JP2003346383A - 光記録媒体及びその製造方法並びに製造装置 - Google Patents

光記録媒体及びその製造方法並びに製造装置

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JP2003346383A
JP2003346383A JP2002149011A JP2002149011A JP2003346383A JP 2003346383 A JP2003346383 A JP 2003346383A JP 2002149011 A JP2002149011 A JP 2002149011A JP 2002149011 A JP2002149011 A JP 2002149011A JP 2003346383 A JP2003346383 A JP 2003346383A
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Japan
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thin substrate
recording medium
substrate
optical recording
flat plate
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Application number
JP2002149011A
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English (en)
Inventor
Toshinori Sugiyama
寿紀 杉山
Atsushi Yusa
敦 遊佐
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Mitsubishi Chemical Corp
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Hitachi Maxell Ltd
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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 短波長レーザ及び高NAレンズを用いて記録
または再生される光記録媒体に最適な光記録媒体及びそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 光記録媒体は、厚さ0.005mm〜
0.3mmの薄型基板2の凹凸パターンが形成されてい
る上に記録層3、反射層4、接着層5及び支持基板6を
備える。薄型基板2はキャスティングにより製造するこ
とができる。記録層3に色素材料を用いる場合、薄型基
板2のグルーブを深くして十分な量の色素材料をグルー
ブに充填する。これにより波長405nmの青色レーザ
と開口数0.8の対物レンズを用いても確実にトラッキ
ング信号を得るとともに確実に記録マークを形成するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、500nm以下の
短波長レーザ光を用いて記録または再生が行われる光記
録媒体に関し、特に記録層に色素材料を用いた追記型光
記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ用の情報のみなら
ず、音楽や静止画像、動画像などの情報がディジタル化
され、取り扱う情報量が極めて増大している。それに伴
い、これらの情報を保存するための光記録媒体は大容量
化が望まれている。この要望に応えるために、従来のC
D−RやCD−RWに比べて7倍以上の容量を有するD
VD−RAMやDVD−RW,DVD−Rなどの光記録
媒体が既に製品化されている。
【0003】DVD−RAMやDVD−RW,DVD−
Rでは、例えば、記録再生用のレーザ光の波長λをCD
などで用いる記録再生用レーザ光よりも短くし、レーザ
光を集光するためのレンズの開口数NAをCDなどの記
録再生で用いるレンズよりも大きくすることにより記録
層に形成するレーザスポット径を微小化して記録層に高
密度に情報を記録することによって大容量化を実現して
いる。
【0004】しかしながら、今後も情報量は更に増大す
る傾向にあり、例えば高画質の映像情報を2時間以上記
録するためには、12cmのCDサイズで25GB以上
の容量が必要とされている。
【0005】この要望に応えるべく、波長405nmの
青色レーザを用い、開口数NAが0.85と大きな対物
レンズを用いることによりレーザスポット径を更に微小
化して、より高密度に情報を記録することが可能な光デ
ィスクが提案されている(Jpn.J.Appl.Phys.Vol.39(200
0)pp.756-761、Part1,No.2B,Feb.2000)。かかる光ディ
スクは、記録層に相変化材料を用いた書換え型の光ディ
スクであり、基板上に反射層、記録層及びカバー層を順
に備えた構造を有する。カバー層は、塵埃から記録層を
保護するために設けられ、紫外線硬化樹脂等を用いて形
成される。
【0006】かかる構造を有する光ディスクにおいて
は、従来と同様に基板側からレーザ光を照射して記録再
生しようとしても、開口数が0.7よりも大きな対物レ
ンズを用いているために基板の傾きによるコマ収差が大
きくなってしまい、実際に記録再生することは不可能で
あった。このため、従来のCDやDVDなどの場合と異
なり、記録再生のためのレーザ光を基板と反対側すなわ
ちカバー層が形成されている側から照射して記録再生を
行なう方法が採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】追記型光記録媒体につ
いても大容量化が望まれており、DVD−Rよりも更に
高密度記録が可能な追記型光記録媒体の開発が進められ
ている。
【0008】本発明は、上述したような青色レーザと高
NAレンズを用いて記録または再生を行うタイプの光記
録媒体に最適な新規な光記録媒体、特に記録層に色素材
料を用いた追記型光記録媒体及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様に従
えば、円盤状の光記録媒体であって、0.005mm〜
0.3mmの厚みを有し且つ表面に凹凸パターンが形成
された薄型基板と、記録層及び反射層の少なくとも一方
と、接着層と、0.8mm〜2.0mmの厚みを有する
支持基板とを備え、記録時または再生時に上記薄型基板
側から光が照射される光記録媒体であって、上記薄型基
板及び支持基板はともに中心孔を有し、上記薄型基板の
中心孔の直径が上記支持基板の中心孔の直径よりも大き
いことを特徴とする光記録媒体が提供される。
【0010】本発明の光記録媒体は、表面に例えばプリ
フォーマット信号に対応した凹凸パターンを有し、且
つ、厚さが0.005mm〜0.3mm、より好ましく
は0.005mm〜0.15mmの範囲内の極めて薄い
基板(以下、薄型基板という)を備えており、薄型基板
の凹凸パターンが形成されている面上に記録層及び反射
層の少なくとも一方が形成される。また、十分な剛性を
得るために、厚さ0.8mm〜2.0mmの支持基板を
反射層上に接着剤層を介して備えている。本発明では、
厚さ0.3mm以下の極めて薄い薄型基板を用いている
ため、かかる薄型基板側から、波長500nm以下の短
波長のレーザ光を入射させても、薄型基板の傾きによる
コマ収差を低減することができ、確実に記録または再生
を行うことができる。かかる光記録媒体は、後述する実
施例に示すように、平板を支持体とし、キャスティング
による薄型基板の作製、前記平板に貼り付けたまま記録
層や反射層などの形成、支持基板の貼り付けを連続して
行うことによって容易に製造することができる。なお、
前述したコマ収差の観点から、上記薄型基板の厚みは
0.15mm以下にすることがより望ましい。なお、本
発明におけるキャスティングとは、溶融または半溶融状
態の樹脂を、成形用金型に仕込み、押圧下、熱や光等に
て硬化させる樹脂成形体の成形方法を示す。
【0011】本発明の光記録媒体は、記録層を形成する
材料に相変化材料を用いた相変化型光記録媒体や、記録
層に磁性材料を用いた光磁気記録媒体、記録層に色素材
料を用いた追記型光記録媒体のいずれの光記録媒体にし
得、特に追記型の光記録媒体にすることが好ましい。以
下、その理由について説明する。
【0012】本発明者らは、上述したような青色レーザ
と高NAレンズを用い、基板と反対側からレーザ光を入
射させて記録再生する方式に適応する追記型光記録媒体
を開発すべく、図24に示したような積層構造を有し、
記録層に色素材料を用いた光記録媒体を作製し、得られ
た光記録媒体について種々の検討を行なった。この光記
録媒体は、カバー層7上に、接着層5、記録層3、反射
層4及び基板8を備え、記録再生用の光はカバー層7側
から入射する。ところが、作製した光記録媒体は充分な
記録信号を得ることができなかった。その理由について
考察してみると以下の2つの原因が考えられる。
【0013】まず第1の原因として、青色レーザを用い
ることによるトラッキング用の案内溝深さの変更が考え
られる。基板の案内溝の深さdpは、案内溝からの回折
光を利用したトラッキングを行う場合に、トラッキング
用のレーザ光の波長をλとし、溝内の媒質の屈折率(こ
こでは接着層5の屈折率)をnとするとき、通常、dp
=λ/8nに設定される。これは、案内溝の深さをλ/
8nにすると、案内溝の底部と案内溝が形成されている
基板表面からの反射光の干渉を考慮して、最もトラッキ
ング信号が大きくなるからである。したがって、トラッ
キング用のレーザ光の波長が短くなると、上式に従っ
て、案内溝の深さを従来の案内溝よりも浅くする必要が
ある。
【0014】例えば、図24に示した光記録媒体におい
て、波長405nmの青色レーザを用いた場合、接着層
5の屈折率を1.5程度とすると、上式からすれば基板
8に形成される凹凸パターンすなわち、案内溝の深さは
34nm程度必要となる。基板8の凹凸パターンが形成
されている面上には反射層4が形成されており、反射層
4上には色素材料を含む記録層3が形成されている。こ
こで、上述したように基板8の案内溝が従来の基板の案
内溝より浅いので、記録層を形成する色素材料は案内溝
内に十分な量で充填することができない。このような色
素材料の充填量の不足は、記録信号の減少をもたらすこ
とになる。なお、本文中において用語「ランド」及び
「グルーブ」は、それぞれ、光入射側から見た凹部及び
凸部とする。従って、図24中の案内溝はランドLに相
当する。
【0015】また、第2の原因としてトラックピッチの
狭小化が考えられる。記録光のスポットサイズは波長に
比例して小さくなるために、記録光の波長を短くするこ
とで高密度記録が可能となる。このため、トラックピッ
チを従来よりも狭くすることができる。例えば、図24
に示した構造を有する光記録媒体では、光入射側におい
て凹形状の部分、すなわち、基板8のランドLに相当す
る部分に記録マークを形成して情報を記録しており、ラ
ンドLの幅を狭くすることで記録密度を例えば4Gbi
t/in以上にまで高くすることが考えられる。しか
しながら、ランドLの幅が光の波長の半分程度まで狭く
なると、波動光学的効果により光がランドLの奥(案内
溝の底部)まで光が到達しにくくなる。このため、記録
層3に記録マークが形成されにくくなっていると考えら
れる。
【0016】そこで、本発明では、上述したように薄型
の基板を用い、該基板の凹凸パターンが形成されている
面上に、色素材料を含む記録層及び反射層を形成する。
すなわち、図24に示した光記録媒体のカバー層7の代
わりに、図11に示すように、厚さ0.3mm以下の薄
型基板2を用い、かかる基板2の凹凸パターンが形成さ
れている面上に記録層3及び反射層4を設ける。そし
て、十分な剛性及び強度を得るために、従来の基板に相
当する板厚の厚い支持基板6を反射層4上に接着層5を
介して形成する。また、キャスティングにより形成した
薄型基板は、中心孔の形成精度を確保することが困難で
あるため、薄型基板2は、その中心孔の直径が支持基板
6の中心孔の直径よりも大きくなるように形成し、記録
再生装置に対する位置決め精度を確保することが重要で
ある。
【0017】かかる構造を有する光記録媒体において、
トラッキングのためにレーザ光を薄型基板2側から照射
したとき、トラッキング信号は、光記録媒体の光入射側
から見て凸形状の反射層から反射された光の光路長と、
凹形状の反射層から反射された光の光路長との差がλ/
4になったときに最大になる。すなわち、図11に示し
た光記録媒体では、トラッキング信号は、記録層3上に
形成された反射層4の凹凸パターンに基づいて変化し、
薄型基板2に形成されている凹凸パターンには直接的に
は影響されない。したがって、薄型基板2に形成されて
いるグルーブの深さを深くしても、反射層4の凹凸を制
御すれば十分なトラッキング信号を得ることができるの
で、薄型基板2のグルーブGに十分な量の色素材料を充
填することが可能となり、確実に記録を行うことが可能
となる。基板表面に形成される案内溝の深さは、記録層
に用いる色素材料等に応じて適宜所望の値に設定し得
る。本発明では、基板の光照射側から見て凸形状を有す
る部分、すなわち薄型基板のグルーブ上に存在する記録
層の厚みが、凹形状を有する部分、すなわち薄型基板の
ランド上に存在する記録層の厚みよりも厚くすることが
できる。
【0018】本発明においては、光記録媒体の光入射側
から見て凸形状の反射層から反射される光の光路長と、
凹形状の反射層から反射される光の光路長との差Lがλ
/6〜λ/3の範囲内になるよう調整することが好まし
い。かかる範囲内に調整することにより確実にトラッキ
ング信号を得ることができる。
【0019】また、図11に示した本発明に従う光記録
媒体においては、光入射側に対して凸の形状を有し、色
素が多く充填された部分(グルーブ)に記録マークが形
成される。このように、本発明の光記録媒体では、光入
射側から見て凸形状の部分に記録マークを形成するため
に、4Gbits/in以上の記録密度になったとし
ても、レーザ光は波動光学的にも凸形状の部分の奥まで
確実に到達し、記録層に確実に記録マークを形成するこ
とができる。
【0020】本発明の光記録媒体の薄型基板は、例え
ば、波長350nm〜500nmの範囲内の光に対して
光透過性を有する材料を用いて形成することができる。
かかる材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリ
メタクリル酸メチル、アモルファスポリオレフィン、ポ
リスチレン等の熱可塑性樹脂及びアクリル系光硬化性樹
脂、メタアクリル系光硬化性樹脂、エポキシ系光硬化性
樹脂等、いわゆるUV硬化性樹脂を用いることができ
る。
【0021】本発明の光記録媒体において、剛性を得る
ために設けられる支持基板は、その表面に凹凸パターン
を有している必要はなく、平坦な形状にし得る。薄型基
板と支持基板を、後述するように薄型基板上に薄膜を形
成した後に、紫外線硬化接着剤で接着する場合は、支持
基板の材料として光透過性のもの、例えばポリカーボネ
ート、ポリメタクリル酸メチル、アモルファスポリオレ
フィン、ポリスチレン等が好ましいが、前記接着剤に紫
外線硬化樹脂剤(ラジカル型瞬間硬化型紫外線硬化性接
着剤)以外、例えばカチオン型の遅延硬化型紫外線硬化
性接着剤やホットメルト型接着剤を用いれば、支持基板
を形成する材料も問わず、金属や樹脂材料など任意の材
料を用い得る。支持基板を樹脂材料を用いて構成した場
合、樹脂材料にガラス繊維やフィラーが添加されていて
もよい。
【0022】本発明の光記録媒体において、記録層とし
て色素材料を用いた場合、その色素は、波長350nm
〜500nmのレーザ光に対応できるものであればよ
く、例えば、ポルフィリン系色素、クマリン系色素、ピ
ラゾールアゾ系色素、ポルフィセン系色素等の色素材料
を用いることができる。また、記録層は、反射層と親和
性を有するものであることが好ましい。また、記録層の
膜厚は、50〜200nmであることが好ましい。記録
層は、上記色素を溶剤に溶解してスピンコートする方
法、色素を減圧下で加熱して蒸着する方法等により作製
できる。記録層には、色素の安定性を向上させるために
紫外線硬化剤、光安定化剤などを添加してもよく、さら
に微細な信号記録信号を記録するために色素の分解熱量
を制御する添加剤を加えても良い。
【0023】記録層をスピンコート法を用いて形成する
場合、色素を溶解するための溶媒としては、例えば、メ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタ
ノール、アミルアルコール、オクタフルオロペンタノー
ル、アリルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロ
ソルブ、テトラフルオロプロパノール等のアルコール系
溶媒、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジ
メチルシクロヘキサン等の脂鎖式又は脂環式炭化水素系
溶媒等を用いることができる。これら溶媒は単独で用い
てもよく、あるいは、複数混合して用いてもよい。
【0024】本発明の第2の態様に従えば、光記録媒体
の製造方法において、平板上に、0.005mm〜0.
3mmの厚みを有し且つ表面に凹凸パターンを有する薄
型基板を設ける第1工程と、上記平板上に設けた該薄型
基板上に薄膜を形成する第2工程と、上記薄膜上に支持
基板を接着する第3工程と、上記平板から上記薄型基板
を剥離する第4工程とを含むことを特徴とする製造方法
が提供される。
【0025】本発明の製造方法では、例えばテーブルや
トレーのような平板部材上に、例えば厚さが0.005
mm〜0.3mmの範囲内で、鏡面に凹凸パターンを有
する薄型基板を成形し、成形された基板を平板部材ごと
成膜装置やスピンコーターなどに移動して、基板上に色
素を含む記録層や金属からなる反射層を形成することが
できる。従来、成形基板を備える光記録媒体の製造プロ
セスにおいては、金型を用いて基板を成形した後、基板
を金型から取り外してスパッタ装置などに運搬してい
た。しかしながら、厚さが0.005mm〜0.3mm
の極めて薄い薄型基板を成型した場合、かかる薄型基板
を金型から取り出して傷やしわなどを形成することなく
取り扱うことは困難であった。本発明では、薄型基板を
平板部材に着けたまま次のプロセスに移動することがで
きるため製造効率を向上することができる。また、薄型
基板は平板部材に着けたまま次のプロセスに移動される
ので基板の運搬時のたわみや外傷が防止されるという効
果もある。
【0026】本発明の製造方法では、更に、薄膜が形成
された薄型基板を平板部材上に載置したまま、薄膜上に
支持基板を貼り付けることができる。支持基板を貼り付
けるための接着剤には、例えば、紫外線硬化樹脂を用い
ることができる。
【0027】また、本発明において、薄型基板は例えば
キャスティングによって成型することができる。すなわ
ち、平板部材上に光硬化性樹脂を塗布し、塗布された光
硬化性樹脂に、例えば、凹凸パターンが形成された光透
過性を有するスタンパを押し付けて、光硬化性樹脂に凹
凸パターンを転写しつつ厚さ0.005mm〜0.3m
mの平板状になるように成型する。そして、上記スタン
パを介して光を照射して光硬化性樹脂を硬化することに
よって平板部材上に薄型基板を形成することができる。
或いは、凹凸パターンが形成されているスタンパ上に光
硬化性樹脂を塗布し、光硬化性樹脂に光透過性を有する
平板部材を押し付けて光硬化性樹脂に凹凸パターンを転
写しつつ光硬化性樹脂を平板状に成型する。そして、平
板部材を介して光を照射して光硬化性樹脂を硬化した
後、スタンパから、硬化した光硬化性樹脂を平板ごと剥
離することによって平板部材上に薄型基板を形成するこ
とができる。光透過性を有する平板部材としては例えば
ガラス板を用いることができる。光硬化性樹脂として
は、例えば、アクリル系光硬化性樹脂やメタアクリル系
光硬化性樹脂、エポキシ系光硬化性樹脂などを用いるこ
とができる。
【0028】本発明の製造方法において、上記平板部材
から上記薄型基板を剥離する方法として、例えば、平板
部材と薄型基板との間に気体を送り出す方法を用いるこ
とができる。気体としては任意のものを用いることが可
能であり、例えば、空気や窒素を用いることができる。
かかる方法を用いることにより、平板部材から薄型基板
を傷をつけることなく剥離することができる。
【0029】本発明の第3の態様に従えば、薄型基板を
製造するための装置において、平板と、上記平板上に光
硬化性樹脂を塗布するための塗布装置と、上記平板上の
光硬化性樹脂を平板状になるように押圧するためのプレ
ス装置とを備え、上記平板は、該平板上に形成された光
硬化性樹脂との間に気体を吹き込むための吹き込み孔を
有することを特徴とする薄型基板製造装置が提供され
る。かかる製造装置は、本発明の光記録媒体の薄型基板
を製造する際に用いる装置として極めて最適である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従う光記録媒体及
びその製造方法の実施例について具体的に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。
【0031】
【実施例1】図11に、本発明に従う光記録媒体の概略
断面図を示し、図11の下方には、その部分拡大断面図
を示した。光記録媒体100は、ハードコート層1、薄
型基板2、記録層3、反射層4、接着層5及び支持基板
6を備える。かかる構造を有する光記録媒体の製造方法
について図1〜図11を用いて説明する。
【0032】〔薄型基板の製造〕図1〜3には薄型基板
の製造工程を示した。図1は薄型基板を製造するための
装置の概略図である。基板製造装置は、トレー11、ト
レー支持部材12、内周コマ13、押し出しピン14、
外周リング15及び摺動リング16を主に備える。トレ
ー11は、トレー支持部材12上に着脱可能に載置され
ている。トレー11の内周部分には円形凹部が形成され
ており、円形凹部には内周コマ13が同軸上に嵌合され
ている。トレー支持部材12は、回転駆動装置(図示し
ない)により回転可能となっている。トレー支持部材1
2の外周側には、外周リング15が設けられており、外
周リング15の更に外周側に図中上下方向に移動可能な
摺動リング16が設けられている。図1に示したよう
に、トレー11及びトレー支持部材12には、それぞ
れ、エアーの吸引と吹き出しが可能な装置(図示しな
い)と連通したエア通路18,19が形成されている。
【0033】図1に示したように、トレー支持部材12
を所定の回転速度で回転させながらトレー11上にシリ
ンジ17から2P(フォトポリマー)レジン20をリン
グ状に塗布した。2Pレジン材としては、アクリル系及
びメタアクリル系光硬化性樹脂[ジペンタエリストール
ヘキサアクリレート10モルと、4−イソシアナトシク
ロヘキサン1モルと、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト2モルとの反応生成物、ボルニルメタクリレート2モ
ルと、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン1
モルとの混合物]を用いた。2Pレジン20の代わりに
UV硬化フィルムをトレー11上に形成してもよい。
【0034】〔凹凸パターンの転写〕つぎに、図2に示
すように、2Pレジン20に石英スタンパ21を用いて
凹凸パターンを転写する。石英スタンパ21はスタンパ
リング22によって固定されており、石英スタンパ21
の下面にはプリフォーマットパターンなどの凹凸パター
ンが形成されている。スタンパリング22をプレスピス
トン(図示しない)により押し当てることで2Pレジン
20に石英スタンパ21の凹凸パターンを正確に転写す
る。そして、石英スタンパ21を介して2Pレジン20
に紫外線を照射して2Pレジン20を硬化させる。こう
して凹凸パターンが表面に形成された薄型基板2を成型
する。ここで、トレー11と石英スタンパ21のセンタ
リングは、スタンパリング22の外周面と外周リング1
5の凸部15aの内周壁によって行う。また、薄型基板
の厚みは、図1において、トレー11の表面と外周リン
グ15の内周側上面15bの高さ位置を制御することに
よって調整することができ、例えば0.1mmにするこ
とができる。
【0035】次いで、図3に示すように、摺動リング1
6のつめ部16aでスタンパリング22を押し上げて石
英スタンパ21を薄型基板2から剥離する。このとき、
薄型基板2の外周部及び内周部には折り返し23a及び
23bが形成されており、これらの折り返し23a及び
23bにより、石英スタンパ21を薄型基板2から取り
外すときに、石英スタンパ21と一緒に薄型基板2がト
レー11から剥離することが防止される。折り返し23
aは、トレー11の側壁に形成された周回溝11aの内
部に、2Pレジン20が石英スタンパ21の押し付けに
より入り込んで固化することにより形成される。また、
折り返し23bは、内周コマ13の環状溝13a内に2
Pレジンが入り込むことによって形成され、環状溝13
aの外周側内壁が下方に向かって広がっているので石英
スタンパ21を取り外す際に薄型基板2がトレー11か
ら剥離されることが防止されている。また、エア通路1
8及び19により真空吸引することにより内周コマ13
がトレー11から剥離することを防止している。
【0036】〔記録層の形成〕つぎに、図4に示すよう
に、薄型基板2を載置したまま、トレー11を、スピン
塗布装置が設けられている塗布室に移動し、色素コート
ターンテーブル25上に載置する。そしてトレー11上
に形成された薄型基板2上に色素を含む溶液を塗布する
ことによって記録層3を形成する。色素を含む溶液のス
ピン塗布方法は次のとおりである。まず色素コートター
ンテーブル25を低回転で回転させ、溶媒に溶かした色
素溶液を薄型基板2の内周部に塗布する。薄型基板2上
に塗布する色素溶液は、例えば、ポルフィセン系色素
0.5gをオクタフルオロペンタノール40gに溶解
し、これを40℃で30分間超音波分散した後、0.2
μmのフィルターでろ過することにより得ることができ
る。色素コートターンテーブル25を回転数1300r
pmで回転させながら色素溶液を薄型基板2上に内周側
から塗布する。さらに色素コートターンテーブル25を
例えば4000rpmの速度で高速に回転させて、色素
溶液を振り切ることによって薄型基板2上に記録層3を
膜厚90nmにて成膜することができる。
【0037】〔反射層の形成〕こうして記録層として感
光性色素膜が形成された薄型基板2を、トレー11に載
置したままスパッタ装置が設けられているスパッタ室に
移動して、感光性色素膜3上に図5に示したような反射
層4を成膜する。反射層4は、例えば、Au、Agまた
はAl若しくはそれらの合金を用いて形成することがで
きる。反射層4の膜厚は任意であり、例えば50nm〜
150nmにすることができる。反射層4を成膜する際
の真空度は任意である。
【0038】〔支持基板の貼り付け〕次いで、反射層4
上に支持基板を接着剤を用いて貼り付ける。支持基板の
貼り付けを図6及び7を用いて説明する。まず、図6に
示したように、反射層4上に、支持基板を接着するため
の紫外線硬化性の接着剤5を塗布する。接着剤5の塗布
では、回転台(図示しない)にトレー11を載置して回
転台を所定の回転速度で回転させながらシリンジ26か
ら紫外線硬化性の接着剤5を滴下する。接着剤5を塗布
する代わりに接着剤付きのフィルムを反射層4上に形成
してもよい。次いで、図7に示したように、支持基板6
の中心孔にセンタリングジグ28の大径部28aを差し
込んだ状態で、センタリングジグ28の小径部分28a
を内周コマ13の内周孔に差し込んで、支持基板6を、
薄型基板2と同軸になるように貼り合わせる。支持基板
6の材料は任意であり、例えば、ポリカーボネート樹脂
を用いることができる。支持基板6は、例えば、従来の
射出成形方法を用いて1mm程度の厚みで製造すること
ができる。そして、紫外線ランプ下でトレー11を回転
させることにより紫外線硬化性の接着剤5を硬化させ
る。このとき反射層4が、記録層3や薄型基板2を短波
長の紫外線ランプによる熱やエネルギーから保護するの
で、記録層3の劣化や薄型基板2の熱変形が抑制され
る。そして、図7に示したように、バイト27を用い
て、薄型基板、記録層3、反射層4及び支持基板6の外
周を切削する。
【0039】〔薄型基板の剥離〕次いで、図8に示した
ように、コマ押し出しピン14で内周コマ13を上方に
押し出して薄型基板2の内周部分を切断するとともに、
トレー11のエア通路18を通じてエアを吹き出すこと
によって薄型基板2とトレー11との間に空気を流入さ
せ、薄型基板2をトレー11から剥離する。
【0040】〔ハードコート層の形成〕次いで、図9に
示すように、薄型基板2が上面になるように反転した
後、薄型基板2の表面にアクリル系ハードコート29を
スピンコート法により形成する。次いで、図10に示し
たように紫外線を照射することによってアクリル系ハー
ドコート29を固化させる。こうして図11に示した積
層構造を有する光記録媒体100を作製する。
【0041】
【実施例2】図22に本発明の第2実施例の光記録媒体
200の概略断面図を示し、図22の下方には、その部
分拡大断面図を示した。かかる積層構造を有する光記録
媒体200の製造方法について図12〜図22を参照し
ながら説明する。
【0042】〔薄型基板の作製〕図12に、薄型基板を
作製するための装置の概略構成示す。装置は、スタンパ
支持台31、スタンパ32、外周リング33、内周リン
グ34、内周補助リング35及びセンターシャフト36
を主に備える。スタンパ32はニッケルまたは樹脂製の
スタンパを用いることができ、その上面にはプリフォー
マット情報に応じた凹凸パターンが形成されている。ス
タンパ32は、凹凸パターンが形成されている面が上に
なるようにスタンパ支持台31上に載置され、スタンパ
32の外周部分が外周リング33のスタンパ押さえ部3
3aによって固定される。スタンパ支持台31の内周側
には真空吸引孔31aが形成されており、真空吸引孔3
1aから真空ポンプ(図示しない)を用いてスタンパ3
2の内周部分を真空吸着することにより、スタンパ32
をスタンパ支持台31に密着させることができる。セン
ターシャフト36の側壁には周回溝が形成されており、
周回溝に内周リング34が接続されている。内周リング
34を載置する内周補助リング35には、空気の吹き出
させるためのエア通路35aが形成されており、コンプ
レッサー(図示しない)からのエアを、内周リング34
及び内周補助リング35によって画成される間隙を通じ
て吹き出させることができる。
【0043】かかる装置を用いて、図12に示すよう
に、スタンパ支持台31を所定の回転速度で回転させな
がらスタンパ32上にシリンジ17から2P(フォトポ
リマー)レジン20をリング状に塗布する。2Pレジン
20は実施例1と同様のものを用いることができる。
【0044】つぎに、図13に示すように、ハブ41及
び補助リング42を内周部に有するガラス板43を加圧
部材44を用いて押し付ける。このとき、ハブ41の底
面と内周リング34の上面とが接触するとともに、外周
リング33のスタンパ押さえ33a先端の上面とガラス
板43の外周部底面とが接触する。これにより、スタン
パ32とガラス板43とによって画成された空間内で2
Pレジン20が充満し、薄型基板2が成型される。ま
た、図13に示した内周リング34の凸部34aの高さ
と、外周リング33のスタンパ押さえ33a先端部の厚
みとにより薄膜基板2の厚みが決定される。本実施例で
は薄型基板の厚みは0.1mmとした。また、コンプレ
ッサー(図示しない)から内周補助リング35のエア通
路35aにエアを送って加圧することにより、内周リン
グ34と内周補助リング35との間に形成された間隙に
2Pレジン20が流入することが防止される。
【0045】次いで、図14に示したように、加圧部材
44を取り除いた後、ガラス板43を介して紫外線を照
射して2Pレジンを硬化させる。こうしてスタンパ表面
の凹凸パターンが転写された薄型基板2が形成される。
【0046】次いで、図15に示したように、センター
シャフト36を押し上げるとともに、コンプレッサー
(図示しない)からのエアを、内周補助リング35のエ
ア通路35aから、内周リング34及び内周補助リング
35によって画成される間隙を通じて吹き出して薄型基
板2をスタンパ32から剥離する。このとき、薄型基板
2の内周部分を、ハブ41と内周リング34とによって
挟むことにより薄型基板2がガラス板43から剥離する
ことを防止する。
【0047】次いで、図16に示すように、外周リング
33を押し上げて、外周リング33のスタンパ押さえ3
3aの先端部でガラス板43の外周部分を保持するとと
もにセンターシャフト36を下げて、薄型基板2と内周
リング34を剥離する。内周リング34の凸部34bの
外周壁は上方に向かって広がっているため、薄型基板2
と内周リング34を剥離したときに、薄型基板2の内周
部分だけをガラス板43から剥離することができる。ま
た、補助リング42をガラス板43のハブ41から取り
外す。
【0048】次いで、薄型基板2が形成されている面が
上になるようにガラス板43を反転した後、記録層及び
反射層を薄型基板2上に形成する。次いで、記録層及び
反射層を実施例1と同様の方法を用いて成膜する。
【0049】〔支持基板の貼り合わせ〕反射層の成膜を
終えたガラス板43を、図17に示すように、台座51
上に載置する。このときガラス板43のハブ41の中心
孔にセンタリングジグ52を差し込む。台座51には真
空吸引孔51aが形成されており、真空吸引孔51aか
ら真空ポンプ(図示しない)を用いてガラス板43を真
空吸着することにより、ガラス板41を台座51に密着
させることができる。また台座51の内周側壁には、コ
ンプレッサー(図示しない)からのエアを吹き出させる
ための吹き出し孔51bが形成されている。台座51を
所定の回転数で回転させながら反射層上にシリンジ17
により紫外線硬化接着剤53を塗布する。
【0050】次いで、図18に示すように、支持基板6
の中心孔をセンタリングジグ52に差し込むことによっ
て、ガラス板43と支持基板6とをセンタリングしなが
ら互いに貼り合わせる。そして、支持基板6を介して紫
外線硬化接着剤53に紫外線を照射することによって紫
外線硬化接着剤53を硬化させてガラス板43と支持基
板6とを接着する。
【0051】次いで、図19に示すように押し出しピン
54をガラス板43に対して押し上げるとともに、台座
51の吹き出し孔51bからエアを吹き出させる。これ
により、エアが、押し出しピン54とガラス板43の内
周部の隙間を通じてガラス板43と薄型基板2との間に
流入するため、ガラス板43から薄型基板2が剥離され
る。また、このとき、台座51に形成されている真空吸
引孔51aから真空ポンプ(図示しない)を用いてガラ
ス板43を真空吸着することにより、ガラス板43が台
座51に保持されている。
【0052】〔ハードコート層の形成〕つぎに、図20
に示したように、薄型基板2が上になるように支持基板
6を反転した後、スピンコート装置のターンテーブル5
5上に載置し、薄型基板2上にハードコート剤54をス
ピンコート法により塗布する。次いで、図21に示した
ように、ハードコート剤54に紫外線を照射してハード
コート剤を硬化させた後、支持基板6上に形成されてい
る反射層4、記録層3、薄型基板2等の外周部分のバリ
を切削バイト56により切除する。こうして図22に示
した構造を有する光記録媒体200を作製することがで
きる。
【0053】以上、本発明に従う光記録媒体及びその製
造方法について実施例により具体的に説明したが、本発
明はこれに限定されるものではない。例えば、上記実施
例の変形例として、図23に示したように、記録層及び
反射層をそれぞれ2層備える光記録媒体を製造すること
ができる。かかる光記録媒体は次のようにして製造する
ことができる。まず、実施例1または2と同様にして薄
型基板2の凹凸パターンが形成されている面上に第1記
録層3及び第1反射層4を形成して第1積層体60を作
製する。次いで、従来と同様の方法で凹凸パターンが形
成された基板6’を作製し、凹凸パターンが形成されて
いる面上に第2反射層4’及び第2記録層3’を形成し
て第2積層体60’を作製する。かかる第2積層体6
0’を支持基板として用い、第1積層体60の第1反射
層4と第2積層体60’の第2記録層3’とが互いに向
き合うように接着剤により貼り合わせる。こうして図2
3に示した構造を有する光記録媒体を作製することがで
きる。また、第2積層体と同様の構造を有する積層体を
複数作製しそれらを貼り合わせることによって記録層を
複数有する光記録媒体を作製することができる。かかる
光記録媒体は複数の記録層を有するため大記録容量の媒
体を実現することができる。
【0054】また、上記実施例1及び2では、記録層に
感光性色素を用いて追記型の光記録媒体を製造したが、
記録層に相変化材料や磁性材料を用いて相変化型光記録
媒体や光磁気記録媒体を製造することもできる。
【0055】
【発明の効果】本発明の光記録媒体は、記録再生用のレ
ーザ光が入射される側に、表面に凹凸パターンが形成さ
れた厚さ0.005mm〜0.3mmの薄い基板を備え
るので、例えば波長500nm以下の短波長のレーザ光
と高NAのレンズを用いても確実に記録または再生を行
うことができる。更に、記録層に色素材料を用いて追記
型光記録媒体として構成した場合に、基板の案内溝を深
くして十分に色素を充填することができるので、確実に
記録マークを形成することができる。それゆえ超高密度
記録用の追記型光記録媒体を提供できる。
【0056】本発明の製造方法は、トレーなどの平板部
材上に厚み0.005mm〜0.3mmの薄型基板を成
形し、かかる薄型基板を平板部材上に載置したまま、基
板表面への凹凸パターンの転写、基板上への記録層や反
射層などの薄膜の形成、及び、支持基板の貼り付けなど
を連続して行うことができるので、本発明に従う光記録
媒体を極めて容易に且つ高い生産効率で製造することが
できる。
【0057】本発明の製造装置によれば厚み0.005
mm〜0.3mmの薄型基板を容易に製造することがで
きるので本発明の光記録媒体の薄型基板を製造するため
の装置として最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の光記録媒体の薄型基板の製造方法を
説明するための図であり、トレー上に2Pレジンが塗布
されている様子を模式的に示す図である。
【図2】実施例1の光記録媒体の薄型基板の製造方法を
説明するための図であり、石英スタンパにより凹凸パタ
ーンが転写された2Pレジンに紫外線を照射している様
子を模式的に示す図である。
【図3】実施例1の光記録媒体の薄型基板の製造方法を
説明するための図であり、石英スタンパを薄型基板から
剥離した様子を模式的に示す図である。
【図4】実施例1の光記録媒体の薄型基板上に感光性色
素をスピン塗布する様子を模式的に示す図である。
【図5】実施例1の光記録媒体の感光性色素膜上に反射
膜をスパッタする様子を模式的に示す図である。
【図6】実施例1の光記録媒体の反射膜上に支持基板を
貼り付けるための接着剤をスピンコートにより形成する
様子を模式的に示す図である。
【図7】支持基板を貼り合わせた後、支持基板を介して
紫外線を照射する様子を模式的に示す図である。
【図8】エアによる吹き出しを利用してトレーから薄型
基板を剥離する様子を模式的に示した図である。
【図9】薄型基板上にハードコート剤をスピンコートに
より形成する様子を模式的に示した図である。
【図10】紫外線を照射してハードコート剤を硬化する
様子を模式的に示す図である。
【図11】実施例1で作製した光記録媒体の概略断面図
とその部分拡大図である。
【図12】実施例2の光記録媒体の薄型基板の製造方法
を説明するための図であり、スタンパ上に2Pレジンが
塗布されている様子を模式的に示した図である。
【図13】実施例2の光記録媒体の薄型基板の製造方法
を説明するための図であり、加圧部材を用いてガラス板
を2Pレジンに押し付けている様子を模式的に示してい
る図である。
【図14】実施例2の光記録媒体の薄型基板の製造方法
を説明するための図であり、ガラス板を介して2Pレジ
ンに紫外線を照射している様子を模式的に示した図であ
る。
【図15】エアによる吹き出しを利用してスタンパから
薄型基板を剥離する様子を模式的に示した図である。
【図16】内周リングを下げて薄型基板の内周部だけを
部分的に剥離した様子を模式的に示す図である。
【図17】実施例2の光記録媒体の反射膜上に支持基板
を貼り付けるための接着剤をスピンコートにより形成す
る様子を模式的に示す図である。
【図18】センタリングジグを用いて薄型基板と支持基
板をセンタリングしながら貼り合わせた様子を模式的に
示した図である。
【図19】エアによる吹き出しを利用してガラス板から
薄型基板を剥離する様子を模式的に示す図である。
【図20】実施例2で作製した薄型基板上にハードコー
ト剤をスピンコートにより形成する様子を模式的に示し
た図である。
【図21】紫外線を照射してハードコート剤を硬化する
様子を模式的に示す図である。
【図22】実施例2で作製した光記録媒体の概略断面図
及びその部分拡大図である。
【図23】本発明に従う光記録媒体の変形例である。
【図24】従来の光記録媒体の概略断面図である。
【符号の説明】
1 ハードコート層 2 薄型基板 3 記録層 4 反射層 5 接着層 6 支持基板 7 カバー層 8 基板 11 トレー 12 トレー支持部材 13 内周コマ 14 押し出しピン 15 外周リング 16 摺動リング 17 シリンジ 20 2Pレジン 21 石英スタンパ 22 スタンパリング 23a,23b 折り返し 25 ターンテーブル 28 センタリングジグ 31 スタンパ支持台 32 スタンパ 33 外周リング 34 内周リング 35 内周補助リング 35a エア通路 36 センターシャフト 41 ハブ 42 補助リング 43 ガラス板 44 加圧部材 51 台座 51a 真空吸引孔 51b 吹き出し孔
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/26 531 G11B 7/26 531 (72)発明者 遊佐 敦 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5D029 HA06 JA04 JB36 KB14 KB20 RA06 RA08 5D121 AA02 AA07 DD02 DD04 EE26

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円盤状の光記録媒体であって、 0.005mm〜0.3mmの厚みを有し且つ表面に凹
    凸パターンが形成された薄型基板と、記録層及び反射層
    の少なくとも一方と、接着層と、0.8mm〜2.0m
    mの厚みを有する支持基板とを備え、記録時または再生
    時に上記薄型基板側から光が照射される光記録媒体であ
    って、 上記薄型基板及び支持基板はともに中心孔を有し、上記
    薄型基板の中心孔の直径が上記支持基板の中心孔の直径
    よりも大きいことを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 上記薄型基板はキャスティングにより形
    成され、上記記録層は有機色素を含み、かつ光入射側か
    ら見て上記凹凸パターンの凸部上に存在する記録層の厚
    みが、凹部上に存在する記録層の厚みよりも厚いことを
    特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 上記凹凸パターンに波長λの光が入射し
    た場合に、凸部に入反射する光の光路長と、凹部に入反
    射する光の光路長の差がλ/6〜λ/3の範囲内にある
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の光記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 光記録媒体の製造方法において、 平板上に、0.005mm〜0.3mmの厚みを有し且
    つ表面に凹凸パターンを有する薄型基板を設ける第1工
    程と、 上記平板上に設けた該薄型基板上に薄膜を形成する第2
    工程と、 上記薄膜上に支持基板を接着する第3工程と、 上記平板から上記薄型基板を剥離する第4工程とを含む
    ことを特徴とする製造方法。
  5. 【請求項5】 第1工程において上記平板上にキャステ
    ィングにより上記薄型基板を形成することを特徴とする
    請求項4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 第4工程において、上記平板と上記薄型
    基板との間に気体を供給することにより上記平板から上
    記薄型基板を剥離することを特徴とする請求項4または
    5に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記薄膜が記録層及び反射層の少なくと
    も一方であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか
    一項に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記第1工程において、上記凹凸パター
    ンに対応するスタンパを用いて、光硬化性樹脂を上記平
    板とスタンパの間で押圧することによって上記凹凸パタ
    ーンを形成し、光を照射して光硬化性樹脂を硬化するこ
    とを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 上記スタンパまたは平板が光透過性であ
    ることを特徴とする請求項8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 薄型基板を製造するための装置におい
    て、 平板と、 上記平板上に光硬化性樹脂を塗布するための塗布装置
    と、 上記平板上の光硬化性樹脂を平板状になるように押圧す
    るためのプレス装置とを備え、 上記平板は、該平板上に形成された光硬化性樹脂との間
    に気体を吹き込むための吹き込み孔を有することを特徴
    とする薄型基板製造装置。
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