JP2003500008A

JP2003500008A - 喫煙可能製品

Info

Publication number: JP2003500008A
Application number: JP2000600518A
Authority: JP
Inventors: ヴェルナーラーン，; ヴォルフラムルパー，; ヘニングサイデル，
Original assignee: レーンツマシガレッテンファブリーケンゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング
Priority date: 1999-02-26
Filing date: 1999-02-26
Publication date: 2003-01-07
Also published as: SK12032001A3; CA2360852A1; BG105844A; HUP0203227A2; NO20014133D0; IS6059A; HUP0203227A3; WO2000049901A2; EP1178741A2; PL353568A1; CZ20012899A3; EA200100917A1; NO20014133L; TW480157B; HRP20010596A2; IL144252A0; TR200102488T2; EE200100445A; KR20010108248A; AU3030799A

Abstract

(57)【要約】本発明は、フィルターシガレット、フィルターシガリロまたはシガーのような喫煙可能製品に関する。それらは、気相において活性なフィルターおよび／または気相において活性なシガレットフィルターおよび／または主流煙にアクセス可能な量の気相において活性な物質を備えた１以上の他の成分を備えて提供されるフィルターを備え、そして酸化防止剤を添加されて提供される。ここで少なくとも微小循環の欠陥における相加的な減少が上記の組み合わせによって生じることを特徴とする製品に関する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、フィルターシガレット、フィルターシガリロまたはフィルター付き
シガーのような、喫煙可能製品に関し、これは、気相において活性であるフィル
ターおよび／または気相において活性であるシガレットペーパー、および／また
は主流煙にアクセス可能であり、気相において活性である物質の添加物を有し、
そして抗酸化活性を有する物質の添加物を含む、１つ以上の他の構成要素を備え
る。

【０００２】喫煙可能なタバコ製品に潜在的な危険を減少するために、種々の仕様が選択さ
れる。最も知られているものの１つは、例えば、いわゆる「ライト」または「ウ
ルトラライト」シガレットの概念である。対応して適合させたフィルター排気と
組み合わせた、高度に保持的なフィルターによって、これらのシガレットは、こ
れらのいわゆる主流煙の粒子相および気相の両方、ならびに従って全体として元
の主流煙の潜在的な危険を、減少させる。

【０００３】埋包された、気相において活性である物質（例えば、活性炭）を有し、そして
特にシガリロまたはシガレットの気相を減少させる、フィルターシステムが、さ
らに公知である。このようなフィルターシガレットは、例えば、ＤＥ−ＰＳ４
１０５５００Ｃ１またはＥＰ−ＰＳ０５５８１６６Ｂ１に記載さ
れる。

【０００４】ＤＥ−ＰＳ４４１６１０１Ｃ２は、タバコの煙の変異原性の可能性を
減少させるために、抗酸化性の天然物質を含む、喫煙可能なタバコ製品をさらに
開示する。

【０００５】しかし、上述の提唱された公知の解決法のいずれも、現在まで、血液循環の微
小循環の減少に対するタバコの煙の所望でない影響の、減少および必要に応じて
補償さえ示すものはない。

【０００６】微小な血管に入る血液の分布（微小循環）は、機能的に、血液循環の最も重要
な部分である。血液と組織細胞との間での酸素、栄養物質および代謝産物の拡散
が、ここで生じる。動脈および静脈において、微小循環と大循環との間には、大
きな差異が存在する：微小な血管（毛細血管、小動脈および小静脈）において、
血球および血漿は多少分離し、そして微小血管網目構造を通って流れた後のみに
、静脈において再度合わされる。微小循環は、一連の調節機構によってそれぞれ
の組織の要求に適合し、そしてその機能的状態は、血液の流れ特性および流れ条
件により、決定される。

【０００７】微小血管内での血球の分布は、隣接する組織細胞（赤血球）の「栄養」および
免疫反応（白血球）の両方のために、重要である。

【０００８】喫煙中に、口の粘膜（代表的な器官領域）および他の器官または器官領域にお
ける微小循環の機能的状態は、経時的に変化する。ここで、口の粘膜（タバコの
煙に最初に接触し、そしてまた呼吸管または消化管を介して取り込まれた他の物
質と接触する）は、環境の影響の知覚およびそれに対する防御のための、特に有
効な器官領域を示す。シガレットの喫煙中およびその後の数分間に、微小血管内
での血液の分布はいくらか制限され、小さな血管内の流れ強度が低下し、そして
一時的に血管壁に接着する、増加した数の白血球が血管内に出現する（免疫反応
の開始）。

【０００９】健康なヒトにおいて、喫煙による血液分布および血流に対する短時間の制限は
、体内固有の調節機構によって補償され得、従って、特に受容不可能ではない。
「通常の」毎日の生活においてもまた、微小循環は、時々、かなり広い変動に供
される。喫煙者により所望される喫煙の効果には、血管収縮により引き起こされ
る血圧のわずかな上昇を、さらに誘導することが包含される。

【００１０】喫煙中の白血球の挙動（すなわち、その富化および血管壁への接着）は、体内
固有の防御系の正常な反応であり、これは、シガレットの煙を干渉因子として認
識する。このような免疫反応は、外側世界の影響に対してその生物の保護を保証
する。喫煙中に観察される白血球に基づく急激な変化は、正常な免疫系により許
容される。しかし、喫煙の可能な結果を評価する場合には、程度および可能な二
次反応（炎症反応）が、考慮されるべきである。このことは、例えば、シガレッ
トが局所的な微小循環および防御状況を可能な限り少なく減少させる場合に、有
利であるべきである。

【００１１】従って、本発明の課題は、主流煙（ＭＳＳ（ＨＳＲ））および副流煙（ＳＳＳ
（ＮＳＲ））が、特に口の粘膜において、匹敵するニコチンおよび濃縮値を有す
る従来の製品の場合より有意に低く、微小循環を減少または低減させ、同時に味
の受容を確実にする（すなわち、製品の味特性に不利に影響を与えない）、喫煙
可能製品を提供することである。

【００１２】この課題は、本発明に従って、例えば、フィルターシガレット、フィルターシ
ガリロ、またはフィルター付きシガーのような、喫煙可能製品によって解決され
、これは：ａ）気相において活性であるフィルター、および／または気相において活性で
あるシガレットペーパー、および／または主流煙にアクセス可能であり、気相に
おいて活性である物質の添加物を含む、１つ以上の他の成分を含み、そしてｂ）タバコの繊維束、および／または別の喫煙可能な材料、および／または主
流煙にアクセス可能な他の成分が、抗酸化活性を有する物質の添加物を含む。

【００１３】本発明に関して、「主流煙にアクセス可能な（ｚｕｇａｅｎｇｌｉｃｈ）成分
」とは、喫煙の品質管理の際に主流煙に完全にもしくは部分的に通る物質を形成
する、シガレット、シガリロまたはシガーのような喫煙可能製品の構成要素か、
または喫煙中に主流煙内に溶離される他の成分を意味すると理解される。

【００１４】本発明に関して、驚くべきことに、本発明の基本的な概念によって、干渉のな
い、すなわち、互いに妨害しない、それら自体で対立する機構の２つの組合せが
、ポジティブな効果を達成することが見出された。関連する煙の部分（気相）に
おける、所望でない物質のかなりの除去は、煙の関連する他の部分（粒子相）に
おける、保護的作用を有する天然に存在する物質の同時の濃縮と共に、並列して
以下： −活性炭フィルターによる細胞傷害性の減少（Ｆｕｎｄａｍｅｎｔａｌａｎ
ｄＡｐｐｌｉｅｄＴｏｘｉｃｏｌｏｇｙ３９、１１〜１７（１９９７）） −変異誘発性の減少（ＤＥ−ＰＳ４１６１０１Ｃ２） −主流煙および副流煙の両方による、微小循環の制限の低減をもたらし、そしてまたさらに、驚くべきほど高い程度まで、以下： −主流煙の味の改善、 −副流煙の匂いの改善をもたらす。

【００１５】本発明の基本的な概念（粒子相の、同時の濃縮の際の気相の消耗）に基づいて
、当業者に公知であるかまたは周知の、原理的に全ての設計パラメータ（すなわ
ち、異なるフィルタータイプの使用、種々のタバコまたはタバコ混合物の使用、
異なるタバコ繊維束ラッピングの使用、抗酸化性作用を有する物質と共に充填さ
れるべき成分の選択など）を使用して、例えば、フルフレーバー、ミディアム、
ライトおよびウルトラライトのような公知の評価区分において、本発明によるシ
ガレットおよびシガリロならびにその改変物を設計し得る。

【００１６】従って、本発明は、気相において活性であるフィルター、および／または気相
において活性であるシガレットペーパーを備える喫煙可能製品、ならびにその喫
煙可能製品のタバコ繊維束、および／または別の喫煙可能材料、および／または
主流煙にアクセス可能な他の成分が、抗酸化活性を有する物質の添加物を含む、
喫煙可能製品に関する。

【００１７】この製品は、シガレットペーパーで包まれたタバコ繊維束、または不織紙およ
びシガレットペーパーで包まれたタバコ繊維束のいずれかを含み、このシガレッ
トペーパーの空気に対する透過性は、１０〜１００Ｃｏｒｅｓｔａ単位（ＣＵ）
であり、好ましくは２０〜６０ＣＵであり、そしてこの不織紙の空気に対する透
過性は、４，０００〜６０，０００ＣＵである。あるいは、この製品は、天然に
存在するタバコおよび／または再構成されたタバコで包まれたタバコ繊維束、あ
るいは少なくとも２層の再構成されたタバコまたは葉タバコで包まれたタバコ繊
維束のいずれかを含み、フィルムタバコの１つの層の空気に対する透過性は、１
ＣＵ以下（「空気に対して不透過性」）であるか、または５〜１００ＣＵ（「空
気に対して透過性」）（好ましくは４０〜８０ＣＵ）であるかのいずれかである
。

【００１８】本発明に関して、「気相において活性であるフィルター」とは、５〜６５重量
％、好ましくは２０〜５０重量％、特に好ましくは３０重量％の、気相において
活性である、大きな（内部）表面積を有する多孔質材料を含む、フィルターを意
味すると理解される。

【００１９】好ましくは、このフィルターは、口側の一部に周囲方向に延びるフィルター排
気ゾーンを有し、そしてフィルター排気の程度は、５〜９５％、好ましくは２５
〜７５％である。しかし、このフィルターはまた、排気空気をフィルター内に、
他端または任意の所望の点において導入するための、当業者に公知の手段を備え
得る。例えば、フィルター包装紙およびチッピングの両方が、部分的にまたは完
全に、穿孔ゾーンまたは天然に多孔質であり得る。

【００２０】特定の実施形態によれば、気相において活性であるフィルターは、ダブルフィ
ルターであるが、例えばモノフィルターまたはマルチフィルターであり得、マル
チフィルターは、区画フィルター、散在フィルター、モノブロックフィルター、
および／またはコアフィルターからなる群からのフィルターの、任意の所望の組
み合せのフィルターである。ダブルフィルターの場合には、繊維束側の部分（お
よびモノフィルターの場合には全ての部分）が、好ましくは、薄葉紙から構成さ
れ、これは、５〜６５重量％、好ましくは２０〜５０重量％、そして特に好まし
くは３０重量％の、そのような、表面に富む気相において活性である材料を含む
。

【００２１】特定の実施形態によれば、この喫煙可能製品は、シガレットペーパーにより囲
まれたタバコ繊維束を有するフィルターシガレット、またはフィルターシガリロ
（シガレットペーパーなし）もしくはフィルター付きシガーのいずれかであり、
このタバコ繊維束は、天然に存在するかもしくは再構成されたタバコの、被覆リ
ーフまたは被覆リーフおよび収容リーフにより囲まれる。

【００２２】好ましいフィルター（好ましくはダブルフィルター）は、口側の部分で周囲方
向に延びるフィルター排気ゾーンである。ここで繊維束側のフィルター部分の薄
葉紙は、非常にかさ高い紙である。この実施形態によれば、このシガレットペー
パーの空気に対する透過性は、１０〜１００Ｃｏｒｅｓｔａ単位（ＣＵ）、好ま
しくは２０〜６０ＣＵであり、そしてフィルター排気の程度は、５〜９５％、好
ましくは２５〜７５％である。

【００２３】好ましくは、薄葉紙（ダブルフィルターの場合には、繊維束側のフィルター部
分の薄葉紙）は、大きな表面積の材料の３０重量％を含む。フィルターの繊維束
側部分は、特に、実際的に主流煙に対して不透過性である材料のジャケットによ
り囲まれる薄葉紙のコアを有する、コアフィルターである。

【００２４】本発明によれば、気相において活性であるフィルターは、大きな表面積を有し
、気相において活性である材料を含む。この材料は、大きな（内部）表面積を有
する多孔性材料である。この材料は、活性炭、酸化アルミニウム、水酸化アルミ
ニウム、ベントナイト、セルロース、珪藻土、イオン交換体、軽金属塩、海泡石
、モレキュラーシーブ、シリカゲル、アルミナおよびゼオライト、またはその組
合せからなる群から選択され、気相において活性である物質としては、活性炭、
海泡石およびシリカゲルが、特に好ましい。

【００２５】このフィルターの構成には、市販の区画フィルター（３区画フィルター）が使
用され得る。このフィルターは、中心に位置し、気相において活性である大きな
表面積の上述の材料で充填される区画は、吸収される気相の量に従って大きさが
変動し得る。一般に、重量で２５ｍｇ〜２５０ｍｇの量の大きな表面積の上述の
材料が、ここで使用され、そして使用される具体的な量は、記載した重量範囲内
で、粒子サイズ、かさ密度および好ましく排気されるフィルターの排気の程度に
従って、変動する。この区画を充填する最も高い可能な程度は、ここで重要であ
る。驚くべきことに、比較的大量（例えば、１００ｍｇの従来使用される活性炭
）の、気相において活性である物質が使用される場合でさえも、当業者に公知の
不利な味の効果（「味ぎれ」、「匂いぎれ」）が、抗酸化活性を有する繊維束添
加物（例えばトコフェロールアセテートのような）によって、補償または過剰に
補償され、同時に特に良好な味を生成し得ることが、見出された。

【００２６】それ自体公知である、気相において活性である材料を含む、他のフィルター構
築物は、さらに利用され得、従って、例えば、散在フィルター（例えば、ダブル
フィルターの場合には、繊維束側のフィルター部分は、好ましくは、埋包された
量の、例えば、１０〜１５０ｍｇの量で気相において活性である顆粒材料を含む
）、モノブロックフィルター（気相において活性である材料、好ましくは活性炭
が、例えば、円柱状本体の形態のポリオレフィンで、適所に接着される）、マル
チフィルター（粒子相を保持するフィルター部分に加えて、利用可能な形態の、
少なくとも２つ（必要に応じて異なる）の、気相において活性である材料（これ
もまた異なり得る）を含む）、およびコアフィルター（ここで、ジャケットまた
はコアのいずれかが、気相において活性である材料を含むか、またはその材料で
構成される）、ならびに代替のコアフィルター（ここで、ジャケットおよびコア
の両方が、気相において活性である材料を含むかまたはその材料から構成される
が、この材料は各場合において異なる）、ならびに当業者に公知である、記載し
た種類のさらなるフィルター構成が、利用され得る。これに関して、フィルター
は、チャネルにより排気され得、そして／または口側に陥凹フィルター部分を有
し得、そして／または口側にコアフィルターを有し得る。気相において活性であ
る材料を含む、記載した全てのフィルター構成は、それ自体が、気相において活
性である材料の中および粒子相に保持される材料の中の両方に、抗酸化活性を有
する本発明の物質を含み得、そしてさらに、芳香、香気、従来のフィルター硬化
剤、ならびにシガレットおよびシガリロに許容される他の添加物のような、さら
なる許容される添加物を含み得る。言うまでもなく、気相において活性である材
料を含む、記載したフィルター構築物はまた、粒子相を保持する従来のフィルタ
ー材料、または粒子相を保持するさらなるフィルター部分（特に、セルロース、
酢酸セルロースおよび粒子相を保持するフィルター材料を有する）を備え、そし
てＤＥ−ＰＳ１９７５３１９３およびＤＥ−ＰＳ１９７５３１９５
およびＤＥ−ＯＳ４２０５６５８に記載される。

【００２７】本発明に関して、２ｍｍ以下、好ましくは１５μｍ〜２ｍｍ、または特定の実
施形態に従って１５μｍ未満の粒子サイズを有し、そして５０ｍ²／ｇ〜２，０
００ｍ²／ｇの内部比表面積を有する、大きな表面積の材料を使用することの利
点が、提供される。このことは、フィルターシガレットおよびフィルター付きシ
ガリロまたは本発明によるシガーに適用される。

【００２８】本発明の文脈において、「気相で活性なシガレットペーパー」とは、気相で活
性である、上記の大きな表面積の物質のうちの少なくとも１つを含むシガレット
ペーパーを意味すると理解される。従って、例えば、シガレットペーパーは、非
常に微細な粒子のシリカゲル、ゼオライト、酸化アルミニウムなどを含み得る。
あるいは、気相で活性なシガレットペーパーは、例えば、それ自体公知の様式（
ＣａｒｂｏｎＦｉｌｔｅｒＰａｐｅｒＩｎｎｅｒｌｉｎｅｒｆｏｒＣ
ｉｇａｒｅｔｔｅｓａｎｄＣｉｇａｒｓ；ＥｃｕｓｔａＰａｐｅｒＤｉ
ｖｉｓｉｏｎＯＬＩＮ；Ｒｅｓｅａｒｃｈ＆ＤｅｖｅｌｏｐｍｅｎｔＤｅｐ
ｔ．ｒｅｐｏｒｔ；Ａｕｇｕｓｔ２７，１９７３）で、非常に細かく粉砕され
た活性炭を備える２層のタバコ繊維束ラッピングであり得る。

【００２９】従って、本発明に従う本発明の好ましい実施形態は、フィルターシガレットで
あり、このフィルターシガレットのタバコ繊維束は、２層のシガレットペーパー
で包まれ、内部層は、副流煙を減少させる、低い通気性のシガレットペーパーを
含み、そして外部層は、２０〜１００ＣＵ、好ましくは４０〜８０ＣＵの通気性
を有する芳香シガレットペーパーを含む。

【００３０】タバコおよび／または他の喫煙可能な材料に添加され、そして抗酸化作用を有
する物質は、好ましくは以下：アスコルビン酸、β−カロテン、レチノール、ト
コフェロール（特にα−トコフェロール）、トコフェロール誘導体（特にトコフ
ェロールアセテート）および前駆体、オイゲノール、ジャスミンアルデヒド、シ
ナモン、シナモン抽出物、（粗）コーヒー、（粗）コーヒー抽出物、カフェー酸
メチルエステル、カフェー酸エチルエステル、フェルル酸（ＦｅｒｕｌａＳａ
ｅｕｒｅ）メチルエステル、フェニル酸エチルエステル、ウンベリフェロン、ス
コポレチンおよびクルクミン、からなる群から選択され、これらの物質を別個に
か、または互いに組み合わせてタバコに添加し得る。本発明の特に好ましい実施
形態に従って、この添加物は、α−トコフェロール、トコフェロールアセテート
（ＴｏＡｃ）および／またはトコフェロールスクシネートからなるか、またはこ
れらを含む。

【００３１】本発明に従って、タバコ繊維束は、０．１重量％より多く５重量％まで（タバ
コの量に基づく）、好ましくは０．５重量％より多く４重量％まで、そして特に
好ましくは１重量％〜２．５重量％の、抗酸化作用を有する物質を添加される。
この添加が、抗酸化作用を有する１つより多くの物質を含む場合、本発明の特定
の実施形態に従って、タバコに添加されるこれらの物質の量は、各場合において
、少なくとも０．２５重量％〜１．２５重量％である。

【００３２】本発明の基本的な意図（粒子相における濃縮と同時の気相における減少）に従
って、抗酸化作用を有する物質だけでなく、さらに上記の気相で活性な大きな表
面積の材料もまた、主流煙にアクセス可能な、喫煙可能製品の成分に添加され得
る。気相で活性な物質の添加は、喫煙可能製品の種類に依存して、必要に応じて
気相で活性なフィルターおよび／または気相で活性なシガレットペーパーと組み
合わせられ得るか、あるいは気相で活性なフィルターおよび／または気相で活性
なシガレットペーパーと置き換えられ得る。

【００３３】本発明のフィルターシガレットは、シガレットペーパーに囲まれたタバコ繊維
束を有する。タバコの代りに、他の喫煙可能な材料（この他の材料のタバコ含有
混合物を含む）はまた、本発明に従う製品に使用され得る。従って、例えば、５
０重量％までの喫煙可能な芳香剤を添加した「Ｋｒｅｔｅｋ」シガレット、また
はタバコを含まない純粋な植物のシガレットもまた、本発明に従って含まれる。
以下において、もっぱら「タバコ」について言及されるが、この用語は、常に上
記の他の喫煙可能な材料を含むことが意図される。

【００３４】使用されるタバコまたはタバコの混合物は、全体かまたは大部分から、膨張す
るかまたは膨張していないタバコ葉身からなるが、いわゆる工業用タバコ（リブ
カット（ｒｉｂ−ｃｕｔ）タバコまたは葉タバコ（ＦＴ）もまた含み得る。好ま
しい実施形態では、抗酸化作用を有する本発明に従った物質は、当業者に公知の
様式で、葉タバコに直接都合良く取り入れられる。本発明に従った抗酸化作用を
有する物質の物理的性質および技術関連特性、ならびに所望の意図された用途に
依存して、０．１％〜１０％、好ましくは１％〜７％、そして特に好ましくは２
％〜４％の重量の物質が、葉タバコ中に取り入れられる。このような葉タバコは
、例えば外巻き葉（Ｄｅｃｋｂｌａｔｔ）および／または巻き葉（Ｕｍｂｌａｔ
ｔ）として、シガリロおよびシガーにおける使用に特に適するが、これらはまた
（喫煙可能な）タバコとして直接使用され得るか、または粗きざみまたは細きざ
みの形態で、シガリロ、シガーまたはシガレット用のタバコ混合物に添加され得
る。

【００３５】シガレット用に使用され得る好ましいタバコ混合物は：純粋バージニア混合物（「淡色（ｈｅｌｌ）」）、オリエント含有淡色混合物、いわゆるアメリカンブレンド（ＡＢ）混合物、黒色（ｄｕｎｋｅｌ）混合物（空気乾燥（ａｉｒ−ｃｕｒｅｄ））。

【００３６】これらの混合物はまた、工業用タバコ（リブ、ＦＴ）を含み得、特定の葉身（
葉タバコ）部分が完全にかまたは部分的に膨張することは可能である。全ての場
合において、混合物およびその混合物から製造される本発明に従った喫煙製品は
、請求される本発明の抗酸化作用を有する物質を含む。ＡＢ混合物は、例えば、
本発明に従う好ましい以下の混合物配合表に従って、しばしば使用される：ａ）２０〜４０％の空気乾燥タバコｂ）２０〜７０％のバージニアタバコｃ）５〜２０％のオリエントタバコｄ）０〜２５％の葉タバコｅ）５〜１５％のリブカットｆ）０．１〜５％の、抗酸化作用を有する天然に存在する物質およびさらなる従来の添加物（例えば、「ケーシング（ｃａｓｉｎｇ）」および
「香り」）。

【００３７】好ましくは、アメリカンブレンド（ＡＢ）混合物が、使用されるが、特定の場
合、すなわち製品の風味という点に関して、偏りが生じ得、場合によっては「淡
色」から「黒色」までの他のタバコ混合物が使用され得る。

【００３８】シガリロおよびシガーについては、空気乾燥タバコをベースにした「黒色」タ
バコ混合物、抗酸化作用を有する天然に存在する物質ならびに当業者に周知のさ
らなるタバコ、および従来の添加物も使用される。特にほぼシガレット形状のフ
ィルターシガリロの場合では、抗酸化作用を有する天然に存在する物質の部分量
、および必要に応じて全量が、好ましくはタバコフォイル巻き葉に添加される。

【００３９】原則として、抗酸化作用を有する物質は、タバコに添加され得るだけでなく、
それ自体公知の様式で、主流煙にアクセス可能なタバコ製品の個々の成分（例え
ば、フィルター、包装紙、ラッピングタバコ、担体物質、縫合のりなど）に組込
まれ得るか、またはそれらをつや出し加工され得る。抗酸化作用を有する物質が
シガレットペーパー中か、またはシガレット縫合のり中に組込まれる場合、好ま
しい量は、０．１％重量％より多く２０重量％までであり、１〜７．５重量％の
量は特に好ましい。上記の抗酸化作用を有する物質に加えて、タバコ繊維束は、
同様にそれ自体公知の様式で、補助物質、フィラーおよび芳香物質（添加物）が
さらに添加され得る。

【００４０】比較的大量の抗酸化作用を有する物質の、タバコ混合物への添加において、特
にトコフェロールアセテートの添加においては、二層のシガレット繊維束のラッ
ピング（不織ペーパー）、４，０００〜６０，０００ＣＵの通気性を有する高度
な多孔性包装紙を含む内部層、およびそれ自体慣用的なシガレットペーパーを含
む外部層をタバコ繊維束に提供することが、都合が良いことが分かった。流体添
加物のタバコ混合物から外部シガレットペーパーへ起こり得る移動効果（例えば
、斑点の望まない形成により特徴付けられる）は、結果として都合良く防止され
るか、または少なくとも低減される。あるいは、本発明に従って添加される、よ
り少量の、抗酸化作用を有する物質はまた、ＤＥ−ＰＳ４２４４４６７に
従って、カプセル化形態で、内部の高度に多孔性の包装紙に、塗布され得る。

【００４１】他の多層タバコ繊維束ラッピングの組合せもまた使用され得る。例えば、当業
者に公知の、非常に多様な目的のための特別なシガレットペーパーは、内部の高
度に多孔性の包装紙（例えば、芳香ペーパー（例えば、ＥＰ０２９４９７
２に従う）、副流煙を減少するペーパー（例えば、ＥＰ０２５１２５４も
しくはＥＰ０３３８１５６に従う）、または自己消火（ｓｅｌｂｓｔｌｏ
ｅｓｃｈｅｎｄ）シガレット（例えば、ＥＰ０３７５８４４に従う））と
組合され得るか、または共に使用され得る。特に比較的少量の、抗酸化作用を有
する物質が、本発明に従う喫煙品に使用される場合に、これらのシガレットペー
パーはまた、当然単独で、すなわち単層で使用され得る。この可能性は、葉タバ
コラッピング、特にシガリロにも存在する。本発明に従う、好ましいタバコ繊維
束ラッピングの組合せは、表１に示される。

【００４２】

【表１】表１において、第１（上）のブロックは、本発明に従うフィルターシガリロお
よびフィルターシガーに関する、そして第２（下）のブロックは、本発明に従う
フィルターシガレットに関する。原則として、列挙されたラッピングは、適切な
様式で、それ自身の間で（行内で）、そして互いに（異なる行）交換され得るか
または組み合わせられ得る。

【００４３】本発明に従って、フィルターシガリロ（例えば、ほぼシガレット形状のフィル
ターシガリロ）が、さらに含まれる。このフィルターシガリロは、通気性かまた
は不通気性の葉タバコの巻き葉、および天然に存在するタバコの外巻き葉を備え
、そして区画フィルターを有し、その中心区画に、活性炭が充填される。

【００４４】本発明の特に好ましい実施形態に従って使用されるフィルターは、ＰＣＴ／Ｅ
Ｐ９７／０６３９０に従う気相で活性なフィルターである、活性炭を含むフィル
ターに関し、この場合、このフィルターを用いて製造されるフィルターシガレッ
トは、以下である：ａ）２０〜１００ＣＵの通気性を有するシガレットペーパーによって取り巻かれ
るタバコ繊維束、または２０〜１００ＣＵの通気性を有するシガレットペーパー
によって不織で包まれたタバコ繊維束を含み、そしてｂ）５〜９５％程度のフィルター通気を有する二重フィルターを含み、その繊維
束側部分のこの２重フィルターの一部は、５〜６５重量％、好ましくは２０〜５
０重量％の微細粉砕活性炭を含む非常に容積の大きい薄葉ペーパーからなり、口
側の部分が、周囲方向に沿ったフィルター排気ゾーンを備える。

【００４５】好ましくは、上記の物質は、本発明に従ってタバコ繊維束に、別々に、または
互いに組合せてのいずれかで添加される。しかし、これらの物質は、本発明に従
うタバコ製品の他の主流煙にアクセス可能な成分に、同様に、さらに添加され得
る。その中でそして好ましくは口側のフィルター部分に添加され得る。

【００４６】１つの実施形態に従って、繊維束側のフィルター要素に使用される薄葉ペーパ
ーは、単位面積当たり約４０〜６０ｇ／ｍ²の重量、５〜６５％の活性炭含有量
、および１５０〜２００μｍの厚さを有する。好ましい改変物は、単位面積当た
り５０ｇ／ｍ²の重量および１８０μｍの厚さで３０重量％の活性炭を有する。

【００４７】特定の実施形態では、二重フィルターの繊維束側のフィルター部分は、ＤＥ
４２０５６５８Ｃ２に従ったコアフィルターであり、ここでこのコアは、
最初に述べた実施形態のように、炭含有薄葉ペーパーから形成され、これは実質
的に主流煙に対して不透過性の材料の被覆により取り巻かれる。煙に対して実質
的に不透過性であるこの材料は、例えば、高密化されたセルロースアセテート繊
維ファイバーを含む。

【００４８】類似の強さの従来のフィルターシガレットと比較すると、本発明に従ったフィ
ルターシガレットは、気相で活性なフィルターが使用される場合、そして抗酸化
作用を有する物質がさらにタバコ繊維束に適用される場合、微小循環系、特に口
の粘膜の微小循環系の損傷が、顕著に少なく、従って、組織の供給不足が防止さ
れるという利点を有する。この前向きな効果は、特にα−トコフェロールまたは
トコフェロールアセテートが添加される場合に有意に増強される。

【００４９】本発明の状況において、驚くべきことに、例えば活性炭を含み気相で活性であ
って、そして同時に粒子相を保持するフィルターが使用される場合にも、抗酸化
作用を有する添加された物質のかなりの量が、粒子相を通過し、そしてその量は
気相および粒子相でもまた活性なフィルターにより減少されないかまたはほんの
わずかしか減少されず、フィルターまたは気相で活性なフィルター材料の細孔は
、これらのタバコ添加物によって「ブロックされ」ず、すなわち塞がれていない
ということが見出された。

【００５０】この場合、驚くべきことに、気相で活性なフィルターおよび抗酸化作用を有す
る物質の衝撃の、本発明に従った組合せの個々の効果の付加的な効果またはさら
に付加的な効果が、ここで生じ、すなわち微小循環系の損傷における少なくとも
付加的な減少が生じる。他方では、気相中の有害な物質の含有量が、本発明に従
った場合に生じる風味を損なう（すなわち、主流煙の風味における不利な変化）
ことなく、気相で活性なフィルターを使用することにより、減少され得るという
ことが見出された。副流煙はまた、香りにおける不利な変化（すなわち不快と感
じられる）を示さない。

【００５１】驚くことに、上記の抗酸化作用を有する物質での、それ自体慣用のタバコ混合
物への装填（これもまたより高含有量）は、本発明に従うそれぞれの混合物およ
び喫煙可能な製品の感覚的改善に寄与するということが、さらに見出された。

【００５２】本発明の特定の実施形態によれば、喫煙可能製品は、フィルターシガレットで
あり、これは、４０〜６０ＣＵの空気に対する透過率を有するシガレットペーパ
ーにより不織布で包まれたタバコ繊維束、およびダブルフィルターであるフィル
ターを備え、ここで不織紙は、３２０００ＣＵの空気に対する透過率を有する非
常に多孔性の不織紙であり、そしてダブルフィルターの繊維束部分は、非常にか
さ高い、３０重量％の微小に粉砕された活性炭を含む薄葉紙からなり、そして周
囲方向に延びるフィルター排気ゾーンを備え、このゾーンは、口側の部分に、酢
酸セルロースを含み、このタバコ繊維束は、約２％のトコフェロールアセテート
をさらに含む。このダブルフィルターは、このシガレットがフルフレーバーであ
るか、ライトであるか、またはウルトラライトであるかに依存して、約２０〜約
２５％、約５０％、または約６０％〜７５％のフィルター排気の程度を有する。
これらの好ましいシガレットの製品性能を、以下の表２に示す。

【００５３】

【表２】本発明による原理（酸化活性を有する物質の充填による、粒子相における濃縮
と同時の、気相における除去（例えば、気相において活性であるフィルターの使
用による、および／または気相において活性であるシガレットペーパーの使用に
よる））はまた、タバコカートリッジ（いわゆる押し込み（Ｓｔｅｃｋ）シガレ
ット）を使用して（すなわち、用いて不織で包まれたタバコ繊維束、および気相
において活性であるフィルターを有するシースを提供し、これを消費者が自分で
完成した喫煙製品（例えば、シガレット）を得ることによる）もまた実現され得
ることは、当業者には自明である。抗酸化活性を有する物質は、従って、タバコ
自体および／または、例えば、シースのシガレットペーパーに、添加され得る。
従って、本発明はまた、タバコの不織で包まれた繊維束ならびに／または別の喫
煙可能材料および気相において活性であるフィルターを含むフィルターシースを
使用して、本発明による喫煙可能製品を作製することに関し、このタバコの繊維
束および／または別の喫煙可能物質および／または主流煙にアクセス可能な他の
成分は、抗酸化活性を有する物質の添加物を含む。本発明はまた、同様に、気相
において活性であるフィルターを含むフィルターシースと組み合わせたいわゆる
（フィルターなしの）「押し込みシガリロ」を使用して、本発明による喫煙可能
製品を作製することに関する。従って、本発明はまた、タバコの繊維束および／
または天然に存在しそして／もしくは再構成されるタバコで包装される別の喫煙
可能物質、ならびに気相において活性であるフィルターを備えるフィルターシー
スを使用して、喫煙可能製品を作製することに関し、このタバコの繊維束および
／または別の喫煙可能物質および／またはタバコの包装および／または主流煙に
アクセス可能な他の構成要素は、抗酸化活性を有する物質の添加剤を含む。この
実施形態によれば、タバコの繊維束および／または別の喫煙可能物質は、あるい
は、少なくとも２層の再構築されたタバコまたは葉タバコで包装され得る。これ
らの場合において、包装は、空気に対して不透過性（１ＣＵ以下）および空気に
対して透過性（５〜１００ＣＵ，好ましくは４０〜８０ＣＵの空気に対する透過
性を有する）の両方であり得るか、または空気に対して不透過性である被覆タバ
コおよび空気に対して透過性である被覆タバコのの組合せを含み得る。

【００５４】本発明を、実施例の補助により、以下にさらに詳細に記載する。

【００５５】（実施例１）（試験シガレットの作製）以下の実施例２および３に記載する試験のために、機械により作製した試験シ
ガレットを、このために必要であるシガレットフォーマットに基づいて、フルフ
レーバーレベルで作製した。合計４つの異なるシガレット改変物を作製した（表
３）。

【００５６】トコフェロールアセテート（ＴｏＡｃ）での充填を、きざみタバコ上での２０
％エタノール溶液の形態で実施した。ここで、各１０ケースｋｇのタバコに、回
転処理ドラム内で、当業者に公知の、ＴｏＡｃ溶液を散布する様式および手順に
従った。計量の間に、タバコ中１．５％のＴｏＡｃを目指した。その後、溶媒を
２２℃および６３％相対大気湿度で留去し、同時に起こるシガレット作製のため
に条件付けをした（シガレットバージョン１Ｃおよび１Ｄ）。未処理のタバコ混
合物（シガレットバージョン１Ａおよび１Ｂ）は、各場合における比較として働
いた。

【００５７】シガレットを、異なる２つのフィルターを用いて作製した、気相において活性
であるフィルターはダブルフィルターであり、その繊維束側の部分は、炭素を含
む薄葉紙（３０重量％の微細に粉砕した活性炭を含む）を備え、そして口側の部
分は、酢酸セルロース繊維からなる。これらのフィルターは、説明において活性
炭フィルター（ＡＦ）と呼ばれ、そしてシガレットバージョン１Ｂおよび１Ｃで
ある。酢酸セルロース繊維（ＣＡ）から作製される、従来のシガレットフィルタ
ー（シガレットバージョン１Ａおよび１Ｄ）を、これらと比較した。

【００５８】

【表３】（実施例２）（シガレットの喫煙中のトコフェロールアセテートの挙動）酢酸セルロースフィルターを有する試験改変物および活性炭フィルターを有す
る試験改変物のフルフレーバーシガレットの喫煙中の、トコフェロールアセテー
ト（ＴｏＡｃ）の挙動を、試験した。

【００５９】ＤＩＮ１０２４０に従ってシガレットを喫煙し、主流煙（ＭＳＳ（ＨＳＲ）
）の濃縮物を静電的に得た。いわゆる副流煙（ＳＳＳ（ＮＳＲ））の粒子相もま
た、単離した。このために、各場合において、１０本の試験シガレットを、Ｖ２
Ａスチールで内張りした１８ｍ³のチャンバ内で喫煙し、その結果、ＳＳＳ（Ｎ
ＳＲ）のみがこのチャンバ内に分散し得た。この後に、この１８０ｌのアリコー
トを、流速３ｌ／分で、テフロン（登録商標）フィルターに通し、粒子層を分離
した。

【００６０】吸殻（喫煙されていないタバコの残渣）および喫煙後のシガレットフィルター
もまた、シガレットの喫煙後に互いに分離し、そして収集した。エタノール溶液
または抽出物を、ＭＳＳ（ＨＳＲ）、ＳＳＳ（ＮＳＲ）、吸殻および喫煙後のフ
ィルターから、ＴｏＡｃについての分析のために調製した。

【００６１】ＴｏＡｃを、ＤＡＤを備えるＨＰＬＣ（ダイオードアレイ検出器を備える高速
液体クロマトグラフィー）によって定量した。ＰｕｒｏｓｐｈｅｒＲＰ１８
．５μｍ、Ｎｏ５４８１６３型のカラムを、このために使用した。０．１ｍｌ／
分の流速および３５℃の温度で、メタノールを移動相として使用した。検出を、
２８５ｎｍで行った。

【００６２】

【表４】ＭＳＳ（ＨＳＲ）濃縮物の量（ｍｇ／シガレット）およびそのＭＳＳ（ＨＳＲ
）濃縮物中で検出されたＴｏＡｃの量（ｍｇ／シガレット）を、ＴｏＡｃを含有
するシガレット改変物に関して、表４に列挙する。ＭＳＳ（ＨＳＲ）におけるＴ
ｏＡｃの相対含有量（％）もまた、表４から見られ得る。得られた結果は、ＭＳ
Ｓ（ＨＳＲ）濃縮物中のＴｏＡｃ含有量（％）が、酢酸セルロースフィルターを
有するシガレットおよび炭素フィルターを有するシガレットにおいて匹敵するレ
ベルであり、そして特に、平均約１２％であることを示す。

【００６３】

【表５】表５は、喫煙中のＴｏＡｃの分布の概要および喫煙プロセスが完了した後のバ
ランスを与える。表５の第二の欄は、喫煙の開始時に存在したＴｏＡｃ（ｍｇ／
シガレット）の量を含む。１本のシガレットあたりのタバコの特定の量から、各
場合においてそのタバコに添加されたＴｏＡｃの量が、算術的に得られる。

【００６４】表５はまた、ＭＳＳ（ＨＳＲ）、ＳＳＳ（ＮＳＲ）、フィルター、および吸殻
において回収されたＴｏＡｃ（ｍｇ／シガレット）の量、ならびにそこから得ら
れた合計、および喫煙前の量の百分率に基づいて各場合において回収した量（％
）を示す。

【００６５】（実施例３）（Ａ．微小循環に対する影響を実証するための一般的な研究設計）（材料および方法）（１．研究対象）以下の４つの研究対象を、実施例の様式により調査した。これら全ての研究対
象を、試験のために盲検形式で使用した。すなわち、被験体も研究指導者もいず
れも、どのシガレットが喫煙されたかを認識し得なかった。シガレットは、実施
例１に従う以下の指定を有するフルフレーバーセグメントのシガレットであった
：１Ａ、１Ｂ、１Ｃおよび１Ｄ。

【００６６】（２．被験体）均一なランダムサンプル、８の被験体（Ｎ＝８）；雄性、白人（コーカサス系
）、中程度の喫煙者；歯科的病理および医学的病理の知見なし（穏やかな慢性気
管支炎を除く）；歯列洗浄済み；良好な臨床実施（ＧＣＰ）標準（医薬品の適切
な臨床試験のためのガイドライン）に従って規定した内包および排除の基準。年齢：３８〜４３歳（平均４０．５歳）体重：７３〜７８ｋｇ（平均７５．３ｋｇ）伸長：１７２〜１７６ｃｍ（平均１７４．１ｃｍ）。

【００６７】（３．被験体としての適性のための内包基準の規定）雄性白人、３８〜４３歳、外来；薬物適用なし；バランスの取れた社会的状態
；調和的な婚姻；臨床的病理の知見なし；４週間インフルエンザ感染なし；身体
障害または精神障害なし；学校で少なくとも第１０学年を完了（職業教育終了）
。信頼度および規律（調査指導に対する厳格な忠実）。バランスの取れた性格（
妄想性または強調された人格構造なし）。中程度の喫煙者（毎日１０〜１５本の
シガレット；シガレット１本あたり約０．９ｍｇのニコチンおよび約１２ｍｇの
濃縮物）；アルコール乱用なし、医薬品の誤使用なし。

【００６８】（４．排除基準の規定（被験体として不適切））内包基準の遵守なし。上記を参照のこと。

【００６９】（５．一般的な排除基準）最近９０日間の研究（種類にかかわらず）への参加；別の研究への同時参加。
試行計画の基準への合致の可能または要望の不可能または無意思。アルコール依
存性、医薬品、または薬物への依存、神経性。神経医学的疾患を有する人物。癲
癇。自殺の危険。最近６ヶ月以内の５００ｍｌより多い献血または血液損失。Ｍ
ｅｔｒｏｐｏｌｉｔａｎＬｉｆｅＩｎｓｕｒａｎｃｅＣｏｍｐａｎｙＴ
ａｂｅｌｓ１９８３による、伸長、性別および体格に対応する±１０％以内で
ない体重、またはＢｒｏｃａＩｎｄｅｘが１５０％より大きい、または太りす
ぎ（正常体重を２０％より超える）。試験医師の見解における異常な量のコーヒ
ー、茶、またはタバコの消費；試験医師の見解における食事療法またはバランス
の取れていない栄養に従っている；不規則な（非社交的な）生活様式；計画され
た調査に対する可能な禁忌（医学的観点から）。調査に対する意思の申告なし。

【００７０】（６．病歴の排除基準）アレルギー体質；種類にかかわらない不耐症または過敏症；真性糖尿病；高尿
酸血症；甲状腺機能亢進症または他の内分泌疾患；慢性疾患または末期の疾患（
癌、結核）；高血圧；心不全、冠不全；冠心臓病；心臓弁欠損；心筋梗塞；大脳
梗塞形成；大脳循環における障害ＴＩＡ（一次的な虚血性ショック；大脳循環の
障害のＩＩａ段階）；慢性閉塞性肺疾患ＣＯＬＤ；腸への外科的介入；他の任意
の慢性疾患、血液透析；１つのみの完全に機能する腎臓；前立腺過形成；血液凝
固障害。喫煙をやめたいと表現された意見。

【００７１】（７．内包において検出されるべき排除基準）慢性肝臓病訴（正常値の２倍までのトランスアミナーゼの増加）；腎疾患また
は腎機能不全（血清クレアチニンの１．２ｍｇ％（１．５ｍｇ％）より大きな増
加またはクレアチニンのクリアランス５０〜８０ｍｌ／分（５０ｍｌ／分より小
）；３，５００／μｌ未満の白血球計数；１００，０００／μｌ未満の血小板計
数）。腸機能不全の疑い；肺または気管支の疾患の疑い（穏やかな慢性気管支炎
を除く）。口腔科学的な衛生の必要；２本より多い歯の非存在；歯周病学的疾患
、歯肉炎。

【００７２】（８．認容不可能な協同処置）研究の開始前９０日以内の医薬品または物質の摂取；非薬物性治療；理学療法
。

【００７３】（９．二次的な排除基準）予備試験の後に適合しない内包基準；試験における内包の後にのみ検出される
排除基準（この研究に関して排除される）。

【００７４】（１０．調査のための枠組み条件）ａ）被験体：調査時間の１２時間前に、アルコール、コーヒー、茶またはＣｏ
ｃａ−Ｃｏｌａ（登録商標）の摂取なし。１日あたり少なくとも６時間の睡眠；
測定前に、十分な馴化および急速（血圧ＲＲ（Ｒｉｖａ−Ｒｏｃｃｉ機器で測定
）正常、心拍数正常、呼吸数正常）。

【００７５】ｂ）測定：室温約２２℃、相対湿度約７５％。座位での測定（頭部は調査の間
眼科学的に載置（被験体の表現される望みどおり））。１日に同じ時間（時間）
；同じ天候条件。

【００７６】（試験の特徴）二重盲検試験（無作為化生成器により決定される調査の進行）。

【００７７】（観察間隔、測定間隔）出発値０分曝露の開始；曝露の間および後２分；４分；６分；８分；１０分；１２分。

【００７８】調査の枠組み条件は一定（温度調節、大循環、気候馴化時間約２時間）。

【００７９】（曝露条件）呼吸数および呼吸容量に関して、枠組み条件を適応する；被験体は自分の通常
の喫煙挙動を喫煙の間維持する。各被験体は、調査シリーズの全ての研究対象に
曝露される（約２４時間を越える時間間隔）。研究における一連の被験体および
各被験体に関して種々の研究被験体への一連の曝露は、無作為化生成器により決
定される。

【００８０】（Ｂ．生体顕微鏡方法（方法の説明、特徴））６０キルヒホフ節点（微小血管の分岐部位）を伴い、かつ、平均血管直径が４
０μｍ未満の１ｍｍ³の１つの標的組織容量における連続する完全な微小血管網
を記録する。

【００８１】各々の生体顕微鏡測定値の記録の前に、その組織（標的容量）中の完全な網に
ついての方向付け的概要を得る。これには、そのさらなる流入および流出、分岐
幾何学、および分岐ヒエラルキーが含まれる。この血管の同定は、必要な場合、
この研究の状況において機能的に達成される。

【００８２】標的領域における完全な微小血管網の提示のために、選択的光生成および選択
的フィルターリングを伴う組み合わされた励起光透過光方法を用いた生体顕微鏡
検査ユニットを、行う。得られる一次画像は、コンピュータ補助により処理およ
びプロセシングされる（コンピュータシステムＫＯＮＴＲＯＮを用いた二次画像
処理およびプロセシング）。

【００８３】生体顕微鏡知見は、規定された明度条件およびフィルターリング条件のもとで
記録され；これらは以下に関連する：励起光および透過光の成分のスペクトル分
布、放射特性、入射光成分の入射角、その組織を反射および通過する成分の特定
のフィルターリング、標的組織における異なる構造の放射および吸収スペクトル
。

【００８４】（一次画像の文書化）小さな画像形式、ロールフィルム形式または平板形式（ＡＲＲＩアダプターを
備え付けたＮＩＫＯＮ、ＬＩＮＨＯＦ；１／８０００秒まで）の微小写真の瞬間
撮影；フィルム材料（ＩＳＯ３２００／３６°まで）。

【００８５】３５ｍｍ映画用フィルム（カラーまたは白黒）、完全なカメラおよびコントロ
ールシステムＡＲＲＩ（１２０写真／秒まで）、Ａｇｆａ特撮フィルム；自動Ａ
ｇｆａフィルム現像システム。

【００８６】ビデオ録画（Ｕ−マティック、スーパーＶＨＳ；ＪＶＣ、ＰＡＮＡＳＯＮＩＣ
、ＢＬＡＵＰＵＮＫＴ、ＳＩＥＭＥＮＳ）。

【００８７】微小循環の異なる形状および力学的特徴の測定は、図面同士の分析によってコ
ンピュータ補助によって達成される；部分的には、一次画像の偽カラー変形およ
びコンピュータ同定で（コンピュータ補助組織学的知見）。生体顕微鏡測定につ
いて、巨視的循環の枠組み条件が、厳密に定常的に保持され、そして同時に監視
されるべきである。

【００８８】図１は、生体顕微鏡の検査ユニットの構築を、ブロック図により示す。

【００８９】（ＢＡＸＴＥＲの血管造影ガラスファイバーケーブルを備える生体顕微鏡検査
ユニットの適用）ＢＡＸＴＥＲ血管造影の遠位部分（特に、冠状造影）は、市販の滅菌Ｏ．Ｐ．
スワブにおいて、光学的装置の頬側の固定が保証され、そして同時に受容可能な
様式でその被験体にストレスが与えられる。この手順は、検査の前にその被験体
とともに刺激され、そしてすべての検査者によって受け入れられる。図２には、
その被験体の口腔における遠位光学的装置の配置の模式図が示される。

【００９０】その被験体の要求に応じて、その試験対象物での暴露の間、眼科学的マウント
（個々に座位に適合される）の間の頭部の自発的な固定が行われる（顎部のサポ
ート、前頭部のサポート）。試験対象物の適用の際に、そのひえｋんたいに配列
番号、規定される暴露条件は特定されない。その条件は、慣用される種類および
方法で行われる（吸引容量、吸引頻度、試験被験体あたりの数、時間）。

【００９１】（微小循環の以下の特徴が測定された）＊規定された網単位における血球で実際に灌流された節点ｎＮＰの数（絶対値
または出発値との比較での百分率変化として与える）。

【００９２】この特徴は、以下の基準に従って、灌流状態の割り当てが「血球とともに灌流
された」か、または「血球とともに灌流されていない」ことを記載する：２０秒
より長い状態の継続；＋０．５または−０．５で、限界の状況を評価する；赤血
球の限界流速ｖ＝およそ８０μｍ／ｓ。

【００９３】＊規定された細静脈（Ｖｅｎｏｌｅ）内壁に対して付着する白血球の数ｎＷＢ
Ｃ／Ａ（絶対値または出発値との比較での百分率変化として与える）。

【００９４】この特徴は、所定の細静脈内壁Ａに５秒以上付着する付着する白血球数ｎを示
す。この参照領域は、細静脈内壁Ａの領域＝１８０００μｍ²でであり；細静脈
の平均の直径ｄ＝４０μｍであり、軸方向の細静脈の長さｌ＝１４０μｍである
。

【００９５】＊細動脈および細静脈の流れＱ_artおよびＱ_ven（絶対値または出発値との比較
での百分率変化として与える）。

【００９６】この特徴は、赤血球の流れ（流れの強さ）、すなわち粒子流を記載する。

【００９７】測定値は、コンピュータ支援された二次画像処理で記録される（システムＫＯ
ＮＴＲＯＮ）。微小血管内部の形状の測定（直径ｄ、半径ｒ）は、所定の内皮血
管に対する内皮の長手方向の軸に対して直角で測定される（接線方向）。図３に
は、これが模式的に示される。

【００９８】（Ｃ．測定値の統計的分析）明らかな理由から、パラメータのない試験方法が使用される。小さいが生物測
定について充分大きなランダムサンプルにおいて、定常的な変数の仮定の元に、
ＷＩＬＣＯＸＯＮ階級和検定が使用される。なぜなら、その検定は、およそ９５
％の最も正確なパラメータのない方法の効率を伴うからである。この試験は、有
意水準ａ＝５％で行う。ＷＩＬＣＯＸＯＮの検定についてのＴの重要値は、以下
からとる：Ｇ．Ａ．Ｆｅｒｕｇｕｓｏｎ，ＳｔａｔｉｓｔｉｃａｌＡｎａｌｙ
ｓｉｓｉｎＰｓｙｃｈｏｌｏｇｙａｎｄＥｄｕｃａｔｉｏｎ、ＭｃＧｒ
ａｗ−Ｈｉｌｌ、Ｎ．Ｙ．、１９５９、３１８。

【００９９】各々の試験対象物について、測定時間２分から１２分までの測定値と、出発値
とを比較する。さらに、種々の試験対象物への暴露の後、有意に異なる特徴の変
化ＴＧタンパク質あるかどうかを判定する（同様の測定時点での、種々の試験対
象物への暴露後の測定値の比較）。

【０１００】（Ｄ．試験の手順）被験体を、試験の開始前に、順化させ、そして座位で循環を静養させる（体皮
の温度のサーモグラフモニタリング、全身の収縮期および拡張期の血圧の測定、
一般的な医師の診察）；その後、その被験体の実際の知見についての予備的な医
師との会話（およそ２０分）を行う。医師との会話を通じて、その被験体をさら
に安静にさせ、確定した信頼関係を試験する医師と被験体との間に構築および確
定するために、順化時間を延長する目的が達成される（枠組みの条件へのなれお
よび検査開始前の被験体についての指示）。

【０１０１】次に、実験室にて、座位で、各試験対象物への暴露および二重盲検試験におけ
る知見の記録を行う。

【０１０２】知見を記録した後、その被験体は、フォローアップの会話を医師と行う。この
フォローアップ会話は、さらに、その信頼関係および引き続いての検査の約束に
ついての準備を強固なものとする働きをする。

【０１０３】そのフォローアップの会話において、その被験体はまた、行われた暴露の試験
対象物について尋問され、例えば、特定の試験対象物に対する個々の嫌悪による
、測定結果の減少した精神性因子または植物性身体性の因子が誤らせた可能性が
ある。本研究の状況において、そのような錯誤の示唆は得られなかった。

【０１０４】（Ｅ．結果）８人の被験体を用いた測定の平均値を図４および５にグラフで示す。

【０１０５】図４は、血球灌流した節点の数（ｎＮＰ）が、実施例１にしたがって、シガレ
ット形態１Ａ〜１Ｄについて時間に依存することを例示する。

【０１０６】図５は、付着する白血球の数ｎＷＢＣ／Ａが、実施例１にしたがって、シガレ
ット形態１Ａ〜１Ｄについて時間に依存することを例示する。

【０１０７】図４から理解され得るように、血球灌流節点の数に依存して決定された微小灌
流（微小循環）は、従来のフィルターシガレット（１Ａ）において、気相におい
て活性なフィルター（１Ｂ）の場合よりも非常に多く減少した。図４がさらに示
すように、トコフェロールアセテート（１Ｄ）での充填もまた、従来のフィルタ
ーシガレットよりも、比較可能な程度で微小循環を減少させた。気相において活
性なフィルターと、抗酸化作用のある物質（ここでは、トコフェロールアセテー
ト）との組合せによってを充填したタバコ繊維束（１Ｃ）によって識別される本
発明のフィルターシガレットにおいて、喫煙中に観察される微小循環に対する効
果はさらに顕著に減少する。暴露後数分間で、血球灌流した節点の数は、その暴
露の前の出発値に向けて再び増加する。

【０１０８】図５から明らかなように、従来のフィルターシガレット（１Ａ）の喫煙への暴
露の際の免疫応答についての程度としての付着する白血球数（ｎＷＢＣ／Ａ）は
、従来のフィルターシガレットにトコフェロールアセテートが充填された場合（
１Ｄ）よりも、明らかに、高くなる。これに対して、気相において活性なフィル
ターおよび抗酸化作用を有する物質（ここでは、トコフェロール、１Ｃ）を有す
る本発明に従うフィルターシガレットにおいて、最も少ない免疫応答（付着する
白血球の数で表現される）が観察される。

【０１０９】一連のこれらの試験は、本発明に従うフィルターシガレットが、従来のフィル
ターシガレットと比較して、微小循環を有意に少なく損傷させ、そしてそれによ
って、生医学的観点から、微小循環に対して関連する急性の効果に関する明らか
な改善が示される。

【０１１０】（実施例４：クルクミンおよびフェルラ酸エチルエステルでのタバコ処理）実施例１において、バージョン１Ａとして記載したフルフレーバーレベルのシ
ガレットを比較として用いて、ＭＳＳ（ＨＳＲ）におけるその通過に関する有効
物質クルクミンおよびフェルラ酸エチルエステル、ならびに実施例５に記載され
るその生理学的作用を評価した。

【０１１１】ここで、シガレット１Ａにおいて得られたように、各１００ｇの刻みタバコに
、クルクミンおよびフェルラ酸エチルエステルのエタノール溶液を浸漬したとい
う手順を行った。アルコールでの希釈の後、タバコを用いて手で完成させたシガ
レットを製造した。このタバコは、その形態に関して比較対照１Ａの形態に対応
した。実施例２に記載されるような３つのシガレットのバージョンを喫煙させた
。

【０１１２】その後、処理したタバコおよびＭＳＳ（ＨＳＲ）の濃縮物について、クルクミ
ンおよびフェルラ酸エチルエステルを分析した。この分析を、ＨＰＬＣにより、
実施例２に記載されるように行った。しかし、水、テトラヒドロフラン、アセト
ニトリル、および酢酸由来の混合物をランニング手段として使用し、具体的には
クルクミンについては、５５／２５／２０／１の比で、およびフェルラ酸エチル
エステルについては７７／１３／９／１の比で使用した。カラムＰｕｒｏｓｐｈ
ｅｒＣ１８を使用した。そして、検出器は、クルクミンにおいては４２０ｎｍ
に、そしてフェルラ酸エチルエステルにおいては３２５ｎｍに設定した。以下の
表６には、処理されたタバコが有した作用物質（％）についての濃度、およびＭ
ＳＳ（ＨＳＲ）の濃縮物において回収された％部分が示される。

【０１１３】

【表６】（実施例５）実施例４にしたがって製造したフィルタータバコの作用を、８人の被験体の口
粘膜の微小循環について、実施例３により詳細に示される（第Ａ２節〜Ｄ節（方
法部分）生存中顕微鏡試験方法を用いて二重盲検試験にて解析した。

【０１１４】試験対象物：１Ａ、Ｂ１４２およびＢ１４３結果：図６は、付着する白血球数ｎＷＢＣ／Ａが、フルフレーバーシガレット（実施
例４に従う）について、クルクミンまたはフェルラ酸エチルエステル（バージョ
ン１Ａ、Ｂ１４３、およびＢ１４２）の有無に拘らず、時間に依存することを示
す。

【０１１５】図６から明らかなように、従来のフィルターシガレット（１Ａ）の喫煙への暴
露際の免疫応答（付着する白血球の数（ｎＷＢＣ／Ａ）として測定される）は、
抗酸化作用を有する物質（たとえば、クルクミン（Ｂ１４３）またはフェルラ酸
エチルエステル（Ｂ１４２））が、従来のフィルターシガレットに充填されてい
る場合よりも、明らかに高くなる。

【０１１６】（実施例６）アメリカンブレンド混合物（タバコ量に対する）に２重量％のトコフェロール
アセテートを充填し、対応する試験および比較シガレットを実施例１のように製
造した。

【０１１７】当業者の一団による感覚試験の結果は、２重量％のＴｏＡｃを含有する試験シ
ガレットにおいて、比較シガレットよりも、いわゆる障害因子（例えば、反応性
、あらさおよび刺激）が有意に減少したことが示された。

【０１１８】同様に、他の混合物の形態（すなわち、他の物質を充填した２重量％ＴｏＡｃ
タバコ混合物）を調査した。ストレートのバージニア混合物（シガレット）にお
いて、同様に、刺激の有意な減少が決定された。純粋な空気硬化混合物（シガリ
ロ）では、あらさおよび反応性のかなりの減少がみられ、他方、本発明に従うフ
ィルター付きおよび充填されたシガリロの代表的な「シガー」の副流煙の味は、
予想よりも少なく、比較シガリロのＳＳＲ（ＮＳＲ）の匂いよりも不快感が減少
して評価された。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、生体顕微鏡検査ユニットのブロック図である。

【図２】図２は、被験体の口腔における遠位光学装置の配置の模式図である。滅菌Ｏ．
Ｐ．スワブにおいて、ガラスファイバーケーブルを包埋し、その結果、右の下顎
の歯堤と、頬内部との間の受容可能な固定を確立した。

【図３】図３は、形状測定物の測定を例示する微小血管の内面の模式図である。

【図４】図４は、血球灌流節点数が、従来および本発明に従うフィルターシガレットの
検査の開始の後に、時間に依存することの測定図である。

【図５】図５は、付着する白血球数が、従来および本発明に従うフィルターシガレット
の検査の開始の後に、時間に依存することの測定図である。

【図６】図６は、付着する白血球数が、添加物あるなしのフルフレーバーシガレットに
ついての検査の開始の後に、時間に依存することの測定図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者ルパー，ヴォルフラムドイツ国デー−22415 ハンブルク，モーライエ 78 (72)発明者サイデル，ヘニングドイツ国デー−21358 メヘターゼン，インデアマルシュ 16 Ｆターム(参考） 4B045 AA07 AA08 AA46 AB07 AB08 AB11 AB16 BA02 BA03 BC12

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】喫煙可能製品であって、以下：ａ）気相で活性なフィルターおよび／もしくは気相で活性なシガレットペーパー
を含み、そして／または１以上の主流煙にアクセス可能な他の成分が気相で活性
な物質の添加物を含み；そしてｂ）タバコの繊維束および／または別の喫煙可能材料および／または該主流煙に
アクセス可能な他の成分が抗酸化作用を有する物質の添加物を備えて提供される
ことを特徴とし、ここで少なくとも微小循環の欠陥における相加的な減少がａ）およびｂ）の組み
合わせによって生じる、製品。
【請求項２】請求項１に記載の喫煙可能製品であって、フィルターシガレ
ット、フィルターシガリロまたはフィルター付きシガーであることを特徴とする
、製品。
【請求項３】請求項１または２に記載の喫煙可能製品であって、前記フィ
ルターが５〜６５重量％の大きな表面積の材料を含むことを特徴とする、製品。
【請求項４】請求項３に記載の喫煙可能製品であって、前記フィルターが
２０〜５０重量％の大きな表面積の材料を含むことを特徴とする、製品。
【請求項５】請求項４に記載の喫煙可能製品であって、前記フィルターが
３０重量％の大きな表面積の材料を含むことを特徴とする、製品。
【請求項６】請求項１〜５に記載の喫煙可能製品であって、前記フィルタ
ーが排気を導入するための手段を備えることを特徴とする、製品。
【請求項７】請求項１〜６に記載の喫煙可能製品であって、前記フィルタ
ーが口側の部分において周囲の方向に走る少なくとも１つのフィルター排気ゾー
ンを有することを特徴とする、製品。
【請求項８】請求項１〜７に記載の喫煙可能製品であって、前記フィルタ
ーの排気が５〜９５％の程度であることを特徴とする、製品。
【請求項９】請求項８に記載の喫煙可能製品であって、前記フィルターの
排気が２５〜７５％の程度であることを特徴とする、製品。
【請求項１０】請求項１〜９に記載の喫煙可能製品であって、該製品が、
シガレットペーパーで包まれたタバコ繊維束または不織紙およびシガレットペー
パーで包まれたタバコ繊維束であり、該シガレットペーパーの空気に対する透過
性が１０〜１００ＣＵであり、そして該不織紙の空気に対する透過性が４，００
０〜６０，０００ＣＵであることを特徴とする、製品。
【請求項１１】請求項１０に記載の喫煙可能製品であって、前記シガレッ
トペーパーの空気に対する透過性が２０〜６０ＣＵであることを特徴とする、製
品。
【請求項１２】請求項１〜１１に記載の喫煙可能製品であって、前記フィ
ルターが、区画フィルター、散在フィルター、モノブロックフィルター、二重フ
ィルター、コアフィルターまたは区画フィルター、散在フィルター、モノブロッ
クフィルター、および／またはコアフィルターからなる群より選択されるフィル
ターの任意の所望の組み合わせであるマルチフィルターであることを特徴とする
、製品。
【請求項１３】請求項１２に記載の喫煙可能製品であって、前記フィルタ
ーがチャネルで排気されること、および／または口側にリセスフィルター部分お
よび／または口側にコアフィルターを有することを特徴とする、製品。
【請求項１４】請求項２に記載の喫煙可能製品であって、フィルターシガ
レットがシガレットペーパーによって囲まれたタバコ繊維束を有し、該フィルタ
ータバコのフィルターが二重フィルターまたはマルチフィルターであり、該フィ
ルターシガレットの繊維束側の部分が、５〜６５重量％の大きな表面積の材料を
含む薄葉紙を備えることを特徴とする、製品。
【請求項１５】請求項２に記載の喫煙可能製品であって、フィルターシガ
レットがフィルターペーパーで囲まれたタバコ繊維束を有し、該フィルターシガ
レットのフィルターが５〜６５重量％の大きな表面積の材料を含む薄葉紙を備え
た単層フィルターであることを特徴とする、製品。
【請求項１６】請求項１３〜１５に記載の喫煙可能製品であって、前記薄
葉紙が２０〜５０重量％の大きな表面積の材料を含むことを特徴とする、製品。
【請求項１７】請求項１６に記載の喫煙可能製品であって、前記薄葉紙が
３０重量％の大きな表面積の材料を備えることを特徴とする、製品。
【請求項１８】請求項１３〜１７に記載の喫煙可能製品であって、前記フ
ィルターが、口側の部分において周囲の方向へ走るフィルター排気ゾーンを有し
、前記繊維束側のフィルター部分の薄葉紙が非常にかさ高い紙であり、前記シガ
レットペーパーの空気に対する透過性が１０〜１００ＣＵであり、そしてフィル
ターの排気が５〜９５％の程度であることを特徴とする、製品。
【請求項１９】請求項１８に記載の喫煙可能製品であって、前記シガレッ
トペーパーの空気に対する透過性の程度が２０〜６０ＣＵであることを特徴とす
る、製品。
【請求項２０】請求項１８または１９に記載の喫煙可能製品であって、前
記フィルターの排気が２５〜７５％の程度であることを特徴とする、製品。
【請求項２１】請求項１３〜２０に記載の喫煙可能製品であって、前記繊
維束側のフィルターの部分が、請求項１〜２０のいずれか１項に記載の薄葉紙か
ら作製されたコアを備えたコアフィルターであり、該部分が主流煙に実質的に不
透性の材料から作製されたカバーによって囲まれることを特徴とする、製品。
【請求項２２】請求項１〜２１に記載の喫煙可能製品であって、前記気相
で活性なフィルターおよび／または前記気相で活性なシガレットペーパーおよび
／または主流煙にアクセス可能な成分がそれぞれ活性炭、酸化アルミニウム、水
酸化アルミニウム、ベントナイト、セルロース、珪藻土、イオン交換体、軽金属
塩、海泡石、モレキュラーシーブ、シリカゲル、アルミナ、ゼオライトまたはそ
の組み合わせからなる群より選択される大きな表面積の材料を含むことを特徴と
する、製品。
【請求項２３】請求項２２に記載の喫煙可能製品であって、前記大きな表
面の材料が活性炭、海泡石またはシリカゲルであることを特徴とする、製品。
【請求項２４】請求項２２または２３に記載の喫煙可能製品であって、前
記大きな表面の材料が、２ｍｍ以下の粒子サイズを有し、そして５０ｍ²／ｇ〜
２，０００ｍ²／ｇの範囲の内部の比表面積を有することを特徴とする、製品。
【請求項２５】請求項２４に記載の喫煙可能製品であって、前記粒子サイ
ズが１５μｍ〜２ｍｍまたは１５μｍより小さいことを特徴とする、製品。
【請求項２６】請求項１または２に記載の喫煙可能製品であって、以下：
ａ）２０〜１００ＣＵの空気に対する透過性を有するシガレットペーパーによっ
て囲まれるタバコ繊維束、または２０〜１００ＣＵの空気に対する透過性を有す
るシガレットペーパーによって不織布で包まれたタバコ繊維束を備え；そしてｂ）５〜９５％の程度のフィルター排気を有する二重フィルターを備え、該フィ
ルターシガレットの繊維束側の部分が、５〜６５％重量％の超微細粉砕活性炭を
含む非常にかさ張る薄葉紙を備え、そして周囲の方向に走るフィルター排気ゾー
ンを備えて口側の部分に提供される、フィルターシガレットであることを特徴とする、製品。
【請求項２７】請求項２６に記載の喫煙可能製品であって、前記薄葉紙が
、２０〜５０重量％の大きな表面積の材料を含むことを特徴とする、製品。
【請求項２８】請求項１〜２７に記載の喫煙可能製品であって、前記タバ
コ繊維束が０．１重量％より多くの抗酸化作用を有する物質の添加物とともに提
供されることを特徴とする、製品。
【請求項２９】請求項２８に記載の喫煙可能製品であって、前記タバコ繊
維束が０．１重量％〜５重量％の抗酸化作用を有する物質の添加物とともに提供
されることを特徴とする、製品。
【請求項３０】請求項２９に記載の喫煙可能製品であって、前記タバコ繊
維束が０．５重量％〜４重量％の抗酸化作用を有する物質の添加物とともに提供
されることを特徴とする、製品。
【請求項３１】請求項３０に記載の喫煙可能製品であって、前記タバコ繊
維束が１重量％〜２，５重量％の抗酸化作用を有する物質の添加物とともに提供
されることを特徴とする、製品。
【請求項３２】請求項１〜３１に記載の喫煙可能製品であって、前記抗酸
化作用を有する物質が、以下：アスコルビン酸、βカロテン、レチノール、トコ
フェロール、その誘導体および前駆体、オイゲノール、ジャスミンアルデヒド、
ケイ皮、ケイ皮抽出物、（粗）コーヒー、（粗）コーヒー抽出物、カフェー酸メ
チルエステル、カフェー酸エチルエステル、フェルラ酸メチルエステル、フェル
ラ酸エチルエステル、ウンベリフェロン、スコポレチン、およびクルクミンから
なる群より選択され、該物質が、個々にか、または互いに組み合わされてのいず
れかでタバコに添加され得ることを特徴とする、製品。
【請求項３３】請求項３２に記載の喫煙可能製品であって、前記抗酸化作
用を有する物質がαトコフェノール、トコフェノールアセテート、および／また
はトコフェノールスクシネートであることを特徴とする、製品。
【請求項３４】請求項１〜３３に記載の喫煙可能製品であって、前記タバ
コ繊維束が、補助物質、フィラー、および芳香物質のさらなる添加物とともに提
供されることを特徴とする、製品。
【請求項３５】請求項１または２に記載の喫煙可能製品であって、４０〜
６０ＣＵの空気に対する透過性を有するシガレットペーパーによって不織で包ま
れたタバコ繊維束を備えたフィルターシガレットであり、該不織紙が、３２，０
００ＣＵの空気に対する透過性を有する高度に多孔性の不織紙であり、そして該
不織紙のフィルターが約２０〜約２５％の程度のフィルター排気を有する二重フ
ィルターであり、該フィルターの繊維束側の部分が３０重量％の超微細粉砕活性
炭を備えた非常にかさ高い薄葉紙を備え、該フィルターが口側の部分で酢酸セル
ロースを備えた、周囲方向に走るフィルター排気ゾーンとともに提供され、該タ
バコ繊維束が約２％のトコフェノールアセテートの添加物とともに提供されこと
を特徴とする、製品。
【請求項３６】請求項１または２に記載の喫煙可能製品であって、４０〜
６０ＣＵの空気に対する透過性を有するシガレットペーパーによって不織で包ま
れたタバコ繊維束を備えたフィルターシガレットであり、該不織紙は３２，００
０ＣＵの空気に対する透過性を有する高度に多孔性の不織紙であり、そして該不
織紙のフィルターが約５０％の程度のフィルター排気を有する二重フィルターで
あり、該フィルターの繊維束側の部分が３０重量％の超微細粉砕活性炭を備えた
非常にかさ高い薄葉紙を備え、該フィルターは前記口側の部分に酢酸セルロース
を備えた周囲方向に走るフィルター排気ゾーンとともに提供され、該タバコ繊維
束は約２％のトコフェノールアセテートの添加物とともに提供されることを特徴
とする、製品。
【請求項３７】請求項１または２に記載の喫煙可能製品であって、４０〜
６０ＣＵの空気に対する透過性を有するシガレットペーパーによって不織で包ま
れたタバコ繊維束を備えたフィルターシガレットであり、該不織紙は３２，００
０ＣＵの空気に対する透過性を有する高度に多孔性の不織紙であり、そして該不
織紙のフィルターが約６０％〜約７５％の程度のフィルター排気を有する二重フ
ィルターであり、該フィルターの繊維束側の部分が３０重量％の超微細粉砕活性
炭を備えた非常にかさ高い薄葉紙を備え、該フィルターは口側の部分に酢酸セル
ロースを備えた周囲方向に走るフィルター排気ゾーンとともに提供され、該タバ
コ繊維束は約２％のトコフェノールアセテートの添加物とともに提供されること
を特徴とする、製品。
【請求項３８】請求項１〜３４に記載の喫煙可能製品であって、フィルタ
ーシガレットであり、該フィルターシガレットのタバコ繊維束が２層のシガレッ
トペーパーによって包まれ、内層は空気に対して透過性の低いシガレットペーパ
を備え、該フィルターシガレットへの第２の煙の流れを減少させ、そして外層は
２０〜１００ＣＵの空気に対する透過性を有する芳香付けされたシガレットペー
パーを備えることを特徴とする、製品。
【請求項３９】請求項３８に記載の喫煙可能製品であって、前記芳香付け
されたシガレットペーパーが４０〜８０ＣＵの空気に対する透過性を有すること
を特徴とする、製品。
【請求項４０】請求項１〜３４に記載の喫煙可能製品であって、空気に対
して透過性であるか、または空気に対して不透過性である葉タバコから作製され
た葉巻き、および天然に存在するタバコから作製された該葉巻および区画フィル
ターを備えたフィルターシガリロであって、そして該区画フィルターの中央の区
画には活性炭を詰められることを特徴とする、製品。
【請求項４１】タバコおよび／または他の喫煙可能材料から作製された不
織で包まれた繊維束ならびフィルターシースの使用であって、該フィルターシー
スは、請求項１〜３９に記載の喫煙可能製品の生産のために気相で活性なフィル
ターを備え、該タバコおよび／または他の喫煙可能物質から作製された繊維束な
らびに／あるいは前記主流煙にアクセス可能な他の成分が、抗酸化作用を有する
物質の添加物とともに提供されることを特徴とする、使用。
【請求項４２】タバコおよび／または別の喫煙可能材料から作製された繊
維束の使用であって、天然に存在するか、および／または再構成されたタバコお
よびフィルターシースで包まれ、そして該フィルターシースは請求項１〜３４お
よび４０に記載の喫煙可能製品の生産ために、気相で活性なフィルターを備え、
該タバコおよび／または別の喫煙可能材料から作製された繊維束ならびに／ある
いはタバコの包装紙および／または前記主流煙にアクセス可能な他の成分が抗酸
化作用を有する物質の添加物とともに提供されることを特徴とする、使用。
【請求項４３】タバコおよび／または別の喫煙可能製品から作製された繊
維束の使用であって、少なくとも２層の、再構築されたタバコまたは葉タバコお
よび請求項１〜３４および４０に記載の喫煙可能製品の生産のための気相で活性
なフィルターを備えたフィルターシースで包まれており、該タバコおよび／また
は別の喫煙可能材料から作製された繊維束ならびに／あるいはタバコの少なくと
も１つの包装紙および／または前記主流煙にアクセス可能な他の成分が抗酸化作
用を有する物質の添加物とともに提供されることを特徴とする、使用。
【請求項４４】請求項４２または４３に記載の使用であって、前記包装紙
が空気に対して不透過性であるか、または空気に対して透過性であり、あるいは
空気に対して不透過性である包みタバコおよび空気に対して透過性である包みタ
バコの組み合わせからなることを特徴とする、使用。