JP2003295404A - カラー画像形成方法、デジタル画像作成方法及び資源利用方法 - Google Patents

カラー画像形成方法、デジタル画像作成方法及び資源利用方法

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JP2003295404A
JP2003295404A JP2002102316A JP2002102316A JP2003295404A JP 2003295404 A JP2003295404 A JP 2003295404A JP 2002102316 A JP2002102316 A JP 2002102316A JP 2002102316 A JP2002102316 A JP 2002102316A JP 2003295404 A JP2003295404 A JP 2003295404A
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典之 苔口
Hiroyuki Hoshino
裕之 星野
Hiromoto I
宏元 井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、高感度で迅速処理適性を有
し、かつ長期保存後の処理安定性に優れたハロゲン化銀
カラー写真感光材料のカラー画像形成方法、これを用い
た安価なデジタル画像情報作成方法及び資源利用方法を
提供することである。 【解決手段】 支持体上に少なくとも3種の感光性層を
有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を像様に露光し
た後、43℃以上、180℃以下の現像温度で発色現像
処理を行ってカラー画像を形成するカラー画像形成方法
において、該感光性層の少なくとも1種が、最低発色濃
度+0.1の透過濃度を与える部位で形成された発色色
素雲の平均粒径が3.0μm以上、20.0μm以下で
あることを特徴とするカラー画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料を用いたカラー画像形成方法、デジタル
画像作成方法及び資源利用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以
下、単に感光材料ともいう)は、簡便で、低コストであ
りながら、高品質な画像を提供する感光材料として、現
在、世界中で広く使われており、産業や文化の発展に大
きな貢献を果たし、無くてはならない感光材料となって
いる。
【0003】ハロゲン化銀カラー写真感光材料が、例え
ば、カラーネガフィルムの場合、通常、露光された後に
発色現像処理が行われ、銀画像の形成と共にY(イエロ
ー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の各色素画像が形
成される。続く漂白処理で、銀画像は漂白されてハロゲ
ン化銀となり、さらに、定着処理にてハロゲン化銀が可
溶性銀錯体となり感光材料中から除去される。その後、
感光材料中の定着剤を洗い出し清浄する目的で、安定化
処理が行われる。
【0004】しかしながら、上記の最も汎用されている
カラーネガフィルム用の発色現像処理(例えば、プロセ
スC−41)の場合では、多数の処理工程を経るため、
処理時間が長い、現像処理装置が大型化する等の問題が
あった。また、処理液を調製するのに水が必要で溶解作
業が煩雑である、pHの高い溶液を扱うため危険であ
る、現像処理後の処理液疲労に対する管理が煩雑であ
る、廃液が発生し環境上好ましくない等々の多くの問題
を抱えているのが現状である。
【0005】従来、大型現像所では、上記の問題がクロ
ーズアップされることは少なかったが、近年、カラーフ
ィルム処理の利便性をはかるため、いわゆるミニラボと
呼ばれる小型処理機による店頭処理が増大するに従い、
熟練者ではなく、パートやアルバイトの者でも作業が行
え、かつ簡便で安全、環境に優しく、小型で短時間処理
の可能な写真処理システムの出現が待ち望まれてきた。
【0006】一方、更なるカラーフィルム処理の利便性
をはかるため、コンビニエンスストアなど、従来、現像
処理装置を設置することが無かった場所にも現像処理シ
ステムを導入する要望が高まっており、従来のシステム
に代わり、より一層、簡便で安全に作業ができ、かつ廃
液が無く、環境に優しい、小型で短時間処理の可能な写
真システムの開発が望まれていた。
【0007】更に、今日のいわゆる「デジタル化時代」
においては、撮影した後に現像処理を行い、画像形成さ
れたフィルムから画像情報をフィルムスキャナー等で光
学的に読み取り、電気信号に変換してデジタル化処理を
施し、信号として画像情報を保管する方法が普及し始
め、コンピューター等で処理を行いソフトコピーやハー
ドコピーで色素画像を得ることも行われ始めている。こ
の画像形成には、従来の銀塩写真フィルム(例えば、カ
ラーネガフィルム)だけでなく、固体撮像素子を用い
た、いわゆるデジタルカメラによる画像入力(撮影)も
一般的に行われてきている。しかしながら、特に低価格
のデジタルカメラでは、画素密度が低く、かつダイナミ
ックレンジが狭いために、高画質な画像が得られず、ま
た価格も通常のレンズ付きフィルム(使い捨てカメラ)
に比べると桁違いに高価であり、ハロゲン化銀感光材料
システムの総合的な有用性は、未だ高いといえる。
【0008】上記の各要望に対し、従来、様々な試みが
なされてきた。例えば、特開平9−325463号公報
や特開平10−62938号公報等には、ハロゲン化銀
写真感光材料を水の存在下、処理部材と重ね合わせて加
熱することにより画像を形成する方法が開示されてい
る。特開平11−184055号公報、同11−650
54号公報等には、発色現像主薬を含有する現像液を塗
布、噴霧等の方法により感光材料に付与して色素画像を
形成する技術が開示されている。また、特開平2001
−166449には、洗浄機構と処理用溶液のコーティ
ングを施すために処理用経路に沿って位置づけられたド
ナーウェブを有する現像装置で、スラストフィルムカー
トリッジに入っているフィルムを現像する方法が開示さ
れている。また、特開平1−161236号公報には、
拡散転写感光材料の受像材料の膨潤速度を感光材料の
0.2〜1.5倍にすること、特開平9−325463
号公報には、現像主薬内蔵感光材料を、感光材料よりも
水に対する膨潤度の高い処理部材で処理する例が開示さ
れている。また、特開2001−350240には全投
影面積の60%以上がアスペクト比5以上の平板ハロゲ
ン化銀粒子を含有し、かつハロゲン化銀乳剤層のpAg
を4以上、8.5以下とした感光材料、特開2001−
350236には高現像銀密度を実現する処理方法、特
開2002−31867には発色現像終了時のハロゲン
化銀1粒子あたりの現像開始点数が3.0以上とする処
理方法が開示されている。本発明者はこれらの開示内容
を詳細に検討を行った結果、迅速処理を行う過程で、前
述の各開示技術では、現像銀生成−発色色素生成−光学
濃度への変換過程が効率的に行われておらず、更に、こ
れらの過程がハロゲン化銀感光材料の安定性、特に、露
光前の保存状態が異なるハロゲン化銀感光材料の処理変
動性に大きな影響を与えることを共通課題として見いだ
した。
【0009】更に、上述のような現像処理を施されたハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料では、使用されている銀
等の貴重な資源の多くが、現像処理後に廃棄あるいは一
部回収は行われているが、その再利用率は極めて低く、
今後の銀資源等の枯渇を考慮すると、新たな資源の再利
用方法の確立が求められている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
鑑みてなされたものであり、その目的は、高感度で迅速
処理適性を有し、かつ長期保存後の処理安定性に優れた
ハロゲン化銀カラー写真感光材料のカラー画像形成方
法、これを用いた安価なデジタル画像情報作成方法及び
資源利用方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の構成により達成された。
【0012】1.支持体上に少なくとも3種の感光性層
を有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を像様に露光
した後、43℃以上、180℃以下の現像温度で発色現
像処理を行ってカラー画像を形成するカラー画像形成方
法において、該感光性層の少なくとも1種が、最低発色
濃度+0.1の透過濃度を与える部位で形成された発色
色素雲の平均粒径が3.0μm以上、20.0μm以下
であることを特徴とするカラー画像形成方法。
【0013】2.前記現像温度が、50℃以上160℃
以下であることを特徴とする前記1項に記載のカラー画
像形成方法。
【0014】3.前記ハロゲン化銀カラー写真感光材料
の前記発色現像処理により得られるISO感度が800
以上であることを特徴とする前記1又は2項に記載のカ
ラー画像形成方法。
【0015】4.少なくとも1層の感光性層に含まれる
ハロゲン化銀乳剤の平均アスペクト比が8以上であるこ
とを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のカラ
ー画像形成方法。
【0016】5.少なくとも1層の感光性層に含まれる
ハロゲン化銀乳剤の平均粒子厚みが0.01μm以上、
0.07μm以下であることを特徴とする前記1〜4項
のいずれか1項に記載のカラー画像形成方法。
【0017】6.前記ハロゲン化銀カラー写真感光材料
の少なくとも1層が、発色現像主薬又は発色現像主薬前
駆体を含有することを特徴とする前記1〜5項のいずれ
か1項に記載のカラー画像形成方法。
【0018】7.前記発色現像主薬前駆体が、パラフェ
ニレンジアミン系現像主薬を放出することを特徴とする
前記6項に記載のカラー画像形成方法。
【0019】8.前記ハロゲン化銀カラー写真感光材料
が、色調剤を含有することを特徴とする前記1〜7項の
いずれか1項に記載のカラー画像形成方法。
【0020】9.ハロゲン化銀カラー写真感光材料が、
電子伝達剤を含有することを特徴とする前記1〜8項の
いずれか1項に記載のカラー画像形成方法。
【0021】10.ハロゲン化銀カラー写真感光材料
が、ヒドラジン誘導体を含有することを特徴とする前記
1〜9項のいずれか1項に記載のカラー画像形成方法。
【0022】11.ハロゲン化銀カラー写真感光材料
が、単分散度0.1%以上、25%未満の有機銀塩を含
有することを特徴とする前記1〜10項のいずれか1項
に記載のカラー画像形成方法。
【0023】12.ハロゲン化銀カラー写真感光材料
が、フィッシャー分散型カプラーを含有することを特徴
とする前記1〜11項のいずれか1項に記載のカラー画
像形成方法。
【0024】13.ハロゲン化銀カラー写真感光材料
が、現像主薬酸化体と反応して実質的に無色の化合物を
形成する化合物を含有することを特徴とする前記1〜1
2項のいずれか1項に記載のカラー画像形成方法。
【0025】14.前記1〜13項のいずれか1項に記
載のカラー画像形成方法を用いて作成されたハロゲン化
銀カラー写真感光材料の像記録情報を、イメージセンサ
ーを介してデジタル画像情報に変換することを特徴とす
るデジタル画像作成方法。
【0026】15.前記ハロゲン化銀カラー写真感光材
料からの反射光を、イメージセンサーを介するデジタル
画像情報変換に用いることを特徴とする前記14項に記
載のデジタル画像作成方法。
【0027】16.前記イメージセンサーを介するデジ
タル画像情報変換に、赤色光を用いることを特徴する前
記14又は15項に記載のデジタル画像作成方法。
【0028】17.発色現像処理後に、ハロゲン化銀除
去処理及び非感光性銀化合物除去処理の少なくとも1つ
の処理を行うことなく、イメージセンサーを介したデジ
タル画像情報変換を行うことを特徴とする前記14〜1
6項のいずれか1項に記載のデジタル画像作成方法。
【0029】18.発色現像処理の後に、イメージセン
サーを介するデジタル画像情報変換を行い、次いで漂白
処理、定着処理及び安定化処理から選ばれる少なくとも
1つの処理を行った後に、イメージセンサーを介するデ
ジタル画像情報変換を行うことを特徴とする前記14〜
17項のいずれか1項に記載のデジタル画像作成方法。
【0030】19.前記1〜13項のいずれか1項に記
載のカラー画像形成方法で用いたハロゲン化銀カラー写
真感光材料を発色現像処理した後、回収資源として利用
することを特徴とする資源利用方法。
【0031】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
いうISO感度とは、American Nation
al Standard(ANSI)PH2.27の
「スチル写真に用いられるカラーネガフィルムのISO
感度決定」に記載される内容に従って決定される。通
常、ハロゲン化銀カラー感光材料は、発色現像処理条件
(例えば、使用する処理液の化学種組成や設定PH、温
度、時間、攪拌状態、処理剤の疲労状態)によって、得
られる画質が異なり、またISO感度の絶対値も変動す
る。本発明では、感光材料と適用する現像処理プロセス
をセットで捉え、各セットにおけるセンシトメトリー
(横軸;露光量H、縦軸;濃度Dからなる曲線)から、
前記PH2.27に記載に従って、ISO感度を算出す
る。本発明においては、ISO感度が高いほど効果が得
られやすく、ISO感度250以上が好ましく、特に
は、ISO感度800以上においてより有効である。
【0032】本発明で規定する現像後の発色色素雲の平
均粒径(μm)は、高倍率の光学顕微鏡により観察して
求めることができる。発色色素雲の観察方向は、現像処
理済み感光材料の支持体と垂直方向であり、発色色素雲
1つあたりの投影面積の円相当径換算値が発色色素雲1
つあたりの粒径(μm)と規定する。この発色色素雲の
粒径を500個以上観測し、得られた値の平均値を平均
粒径(μm)とする。本発明でいう最低発色濃度とは、
前記ISO感度測定時のセンシトメトリーの低露光量域
で、最も透過濃度が低い部分(Dminともいう)をい
う。最低発色濃度+0.1の透過濃度とは、前記Dmi
nより透過濃度で0.1高い濃度点のことであり、この
透過濃度を形成する感光材料中の発色色素雲の平均粒径
が3.0μm以上、20.0μm以下であることが本発
明の1つの特徴である。さらに好ましい平均粒径は、
6.0μm以上、20.0μm以下である。20.0μ
mを越える色素雲を形成しようとすると、感光材料の膜
厚が厚くなりすぎ、撮影の搬送時や現像処理時の膜表面
のひび割れ等、致命的な不都合が生じる。
【0033】本発明のカラー画像形成方法では、感光材
料を43℃以上180℃以下で加熱することを1つの特
徴とする。加熱温度が180℃を越えると、有機物を含
む感光材料の耐熱温度を越え、膜の溶解や画像の滲みな
どの欠陥が生じて不都合である。
【0034】本発明は、最低発色濃度+0.1の透過濃
度を与える部位の発色現像中に形成された発色色素生成
量が、1m2当たり0.001ミリモル以上、0.20
00ミリモル以下であることが好ましい。発色色素生成
量の測定法としては、種々の方法が適用できるが、例え
ば、現像後の感光材料の乳剤層をタンパク分解酵素で分
解し、その液から油溶性成分を溶媒抽出して、抽出液を
適宜希釈した後、例えば、HPLC(液体クロマトグラ
フ)を用いて、定量すべき発色色素量を、予め定量値既
知のサンプルを基準品として用いて、定量分析を行って
もよい。本発明において、発色色素生成量が0.001
ミリモル以下であると、高いモル吸光係数を有する特殊
で高価な発色色素が必要であり、0.2000ミリモル
以上では発色色素被覆面積が低く、生成した発色色素が
有効に透過濃度に変換されていなく不効率であるばかり
ではなく、高露光部の階調設計にも不都合が生じるため
好ましくない。
【0035】以下、本発明に係るハロゲン化銀カラー写
真感光材料及びカラー画像形成方法の詳細について説明
する。
【0036】(ハロゲン化銀)本発明に使用するハロゲ
ン化銀は、臭化銀、沃臭化銀、塩化銀、塩臭化銀、塩沃
臭化銀、或いは沃塩化銀等の任意のハロゲン組成のもの
でよい。一般に感度を重視する場合には沃臭化銀、臭化
銀、塩沃臭化銀が、処理速度を重視する場合には塩化
銀、塩臭化銀等が好ましく用いられる。これらの粒子を
含むハロゲン化銀乳剤は、ピー・グラフキデス著のシミ
ー・エ・フィジック・フォトグラフィック(Paul
Montel社,1967年);ジー・エフ・デュフィ
ン著のフォトグラフィック・エマルジョン・ケミストリ
ー(The Focal Press刊,1966
年);ヴイ・エル・ジェリクマン等共著のメイキング・
アンド・コーティング・フォトグラフィック・エマルジ
ョン(The Focal Press刊,1964
年)等に記載された方法、特開昭51−39027号、
同55−142329号、同58−113928号、同
54−48521号及び同58−4938号、同60−
138538号等の各公報、日本写真学会昭和58年年
次大会要旨集88頁に記載の方法に則り調製することが
できる。
【0037】即ち、酸性法、中性法、アンモニア法等の
いずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を
反応させる形式としては、片側混合法、同時混合法、そ
れらの組合せ、あるいは粒子を銀イオン過剰の下におい
て形成させる方法(逆混合法)、微細な種結晶に可溶性
銀塩と可溶性ハロゲン塩を供給して成長させる方法等の
いずれも用いてもよい。
【0038】ハロゲン化銀乳剤のハロゲン化銀粒子サイ
ズ分布は、狭くとも広くともいずれでもよいが、粒子サ
イズの揃ったいわゆる単分散性であることが好ましい。
具体的には、 (粒径の標準偏差/平均粒径)×100=粒径分布の広
さ(%) によって表せる相対標準偏差(変動係数)で分布の広さ
を定義したとき、25%以下のものが好ましく、更に好
ましくは20%以下のものである。本発明に用いられる
ハロゲン化銀粒子の平均粒径は、特に限定されないが、
体積を立方体に換算したときの一辺の長さが0.01〜
50μm、好ましくは、0.01〜30μmである。
【0039】本発明に係るハロゲン化銀乳剤中に含まれ
るハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、8面体、14面
体の様な規則的な形状でもよく、平板状となる双晶の様
な不規則な形状でもよく、また両者の混合でもよいが、
本発明においては平板状粒子を含むことが好ましい。本
発明に好ましく用いられる平板状ハロゲン化銀粒子は、
粒子直径/厚さ(アスペクト比)の比の平均値(平均ア
スペクト比)が2以上であり、平均アスペクト比として
は3〜20が好ましく、更に好ましくは4〜15であ
る。これら平板状ハロゲン化銀粒子は、結晶の外壁は実
質的に殆どが〔111〕面から成るもの、或いは〔10
0〕面から成るものであってもよい。また、〔111〕
面と〔100〕面とを併せ持つものであってもよい。本
発明においては、平均アスペクト比が8以上であること
がさらに好ましい。これは、アスペクト比が高ければ高
い程、膜中でハロゲン化銀を密に充填させることがで
き、発色現像主薬を還元反応が行われる場に効率的に供
給できる。平均アスペクト比が20以上のハロゲン化銀
粒子は製造時の安定性に欠けるという欠点がある。
【0040】沃臭化銀、あるいは臭化銀平板粒子を使用
する場合には、粒子表面の50%以上が〔111〕面で
あり、より好ましくは60%〜90%が〔111〕面で
あり、特に好ましくは70〜95%が〔111〕面であ
る粒子が好ましい。〔111〕面以外の面は、主として
〔100〕面であることが好ましい。この面比率は増感
色素の吸着における〔111〕面と〔100〕面との吸
着依存性の違いを利用したT.Tani,J.Imag
ing Sci.,29,165(1985年)に記載
の方法により求めることができる。
【0041】本発明において、平板状(沃)臭化銀粒子
は、六角形であることが好ましい。六角形の平板状粒子
(以下六角平板粒子ともいう)とは、その主平面(〔1
11〕面)の形状が六角形であり、その最大隣接比率が
1.0〜2.0であることを言う。ここで最大隣接辺比
率とは、六角形を形成する最小の長さを有する辺の長さ
に対する最大の長さを有する辺の長さの比である。六角
平板粒子は、最大隣接辺比率が1.0〜2.0であれば
その角が丸みを帯びていてもよく、更に角がとれ、ほ
ぼ、円形の平板粒子となっていてもよい。角が丸味をお
びている場合の辺の長さは、その辺の直線部分を延長
し、隣接する辺の直線部分を延長した線との交点との間
の距離で表される。六角平板粒子の六角形を形成する各
辺は、その1/2以上が実質的に直線からなることが好
ましく、隣接辺比率が1.0〜1.5であることがより
好ましい。
【0042】本発明において、平板状(沃)臭化銀粒子
は転位線を有していることが好ましい。ハロゲン化粒子
の転位線は、例えば、J.F.Hamilton,Ph
otogr.Sci.Eng.,57(1967)や、
T.Shiozawa,J.Soc.Photogr.
Sci.Japan,35,213(1972)に記載
の、低温での透過型電子顕微鏡を用いた直接的な方法に
より観察することができる。ハロゲン化銀粒子の転位線
の位置は、ハロゲン化粒子の中心から外表面に向けて
0.58〜1.0L(Lの定義については、後述)まで
の領域に発生していることが望ましいが、より好ましく
は0.80〜0.98Lの領域に発生しているものであ
る。転位線の方向は、おおよそ中心から外表面に向かう
方向であるが、しばしば蛇行している。ハロゲン化銀粒
子の転位線の数については、1本以上の転位線を含む粒
子が50%(個数)以上存在することが望ましく、転位
線を有する平板粒子数の比率(数)が高いほど好まし
い。本発明に係る平板状ハロゲン化銀乳剤においては、
少なくとも粒子のフリンジ部に転位線が存在することが
好ましく、フリンジ部と主平面部に転位線が存在するこ
とがさらに好ましい。本発明に係る平板状ハロゲン化銀
粒子は、フリンジ部に10本以上の転位線を有すること
が好ましく、20本以上であることがさらに好ましい。
本発明において、転位線をフリンジ部に有するとは、平
板粒子の外周部近傍や稜線近傍、あるいは頂点近傍に転
位線が存在することである。具体的には、フリンジ部と
は、平板粒子を主平面に垂直に観察し、平板粒子の主平
面の中心(主平面を2次元図形ととらえた場合の重心)
と頂点とを結んだ線分の長さをLとしたとき、各頂点に
関して中心からの距離が0.50Lである点を結んだ図
形より外側の領域を指す。
【0043】ハロゲン化銀粒子への転位線の導入法とし
ては、例えば、沃化カリウムのような沃素イオンを含む
水溶液と水溶性銀塩溶液をダブルジェットで添加する方
法、もしくは沃化銀微粒子を添加する方法、沃素イオン
を含む溶液のみを添加する方法、特開平6−11781
号に記載されているような沃化物イオン放出剤を用いる
方法等の、公知の方法を使用して所望の位置で転位線の
起源となる転位を形成することができる。これらの方法
の中では、沃素イオンを含む水溶液と水溶性銀塩溶液を
ダブルジェットで添加する方法や沃化銀微粒子を添加す
る方法、沃化物イオン放出剤を用いる方法が好ましい。
【0044】本発明でいう沃素イオン放出剤とは、下記
一般式(J)で表される塩基あるいは求核試薬との反応
によって、沃素イオンを放出する化合物である。
【0045】一般式(J) R−I 一般式(J)において、Rは1価の有機基をあらわす。
Rは、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、アリール基、アラルキル基、複素環基、アシル基、
カルバモイル基、アルキルオキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基、スルファモイル基であることが好まし
い。Rは炭素数30以下の有機基であることが好まし
く、20以下であることがより好ましく、10以下であ
ることがさらに好ましい。
【0046】また、Rは置換基を有していることが好ま
しく、置換基がさらに他の置換基で置換されていてもよ
い。好ましい該置換基として、ハライド、アルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アラルキル
基、複素環基、アシル基、アシルオキシ基、カルバモイ
ル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニ
ル基、スルファモイル基、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、ウレタ
ン基、スルホニルアミノ基、スルフィニル基、リン酸ア
ミド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、シアノ基、
スルホ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ニトロ基等
が挙げられる。
【0047】一般式(J)で表される沃素イオン放出剤
としては、ヨードアルカン類、ヨードアルコール、ヨー
ドカルボン酸、ヨードアミドおよびこれらの誘導体が好
ましく、ヨードアミド、ヨードアルコールおよびこれら
の誘導体がより好ましい、複素環基で置換されたヨード
アミド類がさらに好ましく、最も好ましい例は、(ヨー
ドアセトアミド)ベンゼンスルフォン酸塩である。
【0048】本発明においては、臭化銀あるいは沃臭化
銀平板粒子の他に、塩化銀、塩臭化銀、塩沃化銀あるい
は塩沃臭化銀平板粒子を用いることもできる。この場
合、〔100〕面を主平面とする平板粒子、〔111〕
面を主平面とする平板粒子のいずれをも使用することが
できる。〔100〕面を有する塩化銀平板粒子に関して
は、米国特許第5,314,798号、欧州特許第53
4,395A号、同617,321A号、同617,3
17A号、同617,318A号、同617,325A
号、WO94/22051、欧州特許第616,255
A号、米国特許第5,356,764号、同5,32
0,938号、同5,275,930号、特開平5−2
04073号、同5−281640号、同7−2254
41号、同6−30116号などに記載されている。ま
た、主として〔111〕面からなる平板粒子について
は、以前から種々の報告がなされていてたとえば、米国
特許第4,439,520号などに詳しく記載されてい
る。また、米国特許第5,250,403号には、等価
円相当径0.7μm以上でかつ厚みが0.07μm以下
の、いわゆる極薄平板粒子について記載されている。さ
らに、米国特許第4,435,501号には、平板粒子
表面にエピタキシャルに銀塩を成長させる技術が開示さ
れている。
【0049】平板状粒子において、粒径とは粒子の投影
像を同面積の円像に換算したときの直径である。粒子の
投影面積は、この粒子面積の和から求めることができ
る。何れも粒子の重なりが生じない程度に試料台上に分
布されたハロゲン化銀結晶サンプルを、電子顕微鏡観察
することによって得ることができる。平板状ハロゲン化
銀粒子の平均投影面積径は、該粒子の投影面積の円相当
直径で表し、好ましくは0.30μm以上であるが、よ
り好ましくは0.30〜5μm、更に好ましくは0.4
0〜2μmである。詳しくは、平板状粒子を電子顕微鏡
で1万〜7万倍に拡大投影して、そのプリント上の投影
時の面積を実測することによって得ることができる。ま
た、平均粒径(φ)は、測定粒径個数をnとし、粒径φ
iを有する粒子頻度をniとしたときに次式により求め
ることができる。
【0050】平均粒径(φ)=(Σniφi)/n なお、測定粒子個数は無差別に1,000個以上である
とする。
【0051】ハロゲン化銀粒子の厚さは、電子顕微鏡に
よって試料を斜めから観察することによって求めること
ができる。本発明に係る平板状粒子の好ましい厚みは、
0.01〜1.0μmであり、より好ましくは、0.0
1〜0.1μmである。本発明においては、厚みが0.
01〜0.07μmであることが最も好ましい。
【0052】本発明に用いられる平板状ハロゲン化銀粒
子は、厚さの分布が小さいことが好ましい。具体的に
は、 (厚さの標準偏差/平均厚さ)×100=厚さ分布の広
さ(%) によって分布の広さを定義したとき、25%以下のもの
が好ましく、更に好ましくは20%以下のものである。
【0053】更に、アスペクト比と粒子の厚みの因子を
加味して、次式で表現される平板性Aが20以上である
ことが好ましい。
【0054】A=ECD/b2 ここで、ECDは平板粒子の平均投影直径(μm)を表
し、bは粒子の厚みである。ここで、平均投影直径と
は、平板粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径
の数平均を表す。
【0055】更に、本発明に係る平板状ハロゲン化銀粒
子乳剤中の個々の粒子のハロゲン含量率の分布も小さい
ことが好ましい。具体的には、 ハロゲン含有率の広さ=(ハロゲン含有率の標準偏差/
平均ハロゲン含有率)×100(%) によって分布の広さを定義したとき、25%以下のもの
が好ましく、更に好ましくは20%以下のものである。
【0056】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、
ハロゲン化銀粒子内に実質的にハロゲン組成の異なる少
なくとも2つの層構造を有するコア/シェル型構造で
も、均一な組成のものでもよい。本発明に係るハロゲン
化銀乳剤の平均沃化銀含有率は、20モル%以下が好ま
しく、より好ましくは0.1〜10モル%である。
【0057】本発明において、いわゆるハロゲン変換型
(コンバージョン型)の粒子であっても構わない。ハロ
ゲン変換量は、銀量に対して0.2〜2.0モル%が好
ましく、変換の時期は物理熟成中でも物理熟成終了後で
も良い。ハロゲン変換の方法としては、通常、ハロゲン
変換前の粒子表面のハロゲン組成よりも、銀との溶解度
積の小さいハロゲン水溶液又はハロゲン化銀微粒子を添
加する。この時の微粒子サイズとしては、0.2μm以
下が好ましく、より好ましくは0.02〜0.1μmで
ある。
【0058】更に、ハロゲン化銀粒子は、粒子を形成す
る過程又は成長する過程で、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛
塩、タリウム塩、イリジウム塩(錯塩を含む)、ロジウ
ム塩(錯塩を含む)及び鉄塩(錯塩を含む)から選ばれ
る少なくとも1種の金属イオンを添加し、粒子内部又は
粒子表面層にこれらの金属元素を含有させることができ
る。
【0059】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、平均分
子量が5,000〜70,000の低分子量ゼラチンま
たはメチオニン含有量が30μmol/g未満のゼラチ
ン存在下でその核形成を行うこととが好ましい。核形成
時のゼラチンのメチオニン含有量は、より好ましくは2
0μmol/g未満であり、さらに好ましくは0.1〜
10μmol/gである。低分子量ゼラチンの平均分子
量は6,000〜50,000がより好ましく、7,0
00〜30,000が更に好ましい。
【0060】ゼラチン中のメチオニン含有量を30μm
ol/g未満に低減するには、アルカリ処理ゼラチンを
酸化剤により酸化処理する方法が有効である。ゼラチン
の酸化処理に用いることのできる酸化剤としては、例え
ば、過酸化水素、オゾン、ペルオキシ酸、ハロゲン、チ
オスルホン酸化合物、キノン類、有機過酸を挙げること
ができるが、本発明では過酸化水素が好ましい。
【0061】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、ハロゲ
ン化銀粒子の成長の終了時に不要な可溶性塩類を除去し
てもよいし、或いは含有させたままでもよい。該塩類を
除去する場合には、リサーチ・ディスクロージャー(R
esearch Disclosure、以下RDと略
す)No.17643号II項に記載の方法に基づいて行
うことができる。
【0062】本発明においては、各々別個に形成した2
種以上のハロゲン化銀乳剤を任意に混合して用いること
ができる。
【0063】本発明においては、特開2002−554
10公報段落番号0054〜0065に示される方法、
特開平6−118593号公報段落番号0060〜00
78に記載されている方法により作製したハロゲン化銀
を用いることができる。
【0064】(増感方法)感光性ハロゲン化銀乳剤は、
化学増感されたハロゲン化銀乳剤である。本発明におい
て用いる感光性ハロゲン化銀乳剤の化学増感方法には、
感光材料用乳剤で公知の硫黄増感法、セレン増感法、テ
ルル増感法などのカルコゲン増感法、金、白金、パラヂ
ウムなどを用いる貴金属増感法および還元増感法などを
単独または組合わせて用いることができる(例えば、特
開平3−110555号、特開平5−241267号な
どに記載の方法)。
【0065】ハロゲン化銀乳剤に適用するカルコゲン増
感剤としては、イオウ増感剤、セレン増感剤が好ましく
用いられる。イオウ増感剤としては、例えば、チオ硫酸
塩、アリルチオカルバミドチオ尿素、アリルイソチアシ
アネート、シスチン、p−トルエンチオスルホン酸塩、
ローダニン、無機イオウ等が挙げられる。イオウ増感剤
の添加量としては、適用されるハロゲン化銀乳剤の種類
や期待する効果の大きさなどにより一様ではないが、好
ましくはハロゲン化銀1モル当たり5×10-1 0〜5×
10-5モルの範囲、より好ましくは5×10-8〜3×1
-5モルの範囲である。
【0066】金増感剤としては、塩化金酸、硫化金等の
他、各種の金錯体を用いることができる。用いられる配
位子化合物としては、ジメチルローダニン、チオシアン
酸、メルカプトテトラゾール、メルカプトトリアゾール
等を挙げることができる。金化合物の使用量は、ハロゲ
ン化銀乳剤の種類、使用する化合物の種類、熟成条件な
どによって一様ではないが、通常、ハロゲン化銀1モル
当たり1×10-4〜1×10-8モルであることが好まし
い。更に好ましくは1×10-5〜1×10-8モルであ
る。
【0067】これらの化学増感を、含窒素複素環化合物
の存在下で行うこともできる(例えば、特開昭62−2
53159号に記載の方法)。また、後述するかぶり防
止剤を化学増感終了後に添加することができる。具体的
には、特開平5−45833号、特開昭62−4044
6号に記載の方法を用いることができる。化学増感時の
pHは好ましくは5.3〜10.5、より好ましくは
5.5〜8.5であり、pAgは好ましくは6.0〜1
0.5、より好ましくは6.8〜9.0である。
【0068】本発明において使用される感光性ハロゲン
化銀の塗設量は、感光材料1m2当たり銀換算で1mg
〜10gの範囲である。
【0069】本発明に係るハロゲン化銀の調製において
は、還元増感を併用することも出来る。ハロゲン化銀乳
剤を適当な還元的雰囲気におくことにより、ハロゲン化
銀粒子内部又は粒子表面に、還元増感核を付与すること
ができる。該還元増感は、ハロゲン化銀粒子の成長途中
に施すのが好ましい。成長途中に施す方法としては、ハ
ロゲン化銀粒子が成長しつつある状態で還元増感を施す
方法だけでなく、ハロゲン化銀粒子の成長を中断した状
態で還元増感を施し、その後に還元増感されたハロゲン
化銀粒子を成長せしめる方法をも含み、具体的にはハロ
ゲン化銀乳剤に還元剤および/または水溶性銀塩を添加
することによって行われる。
【0070】還元剤の好ましい例としては、二酸化チオ
尿素およびアスコルビン酸およびそれらの誘導体があげ
られる。また、別の好ましい還元剤としては、ヒドラジ
ン、ジエチレントリアミンのごときポリアミン類、ジメ
チルアミンボラン類、亜硫酸塩類等があげられる。還元
剤の添加量は還元増感剤の種類、ハロゲン化銀粒子の粒
径、組成及び晶癖、反応系の温度、pH、pAgなどの
環境条件によって変化させることが好ましいが、例え
ば、二酸化チオ尿素の場合はハロゲン化銀1モル当たり
0.01〜2mgの範囲が好ましい。アスコルビン酸の
場合はハロゲン化銀1モル当たり0.2〜50gの範囲
が好ましい。還元増感の条件としては、温度は40〜8
0℃、時間は10〜200分、pHは5〜11、pAg
は1〜10の範囲が好ましい。
【0071】水溶性銀塩としては、硝酸銀を用いるのが
好ましい。水溶性銀塩の添加により還元増感技術の一種
である、いわゆる銀熟成が行われる。銀熟成時のpAg
は1〜6が適当であり、より好ましくは2〜4である。
温度、時間、pHなどの条件は上記の範囲が好ましい。
【0072】また、粒子形成の所望の時点で添加した還
元剤の作用を、過酸化水素(水)及びその付加物、ペル
オキソ酸塩、オゾン、I2、チオスルフォン酸等の酸化
剤を所望の時点で添加することによって失活させ、還元
反応を抑制又は停止することが好ましい。酸化剤の添加
時期は、ハロゲン化銀粒子形成時から化学増感工程の金
増感剤(金増感剤を用いない場合には、化学増感剤)添
加前までならば任意である。
【0073】本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀に
緑感性、赤感性等の感色性を持たせるためには、感光性
ハロゲン化銀乳剤をメチン色素類その他によって分光増
感する。また、必要に応じて青感性乳剤に青色領域の分
光増感を施してもよい。用いられる色素には、シアニン
色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロ
シアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニ
ン色素、スチリル色素およびヘミオキソノール色素が包
含される。具体的には、米国特許第4,617,257
号、特開昭59−180550号、同64−13546
号、特開平5−45828号、同5−45834号など
に記載の増感色素が挙げられる。これらの増感色素は、
単独に用いてもよいが、それらの組合わせを用いてもよ
く、増感色素の組合わせは、特に強色増感や分光増感の
分光感度波長の調節目的でしばしば用いられる。増感色
素と共に、それ自身分光増感作用をもたない色素あるい
は可視光を実質的に吸収しない化合物であって強色増感
を示す化合物、いわゆる強色増感剤を乳剤中に含んでも
よい(例えば、米国特許第3,615,641号、特開
昭63−23145号等に記載)。これらの増感色素を
乳剤中に添加する時期は、化学熟成時もしくはその前後
でもよいし、米国特許第4,183,756号、同4,
225,666号に従ってハロゲン化銀粒子の核形成前
後でもよい。また、これらの増感色素や強色増感剤は、
メタノールなどの有機溶媒の溶液、ゼラチンなどの分散
物あるいは界面活性剤の溶液として添加すればよい。添
加量は一般にハロゲン化銀1モル当り1×10-8〜1×
10-2モルの範囲である。
【0074】(各種添加剤)本発明に係るハロゲン化銀
写真感光材料を作製するために用いられる親水性保護コ
ロイドには、プロダクト・ライセシング・インデック
ス、第92巻P108の「Vehicles」の項に記
載されている様な通常のハロゲン化銀乳剤に用いられる
ゼラチンの他に、アセチル化ゼラチンやフタル化ゼラチ
ン等のゼラチン誘導体、水溶性セルロース誘導体その他
の合成又は天然の親水性ポリマーが含まれる。
【0075】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
は、必要に応じて当業界公知の各種技術、添加剤を用い
ることができる。例えば、感光性ハロゲン化銀乳剤層に
加えて保護層、フィルター層、ハレーション防止層、ク
ロスオーバー光カット層、バッキング層等の補助層を設
けることができ、これらの層中には、各種の化学増感
剤、貴金属増感剤、感光色素、強色増感剤、カプラー、
高沸点溶剤、カブリ防止剤、安定剤、現像抑制剤、漂白
促進剤、定着促進剤、混色防止剤、ホルマリンスカベン
ジャー、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、可塑
剤、スベリ剤、紫外線吸収剤、イラジエーション防止染
料、フィルター光吸収染料、防ばい剤、ポリマーラテッ
クス、重金属、帯電防止剤、マット剤等を各種の方法で
含有させることができる。
【0076】上述したこれらの添加剤は、より詳しく
は、RD第176巻Item/17643(1978年
12月)、同第184巻Item/18431(197
9年8月)、同第187巻Item/18716(19
79年11月)及び同第308巻Item/30811
9(1989年12月)に記載されている。
【0077】上記各RDに示されている代表的な化合物
種類と記載箇所を表1に示す。
【0078】
【表1】
【0079】(発色現像主薬)本発明においては、ハロ
ゲン化銀や有機銀等の銀塩を還元することによって自ら
は酸化され、その酸化体が後述のカプラーとカップリン
グして色素を形成する発色現像主薬を用いても良いし、
また、熱、アルカリや求核剤等の外乱を受けて発色現像
主薬を生成する発色現像主薬前駆体(発色現像主薬プレ
カーサ又はブロックド発色現像主薬とも称される)化合
物を用いても良い。
【0080】このような発色現像主薬又は発色現像主薬
前駆体の例として、特開平4−86741号第7〜9頁
に記載されている(C−1)〜(C−16)、同3−2
46543号第6〜10頁に記載されている(1)〜
(26)等の水溶性の高い発色現像主薬又はこれらの塩
酸塩、硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩が挙げられ
る。また、別の例として、特開平9−15806号等に
記載のスルホンアミドフェノール系主薬、特開平5−2
41282号、同8−234388号、同8−2863
40号、同9−152700号、同9−152701
号、同9−152702号、同9−152703号、同
9−152704号等に記載のヒドラジン系主薬、特開
平7−202002号、同8−234390号等に記載
のヒドラゾン系主薬、特開2002−55418の段落
番号0103〜0108に記載の現像主薬を用いること
ができる。
【0081】本発明においては、発色現像主薬の保存性
向上のため、発色現像主薬前駆体を用いるのが好まし
い。例えば、米国特許第3,342,597号記載のイ
ンドアニリン系化合物、米国特許3,342,599
号、RDNo.14,850及び同No.15,159
に記載のシッフ塩基型化合物、同No.13,924記
載のアルドール化合物、米国特許第3,719,492
号記載の金属塩錯体、特開昭53−135628号記載
のウレタン系化合物を挙げることができる。また、本発
明では、特開2002−55418の一般式(1)〜
(6)に記載のパラフェニレンジアミン類を放出する発
色現像主薬前駆体を用いることが好ましく、特に、一般
式(2)で表される化合物が、保存安定性、発色性に優
れ、好ましく用いることができる。さらに、WO第01
/96,946号、WO第01/96,954号、欧州
特許第1,164,417号、同1,164,418
号、同1,158,358号、同1,158,359
号、同1,160,612号、同1,113,316
号、同1,113,325号、米国特許第6,319,
640号、同第6,306,551号、同第6,31
2,879号、同第2001/12886、特公平8−
3614号、同8−3616号に記載されている化合物
も用いることができる。
【0082】このような発色現像主薬とカプラーの組合
わせとしては、米国特許第3,531,256号に記載
のp−フェニレンジアミン類現像主薬とフェノールまた
は活性メチレンカプラー、米国特許第3,761,27
0号に記載のp−アミノフェノール系現像主薬と活性メ
チレンカプラーの組合せを使用することができる。米国
特許第4,021,240号、特開昭60−12843
8号等に記載されているようなスルホンアミドフェノー
ルと4当量カプラーの組合せは、感光材料に内蔵する場
合、生保存に優れており、好ましい組合せである。
【0083】これらの発色現像主薬又は発色現像主薬前
駆体は、感光材料や後述する処理部材(処理シート、写
真有用性化合物供給媒体とも称される)に内蔵させても
よいし、溶液に含有させて感光材料に付与させてもよ
い。本発明においては、感光材料に発色現像主薬又は発
色現像主薬前駆体を感光材料に内蔵させるのが最も好ま
しい。感光材料に内蔵させることにより、最も環境適
性、迅速性に優れるシステムを設計できる。感光材料に
内蔵させる場合は、感光材料の保存中において比較的安
定であり、不必要に銀塩を還元することのない化合物を
用いることが好ましい。
【0084】本発明に用いられる現像主薬を感光材料及
び/又は口述する処理材料に添加する場合は、発色層1
層当たり0.05〜10mmol/m2使用することが
好ましく、更に好ましい使用量は0.1〜5mmol/
2であり、特に好ましい使用量は0.2〜2.5mm
ol/m2である。
【0085】(色調剤)本発明に係る感光材料は、色調
剤を含有することが好ましい。特に、色調剤を有機銀塩
や還元剤と共存させることにより、銀イオンを効率的に
輸送することができ好ましい。本発明に用いられる好適
な色調剤の例は、RD第17029号に開示されてお
り、以下の例を挙げることができる。
【0086】イミド類(例えば、フタルイミド);環状
イミド類、ピラゾリン−5−オン類、及びキナゾリノン
(例えば、スクシンイミド、3−フェニル−2−ピラゾ
リン−5−オン、1−フェニルウラゾール、キナゾリン
及び2,4−チアゾリジンジオン);ナフタールイミド
類(例えば、N−ヒドロキシ−1,8−ナフタールイミ
ド);コバルト錯体(例えば、コバルトのヘキサミント
リフルオロアセテート)、メルカプタン類(例えば、3
−メルカプト−1,2,4−トリアゾール);N−(ア
ミノメチル)アリールジカルボキシイミド類(例えば、
N−(ジメチルアミノメチル)フタルイミド);ブロッ
クされたピラゾール類、イソチウロニウム(isoth
iuronium)誘導体及びある種の光漂白剤の組み
合わせ(例えば、N,N′−ヘキサメチレン(1−カル
バモイル−3,5−ジメチルピラゾール)、1,8−
(3,6−ジオキサオクタン)ビス(イソチウロニウム
トリフルオロアセテート)、及び2−(トリブロモメチ
ルスルホニル)ベンゾチアゾールの組み合わせ);メロ
シアニン染料(例えば、3−エチル−5−((3−エチ
ル−2−ベンゾチアゾリニリデン(ベンゾチアゾリニリ
デン))−1−メチルエチリデン)−2−チオ−2,4
−オキサゾリジンジオン);フタラジノン、フタラジノ
ン誘導体又はこれらの誘導体の金属塩(例えば、4−
(1・ナフチル)フタラジノン、6−クロロフタラジノ
ン、5,7−ジメチルオキシフタラジノン、及び2,3
−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン);フタラジノ
ンとスルフィン酸誘導体の組み合わせ(例えば、6−ク
ロロフタラジノン+ベンゼンスルフィン酸ナトリウム又
は8−メチルフタラジノン+p−トリスルホン酸ナトリ
ウム);フタラジン+フタル酸の組み合わせ;フタラジ
ン(フタラジンの付加物を含む)とマレイン酸無水物、
及びフタル酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸又はo
−フェニレン酸誘導体及びその無水物(例えば、フタル
酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロフタル酸及びテト
ラクロロフタル酸無水物)から選択される少なくとも1
つの化合物との組み合わせ;キナゾリンジオン類、ベン
ズオキサジン、ナルトキサジン誘導体;ベンズオキサジ
ン−2,4−ジオン類(例えば、1,3−ベンズオキサ
ジン−2,4−ジオン);ピリミジン類及び不斉−トリ
アジン類(例えば、2,4−ジヒドロキシピリミジ
ン)、及びテトラアザペンタレン誘導体(例えば、3,
6−ジメルカプト−1,4−ジフェニル−1H,4H−
2,3a,5,6a−テトラアザペンタレン)。好まし
い色調剤としてはフタラゾン又はフタラジンであり、フ
タル酸類と共存させることが更に好ましい。含有量とし
ては感光層の1層あたり0.05g/m2以上、0.5
g/m2以下が好ましく、更に好ましくは0.1g/m2
以上、0.3g/m2以下である。
【0087】(カプラー)次にカプラーについて説明す
る。本発明におけるカプラーとは、前記の発色現像主薬
の酸化体とカップリング反応し、色素を形成する化合物
である。本発明に好ましく使用されるカプラーとして
は、特開2001−154325公報の段落番号018
3〜0187に記載の一般式(Cp−1)〜(Cp−1
2)で表される構造を有する化合物がある。これらは、
各々一般に活性メチレン、ピラゾロン、ピラゾロアゾー
ル、フェノール、ナフトールと総称される化合物であ
る。
【0088】一般式(Cp−1)〜(Cp−4)は活性
メチレン系カプラーと称されるカプラーを表し、式中、
24は置換基を有しても良いアシル基、シアノ基、ニト
ロ基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、ス
ルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスル
ホニル基である。
【0089】一般式(Cp−1)〜(Cp−4)におい
て、R25は置換基を有しても良いアルキル基、アリール
基、またはヘテロ環基である。一般式(Cp−4)にお
いて、R26は置換基を有してもよいアリール基またはヘ
テロ環基である。R24、R25、R26が有してもよい置換
基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シアノ基、ハロ
ゲン原子、アシルアミノ基、スルホンアミド基、カルバ
モイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アルキルアミノ基、
アリールアミノ基、水酸基、スルホ基等、種々の置換基
を挙げることができる。R24の好ましい例としては、ア
シル基、シアノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボ
ニル基が挙げられる。
【0090】一般式(Cp−1)〜(Cp−4)におい
て、Yは水素原子または現像主薬酸化体とのカップリン
グ反応により脱離可能な基である。Yにおいて、2当量
カプラーのアニオン性離脱基として作用する基として
は、ハロゲン原子(例えば、クロル基、ブロム基)、ア
ルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基)、アリ
ールオキシ基(例えば、フェノキシ基、4−シアノフェ
ノキシ基、4−アルコキシカルボニルフェニル基)、ア
ルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、
ブチルチオ基)、アリールチオ基(例えば、フェニルチ
オ基、トリルチオ基)、アルキルカルバモイル基(例え
ば、メチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、
エチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、ジブ
チルカルバモイル基、ピペリジルカルバモイル基、モル
ホリルカルバモイル基)、アリールカルバモイル基(例
えば、フェニルカルバモイル基、メチルフェニルカルバ
モイル基、エチルフェニルカルバモイル基、ベンジルフ
ェニルカルバモイル基)、カルバモイル基、アルキルス
ルファモイル基(例えば、メチルスルファモイル基、ジ
メチルスルファモイル基、エチルスルファモイル基、ジ
エチルスルファモイル基、ジブチルスルファモイル基、
ピペリジルスルファモイル基、モルホリルスルファモイ
ル基)、アリールスルファモイル基(例えば、フェニル
スルファモイル基、メチルフェニルスルファモイル基、
エチルフェニルスルファモイル基、ベンジルフェニルス
ルファモイル基)、スルファモイル基、シアノ基、アル
キルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、エタ
ンスルホニル基)、アリールスルホニル基(例えば、フ
ェニルスルホニル基、4−クロロフェニルスルホニル
基、p−トルエンスルホニル基)、アルキルカルボニル
オキシ基(例えば、アセチルオキシ基、プロピオニルオ
キシ基、ブチロイルオキシ基)、アリールカルボニルオ
キシ基(例えば、ベンゾイルオキシ基、トルイルオキシ
基、アニシルオキシ基)、含窒素複素環基(例えば、イ
ミダゾリル基、ベンゾトリアゾリル基)等が挙げられ
る。
【0091】また、4当量カプラーのカチオン性離脱基
として作用する基としては、水素原子、ホルミル基、カ
ルバモイル基、置換基を有するメチレン基(置換基とし
ては、アリール基、スルファモイル基、カルバモイル
基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基等)、アシル基、
スルホニル基等が挙げられる。
【0092】一般式(Cp−1)〜(Cp−4)におい
て、R24とR25、R24とR26は互いに結合して環を形成
してもよい。
【0093】一般式(Cp−5)は5−ピラゾロン系マ
ゼンタカプラーと称されるカプラーを表し、式中、R27
はアルキル基、アリール基、アシル基、またはカルバモ
イル基を表す。R28はフェニル基または1個以上のハロ
ゲン原子、アルキル基、シアノ基、アルコキシ基、アル
コキシカルボニル基、またはアシルアミノ基が置換した
フェニル基を表す。Yについては一般式(Cp−1)〜
(Cp−4)と同義である。
【0094】一般式(Cp−5)で表される5−ピラゾ
ロン系マゼンタカプラーの中でも、R27がアリール基ま
たはアシル基、R28が1個以上のハロゲン原子が置換し
たフェニル基のものが好ましい。
【0095】これら好ましい基について詳しく述べる
と、R27はフェニル、2−クロロフェニル、2−メトキ
シフェニル、2−クロロ−5−テトラデカンアミドフェ
ニル、2−クロロ−5−(3−オクタデセニル−1−ス
クシンイミド)フェニル、2−クロロ−5−オクタデシ
ルスルホンアミドフェニルまたは2−クロロ−5−〔2
−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェノキシ)テト
ラデカンアミド〕フェニル等のアリール基、またはアセ
チル、ピバロイル、テトラデカノイル、2−(2,4−
ジ−t−ペンチルフェノキシ)アセチル、2−(2,4
−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブタノイル、ベンゾイ
ル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシアセトア
ミド)ベンゾイル等のアシル基であり、これらの基はさ
らに置換基を有してもよく、それらは炭素原子、酸素原
子、窒素原子、またはイオウ原子で連結する有機置換基
またはハロゲン原子である。
【0096】R28は2,4,6−トリクロロフェニル、
2,5−ジクロロフェニル、2−クロロフェニル基等の
置換フェニル基が好ましい。
【0097】一般式(Cp−6)はピラゾロアゾール系
カプラーと称されるカプラーを表し、式中、R29は水素
原子または置換基を表す。Zは窒素原子を2〜4個含む
5員のアゾール環を形成するのに必要な非金属原子群を
表し、該アゾール環は置換基(縮合環を含む)を有して
もよい。Yについては、一般式(Cp−1)〜(Cp−
4)と同義である。
【0098】一般式(Cp−6)で表されるピラゾロア
ゾール系カプラーの中でも、発色色素の吸収特性の点
で、米国特許第4,500,630号に記載のイミダゾ
〔1,2−b〕ピラゾール類、米国特許第4,540,
654号に記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,
4〕トリアゾール類、米国特許第3,725,067号
に記載のピラゾロ〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリア
ゾール類が好ましく、光堅牢性の点で、これらのうちピ
ラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール類が
好ましい。
【0099】置換基R29、YおよびZで表されるアゾー
ル環の置換基の詳細については、例えば、米国特許第
4,540,654号明細書の第2カラム第41行〜第
8カラム第27行に記載されている。好ましくは、特開
昭61−65245号に記載されているような分岐アル
キル基がピラゾロトリアゾール基の2、3または6位に
直結したピラゾロアゾールカプラー、特開昭61−65
245号に記載されている分子内にスルホンアミド基を
含んだピラゾロアゾールカプラー、特開昭61−147
254号に記載されるアルコキシフェニルスルホンアミ
ドバラスト基を持つピラゾロアゾールカプラー、特開昭
62−209457号もしくは同63−307453号
に記載されている6位にアルコキシ基やアリールオキシ
基を持つピラゾロトリアゾールカプラー、および特開平
2−201443号に記載される分子内にカルボンアミ
ド基を持つピラゾロトリアゾールカプラーである。
【0100】一般式(Cp−7)、(Cp−8)はそれ
ぞれフェノール系カプラー、ナフトール系カプラーと称
されるカプラーであり、式中、R30は水素原子または−
NHCOR32、−SO2NR3233、−NHSO232
−NHCOR32、−NHCONR3233、−NHSO2
NR3233から選ばれる基を表す。R32、R33は水素原
子または置換基を表す。
【0101】一般式(Cp−7)、(Cp−8)におい
て、R31は置換基を表し、1は0〜2から選ばれる整
数、mは0〜4から選ばれる整数を表す。Yについては
一般式(Cp−1)〜(Cp−4)と同義である。R31
〜R33としては、前記R24〜R 26の置換基として記載し
たと同様のものが挙げられる。
【0102】一般式(Cp−7)で表されるフェノール
系カプラーの好ましい例としては、米国特許第2,36
9,929号、同第2,801,171号、同第2,7
72,162号、同第2,895,826号、同第3,
772,002号等に記載の2−アルキルアミノ−5−
アルキルフェノール系、米国特許第2,772,162
号、同第3,758,308号、同第4,126,39
6号、同第4,334,011号、同第4,327,1
73号、西独特許公開第3,329,729号、特開昭
59−166956号等に記載の2,5−ジアシルアミ
ノフェノール系、米国特許第3,446,622号、同
第4,333,999号、同第4,451,559号、
同第4,427,767号等に記載の2−フェニルウレ
イド−5−アシルアミノフェノール系等を挙げることが
できる。
【0103】一般式(Cp−8)で表されるナフトール
カプラーの好ましい例としては、米国特許第2,47
4,293号、同第4,052,212号、同第4,1
46,396号、同第4,228,233号、同第4,
296,200号等に記載の2−カルバモイル−1−ナ
フトール系および米国特許4,690,889号等に記
載の2−カルバモイル−5−アミド−1−ナフトール系
等を挙げることができる。
【0104】一般式(Cp−9)〜(Cp−12)はピ
ロロトリアゾールと称されるカプラーであり、R42、R
43、R44は水素原子または置換基を表す。Yについては
一般式(Cp−1)〜(Cp−4)と同義である。
42、R43、R44の置換基としては、前記R24〜R26
置換基として記載したと同様のものが挙げられる。一般
式(Cp−9)〜(Cp−12)で表されるピロロトリ
アゾール系カプラーの好ましい例としては、欧州特許第
488,248A1号、同第491,197A1号、同
第545,300号に記載の、R42、R43の少なく
とも一方が電子吸引基であるカプラーが挙げられる。
【0105】その他、縮環フェノール、イミダゾール、
ピロール、3−ヒドロキシピリジン、活性メチン、5,
5−縮環複素環、5,6−縮環複素環といった構造を有
するカプラーが使用できる。
【0106】縮環フェノール系カプラーとしては、米国
特許第4,327,173号、同第4,564,586
号、同第4,904,575号等に記載のカプラーが使
用できる。イミダゾール系カプラーとしては、米国特許
第4,818,672号、同第5,051,347号等
に記載のカプラーが使用できる。ピロール系カプラーと
しては特開平4−188137号、同4−190347
号等に記載のカプラーが使用できる。3−ヒドロキシピ
リジン系カプラーとしては特開平1−315736号等
に記載のカプラーが使用できる。活性メチン系カプラー
としては米国特許第5,104,783号、同第5,1
62,196号等に記載のカプラーが使用できる。5,
5−縮環複素環系カプラーとしては、米国特許第5,1
64,289号に記載のピロロピラゾール系カプラー、
特開平4−174429号に記載のピロロイミダゾール
系カプラー等が使用できる。5,6−縮環複素環系カプ
ラーとしては、米国特許第4,950,585号に記載
のピラゾロピリミジン系カプラー、特開平4−2047
30号に記載のピロロトリアジン系カプラー、欧州特許
第556,700号に記載のカプラー等が使用できる。
【0107】本発明には、上述の各カプラー以外に、西
独特許第3,819,051A号、同第3,823,0
49号、米国特許第4,840,883号、同第5,0
24,930号、同第5,051,347号、同第4,
481,268号、欧州特許第304,856A2号、
同第329,036号、同第354,549A2号、同
第374,781A2号、同第379,110A2号、
同第386,930A1号、特開昭63−141055
号、同64−32260号、同32261号、特開平2
−297547号、同2−44340号、同2−110
555号、同3−7938号、同3−160440号、
同3−172839号、同4−172447号、同4−
179949号、同4−182645号、同4−184
437号、同4−188138号、同4−188139
号、同4−194847号、同4−204532号、同
4−204731号、同4−204732号等に記載さ
れているカプラーも使用できる。
【0108】本発明のハロゲン化銀写真感光材料におい
ては、一般にイエローカプラー、マゼンタカプラー、シ
アンカプラーとして知られている化合物を用いることが
出来る。これらの化合物は一般のカラー写真に用いら
れ、パラフェニレンジアミン系の発色現像主薬で現像し
た時にそれぞれ青色域(波長350〜500nm)、緑
色域(波長500〜600nm)、赤色域(波長600
〜750nm)に分光吸収極大波長を持つような化合物
である。ヒドラジン系やスルホンアミドフェノール系等
の現像主薬によっては、カップリングによって生成する
色素が、これらの波長とは異なる波長域に分光吸収極大
を有することがあるため、使用する現像主薬の種類に応
じて、適宜カプラーの種類を選択する必要がある。また
本発明の感光材料は、必ずしも発色色素が上記の青色
域、緑色域、赤色域に分光吸収極大波長を持つように設
計される必要はない。発色色素が紫外域や赤外域に分光
吸収を有してもよく、これらと可視光域の吸収を組み合
わせて用いてもよい。
【0109】本発明に使用できるカプラーは、耐拡散性
基がポリマー鎖をなしていてもよい。また、4当量カプ
ラーでも、2当量カプラーでも用いることができるが、
発色現像主薬の種類によって使い分けるのが好ましい。
詳しくは、特開2001−5155の一般式(1)〜
(3)で表される現像主薬に対しては4当量カプラーを
使用するのが好ましく、特開2001−5155の一般
式(4)及び一般式(5)で表される現像主薬に対して
は2当量カプラーを使用するのが好ましい。カプラーの
具体例は、4当量、2当量の両者ともセオリー・オブ・
ザ・フォトグラフィック・プロセス(4th Ed.
T.H.James編集、Macmillan,197
7)291頁〜334頁、および354頁〜361頁、
特開昭58−12353号、同58−149046号、
同58−149047号、同59−11114号、同5
9−124399号、同59−174835号、同59
−231539号、同59−231540号、同60−
2951号、同60−14242号、同60−2347
4号、同60−66249号、特開平8−11060
8,同8−146552、同8−146578、同9−
204031号等及び前掲した文献、特許に詳しく記載
されている。
【0110】本発明に係る感光材料は、以下のような機
能性カプラーを含有しても良い。発色色素の不要な吸収
を補正するためのカプラーとして、欧州特許第456,
257A1号に記載のイエローカラードシアンカプラ
ー、該欧州特許に記載のイエローカラードマゼンタカプ
ラー、米国特許第4,833,069号に記載のマゼン
タカラードシアンカプラー、米国特許第4,837,1
36号の(2)、WO92/11575のクレーム1に
記載の式(A)で表わされる無色のマスキングカプラー
(特に、36−45頁の例示化合物)。現像主薬酸化体
と反応して写真的に有用な化合物残査を放出する化合物
(カプラーを含む)としては、以下のものが挙げられ
る。現像抑制剤放出化合物:欧州特許第378,236
A1号の11頁に記載の式(I)〜(IV)で表わされる
化合物、欧州特許第436,938A2号の7頁に記載
の式(I)で表わされる化合物、特開平5−30724
8号の式(1)で表わされる化合物、欧州特許第44
0,195A2の5、6頁に記載の式(I)(II)(II
I)で表わされる化合物、特開平6−59411号の請
求項1に記載の式(I)で表わされる化合物−リガンド
放出化合物、米国特許第4,555,478号のクレー
ム1に記載のLIG−Xで表わされる化合物。
【0111】本発明に用いられるカプラーは、1種また
は2種以上を組み合わせて用いることができ、さらに他
の種類のカプラーと併用することができる。カプラー
は、現送主薬とハロゲン化銀乳剤と同一層、あるいはハ
ロゲン化銀と同一の層に添加されることが好ましく、そ
の好ましい使用量は、現像主薬とハロゲン化銀と同一層
に添加する場合には、現像主薬に1モルに対して0.0
5〜20モル、更に好ましくは0.1〜10モル、特に
好ましくは0.2〜5モルである。また、本発明におい
てカプラーはハロゲン化銀1モル当たり0.01〜1モ
ル使用することが好ましく、0.02〜0.6モルがよ
り好ましい。この範囲であると十分な発色濃度が得られ
る点で好ましい。
【0112】カプラー、発色現像主薬などの疎水性添加
剤は、米国特許第2,322,027号記載の方法など
の公知の方法により感光材料の所定の層中に導入するこ
とができる。この場合には、米国特許第4,555,4
70号、同第4,536,466号、同第4,536,
467号、同第4,587,206号、同第4,55
5,476号、同第4,599,296号、特公平3−
62,256号などに記載のような高沸点有機溶媒を、
必要に応じて沸点50℃〜160℃の低沸点有機溶媒と
併用して、用いることができる。また、これらカプラ
ー、高沸点有機溶媒などは2種以上併用することができ
る。高沸点有機溶媒の量は、用いられる疎水性添加剤1
gに対して10g以下、好ましくは5g以下、より好ま
しくは1g〜0.1gである。また、バインダー1gに
対して1ml以下、更には0.5ml以下、特に0.3
ml以下が適当である。また、特公昭51−39,85
3号、特開昭51−59943号に記載されている重合
物による分散法を用いることができる。
【0113】本発明においては、ハロゲン化銀カラー写
真感光材料が、フィッシャー分散型カプラーを含有する
ことが好ましい。フィッシャー分散型カプラーのアルカ
リ水溶液分散を行うには、例えば、特開昭59−604
37号、特公平6−64319号等に記載された方法を
採用してもよい。この場合、カプラーがカルボン酸、ス
ルホン酸の如き酸基を有しているので、アルカリ性水溶
液として親水性コロイド中に導入される。また、特開昭
62−30,242号等に記載されている微粒子分散物
にして添加する方法も使用できる。
【0114】カプラーが水に実質的に不溶な化合物の場
合には、前記方法以外にバインダー中に微粒子にして分
散含有させることができる。疎水性化合物を親水性コロ
イドに分散する際には、種々の界面活性剤を用いること
ができ、例えば、特開昭59−157636号の37〜
38頁、前述の表1に界面活性剤として挙げたものを使
うことができる。また、特開平7−66267号、同7
−228589号、西独公開特許第1,932,299
A号記載のリン酸エステル型界面活性剤も使用できる。
【0115】(ヒドラジン誘導体)本発明に係るハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料においては、ヒドラジン誘導
体を含有することが好ましく、ヒドラジン誘導体として
は、下記一般式〔H〕で表される化合物がより好まし
い。
【0116】
【化1】
【0117】式中、A0はそれぞれ置換基を有してもよ
い脂肪族基、芳香族基、複素環基又は−G0−D0基を、
0はブロッキング基を表し、A1、A2はともに水素原
子、又は一方が水素原子で、他方はアシル基、スルホニ
ル基又はオキザリル基を表す。ここで、G0は−CO−
基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG11
−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)(G1
1)−基を表し、G1は単なる結合手、−O−基、−S−
基又は−N(D1)−基を表し、D1は脂肪族基、芳香族
基、複素環基又は水素原子を表し、分子内に複数のD1
が存在する場合、それらは同じであっても異なってもよ
い。D0は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、
アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基を表す。
【0118】一般式〔H〕において、A0で表される脂
肪族基は好ましくは炭素数1〜30のものであり、特に
炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基が好
ましく、例えば、メチル基、エチル基、t−ブチル基、
オクチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基が挙げら
れ、これらは更に適当な置換基(例えば、アリール基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、スルホキシ基、スルホンアミド基、スル
ファモイル基、アシルアミノ基、ウレイド基等)で置換
されていてもよい。
【0119】一般式〔H〕において、A0で表される芳
香族基は、単環又は縮合環のアリール基が好ましく、例
えばベンゼン環又はナフタレン環が挙げられ、A0で表
される複素環基としては、単環又は縮合環で窒素、硫
黄、酸素原子から選ばれる少なくとも一つのヘテロ原子
を含む複素環が好ましく、例えば、ピロリジン環、イミ
ダゾール環、テトラヒドロフラン環、モルホリン環、ピ
リジン環、ピリミジン環、キノリン環、チアゾール環、
ベンゾチアゾール環、チオフェン環、フラン環が挙げら
れ、A0で表される−G0−D0基において、G0は−CO
−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表す。G1は単なる結合手、−O−
基、−S−基又は−N(D1)−基を表し、D1は脂肪族
基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分子内に
複数のD1が存在する場合、それらは同じであっても異
なってもよい。D0は水素原子、脂肪族基、芳香族基、
複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、好ましい
0としては水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ア
ミノ基等が挙げられる。A0の芳香族基、複素環基及び
−G0−D0基は置換基を有していてもよい。
【0120】A0として特に好ましいものは、アリール
基及び−G0−D0基である。又、一般式〔H〕におい
て、A0は耐拡散基又はハロゲン化銀吸着基を少なくと
も一つ含むことが好ましい。耐拡散基としてはカプラー
等の不動性写真用添加剤にて常用されるバラスト基が好
ましく、バラスト基としては写真的に不活性であるアル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、
フェニル基、フェノキシ基、アルキルフェノキシ基等が
挙げられ、置換基部分の炭素数の合計は8以上であるこ
とが好ましい。
【0121】一般式〔H〕において、ハロゲン化銀吸着
促進基としては、チオ尿素、チオウレタン基、メルカプ
ト基、チオエーテル基、チオン基、複素環基、チオアミ
ド複素環基、メルカプト複素環基、あるいは特開昭64
−90439号に記載の吸着基等が挙げられる。
【0122】一般式〔H〕において、B0はブロッキン
グ基を表し、好ましくは−G0−D0基であり、G0は−
CO−基、−COCO−基、−CS−基、−C(=NG
11)−基、−SO−基、−SO2−基又は−P(O)
(G11)−基を表す。好ましいG0としては−CO−
基、−COCO−基が挙げられ、G1は単なる結合手、
−O−基、−S−基又は−N(D1)−基を表し、D1
脂肪族基、芳香族基、複素環基又は水素原子を表し、分
子内に複数のD1が存在する場合、それらは同じであっ
ても異なってもよい。D0は水素原子、脂肪族基、芳香
族基、複素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基を表し、好ま
しいD0としては水素原子、アルキル基、アルコキシ
基、アミノ基等が挙げられる。A1、A2はともに水素原
子、又は一方が水素原子で他方はアシル基(アセチル
基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基等)、スル
ホニル基(メタンスルホニル基、トルエンスルホニル基
等)、又はオキザリル基(エトキザリル基等)を表す。
【0123】上記一般式〔H〕で表される化合物の具体
例は、特開2002−55410の段落番号0046に
記載の化合物H−1〜段落番号0051に記載の化合物
H−30を挙げることができるが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0124】その他に好ましく用いることのできるヒド
ラジン誘導体は、米国特許第5,545,505号のカ
ラム11〜カラム20に記載の化合物H−1〜H−2
9、米国特許第5,464,738号のカラム9〜カラ
ム11に記載の化合物1〜12である。
【0125】これらのヒドラジン誘導体は、公知の方法
で合成することができる。ヒドラジン誘導体の添加層
は、ハロゲン化銀乳剤を含む感光層又は感光層に隣接し
た層である。また、添加量はハロゲン化銀粒子の粒径、
ハロゲン組成、化学増感の程度、抑制剤の種類等により
最適量は一様ではないが、ハロゲン化銀1モル当たり1
×10-6〜1×10-1モル程度、特に1×10-5〜1×
10-2モルの範囲が好ましい。
【0126】(有機銀塩)本発明に係るハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料では、必要に応じて感度の上昇や、現
像性の向上を目的として、公知の有機銀塩を用いること
が好ましい。
【0127】本発明において用いることのできる有機銀
塩は、例えば、特開昭53−4921号、同49−52
626号、同52−141222号、同53−3622
4号、同53−37626号、同53−36224号、
同53−37610号等の各公報及び米国特許第3,3
30,633号、同第3,794,496号、同第4,
105,451号等の各公報に記載されている長鎖脂肪
族カルボン酸の銀塩やヘテロ環を有するカルボン酸の銀
塩(例えば、ベヘン酸銀、α−(1−フェニルテトラゾ
ールチオ)酢酸銀等)、あるいは特公昭44−2658
2号、同45−12700号、同45−18416号、
同45−22815号、特開昭52−137321号、
同58−118638号、同58−118639号、米
国特許4,123,274号等の公報に記載されている
イミノ基を有する化合物の銀塩がある。更に、特開昭6
1−249044号記載のアセチレン銀等も用いること
ができる。また、WO第01/96,949号、WO第
01/96,950号に記載されているメルカプト基を
有する化合物と銀との錯体である銀塩も用いることがで
きる。中でも、ベンゾトリアゾール及びその誘導体の銀
塩(例えば、ベンゾトリアゾール銀、5−メチルベンゾ
トリアゾール銀等)、ベヘン酸銀や1−フェニル−5−
メルカプト−テトラゾールの銀錯体が好ましい。
【0128】上記有機銀塩は、単独でも2種以上併用し
て用いることもでき、これらはゼラチンのごとき親水性
コロイド水溶液中で調製し、可溶性塩類を除去してその
ままの形で使用することも、また有機銀塩を単離して機
械的に固体微粒子に粉砕及び分散して使用することもで
きる。
【0129】上記の各有機銀塩は、感光性ハロゲン化銀
1モル当たり0.01〜10モル、好ましくは0.05
〜3モルを併用することができる。感光性ハロゲン化銀
と有機銀塩の塗布量合計は、銀換算で0.05〜30g
/m2、好ましくは0.1〜15g/m2が適当である。
【0130】本発明に用いるハロゲン化銀カラー写真感
光材料では、単分散度が0.1%以上、25%未満の有
機銀を含有することが好ましい。有機銀の粒径は、有機
銀粒子が立方体或いは八面体のいわゆる正常晶である場
合は有機銀の稜の長さを言い、また、正常晶でない場合
は、有機銀粒子体積と同等な球と考えたときの直径とし
た時に、単分散度を以下の式により定義する。
【0131】単分散度(%)=(粒径の標準偏差)/
(粒径の平均値)×100 単分散度が0.1%以下の有機銀では、分離精製に工数
がかかり現実的でなく、逆に有機銀の単分散度が25%
以上であると、現像後の画像ムラが大きくなるため好ま
しくない。
【0132】(カブリ防止剤)本発明において使用する
ことの出来るカブリ防止剤としては、例えば、米国特許
第3,645,739号明細書に記載されている、高級
脂肪酸、特公昭47−11113号記載の第2水銀塩、
特開昭51−47419号記載のN−ハロゲン化物、米
国特許第3,700,457号、及び特開昭51−50
725号、特開平2−297548号、同2−2822
41号記載のメルカプト化合物放出性の化合物、特開昭
49−125016号記載のアリールスルフォン酸、同
51−47419号記載のカルボン酸リチウム塩、英国
特許第1,455,271号及び特開昭50−1010
19号記載の酸化剤、同53−19825号記載のスル
フィン酸類及びチオスホン酸類、同51−3223号記
載のチオウラシル類、同51−26019号記載の硫
黄、同51−42529、同51−81124号、及び
同55−93149号記載のジスルフィド類及びポリス
ルフィド類,同51−57435号記載のロジンあるい
はジテルペン類、同51−104338号記載のカルボ
キシル基またはスルホン酸基を有するポリマー酸、米国
特許第4,138,265号記載のチアゾリチオン、特
開昭54−51821号、同55−142331号、米
国特許第4,137,079号記載のトリアゾール類、
特開昭55−140883号記載のチオスルフィン酸エ
ステル類、特開昭59−46641、同59−5723
3号、同59−57234号記載のジ−またはトリ−ハ
ロゲン化物、特開昭59−111636号記載のチオー
ル化合物、同60−198540号及び同60−227
255号記載のハイドロキノン誘導体等が挙げられる。
更に、別の好ましいカブリ防止剤としては、特開昭62
−78554号に記載の親水性基を有するカブリ防止
剤、特開昭62−121452号記載のポリマーかぶり
防止剤、特開昭62−123456号記載のバラスト基
を有するカブリ防止剤が挙げられる。また、特開平1−
161239号記載の無呈色カプラーも好ましく用いら
れる。その他のカブリ防止剤として、前記有機銀塩、特
開平4−171443号、同4−73649号、同5−
809182号に記載の化合物も好ましく用いられる。
【0133】本発明においては、種々のカブリ防止剤、
写真安定剤及びそれらのプレカーサーを使用することが
できる。その具体例としては、前記の表1に記載の化合
物、米国特許第5,089,378号、同第4,50
0,627号、同第4,614,702号、特開昭64
−13564号の7〜9頁、57〜71頁及び81〜9
7頁に記載の化合物、米国特許第4,775,610
号、同第4,626,500号、同第4,983,49
4号、特開昭62−174747号、同62−2391
48号、特開平1−150135号、同2−11055
7号、同2−178650号、RD第17,643号
(1978年)の24〜25頁、欧州特許第1,16
4,419号、同第1,164,421号、特開200
2−23326、同2002−31878等に記載の化
合物が挙げられる。
【0134】これらの化合物は、銀1モルあたり5×1
-6〜10モルが好ましく、さらに1×10-5〜5モル
が好ましく用いられる。
【0135】(層構成)本発明に係る感光材料において
は、ハロゲン化銀乳剤層の間および最上層、最下層に、
保護層、下塗り層、中間層、黄色フィルター層、アンチ
ハレーション層などの各種の非感光性層を適宜設けても
良く、支持体の反対側にはバック層などの種々の補助層
を設けることができる。具体的には、米国特許第5,0
51,335号記載のような下塗り層、特開平1−16
7838号、特開昭61−20943号記載のような固
体顔料を有する中間層、特開平1−120553号、同
5−34884号、同2−64634号記載のような還
元剤やDIR化合物を有する中間層、米国特許第5,0
17,454号、同第5,139,919号、特開平2
−235044号記載のような電子伝達剤を有する中間
層、特開平4−249245号記載のような還元剤を有
する保護層またはこれらを組み合わせた層などを設ける
ことができる。
【0136】本発明に係るハロゲン化銀カラー写真感光
材料には、RD第38,957号のXI項や特開2000
−29185、米国特許第5,744,288号、同第
5,968,718号、特開平11−174637号、
特開2001−209157に記載の順層、逆層、ユニ
ット構成等の様々な層構成を採ることができる。
【0137】(染料)本発明に係るハロゲン化銀カラー
写真感光材料には、イラジエーション防止やハレーショ
ン防止の目的で、種々の波長域に吸収を有する染料を用
いることができる。従来のハロゲン化銀カラー写真感光
材料では、黄色フィルター層、アンチハレーション層に
コロイド銀微粒子がしばしば用いられてきたが、感光材
料を現像した後、コロイド銀を除去する目的で漂白工程
を設ける必要が生じる。処理の簡便性を求めるという本
発明の目的からは、漂白工程を必要としない感光材料が
好ましい。したがって本発明においては、コロイド銀に
替えて染料、特に現像処理中に消色、あるいは溶出、転
写して、処理後の濃度への寄与が小さい染料を使用する
ことが好ましい。本発明でいう染料が現像時に消色ある
いは除去されるとは、処理後に残存する染料の量が、感
光材料に含有されていた染料の1/3以下、好ましくは
1/10以下となることであり、現像時に染料の成分が
感光材料から溶出あるいは処理材料中に転写しても良い
し、現像時に反応して無色の化合物に変わっても良い。
【0138】これらの染料は、ハロゲン化銀乳剤層に添
加してもよく、非感光性層に添加してもよい。感度と鮮
鋭度を両立させるという観点からは、特定の波長域に感
光するハロゲン化銀乳剤が存在する層に対し、光源と反
対側の位置に同一波長域の光を吸収する染料が添加され
るのが好ましい。本発明に係る感光材料中に使用する染
料としては、公知の染料を用いることができ、例えば、
現像液のアルカリに溶解する染料や、現像液中の成分、
亜硫酸イオンや主薬、アルカリと反応して消色するタイ
プの染料を用いることできる。具体的には、欧州特許E
P第549,489A号記載の染料や、特開平7−15
2129号のExF2〜6の染料が挙げられる。これら
の染料は、感光材料を処理液で現像する場合にも用いる
ことができるが、感光材料が後述する処理シートを用い
て熱現像する場合に、特に好ましい。
【0139】処理液で処理する場合には、可視域に吸収
を有する染料として、特開平3−251840号公報3
08ページに記載のAI−1〜11の染料及び特開平6
−3770号公報明細書記載の染料が好ましく用いられ
る。赤外線吸収染料としては、特開平1−280750
号公報の2ページ左下欄に記載の一般式(I)、(I
I)、(III)で表される化合物が好ましい分光特性を有
し、ハロゲン化銀乳剤の写真特性への影響もなく、また
残色による汚染もなく好ましい。好ましい化合物の具体
例として、同公報3ページ左下欄〜5ページ左下欄に挙
げられた例示化合物(1)〜(45)を挙げることがで
きる。
【0140】また、染料を媒染剤により媒染させるなど
して、染料をバインダー中に固定することができる。こ
の場合、媒染剤と染料は写真分野で公知のものを用いる
ことができ、例えば、米国特許第4,50,626号の
第58〜59欄や、特開昭61−88256号の32〜
41頁、特開昭62−244043号、特開昭62−2
44036号等に記載の媒染剤を挙げることができる。
また、還元剤と反応して拡散性色素を放出する化合物と
還元剤を用い、現像時のアルカリで可動性色素を放出さ
せ、処理液に溶出あるいは、処理シートに転写除去させ
ることもできる。具体的には、米国特許第4,559,
290号、同第4,783,369号、欧州特許第22
0,746A2号、公開技報87−6119号に記載さ
れている他、特開平8−101487号の段落番号00
80−0081に記載されている。
【0141】消色するロイコ染料などを用いることもで
きる。具体的には、特開平1−150132号に有機酸
金属塩の顕色剤によりあらかじめ発色させておいたロイ
コ色素を含むハロゲン化銀感光材料が開示されている。
ロイコ色素と顕色剤錯体は、熱あるいはアルカリ剤と反
応して消色するため、本発明において熱現像を行う場合
には、このロイコ色素と顕色剤の組み合わせが好まし
い。ロイコ色素は、公知のものが利用でき、例えば、森
賀、吉田「染料と薬品」9、84頁(化成品工業協
会)、「新版染料便覧」242頁(丸善、1970)、
R.Garner「Reports on the P
rogress of Appl.Chem」56、1
99頁(1971)、「染料と薬品」19、230頁
(化成品工業協会、1974)、「色材」62、288
頁(1989)、「染料工業」32、208等に記載が
ある。顕色剤としては、酸性白土系顕色剤、フェノール
ホルムアルデヒドレジンの他、有機酸の金属塩が好まし
く用いられる。
【0142】(バインダー)本発明において、感光材料
又は処理材料の構成層に用いるバインダーとしては、親
水性のものが好ましく、例えば、前述の表1に記載の化
合物及び特開昭64−13546号の71〜75頁に記
載されたものが挙げられる。また、本発明に好適なバイ
ンダーは、透明又は半透明で、一般に無色であり、天然
ポリマー合成樹脂やポリマー及びコポリマー、その他フ
ィルムを形成する媒体、例えば、ゼラチン、アラビアゴ
ム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセル
ロース、セルロースアセテート、セルロースアセテート
ブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、カゼイン、デ
ンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル
酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コ
ポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン
−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエ
ン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビ
ニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポ
リ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹
脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、
ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、
セルロースエステル類、ポリ(アミド)類がある。
【0143】本発明で用いるバインダーとしては親水性
でも疎水性でもよいが、本発明においては、熱現像後の
カブリを低減させるために、疎水性透明バインダーを使
用することもでき、例えば、ポリビニルブチラール、セ
ルロースアセテート、セルロースアセテートブチレー
ト、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリル
酸、ポリウレタンなどがあげられる。疎水背バインダの
中でもポリビニルブチラール、セルロースアセテート、
セルロースアセテートブチレート、ポリエステルは特に
好ましく用いられる。
【0144】これらバインダは2種以上を併用して用い
てもよく、バインダーの塗布量は1m2あたり100g
以下が好ましく、特に20g以下にするのが適当であ
る。
【0145】(硬膜剤)本発明に係る感光材料又は処理
材料は、硬膜剤で硬膜されていることが好ましい。バイ
ンダーとしてゼラチン等の親水性を用いる場合、好まし
い硬膜剤の例としては、米国特許第4,678,739
号の第41欄、同第4,791,042号、特開昭59
−116655号、同62−245261号、同61−
18942号、同61−249054号、同61−24
5153号、特開平4−218044号等に記載の硬膜
剤が挙げられ、より具体的には、アルデヒド系硬膜剤
(ホルムアルデヒドなど)、アジリジン系硬膜剤、エポ
キシ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤(N,N′−エ
チレン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)エタンな
ど)、N−メチロール系硬膜剤(ジメチロール尿素な
ど)、ほう酸、メタほう酸あるいは高分子硬膜剤(特開
昭62−234157号などに記載の化合物)が挙げら
れる。これらの硬膜剤の中で、ビニルスルホン型硬膜剤
やクロロトリアジン型硬膜剤を単独又は併用して使用す
る事が好ましい。これらの硬膜剤は、親水性バインダー
1gあたり0.001〜1g、好ましくは0.005〜
0.5gが用いられる。
【0146】(支持体)本発明で用いることのできる支
持体としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン
等のポリオレフィン類、ポリカーボネート類、セルロー
スアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート類、ポリ塩化ビニル等の合成プラスチ
ックフィルムも好ましく使用できる。また、シンジオタ
クチック構造ポリスチレン類も好ましい。これらは特開
昭62−117708号、特開平1−46912、同1
−178505号に記載されている方法により得ること
ができる。更に、本発明に係る感光材料に利用できる支
持体としては、写真用原紙、印刷用紙、バライタ紙、及
びレジンコート紙等の紙支持体ならびに上記プラスチッ
クフィルムに反射層を設けた支持体、特開昭62−25
3195号(29〜31頁)に支持体として記載された
ものが挙げられる。前述のRDNo.17643の28
頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左
欄及び同No.307105の879頁に記載されたも
のも好ましく使用できる。
【0147】これらの支持体には、米国特許第4,14
1,735号のようにTg以下の熱処理を施すことで、
巻き癖をつきにくくしたものを用いることができる。ま
た、これらの支持体表面を支持体と乳剤下塗り層との接
着の向上を目的に表面処理を行っても良い。本発明で
は、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火
炎処理を表面処理として用いることができる。更に公知
技術第5号(1991年3月22日アズテック有限会社
発行)の44〜149頁に記載の支持体を用いることも
できる。ポリエチレンジナフタレンジカルボキシラート
などの透明支持体やその上に透明磁性体を塗布したよう
な支持体を用いることができる。更には、RDNo.3
08119の1009頁やプロダクト・ライセシング・
インデックス、第92巻P108の「Support
s」の項に記載されているものが挙げられる。
【0148】本発明に係る感光材料を、後述する熱現像
処理に用いる場合には、支持体としては、処理温度に耐
えることのできるものが用いる必要がある。
【0149】(磁気記録層)本発明においては、上記支
持体に加えて、例えば、特開平4−124645号、同
5−40321号、同6−35092号、特願平5−5
8221号、同5−106979号記載の磁気記録層を
有する支持体を用い、撮影情報などを記録することもで
きる。
【0150】磁気記録層とは、磁性体粒子をバインダー
中に分散した水性もしくは有機溶媒系塗布液を支持体上
に塗設したものである。磁性体粒子は、γFe23など
の強磁性酸化鉄、Co被着γFe23、Co被着マグネ
タイト、Co含有マグネタイト、強磁性二酸化クロム、
強磁性金属、強磁性合金、六方晶系のBaフェライト、
Srフェライト、Pbフェライト、Caフェライトなど
を使用できる。Co被着γFe23などのCo被着強磁
性酸化鉄が好ましい。形状としては針状、米粒状、球
状、立方体状、板状等いずれでもよい。比表面積として
は、SBETで20m2/g以上が好ましく、30m2
g以上が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σs)
は、好ましくは3.0×104〜3.0×105A/mで
あり、特に好ましくは4.0×104〜2.5×105
/mである。強磁性体粒子を、シリカおよび/またはア
ルミナや有機素材による表面処理を施してもよい。さら
に、磁性体粒子は、特開平6−161032号に記載さ
れた如く、その表面にシランカップリング剤またはチタ
ンカップリング剤で処理されてもよい。また、特開平4
−259911号、同5−81652号に記載の表面に
無機、有機物を被覆した磁性体粒子も使用できる。
【0151】磁性体粒子に用いられるバインダーは、特
開平4−219569号に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ
又は生分解性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導
体、糖誘導体など)およびそれらの混合物を使用するこ
とができる。上記の樹脂のTgは−40℃〜300℃、
重量平均分子量は0.2万〜100万であり、例えば、
ビニル系共重合体、セルロースジアセテート、セルロー
ストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、セルロースアセテートブチレート、セルローストリ
プロピオネートなどのセルロース誘導体、アクリル樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂を挙げることができ、ま
たゼラチンも好ましい。特に、セルロースジ(トリ)ア
セテートが好ましい。バインダーは、エポキシ系、アジ
リジン系、イソシアネート系の架橋剤を添加して硬化処
理することができる。イソシアネート系の架橋剤として
は、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、などのイ
ソシアネート類、これらのイソシアネート類とポリアル
コールとの反応生成物(例えば、トリレンジイソシアナ
ート3molとトリメチロールプロパン1molの反応
生成物)、及びこれらのイソシアネート類の縮合により
生成したポリイソシアネートなどが挙げられ、例えば、
特開平6−59357号に記載されている。
【0152】前述の磁性体を上記バインダー中に分散す
る方法は、特開平6−35092号に記載されている方
法のように、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミル
などが好ましく併用も好ましい。特開平5−08828
3号記載の分散剤や、その他の公知の分散剤が使用でき
る。磁気記録層の厚みは0.1〜10μm、好ましくは
0.2〜5μm、より好ましくは0.3〜3μmであ
る。磁性体粒子とバインダーの質量比は、好ましくは
0.5:100〜60:100であり、より好ましくは
1:100〜30:100である。磁性体粒子の塗布量
は0.005〜3g/m2、好ましくは0.01〜2g
/m2、さらに好ましくは0.02〜0.5g/m2であ
る。磁気記録層の透過イエロー濃度は、0.01〜0.
50が好ましく、0.03〜0.20がより好ましく、
0.04〜0.15が特に好ましい。磁気記録層は、支
持体の裏面に塗布又は印刷によって全面またはストライ
プ状に設けることができる。磁気記録層を塗布する方法
としては、例えば、エアードクター、ブレード、エアナ
イフ、スクイズ、含浸、リバースロール、トランスファ
ロール、グラビヤ、キス、キャスト、スプレイ、ディッ
プ、バー、エクストリュージョン等が利用でき、特開平
5−341436号等に記載の塗布液が好ましい。
【0153】磁気記録層には、潤滑性向上、カール調
整、帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの各機能を合
せ持たせてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの
機能を付与させてもよい。
【0154】本発明に係る磁気記録層においては、粒子
の少なくとも1種が、モース硬度5以上の非球形無機粒
子を研磨剤として用いることが好ましい。非球形無機粒
子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化クロム、二
酸化硅素、二酸化チタン、シリコンカーバイト等の酸化
物、炭化硅素、炭化チタン等の炭化物、ダイアモンド等
の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、その表面をシ
ランカップリング剤又はチタンカップリング剤で処理さ
れてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添加してもよ
く、また磁気記録層上にオーバーコート(例えば、保護
層、潤滑剤層など)しても良い。この時使用するバイン
ダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気記録層の
バインダーと同じものがよい。磁気記録層を有する感光
材料については、米国特許第5,336,589号、同
第5,250,404号、同第5,229,259号、
同第5,215,874号、欧州特許第466,130
号に記載されている。
【0155】上述の磁気記録層を有する感光材料に好ま
しく用いられるポリエステル支持体について更に記す
が、感光材料、処理、カートリッジ及び実施例なども含
め詳細については、公開技術、公技番号94−6023
(発明協会;1994.3.15)に記載されている。
【0156】支持体として用いることのできるポリエス
テルは、ジオールと芳香族ジカルボン酸を必須成分とし
て形成され、芳香族ジカルボン酸として2,6−、1,
5−、1,4−、及び2,7−ナフタレンジカルボン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジオール
としてジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、
ビスフェノールが挙げられる。この重合ポリマーとして
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレー
ト等のホモポリマーを挙げることができる。特に好まし
いのは2,6−ナフタレンジカルボン酸を50モル%〜
100モル%含むポリエステルである。中でも特に好ま
しいのはポリエチレン2,6−ナフタレートである。平
均分子量の範囲は約5,000〜200,000であ
る。ポリエステルのTgは50℃以上であり、さらに9
0℃以上が好ましい。
【0157】本発明で用いるポリエステル支持体におい
ては、巻き癖をつきにくくするために熱処理を施すこと
が好ましく、温度は40℃以上Tg未満、より好ましく
はTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理
は、この温度範囲内の一定温度で実施してもよく、冷却
しながら熱処理してもよい。この熱処理時間は、0.1
時間以上1500時間以下、さらに好ましくは0.5時
間以上200時間以下である。支持体の熱処理は、ロー
ル状で実施してもよく、またウェブ状で搬送しながら実
施してもよい。表面に凹凸を付与し(例えば、SnO2
やSb25等の導電性無機微粒子を塗布する)、面状改
良を図ってもよい。また、端部にローレットを付与し端
部のみ少し高くすることで巻芯部の切り口写りを防止す
るなどの工夫を行うことが望ましい。これらの熱処理
は、支持体製膜後、表面処理後、バック層塗布後(帯電
防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後のいずれの段階で実
施してもよい。好ましいのは、帯電防止剤塗布後であ
る。このポリエステルには、紫外線吸収剤を練り込んで
も良い。また、ライトパンピング防止のため、例えば、
三菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKaya
set等のポリエステル用として市販されている染料ま
たは顔料を塗り込むことも好ましい。
【0158】(現像処理)本発明においては、現像処理
として、感光材料をC41標準処理プロセス(イースト
マンコダック社製)に準ずる発色現像処理−漂白処理−
定着処理−安定化処理を行うことも可能であるが、アク
チベータ処理を行うことも可能である。この場合、感光
材料の特性としては、複数の処理プロセスのいずれに対
しても適正を有することが好ましい。
【0159】本発明でいうアクチベーター処理とは、発
色現像主薬及び/又は発色現像主薬前駆体を感光材料及
び/又は処理材料中に内蔵させておき、発色現像主薬を
含まない処理液で現像処理を行う処理方法を意味する。
この場合、処理液は通常の現像処理液成分に含まれてい
る発色現像主薬を含まないことが特徴で、その他の成
分、例えば、アルカリ、補助現像主薬などを含んでいて
も良い。アクチベーター処理については、欧州特許第5
45,491A1号、同第565,165A1号などの
公知文献に例示されている。本発明に用いるアクチベー
ター処理液のpHは9以上であることが好ましく、10
以上であることが更に好ましい。
【0160】(補助現像剤)本発明に係る感光材料に対
しアクチベーター処理を行う場合、補助現像剤が好まし
く用いられる。ここでいう補助現像剤とは、ハロゲン化
銀の現像過程において、発色現像主薬からハロゲン化銀
への電子移動を促進する作用を有する物質である。補助
現像剤はアクチベータ処理液に添加してもよいが、予め
感光材料に内蔵させておくこともできる。補助現像剤を
含むアルカリ水溶液で現像する方法は、RDNo.17
643の28〜29頁、同No.18716の651左
欄〜右欄、および同No.307105の880〜88
1頁に記載されている。
【0161】本発明における補助現像主薬は、好ましく
は特開2002−23296公報の段落番号0118〜
0123に記載の一般式(ETA−I)又は一般式(E
TA−II)で表されるケンダール−ペルツ則に従う電
子放出性の化合物である。この中で(ETA−I)で表
されるものが特に好ましい。
【0162】また、補助現像剤を感光材料に内蔵させる
場合、感光材料の保存安定性を高めるために、補助現像
剤を前駆体の形で内蔵させることもできる。ここで用い
られる補助現像剤前駆体としては、特開2000−89
425に記載の化合物(ETP−1)〜(ETP−9
7)等を挙げることができる。これらの化合物は、水や
アルコール類やアセトン、ジメチルホルムアミド、グリ
コール類等の適当な溶媒に溶解させる方法、微粒子固体
分散状とする方法、またはトリクレジルフォスフェート
等の高沸点有機溶媒に溶解の後に親水性パインダー中で
微粒子分散を行う方法などにより添加し、塗布すること
ができる。これら補助現像剤前駆体は2種以上併用して
用いてもよいし、補助現像剤と併用して用いてもよい。
【0163】本発明で用いるハロゲン化銀カラー写真感
光材料には、前記補助現像剤を電子伝達剤として含有す
ることが好ましい。好ましく用いられる電子伝達剤は、
前記特開2002−23296公報の一般式(ETA−
I)又は一般式(ETA−II)で表される化合物であ
る。これらの化合物の具体例としては、特開平2000
−19698号の段落番号0157〜0159に記載の
化合物を挙げることができる。
【0164】(現像主薬酸化体トラップ剤)本発明で用
いるハロゲン化銀カラー写真感光材料は、発色現像主薬
または発色現像主薬酸化体と反応して実質的に無色の化
合物を形成する化合物を含むことが好ましい。このよう
な化合物例として、特開平01−193855号、同0
1−283559号、同01−283558号、特公4
−73722号、特許番号2699005号に記載の化
合物を用いることができる。該化合物は、感光材料の乳
剤層中に用いてもよいし、乳剤を含有しない中間層に用
いてもよい。
【0165】(熱現像処理)本発明に係る感光材料の好
ましい処理形態は、熱現像処理である。熱現像において
は、感光材料をそのまま加熱して現像を行ったり、感光
材料とは別の処理材料と重ね合わせて加熱現像を行うこ
とができる。
【0166】処理材料とは、支持体上に後述の塩基およ
び/または塩基プレカーサーを含有した処理層を有する
シートである。処理層は、親水性バインダーにより構成
されていることが好ましい。感光材料を像様に露光した
後、感光材料と処理材料とを、感光材料の感光性層面と
処理材料の処理層面とで貼り合わせて加熱することによ
り、画像形成が行われる。感光材料および処理材料を構
成する全塗布膜の最大膨潤に要する水の1/10から3
0倍に相当する水を、感光材料または処理材料に供給し
た後、貼り合わせて加熱することにより発色現像を行う
方法が好ましく用いられる。また、前記補助現像剤を、
必要に応じて感光材料または処理材料に内蔵、あるいは
水とともに塗布する方法も用いることができる。
【0167】感光材料の加熱処理方法は、当該技術分野
では公知であり、感光材料とそのプロセスについては、
例えば、写真工学の基礎(1970年、コロナ社発行)
の553頁〜555頁、1978年4月発行映像情報4
0頁、Nabletts Handbook ofPh
otography and Reprography
7th Ed.(Vna Nostrand and
ReinholdCompany)の32〜33頁、
米国特許第3,152,904号、同第3,301,6
78号、同第3,392,020号、同第3,457,
075号、英国特許第1,131,108号、同第1,
167,777号およびRD誌1978年6月号9〜1
5頁(RD−17029)に記載されている。熱現像工
程の加熱温度は、約50℃から250℃であるが、特に
60℃から150℃が有用である。
【0168】本発明に係る感光材料には、熱現像を促進
する目的で熱溶剤を添加しても良い。熱溶剤とは、加熱
時に液状化し、画像形成を促進する作用を有する化合物
である。常温では白色、固体状態でいることが好まし
く、加熱時の揮散性が小さいことが望まれる。好ましい
融点は70〜170℃である。その例としては、米国特
許第3,347,675号および同第3,667,95
9号に記載されているような極性を有する有機化合物が
挙げられ、具体的には、アミド誘導体(ベンズアミド
等)、尿素誘導体(メチル尿素、エチレン尿素等)、ス
ルホンアミド誘導体(特公平1−40974号および特
公平4−13701号に記載されている化合物等)、ポ
リオール化合物ソルビトール類、ポリエチレングリコー
ル類等が挙げられる。このほか本発明で用いることので
きる熱溶剤として、例えば、米国特許第3,347,6
75号、同第3,438,776号、同第3,666,
477号、同第3,667,959号、RDNo.第1
7643号、特開昭51−19525号、同53−24
829号、同53−60223号、同58−11864
0号、同58−198038号、同59−68730
号、同59−84236号、同59−229556号、
同60−14241号、同60−191251号、同6
0−232547号、同61−52643号、同62−
42153号、同62−44737号、同62−785
54号、同62−136645号、同62−13954
5号、同63−53548号、同63−161446
号、特開平1−224751号、同1−227150
号、同2−863号、同2−120739号、同2−1
23354号等の各公報に記載された化合物を挙げるこ
とができる。更に、本発明に用いられる好ましい熱溶剤
の具体的な例として、特開平2−297548号の8頁
左上〜9頁左上に記載のTS−1〜TS−21が挙げら
れる。本発明においては、上記熱溶剤を2種以上併用し
て使用することもできる。
【0169】本発明に係る感光材料及び/または処理材
料には、銀現像および色素形成反応促進の目的で、塩基
又は塩基プレカーサを用いることが好ましい。塩基プレ
カーサとしては、熱により脱炭酸する有機酸と塩基の
塩、分子内求核置換反応、ロッセン転移またはベックマ
ン転移によりアミン類を放出する化合物がある。その具
体例は、米国特許第4,514,493号、同第4,6
57,848号および公知技術第5号(1991年3月
22日、アズテック有限会社発行)の55頁から86頁
等に記載されている。また、水に難溶な塩基性金属化合
物、この塩基性金属化合物を構成する金属イオン、水を
媒体として錯形成反応しうる化合物(錯形成化合物とい
う)とを組合せて塩基を発生させる方法も好ましく用い
られる。このような塩基発生方法は、欧州特許公開第2
10,660号、米国特許第4,740,445号に記
載されている。このような塩基発生方法を用いる場合、
本発明においては、感光材料に水に難溶な塩基性金属化
合物を添加し、処理材料にこの塩基性金属化合物を構成
する金属イオンと水を媒体として錯形成反応しうる化合
物(錯形成化合物という)を含有させることが好まし
い。このような構成にすることにより、感光材料の保存
安定性を高めることができ好ましい。
【0170】(処理材料)本発明に係る熱現像工程にお
いて用いられる処理材料は、上記塩基および/または塩
基プレカーサーを含有することの他に、加熱現像時に空
気を遮断したり、感光材料からの素材の揮散を防止した
り、塩基以外の処理用の素材を感光材料に供給したり、
現像後に不要となる感光材料中の素材(YF染料、AH
染料等)あるいは現像時に生成する不要成分を除去した
りする機能を併せ持つこともできる。また、特開200
2−55418公報に記載のように、処理材料に発色現
像主薬及び/又は発色現像主薬前駆体を含有させてもよ
い。
【0171】また、処理材料には脱銀機能を持たせても
良い。例えば、感光材料を像様露光後、処理材料と重ね
合わせ処理する際にハロゲン化銀及び/または現像銀の
一部または全てを可溶化する場合、処理材料にハロゲン
化銀溶剤として定着剤を含ませておいても良い。
【0172】処理材料を構成する支持体とバインダーに
は、感光材料と同様のものを用いることが出来る。処理
材料には、前述の染料の除去その他の目的で、媒染剤を
添加しても良い。媒染剤は、写真分野で公知のものを用
いることができ、米国特許第4,500,626号の第
58〜59欄や、特開昭61−88256号の32〜4
1頁、特開昭62−244043号、特開昭62−24
4036号等に記載の媒染剤を挙げることができる。ま
た、米国特許第4,463,079号記載の色素受容性
の高分子化合物を用いても良い。また、前記した熱溶剤
を含有させてもよい。
【0173】処理材料の処理層には、塩基又は塩基プレ
カーサーを含有させることができる。塩基としては、有
機塩基、無機塩基のいずれでもよい。無機の塩基として
は、特開昭62−209448号記載のアルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属の水酸化物(例えば、水酸化カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム等)、リン酸塩(例えば、
リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン
酸水素アンモニウム・ナトリウム、リン酸水素カルシウ
ム等の第二または第三リン酸塩等)、炭酸塩(例えば、
炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸マグネシウム等)、ホウ酸塩(例えば、ホウ酸カリ
ウム、ホウ酸ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム等)、
有機酸塩(例えば、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、シ
ュウ酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、酒石酸カリウ
ム、酒石酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、パルミチ
ン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム等)、特開昭
63−25208号記載のアルカリ金属またはアルカリ
土類金属のアセチリド、などが挙げられる。
【0174】また、有機の塩基としては、アンモニア、
脂肪族あるいは芳香族アミン類(例えば、1級アミン
(例えば、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミ
ン、n−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、2−
エチルヘキシルアミン、アリルアミン、エチレンジアミ
ン、1,4−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミ
ン、アニリン、アニシジン、p−トルイジン、α−ナフ
チルアミン、m−フェニレンジアミン、1,8−ジアミ
ノナフタレン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、エ
タノールアミン、タリウム等)、2級アミン(例えば、
ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジ
アリルアミン、N−メチルアニリン、N−メチルベンジ
ルアミン、N−メチルエタノールアミン、ジエタノール
アミン等)、3級アミン(例えば、特開昭62−170
954号記載のN−メチルモルホリン、N−ヒドロキシ
エチルモルホリン、N−メチルピぺリジン、N−ヒドロ
キシエチルピペリジン、N,N′−ジメチルピペラジ
ン、N,N′−ジヒドロキシエチルピペラジン、ジアザ
ビシクロ〔2,2,2〕オクタン、N,N−ジメチルエ
タノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミ
ン、N−メチルジエタノールアミン、N−メチルジプロ
パノールアミン、トリエタノールアミン、N,N,
N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,
N′,N′−テトラヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン、N,N,N′,N′−テトラメチルトリメチレンジ
アミン、N−メチルピロリジン等)、ポリアミン(例え
ば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルベ
ンジルアミン、ポリ−(N,N−ジエチルアミノエチル
メタクリレート)、ポリ−(N,N−ジメチルビニルベ
ンジルアミン等)))、ヒドロキシルアミン類(例え
ば、ヒドロキシルアミン、N−ヒドロキシ−N−メチル
アニリン等)、複素環状アミン類(例えば、ピリジン、
ルチジン、イミダゾール、アミノピリジン、N,N−ジ
メチルアミノピリジン、インドール、キノリン、イソキ
ノリン、ポリ−4−ビニルピリジン、ポリ−2−ビニル
ピリジン等)、アミジン類(例えば、モノアミジン(例
えば、アセトアミジン)、イミダゾタン、2−メチルイ
ミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジ
ン、2−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミ
ジン、2−フェニル−1,4,5,6−テトラヒドロピ
リミジン、イミノピペリジン、ジアザビシクロノネン、
ジアザビシクロウンデセン(DBU)等)、ビスあるい
はトリスあるいはテトラアミジン、グァニジン類(例え
ば、水溶性のモノグァニジン(例えば、グァニジン、ジ
メチルグァニジン、テトラメチルグァニジン)、2−ア
ミノイミダゾリン、2−アミノ−1,4,5−テトラヒ
ドロピリミジン等)、特開昭63−70845号記載の
水不溶性のモノあるいはビスグァニジン、ビスあるいは
トリスあるいはテトラグァニジン、4級アンモニウムの
水酸化物(例えば、テトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサ
イド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、
トリメチルベンジルアンモニウムハイドロオキサイド、
トリオクチルメチルアンモニウムハイドロオキサイド、
メチルピリジニウムハイドロオキサイド等)などが挙げ
られる。
【0175】塩基プレカーサーとして、水に難溶性の塩
基性化合物の金属イオンに対する錯形成化合物を使用す
る場合には、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリ
ロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸等のアミノカル
ボン酸またはその塩、アミノホスホン酸またはその塩、
2−ピコリン酸、ピリジン−2、6−ジカルボン酸、5
−エチル−2−ピコリン酸等のピリジルカルボン酸また
はその塩、ベンジルイミノジ酢酸、α−ピコリルイミノ
ジ酢酸等のイミノジ酢酸またはその塩等を用いることが
できる。錯形成化合物は、グアニジン等の有機塩基また
はカリウム等のアルカリ金属で中和した塩の使用が好ま
しい。処理材料中での塩基又は塩基プレカーサー、ある
いは錯形成化合物の好ましい添加量は0.1〜20g/
2であり、より好ましくは0.5〜10g/m2であ
る。
【0176】以上の塩基/塩基プレカーサは感光材料に
含有させてもよい。感光材料に水に難溶性の塩基性化合
物を含有させる場合は、金属水酸化物、あるいは金属酸
化物が好ましく用いられ、これらの中で特に、水酸化亜
鉛または酸化亜鉛を用いることが好ましい。
【0177】処理材料を用いて熱現像する場合、現像促
進あるいは、処理用素材の転写促進、不要物の拡散促進
の目的で少量の水(水性媒とも言う)を用いることが好
ましい。上記の如き、水に難溶な塩基性金属化合物、こ
の塩基性金属化合物を構成する金属イオン、錯形成化合
物との組合せにより、塩基を発生させる方法を採用する
場合、水を用いることが必須である。水には、無機のア
ルカリ金属塩や有機の塩基、低沸点溶媒、界面活性剤、
かぶり防止剤、難溶性金属塩との錯形成化合物、防黴
剤、防菌剤を含ませてもよい。水としては、一般に用い
られる水であれば何を用いても良い。具体的には蒸留
水、水道水、井戸水、ミネラルウォーター等を用いるこ
とができる。また、本発明に係る感光材料および処理材
料を用いる熱現像装置においては、水を使い切りで使用
しても良いし、循環して繰り返し使用してもよい。後者
の場合、材料から溶出した成分を含む水を使用すること
になる。また、特開昭63−144354号、同63−
144355号、同62−38460号、特開平3−2
10555号等に記載の装置や水を用いても良い。水は
感光材料、処理材料またはその両者に付与する方法を用
いることができる。その使用量は、感光材料および処理
材料のバック層を除く全塗布膜を、最大膨潤させるに要
する量の1/10〜30倍に相当する量であり、1/1
0〜1倍量が好ましい。この水を付与する方法として
は、例えば、特開昭62−253159号の5頁、特開
昭63−85544号等に記載の方法が好ましく用いら
れる。また、溶媒をマイクロカプセルに閉じ込めたり、
水和物の形で予め感光材料もくしは処理材料またはその
両者に内蔵させて用いることもできる。付与する水の温
度は、前記特開昭63−85544号等に記載のように
30〜60℃であれば良い。
【0178】(熱現像装置)本発明に係る感光材料を熱
現像する際には、公知の加熱手段を適用することがで
き、例えば、加熱されたヒートブロックや面ヒータに接
触させる方式、熱ローラや熱ドラムに接触させる方式、
赤外および遠赤外ランプヒーターなどに接触させる方
式、高温に維持された雰囲気中を通過させる方式、高周
波加熱方式を用いる方式などを用いることができる。こ
のほか、感光材料又は処理材料の裏面にカーボンブラッ
ク層の様な発熱導電性物質を設け、通電することにより
生ずるジュール熱を利用する方式を適用することもでき
る。この発熱要素には、特開昭61−145544号等
に記載のものを利用できる。感光材料と処理材料を感光
層と処理層が向かい合う形で重ね合わせる方法は、特開
昭62−253159号、特開昭61−147244号
の27頁に記載の方法が適用できる。加熱温度としては
43℃〜100℃が好ましい。
【0179】本発明のカラー画像形成方法には、公知の
熱現像装置のいずれもが使用できる。例えば、特開昭5
9−75247号、同59−177547号、同59−
181353号、同60−18951号、実開昭62−
25944号、特開平6−130509号、同6−95
338号、同6−95267、同8−29954号、同
8−29955号等に記載されている装置などが好まし
く用いられる。また、市販の装置としては富士写真フイ
ルム(株)製ピクトロスタット100、同ピクトロスタ
ット200、同ピクトロスタット300、同ピクトロス
タット330、同ピクトロスタット50、同ピクトログ
ラフィー3000、同ピクトログラフィー2000など
が使用できる。
【0180】(熱現像及び脱銀、定着方法)本発明のカ
ラー画像形成方法においては、処理部材に現像停止剤を
含ませておき、現像と同時に現像停止剤を働かせても良
い。ここでいう現像停止剤とは、適正現像を行った後、
速やかに塩基を中和または塩基と反応して膜中の塩基濃
度を下げ現像を停止する機能を有する化合物または銀お
よび銀塩と相互作用して現像を抑制する化合物である。
具体的には、加熱により酸を放出する酸プレカーサー、
加熱により共存する塩基と置換反応を起す親電子化合
物、または含窒素ヘテロ環化合物、メルカプト化合物及
びその前駆体等が挙げられる。更に詳しくは、特開昭6
2−253159号の31〜32頁に記載されている。
また、特開平8−56062号等に記載のメルカプトカ
ルボン酸の亜鉛塩を感光材料に含有させ、前述した錯形
成化合物を処理部材に含有させた組合せは有利である。
同様に、ハロゲン化銀のプリントアウト防止剤を処理部
材に含ませておき、現像と同時にその機能を発現させて
も良い。プリントアウト防止剤の例としては、特公昭5
4−164号記載のモノハロゲン化合物、特開昭53−
46020号記載のトリハロゲン化合物、特開昭48−
45228号記載のハロゲンが脂肪族炭素原子に結合す
る化合物、特公昭57−8454号に記載のテトラブロ
ムキシレンに代表されるポリハロゲン化合物が挙げられ
る。また、英国特許第1,005,144号に記載され
ている1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールのよ
うな現像抑制剤も有効である。また、特開平8−184
936号に記載されているビオローゲン化合物も有効で
ある。プリントアウト防止剤の使用量は、好ましくは1
×10-4〜1モル/Agモル、特に好ましくは10-3
10-1モル/Agモルである。
【0181】本発明に係る熱現像処理においては、熱現
像によって感光材料中に生成した現像銀は、現像銀に対
して漂白剤として作用する銀の酸化剤を含有させてお
き、現像と同時に、又は現像反応とは時間差を持たせ
て、酸化剤を作用させることで除去することができる。
また、画像形成の現像終了後に、銀の酸化剤を含有させ
た第二の材料を感光材料と貼り合わせて現像銀の除去を
行うこともできる。しかしながら、処理時に現像銀を漂
白しない方が、処理が簡易であり好ましい。
【0182】本発明に係る処理材料で使用できる漂白剤
としては、常用されている銀漂白剤を任意に選択して使
用することができる。このような漂白剤としては、米国
特許第1,315,464号および同第1,946,6
40号、およびPhotographic Chemi
stry Vol2,chapter30,Found
ation Press London Englan
dに記載されている。これらの漂白剤は、銀画像を効果
的に酸化して可溶化する。有用な銀漂白剤の例には、ア
ルカリ金属重クロム酸塩、アルカリ金属フェリシアン化
物がある。好ましい漂白剤は水に可溶な物であり、例え
ば、ニンヒドリン、インダンジオン、ヘキサケトシキロ
ヘキサン、2,4−ジニトロ安息香酸、ベンゾキノン、
ベンゼンスルホン酸、2,5−ジニトロ安息香酸を包含
する。また、金属有機錯体、例えば、シキロヘキシルジ
アルキルアミノ4酢酸の第2鉄塩およびエチレンジアミ
ン4酢酸の第2鉄塩、クエン酸の第2鉄塩がある。
【0183】第二の処理材料に用いるバインダー、支持
体、その他の添加剤に関しても、前記の感光材料を現像
する処理材料(第一の処理材料)と同じ物を用いること
ができる。
【0184】漂白剤の塗布量は、張り合わせられる感光
材料の含有銀量に応じて変えられるべきであるが、感光
材料の単位面積当たりの塗布銀1モル当たり0.01〜
10モルの範囲で使用され、好ましくは0.1〜3モル
であり、さらに好ましくは0.1〜2モルである。
【0185】また、画像形成後に不要となったハロゲン
化銀を除去するために、処理材料中に定着機能を持つ化
合物を含有させておくこともできる。このような方式の
具体的な例のひとつは、処理材料に物理現像核およびハ
ロゲン化銀溶剤を含ませておき、加熱中に感光材料のハ
ロゲン化銀を可溶化し、処理層に固定する方式が挙げら
れる。物理現像核は、感光材料より拡散してきた可溶性
銀塩を還元して物理現像銀に変換し、処理層に固定させ
るものである。物理現像核としては、亜鉛、水銀、鉛、
カドミウム、鉄、クロム、ニッケル、錫、コバルト、
銅、ルテニウムなどの重金属、あるいはパラジウム、白
金、銀、金等の貴金属、あるいはこれらの硫黄、セレ
ン、テルル等のカルコゲン化合物のコロイド粒子等の物
理現像核として公知のものはすべて使用できる。これら
の物理現像核物質は、対応する金属イオンをアスコルビ
ン酸、水素化ホウ素ナトリウム、ハイドロキノン等の還
元剤で還元して、金属コロイド分散物をつくるか、ある
いは、可溶性硫化物、セレン化物またはテルル化物溶液
を混合して、水不溶性の金属硫化物、金属セレン化物ま
たは金属テルル化物のコロイド分散物をつくることによ
って得られる。これら分散物は、ゼラチンのような親水
性バインダー中で形成させるのが好ましい。コロイド銀
粒子の調製法は、米国特許第2,688,601号等に
記載されている。必要に応じて、ハロゲン化銀乳剤調製
法で知られている過剰の塩を除去する、脱塩法を行って
もよい。これらの物理現像核の大きさは、2〜200n
mの粒径のものが好ましく用いられる。これらの物理現
像核は、処理層に、通常、1×10 -3〜100mg/m
2、好ましくは、1×10-2〜10mg/m2含有させ
る。物理現像核は、別途調製して塗布液中に添加するこ
ともできるが、親水性バインダーを含有する塗布液中
で、例えば、硝酸銀と硫化ナトリウム、または、塩化金
と還元剤等を反応させて調製してもよい。物理現像核と
しては、銀、硫化銀、硫化パラジウム等が好ましく用い
られる。
【0186】このような方式でハロゲン化銀の定着を行
う場合には、物理現像核を含有する層に、物理現像を生
じさせ得る還元剤を存在させる必要がある。非拡散性の
還元剤を用いる場合には該層に添加する必要があるが、
拡散性の還元剤を使用する場合には、感光材料、処理材
料のいずれかの層に還元剤が添加されていても構わな
い。このような機能をもった還元剤としては、前述の補
助現像剤が好ましく用いられる。
【0187】また、物理現像核や還元剤を用いずにハロ
ゲン化銀を定着してもよい。この場合には、いわゆるハ
ロゲン化銀溶剤によって銀イオンに対して塩置換を行
い、感光性のない銀塩の生成することが好ましい。
【0188】いずれの場合においても、ハロゲン化銀溶
剤は、公知の物が使用できる。このような用途には、一
般にハロゲン化銀溶剤、定着剤として知られている化合
物を任意に用いることができ、例えば、チオ硫酸塩、亜
硫酸塩、チオシアン酸塩、特公昭47−11386号記
載の1,8−ジ−3,6−ジチアオクタン、2,2′−
チオジエタノール、6,9−ジオキサ−3,12−ジチ
アテトラデカン−1,14−ジオールのようなチオエー
テル化合物、特開平8−179458号記載のウラシ
ル、ヒダントインの如き5ないし6員環のイミド環を有
する化合物、メルカプト化合物、チオウラシル類、特開
平4−365037号の11〜21頁や同5−6654
0号の1088〜1092頁に記載のスルフィド基を有
する含窒素ヘテロ環系化合物、特開昭53−14431
9号記載の一般式(I)の化合物を用いることができ
る。アナリティカ・ケミカ・アクタ(Analytic
a ChemicaActa)248巻 604〜61
4頁(1991年)記載のトリメチルトリアゾリウムチ
オレートにメソイオンチオレート化合物も好ましい。特
開平8−69097号記載のハロゲン化銀を定着して安
定化する化合物も、ハロゲン化銀溶剤として使用するこ
とができる。また、米国特許第2002/9678号に
記載されている現像時とは異なる温度で溶解する定着剤
を使用できる。これらのハロゲン化銀溶剤を併用して用
いてもよい。上記化合物の中でも、亜硫酸塩、ウラシル
類やヒダントインのような5ないし6員のイミド環を有
する化合物が特に好ましい。特に、ウラシル類やヒダン
トイン類はカリウム塩として添加すると、処理材料の保
存時の光沢低下が改善できる点で好ましい。
【0189】処理層中の全ハロゲン化銀溶剤の含有量
は、0.01〜100ミリモル/m2であり、好ましく
は、0.1〜50ミリモル/m2であり、より好ましく
は1〜30ミリモル/m2である。感光材料の塗布銀量
に対してモル比で、1/20〜20倍で、好ましくは1
/10〜10倍で、より好ましくは、1/3〜3倍であ
る。ハロゲン化銀溶剤は、水、メタノール、エタノー
ル、アセトン、ジメチルホルムアミド、メチルプロピル
グリコール等の溶媒或いはアルカリまたは酸性水溶液に
添加してもよいし、固体微粒子分散させて塗布液に添加
してもよい。
【0190】処理材料は、最低一つのタイミング層を有
することが好ましい。このタイミング層とは、所望とす
るハロゲン化銀と現像主薬、さらにカプラーとの反応が
実質的に完了するまでの間、漂白反応や定着反応を遅延
させることを目的とするものである。タイミング層は、
ゼラチン、ポリビニルアルコール、または、ポリビニル
アルコール−ポリビニルアセテートからなることが出来
る。この層はまた、例えば、米国特許第4,056,3
94号、同第4,061,496号および同第4,22
9,516号に記載されているようなバリアータイミン
グ層であっても良い。
【0191】本発明のカラー画像形成方法においては、
発色現像を行うための処理材料、漂白および/または定
着を行うための第2処理材料など機能を分離した2つ以
上の処理材料と順次感光材料を重ね合わせて加熱処理を
行うことも可能である。この場合には、現像用の処理材
料には上で述べたような、漂白や定着機能をもつ化合物
は含有されないのが好ましい。感光材料は、現像用処理
材料と重ね合わせて加熱処理された後、再び第2処理材
料を用いて漂白する方法として、感光材料及び第2処理
材料とそれぞれ感光性層と処理層を向かい合わせて重ね
合わされる。このとき、予め双方のバック層を除く全塗
布膜を最大膨潤させるに要する量の0.1から30倍に
相当する水を感光材料または第2処理材料を与えてお
く。この状態で、40℃から100℃の温度で5秒から
60秒間加熱することにより、漂白処理や定着処理が施
される。水の量、水の種類、水の付与方法、および感光
材料と処理材料を重ね合わせる方法については現像用の
処理材料と同様のものを用いることができる。
【0192】本発明に係る感光材料を処理した後、長期
間に渡って保管あるいは鑑賞する目的で用いるために
は、上述の漂白処理や定着処理等のハロゲン化銀除去処
理及び非感光性銀化合物除去処理から選ばれる少なくと
も1つの処理を行うことが好ましい。本発明でいう非感
光性銀化合物とは、現像銀、コロイド銀、有機銀等のこ
とである。後述のように、本発明に係る感光材料を処理
した後、直ちにスキャナー等で読取り、電子画像に変換
する目的で用いる場合には、漂白処理や定着処理は必ず
しも必要ではない。しかし、通常は定着処理は行うのが
好ましい。また、顧客にカラーネガフィルムを記録媒体
として返却する場合は、米国特許第2002/1894
4号、WO第01/96943号、同第01/9694
5号、同第01/96947号に記載のように、熱現像
後にスキャナーで画像を読み取り、更に漂白処理や定着
処理を行って、再度スキャナーで画像を読み取ることも
好ましく用いることができる。これは、残存するハロゲ
ン化銀が可視波長域に吸収を持つため、スキャナー読取
り時にノイズ源となり、得られる電子画像に悪影響を与
えるからである。定着処理を行わず、現像だけの簡易な
処理を実現するためには、前述の薄い平板ハロゲン化銀
粒子や塩化銀粒子を用いることが好ましい。また、米国
特許第2002/12887号に記載の銀添加量が平米
あたり0.1〜4.5gの低銀量感光材料を用いること
も好ましい。また、特開平11−174637号に記載
の実質的にカラードカプラーを含まない感光材料を用い
ることも好ましい。
【0193】(その他素材)本発明に係る感光材料およ
び処理材料には、塗布助剤、剥離性改良、スベリ性改
良、帯電防止、現像促進等の目的で種々の界面活性剤を
使用することができる。界面活性剤の具体例は、公知技
術第5号(1991年3月22日、アズテック有限会社
発行)の136〜138頁、特開昭62−173463
号、同62−183457号等に記載されている。感光
材料には、スベリ性防止、帯電防止、剥離性改良等の目
的で有機フルオロ化合物を含ませてもよい。有機フロオ
ロ化合物の代表例としては、特公昭57−9053号第
8〜17欄、特開昭61−20944号、同62−13
5826号等に記載されているフッ素系界面活性剤、ま
たはフッ素油などのオイル状フッ素系化合物もしくは四
フッ化エチレン樹脂などの固体状フッ素化合物樹脂など
の疎水性フッ素化合物が挙げられる。
【0194】感光材料および処理材料では、滑り性を有
していることが好ましい。滑り剤含有量は、感光層面、
バック面ともに用いることが好ましい。好ましい滑り性
としては、動摩擦係数で0.25以下0.01以上であ
る。動摩擦係数の測定は、直径5mmのステンレス球に
対し、60cm/分で搬送した時の値を表す(25℃、
60%RH)。この評価において、相手材として感光層
面に置き換えてもほぼ同レベルの値となる。滑り剤とし
ては、例えば、ポリオルガノシロキサン、高級脂肪酸ア
ミド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級アルコール
のエステル等であり、ポリオルガノシロキサンとして
は、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサ
ン、ポリスチリルメチルシロキサン、ポリメチルフェニ
ルシロキサン等を用いることができ、特にはポリジメチ
ルシロキサンや長鎖アルキル基を有するエステルが好ま
しい。なお、添加層としては、乳剤層の最外層やバック
層が好ましい。
【0195】また、本発明に係る感光材料および処理材
料においては、帯電防止剤が好ましく用いられる。帯電
防止剤としては、例えば、カルボン酸及びカルボン酸
塩、スルホン酸塩を含む高分子、カチオン性高分子、イ
オン性界面活性剤化合物を挙げることができる。帯電防
止剤として最も好ましいものは、ZnO、TiO2、S
nO2、Al23、In23、SiO2、MgO、Ba
O、MoO3、V25の中から選ばれた少くとも1種
で、体積抵抗率が107Ω・cm以下、より好ましくは
105Ω・cm以下で、粒子サイズ0.001〜1.0
μmの結晶性金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物
(Sb、P、B、InS、Si、Cなど)の微粒子、更
にはゾル状や金属酸化物あるいはこれらの複合酸化物の
微粒子である。感光材料への含有量としては5〜500
mg/m2が好ましく、特に好ましくは10〜350m
g/m2である。導電性の結晶性酸化物又はその複合酸
化物とバインダーの量の比は、1:300〜100:1
が好ましく、より好ましくは1:100〜100:5で
ある。
【0196】感光材料および処理材料の構成(バック層
を含む)には、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜
のヒビ割れ防止、圧力増減感防止等の膜物性改良の目的
で種々のポリマーラテックスを含有させることができ
る。具体的には、特開昭62−245258号、同62
−136648号、同62−110066号等に記載の
ポリマーラテックスのいずれも使用できる。特に、ガラ
ス転移点の低い(40℃以下)ポリマーラテックスを媒
染層に用いると媒染層のヒビ割れを防止することがで
き、またガラス転移点が高いポリマーラテックスをバッ
ク層に用いるとカール防止効果が得られる。
【0197】本発明に係る感光材料および処理材料に
は、マット剤を含有させることが好ましい。マット剤と
しては、乳剤面、バック面のいずれに添加しても良い
が、乳剤側の最外層に添加するのが特に好ましい。マッ
ト剤は、処理液に対し可溶性でも不溶性でもよく、好ま
しくは両者を併用することであり、例えば、ポリメチル
メタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタク
リル酸=9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン
粒子などが好ましい。マット剤の粒径としては、0.8
〜10μmが好ましく、その粒径分布も狭い方が好まし
く、平均粒径の0.9〜1.1倍の間に全粒子数の90
%以上が含有させることが好ましい。又、マット性を高
めるために0.8μm以下の微粒子を同時に添加するこ
とも好ましく、例えば、ポリメチルメタクリレート
(0.2μm)、ポリ(メチルメタクリレート/メタク
リル酸=9/1(モル比)0.3μm)、ポリスチレン
粒子(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.03μ
m)が挙げられる。その他の具体例は、特開昭61−8
8256号の29頁に記載されている。その他、ベンゾ
グアナミン樹脂ビーズ、ポリカーボネート樹脂ビーズ、
AS樹脂ビーズなどの特開昭63−274944号、同
63−274952号記載の化合物がある。また、前述
の表1に記載の化合物の適宜選択して使用することがで
きる。
【0198】(フィルム形態)次に、感光材料を装填す
ることのできるフィルムパトローネについて説明する。
本発明で使用されるパトローネの主材料は、金属でも合
成プラスチックでもよい。好ましいプラスチック材料
は、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リフェニルエーテルなどである。更に、パトローネは各
種の帯電防止剤を含有してもよく、カーボンブラック、
金属酸化物粒子、ノニオン、アニオン、カチオン及びベ
タイン系界面活性剤又はポリマー等を好ましく用いるこ
とができる。これらの帯電防止されたパトローネは、特
開平1−312537号、同1−312538号に記載
されている。特に、25℃、25%RHでの抵抗が10
12Ω以下が好ましい。通常、プラスチックパトローネ
は、遮光性を付与するためにカーボンブラックや顔料な
どを練り込んだプラスチックを使って作製される。パト
ローネのサイズは、135サイズのままでも良いし、カ
メラの小型化には、現在の135サイズの25mmのカ
ートリッジの径を22mm以下とすることも有効であ
る。パトローネのケースの容積は、30cm3以下、好
ましくは25cm3以下とすることが好ましい。パトロ
ーネおよびパトローネケースに使用されるプラスチック
の質量は5〜15gが好ましい。
【0199】更に、スプールを回転してフィルムを送り
出すパトローネでもよい。また、フィルム先端がパトロ
ーネ本体内に収納され、スプール軸をフィルム送り出し
方向に回転させることによってフィルム先端をパトロー
ネのポート部から外部に送り出す構造でもよい。これら
は米国特許第4,834,306号、同第5,226,
613号に開示されている。
【0200】本発明に係る感光材料は、一般に市販され
ているレンズ付きフィルムユニットに装填して用いるこ
とができる。また、本発明に係る感光材料は、特願平1
0−158427号、特開平11−352564号、特
開2000−19607に記載のレンズ付きフィルムユ
ニットに装填して用いることができる。
【0201】フィルムパトローネやレンズ付きフィルム
ユニットは、外装部に、例えば「熱現像用」の様に予め
適用処理プロセスが明示されていてもよいし、処理用料
金が予めディポジットされた旨を明記する料金表示が明
示さてていてもよい。
【0202】本発明において、処理プロセス過程で生じ
る廃材や廃液を資源として回収することができる。特
に、現像後にスキャナー読み取りを行ってデジタル画像
情報を作成する場合、感光材料から効率的に資源回収を
することができる。この場合、感光材料に添加されてい
る銀化合物を全量回収することができ、環境適性や高価
な原料にリユースにとって最良である。
【0203】(露光方法)本発明に係る感光材料を撮影
用感光材料として用いる場合、カメラ等を用いて風景や
人物などを直接撮影するのが一般的である。前述のよう
なレンズ付きフィルムユニットに装填されて用いられる
場合もこれに類する。そのほか、本発明に係る感光材料
は、プリンターや引伸機等を用いてリバーサルフィルム
やネガフィルムを通して露光する方法、複写機の露光装
置等を用いて、原画をスリットなどを通して走査露光す
る方法、画像情報と電気信号を経由して発効ダイオー
ド、各種レーザー(レーザーダイオード、ガスレーザー
など)などを発光させ走査露光する方法(特開平2−1
29625号、特開平5−176144号、同5−19
9372号、同6−127021号等に記載の方法)、
画像情報をCRT、液晶ディスプレー、エレクトロルミ
ネッセンスディスプレー、プラズマディスプレーなどの
画像表示装置に出力し、直接又は光学系を介して露光す
る方法などにも用いられる。
【0204】感光材料へ画像を記録する光源としては、
上記のように自然光、タングステンランプ、発光ダイオ
ード、レーザー光源、CRT光源、米国特許第4,50
0,626号第56欄、特開平2−53378号、同2
−54672号記載の光源や露光方法を用いることがで
きる。また、非線形光学材料とレーザー光等のコヒーレ
ントな光源を組み合わせた波長変換素子を用いて画像露
光することもできる。ここで非線形光学材料とは、レー
ザー光のような強い光電界を与えたときに現れる分局と
電界との非線形性を発現可能な材料であり、ニオブ酸リ
チウム、リン酸二水素カリウム(KDP)、沃素酸リチ
ウム、BaB24などに代表される無機化合物や、尿素
誘導体、ニトロアニリン誘導体、例えば、3−メチル−
4−ニトロピリジン−N−オキシド(POM)のような
ニトロピリジン−N−オキシド誘導体、特開昭61−5
3462号、同62−210432号に記載の化合物が
好ましく用いることができる。波長変換素子の形態とし
ては、単結晶光導波路型、ファイバー型等が知られてお
り、その何れもが有用である。
【0205】また、前記の画像情報はビデオカメラ、電
子スチルカメラ等から得られる画像信号、日本テレビジ
ョン信号規格(NTSC)に代表されるテレビ信号、原
画をスキャナー等多数の画素に分割して得た画像信号、
CG、CADで代表されるコンピューターを用いて作成
された画像を利用できる。
【0206】(スキャナー読み取り)本発明によって得
られた画像は、スキャナー等を用いて読み取り、電子画
像情報に変換することができる。本発明において、スキ
ャナーとは感光材料を光学的に走査して反射、または透
過の光学濃度を画像情報に変換する装置である。走査す
る際にはスキャナーの光学部分を感光材料の移動方向と
は異なった方向に移動させることによって感光材料の必
要な領域を走査することが一般的であり、推奨される
が、感光材料を固定してスキャナーの光学部分のみを移
動させたり、感光材料のみを移動させてスキャナーの光
学部分を固定してもよい。またはこれらの組み合わせで
あってもよい。
【0207】感光部材の画像情報を読み取る場合には、
少なくとも3つの各々の色素の吸収が出来る波長領域の
光を全面照射あるいはスリット走査してその反射光、あ
るいは透過光の光量を測定する方法が好ましい。この場
合、拡散光を用いた方が、平行光を用いるより、フィル
ムのマット剤、傷なとの情報が除去できるので好まし
い。また、受光部には、半導体イメージセンサー(例え
ば、エリア型CCDまたはCCDラインセンサー)を用
いているのが好ましい。また画像読み取り時の処理材料
の有無は問わない。また、米国特許第5,465,15
5号、同第5,519,510号、同第5,988,8
96号等に記載の赤外光を用いて、感光材料中に像様に
生成した現像銀又赤外発色色素像を検出して画像を作製
することも可能である。さらに、米国特許第2001/
31144号、同第2001/52932号、同第20
01/43812号に記載のように、可視光と赤外光に
よるスキャナー読み取り画像を組み合わせて画像を作製
することも可能である。
【0208】このようにして得られた画像データは、各
種画像表示装置を用いて見ることがでる。画像表示装置
としては、カラーもしくはモノクロCRT、液晶ディス
プレイ、プラズマ発光ディスプレイ、ELディスプレイ
など、任意の装置が用いられる。
【0209】本発明では、このようにして読み取られた
画像信号を出力して、別の記録材料上に画像を形成する
ことができる。出力する材料は、ハロゲン化銀感光材料
の他、各種ハードコピー装置が用いられ、例えば、イン
クジェット方式、昇華型熱転写方式、昇華型熱転写方
式、電子写真方式、サイカラー方式、サーモオートクロ
ム方式、ハロゲン化銀カラーぺーパーに露光する方法、
ハロゲン化銀熱現像方式など様々な方式が用いられる。
いずれの方法でも本発明の効果は充分に発揮される。
【0210】本発明は、現像によって得られた画像情報
をデジタルデータとして取り込むことを主な目的として
いるが、従来の方法である撮影した情報をカラーペーパ
ーのようなプリント材料にアナログ的に光学露光して使
用することもできる。
【0211】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施態様に限定されるもので
はない。
【0212】実施例1 《ハロゲン化銀カラー写真感光材料の作製》 (試料101の作製)下引処理を施した厚さ96μmの
ポリエチレンテレフタレート支持体上に、表2〜4に記
載の構成からなる各層を順次支持体側から形成して、多
層ハロゲン化銀カラー写真感光材料である試料101を
作製した。ANSI PH2.27の方法に従って測定
した試料101のISO感度は400であった。なお、
表中に記載の各素材の添加量は、特に記載しない限り1
平方メートル当たりのグラム数で示す。また、ハロゲン
化銀とコロイド銀は銀の量に換算して示し、増感色素
(SDで示す)は銀1モル当たりのモル数で示す。
【0213】
【表2】
【0214】
【表3】
【0215】
【表4】
【0216】上記の試料101の作製に用いた沃臭化銀
乳剤の特徴を表5に表示する。なお、平均粒径は同体積
の立方体の一辺長で表した。
【0217】
【表5】
【0218】表5に記載の沃臭化銀乳剤i以外の各乳剤
には、表2〜4に記載の各増感色素を添加して熟成した
後、トリフリルフォスフィンセレナイド、チオ硫酸ナト
リウム、塩化金酸、チオシアン酸カリウムを添加し、常
法に従い、カブリ、感度関係が最適になるように化学増
感を施した。
【0219】尚、上記の組成物の他に、塗布助剤SU−
1、SU−2、SU−3、分散助剤SU−4、粘度調整
剤V−1、安定剤ST−1、重量平均分子量:10,0
00及び重量平均分子量:100,000の2種のポリ
ビニルピロリドン(AF−1、AF−2)、塩化カルシ
ウム、抑制剤AF−3、AF−4、AF−5、AF−
6、AF−7、硬膜剤H−1及び防腐剤Ase−1を添
加した。
【0220】上記試料に用いた化合物の構造を以下に示
す。
【0221】
【化2】
【0222】
【化3】
【0223】
【化4】
【0224】
【化5】
【0225】
【化6】
【0226】
【化7】
【0227】
【化8】
【0228】
【化9】
【0229】
【化10】
【0230】
【化11】
【0231】
【化12】
【0232】(試料102の作製)上記試料101の作
製において、表2に記載の第3層の沃臭化銀乳剤hの添
加量を0.39g/m2、沃臭化銀乳剤eの添加量を
0.32g/m2、第4層の沃臭化銀乳剤bの添加量を
0.83g/m2、沃臭化銀乳剤hの添加量を0.36
g/m2、第5層の沃臭化銀乳剤aの添加量を1.45
g/m2、沃臭化銀乳剤eの添加量を0.076g/
2、表3に記載の第7層の沃臭化銀乳剤hの添加量を
0.32g/m2、沃臭化銀乳剤eの添加量を0.11
g/m2、第8層の沃臭化銀乳剤bの添加量を0.66
g/m2、沃臭化銀乳剤hの添加量を0.11g/m2
第9層の沃臭化銀乳剤aの添加量を1.24g/m2
沃臭化銀乳剤eの添加量を0.076g/m2、表4に
記載の第11層の沃臭化銀乳剤gの添加量を0.23g
/m2、沃臭化銀乳剤eの添加量を0.22g/m2、第
12層の沃臭化銀乳剤fの添加量を1.34g/m2
沃臭化銀乳剤gの添加量を0.25g/m2にそれぞれ
変更した以外は同様にして試料102を作製した。な
お、試料102のISO感度は1450であった。
【0233】(試料103の作製)特開2001−33
903の実施例に記載の乳剤EM−2の調製方法に従っ
て、粒子調製時のpAg、各溶液の添加時間を適宜調整
して、下記の特性を有する平板状ハロゲン化銀乳剤であ
る乳剤Em−1、Em−2を調製し、所定の化学増感及
び分光増感処理を施した後、乳剤Em−1は、試料10
1の第5層の沃臭化銀乳剤aに代えて用い、乳剤Em−
2は試料101の第9層の沃臭化銀乳剤a及び第12層
の沃臭化銀fに代えて、それぞれ同等銀量で用いた以外
は、試料101と全く同様にして試料103を作製し
た。試料103のISO感度は630であった。
【0234】上記調製した乳剤Em−1は、平均粒径
2.8μm、粒径分布18%、平均アスペクト比が16
以上の六角平板状粒子からなる沃臭化銀乳剤であった。
また、透過電子顕微鏡で観察したところ、フリンジ部に
転位線を5本以上有するハロゲン化銀粒子が、全ハロゲ
ン化銀粒子の投影面積の90%を占めており、またフリ
ンジ部に転位線を20本以上有するハロゲン化銀粒子
は、全ハロゲン化銀粒子の投影面積の70%であった。
【0235】また、乳剤Em−2は、平均粒径3.5μ
m、粒径分布20%、全投影面積の50%がアスペクト
比20以上の六角平板粒子からなる、沃臭化銀ハロゲン
化銀乳剤である。また、透過電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、フリンジ部に転位線を5本以上有するハロゲン化銀
粒子が、全ハロゲン化銀粒子の投影面積の90%を占め
ており、またフリンジ部に転位線を20本以上有するハ
ロゲン化銀粒子は、全ハロゲン化銀粒子の投影面積の7
0%を占めていた。
【0236】(試料104の作製)特開2001−33
903の実施例に記載の方法に従って、乳剤Em−3
(厚み0.055μm、平均粒径0.42μm)、乳剤
Em−4(厚み0.057μm、平均粒径0.44μ
m)を調製し、所定の化学増感及び分光増感処理を施し
た後、乳剤Em−3は試料101の第5層の沃臭化銀乳
剤aに代えて用い、乳剤Em−4は試料101の第9層
の沃臭化銀乳剤a及び第12層の沃臭化銀fに代えて、
それぞれ同等銀量で用いた以外は、試料101と全く同
様にして試料104を作製した。試料104のISO感
度は430であった。
【0237】(試料105の作製)試料104の作製に
おいて、第5層の乳剤Em−3の添加量を1.45g/
2、第9層の乳剤Em−4の添加量を1.24g/
2、第12層の乳剤Em−4の添加量を1.34g/
2に変更し、更に第5層のC−3の添加量を0.34
g/m2、第9層のM−2の添加量を0.20g/m2
第12層のY−1の添加量を0.50g/m2のそれぞ
れ変更した以外は、試料104と同様にして試料105
を作製した。なお、試料105のISO感度は775で
あった。
【0238】《試料の評価》上記作製した試料101〜
105について、表6に記載の下記の各処理との組み合
わせにより処理を行い、発色色素雲サイズの測定及び強
制劣化処理による最低発色濃度(Dmin)、最高発色
濃度(Dmax)及び感度の測定を行った。
【0239】(処理101)各試料を、2部準備し、一
部は未処理試料としてそのまま下記の評価を行い、残り
の一部は、55℃、65%RH雰囲気下で2週間の強制
劣化処理を施した後、下記の評価を行った。
【0240】上記の各前処理を行ったのち、ANSI
PH2.27に記載の方法の同様の条件で、光学楔を介
して200luxで1/100秒の露光を施した。露光
後、イーストマンコダック社製カラーネガティブ標準処
理C−41により発色現像を行った。発色現像工程の処
理条件は、標準処理である38℃、195秒であった。
現像処理後に各試料について、X−rite社製透過型
濃度計で、赤、緑、青の透過光を用いて、各々の濃度測
定を行い、横軸−露光量(LogE)、縦軸−光学濃度
(D)からなる特性曲線を作成し、各々の特性曲線にお
ける最小濃度、最大濃度を測定し、それらの濃度よりベ
ース濃度(*)を差し引いて、各最小発色濃度(Dmi
n)、最高発色濃度(Dmax)及びDmin+0.1
の濃度を与える露光量の逆数を感度として定義して求め
た。なお、感度は強制劣化処理を行っていない各試料
(未処理試料)の感度を100とした相対感度で表示し
た。
【0241】次いで、Dmin+0.1を与える露光量
点の濃度部について、光学顕微鏡を用いて発色色素雲の
観察を行い、色素雲500点の平均粒径を求めた。
【0242】*ベース濃度の測定:上記現像処理工程に
おいて、C−41の発色現像液より発色現像主薬のみを
除いた現像液を用いた以外は同様にして処理を行って未
発色試料を作製し、この試料のY、M、C濃度を測定
し、これをベース濃度とした。
【0243】(処理102)上記処理101において、
発色現像工程の処理条件を、38℃、195秒から55
℃、60秒に変更した以外は全く同様にして処理102
を施した後、同様の各評価を行った。
【0244】(処理103)上記処理101において、
発色現像工程の処理条件を、38℃、195秒から45
℃、120秒に変更した以外は全く同様にして処理10
3を施した後、同様の各評価を行った。
【0245】表6に、処理済み試料1−1〜1−11の
作製に用いた各試料と各処理との組み合わせと各評価結
果の内、緑感色性層(マゼンタ発色画像)の各特性値を
示す。
【0246】
【表6】
【0247】表6より明らかなように、本発明に係る構
成からなる試料は、高感度で迅速処理適性を有し、かつ
保存時の処理安定性に優れたカラー画像形成方法を提供
できることが分かる。表6には、マゼンタ発色画像の評
価結果のみを示したが、イエロー発色画像及びシアン発
色画像についても、同様の結果が得られた。
【0248】また、上記の処理を行った試料について、
特開平11−72891号に記載のハロゲン化銀感光材
料の再利用法を適用したところ、銀及び支持体が良好に
回収できることを確認することができた。
【0249】実施例2 《ハロゲン化銀カラー写真感光材料の作製》 (試料201の作製)下引処理を施した厚さ96μmの
ポリエチレンテレフタレート支持体上に、表7〜10で
記載の構成からなる各層を順次支持体側から形成して、
多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料である試料201
を作製した。試料201のISO感度は250であっ
た。なお、表中の各添加剤の添加量は、特に記載しない
限り1平方メートル当たりのグラム数で示す。また、ハ
ロゲン化銀とコロイド銀は銀の量に換算して示し、増感
色素(SDで示す)は銀1モル当たりのモル数で示す。
上記の試料201の作製に用いた沃臭化銀乳剤の特徴
は、前記表5に記載の内容と同様であり、上記各添加剤
の詳細は試料101に記載と同様であった。また、ベヘ
ン酸銀は、特開2002−55410公報の段落番号0
096〜0097に記載の方法に従って調製した後、S
T−2を添加したものを使用した。なお、得られたベヘ
ン酸銀の単分散度は28%であった。
【0250】
【表7】
【0251】
【表8】
【0252】
【表9】
【0253】
【表10】
【0254】(試料202の作製)上記試料201の作
製において、第3、4、5、7、8、9、11、12層
に添加のゼラチン量を、それぞれ0.7倍の添加量に変
更した以外は同様にして、試料202を作製した。
【0255】(試料203〜207の作製)試料202
の作製において、第2、10に添加したDP−1を、そ
れぞれ等モルのCDP−1、CDP−2、CDP−3、
CDP−4、CDP−5に代えた以外は同様にして、試
料203〜207を作製した。
【0256】(試料208の作製)上記試料201の作
製において、第5、9、12層の各層に、4−メチルフ
タル酸、フタラジンをそれぞれ0.21g/m2、0.
43g/m2添加した以外は同様にして、試料208を
作製した。
【0257】(試料209の作製)上記試料201の作
製において、第5、9、12層の各層に、ET−1を各
層の銀添加量の0.1%モル相当をそれぞれ添加した以
外は同様にして、試料209を作製した。
【0258】(試料210の作製)上記試料201の作
製において、第5、9、12層の各層に、HD−1を各
層の銀添加量の0.2%モル相当をそれぞれ添加した以
外は同様にして、試料210を作製した。
【0259】(試料211の作製)上記試料201の作
製において、ベヘン酸銀の調製方法を適宜変更して、単
分散度が8%のものを用いた以外は同様にして、試料2
11を作製した。
【0260】(試料212の作製)上記試料201の作
製において、第3層〜第5層で用いたC−1〜C−3
を、等モルの特公平6−64319号公報記載のC−6
に変更し、更に、第7層〜第9層で用いたM−1とM−
2を、等モルの上記公報に記載のMM−2に変更し、第
11層、第12層で用いたY−1を、等モルの上記公報
に記載のY−3に代え、それぞれ上記同公報の実施例に
記載の添加法に従って添加した以外は同様にして、試料
212を作製した。
【0261】(試料213の作製)試料201の作製に
おいて、第5、9、12層の各層にCDS−1を各層カ
プラー添加量の10%モル相当をそれぞれ加えた以外は
同様にして、試料213を作製した。
【0262】上記各試料の作製に用いた各化合物で、実
施例1に記載した以外の化合物の詳細を以下に示す。
【0263】
【化13】
【0264】
【化14】
【0265】
【化15】
【0266】《試料の評価》上記作製した試料201〜
213について、下記の処理201により処理を行い、
発色色素雲サイズの測定及び強制劣化処理による最低発
色濃度(Dmin)、最高発色濃度(Dmax)及び感
度の測定を行った。
【0267】試料201〜213を、2部準備し、一部
は未処理試料としてそのまま下記の評価を行い、残りの
一部は、55℃、65%RH雰囲気下で2週間の強制劣
化処理を施した後、下記の評価を行った。
【0268】上記の各前処理を行った後、ANSI P
H2.27に記載の方法と同様の条件で、光学楔を介し
て200luxで1/100秒の露光した後、ヒートド
ラムを用いて120℃、30秒間加熱した。加熱後の試
料をイーストマンコダック社製カラーネガティブ標準処
理C−41の漂白処理、定着処理、安定化処理を順次行
った(これを処理201とする)。次いで、現像処理済
みの各試料について、X−rite社製透過型濃度計
で、赤、緑、青の透過光を用いて、各々の濃度測定を行
い、横軸−露光量(LogE)、縦軸−光学濃度(D)
からなる特性曲線を作成し、各々の特性曲線における最
小濃度、最大濃度を測定し、それらの濃度よりベース濃
度(前述)を差し引いて、各最小発色濃度(Dmi
n)、最高発色濃度(Dmax)及びDmin+0.1
の濃度を与える露光量の逆数を感度として定義して求め
た。なお、感度は強制劣化処理を行っていない各試料
(未処理試料)の感度を100とした相対感度で表示し
た。
【0269】次いで、Dmin+0.1を与える露光量
点の濃度部について、光学顕微鏡を用いて発色色素雲の
観察を行い、色素雲500点の平均粒径を求めた。
【0270】以上により得られた結果の内、代表例とし
て緑感色性層(マゼンタ発色画像)の各特性値を表11
に示す。
【0271】
【表11】
【0272】表11より明らかなように、発色現像主薬
を内蔵した熱現像感光材料においても、本発明の構成か
らなる試料は、高感度で迅速処理適性を有し、かつ保存
時の処理安定性に優れたカラー画像形成方法を提供でき
ることが分かる。表11には、マゼンタ発色画像の評価
結果のみを示したが、イエロー発色画像及びシアン発色
画像についても、同様の結果が得られた。
【0273】また、上記の処理を行った試料について、
特開平11−72891号に記載のハロゲン化銀感光材
料の再利用法を適用したところ、銀及び支持体が良好に
回収できることを確認することができた。
【0274】実施例3 実施例1及び2で作製した各試料を、それぞれ135サ
イズフィルム規格に則り加工し、パトローネに装填した
のち、焦点距離35mm、F:2のレンズを装着したニ
コン社製一眼レフカメラ(F4)を用いて、ISO80
0の感度設定で、人物、花、草木の緑、遠くの山々や青
空を含むシーン合計5種類を撮影した。撮影後、実施例
1及び実施例2に記載の方法と同様して発色現像処理を
行い、各試料とも漂白処理、定着処理及び安定化処理の
いずれも行わないで、現像銀及びハロゲン化銀が残存し
ている現像済み試料を作製し、赤色分解フィルタ(コダ
ック社製ゼラチンフィルタNo.W26)、緑色分解フ
ィルタ(同No.W99)および青色分解フィルタ(同
No.W98)を光源と試料の間に配置した2048×
2048ピクセルのモノクロCCDカメラ(イーストマ
ンコダック社製KX4)を用いてR、G、Bの分解ネガ
画像データを得た。上記により得られたRGB各分解画
像データを、コニカ製LEDプリンタを用いて、300
dpiの解像度でA4サイズ(210×297mm)の
コニカ社製カラーペーパータイプQAA7にカラープリ
ントとして出力した。なお、本発明で言うdpiとは、
1インチすなわち2.54cm当たりのドット数を表
す。
【0275】以上のようにして作成したカラープリント
を、ランダムに抽出した10名の評価パネラーにより、
画像のシャープ感、ざらつき感、木々の緑の鮮やかさ、
山々の立体感について官能評価を行った。その結果、本
発明に係る組み合わせの処理で得られた試料を用いて作
製したカラープリントは、いずれもコンベンショナル写
真システムにより作製した画像と遜色のないことが確認
できた。
【0276】実施例4 実施例3に記載の各試料について、発色現像処理を行っ
た後、C41標準処理の漂白処理、定着処理、安定化処
理を順次行って、実施例3と同様の評価を行った結果、
実施例3と同様に、作製したカラープリントは、いずれ
もコンベンショナル写真システムにより作製した画像と
遜色のないことが確認できた。
【0277】実施例5 実施例3に記載の各試料について、発色現像処理を行っ
てCCDカメラによる画像読み取りを行った後、更に各
試料をC41照準処理の漂白処理、定着処理、安定化処
理を施して、再度、実施例3に記載のCCDカメラによ
る読み取りを行い、実施例3に記載の方法で、得られた
R、G、Bの分解ネガ画像データによりカラープリント
を作成した結果は、いずれもコンベンショナル写真シス
テムにより作製した画像と遜色のないことが確認でき
た。
【0278】実施例6 実施例3に記載のCCDカメラによる画像読み取り時
に、特開平6−28468号に記載の感光材料からの透
過赤外光による画像補正処理を行った以外は、実施例3
と同様の処理と評価を行った結果、いずれもコンベンシ
ョナル写真システムにより作製した画像と同等又は同等
以上であることが確認できた。また、試料からの反射赤
外光を用いて補正を行っても同様の結果が得られた。
【0279】実施例7 前記実施例1において、発色現像処理方法を特開200
2−55418の実施例1に記載の処理部材を用いた発
色現像処理方法に変更した以外は同様にして、評価を行
ったところ、実施例1の結果と同様に、本発明の構成か
らなる水準は、高感度で迅速処理適性を有し、かつ保存
時の処理安定性に優れたカラー画像形成方法を提供でき
ることを確認することができた。
【0280】
【発明の効果】本発明により、高感度で迅速処理適性を
有し、かつ長期保存後の処理安定性に優れたハロゲン化
銀カラー写真感光材料のカラー画像形成方法、これを用
いた安価なデジタル画像情報作成方法及び資源利用方法
を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 1/498 501 G03C 1/498 501 502 502 505 505 7/18 7/18 7/20 7/20 7/392 7/392 Z 11/24 11/24 Fターム(参考) 2H016 AA00 AB01 AB03 BB00 BB02 BD00 BD06 BE04 BG04 CA00 2H023 BA00 BA04 CD00 CD06 CD10 2H123 AB00 AB03 AB07 AB23 AB28 BB00 BB11 BB25 BB32 BB33 BB37 CB00 CB03

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも3種の感光性層を
    有するハロゲン化銀カラー写真感光材料を像様に露光し
    た後、43℃以上、180℃以下の現像温度で発色現像
    処理を行ってカラー画像を形成するカラー画像形成方法
    において、該感光性層の少なくとも1種が、最低発色濃
    度+0.1の透過濃度を与える部位で形成された発色色
    素雲の平均粒径が3.0μm以上、20.0μm以下で
    あることを特徴とするカラー画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記現像温度が50℃以上160℃以下
    であることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形
    成方法。
  3. 【請求項3】 前記ハロゲン化銀カラー写真感光材料の
    前記発色現像処理により得られるISO感度が800以
    上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のカラ
    ー画像形成方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも1層の感光性層に含まれるハ
    ロゲン化銀乳剤の平均アスペクト比が8以上であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカラ
    ー画像形成方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも1層の感光性層に含まれるハ
    ロゲン化銀乳剤の平均粒子厚みが0.01μm以上、
    0.07μm以下であることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれか1項に記載のカラー画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記ハロゲン化銀カラー写真感光材料の
    少なくとも1層が、発色現像主薬又は発色現像主薬前駆
    体を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    1項に記載のカラー画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記発色現像主薬前駆体が、パラフェニ
    レンジアミン系現像主薬を放出することを特徴とする請
    求項6に記載のカラー画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記ハロゲン化銀カラー写真感光材料
    が、色調剤を含有することを特徴とする請求項1〜7の
    いずれか1項に記載のカラー画像形成方法。
  9. 【請求項9】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料が、電
    子伝達剤を含有することを特徴とする請求項1〜8のい
    ずれか1項に記載のカラー画像形成方法。
  10. 【請求項10】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料が、
    ヒドラジン誘導体を含有することを特徴とする請求項1
    〜9のいずれか1項に記載のカラー画像形成方法。
  11. 【請求項11】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料が、
    単分散度0.1%以上、25%未満の有機銀塩を含有す
    ることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記
    載のカラー画像形成方法。
  12. 【請求項12】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料が、
    フィッシャー分散型カプラーを含有することを特徴とす
    る請求項1〜11のいずれか1項に記載のカラー画像形
    成方法。
  13. 【請求項13】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料が、
    現像主薬酸化体と反応して実質的に無色の化合物を形成
    する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜12
    のいずれか1項に記載のカラー画像形成方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれか1項に記載
    のカラー画像形成方法を用いて作成されたハロゲン化銀
    カラー写真感光材料の像記録情報を、イメージセンサー
    を介してデジタル画像情報に変換することを特徴とする
    デジタル画像作成方法。
  15. 【請求項15】 前記ハロゲン化銀カラー写真感光材料
    からの反射光を、イメージセンサーを介するデジタル画
    像情報変換に用いることを特徴とする請求項14に記載
    のデジタル画像作成方法。
  16. 【請求項16】 前記イメージセンサーを介するデジタ
    ル画像情報変換に、赤色光を用いることを特徴する請求
    項14又は15に記載のデジタル画像作成方法。
  17. 【請求項17】 発色現像処理後に、ハロゲン化銀除去
    処理及び非感光性銀化合物除去処理の少なくとも1つの
    処理を行うことなく、イメージセンサーを介したデジタ
    ル画像情報変換を行うことを特徴とする請求項14〜1
    6のいずれか1項に記載のデジタル画像作成方法。
  18. 【請求項18】 発色現像処理の後に、イメージセンサ
    ーを介するデジタル画像情報変換を行い、次いで漂白処
    理、定着処理及び安定化処理から選ばれる少なくとも1
    つの処理を行った後に、イメージセンサーを介するデジ
    タル画像情報変換を行うことを特徴とする請求項14〜
    17のいずれか1項に記載のデジタル画像作成方法。
  19. 【請求項19】 請求項1〜13のいずれか1項に記載
    のカラー画像形成方法で用いたハロゲン化銀カラー写真
    感光材料を発色現像処理した後、回収資源として利用す
    ることを特徴とする資源利用方法。
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