JP2003344972A - ハロゲン化銀写真感光材料、それを用いたデジタル画像作成方法及び資源利用方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料、それを用いたデジタル画像作成方法及び資源利用方法

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JP2003344972A
JP2003344972A JP2002152301A JP2002152301A JP2003344972A JP 2003344972 A JP2003344972 A JP 2003344972A JP 2002152301 A JP2002152301 A JP 2002152301A JP 2002152301 A JP2002152301 A JP 2002152301A JP 2003344972 A JP2003344972 A JP 2003344972A
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Noriyuki Kokeguchi
典之 苔口
Hiroyuki Hoshino
裕之 星野
Hiromoto I
宏元 井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、迅速処理適性を有し、かつ
長期保存後の処理安定性に優れたハロゲン化銀写真感光
材料と、これを用いた安価なデジタル画像作成方法及び
資源利用方法を提供することである。 【解決手段】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
銀感光性層及び非感光性コロイド層を有するハロゲン化
銀写真感光材料において、下記式(1)の条件を満足す
る少なくとも1種の発色現像主薬または発色現像主薬前
駆体を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料。 式(1):10.05≦SPDP≦11.90 ただし、SPDPは、発色現像主薬または発色現像主薬
前駆体の25℃における溶解性パラメータ値を表す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀写真
感光材料、これを用いたデジタル画像作成方法及び資源
利用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀写真感光材料(以下、単に
感光材料ともいう)は、簡便で、低コストでありなが
ら、高品質な画像を提供する感光材料として、現在、世
界中で広く使われており、産業や文化の発展に大きな貢
献を果たし、無くてはならない感光材料となっている。
【0003】ハロゲン化銀感光材料が、例えば、カラー
ネガフィルムの場合、通常、露光された後に発色現像処
理が行われ、銀画像の形成と共にY(イエロー)、M
(マゼンタ)、C(シアン)の各色素画像が形成され
る。続く漂白処理で、銀画像は漂白されてハロゲン化銀
となり、さらに、定着処理にてハロゲン化銀が可溶性銀
錯体となり感光材料中から除去される。その後、感光材
料中の定着剤を洗い出し清浄する目的で、安定化処理が
行われる。
【0004】しかしながら、上記の最も汎用されている
カラーネガフィルム用の発色現像処理(例えば、イース
トマンコダック社製プロセスC−41標準処理)の場合
では、多数の処理工程を経るため、処理時間が長い、現
像処理装置が大型化する等の問題があった。また、処理
液を調製するのに水が必要で溶解作業が煩雑である、p
Hの高い溶液を扱うため危険である、現像処理後の処理
液疲労に対する管理が煩雑である、廃液が発生し環境上
好ましくない等々の多くの問題を抱えているのが現状で
ある。
【0005】従来、大型現像所では、上記の問題がクロ
ーズアップされることは少なかったが、近年、カラーフ
ィルム処理の利便性をはかるため、いわゆるミニラボと
呼ばれる小型処理機による店頭処理が増大するに従い、
熟練者ではなく、パートやアルバイトの者でも作業が行
え、かつ簡便で安全、環境に優しく、小型で短時間処理
の可能な写真処理システムの出現が待ち望まれてきた。
【0006】一方、更なるカラーフィルム処理の利便性
をはかるため、コンビニエンスストアなど、従来、現像
処理装置を設置することが無かった場所にも現像処理シ
ステムを導入する要望が高まっており、従来のシステム
に代わり、より一層、簡便で安全に作業ができ、かつ廃
液が無く、環境に優しい、小型で短時間処理の可能な写
真システムの開発が望まれていた。
【0007】更に、今日のいわゆる「デジタル化時代」
においては、撮影した後に現像処理を行い、画像形成さ
れたフィルムから画像情報をフィルムスキャナー等で光
学的に読み取り、電気信号に変換してデジタル化処理を
施し、信号として画像情報を保管する方法が普及し始
め、コンピューター等で処理を行いソフトコピーやハー
ドコピーで色素画像を得ることも行われ始めている。こ
の画像形成には、従来の銀塩写真フィルム(例えば、カ
ラーネガフィルム)だけでなく、固体撮像素子を用い
た、いわゆるデジタルカメラによる画像入力(撮影)も
一般的に行われてきている。しかしながら、特に低価格
のデジタルカメラでは、画素密度が低く、かつダイナミ
ックレンジが狭いために、高画質な画像が得られず、ま
た価格も通常のレンズ付きフィルム(使い捨てカメラ)
に比べると桁違いに高価であり、ハロゲン化銀感光材料
システムの総合的な有用性は、未だ高いといえる。
【0008】上記の各要望に対し、従来、様々な試みが
なされてきた。例えば、特開平9−325463号公報
や特開平10−62938号公報等には、ハロゲン化銀
感光材料を水の存在下、処理部材と重ね合わせて加熱す
ることにより画像を形成する方法が開示されている。特
開平11−184055号公報、同11−65054号
公報等には、発色現像主薬を含有する現像液を塗布、噴
霧等の方法により感光材料に付与して色素画像を形成す
る技術が開示されている。また、特開2001−166
449には、洗浄機構と処理用溶液のコーティングを施
すために処理用経路に沿って位置づけられたドナーウェ
ブを有する現像装置で、スラストフィルムカートリッジ
に入っているフィルムを現像する方法が開示されてい
る。また、特開平1−161236号公報には、拡散転
写感光材料の受像材料の膨潤速度を感光材料の0.2〜
1.5倍にすること、特開平9−325463号公報に
は、現像主薬内蔵感光材料を、感光材料よりも水に対す
る膨潤度の高い処理部材で処理する例が開示されてい
る。また、特開2001−350240には全投影面積
の60%以上がアスペクト比5以上の平板ハロゲン化銀
粒子を含有し、かつハロゲン化銀乳剤層のpAgを4以
上、8.5以下とした感光材料、特開2001−350
236には高現像銀密度を実現する処理方法、特開20
02−31867には発色現像終了時のハロゲン化銀1
粒子あたりの現像開始点数が3.0以上とする処理方法
が開示されている。
【0009】本発明者は、これらの開示内容を詳細に検
討を行った結果、従来の技術では、現像の進行性とハロ
ゲン化銀感光材料の安定性、特に、露光前の保存状態が
異なるハロゲン化銀感光材料の処理変動性が両立できな
いという顕著な問題が生じてきた。
【0010】更に、上述のようなC−41標準現像処理
を施されたハロゲン化銀カラー写真感光材料では、使用
されている銀等の貴重な資源の多くが、現像処理後に廃
棄あるいは一部回収は行われているが、その再利用率は
極めて低く、今後の銀資源等の枯渇を考慮すると、新た
な資源の再利用方法の確立が求められている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
鑑みてなされたものであり、その目的は、迅速処理適性
を有し、かつ長期保存後の処理安定性に優れたハロゲン
化銀写真感光材料と、これを用いた安価なデジタル画像
作成方法及び資源利用方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の構成により達成された。
【0013】1.支持体上に少なくとも1層のハロゲン
化銀感光性層及び非感光性コロイド層を有するハロゲン
化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀感光性層又
は非感光性コロイド層が、前記式(1)の条件を満足す
る少なくとも1種の発色現像主薬または発色現像主薬前
駆体を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料。
【0014】2.支持体上に少なくとも1層のハロゲン
化銀感光性層及び非感光性コロイド層を有するハロゲン
化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀感光性層又
は非感光性コロイド層が、前記式(2)の条件を満足す
る少なくとも1種の熱溶剤を含有することを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料。
【0015】3.支持体上に少なくとも1層のハロゲン
化銀感光性層及び非感光性コロイド層を有するハロゲン
化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀感光性層又
は非感光性コロイド層が、前記式(3)の条件を満足す
る少なくとも2種の有機銀塩を含有することを特徴とす
るハロゲン化銀写真感光材料。
【0016】4.支持体上に少なくとも1層のハロゲン
化銀感光性層及び非感光性コロイド層を有するハロゲン
化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀感光性層又
は非感光性コロイド層が、発色現像主薬または発色現像
主薬前駆体、熱溶剤及び有機銀塩を含有し、かつ前記式
(4)の条件を満足することを特徴とするハロゲン化銀
写真感光材料。
【0017】5.55℃以上、180℃以下の加熱現像
に用いられる熱現像カラーハロゲン化銀写真感光材料で
あることを特徴とする前記1〜4項のいずれか1項に記
載のハロゲン化銀写真感光材料。
【0018】6.前記1〜5項のいずれか1項に記載の
ハロゲン化銀写真感光材料の像記録情報を、イメージセ
ンサーを介してデジタル画像情報に変換することを特徴
とするデジタル画像作成方法。
【0019】7.ハロゲン化銀写真感光材料からの反射
光を、イメージセンサーを介するデジタル画像情報変換
に用いることを特徴とする前記6項に記載のデジタル画
像作成方法。
【0020】8.前記イメージセンサーを介するデジタ
ル画像情報変換に、赤色光を用いることを特徴とする前
記6又は7項に記載のデジタル画像作成方法。
【0021】9.発色現像処理後に、ハロゲン化銀除去
処理及び非感光性銀化合物除去処理の少なくとも1つを
行わずに、イメージセンサーを介したデジタル画像情報
変換を行うことを特徴とする前記6〜8項のいずれか1
項に記載のデジタル画像作成方法。
【0022】10.発色現像処理の後に、イメージセン
サーを介するデジタル画像情報変換を行い、次いで、漂
白処理、定着処理及び安定化処理から選ばれる少なくと
も1つの処理を行った後に、イメージセンサーを介する
デジタル画像情報変換を行うことを特徴とする前記6〜
9項のいずれか1項に記載のデジタル画像作成方法。
【0023】11.前記6〜10項のいずれか1項に記
載のデジタル画像作成方法に用いたハロゲン化銀写真感
光材料を、回収資源として利用することを特徴とする資
源利用方法。
【0024】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、本発明で規定する特定の溶解性パラメータ値を有す
る化合物を感光材料に含有せしめることにより、現像進
行性と感光材料保存時の処理変動性の両立が図れるもの
である。
【0025】本発明でいう溶解性パラメータ値とは、
「コーティングの基礎科学」54〜57頁、1986年
(槇書店)の表3〜9「Fedorsによる原子および
原子団の蒸発エネルギーとモル体積(25℃)」に記載
されている化合物構造式から溶解性パラメータ値(SP
値ともいう)を計算する方法によって規定される値であ
る。溶解性パラメータは、溶解度パラメータ、相溶性パ
ラメータとも称され、基本的に凝集エネルギー密度(c
ohensive energy density)の
1/2乗、すなわち、(凝集エネルギー[cal/mo
l])/(分子容[cm3/mol])の1/2乗で定
義される値であり、主として、ポリマーの各種溶媒への
溶解性を予測するのに用いられる有用な物性値である。
溶解性パラメータを求める方法としては、上記の他に、
溶媒との溶解性を測定する方法、溶媒の膨潤性を測定す
る方法、極限粘度の測定から求める方法等があるが、本
発明においては前記Fedorsによる計算値を用い
る。
【0026】本発明に係る発色現像主薬とは、ハロゲン
化銀や有機銀等の銀塩を還元することによって自らは酸
化され、その酸化体が後述のカプラーとカップリングし
て色素を形成する化合物のことを言う。また、本発明に
係る発色現像主薬前駆体(発色現像主薬プレカーサ又は
ブロックド発色現像主薬とも称される)とは、熱、アル
カリや求核剤等の外乱を受けて発色現像主薬を生成する
化合物のことを言う。
【0027】このような発色現像主薬又は発色現像主薬
前駆体の例として、特開平4−86741号第7〜9頁
に記載されている(C−1)〜(C−16)、同3−2
46543号第6〜10頁に記載されている(1)〜
(26)等の水溶性の高い発色現像主薬又はこれらの塩
酸塩、硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩が挙げられ
る。また、別の例として、特開平9−15806号等に
記載のスルホンアミドフェノール系主薬、特開平5−2
41282号、同8−234388号、同8−2863
40号、同9−152700号、同9−152701
号、同9−152702号、同9−152703号、同
9−152704号等に記載のヒドラジン系主薬、特開
平7−202002号、同8−234390号等に記載
のヒドラゾン系主薬、特開2002−55418の段落
番号103〜108に記載の現像主薬を用いることがで
きる。また、米国特許第3,342,597号記載のイ
ンドアニリン系化合物、米国特許3,342,599
号、リサーチ・ディスクロージャー(以下、RDと略
す)No.14,850及び同No.15,159に記
載のシッフ塩基型化合物、RDNo.13,924記載
のアルドール化合物、米国特許第3,719,492号
記載の金属塩錯体、特開昭53−135628号記載の
ウレタン系化合物を挙げることができる。また、特開2
002−55418に記載の一般式(1)〜(6)で表
されるパラフェニレンジアミン類を放出する発色現像主
薬前駆体や、WO第01/96,946号、WO第01
/96,954号、欧州特許第1,164,417号、
同1,164,418号、同1,158,358号、同
1,158,359号、同1,160,612号、同
1,113,316号、同1,113,325号、米国
特許第6,319,640号、同第6,306,551
号、同第6,312,879号、同第2001/128
86、特公平8−3614号、同8−3616号に記載
されている化合物等が挙げられる。
【0028】請求項1に係る発明においては、10.0
5≦SPDP≦11.90の条件を満たす少なくとも1
種の発色現像主薬または発色現像主薬前駆体を、感光材
料が含有することが特徴である。
【0029】請求項1に係る発明では、特開2001−
5133に開示された下記一般式〔1〕で表される化合
物のうち、請求項1で規定する要件を満たす化合物を好
ましく用いることができる。
【0030】
【化1】
【0031】一般式〔1〕において、Aは−OH、−O
11、−NH2、−NHR12又は−NR1314から選ば
れる基を表し、R11及びR14はアルキル基、置換アリー
ル基を表し、R12及びR13は置換基を表す。R1〜R4
水素原子又は置換基を表し、そのハメット置換基定数σ
p値の合計が0未満で、かつσm値の合計が0以上であ
る基を表す。Arは、置換、無置換の芳香族基を表す。
該芳香族基の置換基は互いに結合して、環を形成しても
よい。
【0032】一般式〔1〕のArとしては、オルト位に
置換基を有する芳香族基であることが好ましく、さらに
好ましくは、オルト置換フェニル基である。
【0033】また、一般式〔1〕において、R1〜R3
置換基の何れか1つが8以上のバラスト基を有するか、
又はArの置換基の炭素数の合計が8以上であることが
好ましい。
【0034】更に、一般式〔1〕で表される化合物の詳
細について説明する。一般式〔1〕で表される化合物
は、p−スルホンアミドフェノールと称される現像主薬
(発色現像主薬)を表す。
【0035】一般式〔1〕において、R1〜R4は水素原
子又は置換基を表し、そのハメット置換基定数σp値の
合計が0未満で、かつσm値の合計が0以上である基を
表す。R1〜R4における置換基としては、ハロゲン原
子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキル
カルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキ
ルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモ
イル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、
アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ
基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ア
ルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、
アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアシ
ルオキシ基が好ましく挙げられる。
【0036】ハメット置換基定数に関するハメット則は
ベンゼン誘導体の反応又は平衡に及ぼす置換基の影響を
定量的に論ずるために1935年にL.P.Hamme
ttにより提唱された経験則であるが、これは今日広く
妥当性が認められている。
【0037】ハメット則により求められた置換基定数に
はσp値とσm値があり、これらの値は多くの一般的な
文献に記載があるが、例えば、J.A.Dean 編
「Lange’sHandbookofChemist
ry」第12版、1979年(McGraw−Hil
l)や「化学の領域増刊」122号、96〜103頁、
1979年(南江堂)、Chemical Revie
w,91巻、165〜195頁、1991年に詳細に記
載されている。
【0038】本発明においては、これらの文献に記載の
値がある置換基にのみ限定されるという意味ではなく、
その値が文献未知であってもハメット則に基づいて測定
した場合にその範囲内に含まれる限り包含されることは
勿論である代表的なσp値とσm値を挙げると、臭素原
子(0.23,0.39)、塩素原子(0.23,0.
37)、シアノ基(0.66,0.56)、ニトロ基
(0.78,0.71)、トリフルオロメチル基(0.
54,0.43)、トリブロモメチル基(0.29,
0.28)、トリクロロメチル基(0.33,0.3
2)、カルボキシル基(0.45,0.37)、アセチ
ル基(0.50,0.38)、ベンゾイル基(0.4
3,0.34)、アセチルオキシ基(0.31,0.3
9)、トリフルオロメタンスルホニル基(0.92,
0.79)、メタンスルホニル基(0.72,0.6
0)、ベンゼンスルホニル基(0.70,0.61)、
メタンスルフィニル基(0.49,0.52)、カルバ
モイル基(0.36,0.28)、メチルカルバモイル
基(0.36,0.35)、メトキシカルボニル基
(0.45,0.37)、エトキシカルボニル基(0.
45,0.37)、フェノキシカルボニル基(0.4
4,0.37)、ピロリル基(0.37,0.47)、
メタンスルホニルオキシ基(0.36,0.39)、ジ
メトキシホスホリル基(0.60,0.42)、スルフ
ァモイル基(0.57,0.46)、フェニル基(−
0.01,0.06)、4−メチルフェニル基(−0.
03,0.06)、エチレン基(−0.04,0.0
6)、3−チエニル基(−0.02,0.03)、ベン
ゾイルアミン基(−0.19,0.02)、メトキシ基
(−0.27,0.12)、エトキシ基(−0.24,
0.10)、メチル基(−0.17,−0.07)、ア
ミノ基(−0.66,−0.16)、ウレイド基(−
0.24,−0.03)、メタンスルホンアミド基
(0.03,0.20)、アセチルアミノ基(0.0
0,0.21)等が挙げられる。
【0039】R4は好ましくは水素原子であり、R1〜R
3の好ましい置換基はハメット置換基定数σp値の合計
が0未満で、かつσm値の合計が0以上である基を表
す。
【0040】一般式〔1〕において、Arは、置換、無
置換の芳香族基を表す。該芳香族基の置換基は互いに結
合して、環を形成してもよい。
【0041】芳香族基の置換基の例としては、例えば水
素原子、ハロゲン原子、アミノ基、アルキル基、アリー
ル基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンア
ミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホン
アミド基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモ
イル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、
アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ
基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ア
ルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、
アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシル
オキシ基、複素環基、アルコキシカルボニルアミノ基、
アリールオキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、ホス
ホリルアミノ基、カルバモイルオキシ基を表す。R1
2、R3とR4は互いに結合して、環(例えばナフタレ
ン環、テトラリン環、クマリン環)を形成してもよい。
【0042】特にオルト位の置換基は水素原子以外の置
換基が好ましい。また、該芳香族基の置換基のハメット
定数σ値の合計は0以下となることが好ましい。なお、
オルト位のハメット定数σ値としては、σp値を代用す
るものとする。すなわち、オルト位ではσp値、メタ位
ではσm値、パラ位ではσp値を採用し、それらの合計
が0以下であることが好ましい。
【0043】本発明では、以上挙げた置換基の中でも、
オルト位の置換基がハロゲン原子、アミノ基、アルキル
基、アリール基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、
アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボ
ニルアミノ基、ウレイド基、ホスホリルアミノ基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ア
ルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アシルオ
キシ基又はカルバモイル基であることが好ましく、アル
キル基、アリール基、アシルアミノ基、スルホンアミド
基がより好ましく、アルキル基が特に好ましい。
【0044】一般式〔1〕において、R11及びR14はア
ルキル基、置換アリール基を表し、メチル基、エチル基
が好ましい。
【0045】一般式〔1〕において、R12及びR13は置
換基を表し、具体的には、アルキル基、アリール基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボンアミ
ド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンア
ミド基、アリールスルホンアミド基、アルキルチオ基、
アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカ
ルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールス
ルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスル
ホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニ
ル基、アシルオキシ基が好ましく挙げられる。
【0046】一般式〔1〕で表される化合物は、本発明
の目的に使用するためには油溶性の化合物であることが
好ましい。このため、バラスト性を有する基が少なくと
も1つ含まれていることが必要となる。ここでいうバラ
スト基とは油溶化基を表し、通常炭素数8〜80、好ま
しくは8〜40、より好ましくは10〜40の油溶性部
分構造を含む基である。このため、R1〜R4の中、好ま
しくはR1〜R3の中に、炭素数8以上のバラスト基を有
するか、Arの置換基の炭素数の合計が8以上であるこ
とが好ましい。この炭素数としては、より好ましくは8
〜80、さらに好ましくは8〜20である。
【0047】一般式〔1〕で表される現像主薬の添加方
法としては、まず、カプラー、現像主薬及び高沸点有機
溶媒(例えばリン酸アルキルエステル、フタル酸アルキ
ルエステル等)を混合して低沸点有機溶媒(例えば酢酸
エチル、メチルエチルケトン等)に溶解し、該分野で公
知の乳化分散法を用いて水に分散の後、添加することが
できる。また、特開昭63−271339号に記載の固
体分散法による添加も可能である。このように、一般式
〔1〕で表される発色現像主薬は、感光材料に内蔵され
た形態で使用され、特に熱現像感光材料として好ましく
用いられるが、通常の液処理を用いた湿式処理の感光材
料としても有用である。
【0048】一般式〔1〕で表される発色現像主薬の添
加量は広い範囲を持つが、好ましくはカプラーに対して
0.01〜100モル倍、さらに好ましくは0.1〜1
0モル倍が適当であり、感光材料としては0.01〜1
000mmol/m2が好ましく、0.1〜50mmo
l/m2がより好ましい。
【0049】また、請求項1に係る発色現像主薬前駆体
は、パラフェニレンジアミン系化合物を放出することが
好ましい。これらの発色現像主薬前駆体の具体例は、前
述の特開2001−55418に記載の化合物を挙げる
ことができる。
【0050】以下に、式(1)で規定する条件を満たす
発色現像主薬または発色現像主薬前駆体の具体例を示す
が、本発明の化合物はこれに限定されない。
【0051】
【化2】
【0052】
【化3】
【0053】
【化4】
【0054】上記化合物例において、本発明において好
ましく用いられる化合物は、DP−6、DP−11、D
P−13、DP−14である。
【0055】本発明において、上記発色現像主薬または
発色現像主薬前駆体とカプラーの組合わせとしては、米
国特許第3,531,256号に記載のp−フェニレン
ジアミン類現像主薬とフェノールまたは活性メチレンカ
プラー、米国特許第3,761,270号に記載のp−
アミノフェノール系現像主薬と活性メチレンカプラーの
組合せを使用することができる。米国特許第4,02
1,240号、特開昭60−128438号等に記載さ
れているようなスルホンアミドフェノール類と4当量カ
プラーの組合せは、感光材料に内蔵する場合、生保存に
優れており、好ましい組合せである。
【0056】これらの発色現像主薬又は発色現像主薬前
駆体は、本発明では感光材料に添加することを特徴とす
るが、更に、後述する処理部材(処理シート、写真有用
性化合物供給媒体とも称される)に添加したり、溶液に
含有させて感光材料に付与させてもよい。上記発色現像
主薬又は発色現像主薬前駆体を感光材料に内蔵させるこ
とにより、最も環境適性、迅速性に優れるシステムを設
計でき有利である。感光材料に内蔵させる場合は、感光
材料の保存中において比較的安定であり、不必要に銀塩
を還元することのない化合物を用いることが好ましい。
【0057】本発明に係る発色現像主薬または現像主薬
前駆体の感光材料への添加量は、発色層1層当たり0.
05〜10mmol/m2が好ましく、更に好ましい使
用量は0.1〜5mmol/m2であり、特に好ましい
使用量は0.2〜2.5mmol/m2である。
【0058】請求項2に係る発明では、ハロゲン化銀感
光性層又は非感光性コロイド層が、前記式(2)の条件
を満足する少なくとも1種の熱溶剤を含有することが特
徴である。
【0059】本発明に係る熱溶剤とは、少なくとも加熱
時において溶融状態となり、画像形成を促進する作用を
有する化合物である。常温では白色、固体状態であるこ
とが好ましく、加熱時の揮散性が小さいことが望まれ
る。好ましい融点は50〜170℃である。熱溶剤の化
合物例としては、米国特許第3,347,675号およ
び同第3,667,959号に記載されているような極
性を有する有機化合物が挙げられ、具体的には、アミド
誘導体(ベンズアミド等)、尿素誘導体(メチル尿素、
エチレン尿素等)、スルホンアミド誘導体(特公平1−
40974号および特公平4−13701号に記載され
ている化合物等)、ポリオール化合物ソルビトール類、
ポリエチレングリコール類等が挙げられる。このほか本
発明で用いることのできる熱溶剤として、例えば、米国
特許第3,347,675号、同第3,438,776
号、同第3,666,477号、同第3,667,95
9号、RDNo.第17643号、特開昭51−195
25号、同53−24829号、同53−60223
号、同58−118640号、同58−198038
号、同59−68730号、同59−84236号、同
59−229556号、同60−14241号、同60
−191251号、同60−232547号、同61−
52643号、同62−42153号、同62−447
37号、同62−78554号、同62−136645
号、同62−139545号、同63−53548号、
同63−161446号、特開平1−224751号、
同1−227150号、同2−863号、同2−120
739号、同2−123354号、同2−297548
号等の各公報に記載された化合物を挙げることができ
る。
【0060】請求項2に係る熱溶剤としては、化合物の
末端にアミノ基を有する化合物が好ましい。
【0061】以下に、本発明において、前記式(2)で
規定する条件を満足する熱溶剤の具体例を示すが、本発
明の化合物はこれに限定されない。
【0062】
【化5】
【0063】本発明において好ましく用いられる熱溶剤
は、TS−6、TS−7である。また、好ましい感光材
料への添加量は、0.001g/m2以上、50g/m2
以下であり、さらに好ましくは、0.01g/m2
上、20g/m2以下である。
【0064】請求項3に係る発明では、ハロゲン化銀感
光性層又は非感光性コロイド層が、前記式(3)の条件
を満足する少なくとも2種の有機銀塩を含有することが
特徴である。
【0065】本発明において用いることのできる有機銀
塩の具体例は、例えば、特開昭53−4921号、同4
9−52626号、同52−141222号、同53−
36224号、同53−37626号、同53−362
24号、同53−37610号等の各公報及び米国特許
第3,330,633号、同第3,794,496号、
同第4,105,451号等の各公報に記載されている
長鎖脂肪族カルボン酸の銀塩やヘテロ環を有するカルボ
ン酸の銀塩(例えば、ベヘン酸銀、α−(1−フェニル
テトラゾールチオ)酢酸銀等)、あるいは特公昭44−
26582号、同45−12700号、同45−184
16号、同45−22815号、特開昭52−1373
21号、同58−118638号、同58−11863
9号、米国特許4,123,274号等の公報に記載さ
れているイミノ基を有する化合物の銀塩がある。更に、
特開昭61−249044号記載のアセチレン銀等も用
いることができる。また、WO第01/96,949
号、WO第01/96,950号に記載されているメル
カプト基を有する化合物と銀との錯体である銀塩も用い
ることができる。
【0066】以下、有機銀塩を構成する原子団のうち銀
を除く原子団の具体的化合物を例示するが、本発明にお
いては以下に示す化合物から式(3)の条件を満たす2
種以上を選んで、各々の化合物を銀塩にして感光材料に
添加するのが好ましい。
【0067】
【化6】
【0068】本発明に係る有機銀塩の好ましい感光材料
への添加量は、各々感光性ハロゲン化銀1モル当たり
0.01〜10モルであり、更に好ましくは0.05〜
3モルである。感光性ハロゲン化銀と有機銀塩の塗布量
合計は、銀換算で0.05〜30g/m2、好ましくは
0.1〜15g/m2が適当である。
【0069】ハロゲン化銀感光材料に用いる場合、単分
散度が0.1%以上、25%未満の有機銀塩を含有する
ことが好ましい。有機銀塩の粒径は、有機銀粒子が立方
体或いは八面体のいわゆる正常晶である場合は有機銀塩
の稜の長さを言い、また、正常晶でない場合は、有機銀
粒子体積と同等な球と考えたときの直径とした時に、単
分散度を以下の式により定義する。
【0070】単分散度(%)=(粒径の標準偏差)/
(粒径の平均値)×100 単分散度が0.1%以下の有機銀塩では、分離精製に工
数がかかり現実的でなく、逆に有機銀塩の単分散度が2
5%以上であると、現像後の画像ムラが大きくなるため
好ましくない。
【0071】請求項4に係る発明では、ハロゲン化銀感
光性層又は非感光性コロイド層が、発色現像主薬または
発色現像主薬前駆体、熱溶剤及び有機銀塩を含有し、か
つ下記式(4)の条件を満足することを特徴とする。
【0072】式(4) 0.00≦(SPmax−SPmin)≦3.00 ただし、SPmaxは前記SPDP、SPTS及びSP
OSの中でも溶解性パラメータ値の最大値であり、SP
minは前記SPDP、SPTS及びSPOSの中でも
溶解性パラメータ値の最小値である。
【0073】本発明に好ましく用いられる発色現像主薬
または発色現像主薬前駆体、熱溶剤、有機銀塩の組合せ
は、上記式(4)の条件を満たす範囲で、前述した個々
の化合物から適宜選択することができる。本発明の効果
は、ハロゲン化銀の還元反応と発色現像主薬とカプラー
とのカップリング反応の場を提供して化合物の移動を助
ける熱溶剤と、還元反応の場へ銀イオンを供給する有機
銀塩と、反応に関与する発色現像主薬との相溶性を挙げ
ることにより、より効率的に各化合物が機能することに
よるものと推定される。
【0074】以下、本発明の感光材料の詳細について説
明する。 (ハロゲン化銀)本発明に使用するハロゲン化銀は、臭
化銀、沃臭化銀、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、或い
は沃塩化銀等の任意のハロゲン組成のものでよい。一般
に感度を重視する場合には沃臭化銀、臭化銀、塩沃臭化
銀が、処理速度を重視する場合には塩化銀、塩臭化銀等
が好ましく用いられる。これらの粒子を含むハロゲン化
銀乳剤は、ピー・グラフキデス著のシミー・エ・フィジ
ック・フォトグラフィック(Paul Montel
社,1967年);ジー・エフ・デュフィン著のフォト
グラフィック・エマルジョン・ケミストリー(The
Focal Press刊,1966年);ヴイ・エル
・ジェリクマン等共著のメイキング・アンド・コーティ
ング・フォトグラフィック・エマルジョン(The F
ocal Press刊,1964年)等に記載された
方法、特開昭51−39027号、同55−14232
9号、同58−113928号、同54−48521号
及び同58−4938号、同60−138538号等の
各公報、日本写真学会昭和58年年次大会要旨集88頁
に記載の方法に則り調製することができる。
【0075】即ち、酸性法、中性法、アンモニア法等の
いずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を
反応させる形式としては、片側混合法、同時混合法、そ
れらの組合せ、あるいは粒子を銀イオン過剰の下におい
て形成させる方法(逆混合法)、微細な種結晶に可溶性
銀塩と可溶性ハロゲン塩を供給して成長させる方法等の
いずれも用いてもよい。
【0076】ハロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀粒子サイ
ズ分布は、狭くとも広くともいずれでもよいが、粒子サ
イズの揃ったいわゆる単分散性であることが好ましい。
具体的には、 (粒径の標準偏差/平均粒径)×100=粒径分布の広
さ(%) によって表せる相対標準偏差(変動係数)で分布の広さ
を定義したとき、25%以下のものが好ましく、更に好
ましくは20%以下のものである。本発明に用いられる
ハロゲン化銀粒子の平均粒径は、特に限定されないが、
体積を立方体に換算したときの一辺の長さが0.01〜
50μm、好ましくは、0.01〜30μmである。
【0077】本発明に係るハロゲン化銀乳剤中に含まれ
るハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、8面体、14面
体の様な規則的な形状でもよく、平板状となる双晶の様
な不規則な形状でもよく、また両者の混合でもよいが、
本発明においては平板状粒子を含むことが好ましい。
【0078】本発明に好ましく用いられる平板状ハロゲ
ン化銀粒子は、粒子直径/厚さ(アスペクト比)の比の
平均値(平均アスペクト比)が2以上であり、平均アス
ペクト比としては3〜20が好ましく、更に好ましくは
4〜15である。これら平板状ハロゲン化銀粒子は、結
晶の外壁は実質的に殆どが〔111〕面から成るもの、
或いは〔100〕面から成るものであってもよい。ま
た、〔111〕面と〔100〕面とを併せ持つものであ
ってもよい。本発明においては、平均アスペクト比が8
以上であることがさらに好ましい。これは、アスペクト
比が高ければ高い程、膜中でハロゲン化銀を密に充填さ
せることができ、発色現像主薬を還元反応が行われる場
に効率的に供給できる。平均アスペクト比が20以上の
ハロゲン化銀粒子は製造時の安定性に欠けるという欠点
がある。
【0079】沃臭化銀、あるいは臭化銀平板粒子を使用
する場合には、粒子表面の50%以上が〔111〕面で
あり、より好ましくは60%〜90%が〔111〕面で
あり、特に好ましくは70〜95%が〔111〕面であ
る粒子が好ましい。〔111〕面以外の面は、主として
〔100〕面であることが好ましい。この面比率は増感
色素の吸着における〔111〕面と〔100〕面との吸
着依存性の違いを利用したT.Tani,J.Imag
ing Sci.,29,165(1985年)に記載
の方法により求めることができる。
【0080】本発明において、平板状(沃)臭化銀粒子
は、六角形であることが好ましい。六角形の平板状粒子
(以下六角平板粒子ともいう)とは、その主平面(〔1
11〕面)の形状が六角形であり、その最大隣接比率が
1.0〜2.0であることを言う。ここで最大隣接辺比
率とは、六角形を形成する最小の長さを有する辺の長さ
に対する最大の長さを有する辺の長さの比である。六角
平板粒子は、最大隣接辺比率が1.0〜2.0であれば
その角が丸みを帯びていてもよく、更に角がとれ、ほ
ぼ、円形の平板粒子となっていてもよい。角が丸味をお
びている場合の辺の長さは、その辺の直線部分を延長
し、隣接する辺の直線部分を延長した線との交点との間
の距離で表される。六角平板粒子の六角形を形成する各
辺は、その1/2以上が実質的に直線からなることが好
ましく、隣接辺比率が1.0〜1.5であることがより
好ましい。
【0081】本発明において、平板状(沃)臭化銀粒子
は転位線を有していることが好ましい。ハロゲン化粒子
の転位線は、例えば、J.F.Hamilton,Ph
otogr.Sci.Eng.,57(1967)や、
T.Shiozawa,J.Soc.Photogr.
Sci.Japan,35,213(1972)に記載
の、低温での透過型電子顕微鏡を用いた直接的な方法に
より観察することができる。ハロゲン化銀粒子の転位線
の位置は、ハロゲン化粒子の中心から外表面に向けて
0.58〜1.0L(Lの定義については、後述)まで
の領域に発生していることが望ましいが、より好ましく
は0.80〜0.98Lの領域に発生しているものであ
る。転位線の方向は、おおよそ中心から外表面に向かう
方向であるが、しばしば蛇行している。ハロゲン化銀粒
子の転位線の数については、1本以上の転位線を含む粒
子が50%(個数)以上存在することが望ましく、転位
線を有する平板粒子数の比率(数)が高いほど好まし
い。本発明に係る平板状ハロゲン化銀乳剤においては、
少なくとも粒子のフリンジ部に転位線が存在することが
好ましく、フリンジ部と主平面部に転位線が存在するこ
とがさらに好ましい。本発明に係る平板状ハロゲン化銀
粒子は、フリンジ部に10本以上の転位線を有すること
が好ましく、20本以上であることがさらに好ましい。
本発明において、転位線をフリンジ部に有するとは、平
板粒子の外周部近傍や稜線近傍、あるいは頂点近傍に転
位線が存在することである。具体的には、フリンジ部と
は、平板粒子を主平面に垂直に観察し、平板粒子の主平
面の中心(主平面を2次元図形ととらえた場合の重心)
と頂点とを結んだ線分の長さをLとしたとき、各頂点に
関して中心からの距離が0.50Lである点を結んだ図
形より外側の領域を指す。
【0082】ハロゲン化銀粒子への転位線の導入法とし
ては、例えば、沃化カリウムのような沃素イオンを含む
水溶液と水溶性銀塩溶液をダブルジェットで添加する方
法、もしくは沃化銀微粒子を添加する方法、沃素イオン
を含む溶液のみを添加する方法、特開平6−11781
号に記載されているような沃化物イオン放出剤を用いる
方法等の、公知の方法を使用して所望の位置で転位線の
起源となる転位を形成することができる。これらの方法
の中では、沃素イオンを含む水溶液と水溶性銀塩溶液を
ダブルジェットで添加する方法や沃化銀微粒子を添加す
る方法、沃化物イオン放出剤を用いる方法が好ましい。
【0083】本発明でいう沃素イオン放出剤とは、下記
一般式(J)で表される塩基あるいは求核試薬との反応
によって、沃素イオンを放出する化合物である。
【0084】一般式(J) R−I 一般式(J)において、Rは1価の有機基をあらわす。
Rは、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基、アラルキル基、複素環基、アシル基、
カルバモイル基、アルキルオキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基、スルファモイル基であることが好まし
い。Rは炭素数30以下の有機基であることが好まし
く、20以下であることがより好ましく、10以下であ
ることがさらに好ましい。
【0085】また、Rは置換基を有していることが好ま
しく、置換基がさらに他の置換基で置換されていてもよ
い。好ましい該置換基として、ハライド、アルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル
基、複素環基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイ
ル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニ
ル基、スルファモイル基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、ウレタ
ン基、スルホニルアミノ基、スルフィニル基、リン酸ア
ミド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シアノ基、
スルホ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ニトロ基等
が挙げられる。
【0086】一般式(J)で表される沃素イオン放出剤
としては、ヨードアルカン類、ヨードアルコール、ヨー
ドカルボン酸、ヨードアミドおよびこれらの誘導体が好
ましく、ヨードアミド、ヨードアルコールおよびこれら
の誘導体がより好ましい、複素環基で置換されたヨード
アミド類がさらに好ましく、最も好ましい例は、(ヨー
ドアセトアミド)ベンゼンスルフォン酸塩である。
【0087】本発明においては、臭化銀あるいは沃臭化
銀平板粒子の他に、塩化銀、塩臭化銀、塩沃化銀あるい
は塩沃臭化銀平板粒子を用いることもできる。この場
合、〔100〕面を主平面とする平板粒子、〔111〕
面を主平面とする平板粒子のいずれをも使用することが
できる。〔100〕面を有する塩化銀平板粒子に関して
は、米国特許第5,314,798号、欧州特許第53
4,395A号、同617,321A号、同617,3
17A号、同617,318A号、同617,325A
号、WO94/22051、欧州特許第616,255
A号、米国特許第5,356,764号、同5,32
0,938号、同5,275,930号、特開平5−2
04073号、同5−281640号、同7−2254
41号、同6−30116号などに記載されている。ま
た、主として〔111〕面からなる平板粒子について
は、以前から種々の報告がなされていてたとえば、米国
特許第4,439,520号などに詳しく記載されてい
る。また、米国特許第5,250,403号には、等価
円相当径0.7μm以上でかつ厚みが0.07μm以下
の、いわゆる極薄平板粒子について記載されている。さ
らに、米国特許第4,435,501号には、平板粒子
表面にエピタキシャルに銀塩を成長させる技術が開示さ
れている。
【0088】平板状粒子において、粒径とは粒子の投影
像を同面積の円像に換算したときの直径である。粒子の
投影面積は、この粒子面積の和から求めることができ
る。何れも粒子の重なりが生じない程度に試料台上に分
布されたハロゲン化銀結晶サンプルを、電子顕微鏡観察
することによって得ることができる。平板状ハロゲン化
銀粒子の平均投影面積径は、該粒子の投影面積の円相当
直径で表し、好ましくは0.30μm以上であるが、よ
り好ましくは0.30〜5μm、更に好ましくは0.4
0〜2μmである。詳しくは、平板状粒子を電子顕微鏡
で1万〜7万倍に拡大投影して、そのプリント上の投影
時の面積を実測することによって得ることができる。ま
た、平均粒径(φ)は、測定粒径個数をnとし、粒径φ
iを有する粒子頻度をniとしたときに次式により求め
ることができる。
【0089】平均粒径(φ)=(Σniφi)/n なお、測定粒子個数は無差別に1,000個以上である
とする。
【0090】ハロゲン化銀粒子の厚さは、電子顕微鏡に
よって試料を斜めから観察することによって求めること
ができる。
【0091】本発明に係る平板状粒子の好ましい厚み
は、0.01〜1.0μmであり、より好ましくは、
0.01〜0.1μmである。本発明においては、厚み
が0.01〜0.07μmであることが最も好ましい。
【0092】本発明に用いられる平板状ハロゲン化銀粒
子は、厚さの分布が小さいことが好ましい。具体的に
は、 (厚さの標準偏差/平均厚さ)×100=厚さ分布の広
さ(%) によって分布の広さを定義したとき、25%以下のもの
が好ましく、更に好ましくは20%以下のものである。
【0093】更に、アスペクト比と粒子の厚みの因子を
加味して、次式で表現される平板性Aが20以上である
ことが好ましい。
【0094】A=ECD/b2 ここで、ECDは平板粒子の平均投影直径(μm)を表
し、bは粒子の厚みである。ここで、平均投影直径と
は、平板粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径
の数平均を表す。
【0095】更に、本発明に係る平板状ハロゲン化銀粒
子乳剤中の個々の粒子のハロゲン含量率の分布も小さい
ことが好ましい。具体的には、 ハロゲン含有率の広さ=(ハロゲン含有率の標準偏差/
平均ハロゲン含有率)×100(%) によって分布の広さを定義したとき、25%以下のもの
が好ましく、更に好ましくは20%以下のものである。
【0096】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、
ハロゲン化銀粒子内に実質的にハロゲン組成の異なる少
なくとも2つの層構造を有するコア/シェル型構造で
も、均一な組成のものでもよい。本発明に係るハロゲン
化銀乳剤の平均沃化銀含有率は、20モル%以下が好ま
しく、より好ましくは0.1〜10モル%である。
【0097】本発明において、いわゆるハロゲン変換型
(コンバージョン型)の粒子であっても構わない。ハロ
ゲン変換量は、銀量に対して0.2〜2.0モル%が好
ましく、変換の時期は物理熟成中でも物理熟成終了後で
も良い。ハロゲン変換の方法としては、通常、ハロゲン
変換前の粒子表面のハロゲン組成よりも、銀との溶解度
積の小さいハロゲン水溶液又はハロゲン化銀微粒子を添
加する。この時の微粒子サイズとしては、0.2μm以
下が好ましく、より好ましくは0.02〜0.1μmで
ある。
【0098】更に、ハロゲン化銀粒子は、粒子を形成す
る過程又は成長する過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛
塩、タリウム塩、イリジウム塩(錯塩を含む)、ロジウ
ム塩(錯塩を含む)及び鉄塩(錯塩を含む)から選ばれ
る少なくとも1種の金属イオンを添加し、粒子内部又は
粒子表面層にこれらの金属元素を含有させることができ
る。
【0099】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、平均分
子量が5,000〜70,000の低分子量ゼラチンま
たはメチオニン含有量が30μmol/g未満のゼラチ
ン存在下でその核形成を行うこととが好ましい。核形成
時のゼラチンのメチオニン含有量は、より好ましくは2
0μmol/g未満であり、さらに好ましくは0.1〜
10μmol/gである。低分子量ゼラチンの平均分子
量は6,000〜50,000がより好ましく、7,0
00〜30,000が更に好ましい。
【0100】ゼラチン中のメチオニン含有量を30μm
ol/g未満に低減するには、アルカリ処理ゼラチンを
酸化剤により酸化処理する方法が有効である。ゼラチン
の酸化処理に用いることのできる酸化剤としては、例え
ば、過酸化水素、オゾン、ペルオキシ酸、ハロゲン、チ
オスルホン酸化合物、キノン類、有機過酸を挙げること
ができるが、本発明では過酸化水素が好ましい。
【0101】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、ハロゲ
ン化銀粒子の成長の終了時に不要な可溶性塩類を除去し
てもよいし、或いは含有させたままでもよい。該塩類を
除去する場合には、RDNo.17643号II項に記載
の方法に基づいて行うことができる。
【0102】本発明においては、各々別個に形成した2
種以上のハロゲン化銀乳剤を任意に混合して用いること
ができる。
【0103】本発明においては、特開2002−554
10公報段落番号0054〜0065に示される方法、
特開平6−118593号公報段落番号0060〜00
78に記載されている方法により作製したハロゲン化銀
を用いることができる。
【0104】(増感方法)感光性ハロゲン化銀乳剤は、
化学増感されたハロゲン化銀乳剤である。本発明におい
て用いる感光性ハロゲン化銀乳剤の化学増感方法には、
感光材料用乳剤で公知の硫黄増感法、セレン増感法、テ
ルル増感法などのカルコゲン増感法、金、白金、パラヂ
ウムなどを用いる貴金属増感法および還元増感法などを
単独または組合わせて用いることができる(例えば、特
開平3−110555号、特開平5−241267号な
どに記載の方法)。
【0105】これらの化学増感を、含窒素複素環化合物
の存在下で行うこともできる(例えば、特開昭62−2
53159号に記載の方法)。また、後述するかぶり防
止剤を化学増感終了後に添加することができる。具体的
には、特開平5−45833号、特開昭62−4044
6号に記載の方法を用いることができる。化学増感時の
pHは好ましくは5.3〜10.5、より好ましくは
5.5〜8.5であり、pAgは好ましくは6.0〜1
0.5、より好ましくは6.8〜9.0である。
【0106】本発明において使用される感光性ハロゲン
化銀の塗設量は、感光材料1m2当たり銀換算で1mg
〜10gの範囲である。
【0107】本発明に係るハロゲン化銀の調製において
は、還元増感を併用することも出来る。ハロゲン化銀乳
剤を適当な還元的雰囲気におくことにより、ハロゲン化
銀粒子内部又は粒子表面に、還元増感核を付与すること
ができる。該還元増感は、ハロゲン化銀粒子の成長途中
に施すのが好ましい。成長途中に施す方法としては、ハ
ロゲン化銀粒子が成長しつつある状態で還元増感を施す
方法だけでなく、ハロゲン化銀粒子の成長を中断した状
態で還元増感を施し、その後に還元増感されたハロゲン
化銀粒子を成長せしめる方法をも含み、具体的にはハロ
ゲン化銀乳剤に還元剤および/または水溶性銀塩を添加
することによって行われる。
【0108】還元剤の好ましい例としては、二酸化チオ
尿素およびアスコルビン酸およびそれらの誘導体があげ
られる。また、別の好ましい還元剤としては、ヒドラジ
ン、ジエチレントリアミンのごときポリアミン類、ジメ
チルアミンボラン類、亜硫酸塩類等があげられる。還元
剤の添加量は還元増感剤の種類、ハロゲン化銀粒子の粒
径、組成及び晶癖、反応系の温度、pH、pAgなどの
環境条件によって変化させることが好ましいが、例え
ば、二酸化チオ尿素の場合はハロゲン化銀1モル当たり
0.01〜2mgの範囲が好ましい。アスコルビン酸の
場合はハロゲン化銀1モル当たり0.2〜50gの範囲
が好ましい。還元増感の条件としては、温度は40〜8
0℃、時間は10〜200分、pHは5〜11、pAg
は1〜10の範囲が好ましい。
【0109】水溶性銀塩としては、硝酸銀を用いるのが
好ましい。水溶性銀塩の添加により還元増感技術の一種
である、いわゆる銀熟成が行われる。銀熟成時のpAg
は1〜6が適当であり、より好ましくは2〜4である。
温度、時間、pHなどの条件は上記の範囲が好ましい。
【0110】また、粒子形成の所望の時点で添加した還
元剤の作用を、過酸化水素(水)及びその付加物、ペル
オキソ酸塩、オゾン、I2、チオスルフォン酸等の酸化
剤を所望の時点で添加することによって失活させ、還元
反応を抑制又は停止することが好ましい。酸化剤の添加
時期は、ハロゲン化銀粒子形成時から化学増感工程の金
増感剤(金増感剤を用いない場合には、化学増感剤)添
加前までならば任意である。
【0111】本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀に
緑感性、赤感性等の感色性を持たせるためには、感光性
ハロゲン化銀乳剤をメチン色素類その他によって分光増
感する。また、必要に応じて青感性乳剤に青色領域の分
光増感を施してもよい。用いられる色素には、シアニン
色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロ
シアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニ
ン色素、スチリル色素およびヘミオキソノール色素が包
含される。具体的には、米国特許第4,617,257
号、特開昭59−180550号、同64−13546
号、特開平5−45828号、同5−45834号など
に記載の増感色素が挙げられる。これらの増感色素は、
単独に用いてもよいが、それらの組合わせを用いてもよ
く、増感色素の組合わせは、特に強色増感や分光増感の
分光感度波長の調節目的でしばしば用いられる。増感色
素と共に、それ自身分光増感作用をもたない色素あるい
は可視光を実質的に吸収しない化合物であって強色増感
を示す化合物、いわゆる強色増感剤を乳剤中に含んでも
よい(例えば、米国特許第3,615,641号、特開
昭63−23145号等に記載)。これらの増感色素を
乳剤中に添加する時期は、化学熟成時もしくはその前後
でもよいし、米国特許第4,183,756号、同4,
225,666号に従ってハロゲン化銀粒子の核形成前
後でもよい。また、これらの増感色素や強色増感剤は、
メタノールなどの有機溶媒の溶液、ゼラチンなどの分散
物あるいは界面活性剤の溶液として添加すればよい。添
加量は一般にハロゲン化銀1モル当り1×10-8〜1×
10-2モルの範囲である。
【0112】(各種添加剤)本発明に係るハロゲン化銀
感光材料を作製するために用いられる親水性保護コロイ
ドには、プロダクト・ライセシング・インデックス、第
92巻P108の「Vehicles」の項に記載され
ている様な通常のハロゲン化銀乳剤に用いられるゼラチ
ンの他に、アセチル化ゼラチンやフタル化ゼラチン等の
ゼラチン誘導体、水溶性セルロース誘導体その他の合成
又は天然の親水性ポリマーが含まれる。
【0113】本発明に係るハロゲン化銀感光材料には、
必要に応じて当業界公知の各種技術、添加剤を用いるこ
とができる。例えば、感光性ハロゲン化銀乳剤層に加え
て保護層、フィルター層、ハレーション防止層、クロス
オーバー光カット層、バッキング層等の補助層を設ける
ことができ、これらの層中には、各種の化学増感剤、貴
金属増感剤、感光色素、強色増感剤、カプラー、高沸点
溶剤、カブリ防止剤、安定剤、現像抑制剤、漂白促進
剤、定着促進剤、混色防止剤、ホルマリンスカベンジャ
ー、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、可塑剤、ス
ベリ剤、紫外線吸収剤、イラジエーション防止染料、フ
ィルター光吸収染料、防ばい剤、ポリマーラテックス、
重金属、帯電防止剤、マット剤等を各種の方法で含有さ
せることができる。
【0114】上述したこれらの添加剤は、より詳しく
は、RD第176巻Item/17643(1978年
12月)、同第184巻Item/18431(197
9年8月)、同第187巻Item/18716(19
79年11月)及び同第308巻Item/30811
9(1989年12月)に記載されている。
【0115】上記各RDに示されている代表的な化合物
種類と記載箇所を表1に示す。
【0116】
【表1】
【0117】(色調剤)本発明のハロゲン化銀感光材料
においては、色調剤を含有することが好ましい。特に、
色調剤を有機銀塩や還元剤と共存させることにより、銀
イオンを効率的に輸送することができ好ましい。本発明
に用いられる好適な色調剤の例は、RD第17029号
に開示されており、以下の例を挙げることができる。
【0118】イミド類(例えば、フタルイミド);環状
イミド類、ピラゾリン−5−オン類、及びキナゾリノン
(例えば、スクシンイミド、3−フェニル−2−ピラゾ
リン−5−オン、1−フェニルウラゾール、キナゾリン
及び2,4−チアゾリジンジオン);ナフタールイミド
類(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタールイミ
ド);コバルト錯体(例えば、コバルトのヘキサミント
リフルオロアセテート)、メルカプタン類(例えば、3
−メルカプト−1,2,4−トリアゾール);N−(ア
ミノメチル)アリールジカルボキシイミド類(例えば、
N−(ジメチルアミノメチル)フタルイミド);ブロッ
クされたピラゾール類、イソチウロニウム(isoth
iuronium)誘導体及びある種の光漂白剤の組み
合わせ(例えば、N,N′−ヘキサメチレン(1−カル
バモイル−3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−
(3,6−ジオキサオクタン)ビス(イソチウロニウム
トリフルオロアセテート)、及び2−(トリブロモメチ
ルスルホニル)ベンゾチアゾールの組み合わせ);メロ
シアニン染料(例えば、3−エチル−5−((3−エチ
ル−2−ベンゾチアゾリニリデン(ベンゾチアゾリニリ
デン))−1−メチルエチリデン)−2−チオ−2,4
−オキサゾリジンジオン);フタラジノン、フタラジノ
ン誘導体又はこれらの誘導体の金属塩(例えば、4−
(1・ナフチル)フタラジノン、6−クロロフタラジノ
ン、5,7−ジメチルオキシフタラジノン、及び2,3
−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン);フタラジノ
ンとスルフィン酸誘導体の組み合わせ(例えば、6−ク
ロロフタラジノン+ベンゼンスルフィン酸ナトリウム又
は8−メチルフタラジノン+p−トリスルホン酸ナトリ
ウム);フタラジン+フタル酸の組み合わせ;フタラジ
ン(フタラジンの付加物を含む)とマレイン酸無水物、
及びフタル酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸又はo
−フェニレン酸誘導体及びその無水物(例えば、フタル
酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロフタル酸及びテト
ラクロロフタル酸無水物)から選択される少なくとも1
つの化合物との組み合わせ;キナゾリンジオン類、ベン
ズオキサジン、ナルトキサジン誘導体;ベンズオキサジ
ン−2,4−ジオン類(例えば、1,3−ベンズオキサ
ジン−2,4−ジオン);ピリミジン類及び不斉−トリ
アジン類(例えば、2,4−ジヒドロキシピリミジ
ン)、及びテトラアザペンタレン誘導体(例えば、3,
6−ジメルカプト−1,4−ジフェニル−1H,4H−
2,3a,5,6a−テトラアザペンタレン)。好まし
い色調剤としてはフタラゾン又はフタラジンであり、フ
タル酸類と共存させることが更に好ましい。含有量とし
ては感光層の1層あたり0.05g/m2以上、0.5
g/m2以下が好ましく、更に好ましくは0.1g/m2
以上、0.3g/m2以下である。
【0119】(カプラー)次にカプラーについて説明す
る。本発明におけるカプラーとは、前記の発色現像主薬
の酸化体とカップリング反応し、色素を形成する化合物
である。本発明に好ましく使用されるカプラーとして
は、特開2001−154325公報の段落番号018
3〜0187に記載の一般式(Cp−1)〜(Cp−1
2)で表される構造を有する化合物がある。これらは、
各々一般に活性メチレン、ピラゾロン、ピラゾロアゾー
ル、フェノール、ナフトールと総称される化合物であ
る。
【0120】一般式(Cp−1)〜(Cp−4)は活性
メチレン系カプラーと称されるカプラーを表し、式中、
24は置換基を有しても良いアシル基、シアノ基、ニト
ロ基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ス
ルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスル
ホニル基である。
【0121】一般式(Cp−1)〜(Cp−4)におい
て、R25は置換基を有しても良いアルキル基、アリール
基、またはヘテロ環基である。一般式(Cp−4)にお
いて、R26は置換基を有してもよいアリール基またはヘ
テロ環基である。R24、R25、R26が有してもよい置換
基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シアノ基、ハロ
ゲン原子、アシルアミノ基、スルホンアミド基、カルバ
モイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アルキルアミノ基、
アリールアミノ基、水酸基、スルホ基等、種々の置換基
を挙げることができる。R24の好ましい例としては、ア
シル基、シアノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボ
ニル基が挙げられる。
【0122】一般式(Cp−1)〜(Cp−4)におい
て、Yは水素原子または現像主薬酸化体とのカップリン
グ反応により脱離可能な基である。Yにおいて、2当量
カプラーのアニオン性離脱基として作用する基として
は、ハロゲン原子(例えば、クロル基、ブロム基)、ア
ルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基)、アリ
ールオキシ基(例えば、フェノキシ基、4−シアノフェ
ノキシ基、4−アルコキシカルボニルフェニル基)、ア
ルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、
ブチルチオ基)、アリールチオ基(例えば、フェニルチ
オ基、トリルチオ基)、アルキルカルバモイル基(例え
ば、メチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、
エチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、ジブ
チルカルバモイル基、ピペリジルカルバモイル基、モル
ホリルカルバモイル基)、アリールカルバモイル基(例
えば、フェニルカルバモイル基、メチルフェニルカルバ
モイル基、エチルフェニルカルバモイル基、ベンジルフ
ェニルカルバモイル基)、カルバモイル基、アルキルス
ルファモイル基(例えば、メチルスルファモイル基、ジ
メチルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、ジ
エチルスルファモイル基、ジブチルスルファモイル基、
ピペリジルスルファモイル基、モルホリルスルファモイ
ル基)、アリールスルファモイル基(例えば、フェニル
スルファモイル基、メチルフェニルスルファモイル基、
エチルフェニルスルファモイル基、ベンジルフェニルス
ルファモイル基)、スルファモイル基、シアノ基、アル
キルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、エタ
ンスルホニル基)、アリールスルホニル基(例えば、フ
ェニルスルホニル基、4−クロロフェニルスルホニル
基、p−トルエンスルホニル基)、アルキルカルボニル
オキシ基(例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオ
キシ基、ブチロイルオキシ基)、アリールカルボニルオ
キシ基(例えば、ベンゾイルオキシ基、トルイルオキシ
基、アニシルオキシ基)、含窒素複素環基(例えば、イ
ミダゾリル基、ベンゾトリアゾリル基)等が挙げられ
る。
【0123】また、4当量カプラーのカチオン性離脱基
として作用する基としては、水素原子、ホルミル基、カ
ルバモイル基、置換基を有するメチレン基(置換基とし
ては、アリール基、スルファモイル基、カルバモイル
基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基等)、アシル基、
スルホニル基等が挙げられる。
【0124】一般式(Cp−1)〜(Cp−4)におい
て、R24とR25、R24とR26は互いに結合して環を形成
してもよい。
【0125】一般式(Cp−5)は5−ピラゾロン系マ
ゼンタカプラーと称されるカプラーを表し、式中、R27
はアルキル基、アリール基、アシル基、またはカルバモ
イル基を表す。R28はフェニル基または1個以上のハロ
ゲン原子、アルキル基、シアノ基、アルコキシ基、アル
コキシカルボニル基、またはアシルアミノ基が置換した
フェニル基を表す。Yについては一般式(Cp−1)〜
(Cp−4)と同義である。
【0126】一般式(Cp−5)で表される5−ピラゾ
ロン系マゼンタカプラーの中でも、R27がアリール基ま
たはアシル基、R28が1個以上のハロゲン原子が置換し
たフェニル基のものが好ましい。
【0127】これら好ましい基について詳しく述べる
と、R27はフェニル、2−クロロフェニル、2−メトキ
シフェニル、2−クロロ−5−テトラデカンアミドフェ
ニル、2−クロロ−5−(3−オクタデセニル−1−ス
クシンイミド)フェニル、2−クロロ−5−オクタデシ
ルスルホンアミドフェニルまたは2−クロロ−5−〔2
−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェノキシ)テト
ラデカンアミド〕フェニル等のアリール基、またはアセ
チル、ピバロイル、テトラデカノイル、2−(2,4−
ジ−t−ペンチルフェノキシ)アセチル、2−(2,4
−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブタノイル、ベンゾイ
ル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシアセトア
ミド)ベンゾイル等のアシル基であり、これらの基はさ
らに置換基を有してもよく、それらは炭素原子、酸素原
子、窒素原子、またはイオウ原子で連結する有機置換基
またはハロゲン原子である。
【0128】R28は2,4,6−トリクロロフェニル、
2,5−ジクロロフェニル、2−クロロフェニル基等の
置換フェニル基が好ましい。
【0129】一般式(Cp−6)はピラゾロアゾール系
カプラーと称されるカプラーを表し、式中、R29は水素
原子または置換基を表す。Zは窒素原子を2〜4個含む
5員のアゾール環を形成するのに必要な非金属原子群を
表し、該アゾール環は置換基(縮合環を含む)を有して
もよい。Yについては、一般式(Cp−1)〜(Cp−
4)と同義である。
【0130】一般式(Cp−6)で表されるピラゾロア
ゾール系カプラーの中でも、発色色素の吸収特性の点
で、米国特許第4,500,630号に記載のイミダゾ
〔1,2−b〕ピラゾール類、米国特許第4,540,
654号に記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,
4〕トリアゾール類、米国特許第3,725,067号
に記載のピラゾロ〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリア
ゾール類が好ましく、光堅牢性の点で、これらのうちピ
ラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール類が
好ましい。
【0131】置換基R29、YおよびZで表されるアゾー
ル環の置換基の詳細については、例えば、米国特許第
4,540,654号明細書の第2カラム第41行〜第
8カラム第27行に記載されている。好ましくは、特開
昭61−65245号に記載されているような分岐アル
キル基がピラゾロトリアゾール基の2、3または6位に
直結したピラゾロアゾールカプラー、特開昭61−65
245号に記載されている分子内にスルホンアミド基を
含んだピラゾロアゾールカプラー、特開昭61−147
254号に記載されるアルコキシフェニルスルホンアミ
ドバラスト基を持つピラゾロアゾールカプラー、特開昭
62−209457号もしくは同63−307453号
に記載されている6位にアルコキシ基やアリールオキシ
基を持つピラゾロトリアゾールカプラー、および特開平
2−201443号に記載される分子内にカルボンアミ
ド基を持つピラゾロトリアゾールカプラーである。
【0132】一般式(Cp−7)、(Cp−8)はそれ
ぞれフェノール系カプラー、ナフトール系カプラーと称
されるカプラーであり、式中、R30は水素原子または−
NHCOR32、−SO2NR3233、−NHSO232
−NHCOR32、−NHCONR3233、−NHSO2
NR3233から選ばれる基を表す。R32、R33は各々水
素原子または置換基を表す。
【0133】一般式(Cp−7)、(Cp−8)におい
て、R31は置換基を表し、1は0〜2から選ばれる整
数、mは0〜4から選ばれる整数を表す。Yについては
一般式(Cp−1)〜(Cp−4)と同義である。R31
〜R33としては、前記R24〜R 26の置換基として記載し
たと同様のものが挙げられる。
【0134】一般式(Cp−7)で表されるフェノール
系カプラーの好ましい例としては、米国特許第2,36
9,929号、同第2,801,171号、同第2,7
72,162号、同第2,895,826号、同第3,
772,002号等に記載の2−アルキルアミノ−5−
アルキルフェノール系、米国特許第2,772,162
号、同第3,758,308号、同第4,126,39
6号、同第4,334,011号、同第4,327,1
73号、西独特許公開第3,329,729号、特開昭
59−166956号等に記載の2,5−ジアシルアミ
ノフェノール系、米国特許第3,446,622号、同
第4,333,999号、同第4,451,559号、
同第4,427,767号等に記載の2−フェニルウレ
イド−5−アシルアミノフェノール系等を挙げることが
できる。
【0135】一般式(Cp−8)で表されるナフトール
カプラーの好ましい例としては、米国特許第2,47
4,293号、同第4,052,212号、同第4,1
46,396号、同第4,228,233号、同第4,
296,200号等に記載の2−カルバモイル−1−ナ
フトール系および米国特許4,690,889号等に記
載の2−カルバモイル−5−アミド−1−ナフトール系
等を挙げることができる。
【0136】一般式(Cp−9)〜(Cp−12)はピ
ロロトリアゾールと称されるカプラーであり、R42、R
43、R44は各々水素原子または置換基を表す。Yについ
ては一般式(Cp−1)〜(Cp−4)と同義である。
42、R43、R44の置換基としては、前記R24〜R26
置換基として記載したと同様のものが挙げられる。一般
式(Cp−9)〜(Cp−12)で表されるピロロトリ
アゾール系カプラーの好ましい例としては、欧州特許第
488,248A1号、同第491,197A1号、同
第545,300号に記載の、R42、R43の少なくとも
一方が電子吸引基であるカプラーが挙げられる。
【0137】その他、縮環フェノール、イミダゾール、
ピロール、3−ヒドロキシピリジン、活性メチン、5,
5−縮環複素環、5,6−縮環複素環といった構造を有
するカプラーが使用できる。
【0138】縮環フェノール系カプラーとしては、米国
特許第4,327,173号、同第4,564,586
号、同第4,904,575号等に記載のカプラーが使
用できる。イミダゾール系カプラーとしては、米国特許
第4,818,672号、同第5,051,347号等
に記載のカプラーが使用できる。ピロール系カプラーと
しては特開平4−188137号、同4−190347
号等に記載のカプラーが使用できる。3−ヒドロキシピ
リジン系カプラーとしては特開平1−315736号等
に記載のカプラーが使用できる。活性メチン系カプラー
としては米国特許第5,104,783号、同第5,1
62,196号等に記載のカプラーが使用できる。5,
5−縮環複素環系カプラーとしては、米国特許第5,1
64,289号に記載のピロロピラゾール系カプラー、
特開平4−174429号に記載のピロロイミダゾール
系カプラー等が使用できる。5,6−縮環複素環系カプ
ラーとしては、米国特許第4,950,585号に記載
のピラゾロピリミジン系カプラー、特開平4−2047
30号に記載のピロロトリアジン系カプラー、欧州特許
第556,700号に記載のカプラー等が使用できる。
【0139】本発明には、上述の各カプラー以外に、西
独特許第3,819,051A号、同第3,823,0
49号、米国特許第4,840,883号、同第5,0
24,930号、同第5,051,347号、同第4,
481,268号、欧州特許第304,856A2号、
同第329,036号、同第354,549A2号、同
第374,781A2号、同第379,110A2号、
同第386,930A1号、特開昭63−141055
号、同64−32260号、同32261号、特開平2
−297547号、同2−44340号、同2−110
555号、同3−7938号、同3−160440号、
同3−172839号、同4−172447号、同4−
179949号、同4−182645号、同4−184
437号、同4−188138号、同4−188139
号、同4−194847号、同4−204532号、同
4−204731号、同4−204732号等に記載さ
れているカプラーも使用できる。
【0140】本発明のハロゲン化銀感光材料において
は、一般にイエローカプラー、マゼンタカプラー、シア
ンカプラーとして知られている化合物を用いることがで
きる。これらの化合物は一般のカラー写真に用いられ、
パラフェニレンジアミン系の発色現像主薬で現像した時
にそれぞれ青色域(波長350〜500nm)、緑色域
(波長500〜600nm)、赤色域(波長600〜7
50nm)に分光吸収極大波長を持つような化合物であ
る。ヒドラジン系やスルホンアミドフェノール系等の現
像主薬によっては、カップリングによって生成する色素
が、これらの波長とは異なる波長域に分光吸収極大を有
することがあるため、使用する現像主薬の種類に応じ
て、適宜カプラーの種類を選択する必要がある。また本
発明の感光材料は、必ずしも発色色素が上記の青色域、
緑色域、赤色域に分光吸収極大波長を持つように設計さ
れる必要はない。発色色素が紫外域や赤外域に分光吸収
を有してもよく、これらと可視光域の吸収を組み合わせ
て用いてもよい。
【0141】本発明に使用できるカプラーは、耐拡散性
基がポリマー鎖をなしていてもよい。また、4当量カプ
ラーでも、2当量カプラーでも用いることができるが、
発色現像主薬の種類によって使い分けるのが好ましい。
詳しくは、特開2001−5155の一般式(1)〜
(3)で表される現像主薬に対しては4当量カプラーを
使用するのが好ましく、特開2001−5155の一般
式(4)及び一般式(5)で表される現像主薬に対して
は2当量カプラーを使用するのが好ましい。カプラーの
具体例は、4当量、2当量の両者ともセオリー・オブ・
ザ・フォトグラフィック・プロセス(4th Ed.
T.H.James編集、Macmillan,197
7)291〜334頁、および354〜361頁、特開
昭58−12353号、同58−149046号、同5
8−149047号、同59−11114号、同59−
124399号、同59−174835号、同59−2
31539号、同59−231540号、同60−29
51号、同60−14242号、同60−23474
号、同60−66249号、特開平8−110608
号、同8−146552号、同8−146578号、同
9−204031号等及び前掲した文献、特許に詳しく
記載されている。
【0142】本発明の感光材料は、以下のような機能性
カプラーを含有しても良い。発色色素の不要な吸収を補
正するためのカプラーとして、欧州特許第456,25
7A1号に記載のイエローカラードシアンカプラー、該
欧州特許に記載のイエローカラードマゼンタカプラー、
米国特許第4,833,069号に記載のマゼンタカラ
ードシアンカプラー、米国特許第4,837,136号
の(2)、WO92/11575のクレーム1に記載の
式(A)で表わされる無色のマスキングカプラー(特
に、36〜45頁の例示化合物)。現像主薬酸化体と反
応して写真的に有用な化合物残査を放出する化合物(カ
プラーを含む)としては、以下のものが挙げられる。現
像抑制剤放出化合物:欧州特許第378,236A1号
の11頁に記載の式(I)〜(IV)で表わされる化合
物、欧州特許第436,938A2号の7頁に記載の式
(I)で表わされる化合物、特開平5−307248号
の式(1)で表わされる化合物、欧州特許第440,1
95A2の5、6頁に記載の式(I)(II)(III)で
表わされる化合物、特開平6−59411号の請求項1
に記載の式(I)で表わされる化合物−リガンド放出化
合物、米国特許第4,555,478号のクレーム1に
記載のLIG−Xで表わされる化合物。
【0143】本発明に用いられるカプラーは、1種また
は2種以上を組み合わせて用いることができ、さらに他
の種類のカプラーと併用することができる。カプラー
は、現送主薬とハロゲン化銀乳剤と同一層、あるいはハ
ロゲン化銀と同一の層に添加されることが好ましく、そ
の好ましい使用量は、現像主薬とハロゲン化銀と同一層
に添加する場合には、現像主薬に1モルに対して0.0
5〜20モル、更に好ましくは0.1〜10モル、特に
好ましくは0.2〜5モルである。また、本発明におい
てカプラーはハロゲン化銀1モル当たり0.01〜1モ
ル使用することが好ましく、0.02〜0.6モルがよ
り好ましい。この範囲であると十分な発色濃度が得られ
る点で好ましい。
【0144】カプラー、発色現像主薬などの疎水性添加
剤は、米国特許第2,322,027号記載の方法など
の公知の方法により感光材料の所定の層中に導入するこ
とができる。この場合には、米国特許第4,555,4
70号、同第4,536,466号、同第4,536,
467号、同第4,587,206号、同第4,55
5,476号、同第4,599,296号、特公平3−
62256号などに記載のような高沸点有機溶媒を、必
要に応じて沸点50℃〜160℃の低沸点有機溶媒と併
用して、用いることができる。また、これらカプラー、
高沸点有機溶媒などは2種以上併用することができる。
高沸点有機溶媒の量は、用いられる疎水性添加剤1gに
対して10g以下、好ましくは5g以下、より好ましく
は0.1〜1gである。また、バインダー1gに対して
1ml以下、更には0.5ml以下、特に0.3ml以
下が適当である。また、特公昭51−39853号、特
開昭51−59943号に記載されている重合物による
分散法を用いることができる。
【0145】本発明においては、ハロゲン化銀感光材料
が、フィッシャー分散型カプラーを含有することができ
る。フィッシャー分散型カプラーのアルカリ水溶液分散
を行うには、例えば、特開昭59−60437号、特公
平6−64319号等に記載された方法を採用してもよ
い。この場合、カプラーがカルボン酸、スルホン酸の如
き酸基を有しているので、アルカリ性水溶液として親水
性コロイド中に導入される。また、特開昭62−302
42号等に記載されている微粒子分散物にして添加する
方法も使用できる。
【0146】カプラーが水に実質的に不溶な化合物の場
合には、前記方法以外にバインダー中に微粒子にして分
散含有させることができる。疎水性化合物を親水性コロ
イドに分散する際には、種々の界面活性剤を用いること
ができ、例えば、特開昭59−157636号の37〜
38頁、前述の表1に界面活性剤として挙げたものを使
うことができる。また、特開平7−66267号、同7
−228589号、西独公開特許第1,932,299
A号記載のリン酸エステル型界面活性剤も使用できる。
【0147】(ヒドラジン誘導体)本発明のハロゲン化
銀感光材料においては、ヒドラジン誘導体を含有するこ
とができ、ヒドラジン誘導体としては、下記一般式
〔H〕で表される化合物がより好ましい。
【0148】
【化7】
【0149】式中、A0はそれぞれ置換基を有してもよ
い脂肪族基、芳香族基、複素環基又は−G0−D0基を、
0はブロッキング基を表し、A1、A2はともに水素原
子、又は一方が水素原子で、他方はアシル基、スルホニ
ル基又はオキザリル基を表す。ここで、G0は−CO−
基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG11
−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)(G1
1)−基を表し、G1は単なる結合手、−O−基、−S−
基又は−N(D1)−基を表し、D1は脂肪族基、芳香族
基、複素環基又は水素原子を表し、分子内に複数のD1
が存在する場合、それらは同じであっても異なってもよ
い。D0は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、
アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基を表す。
【0150】一般式〔H〕において、A0で表される脂
肪族基は好ましくは炭素数1〜30のものであり、特に
炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が好
ましく、例えば、メチル基、エチル基、t−ブチル基、
オクチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基が挙げら
れ、これらは更に適当な置換基(例えば、アリール基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、スルホキシ基、スルホンアミド基、スル
ファモイル基、アシルアミノ基、ウレイド基等)で置換
されていてもよい。
【0151】一般式〔H〕において、A0で表される芳
香族基は、単環又は縮合環のアリール基が好ましく、例
えば、ベンゼン環又はナフタレン環が挙げられ、A0
表される複素環基としては、単環又は縮合環で窒素、硫
黄、酸素原子から選ばれる少なくとも一つのヘテロ原子
を含む複素環が好ましく、例えば、ピロリジン環、イミ
ダゾール環、テトラヒドロフラン環、モルホリン環、ピ
リジン環、ピリミジン環、キノリン環、チアゾール環、
ベンゾチアゾール環、チオフェン環、フラン環が挙げら
れ、A0で表される−G0−D0基において、G0は−CO
−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表す。G1は単なる結合手、−O−
基、−S−基又は−N(D1)−基を表し、D1は脂肪
族基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分子内
に複数のD1が存在する場合、それらは同じであっても
異なってもよい。D0は水素原子、脂肪族基、芳香族
基、複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、好まし
いD 0としては水素原子、アルキル基、アルコキシ基、
アミノ基等が挙げられる。A0の芳香族基、複素環基及
び−G0−D0基は置換基を有していてもよい。
【0152】A0として特に好ましいものは、アリール
基及び−G0−D0基である。又、一般式〔H〕におい
て、A0は耐拡散基又はハロゲン化銀吸着基を少なくと
も一つ含むことが好ましい。耐拡散基としてはカプラー
等の不動性写真用添加剤にて常用されるバラスト基が好
ましく、バラスト基としては写真的に不活性であるアル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、
フェニル基、フェノキシ基、アルキルフェノキシ基等が
挙げられ、置換基部分の炭素数の合計は8以上であるこ
とが好ましい。
【0153】一般式〔H〕において、ハロゲン化銀吸着
促進基としては、チオ尿素、チオウレタン基、メルカプ
ト基、チオエーテル基、チオン基、複素環基、チオアミ
ド複素環基、メルカプト複素環基、あるいは特開昭64
−90439号に記載の吸着基等が挙げられる。
【0154】一般式〔H〕において、B0はブロッキン
グ基を表し、好ましくは−G0−D0基であり、G0は−
CO−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表す。好ましいG0としては−CO−
基、−COCO−基が挙げられ、G1は単なる結合手、
−O−基、−S−基又は−N(D1)−基を表し、D1
脂肪族基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分
子内に複数のD1が存在する場合、それらは同じであっ
ても異なってもよい。D0は水素原子、脂肪族基、芳香
族基、複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、好ま
しいD0としては水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、アミノ基等が挙げられる。A1、A2はともに水素原
子、又は一方が水素原子で他方はアシル基(アセチル
基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基等)、スル
ホニル基(メタンスルホニル基、トルエンスルホニル基
等)、又はオキザリル基(エトキザリル基等)を表す。
【0155】上記一般式〔H〕で表される化合物の具体
例は、特開2002−55410の段落番号0046に
記載の化合物H−1〜段落番号0051に記載の化合物
H−30を挙げることができるが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0156】その他に好ましく用いることのできるヒド
ラジン誘導体は、米国特許第5,545,505号のカ
ラム11〜カラム20に記載の化合物H−1〜H−2
9、米国特許第5,464,738号のカラム9〜カラ
ム11に記載の化合物1〜12である。
【0157】これらのヒドラジン誘導体は、公知の方法
で合成することができる。ヒドラジン誘導体の添加層
は、ハロゲン化銀乳剤を含む感光層又は感光層に隣接し
た層である。また、添加量はハロゲン化銀粒子の粒径、
ハロゲン組成、化学増感の程度、抑制剤の種類等により
最適量は一様ではないが、ハロゲン化銀1モル当たり1
×10-6〜1×10-1モル程度、特に1×10-5〜1×
10-2モルの範囲が好ましい。
【0158】(カブリ防止剤)本発明において使用する
ことの出来るカブリ防止剤としては、例えば、米国特許
第3,645,739号明細書に記載されている、高級
脂肪酸、特公昭47−11113号記載の第2水銀塩、
特開昭51−47419号記載のN−ハロゲン化物、米
国特許第3,700,457号、及び特開昭51−50
725号、特開平2−297548号、同2−2822
41号記載のメルカプト化合物放出性の化合物、特開昭
49−125016号記載のアリールスルフォン酸、同
51−47419号記載のカルボン酸リチウム塩、英国
特許第1,455,271号及び特開昭50−1010
19号記載の酸化剤、同53−19825号記載のスル
フィン酸類及びチオスホン酸類、同51−3223号記
載のチオウラシル類、同51−26019号記載の硫
黄、同51−42529、同51−81124号、及び
同55−93149号記載のジスルフィド類及びポリス
ルフィド類,同51−57435号記載のロジンあるい
はジテルペン類、同51−104338号記載のカルボ
キシル基またはスルホン酸基を有するポリマー酸、米国
特許第4,138,265号記載のチアゾリチオン、特
開昭54−51821号、同55−142331号、米
国特許第4,137,079号記載のトリアゾール類、
特開昭55−140883号記載のチオスルフィン酸エ
ステル類、特開昭59−46641、同59−5723
3号、同59−57234号記載のジ−またはトリ−ハ
ロゲン化物、特開昭59−111636号記載のチオー
ル化合物、同60−198540号及び同60−227
255号記載のハイドロキノン誘導体等が挙げられる。
更に、別の好ましいカブリ防止剤としては、特開昭62
−78554号に記載の親水性基を有するカブリ防止
剤、特開昭62−121452号記載のポリマーかぶり
防止剤、特開昭62−123456号記載のバラスト基
を有するカブリ防止剤が挙げられる。また、特開平1−
161239号記載の無呈色カプラーも好ましく用いら
れる。その他のカブリ防止剤として、前記有機銀塩、特
開平4−171443号、同4−73649号、同5−
809182号に記載の化合物も好ましく用いられる。
【0159】本発明においては、種々のカブリ防止剤、
写真安定剤及びそれらのプレカーサーを使用することが
できる。その具体例としては、前記の表1に記載の化合
物、米国特許第5,089,378号、同第4,50
0,627号、同第4,614,702号、特開昭64
−13564号の7〜9頁、57〜71頁及び81〜9
7頁に記載の化合物、米国特許第4,775,610
号、同第4,626,500号、同第4,983,49
4号、特開昭62−174747号、同62−2391
48号、特開平1−150135号、同2−11055
7号、同2−178650号、RD第17,643号
(1978年)の24〜25頁、欧州特許第1,16
4,419号、同第1,164,421号、特開200
2−23326、同2002−31878等に記載の化
合物が挙げられる。
【0160】これらの化合物は、銀1モルあたり5×1
-6〜10モルが好ましく、さらに1×10-5〜5モル
が好ましく用いられる。
【0161】(層構成)本発明に係る感光材料において
は、ハロゲン化銀乳剤層の間および最上層、最下層に、
保護層、下塗り層、中間層、黄色フィルター層、アンチ
ハレーション層などの各種の非感光性層を適宜設けても
良く、支持体の反対側にはバック層などの種々の補助層
を設けることができる。具体的には、米国特許第5,0
51,335号記載のような下塗り層、特開平1−16
7838号、特開昭61−20943号記載のような固
体顔料を有する中間層、特開平1−120553号、同
5−34884号、同2−64634号記載のような還
元剤やDIR化合物を有する中間層、米国特許第5,0
17,454号、同第5,139,919号、特開平2
−235044号記載のような電子伝達剤を有する中間
層、特開平4−249245号記載のような還元剤を有
する保護層またはこれらを組み合わせた層などを設ける
ことができる。
【0162】本発明に係るハロゲン化銀感光材料には、
RD第38,957号のXI項や特開2000−2918
5、米国特許第5,744,288号、同第5,96
8,718号、特開平11−174637号、特開20
01−209157に記載の順層、逆層、ユニット構成
等の様々な層構成を採ることができる。
【0163】(染料)本発明の感光材料には、イラジエ
ーション防止やハレーション防止の目的で、種々の波長
域に吸収を有する染料を用いることができる。従来のハ
ロゲン化銀写真感光材料では、黄色フィルター層、アン
チハレーション層にコロイド銀微粒子がしばしば用いら
れてきたが、感光材料を現像した後、コロイド銀を除去
する目的で漂白工程を設ける必要が生じる。処理の簡便
性を求めるという本発明の目的からは、漂白工程を必要
としない感光材料が好ましい。したがって本発明におい
ては、コロイド銀に替えて染料、特に現像処理中に消
色、あるいは溶出、転写して、処理後の濃度への寄与が
小さい染料を使用することが好ましい。本発明でいう染
料が現像時に消色あるいは除去されるとは、処理後に残
存する染料の量が、感光材料に含有されていた染料の1
/3以下、好ましくは1/10以下となることであり、
現像時に染料の成分が感光材料から溶出あるいは処理材
料中に転写しても良いし、現像時に反応して無色の化合
物に変わっても良い。
【0164】これらの染料は、ハロゲン化銀乳剤層に添
加してもよく、非感光性層に添加してもよい。感度と鮮
鋭度を両立させるという観点からは、特定の波長域に感
光するハロゲン化銀乳剤が存在する層に対し、光源と反
対側の位置に同一波長域の光を吸収する染料が添加され
るのが好ましい。本発明に係る感光材料中に使用する染
料としては、公知の染料を用いることができ、例えば、
現像液のアルカリに溶解する染料や、現像液中の成分、
亜硫酸イオンや主薬、アルカリと反応して消色するタイ
プの染料を用いることできる。具体的には、欧州特許第
549,489A号記載の染料や、特開平7−1521
29号のExF2〜6の染料が挙げられる。これらの染
料は、感光材料を処理液で現像する場合にも用いること
ができるが、感光材料が後述する処理シートを用いて熱
現像する場合に、特に好ましい。
【0165】処理液で処理する場合には、可視域に吸収
を有する染料として、特開平3−251840号公報3
08ページに記載のAI−1〜11の染料及び特開平6
−3770号公報明細書記載の染料が好ましく用いられ
る。赤外線吸収染料としては、特開平1−280750
号公報の2ページ左下欄に記載の一般式(I)、(I
I)、(III)で表される化合物が好ましい分光特性を有
し、ハロゲン化銀乳剤の写真特性への影響もなく、また
残色による汚染もなく好ましい。好ましい化合物の具体
例として、同公報3ページ左下欄〜5ページ左下欄に挙
げられた例示化合物(1)〜(45)を挙げることがで
きる。
【0166】また、染料を媒染剤により媒染させるなど
して、染料をバインダー中に固定することができる。こ
の場合、媒染剤と染料は写真分野で公知のものを用いる
ことができ、例えば、米国特許第4,50,626号の
第58〜59欄や、特開昭61−88256号の32〜
41頁、特開昭62−244043号、特開昭62−2
44036号等に記載の媒染剤を挙げることができる。
また、還元剤と反応して拡散性色素を放出する化合物と
還元剤を用い、現像時のアルカリで可動性色素を放出さ
せ、処理液に溶出あるいは、処理シートに転写除去させ
ることもできる。具体的には、米国特許第4,559,
290号、同第4,783,369号、欧州特許第22
0,746A2号、公開技報87−6119号に記載さ
れている他、特開平8−101487号の段落番号00
80〜0081に記載されている。
【0167】消色するロイコ染料などを用いることもで
きる。具体的には、特開平1−150132号に有機酸
金属塩の顕色剤によりあらかじめ発色させておいたロイ
コ色素を含むハロゲン化銀感光材料が開示されている。
ロイコ色素と顕色剤錯体は、熱あるいはアルカリ剤と反
応して消色するため、本発明において熱現像を行う場合
には、このロイコ色素と顕色剤の組み合わせが好まし
い。ロイコ色素は、公知のものが利用でき、例えば、森
賀、吉田「染料と薬品」9、84頁(化成品工業協
会)、「新版染料便覧」242頁(丸善、1970)、
R.Garner「Reports on the P
rogress of Appl.Chem」56、1
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(化成品工業協会、1974)、「色材」62、288
頁(1989)、「染料工業」32、208等に記載が
ある。顕色剤としては、酸性白土系顕色剤、フェノール
ホルムアルデヒドレジンの他、有機酸塩の金属塩が好ま
しく用いられる。
【0168】(バインダー)本発明において、感光材料
又は処理材料の構成層に用いるバインダーとしては、親
水性のものが好ましく、例えば、前述の表1に記載の化
合物及び特開昭64−13546号の71〜75頁に記
載されたものが挙げられる。また、本発明に好適なバイ
ンダーは、透明又は半透明で、一般に無色であり、天然
ポリマー合成樹脂やポリマー及びコポリマー、その他フ
ィルムを形成する媒体、例えば、ゼラチン、アラビアゴ
ム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセル
ロース、セルロースアセテート、セルロースアセテート
ブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デ
ンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル
酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コ
ポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン
−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエ
ン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビ
ニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポ
リ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹
脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、
ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、
セルロースエステル類、ポリ(アミド)類がある。
【0169】本発明で用いるバインダーとしては親水性
でも疎水性でもよいが、本発明においては、熱現像後の
カブリを低減させるために、疎水性透明バインダーを使
用することもでき、例えば、ポリビニルブチラール、セ
ルロースアセテート、セルロースアセテートブチレー
ト、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリル
酸、ポリウレタンなどがあげられる。疎水性バインダの
中でもポリビニルブチラール、セルロースアセテート、
セルロースアセテートブチレート、ポリエステルは特に
好ましく用いられる。
【0170】これらバインダは2種以上を併用して用い
てもよく、バインダーの塗布量は1m2あたり100g
以下が好ましく、特に20g以下にするのが適当であ
る。
【0171】(硬膜剤)本発明に係る感光材料又は処理
材料は、硬膜剤で硬膜されていることが好ましい。バイ
ンダーとしてゼラチン等の親水性を用いる場合、好まし
い硬膜剤の例としては、米国特許第4,678,739
号の第41欄、同第4,791,042号、特開昭59
−116655号、同62−245261号、同61−
18942号、同61−249054号、同61−24
5153号、特開平4−218044号等に記載の硬膜
剤が挙げられ、より具体的には、アルデヒド系硬膜剤
(ホルムアルデヒドなど)、アジリジン系硬膜剤、エポ
キシ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤(N,N′−エ
チレン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)エタンな
ど)、N−メチロール系硬膜剤(ジメチロール尿素な
ど)、ほう酸、メタほう酸あるいは高分子硬膜剤(特開
昭62−234157号などに記載の化合物)が挙げら
れる。これらの硬膜剤の中で、ビニルスルホン型硬膜剤
やクロロトリアジン型硬膜剤を単独又は併用して使用す
る事が好ましい。これらの硬膜剤は、親水性バインダー
1gあたり0.001〜1g、好ましくは0.005〜
0.5gが用いられる。
【0172】(支持体)本発明で用いることのできる支
持体としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン
等のポリオレフィン類、ポリカーボネート類、セルロー
スアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート類、ポリ塩化ビニル等の合成プラスチ
ックフィルムも好ましく使用できる。また、シンジオタ
クチック構造ポリスチレン類も好ましい。これらは特開
昭62−117708号、特開平1−46912、同1
−178505号に記載されている方法により得ること
ができる。更に、本発明に係る感光材料に利用できる支
持体としては、写真用原紙、印刷用紙、バライタ紙、及
びレジンコート紙等の紙支持体ならびに上記プラスチッ
クフィルムに反射層を設けた支持体、特開昭62−25
3195号(29〜31頁)に支持体として記載された
ものが挙げられる。前述のRDNo.17643の28
頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左
欄及び同No.307105の879頁に記載されたも
のも好ましく使用できる。
【0173】これらの支持体には、米国特許第4,14
1,735号のようにTg以下の熱処理を施すことで、
巻き癖をつきにくくしたものを用いることができる。ま
た、これらの支持体表面を支持体と乳剤下塗り層との接
着の向上を目的に表面処理を行っても良い。本発明で
は、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火
炎処理を表面処理として用いることができる。更に公知
技術第5号(1991年3月22日アズテック有限会社
発行)の44〜149頁に記載の支持体を用いることも
できる。ポリエチレンジナフタレンジカルボキシラート
などの透明支持体やその上に透明磁性体を塗布したよう
な支持体を用いることができる。更には、RDNo.3
08119の1009頁やプロダクト・ライセシング・
インデックス、第92巻P108の「Support
s」の項に記載されているものが挙げられる。
【0174】本発明に係る感光材料を、後述する熱現像
処理に用いる場合には、支持体としては、処理温度に耐
えることのできるものが用いる必要がある。
【0175】(磁気記録層)本発明においては、上記支
持体に加えて、例えば、特開平4−124645号、同
5−40321号、同6−35092号、特願平5−5
8221号、同5−106979号記載の磁気記録層を
有する支持体を用い、撮影情報などを記録することもで
きる。
【0176】磁気記録層とは、磁性体粒子をバインダー
中に分散した水性もしくは有機溶媒系塗布液を支持体上
に塗設したものである。磁性体粒子は、γFe23など
の強磁性酸化鉄、Co被着γFe23、Co被着マグネ
タイト、Co含有マグネタイト、強磁性二酸化クロム、
強磁性金属、強磁性合金、六方晶系のBaフェライト、
Srフェライト、Pbフェライト、Caフェライトなど
を使用できる。Co被着γFe23などのCo被着強磁
性酸化鉄が好ましい。形状としては針状、米粒状、球
状、立方体状、板状等いずれでもよい。比表面積として
は、SBETで20m2/g以上が好ましく、30m2
g以上が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σs)
は、好ましくは3.0×104〜3.0×105A/mで
あり、特に好ましくは4.0×104〜2.5×105
/mである。強磁性体粒子を、シリカおよび/またはア
ルミナや有機素材による表面処理を施してもよい。さら
に、磁性体粒子は、特開平6−161032号に記載さ
れた如く、その表面にシランカップリング剤またはチタ
ンカップリング剤で処理されてもよい。また、特開平4
−259911号、同5−81652号に記載の表面に
無機、有機物を被覆した磁性体粒子も使用できる。
【0177】磁性体粒子に用いられるバインダーは、特
開平4−219569号に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ
又は生分解性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導
体、糖誘導体など)およびそれらの混合物を使用するこ
とができる。上記の樹脂のTgは−40℃〜300℃、
重量平均分子量は0.2万〜100万であり、例えば、
ビニル系共重合体、セルロースジアセテート、セルロー
ストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、セルロースアセテートブチレート、セルローストリ
プロピオネートなどのセルロース誘導体、アクリル樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂を挙げることができ、ま
たゼラチンも好ましい。特に、セルロースジ(トリ)ア
セテートが好ましい。バインダーは、エポキシ系、アジ
リジン系、イソシアネート系の架橋剤を添加して硬化処
理することができる。イソシアネート系の架橋剤として
は、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、などのイ
ソシアネート類、これらのイソシアネート類とポリアル
コールとの反応生成物(例えば、トリレンジイソシアナ
ート3molとトリメチロールプロパン1molの反応
生成物)、及びこれらのイソシアネート類の縮合により
生成したポリイソシアネートなどが挙げられ、例えば、
特開平6−59357号に記載されている。
【0178】前述の磁性体を上記バインダー中に分散す
る方法は、特開平6−35092号に記載されている方
法のように、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミル
などが好ましく併用も好ましい。特開平5−88283
号記載の分散剤や、その他の公知の分散剤が使用でき
る。磁気記録層の厚みは0.1〜10μm、好ましくは
0.2〜5μm、より好ましくは0.3〜3μmであ
る。磁性体粒子とバインダーの質量比は、好ましくは
0.5:100〜60:100であり、より好ましくは
1:100〜30:100である。磁性体粒子の塗布量
は0.005〜3g/m2、好ましくは0.01〜2g
/m2、さらに好ましくは0.02〜0.5g/m2であ
る。磁気記録層の透過イエロー濃度は、0.01〜0.
50が好ましく、0.03〜0.20がより好ましく、
0.04〜0.15が特に好ましい。磁気記録層は、支
持体の裏面に塗布又は印刷によって全面またはストライ
プ状に設けることができる。磁気記録層を塗布する方法
としては、例えば、エアードクター、ブレード、エアナ
イフ、スクイズ、含浸、リバースロール、トランスファ
ロール、グラビヤ、キス、キャスト、スプレイ、ディッ
プ、バー、エクストリュージョン等が利用でき、特開平
5−341436号等に記載の塗布液が好ましい。
【0179】磁気記録層には、潤滑性向上、カール調
整、帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの各機能を合
せ持たせてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの
機能を付与させてもよい。
【0180】本発明に係る磁気記録層においては、粒子
の少なくとも1種が、モース硬度5以上の非球形無機粒
子を研磨剤として用いることが好ましい。非球形無機粒
子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化クロム、二
酸化硅素、二酸化チタン、シリコンカーバイト等の酸化
物、炭化硅素、炭化チタン等の炭化物、ダイアモンド等
の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、その表面をシ
ランカップリング剤又はチタンカップリング剤で処理さ
れてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添加してもよ
く、また磁気記録層上にオーバーコート(例えば、保護
層、潤滑剤層など)しても良い。この時使用するバイン
ダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気記録層の
バインダーと同じものがよい。磁気記録層を有する感光
材料については、米国特許第5,336,589号、同
第5,250,404号、同第5,229,259号、
同第5,215,874号、欧州特許第466,130
号に記載されている。
【0181】上述の磁気記録層を有する感光材料に好ま
しく用いられるポリエステル支持体について更に記す
が、感光材料、処理、カートリッジ及び実施例なども含
め詳細については、公開技術、公技番号94−6023
(発明協会;1994.3.15)に記載されている。
【0182】支持体として用いることのできるポリエス
テルは、ジオールと芳香族ジカルボン酸を必須成分とし
て形成され、芳香族ジカルボン酸として2,6−、1,
5−、1,4−、及び2,7−ナフタレンジカルボン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジオール
としてジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、
ビスフェノールが挙げられる。この重合ポリマーとして
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレー
ト等のホモポリマーを挙げることができる。特に好まし
いのは2,6−ナフタレンジカルボン酸を50モル%〜
100モル%含むポリエステルである。中でも特に好ま
しいのはポリエチレン2,6−ナフタレートである。平
均分子量の範囲は約5,000〜200,000であ
る。ポリエステルのTgは50℃以上であり、さらに9
0℃以上が好ましい。
【0183】本発明で用いるポリエステル支持体におい
ては、巻き癖をつきにくくするために熱処理を施すこと
が好ましく、温度は40℃以上Tg未満、より好ましく
はTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理
は、この温度範囲内の一定温度で実施してもよく、冷却
しながら熱処理してもよい。この熱処理時間は、0.1
時間以上1500時間以下、さらに好ましくは0.5時
間以上200時間以下である。支持体の熱処理は、ロー
ル状で実施してもよく、またウェブ状で搬送しながら実
施してもよい。表面に凹凸を付与し(例えば、SnO2
やSb25等の導電性無機微粒子を塗布する)、面状改
良を図ってもよい。また、端部にローレットを付与し端
部のみ少し高くすることで巻芯部の切り口写りを防止す
るなどの工夫を行うことが望ましい。これらの熱処理
は、支持体製膜後、表面処理後、バック層塗布後(帯電
防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後のいずれの段階で実
施してもよい。好ましいのは、帯電防止剤塗布後であ
る。このポリエステルには、紫外線吸収剤を練り込んで
も良い。また、ライトパンピング防止のため、例えば、
三菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKaya
set等のポリエステル用として市販されている染料ま
たは顔料を塗り込むことも好ましい。
【0184】(現像処理)本発明においては、現像処理
として、感光材料をC41標準処理プロセス(イースト
マンコダック社製)に準ずる発色現像処理−漂白処理−
定着処理−安定化処理を行うことも可能であるが、アク
チベータ処理を行うことも可能である。この場合、感光
材料の特性としては、複数の処理プロセスのいずれに対
しても適正を有することが好ましい。
【0185】本発明でいうアクチベーター処理とは、発
色現像主薬及び/又は発色現像主薬前駆体を感光材料及
び/又は処理材料中に内蔵させておき、発色現像主薬を
含まない処理液で現像処理を行う処理方法を意味する。
この場合、処理液は通常の現像処理液成分に含まれてい
る発色現像主薬を含まないことが特徴で、その他の成
分、例えば、アルカリ、補助現像主薬などを含んでいて
も良い。アクチベーター処理については、欧州特許第5
45,491A1号、同第565,165A1号などの
公知文献に例示されている。本発明に用いるアクチベー
ター処理液のpHは9以上であることが好ましく、10
以上であることが更に好ましい。
【0186】(補助現像剤)本発明に係る感光材料に対
しアクチベーター処理を行う場合、補助現像剤が好まし
く用いられる。ここでいう補助現像剤とは、ハロゲン化
銀の現像過程において、発色現像主薬からハロゲン化銀
への電子移動を促進する作用を有する物質である。補助
現像剤はアクチベータ処理液に添加してもよいが、予め
感光材料に内蔵させておくこともできる。補助現像剤を
含むアルカリ水溶液で現像する方法は、RDNo.17
643の28〜29頁、同No.18716の651左
欄〜右欄、および同No.307105の880〜88
1頁に記載されている。
【0187】本発明における補助現像主薬は、好ましく
は特開2002−23296公報の段落番号0118〜
0123に記載の一般式(ETA−I)又は一般式(E
TA−II)で表されるケンダール−ペルツ則に従う電
子放出性の化合物である。この中で(ETA−I)で表
されるものが特に好ましい。
【0188】また、補助現像剤を感光材料に内蔵させる
場合、感光材料の保存安定性を高めるために、補助現像
剤を前駆体の形で内蔵させることもできる。ここで用い
られる補助現像剤前駆体としては、特開2000−89
425に記載の化合物(ETP−1)〜(ETP−9
7)等を挙げることができる。これらの化合物は、水や
アルコール類やアセトン、ジメチルホルムアミド、グリ
コール類等の適当な溶媒に溶解させる方法、微粒子固体
分散状とする方法、またはトリクレジルフォスフェート
等の高沸点有機溶媒に溶解の後に親水性パインダー中で
微粒子分散を行う方法などにより添加し、塗布すること
ができる。これら補助現像剤前駆体は2種以上併用して
用いてもよいし、補助現像剤と併用して用いてもよい。
【0189】本発明のハロゲン化銀感光材料、前記補助
現像剤を電子伝達剤として含有することができ、好まし
く用いられる電子伝達剤は、前記特開2002−232
96公報の一般式(ETA−I)又は一般式(ETA−
II)で表される化合物である。これらの化合物の具体例
としては、特開2000−19698の段落番号015
7〜0159に記載の化合物を挙げることができる。
【0190】(現像主薬酸化体トラップ剤)本発明で用
いるハロゲン化銀感光材料は、発色現像主薬または発色
現像主薬酸化体と反応して実質的に無色の化合物を形成
する化合物を含むことができる。このような化合物例と
して、特開平1−193855号、同1−283559
号、同1−283558号、特公4−73722号、特
許番号2699005号に記載の化合物を用いることが
できる。該化合物は、感光材料の乳剤層中に用いてもよ
いし、乳剤を含有しない中間層に用いてもよい。
【0191】(熱現像処理)本発明に係る感光材料の好
ましい処理形態は、熱現像処理である。熱現像において
は、感光材料をそのまま加熱して現像を行ったり、感光
材料とは別の処理材料と重ね合わせて加熱現像を行うこ
とができる。
【0192】処理材料とは、支持体上に後述の塩基およ
び/または塩基プレカーサーを含有した処理層を有する
シートである。処理層は、親水性バインダーにより構成
されていることが好ましい。感光材料を像様に露光した
後、感光材料と処理材料とを、感光材料の感光性層面と
処理材料の処理層面とで貼り合わせて加熱することによ
り、画像形成が行われる。感光材料および処理材料を構
成する全塗布膜の最大膨潤に要する水の1/10から3
0倍に相当する水を、感光材料または処理材料に供給し
た後、貼り合わせて加熱することにより発色現像を行う
方法が好ましく用いられる。また、前記補助現像剤を、
必要に応じて感光材料または処理材料に内蔵、あるいは
水とともに塗布する方法も用いることができる。
【0193】感光材料の加熱処理方法は、当該技術分野
では公知であり、感光材料とそのプロセスについては、
例えば、写真工学の基礎(1970年、コロナ社発行)
の553頁〜555頁、1978年4月発行映像情報4
0頁、Nabletts Handbook ofPh
otography and Reprography
7th Ed.(Vna Nostrand and
ReinholdCompany)の32〜33頁、
米国特許第3,152,904号、同第3,301,6
78号、同第3,392,020号、同第3,457,
075号、英国特許第1,131,108号、同第1,
167,777号およびRD誌1978年6月号9〜1
5頁(RD−17029)に記載されている。熱現像工
程の加熱温度は、通常、43℃から250℃であるが、
本発明においては、55℃から180℃が好ましい。
【0194】本発明の感光材料、または本発明に係る処
理材料には、銀現像および色素形成反応促進の目的で、
塩基又は塩基プレカーサを用いることができる。塩基プ
レカーサとしては、熱により脱炭酸する有機酸と塩基の
塩、分子内求核置換反応、ロッセン転移またはベックマ
ン転移によりアミン類を放出する化合物がある。その具
体例は、米国特許第4,514,493号、同第4,6
57,848号および公知技術第5号(1991年3月
22日、アズテック有限会社発行)の55頁から86頁
等に記載されている。また、水に難溶な塩基性金属化合
物、この塩基性金属化合物を構成する金属イオン、水を
媒体として錯形成反応しうる化合物(錯形成化合物とい
う)とを組合せて塩基を発生させる方法も好ましく用い
られる。このような塩基発生方法は、欧州特許公開第2
10,660号、米国特許第4,740,445号に記
載されている。このような塩基発生方法を用いる場合、
本発明においては、感光材料に水に難溶な塩基性金属化
合物を添加し、処理材料にこの塩基性金属化合物を構成
する金属イオンと水を媒体として錯形成反応しうる化合
物(錯形成化合物という)を含有させることが好まし
い。このような構成にすることにより、感光材料の保存
安定性を高めることができ好ましい。
【0195】(処理材料)本発明に係る熱現像工程にお
いて用いられる処理材料は、上記塩基および/または塩
基プレカーサーを含有することの他に、加熱現像時に空
気を遮断したり、感光材料からの素材の揮散を防止した
り、塩基以外の処理用の素材を感光材料に供給したり、
現像後に不要となる感光材料中の素材(YF染料、AH
染料等)あるいは現像時に生成する不要成分を除去した
りする機能を併せ持つこともできる。また、特開200
2−55418公報に記載のように、処理材料に発色現
像主薬及び/又は発色現像主薬前駆体を含有させてもよ
い。
【0196】また、処理材料には脱銀機能を持たせても
良い。例えば、感光材料を像様露光後、処理材料と重ね
合わせ処理する際にハロゲン化銀及び/または現像銀の
一部または全てを可溶化する場合、処理材料にハロゲン
化銀溶剤として定着剤を含ませておいても良い。
【0197】処理材料を構成する支持体とバインダーに
は、感光材料と同様のものを用いることが出来る。処理
材料には、前述の染料の除去その他の目的で、媒染剤を
添加しても良い。媒染剤は、写真分野で公知のものを用
いることができ、米国特許第4,500,626号の第
58〜59欄や、特開昭61−88256号の32〜4
1頁、特開昭62−244043号、特開昭62−24
4036号等に記載の媒染剤を挙げることができる。ま
た、米国特許第4,463,079号記載の色素受容性
の高分子化合物を用いても良い。また、前記した熱溶剤
を含有させてもよい。
【0198】処理材料の処理層には、塩基又は塩基プレ
カーサーを含有させることができる。塩基としては、有
機塩基、無機塩基のいずれでもよい。無機の塩基として
は、特開昭62−209448号記載のアルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム等)、リン酸塩(例えば、
リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン
酸水素アンモニウム・ナトリウム、リン酸水素カルシウ
ム等の第二または第三リン酸塩等)、炭酸塩(例えば、
炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸マグネシウム等)、ホウ酸塩(例えば、ホウ酸カリ
ウム、ホウ酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム等)、
有機酸塩(例えば、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、シ
ュウ酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、酒石酸カリウ
ム、酒石酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、パルミチ
ン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等)、特開昭
63−25208号記載のアルカリ金属またはアルカリ
土類金属のアセチリド、などが挙げられる。
【0199】また、有機の塩基としては、アンモニア、
脂肪族あるいは芳香族アミン類(例えば、1級アミン
(例えば、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミ
ン、n−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、2−
エチルヘキシルアミン、アリルアミン、エチレンジアミ
ン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミ
ン、アニリン、アニシジン、p−トルイジン、α−ナフ
チルアミン、m−フェニレンジアミン、1,8−ジアミ
ノナフタレン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、エ
タノールアミン、タリウム等)、2級アミン(例えば、
ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジ
アリルアミン、N−メチルアニリン、N−メチルベンジ
ルアミン、N−メチルエタノールアミン、ジエタノール
アミン等)、3級アミン(例えば、特開昭62−170
954号記載のN−メチルモルホリン、N−ヒドロキシ
エチルモルホリン、N−メチルピぺリジン、N−ヒドロ
キシエチルピペリジン、N,N′−ジメチルピペラジ
ン、N,N′−ジヒドロキシエチルピペラジン、ジアザ
ビシクロ〔2,2,2〕オクタン、N,N−ジメチルエ
タノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミ
ン、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルジプロ
パノールアミン、トリエタノールアミン、N,N,
N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,
N′,N′−テトラヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン、N,N,N′,N′−テトラメチルトリメチレンジ
アミン、N−メチルピロリジン等)、ポリアミン(例え
ば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルベ
ンジルアミン、ポリ−(N,N−ジエチルアミノエチル
メタクリレート)、ポリ−(N,N−ジメチルビニルベ
ンジルアミン等)))、ヒドロキシルアミン類(例え
ば、ヒドロキシルアミン、N−ヒドロキシ−N−メチル
アニリン等)、複素環状アミン類(例えば、ピリジン、
ルチジン、イミダゾール、アミノピリジン、N,N−ジ
メチルアミノピリジン、インドール、キノリン、イソキ
ノリン、ポリ−4−ビニルピリジン、ポリ−2−ビニル
ピリジン等)、アミジン類(例えば、モノアミジン(例
えば、アセトアミジン)、イミダゾタン、2−メチルイ
ミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジ
ン、2−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミ
ジン、2−フェニル−1,4,5,6−テトラヒドロピ
リミジン、イミノピペリジン、ジアザビシクロノネン、
ジアザビシクロウンデセン(DBU)等)、ビスあるい
はトリスあるいはテトラアミジン、グァニジン類(例え
ば、水溶性のモノグァニジン(例えば、グァニジン、ジ
メチルグァニジン、テトラメチルグァニジン)、2−ア
ミノイミダゾリン、2−アミノ−1,4,5−テトラヒ
ドロピリミジン等)、特開昭63−70845号記載の
水不溶性のモノあるいはビスグァニジン、ビスあるいは
トリスあるいはテトラグァニジン、4級アンモニウムの
水酸化物(例えば、テトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサ
イド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、
トリメチルベンジルアンモニウムハイドロオキサイド、
トリオクチルメチルアンモニウムハイドロオキサイド、
メチルピリジニウムハイドロオキサイド等)などが挙げ
られる。
【0200】塩基プレカーサーとして、水に難溶性の塩
基性化合物の金属イオンに対する錯形成化合物を使用す
る場合には、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリ
ロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸等のアミノカル
ボン酸またはその塩、アミノホスホン酸またはその塩、
2−ピコリン酸、ピリジン−2,6−ジカルボン酸、5
−エチル−2−ピコリン酸等のピリジルカルボン酸また
はその塩、ベンジルイミノジ酢酸、α−ピコリルイミノ
ジ酢酸等のイミノジ酢酸またはその塩等を用いることが
できる。錯形成化合物は、グアニジン等の有機塩基また
はカリウム等のアルカリ金属で中和した塩の使用が好ま
しい。処理材料中での塩基又は塩基プレカーサー、ある
いは錯形成化合物の好ましい添加量は0.1〜20g/
2であり、より好ましくは0.5〜10g/m2であ
る。
【0201】以上の塩基/塩基プレカーサは感光材料に
含有させてもよい。感光材料に水に難溶性の塩基性化合
物を含有させる場合は、金属水酸化物、あるいは金属酸
化物が好ましく用いられ、これらの中で特に、水酸化亜
鉛または酸化亜鉛を用いることが好ましい。
【0202】処理材料を用いて熱現像する場合、現像促
進あるいは、処理用素材の転写促進、不要物の拡散促進
の目的で少量の水(水性媒とも言う)を用いることが好
ましい。上記の如き、水に難溶な塩基性金属化合物、こ
の塩基性金属化合物を構成する金属イオン、錯形成化合
物との組合せにより、塩基を発生させる方法を採用する
場合、水を用いることが必須である。水には、無機のア
ルカリ金属塩や有機の塩基、低沸点溶媒、界面活性剤、
かぶり防止剤、難溶性金属塩との錯形成化合物、防黴
剤、防菌剤を含ませてもよい。水としては、一般に用い
られる水であれば何を用いても良い。具体的には蒸留
水、水道水、井戸水、ミネラルウォーター等を用いるこ
とができる。また、本発明に係る感光材料および処理材
料を用いる熱現像装置においては、水を使い切りで使用
しても良いし、循環して繰り返し使用してもよい。後者
の場合、材料から溶出した成分を含む水を使用すること
になる。また、特開昭63−144354号、同63−
144355号、同62−38460号、特開平3−2
10555号等に記載の装置や水を用いても良い。水は
感光材料、処理材料またはその両者に付与する方法を用
いることができる。その使用量は、感光材料および処理
材料のバック層を除く全塗布膜を、最大膨潤させるに要
する量の1/10〜30倍に相当する量であり、1/1
0〜1倍量が好ましい。この水を付与する方法として
は、例えば、特開昭62−253159号の5頁、特開
昭63−85544号等に記載の方法が好ましく用いら
れる。また、溶媒をマイクロカプセルに閉じ込めたり、
水和物の形で予め感光材料もくしは処理材料またはその
両者に内蔵させて用いることもできる。付与する水の温
度は、前記特開昭63−85544号等に記載のように
30〜60℃であれば良い。
【0203】(熱現像装置)本発明に係る感光材料を熱
現像する際には、公知の加熱手段を適用することがで
き、例えば、加熱されたヒートブロックや面ヒータに接
触させる方式、熱ローラや熱ドラムに接触させる方式、
赤外および遠赤外ランプヒーターなどに接触させる方
式、高温に維持された雰囲気中を通過させる方式、高周
波加熱方式を用いる方式などを用いることができる。こ
のほか、感光材料又は処理材料の裏面にカーボンブラッ
ク層の様な発熱導電性物質を設け、通電することにより
生ずるジュール熱を利用する方式を適用することもでき
る。この発熱要素には、特開昭61−145544号等
に記載のものを利用できる。感光材料と処理材料を感光
層と処理層が向かい合う形で重ね合わせる方法は、特開
昭62−253159号、特開昭61−147244号
の27頁に記載の方法が適用できる。加熱温度としては
55℃〜180℃が好ましい。
【0204】本発明に係るカラー画像形成方法には、公
知の熱現像装置のいずれもが使用できる。例えば、特開
昭59−75247号、同59−177547号、同5
9−181353号、同60−18951号、実開昭6
2−25944号、特開平6−130509号、同6−
95338号、同6−95267号、同8−29954
号、同8−29955号等に記載されている装置などが
好ましく用いられる。また、市販の装置としては富士写
真フイルム(株)製ピクトロスタット100、同ピクト
ロスタット200、同ピクトロスタット300、同ピク
トロスタット330、同ピクトロスタット50、同ピク
トログラフィー3000、同ピクトログラフィー200
0などが使用できる。
【0205】(熱現像及び脱銀、定着方法)本発明に係
るカラー画像形成方法においては、処理部材に現像停止
剤を含ませておき、現像と同時に現像停止剤を働かせて
も良い。ここでいう現像停止剤とは、適正現像を行った
後、速やかに塩基を中和または塩基と反応して膜中の塩
基濃度を下げ現像を停止する機能を有する化合物または
銀および銀塩と相互作用して現像を抑制する化合物であ
る。具体的には、加熱により酸を放出する酸プレカーサ
ー、加熱により共存する塩基と置換反応を起す親電子化
合物、または含窒素ヘテロ環化合物、メルカプト化合物
及びその前駆体等が挙げられる。更に詳しくは、特開昭
62−253159号の31〜32頁に記載されてい
る。また、特開平8−56062号等に記載のメルカプ
トカルボン酸の亜鉛塩を感光材料に含有させ、前述した
錯形成化合物を処理部材に含有させた組合せは有利であ
る。同様に、ハロゲン化銀のプリントアウト防止剤を処
理部材に含ませておき、現像と同時にその機能を発現さ
せても良い。プリントアウト防止剤の例としては、特公
昭54−164号記載のモノハロゲン化合物、特開昭5
3−46020号記載のトリハロゲン化合物、特開昭4
8−45228号記載のハロゲンが脂肪族炭素原子に結
合する化合物、特公昭57−8454号に記載のテトラ
ブロムキシレンに代表されるポリハロゲン化合物が挙げ
られる。また、英国特許第1,005,144号に記載
されている1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール
のような現像抑制剤も有効である。また、特開平8−1
84936号に記載されているビオローゲン化合物も有
効である。プリントアウト防止剤の使用量は、好ましく
は1×10-4〜1モル/Agモル、特に好ましくは10
-3〜10-1モル/Agモルである。
【0206】本発明に係る熱現像処理においては、熱現
像によって感光材料中に生成した現像銀は、現像銀に対
して漂白剤として作用する銀の酸化剤を含有させてお
き、現像と同時に、又は現像反応とは時間差を持たせ
て、酸化剤を作用させることで除去することができる。
また、画像形成の現像終了後に、銀の酸化剤を含有させ
た第二の材料を感光材料と貼り合わせて現像銀の除去を
行うこともできる。しかしながら、処理時に現像銀を漂
白しない方が、処理が簡易であり好ましい。
【0207】本発明に係る処理材料で使用できる漂白剤
としては、常用されている銀漂白剤を任意に選択して使
用することができる。このような漂白剤としては、米国
特許第1,315,464号および同第1,946,6
40号、およびPhotographic Chemi
stry Vol2,chapter30,Found
ation Press London Englan
dに記載されている。これらの漂白剤は、銀画像を効果
的に酸化して可溶化する。有用な銀漂白剤の例には、ア
ルカリ金属重クロム酸塩、アルカリ金属フェリシアン化
物がある。好ましい漂白剤は水に可溶な物であり、例え
ば、ニンヒドリン、インダンジオン、ヘキサケトシキロ
ヘキサン、2,4−ジニトロ安息香酸、ベンゾキノン、
ベンゼンスルホン酸、2,5−ジニトロ安息香酸を包含
する。また、金属有機錯体、例えば、シキロヘキシルジ
アルキルアミノ4酢酸の第2鉄塩およびエチレンジアミ
ン4酢酸の第2鉄塩、クエン酸の第2鉄塩がある。
【0208】第二の処理材料に用いるバインダー、支持
体、その他の添加剤に関しても、前記の感光材料を現像
する処理材料(第一の処理材料)と同じ物を用いること
ができる。
【0209】漂白剤の塗布量は、張り合わせられる感光
材料の含有銀量に応じて変えられるべきであるが、感光
材料の単位面積当たりの塗布銀1モル当たり0.01〜
10モルの範囲で使用され、好ましくは0.1〜3モル
であり、さらに好ましくは0.1〜2モルである。
【0210】また、画像形成後に不要となったハロゲン
化銀を除去するために、処理材料中に定着機能を持つ化
合物を含有させておくこともできる。このような方式の
具体的な例のひとつは、処理材料に物理現像核およびハ
ロゲン化銀溶剤を含ませておき、加熱中に感光材料のハ
ロゲン化銀を可溶化し、処理層に固定する方式が挙げら
れる。物理現像核は、感光材料より拡散してきた可溶性
銀塩を還元して物理現像銀に変換し、処理層に固定させ
るものである。物理現像核としては、亜鉛、水銀、鉛、
カドミウム、鉄、クロム、ニッケル、錫、コバルト、
銅、ルテニウムなどの重金属、あるいはパラジウム、白
金、銀、金等の貴金属、あるいはこれらの硫黄、セレ
ン、テルル等のカルコゲン化合物のコロイド粒子等の物
理現像核として公知のものはすべて使用できる。これら
の物理現像核物質は、対応する金属イオンをアスコルビ
ン酸、水素化ホウ素ナトリウム、ハイドロキノン等の還
元剤で還元して、金属コロイド分散物をつくるか、ある
いは、可溶性硫化物、セレン化物またはテルル化物溶液
を混合して、水不溶性の金属硫化物、金属セレン化物ま
たは金属テルル化物のコロイド分散物をつくることによ
って得られる。これら分散物は、ゼラチンのような親水
性バインダー中で形成させるのが好ましい。コロイド銀
粒子の調製法は、米国特許第2,688,601号等に
記載されている。必要に応じて、ハロゲン化銀乳剤調製
法で知られている過剰の塩を除去する、脱塩法を行って
もよい。これらの物理現像核の大きさは、2〜200n
mの粒径のものが好ましく用いられる。これらの物理現
像核は、処理層に、通常、1×10 -3〜100mg/m
2、好ましくは、1×10-2〜10mg/m2含有させ
る。物理現像核は、別途調製して塗布液中に添加するこ
ともできるが、親水性バインダーを含有する塗布液中
で、例えば、硝酸銀と硫化ナトリウム、または、塩化金
と還元剤等を反応させて調製してもよい。物理現像核と
しては、銀、硫化銀、硫化パラジウム等が好ましく用い
られる。
【0211】このような方式でハロゲン化銀の定着を行
う場合には、物理現像核を含有する層に、物理現像を生
じさせ得る還元剤を存在させる必要がある。非拡散性の
還元剤を用いる場合には該層に添加する必要があるが、
拡散性の還元剤を使用する場合には、感光材料、処理材
料のいずれかの層に還元剤が添加されていても構わな
い。このような機能をもった還元剤としては、前述の補
助現像剤が好ましく用いられる。
【0212】また、物理現像核や還元剤を用いずにハロ
ゲン化銀を定着してもよい。この場合には、いわゆるハ
ロゲン化銀溶剤によって銀イオンに対して塩置換を行
い、感光性のない銀塩の生成することが好ましい。
【0213】いずれの場合においても、ハロゲン化銀溶
剤は、公知の物が使用できる。このような用途には、一
般にハロゲン化銀溶剤、定着剤として知られている化合
物を任意に用いることができ、例えば、チオ硫酸塩、亜
硫酸塩、チオシアン酸塩、特公昭47−11386号記
載の1,8−ジ−3,6−ジチアオクタン、2,2′−
チオジエタノール、6,9−ジオキサ−3,12−ジチ
アテトラデカン−1,14−ジオールのようなチオエー
テル化合物、特開平8−179458号記載のウラシ
ル、ヒダントインの如き5ないし6員環のイミド環を有
する化合物、メルカプト化合物、チオウラシル類、特開
平4−365037号の11〜21頁や同5−6654
0号の1088〜1092頁に記載のスルフィド基を有
する含窒素ヘテロ環系化合物、特開昭53−14431
9号記載の一般式(I)の化合物を用いることができ
る。アナリティカ・ケミカ・アクタ(Analytic
a Chemica Acta)248巻 604〜6
14頁(1991年)記載のトリメチルトリアゾリウム
チオレートにメソイオンチオレート化合物も好ましい。
特開平8−69097号記載のハロゲン化銀を定着して
安定化する化合物も、ハロゲン化銀溶剤として使用する
ことができる。また、米国特許第2002/9678号
に記載されている現像時とは異なる温度で溶解する定着
剤を使用できる。これらのハロゲン化銀溶剤を併用して
用いてもよい。上記化合物の中でも、亜硫酸塩、ウラシ
ル類やヒダントインのような5ないし6員のイミド環を
有する化合物が特に好ましい。特に、ウラシル類やヒダ
ントイン類はカリウム塩として添加すると、処理材料の
保存時の光沢低下が改善できる点で好ましい。
【0214】処理層中の全ハロゲン化銀溶剤の含有量
は、0.01〜100ミリモル/m2であり、好ましく
は、0.1〜50ミリモル/m2であり、より好ましく
は1〜30ミリモル/m2である。感光材料の塗布銀量
に対してモル比で、1/20〜20倍で、好ましくは1
/10〜10倍で、より好ましくは、1/3〜3倍であ
る。ハロゲン化銀溶剤は、水、メタノール、エタノー
ル、アセトン、ジメチルホルムアミド、メチルプロピル
グリコール等の溶媒或いはアルカリまたは酸性水溶液に
添加してもよいし、固体微粒子分散させて塗布液に添加
してもよい。
【0215】処理材料は、最低一つのタイミング層を有
することが好ましい。このタイミング層とは、所望とす
るハロゲン化銀と現像主薬、さらにカプラーとの反応が
実質的に完了するまでの間、漂白反応や定着反応を遅延
させることを目的とするものである。タイミング層は、
ゼラチン、ポリビニルアルコール、または、ポリビニル
アルコール−ポリビニルアセテートからなることが出来
る。この層はまた、例えば、米国特許第4,056,3
94号、同第4,061,496号および同第4,22
9,516号に記載されているようなバリアータイミン
グ層であっても良い。
【0216】本発明に係るカラー画像形成方法において
は、発色現像を行うための処理材料、漂白および/また
は定着を行うための第2処理材料など機能を分離した2
つ以上の処理材料と順次感光材料を重ね合わせて加熱処
理を行うことも可能である。この場合には、現像用の処
理材料には上で述べたような、漂白や定着機能をもつ化
合物は含有されないのが好ましい。感光材料は、現像用
処理材料と重ね合わせて加熱処理された後、再び第2処
理材料を用いて漂白する方法として、感光材料及び第2
処理材料とそれぞれ感光性層と処理層を向かい合わせて
重ね合わされる。このとき、予め双方のバック層を除く
全塗布膜を最大膨潤させるに要する量の0.1から30
倍に相当する水を感光材料または第2処理材料を与えて
おく。この状態で、40℃から100℃の温度で5秒か
ら60秒間加熱することにより、漂白処理や定着処理が
施される。水の量、水の種類、水の付与方法、および感
光材料と処理材料を重ね合わせる方法については現像用
の処理材料と同様のものを用いることができる。
【0217】本発明の感光材料を処理した後、長期間に
渡って保管あるいは鑑賞する目的で用いるためには、上
述の漂白処理や定着処理等のハロゲン化銀除去処理及び
非感光性銀化合物除去処理から選ばれる少なくとも1つ
の処理を行うことが好ましい。本発明でいう非感光性銀
化合物とは、現像銀、コロイド銀、有機銀等のことであ
る。後述のように、本発明に係る感光材料を処理した
後、直ちにスキャナー等で読取り、電子画像に変換する
目的で用いる場合には、漂白処理や定着処理は必ずしも
必要ではない。しかし、通常は定着処理は行うのが好ま
しい。また、顧客にカラーネガフィルムを記録媒体とし
て返却する場合は、米国特許第2002/18944
号、WO第01/96943号、同第01/96945
号、同第01/96947号に記載のように、熱現像後
にスキャナーで画像を読み取り、更に漂白処理や定着処
理を行って、再度スキャナーで画像を読み取ることも好
ましく用いることができる。これは、残存するハロゲン
化銀が可視波長域に吸収を持つため、スキャナー読取り
時にノイズ源となり、得られる電子画像に悪影響を与え
るからである。定着処理を行わず、現像だけの簡易な処
理を実現するためには、前述の薄い平板ハロゲン化銀粒
子や塩化銀粒子を用いることが好ましい。また、米国特
許第2002/12887号に記載の銀添加量が平米あ
たり0.1〜4.5gの低銀量感光材料を用いることも
好ましい。また、特開平11−174637号に記載の
実質的にカラードカプラーを含まない感光材料を用いる
ことも好ましい。
【0218】(その他素材)本発明に係る感光材料およ
び処理材料には、塗布助剤、剥離性改良、スベリ性改
良、帯電防止、現像促進等の目的で種々の界面活性剤を
使用することができる。界面活性剤の具体例は、公知技
術第5号(1991年3月22日、アズテック有限会社
発行)の136〜138頁、特開昭62−173463
号、同62−183457号等に記載されている。感光
材料には、スベリ性防止、帯電防止、剥離性改良等の目
的で有機フルオロ化合物を含ませてもよい。有機フロオ
ロ化合物の代表例としては、特公昭57−9053号第
8〜17欄、特開昭61−20944号、同62−13
5826号等に記載されているフッ素系界面活性剤、ま
たはフッ素油などのオイル状フッ素系化合物もしくは四
フッ化エチレン樹脂などの固体状フッ素化合物樹脂など
の疎水性フッ素化合物が挙げられる。
【0219】感光材料および処理材料では、滑り性を有
していることが好ましい。滑り剤含有量は、感光層面、
バック面ともに用いることが好ましい。好ましい滑り性
としては、動摩擦係数で0.25以下0.01以上であ
る。動摩擦係数の測定は、直径5mmのステンレス球に
対し、60cm/分で搬送した時の値を表す(25℃、
60%RH)。この評価において、相手材として感光層
面に置き換えてもほぼ同レベルの値となる。滑り剤とし
ては、例えば、ポリオルガノシロキサン、高級脂肪酸ア
ミド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級アルコール
のエステル等であり、ポリオルガノシロキサンとして
は、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサ
ン、ポリスチリルメチルシロキサン、ポリメチルフェニ
ルシロキサン等を用いることができ、特にはポリジメチ
ルシロキサンや長鎖アルキル基を有するエステルが好ま
しい。なお、添加層としては、乳剤層の最外層やバック
層が好ましい。
【0220】また、本発明の感光材料および処理材料に
おいては、帯電防止剤が好ましく用いられる。帯電防止
剤としては、例えば、カルボン酸及びカルボン酸塩、ス
ルホン酸塩を含む高分子、カチオン性高分子、イオン性
界面活性剤化合物を挙げることができる。帯電防止剤と
して最も好ましいものは、ZnO、TiO2、SnO2
Al23、In23、SiO2、MgO、BaO、Mo
3、V25の中から選ばれた少くとも1種で、体積抵
抗率が107Ω・cm以下、より好ましくは105Ω・c
m以下で、粒子サイズ0.001〜1.0μmの結晶性
金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物(Sb、P、
B、InS、Si、Cなど)の微粒子、更にはゾル状や
金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物の微粒子であ
る。感光材料への含有量としては5〜500mg/m2
が好ましく、特に好ましくは10〜350mg/m2
ある。導電性の結晶性酸化物又はその複合酸化物とバイ
ンダーの量の比は、1:300〜100:1が好まし
く、より好ましくは1:100〜100:5である。
【0221】感光材料および処理材料の構成(バック層
を含む)には、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜
のヒビ割れ防止、圧力増減感防止等の膜物性改良の目的
で種々のポリマーラテックスを含有させることができ
る。具体的には、特開昭62−245258号、同62
−136648号、同62−110066号等に記載の
ポリマーラテックスのいずれも使用できる。特に、ガラ
ス転移点の低い(40℃以下)ポリマーラテックスを媒
染層に用いると媒染層のヒビ割れを防止することがで
き、またガラス転移点が高いポリマーラテックスをバッ
ク層に用いるとカール防止効果が得られる。
【0222】本発明の感光材料および処理材料には、マ
ット剤を含有させることが好ましい。マット剤として
は、乳剤面、バック面のいずれに添加しても良いが、乳
剤側の最外層に添加するのが特に好ましい。マット剤
は、処理液に対し可溶性でも不溶性でもよく、好ましく
は両者を併用することであり、例えば、ポリメチルメタ
クリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタクリル
酸=9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒子
などが好ましい。マット剤の粒径としては、0.8〜1
0μmが好ましく、その粒径分布も狭い方が好ましく、
平均粒径の0.9〜1.1倍の間に全粒子数の90%以
上が含有させることが好ましい。又、マット性を高める
ために0.8μm以下の微粒子を同時に添加することも
好ましく、例えば、ポリメチルメタクリレート(0.2
μm)、ポリ(メチルメタクリレート/メタクリル酸=
9/1(モル比)0.3μm)、ポリスチレン粒子
(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.03μm)
が挙げられる。その他の具体例は、特開昭61−882
56号の29頁に記載されている。その他、ベンゾグア
ナミン樹脂ビーズ、ポリカーボネート樹脂ビーズ、AS
樹脂ビーズなどの特開昭63−274944号、同63
−274952号記載の化合物がある。また、前述の表
1に記載の化合物の適宜選択して使用することができ
る。
【0223】(フィルム形態)次に、感光材料を装填す
ることのできるフィルムパトローネについて説明する。
本発明で使用されるパトローネの主材料は、金属でも合
成プラスチックでもよい。好ましいプラスチック材料
は、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リフェニルエーテルなどである。更に、パトローネは各
種の帯電防止剤を含有してもよく、カーボンブラック、
金属酸化物粒子、ノニオン、アニオン、カチオン及びベ
タイン系界面活性剤又はポリマー等を好ましく用いるこ
とができる。これらの帯電防止されたパトローネは、特
開平1−312537号、同1−312538号に記載
されている。特に、25℃、25%RHでの抵抗が10
12Ω以下が好ましい。通常、プラスチックパトローネ
は、遮光性を付与するためにカーボンブラックや顔料な
どを練り込んだプラスチックを使って作製される。パト
ローネのサイズは、135サイズのままでも良いし、カ
メラの小型化には、現在の135サイズの25mmのカ
ートリッジの径を22mm以下とすることも有効であ
る。パトローネのケースの容積は、30cm3以下、好
ましくは25cm3以下とすることが好ましい。パトロ
ーネおよびパトローネケースに使用されるプラスチック
の質量は5〜15gが好ましい。
【0224】更に、スプールを回転してフィルムを送り
出すパトローネでもよい。また、フィルム先端がパトロ
ーネ本体内に収納され、スプール軸をフィルム送り出し
方向に回転させることによってフィルム先端をパトロー
ネのポート部から外部に送り出す構造でもよい。これら
は米国特許第4,834,306号、同第5,226,
613号に開示されている。
【0225】本発明の感光材料は、一般に市販されてい
るレンズ付きフィルムユニットに装填して用いることが
できる。また、本発明に係る感光材料は、特願平10−
158427号、特開平11−352564号、特開2
000−19607に記載のレンズ付きフィルムユニッ
トに装填して用いることができる。
【0226】フィルムパトローネやレンズ付きフィルム
ユニットは、外装部に、例えば「熱現像用」の様に予め
適用処理プロセスが明示されていてもよいし、処理用料
金が予めディポジットされた旨を明記する料金表示が明
示さてていてもよい。
【0227】本発明において、処理プロセス過程で生じ
る廃材や廃液を資源として回収することができる。特
に、現像後にスキャナー読み取りを行ってデジタル画像
情報を作成する場合、感光材料から効率的に資源回収を
することができる。この場合、感光材料に添加されてい
る銀化合物を全量回収することができ、環境適性や高価
な原料にリユースにとって最良である。
【0228】(露光方法)本発明の感光材料を撮影用感
光材料として用いる場合、カメラ等を用いて風景や人物
などを直接撮影するのが一般的である。前述のようなレ
ンズ付きフィルムユニットに装填されて用いられる場合
もこれに類する。そのほか、本発明に係る感光材料は、
プリンターや引伸機等を用いてリバーサルフィルムやネ
ガフィルムを通して露光する方法、複写機の露光装置等
を用いて、原画をスリットなどを通して走査露光する方
法、画像情報と電気信号を経由して発効ダイオード、各
種レーザー(レーザーダイオード、ガスレーザーなど)
などを発光させ走査露光する方法(特開平2−1296
25号、特開平5−176144号、同5−19937
2号、同6−127021号等に記載の方法)、画像情
報をCRT、液晶ディスプレー、エレクトロルミネッセ
ンスディスプレー、プラズマディスプレーなどの画像表
示装置に出力し、直接又は光学系を介して露光する方法
などにも用いられる。
【0229】感光材料へ画像を記録する光源としては、
上記のように自然光、タングステンランプ、発光ダイオ
ード、レーザー光源、CRT光源、米国特許第4,50
0,626号第56欄、特開平2−53378号、同2
−54672号記載の光源や露光方法を用いることがで
きる。また、非線形光学材料とレーザー光等のコヒーレ
ントな光源を組み合わせた波長変換素子を用いて画像露
光することもできる。ここで非線形光学材料とは、レー
ザー光のような強い光電界を与えたときに現れる分局と
電界との非線形性を発現可能な材料であり、ニオブ酸リ
チウム、リン酸二水素カリウム(KDP)、沃素酸リチ
ウム、BaB24などに代表される無機化合物や、尿素
誘導体、ニトロアニリン誘導体、例えば、3−メチル−
4−ニトロピリジン−N−オキシド(POM)のような
ニトロピリジン−N−オキシド誘導体、特開昭61−5
3462号、同62−210432号に記載の化合物が
好ましく用いることができる。波長変換素子の形態とし
ては、単結晶光導波路型、ファイバー型等が知られてお
り、その何れもが有用である。
【0230】また、前記の画像情報はビデオカメラ、電
子スチルカメラ等から得られる画像信号、日本テレビジ
ョン信号規格(NTSC)に代表されるテレビ信号、原
画をスキャナー等多数の画素に分割して得た画像信号、
CG、CADで代表されるコンピューターを用いて作成
された画像を利用できる。
【0231】(スキャナー読み取り)本発明によって得
られた画像は、スキャナー等を用いて読み取り、電子画
像情報に変換することができる。本発明において、スキ
ャナーとは感光材料を光学的に走査して反射、または透
過の光学濃度を画像情報に変換する装置である。走査す
る際にはスキャナーの光学部分を感光材料の移動方向と
は異なった方向に移動させることによって感光材料の必
要な領域を走査することが一般的であり、推奨される
が、感光材料を固定してスキャナーの光学部分のみを移
動させたり、感光材料のみを移動させてスキャナーの光
学部分を固定してもよい。またはこれらの組み合わせで
あってもよい。
【0232】感光部材の画像情報を読み取る場合には、
少なくとも3つの各々の色素の吸収が出来る波長領域の
光を全面照射あるいはスリット走査してその反射光、あ
るいは透過光の光量を測定する方法が好ましい。この場
合、拡散光を用いた方が、平行光を用いるより、フィル
ムのマット剤、傷なとの情報が除去できるので好まし
い。また、受光部には、半導体イメージセンサー(例え
ば、エリア型CCDまたはCCDラインセンサー)を用
いているのが好ましい。また画像読み取り時の処理材料
の有無は問わない。また、米国特許第5,465,15
5号、同第5,519,510号、同第5,988,8
96号等に記載の赤外光を用いて、感光材料中に像様に
生成した現像銀又赤外発色色素像を検出して画像を作製
することも可能である。さらに、米国特許第2001/
31144号、同第2001/52932号、同第20
01/43812号に記載のように、可視光と赤外光に
よるスキャナー読み取り画像を組み合わせて画像を作製
することも可能である。
【0233】このようにして得られた画像データは、各
種画像表示装置を用いて見ることがでる。画像表示装置
としては、カラーもしくはモノクロCRT、液晶ディス
プレイ、プラズマ発光ディスプレイ、ELディスプレイ
など、任意の装置が用いられる。
【0234】本発明では、このようにして読み取られた
画像信号を出力して、別の記録材料上に画像を形成する
ことができる。出力する材料は、ハロゲン化銀感光材料
の他、各種ハードコピー装置が用いられ、例えば、イン
クジェット方式、昇華型熱転写方式、昇華型熱転写方
式、電子写真方式、サイカラー方式、サーモオートクロ
ム方式、ハロゲン化銀カラーぺーパーに露光する方法、
ハロゲン化銀熱現像方式など様々な方式が用いられる。
いずれの方法でも本発明の効果は充分に発揮される。
【0235】本発明は、現像によって得られた画像情報
をデジタルデータとして取り込むことを主な目的として
いるが、従来の方法である撮影した情報をカラーペーパ
ーのようなプリント材料にアナログ的に光学露光して使
用することもできる。
【0236】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施態様に限定されるもので
はない。
【0237】実施例1 《ハロゲン化銀感光材料の作製》 (試料101の作製)下引処理を施した厚さ96μmの
ポリエチレンテレフタレート支持体上に、表2〜5に記
載の構成からなる各層を順次支持体側から形成して、多
層ハロゲン化銀感光材料である試料101を作製した。
なお、表中に記載の各素材の添加量は、特に記載しない
限り1平方メートル当たりのグラム数で示す。また、ハ
ロゲン化銀とコロイド銀は銀の量に換算して示し、増感
色素(SDで示す)は銀1モル当たりのモル数で示す。
【0238】
【表2】
【0239】
【表3】
【0240】
【表4】
【0241】
【表5】
【0242】上記の試料101の作製に用いた沃臭化銀
乳剤の特徴を表6に表示する。
【0243】
【表6】
【0244】表6に記載の沃臭化銀乳剤i以外の各乳剤
には、表2〜5に記載の各増感色素を添加して熟成した
後、トリフリルフォスフィンセレナイド、チオ硫酸ナト
リウム、塩化金酸、チオシアン酸カリウムを添加し、常
法に従い、カブリ、感度関係が最適になるように化学増
感を施した。
【0245】尚、上記の組成物の他に、塗布助剤SU−
1、SU−2、SU−3、分散助剤SU−4、粘度調整
剤V−1、安定剤ST−1、重量平均分子量:10,0
00及び重量平均分子量:100,000の2種のポリ
ビニルピロリドン(AF−1、AF−2)、塩化カルシ
ウム、抑制剤AF−3、AF−4、AF−5、AF−
6、AF−7、硬膜剤H−1及び防腐剤Ase−1を添
加した。
【0246】上記試料に用いた化合物の構造を以下に示
す。
【0247】
【化8】
【0248】
【化9】
【0249】
【化10】
【0250】
【化11】
【0251】
【化12】
【0252】
【化13】
【0253】
【化14】
【0254】
【化15】
【0255】
【化16】
【0256】
【化17】
【0257】(試料102の作製)上記感光材料101
作製において、各感色性層に添加したD−1に代えて、
表7に記載の各化合物(等モル)に変更した以外は同様
にして感光材料102〜116を作製した。
【0258】
【化18】
【0259】《試料の評価》上記作製した試料101〜
116について、下記の処理101を行い、強制劣化処
理有無での最小発色濃度(Dmin)、最高発色濃度
(Dmax)及び感度の測定を行った。
【0260】(処理101)各試料を2部づつ準備し、
一部は未処理試料としてそのまま下記の評価を行い、残
りの一部は、55℃、65%RH雰囲気下で2週間の強
制劣化処理を施した後、下記の評価を行った。
【0261】未処理及び強制劣化を行った各試料に、光
学楔を介して200luxで1/100秒の露光を施し
た。露光後、熱ドラムを用いて120℃25秒の熱現像
を行った。現像処理後に各試料について、X−rite
社製透過型濃度計で、赤、緑、青の透過光を用いて、各
々の濃度測定を行い、横軸−露光量(LogE)、縦軸
−光学濃度(D)からなる特性曲線を作成し、各々の特
性曲線における最小濃度、最大濃度を測定し、それらの
濃度よりベース濃度(未現像部分の赤、緑、青の各透過
光濃度)を差し引いて、各最小発色濃度(Dmin)、
最高発色濃度(Dmax)及びDmin+0.1の濃度
を与える露光量の逆数を感度として定義して求めた。な
お、感度は、未処理試料101の感度を100とした相
対感度で表示した。
【0262】表7に、各測定した各評価結果の内、代表
として緑感色性層(マゼンタ発色画像)の各特性値を示
す。
【0263】
【表7】
【0264】表7より明らかなように、本発明に係る構
成からなる試料は、迅速処理適性を有し、かつ保存時の
処理安定性に優れたカラー画像形成方法を提供できるこ
とが分かる。表7には、マゼンタ発色画像の評価結果の
みを示したが、イエロー発色画像及びシアン発色画像に
ついても、同様の結果が得られた。
【0265】また、上記の処理を行った試料について、
特開平11−72891号に記載のハロゲン化銀感光材
料の再利用法を適用したところ、銀及び支持体が良好に
回収できることを確認することができた。
【0266】実施例2 実施例1で作製した感光材料101〜108、112、
114、116において、表8に記載の各熱溶剤を、各
感光材料の現像主薬が添加されている層に、含有する現
像主薬の90質量%相当を加えて、感光材料201〜2
18を作製した。
【0267】
【化19】
【0268】以上のようにして作製した感光材料201
〜218に対して、実施例1に記載の方法と同様にして
処理101を施し、次いで、強制劣化処理有無での最小
発色濃度(Dmin)、最高発色濃度(Dmax)及び
感度の測定を行い、表8に、各評価した結果の内、代表
として緑感色性層(マゼンタ発色画像)の各特性値を示
す。なお、相対感度は、感光材料201の未処理の感度
を100とした相対値で表示した。
【0269】
【表8】
【0270】表8より明らかなように、本発明に係る構
成からなる試料は、迅速処理適性を有し、かつ保存時の
処理安定性に優れたカラー画像形成方法を提供できるこ
とが分かる。表8には、マゼンタ発色画像の評価結果の
みを示したが、イエロー発色画像及びシアン発色画像に
ついても、同様の結果が得られた。
【0271】実施例3 実施例1で作製した感光材料101において、表9に記
載の各有機銀塩を、各ハロゲン化銀含有層に、有機銀塩
添加量の総計として含有されているハロゲン化銀の金属
銀の70質量%相当となる量を加えて、感光材料301
〜310を作製した。なお、有機銀塩2種以上添加の場
合は、各々が等しい質量となるように添加した。
【0272】なお、各有機銀塩は、特開2002−55
410公報の段落番号0096〜0097に記載の方法
に従って調製した後、ST−2を添加したものを使用し
た。
【0273】
【化20】
【0274】以上のようにして作製した感光材料301
〜310について、実施例1に記載の方法と同様にして
処理101を施し、次いで、強制劣化処理有無での最小
発色濃度(Dmin)、最高発色濃度(Dmax)及び
感度の測定を行い、表9に、各評価した結果の内、代表
として緑感色性層(マゼンタ発色画像)の各特性値を示
す。なお、相対感度は、感光材料301の未処理の感度
を100とした相対値で表示した。
【0275】
【表9】
【0276】表9より明らかなように、本発明に係る構
成からなる試料は、迅速処理適性を有し、かつ保存時の
処理安定性に優れたカラー画像形成方法を提供できるこ
とが分かる。表9には、マゼンタ発色画像の評価結果の
みを示したが、イエロー発色画像及びシアン発色画像に
ついても、同様の結果が得られた。
【0277】実施例4 実施例1で作製した感光材料101において、表10に
記載の現像主薬、有機銀塩、熱溶剤を、現像主薬は実施
例1と同等量、有機銀塩は実施例3と同等量、熱溶剤は
実施例2と同等量を加えた以外は同様にして、感光材料
401〜407を作製した。
【0278】以上のようにして作製した感光材料401
〜407について、実施例1に記載の方法と同様にして
処理101を施し、次いで、強制劣化処理有無での最小
発色濃度(Dmin)、最高発色濃度(Dmax)及び
感度の測定を行い、表10に、各評価した結果の内、代
表として緑感色性層(マゼンタ発色画像)の各特性値を
示す。なお、相対感度は、感光材料401の未処理の感
度を100とした相対値で表示した。
【0279】
【表10】
【0280】表10より明らかなように、本発明に係る
構成からなる試料は、迅速処理適性を有し、かつ保存時
の処理安定性に優れたカラー画像形成方法を提供できる
ことが分かる。表10には、マゼンタ発色画像の評価結
果のみを示したが、イエロー発色画像及びシアン発色画
像についても、同様の結果が得られた。
【0281】実施例5 実施例1〜4で作製した各試料を、それぞれ135サイ
ズフィルム規格に則り加工し、パトローネに装填したの
ち、焦点距離35mm、F:2のレンズを装着したニコ
ン社製一眼レフカメラ(F4)を用いて、人物、花、草
木の緑、遠くの山々や青空を含むシーン合計5種類を撮
影した。撮影後、実施例1〜4に記載の方法と同様にし
て現像処理を行い、各試料とも漂白処理、定着処理及び
安定化処理のいずれも行わないで、現像銀及びハロゲン
化銀が残存している現像済み試料を作製し、赤色分解フ
ィルタ(コダック社製ゼラチンフィルタNo.W2
6)、緑色分解フィルタ(同No.W99)および青色
分解フィルタ(同No.W98)を光源と試料の間に配
置した2048×2048ピクセルのモノクロCCDカ
メラ(イーストマンコダック社製KX4)を用いてR、
G、Bの分解ネガ画像データを得た。上記により得られ
たRGB各分解画像データを、コニカ製LEDプリンタ
を用いて、300dpiの解像度でA4サイズ(210
×297mm)のコニカ社製カラーペーパータイプQA
A7にカラープリントとして出力した。なお、本発明で
言うdpiとは、1インチすなわち2.54cm当たり
のドット数を表す。
【0282】以上のようにして作製したカラープリント
を、ランダムに抽出した10名の評価パネラーにより、
画像のシャープ感、ざらつき感、木々の緑の鮮やかさ、
山々の立体感について官能評価を行った。その結果、本
発明に係る組み合わせの処理で得られた試料を用いて作
製したカラープリントは、いずれもコンベンショナル写
真システムにより作製した画像と遜色のないことが確認
できた。
【0283】実施例6 実施例5に記載の各試料について、現像処理を行った
後、イーストマンコダック社製プロセスC−41標準処
理の漂白処理、定着処理、安定化処理を順次行って、実
施例5と同様の評価を行った結果、実施例5と同様に、
作製したカラープリントは、いずれもコンベンショナル
写真システムにより作製した画像と遜色のないことが確
認できた。
【0284】実施例7 実施例5に記載の各試料について、発色現像処理を行っ
てCCDカメラによる画像読み取りを行った後、更に各
試料をイーストマンコダック社製プロセスC−41標準
処理の漂白処理、定着処理、安定化処理を施して、再
度、実施例5に記載のCCDカメラによる読み取りを行
い、実施例5に記載の方法で、得られたR、G、Bの分
解ネガ画像データによりカラープリントを作成した結果
は、いずれもコンベンショナル写真システムにより作製
した画像と遜色のないことが確認できた。
【0285】実施例8 実施例5に記載のCCDカメラによる画像読み取り時
に、特開平6−28468号に記載の感光材料からの透
過赤外光による画像補正処理を行った以外は、実施例5
と同様の処理と評価を行った結果、いずれもコンベンシ
ョナル写真システムにより作製した画像と同等又は同等
以上であることが確認できた。また、試料からの反射赤
外光を用いて補正を行っても同様の結果が得られた。
【0286】実施例9 前記実施例1〜4において、発色現像処理方法を、特開
2002−55418の実施例1に記載の処理部材を用
いた発色現像処理方法に変更した以外は同様にして、評
価を行ったところ、実施例1〜4の結果と同様に、本発
明の構成からなる水準は、迅速処理適性を有し、かつ保
存時の処理安定性に優れたカラー画像形成方法を提供で
きることを確認することができた。
【0287】実施例10 前記実施例1〜4で作製した感光材料に、特開平11−
258745号実施例に記載の処理1〜7を施して本発
明と同様の評価を行ったところ、本発明と同様の効果が
確認できた。さらに、前記実施例1〜4の感光材料の第
1層と第6層に酸化亜鉛を1平米あたりそれぞれ2.3
g、3.5g添加して同様の処理と評価を行ったとこ
ろ、本発明と同様の効果が確認できた。
【0288】
【発明の効果】本発明により、迅速処理適性を有し、か
つ長期保存後の処理安定性に優れたハロゲン化銀写真感
光材料と、これを用いた安価なデジタル画像作成方法及
び資源利用方法を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 11/24 G03C 11/24 Fターム(参考) 2H016 AA00 BD00 BK00 CA00 2H023 AA00 CD00 CD06 CD13

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀感光性層及び非感光性コロイド層を有するハロゲン化
    銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀感光性層又は
    非感光性コロイド層が、下記式(1)の条件を満足する
    少なくとも1種の発色現像主薬または発色現像主薬前駆
    体を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。 式(1) 10.05≦SPDP≦11.90 ただし、SPDPは、発色現像主薬または発色現像主薬
    前駆体の25℃における溶解性パラメータ値を表す。
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀感光性層及び非感光性コロイド層を有するハロゲン化
    銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀感光性層又は
    非感光性コロイド層が、下記式(2)の条件を満足する
    少なくとも1種の熱溶剤を含有することを特徴とするハ
    ロゲン化銀写真感光材料。 式(2) 10.10≦SPTS≦12.10 ただし、SPTSは、熱溶剤の25℃における溶解性パ
    ラメータ値を表す。
  3. 【請求項3】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀感光性層及び非感光性コロイド層を有するハロゲン化
    銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀感光性層又は
    非感光性コロイド層が、下記式(3)の条件を満足する
    少なくとも2種の有機銀塩を含有することを特徴とする
    ハロゲン化銀写真感光材料。 式(3) 4.00≦(SPOSmax−SPOSmin)≦7.
    00 ただし、SPOSは有機銀塩を構成する原子団のうち銀
    を除く原子団の25℃における溶解性パラメータ値であ
    り、SPOSmaxは該有機銀塩の中で溶解性パラメー
    タ値の最大値であり、SPOSminは該有機銀塩の中
    で溶解性パラメータ値の最小値である。
  4. 【請求項4】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀感光性層及び非感光性コロイド層を有するハロゲン化
    銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀感光性層又は
    非感光性コロイド層が、発色現像主薬または発色現像主
    薬前駆体、熱溶剤及び有機銀塩を含有し、かつ下記式
    (4)の条件を満足することを特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料。 式(4) 0.00≦(SPmax−SPmin)≦3.00 ただし、SPmaxは前記SPDP、SPTS及びSP
    OSの中でも溶解性パラメータ値の最大値であり、SP
    minは前記SPDP、SPTS及びSPOSの中でも
    溶解性パラメータ値の最小値である。
  5. 【請求項5】 55℃以上、180℃以下の加熱現像に
    用いられる熱現像カラーハロゲン化銀写真感光材料であ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載
    のハロゲン化銀写真感光材料。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のハ
    ロゲン化銀写真感光材料の像記録情報を、イメージセン
    サーを介してデジタル画像情報に変換することを特徴と
    するデジタル画像作成方法。
  7. 【請求項7】 ハロゲン化銀写真感光材料からの反射光
    を、イメージセンサーを介するデジタル画像情報変換に
    用いることを特徴とする請求項6に記載のデジタル画像
    作成方法。
  8. 【請求項8】 前記イメージセンサーを介するデジタル
    画像情報変換に、赤色光を用いることを特徴とする請求
    項6又は7に記載のデジタル画像作成方法。
  9. 【請求項9】 発色現像処理後に、ハロゲン化銀除去処
    理及び非感光性銀化合物除去処理の少なくとも1つを行
    わずに、イメージセンサーを介したデジタル画像情報変
    換を行うことを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項
    に記載のデジタル画像作成方法。
  10. 【請求項10】 発色現像処理の後に、イメージセンサ
    ーを介するデジタル画像情報変換を行い、次いで、漂白
    処理、定着処理及び安定化処理から選ばれる少なくとも
    1つの処理を行った後に、イメージセンサーを介するデ
    ジタル画像情報変換を行うことを特徴とする請求項6〜
    9のいずれか1項に記載のデジタル画像作成方法。
  11. 【請求項11】 請求項6〜10のいずれか1項に記載
    のデジタル画像作成方法に用いたハロゲン化銀写真感光
    材料を、回収資源として利用することを特徴とする資源
    利用方法。
JP2002152301A 2002-05-27 2002-05-27 ハロゲン化銀写真感光材料、それを用いたデジタル画像作成方法及び資源利用方法 Withdrawn JP2003344972A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007059270A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Mitsubishi Paper Mills Ltd 導電性材料の製造方法

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