JP2003347901A - 周波数特性の自動調整機能を有するフィルタ回路 - Google Patents

周波数特性の自動調整機能を有するフィルタ回路

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JP2003347901A
JP2003347901A JP2002153474A JP2002153474A JP2003347901A JP 2003347901 A JP2003347901 A JP 2003347901A JP 2002153474 A JP2002153474 A JP 2002153474A JP 2002153474 A JP2002153474 A JP 2002153474A JP 2003347901 A JP2003347901 A JP 2003347901A
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Takashi Oshima
俊 大島
Kenji Maio
健二 麻殖生
Irei Oka
維礼 丘
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】集積化した場合に面積を小さくすることがで
き、かつ、正弦波による専用の基準信号を用いることな
く正確に周波数特性を自動的に調整する回路を備えたフ
ィルタ回路を提供すること。 【解決手段】調整用の基準信号としてパルス波形のディ
ジタルクロック信号を用いると共に調整用フィルタにR
C一次低域通過フィルタを採用し、同低域通過フィルタ
を通過したディジタルクロック信号の遅延時間が所定の
値となるように低域通過フィルタの時定数RCを調整す
ると同時に、調整に用いた制御信号を主フィルタに与
え、主フィルタの周波数特性を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路に
適用して好適なフィルタに係り、特に周波数特性を自動
的に目標特性に合わせ込む調整機能を備えたフィルタ回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】近年のプロセス技術の急速な発展によ
り、フィルタを他の回路ブロックと共に同一のIC(Int
egrated Circuit)チップ上に作製することが可能になっ
た。このような集積化フィルタは、通常、複数の抵抗、
容量及び能動素子を組み合わせて構成される。しかし、
集積化フィルタには、二つの大きな問題点がある。第一
の問題点として、フィルタはチップ内で他の回路と比較
して非常に大きな面積(数ミリ×数ミリ)を占有するこ
とがある。また、第二の問題点として、フィルタを構成
する各素子(抵抗や容量)の値が製造プロセスばらつき
により設計中心値から大幅に変動してしまう(±数10
%程度)ことがある。その結果、遮断周波数や帯域中心
周波数で表される実際の周波数特性が設計時に比べて大
きくかけ離れてしまうという結果を招く。第一の問題点
はICチップの製造コストの増加に、また、第二の問題
点はチップの歩留まりの低下につながる。
【0003】図13にフィルタを使用する一般的な無線
受信機の構成の例を示す。図13において、アンテナ2
1より入力された高周波信号(通常は数GHz)は、低
雑音増幅器22により増幅された後、ミキサ23によっ
て電圧制御発振器(以下「VCO」と略称する)24か
らの搬送波信号と混合されて中間周波数(数MHz)の
信号に変換される。その後、帯域通過フィルタ25によ
り妨害信号が抑圧され、更にプログラマブルゲインアン
プ26により増幅される。そのとき、信号の最大振幅が
AD(Analog to Digital)変換器27の最大入力レベル
になるように増幅される。そして、AD変換器27によ
りディジタル信号に変換された後、復調回路28により
データが復調される。
【0004】製造プロセスばらつきにより帯域通過フィ
ルタ25の周波数特性が劣化すると、後段の復調回路2
8は受信データを正確に復調することができなくなるた
め受信機の感度が大きく劣化する。そのため、何らかの
方法により、フィルタの周波数特性の製造プロセスによ
る変動を自動的に補正する手段が採用される。
【0005】上記のように各素子は製造プロセスにより
大きく値が変動するが、その際に各素子値間の相対的な
比は比較的良く保たれることが知られている。例えば、
ある抵抗の値が設計中心値より10%大きくなっていた
とすると、他の抵抗の値も全て10%と同じ比率で増加
し、良好な比精度が保たれる。
【0006】一般に、フィルタの遮断周波数における減
衰量はQの逆数に対応するが(Qが大きいほど減衰量が
小さくなる)、Qの値は抵抗や容量などの各素子の相対
比のみに依存し、素子の絶対的な値には依らないので、
製造ばらつきによる変動はQ値には重大な影響を与えな
い。
【0007】他方、フィルタの遮断周波数(或いは帯域
中心周波数)は、抵抗R及び容量Cの絶対的な値が重要
であり、製造ばらつきの影響を大きく受ける。そこで、
フィルタの調整は、抵抗と容量の関係を設計中心値に合
わせ込む方針で行われる。例えば、製造ばらつきで各抵
抗値が2倍に増加したとすると、各容量値が半分になる
ように調整が行なわれる。
【0008】次に、フィルタを自動的に調整する方法と
して、構成の簡単な調整用のフィルタ又はVCOを別途
用意しておき、その時定数RCを目標値に合わせるよう
に調整してから、調整に用いた制御信号を同時に主フィ
ルタに与え、主フィルタを所望の特性にする方法が知ら
れている。
【0009】調整用フィルタの特定周波数における減衰
量を所定の値にするようにして調整する方法の例を図1
4に示す(例えば特開昭60−214617号公報参
照)。基準周波数の信号31が基準レベル発生回路32
と調整用フィルタ33に与えられ、それぞれの検波回路
34,35の出力が誤差増幅器36に入力される。基準
レベル発生回路32は、抵抗の分割即ち抵抗の比によっ
て構成され、信号31に所定の減衰量を与える。この減
衰量は、調整用フィルタ33の特性が設計中心であると
きに基準入力信号31の周波数において調整用フィルタ
53が呈する減衰量と一致している。
【0010】そして、誤差増幅器36の出力する制御信
号38が調整用フィルタ33の可変容量ダイオードに供
給されることにより、検波回路34,35の出力即ち基
準レベル発生回路32及び調整用フィルタ33の出力を
一致させる帰還ループが形成される。制御信号38は、
同時に主フィルタ37の可変容量ダイオードに与えら
れ、主フィルタ37の遮断周波数が設計中心値に合わせ
込まれる。
【0011】調整用フィルタの特定周波数における位相
を所定の値にするようにして調整する方法の例が特開平
7−7374号公報に開示されている。これは、図15
に示すように、フィルタ52を経た基準入力信号51が
調整用フィルタ53を通過した後に位相が90度になる
ように制御する方法である。この90度は、調整用フィ
ルタ53の特性が設計中心であるときに基準入力信号5
1の周波数において調整用フィルタ53が呈する位相で
ある。
【0012】位相制御の帰還ループは、基準入力信号5
1と調整用フィルタ53の出力信号を入力する位相比較
器54が調整用フィルタ53による位相に応じてデュー
ティの異なる信号を出力し、その出力信号を信号変換手
段55が制御信号に変換して調整用フィルタ53に印加
することによって形成される。
【0013】この帰還ループにより自動的に得られる調
整用フィルタ53の制御信号は同時に主フィルタ56に
も印加され、主フィルタ56の遮断周波数が設計中心値
に合わせ込まれる。なお、初段のフィルタ52は、基準
入力クロックに含まれる高調波成分を抑圧するため配置
される。
【0014】米国文献IEEEジャーナル・オブ・ソリ
ッドステート・サーキッツ(IEEE journal of Solid-St
ate Circuits)第SC−20巻第6号、第1114頁〜
第1121頁(1985年12月)には、VCOを配置
した位相同期ループ(以下「PLL」と略称する)によ
る調整方法の例が開示されている。これを図16に示
す。この方法は、MOS(Metal Oxide Semiconductor)
抵抗の値を電圧で制御して時定数(RC)を調整するM
OSFET(Field Effect Transistor)−Cフィルタ
や、トランスコンダクターアンプの相互コンダクタンス
(以下「gm」と略称する)の値を電圧で制御して時定
数(C/gm)を調整するgm−Cフィルタなどに対し
て用いられる。
【0015】図16に示す構成において、主フィルタ4
5の調整用に設けたVCO42の発振周波数が外部基準
クロック信号41の周波数に等しくなるようにPLLが
自動制御される。その際、位相比較器43が基準クロッ
ク信号41とVCO42の出力の位相差を誤差電圧とし
て出力し、それによりループフィルタ44の電荷が充放
電される。そして最終的に、両者の位相及び周波数が等
しくなったところでPLLがロックして安定になる。こ
のときのVCO42の制御電圧を同時に主フィルタ45
にも印加しておくことで、主フィルタ45を自動調整す
ることができる。
【0016】以下、その様子を具体的に説明する。主フ
ィルタ45はgm−Cフィルタ(遮断周波数が時定数C
/gmで決まるフィルタ)であり、VCO42もgm−
C型、即ち、発振周波数がC/gmで決まる発振器であ
る。また、VCO42及び主フィルタ45の内部回路に
用いられるトランスコンダクタアンプには同一のものが
採用され、両者のgmを等しくすることができる。更
に、外部基準クロック信号41の周波数frefは、製造
ばらつきがない場合の(すなわち、設計中心時の)VC
O42の発振周波数と等しくなるように選ばれる。
【0017】上記の設定の基で、PLL制御によりVC
O42の発振周波数が外部基準クロック41の周波数f
refに等しくなるように制御電圧が自動的に決定される
が、このときVCO42の時定数Cref/gmが設計中
心値に合わせ込まれる。例えば、Crefの値が製造ばら
つきにより設計中心値の2倍になっている場合は、gm
が設計時の半分になるような制御電圧となっている。そ
して、そのときのVCO42の制御信号が主フィルタ4
5にも印加されることで、主フィルタ45内のgmも設
計時の半分になる。一方、主フィルタ45内の各容量は
refと同様に設計時の2倍になっているので、結局主
フィルタ45の時定数も設計中心値と等しくなる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】図14に示した調整用
フィルタ33の減衰量を検出する方法の場合、高精度の
調整を行うためには、検波回路34,35に入力する信
号の波形を同じにする必要があり、そのため基準入力信
号51として、高調波を殆ど含まない基本波による正確
な正弦波の信号を専用に用意しなければならない。
【0019】同じように、図15に示した調整用フィル
タ53による位相を検出する方法の場合も高精度の調整
を行うために正確な正弦波の信号が必要となり、フィル
タ52を余分に配置せざるを得ない。
【0020】一方、図16のようなVCO42を配置し
たPLLを用いる方法の場合は、回路構成が複雑で集積
化した場合に面積が大きくなるほか、ループフィルタ4
4には通常数100pFオーダーの容量が必要になり、
これを同時に集積化することが不可能なため外付けにし
なければならない。更に、この方法は、MOSFET−
Cフィルタやgm−Cフィルタのような電圧による調整
制御が可能なフィルタにのみ適用することができ、通常
のRCフィルタには適用できないという問題もある。一
般にgm−Cフィルタは線形性に難があるため、特に低
い電源電圧を採用する場合は線形性に優れたRCフィル
タの方が有利である。また、この方法ではフィルタ調整
回路が常時動作し続ける必要があるため、消費電力が増
大する問題や他回路ブロックへノイズが影響する問題も
ある。
【0021】本発明の目的は、集積化した場合に面積を
小さくすることができ、かつ、正弦波による専用の基準
信号を用いることなく正確に周波数特性を自動的に調整
する回路を備えたフィルタ回路を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の前記課題は、調
整用の基準信号としてパルス波形のディジタルクロック
信号を用い、調整用フィルタを通過したディジタルクロ
ック信号の遅延時間が所定の値となるように調整用フィ
ルタの時定数を制御信号によって調整し、この時定数の
調整を、調整用フィルタの時定数を形成する調整用素子
の値を制御信号によって変化させることによって行な
い、該調整用素子に与えた制御信号を同時に主フィルタ
に与え、主フィルタの構成素子の内の該調整用素子と同
じ種類の素子を制御信号によって変えて主フィルタの周
波数特性を調整することにより、効果的に解決すること
ができる。
【0023】そのような手段を採用すれば、専用の正弦
波信号を用意することなく、例えばフィルタ回路を用い
るシステムが生成するシステムクロック信号(又はそれ
を分周したクロック信号)を基準のディジタルクロック
信号として流用すればよく、また、上記制御信号を生成
する時定数制御回路、例えば、所定時間遅延信号を生成
する回路や遅延時間比較回路等を集積化に適した簡単な
回路によって構成することが可能であり、更に、所定時
間遅延信号を回路の製造ばらつきに影響されることなく
生成することが可能であるため高い調整精度を得ること
ができるからである。
【0024】なお、調整用フィルタは、抵抗と容量とに
よって時定数を形成するRC一次低域通過フィルタ(以
下「LPF」と略称する)であることが望ましい。抵抗
及び容量のいずれか一方が調整用素子となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るフィルタ回路
を図面に示した発明の実施の形態を参照して更に詳細に
説明する。 <発明の実施の形態1>本実施形態の基本構成を図1に
示す。図1において、11は、調整用の基準信号として
用いられるディジタルクロック信号、12は調整用フィ
ルタであるRC一次LPF(マスターフィルタ)、14
は、LPF12を通過したクロック信号11の遅延時間
を電源13の閾値電圧を超えた時点で判定してフィルタ
遅延信号を出力する比較器、15は、クロック信号11
を入力してその所定の時間だけ遅れた信号を生成する所
定時間遅延信号生成回路、16は、比較器14が出力す
るフィルタ遅延信号の遅延時間が遅延信号生成回路15
が出力する所定時間遅延信号の遅延時間と比較して進ん
でいるか遅れているかを判定する遅延時間比較回路、1
8は主フィルタ(スレーブフィルタ)、17は、遅延時
間比較回路16の判定結果からLPF12及び主フィル
タ18に供給する制御信号を生成する素子値制御回路、
19は、遅延信号生成回路15、遅延時間比較回路16
及び素子値制御回路からなる時定数制御回路を示す。
【0026】LPF12は、時定数を形成する抵抗R
ref及び容量Crefを有し、抵抗Rrefが可変抵抗になっ
ている。後で詳述するが、上記制御信号は、調整用素子
即ち抵抗Rrefの値を変化させてLPF12の時定数を
調整する。主フィルタ18は、構成素子として抵抗R及
び容量Cを有し、抵抗Rが可変抵抗になっている。やは
り後で詳述するが、上記調整用素子と同じ種類の素子、
即ち抵抗Rが上記制御信号によって変化し、主フィルタ
18の周波数特性が調整される。
【0027】ディジタルクロック信号11は、ハイレベ
ルでは電源電圧VDDに等しい電圧値を、ローレベルで
は0Vの電圧値を持つ。ディジタルクロック信号11と
して、本発明のフィルタ回路を用いるシステム、例えば
無線受信機が使用するシステムクロック信号又はそれを
分周したクロック信号が流用される。即ち、ディジタル
クロック信号11は、システムクロック信号から成る。
【0028】ここで、上記無線受信機の構成を図2に示
す。図2において、アンテナ151より入力されたGH
z帯の高周波信号は、低雑音増幅器152により増幅さ
れた後、ミキサ153によってVCO154からの搬送
波信号と混合されてMHz帯の中間周波数の信号に変換
される。
【0029】その後、本発明のフィルタ回路である帯域
通過フィルタ(BPF)155により妨害信号が抑圧さ
れ、更にプログラマブルゲインアンプ156により増幅
される。そのとき、信号の最大振幅がAD変換器157
の最大入力レベルになるように増幅される。そして、A
D変換器157によりディジタル信号に変換された後、
復調回路158によりデータが復調される。データは、
信号処理部159において処理される。
【0030】AD変換器157、復調回路158及び信
号処理部回路159は、クロック信号発生回路1510
が生成するシステムクロック信号1511及びそれを分
周したクロック信号を用いて動作するが、該クロック信
号は、同時に帯域通過フィルタ155に供給され、図1
におけるディジタルクロック信号11となる。
【0031】次に、図1において、電源13から比較器
14の反転入力端子に加えられる閾値電圧は、本実施形
態ではVDD/2に設定される。この設定により、抵抗
re f及び容量CrefからなるRC一次LPF12を経て
比較器14から出力されるフィルタ遅延信号の時間遅延
は、Rref・Cref・ln2となる。ここで、抵抗Rrefはト
リミングが可能であり、細かく値を変えることができる
ように構成されている。
【0032】本実施形態では、抵抗Rrefは2進4ビッ
トの16段階でトリミングされる。つまり、Rrefは、
minとδRを用いてRref=Rmin+n・δR(n=0〜
15)という値をとれるようになっている。また、幾つ
かの抵抗R及び容量Cを構成要素とする主フィルタ18
内の各抵抗も抵抗Rrefと同様に2進4ビットでトリミ
ングされるように構成されている。
【0033】所定時間遅延信号生成回路15は、前述の
ように所定の時間遅延する信号を生成するための回路で
あるが、本実施形態の場合、遅延時間は、予め決められ
た設計中心値のRref0,Cref0に対してRref0・Cref0
ln2になる。そして、Rref 0は、ある特定の調整コー
ド、例えば‘0111’(このコードは任意に選ぶこと
ができる)に対応する抵抗Rrefの値に設定される。従
って、本実施例ではRr ef0=Rmin+7δRである。
【0034】遅延時間比較回路16は、所定時間遅延信
号生成回路15が出力する遅延信号の遅延時間と比較器
14が出力するフィルタ遅延信号の遅延時間の大小を比
較して、その結果を素子値制御回路17に与える。素子
値制御回路17は、比較結果を受けてLPF12の時定
数を制御する制御信号を生成する。制御信号がLPF1
2に供給されることによって帰還グループが形成され、
所定時間遅延信号生成回路15出力の時間遅延Rref0
ref0・ln2と比較器14出力の時間遅延Rref・Cref
ln2(ただし、Rref,Crefは製造後の実際の値)が
等しくなるように自動的にLPF12の時定数が制御さ
れる。
【0035】その結果、調整用RC一次LPF12の時
定数RrefrefがRref0ref0と等しくなるようにR
refの調整コードnが制御信号によって自動的に決定さ
れる。
【0036】主フィルタ18内の各抵抗もRrefと同様
に2進4ビットでトリミングが可能であるので、この調
整コードが主フィルタ18にも与えられることで、主フ
ィルタ18の周波数特性も設計中心値に合わせ込むこと
ができる。
【0037】本実施形態の場合、製造プロセスによる素
子値の変動がなければ、調整コードは‘0111’とな
る。一方、製造ばらつきにより抵抗値又は容量値が設計
中心値より大きく(小さく)なった場合は、調整コード
は‘0111’よりも小さく(大きく)なる。
【0038】なお、本実施形態では、電源の閾値電圧を
VDD/2にしてその出力遅延時間Rref・Cref・ln2
をフィルタの調整に利用したが、閾値電圧は状況に応じ
て異なる値にしても良い。例えば、閾値電圧を2VDD
/3にしたときは、Rref・C ref・ln3の時間遅延がフ
ィルタの調整に利用される。
【0039】続いて、本実施形態の具体的な構成を図3
に示す。調整用のディジタルクロック信号61として、
無線受信機の13MHzのシステムクロック信号を8分
周した1.625MHzのクロック信号が利用される。
【0040】RC一次LPF65及び電源66から閾値
電圧が供給される比較器67は、上記で述べたようにR
ref・Cref・ln2の遅延時間を生成する。一方、所定時
間遅延信号生成回路611は、16進カウンタ62、イ
ンバータ63及びAND回路64の組み合わせにより実
現される。
【0041】カウンタ62は、ディジタルクロック信号
61のパルス数を16進計数する4段構成で、各段から
順にy2,y4,y8,y16を出力する。インバータ63は、
入力のディジタルクロック信号61及びカウンタ62の
最終段出力y16の否定を出力する。AND回路64は、
インバータ63の否定出力及びカウンタ62のインバー
タ63を設けない段の出力y2,y4,y8を入力して多入力
のAND処理を行ない、ディジタルクロック信号61の
周期に対応した遅延時間を有する所定遅延時間信号を出
力する。
【0042】また、遅延時間比較回路は、Dフリップフ
ロップからなるラッチ68、素子値制御回路はアップダ
ウンカウンタ69によりそれぞれ構成される。
【0043】また、LPF65には抵抗Rrefの値を定
めるためのアナログスイッチ612が備えられ、アナロ
グスイッチ612がアップダウンカウンタ69からの制
御信号である調整コードによって制御される。更に、同
様に、主フィルタ610にも抵抗Rの値を定めるための
アナログスイッチ613が備えられ、アナログスイッチ
613がアップダウンカウンタ69からの制御信号であ
る調整コードによって制御される。
【0044】これらの各回路(LPF65、比較器6
7、16進カウンタ62、インバータ63、AND回
路、ラッチ68、アップダウンカウンタ69及び主フィ
ルタ610)は、集積化に適した一般的な回路であり、
全体として構成が簡単であるため集積回路の中で小面積
に実装可能である。
【0045】所定時間遅延信号生成回路611は、所定
の遅延時間の信号:ラッチCLKの他、LPF65及び
アップダウンカウンタ69に与えるそれぞれタイミング
信号:VIN及びタイミング信号:カウンタCLKを生
成する。これらの様子を図4のタイミングチャートに示
す。図4には、更に、LPF65の出力信号VOUTの
波形、比較器67の出力信号:ラッチD及びラッチ68
の出力信号:DIRが示される。
【0046】図4に示すように、所定時間遅延信号生成
回路611は、LPF65に与える信号:VINをカウ
ンタ62から出力し、続いて、この信号VINから1.
625MHzのディジタルクロック信号61の半周期に
相当する308nsだけ遅れた固定の時間遅延信号:ラ
ッチCLKをAND回路64から出力する。この固定の
時間遅延は、16進カウンタ62、インバータ63及び
AND回路64の製造ばらつきに依らずにクロック信号
61の基本特性である周期によって定まるものであるた
め、高精度であり、それにより、本発明では高い調整精
度を得ることができる。
【0047】次に、前記と同様に、Rrefは、Rminとδ
Rを用いてRref=Rmin+n・δR(ただし、n=0〜1
5)という値をとれるように細分化されている。本実施
形態では、予めRref0・Cref0・ln2=308nsとな
るように、Rref0=30.0kΩ、Cref0=14.8p
Fに選んだ。また、調整コードが‘0101’のときの
refをRref0とした。そのため、例えば、Rmin=0.
77×30kΩ、δR=0.046×30kΩとしてい
る。このとき、Rmin+5δR=30.0kΩとなる。
【0048】また、主フィルタ610の全ての抵抗Rも
同様に2進4ビットの16段階でトリミングされるよう
に構成されており、設計中心R0に対してRmin=0.7
7R 0、δR=0.046R0であり、調整コードが‘0
101’のときに、R=R0になる。
【0049】このように抵抗によるトリミングを用いる
と、容量によるトリミングの場合よりも主フィルタ61
0の面積を低減することができる場合がある。容量によ
るトリミングの場合、小さな容量(δCなど)が多数必
要になるが、その各々に付随するダミーエリアにより面
積が大きくなる場合があるからである。
【0050】ここで、主フィルタ610は、本実施形態
では、図2の帯域通過フィルタ155であるが、その一
部分の実際回路を図5に示す。該回路は、RC二次LP
Fで、抵抗R1,R2,R3と、容量C1,C2と、オ
ペアンプA1とで構成される。抵抗R1,R2,R3は
上記の方法でトリミングされて調整される。
【0051】なお、本発明は、図5のLPFに限定され
ず、抵抗Rと容量Cを組み合わせてなるフィルタの全て
に適用可能であることは云うまでもない。
【0052】次に、ラッチ68は、AND回路64の出
力の時間遅延信号:ラッチCLKをトリガにして、比較
器67の出力の遅延時間(Rref・Cref・ln2)を判定
する。即ち、ラッチ68は、遅延時間が所定時間遅延信
号生成回路611により生成される308nsより小さ
ければ1を、大きければ0を出力する。
【0053】また、アップダウンカウンタ69は、16
進カウンタ62の出力信号:カウンタCLKのトリガに
よってカウンタ動作し、ラッチ68の出力信号DIRが
1のときカウントアップし、0のときカウントダウンす
る。これにより、カウンタ値nが得られ、このカウンタ
値n(調整コード)によってRrefの値がRref=Rmi n
+n・δRに従って更新される。
【0054】LPF65、比較器67、ラッチ68及び
アップダウンカウンタ69により帰還ループが構成され
るので、Rref・Cref・ln2=308ns(=30kΩ
×14.8pF×ln2)となるようにカウンタ値n即
ち調整コードが生成される。このとき、Rrefref=3
0kΩ×14.8pFとなり、一次LPF65の時定数
は設計中心値に合わせ込まれる。この調整コードを主フ
ィルタ610にも印加しておくことにより、主フィルタ
610の時定数も設計中心値に合わせ込まれる。
【0055】図6に、実際のフィルタの調整動作時のカ
ウンタ値の時系列変化を示す。アップダウンカウンタ6
9の初期値(初期のカウンタ値)は、説明のために例え
ば‘0000’としているが、本調整回路はループ制御
されるので、初期値は任意でよい。この例では、最初は
調整コードが‘0000’でありRrefが小さい(Rr ef
=Rmin)ためRref・Cref・ln2も小さく、その結果、
ref・Cref・ln2<308nsとなる。従って、ラッ
チ68の出力は1となりカウンタ値(即ち、調整コー
ド)は1つ増加する。同様にして、しばらくの間は調整
コードは上昇を続けRrefも増加し続けるが、やがてR
ref・Cref・ln2>308nsとなって逆転すると、今
度はラッチ68の出力は0となり、調整コードは一つ減
少するのでR refも減少する。しかしながら、その結果
として再びRref・Cref・ln2<308nsとなるた
め、ラッチ68の出力は1に戻り調整コードは再び一つ
増加して元に戻る。こうして、調整コードは2値の間で
振動し続けることになる。この状態でフィルタの調整が
収束し(t=t1にてチューニング収束)、Rref・Cref・l
n2が目標の範囲内(308nsの十分な近傍)に到達
する。この段階で、適当なタイミングで回路動作を停止
させて調整コードを固定することにより(t=t2にてチュ
ーニング完了)、フィルタの調整が完了となる(初期値
開始からチューニング完了までがチューニング時間とな
る)。
【0056】以上に説明したように、本実施形態のフィ
ルタ回路は、専用の正弦波信号を必要とせず、かつ、集
積化に適した簡単な回路によって構成することが可能で
あり、更に、調整の基準となる所定時間遅延信号を回路
の製造ばらつきに影響なく生成することが可能になるた
め高い調整精度を得ることができる。 <発明の実施の形態2>次に、容量をトリミングするよ
うにした実施形態を図7に示す。本実施形態は、実施形
態1と同様に、16進カウンタ92、インバータ93、
AND回路94、RC一次LPF95、比較器97、比
較器97に閾値電圧(VDD/2)を与える電源96、
ラッチ98、アップダウンカウンタ99によって構成さ
れる。
【0057】上述したように容量によるトリミングは、
抵抗によるトリミングの場合に比べて面積が大きくなる
場合があるが、雑音を低減することができる特徴があ
る。抵抗によるトリミングの場合は、小さな抵抗成分δ
Rが配線やスイッチによる寄生抵抗の影響を受けないよ
うにするために各抵抗値をある程度大きくする場合があ
り、結果として抵抗の発生する熱雑音が影響する場合が
あるのに対して、容量にはそのような雑音の発生がな
い。
【0058】本実施形態では、図7のように容量Cref
や主フィルタ910の容量Cは、2進4ビットでアレー
化され、それぞれアナログスイッチ912,913を有
している。
【0059】実施形態1と同様に、1.625MHzの
入力基準クロック91を用いるので、例えばCref0=1
4.8pF、Rref0=30kΩに設定される。ただし、
本実施形態では調整コードが‘1000’のときのC
refの値をCref0(=14.8pF)としている。例え
ば、Cmin=14.8pF/2、δC=14.8pF/
16とすれば、Cmin+8δC=14.8pFとなる。
【0060】主フィルタ910の2進4ビットでアレー
化された容量Cについても、同様に設計中心C0に対し
てCmin=C0/2,δC=C0/16であり、調整コー
ドが‘1000’のときに、C=C0になる。
【0061】図7の各回路の動作やタイミングチャート
は、実施形態1の場合と同様であるので説明を省略す
る。 <発明の実施の形態3>複数の周波数のディジタルクロ
ック信号を入力可能にした実施形態を図8に示す。図8
には、本実施形態の主要部分である一次LPFの部分の
みを示す。なお、他の部分は図1と同様なので図示を省
略する。
【0062】本実施形態では、予め定められた複数の基
準ディジタルクロック信号101(CLK)の周波数に
対応して複数の容量Cref1,Cref2,Cref3が用意され
る。例えば、周波数が1MHz,2MHz,5MHzの入
力基準クロック101である場合、10pF,5pF,
2pFの容量が用意される。そして、フィルタ回路を搭
載する無線受信機からのCref選択信号106によって
スイッチ105が開閉され、調整に使用するクロック信
号の周波数に応じて容量Cref1,Cref2,Cre f3の中か
ら適切な容量が一つ選択される。
【0063】容量が選択されてからのフィルタ調整は、
実施形態1の場合と同様に、素子値制御回路からの調整
コードによるスイッチ制御信号103に基づいてアナロ
グスイッチ102を切り換え、それによって抵抗値R
refを定めることによって行なわれる。
【0064】本実施形態により、受信機のディジタル部
の都合でシステムクロック周波数に変更が生じてもその
まま対応することができる。 <発明の実施の形態4>複数の周波数のディジタルクロ
ック信号を入力可能にした場合で、周波数に応じて選択
する素子を抵抗とした実施形態を図9に示す。
【0065】実施形態3の場合と同様に、予め定められ
た複数の基準ディジタルクロック信号111(CLK)
の周波数に対応して複数の複数の抵抗Rref1,Rref2
re f3が用意される。そして、フィルタ回路を搭載する
無線受信機からのRref選択信号113によってスイッ
チ113が開閉され、調整に使用するクロック信号の周
波数に応じて抵抗Rref1,Rref2,Rref3の中から適切
な抵抗が一つ選択される。
【0066】抵抗が選択されてからのフィルタ調整は、
実施形態2の場合と同様に、素子値制御回路からの調整
コードによるスイッチ制御信号115に基づいてアナロ
グスイッチ112を切り換え、それによって容量Cref
を切り換えることによって行なわれる。
【0067】本実施形態により、受信機のディジタル部
の都合でシステムクロック周波数に変更が生じてもその
まま対応することができる。 <発明の実施の形態5>主フィルタへ与える調整コード
への雑音を抑止するようにした実施形態を図10に示
す。本実施形態でも実施形態1と同様に、基準ディジタ
ルクロック信号121、16進カウンタ122、インバ
ータ123、AND回路124、調整用一次LPF(マ
スターフィルタ)125、比較器127、比較器127
に閾値電圧(VDD/2)を供給する電源126、ラッ
チ128、アップダウンカウンタ129及び主フィルタ
1211が用いられるが、本実施形態では更にアップダ
ウンカウンタ129と主フィルタ1211の間に平均化
回路1210が設けられる。
【0068】本実施形態の場合、LPF125のアナロ
グスイッチ1212にはアップダウンカウンタ129か
らの調整コードが与えられるが、一方、主フィルタ12
11のアナログスイッチ1213には平均化回路121
0により平均された調整コードが与えられる。そのた
め、雑音が調整動作中に入り込むおそれがある場合で
も、主フィルタ1211に与える調整コードを正確に保
つことができる。<発明の実施の形態6>調整用のアナ
ログスイッチの寄生素子の影響を避けるようにした実施
形態を図11に示す。本実施形態は、実施形態1と同様
に、基準ディジタルクロック信号131、調整用一次L
PF(マスターフィルタ)132、比較器134、比較
器134に閾値電圧を与える電源133、所定時間遅延
信号生成回路135、遅延時間比較回路136、素子値
制御回路137、主フィルタ(スレーブフィルタ)13
8、時定数制御回路139により構成される。
【0069】但し、本実施形態では、比較器134自身
による遅延とトリミング用のアナログスイッチ(図3に
おけるアナログスイッチ)の寄生素子による遅延から生
じる遅延時間の誤差がフィルタの調整に及ぼす影響をキ
ャンセルするために、比較器134の反転端子に印加さ
れる電源133の閾値電圧を外部から可変することがで
きるようにしている。遅延時間誤差の影響があるとき
は、閾値電圧を例えばVDD/2よりも少し小さくする
ことで正確なフィルタの調整を維持することができる。 <発明の実施の形態7>比較器が持つ遅延の影響を避け
るようにした実施形態を図12に示す。本実施形態も実
施形態1の場合と同様に、基準ディジタルクロック信号
141、調整用一次LPF(マスターフィルタ)14
2、比較器144、比較器144に閾値電圧(VDD/
2)を供給する電源143、所定時間遅延信号生成回路
145、遅延時間比較回路146、素子値制御回路14
7、主フィルタ(スレーブフィルタ)148、時定数制
御回路149により構成されるが、本実施形態では更に
遅延信号生成回路145と遅延時間比較回路146の間
に比較器1410が設けられる。
【0070】本実施形態では、比較器144自身による
遅延の影響が比較器1410の遅延によってキャンセル
される。それにより、遅延時間比較回路146に入力さ
れる二信号間の遅延時間差が相殺され、精度の高い調整
が可能となる。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、時間遅延を基にしてフ
ィルタの調整を行なうようにしたので、外部から専用の
正弦波による基準信号を用意することなく、フィルタ回
路を搭載するシステムが用いるクロック信号を流用する
ことが可能であり、かつ、精度の高い調整を実現するこ
とができる。また、集積化に適した簡単な回路によって
構成することが可能であり、小面積で歩留まりの良いの
フィルタ回路を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルタ回路の第1の発明の実施
の形態を説明するための基本構成図。
【図2】本発明のフィルタ回路を搭載したシステムの例
を説明するための構成図。
【図3】本発明の第1の発明の実施の形態を説明するた
めの詳細構成図。
【図4】本発明の第1の発明の実施の形態を説明するた
めのタイミングチャート。
【図5】本発明の第1の発明の実施の形態における主フ
ィルタの例を説明するための回路図。
【図6】本発明の第1の発明の実施の形態におけるカウ
ンタ値の時系列変化を示す図。
【図7】本発明の第2の発明の実施の形態を説明するた
めの構成図。
【図8】本発明の第3の発明の実施の形態における調整
用フィルタを説明するための回路図。
【図9】本発明の第4の発明の実施の形態における調整
用フィルタを説明するための回路図。
【図10】本発明の第5の発明の実施の形態を説明する
ための構成図。
【図11】本発明の第6の発明の実施の形態を説明する
ための構成図。
【図12】本発明の第7の発明の実施の形態を説明する
ための構成図。
【図13】一般的な無線受信機を説明するための構成
図。
【図14】従来のフィルタ回路の第1の例を説明するた
めの構成図。
【図15】従来のフィルタ回路の第2の例を説明するた
めの構成図。
【図16】従来のフィルタ回路の第3の例を説明するた
めの構成図。
【符号の説明】
11,61…基準ディジタルクロック信号、12,65
…RC一次LPF、13,66…電源、14,67…比
較器、15,611…所定時間遅延信号生成回路、16
…遅延時間比較回路、17…素子値制御回路、18,6
10:主フィルタ、19…時定数制御回路、62…16
進カウンタ、63…インバータ、64…AND回路、6
8…ラッチ、69…アップダウンカウンタ、612,6
13…アナログスイッチ、151:アンテナ、152…
低雑音増幅器、153…ミキサ、154…電圧制御発振
器、155…帯域通過フィルタ、156…プログラマブ
ルゲインアンプ、157:AD変換器、158…復調回
路、159…信号処理部、1510…システムクロック
生成回路、1511…システムクロック、1512…分
周器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丘 維礼 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 5J024 AA02 BA18 CA14 DA01 EA01 5J098 AA12 AA14 AB02 AB31 AC03 AC04 AC17 AD18 AD26 CA05 CB02 CB05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】時定数が可変の調整用フィルタと、該調整
    用フィルタを通過したディジタルクロック信号の遅延時
    間が所定の値となるように上記時定数を調整する制御信
    号を生成する時定数制御回路と、該制御信号によって周
    波数特性が調整される主フィルタとを備え、 上記調整用フィルタの時定数の調整が時定数を形成する
    調整用素子の値を上記制御信号によって変化させること
    によって行なわれ、上記主フィルタの周波数特性の調整
    が主フィルタの構成素子の内の上記調整用素子と同じ種
    類の素子を上記制御信号によって変化させることによっ
    て行なわれることを特徴とするフィルタ回路。
  2. 【請求項2】ディジタルクロック信号を入力する時定数
    可変の調整用フィルタと、該ディジタルクロック信号を
    所定の時間遅延させた信号を生成する所定時間遅延信号
    生成回路と、上記調整用フィルタを通過して遅延した該
    ディジタルクロック信号をフィルタ遅延信号として出力
    する比較器と、上記所定時間遅延信号の遅延時間と該フ
    ィルタ遅延信号の遅延時間を比較する遅延時間比較回路
    と、該遅延時間比較回路の比較結果を入力して上記調整
    用フィルタの時定数を変化させる制御信号を出力する素
    子値制御回路と、該制御信号によって周波数特性が調整
    される主フィルタとを備え、 上記調整用フィルタは、該制御信号によって該フィルタ
    遅延信号の遅延時間が上記所定時間遅延信号の遅延時間
    と一致するように時定数が調整され、更に、 該調整用フィルタの時定数の調整が時定数を形成する調
    整用素子の値を上記制御信号によって変化させることに
    よって行なわれ、上記主フィルタの周波数特性の調整が
    主フィルタの構成素子の内の上記調整用素子と同じ種類
    の素子を上記制御信号によって変化させることによって
    行なわれることを特徴とするフィルタ回路。
  3. 【請求項3】上記ディジタルクロック信号は、上記フィ
    ルタ回路を用いるシステムが生成するシステムクロック
    信号から成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載のフィルタ回路。
  4. 【請求項4】上記所定遅延時間信号生成回路は、上記デ
    ィジタルクロック信号の周期に対応した遅延時間を有す
    る所定遅延時間信号を出力することを特徴とする請求項
    2に記載のフィルタ回路。
  5. 【請求項5】上記調整用フィルタは、抵抗と容量とによ
    って時定数を形成するRC一次低域通過フィルタであ
    り、該抵抗及び該容量のいずれか一方が上記調整用素子
    であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか
    一に記載のフィルタ回路。
  6. 【請求項6】上記調整用フィルタは、抵抗が可変であ
    り、該抵抗が上記調整用素子であることを特徴とする請
    求項5に記載のフィルタ回路。
  7. 【請求項7】上記調整用フィルタは、容量が可変であ
    り、該容量が上記調整用素子であることを特徴とする請
    求項5に記載のフィルタ回路。
  8. 【請求項8】上記調整用フィルタは、複数の容量を有
    し、上記ディジタルクロック信号の周波数が複数である
    場合、周波数毎に該複数の容量の中から周波数に対応し
    た容量が選択されることを特徴とする請求項5に記載の
    フィルタ回路。
  9. 【請求項9】上記調整用フィルタは、複数の抵抗を有
    し、上記ディジタルクロック信号の周波数が複数である
    場合、周波数毎に該複数の抵抗の中から周波数に対応し
    た抵抗が選択されることを特徴とする請求項6に記載の
    フィルタ回路。
  10. 【請求項10】上記制御信号の値を平均化する平均化回
    路を有し、上記主フィルタには平均化回路を経た制御信
    号が供給されることを特徴とする請求項6に記載のフィ
    ルタ回路。
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