及びEとしては、互いに無関係に元素の周
期律表の第15族の非金属元素が該当し、その際、有利には窒素及びリン、特に
リンが用いられる。有利な実施態様においては、式(I)による化合物中のE 及びEはリンである。
【0052】 本発明による方法においては、基R〜Rは非置換又は置換されたC〜C 28 −、有利にはC〜C20−アルキル、C〜C14−、有利にはC〜C −シクロアルキル、C〜C15−、有利にはC〜C10−アリール又はア
ルキル部に1〜28個、有利には3〜20個のC原子を有し、アリール部に6〜
15個、有利には6〜10個のC原子を有するアルキルアリールである。前記の
基R〜Rは、1つ以上のヒドロキシ基、アミノ基又は酸基を用いることがで
きるか、又はイオン官能性基を有する。イオン官能性基は、元素の周期律表の第
14族〜第16族の非金属元素をベースとする基、例えばスルホネート、ホスフ
ェート、アンモニウム、カルボキシレートである。有利にはR〜Rは直鎖状
、分枝鎖状又は炭素環を有するC〜C28−アルキル単位又はC〜C14
シクロアルキル単位、又はC〜C15−アリール単位又はアルキル部に1〜2
8個のC原子を有し、アリール部に6〜15個のC原子を有するアルキルアリー
ル基を表す。
【0053】 置換された基R〜Rの場合には、カルボン酸、リン酸、アミノ酸又はスル
ホン酸の塩を使用してもよい。適当な塩は、例えばアンモニウム塩、アルキルア
ンモニウム塩、アリールアンモニウム塩、アルカリ塩又はアルカリ土類塩、例え
ばナトリウムカルボキシレート、カリウムカルボキシレート又はマグネシウムカ
ルボキシレート又はナトリウムスルホネート、カリウムスルホネート又はマグネ
シウムスルホネートである。
【0054】 前記のアンモニウム基のための対イオンとしては、特に金属錯体a)のために
使用されるような非求核性のアニオン(アニオンXを参照)が該当する。例えば
p−トルエンスルホネート、テトラフルオロボレート、トリフルオロアセテート
、トリクロロアセテート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアンチ
モネート又はテトラアリールボレートが特に適当である。
【0055】 とくに適当なアリール基R〜Rは、例えば1つ以上の、例えば1〜3個の
ヘテロ原子を環中に有するか、又は有さないアリール単位である。これらはまた
1又は2個のヒドロキシ基、カルボン酸基、スルホン酸基又はアミノ基によって
置換されていてよい。アリール基もしくはアリーレン基R〜Rとしてはフェ
ニル(フェニレン)基が有利である。更に、基R〜Rは2つより多い極性基
を有してよく、例えば4又は6個のヒドロキシ基、アンモニウム基又はカルボン
酸基を用いてよい。脂環式基R〜Rとしては、シクロペンチル基及びシクロ
ヘキシル基が有利である。有利な適当なアルキル基R〜Rは、例えば1又は
2個の末端のヒドロキシ基、カルボン酸基、スルホン酸基又はアンモニウム基を
有するか、又は有さないアルキレン単位である。またこの場合においては、基R 〜Rは2つより多い極性基を有してよく、例えば4又は6個のヒドロキシ基
、アンモニウム基又はカルボン酸基を用いてよい。それに応じて、基R〜R はそれぞれ種々の官能性基を使用してもよい。また基R〜Rは互いに異なる
数で官能基を有してよい。適当な官能基としては、例えばヒドロキシ基、アミン
基、カルボン酸基、リン酸基、アンモニウム基及びスルホン酸基が該当する。
【0056】 適当なプロピレン架橋した、式(I)による金属錯体の構成成分であるキレー
ト配位子化合物(R)(R)E−G−E(R)(R)の製造は、例
えば市販されている1,3−ジブロモプロパンから出発して実施できる。例えば
トリエチルホスフィットとの二重化されたアルブゾフ反応(Arbuzov reaktion)
を介して、“Methoden der organischen Chemie (Houben-Weyl)”4. Aufl., Ban
d XII/1, Teil 1, Georg Thieme Verlag, 1963, S. 62に記載されるように還元
によって1,3−ジホスフィノプロパンに変換される1,3−ビホスホン酸誘導
体が得られる。1,3−ジホスフィノプロパンはヒドロホスフィン化反応を介し
て官能化されたオレフィンによって置換されたビホスフィンにフレキシブルに進
行する。ヒドロホスフィン化は一般にラジカル機構によって進行し、かつ熱的、
光化学的、又はラジカル開始剤によって開始できる。熱的な開始のために、一般
に20〜100℃の温度及び0.1〜5バールの圧力が必要である。ラジカル開
始剤として、例えばジ−t−ブチル−ペルオキシド又はアゾビス−[イソ酪酸ニ
トリル]が適当である。光化学的な開始のために、一般に既にHg高圧灯による
2〜48時間の時間にわたる定質的なヒドロホスフィン化が十分である。ラジカ
ル的に開始される方法によって、ヒドロホスフィン化は一般にアンチ−マルコフ
ニコフ(Anti-Markonikov)生成物をもたらす。
【0057】 カルボン酸基を有する基R〜Rを有するキレート配位子(R)(R
−G−E(R)(R)の製造のために、まず相応のカルボン酸基によ
って誘導体化され、かつヒドロホスフィン化反応で使用できるオレフィン性不飽
和の化合物から出発することが有利であると判明している。引き続き遊離カルボ
ン酸を公知の方法で鹸化することによって得ることができる。
【0058】 その他に、適当なキレート配位子化合物(R)(R)E−G−E(R )(R)の製造は酸性の触媒条件下でもうまくいく。該方法によって得られ
る生成物は酸性の反応条件下でのオレフィン性二重結合の異性体化の結果として
しばしば混合物として生じる。ヒドロホスフィン化のプロセス工程は、例えば“
Methoden der organischen Chemie (Houben-Weyl)”, 4. Aufl., Band XII/1, T
eil1, Georg Thieme Verlag, 1963, 25 〜 28ページに見いだされる。
【0059】 一般に前記のヒドロホスフィン化のためには全てのオレフィンが適当である。
相応の官能基、例えばヒドロキシ基、アミノ基、カルボン酸基、リン酸基、アン
モニウム基及びスルホン酸基を有するオレフィンも適当である。例えばプロペニ
ル基並びに少なくとも1つの内部二重結合又は末端二重結合を有するC〜C −アルケンであって、場合により1つ以上のヒドロキシ基、アミノ基、カルボ
ン酸基、リン酸基、アンモニウム基又はスルホン酸基を有するものが該当する。
同様に、芳香族基を有するオレフィン性化合物が該当し、その際、場合により存
在する官能基は脂肪族基にも芳香族基にも存在していてよく、例えば4−(1−
ペンテン)安息香酸又は3−フェニル−ペンテ−5−エン−カルボン酸が該当す
る。更にアルキレン鎖中に置換基として脂肪族炭素環を有するオレフィン性化合
物が適当である。更に、環式オレフィン、例えばシクロヘキセン−3−オール又
はシクロオクテン−4−オールを使用してもよい。またヒドロキシ基、アミノ基
、カルボン酸基、リン酸基、アンモニウム基及びスルホン酸基から選択される複
数の官能基を有するオレフィンを使用できる。有利にはα,ω−ビスホスフィン
のヒドロホスフィン化反応において適当な、α−オレフィン性二重結合を有する
アルケンを使用する。かかるものとして、例えばヘテロ原子を含有するα−オレ
フィン、例えば(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリル酸アミド並び
にホモアリルアルコール又はアリルアルコールが該当する。
【0060】 芳香族基R〜Rの場合においてはスルホン酸基を有するキレート配位子(
)(R)E−G−E(R)(R)はスルホン酸不含のキレート配
位子とSO、クロロスルホン酸、発煙硫酸又はオレウムとの反応によって、Ji
ang et al., Macromolecules 27 (1994) 7215-7216又はVerspui et al., Chem.
Commun., 1998, 401-402もしくはJ. March "Advanced Organic Chemistry", Joh
n Wiley & Sons (NY), 1985,3rd Edition S. 473-475に記載のように製造できる
【0061】 芳香族基R〜Rを有するキレート配位子(R)(R)E−G−E (R)(R)のための他の合成は − "Phosphorus - An outline of its Chemistry, Biochemistry and Techni
cal Chemistry" D.E.C. Corbridge, Elsevier (Amsterdam, Tokyo, New York)19
90, 4th. Edition, Chapter 8及びそこに記載される文献 − S.O. Grim, R.C. Barth, J. of Organomet. Chem. 94, 1975, S. 327 − WO98/22482号 に記載されている。
【0062】 キレート配位子(R)(R)E−G−E(R)(R)の特に有利
な実施形において、アリール置換基としての基R〜Rは6〜15個、特に6
〜10個のC−原子を有し、その際、これらの基は置換されていてよい。
【0063】 キレート配位子(R)(R)E−G−E(R)(R)としては、
例えば 1,3−ビス[ジフェニルホスフィノ]プロパン、 1,3−ビス[ジ−(o−メトキシフェニル)ホスフィノ]プロパン、 1,3−ビス[ジ−(4−フェニルブチル)ホスフィノ]プロパン、 1,3−ビス[ジ−(5−フェニルペンチル)ホスフィノ]プロパン、 1,3−ビス[ジ−(ヒドロキシフェニル)ホスフィノ]プロパン、 1,3−ビス[ジ−(フェニルスルホン酸)ホスフィノ]プロパン、有利にはメ
タ異性体として、並びにそれらの塩、 1,3−ビス[ジ−(カルボキシフェニル)ホスフィノ]プロパン並びにそれら
の塩、 1,3−ビス[ジ−(o−メトキシヒドロキシフェニル)ホスフィノ]プロパン
、 1,3−ビス[ジ−(4−フェニルスルホン酸)ブチル)ホスフィノ]プロパン
、Na−塩、 1,3−ビス[ジ−(5−フェニルスルホン酸)ペンチル)ホスフィノ]プロパ
ン、Na−塩、 ビス(ジフェニルホスフィノメチル)フェニルアミン、 ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−t−ブチルアミン、 ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−(2,4−ジフルオロフェニル)アミン
、 ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−(2,2,2−トリフルオロエチル)ア
ミン が適当である。
【0064】 前記のキレート配位子化合物として特に有利には、基R〜R中に1つ以上
の、例えば1〜3個のヒドロキシ基、スルホン酸基又はカルボン酸基によって置
換されているか、又はこれを有さないフェニル基である化合物である。
【0065】 キレート配位子(R)(R)E−G−E(R)(R)の特に有利
な実施態様において、アルキル置換基としての基R〜Rは4〜22個、特に
5〜20個のC原子を有してよい。前記の基は置換されていてもよい。
【0066】 キレート配位子(R)(R)E−G−E(R)(R)としては、
例えば 1,3−ビス(ジブチルホスフィノ)プロパン、 1,3−ビス(ジヘキシルホスフィノ)プロパン、 1,3−ビス(ジヘプチルホスフィノ)プロパン、 ビス[(ジブチルホスフィノ)メチル]フェニルアミン、 ビス[(ジヘキシルホスフィノ)メチル]フェニルアミン、 ビス[(ヘプチルホスフィノ)メチル]フェニルアミン、 1,3−ビス(ジ−4−ヒドロキシブチルホスフィノ)プロパン、 1,3−ビス(ジ−6−ヒドロキシヘキシルホスフィノ)プロパン、 1,3−ビス(ジ−7−ヒドロキシヘプチルホスフィノ)プロパン、 1,3−ビス(ジ−8−ヒドロキシオクチルホスフィノ)プロパン、 1,3−ビス(ジ(3−ヒドロキシシクロペンチル)プロピルホスフィノ)プロ
パン、 1,3−ビス[ジ−6−(スルホン酸)ヘキシルホスフィノ]プロパン、 1,3−ビス[ジ−8−(スルホン酸)オクチルホスフィノ]プロパン、 1,3−ビス[ジ(3−(スルホン酸)シクロペンチル)プロピルホスフィノ]
プロパン、 1,3−ビス(ジ−プロピルマロン酸ホスフィノ)プロパン、 1,3−ビス(ジ−6−ヘキサン酸ホスフィノ)プロパン、 1,3−ビス(ジ−7−ヘプタン酸ホスフィノ)プロパン、 ビス[(ジ−4−ヒドロキシブチル)ホスフィノメチル]フェニルアミン、 ビス[(ジ−6−ヒドロキシヘキシル)ホスフィノメチル]フェニルアミン、 ビス[(ジ−7−ヒドロキシヘプチル)ホスフィノメチル]フェニルアミン、 ビス[(ジ−3−ヒドロキシシクロペンチル)プロピル]フェニルアミン、 ビス[(ジ−6−(スルホン酸)ヘキシル)ホスフィノメチル]フェニルアミン
、 ビス[(ジ−7−スルホン酸)ヘプチル)ホスフィノメチル]フェニルアミン、 ビス[(ジ(3−スルホン酸)シクロペンチルプロピル)ホスフィノメチル]フ
ェニルアミン、 ビス[(ビス−6−ヘキサン酸)ホスフィノメチル]フェニルアミン、 ビス[(ジ−7−ヘプタン酸)ホスフィノメチル]フェニルアミン及び 1,3−ビス[ジ−(4−メチロール−5−ヒドロキシイソペンチル)]ホスフ
ィノプロパン が適当である。
【0067】 前記のキレート配位化合物として特に有利には、基R〜Rがヒドロキシ基
又はカルボン酸基を有さないか、又はこれらの基によって置換されたヘキシル基
、4−メチルペンチル基、オクチル基、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基
である化合物である。
【0068】 本発明による方法の金属Mとしては、元素の周期律表の第8族、第9族、第1
0族、第11族及び第12族の金属、従って鉄、コバルト及びニッケルの他に、
特に白金金属、例えばルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム及び白金
並びにより特にパラジウムが適当である。これらの金属は式(I)による錯体に
おいては形式電荷を有し、1価又は3価の正の形式電荷を有するか、又は有利に
は2価の正の形式電荷を有して存在していてよい。
【0069】 形式電荷を有する適当なアニオン性配位子L、Lはヒドリド、ハロゲニド
、スルフェート、ホスフェート又はニトレートである。更に、カルボキシレート
又は有機スルホン酸の塩、例えばメチルスルホネート、トリフルオロメチルスル
ホネート又はp−トルエンスルホネートが適当である。有機スルホン酸の塩とし
ては、p−トルエンスルホネートが有利である。形式電荷を有する配位子L
としては、カルボキシレート、有利にはC〜C20−カルボキシレート及
び、特にC〜C−カルボキシレート、従って例えばアセテート、トリフルオ
ロアセテート、プロピオネート、オキサレート、シトレート又はベンゾエートが
有利である。特に有利にはアセテートである。
【0070】 形式電荷を有する適当な有機配位子L、LはC〜C20−脂肪族基、C 〜C30−脂環式基、C〜C14−アリール基及びC〜C−アルキル基
を有するC〜C20−アラルキル基並びにC〜C20−芳香族基、例えばメ
チル、エチル、プロピル、i−プロピル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペン
チル、シクロヘキシル、ベンジル、フェニル及び脂肪族又は芳香族的に置換され
たフェニル基である。
【0071】 形式電荷を有さない配位子L、Lとしては、一般にルイス塩基、従って少
なくとも1つの遊離電子対を有する化合物が適当である。1つ以上の遊離の電子
対が窒素原子又は酸素原子上に存在するルイス塩基、例えばニトリル、R−CN
、ケトン、エーテル、アルコール又は水が特に良好に適当である。有利にはC 〜C10−ニトリル、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリ
ル又はC〜C10−ケトン、例えばアセトン、アセチルアセトン又は、C
10−エーテル、例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フランが使用される。特にアセトニトリル、テトラヒドロフラン又は水が使用さ
れる。
【0072】 基本的に配位子L及びLはそれぞれ任意の配位子の組合せで存在しうる、
すなわち金属錯体(I)は例えばニトレート基及びアセテート基、p−トルエン
スルホネート基及びアセテート基又はニトレート基並びに形式電荷を有する有機
配位子、例えばメチルを有してよい。有利には金属錯体中にL及びLは同一
の配位子として存在する。
【0073】 金属Mを含有する錯体フラグメントの形式電荷に応じて、金属錯体はアニオン
Xを有する。Mを有する錯体フラグメントが形式電荷を有さなければ、本発明に
よる式(I)の錯体はアニオンXを有さない。有利にはできるだけ求核性の小さ
い、すなわち中心金属Mがイオン性、配位性又は共有性であろうと強力な相互作
用をする傾向ができるだけ低いアニオンXが使用される。
【0074】 適当なアニオンXは、例えばペルクロレート、スルフェート、ホスフェート、
ニトレート及びカルボキシレート、例えばアセテート、トリフルオロアセテート
、トリクロロアセテート、プロピオネート、オキサレート、シトレート、ベンゾ
エート、並びにオルガノスルホン酸の共役アニオン、例えばメチルスルホネート
、トリフルオロメチルスルホネート及びパラ−トルエンスルホネート、更にテト
ラフルオロボレート、テトラフェニルボレート、テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート、テトラキス[ビス(3,5−トリフルオロメチル)フェニル
]ボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート又はヘ
キサフルオロアンチモネートである。有利にはペルクロレート、トリフルオロア
セテート、スルホネート、例えばメチルスルホネート、トリフルオロメチルスル
ホネート、p−トルエンスルホネート、テトラフルオロボレート又はヘキサフル
オロホスフェート、特にトリフルオロメチルスルホネート、トリフルオロアセテ
ート、ペルクロレート、p−トルエンスルホネート又はテトラフルオロボレート
が使用される。
【0075】 規定の金属錯体a)としては、例えば以下のパラジウム(II)アセテート錯
体が適当である: [1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−o−メトキシフェニルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジブチルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジペンチルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジヘキシルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジオクチルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジシクロヘキシルプロピルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−ヒドロキシフェニルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−4−ヒドロキシブチルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−4−メチロール−5−ヒドロキシペンチルホスフィノ)プ
ロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−5−ヒドロキシペンチルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−6−ヒドロキシヘキシルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ(3−ヒドロキシシクロペンチル)プロピルホスフィノ)プ
ロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−8−ヒドロキシオクチルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−3−ヒドロキシシクロヘキシルプロピルホスフィノ)プロ
パン]−、 [1,3−ビス(ジ−スルホナトフェニルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−4−スルホナトブチルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−4−メチロール−5−スルホナトペンチルホスフィノ)プ
ロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−5−スルホナトペンチルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−6−スルホナトヘキシルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ(3−スルホナトシクロペンチル)プロピルホスフィノ)プ
ロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−8−スルホナトオクチルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−3−スルホナトシクロヘキシルプロピルホスフィノ)プロ
パン]−、 [1,3−ビス(ジ−カルボキシフェニルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−4−カルボキシブチルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−4−メチロール−5−カルボキシペンチルホスフィノ)プ
ロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−5−カルボキシペンチルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−6−カルボキシヘキシルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ(3−カルボキシシクロペンチル)プロピルホスフィノ)プ
ロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−8−カルボキシオクチルホスフィノ)プロパン]−、 [1,3−ビス(ジ−3−カルボキシシクロヘキシルプロピルホスフィノ)プロ
パン]−、 [ビス(ジフェニルホスフィノメチル)フェニルアミン]−、 [ビス(ジフェニルホスフィノメチル)t−ブチルアミン]−、 [ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−(2,4−ジフルオロフェニル)アミ
ン]−、 [ビス(ジフェニルホスフィノメチル)−(2,2,2−トリフルオロエチル)
アミン]−パラジウム(II)アセテート。
【0076】 式(I)により定義された金属錯体は、以下の方法によって製造できる。
【0077】 製造は中性のキレート錯体(p=0)について、相応の遷移金属化合物、例え
ば遷移金属ハロゲン化物、遷移金属(アルキル)(ハロゲン化物)、遷移金属−
ジオルガニルに結合している弱く配位する配位子、例えば1,5−シクロオクタ
ジエン、ベンゾニトリル又はテトラメチルエチレンジアミンを前記の意味におけ
るキレート配位子(R)(R)E−G−E(R)(R)に交換する
ことによって実施する。
【0078】 この反応は一般に極性溶剤、例えばアセトニトリル、アセトン、エタノール、
ジエチルエーテル、ジクロロメタン又はテトラヒドロフラン又はその混合物中で
−78〜+90℃の範囲の温度で実施する。
【0079】 更に、式(I)によるL及びLがカルボキシレート、例えばアセテートを
意味する中性の金属錯体は遷移金属塩、例えばPd(OAc)と前記のキレー
ト配位子(R)(R)E−G−E(R)(R)とをアセトニトリル
、アセトン、エタノール、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、テトラヒドロフ
ラン又は水中で室温において反応させることによって製造できる。また溶剤混合
物をこの場合に使用してもよい。
【0080】 他の合成法としては、一般式(I)の金属錯体と第1族、第2族、第12族及
び第14族の有機金属化合物、例えば金属リチウム、アルミニウム、マグネシウ
ム、スズ、亜鉛のC〜C−アルキルとの反応が該当し、その際、形式電荷を
有する前記に定義したような無機配位子L、Lは形式電荷を有する脂肪族、
脂環式又は芳香族の同様に前記で定義したような配位子L、Lに交換する。
この反応は、一般に溶剤、例えばジエチルエーテル又はテトラヒドロフラン中で
−78〜65℃の範囲の温度で実施する。
【0081】 一般式(I)のモノカチオン性錯体(p=1)は、例えば(キレート配位子)
金属(アセテート)(オルガノ)又は(キレート配位子)金属(ハロゲノ)(オ
ルガノ)錯体と化学量論的量の金属塩M′Xとの反応によって得られる。この反
応は一般に配位する溶剤、例えばアセトニトリル、ベンゾニトリル、テトラヒド
ロフラン又はエーテル中で−78〜65℃の範囲の温度で実施する。
【0082】 有利には、金属塩M′Xが以下の基準を満たす場合に有利である。金属M′は
、有利には難溶性の金属ハロゲン化物、例えば塩化銀を形成すべきである。塩−
アニオンは、有利には前記に定義したような非求核性のアニオンXであるべきで
ある。
【0083】 カチオン性錯体の形成のための良好に適当な塩は、例えばテトラフルオロホウ
酸銀、ヘキサフルオロリン酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀、過塩素酸銀
、パラトルエンスルホン酸銀、トリフルオロ酢酸銀及びヘキサフルオロアンチモ
ン酸銀、テトラフェニルホウ酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ホウ酸ナトリウム、トリフルオロ酢酸銀又はテトラキス(3,5−ビス(ト
リフルオロメチル)フェニル)ホウ酸ナトリウムである。
【0084】 ジカチオン性の錯体(p=2)は、モノカチオン性錯体と同様に製造されるが
、ただ(キレート配位子)金属(アセテート)(オルガノ)錯体又は(キレート
配位子)金属(ハロゲノ)(オルガノ)錯体の代わりに、(キレート配位子)金
属(ジアセテート)錯体もしくは(キレート配位子)金属(ジ−ハロゲノ)錯体
を前駆体として、並びに2当量の金属塩を使用する。
【0085】 ジカチオン性の式(I)による錯体を製造するための他の方法としては、[Q M]Xと冒頭で定義したキレート配位子(R)(R)E−G−E
)(R)との反応が該当する。ここではQは同一又は異なる弱い配位子、
例えばアセトニトリル、ベンゾニトリル又は1,5−シクロオクタジエンを意味
し、M及びXは前記の定義の意味を有する。
【0086】 式(I)によるトリカチオン性の錯体(p=3)は前記と同様の方法で製造さ
れる。
【0087】 一般式(I)の金属錯体の製造のための有利な方法は、ジハロゲン金属前駆錯
体と配位しないアニオンを含む銀塩との反応である。
【0088】 触媒活性化のために、適当な酸b)を使用できる。活性剤化合物として、無機
のプロトン酸も、ルイス酸も該当する。プロトン酸としては、例えば硫酸、硝酸
、ホウ酸、テトラフルオロホウ酸、過塩素酸、p−トルエンスルホン酸、トリフ
ルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸又はメタンスルホン酸が適当である
。p−トルエンスルホン酸及びテトラフルオロホウ酸が有利に使用される。
【0089】 ルイス酸としては、例えばホウ素化合物、例えばトリフェニルボラン、トリス
(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(p−クロロフェニル)ボラン又は
トリス(3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)ボラン又はルイス酸特
性を有するアルミニウム化合物、亜鉛化合物、アンチモン化合物又はチタン化合
物が該当する。またプロトン酸もしくはルイス酸の混合物並びにプロトン酸及び
ルイス酸を混合物として使用できる。
【0090】 コ活性剤として適当なヒドロキシ化合物c)としては、1つ以上のヒドロキシ
基を有する全ての物質である。有利には1〜6個のC−原子を有する低級アルコ
ール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール又はイソプロパノール
、n−ブタノール、s−ブタノール又はt−ブタノールである。更に、芳香族ヒ
ドロキシ化合物、例えばフェノールが使用できる。同様に、糖類、例えばフルク
トース、グルコース、ラクトースが適当である。更にポリアルコール、例えばエ
チレングリコール、グリセリン又はポリビニルアルコールが適当である。また複
数のコ活性剤の混合物も使用できることは明らかである。
【0091】 一酸化炭素と成分K1及びK2のオレフィン性不飽和化合物との金属錯体a)
又はその個々の成分及び、場合により酸b)及び、場合によりヒドロキシ化合物
c)との本発明による共重合は一酸化炭素と成分K1との連続的な共重合にパル
ス的に成分K2を供給することに優れている。
【0092】 一酸化炭素及び成分K1の連続的な共重合は溶液中、又は有機媒体又は水性媒
体中の懸濁液中であるが、原則的には気相中で実施してよい。適当な溶剤もしく
は懸濁剤は、例えば脂肪族又は芳香族の炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、リグロイン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、アル
コール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール
、n−ブタノール、i−ブタノール、エーテル、例えばジエチルエーテル、p−
ジオキサン、ハロゲン化された炭化水素、例えばクロロメタン、クロロベンゼン
、o−ジクロロベンゼン、またスルホラン、ジメチルスルホキシド、ピリジン、
ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、シクロヘキサノン、アセトン、
水、フェノール、クレゾール、アセトニトリル又はこれらの化合物の混合物であ
る。
【0093】 有利な溶剤もしくは懸濁剤はジクロロメタン、水、メタノール又はトルエンで
ある。
【0094】 一酸化炭素及び成分K1の共重合は、不連続的に、例えば撹拌オートクレーブ
中でも、連続的に、例えば管型反応器、ループ型反応器又は撹拌槽カスケード中
でも実施できる。不連続的な方法を使用する場合には、一酸化炭素、成分K1、
金属錯体a)又はそれらの成分、場合により酸b)、場合によりヒドロキシ化合
物c)及び、場合により溶剤を装入し、連続的な方法を使用する場合には、前記
の個々の、複数の、又は全ての前記の反応パートナー又は反応媒体を連続的に反
応系に供給する。
【0095】 活性剤種b)の添加は、キレート配位子が少なくとも1つの有利スルホン酸基
又はカルボン酸基を有する基R〜Rを有する場合には省いてよい。コ活性剤
c)の存在は、特にヒドロキシ基を有する溶剤を使用する場合には省いてよい。
【0096】 重合混合物は、再現可能で良好な生産性を獲得するために有利には激しく完全
混和する。このために、適当な撹拌道具、例えばアンカー型撹拌機又は螺旋型撹
拌機を使用できる。適当な撹拌速度は100〜1100rpmの範囲、有利には
150rpm以上である。
【0097】 触媒作用を有する種a)は、原則的に2つのプロセス様式によって形成及び使
用することができる。第1の変法によって、前記に定義された金属錯体a)は直
接使用される、すなわちこれらの錯体は別々に製造され、それ自体で反応混合物
に添加され、もしくは反応容器に装入される。第2の変法においては、触媒活性
種を形成する成分を単独で反応混合物に添加する。触媒のインサイチュー発生の
場合には一般に金属Mは塩形又は錯塩として反応容器に供給される。更にキレー
ト配位子化合物(R)(R)E−G−E(R)(R)及び配位子L 及びLが添加される。
【0098】 一般に、定義された金属錯体a)の使用によってインサイチュー法によるより
も高い生産性が伴う。
【0099】 一酸化炭素と成分K1のオレフィン性不飽和化合物とのモル比は一般に5:1
〜1:500の範囲で変動し、通常は2:1〜1:100の範囲の値で使用され
る。
【0100】 通常に金属錯体a)又はその個々の成分の使用される量は、金属Mの量に対し
て成分K1の不飽和化合物1モルあたり10- 〜10- モルの範囲にあり、成
分K1の不飽和化合物1モルあたり10- 〜10- モルの量のMが有利である
【0101】 活性剤b)と金属錯体a)との金属Mの量に対するモル比は、一般に基R
の官能基がスルホン酸官能又はカルボン酸官能でない場合に関しては60:
1〜1:1、有利には25:1〜2:1、特に有利には12:1〜3:1の範囲
にある。また前記の官能性酸基を有するキレート配位子との金属錯体においては
活性剤化合物b)を重合混合物に添加してよい。
【0102】 ヒドロキシ化合物c)と金属錯体a)の金属Mの量に対するモル比は、一般に
100000〜0、有利には50000〜500、特に有利には10000〜1
000の範囲にある。
【0103】 重合温度は、一般に0〜200℃の範囲に調整され、その際、有利には20〜
130℃の範囲の温度において共重合させる。圧力は、一般に2〜300バール
、特に20〜220バールの範囲にある。
【0104】 本発明による方法において、一般に金属1gあたり1時間で0.2kgより多
いポリマーの平均触媒活性が得られる。
【0105】 一酸化炭素及び成分K1及びK2から形成されるポリケトンの単離及び精製は
慣用の方法、例えば沈殿及び濾過又は溶剤の除去、洗浄及び乾燥によって実施す
る。
【0106】 一酸化炭素コポリマーの製造のための本発明による方法は、基本的に成分K1
より高い、それと同じ又はそれより低い反応性を有する成分K2のために適当で
ある。しかしながら有利にはK2の反応性はK1より高い。本発明によるポリケ
トンの合成は以下の原理によって行う。
【0107】 一酸化炭素及び成分K1の連続的な重合によって、ポリマー鎖中に選択的にK
1及びCOから構成されているので、主にK1/CO単位からなるセグメントを
形成する。規定の時間後に、有利な実施態様においてはK1より迅速に反応する
パルス成分K2を添加する場合には、成長するポリマー鎖中には有利にはCO及
びK2が組み込まれる。高分子においては、従ってランダムに分布してK2/C
O単位及びK1/CO単位を含有するセグメントが形成され、その際、前者がよ
り大きな数で存在している。K2の消費が増大すると、前記のセグメント中のK
1/CO単位の数が増大する。K2の残留濃度は最終的に、更に成長したポリマ
ー分子中で実質的に主にK1/CO単位からなるセグメントが形成されるほど低
い。前記のプロセスは、原則的に任意にしばしば繰り返される。
【0108】 K1及びK2の反応性が非常に大きく離れている、例えば1000倍以上の場
合には、個々のセグメントはそれぞれ主にK1/COもしくはK2/CO単位か
らなる。従ってブロックコポリマーが得られる。K1及びK2の反応性が同一で
あれば、パルス後にK1及びK2のランダムな組み込みの1つが新たに開始した
セグメント中に起こり、その際、K2/CO単位の割合は、K1及びK2の濃度
比になおも依存しているにすぎない。この割合は、セグメントの長さが成長する
と低下し、最終的にK2のほぼ完全な消費の後に値はゼロに近づく。高分子にお
いては、実質的に主にK1/CO単位から構成される新規のセグメントの1つで
ある。
【0109】 本発明による一酸化炭素−コポリマーは従って高分子が互いに異なる鎖セグメ
ントから構成されていることに優れており、その際それぞれ個々の鎖セグメント
内に一酸化炭素及びK1及び一酸化炭素及びK2から構成された単位のランダム
な分布が存在し、2つずつの連続した鎖セグメントに当てはまる:V≠1(Vは
以下のように定義される: [(挙げられる鎖セグメント中の一酸化炭素及びK1から構成される単位の数)
/(挙げられる鎖セグメント中の一酸化炭素及びK2から構成される単位の数)
]/[(隣接する鎖セグメント中の一酸化炭素及びK1から構成される単位の数
)/(隣接する鎖セグメント中の一酸化炭素及びK2から構成される単位の数)
]。
【0110】 有利にはV<0.9又はV>1.1である。
【0111】 一般に、本発明による方法によってその特性において個々のセグメントの特性
の組合せに優れているポリマーが得られる。こうして柔軟な、非晶質又は部分晶
質のセグメントを弾性セグメントと組み合わせてよい。
【0112】 本発明によるポリケトンの高分子の特定の合成によって、コポリマー中に、例
えば軟質の、例えば安定なクリスタライトを形成するK2/COリッチなセグメ
ントによって硬化されるK1/COセグメントから形成されるマトリクスが得ら
れる。
【0113】 このポリマー構造は優れた機械的特性、特に優れた弾性の基礎となる。
【0114】 典型的に本発明による一酸化炭素−コポリマーは1〜99、有利には20〜8
0質量%までが一酸化炭素及びK1から構成される単位から、かつ99〜1、有
利には80〜20質量%までは一酸化炭素及びK2から構成される単位から構成
される。
【0115】 得られるモル質量は、M=30000〜1200000、有利には8000
0〜500000、特に有利には100000〜400000の範囲にある。
【0116】 本発明による一酸化炭素−コポリマーの多分散性は通常は1.5〜5の範囲に
ある。
【0117】 本発明によるポリケトンは非変性であるか、又は付加的な添加剤を使用してサ
ーモプラストに関しては通常のように押出、射出成形、ブロー成形又は別の注入
成形又は加圧成形法によって繊維、シート又は成形体の製造のために使用できる
【0118】 添加剤としては、例えば以下に挙げられる物質を使用できる。
【0119】 有利な繊維状充填剤又は補強剤は、カーボンファイバー、チタン酸カリウムウ
ィスカー、アラミド繊維及び、特に有利にはガラスファイバーである。これらは
、マトリクス材料とのより良好な認容性のためにのり及び接着剤を施してよい。
一般に使用されるカーボンファイバー及びガラスファイバーは6〜20μmの範
囲の直径を有する。
【0120】 ガラスファイバーの追加は、短いガラスファイバーの形でも継ぎ目のないスト
ランド(ロービング)の形でも行える。完成した射出成形部において、ガラスフ
ァイバーの平均の長さは、有利には0.08〜0.5mmの範囲にある。
【0121】 カーボンファイバー又はガラスファイバーは従って織物、マット又はガラス絹
糸ロービングの形で使用できる。
【0122】 粒子状の充填剤としては、とりわけ非晶質のケイ酸、炭酸マグネシウム(白亜
)、粉末化された石英、雲母、タルク、長石、ガラス球及び、特にケイ酸カルシ
ウム、例えばウォラストナイト及びケイ酸アルミニウム、例えばカオリン(特に
か焼成カオリン)が適当である。これらは主にのりが施されている。
【0123】 サーモプラストの着色のための通常の顔料は、一般に公知であり、例えばR. G
aechter und H. Mueller, Taschenbuch der Kunststoffadditive, Carl Hanser
Verlag, 1983, 494 〜 510ページを参照のこと。顔料の第1の有利な群としては
、白色顔料、例えば酸化亜鉛、硫化亜鉛、白鉛(2PbCO・Pb(OH) )、リトポン、アンチモンホワイト及び二酸化チタンが挙げられる。最も一般に
使用される二酸化チタンの両者の結晶変態(ルチル型及びアナターゼ型)のうち
、特にルチル型は本発明による成形材料の白色の着色のために使用される。
【0124】 使用できる黒色の着色顔料は、酸化鉄ブラック(Fe)、スピネルブラ
ック(Cu(Cr,Fe))、マンガンブラック(二酸化マンガン、二酸
化ケイ素及び酸化鉄からの混合物)、コバルトブラック及びアンチモンブラック
並びに、カーボンブラックであり、これらは主にファーネスブラック又はガスブ
ラックの形で使用される(G. Benzing, Pigmente fuer Anstrichmittel, Expert
-Verlag(1988), S. 78ff)。
【0125】 規定の色調の調整のために、無機の着色顔料、例えば酸化クロムグリーン又は
有機の着色顔料、例えばアゾ顔料及びフタロシアニンを使用してよい。そのよう
な顔料は一般に市販されている。
【0126】 本発明によるポリケトンに添加できる酸化遅延剤及び熱安定剤は、例えば周期
律表の第1族の金属のハロゲン化物、例えばナトリウムハロゲン化物、カリウム
ハロゲン化物、リチウムハロゲン化物、場合により銅(I)−ハロゲン化物、例
えば塩化物、臭化物又はヨウ化物との組合せである。特に銅のハロゲン化物はな
おも電子リッチなπ配位子を有することがある。そのような銅錯体のための例と
しては、例えばトリフェニルホスフィンとのCu−ハロゲン化物−錯体が挙げら
れる。更にフッ化亜鉛及び塩化亜鉛を使用できる。更に立体障害フェノール、ヒ
ドロキノン、置換されたその群の代替物、第2級の芳香族アミン、場合によりリ
ンを含有する酸もしくはその塩及びエステルとの組合せ、及びこれらの化合物の
混合物を使用できる。
【0127】 更に、CO−オレフィンコポリマーにおいては無機のホスフェート、スルフェ
ート、ボレート、ヒドロキシド又はオキシドの添加が適当である。有利にはアル
カリ土類金属のリン酸塩、例えばCa(PO又はヒドロキシアパタイト
である。
【0128】 難燃剤としては、特にリン含有の化合物を使用できる。そのための例は、リン
酸エステル、ホスフィン酸エステル、酸化ホスフィン、リン又は有機ホスフェー
トである。リン含有の化合物は、トリアジン誘導体又はポリテトラフルオロエチ
レンとの混合物において使用できる。有利にはトリアリールホスフィンオキシド
又はトリアリールホスフェートが使用される。
【0129】 UV安定剤のための例は、種々の置換されたレゾルシン、サリチレート、ベン
ゾトリアゾール及びベンゾフェノンである。
【0130】 滑沢剤及び離型剤は、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ステアリン酸ア
ルキルエステル及びステアリン酸アミド並びにペンタエリトリットと長鎖脂肪酸
とのエステルである。またステアリン酸のカルシウム、亜鉛又はアルミニウムの
塩並びにジアルキルケトン、例えばジステアリルケトンが使用できる。また加工
助剤としてはオレフィン及びアクリル酸又はアクリル酸エステルのコポリマーが
適当である。
【0131】 本発明による繊維、シート又は成形体は、例えば自動車、電気分野及びエレク
トロニクス分野における使用のために適当である。
【0132】 本発明による方法は、到達できる触媒活性、分子量、その分布に関して、かつ
達成できる種々の反応性を有するオレフィンの組み込み速度に関しては特に効果
的である。本発明による一酸化炭素コポリマーは、優れた熱的及び機械的な特性
、特に優れた弾性を有する。
【0133】 本発明を以下の実施例をもとにより詳細に説明するが、これを制限するもので
はない。
【0134】 例1〜例3: 250mlの撹拌オートクレーブ中にLiAlHによって無水化された10
0mlのCHCl、30mgの[Pd(dppp)(NCCH](B
(dppp=1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)及び0
.25mlのメタノールを添加する。引き続き100gのプロペンを凝縮させ、
オートクレーブを閉じ、撹拌速度を1000回転/分に調整し、室温で一酸化炭
素を60バールの全圧に加圧する。60バールの全圧を全体の引き続きの重合の
間だけ連続的なCOの後加圧によって一定に保持する。重合を室温で実施した。
それぞれ90(例1)、60(例2)もしくは30(例3)分の後に、それぞれ
0.1秒間エテンパルスをオートクレーブ中に導入する。エテンはその際、75
バールの前圧下に保持された。パルスの間にもたらされたエテン量は0.4gで
あった。全反応時間は10時間であった。反応容器の緩和によって、反応が中断
された。反応溶液をCHClで希釈し、シリカゲルで濾過した。溶剤の蒸発
の後に、一酸化炭素コポリマーが澄明な柔軟なシートの形で得られた。1種以上
の以下の(比較例)実施例で得られたポリケトンを以下に記載する方法で調査し
た。
【0135】 核共鳴スペクトルをCDCl溶液中で500MHzのNMR AMX500
(Bruker社)中で、シート又はKBrプレス体としての赤外スペクトルをBruker
社のFT−IR IFS 113v(R)で記録した。元素分析をHERAEUS
CHNrapid(R)で測定した。引張/伸張測定をZwick1445
R)で10mm/分で実施した。引張/伸張測定のための試料をCHCl
での溶解によって、かつ引き続きの蒸発によってシートとして製造した。原子間
力鏡検法のための試料を0.1g/lのCHCl溶液からスピンキャスティ
ングによって雲母上に施し、80℃で20分間熱処理した。使用される装置はDi
gital Instrumentals(Santa Barbara, CA.)のNanoscopeIII(R
であった。結像はタッピングモードにおいて約360kHzの共鳴周波数で実
施した。ゲル浸透クロマトグラフィーを、WaterGPC(R)においてCH
Cl、Styragelカラム(R)及び破断係数検出器を使用してポリスチ
レンスタンダードに対して測定した。
【0136】 比較例4: この試験は、例1から3に記載のように実施するが、エテンを添加しないこと
が異なる。生成物としては、一酸化炭素−プロペン−コポリマーが得られる。
【0137】 比較例5: この試験は例4に記載のように実施するが、100gのプロペンを使用する代
わりに97.9gのプロペン及び2.1gのエテンからなる混合物を装入するこ
とが異なる。
【0138】 以下の第1表は、例1から3(ポリマー1〜3)及び比較例4〜5で得られる
ポリマー(ポリマーV4及びV5)の特徴データを対比している。
【0139】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は実施例の結果を示すグラフを示している。
【図2】 図2は実施例における透過と波数に関するグラフを示している。
【図3】 図3はV5と3との比較を示している。
【図4】 図4は実施例の結果を示すグラフを示している。
【手続補正書】
【提出日】平成14年6月4日(2002.6.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【化1】 [式中、置換基及び係数は以下の意味を有する: Gはヘテロ原子を有さないか、又は1つ以上のヘテロ原子を有する5原子、6原
子又は7原子の炭素環式の環系、−(CR −、−(CR )−Si
(R−(CR −、−A−O−B−又は−A−Z(R)−B−で
あり、その際、 Rは水素、C〜C28−アルキル、C〜C14−シクロアルキル、C
15−アリール又はアルキル基中に1〜20個のC−原子を有し、アリール基
中に6から15個のC−原子を有するアルキルアリール、−N(R又は−
Si(Rであり、その際、これらの基は置換されていてよく、 A、Bは−(CR r′−、−(CR −Si(R−(CR −、−N−(R)−、環系のr′原子の成分、s原子の成分又はt原子
の成分又はZと一緒に複素環の(r′+1)原子の成分、(s+1)原子の成分
又は(t+1)原子の成分であり、 Rは互いに無関係にC〜C20−アルキル、C〜C10−シクロアルキル
、C〜C15−アリール又はアルキル部に1〜10個のC−原子を有し、かつ
アリール部に6〜15個のC−原子を有するアルキルアリールであり、その際、
これらの基は置換されていてもよく、 RはRと同じであるが、付加的に水素又はSi(Rである、 rは1、2、3又は4であり、かつ r′は1又は2であり、 s、tは0、1又は2であり、その際、1≦s+t≦3であり、 Zは元素の周期律表の第15族からの非金属元素であり、 Mは元素の周期律表の第8〜12族から選択される金属であり、 E、Eは元素の周期律表の第15族からの非金属元素であり、 R〜Rは直鎖状又は分枝鎖状のC〜C28−アルキル、C〜C14−シ
クロアルキル、C〜C15−アリール又は、アルキル部に1〜28個のC−原
子を有し、アリール部に6〜15個のC−原子を有するアルキルアリールであり
、その際、これらの基は置換されていてよく、 L、Lは形式電荷を有するか、又は中性の配位子であり、 Xは一価以上の形式電荷を有するアニオンであり、 pは0、1、2又は3であり、 m、nは0、1、2又は3であり、その際 pはm×nである]の金属錯体、 b)場合により1種のプロトン酸又はルイス酸、及び c)場合により1種のヒドロキシ化合物 の存在下に共重合させる、直鎖状の一酸化炭素交互コポリマーの製造方法におい
て、共重合の進行しているところに、2〜20個の炭素原子を有する少なくとも
1種のオレフィン性不飽和化合物(成分K2、≠成分K1)をパルス的に、すな
わち添加、いわゆるパルス及び非添加の規則的又は不規則的な順序の形でパルス
の総数を2以上で供給することを特徴とする製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】 [式中の置換基及び係数は以下の意味を有する: Gはヘテロ原子を有さないか、又は1つ以上のヘテロ原子を有する5原子、6原
子又は7原子の炭素環式の環系、−(CR −、−(CR )−Si
(R−(CR −、−A−O−B−又は−A−Z(R)−B−で
あり、その際、 Rは水素、C〜C28−アルキル、C〜C14−シクロアルキル、C
15−アリール又はアルキル基中に1〜20個のC−原子を有し、アリール基
中に6から15個のC−原子を有するアルキルアリール、−N(R又は−
Si(Rであり、その際、これらの基は置換されていてよく、 A、Bは−(CR r′−、−(CR −Si(R−(CR −、−N−(R)−、環系のr′−原子成分、s−原子成分又はt−原
子成分又はZと一緒に複素環の(r′+1)−、(s+1)−又は(t+1)−
原子成分であり、 Rは互いに無関係にC〜C20−アルキル、C〜C10−シクロアルキル
、C〜C15−アリール又はアルキル部に1〜10個のC−原子を有し、かつ
アリール部に6〜15個のC−原子を有するアルキルアリールであり、その際、
これらの基は置換されていてもよく、 RはRと同じであるが、付加的に水素又はSi(Rである、 rは1、2、3又は4であり、かつ r′は1又は2であり、 s、tは0、1又は2であり、その際、1≦s+t≦3であり、 Zは元素の周期律表の第15族からの非金属元素であり、 Mは元素の周期律表の第8〜12族から選択される金属であり、 E、Eは元素の周期律表の第15族からの非金属元素であり、 R〜Rは直鎖状又は分枝鎖状のC〜C28−アルキル、C〜C14−シ
クロアルキル、C〜C15−アリール又は、アルキル部に1〜28個のC−原
子を有し、アリール部に6〜15個のC−原子を有するアルキルアリールであり
、その際、これらの基は置換されていてよく、 L、Lは形式電荷を有するか、又は中性の配位子であり、 Xは一価以上の形式電荷を有するアニオンであり、 pは0、1、2又は3であり、 m、nは0、1、2又は3であり、その際 pはm×nである]の金属錯体、 b)場合によりプロトン酸又はルイス酸及び c)場合によりヒドロキシ化合物の存在下に共重合させて製造するための方法に
おいて、共重合の進行しているところに、2〜20個の炭素原子を有するオレフ
ィン性不飽和化合物(成分K2、≠成分K1)をパルス的に、すなわち添加、い
わゆるパルス及び非添加の規則的又は不規則的な順序の形で供給し、その際、パ
ルスの数は少なくとも2つであることを特徴とする方法が見いだされた。 (訂正の理由1) 請求項1中の「共重合の進行しているところに」について この箇所の外国語書面の表記は外国語書面第31頁第38行目から第39行目
に「zu der laufenden Copolymerisation」と記載されていたところ、これを誤
訳訂正前は誤って目的を表すように「連続的な共重合のために」と翻訳していた
。しかしながら本願の技術的意味を参酌して当該箇所を対象を表すように「共重
合の進行しているところに」と誤訳訂正する。 (訂正の理由2) 発明の詳細な説明中の「共重合の進行しているところに」について この箇所の外国語書面の表記は外国語書面第5頁第14行目に「zu der laufe
nden Copolymerisation」と記載されていたところ、これを誤訳訂正前は誤って
目的を表すように「連続的な共重合のために」と翻訳していた。しかしながら本
願の技術的意味を参酌して当該箇所を対象を表すように「共重合の進行している
ところに」と誤訳訂正する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベルンハルト リーガー ドイツ連邦共和国 ウルム ヨハン−シュ トッカー−ヴェーク 50 (72)発明者 ヴォルフガング フーン イタリア国 フランカヴィラ アル マー レ (シーエイチ) コントラダ ヴィラ ネシ 81/ア Fターム(参考) 4F071 AA51 AF20 AH07 AH12 BA02 BB02 BC01 BC07 4J005 AB01 BB01 BB02 4L035 EE08 LA01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2〜20個の炭素原子を有する少なくとも1つのオレフィン
    性不飽和化合物(成分K1)及び一酸化炭素を、 a)一般式(I): 【化1】 [式中、置換基及び係数は以下の意味を有する: Gはヘテロ原子を有さないか、又は1つ以上のヘテロ原子を有する5原子、6原
    子又は7原子の炭素環式の環系、−(CR −、−(CR )−Si
    (R−(CR −、−A−O−B−又は−A−Z(R)−B−で
    あり、その際、 Rは水素、C〜C28−アルキル、C〜C14−シクロアルキル、C
    15−アリール又はアルキル基中に1〜20個のC−原子を有し、アリール基
    中に6から15個のC−原子を有するアルキルアリール、−N(R又は−
    Si(Rであり、その際、これらの基は置換されていてよく、 A、Bは−(CR r′−、−(CR −Si(R−(CR −、−N−(R)−、環系のr′原子の成分、s原子の成分又はt原子
    の成分又はZと一緒に複素環の(r′+1)原子の成分、(s+1)原子の成分
    又は(t+1)原子の成分であり、 Rは互いに無関係にC〜C20−アルキル、C〜C10−シクロアルキル
    、C〜C15−アリール又はアルキル部に1〜10個のC−原子を有し、かつ
    アリール部に6〜15個のC−原子を有するアルキルアリールであり、その際、
    これらの基は置換されていてもよく、 RはRと同じであるが、付加的に水素又はSi(Rである、 rは1、2、3又は4であり、かつ r′は1又は2であり、 s、tは0、1又は2であり、その際、1≦s+t≦3であり、 Zは元素の周期律表の第15族からの非金属元素であり、 Mは元素の周期律表の第8〜12族から選択される金属であり、 E、Eは元素の周期律表の第15族からの非金属元素であり、 R〜Rは直鎖状又は分枝鎖状のC〜C28−アルキル、C〜C14−シ
    クロアルキル、C〜C15−アリール又は、アルキル部に1〜28個のC−原
    子を有し、アリール部に6〜15個のC−原子を有するアルキルアリールであり
    、その際、これらの基は置換されていてよく、 L、Lは形式電荷を有するか、又は中性の配位子であり、 Xは一価以上の形式電荷を有するアニオンであり、 pは0、1、2又は3であり、 m、nは0、1、2又は3であり、その際 pはm×nである]の金属錯体、 b)場合により1種のプロトン酸又はルイス酸、及び c)場合により1種のヒドロキシ化合物 の存在下に共重合させる、直鎖状の一酸化炭素交互コポリマーの製造方法におい
    て、連続的な共重合のために、2〜20個の炭素原子を有する少なくとも1種の
    オレフィン性不飽和化合物(成分K2、≠成分K1)をパルス的に、すなわち添
    加、いわゆるパルス及び非添加の規則的又は不規則的な順序の形でパルスの総数
    を2以上で供給することを特徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つの成分K2のオレフィン性不飽和化合物が成
    分K1の最少の炭素原子数を有するオレフィン性不飽和化合物より少ないか、又
    は同じ炭素原子数を有する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも1つの成分K2のオレフィン性不飽和化合物が成
    分K1の最高の反応性を有するオレフィン性不飽和化合物と少なくとも同じ大き
    さ、又はより高い反応性を有する、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 K1がプロペンであり、K2がエテンである、請求項1から
    3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 パルス時間が0.1秒〜5分である、請求項1から4までの
    いずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 2つのパルスの間の時間が10分間〜2時間である、請求項
    1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 2つのパルスの間の時間とパルス時間の比が2〜10000
    0の範囲内である、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 パルスの間に供給された成分K2の量が成分K1の全体の使
    用される量に対して0.01〜30モル%オレフィンである、請求項1から4ま
    でのいずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から8までのいずれか1項記載の方法によって得ら
    れる一酸化炭素コポリマー。
  10. 【請求項10】 繊維、シート又は成形体の製造のための、請求項9記載の
    一酸化炭素コポリマーの使用。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の一酸化炭素コポリマーを含有する繊維、シ
    ート又は成形体。
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