JP2003502023A - ボツリヌス菌毒素b及び破傷風菌神経毒素の特異的阻害剤及び治療薬としてのブフォリンi - Google Patents

ボツリヌス菌毒素b及び破傷風菌神経毒素の特異的阻害剤及び治療薬としてのブフォリンi

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JP2003502023A JP2000618311A JP2000618311A JP2003502023A JP 2003502023 A JP2003502023 A JP 2003502023A JP 2000618311 A JP2000618311 A JP 2000618311A JP 2000618311 A JP2000618311 A JP 2000618311A JP 2003502023 A JP2003502023 A JP 2003502023A
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ユーエス アーミー メディカル リサーチ アンド マテリアル コマンド
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    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Abstract

(57)【要約】 本発明の化合物は、式(1):X1X2B3X4B5X*6X7X8B9X10B11X12B13Xl4B15Xl6B17X*l8X*l9B20X2lX22X23Q24F25Z*26X27X28B29X30B31B32X33X34B35B36X37Z38Z39で一般に記載され、且つ、その塩類、エステル類、アミド類、及びアシル形態である。15個までのアミノ酸がN−末端から切り取られても良く、6個までのアミノ酸がC−末端から切り取られても良い。1つの文字で表された各位置は、1つのアミノ酸残基を示し、その中で、Bは塩基性の、又は極性の/大きなアミノ酸又はその修飾された形態;Xは小さな又は疎水性のアミノ酸又はその修飾された形態;X*は小さな、又は極性の/大きなアミノ酸又はその修飾された形態;Zは極性の/大きな又は疎水性アミノ酸又はその修飾された形態;Z*はプロリン又は極性の/大きな又は疎水性アミノ酸又はその修飾された形態である。これらの化合物はボツリヌス菌毒素B及び破傷風菌毒素のプロテアーゼ活性を阻害する目的で使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 政府関与の承認 本発明は、米国陸軍の被雇用者によりなされた。米国政府はこの発明の権利を
所有する。
【0002】 技術分野 本発明は、ボツリヌス菌毒素B及び破傷風菌神経毒素の酵素活性を阻害する一
種のペプチド及びペプチド様化合物、ブフォリニン類に関する。
【0003】 発明の背景 ボツリヌス菌毒素類(Bttxs)は動物に対する最も強力な毒素に含まれ、例えば
二十日ねずみにおけるLD50は1ng/kgである。Bttxsは7つの異なる血清タイプ(A
−G)の集まりからなる。Bttxsは100キロダル神経細胞照準重鎖及び50キロ
ダルの末端蛋白質活性軽鎖からなる2つのサブユニットから構成される。これら
の毒素はZn−メタロプロテアーゼであり、Zn−蛋白質結合モチーフHEXXHを含む
【0004】 しかしながら、酵素阻害剤に変換するアンジオテンシン、カプトプリル、及び
フォスフォラミドンのようなZn−メタロプロテアーゼ阻害剤はBttxsの効果的阻
害剤ではない。亜鉛キレート剤類は体外でBttxプロテアーゼ活性を阻害するが、
体内及び完全な神経及び筋肉細胞及び/又は組織を備えた組織調製においては、
単にBttxプロテアーゼ活性を遅延させるだけである。更に、ある亜鉛キレート剤
はBttxプロテアーゼ活性の遅延に要する濃度において有毒である。ジチオカルバ
メート類は、SODのような他の亜鉛含有蛋白質を阻害するが、Bttx血清タイプB(
BttxB)には効果がない。明らかに、BttxBなど、これら種々のBttx血清タイプの
阻害剤は必要である。
【0005】 BttxBは、特に、グルタミン76及びフェニルアラニン77(QF結合又は分裂
サイト)との間でシナプトブレビン(VAMP2)を裂く。最小長基質を生成する努力
によって示されるように体内ターゲットVAMP2の為の比較的長い基質のための義
務的要求がある。VAMP2の30個のアミノ酸が要求され、VAMP2の40個のアミノ
酸が最適分裂のために要求されることが示された。Shone, C. C.他(1993) Eur.
J. Biochem. 217:965−971参照。VAMP2から誘導されるペプチド、V2は分裂位置
から上流の4残基に位置する10アミノ酸配列であり、Bttx活性を阻害すること
が見出された。Pellizzari R.他(1996) J. Biol. Chem. 271:20353−20358参照
。VAMP2において、C末端アミノ酸の変異は殆ど影響しない。へリックスを乱す置
換であるAlaをProに置換するとBttxB活性は28%まで阻害される。更に、幾つ
かのマイナスに荷電したアミノ酸の置換は、ほぼ完全な不活性をもたらす。Whit
come, M他(1996) FEBS Let. 386:133−136参照。
【0006】 VAMP2のコンピュータ支援の二次構造分析は、分裂サイトQFを側面に位置して
いるα螺旋構造の2つの伸びを予測した。Witcome, M. R他(1996) FEBS Let. 38
6:133−136参照。コンピュータ支援の三次構造分析は、この2つの螺旋は逆の回
転で分離した螺旋でへリックス束のスーパー二次構造を形成することに自己関連
可能であることを示す。Lebeda F.J.他(1996) Med. Defense Biosci. Rev. 204
参照。
【0007】 上記の結果は、毒素が基質分裂するために丁度QF結合より多くを認識する必要
があることを示す。
【0008】 最近、新種の化合物が発見され、それは独特のコンフォーメーションとQF結合
を持ち、Bttxプロテアーゼを阻害する。これらの化合物及びその用途が以下に記
載される。
【0009】 発明の概要 本発明は一種のペプチド類及びペプチド様化合物、ブフォリニン類に向けられ
ている。これらは、内部QF結合を有し、BttxBプロテアーゼ活性を阻害する。破
傷風菌毒素分裂位置がBttxBと同じなので、ブフォリニン類は、競合的に破傷風
菌プロテアーゼ活性も阻害する。
【0010】 このように、一観点において、本発明は、式(1): X1X2B3X4B5X*6X7X8B9X10B11X12B13Xl4B15Xl6B17X*l8X*l9B20X2lX22X23Q24F25Z
*26X27X28B29X30B31B32X33X34B35B36X37Z38Z39(1) の化合物、その塩類、エステル類、アミド類、及びアシル形態に関する。15個
までのアミノ酸がN−末端から切り取られても良く、6個までのアミノ酸がC−末
端から切り取られても良い。1つの文字で表された各位置は、1つのアミノ酸残
基を示し、その中で、Bは塩基性の、又は極性の/大きなアミノ酸又はその修飾
された形態;Xは小さな又は疎水性のアミノ酸又はその修飾された形態;X*は
小さな、又は極性の/大きなアミノ酸又はその修飾された形態;Zは極性の/大
きな又は疎水性アミノ酸又はその修飾された形態;Z*はプロリン又は極性の/大
きな又は疎水性アミノ酸又はその修飾された形態である。以下に説明するように
、アミノ酸残基の間で1つ又はそれ以上のペプチド結合が擬似ペプチド結合で置
き換えられてもよい。
【0011】 他の観点において、本発明は、本発明のペプチドを製造するのに有用な遺伝子
でコードされたアミノ酸含有組替え物質に向けられている。同様に、これらのペ
プチドの生産のための発現システムを含むように改良された植物又は動物に向け
られている。本発明は、更に、これらの組替え物質を調製し、操作する方法を包
含する。
【0012】 加えて、本発明は、活性成分として本発明の化合物を含む医薬組成物に、及び
、これらのペプチド類を製造する為の発現システムを含む組成物に向けられてい
る。本発明は、合成的に本発明の化合物を製造する方法、これらの化合物に特異
的な抗体、及び保健薬、治療薬、予防薬としてのこれらの化合物の用途に向けら
れている。
【0013】 本発明は、選択的阻害を用いてBttxB及びTttxを検出するため、及び、与えら
れた毒素の為の阻害剤及び基質を検出するための分析における本発明の化合物の
使用にも向けられている。
【0014】 本発明は、更に破傷風菌神経毒素の酵素活性を阻害するための素材、組成物、
キット、及び方法に関する。
【0015】 本発明は、更にボツリヌス菌毒素B及び破傷風菌中毒等の毒による中毒を防ぎ
又は処置するための素材、組成物、キット、及び方法に関する。このキットは単
一の又は複数の薬量を提供でき、操作に必要な取扱い説明書、溶液、及び組成物
など、他の従来の付属物質を含むことができる。これら組成物及び溶液は試験管
、その他の容器に入れられる。容器は虫や蛇に噛まれたときに使用されるキット
と同様であっても良く、別々の部屋に収められたブフォリニンとTCEPを供給する
注射器を含む。もし混乱するようならば、それらを1つ又はそれ以上の容器に分
離して入れる。
【0016】 ある試料がブフォリニンを含むかどうか、そのブフォリニンの量又はそのブフ
ォリニンのタイプを決定するためのキットはブフォリニンのための免疫特異性抗
体を含むことができる。
【0017】 ある試料がボツリヌス菌毒素又はその種のボツリヌス菌毒素を含むかどうかを
決定するキットは、ボツリヌス菌毒素と相互関係を有する少なくとも1つのブフ
ォリニンのための免疫特異性抗体を含むことができる。同様に、ある試料が破傷
風菌毒素を含むかどうかを決定するキットは、破傷風菌毒素と相互関係を有する
少なくとも1つのブフォリニンのための免疫特異性抗体を含むだろう。
【0018】 他の実施態様はボツリヌス菌B及び/又は破傷風菌毒素の汚染除去と関連付け
られた1つ以上の公知のペプチド阻害剤を伴うブフォリンIを含む。加えて、そ
のキットは、解毒のために食品又は傷に散布するための、ブフォリニンを含む安
定なペプチド混合物又は粉末を含んでいてもよい。
【0019】 発明の詳細な説明 BttxB阻害剤の検索において、QF分裂サイトを含むがQFサイトを取り囲む主配
列がVAMP2と同一でないペプチドが研究された。QF結合を含む11個のアミノ酸
のペプチドである物質PはBttxBの基質ではない。実施例1及び2、並びに図1を
参照。この結果は、好ましい螺旋−回転−螺旋及び/又は長い基質仮説を支持す
る。
【0020】 ブフォリンI(B−I)はアジアヒキガエルBufo bufo gargarizansの胃から単
離されたペプチドであり、QF結合を持つ。従って、以下に示すエンドぺプチアー
ゼ分析は、B−IがBttxBプロテアーゼ活性の基質又は阻害剤であるか決定する為
に用いられた。B−IはBttxBの基質にならないこと、及びB−I薬量依存的に及び
競合的にBttxB活性を阻害することが判明した。図2及び図3参照。阻害の範囲
はIC50 = 1 x 10−6 Mを与えた。図4参照。これは、B−IがVAMP2 55−94と保全
アミノ酸のたった18%相同性であるので、驚くべき結果であった。表1参照。
【0021】
【表1】
【0022】 先端を切断したB−Iペプチドがエンドペプチダーゼ活性分析で評価された。評
価された先端切断ペプチド類はB−Iのアミノ酸1−36を含むペプチド36とB
−Iのアミノ酸16−39を含むペプチド24であった。これらの先端切断ペプ
チド類はBttxBの基質ではない。しかしながら、これらの先端切断ペプチド類はB
ttxB阻害剤としてはB−Iと比べてより効果が少ない。図2参照。ペプチド36
はB−Iと比べて有効性は約50%であった。ペプチド24はB−Iと比べて有効性
は約25%であった。B−Iのアミノ酸16−36を含むブフォリンII(B−II)
も又評価され、B−Iと比べて有効性が25%であると分かった。
【0023】 B−Iはヒキガエルのヒストン蛋白質2A(H2A)から誘導され、トリH2Aの配列
とほぼ同一である。表2及びPark, C.B.他(1996) Biochem. Biophys. Res. Comm
. 218:408−413参照。ニワトリ・ヒストン蛋白質粒子のX線結晶分析はK15か
らY39の領域でQFサイトの上流及び下流の螺旋のあることを示す。図5及びAre
nts, G.他(1991) PNAS 88:10148−52及びWang, S. W.他(1985) Nucleic Acids R
es. 13:1369−138.参照。また、B−IIのNMR解析はQFサイトから上流の領域がα
−へリックスを形成できたことを示す。Yi,他(1996) FEBS Lett. 398:87−90参
照。
【0024】
【表2】
【0025】 これらの結果は、長いブフォリニン類がへリックス・バンドリングで逆回転し
たのと同様のスーパー二次構造を形成する能力があることを示す。表3参照。従
って、新種のペプチド、「ブフォリニン類」はブフォリンI(39個のアミノ酸
)、ブフォリンII(21個のアミノ酸)、ペプチド36及びペプチド24、及び
QF結合を有する他の相似ペプチド類を含み、BttxBプロテアーゼ活性を競合的に
阻害するものとして定義された。
【0026】
【表3】
【0027】 これらのブフォリニンは一般的に式(1): X1X2B3X4B5X*6X7X8B9Xl0B11X12B13X14B15X16B17X*18X*19B20X21X22X23Q24F25Z
*26X27X28B29X30B31B32X33X34B35B36X37Z38Z39(1) の化合物、その塩類、エステル類、アミド類、及びアシル形態で表される。15
個までのアミノ酸がN−末端から切り取られても良く、6個までのアミノ酸がC−
末端から切り取られても良い。1つの文字で表された各位置は、1つのアミノ酸
残基を示し、その中で、Bは塩基性の、又は極性の/大きなアミノ酸又はその修
飾された形態;Xは小さな又は疎水性のアミノ酸又はその修飾された形態;X*は
小さな又は極性の/大きなアミノ酸又はその修飾された形態;Zは極性の/大き
な又は疎水性アミノ酸又はその修飾された形態;Z*はプロリン又は極性の/大き
な又は疎水性アミノ酸又はその修飾された形態である。以下に説明するように、
アミノ酸残基の間で1又はそれ以上のペプチド結合が擬似ペプチド結合で置き換
えられてもよい。
【0028】 本発明の化合物は、式(1)で表されるものと同様にその相似ペプチド類も含
む。「相似」形態はスーパー二次構造、α−螺旋−回転―α−螺旋コンフィギュ
レーションを形成する能力を保有し、その毒素(水溶液中では明らかに二次構造
を有していないので)との反応でBttxBプロテアーゼ活性を阻害するペプチド類
である。「相似」形態は、B−I又はB−IIのいずれもが配座解析構造(conformati
onal structure) を模倣するアミノ酸配列を有するペプチド類で、そのプロテアーゼ活性を阻害す
るためにBttxBと相互作用するものも含まれる。「相似」形態は、両生類の胃か
ら単離され得るペプチド類で、BttxBプロテアーゼ活性を阻害するものも含まれ
る。
【0029】 このペプチドのアミノ末端は遊離形態であっても、式RCO−の基でアシル化さ
れていてもよい。式においてRは1−6Cのハイドロカルビル基を表す。ハイドロ
カルビル基は飽和又は不飽和のものであり、典型的には、例えばメチル、エチル
、i−プロピル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロへキシル、シクロヘキセン−
2−イル、ヘキセン−3−イル、へキシン−4−イルなどである。
【0030】 本発明のペプチドのC−末端は誘導されないカルボキシル基の形態でよく、遊
離酸又は受け容れ可能な塩、例えばカリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネ
シウム、その他の無機イオンの塩、又はカフェインのような有機イオンの塩であ
ってもよい。カルボキシル末端は式ROHで表わされるアルコールのエステル形成
で誘導されていても良く、式NH3、又はRNH2又はR2NHのアミンでアミド化されて
いても良い。ここで、各Rは独立的に上記の1−6Cのハイドロカルビル基である
。C−末端が式CONH2であるこれらペプチド類のアミド化された形態は好ましい。
【0031】 本発明のペプチド類は、酸添加塩の形態で供給されてもよい。典型的な酸添加
塩は塩化物、臭化物、沃化物、弗化物など、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの無
機イオンのものであり、また、アセテート、フォーメート、ベンゾエートなどの
有機陰イオンの塩であっても良い。これらの塩のそれぞれの受け容れ可能性は目
的とする用途に依存し、普通に理解される。
【0032】 本発明のペプチドにおけるアミノ酸は遺伝子又はそのアナローグによりコード
化され得る。また、そのD−アイソマーであってもよい。好ましい態様は式(1
)の化合物であり、少なくともいくつかの残基がD−コンフィギュレーションで
あることにより、プロテアーゼ活性に抵抗し、且つBttxBプロテアーゼ活性を阻
害する能力を保持する化合物である。
【0033】 ここで用いられるアミノ酸の命名は従来通りであり、次の通りである:
【0034】 本発明の化合物は指定されたクラスのアミノ酸残基で部分的に定義されたペプ
チド又はペプチド様化合物である。アミノ酸残基は次の通り、通常、主要なサブ
クラスにサブクラス分けできる: 酸性:この残基は、生理的pHにおいてHイオンを失うことで、マイナスのチャ
ージを有する。この残基は、これを含むペプチドが生理的pHの水性媒体中にあ
るとき、水溶液によって引きつけられ、そのペプチドのコンフォーメーションに
おいて、表面位置を求める。
【0035】 塩基性:この残基は、生理的pHにおいて、又は、その1つ又は2つのpH単位(
例えばヒスチジン)内で、Hイオンと会合することによりプラスのチャージを有
する。この残基は、これを含むペプチドが生理的pHの水性媒体中にあるとき、
水溶液によって引きつけられ、そのペプチドのコンフォーメーションにおいて、
表面位置を求める。
【0036】 疎水性:この残基は、生理的pHにおいてチャージされていない。しかし、こ
の残基は、これを含むペプチドが水性媒体中にあるとき、そのペプチドの形態で
、水溶液によって撥ね返され、内側位置を求める。
【0037】 中性/極性:この残基は生理的pHでチャージされないが、水溶液によって十
分には撥ね返されないので、これを含むペプチドが水性媒体中にあるとき、その
ペプチドの形態で、内側の位置を求めるだろう。
【0038】 この説明では、特定のアミノ酸を、それらの側鎖にたとえ極性基がなくても、
疎水性を授けるのに充分には大きくないゆえに、「小さい」と特徴づける。「小
さい」アミノ酸は、側鎖に少なくとも1つの極性基がある場合は、炭素数4つ以
下のものであり、無い場合には炭素数3つ以下のものである。
【0039】 個々の残基分子の統計上の収集において、幾つかの分子はチャージされ、幾つ
かはチャージされず、水性媒体により大きく又は小さく引付けられたり反発され
たりするだろうことは当然理解される。「チャージされ」の定義に適合させるに
は、独自の分子のかなりのパーセンテージ(少なくともほぼ25%)がその適切
なpHでチャージされる。極性又は非極性と分類するために必要な吸引力又は反
発力の程度は任意である。従って、本発明で特に取上げられるアミノ酸はどちら
か一方に分類された。特に名付けられていない大部分のアミノ酸は、既知の挙動
を基礎として分類できる。
【0040】 アミノ酸残基は、更に、環状、非環状、芳香族、非芳香族、その残基の側鎖の
置換基に関連した自己説明的分類、及び、大きい又は小さいとしてサブクラス分
けできる。この残基は、もしそれがカルボキシル炭素も含めて全炭素数が4個以
下で、極性置換基が存在すると、小さいと考えられ、もし存在しないなら3個以
下が小さいと考えられる。小さい残基は当然常に非芳香族である。
【0041】 天然の蛋白質アミノ酸のために、前記表のサブ分類は、次の通りである。
【0042】 遺伝子−コード化された二次アミノ酸プロリンは、ペプチド・チェーンの二次
コンフォーメーションにおける周知の影響、即ち、螺旋構造分裂による特例であ
る。従って、プロリンは位置26において許されるだけである。その位置では、
プロリンはQF開裂サイトの両側で見出される螺旋構造を分裂させて、螺旋−回転
−螺旋構造をプロモートするのを助けるであろう。
【0043】 システイン残基も又これらの分類に含まれない。二次構造を創り出す二硫化物
結合を形成するシステイン残基の能力は、この残基の一般の極性/非極性を越え
るからである。技術的に言えば、小さいアミノ酸であるシステインが装飾されて
、二次構造におけるその参加を妨げるなら、式(1)の化合物において「S」で
示される位置がそのような修飾されたシステイン残基で占められてよい。
【0044】 如何なる配列(VAMP2基質、B−I、B−II、ペプチド24、ペプチド36)にお
いてもステイン又はメチオニンは存在しない。システインの側鎖はいくぶん疎水
性であるが、非常に反応性が高い。硫黄成分は他のシステインの硫黄と反応する
能力がありシスチン或はジサルファイド結合を生成する。1個のシステインが導
入されると、二量化が2つのブフォロキシンの間で起きてしまうだろう。1個以
上のシステインが導入されると、重合が起きてしまうだろう。明らかに、結果と
して生じる二量化又は重合に伴う開裂サイト近くでのシステインの置換は、阻害
に必要と考えられる螺旋−回転−螺旋構造を妨げ、ターゲットのタンパク質とブ
フォリニンとの相互作用に立体干渉をもたらし得る。システインとメチオニン残
基に関連する他の課題は、それぞれシステイン酸、メチオニン・スルフォキシド
、メチオニン・スルホンへ酸化する可能性があることである。これらの転換は、
有意にペプチド特性を変える。疎水性の弱極性又はイオン化可能な形態が酸性又
は強極性形態に変換されうる。しかしながら、ブフォリニンのいずれかの末端に
システインを取込み,前記課題を最小化できる蛍光マーカーでブフォリニンをラ
ベルするための反応サイトとして用いることは有利である。
【0045】 ブフォリニンで含まれてもよいこの「修飾された」アミノ酸は、遺伝子翻訳の
後、メチル基の付加、他の置換基への共有結合による誘導体形成、酸化又は還元
、或は他の共有結合による修飾により処理された遺伝子−コード化されたアミノ
酸である。その結果生じる修正されたアミノ酸を先の分類に入れるには、修飾さ
れた形態の特徴で決定してよい。例えば、リジンはそのアミノ基がアシル化で修
飾されると、修飾された形態は塩基性としてではなく、極性の/大きいアミノ酸
として分類される。
【0046】 通常良く現れるアミノ酸で、遺伝コードでコード化されないものとして、例え
ば、ベータ−アラニン(beta−Ala)又は他のオメガ−アミノ酸が含まれ、例え
ば3−アミノプロピオン酸、2,3−ジアミノアミノプロピオン酸(2,3−diaP)
、4−アミノ酪酸など、アルファアミノイソ酪酸(Aib)、サルコシン(Sar)、オル
ニチン(Orn)、シツルリン(Cit)、t−ブチルアラニン(t−BuA)、t−ブチルグリシ
ン(t−BuG)、N−メチルイソロイシン(N−MeIle)、フェニルグリシン(Phg)、シク
ロヘキシルアラニン(Cha)、ノルロイシン(Nle)、2−ナフチルアラニン(2−Nal
);1,2,3,4−テトラハイドロイソキノリン−3−カルボン酸(Tic);3−2
−チエニルアラニン(Thi);メチオニン・スルフォキシド(MSO);及びホモアルギ
ニン(Har)がある。これらも、便宜的に特定のカテゴリーに分類される。
【0047】 上記定義に基いて、 Sar、beta−Ala及びAib は小さい; t−BuA、t−BuG、N−MeIle、Nle、Mvl、Cha、Phg、Nal、Thi及びTicは疎水性
; 2,3−diaP、Orn及びHarは塩基性; Cit、Acetyl Lys及びMSOは中性/極性/大きい。
【0048】 多種類のオメガアミノ酸は、サイズが小さい(beta−Ala及び3−アミノプロ
ピオン酸)と分類され、或は、大きい及び疎水性(他の全て)と分類される。
【0049】 他のアミノ酸置換体で、遺伝子コード化されないものは、本発明の範囲内のペ
プチド化合物に含まれて、それらの構造によって、この一般分類の範囲内で分類
される。例えば、D−アミノ酸置換体は、特に経口投薬ルートにとって重要な内
生的プロテアーゼ活性故に潜在する安定性問題を迂回するために望ましい。
【0050】 本発明の全てのブフォリニンにおいて、1以上のアミド結合(−CO−NH)は他
の等価な結合、例えばCH2NH−、−CH2S−、−CH2CH2、−CH=CH−(シス及びトラ
ンス)、−COCH2−、−CH(OH)CH2−及び−CH2SO−で適宜置き換えられて良い
。この置き換えは、当業界で知られている方法により行うことができる。以下の
参考文献は、互換的結合部位を含むペプチド・アナローグの調製が記載されてい
る:Spatola, A. F、Vega Data (March 1983)、Vol. 1、Issue 3、「Peptide Ba
ckbone Modifications」 (general review);Spatola, A. F.の「Chemistry and
Biochemistry of Amino Acids Peptides and Proteins」 B. Weinstein、eds.
、Marcel Dekker、New York、p.267 (1983) (general review);Morley, J. S.
、Trends Pharm Sci (1980) pp.463−468 (general review;Hudson, D.他、Int
J Pept Prot Res (1979) 14:177−185 (CH2NH−, −CH2CH2−);Spatola, A. F
.他、Life Sci (1986) 38:1243−1249 (−CH−S);Hann, M. M.、J Chem Soc Pe
rkin Trans I (1982) 307−314 (CH−CH−, cis and trans);Almquist, R.G.他
、J Med Chem (1980) 23:1392−1398 (COCH2);Jennings−White, C.他、Tetrah
edron Lett (1982) 23:2533 (−COCH2−);Szelke, M.,他、European Applicati
on EP 45665 (1982) CA:97:39405 (1982) (−CH(OH)CH2−);Holladay, M.W.他
、Tetrahedron Lett (1983) 24:4401−4404 (−C(OH)CH2−;及びHruby, V.J.、
Life Sci (1982) 31:189−199 (−CH2−S−)。
【0051】 式(1)の合成物の好ましい実施例において: X1X2B3X4B5X*6X7X8B9X10B11X12B13X14B15X16B17X*18X*19B20X21X22X23Q24F25Z
*26X27X28B29X30B31B32X33X34B35B36X37Z38Z39(1) X1は、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリン又は
望ましくはアラニン; X2は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリン又は
望ましくはグリシン; B3は、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミン又は望ましくはアルギ
ニン; X4は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリン又は
望ましくはグリシン; B5は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミン又は望ましくはリ
ジン; X*6は、アラニン、グリシン、セリン、スレオニン、アスパラギン又は望まし
くはグルタミン; X7は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリン又は
望ましくはグリシン; X8は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリン又は
望ましくはグリシン; B9は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミン又は望ましくはリ
ジン; X10は、アラニン、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン
又は望ましくはバリン; B11は、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミン又は望ましくはアル
ギニン; X12は、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリン又
は望ましくはアラニン; B13は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミン又は望ましくは
リジン; X14は、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリン又
は望ましくはアラニン; B15は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミン又は望ましくは
リジン; X16は、アラニン、グリシン、セリン、イソロイシン、ロイシン、バリン又は
望ましくはスレオニン; Bl7は、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミン又は望ましくはアル
ギニン; X*18は、アラニン、アスパラギン、グルタミン、グリシン、スレオニン又は好
ましくはセリン; X*l9は、アラニン、アスパラギン、グルタミン、グリシン、スレオニン又は好
ましくはセリン; B20は、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミン又は望ましくはアル
ギニン; X21は、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリン又
は望ましくはアラニン; X22は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリン又
は望ましくはグリシン; X23は、アスパラギン、グルタミン、アラニン、セリン、スレオニン、イソロ
イシン、グリシン、バリン又は望ましくはロイシン; Z*26は、アスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、トリプトファン、チ
ロシン又は望ましくはプロリン; X27は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グリシン
又は望ましくはバリン; X28は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリン又
は望ましくはグリシン; B29は、アスパラギン、グルタミン、ヒスチジン、リジン又は望ましくはアル
ギニン; X30はアラニン、グリシン、ロイシン・セリン、スレオニン、イソロイシン、
又は、望ましくはバリン; B31は、アルギニン、リジン、アスパラギン、グルタミン又は望ましくはヒス
チジン; B32はアルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミン、又は、望ましく
は、リジン; X33はアラニン、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、バリン又は
望ましくはロイシン; X34は、アラニン、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、バリン又
は望ましくはロイシン; B35は、リジン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミン又は望ましくはアル
ギニン; B36は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミン又は望ましくは
リジン; X37*はアラニン、グルタミン、セリン、スレオニン、アスパラギン、又は、望
ましくは、グリシン; Z38はグルタミン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン又は望まし
くはアスパラギン;及び Z39はアスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、トリプトファン又は望
ましくはチロシンである。
【0052】 ブフォリニンの範囲内の典型的化合物は、以下の通りである:
【0053】 「活性な」ブフォリニン類は、本発明の配列の記載に合っていて、BttxB及び
/又はTttxプロテアーゼ活性を阻害するペプチドとして定義される。ブフォリニ
ンのコンフォーメーションは、円偏光二色性とFT−IRによって決定できる。Cbna
ves. J. M.他(1998) J. Biol. Chem. 273:43214−34221参照。陽子NMRも又使
用できる。Yi G他(1996) FEBS Lett. 398:87−90参照。X線結晶学も又使用でき
る。Sutton, R. B.他(1998) Nature 395,347−353参照。
【0054】 ブフォリニンの「誘導体」は、既知の21のアミノ酸(通常20であるが、一
般的ではない、天然に現れる遺伝子コードされないアミノ酸であるセレノシステ
インを含めて)以外の「非天然」アミノ酸を含むブフォリニン・ペプチド類のよ
うなアミノ酸修飾、又は、他の化学物質、ラベル又は蛋白質と結合する反応中心
を与えるために末端にシステイン及びリジンなどの付加を有する、本発明の記載
に合っているペプチドとして定義される。
【0055】 先端が切断されたブフォリニンは、B−IIのような式(1)の化合物を含む。
螺旋−回転−螺旋のスーパー二次構造を維持する限り、非対称的に、上流及び下
流のアミノ酸を切断できる。B−IIは、QFサイトの上流に螺旋構造を進めるため
にアミノ酸置換によって最適化できるだろう。例えば、SEQ ID NO:5とSEQ NO:
6を参照。
【0056】 本発明化合物の調製 ここで「ブフォリニン類」と頻繁に指定している本発明の化合物は、必然的に
N−又は C−末端で修飾されるペプチド骨格となっている。
【0057】 標準的方法は、サイズ及びコンフォーメーションがブフォリニンと同様のペプ
チドを合成するのに用いることができる。固相合成技術が、現在、最も一般に用
いられ、実に、ペプチド・チェーンを組織的に構築する自動装置を購入すること
ができる。溶液相合成も用いることができるが、便利さがかなり落ちる。これら
の標準の技術を使用して合成されると、遺伝子とD−エンアンチオマーによって
コード化されないアミノ酸を合成で使用することができる。
【0058】 ペプチド骨格を提供することに加えて、N−及び/又はC−末端を従来の化学の
技術で修飾することができる。本発明の化合物は、アミノ末端で任意にアシル基
又はアセチル基を含んでいてもよい。N−末端遊離アミノ基のアセチル化、更に
一般的にはアシル化方法は、一般に当業界で知られている。
【0059】 カルボキシ末端で、カルボキシル基は塩の形で存在していてもよい。製薬組成
物の場合、その塩は調剤上受け入れられる塩である。適切な塩は、NH4 +、Na 、K、Mg++、Ca++、などのような無機イオンで形成されるもの、及び
、カフェイン及び他の高度に置換したアミンような有機陽イオンで形成された塩
を含む。カルボキシ末端は、上記で定義されるように、Rがハイドロカルビル(
1−6C)である式ROHのアルコールを使用してエステル化されてもよい。同様に
、カルボキシ末端はアミド化されて式−CONH2、−CONHR、又は、−CONR2をもっ
ていても良く、各Rは独立的にハイドロカルビル(1−6C)である。エステル化
とアミド化の技術は塩基の存在下に中和して塩を生成するのと同様に全ての標準
の有機化学の技術である。
【0060】 本発明のペプチドが生理的状況の下で調製される場合、塩基性アミノ酸の側鎖
アミノ基は関連する酸付加塩の形態であるだろう。
【0061】 ペプチド骨格が完全に遺伝子−コード化されたアミノ酸から成るか、又は、そ
れの若干の部分がそのように構成されるなら、そのペプチド又は関連部分は、D
NA組み換え技術を使用して合成されてもよい。本発明のペプチドをコードする
DNAは、従来の装置で固層DNA合成のような当業界で標準の技術を使用して合成し
うる。これには、フォスフォルアミダイト合成化学(Beaucage, S. L.他(81) Te
trahedorn Lett. 22:1859−1862)を利用するABI 3948核酸合成システム(Perki
n Elmer Applied Biosystems、Foster City、CA)が含まれる。DNAオリゴマーは
、相補的配列にマッチするオーバーラップで合成される。これらの配列のアニー
ル化は、ダブルストランド合成遺伝子を形成する。このプロセスでの構築におい
て、必要な遺伝子が構築されるまで、より大きなそして、より大きなダブルスト
ランド生成物を与えるだろう。また、DNA組換え手段は、ブフォリニン、又は同
様のH2A蛋白質フラグメントのクローニング、次にサイトに向けられた突然変異
生成又はDNA−カセット置換、又は当業界の他の手段(Methods Enzymology vol.
152;Eds. S. L. Berge及び A. R. Kimmel、Academic Press, Inc.、Orlando、
FL、1998)による望まれる修飾を行うための修飾に用いることができるだろう。
コドン選択は、宿主の性質に依存して合成中に組み込むことができる。
【0062】 組換え生産のために、ブフォリニンをコード化しているDNAは、適切なプロモ
ータ及び計画された宿主細胞と適合できる他の制御配列の制御の下に、これらの
コーディング配列を配置する表現システム中に含まれる。利用できる宿主細胞の
タイプは、植物界と動物界のほとんど全ての範囲にわたる。このように、本発明
のブフォリニンは、動物性細胞、昆虫細胞及び植物細胞におけるのと同様に細菌
又はイースト(それらが非毒性又はリフラクチルな形態で生産され緊張に抵抗し
て利用できる範囲で)中で生産できる。
【0063】 ブフォリニンは、ブフォリニンをコード化しているDNAに適切な信号ペプチド
をコード化しているDNAを溶かすことにより宿主細胞からそれらの分泌物になる
であろう形態で生産できる。又は、細胞内に生産されてもよい。それらは付加ア
ミノ酸配列を持つ融合蛋白質として生産されてもよい。この配列はその後BttxB
プロテアーゼ活性阻害剤としてこれらの化合物を使用するに先だって除去する必
要が有るかもしれないし、無いかもしれない。
【0064】 このように、本発明のブフォリニンは、化学合成と組換え生産、又はこれらの
技術の何らかの組合せを含む種々の改良において生産できる。
【0065】 自然に発生するブフォリニン族のどんなものでも精製され単離された形態で供
給される。「精製され単離された」とは、このペプチドが普通に発生する(天然
に発生するペプチドの場合に)環境からフリーであり、実際に使用できる形態で
あることを意味する。このように、「精製され単離された」形態はそのペプチド
が実質的に純粋で、即ち、90%以上純粋で、望ましくは95%以上純粋で、より
望ましくは99%以上純粋であるか、又は製薬的調製のそれのような完全に異な
る状況にあることを意味する。
【0066】 本発明は、また、ブフォリニンアナローグのためのスクリーニング分析とアナ
ローグを利用している分析に向けられている。
【0067】 本発明は、また、BttxBの細胞内阻害剤としてのブフォリニンの用途に向けら
れている。細胞表面ガングリオシドの受容器様認識と毒素の重鎖(HC)サブユニ
ットを標的としている神経細胞によるシナプトガミン(synaptogamin)のゆえに
、Bttxsは特に神経細胞を標的とする。Kozaki, S.他(1998) Microb. Pathog. 25
:91−99参照。一旦、結合すると、この毒素は完全には理解されていないメカニ
ズムで内面化されるが、明らかに、エンドゾームの酸性化と、そのHCとそのエン
ドプロテオリチカリ(endoproteolytically)に活性な軽鎖(LC)とを結合して
いる二硫化物結合の開裂を要求する。
【0068】 この分配システムの特異性が、BttxBで毒を入れられるか潜在的に毒を入れら
れるそれらの細胞タイプにブフォリニンを分配するのに役立つであろう。そして
、不思議な弾丸アプローチは現実になっているので、1つの「不思議な弾丸」と
して使うことができるだろう。例えば、Pastan, I.他(1994) Ann. Rev. Biochem
. 61:331−354及びEngert, A.他(1998) Curr. Top. Microbial. Immnunol. 234:
13−33(ジフテリア毒素又はRicin A chainに結合した免疫毒素の紹介)参照。
【0069】 従って、ブフォロニンは二硫化物結合のような結合で、BttxB HCに連結される
かもしれない。あるいは、ブフォリニンは人間のアルブミン又はもう一つの橋の
ような担体タンパク質で、BttxB HCに連結して多蛋白質共軛体を成形しているか
もしれない。この共軛体は、その後BttxBと同様に影響されやすい細胞を標的と
するに違いない。細胞中に入ると、この共軛体はBttxBを阻害でき、又は、その
結合が開裂してブフォリニン又は担体ブフォリニンを遊離し、BttxBを阻害すし
うる。
【0070】 抗体 ブフォリニンに対する抗体は、多クローン性抗血清の生産の標準的免疫学技術
を使用して製造できる。必要に応じて、単クローン性抗体生産源のために免疫さ
れた宿主の抗体産生細胞を不滅にして生産し得る。関心の有るどんな物質に対し
ても抗体を生産する技術は、よく知られている。特にここでは物質が短いペプチ
ドだけであるが、その物質の免疫原性をこのハプテンをキャリアに連結させるこ
とによって、強化することが必要であるかもしれない。この目的のための適切な
キャリアは、施されるべき哺乳類中で、それ自身でそのハプテン−キャリア共軛
体に免疫応答を生産しない物質を含む。使用される共通のキャリアは、鍵穴カサ
ガイ・ヘモシアニン(KLH)、ジフテリア・トキソイド、血清アルブミン、及び
ロータウイルス(VP6)のウィルスのコートタンパク質を含む。キャリアに対す
るハプテンの結合は、ジシクロヘキシルカルボジイミドなどの脱水剤の存在下に
そのペプチドとキャリアを接触させ、又はピアスChemical社、シカゴ、ILを通し
て入手可能な結合剤を使用するような標準的技術により行われる。
【0071】 免疫原性形態のブフォリニンは、次に適切な哺乳類宿主に注射され、血清中の
抗体の滴定濃度が監視される。
【0072】 滴定濃度が十分に高いとき、多クローン性抗血清は収穫されてよい。 あるいは、脾臓細胞又は周辺血液リンパ球のような宿主の抗体産生細胞が収穫さ
れ、不滅化されてもよい。不滅にされた細胞は、それから個々のコロニーとして
クローンにされ、望まれる単クローン性抗体の生産のために選別される。選択さ
れたハイブリドーマ又は他細胞によって分泌される単クローン性抗体をコード化
している遺伝子は、例えば、多数のエピトープ特異性を提供するか、単鎖形態を
コード化するために必要に応じて回収し、操作してもよく、CHO細胞などの他の
宿主細胞中での発現のために加工されてもよい。
【0073】 このように、ここで使われる「抗体」は、Fab、Fab'及びF(ab')断片などの
免疫グロブリンの免疫学的に反応性のある全ての断片を含み、同様に、Fv領域の
ような修飾された免疫反応性形態を含む。これらは関連する遺伝子(例えば、適
当なハイブリドーマから単離可能な)の操作によって生産される。
【0074】 本発明の抗体は、もちろん、ブフォリニンの量又は存在を決定するための免疫
測定で役立つ。そのような分析は、本発明のブフォリニンを含有する組成物の品
質制御生産において不可欠である。加えて、この抗体はブフォリニンの組換え生
産の有効性を評価するのに用いることができる。同様に、ブフォリニンコード化
遺伝子の存在のための発現ライブラリをスクリーニングするためにも用いること
ができる。それらは、また、ブフォリニンを精製し及び/又は単離するための親
和性リガンドとして用いることができる。それらは、また、RIA及びELISAのよう
な技術においてよく知られた方法によって血清又はプラズマ中のブフォリニン検
出及び測定するために用いることができる。従って、充分な薬量を保証するため
に、循環するブフォリニンのレベルを監視することができる。
【0075】 ブフォリニン含有組成物と使用方法 ブフォリニン類は、BttxB及び破傷風菌神経毒のプロテアーゼ活性を阻害する
ことに効果がある。従って、BttxB及びTttx中毒のために防止、予防と療法に用
いることができる。そのような状況のために、ブフォリニンを単独で投与しても
よく、様々なブフォリニンを投与してもよく、又は、そのブフォリニン又は種々
のブフォリニンを追加のプロテアーゼ阻害剤又はトリス−(2−カルボキシエチ
ル)ホスフィン(TCEP)のような補助の化学物質との混合物として投与してもよ
い。
【0076】 TCEPは、無臭のスルフヒドリルを含まない還元剤であり、動物に比較的毒性が
無い(P−CH2CH2COOH)3HCl;Molecular Probes, Inc. Eugene OR)。TCEPはHC及び
LCとの間の二硫化物結合を還元でき、BttxB又はTttxサブユニットの解離を許
すことができる。TCEPは、どんなBOTにおいても機能する。この解離により、ブ
フォリニンは活性QFサイトの利用性を増加する。その上、毒素の解離は、神経細
胞浸透を妨害する。ジチオスレイトール(DTT)のような他の還元剤を使用して
もよい。しかしながら、それらの特徴的な臭気と毒性のために異議があるかもし
れない。TCEPはチャオトロープ(chaotropes)と共に使用できる。従って、TCEP
は好ましい。
【0077】 本発明のペプチド類は、また、分析を監視する際の標準物質、及びその後のブ
フォリニン生産の効果を評価するための分析において標準物質として役立つ。こ
れは、BttxBに対するエンドペプチターゼ活性分析を利用することによって行う
ことができた。このエンドペプチターゼ分析において、可能性のあるペプチドが
、細胞内ターゲット、VAMP2のアミノ酸55−94を含んでいる合成ペプチド基
質の開裂能力によって、BttxBの阻害剤として機能するか、基質として機能する
かを評価できる。開裂生成物は、C18逆相HPLCカラムによって分離でき、205n
mでの吸光度により検出できる。
【0078】 動物対象でBttxB及びTttxによって引き起こされる初期中毒又は更なる中毒を
防ぐために、ブフォリニンは医薬又は獣医薬組成物として処方することができる
。処置される対象、投与モード、及び要求される治療のタイプ、例えば防止、予
防、治療などにより、ブフォリニンは、これらのパラメータに調和するように処
方される。そのような技術の概要は、レミントンのPharmaceutical Sciences
最新版)、Mack Publishing社、イーストン、PAに見出される。
【0079】 一般に、治療又は予防における使用のために、ブフォリニンは単独で、或は、
VAMP2のようなプロテアーゼ活性を阻害する他の化合物と組合せて使用してよい
。全てのD−アミノ酸を含んでいるenantiomeric形態の使用は、トリプシン及び
キモトリプシンのようなプロテアーゼに対する抵抗などの利点を授けるかもしれ
ない。
【0080】 ブフォリニンは、単独で又は幾つかのブフォリニン類の混合物として、或は、
他の薬学的に活性な成分との組合せで、並びに、単一投与又は多重投与で投与さ
れ得る。組織的処方は組織的投与に適切な方法で調製されてよい。組織的処方は
、例えば、筋肉内注射、静脈内注射、皮下注射などの注射用に設計されたものを
含み、経皮投与、経粘膜投与又は経口投与用に調製されてもよい。処方は一般に
希釈剤を含み、場合によっては、助剤、緩衝剤、防腐剤なども含む。ブフォリニ
ンは、従来の技術を用いて脂質性被膜粒子組成物に含めて、又は微細乳液として
も投与できる。
【0081】 経口投与される場合、本発明のブフォリニンは適切な消化器官コーティングを
用いて、胃で分解されないように保護されるべきである。これはD−コンフィギ
ュレーションのアミノ酸を用い、プロテアーゼに対する抵抗を与えることである
程度避けることができる。しかしながら、このペプチドは、なお酸による加水分
解に影響されやすいので、 ある程度の消化器官のコーティングは、まだ必要かもしれない。
【0082】 本発明における有用な化合物及びそれらの関連化合物の投与及び処方の方法は
、状態の迫真性、状態の厳しさ、処置されるべき特定の対象、開業医の判断に依
存する。処方は投与形態に依存する。本発明の化合物が小分子であるので、それ
らは適切な製薬賦形剤と混合され、タブレット、カプセル、シロップなどにされ
て、経口投与により便利に投与される。経口投与のための適切な処方は、緩衝剤
、風味剤などの微量成分を含んでいてもよい。典型的には、処方における活性成
分の量は、全処方の5%−95%の範囲にあるが、そのキャリアに依存して幅広い
変化が許容される。適切なキャリアは、サッカロース、ペクチン、ステアリン酸
マグネシウム塩、ラクトース、落花生油、オリーブ油、水などを含む。
【0083】 本発明の有用化合物は、また、座薬又は他の経粘膜媒体により投与されてもよ
い。典型的には、このような処方は、調剤上受け入れられる洗浄剤のような粘膜
を通してこの化合物の通過を容易にする賦形剤を含む。
【0084】 これらの化合物は、乾癬のような局所の状況のために、又は皮膚に浸透するよ
うに計画された処方で、局所投与されてもよい。これらは、ローション、クリー
ム、軟膏等を含み、既知の方法で処方することができる。
【0085】 これらの化合物は、静脈内注射、筋肉内注射、皮下注射、又は腹膜内注射を含
む注射によって投与されてもよい。そのような用途の典型的処方は、ハンク溶液
又はリンゲル溶液のようなの等張媒体中の液体処方である。
【0086】 適切な他の処方は、鼻のスプレー、脂質性被膜粒子処方、緩慢放出処方などを
含む。
【0087】 それに代わる如何なる適切な処方が用いられてよい。業界公知の処方の解説は
レミントンのPharmaceutical Sciences(最新版)、Mack Publishing社、イー
ストン、PAに見出される。このマニュアルの参照は、当業界で日常的である。
【0088】 これらのブフォリニン類を分配する好ましい手段は、TCEPの使用を含むだろう
。TCEPは、ホロトキシンを開裂してブフォリニンが利用できるサイトを生成する
からである。TCEPは更にその毒素を個々の構成要素に解離して、その神経細胞浸
透を妨げる。
【0089】 更に、これらのブフォリニンは、BttxB毒素に冒された細胞に的をしぼってブ
フォリニンを送り込むために、BttxB重鎖を含むが軽鎖を除外してある様々な化
合物に連結することができた。
【0090】 本発明の化合物の薬量は、数多くの要因に依存し、患者毎に変わるだろう。
【0091】 以下の実施例は、本発明を説明するためのものであって制限するものではない
【0092】 実施例1 エンドペプチターゼ活性分析 この毒素は、活性化混合物中で25℃で30分間培養することにより、使用直前
に活性化された。活性化混合物は1消化当たり7.5μl中に毒素2.4μg(16pmol)
、30mMのNaHEPESバッファ、pH7.3、及び5mMのDTT又はTCEPを含む。1消化当た
り1nmolの基質ペプチド(VAMP2 55−94)、4%のDMSO、4%のトリトンX−100
及び80mMのNaHEPESバッファ(pH7.3)を含む基質ペプチド混合物が調製され
た。最終反応混合物は25μlの基質ペプチド混合物、4.5μlの新鮮な10mMのDTT、
13μlのH2O又は試験ペプチド、及び7.5μlの活性化混合物を加えることで調製さ
れた。反応は37℃で培養することによって開始された。この反応は、1volのトリ
フルオロ酢酸(TFA)を0.25%まで添加することで停止された。試料は、遠心分離
によって澄明にされた。
【0093】 この分析法では、16pmolのBttxBは、37℃、45分未満で1nmolの基質を完全に
消化した。
【0094】 実施例2 消化生成物の逆相HPLC分析 消化されたペプチド生成物は、Beckmanシステム・ゴールドVer8.1のソフトウ
ェアによって制御されたBeckman126ポンプとモデル168Diode Array検出器に取付
けられたウォーターズのBondapak分析用Cl8カラム(3.9mmのx30cm)でRP−HPLC
によって分別された。溶媒系は、バッファA(BA;H20−0.1% TFA)とバッファB
(BB;CH3CN−0.1 % TFA)からなる。展開プログラムは、0から1分後まで97
%のBA、1分後から30分後まで33%のBB、次に5分間97%のBBで洗浄し、続
いて10分間97%のBAで均衡化するというものであった。流速は、1.5ml mi
n−1であった洗浄及び均衡相の間以外では ml min−1であった。ウォーターズIn
telligent Sample Processor(WISP Model 712)で75μリットルが注入された
。流出液は、205nmと280nmの2つの波長で監視された。
【0095】 最初に、消化生成物は、フェニルチオハイドレーション誘導のアミノ酸検出用
のHPLC(ABIモデル120A)とインラインで取付けられたABI477A蛋白質シーケ
ンサで自動化エドマン分解を用いるペプチド配列決定により同定される。消化の
範囲は、未消化のコントロール(毒素が加えられていない)と全消化(消化は2
乃至3時間で完全に行われる)とのピーク領域の比較によって決定された。阻害
又は消化の範囲は、標準物質及び/又は定量された標準物質又は阻害剤を加える
ことなく完了するまで消化された消化物と比較して作られた生成物とのピーク領
域の比較によりクロマトグラムの検査で決定される。
【0096】 実施例3 二次構造予測 二次構造はnnpredict及びGibrat(GOR2)プログラムを用いて予測された。McC
leland, D. G、Rumelhart D. E、In Explorations in Parallel Distributed Pr
ocessing. vol. 3:318−362. 1988. MIT Press、Cambridge MA;Kneller D. G.
他(1990) J. Mol. Biol. 214:171−182;Garnier, J. 他(1978) J. Mol. Biol 1
98;425−443;Garnier J. 他(1987) J. Mol. Biol. 120:97−120;Garnier, J.
他(1996) Methods Enzymol. 266: 540−553. 螺旋輪突起は、Antheprotプログラ
ムVer 4を使用してなされた。Deleage, G.、Instit de Biologie et Chimi des
Proteins、Lyon、France参照。
【0097】 Gibratプログラムは、B−1がVAMP2のそれと同様のα−螺旋−回転−α−螺旋
コンフィグレーションが形成できたと予測する。表3参照。ブフォリンIがそれ
からVAMP2と同様の二次構造を形成できるという結果は、B−Iも又VAMP2と同様
の螺旋バンドリングで逆回転のスーパー二次構造を成形できることを示唆する。
Lebeda他(1996)参照。この予側を支持して、ブフォリンIが先端切断されるに
つれてBttxB活性の阻害及びその螺旋内容が減少することは、基質削除でBttxB活
性が減少することを反映しいることが判明した。表1と図4におけるブフォリン
−IIについてはデータを参照。
【0098】 実施例4 ブフォリン類の調製 Park, C. B他(Park, C.B.他(1996) Biochem. Biophys. Res. Comm. 218:408
−413参照)により記載された方法を使用した腸洗浄によって、これらのブフォ
リニンは両生類の胃から得ることができる。
【0099】 L.A. Carpino, J、Am. Chem. Soc. 79,4427 (1957)、C.D. Chang他、Int. J.
Pept. Protein Res. 11,246 (1978)、E. Atherton,他、J. Chem Soc. Chem. Com
mun., 537 (1978)及びR.B. Merrifield、J. Am. Chem. Soc. 85,2149 (1963)及
びBarlos, K.他(1989)、Tetrahedron Lett. 30:3947に記載されるように、ブフ
ォリニンは固相ペプチド合成(SSPS)によって合成できる。
【0100】 これらのブフォリニンは、当業界で一般に知られているDNA組換え手段で生産
できる。即ち、非相同システムにおいて発現に適するプロモータ、即ち、細菌、
真菌、昆虫又は哺乳類の細胞培養が用いられてよい。DNA配列は、特定の宿主とt
RNA含有量のために最適化できる。
【0101】 実施例5 ブフォリニンによるプロテアーゼ活性の阻害 実施例1及び2で述べられたように、エンドペプチターゼ分析と逆相HPLCは、
開裂生成物とプロテアーゼ阻害範囲を検出するのに用いることができる。簡潔に
言えば、Garica、他により記載された毒素を含む活性化混合物の添加の直前に、
潜在的阻害剤が基質ペプチド混合物に加えられてよい。37℃で45分間培養後、
反応は停止されなければならず、消化生成物はRP HPLCを用いて分析できる。も
し蛍光ラベル化基質が使われるなら、生成物の形成はインライン蛍光探知器で決
定されるだろう。
【0102】 阻害又は消化の範囲は、実施例2で記載したようにして決定されるだろう。即
ち,残存する未消化の基質及び/又は形成された生成物が、定量された標準物質
と、又は阻害剤を加えることなく完了まで消化された消化物と比較される。
【0103】 それに代わる手段として、濃度測定法を含むものがある。その基質及び生成物
が、電気泳動で分離され、蛋白質特異性の染料、即ち、Coomassieブリリアント
・ブルーで染色され、測定される。基質又は生成物に特異的抗体を利用すること
によって、阻害又は消化の範囲を決定する免疫測定を行ってもよい。
【0104】 それに代わる手段は、生体内保護又は組織特異機能分析をも含む。例えば、実
験動物に付加剤と共に或は付加剤なしで阻害剤を投薬し、それから毒素に挑戦す
る。例えば、TCEPのような還元剤と共にブフォリニンを生体内注射する。その後
、徴候の発症又はLD50の変化が、評価される。組織保護分析は、完全な神経−筋
肉調製物を使用し、神経細胞刺激への筋肉痙攣反応が評価される。毒素は、ブフ
ォリニン及び付加剤と共に前培養されて、それから組織調製物に加えられる。
【0105】 実施例6 BttxBプロテアーゼ活性に影響を与えるブフォリニン類の設計 標準的方法と技術を用いて、本発明のペプチドは、Pro26を基質に更に似てい
る活性サイトをつくるためにグルタミンに、又はProにより強いられる回転の抑
制なしに回転に有利に働く他のアミノ酸で代えることを含む変異又は置換によっ
て修飾されてもよい。そのような置換は、毒素の解離を起こす更に効果的な螺旋
バンドリングに帰結すると予測される。螺旋領域の他のアミノ酸置換又は変異が
なされるとより両親媒性になり、螺旋バンドリングを改善するか、或は、毒素と
の相互作用を改良する。このような変化は、L又は他の螺旋嗜好アミノ酸でのR11
の置換を含む。図6A及び図6Bを参照。同様に、R11I、K15L及びS18L、又は
他アミノ酸類の多重置換が行われると、螺旋形成及びバンドリングに好ましい。
【0106】 それに代わって、B−Iの予測される上流螺旋が欠落するB−IIを、BttxBプロテ
アーゼ活性の阻害能力を強化して、向上させるために修飾できる。例えば、置換
S3A及びS4A(SEQ ID NO:5)を持つペプチドは、QFサイトの上流に予測された螺
旋を持っている。もう一つの例は、置換S2LとS4L(SEQ ID NO:6)を持つペプチ
ドである。同様に、このペプチドは、QFサイトの上流に予測された螺旋を持つ。
【0107】 実施例7 ブフォリニン前処理 ブフォリニンは、BttxB又はTttxで汚染されるかもしれない食物と液体を前処
理するのに用いることができる。例えは,ブフォリニンの有効量が、BttxBプロ
テアーゼ活性を阻害するためにBttxBを含む水の中に混合される。例えば、1ugの
BttxBを含む水100mlが、タブレット、粉末又は液状の100ugのブフォリニンと0.1
mmolの還元剤、即ちTCEPで処理される。
【0108】 これらの種々の形態は、ブフォリニン、TCEPのような還元剤及び他の充填剤及
び安定剤からなる。液状形態は、タブレット又は粉末から作られ、それが使用前
に予め溶解される。ブフォリニン溶液は、表面にBttxBを有する固形食物の表面
に塗布されてもよい。あるいは、ブフォリニンの有効量は、食物の表面で見つか
らないBttxBの量へブフォリニンが接近できるように微粒子に粉砕された固形食
物を処理するのに用いることができる。
【0109】 汚染されているか疑惑のある食品以外のものの表面は、ブフォリニン溶液で洗
ってもよい。浸したり、表面を拭いたりして使用されるスプレー、泡、おしぼり
又はスポンジとして、ブフォリニンは適用される。その量は、典型的には適用さ
れる溶液ml当たり200ugである。しかし、要求される濃度は汚染の範囲に依存し
、適切なブフォリニン濃度は必要に応じて調整されてよい。
【0110】 実施例8 予防処置での使用 ブフォリニンは、BttxB又はTttx中毒に対する予防薬として使用できた。対象
は、BttxB又はTttxと接触しそうな状況に入る前にブフォリニンで処置すること
ができた。投薬モードと量は、接触で予想される毒素の量と接触が起こるかもし
れない時間に依存している。瞬間接触のための好ましい投与は体内投与である。
より遅くてより長びく曝露のための好ましい投与形態は、摂取である。しかし、
パッチのような他の遅い分配の放出形態が、用いられてよい。
【0111】 実施例9 エアゾール汚染の防止 ブフォリニンは、エアゾール形態のBttxBを不活性化するために、使い捨ての
、湿ったフィルタの、呼吸マスクに組み込ませてもよい。この毒素は湿ったフィ
ルタで捕獲され、ブフォリニンで不活性化されるだろう。
【0112】 そのようなフィルタのデザインは、バクテリアより小さい、例えばHEPAなどの
ように1ミクロンの毒素粒子から保護する。これらのフィルタは、予め湿らせ、
ブフォリニンとTCEPなどの補助化学薬品を含浸させて提供できた。これに代えて
、これらのフィルタは、予め含浸させた乾燥フィルタを濡らすことによって、又
はフィルタをブフォリニンの溶液に浸すことによって製造する事もできた。空気
の処理能力を持つ閉鎖領域でも、適切な大きさに設定されたフィルタでこの形式
で保護することができる。
【0113】 実施例10 傷治療 毒素が体内に吸収される機会を持つ前に、開いた傷口にブフォリニンを局所的
に適用して、BttxB又はTttx中毒を阻止することができた。ブフォリニンと、還
元剤及び他の安定剤又は充填剤を含む補助剤を含む粉末混合物が直接傷に適用さ
れてよい。この試みは、傷がブフォリニンを溶かすほどに濡れていることを頼り
にしている。これに代えて、ブフォリニン含む軟膏、液体、スプレー、泡又はお
しぼりを傷の表面にあてがってもよい。おしぼりは、実施例10のフィルタと同
様の方法で供給され又は作ることができた。
【0114】 実施例11 曝露後 BttxB又はTttx中毒に既に冒されている対象をブフォリニンで治療することが
できた。これらの処置は、感受性細胞に未だ入りこんでいず、アクセスできる毒
素を掃除することである。感受性細胞の中毒は、細胞機能抑制に至るが、細胞自
身に致命的でない。充分な時間があれば、細胞は回復することができて、再び機
能的になることができる。この回復過程は、数ヶ月続くかもしれない。したがっ
て、ブフォリニンでの治療は、対象の回復を手伝い、互換的生命維持手段の必要
を減らす。この治療は、ブフォリニン−BttxB HC又は他の類似共軛体の使用から
なる。Bttx−HC部は、感受性細胞にこの共軛体を特異的に方向付け、この毒素と
同様の方法で取込が発生すると思われる。細胞内で、ブフォリニンは毒素に接近
して、プロテアーゼ活性を阻害し、それによって、毒素が内部で発生するタンパ
ク質分解によって細胞から除去されるまで、細胞を更なる毒素損害から保護する
【0115】 実施例12 ボツリヌス菌毒素サブクラスの識別 ブフォリニンを、BttxB又はTttxの識別のために使用できる。未知のBttx又はT
ttxが基質及びもし存在するならBttxB及びTttxを特異的に阻害する1つのブフォ
リニンと培養される。未開裂の基質の検出又は消化生成物の減少は、毒素の識別
を許す。
【0116】 これは、阻害が特異的である故に、確認分析として有用である。例えば、VAMP
2のようなC−末端蛍光ラベル化基質が、微量滴定プレートに取り付けられる。Ha
llis、B.他、(1996)J. Clin. Microbiol. 34:1934−1938参照。次に、未知の
試料が、ウエル(well)に加えられて、培養される。反応が停止され、ウエルはす
すがれる。蛍光の減少は、毒素に基質が感受性であることを示す。ブフォリニン
が消化混合物に含まれるなら、BttxB又はTttx毒素は特異的に阻害され、蛍光レ
ベルは阻害剤なしでBttxBを含んでいる反応生成物より高いだろう。
【0117】 実施例13 生体内での長期生存ペプチド ボツリヌス菌B毒性の処置としてブフォリンI使用の有効性を確立するため、
血中のブフォリンIの薬物動態学的パラメータが調べられた。人間での研究が可
能でないので、ネズミ・モデルが使われた。ブフォリンIは、11μCi/kgの放
射性薬量常数をもつ放射能ラベル化125I−ブフォリン1(2,000Ci/mmol)をト
レーサーとして含んでいる100ng/kgの薬量で腹膜内に注射された。血液(100μ
l)が、尾部静脈からの一定時間間隔で集められ、ドライアイスで瞬間冷凍され
た。分析時に、血液は急速解凍されて、1μgの冷ブフォリン1が打ちつけられた
。そして、細胞は溶解され、NCS組織安定剤を添加して可溶性にされた。CPM(1
分間当たりのカウント)がパッカードTri−Carb中で、20μl約数(aliqots)のた
めに決定され、結果は図7で示される。薬物動態学的パラメータは、表4で示さ
れる。
【0118】 この結果は、血流中へブフォリンIが急速に取込まれることを示す。図8参照
。1/2吸収最大値に達する時間は、7.7分である。この最大プラトーレベルは
、40分以内に到達し、4時間まで維持された。2匹の動物間での絶対応答にお
ける比較的軽度の違いは、多分注射バリエーション又は動物の可変性によるだろ
う。それにもかかわらず、両方の動物はブフォリン1の長い安定した状態のレベ
ルを示す。
【0119】 これらの結果は、ブフォリンIが生体内で長く生存し、素早く血液に分配され
、ブフォリンIのレベルが時間にわたって高安定状態を持続するので、効果的治
療剤であることを示す。
【0120】
【表4】
【0121】 実施例14 ペプチドのリン酸化 リン酸化はペプチドに追加の特性を与えて、循環半減期、可溶性、分解に対す
る抵抗性及び毒素の活性サイトとペプチドの相互作用を改良でき、より有力な阻
害剤にする。実に、天然の基質であるVAMP2が良いリン酸化基質であり、その機
能がリン酸化状態によって影響されたものであると分かっている(Neilander、H
B他、(95)J. Neurochem.65:1712−20)。リン酸化されたアミノ酸、即ち、フォ
スフォ−Ser、−Thr及び/又は−Tyrによる毒素プロテアーゼ活性の阻害のもう
一つの可能なメカニズムは、一旦、ペプチドが毒素の活性サイトに入りこむと、
リン酸基と会合する強いチャージが毒素の活性サイトに見られる亜鉛と塩結合を
形成するというものである。この結合は、次に毒素の触媒サイトへの天然蛋白質
のアクセスをブロックし、その分子の毒素作用を中和する。フォスフォ−Ser、
−Thr及び/又は−Tyr(s)を含んでいるペプチドは、固相ペプチド合成で速やか
に作ることができる(White, P及びBeythien, J.の「Innovations & Perspectiv
es in Solid Phase Synthesis & Combinatorial Libraries, 4h International
Symposium」、Epton, R. (Ed.)、Mayflower Scientific Ltd.、Birmingham 1996
、pp.557;Wakamiya, T.他、Chem Lett, 1099 (1994))、又は、ペプチドをこれ
らアミノ酸のそれぞれに特異なキナーゼと共に培養することによる後合成(Risin
ger, C.、Bennett、MK. (99) J. Neurochem. 72:614−24)。
【0122】 実施例15 生体内での一般的ボツリヌス菌毒素/破傷風毒素阻害 TCEP及びチャオトロープ(chaotoropes)の使用 神経毒の軽鎖及び重鎖間の非共有結合相互作用の分裂。生体外で神経毒を活性
化させるのと同等に機能する2−メルカプトエタノールのような悪臭のあるある
有毒なスルフヒドリル還元剤の代わりは、見つけられた。TCEPで処理すると、重
鎖及び軽鎖を共有結合して接続している二硫化物結合は破壊される。しかし、神
経毒チェーンは、明らかに強い疎水性相互作用の故に、一緒に残る。TCEPと組合
せて生物学的適合性のチャトロープを使用することは、ホロトキシン(holotoxin
s)を2つのチェーンに完全に分離し、軽鎖が体内で希釈され、神経細胞(又は他
の細胞タイプ)を標的にできないようにするのが目的である。幾つかの生物学的
適合性チャトロープは、水酸化尿素又は2−オキソ−1ピロリジン・アセトアミ
ドを含む。化合物は鎌状赤血球性貧血の治療のために使われるものである。TCEP
と生物学的適合性チャトロープの組合せは、全てのボツリヌス菌血清型及び同様
の毒素の活性サイトを開いて、標的とする細胞に移り込む前に薬理学的介入して
、より有効な且つ血清型非特異性の治療的なペプチドを提供する。
【0123】 出典明示による記載 本発明の開示を理解し完全にするために必要な範囲まで、ここに記載した全て
の出版物、特許及び特許出願は、個々に取り込まれた同じ 範囲で明白に取り入れられる。
【0124】 本発明は図面を参照して更に理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、物質PがBttxBの基質でないことを示す。
【図2】 図2は、ブフォリニンがBttxBの基質でないことを示す。
【図3】 図3は、ブフォリンIによるBttxBエンドプロテアーゼ活性の阻害を示す2軸
逆数表示グラフである。
【図4】 図4は、各種ブフォリニンによるBttxBエンドプロテアーゼ活性の阻害を説明
する図である。
【図5】 図5は、ブルックへブン蛋白質データベース#1HIOにより生成されたトリ染色
体蛋白質ヒストンオクタマーH2A残基Lysl5−Try39のX線結晶構造を示す。
【図6】 図6において、へリックス1及び2は、それぞれQFサイトの配列上流及び配列
下流(表2参照)として予測される螺旋である。変異体は、示された螺旋の両親
媒性を増加させるように選択された。へリックス1が関連すると予測される相手
として、B−I Helix 2が示される。A.アミノ酸配列。B.ブフォリン−Iの螺旋
輪突起。へリックス−1はQFサイトの予測された上流の螺旋であり、へリックス
−2は下流の螺旋である。螺旋アミノ酸は、円の中心に示される。C.ブフォリ
ニン変異体の螺旋輪突起。アミノ酸の順序は、同心の番号付けによって示される
。A、B及びCのためのカラーコードは、次の通りである:暗灰色:疎水性;淡い
灰色:親水性;点描された灰色:他;それぞれ円の中にはアミノ酸が表示されて
いる。図6Aは、ブフォリンIと変異体B−I Rl1L及び変異体B−I RllL,K15L,
S18Lのアミノ酸配列の比較である。図6Bは、ブフォリンIのへリックス1及び
へリックス2の螺旋輪突起を示す。図6Cは、へリックス1の変異体B−I R11L
及びB−I Rl1L,K15L,S18Lの螺旋輪突起を示す。
【図7】 図7は、ペプチド05P(配列:TRSRAKGLQFPGLLVHRLLRKGNY)でのボツリヌス菌
毒素Bエンドプロテアーゼ活性の阻害を示す。
【図8】 図8は、時間にわたる血液中へのブフォリンIの急速な取込を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/04 C07K 14/81 4C206 39/02 16/38 4H045 C07K 14/81 C12N 1/15 16/38 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 G01N 33/53 D 5/10 S C12P 21/02 33/569 F G01N 33/53 C12N 15/00 ZNAA 5/00 A 33/569 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ゴードン,リチャード,ケー アメリカ合衆国,メリーランド州 20854, ポトマック,9024 ウィロー バレー ド ライブ (72)発明者 ムーラッド,デボラ,アール アメリカ合衆国,メリーランド州,ロック ビル (72)発明者 ドクトル,ブペンドラ,ピー アメリカ合衆国,メリーランド州 20854, ポトマック,10613 グレート アーバー ドライブ Fターム(参考) 4B024 AA01 AA13 BA19 CA06 DA06 EA04 GA11 4B064 AG23 CA02 CA19 CC24 DA01 4B065 AA26X AA99Y AB01 BA02 CA24 CA44 4C084 AA02 AA07 BA01 BA19 MA02 NA14 ZB35 ZC37 4C086 AA01 AA03 BC08 DA34 MA01 MA02 MA04 NA14 ZB35 ZC37 4C206 AA01 AA03 HA26 MA01 MA02 MA04 MA11 NA14 ZB35 ZC37 4H045 AA10 AA11 BA10 DA56 EA22 EA29 FA74

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 精製され単離された形態での式(1)の化合物: X1X2B3X4B5X*6X7X8B9X10B11X12B13X14B15X16B17X*18X*19B20X21X22X23Q24F25Z
    *26X27X28B29X30B31B32X33X34B35B36X37Z38Z39(1) 式中、 Bは塩基性の、又は極性の/大きいアミノ酸,又はその修飾された形態; Xは、小さい又は疎水性のアミノ酸、又はその修飾された形態; X*は、小さい又は極性の/大きなアミノ酸、又はその修飾された形態; Zは、極性の/大きい、又は疎水性のアミノ酸、又はその修飾された形態; Z*は、プロリン又は極性の/大きい又は疎水性のアミノ酸、又は、その修飾さ
    れた形態;及び ここにおいて、15個までのアミノ酸がN−末端から切断されてよく、6個ま
    でのアミノ酸がC−末端から切断されてよく、且つ、その化合物がブフォリンI又
    はブフォリンIIではないという条件付である。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つのアミノ酸残基がD−コンフィギュレーションである請求項1
    記載の化合物。
  3. 【請求項3】 2つのアミノ酸残基の間の少なくとも1つの結合が擬似ペプチド結合である請
    求項1記載の化合物。
  4. 【請求項4】 Xlがグリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンまたは
    望ましくはアラニン; X2は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンま
    たは望ましくはグリシン; B3は、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくはアル
    ギニン; X4は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンまた
    は望ましくはグリシン; B5は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくは
    リジン; X*6は、アラニン、グリシン、セリン、スレオニン、アスパラギンまたは望ま
    しくはグルタミン; X7は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンまた
    は望ましくはグリシン; X8アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンまたは望
    ましくはグリシン; B9は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくは
    リジン; X10は、アラニン、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン
    または望ましくはバリンである; B11はヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくはアル
    ギニン; X12は、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンま
    たは望ましくはアラニン; B13は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましく
    はリジン; X14は、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンま
    たは望ましくはアラニン; B15は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましく
    はリジン; X16は、アラニン、グリシン、セリン、イソロイシン、ロイシン、バリンまた
    は望ましくはスレオニン; B17は、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくはア
    ルギニン; X*18は、アラニン、アスパラギン、グルタミン、グリシン、スレオニンまたは
    好ましいセリン; X*19は、アラニン、アスパラギン、グルタミン、グリシン、スレオニンまたは
    好ましいセリン; B20は、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくはア
    ルギニン; X21は、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンま
    たは望ましくはアラニン; X22は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンま
    たは望ましくはグリシン; X23は、アスパラギン、グルタミン、アラニン、セリン、スレオニン、イソロ
    イシン、グリシン、バリンまたは望ましくはロイシン; Z*26は、アスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、トリプトファン、チ
    ロシンまたは望ましくはプロリン; X27は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グリシン
    または望ましくはバリン; X28は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンま
    たは望ましくはグリシン; B29は、アスパラギン、グルタミン、ヒスチジン、リジンまたは望ましくはア
    ルギニン; X30はアラニン、グリシン、ロイシン・セリン、スレオニン、イソロイシン、
    または、望ましくはバリン; B31は、アルギニン、リジン、アスパラギン、グルタミン、または望ましくは
    ヒスチジン; B32はアルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミン、または、望まし
    くは、リジン; X33はアラニン、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、バリンまた
    は望ましくはロイシン; X34は、アラニン、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、バリンま
    たは望ましくはロイシン; B35は、リジン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくはア
    ルギニン; B36は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましく
    はリジン; X37*はアラニン、グルタミン、セリン、スレオニン、アスパラギンである、ま
    たは、望ましくは、グリシン; Z38はグルタミン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシンまたは望ま
    しくはアスパラギン;及び Z39はアスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、トリプトファンまたは
    望ましくはチロシンである請求項1の化合物。
  5. 【請求項5】 B13は、リジン;又は X14はアラニン;又は B15はリジン;又は Xl6はスレオニン;又は B17はアルギニン;又は X*18はセリン;又は X*19はセリン;又は B20はアルギニン;又は X21はアラニン;又は X22はグリシン;又は Z*26はプロリン;又は X27はバリン;又は X28はグリシン;又は B29はアルギニン;又は X30はバリン;又は B31はヒスチジン;又は B32はリジン;又は X33はロイシンである請求項1の化合物。
  6. 【請求項6】 B13はリジン; X14はアラニン; B15はリジン; X16は、スレオニン; B17は、アルギニン; X*18は、セリン; X*19は、セリン; B20は、アルギニン; X21は、アラニン; X22は、グリシン; Z*26は、プロリン; X27は、バリン; X28は、グリシン; B29は、アルギニン; X30は、バリン; B31は、ヒスチジン; B32は、リジン;及び X33はロイシンである請求項1の化合物。
  7. 【請求項7】 請求項1の化合物のアナローグであるが、ブフォリンI又はブフォリンIIでは
    ないという条件つきの、精製され、単離された形態のペプチド。
  8. 【請求項8】 前記塩がリン酸塩である請求項1の化合物。
  9. 【請求項9】 前記リン酸塩がSer、Thr及び/又はTyrのリン酸化により形成される請求項8
    の化合物。
  10. 【請求項10】 前記化合物が、改良された循環半減期、可溶性、分解抵抗性、及び前記毒の活
    性サイトとの相互作用を有するとして特徴付けられる請求項9の化合物。
  11. 【請求項11】 ボツリヌス菌毒素B又は破傷風菌毒素のプロテアーゼ活性を阻害することがで
    きる、請求項1の式(1)の化合物のアミノ酸配列から成るペプチドの生産のた
    めの組換え発現システムであって、発現システムが前記ペプチドをコード化する
    ヌクレオチド配列であって、発現をもたらす制御配列に操作可能に連結されるヌ
    クレオチド配列から成ることを特徴とする組換え発現システム。
  12. 【請求項12】 前記ペプチドをコード化するヌクレオチド配列がプレカーサー・ペプチドをコ
    ード化する請求項11の組換え発現システム。
  13. 【請求項13】 請求項11の発現システムを含むように修飾された組換え宿主細胞。
  14. 【請求項14】 ボツリヌス菌毒素B又は破傷風菌毒素のプロテアーゼ活性を阻害することがで
    きるペプチドを生産する方法であって、請求項10の修飾された宿主細胞を、前
    記ペプチドが生産される条件下に培養することから成る方法。
  15. 【請求項15】 式(1)の化合物: X1X2B3X4B5X*6X7X8B9X10B11X12B13X14B15X16B17X*18X*19B20X21X22X23Q24F25Z
    *26X27X28B29X30B3lB32X33X34B35B36X37Z38Z39(1) 式中、 Bは塩基性の、又は極性の/大きいアミノ酸,又はその修飾された形態; Xは、小さい又は疎水性のアミノ酸、又はその修飾された形態; X*は、小さい又は極性の/大きなアミノ酸、又はその修飾された形態; Zは、極性の/大きい、又は疎水性のアミノ酸、又はその修飾された形態; Z*は、プロリン又は極性の/大きい又は疎水性のアミノ酸、又は、その修飾さ
    れた形態;及び ここにおいて、15個までのアミノ酸がN−末端から切断されてよく、6個ま
    でのアミノ酸がC−末端から切断されてよい; を含むボツリヌス菌または破傷風菌中毒を処置するための製薬組成物。
  16. 【請求項16】 Xlがグリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンまたは
    望ましくはアラニン; X2は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンま
    たは望ましくはグリシン; B3は、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくはアル
    ギニン; X4は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンまた
    は望ましくはグリシン; B5は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくは
    リジン; X*6は、アラニン、グリシン、セリン、スレオニン、アスパラギンまたは望ま
    しくはグルタミン; X7は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンまた
    は望ましくはグリシン; X8アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンまたは望
    ましくはグリシン; B9は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくは
    リジン; X10は、アラニン、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン
    または望ましくはバリン; B11はヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくはアル
    ギニン; X12は、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンま
    たは望ましくはアラニン; B13は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましく
    はリジン; X14は、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンま
    たは望ましくはアラニン; B15は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましく
    はリジン; X16は、アラニン、グリシン、セリン、イソロイシン、ロイシン、バリンまた
    は望ましくはスレオニン; B17は、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくはア
    ルギニン; X*18は、アラニン、アスパラギン、グルタミン、グリシン、スレオニンまたは
    好ましくはセリン; X*19は、アラニン、アスパラギン、グルタミン、グリシン、スレオニンまたは
    好ましくはセリン; B20は、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくはア
    ルギニン; X21は、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンま
    たは望ましくはアラニン; X22は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンま
    たは望ましくはグリシン; X23は、アスパラギン、グルタミン、アラニン、セリン、スレオニン、イソロ
    イシン、グリシン、バリンまたは望ましくはロイシン; Z*26は、アスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、トリプトファン、チ
    ロシンまたは望ましくはプロリン; X27は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、グリシン
    または望ましくはバリン; X28は、アラニン、セリン、スレオニン、イソロイシン、ロイシン、バリンま
    たは望ましくはグリシン; B31は、アルギニン、リジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましくはヒ
    スチジン; X34は、アラニン、グリシン、セリン、スレオニン、イソロイシン、バリンま
    たは望ましくはロイシン; B36は、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミンまたは望ましく
    はリジン; Z38はグルタミン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシンまたは望ま
    しくはアスパラギン;及び Z39はアスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、トリプトファンまたは
    望ましくはチロシンである請求項15の製薬組成物。
  17. 【請求項17】 B13は、リジン;又は X14はアラニン;又は B15はリジン;又は Xl6はスレオニン; 又は B17はアルギニン;又は X*18はセリン;又は X*19はセリン;又は B20はアルギニン;又は X21はアラニン;又は X22はグリシン;又は Z*26はプロリン;又は X27はバリン;又は X28はグリシン;又は B29はアルギニン;又は X30はバリン;又は B31はヒスチジン;又は B32はリジン;又は X33はロイシンである請求項15の製薬組成物。
  18. 【請求項18】 B13はリジン; X14はアラニン; B15はリジン; X16は、スレオニン; B17は、アルギニン; X*18は、セリン; X*19は、セリン; B20は、アルギニン; X21は、アラニン; X22は、グリシン; Z*26は、プロリン; X27は、バリン; X28は、グリシン; B29は、アルギニン; X30は、バリン; B31は、ヒスチジン; B32は、リジン;及び X33はロイシンである請求項15の製薬組成物。
  19. 【請求項19】 前記化合物が からなる群及びそれらのアミド化形態から選ばれることを特徴とする請求項15
    の製薬組成物。
  20. 【請求項20】 前記塩がリン酸塩である請求項15の製薬組成物。
  21. 【請求項21】 前記リン酸塩がSer、Thr 及び/又はTyrのリン酸化により形成される請求項2
    0の製薬組成物。
  22. 【請求項22】 前記化合物が、改良された循環半減期、可溶性、分解抵抗性、及び前記毒の活
    性サイトとの相互作用を有するとして特徴付けられる請求項21の製薬組成物。
  23. 【請求項23】 更に、TCEPを含有する請求項15の製薬組成物。
  24. 【請求項24】 更に、生物学的適合性チャオトロープを含有する請求項23の製薬組成物。
  25. 【請求項25】 前記生物学的適合性チャオトロープが水酸化尿素または2−オキソ−1ピリジ
    ン・アセトアミドである請求項24の製薬組成物。
  26. 【請求項26】 請求項1の化合物に特異的免疫反応性の抗体。
  27. 【請求項27】 試料を請求項17の抗体と接触させて免疫錯体を形成させ、形成した免疫錯体
    を測定することからなるブフォリンを検出するための分析。
  28. 【請求項28】 ボツリヌス菌又は破傷風菌中毒と疑われる対象に請求項1乃至10のいずれか
    による化合物を投与することから成るボツリヌス菌又は破傷風菌中毒の処置方法
  29. 【請求項29】 ボツリヌス菌又は破傷風菌中毒と対象が接触する前に、前記組成物を前記対象
    に投与することを特徴とする請求項28の方法。
  30. 【請求項30】 前記接触がエアゾール汚染によるものである請求項29の方法。
  31. 【請求項31】 前記投与が前記化合物をフィルタに染込ませることを含む請求項30の方法。
  32. 【請求項32】 前記フィルタは、前記フィルタの染込ませ後に前記対象に取付けられる呼吸用
    のフィルタである請求項31の方法。
  33. 【請求項33】 前記化合物は直接対象の傷に投与される請求項28の方法。
  34. 【請求項34】 前記化合物は、投与の際に対象の細胞に前記化合物を差し向けるBttx−H
    Cと共役されている請求項28の方法。
  35. 【請求項35】 TCEP及び生物学的適合性チャオトロープを含むことを特徴とする神経毒の軽鎖
    と重鎖との間の非共有的相互作用の分裂のための組成物。
  36. 【請求項36】 生物学的適合性チャオトロープが水酸化尿素または2−オキソ−1ピロリジン
    ・アセトアミドである請求項35の組成物。
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