JP2003505044A - FimAピリ線毛ベイストワクチン - Google Patents

FimAピリ線毛ベイストワクチン

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fima
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ランガーマン,ソロモン
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Abstract

(57)【要約】 大腸菌の細胞のタイプ1ピリ線毛の部分を構成するタンパク質であるFimAの表面に露出されたドメインに一致するアミノ酸配列から形成された新規なポリペプチドが開示される。更に開示されるのは、腸内細菌科の細菌により生じる尿路感染症などの疾病を処置しおよぴまたは予防するために、ワクチンとして使用し、また特異的抗体を生成するためにこれらの新規なポリペプチドを含む組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は1999年7月15日出願された合衆国暫定番号60/144,01
3号の優先権を主張し、その開示は全体で引用例としてここに組み込まれている
【0002】 本発明は一般にワクチンおよびワクチン組成物の分野に関し、とりわけ、大腸
菌のピリ線毛タンパク質状FimAを含むものに関し、ここでこのようなタンパ
ク質はより大きなポリペプチド、または類似の構造を形成する別個の分離したド
メインとして存在する。
【0003】
【発明の背景技術】
多くの種類の細菌感染は宿主に存在する細胞表面への細菌の付着から始まる。
例えば腸内細菌科、例えば大腸菌により起こる細菌感染では、感染は細菌による
粘膜表面の集落形成で始まる。このような付着はピリ線毛、またはフィブリレ、
あるいはフィンブリエとして引用される構造の細菌表面の進出により促進される
。例えば大腸菌などのグラム陰性菌において、腸内細菌科の大抵の細菌で発現さ
れる付着繊維であるタイプ1ピリ線毛は、細菌の付着性を促進し、それはとりわ
け粘膜表面で宿主の各種組成の集落形成と感染に導く。上皮細胞表面へのこのよ
うな付着はFimHが例としてあげられる「アドヘジン」と呼ばれるタンパク質
のピリ線毛での存在で加速される。
【0004】 ピリ線毛はFimAより成る杆状構造に付着されたFimG,FimF,およ
びFimHより成る短い繊維状尖端構造を含む。より特異的にはFimHは粘膜
表面に存在するマンノース−オリゴ糖への結合を仲介する。従って、このような
ピリ線毛の存在は細菌感染に重大な役割を果す。
【0005】 大腸菌はもっとも普遍的な尿路病原体であり、無症候細菌尿症、急性膀胱炎お
よび急性腎盂腎炎の症例の85%以上、同じく再発性膀胱炎の60%以上、およ
び再発性腎盂腎炎の少なくとも35%の原因となっている。大腸菌尿路感染と関
連した高い罹患率、連続した残存率、および著しく高い出費の故で、このような
疾病の罹病性を減少するための予防ワクチンの必要性が存在する。
【0006】 尿路などでの粘膜上皮の集落形成が感染への前記条件として広く受け入れられ
るため、尿路上皮への大腸菌などの細菌のピリ線毛仲介付着の分解または予防は
、尿路感染の進展を予防し、または遅らせるものと期待される。
【0007】 例えば、タイプ1ピリ線毛は膀胱の集落形成を開始し、膀胱炎を誘導するのに
重要であると考えられており、一方Pピリ線毛と呼ばれるも一つの型のピリ線毛
は感染を高め腎盂腎炎を継起する役割を果すものと考えられる。
【0008】 ピリ線毛はピリ線毛アセンブリに必要とされるいくつかの異なった構造タンパ
ク質より成るヘテロポリマー構造である。タイプ1ピリ線毛運搬細菌は例えば膀
胱上皮細胞の糖脂質および糖タンパク質にあるD−マンノースを認識し結合する
。ピリ線毛を形成するタンパク質は従ってワクチンへの良き候補となる。
【0009】 ピリ線毛ベイストワクチン(ピリ線毛に基礎をおくワクチン)に対する主な不
利益はピリ線毛線維の主要な免疫優勢成分がしばしば抗原的にはきわめて可変の
ものであり、従って、きわめて限定された数の細菌菌株に対してのみ予防すると
いうことである。これとは逆にFimHなどのピリ線毛関連アドヘジンは細菌の
異なった種と菌株の間で高い保存タンパク質である。FimHは更に大腸菌の尿
路病原菌株の間だけでなく、広い範囲のグラフ陰性菌の間でも高い割合で保存さ
れる。
【0010】 かくして全ピリ線毛に基づくピリ線毛もワクチンを創り出す試みは、ピリ線毛
を構成するタンパク質の一つの分離菌からも一つのものへの抗原可変性の故で、
失敗してきた。例えば全タイプ1ピリ線毛についての研究は、これらの菌株の間
で、FimAなどのタンパク質の特異的な配列について何も解明されなかったが
、約50%の血清学的異種性につい実証した(ゲリーナ他.Infect.Im
mun.57巻:1568−1572ページ(1989年5月))。更に全タイ
プ1ピリ線毛の使用についての実際的な適用を提供する試みも行われた(合衆国
特許番号4,454,117号)。
【0011】 全ピリ線毛に基づくワクチンを使用する結果がきわめて貧弱であるにも拘らず
、高度に保持されたセグメントを持つか、または更に臨床用に開発される可変セ
グメントを持つかのいずれかのピリ線毛内に存在する特異的タンパク質の使用は
、大腸菌などのグラム陰性生体により起こる疾病と闘うための方法を提供する機
会を提供する。
【0012】
【発明の概要】
本発明はFimA分子から誘導される特異的な露出配列を含む新規なクラスの
ポリペプチドおよび類似の構造に指向される。
【0013】 本発明の目的はFimAなどのピリンの同定されたドメインに一致するアミノ
酸配列を提供することであり、このようなドメインは異なった大腸菌の構造につ
いての研究から誘導される。
【0014】 更に本発明の目的は、大腸菌の異なった分離菌から誘導され、その構造が動物
、例えばヒトなどに注入された時に免疫応答を誘発する単一ポリペプチド構造を
形成するように配置されたFimAの高度の可変領域、または部分、もしくはド
メインに一致するアミノ酸配列を含む新規なポリペプチドを提供することにある
【0015】 更に本発明の目的は、本発明で同定されたドメインに一致する少なくとも2個
またはそれ以上の配列を含む遺伝子操作または化学合成されたポリペプチドを提
供することであり、また、このようなポリペプチドを抗体を誘発するための免疫
原として使用する方法を提供することである。
【0016】 更に本発明の目的は、FimA自身以外の精製ポリペプチドまたはFimAを
含むいずれかのポリペプチドを含む免疫原組成物を提供することであり、ここで
このようなポリペプチドはFimAの選択された免疫原部分、とりわけこのよう
な部分がここで開示される可変ループを含む場合にそれらを含むものである。
【0017】 更に、本発明の目的は、このような遺伝子操作ポリペプチドをコーディングす
るヌクレオチド配列を提供することにある。
【0018】 更にまたは本発明の目的は腸内細菌科の細菌により起こる疾病の予防およびま
たは処置のためのワクチンとして有用な新規のポリペプチドを提供することであ
り、同じくとりわけヒトにおいてこのような疾病を処置し、およびまたは予防す
るこのようなワクチンの組成物(すなわちワクチン組成物)を使用する方法を提
供することである。
【0019】 本発明のも一つの目的は、それからアドヘジン構造が誘導される細菌とりわけ
大腸菌などの細菌により起こる疾病を処置するための使用について、ここで開示
されるポリペプチド、およびポリペプチド状構造に特異的な抗体を提供すること
である。
【0020】 更にまた本発明の目的は、本発明に従って開示された新規なポリペプチドを含
む組成物を提供し、ここで開示された疾病処置と予防を促進するこのような組成
物を使用することである。
【0021】
【発明の説明】
本発明は、そのシャペロンFimCと複合されたFimAに対するモデルとし
てFimHピリンドメインを用いてタイプ1ピリ線毛アセンブリをモデリングす
る時に、FimHのX線構造解析結果に部分的に基づいて、細菌タンパク質Fi
mAの構造内で同定された異なるドメインに一致するアミノ酸配列から形成され
る新規なポリペプチドに指向される。
【0022】 殆どのタンパク質と同じように、FimAはユニークに定義された生物学的性
質を持つ二次構造から形成するアミノ酸配列で構成された各種の「ドメイン」よ
り成る。ここで開示された発明に従って、大きな数(100種以上)の尿路病原
大腸菌株の試験は、FimAの構造内で大きな数の配列のサブクラスの存在を明
らかにする(このような配列の一つは配列識別番号24で提供される)。(配列
分析に基づき)これまでに同定された大多数のバリエーションは(FimCH複
合体の結晶構造とアセンブリのモデリングに基づいて)ピリ線毛小器官の表面に
あるドメインと一致する(チョードリ他、尿路病原体大腸菌からのFimC−F
imHシャペロン−アドヘジン複合体のX線構造、サイエンス、285巻、10
61ページ(1999年);サウアー他、シャペロン機能の構造的基礎とピリ線
毛生物発生、サイエンス、285巻、1058ページ(1999年);バーンハ
ート他、PapD状シャペロンはピリタンパク質のフォールディングに関する欠
失情報を提供する、全米科学アカデミー紀要,10巻,1073/pnas.1
30183897(2000年6月20日、オンライン公開)、これら引用例の
開示はその全体としてここに引用例として組み込まれる。
【0023】 加えて、再発性尿路感染症の婦人からの配列大腸菌分離菌で行われた分析は、
同一の大腸菌が再発性感染症の原因であり、また再発性感染の原因となる菌株の
中でも、FimA配列が症状の出現から次の症状の出現まで高度に保存されるこ
とを実証した。その結果として、同じ個体内でFimAタンパク質自身の超可変
性に向う天然感染の間に選択的圧力を受けることは見受けられない。
【0024】 本発明に従って、FimA遺伝子は大腸菌の数多くの菌株から分離され配列化
され、FimA配列は可変性を比較された。その結果は高度に保存されるように
見えるFimA内の配列と、高度に可変である配列とを示した。
【0025】 従って、本発明の目的は、ワクチンを生成する手段としてこのような分析結果
を使用し、また異なる大腸菌臨床分離菌を用いる同定されたFimAの主要なク
ラスからのFimAの免疫優勢領域より成るワクチン組成物として使用すること
にある。このようなワクチンは単独でまたはFimHを基礎にしたもののような
他のワクチンと併用して使用でき、侵襲性大腸菌感染、例えば大腸菌K1菌株、
またはより以上の尿路病原性大腸菌菌株で起きる敗血症に対する用途を見出する
であろう。
【0026】 本発明に従って、大腸菌菌株J96,EC45、NU14、B217、DS1
7、B212、EC42、B250およびEC56がそのFimA構造で可変性
を試験され、ここでJ96は基準菌株であった。
【0027】 結合に重要なペプチドを形成するためのアミノ酸配列(プラスフランキング領
域)の創出は、ここで開示された配列情報により形式を与えられ、これにより、
より特異的で高度に有力なピリ線毛ベイストワクチン組成物の形成を提供する。
かくして高度に保存されまた可変である領域のいずれかを持つ抗原性分子は、ワ
クチンとしてスクリーニングのために容易に利用できる。
【0028】 本発明はここで開示される1個またはそれ以上のドメインを含む新規なポリペ
プチドに部分的に指向される。1個のみのドメインが存在する場合には、前記ド
メインは配列識別番号1,2,3,4、および5の配列より成るグループから選
択されるであろう。これらの配列は便宜のためにドメインADL−1,ADL−
2,ADL−3、ADL−4、およびADL−5として引用される(ここで「A
DL」はFimAのA、ドメインのD、ループのLを引用し、また数はそれと他
を区別するだけでなく、これらのドメインがN末端からC末端方向でのFimA
分子内で生じる順を示している)。
【0029】 このようなドメインはFimA分子の表面に存在することが発見されており、
そのように抗体結合の標的として有用である。かくしてこのような露出された配
列は、FimA従ってピリ線毛自身の表面に抗原部位を取り込み(特にワクチン
組成物での使用に適した)免疫原ポリペプチドの基礎を形成するために容易に利
用できる。これらは侵入生体が免疫系を示す表面であり、またそれは組換えまた
は化学合成法のどちらかで容易に産生できるために、本発明はワクチン接種およ
び他の臨床目的のための容易に産出できる免疫原を提供する。加えて、その構造
がサイズで限定されまた容易に調製されるために、腸内細菌種、とりわけ尿路病
原生体の細菌を伴う多くの疾病を予防およびまたは処置するために、これまでは
有用なワクチンおよびワクチン組成物の大規模産生が困難であった一つの手段が
提供される。
【0030】 本発明の新規なポリペプチドはかくしてFimAの1個またはそれ以上の部分
より成る精製ポリペプチドであり、前記各部分はドメインADL−1,ADL−
2,ADL−3,ADL−4、およびADL−5より成るグループから独立して
選択され(前記ドメインはここで定義されるものであり、従来の技術で全般的ま
たは一般的な意味を持つように示唆するものではなく)、またここで前記ポリペ
プチドはそれが誘導される菌株、またはFimAを含むポリペプチドとは関係な
くFimA自身以外のものである。
【0031】 本発明の精製ポリペプチドは1個のみのこのようなドメインを持つこともあり
、この場合にはこれはここで開示されたもの(例えばFimA自身など)からの
いずれの天然発生タンパク質をも排除するが、それは精製の状態にある時、これ
らドメインの一つだけを含むことを誰もが知らないためである。このような場合
、ドメインは、より天然発生立体配座のための適切な支持を提供するように、あ
るいはどのような他の構造的支持が必要とされようとも(全体として分子の可撓
性などのように)できるだけ天然(および機能的)に近いような立体配座を達成
することをドメイン配列に可能とするように、前記ドメインのどちらかの側に任
意のフランキング配列を持つ前に引用した5個のドメインのいずれかであること
ができる。
【0032】 本発明のポリペプチドがこのようなドメインの1個以上のドメインを持つ場合
には、ドメインは任意に化学的連結構造によりお互いに付着され、ここで前記構
造は約20個のアミノ酸残基の長さ以下(すなわちFimHなどのタンパク質内
で隣接していないこれらドメインのいずれかを分離するアミノ酸の長さ以下)で
ある長さのものである。かくして本発明の新規なポリペプチドはFimA自身、
またはFimAを含むいずれかのタンパク質を排除するであろう。
【0033】 加えてこのような化学的リンカーはアミノ酸より成り、またはアミノ酸以外の
ポリマーなどのような化学構造より成り、あるいはアミノ酸とアミノ酸に対して
類似の空間的拡がりを持つ他の小分子との混合物より成るであろう。このような
型のリンカーすべてはここで開示される発明により考慮される。前記化学的リン
カーがアミノ酸より成る場合には、望ましいアミノ酸はグリシンおよびセリンで
あろう。後者はホモグリシン,ホモセリンまたはグリシン−セリン(すなわち、
gly−serまたはgs)混合物を含む。
【0034】 本発明のポリペプチドが1個以上のこのようなドメインを含み、また前記ドメ
インがアミノ酸の鎖(すなわちリンカーアミノ酸)で連結される時には、前記鎖
は通常長さで約20アミノ酸残基以下であり、望ましくは長さ10アミノ酸残基
以下であり、またもっとも望ましくは長さで約5(平均±1)残基である。勿論
このようなリンカーは長さで1残基ほどに短くすることもでき、またはこのよう
なリンカーが完全になくなっておりドメインが隣接した配置でお互いに直接連結
したドメインにすることもできた。
【0035】 本発明のポリペプチドは単一ドメインのようにできるだけ少なくすることもあ
る一方、それが2個、3個あるいはそれ以上のドメインより成ることもあり、ま
た前記ドメインが何れかの順で連結されることもある。
【0036】 もっとも望ましくは、ここで開示されるポリペプチドのドメインは5個のドメ
イン、もっとも望ましくはADL−5より成り、望ましい実施例は以下の配列、
NH2-(ADL-1)---L---(ADL-2)---L---(ADL-3)---L---(ADL-4)---L---(ADL-5)-COOH
で配置されたこれらのドメインを持ち、ここでドメインはADL−1のN末端か
らADL−5のC末端までの無傷で完全なアミノ酸配列を形成し、ここで「L」
は(望ましくはアミノ酸で形成された)リンカーを示し、またここでリンカーの
サイズ、またリンカーの存在はともかく任意である。もっとも望ましい実施例で
は、各リンカーは交互に起こる乃至は他の方法でグリシン、またはセリン、もし
くはその両方で構成されるペンタペプチドより成るであろう。加えて、それぞれ
のリンカーは同じかもしくは異なっている。もし後者であれば、それらは長さま
たは化学的同一性あるいはその両方で異なるであろう。かくして1個のリンカー
はアミノ酸のみより成り、他のものは有機ポリマーなどの何れかの他の型の化学
構造のものである。後者の場合には、「ポリペプチド」いう用語は連続しており
または連続していない(すなわちそれ自身ポリペプチドに配列で連結されまたは
連結されていない)ポリペプチド配列で構成される構造を含むものとしてよりゆ
るやかに定義されるであろう。勿論リンカーが普通のL−アミノ酸以外のもので
あれば、本発明の新規なポリペプチドの合成はより複雑であり、かくして妥当な
短い時間内に大規模でワクチンおよびワクチン組成物を調製する能力を限定する
。加えて、リンカーがアミノ酸より成る場合には、このようなリンカーは配列が
同じかまたは異なっており、また長さも同じか異なっている。
【0037】 勿論、与えられたドメイン内でのアミノ酸配列の配向が復帰されるということ
もここでの開示により考慮される。例えば前記配列内でのADL−2の配向の復
帰はより抗原的構造を提供するということをスクリーニングが示すであろう。こ
れは(ポリペプチドの直接合成によりまたは適切に遺伝子操作した細胞の内部で
発現される遺伝子の合成によって)本発明に基づき開示される1個またはそれ以
上のドメインまたは配列を復帰させることにより簡単に達成できる。
【0038】 本発明のポリペプチドが1,2,3個またはそれ以上のドメインを含むことは
何度も繰り返されねばならない。これらのドメインはどのような順にでも存在し
、また一つの型のドメイン、例えばADL−1が多数の複製として存在する配列
を含むこともある。
【0039】 3,4またはそれ以上のドメインが本発明のポリペプチドを形成するために連
結される時には当業者により類似の組合せと順列を容易に考案することができ、
またこのような組合せと順列は本発明により特に考察される。
【0040】 加えて前に述べたように、本発明のポリペプチドは反対方向に配向された配列
を持つドメインを有しており、しかもそれは発明の範囲内にある。勿論アミノ酸
配列でのこのような配向の逆転はある程度の化学的修飾を必要とするが、それで
もこのようなすべての修飾は当業者の通常の能力内にあるものと見做される。こ
のような実施例の一つで、与えられたポリペプチドの、あるいはポリペプチド状
の構造のADLsのいくつかまたはすべての内の配列は逆転され、一方ポリペプ
チド鎖に沿ったADLs自身の順序は同じである。特異的な実施例は(N末端か
らC末端までの)その順でADL−1からADL−5までのポリペプチドである
が、ここでいずれかの与えられたADL、またはそのいくつか、あるいはそのす
べての中の個別アミノ酸配列は逆転され、あるいは他の方法で修飾される。
【0041】 前に述べたように、本発明のもっとも望ましい実施例はドメインの配列が以下
のものであるポリペプチドであろう。 NH2-(ADL-1)---L---(ADL-2)---L---(ADL-3)---L---(ADL-4)---L---(ADL-5)-COOH ここでADL−1は配列識別番号1のアミノ酸配列を持ち、ADL−2は配列
識別番号2のアミノ酸配列を持ち、ADL−3は配列識別番号3のアミノ酸配列
を持ち、ADL−4は配列識別番号4のアミノ酸配列を持ち、またADL−5は
配列識別番号5のアミノ酸配列を持ち、ここでこれらの配列は図1で示されるJ
96菌株から誘導されるコンセンサス配列であり、またここで各リンカー(L)
は長さで約5乃至10、望ましくは約5のアミノ酸であり、長さで正確に5個の
アミノ酸を持つリンカーを含み、前記アミノ酸はすべてグリシンであり、または
全てセリンまたはこの両者の混合物であり、前記混合物はグリシンとセリン残基
が相互に交替し、または交替せず、あるいは無作為の混合物であり得る。他のリ
ンカーは疑いもなく、当業者に対し、それ自身を示唆することであろう。
【0042】 勿論前記の望ましい実施例は、その配列が配列識別番号1,2,3,4および
5の配列を含む図1で描かれたJ96コンセンサス配列から誘導されるものであ
ろう。全FimA分子の配列は配列識別番号24で記載され、一方5個のドメイ
ンのそれぞれが一度に現れ、グリシンとセリン残基の交互する10個のアミノ酸
リンカーにより連結される望ましい実施例の配列は配列識別番号25で与えられ
る。
【0043】 本発明の新規な免疫原ポリペプチドは、更に図1の比較表で与えられる配列を
含む大腸菌の他の菌株からの機能的に類似のドメインを含むことができる。
【0044】 より特異的には、ADL−1は下記に記載のように、許された範囲と相同に依
存して成熟Fimタンパク質の32−56と番号を与えられたアミノ酸残基より
構成され、所謂FimA分子のA″Bループ(以下の表のABループ)を含む。
図1のチャートが少なくとも5個の異なるA″B主要素を示すために少なくとも
5個の異なるペプチドが異なる可能性をカバーするために生成できるであろう。
勿論新規なポリペプチド(および免疫原組成物またはそれを含むワクチン)は単
一分子として結合され、化学的リンカーに望ましくはアミノ酸により任意に連結
され、もっとも望ましくはグリセシン/セリンヘテロダイマーから構成され一緒
に結合されたこれらADL−1配列のすべてを含むことができた。加えてEC4
5(配列識別番号6)のADL−1などのような前記ADL−1ドメインは、全
体として新規な配置を形成するために、J96からの他の種類のドメインまたは
他の菌株のいずれかに連結することができる。かくしてここで開示された発明は
、本発明内で新規なポリペプチドをアセンブルする目的で特に熟考され、図1の
チャートで描れた異なった配列(すなわち異なった菌株)のそれぞれからのAD
Lsのそれぞれは異なった全体としての単一ポリペプチド鎖、すなわち、それぞ
れがアミノ酸リンカーで任意に連結されまたは他の方法で新規な免疫原分子構造
を形成するために一緒に結合され、別の全体として単一ポリペプチド鎖に組み込
むことができる。
【0045】 限定することのない実施例により、本発明内での新規なポリペプチドは5種の
異なったADLs(例えばADL−1からADL−5など)により形成すること
ができ、ここでADLsのそれぞれは異なった菌株から誘導され、そのため天然
で見出されるいずれかのポリペプチド配列とは似ていない他の配列に結合された
配列を表す。加えていずれかのADLsはここで開示されるいずれかの新規なポ
リペプチド、またはポリペプチド状構造で多くの複製として存在することができ
、あるいは全然存在しないでいることもできる。
【0046】 また本発明を続けることで、ADL−2は成熟FimAタンパク質のアミノ酸
60−77から誘導される配列であり、所謂BCループを含む。図1のチャート
が少なくとも3個の異なった主要素(すなわちアミノ酸配列)を図示しているた
め、これらの主要素は少なくとも3個の異なったペプチドの生成の基礎を形成す
る。
【0047】 加えてここで開示されるように、ADL−3は成熟FimAタンパク質のアミ
ノ酸66−92から誘導される配列であり、所謂FimAのCD′ループを含む
。少なくとも6個の異なったCD′主要素が図1で示されるように異なった菌株
で発生し、かくして少なくとも6個のペプチドをこれらの主要素のみから生成す
ることができる。これらは更に例えば20個までのアミノ酸のアミノ酸リンカー
を用いて1個の隣接分子に結合することができる。本発明の新規なポリペプチド
はかくしてこのような一連のADLまたはかくしてここで開示された他のADL
sと組み合わせでのこれらの6個のADLsより成る。
【0048】 同じようにADL−4は成熟FimAタンパク質のアミノ酸105−139か
ら誘導され、それはD″Dループ、D″鎖、およびFimAのD″Eループを含
む(表にあるDEループ)。図1のチャートで示されるように、少なくとも6個
の異なったペプチドがこの主要素を用いて形成できる。
【0049】 同じようにADL−5は成熟FimAタンパク質のアミノ酸134−152か
ら誘導され、所謂E鎖とEFループ(表にあるEFループ)を含む。図1のチャ
ートで示されるように、少なくとも3個の異なったペプチドがこの配列から生成
でき、リンカーで任意に結合できる。
【0050】 本発明に基づき開示された利用できるADL配列は表1で要約され、ここで配
列は更に図1でも見出される。
【0051】 加えてここで開示されるドメインは、すべて大腸菌の異なった菌株内で可変ア
ミノ酸配列から開示され、すべて対応するFimA分子で同定されるが、一方本
発明のドメイン配列で開示されるアミノ酸をより可変にまたは多分より可変でな
いようにするようにこの1個またはそれ以上のアミノ酸のアミノ酸置換を見出し
たことが生化学の従来の技術内で十分に見做されることは留意されねばならない
。従って、このようなアミノ酸置換は、前記置換の数値が開示されたドメイン配
列すべてのアミノ酸の約20%ばかりであれば、本発明の範囲内にあるものと見
做される。
【0052】 加えて、本発明は更にここでの開示により制限されるように、本発明のドメイ
ンの配置と共に本発明の開示されたドメインを持ついずれかのポリペプチドも包
含し、ここで前記ドメインは、個別にまたは組合せてここで開示されるドメイン
配列と少なくとも80%相同である(すなわち少なくとも80%の配列同一性で
ある)、および望ましくは少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を持つ。本
発明は更に開示配列に少なくとも90%または95%同一であるペプチドを考察
する。
【0053】
【表1】
【0054】 本発明に従って、配列を引用するときに「パーセント同一性」または「同一パ
ーセント」という用語は、比較されるべき配列(「比較配列」)の説明され、ま
たは請求された配列(「基準配列」)とのアラインメント(整列)の後、配列が
請求されまたは説明された配列と比較されることを意味する。パーセント同一性
は以下の式に従って決定される。
【0055】 パーセント同一性=100[1−(C/R)] ここでCは基準配列と比較配列の間のアラインメントの全長にわたり基準配列
と比較配列の間の差の数であり、ここで(i)比較配列内の一致する整列(アラ
イン)された塩基またアミノ酸を持たない基準配列の各塩基またはアミノ酸、お
よび(ii)基準配列内での各ギャップ部、また(iii)比較配列内の整列塩基または
アミノ酸とは異なる基準配列内の各整列塩基またはアミノ酸、が差を構成する。
またRは比較配列とのアラインメントの全長にわたり基準配列内での塩基または
アミノ酸の数であり、更に基準配列内で生成されたいずれかのギャップも塩基ま
たはアミノ酸として計数される。
【0056】 もし前記の計算されたパーセント同一性が特定された最小パーセント同一性と
同じまたはそれ以上であるように、比較配列と基準配列の間のアラインメントが
存在するならば、ここに記載された計算されたパーセント同一性が特定のパーセ
ント同一性よりも低いようにアラインメントが存在するとしても、比較配列は基
準配列に対して特定の最小パーセント同一性を持つことになる。
【0057】 加えて、ここで開示されるドメインの配列は、本発明により考察されるために
、必ずしも前記ドメイン配列と同じ長さを持つ必要はなく、短かかったり長かっ
たりすることがある。勿論より長い配列はここで開示されたドメインを含み、従
って本発明により十分に熟考されるであろう。これとは逆に、より短い配列も、
もしそれらがここで開示されるドメイン配列の十分に大きい機能的セグメントま
たは断片を含む場合には、本発明により十分考察されるであろう。かくしてこの
ような短いセグメントは、前記ドメイン配列の少なくとも80%のアミノ酸を含
むここで開示されたドメイン配列の断片を含むであろう。
【0058】 制限されない実施例により、(J96引用菌株に対し)配列識別番号1の15
アミノ酸を含むADL−1にとっては、配列識別番号1内のいずれかの13me
r(すなわち85%)配列を含む配列は本発明の範囲内にあるものと見做される
。同じことがここで図示される他のドメインの配列にも適用されるであろう。
【0059】 ここで使用されるように「部分」、「セグメント」および「断片」という用語
はその配列がより大きな配列のサブセットを形成するアミノ残基などのような残
基の連続配列を引用する。例えばもしポリペプチドがトリプシンまたはキモトリ
プシンなどの普通のエンドペプチダーゼのいずれかで処置されたとすると、この
ような処置から生じるオリゴペプチドは出発ポリペプチドの部分、セグメントま
たは断片を表すものとなる。
【0060】 本発明内の異なった配列は更に、例えば同じサイズの他のアミノ酸、疎水性、
酸性とアルカリ性、などのアミノ酸の保存置換によって達成される。加えてこの
ような置換は他のL−アミノ酸との置換に限定される必要はない。細菌細胞壁物
質はD−アミノ酸を持つものとして知られており、適切である場合にはここで開
示される配列は、このような置換が配列の相同性とサイズに関して前に述べられ
たガイドラインを追うという条件の下で、もしこれが本発明の新規なポリペプチ
ドのより大きな抗原性を生み出すものと判明する場合には、ここで開示される配
列は1個またはそれ以上のD−アミノ酸を、あるいは化学的に修飾されたアミノ
酸でさえ含有することができる。
【0061】 本発明のポリペプチドは分離または精製された形態にあることも考慮されねば
ならない。
【0062】 ポリペプチド(またはポリヌクレオチド)に関連して本発明の前後関係で「分
離された」という用語は、物質がそのもとの環境(例えばここで開示されたポリ
ペプチドを組換えで産生するのに使用される細胞)から移動されることを意味す
る。このようなペプチドは組成物の一部になることができ、しかもなおこのよう
なベクターまたは組成物がその天然環境の一部ではないように分離される。本発
明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドは望ましくは分離形態で提供され、ま
た望ましくは均質にするため精製される。
【0063】 本発明に基づき開示された組換えおよびまたは免疫原ポリペプチドは更に「精
製された」形態にある。「精製された」という用語は完全な精製を必要としない
。寧ろそれは相対的な定義であり、それらの用語が当業者により理解されるよう
に高度に精製された調製物であるかまたは単に部分的に精製されている調製物を
含むことができる。例えばcDNAライブラリーから分離された個体クローンか
らのポリペプチドは従来の方法で電気泳動で均質に精製されている。
【0064】 本発明のポリペプチドを遺伝子組換えで産生する目的のために、「発現産物」
という用語は、遺伝子の天然翻訳産物および、遺伝子コード縮重から生じる等価
物をコーディングしまたかくして同じアミノ酸をコーディングするいずれかの核
酸配列であるポリペプチドまたはタンパク質を意味する。
【0065】 かくして本発明のポリペプチドは、更に組成物の形態で存在する。このような
組成物は薬用目的に使用される場合には、薬理許容希釈剤または賦形剤に懸濁さ
れた本発明のポリペプチドを一般に持つであろう。
【0066】 勿論本発明の1個またはそれ以上のポリペプチドを含む組成物は、単一種類の
ポリペプチドのみより成る必要はない。かくして免疫組成物が本発明の数多くの
異なったポリペプチドを含むことができるということはここでの開示により熟考
されるであろう。例えば図1に記載されたFimA菌株のそれぞれが5個の異な
ったADLドメインを含んでいる一方、新規なポリペプチドの混合物は、特殊な
菌株の5個のドメインのそれぞれを含む新規なポリペプチドを含む組成物を形成
することにより形成され、ここで単一ポリペプチド鎖内でのドメインはリンカー
により任意に分離されており、この「任意に」という用語は前記リンカーが存在
しても存在しなくてもよいことを意味している。加えて異なったADLsの混合
物はここで開示された各種ADLsの新規な組合せで配列を形成するように組合
わされ、またそのポリペプチドは同じ組成物内で一緒に混合される。
【0067】 すべて可撓性gly/serリンカーにより参加されたすべて23個の異なっ
たドメインループ変異体の単一分子を形成することすらも可能である(図1で示
される)。選択肢として、23変異体のそれぞれは単一分子(23個の異なった
分離しているポリペプチドの全体)として本発明の免疫原組成物に存在すること
もあり、ここでは各ADLは23個の異なった分子種を持つ混合物を提供するた
めに多分5個のリンカーアミノ酸により任意にフランキングされている。かくし
て、このような種のいかなる組合せも順列も可能である。
【0068】 加えて一定のポリペプチドは、1個の変異体からのADL−1,異なった変異
体からのADL−2、第3の変異体からのADL−3、第4の変異体からのAD
L−4および第5の変異体からのADL−5を含むことができ、5個のADLを
含む本発明の新規なポリペプチドを形成するが、大腸菌の異なった菌株のFim
Aからそれぞれ、および異なった種のいずれかの番号のものも本発明の免疫原組
成物に組み合わせることができる。
【0069】 特異的な実施例において、本発明のポリペプチド、またはポリペプチド状構造
物は、ADLがここで開示される、異なった配列から選択される場合には形成す
ることができる。別の実施例においては、これらはポリペプチドおびポリペプチ
ド状構造物をふくんでおり、ここでADL−1は配列識別番号1,6,10,1
3および18より成るグループから選択され、およびまたはADL−2は配列識
別番号2,7および19より成るグループから選択され、およびまたはADL−
3は配列識別番号3,8,11,14,20および22より成るグループから選
択され、およびまたはADL−4は配列識別番号4,9,12,15,21およ
び23より成るグループから選択され、およびまたはADL−5は配列識別番号
5,16および17より成るグループから選択される。
【0070】 加えて、本発明のポリペプチドを形成するために連結されたドメインの型に関
わらず、利用されるリンカーは更に適切な立体配座または配向以外の性質を提供
するために選択される。例えばこのようなリンカーは、全体としてのポリペプチ
ドに増加した溶解性を付与する能力のために選ばれる。
【0071】 本発明は更に本発明のポリペプチドをコーディングできるポリヌクレオチド、
とりわけ配列識別番号25で示される本発明の望ましい実施例のアミノ酸配列を
コーディングするポリヌクレオチドに指向される。このようなポリヌクレオチド
は従って本発明のポリペプチドの少なくとも1個のコーディング領域を含み、こ
れはかくしてその発現産物となるであろう。
【0072】 ここで使用されるように、「コーディング領域」という用語は、遺伝子の発現
産物をその天然ゲノム環境で天然にまたは正常にコードする遺伝子の部分、すな
わち遺伝子の天然発現産物をコーディングする領域を引用する。コーディング領
域は正常、突然変異または変換された遺伝子からのものであり得るし、あるいは
DNA配列、またはDNA合成の技術の当業者に周知の方法を使用する実験室で
完全に合成された遺伝子からのものでもあり得る。
【0073】 本発明にしたがって、「ヌクレオチド配列」という用語は、デオキシリボヌク
レオチドのヘテロポリマーを引用する。一般に本発明により提供されるタンパク
質をコード化するDNAセグメントは、微生物またはウイルスオペロンから誘導
される調節エレメントを含む組換え転写ユニットに発現され得る合成遺伝子を提
供するために、cDNA断片および短いオリゴヌクレオチドリンカーから、また
は一連のオリゴヌクレオチドからアセンブルされる。
【0074】 「発現産物」という用語は、遺伝子の天然翻訳産物および、遺伝子コード縮重
から生じる等価物をコーディングしまたかくして同じアミノ酸をコーディングす
るいずれかの核酸配列であるポリペプチドまたはタンパク質を意味する。
【0075】 ここで使用されるように、DNA配列への引用は一本鎖および二本鎖DNAの
両方を含む。かくして前後関係が他を指示することのない限り、特異的な配列は
このような配列の一本鎖DNA、その補体を持つこのような配列の二重構造(二
本鎖DNA)およびそのような配列の補体を引用する。
【0076】 本発明は更に本発明のポリペプチドに特異的な抗体、およびそれに応答して生
成される抗血清に指向する。このような抗体はポリクローナルまたはモノクロー
ナルであり、モノクローナルの場合には細胞から、とりわけハイブリドーマから
従来の標準方法で生成される。加えて本発明は更に細胞、および細胞系に関し、
それは形質移入、または形質転換された後にこのような抗体を産生するために遺
伝子操作され、そのためこれらのゲノムは主要染色体内でまたはプラスミドもし
くは他のベクターの一部として、本発明のポリペプチドに特異的な抗体のための
遺伝子をコーディングするポリヌクレオチド、とりわけ前記遺伝子操作細胞がそ
のような技術が周知である完全に形成された抗体を形成し分泌することのできる
細胞である場合に遺伝子操作された細胞および細胞系である。
【0077】 本発明は更に本発明のポリヌクレオチドを含むプラスミドなどのベクターに関
し、前記ポリヌクレオチドはここで開示されたポリペプチドをコード化し、また
ここでこのようなベクターは細胞を形質転換するのに有用であり前記形質転換細
胞が本発明のポリペプチドを発現することを可能にする。
【0078】 本発明は更にそのようなベクターにより形質転換され、それにより続くその分
泌ありまたはなしの条件下で本発明のポリペプチドを発現する細胞に関する。
【0079】 本発明は更にここで開示されたポリペプチドを含むワクチンに指向する。この
ようなワクチンは、本発明のポリペプチドの免疫原有効量を含有する組成物を含
むであろう。本発明の望ましい実施例はその配列が下記の配置を持つポリペプチ
ドより成るワクチンである。 NH2-(ADL-1)---L---(ADL-2)---L---(ADL-3)---L---(ADL-4)---L---(ADL-5)-COOH ここで各リンカーは5個のアミノ酸残基よりなり、また全構造の配列が配列識
別番号25の配列(図1のJ96菌株ADL配列より成るもの)である場合には
特にそうである。
【0080】 本発明の目的は、本発明の新規な融合ポリペプチドを含むワクチンのために免
疫組成物を利用(または診断あるいは受動ワクチンとして使用するための抗体を
産生)することである。一つの実施例において、これらポリペプチドの(天然ま
たは遺伝子組換で産生された、同じく機能的類似体の)タンパク質および断片が
考慮される。
【0081】 一つの実施例において、ここに開示された本発明は、精製ポリペプチドより成
る免疫組成物に関し、前記ポリペプチドはFimAの部分を含み、前記部分はA
DL−1,ADL−2,ADL−3,ADL−4およびADL−5より成るグル
ープから選択され、ここで前記ポリペプチドはFimAまたはFimAを含むポ
リペプチド以外のものである。かくして本発明の免疫原組成物を含む精製ポリペ
プチドはFimAそれ自身、またはプレFimA、あるいはFimAまたはその
プレタンパク質を含むいずれか他のポリペプチドまたはタンパク質を含まない。
本発明の免疫原組成物を形成するポリペプチドにとっては、前記ポリペプチドに
含まれるFimAの部分は当業者にこれらの用語が理解されるようにFimAの
高度に保存された領域から、またはFimAの高度な可変部から誘導され、また
ここでFimAは大腸菌などの腸内細菌科のいずれかの細菌で見出されたFim
Aである。
【0082】 本発明のもう一つの見地において、本発明に基づく免疫原組成物は尿路感染症
を診断する抗体を産生するために、またはこのような感染症の予防およびまたは
処置のためのワクチンを産生するため同じく免疫原組成物の免疫原に対する抗体
の高力価を維持するワクチンを追加免疫するために利用できる。
【0083】 加えて、このような抗体はタンパク質−抗体結合および相互作用を研究する手
段として、研究目的のために本発明のポリペプチドを使用して生成することがで
きる。
【0084】 他の抗原が診断と細菌性尿路感染症の予防およびまたは処置のための抗体を産
生するために利用される一方、改良されまたはより有効なワクチンの必要性が存
在する。このようなワクチンはアドヘジンおよびピリ線毛により仲介される細菌
性感染症を予防するのに改良され高められた効果を持たねばならない。
【0085】 一般にワクチンは水溶液または懸濁液の形態で注射可能に調製される。オイル
ベースのワクチンも吸入用として周知である。使用の前に溶解または懸濁される
固体形態も調合される。活性成分と両立し、薬剤用途に許容できる薬理担体が一
般に加えられる。このような担体の例は必ずしもそれに限定されないが、水、食
塩水、デキストロース、またはグリセロールを含む。担体の組合せも使用される
。ここで有用な薬剤組成物は、いずれかの適当な希釈剤または賦形剤を含み、組
成物を受け入れる個体に有害な抗体の産生を誘導しない薬剤を含み、また不都合
な毒性なしに投与される薬理許容担体を包含する。薬理許容担体、希釈剤、およ
び他の賦形剤についての十分な議論は、レミントン薬理科学(マック・パブリッ
シング・カンパニー,ニュージャージー、最新版)で提示されている。
【0086】 ワクチン組成物はワクチンの有効性を改良するのに役立ち得るpHを安定させ
、またはアジュバント、湿潤剤、あるいは乳化剤として機能する追加物質を更に
組み込む。
【0087】 ワクチンは非経口投与に調合され、皮下または筋肉内のいずれかで注射される
。このようなワクチンは従来周知の方法を使用して更に坐薬としてまたは経口投
与用に調合される。
【0088】 病原性細胞に免疫を付与するのに十分なワクチン量は当業者に周知の方法で決
定される。この量はワクチン受容体の特性と必要とされる免疫水準に依存して決
定されるであろう。典型的には、投与されるワクチン量は習熟した医師の判断に
基づいて決定されるであろう。ワクチンが皮下または筋肉内に投与される場合に
は、50乃至500μgの範囲の精製タンパク質が与えられる。
【0089】 ワクチンとしての使用に加えて、本発明のポリペプチドおよびその免疫原断片
は、受動免疫療法用、診断用試薬用、あるいはアフィニティクロマトグラフィー
などの他のプロセスの試薬用として抗体の産生を刺激する免疫原として使用でき
る。
【0090】 本発明の組換えポリペプチドは、一般に立体配座可撓性を提供し免疫原として
の使用に適した構造物を生成する立体特異的要求に合致する適切なリンカー構造
物でここに開示さたドメインのアミノ酸配列の遺伝子操作から生じるであろう。
これは適切なDNA配列をベクターに挿入し、次いで、望ましいポリペプチドを
発現する適切な細胞を形質転換するDNA配列の遺伝子操作により容易に達成さ
れる。このようなアプローチは、次いで遺伝子操作ポリペプチドを安定して発現
する細胞系を産生するために使用される。
【0091】 勿論このような組換え発現は、化学リンカーが単純なアミノ酸連鎖のもの以外
の化学的性格のものである場合には使用できない。
【0092】 加えて、ここで開示されるアミノ酸が5ドメインのものを使用しリンカーが長
さで20アミノ酸のもので使用された時でもそれほど長くないために、本発明の
ポリペプチドは従来のバイオケミカルの分野で周知の化学的手段、とりわけ自動
合成手段で容易に合成することができる。
【0093】 ポリペプチド、その断片または他の誘導体、あるいはその類似体、もしくはそ
れらを発現する細胞は、その抗体を産生する免疫原として使用できる。これらの
抗体は、例えばポリクローナルまたはモノクローナル抗体である得る。本発明は
更にキメラ、一本鎖、およびヒト化抗体、同じくFab断片、またはFab発現
ライブラリーの産物を含む。従来の技術で周知の手順がこのような抗体と断片の
産生に使用される。
【0094】 本発明の配列に一致するポリペプチドに対し生成された抗体は、ポリペプチド
を動物に直接注射し、またはポリペプチドを動物、望ましくは非ヒトに投与する
ことにより得ることができる。このようにして得られた抗体は次いでポリペプチ
ド自身に結合する。このようにして、ポリペプチドの断片のみをコード化する配
列でも全生ポリペプチドに結合する抗体を生成するために使用することができる
【0095】 モノクローナル抗体の調製のために、連続細胞系培養により産生される抗体を
提供するいずれか手法も利用できる。その例はハイブリドーマ法(ケーラーおよ
びミルスタイン、1975年、ネイチャー、256巻:495−497ページ)
、トリオーマ法、ヒトB細胞ハイブリドーマ法(コズボー他、1983年、今日
の免疫学、4巻、72ページ)、およびモノクローナル抗体を産生するEBVハ
イブリドーマ法(コール他、1985年、モノクローナル抗体と癌治療、アラン
.R,リス,インコーポレイテッド、77−96ページ所収)を含む。
【0096】 一本鎖抗体の産生を記載した方法(合衆国特許第4,996,778号)は本
発明の免疫原ポリペプチド産物に対する一方鎖抗体を産生するように適用できる
。また遺伝子導入マウスは本発明の免疫原ポリペプチド産物に対するヒト化抗体
を発現するために使用される。加えて細胞は本発明のポリペプチドを相補する可
変領域を含む抗体鎖に一致する遺伝子配列で形質転換でき、これによりここで開
示されたポリペプチドに対する遺伝子操作抗体を生成する。
【0097】 本発明は更に細菌種で起こる疾病を処置するワクチンとしての開示されたポリ
ペプチドの使用法とこのような疾病を処置する際の本発明のポリペプチドに特異
的な抗体の使用法に指向する。
【0098】 かくして本発明は、疾病で腸内細菌科の細菌で起こる場合には、特に、とりわ
け細菌が大腸菌である時に、またもっとも望ましくは動物がヒトである場合に、
本発明に基づくワクチンを前記動物に投与することを含む危険にさらされる動物
の疾病を予防する方法に指向する。
【0099】 本発明は更にここで開示されるポリペプチドに特異的な抗体の組成物の薬理有
効量を前記動物に投与することを含む病気に悩む動物の疾病を処置する方法に指
向し、ここで前記抗体は、細菌が腸内細菌科のものである場合には特に、とりわ
け細菌が大腸菌である時に、またもっとも望ましくは処置される動物がヒトでき
る場合に、薬理許容希釈剤または賦形剤に懸濁され疾病条件を改善する有効量で
存在する。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 異なる大腸菌臨床分離菌でFimAの露出された可変ドメインに
関する比較図を示す。ここでJ96コンセンサス配列は「基準」配列を表し、他
の7個の菌株はこれと比較される。追加の菌株EC56(図示されてはいない)
はJ96と同一の配列を持つ。FimAの1個の配列は配列識別番号24として
示される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 13/10 A61P 13/12 13/12 31/04 31/04 C07K 14/245 C07K 14/245 16/12 16/12 C12P 21/08 // C12P 21/08 C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HU,ID,IL, IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,L C,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ランガーマン,ソロモン アメリカ合衆国,21215 メリーランド, ボルチモア,カントリー クラブ ブール バード 6606 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA31 BA50 BA80 CA04 DA06 EA04 GA11 GA19 HA03 4B064 AG27 CA20 DA01 4C085 AA03 AA13 AA14 AA16 BA21 BB11 CC02 CC03 CC05 DD62 GG01 4H045 AA10 AA11 AA30 BA10 CA11 DA76 DA86 EA29 EA30 FA72 FA74

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FimAの1個またはそれ以上の部分より成る一つの分離ポ
    リペプチドであって、前記各部分がADL−1,ADL−2,ADL−3,AD
    L−4、およびADL−5のドメインより成るグループから独自に選択され、こ
    こで前記ポリペプチドがFimAまたはFimAより成るポリペプチド以外のも
    のであることを特徴とする分離ポリペプチド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の分離ポリペプチドであって、ここでドメイン
    がFimAで見出されるものと異なるリンカーアミノ酸鎖により相互に連結され
    ることを特徴とする分離ポリペプチド。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の分離ポリペプチドであって、ここでリンカー
    アミノ酸鎖が長さで20個以下のアミノ酸であることを特徴とする分離ポリペプ
    チド。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の分離ポリペプチドであって、ここでリンカー
    アミノ酸鎖が長さでそれぞれ5個のアミノ酸であることを特徴とする分離ポリペ
    プチド。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の分離ポリペプチドであって、ここでリンカー
    アミノ酸鎖がグリシンとセリンより成るグループから選択されたアミノ酸より成
    ることを特徴とする分離ポリペプチド。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の分離ポリペプチドであって、ここで前記ポリ
    ペプチドがADL−1,ADL−2,ADL−3,ADL−4およびADL−5
    より成るグループから選択されたFimAの少なくとも5個の部分を含むことを
    特徴とする分離ポリペプチド。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の分離ポリペプチドであって、ここで前記ポリ
    ペプチドがN末端からC末端までADL−1,ADL−2,ADL−3,ADL
    −4、およびADL−5の順にFimAの部分を含むことを特徴とする分離ポリ
    ペプチド。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の分離ポリペプチドであって、ここで部分がグ
    リシンとセリンより成るグループから選択された5個のアミノ酸より成るリンカ
    ーアミノ酸配列により相互に連結されることを特徴とする分離ポリペプチド。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の分離ポリペプチドであって、ここでADL−
    1が配列識別番号1,6,10,13および18より成るグループから選択され
    ることを特徴とする分離ポリペプチド。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の分離ポリペプチドであって、ここでADL
    −2が配列識別番号2,7および19より成るグループから選択されることを特
    徴とする分離ポリペプチド。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の分離ポリペプチドであって、ここでADL
    −3が配列識別番号3,8,11,14,20および22より成るグループから
    選択されることを特徴とする分離ポリペプチド。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の分離ポリペプチドであって、ここでADL
    −4が配列識別番号4,9,12,15,21および23より成るグループから
    選択されることを特徴とする分離ポリペプチド。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の分離ポリペプチドであって、ここでADL
    −5が配列識別番号5,16および17より成るグループから選択されることを
    特徴とする分離ポリペプチド。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の分離ポリペプチドをコーディングすること
    を特徴とする一つのポリヌクレオチド。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の分離ポリペプチドを含むことを特徴とする
    一つの免疫原組成物。
  16. 【請求項16】 請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11
    ,12および13記載のポリペプチドより成るグループから選択されることを特
    徴とするポリペプチドに特異的な一つの抗体。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の抗体であって、ここで前記抗体がモノク
    ローナル抗体であることを特徴とする抗体。
  18. 【請求項18】 薬理許容担体に懸濁された請求項17記載の抗体を含むこ
    とを特徴とする一つの組成物。
  19. 【請求項19】 請求項18記載の組成物の治療有効量を含むことを特徴と
    する一つのワクチン組成物。
  20. 【請求項20】 疾病の危険にさらされる動物での疾病を予防する一つの方
    法であって、請求項19記載のワクチン組成物を前記動物に投与することを含む
    ことを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 請求項20記載の方法であって、ここで疾病が腸内細菌科
    の細菌により起こることを特徴とする方法。
  22. 【請求項22】 請求項20記載の方法であって、ここで細菌が大腸菌であ
    ることを特徴とする方法。
  23. 【請求項23】 請求項20記載の方法であって、ここで動物がヒトである
    ことを特徴とする方法。
  24. 【請求項24】 疾病に悩む動物での疾病を処置する一つの方法であって、
    前記動物に請求項18記載の組成物の薬理有効量を投与することを含むことを特
    徴とする一つの方法。
  25. 【請求項25】 請求項24記載の方法であって、ここで疾病が腸内細菌科
    の細菌により起こることを特徴とする方法。
  26. 【請求項26】 請求項25記載の方法であって、ここで前記細菌が大腸菌
    であることを特徴とする方法。
  27. 【請求項27】 請求項24記載の方法であって、ここで動物がヒトである
    ことを特徴とする方法。
  28. 【請求項28】 請求項27記載の方法であって、ここで疾病が尿路感染症
    であることを特徴とする方法。
  29. 【請求項29】 請求項28記載の方法であって、ここで尿路感染症が大腸
    菌で起きることを特徴とする方法。
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