JP2003347692A - プリント配線板、及び該プリント配線板で用いられる電磁波シールド方法 - Google Patents

プリント配線板、及び該プリント配線板で用いられる電磁波シールド方法

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JP2003347692A
JP2003347692A JP2002149507A JP2002149507A JP2003347692A JP 2003347692 A JP2003347692 A JP 2003347692A JP 2002149507 A JP2002149507 A JP 2002149507A JP 2002149507 A JP2002149507 A JP 2002149507A JP 2003347692 A JP2003347692 A JP 2003347692A
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wiring pattern
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号を高速に伝送し、かつ電磁波による放射
雑音が外部へ伝搬しないプリント配線板を提供する。 【解決手段】 信号配線パターン24はビアホール26
に接続されていないので、同信号配線パターン24の特
性インピーダンスがLSI23の入出力インピーダンス
と整合する値となる。このため、信号配線パターン24
を伝搬する信号がクロックのような高速の信号の場合で
も、同信号が容量性の反射によるノイズの影響を受ける
ことがなく、正確な位相で伝送される。そして、LSI
23が誤動作することなく、正確に動作する。また、グ
ラウンド・プレーン22と接続された電磁波シールド板
25が信号配線パターン24を覆うように形成されてい
るので、同信号配線パターン24から発生する電磁波M
による放射雑音は、電磁波シールド板25からビアホー
ル26を介してグラウンド・プレーン22に吸収され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、プリント配線
板、及び該プリント配線板で用いられる電磁波シールド
方法に係り、特に、高周波の信号を信号配線パターンを
介して伝送する場合に用いて好適なプリント配線板、及
び該プリント配線板で用いられる電磁波シールド方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル回路の動作が高速化さ
れ、これに伴って電子機器から放射される電磁波(すな
わち、放射雑音)が増強されている。この放射雑音は、
無線機器の動作の障害(たとえば、受信品質の低下な
ど)や、他の電子機器の異常動作を招く原因となってい
る。特に、コンピュータなどでは、内部のクロックの周
期に対応した電磁波の放射雑音が大きくなってきてい
る。この放射雑音が発生する主な原因は、コンピュータ
の内部のプリント配線板によるものである。プリント配
線板に実装された電子部品のうちでアクティブに動作す
るものは、LSI(大規模集積回路)のみである。この
ため、放射雑音の発生源は、LSIである。
【0003】LSIを原因とする放射雑音には、三つの
種類がある。すなわち、LSIチップ上の配線やパッ
ケージのリードフレームに信号が伝搬することによって
生じる放射雑音、LSIから出力される信号がプリン
ト配線板上の信号配線パターンを伝搬することによって
生じる放射雑音、及びLSIに供給される電源電流が
電源層及び接地層に流れることによって生じる放射雑音
である。これらの放射雑音のうちの及びの放射雑音
に対しては、LSIメーカからLSIチップ上の配線に
関する情報や電源電流の周波数スペクトルなどの情報が
公開されていないため、電子機器メーカのみでは対処が
困難であり、対策が殆ど進んでいないが、の放射雑音
に対する対策として、多層のプリント配線板の内層に信
号配線パターンを形成し、同信号配線パターンの上下を
接地層で挟み込んだものが製作されている。
【0004】この種のプリント配線板は、従来では例え
ば図9に示すように、誘電体基板11を有している。誘
電体基板11上には、LSI12,…,12が実装さ
れ、同LSI12,…,12のリードに信号配線パター
ン13,…,13が接続されている。これらの信号配線
パターン13,…,13は、誘電体基板11の内層に形
成されているため、ビアホール(via、中継スルーホ
ール)14,…,14を介してLSI12,…,12の
リードに接続されている。
【0005】図10は、図9に示すプリント配線板のA
方向透視図である。同図10に示すように、誘電体基板
11の底面には、グラウンド・プレーン(接地層)15
が形成され、信号配線パターン13,…,13の上には
表面層16が形成され、同表面層16の上にグラウンド
・プレーン(接地層)17が形成されている。
【0006】このプリント配線板では、信号配線パター
ン13,…,13がグラウンド・プレーン15,17で
挟み込まれているので、LSI12,…,12から出力
される信号が信号配線パターン13,…,13を伝搬す
ることによって生じる放射雑音は、同グラウンド・プレ
ーン15,17によってシールドされる。このため、他
の電子機器に対する悪影響が低減される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のプリント配線板では、次のような問題点があった。
すなわち、信号配線パターン13,…,13とビアホー
ル14,…,14とによって静電容量が形成されるた
め、LSI12,…,12から出力される信号がたとえ
ばクロックのような高速の信号の場合、同信号が容量性
の反射によるノイズの影響を受けてしまい、正確な位相
で伝送されないという問題点がある。この場合、クロッ
クの位相に誤差が発生すれば、LSI12,…,12が
誤動作することがある。また、容量性の反射によるノイ
ズの影響を避けるために、図11に示すように、信号配
線パターン13,…,13を誘電体基板11の最外層
(表面層)に形成した場合、同信号配線パターン13,
…,13がアンテナとして作用し、同信号配線パターン
13,…,13に流れる電流によって発生する電磁波M
による放射雑音が空間に伝搬するので、EMI(Electr
o Magnetic Interference 、電磁妨害)が発生し、他の
電子機器に異常動作が発生するという問題点がある。
【0008】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、容量性の反射によるノイズの影響を受けること
なく、信号を高速に伝送し、かつ、電磁波による放射雑
音が外部へ伝搬しないプリント配線板、及び該プリント
配線板で用いられる電磁波シールド方法を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、誘電体基板と、該誘電体基
板の一方の面に形成された接地層と、外部接続用のリー
ドを有し、前記誘電体基板の他方の面に実装された電子
部品と、前記誘電体基板の前記他方の面に所定の幅で形
成され、前記電子部品の前記リードに接続されて各種の
信号を伝送するための信号配線パターンとを備えてなる
プリント配線板に係り、前記信号配線パターンを覆うよ
うに形成され、前記接地層と接続されて前記信号配線パ
ターンから発生した電磁波をシールドするための電磁波
シールド層が設けられ、かつ、前記信号配線パターンの
幅は、該信号配線パターンの特性インピーダンスが前記
電子部品の入力インピーダンス及び出力インピーダンス
と整合する値に設定されていることを特徴としている。
【0010】請求項2記載の発明は、所定の厚み及び比
誘電率を有する誘電体基板と、該誘電体基板の一方の面
に形成された接地層と、外部接続用のリードを有し、前
記誘電体基板の他方の面に実装された電子部品と、前記
誘電体基板の前記他方の面に所定の幅で形成され、前記
電子部品の前記リードに接続されて各種の信号を伝送す
るための信号配線パターンとを備えてなるプリント配線
板に係り、前記信号配線パターンを覆うように形成さ
れ、前記接地層と接続されて前記信号配線パターンから
発生した電磁波をシールドするための電磁波シールド層
が設けられ、かつ、前記信号配線パターンの幅は、該信
号配線パターンのインダクタンスと、該信号配線パター
ンと前記接地層との間の静電容量と、該信号配線パター
ンと前記電磁波シールド層との間の静電容量とに基づい
て求められる該信号配線パターンの特性インピーダンス
が前記電子部品の入力インピーダンス及び出力インピー
ダンスと整合する値に設定されていることを特徴として
いる。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載のプリント配線板に係り、前記電磁波シールド層は、
前記信号配線パターンから発生した電磁波をシールドす
るための導体板と、該導体板と前記各信号配線パターン
との間を絶縁するための絶縁膜とを備えてなることを特
徴としている。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項3記載のプ
リント配線板に係り、前記絶縁膜の厚みは、前記各信号
配線パターンと前記接地層との間の静電容量に基づいて
求められる前記各信号配線パターンの特性インピーダン
スの値に影響を与えない値に設定されていることを特徴
としている。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3
又は4記載のプリント配線板に係り、前記電磁波シール
ド層は、前記各信号配線パターン及び前記各電子部品の
リードを覆うように形成されていることを特徴としてい
る。
【0014】請求項6記載の発明は、請求項1、2、
3、4又は5記載のプリント配線板に係り、前記電磁波
シールド層は、前記誘電体基板を貫通するビアホールを
介して前記接地層に接続されていることを特徴としてい
る。
【0015】請求項7記載の発明は、電磁波シールド方
法に係り、誘電体基板と、該誘電体基板の一方の面に形
成された接地層と、外部接続用のリードを有し、前記誘
電体基板の他方の面に実装された電子部品と、前記誘電
体基板の前記他方の面に所定の幅で形成され、前記電子
部品の前記リードに接続されて各種の信号を伝送するた
めの信号配線パターンとを備えてなるプリント配線板に
おいて、前記接地層と接続された電磁波シールド層を前
記信号配線パターンを覆うように形成し、かつ、前記信
号配線パターンの幅を、該信号配線パターンの特性イン
ピーダンスが前記電子部品の入力インピーダンス及び出
力インピーダンスと整合する値に設定することを特徴と
している。
【0016】請求項8記載の発明は、電磁波シールド方
法に係り、所定の厚み及び比誘電率を有する誘電体基板
と、該誘電体基板の一方の面に形成された接地層と、外
部接続用のリードを有し、前記誘電体基板の他方の面に
実装された電子部品と、前記誘電体基板の前記他方の面
に所定の幅で形成され、前記電子部品の前記リードに接
続されて各種の信号を伝送するための信号配線パターン
とを備えてなるプリント配線板において、前記接地層と
接続された電磁波シールド層を前記信号配線パターンを
覆うように形成し、かつ、前記信号配線パターンの幅
を、該信号配線パターンのインダクタンスと、該信号配
線パターンと前記接地層との間の静電容量と、該信号配
線パターンと前記電磁波シールド層との間の静電容量と
に基づいて求められる該信号配線パターンの特性インピ
ーダンスが前記電子部品の入力インピーダンス及び出力
インピーダンスと整合する値に設定することを特徴とし
ている。
【0017】請求項9記載の発明は、請求項7又は8記
載の電磁波シールド方法に係り、前記電磁波シールド層
は、前記信号配線パターンから発生した電磁波をシール
ドするための導体板と、該導体板と前記各信号配線パタ
ーンとの間を絶縁するための絶縁膜とを備えてなること
を特徴としている。
【0018】請求項10記載の発明は、請求項9記載の
電磁波シールド方法に係り、前記絶縁膜の厚みを、前記
各信号配線パターンと前記接地層との間の静電容量に基
づいて求められる前記各信号配線パターンの特性インピ
ーダンスの値に影響を与えない値に設定することを特徴
としている。
【0019】請求項11記載の発明は、請求項7、8、
9又は10記載の電磁波シールド方法に係り、前記電磁
波シールド層を、前記各信号配線パターン及び前記各電
子部品のリードを覆うように形成することを特徴として
いる。
【0020】請求項12記載の発明は、請求項7、8、
9、10又は11記載の電磁波シールド方法に係り、前
記電磁波シールド層を、前記誘電体基板を貫通するビア
ホールを介して前記接地層に接続することを特徴として
いる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。第1の実施形態 図1は、この発明の第1の実施形態であるプリント配線
板を示す平面図である。この形態のプリント配線板20
は、同図に示すように、誘電体基板21と、グラウンド
・プレーン22と、LSI23,…,23と、信号配線
パターン24,…,24と、電磁波シールド板25と、
ビアホール26,…,26とから構成されている。誘電
体基板21は、たとえばガラス・エポキシなどで形成さ
れ、所定の厚み及び比誘電率を有している。グラウンド
・プレーン22は、誘電体基板21の裏面に形成された
平面導体板である。
【0022】LSI23,…,23は、SOP(Small
Outline Package )型の外部接続用のリードを有し、誘
電体基板21の表面に実装されている。信号配線パター
ン24,…,24は、誘電体基板21の表面に所定の幅
で形成され、LSI23,…,23のリードに接続され
て各種の信号(たとえばクロックのような高速の信号)
を伝送する。特に、この実施形態では、信号配線パター
ン24,…,24は、ビアホール26,…,26との間
の容量性の反射によるノイズの影響を避けるために、誘
電体基板21の表面のみに形成され、同ビアホール2
6,…,26を通過しない。電磁波シールド板25は、
信号配線パターン24,…,24を覆うように形成さ
れ、誘電体基板21を貫通するビアホール26,…,2
6を介してグラウンド・プレーン22と接続されて同信
号配線パターン24,…,24から発生した電磁波をシ
ールドする。
【0023】図2は、図1に示すプリント配線板20の
A方向透視図である。同図2に示すように、誘電体基板
21の底面には、グラウンド・プレーン(接地層)22
が形成され、信号配線パターン24,…,24の上には
電磁波シールド板25が形成されている。電磁波シール
ド板25は、導体板25aと、絶縁膜25bと、保護膜
25cとから構成されている。導体板25aは、たとえ
ば銅箔などで形成され、信号配線パターン24,…,2
4から発生した電磁波をシールドする。絶縁膜25b
は、たとえばポリイミドなどで形成され、導体板25a
と信号配線パターン24,…,24との間を絶縁する。
保護膜25cは、たとえばポリイミドなどで形成され、
導体板25aの表面を保護する。
【0024】図3は、図2中の信号配線パターン24及
び電磁波シールド板25を含む部分の拡大断面図であ
る。同図3中の信号配線パターン24,…,24は、上
方に導体板25aが形成された場合、同導体板25aが
形成される前に比較して特性インピーダンスが減少す
る。このため、信号配線パターン24,…,24の幅
は、導体板25aが形成された場合に特性インピーダン
スがLSI23,…,23の入力インピーダンス及び出
力インピーダンスと整合する値(たとえば、50Ω)に
設定されている。この特性インピーダンス(Z)は、信
号配線パターン24,…,24のインダクタンス(L)
と、同信号配線パターン24,…,24とグラウンド・
プレーン22との間の静電容量(Cg)と、同信号配線
パターン24,…,24と電磁波シールド板25との間
の静電容量(Cs)とに基づいて次式で概略の値が求め
られる。 Z=√{L/(Cg+Cs)} このため、たとえば、特性インピーダンスが50Ωに設
定される場合、信号配線パターン24,…,24の幅は
たとえば30μm、及び電磁波シールド板25の絶縁膜
25bの膜厚がたとえば60μmに設定される。なお、
電磁波シールド板25が設けられない場合では、信号配
線パターン24,…,24の幅がたとえば35μmとな
る。
【0025】図4は、放射雑音が電磁波シールド板25
によってシールドされる様子を示す図である。この図4
を参照して、この形態の電磁波シールド方法について説
明する。このプリント配線板20では、信号配線パター
ン24,…,24はビアホール26を通過しないので、
同信号配線パターン24,…,24の特性インピーダン
スがLSI23,…,23の入力インピーダンス及び出
力インピーダンスと整合する値(50Ω)となる。この
ため、信号配線パターン24,…,24を伝搬する信号
がたとえばクロックのような高速の信号の場合でも、同
信号が容量性の反射によるノイズの影響を受けることが
なく、正確な位相で伝送される。そして、LSI23,
…,23に誤動作が発生せず、正確に動作する。また、
グラウンド・プレーン22と接続された電磁波シールド
板25が信号配線パターン24,…,24を覆うように
形成されているので、図4に示すように、同信号配線パ
ターン24,…,24に流れる電流によって発生する電
磁波Mによる放射雑音は、電磁波シールド板25からビ
アホール26,…,26を介してグラウンド・プレーン
22に吸収される。このため、他の電子機器に対するE
MIの影響が低減される。
【0026】以上のように、この第1の実施形態では、
信号配線パターン24,…,24は、ビアホールを通過
せず、かつ所定の特性インピーダンスが設定されている
ので、同信号配線パターン24,…,24を伝搬する信
号が正確な位相で伝送され、LSI23,…,23に誤
動作が発生せず、正確に動作する。さらに、信号配線パ
ターン24,…,24の上方に電磁波シールド板25が
設けられているので、同信号配線パターン24,…,2
4に流れる電流によって発生する電磁波Mによる放射雑
音は、電磁波シールド板25からビアホール26,…,
26を介してグラウンド・プレーン22に吸収される。
このため、他の電子機器に対するEMIの影響が低減で
きる。
【0027】第2の実施形態 図5は、この発明の第2の実施形態であるプリント配線
板を示す平面図であり、第1の実施形態を示す図1中の
要素と共通の要素には共通の符号が付されている。この
形態のプリント配線板20Aでは、図5に示すように、
図1中の信号配線パターン24,…,24及び電磁波シ
ールド板25に代えて、幅の異なる信号配線パターン2
4A,…,24A及び異なる構成の電磁波シールド板2
5Aが設けられている。電磁波シールド板25Aは、信
号配線パターン24A,…,24Aの特性インピーダン
スの値に影響を与えない位置に設けられている。信号配
線パターン24A,…,24Aの幅は、その特性インピ
ーダンスの値が電磁波シールド板25Aの影響を受けな
いので、たとえば35μmに設定されている。他は、図
1と同様の構成である。
【0028】図6は、図5に示すプリント配線板のA方
向透視図であり、第1の実施形態を示す図2中の要素と
共通の要素には共通の符号が付されている。図6に示す
ように、信号配線パターン24A,…,24Aの上には
電磁波シールド板25Aが形成されている。電磁波シー
ルド板25Aでは、図2中の絶縁膜25bに代えて、膜
厚の異なる絶縁膜25dが設けられている。絶縁膜25
dの厚みは、信号配線パターン24A,…,24Aのイ
ンダクタンスと、信号配線パターン24A,…,24A
とグラウンド・プレーン22との間の静電容量とに基づ
いて求められる同信号配線パターン24A,…,24A
の特性インピーダンスの値(50Ω)に対して電磁波シ
ールド板25Aが影響を与えない値に設定され、信号配
線パターン24A,…,24Aの幅が35μmの場合、
たとえば150μm以上に設定されている。
【0029】このプリント配線板20Aでは、第1の実
施形態と同様の電磁波シールド方法が行われ、同様の利
点がある。さらに、信号配線パターン24A,…,24
Aの特性インピーダンスの値に対して電磁波シールド板
25Aが影響を与えないので、同信号配線パターン24
A,…,24Aの幅は、同電磁波シールド板25Aがな
い場合の値に設定でき、同電磁波シールド板25Aの影
響を考慮する必要がない。
【0030】第3の実施形態 図7は、この発明の第3の実施形態であるプリント配線
板を示す平面図であり、第2の実施形態を示す図5中の
要素と共通の要素には共通の符号が付されている。この
形態のプリント配線板20Bでは、図7に示すように、
図5中の電磁波シールド板25Aに代えて、異なる構成
の電磁波シールド板25Bが設けられている。電磁波シ
ールド板25Bは、信号配線パターン24A,…,24
Aの特性インピーダンスの値に影響を与えない位置に設
けられると共に、同信号配線パターン24A,…,24
A及びLSI23,…,23のリードを覆うように形成
されている。他は、図5と同様の構成である。
【0031】図8は、図7に示すプリント配線板のA方
向透視図であり、第2の実施形態を示す図6中の要素と
共通の要素には共通の符号が付されている。図8に示す
ように、信号配線パターン24A,…,24Aの上には
電磁波シールド板25Bが形成されている。電磁波シー
ルド板25Bでは、図6中の導体板25a、絶縁膜25
d及び保護膜25cに代えて、それぞれ同様の厚みを有
し、信号配線パターン24A,…,24A及びLSI2
3,…,23のリードを覆う形状の導体板25e、絶縁
膜25f及び保護膜25gが設けられている。
【0032】このプリント配線板20Bでは、電磁波シ
ールド板25Bが信号配線パターン24A,…,24A
及びLSI23,…,23のリードを覆うように形成さ
れているので、同信号配線パターン24,…,24及び
LSI23,…,23のリードに流れる電流によって発
生する電磁波による放射雑音は、電磁波シールド板25
Bからビアホール26,…,26を介してグラウンド・
プレーン22に吸収される。このため、他の電子機器に
対するEMIの影響が低減される。
【0033】以上のように、この第3の実施形態では、
信号配線パターン24,…,24及びLSI23,…,
23のリードに流れる電流によって発生する電磁波によ
る放射雑音は、電磁波シールド板25Bからビアホール
26,…,26を介してグラウンド・プレーン22に吸
収される。このため、第1の実施形態の利点に加え、他
の電子機器に対するEMIの影響がさらに低減できる。
【0034】以上、この発明の実施形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られる
ものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計
の変更などがあってもこの発明に含まれる。例えば、プ
リント配線板20,20A,20Bに実装される電子部
品は、LSI22,…,22に限らず、たとえば抵抗や
コンデンサなどの個別部品でも良い。また、信号配線パ
ターン24,24Aの特性インピーダンスの値は、50
Ωに限らず、たとえば75Ωや150Ωなどでも良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成に
よれば、信号配線パターンはビアホールに接続されず、
かつ電子部品の入力インピーダンス及び出力インピーダ
ンスと整合する特性インピーダンスが設定されているの
で、同信号配線パターンを伝搬する信号が正確な位相で
伝送され、電子部品に誤動作が発生せず、正確に動作す
る。さらに、信号配線パターンの上方に電磁波シールド
層が設けられているので、同信号配線パターンに流れる
電流によって発生する電磁波による放射雑音は、電磁波
シールド層からビアホールを介してグラウンド・プレー
ンに吸収される。このため、他の電子機器に対するEM
Iの悪影響を低減できる。
【0036】また、信号配線パターンの特性インピーダ
ンスの値に対して電磁波シールド層が影響を与えないの
で、同信号配線パターンの幅は、同電磁波シールド層が
ない場合の値に設定でき、同電磁波シールド層の影響を
考慮する必要がない。また、信号配線パターン及び電子
部品のリードに流れる電流によって発生する電磁波によ
る放射雑音は、電磁波シールド層からビアホールを介し
てグラウンド・プレーンに吸収される。このため、他の
電子機器に対するEMIの悪影響をさらに低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態であるプリント配線
板を示す平面図である。
【図2】図1に示すプリント配線板のA方向透視図であ
る。
【図3】図2中の信号配線パターン24及び電磁波シー
ルド板25を含む部分の拡大断面図である。
【図4】放射雑音が電磁波シールド板25によってシー
ルドされる様子を示す図である。
【図5】この発明の第2の実施形態であるプリント配線
板を示す平面図である。
【図6】図5に示すプリント配線板のA方向透視図であ
る。
【図7】この発明の第3の実施形態であるプリント配線
板を示す平面図である。
【図8】図7に示すプリント配線板のA方向透視図であ
る。
【図9】従来のプリント配線板を示す平面図である。
【図10】図9に示すプリント配線板のA方向透視図で
ある。
【図11】放射雑音が空間に伝搬する様子を示す図であ
る。
【符号の説明】
20,20A,20B プリント配線板 21 誘電体基板 22 グラウンド・プレーン(接地層) 23 LSI(電子部品) 24,24A 信号配線パターン 25,25A,25B 電磁波シールド板(電磁波
シールド層) 25a,25e 導体板 25b,25d,25f 絶縁膜 26 ビアホール

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体基板と、該誘電体基板の一方の面
    に形成された接地層と、外部接続用のリードを有し、前
    記誘電体基板の他方の面に実装された電子部品と、前記
    誘電体基板の前記他方の面に所定の幅で形成され、前記
    電子部品の前記リードに接続されて各種の信号を伝送す
    るための信号配線パターンとを備えてなるプリント配線
    板であって、 前記信号配線パターンを覆うように形成され、前記接地
    層と接続されて前記信号配線パターンから発生した電磁
    波をシールドするための電磁波シールド層が設けられ、
    かつ、 前記信号配線パターンの幅は、 該信号配線パターンの特性インピーダンスが前記電子部
    品の入力インピーダンス及び出力インピーダンスと整合
    する値に設定されていることを特徴とするプリント配線
    板。
  2. 【請求項2】 所定の厚み及び比誘電率を有する誘電体
    基板と、該誘電体基板の一方の面に形成された接地層
    と、外部接続用のリードを有し、前記誘電体基板の他方
    の面に実装された電子部品と、前記誘電体基板の前記他
    方の面に所定の幅で形成され、前記電子部品の前記リー
    ドに接続されて各種の信号を伝送するための信号配線パ
    ターンとを備えてなるプリント配線板であって、 前記信号配線パターンを覆うように形成され、前記接地
    層と接続されて前記信号配線パターンから発生した電磁
    波をシールドするための電磁波シールド層が設けられ、
    かつ、 前記信号配線パターンの幅は、 該信号配線パターンのインダクタンスと、該信号配線パ
    ターンと前記接地層との間の静電容量と、該信号配線パ
    ターンと前記電磁波シールド層との間の静電容量とに基
    づいて求められる該信号配線パターンの特性インピーダ
    ンスが前記電子部品の入力インピーダンス及び出力イン
    ピーダンスと整合する値に設定されていることを特徴と
    するプリント配線板。
  3. 【請求項3】 前記電磁波シールド層は、 前記信号配線パターンから発生した電磁波をシールドす
    るための導体板と、 該導体板と前記各信号配線パターンとの間を絶縁するた
    めの絶縁膜とを備えてなることを特徴とする請求項1又
    は2記載のプリント配線板。
  4. 【請求項4】 前記絶縁膜の厚みは、 前記各信号配線パターンと前記接地層との間の静電容量
    に基づいて求められる前記各信号配線パターンの特性イ
    ンピーダンスの値に影響を与えない値に設定されている
    ことを特徴とする請求項3記載のプリント配線板。
  5. 【請求項5】 前記電磁波シールド層は、 前記各信号配線パターン及び前記各電子部品のリードを
    覆うように形成されていることを特徴とする請求項1、
    2、3又は4記載のプリント配線板。
  6. 【請求項6】 前記電磁波シールド層は、 前記誘電体基板を貫通するビアホールを介して前記接地
    層に接続されていることを特徴とする請求項1、2、
    3、4又は5記載のプリント配線板。
  7. 【請求項7】 誘電体基板と、該誘電体基板の一方の面
    に形成された接地層と、外部接続用のリードを有し、前
    記誘電体基板の他方の面に実装された電子部品と、前記
    誘電体基板の前記他方の面に所定の幅で形成され、前記
    電子部品の前記リードに接続されて各種の信号を伝送す
    るための信号配線パターンとを備えてなるプリント配線
    板において、 前記接地層と接続された電磁波シールド層を前記信号配
    線パターンを覆うように形成し、かつ、 前記信号配線パターンの幅を、該信号配線パターンの特
    性インピーダンスが前記電子部品の入力インピーダンス
    及び出力インピーダンスと整合する値に設定することを
    特徴とする電磁波シールド方法。
  8. 【請求項8】 所定の厚み及び比誘電率を有する誘電体
    基板と、該誘電体基板の一方の面に形成された接地層
    と、外部接続用のリードを有し、前記誘電体基板の他方
    の面に実装された電子部品と、前記誘電体基板の前記他
    方の面に所定の幅で形成され、前記電子部品の前記リー
    ドに接続されて各種の信号を伝送するための信号配線パ
    ターンとを備えてなるプリント配線板において、 前記接地層と接続された電磁波シールド層を前記信号配
    線パターンを覆うように形成し、かつ、 前記信号配線パターンの幅を、該信号配線パターンのイ
    ンダクタンスと、該信号配線パターンと前記接地層との
    間の静電容量と、該信号配線パターンと前記電磁波シー
    ルド層との間の静電容量とに基づいて求められる該信号
    配線パターンの特性インピーダンスが前記電子部品の入
    力インピーダンス及び出力インピーダンスと整合する値
    に設定することを特徴とする電磁波シールド方法。
  9. 【請求項9】 前記電磁波シールド層は、 前記信号配線パターンから発生した電磁波をシールドす
    るための導体板と、 該導体板と前記各信号配線パターンとの間を絶縁するた
    めの絶縁膜とを備えてなることを特徴とする請求項7又
    は8記載の電磁波シールド方法。
  10. 【請求項10】 前記絶縁膜の厚みを、前記各信号配線
    パターンと前記接地層との間の静電容量に基づいて求め
    られる前記各信号配線パターンの特性インピーダンスの
    値に影響を与えない値に設定することを特徴とする請求
    項9記載の電磁波シールド方法。
  11. 【請求項11】 前記電磁波シールド層を、前記各信号
    配線パターン及び前記各電子部品のリードを覆うように
    形成することを特徴とする請求項7、8、9又は10記
    載の電磁波シールド方法。
  12. 【請求項12】 前記電磁波シールド層を、前記誘電体
    基板を貫通するビアホールを介して前記接地層に接続す
    ることを特徴とする請求項7、8、9、10又は11記
    載の電磁波シールド方法。
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